説明

プリプレグ

【課題】優れた耐火性の繊維強化複合材料をつくるためのプリプレグを提供する。
【解決手段】少なくとも強化繊維又は強化織物の強化材にエポキシ当量値が190〜270g/eqの難燃性組成物を含浸せしめてなり、前記難燃性組成物は、エポキシ樹脂と無機難燃剤と熱可塑性樹脂と硬化剤とを含有し、前記難燃性組成物の総量100wt%に対し、前記無機難燃剤を12wt%以上含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、難燃性に優れたプリプレグに関するものである。
【背景技術】
【0002】
強化繊維とマトリックス樹脂とからなる繊維強化複合材料は、軽量で優れた機械特性を有するために、ゴルフシャフト、釣竿、及びテニスラケットなどのスポーツ用途、航空宇宙用途及び一般産業用途に広く用いられている。繊維強化複合材料の製造には、例えば強化繊維にマトリックス樹脂を含浸させてなるシート状中間基材であるプリプレグを用いる方法が広く用いられている。
【0003】
プリプレグとしては、例えば強化繊維に組成Aとしての熱硬化性樹脂及び組成Bとしての熱可塑性樹脂からなるマトリックス樹脂を含浸させて、優れたタック性、ドレープ性及びマンドレルへの巻き付け性を示すものがつくられる。現在、特許文献1では、プリプレグを複数枚積層した後、これを加熱することによって、成形物としての繊維強化複合材料を得ることができる。
【特許文献1】米国特許第6287696号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
用途によっては、繊維強化複合材料のタック性、引っ張り強度、せん断強度、撓性などに加え機械加工性も求められる。機械加工性は、プリプレグの構成成分である強化繊維とマトリックス樹脂の種類や含有量に依存し、例えば機械加工性を向上させるには、所定量(例えば、30〜55%)のマトリックス樹脂が含まれなければならない。近年、例えば航空機や自動車などの構造部材や内装材の使用例が増えるに従い、この繊維強化複合材料に対する特性要求は、厳しくなってきている。
【0005】
繊維強化複合材料の構造部材としての用途では、火災時に着火燃焼して燃え広がることや、燃焼により一酸化炭素などの有毒ガスを発生することや、内装材としての用途では、内部機器による発熱や外部の着火源によって燃えることを避けるために、例えばその表面に従来のコーティング法によって難燃剤を塗布することにより、難燃性や、耐火性を付与することができるが、マトリックス樹脂自体が燃えやすいので、表面塗布層が剥離すると、難燃性、耐火性が低下する問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点を考慮してなされたものであり、優れた耐火性の繊維強化複合材料をつくるためのプリプレグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のプリプレグは、上記目的を達成するために、次の構成を有する。
【0008】
即ち、第1の発明として、少なくとも強化繊維又は強化織物の強化材にエポキシ当量値が190〜270g/eqの難燃性組成物を含浸せしめてなり、前記難燃性組成物は、エポキシ樹脂と無機難燃剤と熱可塑性樹脂と硬化剤とを含有し、前記難燃性組成物の総量100wt%に対し、前記無機難燃剤を12wt%以上含むことを特徴とするプリプレグである。
【0009】
また、第2の発明としては、前記第1の発明において、前記プリプレグの単位面積毎重さ(100wt%)に対し、前記強化材が占める割合を50〜65wt%、前記難燃性組成物を50〜35wt%含むことを特徴とする。
【0010】
また、第3の発明としては、前記第1の発明において、単位面積毎の前記プリプレグ100wt%に対し、前記強化材を60〜65wt%、前記難燃性組成物を40〜35wt%含むことを特徴とする。
【0011】
また、第4の発明としては、前記第1の発明において、前記硬化剤の含有量は、前記難燃性組成物の総量100wt%に対し、次式に基づく量であることを特徴とする。
【0012】
【数2】

