説明

体重移動を体感できるインナーソール、中敷き、及びこれらを装着した靴

【課題】本発明は、ゴルフなどのスポーツにおいて体重移動が体感できない又は、正しく出来ない人に正しい体重移動を感じ取れる靴を提供する。
【解決手段】足の裏の拇指丘(2)が接する部分に穴又は窪み(4)を設けたインナーソール(3)を作成する。穴又は窪み(4)を設けたインナーソール(3)を装着した靴(1)を提供する。又、足の裏の拇指丘(2)が接する部分に穴又は窪み(4)を設けた靴の中敷きを提供する。足の裏の拇指丘(2)が接する部分に穴又は窪み(4)を設けた点が特徴である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ゴルフや野球などのスポーツ選手の機能発揮の為の技術であり、特に体重移動を体感させ、体重移動を完全なものとするインナーソール、中敷き、及びこれらを装着した靴に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のスポーツにおける靴の技術は、軽量で足に負担の少ない物やいかに靴が足にフィットするかといった技術であった。それは、人間の運動力をいかに靴を通じて地面に伝えるかの技術であった。
体重移動の重要性をゴルフの場合を例にとって説明すると、非特許文献1に示すように「バックスイングで…右足親指の付け根の拇指丘で体重を受けとめ、上体を右股間節に乗せるイメージを持つことです」。又、非特許文献2では、次のように述べている、「インパクトの為には、手首のリリースとともに、右足親指付け根の拇指丘で受けとめていた体重を左足親指付け根の拇指丘へと直線的な体重移動を行う」。このように非特許文献1,2で明らかな様に、体重移動のポイントは、右拇指丘から左拇指丘への移動である。しかしながら、言葉で分かっても体感しないと確実な体重移動が身に付かない。又、現状この体重移動を容易に感じとれる靴の開発はされていない。
【0003】
【非特許文献1】「スウィングの核心」(新星出版社 p52 1−6行)
【非特許文献2】「スウィングの核心」(新星出版社 p71 19−20行)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゴルフの場合を例にとって説明する。ゴルフを始めて、上達するポイントの一つとして体重移動がある。体重移動をする上でアマチュアは多くのミスを侵しているのが現状であり、上達を妨害している点でもある。非特許文献1,2で述べているように、体重移動のポイントは、右拇指丘から左拇指丘への移動である。しかしながら、言葉で分かっても体感しないと確実な体重移動が身に付かない。現状の靴で体重移動を感じるには、優れた訓練を積まないと身につけられない。本発明は、今までのシューズでは体感できなかった右拇指丘から左拇指丘への体重移動をより明確に体感させるようになされた発明である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
足の裏の拇指丘(2)が接する部分に穴又は窪み(4)を設けたインナーソール(3)を装着した靴(1)とする。これにより、拇指丘は穴又は窪みを敏感に感じ取ることが出来、体重移動を確実なものとする。本発明は、以上の構成からなる、靴が人間の感覚に刺激を与え正しい体重移動を促進する構造の靴である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の効果として、第一点、人間が体重を均等に左右の足にかけた場合、拇指丘は丸い穴又は、窪みによって接地を感じる事が出来ず脳は不安感を覚える。しかも、それによって、人間の意識は丸い穴又は窪みに接した拇指丘に行く。正しく拇指丘に体重を移動することにより、穴の部分は多少変形し又拇指丘部は、穴又は窪みの周囲(エッジ)からの圧力を感じる。その時人間は、体重がまさに拇指丘に乗った事を感じ取る。第二点、第一点で人間の感覚に靴が信号を送る事により体重移動を確実に感じ取る事が出来、ゴルフ、野球、サッカー、ラグビ、などのスポーツにおける地面と人間とをつなぐ感覚が増す。特に足の裏を敏感に使うスポーツに効果的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図を参照して、本発明の実施形態を説明する。
(イ)図2を参照してインナーソールを説明する。靴の本体(1)の内部の足が接触する部分(3)は、インナーソールと呼ばれ、一般的には発砲ウレタン、スポンジラバーなどの材質から作られ、靴(1)の内部に装着される。
(ロ)図3を参照してインナーソールの細部を説明する。インナーソールの厚みは、さまざまであるが、例として3mmから5mmが一般的である。このインナーソール(3)に図1で示した拇指丘(2)が触れる穴又は、窪み(4)を設ける。
(ハ)図2において全体を説明する。穴又は、窪み(4)を設けたインナーソール(3)を靴(1)に装着する
(ニ)右足、左足用ともにインナーソールには、穴又は、窪み(4)を設ける
(ホ)インナーソールの穴の具体例として、図3及び図4において説明する。 足の大きさ24.5cmの場合、(4)の穴又は窪みは、長径28mm、短径20mmの楕円形をなし、深さは、4mmとして効果があった。
(ヘ)穴又は窪み(4)のサイズ及び形は、足の大きさにより、適度な大きさを選定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】人間の足の拇指丘を示す足の斜視図である。
【図2】本発明のインナーソールを装着した靴の斜視図である。
【図3】本発明のインナーソールの平面図である。
【図4】本発明のインナーソールX−X線断面図である。
【符号の説明】
1 靴本体 2 人間の足の拇指丘 3 インナーソール 4 本発明の穴又は窪み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
足の裏の拇指丘(2)が接する部分に穴又は、窪み(4)を設けたインナーソール(3)。
【請求項2】
足の裏の拇指丘(2)が接する部分に穴又は、窪み(4)を設けたインナーソール(3)を装着した靴(1)。
【請求項3】
足の裏の拇指丘(2)が接する部分に穴又は、窪み(4)を設けた靴の中敷き。
【請求項4】
足の裏の拇指丘(2)が接する部分に穴又は窪み(4)を設けた靴(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−116279(P2006−116279A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−336673(P2004−336673)
【出願日】平成16年10月22日(2004.10.22)
【出願人】(504429518)
【Fターム(参考)】