説明

半導体装置の製造方法及び洗浄装置

【課題】パターニング前工程にて半導体製造基板の歩留りへの影響を受けず、SEMレビューを可能とする半導体装置の製造方法及び洗浄装置を提供する。
【解決手段】製造装置30aにて所定の製造処理が施されたウェハWは、検査装置10にて欠陥が検査された後、評価装置20に搬送される。評価装置20では、検査装置10にて検出された欠陥がSEMレビューされる。そのSEMレビューされたウェハWは、洗浄装置40に搬送され、その表面に有機溶剤が塗布されて洗浄される。その洗浄後のウェハWは、製造装置30bに搬送され、次工程の製造処理が施される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法及び洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造プロセスにおいては、露光、現像、エッチング等の処理により、ウェハ上に回路パターンが形成される。また、回路パターンの形成後には、ウェハ上の回路パターンの剥がれ、傷、異物付着等の欠陥が検査される。例えば、従来、回路パターン形成後のウェハにレーザを照射し、それによって生じる散乱光を用いて、半導体製造基板(ウェハ)表面上の異物やパターン不良を検出する欠陥検査装置が一般的に知られている。
【0003】
このような検査後、欠陥の発生原因を究明するために更に別の検査、例えば検出された欠陥の形状やサイズ等を走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)で確認することが行われる。このように上記検査で検出された欠陥をSEMで観察する方法は、SEMレビューと呼ばれる。このSEMレビューによって、検出された欠陥の種別、例えば下層のパターン不良、STI(Shallow Trench Isolation)のスクラッチ、層間絶縁膜のスクラッチ、異物の付着、タングステンの残渣等を詳細に確認することができる。
【0004】
なお、上記従来技術に関連する先行技術として、特許文献1が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−127748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、本発明者らの鋭意研究によって、上述した欠陥検査工程の中で、SEMレビューを実施する欠陥検査工程がパターニング前製品ウェハでは、ストレス試験にて絶縁破壊が発生しやすいということが明らかになり、また、この絶縁破壊によって配線間短絡という問題が顕在化した。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一観点によれば、第1の製造工程後のウェハの欠陥を検査する検査工程と、前記検査工程にて検出された欠陥を走査型電子顕微鏡で観察するレビュー工程と、前記レビュー工程後のウェハに有機溶剤を塗布して前記ウェハを洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程後のウェハに対して、前記第1の製造工程の次工程の製造処理を実施する第2の製造工程とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一観点によれば、SEMレビューを行いつつも、配線間短絡の発生を抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】半導体装置の製造システムを示すブロック図。
【図2】検査装置の構成例を示すブロック図。
【図3】評価装置の構成例を示すブロック図。
【図4】洗浄装置の構成例を示す説明図。
【図5】(a)はFOUPの側面図、(b)はFOUPの正面図。
【図6】ロードポートを示す側面図。
【図7】ロードポートを示す正面図。
【図8】ロードポートを示す平面図。
【図9】半導体装置の製造方法を示すフローチャート。
【図10】洗浄工程を説明するためのフローチャート。
【図11】測定装置による測定結果を示すグラフ。
【図12】(a)〜(c)はそれぞれ、上部分が配線間短絡不良の発生メカニズムを示す平面図、下部分が配線間短絡不良の発生メカニズムを示すB−B断面図。
【図13】(a)〜(d)はそれぞれ、上部分が配線間短絡不良の発生メカニズムを示す平面図、下部分が配線間短絡不良の発生メカニズムを示すC−C断面図。
【図14】変形例の製造装置を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
図1に示すように、検査システム1は、欠陥の有無、個数、密度、形状、サイズ、座標等を出力する検査装置10と、検査装置10の検査結果を用いて欠陥についての評価、具体的にはSEMレビューを行う評価装置20とを有している。
【0011】
検査装置10は、前工程の製造装置30aによる所定の製造処理が施された半導体ウェハ(ウェハ)Wを収納したポッド(FOUPともいう。)が搬送されると、そのポッドからウェハWを取り出し、そのウェハWに対して所定の検査を行う。具体的には、検査装置10は、例えばウェハWにレーザを照射し、その散乱光を検出するレーザ散乱測定により、欠陥の有無、個数、密度、形状、サイズ、座標等を示す検査データを取得する。検査装置10は、取得した検査データを評価装置20に送信する。また、検査装置10は、検査の終了したウェハWを、取り出した元のポッドに収納する。そして、検査終了後のウェハWを収納したポッドは、例えば評価装置20に搬送され、評価装置20においてSEMレビューが行われる。また、検査終了後のウェハWを収納したポッドは、評価装置20による評価が不要である場合には、次工程の製造装置30bに搬送される。
【0012】
