説明

メタルコア基板用基材及び該メタルコア基板用基材を用いたメタルコア基板の製造方法

【課題】安価で放熱性に優れたメタルコア基板用基材及び該メタルコア基板用基材を用いたメタルコア基板の製造方法を提供する。
【解決手段】メタルコア基板5を構成する一対のプリプレグ6の間に挟まれるメタルコア基板用基材1は、平板状の金属コア2と該金属コア2よりも強度が強い金属からなる端子部3と位置付け部材4とを備えている。位置付け部材4は、金属コア2に接続されて、端子部3を一端部3aが金属コア2と共に一対のプリプレグ6に挟まれ且つ他端部3bが一対のプリプレグ6の外縁部から外部に突出する金属コア2の切欠部10内に位置付ける。そして、メタルコア基板用基材1を一対のプリプレグ6の間に該一対のプリプレグ6の外縁部から外部に端子部3の他端部3bが突出した状態で挟んで、該メタルコア基板用基材1及び一対のプリプレグ6に加圧加熱して一体化させた後に、位置付け部材4を切り取って、メタルコア基板5を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メタルコア基板の製造に用いられ、前記メタルコア基板を構成する一対の絶縁体と積層されるメタルコア基板用基材、及び、該メタルコア基板用基材を用いたメタルコア基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の電子機器の高性能化や小型化などに伴い、プリント配線板に実装される電気部品の大容量化や、該電気部品及び導体パターンの高密度化等により発熱量が増大して、温度上昇の規格値に抑えるために放熱性を高める必要があった。そのため、放熱性や均熱性に優れたメタルコア基板を備えたメタルコア配線板(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
【0003】
特許文献1に開示されたメタルコア配線板は、導電性の金属コアが一対の絶縁体の間に挟み込まれて形成されたメタルコア基板と、該メタルコア基板の表面に設けられ且つ所定の回路を形成した導体パターンと、該導体パターンに接続され且つメタルコア基板の表面に実装された複数の電気部品と、を備えている。
【0004】
前記メタルコア基板は、アルミニウム、銅、等の熱伝導性の良好な金属コアと、この金属コアを間に挟んで該金属コアと積層された一対の絶縁体と、を備えている。そして、前述したメタルコア配線板は、メタルコア基板が内部に熱伝導率の高い金属コアを有しているため、局部的な温度上昇が生じることを防止できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−294932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述の特許文献1に開示されたメタルコア配線板は、外部(電子機器)と接続するために、電子機器が接続されたワイヤハーネスのコネクタと嵌合するコネクタブロックの端子金具をメタルコア基板に組み付ける必要があった。このために、端子金具とメタルコア基板の表面に設けられた導体パターンとの接続部に熱が伝わり難く、即ち、メタルコア基板の金属コアの熱が前述した端子金具に伝わり難かった。したがって、メタルコア配線板に生じた熱を外部に放熱することが困難であった。
【0007】
前述した問題を解消するために、メタルコア配線板をメタルコア基板の金属コアに端子部を一体に設けた構成とすることが考えられる。こうすることで、メタルコア配線板は、電子機器が接続されたワイヤハーネスのコネクタと嵌合するコネクタブロックの端子金具をメタルコア基板に組み付ける必要が無く、部品点数及び組み立てにかかる工数を削減することができる。
【0008】
しかしながら、前述したメタルコア基板の金属コアに端子部が一体に設けられたメタルコア配線板では、端子部のコネクタへ挿抜を考慮した強度(硬さ)が必要なため、メタルコア基板の金属コアを熱伝導率が高く且つ強度(硬度)の高い材料で構成しなければならず、高価な材料が必要となり、コストが高騰するという問題があった。
【0009】
