説明

ネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システム及び方法

【課題】本発明は、 ロボットの構成及び/または動作のためのコンテンツ(以下、“ロボットコンテンツ”という)をネットワークを利用してロボットユーザ同士間に共有、交換、売買などの方法により取引できるようにするネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システム及び方法を提供するためのものである。
【解決手段】本発明に係るネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システムは、ロボットコンテンツ作成用ソフトウェアプラットフォームを格納し、データ通信に必要とされる通信モジュールを含むように構成されて、ネットワークに連結されたロボットコンテンツ中継端末機と、上記ネットワークを介して上記ロボットコンテンツ中継端末機に連結されており、上記ロボットコンテンツ中継端末機を相対にして上記ソフトウェアプラットフォームで作成されたソフトウェアロボットコンテンツのアップロード及びダウンロードを遂行するロボットコンテンツ取引サーバとを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システム及び方法に関し、より詳しくは、ロボットの構成及び/または動作のためのコンテンツ(以下、“ロボットコンテンツ”という)をネットワークを利用してロボットユーザ同士間に共有、交換、売買などの方法により取引できるようにするロボットコンテンツ取引システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明におけるロボットコンテンツ取引は、ロボットコンテンツをネットワークを利用して有償または無償で相互共有したり、ロボットコンテンツを相互交換したり、ロボットコンテンツを直接または間接で売買したり、ロボットコンテンツ提供者に対して補償したり、ロボットコンテンツの提供を受けた者に対して費用を請求したり、ロボットコンテンツの品質を評価したり、不法複製乃至摸倣されたロボットコンテンツであるか否かを認証する等、ロボットコンテンツの取引時に必要とされる多様な形態の行為を全て含む広義の概念である。
【0003】
ロボット産業は、従来には主に産業用ロボット中心に展開されたが、最近のロボット技術の発展、政府の支援政策、ロボットの利用に対する大衆の関心などにより個人向けロボット産業が浮上している。このような個人向けロボットの主要適用分野としてエンターテイメントロボットが挙げられるが、エンターテイメントロボットは、人に代えて仕事行うよりは、人に、遊び、娯楽、趣味、気持ち転換、心理治療などのエンターテイメント機能を提供することを主な目的とする。
【0004】
従来のエンターテイメントロボットは、概して例えば日本ソニーの‘アイボ’のような完成型ロボットであって、あたかも家電製品のように、製造業体で指定した仕様の通り製作されるので、結局一つの固定された形態で、指定された種類の機能を具現することになるので、生きているロボットという観点から見て、その動作、形態、機能の自由度乃至拡張性に相当な制限があるしかなかった。
【0005】
このような短所を考えて、最近は、アクチュエータ、センサなど、ロボットを構成する各構成部分をモジュール化して組立式ブロックのように、各モジュールを互いに異なる幾つかの方式により組立てることによって、互いに異なる形態のロボットを構成できる、いわゆるブロック型ロボットと、ロボットの内部にチップを内蔵してソフトウェア的にロボットの動作を設定及び制御できる方式の、いわゆるプログラマーブルロボットが開発されている。
【0006】
しかしながら、ブロック型ロボットは製造業体で予め具象した幾つかの形態のロボット組立に適合した専用部品のみを利用してロボットを組立てることになるので、形態の拡張性では相変わらず制限があった。
【0007】
一方、プリグラマーブルロボットの場合にも、プログラム作成に慣れないロボットユーザの場合、自体的にロボットコンテンツの製作が不可能な状況であるにもかかわらず、製造業体などから提供されるロボットコンテンツが絶対的に不足して、結局プログラマーブルロボットの購入を憚ることになり、プログラム作成が可能なロボットユーザの場合にも自分が製作したロボットコンテンツを自分のロボットに適用して利用するだけであり、他人と相互交換乃至売買できるシステムがなかったので、新たなロボットコンテンツの持続的な創出に対する動機が与えられなく、このような状況は結局、プログラマーブルロボット市場の拡大に大きい障害物となっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記の問題点を解決するために案出したものであって、例えばレゴ(登録商標)のような組立式ブロック玩具のように、ロボットのモータ、センサなど、各構成部品を一貫性ある外形的特徴を有する標準型ブロックで形成し、各構成部品の連結部材