【0013】
ただし、R=0.7〜1.2である。
【0014】
また、第5の発明としては、前記第1の発明において、前記難燃性組成物の総量100wt%に対し、前記エポキシ樹脂を35〜50wt%、無機難燃剤を12〜18wt%、熱可塑性樹脂を14〜20wt%、及び硬化剤を20〜30wt%を含むことを特徴とする。
【0015】
また、第6の発明としては、前記第1の発明において、前記難燃性組成物の総量100wt%に対し、前記エポキシ樹脂を40〜50wt%、無機難燃剤を14〜17wt%、熱可塑性樹脂を15〜18wt%、及び硬化剤を20〜25wt%を含むことを特徴とする。
【0016】
また、第7の発明としては、前記第1の発明において、前記難燃性組成物のエポキシ当量値は、200〜230g/eqであることを特徴とする。
【0017】
また、第8の発明としては、前記第1の発明において、前記補強材として、炭素繊維、玄武岩繊維、ガラス繊維、ポリアミド繊維の内の少なくとも1以上の繊維を用いることを特徴とする。
【0018】
また、第9の発明としては、前記第1の発明において、前記エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂及びノボラック型エポキシ樹脂の内の少なくとも1以上である。
【0019】
また、第10の発明としては、前記第1の発明において、前記無機難燃剤として、ポリリン酸塩、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムの内の少なくとも1以上とする。
【0020】
また、第11の発明としては、前記第10の発明において、前記無機難燃剤は、ポリリン酸アンモニウムであることを特徴とする。
【0021】
また、第12の発明としては、前記第1の発明において、前記熱可塑性樹脂は、フェノキシ樹脂、ポリヒドロキシエーテル樹脂、靭性付加エラストマー変性樹脂の内の少なくとも1種以上の樹脂であることを特徴とする。
【0022】
また、第13の発明としては、前記第1の発明において、前記硬化剤は、4,4−ジアミノジフェニルスルホンであることを特徴とする。
【0023】
また、本発明は、第1の発明のプリプレグを用いてラミネートし硬化せしめる車体内装材を提供することもできる。
【発明の効果】
【0024】
従来のマトリックス樹脂としては、エポキシ樹脂が広く用いられているが、エポキシ樹脂は燃えやすいという問題がある。本発明者は、プリプレグが安全標準(例えばUL94標準)を満たす難燃性を有するように、何回も実験を繰り返し行い、難燃剤の添加量が一定範囲内でなければ、難燃性を発現しないことを見出した。本発明は、難燃剤の添加量を制御し、強化材と組み合わせた組成物に少なくとも12wt%の難燃剤を添加することにより、優れた難燃性を示すプリプレグが得られることを見出した。本発明のプリプレグに含まれた難燃樹脂組成物は、とりわけ難燃組成物のエポキシ当量値を制御し、エポキシ樹脂の含有量を適当に限定することにより、プリプレグの機械加工性を保持しながら、運送具内装材(例えば、座席、グローブポケットなど)や、土木・建築の仕切り材(天井、水周り、運転室等の仕切り壁)などの一般産業用途へ有効に適用可能な難燃性を有するプリプレグを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明では、プリプレグとしては、様々な製品に用いられる繊維強化複合材料の基本ユニットであり、背景技術におけるプリプレグの定義と同一である。本発明のプリプレグは、少なくとも強化繊維又は強化織物の強化材にエポキシ当量値が190〜270g/eqの難燃性組成物を含浸せしめてなり、前記難燃性組成物は、エポキシ樹脂と無機難燃剤と熱可塑性樹脂と硬化剤とを含有し、難燃性組成物の総量100wt%に対し、無機難燃剤を12wt%以上含むことを特徴とするプリプレグである。
【0026】
本発明では、好ましくはエポキシ当量値が190〜270g/eq、より好ましくは、200〜230g/eqである難燃性組成物を用いる。エポキシ当量値は、エポキシ樹脂の種類及び含有量により制御される。難燃性組成物のガラス転移温度Tgは、170°C以上であることが好ましい。
【0027】
なお、硬化剤及び熱可塑性樹脂の使用量は、エポキシ樹脂の含有量により決める。
【0028】
本発明のプリプレグでは、強化材及び難燃樹脂組成物の含有量を製品の種類により調整することができる。具体的には、プリプレグの単位面積毎重さ(100wt%)に対して、強化材が占める割合を50〜65wt%、難燃性組成物を50〜35wt%とすることがよく、より好ましくは、強化材を60〜65wt%、難燃性組成物を40〜35wt%とする。
【0029】
本発明のプリプレグに含有された硬化剤は、エポキシ樹脂を硬化させるために使用され、硬化剤の種類及び使用量はエポキシ樹脂により調整される。硬化剤の含有量は、難燃性組成物の総量(100wt%)に対して、次式により計算される。
【0030】
【数3】

