説明

セメント系地中施工体造成時における発生泥土減容化方法及び発生泥土減容化装置

【課題】 工事で発生した余剰泥土から、セメント系混濁液材料の一部として再利用可能な液状分を抽出してリサイクル配合液を作成し、地盤改良体等のセメント系地中施工体を造成する際に、余剰泥土に含まれるセメント分及び水セメント比を正確に把握することにより、高品質の施工体を造成する。
【解決手段】 工事で発生した余剰泥土を、土砂分離器を用いて再利用可能なセメント系混濁液材料と廃棄土砂とに分離する工程と、分離したセメント系混濁液材料に含まれるセメント分及び水分を、所定の実験により正確に測定して、セメント量及び水セメント比を把握する工程と、把握したセメント量及び水セメント比に基づいて、不足するセメント分及び水分を追加して、セメント系地中施工体の造成に用いるセメント系混濁液材料を製造する工程とを実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧噴射攪拌工法等でセメント系地中施工体(例えば、地盤改良体)を造成する際に発生した余剰泥土から、セメント系混濁液材料の一部として再利用可能な液状分を抽出してリサイクル配合液を作成することにより、廃棄物となる泥土を減容化するための方法及びこれに用いる装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、高圧噴射攪拌工法等でセメント系地中施工体を造成する際に発生した余剰泥土は、産業廃棄物として処理されていたが、廃棄物処理量を軽減させるとともに、資源を有効に利用するため、余剰泥土を再利用する技術が種々開発されている(特許文献1参照)。この特許文献1に記載された技術は、ソイルセメントミキシング工法による連続壁の造成工事に伴って発生する余剰液からリサイクル液を取り出し、このリサイクル液をソイルセメントミキシング施工時に再度注入して使用する技術である。この際、リサイクル液の比重と水分とを測定し、その測定値に基づいてリサイクル液中のセメント分及びベントナイト分を推定する。そして、推定値に基づいて、追加すべきセメント量及びベントナイト量を決定するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3494949号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載された技術は、リサイクル液の比重と水分とを測定し、この測定値に基づいてリサイクル液中のセメント分及びベントナイト分を推定しているため、追加すべきセメント量及びベントナイト量が曖昧なものとなり、余剰泥土を再利用して構築した地盤改良体等のセメント系地中施工体について、必ずしも満足できる品質ではない場合があった。
【0005】
すなわち、地盤改良体等のセメント系地中施工体を造成する場合には、使用するセメント系混濁液材料(セメントミルク)の性状によって、施工体の品質が左右される。このため、再利用するセメント系混濁液材料(セメントミルク)に含まれるセメント量及び水セメント比を正確に把握することが重要となるが、特許文献1に記載された従来の技術では、推定されたセメント分等に基づいて追加すべきセメント量等を決定しているため、高品質の施工体を造成することができない場合があった。このような方法で高品質の施工体を造成するためには、補助的であるとはいえ、現場作業員の経験と勘に頼らざるを得ない面もあり、さらなる改良が望まれていた。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、高圧噴射攪拌工法等で発生した余剰泥土から、セメント系混濁液材料の一部として再利用可能な液状分を抽出してリサイクル配合液を作成し、地盤改良体等のセメント系地中施工体を造成する際に、余剰泥土に含まれるセメント分及び水セメント比を正確に把握することにより、高品質の施工体を造成することが可能な発生泥土減容化方法及び発生泥土減容化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のセメント系地中施工体造成時における発生泥土減容化方法及び発生泥土減容化装置は、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。すなわち、本発明のセメント系地中施工体造成時における発生泥土減容化方法及び発生泥土減容化装置は、セメント系地中施工体の造成において発生した余剰泥土から、セメント系混濁液材料の一部として再利用可能な液状分を抽出してリサイクル配合液を作成することにより、発生する泥土を減容化するための方法及び装置である。