も一貫性ある外形的特徴を有する標準型連結部材で形成して、ブロック型構成部品の組立によりロボットを任意の形態に拡張できる標準ハードウェアプラットフォームを有するブロック型ロボット(ここで、ブロック型ロボットは、これと同一乃至類似な意味として使われる組立式ロボット、可変形状ロボット、多関節ロボットなどを通称する)を提供し、このようなブロック型ロボットの動作を制御できるソフトウェアを意味する、いわゆるロボットコンテンツをロボットユーザが直接作成できるようにしてくれる標準ソフトウェアプラットフォームを提供することで、ロボットユーザが自分が希望する形態で、ブロック型ロボットの外形、動作、機能などに関するロボットコンテンツを製作して、ブロック型ロボットに容易に適用できるようにすることをその目的とする。
【0009】
本発明の他の目的は、ロボットユーザが標準化されたソフトウェアプラットフォームとハードウェアプラットフォームによりロボットコンテンツを製作するようにすることで、互いに異なるロボットユーザのロボットコンテンツとブロック型ロボット同士間にも互換性が維持できるようにすることにある。
【0010】
本発明の更に他の目的は、ロボットコンテンツをネットワークを利用してロボット製造社やロボットコンテンツ専門供給業体だけでなく、ロボットユーザの相互間にも有償または無償で相互共有したり、ロボットコンテンツを相互交換したり、ロボットコンテンツを直接または間接で売買したり、ロボットコンテンツ提供に伴う補償を受けたり、ロボットコンテンツの品質を評価する等の、いわゆるロボットコンテンツ取引行為ができるようにすることにある。
【0011】
本発明の更にまた他の目的は、ロボットコンテンツの取引時に必要とされる保安を提供することで、ロボットコンテンツの不法複製を防止し、安定的にロボットコンテンツ取引を行うことができるシステム及び方法を提供することにある。
【0012】
本発明の更なる他の目的は、ロボットコンテンツの供給のための研究/開発費が負担になるロボット製造業体の負担を減らすことができ、ロボットユーザがロボットコンテンツを一種のUCC(User Created Contents)として相互取引できるようにし、延いては、ロボットユーザ同士間にロボットコンテンツコミュニティを形成するように図ることによって、ロボット文化の底辺拡大及び関連のロボット産業の発展に寄与することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するための本発明に係るネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システムは、ロボットコンテンツ作成用ソフトウェアプラットフォームを格納し、データ通信に必要とされる通信モジュールを含むように構成されて、ネットワークに連結されたロボットコンテンツ中継端末機と、上記ネットワークを介して上記ロボットコンテンツ中継端末機に連結されており、上記ロボットコンテンツ中継端末機を相対にして上記ソフトウェアプラットフォームで作成されたソフトウェアロボットコンテンツのアップロード及びダウンロードを遂行するロボットコンテンツ取引サーバとを含むことを特徴とする。
【0014】
また、上記ロボットコンテンツ取引システムは、通信モジュール、駆動部、センサ部、中央制御部、及び連結部材の結合により構成され、上記ロボットコンテンツ中継端末機に連結されたブロック型ロボットをさらに含むことを特徴とする。
【0015】
また、上記ロボットコンテンツは、上記ソフトウェアロボットコンテンツの他にロボットの形態に関する視覚資料で構成されたハードウェアロボットコンテンツをさらに含むことを特徴とする。
【0016】
また、上記ロボットコンテンツ取引サーバは、アップロードされたロボットコンテンツを格納するためのロボットコンテンツDBと、上記アップロードまたはダウンロードを要請するロボットユーザに関する情報を格納するためのロボットユーザDBと、上記ロボットコンテンツのアップロードまたはダウンロードに関連された上記ロボットユーザに対する課金/精算を遂行するための課金/精算モジュールと、上記ソフトウェアプラットフォームの正規商品有無の認証、上記ロボットコンテンツの重複アップロード有無の認証、上記ロボットユーザの認証のうち、少なくとも1つを遂行するための認証モジュールをさらに含むことを特徴とする。
【0017】
一方、本発明に係るネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引方法は、上記ロボットコンテンツを上記ロボットコンテンツ取引サーバにアップロードするステップと、上記ロボットコンテンツ取引サーバで格納されたロボットコンテンツの目録を提供するステップと、上記提供された目録から選択されたロボットコンテンツを上記ロボットコンテンツ取引サーバからダウンロードするステップとを含むことを特徴とする。
【0018】
