説明

プリント基板及びその製造方法

【課題】電気的信頼性及び安全性が確保される高電力半導体パッケージを具現することができるプリント基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】プリント基板は、キャビティが形成されたベース基板10、ベース基板10を陽極酸化処理することによって形成された陽極酸化絶縁層20、及びキャビティに形成された回路層52を含む。これは、ベース基板10を準備する段階、ベース基板10にキャビティを形成する段階、キャビティが形成されたベース基板10を陽極酸化処理する段階、及びキャビティに回路層52を形成する段階を含む方法によって製造される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、信号処理に必要な半導体技術の急速な発展につれて半導体素子が目覚ましい成長を成している。これとともに、半導体素子などの電子素子をプリント基板に予め実装してパッケージに構成するSIP(System in package)、CSP(Chip sized package)、FCP(Flip chip package)などの半導体パッケージに対する開発が活発になされている。
【0003】
最近では、半導体技術の発展によってダイ(die)のサイズが縮小しており、これにより半導体素子などを実装するためのパッケージ用基板のサイズも縮小し、電子素子との電気的連結のために基板に形成されるボンドパッド(Bond pad)を具現することができる面積も減っている実情である。
【0004】
電力素子、例えば、シリコン制御整流器、電力トランジスタ、絶縁されたゲートバイポーラトランジスタ、MOSトランジスタ、電力整流器、電力レギュレータ、インバータ、コンバータ、またはこれらが組み合わせられた高電力半導体チップは、30V〜1000Vまたはそれ以上の電圧で動作するように設計される。
【0005】
高電力半導体チップは、論理素子またはメモリ素子のような低電力半導体チップとは異なり、高電圧で動作するので、高電力半導体チップから発生する熱を放出する優れた能力と高圧での絶縁能力が要求される。
【0006】
図1は、従来の高電力半導体パッケージ100の構造を図式的に示す図である。
【0007】
従来の高電力半導体パッケージ100の構造は、基板140上に高電力半導体チップ150aまたは低電力半導体チップ150bが搭載され、高電力半導体チップ150a及び低電力半導体チップ150bの一面に対応する配線パターン130に電気的に連結されるボンドパッド151が形成される。
【0008】
高電力半導体チップ150aまたは低電力半導体チップ150bのボンドパッド151は、一般的に、ワイヤ160を介して配線パターン130に電気的に連結される。
【0009】
ワイヤボンディング工程の後、配線パターン130は、半導体パッケージの外部端子の役目をするリードに連結され、EMC(epoxy molding process)のようなモールディング部材の注入工程によって、高電力半導体パッケージ100ができあがる。
【0010】
一般に、高電力半導体パッケージは、動作時に多量の熱を発生させるため、基底金属層110上に放熱板180が付着されて使用される。
【0011】
放熱板180は、通常高熱伝導率を有する金属でなる。放熱板180は、耐熱グリースのような接着部材185によって、基底金属層110上に付着できる。
【0012】
このような放熱板180を備えた従来の高電力半導体パッケージの場合には、放熱のための放熱板180を備えるために追加の基底金属層110が必要であり、放熱板180が備えられるため構造上の厚さ制御が易しくなく、サイズの小型化を成し難い問題点がある。
【0013】
また、製造工程上リードフレームを利用してチップを実装し、ワイヤボンディングする工程の外に、基底金属層を接着するか注入工程などの複雑な工程が付け加わるため、工程の迅速性及び信頼性に問題が発生することができ、別の基底金属層110の具備及び接着部材の必要性によって全体製造コストが増加する問題点があった。
【0014】
そして、放熱特性のための基底金属層110による放熱効果に限界があるため、放熱効果が十分でない問題点があった。
【0015】
前述した問題点を解決するために、従来には、別途の放熱板を備えなくて熱伝導度の高い陽極酸化法による絶縁層を形成し、絶縁層上に回路層を形成したプリント基板を利用して高電力半導体パッケージを具現した。
【0016】
ここで、高電力半導体パッケージに使用されるプリント基板は、高電力素子の高熱と高圧に耐えるために、回路パターンを厚く形成しなければならない。そして、厚い回路パターンを形成するためには、厚膜のレジストが必要である。
【0017】
しかし、厚膜のレジストの資材需給の困難さと、回路パターンが厚くなるによって、回路壁面の直進性が落ちることによって、電気的短絡が発生する問題点がある。
【0018】