したがって、本発明の目的は、前述した問題点に鑑み、安価で放熱性に優れたメタルコア基板用基材、及び、該メタルコア基板用基材を用いたメタルコア基板の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、メタルコア基板を構成する一対の絶縁体の間に挟まれるメタルコア基板用基材であって、平板状の金属コアと、前記金属コアよりも強度が強い金属で構成された端子部と、前記端子部の一端寄りが前記金属コアと共に前記一対の絶縁体に挟まれ且つ前記端子部の他端寄りが前記一対の絶縁体の外縁部から外部に突出する前記金属コアに対する所定位置に、前記端子部を位置付けて前記金属コアに接続された位置付け部材と、を備えていることを特徴とするメタルコア基板用基材である。
【0011】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の発明において、前記端子部の厚みが、前記金属コアの厚みよりも厚く形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項3に記載された発明は、請求項1に記載のメタルコア基板用基材を用いてメタルコア基板を製造するメタルコア基板の製造方法であって、前記端子部の他端寄りを前記一対の絶縁体の外縁部から外部に突出させた状態で、該一対の絶縁体の間に前記メタルコア基板用基材を挟んで、これら前記一対の絶縁体と前記メタルコア基板用基材とを積層し、互いに積層された前記メタルコア基板用基材及び前記一対の絶縁体に加圧加熱して一体化させた後に、前記位置付け部材を切り取ることを特徴とするメタルコア基板の製造方法である。
【0013】
請求項1に記載された発明によれば、平板状の金属コアと、該金属コアよりも強度が強い金属で構成された端子部と、該端子部の一端寄りが金属コアと共に一対の絶縁体に挟まれ且つ端子部の他端寄りが一対の絶縁体の外縁部から外部に突出する金属コアに対する所定位置に、当該端子を位置付けて金属コアに接続された位置付け部材と、を備えているので、位置付け部材により金属コアと一対の絶縁体とを積層する際に該一対の絶縁体の外縁部から外部に端子部の他端寄りを突出させることができるので、作業工数を削減することができる。また、金属コアと端子部とをそれぞれ最適な材料で構成することができるため、金属コアを熱伝導率の高い材料で構成し且つ端子部を硬度の高い材料で構成することができ、材料コストを抑制することができる。
【0014】
請求項2に記載された発明によれば、端子部の厚みが、金属コアの厚みよりも厚く形成されているので、簡単な構造で端子部の強度を強くすることができるとともに、金属コアを温度上昇のみ考慮した厚みにすることができ、軽量化を図ることができるとともに、材料コストを抑制することができる。
【0015】
請求項3に記載された発明によれば、端子部の他端寄りを一対の絶縁体の外縁部から外部に突出させた状態で、該一対の絶縁体の間にメタルコア基板用基材を挟んで、これら一対の絶縁体とメタルコア基板用基材とを積層し、互いに積層されたメタルコア基板用基材及び一対の絶縁体に加圧加熱して一体化させた後に、位置付け部材を切り取ることで、メタルコア基板を製造することができるので、従来のメタルコア基板を製造する際に用いられる積層成形装置などを利用することができる。このため、設備にかかるコストを削減することができる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、請求項1に記載された発明によれば、位置付け部材により金属コアと一対の絶縁体とを積層する際に該一対の絶縁体の外縁部から外部に端子部の他端寄りを突出させることができるので、作業工数を削減することができる。また、金属コアと端子部とをそれぞれ最適な材料で構成することができるため、金属コアを熱伝導率の高い材料で構成し且つ端子部を硬度の高い材料で構成することができ、材料コストを抑制することができる。したがって、安価で放熱性に優れたメタルコア基板用基材とすることができる。
【0017】
請求項2に記載された発明によれば、簡単な構造で端子部の強度を強くすることができるとともに、金属コアを温度上昇のみ考慮した厚みにすることができ、軽量化を図ることができるとともに、材料コストを抑制することができる。
【0018】
請求項3に記載された発明によれば、従来のメタルコア基板を製造する際に用いられる積層成形装置などを利用することができるので、設備にかかるコストを削減することができる。このため、メタルコア基板を製造するためのコストを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態にかかるメタルコア基板用基材の金属コア集合体8を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるメタルコア基板用基材を示す平面図である。