また、上記方法は、上記ロボットコンテンツ取引サーバで上記アップロードステップと上記ダウンロードステップのうち、少なくとも一つのステップと関連して課金/精算を遂行するステップと、上記ロボットコンテンツ取引サーバで上記アップロードされたロボットコンテンツに含まれた上記ソフトウェアプラットフォームの認証番号を認証するステップなどをさらに含むことを特徴とする。
【0019】
また、上記方法は、上記ダウンロードされたロボットコンテンツを上記ブロック型ロボットにインストールして、上記ブロック型ロボットの動作をテストするステップをさらに含むことを特徴とし、併せて、上記ロボットコンテンツ取引サーバで上記ロボットコンテンツのアップロード関連情報がアップデートされる場合、該当情報を上記ロボットコンテンツ中継端末機に通報するステップをさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
このように、ネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システム及び方法は、標準ハードウェアプラットフォームを有するブロック型ロボットが提供され、そのブロック型ロボットの動作、機能を制御するためのロボットコンテンツをロボットユーザが直接作成できるようにしてくれる標準ソフトウェアプラットフォームが提供されるので、ロボットユーザが自分が希望する形態でブロック型ロボットの外形、動作、機能などに関するロボットコンテンツを製作して、ブロック型ロボットに容易に適用できることになる。
【0021】
また、本発明によると、ロボットユーザが標準化されたソフトウェアプラットフォームとハードウェアプラットフォームによりロボットコンテンツを製作することになるので、互いに異なるロボットユーザのロボットコンテンツとブロック型ロボット同士間にも互換性が維持されることができる。
【0022】
また、本発明によると、ロボットコンテンツをネットワークを利用して有償または無償で相互共有したり、ロボットコンテンツを相互交換したり、ロボットコンテンツを直接または間接で売買する等の取引を行うことができるシステム及び方法が提供されるので、ロボットコンテンツ創作者の創作意欲が鼓舞され、ロボットコンテンツの取引が活発になって、窮極的にロボット産業の底辺が拡大されることができる。
【0023】
また、本発明によると、ロボットコンテンツ取引に動機を与えて、ロボットコンテンツ取引に保安性を提供するために、ロボットコンテンツ提供に従う認証及び課金/精算機能を提供する取引システム及び方法が提供されるので、ロボットコンテンツ取引の安定性が提供されて、ロボットコンテンツ取引の活性化を期することができる。
【0024】
また、本発明は、ロボットコンテンツの取引時に必要とされる保安を提供することで、ロボットコンテンツの不法複製を防止し、安定的にロボットコンテンツ取引を行うことができるシステム及び方法を提供することができる。
【0025】
また、本発明は、ロボットコンテンツの供給のための研究/開発費が負担になるロボット製造業体の負担を減らすことができ、ロボットユーザがロボットコンテンツを一種のUCC(User Created Contents)として相互取引できるようにし、延いては、ロボットユーザ同士間にロボットコンテンツコミュニティを形成するように図ることによって、ロボット文化の底辺拡大及び関連ロボット産業の発展に寄与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明の前述した目的及び他の目的、特性及び長所は、添付図面を参照した実施形態の詳細な説明を通じて明白になる。しかしながら、本発明は以下に開示される実施形態に限定されるものでなく、本発明の特許請求範囲に記載された事項の範囲内で多様な形態で具現されることができ、単に本実施形態では本発明の開示が完全になるようにするための例示的なものであることを理解しなければならない。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態に係るネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システムの概念図である。
【0028】
上記実施形態に従うネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システムは、ネットワーク(ネットワークは、インターネットと全ての種類の近距離/遠距離の有/無線通信網を含む概念)を介して相互連結されたロボットコンテンツ取引サーバ300、少なくとも1つのロボットコンテンツ中継端末機200、及びブロック型ロボット100を含むように構成される。
【0029】
ロボットコンテンツ取引サーバ300は、本発明のロボットコンテンツ取引サービスを提供する業体や機関またはロボット製造社で運営するサーバであって、ロボットコンテンツの取引のためのアップロード、ダウンロード、格納、目録提供、検索、認証、及び課金/精算機能などを提供する。
【0030】