【0008】
本発明のセメント系地中施工体造成時における発生泥土減容化方法は、土砂分離器を用いて、余剰泥土を再利用可能なセメント系混濁液材料と廃棄土砂とに分離する工程と、再利用可能なセメント系混濁液材料に含まれるセメント分及び水分を、所定の実験により正確に測定して、当該セメント系混濁液材料におけるセメント量及び水セメント比を把握する工程と、把握したセメント量及び水セメント比に基づいて、不足するセメント分及び水分を追加して、セメント系地中施工体の造成に用いるセメント系混濁液材料を製造する工程と、を含むことを特徴とするものである。
【0009】
本発明のセメント系地中施工体造成時における発生泥土減容化装置は、余剰泥土を再利用可能なセメント系混濁液材料と廃棄土砂とに分離するための土砂分離器と、再利用可能なセメント系混濁液材料に含まれるセメント分及び水分を、所定の実験により正確に測定することにより得られた、当該セメント系混濁液材料におけるセメント量及び水セメント比に基づいて、不足するセメント量及び水分量を算出する不足量算出装置と、算出されたセメント量及び水分量に基づいてセメント分及び水分を追加し、セメント系地中施工体の造成に用いるセメント系混濁液材料を製造するセメント系混濁液材料製造装置と、を備えたことを特徴とするものである。
【0010】
ここで、再利用可能なセメント系混濁液材料に含まれるセメント分は、塩酸溶解熱法又は中和滴定法を用いて測定することが好ましい。
【0011】
なお、本発明におけるセメント系地中施工体とは、例えば、地盤改良体や地下連続壁のように、地盤中にセメントミルクを注入することにより、所定範囲において周囲よりも強度を高めた施工体のことをいう。
【発明の効果】
【0012】
本発明のセメント系地中施工体造成時における発生泥土減容化方法及び発生泥土減容化装置では、再利用可能なセメント系混濁液材料に含まれるセメント分について、所定の実験により正確に測定することにより、余剰泥土に含まれるセメント量及び水セメント比を正確に把握している。そして、正確に把握されたセメント量及び水セメント比に基づいて、不足するセメント分及び水分を追加したセメント系混濁液材料を製造する。
【0013】
したがって、地盤改良体等のセメント系地中施工体を造成する際に、適切なセメント量及び水セメント比であるセメント系混濁液材料を使用することができるので、高品質の施工体を造成することが可能となる。さらに、発生した余剰泥土を無駄なく再利用することができるので、廃棄物となる泥土を減容化することが可能となる。
【0014】
特に、塩酸溶解熱法又は中和滴定法を用いて再利用可能なセメント系混濁液材料に含まれるセメント分を測定することにより、容易かつ迅速に不足するセメント量を把握することができ、迅速な工事を行うことができるとともに、施工体の品質をより一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係る発生泥土減容化方法の手順を示す説明図。
【図2】本発明の実施形態に係る発生泥土減容化装置の概略構成を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明のセメント系地中施工体造成時における発生泥土減容化方法及び発生泥土減容化装置の実施形態を説明する。図1は本発明の実施形態に係る発生泥土減容化方法の手順を示す説明図、図2は本発明の実施形態に係る発生泥土減容化装置の概略構成を示す模式図である。
【0017】
<発生泥土減容化方法及び発生泥土減容化装置の概要>