また、他の問題点は、メッキによる厚い回路パターンの形成の際、ストレスによって、アルミニウム基板と酸化絶縁膜の接着力が低下し、エッチング残留物によって、パッド間の電気的短絡が発生する問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
したがって、本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、プリント基板の厚い回路層形成のためにベース基板にキャビティを形成することで、電気的信頼性及び安全性が確保される高電力半導体パッケージを具現することができるプリント基板及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の一面によれば、キャビティが形成されたベース基板、前記ベース基板を陽極酸化処理することによって形成された陽極酸化絶縁層、及び前記キャビティに形成された回路層を含むプリント基板が提供される。
【0021】
ここで、前記回路層の露出面は、前記キャビティが形成された前記ベース基板の一面と同一面となるように形成できる。
【0022】
前記回路層の露出面は、前記キャビティが形成された前記ベース基板の一面と同一面上から突出するように形成できる。
【0023】
前記ベース基板は、アルミニウム、マグネシウム、チタンまたはこれらの組合せでなることができる。
【0024】
前記回路層は、300μm〜400μm範囲の厚さに形成できる。
【0025】
本発明の他の面によれば、ベース基板を準備する段階、前記ベース基板にキャビティを形成する段階、前記キャビティが形成された前記ベース基板を陽極酸化処理する段階、及び前記キャビティに回路層を形成する段階を含むプリント基板の製造方法が提供される。
ここで、前記ベース基板は、アルミニウム、マグネシウム、チタンまたはこれらの組合せでなることができる。
【0026】
前記回路層を形成する段階は、前記キャビティが形成された前記ベース基板にシード層を形成する段階、前記キャビティが形成された部分以外の露出された前記ベース基板にメッキレジストを塗布する段階、前記キャビティに回路メッキ層を形成する段階、及び前記メッキレジストを除去した後、前記ベース基板上に露出された前記シード層を選択的にエッチングする段階を含んでなることができる。
【0027】
前記ベース基板に前記キャビティを形成する段階は、前記ベース基板にエッチングレジストを塗布する段階、前記ベース基板をエッチングする段階、及び前記エッチングレジストを除去する段階を含んでなることができる。
【0028】
前記エッチングする段階において、エッチング工程の時間を制御して前記キャビティが形成される深さを調節することができる。
【0029】
前記回路層は、300μm〜400μm範囲の厚さに形成できる。
【0030】
本発明の特徴及び利点は、添付図面に基づいた以降の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【0031】
本発明の詳細な説明に先立ち、本明細書及び請求範囲に使用された用語や単語は、通常的で辞書的な意味に解釈されてはいけなく、発明者がその自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則にしたがって本発明の技術的思想にかなう意味と概念に解釈されなければならない。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、金属基板に陽極酸化処理による陽極酸化層を絶縁層として使用することにより、放熱特性を向上させる効果がある。
【0033】
また、金属基板にキャビティを加工して回路層を形成することにより、厚膜のレジストなしに、プリント基板に厚い回路層を形成することができる効果がある。
【0034】
また、回路形成の際、回路層と陽極酸化絶縁層の接着面積が増加して、接着力が向上する効果がある。
【0035】
また、回路層回路壁面ラインの直進性の低下を防止して、回路パターン間の電気的短絡の発生を防止する効果がある。
【0036】
また、回路形成のためのエッチングの際に残留する化合物などによる回路パターン間の電気的短絡を防止する効果がある。
【0037】
また、金属基板キャビティ内部に回路層を形成することにより、パッド間の電気的短絡を防止する効果がある。
【0038】
また、回路を厚く形成することによる信頼性問題を解決して、より好ましい高電力半導体パッケージを具現することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】従来の高電力半導体パッケージの構造を図式的に示す図である。
【図2】本発明の好適な実施例によるプリント基板の断面図である。
【図3】本発明の他の好適な実施例によるプリント基板の断面図である。
【図4】本発明の好適な実施例によるプリント基板の製造工程を示す概略断面図(1)である。
【図5】本発明の好適な実施例によるプリント基板の製造工程を示す概略断面図(2)である。