上記の機能を遂行するために、ロボットコンテンツ取引サーバ300には、ロボットコンテンツDB310、ロボットユーザDB320、認証モジュール330、課金/精算モジュール340などが提供されることが好ましいが、これとは異なり、一部の構成要素(例えば、認証モジュール、課金/精算モジュール等)が既存のネットワークに備えられた外部構成要素(例えば、認証サーバ、課金及び精算サーバなど)に各々代替されることもでき、このような変更は当業者には自明なことである。
【0031】
ロボットコンテンツ取引サーバ300は、ロボットユーザによりアップロードされたロボットコンテンツをロボットコンテンツDB310に格納し、格納されたロボットコンテンツ目録を提供し、ロボットユーザがロボットコンテンツ目録を検索して、選択したロボットコンテンツをダウンロードしてくれる機能を提供する。
【0032】
また、ブロック型ロボット100毎に固有の認証番号が与えられる場合、ロボットコンテンツ取引サーバ300の認証モジュール330では、ロボット認証番号を利用してロボットコンテンツをアップロードするロボットユーザが正規商品ブロック型ロボット100を所有した正常利用者か否かを認証することができ、ロボットユーザに提供されたロボットコンテンツ製作用ソフトウェアプラットフォーム毎に固有の認証番号が与えられる場合にも該当ロボットコンテンツが正規商品ソフトウェアプラットフォームを利用して製作されたか否かを認証することができ、また、サーバ300に格納されるとか、サーバ300からダウンロードされるロボットコンテンツを上記ロボット認証番号やソフトウェアプラットフォーム認証番号または両者の結合を利用して暗号化することで、認証モジュール330において、同一ロボットコンテンツの無断複製、二重アップロード、互いに異なるロボットへの重複ダウンロードなど、否定的なロボットコンテンツ取引を防止することができる。
【0033】
また、ロボットコンテンツ取引サーバ300は、アップロードされて格納されたロボットコンテンツの規格及び品質を検査して不良ロボットコンテンツを表示または削除するとか、ロボットコンテンツを等級化する機能を提供することができ、このような機能はサーバ管理者の介入により受動的に実行されるとか、または予め決まった規格に合せて自動的に上記認証モジュール330乃至別途のコンテンツ品質評価手段(図示せず)で実行されることができる。
【0034】
また、ロボットコンテンツ取引サーバ300は、ロボットユーザに使用者勘定を割り当てて、これをロボットユーザDB320に格納し、各ロボットユーザのロボットコンテンツ取引と関連してサイバーマネーまたは振込などの公知の電子金融取引方式を適用することによって、ロボットコンテンツをアップロード及び/またはダウンロードするロボットユーザに対して課金/精算モジュール340を利用して課金及び精算を遂行することができる。使用者ID、パスワードを発給するとか、ロボットユーザが保有したソフトウェアプラットフォームやロボットの認証番号を利用して使用者勘定を設定することができる。
【0035】
一方、ロボットコンテンツ中継端末機200は、各々のロボットユーザが運営する端末機であって、個人向けコンピュータ(PC)、携帯電話、スマートフォン、PDAなどのように、有線または無線通信機能を具備した通常の端末機で構成される。場合によって、別途の専用ロボットコンテンツ中継端末機を提供することができ、この場合も本発明の範囲に含まれることと解される。
【0036】
ロボットコンテンツ中継端末機200は、ブロック型ロボット100及びロボットコンテンツ取引サーバ300とのデータ通信に必要とされる通信モジュールを具備し、ソフトウェアプラットフォームを運用できる端末機でありさえすればよく、ロボットコンテンツ中継端末機200とロボットコンテンツ取引サーバ300との間の通信方式乃至通信モジュールは、全ての種類の公知された方式が可能であるので、これに対しては詳細な説明を省略し、ここではロボットコンテンツ中継端末機200とブロック型ロボット100との間の通信に対してのみ説明する。
【0037】
まず、ロボットコンテンツ中継端末機200とブロック型ロボット100とにUSBポートのような通信モジュールが備えられる場合、USBメモリのような格納媒体を使用して相互間にロボットコンテンツを伝達することができ、ロボットコンテンツ中継端末機200とブロック型ロボット100にブルートゥースやジグ比、UWBなどのPAN通信、赤外線通信などの近距離通信モジュール118が備えられる場合、このような通信モジュール118を通じて相互間に直接的なロボットコンテンツの転送が可能であり、これとは異なり、無線インターネットモジュールなど、インターネット通信モジュールが提供される場合、インターネットのような開放型ネットワークを利用して相互間にロボットコンテンツの転送が可能である。
【0038】
最後に、ブロック型ロボット100は、アクチュエータで構成された駆動部114、多様な種類のセンサで構成されたセンサ部116、中央制御部112などの構成要素からなり、ブロック型ロボット100にインストールされたロボットコンテンツにより生成された制御信号に基づいて、駆動部114、センサ部116、中央制御部112などの各構成要素が指示された動作を遂行することにより、ロボットの全体的動作がなされる。この際、中央制御部112に内蔵されたメモリにはブロック型ロボット100の固有の認証番号が割り当てられることができる。