本発明の実施形態に係る発生泥土減容化方法は、セメント系地中施工体の造成において発生した余剰泥土から、セメント系混濁液材料の一部として再利用可能な液状分を抽出してリサイクル配合液を作成することにより、発生する泥土を減容化することを目的としたものであり、例えば、高圧噴射撹拌工法で地盤改良を行う際に発生する余剰泥土の処理に適用される技術である。この高圧噴射撹拌工法は、主として都市土木の仮設用途として広く用いられるとともに、巨大地震に備えた液状化対策や耐震補強にも応用することができる。
【0018】
すなわち、高圧噴射撹拌工法は、地盤中に硬化材液であるセメント系混濁液材料(以下、セメントミルクという)を注入することにより地盤を固結させて、せん断強度を増大させ、地盤を改良する工法である。具体的には、造成用ロッドの先端部から高圧噴射水を噴射して、地盤を所定の深度まで削孔する。そして、造成用ロッドを回転又は揺動させながら引き上げ、造成用ロッドの下端部に取り付けられた噴射ノズルから、セメントミルクを略水平方向に超高圧(40MPa程度)で噴射し、改良対象となる地盤を切削しながら、硬化材液と軟弱土を撹拌混合して、円柱状や扇形状の地盤改良体を形成する。
【0019】
この際発生した余剰泥土は、サンドポンプにより回収される。そして、回収された余剰泥土の一部は、セメント分及び水分が調整された後、地盤中に注入するセメントミルクとして再利用される。なお、高圧噴射撹拌工法については、特開2008−69549号公報に詳細に記載されている。
【0020】
以下の説明では、高圧噴射撹拌工法により地盤改良体を造成する工事を例にとって説明を行うが、本発明は、高圧噴射撹拌工法で発生する余剰泥土の減容化に限定されるものではなく、セメント系地中施工体の造成において発生する余剰泥土を、セメンミルクの一部として再利用する工事において、広く利用することができる。
【0021】
<発生泥土減容化方法>
本発明の実施形態に係る発生泥土減容化方法では、図1に示すように、地盤改良体の造成工事(S1)で発生した造成排泥(余剰泥土)を回収し(S2)、振動ふるい及びサイクロンから構成された土砂分離器を用いて、再利用可能なセメントミルクと廃棄土砂とに分離する(S3)。ここで分離された廃棄土砂は、産業廃棄物として処理される。一方、再利用可能なセメントミルクについては、セメント含有量と水セメント比(W/C)を測定する(S4)。
【0022】
セメント含有量の測定には、塩酸溶解熱法又は中和滴定法を用いることが好ましい。塩酸溶解熱法とは、セメント含有量の測定対象土に塩酸を添加混合して、その上昇温度を検出することにより、測定対象土に含まれるセメント類の含有率を測定する方法である。すなわち、セメントと塩酸が反応すると溶解熱を発生するが、セメントに含まれるカルシウム量と発熱との間には相関関係がある。そこで、予めカルシウム量と発熱との間の相関関係を把握しておくことにより、測定対象土に塩酸を添加混合した際の上昇温度に基づいて、測定対象土のセメント含有量を測定することができる。
また、中和滴定法とは、一般的に広く利用されている定量分析法であり、中和反応を利用して、測定対象土に含有されるカルシウム量(セメント量)を測定する方法である。中和滴定法としては、例えば、水酸化ナトリウム溶液の滴定量からセメント量を測定する方法が知られている。
【0023】
なお、セメント含有量の測定を容易かつ迅速に行うことができるという点で、塩酸溶解熱法又は中和滴定法を用いることが好ましいが、施工現場の設備状況、測定対象土の性状等に応じて、適宜、他の測定方法を用いることもできる。他のセメント含有量測定方法としては、例えば、酸化カルシウムの定量方法(JIS R 5202−1989)や、カルシウムイオン選択性電極によるセメント及び石灰の定量試験方法(社団法人日本道路協会:舗装調査・試験法便覧/G024)が知られている。
【0024】
また、測定対象土の水分量を測定することにより、上述したセメント含有量との関係から水セメント比を求めることができる。測定対象土の水分量の測定方法としては、エアメータ法、乾燥炉法、減圧式加熱乾燥法、電子レンジ法、ガスコンロ法、RI水分計法、静電容量法等、種々の測定方法があり、現場の設備状況等に応じて、これらの測定法の中から最適な測定法を選択すればよい。
【0025】
再利用可能なセメントミルクについて、含有されるセメント量と水分量とが測定されると、硬化材液として適正なセメント量及び水分量となるように、不足したセメント分及び水分を混入し(S5)、硬化材液として使用するセメントミルクを製造する(S6)。