【図3】図2に示されたメタルコア基板用基材の要部を示す説明図である。
【図4】本発明のメタルコア基板の製造に用いられる積層成形装置の一例を示す断面図である。
【図5】図4に示された積層成形装置がメタルコア基板用基材と絶縁体とを加圧加熱した状態を示す断面図である。
【図6】図4に示された積層成形装置により図2のメタルコア基板用基材に絶縁体が積層されて一体化した状態を示す平面図である。
【図7】図6に示された絶縁体と積層されて一体化されたメタルコア基板用基材の位置付け部材が切り取られた状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の一実施形態にかかるメタルコア基板用基材、及び、該メタルコア基板用基材を用いたメタルコア基板の製造方法を、図1乃至図7を参照して説明する。図2又は図3に示すメタルコア基板用基材1は、メタルコア基板5の製造に用いられて、メタルコア基板5 を構成する絶縁体としての一対のプリプレグ6が積層される。このメタルコア基板5は、その表面上に実装された電子部品が発する熱を放熱するとともに均熱化する電気回路基板である。
【0021】
図2又は図3に示すメタルコア基板用基材1は、平板状の金属コア2と、該金属コア2と別体に形成された端子部3と、該端子部3を金属コア2の後述する切欠部10内(所定位置)に位置付ける位置付け部材4と、を備えている。メタルコア基板用基材1は、図1に示すように、金属コア集合体8から少なくとも1枚以上(図示例では4枚)の金属コア2が一括して製造される。
【0022】
なお、本実施形態では、図1に示す金属コア集合体8から4枚の金属コア2を一括して製造する一例を説明するが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば5枚以上の金属コア2を一括して製造する等、種々異なる実施形態とすることができる。
【0023】
金属コア集合体8は、例えば銅、アルミニウム、等の熱伝導性の良好な材料からなる、略矩形の金属板で構成されている。そして、金属コア集合体8は、図1に示す点線Sに沿って切断されることで、複数の金属コア2に分離される。この複数の金属コア2は、それぞれ、メタルコア基板5を構成する1つの部材となっている。
【0024】
金属コア2は、矩形状に形成されているとともに、幅方向(図2中左右方向)の両側に切欠部10が設けられている。各切欠部10は、金属コア2の外縁部から中央部に向かって切り欠かれて形成されている。この各切欠部10には、後述する位置付け部材4の係合部13が係合される一対の係合凹部11が設けられている。一対の係合凹部11は、図2又は図3に示すように、各切欠部10の縁部を切り欠いて形成され且つ各切欠部10の長手方向(図2中上下方向)に沿って互いに間隔をあけ且つ相対して設けられている。
【0025】
そして、前述した構成の金属コア2は、図2に示すように、切欠部10の内側に端子部3が配置されるとともに、図4又は図6に示すように、その両表面にプリプレグ6が積層される。即ち、金属コア2は、端子部3と共に一対のプリプレグ6の間に挟まれる。
【0026】
端子部3は、金属コア2を構成する材料よりも強度(高度)の高い金属で構成されている。端子部3は、厚みが金属コア2の厚みより厚い帯板状に形成されて、複数設けられている。複数の端子部3は、図2に示すように、金属コア2の幅方向の両側の各切欠部10内(所定位置)にそれぞれ複数個(図示例では5個)配置されている。複数の端子部3は、各切欠部10の長手方向に沿って互いに間隔をあけて並べられているとともに、位置付け部材4の後述する複数の連結部12によって連結されている。
【0027】
なお、本実施形態では、前述した端子部3の厚みが金属コア2の厚みより厚い帯板状に形成されているが、本発明はこれに限定するものではなく、端子部3の厚みが金属コア2の厚みと同等に形成されていてもよい。
【0028】
位置付け部材4は、前述した複数の端子部3と一体に形成されているとともに、複数の連結部12と一対の係合部13とで構成されている。複数の連結部12は、複数の端子部3の間に配置されて、これら複数の端子部3を連結している。
【0029】