【0039】
勿論、ロボットユーザの意図に従って、センサ部116がないロボットが企画されるとか、アクチュエータモジュールやセンサモジュールなど、各モジュールに自体制御部が内蔵された高級型ロボットの場合、中央制御部112がないロボットが企画されるとか、中央制御部112に無線通信機能がない代わりに、USBメモリなどの格納媒体を利用して必要のデータの提供を受けるロボットなどが企画されることもできるが、このような変形例は当業体に自明であり、これに対する説明は省略する。
【0040】
ブロック型ロボット100の外形は、図2a乃至図2cに図示された多様な例に示すように、各構成要素が組立式ブロックのように反復結合が可能な構造の標準型ブロック120形態で提供されて、標準型連結部材130を利用した標準型ブロック120の反復結合により任意の形態で製作されることができ、したがって、ブロック型ロボット100の通信モジュール118も中央制御部112に構造的に内蔵された形態のものが各ブロック120の形態上の標準化のために好ましい。
【0041】
一方、従来のプログラマーブルロボットの動作プログラムが本発明のロボットコンテンツ製作用ソフトウェアプラットフォームで製作されたロボットコンテンツと互換性がある場合、既存のプログラマーブルロボット及び関連動作プログラムも本発明のブロック型ロボット及びロボットコンテンツの概念に含まれて、ロボットコンテンツ取引システムの適用が可能であり(勿論、この場合、該当ロボット及びプログラムの認証方案が設けられることが好ましい)、このような場合を含む場合、本発明のブロック型ロボットは、反復結合及び形態の変更乃至拡張が可能でない従来のプログラマーブルロボットまでも含む概念と解されなければならない。
【0042】
図1のように構成された本発明に係るネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システムの動作を図3を参照して詳細に説明すれば、次の通りである。
【0043】
まず、ロボットユーザがオンラインまたはオフライン販売ルートを通じて本発明のブロック型ロボット(または、ブロック型ロボット組立キット)100を購入し、自分のPCのようなロボットコンテンツ中継端末機200を利用してロボットコンテンツ製作用ソフトウェアプラットフォーム(以下、‘ソフトウェアプラットフォーム’という)をロボットコンテンツ取引サーバ300からダウンロードしてロボットコンテンツ中継端末機200にインストールする(S100)。
【0044】
この際、各ブロック型ロボット100とソフトウェアプラットフォームには固有の認証番号が与えられることが好ましくて、このような認証番号はロボットコンテンツ中継端末機200を通じて転送されてロボットコンテンツ取引サーバ300接続時、正常使用者乃至正規商品認証に利用されるとか、そのソフトウェアプラットフォームを利用して製作されたロボットコンテンツを暗号化して、ロボットコンテンツの否定したコピー、摸倣、盗用などの防止に用いられることができる。
【0045】
即ち、ブロック型ロボット100の中央制御部112とソフトウェアプラットフォームには、各々の固有認証番号が予め格納されており、ブロック型ロボット100乃至ブロック型ロボットキットの中央制御部112に格納されたロボット認証番号は、ブロック型ロボット100とロボットコンテンツ中継端末機200の初期通信時にロボットコンテンツ中継端末機200へ転送及び格納されてロボットコンテンツのダウンロード及び/またはアップロード時にロボットコンテンツをブロック型ロボット100の認証番号、ソフトウェアプラットフォームの認証番号、または両者の結合を利用して暗号化できることになる。
【0046】
一方、上記ソフトウェアプラットフォーム及び/または製造業体が提供する基本ロボットコンテンツがCD−ROMのような格納媒体に記録されてブロック型ロボット100と共にパッケージ形態で販売されることもでき、このような場合には上記ソフトウェアプラットフォームダウンロード過程が省略される。
【0047】
上記ソフトウェアプラットフォームは、ロボットコンテンツ製作道具、ロボットコンテンツをブロック型ロボット100で実行するための実行プログラム、ロボットコンテンツアップロード/ダウンロードプログラム及び/またはアップデートプログラムなどを含むように構成されることが好ましいが、技術的または商業的目的によって、これらの中の一部が別途の独立されたプログラム形態で提供されることもでき、その種類は単独実行ファイル乃至圧縮ファイルの形態であることもでき、ASP、Active X controlなどの形態であることもできる。
【0048】