【0031】
ただし、R=0.7〜1.2である。
【0032】
本発明に用いられる難燃性組成物では、難燃性組成物の総量(100wt%))に対して、エポキシ樹脂を35〜50wt%、無機難燃剤を12〜18wt%、熱可塑性樹脂を14〜20wt%、硬化剤を20〜30wt%含有することがよく、より好ましくは、エポキシ樹脂を40〜50wt%、無機難燃剤を14〜17wt%、熱可塑性樹脂を15〜18wt%、硬化剤を20〜25wt%含有する。
【0033】
本発明に用いる強化材としては、好ましくは一方向に引きそろえた強化繊維又は強化織物を用いることができる。強化織物としては、織布、不織布、編みベルトなどの織物が好ましく使用される。本発明に用いる強化材としては一例としては強化繊維を用いる。強化繊維は、炭素繊維、玄武岩繊維、ガラス繊維、ポリアミド繊維の内の1以上の繊維である。なお、本発明では、一例としては、強化繊維は炭素繊維である。
【0034】
本発明に用いるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂及びノボラック型エポキシ樹脂の内の少なくとも1以上のエポキシ樹脂を好ましく用いる。ビスフェノールA型エポキシ樹脂類の市販品の具体例としては、例えば、エピコート828、エピコート1001(以上ジャパンエポキシレジン(株)製)、DER661(Dow chemical社製)などが挙げられる。ビスフェノールF型エポキシ樹脂類の市販品の具体例としては、例えばエピコート862(ジャパンエポキシレジン(株)製)、DER354(Dow chemical社製)ながが挙げられる。ノボラック型エポキシ樹脂類の市販品の具体例としては、例えばエピコート154(ジャパンエポキシレジン(株)製)、DEN438(Dow chemical社製)などが挙げられる。
【0035】
本発明に用いる無機難燃剤としては、特に制限はなく、ポリリン酸塩、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムの少なくとも1または2以上を適宜混合して使用することが好ましい。本発明では1例としてはポリリン酸アンモニウムを用いる。この無機難燃剤の市販品の具体例としては、例えば、S−20(台湾勤裕社製)、FR CROS S10、FR CROS 484(以上Budenheim社製)などが挙げられる。
【0036】
本発明に用いる熱可塑性樹脂としては、例えばフェノキシ樹脂、ポリヒドロキシエーテル樹脂、靭性付加エラストマー変性樹脂の内の少なくとも1種以上を用いることが好ましい。フェノキシ樹脂の市販品の具体例としては、例えばPKHH(InChem社製)、靭性付加エラストマー変性樹脂の市販品の具体例としては、例えばEpolec(台湾▲辛▼茂社製)が挙げられる。
【0037】
本発明に用いる硬化剤としては、例えば4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(DDS、Hiperchem社製)が挙げられる。
【0038】
本発明における難燃性組成物を作製するとき、従来の方法に基づいて適宜に行うことができる。具体的には、例えば昇温加熱可能な混練装置を130〜170°C例えば150°Cに設定し、エポキシ樹脂、無機難燃剤、熱可塑性樹脂及び必要に応じて投入する添加剤を適量投入し、100°Cから150°Cにてよく攪拌し、150°Cにて上記成分が完全に溶融状態になるように4時間以上攪拌する。この溶融物を自然に冷却させ、100°Cに降温するとき、硬化剤を添加しながらよくまぜる。混練装置が80°Cに降温するとき、止める。本発明に用いる難燃性組成物が得られる。
【0039】
本発明のプリプレグは、いくつかの方法で製造することができる。例えばマトリックス樹脂を、離型紙などのフィルム上にコーティングした樹脂コーティングフィルムを用いて、シート状にした強化材の両面あるいは片面から、樹脂コーティングフィルム上の樹脂を、強化材間に含浸させて、プリプレグを作製する、いわゆるホットメルト法が、一般的に用いられる。ウェット法と称して、溶解状態の樹脂組成物に一方向に引き揃えた強化材を浸漬、乾燥してプリプレグを作製する方法がある。
【0040】
ホットメルト法でプリプレグを製造する場合には、1例としては、ホットメルト法によるコーターを使用する。樹脂フィルムをコーティングする工程において塗布する単位面積重量は30〜100g、コーティング温度は75°C〜85°Cとする。難燃樹脂組成物をコーティングした離型紙及び強化材を含浸機に設置する。本発明に用いる加熱処理温度は例えば、加圧ロールの温度は110〜130°C、ヒートプレート温度は90から100°C、クールプレート温度は15°C以下、加圧力は5〜15kg、加圧スピードは4〜12m/15min、ロール間の隙間は0.16〜0.48mmを設定する。上記条件に基づいて本発明のプリプレグが製造される。
【0041】
本発明のプリプレグは、様々な運輸手段例えば航空機内の内装材、水周り空間の仕切り材として好ましく用いられる。例えば、本発明のプリプレグを適切なラミネート構成で積層後加熱加圧して内装材が製造される。
【0042】
以下の実施例により、本発明をさらに詳しく説明する。具体例の詳細により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【0043】
なお、実施例及び比較例において用いた種々の物性などについて説明する。
【実施例】
【0044】
(調製)
(1) エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂―エピコート828、1001と、ビスフェノールF型エポキシ樹脂―エピコート862と、ノボラック型エポキシ樹脂―エピコート154との混合物を用いる。
(2) 無機難燃剤:ポリリン酸アンモニウムを用いる。
(3) 熱可塑性樹脂:PKHHとエピコートを用いる。
(4) 硬化剤:DDSを用いる。
(5) 強化材:実施例1〜4、比較例:引張強度4300MPa、引張弾性率238GPa、引張伸度2.1%、密度1.8g/cm3の炭素繊維Tenax HTS−12K(東レ(株)社製)を用いる。実施例5:引張強度3530MPa、引張弾性率230GPa、引張伸度1.5%、密度1.76g/cm3の、T300−3K繊維による炭素繊維3K平織り織物CO6343B(東レ(株)製)を用いる。
(製造法)
1.難燃性組成物の調製
昇温加熱の混練装置を用いて表1に示す原料をそれぞれ上記従来の方法により難燃性組成物を調製した。
【0045】
【表1】