【図6】本発明の好適な実施例によるプリント基板の製造工程を示す概略断面図(3)である。
【図7】本発明の好適な実施例によるプリント基板の製造工程を示す概略断面図(4)である。
【図8】本発明の好適な実施例によるプリント基板の製造工程を示す概略断面図(5)である。
【図9】本発明の好適な実施例によるプリント基板の製造工程を示す概略断面図(6)である。
【図10】本発明の好適な実施例によるプリント基板の製造工程を示す概略断面図(7)である。
【図11】本発明の好適な実施例によるプリント基板の製造工程を示す概略断面図(8)である。
【図12】本発明の好適な実施例によるプリント基板の製造工程を示す概略断面図(9)である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本発明の目的、特定の利点及び新規の特徴は、添付図面を参照する以下の詳細な説明及び好適な実施例から一層明らかに理解可能であろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるにあたり、同じ構成要素がたとえ他の図面に図示されていても、できるだけ同じ符号を付けることにする。また、本発明の説明において、関連の公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不要にあいまいにすることができると判断されれば、その詳細な説明は省略する。
【0041】
以下、添付図面に基づいて、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
【0042】
図2は、本発明の好適な実施例によるプリント基板を示す断面図、図3は、本発明の他の好適な実施例によるプリント基板を示す断面図である。
【0043】
図2及び図3に示すように、本発明の実施例によるプリント基板は、キャビティが形成されたベース基板10、ベース基板10を陽極酸化処理(anodizing)することで形成された陽極酸化絶縁層20、及びキャビティに形成された回路層52、53を含む。
【0044】
ベース基板10は、陽極酸化処理によって陽極酸化絶縁層20を形成することができるとともに放熱効果を有する材質でなる。
【0045】
ベース基板10は、アルミニウム、マグネシウ、チタンまたはこれらの組合せでなることができ、陽極酸化処理による陽極酸化絶縁層20を形成することができ、放熱特性がある材質のものであれば特に限定されない。
【0046】
キャビティは、ベース基板10をエッチングすることで形成される。キャビティの形成深さは、ベース基板10のエッチング工程時間を制御することで調節可能である。
【0047】
キャビティを形成するためにベース基板10に行われるエッチング工程は、プリント基板の製造工程とともに後述する。
【0048】
陽極酸化絶縁層20は、陽極酸化処理によって形成され、陽極酸化絶縁層20は、ベース基板10が硫酸などの特定溶液内で陽極として作用するようにして、ベース基板10の表面に酸化作用を促進させることで、均一な厚さの人為的な酸化膜が生成されるようにすることにより形成される。
【0049】
ここで、陽極酸化絶縁層20の形成厚さは、陽極酸化処理の時間及び程度によって決定され、絶縁特性のための陽極酸化絶縁層20を形成するために必要な範囲で陽極酸化処理を行う。
【0050】
回路層52、53は、陽極酸化絶縁層20上に形成される。回路層52、53の形成は、サブトラクティブ(subtractive)方式またはアディティブ(additive)方式によって形成できる。その外にも多様な方式で回路層52、53を形成することができるのはいうまでもない。
【0051】
本発明の回路層52、53は、高電力半導体パッケージの具現のためのもので、高電力素子で発生する高熱と高圧に耐えなければならないため、厚く形成することが好ましい。
【0052】
従来の厚い回路層52、53の具現のために厚膜のレジストを使用したが、本発明は、ベース基板10にキャビティを形成し、キャビティ上に回路層52、53を形成することにより、より容易に厚い回路層52、53を具現することができる。
【0053】
キャビティ上に形成されてベース基板10上に露出される回路層52、53は、キャビティが形成されたベース基板10の一面と同一面を成すように形成されることができ(図2参照)、ベース基板10の一面に突出するように形成されることもできる(図3参照)。
【0054】
回路層52、53の厚さは、キャビティの深さまたはキャビティの両端に形成されたメッキレジスト40の高さによって調節することができる。
【0055】
高電力半導体パッケージを具現するためのプリント基板の回路層52、53の厚さは、およそ300μm〜400μmの範囲で決まることが好ましいが、回路層52、53の厚さ範囲がこれに限定されるものではない。
【0056】
図4〜図12は、本発明の好適な実施例によるプリント基板の製造工程を示す図である。
【0057】