次に、ロボットユーザは自分のブロック型ロボット100の形態を決定してブロック型ロボット100を組立てて(プリグラマーブルブロック型ロボットキットを購買して、これをブロック型ロボットに組立てる場合を想定して説明する)、完成されたブロック型ロボット100の動作を制御するためのロボットコンテンツを上記ソフトウェアプラットフォームを利用して製作するとか(S110)、またはロボットコンテンツ取引サーバ300から提供するロボットコンテンツをダウンロードする(S132)。
【0049】
このようなロボットコンテンツは、ブロック型ロボット100の形態、組立方法などを説明する説明書、設計図、写真、動画などの視覚資料を意味するハードウェアコンテンツと、このようなハードウェアコンテンツにより定義されたブロック型ロボット100の動作を制御するためのプログラムであるソフトウェアコンテンツを全て含み、ロボットコンテンツの取引時、ハードウェアコンテンツとソフトウェアコンテンツが共にまたは別個に取引されることができる。
【0050】
一方、ロボットコンテンツをロボットコンテンツ取引サーバ300からダウンロードしようとする場合、ロボットユーザはロボットコンテンツ中継端末機200を利用してネットワークを介してロボットコンテンツ取引サーバ300に接続してロボットコンテンツ取引S130を始めて、該当サーバ300から提供する多数のロボットコンテンツのうち、希望するロボットコンテンツを選択してダウンロードする(S132)。
【0051】
上記ダウンロードステップ(S132)と共に、ブロック型ロボット、ロボットユーザ、ソフトウェアプラットフォームなどの認証ステップ(S136)、及び該当ロボットコンテンツが有料コンテンツである場合、課金/精算ステップ(S138)が遂行されることができ、このような一連の過程を通称してロボットコンテンツ取引ステップ(S130)という。ここで、ロボットコンテンツの取引とは、ロボットコンテンツ取引サーバ300を介してロボットコンテンツを互いに異なるロボットユーザ同士間に売買、交換、共有する等のステップ、及びこのようなステップに伴う認証、課金/精算、コンテンツ検証ステップなどを通称する。
【0052】
認証ステップ(S136)において、ブロック型ロボットの認証番号及び/またはソフトウェアプラットフォームの認証番号を利用して、ロボットコンテンツの暗号化過程が遂行されることができる。ロボットコンテンツ取引サーバ300は、ロボットコンテンツ中継端末機200との接続過程でロボットコンテンツ中継端末機200の認証番号及び/または該当ロボットコンテンツ中継端末機200に内蔵された少なくとも一つのブロック型ロボット100の認証番号を獲得することができ、獲得された認証番号を利用してロボットコンテンツを暗号化した後、暗号化されたロボットコンテンツをダウンロードすることができる。これとは異なり、暗号化されていないロボットコンテンツをダウンロードした後、ロボットコンテンツ中継端末機200で上記認証番号を利用してロボットコンテンツを暗号化して格納することもできる。
【0053】
有料ロボットコンテンツの場合には、上記暗号化過程が伴われるが、無料ロボットコンテンツの場合には暗号化過程が省略されるとか、またはナル(Null)値を認証番号として使用して暗号化を遂行することができる。
【0054】
このように暗号化されたロボットコンテンツがブロック型ロボット100に搭載されると、ブロック型ロボット100は自分の認証番号を利用して暗号を解除した後、ロボットコンテンツを実行することになる。したがって、ロボットコンテンツに暗号化されたロボット認証番号とロボットコンテンツを搭載したロボットの認証番号とが相異する場合、ロボットコンテンツの実行が不可能になるので、ロボットコンテンツの無断盗用が防止できる。保安の強化のためには、同一な認証番号を利用しても格納または転送時毎に新たな変数値を利用して暗号化されることができる。
【0055】
ブロック型ロボット100の認証番号を利用して暗号化されたロボットコンテンツの場合は、該当ブロック型ロボット100でのみ動作されることが好ましくて、ソフトウェアプラットフォーム認証番号を利用した暗号化の場合には、該当ソフトウェアプラットフォームに登録された多数のブロック型ロボット100のうち、1つまたは全体で動作されるようにすることができる。
【0056】
以上の過程を通じてロボットコンテンツをダウンロードしたロボットユーザは、該当ロボットコンテンツを利用してロボットの動作をテストする(S120)。
【0057】
一方、自分が直接ロボットコンテンツを製作したロボットユーザの場合、ロボット動作のテストステップ(S120)を経た後、該当ロボットコンテンツをアップロードすることができる。
【0058】
まず、ロボットコンテンツを製作したロボットユーザが該当ロボットコンテンツをロボットコンテンツ取引サーバ300にアップロードすると(S132)、ロボットコンテンツサーバ300は該当ロボットコンテンツの二重アップロードの可否、ロボットコンテンツの規格適合性、正常使用者の可否などを認証した後(S136)、該当ロボットコンテンツをロボットコンテンツDB310に格納し、ロボットコンテンツの有償/無償の可否によって必要とされる課金/精算を遂行する(S138)。