【0046】
なお、製造中、下記表2のパラメートに基づいて行う。
【0047】
【表2】

【0048】
製造したサンプルの特性について評価した結果を表3に示した。
1.難燃性組成物:
1−1 エポキシ当量値:
【0049】
【数4】

【0050】
1−2 ガラス転移温度Tg:
示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した値である。
2.プリプレグ
2−1 表面接着性(タック性):
測定装置としてローラー式テスター(台湾明安国際企業(株)製)を用いて測定した。
2−2 取り扱い性:
得られたプリプレグを10cm×10cmの正方形に切り出し、三角になるよう半分に折って粘着した。10秒内にはがれたものを『硬い』、10〜30秒内にはがれたものを『やや硬い』、30秒を超えてやっとはがれたものを『合格』とする。
2−3 引張強度:
ASTM D3039に基づいて測定したものである。
2−4 引張弾性率:
ASTM D3039に基づいて測定したものである。
2−5 せん断強度:
ASTM D3518に基づいて測定したものである。
2−6 90度曲げ強度:
ASTM D790に基づいて測定したものである。
2−7 90度曲げ弾性率:
ASTM D790に基づいて測定したものである。
2−8 0度曲げ強度:
ASTM D790に基づいて測定したものである。
2−9 0度曲げ弾性率:
ASTM D790に基づいて測定したものである。
2−10 燃焼試験:
UL94規格に準拠して垂直燃焼試験を行った。UL94規格の判定基準に従って、最も厳しいV−0、V−1、最も緩いV−2のランクの順で判定した。得られた結果を表3に示す。
【0051】
【表3】