一対の係合部13は、複数の端子部3の図2中上方に位置する端子部3と図2中下方に位置する端子部3とから突設されている。一対の係合部13は、それぞれ、図2中上方に位置する端子部3と図2中下方に位置する端子部3とから、互いに離れる方向に突出している。また、一対の係合部13は、先端部に凹部13aが設けられている。この凹部13aは、各係合部13を前述した金属コア2の各係合凹部11内に圧入する際に撓んで、各係合部13を各係合凹部11内に圧入し易くする。
【0030】
前述した複数の連結部12と一対の係合部13とは、複数の端子部3の長手方向の中央部に配置されているとともに、複数の端子部3の並ぶ方向即ち前述した切欠部10の長手方向に沿って同一線上に並べられている。
【0031】
そして、前述した構成の位置付け部材4は、一対の係合部13各々が前述した金属コア2の各係合凹部11内に圧入されて該各係合凹部11に係合することで、金属コア2と接続されて、複数の端子部3を金属コア2の各切欠部10内(所定位置)に位置付けて、複数の端子部3を金属コア2に固定する。
【0032】
こうして、前述の位置付け部材4は、複数の端子部3を金属コア2の各切欠部10内(所定位置)に位置付けることで、各端子部3の一端部(一端寄り)3aが金属コア2と共に一対のプリプレグ6に挟まれ且つ各端子部3の他端部(他端寄り)3bが一対のプリプレグ6の外縁部から外部に突出するように、金属コア2に対して位置付ける。
【0033】
前述したように、本実施形態では、メタルコア基板用基材1が、平板状の金属コア2と、該金属コア2よりも強度が強い金属で構成された端子部3と、該端子部3の一端部3aが金属コア2と共に一対のプリプレグ6に挟まれ且つ端子部3の他端部3bが一対のプリプレグ6の外縁部から外部に突出する金属コア2の切欠部10内(所定位置)に、当該端子部3を位置付けて金属コア2に接続された位置付け部材4と、を備えている。
【0034】
このため、位置付け部材4により金属コア2と一対のプリプレグ6とを積層する際に該一対のプリプレグ6の外縁部から端子部3の他端部3bを突出させることができるので、作業工数を削減することができる。また、金属コア2と端子部3とをそれぞれ最適な材料で構成することができるため、金属コア2を熱伝導率の高い材料で構成し且つ端子部3を硬度の高い材料で構成することができ、材料コストを抑制することができる。したがって、安価で放熱性に優れたメタルコア基板用基材1とすることができる。
【0035】
また、端子部3の厚みが、金属コア2の厚みよりも厚く形成されているので、簡単な構造で端子部3の強度を強くすることができるとともに、金属コア2を温度上昇のみ考慮した厚みにすることができる。よって、軽量化を図ることができるとともに、材料コストを抑制することができる。
【0036】
次に、前述したメタルコア基板用基材1を用いて、メタルコア基板5を製造する一例を、図4乃至図7を参照して説明する。まず、前述したメタルコア基板用基材1を絶縁体としての一対のプリプレグ6の間に配置して、これらメタルコア基板用基材1と一対のプリプレグ6とを互いに重ね合わせる。一対のプリプレグ6は、それぞれ、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等に未硬化の熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂など)を含浸させたシート状となっている。
【0037】
そして、前述した一対のプリプレグ6は、メタルコア基板用基材1の金属コア2と複数の端子部3の長手方向の一端部3aとを間に挟むとともに、該複数の端子部3の長手方向の他端部3bが当該一対のプリプレグ6の外縁部から外部に突出した状態で、メタルコア基板用基材1を互いの間に挟んで該メタルコア基板用基材1と重ね合わされる。即ち、一対のプリプレグ6は、当該一対のプリプレグ6の外縁部から外側に複数の端子部3の他端部3bを突出させた格好で、メタルコア基板用基材1と積層される。
【0038】
次に、互いに積層された(重ね合わされた)メタルコア基板用基材1と一対のプリプレグ6とを、周知の積層成形装置30(図4及び図5に示す)によって加圧加熱して一体化させる。図4及び図5に示す積層成形装置30は、可動盤31と、該可動盤31と対向して設けられた固定盤32と、前記可動盤32を上下駆動させる図示しない駆動手段と、を有している。
【0039】