【0059】
認証ステップ(S136)での認証過程は、ソフトウェアプラットフォームの認証番号乃至ブロック型ロボット100の認証番号を利用して遂行されることができる。
【0060】
本発明において、課金/精算には、サイバーマネー、クレジットカードポイント、自体ポイント、振込み、クレジットカード決済など、通常の電子取引方式が全て適用されることができる。
【0061】
一方、図示してはいないが、ロボットコンテンツ取引サーバ300は、チャットツール、メッセンジャーツール、文字メッセージなどを利用して、例えば新たなロボットコンテンツがアップロードされる際、該当ロボットコンテンツが適用できるタイプのブロック型ロボットキットを購入したロボットユーザにアップロード消息情報を提供するとか、ロボットユーザ同士間に情報交換及び直取引機能を支援する等、ロボットコンテンツに関連したポータルサイト乃至コミュニティサイトの機能を兼ねることができる。
【0062】
以上において、ロボットとは、個人向けロボット、ポータブルロボット、エンターテイメントロボット、教育用ロボット、ロボット型玩具などを通称することと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の一実施形態に係るネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システムの概念図である。
【図2a】本発明の種々の様相に従う多様なブロック型ロボットの外形図である。
【図2b】本発明の種々の様相に従う多様なブロック型ロボットの外形図である。
【図2c】本発明の種々の様相に従う多様なブロック型ロボットの外形図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0064】
100 ブロック型ロボット
112 中央制御部
114 駆動部
116 センサ部
118 通信モジュール
200 ロボットコンテンツ中継端末機
300 ロボットコンテンツ取引サーバ
310 ロボットコンテンツDB
320 ロボットユーザDB
330 認証モジュール
340 課金/精算モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットコンテンツ作成用ソフトウェアプラットフォームを格納し、データ通信に必要とされる通信モジュールを含むように構成されて、ネットワークに連結されたロボットコンテンツ中継端末機と、
前記ネットワークを介して前記ロボットコンテンツ中継端末機に連結されており、前記ロボットコンテンツ中継端末機を相対にして前記ソフトウェアプラットフォームで作成されたソフトウェアロボットコンテンツのアップロード及びダウンロードを遂行するロボットコンテンツ取引サーバと、
を含むことを特徴とするネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システム。
【請求項2】
通信モジュール、駆動部、センサ部、中央制御部、及び連結部材の結合により構成され、前記ロボットコンテンツ中継端末機に連結されたブロック型ロボットをさらに含むことを特徴とする請求項1記載のネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システム。
【請求項3】
前記ロボットコンテンツは、前記ソフトウェアロボットコンテンツの他にロボットの形態に関する視覚資料で構成されたハードウェアロボットコンテンツをさらに含むことを特徴とする請求項2記載のネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システム。
【請求項4】
前記ロボットコンテンツ取引サーバは、前記ロボットコンテンツのアップロードまたはダウンロードに関連された前記ロボットユーザに対する課金/精算を遂行するための課金/精算モジュールと、
前記ソフトウェアプラットフォームの認証番号と前記ブロック型ロボットの認証番号のうち、少なくとも1つを利用して、前記ロボットコンテンツの認証を遂行するための認証モジュールをさらに含むことを特徴とする請求項3記載のネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システム。
【請求項5】
前記ブロック型ロボットの前記駆動部、センサ部、及び中央制御部は、反復結合が可能な一慣性ある外形的特徴を有する標準型ブロックの形態で構成され、前記連結部材も一貫性ある結合方式を有する標準型連結部材の形態で構成されることを特徴とする請求項4記載のネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システム。
【請求項6】
前記ブロック型ロボットの通信モジュールは、PAN通信モジュール、無線インターネットモジュール、赤外線通信モジュール、及びUSBポートのうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項5記載のネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システム。