【0052】
注:表3における“−”は測定していないことを示す。
【0053】
表3に示す通り、実施例1〜5のプリプレグはすべてV−0ランクを満足する難燃性を示した。比較例1は11.3%の難燃剤を添加したが、V0ランクを達成しないことが分かる。従って、本発明では、十分な難燃性を確保するには、12wt%以上の難燃剤を添加しなければならないことが分かる。
【0054】
また、実施例1〜5の難燃性組成物のエポキシ当量値を190〜270g/eq制御することにより、得られたプリプレグは、所要の表面接着性、取り扱い性及び機械加工性が良好である。
【産業上の利用可能性】
【0055】
以上、本発明のプリプレグによれば、少なくとも12wt%の無機難燃剤を添加した難燃性組成物を作製し、難燃性組成物のエポキシ樹脂量を制御することにより、難燃性に優れ、また、機械的強度にも優れたプリプレグが得られ、後のラミネート工程に好ましく用いられ、一般産業用途や運送具の内装材として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも強化繊維又は強化織物の強化材にエポキシ当量値が190〜270g/eqの難燃性組成物を含浸せしめてなり、
前記難燃性組成物は、エポキシ樹脂と無機難燃剤と熱可塑性樹脂と硬化剤とを含有し、
前記難燃性組成物の総量100wt%に対し、前記無機難燃剤を12wt%以上含むことを特徴とするプリプレグ。
【請求項2】
前記プリプレグの単位面積毎重さ(100wt%)に対し、前記強化材が占める割合を50〜65wt%、前記難燃性組成物を50〜35wt%含むことを特徴とする請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項3】
単位面積毎の前記プリプレグ100wt%に対し、前記強化材を60〜65wt%、前記難燃性組成物を40〜35wt%含むことを特徴とする請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項4】
前記硬化剤の含有量は、前記難燃性組成物の総量100wt%に対し、次式に基づく量であることを特徴とする請求項1に記載のプリプレグ。
【数1】

ただし、R=0.7〜1.2である。
【請求項5】
前記難燃性組成物の総量100wt%に対し、前記エポキシ樹脂を35〜50wt%、無機難燃剤を12〜18wt%、熱可塑性樹脂を14〜20wt%、及び硬化剤を20〜30wt%を含むことを特徴とする請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項6】
前記難燃性組成物の総量100wt%に対し、前記エポキシ樹脂を40〜50wt%、無機難燃剤を14〜17wt%、熱可塑性樹脂を15〜18wt%、及び硬化剤を20〜25wt%を含むことを特徴とする請求項5に記載のプリプレグ。
【請求項7】
前記難燃性組成物のエポキシ当量値は、200〜230g/eqであることを特徴とする請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項8】
前記補強材として、炭素繊維、玄武岩繊維、ガラス繊維、ポリアミド繊維の内の少なくとも1以上の繊維を用いることを特徴とする請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項9】
前記エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂及びノボラック型エポキシ樹脂の内の少なくとも1以上である請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項10】
前記無機難燃剤として、ポリリン酸塩、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムの内の少なくとも1以上であることを特徴とする請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項11】
前記無機難燃剤は、ポリリン酸アンモニウムであることを特徴とする請求項10に記載のプリプレグ。
【請求項12】
前記熱可塑性樹脂は、フェノキシ樹脂、ポリヒドロキシエーテル樹脂、靭性付加エラストマー変性樹脂の内の少なくとも1種以上の樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項13】
前記硬化剤は、4,4−ジアミノジフェニルスルホンであることを特徴とする請求項1に記載のプリプレグ。
【請求項14】
請求項1記載のプリプレグを用いてラミネートし硬化せしめる車体内装材。

【公開番号】特開2009−1768(P2009−1768A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−300125(P2007−300125)
【出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【出願人】(501106263)明安國際企業股▲分▼有限公司 (12)
【Fターム(参考)】