そして、積層成形装置30は、前述した互いに積層されたメタルコア基板用基材1及び一対のプリプレグ6が固定盤32の所定の位置に載置されると、駆動手段によって可動盤31を固定盤32に近づける方向に移動させて、可動盤31と固定盤32との間で、前記互いに積層されたメタルコア基板用基材1及び一対のプリプレグ6を加圧加熱する。こうして、前記互いに積層されたメタルコア基板用基材1と一対のプリプレグ6とを一体化する。
【0040】
最後に、前述した一対のプリプレグ6と一体化されたメタルコア基板用基材1の位置付け部材4の複数の連結部12及び一対の係合部13を切り取る。このとき、メタルコア基板用基材1の金属コア2と複数の端子部3とが電気的に切断されて、これら金属コア2と複数の端子部3とが一対のプリプレグ6によって一体となる。こうして、メタルコア基板5 が形成される。
【0041】
そして、前述した構成のメタルコア基板5は、表面に導体パターンが形成され且つ複数の電気部品が実装されて、金属コア2と複数の端子部3とが所定のパターンで電気的に接続されることで、例えば自動車に搭載される電気接続箱などを構成するメタルコア配線板として用いられる。そして、メタルコア基板5の複数の端子部3が、それぞれ、電気接続箱と嵌合されるワイヤハーネス(相手側)のコネクタ内に挿入されて、該コネクタの各端子と接続される。
【0042】
前述したメタルコア基板用基材1を用いたメタルコア基板5の製造方法によれば、端子部3の他端部3bを一対のプリプレグ6の外縁部から外部に突出させた状態で、該一対のプリプレグ6の間にメタルコア基板用基材1を挟んで、これら一対のプリプレグ6とメタルコア基板用基材1とを積層し、互いに積層されたメタルコア基板用基材1及び一対のプリプレグ6に加圧加熱して一体化させた後に、位置付け部材4を切り取ることで、メタルコア基板5を製造することができる。
【0043】
このため、従来のメタルコア基板を製造する際に用いられる積層成形装置などを利用することができ、設備にかかるコストを削減することができる。したがって、メタルコア基板5を製造するためのコストを抑制することができる。
【0044】
前述した実施形態では、メタルコア基板用基材1は、位置付け部材4の各係合部13が金属コア2の各係合凹部11内に圧入されることで該金属コア2と接続されている。しかしながら、本発明はこれに限定するものではなく、位置付け部材4の各係合部13が金属コア2に溶接などによって接続されていても良い。
【0045】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0046】
1 メタルコア基板用基材
2 金属コア
3 端子部
3a 一端部(一端寄り)
3b 他端部(他端寄り)
4 位置付け部材
5 メタルコア基板
6 プリプレグ(絶縁体)
8 金属コア集合体
10 切欠部
11 係合凹部
12 連結部
13 係合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メタルコア基板を構成する一対の絶縁体の間に挟まれるメタルコア基板用基材であって、
平板状の金属コアと、
前記金属コアよりも強度が強い金属で構成された端子部と、
前記端子部の一端寄りが前記金属コアと共に前記一対の絶縁体に挟まれ且つ前記端子部の他端寄りが前記一対の絶縁体の外縁部から外部に突出する前記金属コアに対する所定位置に、前記端子部を位置付けて前記金属コアに接続された位置付け部材と、
を備えていることを特徴とするメタルコア基板用基材。
【請求項2】
前記端子部の厚みが、前記金属コアの厚みよりも厚く形成されていることを特徴とする請求項1に記載のメタルコア基板用基材。
【請求項3】
請求項1に記載のメタルコア基板用基材を用いてメタルコア基板を製造するメタルコア基板の製造方法であって、
前記端子部の他端寄りを前記一対の絶縁体の外縁部から外部に突出させた状態で、該一対の絶縁体の間に前記メタルコア基板用基材を挟んで、これら前記一対の絶縁体と前記メタルコア基板用基材とを積層し、互いに積層された前記メタルコア基板用基材及び前記一対の絶縁体に加圧加熱して一体化させた後に、前記位置付け部材を切り取ることを特徴とするメタルコア基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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