【0026】
そして、作成したセメントミルクを用いて造成工事を行い(S1)、発生した造成排泥(余剰泥土)を回収し(S2)、その後の工程(S3〜S6)を繰り返して実施することにより、発生した余剰泥土を無駄なく再利用して、廃棄物となる泥土を減容化するとともに、硬化材液として適切なセメン分及び水分を含んだセメントミルクを製造する。
【0027】
なお、図1に示す例では、作業フローの一環として、再利用可能なセメントミルクのセメント含有量及び水セメント比を測定する工程(S4)を含んでいるが、セメント含有量及び水セメント比の測定の工程(S4)は、造成対象地盤の状態等に応じて適宜な時期に行えばよい。すなわち、造成対象地盤の状態が均一なものであることが分かっている場合には、造成工事開始当初にセメント含有量及び水セメント比の測定を行えば、その後、同一の条件で不足分のセメント又は水を混入すればよい。一方、造成工事の進行に伴い、造成対象地盤の状態が変化する場合には、3時間毎、6時間毎、12時間毎、24時間毎のように、適宜間隔でセメント含有量及び水セメント比の測定を行うことが好ましい。
【0028】
<発生泥土減容化装置>
上述した発生泥土減容化方法で使用する発生泥土減容化装置100は、図2に示すように、土砂分離器10と、不足量算出装置20と、ミキシングプラント(セメント系混濁液材料製造装置)30とを主な構成要素としている。また、本実施形態の発生泥土減容化装置100は、高圧噴射撹拌装置40に設けられたサンドポンプ50で吸い上げた余剰泥土を、一時的に貯留するための1次仮受槽60と、土砂分離器10で分離した廃棄土砂を貯留するための排土処理槽70とを備えている。
【0029】
上述したように、土砂分離器10はセメントミルクとして再利用できない土砂分を分離するための装置であり、振動ふるい及びサイクロンから構成されている。また、ミキシングプラント30は、公知のプラント設備を使用することができる。例えば、ミキシングプラント30の設備としては、セメントミルクを混合するためのミキサ、ミキサにセメント分を供給するためのセメントサイロ、ミキサに水分を供給するための水槽及び給水ポンプ、アジテータ、及び各設備間に配設された配管等を主な構成要素としている。また、後に詳述するが、不足量検出装置20からの算出データを受信してセメント分及び水分を自動的に追加するような構成とする場合には、セメント分及び水分の自働供給装置を設ければよい。
【0030】
不足量算出装置20は、例えば、CPU、ROM、RAM、データ送受信装置等を備えたコンピュータ、及びこのコンピュータに不足量演算処理を行わせるためのプログラムからなり、所定の実験により得られた、余剰泥土に含まれるセメント量及び水セメント比に基づいて、硬化材液として不足するセメント量及び水分量を算出するようになっている。なお、不足量算出装置20では、硬化材液として適正なセメント量及び水分量が予め設定されているものとする。
【0031】
不足量算出装置20における算出データは、ミキシングプラント30に送信され、ミキシングプラント30において、受信した算出データに基づいてセメント分及び水分を追加し、適切なセメント量及び水分量であるセメントミルクが製造される。
【0032】
なお、余剰泥土に含まれるセメント分及び水分を自動的に測定するセメント分測定装置や水分測定装置を設け、これらの装置のおける測定データを不足量算出装置20に入力することにより、セメント分及び水分の測定工程を自動化してもよい。セメント分測定装置は、例えば、特許第3312131号公報に詳細に記載されている。また、上述したように、ミキシングプラント30の構成設備として、セメント分及び水分の自働供給装置を設けた場合には、自動的にセメント分及び水分が追加されるので、硬化材液として適切なセメントミルクの製造工程を自動化することができる。
【0033】
<セメント量及び水分量の調整>
下記表1に、余剰泥土から採取したセメントミルクと、硬化材液として使用するセメントミルクとにおけるセメント量、水分量、水セメント比を示す。
【0034】
【表1】

【0035】