本発明の好適な実施例によるプリント基板の製造方法は、ベース基板10を準備する段階、ベース基板10にキャビティ60を形成する段階、キャビティ60が形成されたベース基板10を陽極酸化処理する段階、及びキャビティ60に回路層52、53を形成する段階を含む。
【0058】
図4は、ベース基板10を準備する段階を示す図である。
【0059】
ここで、ベース基板10は、陽極酸化処理によって陽極酸化絶縁層20を形成することができるとともに、放熱効果を有する材質でなる。
【0060】
ベース基板10は、アルミニウム、マグネシウム、チタンまたはこれらの組合せでなることができ、陽極酸化処理による陽極酸化絶縁層20を形成することができ、放熱特性がある材質のものであれば特に限定されない。
【0061】
図5は、ベース基板10にキャビティ60を形成する段階を示す図である。
【0062】
ベース基板10のキャビティ60に回路層52、53を形成し、回路層52、53を厚く形成することにより、高電力半導体パッケージに使用されるプリント基板の回路層52、53が持つ電気的信頼性及び安全性を向上させることができる。
【0063】
ベース基板10にエッチング工程を行うことにより、キャビティ60を形成することができる。また、ベース基板10にキャビティ60を形成する方法はこれに限定されなく、レーザー加工などの多様な方法が使用可能である。
【0064】
ベース基板10に行われるエッチング工程は、具体的に、前記ベース基板10にエッチングレジストを塗布する段階、ベース基板10をエッチングする段階、及びエッチングレジストを除去する段階を含んでなる。
【0065】
ベース基板10に形成されるキャビティ60の深さは、ベース基板10のエッチング工程実行時間を制御することで調節することができる。
【0066】
図6は、キャビティ60が形成されたベース基板10に陽極酸化処理を行う段階を示す図である。
【0067】
陽極酸化処理によって陽極酸化絶縁層20を形成するもので、絶縁特性及び放熱特性を同時に持つ陽極酸化絶縁層20を形成することができる。
【0068】
陽極酸化処理による陽極酸化絶縁層20を形成するために、ベース基板10は、アルミニウム、マグネシウム、タタニュムまたはこれらの組合せでなる金属基板を使用することが好ましい。
【0069】
陽極酸化処理は、硫酸などの特定溶液内で陽極として作用するようにして金属基板の表面に酸化作用を促進させることで、均一な厚さの人為的な酸化膜が生成されるようにする。
【0070】
陽極酸化絶縁層20の形成深さは、陽極酸化処理の時間及び程度によって決定され、絶縁特性のための陽極酸化絶縁層20を形成するために必要な範囲で陽極酸化処理を行うことができる。
【0071】
図7は、陽極酸化絶縁層20が形成されたベース基板10に回路層52、53を形成するためにシード層30を形成する段階を示す図である。
【0072】
シード層30は、電解メッキのための引込線の役目をするもので、湿式メッキ法(無電解)または乾式メッキ法(スパッタリング)によって形成できる。
【0073】
図8は、メッキレジスト40をベース基板10に形成されたキャビティ60の両側に塗布する段階を示す図である。
【0074】
キャビティ60を形成することにより、厚膜のメッキレジストを使わなくても所望厚さの回路層52、53を安定に形成することができる。また、厚膜のメッキレジストの資材需給の困難さも克服することができる。
【0075】
キャビティ60に回路層52、53を形成するために、メッキレジスト40は、キャビティ60の両側に形成することが好ましく、キャビティ60の形状によってメッキレジスト40の塗布部分も多様に変更可能であろう。
【0076】
ここで、メッキレジスト40は、回路層52、53の厚さに対応する厚さに形成されなくても良いので、回路層52、53の厚さより薄いメッキレジスト40を使用して、より厚い回路層52、53を形成することができる。
【0077】
図9は、ベース基板10にメッキレジスト40を形成した後、回路メッキ層51を形成する段階を示す図である。
【0078】
キャビティ60に形成されてベース基板10上に露出された回路メッキ層51の一面が、キャビティ60が形成されたベース基板10の一面と同一面となるように形成できる(図2参照)。
【0079】
また、キャビティ60に形成されてベース基板10に露出された回路メッキ層51の一面が、キャビティ60が形成されたベース基板10の一面上に突出するように形成することにより、キャビティ60の深さより厚い回路層を形成することもできる(図3参照)。
【0080】
図10は、回路メッキ層51を形成した後、メッキレジスト40を除去する段階を示す図である。
【0081】
図11は、図10においてメッキレジスト40を除去した後、回路パターンを形成せずにベース基板10上に露出して残っているシード層30を選択的エッチングによって最終的な回路層52、53を形成する段階を示す図である。
【0082】