【請求項7】
前記ソフトウェアプラットフォームは、ロボットコンテンツ製作道具、ロボットコンテンツをブロック型ロボットで実行するための実行プログラム、ロボットコンテンツアップロード/ダウンロードプログラム及び/またはアップデートプログラムのうち、少なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載のネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システム。
【請求項8】
前記ソフトウェアプラットフォームは、単独実行ファイル、圧縮ファイル、ASP、及びActive X controlのうち、少なくとも一つの形態であることを特徴とする請求項1乃至7のうち、いずれか1項記載のネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引システム。
【請求項9】
ネットワーク基盤ロボットコンテンツ取引システムを通じてネットワーク基盤にロボットコンテンツを取引する方法であって、
前記ロボットコンテンツを前記ロボットコンテンツ取引サーバにアップロードするステップと、
前記ロボットコンテンツ取引サーバで格納されたロボットコンテンツの目録を提供するステップと、
前記提供された目録から選択されたロボットコンテンツを前記ロボットコンテンツ取引サーバからダウンロードするステップと、
を含むことを特徴とするネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引方法。
【請求項10】
前記ロボットコンテンツ取引サーバにおいて、前記アップロードステップと前記ダウンロードステップのうち、少なくとも一つのステップと関連して課金/精算を遂行するステップと、
前記ソフトウェアプラットフォームの認証番号と前記ブロック型ロボットの認証番号のうち、少なくとも1つを利用して前記ロボットコンテンツの認証を遂行するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項9記載のネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引方法。
【請求項11】
前記認証ステップは、前記ソフトウェアプラットフォーム認証番号または前記ブロック型ロボット認証番号を利用して、前記ロボットコンテンツを暗号化するステップであり、暗号化されたロボットコンテンツは該当認証番号を具備したソフトウェアプラットフォームまたはブロック型ロボットでのみ動作することを特徴とする請求項10記載のネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引方法。
【請求項12】
ブロック型ロボットの形態を決定し、前記決定されたロボットの形態に基づくロボットの動作を制御するロボットコンテンツをソフトウェアプラットフォームを利用して製作するステップをさらに含むことを特徴とする請求項9記載のネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引方法。
【請求項13】
前記製作されたロボットコンテンツを利用して該当形態のブロック型ロボットの動作をテストするステップをさらに含むことを特徴とする請求項12記載のネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引方法。
【請求項14】
前記ソフトウェアプラットフォームは、ロボットコンテンツ製作道具、ロボットコンテンツをブロック型ロボットで実行するための実行プログラム、ロボットコンテンツアップロード/ダウンロードプログラム及び/またはアップデートプログラムのうち、少なくとも1つであることを特徴とする請求項11または12記載のネットワーク基盤のロボットコンテンツ取引方法。

【図1】
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【図3】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【公開番号】特開2009−34807(P2009−34807A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−336239(P2007−336239)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(507416702)ロボティス カンパニー,リミテッド (5)
【氏名又は名称原語表記】Robotis Co.,Ltd
【住所又は居所原語表記】605 Ace Techno Tower, 55−7,Mullae−dong 3ga,Yeongdungpo−gu,Seoul 150−992 Republic of KOREA
【Fターム(参考)】