本実施形態では、上記表1に示すように、塩酸溶解熱法又は中和滴定法を用いて、再利用可能なセメントミルクに含まれるセメント分を測定し、余剰泥土に含まれるセメント量及び水セメント比を正確に把握する。そして、不足するセメント分及び水分を追加して、硬化材液として使用するセメントミルクを製造することにより、正確な測定値に基づいて作成された、硬化材液として適切なセメントミルクを使用して、高品質の地盤改良体を造成することができる。
【0036】
<発生泥土の減容及び施工体の品質>
このように、本発明の発生泥土減容化方法及び発生泥土減容化装置を用いて、セメント系地中施工体の造成において発生する余剰泥土を、セメントミルク(セメント系混濁材料)の一部として再利用することにより、例えば、造成対象地盤が砂質土の場合には、余剰泥土の液状分を40〜80%程度、平均して55%程度再利用することができるので、産業廃棄物となる発生泥土を減容化することができる。さらに、余剰泥土の一部をセメント系混濁材料として再利用する際に、塩酸溶解熱法又は中和滴定法により、余剰泥土に含まれるセメント量及び水セメント比を正確に把握して、不足するセメント分及び水分を追加して、硬化材液として適切なセメントミルクを製造しているため、従来工法と比較して遜色のない高品質の施工体を造成することができる。
【符号の説明】
【0037】
100 発生泥土減容化装置
10 土砂分離器
20 不足量算出装置
30 ミキシングプラント(セメント系混濁液材料製造装置)
40 高圧噴射撹拌装置
50 サンドポンプ
60 1次仮受槽
70 排土処理槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セメント系地中施工体の造成において発生した余剰泥土から、セメント系混濁液材料の一部として再利用可能な液状分を抽出してリサイクル配合液を作成することにより、発生する泥土を減容化するための方法であって、
土砂分離器を用いて、前記余剰泥土を再利用可能なセメント系混濁液材料と廃棄土砂とに分離する工程と、
前記再利用可能なセメント系混濁液材料に含まれるセメント分及び水分を、所定の実験により正確に測定して、当該セメント系混濁液材料におけるセメント量及び水セメント比を把握する工程と、
前記把握したセメント量及び水セメント比に基づいて、不足するセメント分及び水分を追加して、セメント系地中施工体の造成に用いるセメント系混濁液材料を製造する工程と、
を含むことを特徴とするセメント系地中施工体造成時における発生泥土減容化方法。
【請求項2】
再利用可能なセメント系混濁液材料に含まれるセメント分は、塩酸溶解熱法又は中和滴定法を用いて測定することを特徴とする請求項1に記載のセメント系地中施工体造成時における発生泥土減容化方法。
【請求項3】
セメント系地中施工体の造成において発生した余剰泥土から、セメント系混濁液材料の一部として再利用可能な液状分を抽出してリサイクル配合液を作成することにより、発生する泥土を減容化するための装置であって、
前記余剰泥土を再利用可能なセメント系混濁液材料と廃棄土砂とに分離するための土砂分離器と、
前記再利用可能なセメント系混濁液材料に含まれるセメント分及び水分を、所定の実験により正確に測定することにより得られた、当該セメント系混濁液材料におけるセメント量及び水セメント比に基づいて、不足するセメント量及び水分量を算出する不足量算出装置と、
前記算出されたセメント量及び水分量に基づいてセメント分及び水分を追加し、セメント系地中施工体の造成に用いるセメント系混濁液材料を製造するセメント系混濁液材料製造装置と、
を備えたことを特徴とするセメント系地中施工体造成時における発生泥土減容化装置。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−117231(P2011−117231A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−277129(P2009−277129)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【出願人】(000201478)前田建設工業株式会社 (358)
【Fターム(参考)】