これは、キャビティ60に形成されてベース基板10上に露出された回路メッキ層51の一面が、キャビティ60が形成されたベース基板10の一面と同一面となるように形成して、最終的なプリント基板の回路層52が形成されたものを示す図である。
【0083】
他の実施例として、図12は、キャビティ60に形成されてベース基板10上に露出された回路メッキ層51の一面が、キャビティ60が形成されたベース基板10の一面上に突出するように形成することにより、最終的な回路層53を形成したものを示す図である。
【0084】
メッキレジスト40を用いて、キャビティ60の深さより厚い回路層52、53を形成することができるものである。よって、この場合にも、キャビティ60に回路層を形成することにより、厚膜のメッキレジストを使わなくてもよい利点がある。
【0085】
以上、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのもので、本発明によるプリント基板及びその製造方法は、これに限定されなく、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を持つ者によって多様な変形及び改良が可能であろう。本発明の単純な変形ないし変更は、いずれも本発明の範疇内に属するもので、本発明の具体的な保護範囲は、特許請求範囲によって明らかに決まるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、プリント基板の厚い回路層形成のためにベース基板にキャビティを形成することで、電気的信頼性及び安全性が確保される高電力半導体パッケージを具現することができるプリント基板及びその製造方法に適用可能である。
【符号の説明】
【0087】
10 ベース基板
20 陽極酸化絶縁層
30 シード層
40 メッキレジスト
51 回路メッキ層
52、53 回路層
60 キャビティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビティが形成されたベース基板;
前記ベース基板を陽極酸化処理することによって形成された陽極酸化絶縁層;及び
前記キャビティに形成された回路層;を含むことを特徴とする、プリント基板。
【請求項2】
前記回路層の露出面が前記キャビティの形成された前記ベース基板の一面と同一面に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のプリント基板。
【請求項3】
前記回路層の露出面が前記キャビティの形成された前記ベース基板の一面と同一面上から突出するように形成されることを特徴とする、請求項1に記載のプリント基板。
【請求項4】
前記ベース基板が、アルミニウム、マグネシウム、チタンまたはこれらの組合せでなることを特徴とする、請求項1に記載のプリント基板。
【請求項5】
前記回路層が300μm〜400μm範囲の厚さに形成されることを特徴とする、請求項1に記載のプリント基板。
【請求項6】
ベース基板を準備する段階;
前記ベース基板にキャビティを形成する段階;
前記キャビティが形成された前記ベース基板を陽極酸化処理する段階;及び
前記キャビティに回路層を形成する段階;を含むことを特徴とする、プリント基板の製造方法。
【請求項7】
前記ベース基板が、アルミニウム、マグネシウム、チタンまたはこれらの組合せでなることを特徴とする、請求項6に記載のプリント基板の製造方法。
【請求項8】
前記回路層を形成する段階が、
前記キャビティが形成された前記ベース基板にシード層を形成する段階;
前記キャビティが形成された部分以外の露出された前記ベース基板にメッキレジストを塗布する段階;
前記キャビティに回路メッキ層を形成する段階;及び
前記メッキレジストを除去した後、前記ベース基板上に露出された前記シード層を選択的にエッチングする段階;を含んでなることを特徴とする、請求項6に記載のプリント基板の製造方法。
【請求項9】
前記ベース基板に前記キャビティを形成する段階が、
前記ベース基板にエッチングレジストを塗布する段階;
前記ベース基板をエッチングする段階;及び
前記エッチングレジストを除去する段階;を含んでなることを特徴とする、請求項6に記載のプリント基板の製造方法。
【請求項10】
前記エッチングする段階において、
エッチング工程の時間を制御して前記キャビティが形成される深さを調節することを特徴とする、請求項9に記載のプリント基板の製造方法。
【請求項11】
前記回路層が300μm〜400μm範囲の厚さに形成されることを特徴とする、請求項6に記載のプリント基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−15479(P2012−15479A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−258977(P2010−258977)
【出願日】平成22年11月19日(2010.11.19)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】