なお、製造装置30aや製造装置30bでは、例えばイオン注入工程、不純物活性化工程、化学気相成長工程、レジストパターン形成工程、エッチング工程、アッシング工程、化学機械研磨工程等の製造処理が行われる。本実施形態では、製造装置30aでエッチング工程が行われ、製造装置30bでレジストパターン形成工程が行われる。
【0013】
評価装置20は、検査装置10から検査終了後のウェハWを収納したポッドが搬送されると、そのポッドからウェハWを取り出し、そのウェハWに対して上記検査データを用いてSEMレビューを行う。この評価装置20は、SEMレビューの終了したウェハWを、取り出した元のポッドに収納する。そして、このSEMレビュー終了後のウェハWを収納したポッドは、洗浄装置40に搬送される。
【0014】
洗浄装置40は、評価装置20から搬送されるポッド内のウェハWに対して洗浄処理を施す。具体的には、洗浄装置40は、評価装置20から搬送されるポッド内の各ウェハWの帯電量を測定装置51にて測定し、その測定結果に基づいてSEMレビューが行われたウェハWを検出する。そして、洗浄装置40は、上記ポッドからSEMレビューの行われたウェハWのみ取り出し、そのウェハWに対して洗浄処理を施す。ここで、洗浄処理は、例えば上記SEMレビューが行われたウェハW表面に有機溶剤を塗布して、ウェハW表面に付着している有機汚染物を洗浄(除去)する処理である。
【0015】
上記洗浄装置40は、洗浄処理の終了したウェハWを、取り出した元のポッドに収納する。この洗浄処理終了後のウェハWを収納したポッドは、次工程の製造装置30bに搬送される。そして、製造装置30bにおいて、上記ポッドに収納されたウェハWは所定の製造工程(例えばレジストパターン形成工程)が施される。
【0016】
ここで、従来技術では、SEMレビュー終了後のウェハWを収納したポッドは、洗浄装置40を介さずに次工程の製造装置30bに直接搬送されていた。しかし、この場合には、SEMレビューによってウェハW表面が有機汚染され、その有機汚染したままのウェハWに対して例えばレジスト膜が塗布されると、有機汚染物によってレジスト膜塗布時の濡れ性が低下されるために、レジスト膜に欠陥が生じることが本発明者らによって明らかにされた。さらに、このようなレジスト膜の欠陥(例えば塗布ムラやレジスト剥離)に起因して配線間短絡といった問題が発生することについても本発明者らによって明らかにされた。以下に、上述した配線間短絡の発生メカニズムの具体例を説明する。
【0017】
まず、図12(a)に示すような構造体、すなわち絶縁膜90及びその絶縁膜90に埋め込まれた配線91上に、SiC膜92と、ポーラスシリカ膜93と、SiC膜94と、SiO膜95と、SiN膜96とが順次積層され、膜93〜96にビアホールVHが形成された構造体に上記SEMレビューが施される。すると、このSEMレビュー時、ステージに使用されるグリスが揮発され、ウェハW表面、すなわちSiN膜96の表面が有機汚染される。
【0018】
続いて、トリレベル技術を利用して次の配線層の焼き付けを行うために、まず、図12(b)に示すように、ビアホールVH内及びSiN膜96上に下層レジスト膜97が成膜される。しかし、このときSiN膜96の表面に有機汚染物が付着していると、その有機汚染物によって濡れ性が悪化されるため、下層レジスト膜97の塗布ムラが発生し、図12(b)に示すような気泡が発生する。その後、気泡が発生したまま、下層レジスト膜97上に、無機膜であるSOG(Spin On Glass)膜98が成膜され、そのSOG膜98上に反射防止膜99が成膜され、所定パターンの開口部100Xを有するレジスト膜100が反射防止膜99上に形成される。
【0019】
次に、図12(c)に示すように、レジスト膜100をマスクとして、反射防止膜99及びSOG膜98をエッチングする。続いて、SOG膜98をマスクとして、下層レジスト膜97をエッチングするとともに、レジスト膜100及び反射防止膜99を除去する。
【0020】
次に、図13(a)に示すように、下層レジスト膜97をマスクとして、SiN膜96をエッチングするとともに、SOG膜98を除去する。このとき、下層レジスト膜97に形成された気泡の下層のSiN膜96がサイドエッチングにより一部除去される。このようにサイドエッチングされたSiN膜96の幅は所望の幅よりも狭くなる。
【0021】
次に、図13(b)に示すように、下層レジスト膜97をアッシングにより除去する。その後、図13(c)に示すように、SiN膜96をマスクとして、SiO膜95をエッチングする。このとき、上記所望の幅よりも幅が狭いSiN膜96をマスクとしてエッチングされるSiO膜95の幅も、SiN膜96と同様に、所望の幅よりも狭くなる(破線枠参照)。
【0022】
次に、図13(d)に示すように、SiO膜95をマスクとして、SiC膜94,92及びポーラスシリカ膜93をエッチングする。このような工程により、図12(b)に示す工程で発生した気泡に対応する部分が異常形状となる、具体的には、配線間に形成されることになるSiO膜95に極端に幅の狭い箇所が発生することになる(矢印参照)。このような極端に幅の狭いSiO膜95では、ストレス試験などで絶縁破壊が発生しやすくなる。そして、この幅の極端に狭いSiO膜95が絶縁破壊されると、配線間短絡が発生する。
【0023】
以上説明したように、配線間短絡は、ウェハW表面(ここでは、SiN膜96の表面)が有機汚染した状態のまま、そのSiN膜96上に下層レジスト膜97を形成したために生じた欠陥(気泡)に起因して発生する。そこで、本実施形態では、SEMレビューされたウェハWに対して、そのウェハW表面に付着した有機汚染物を洗浄(除去)する洗浄処理を施してから、次工程の製造装置30bに搬送するようにした。
【0024】
次に、検査装置10の内部構成例を説明する。
図2に示す欠陥検出手段11は、例えばウェハWにレーザを照射し、その散乱光を検出するレーザ散乱測定により上記検査データを取得する。この欠陥検出手段11は、上記レーザ散乱測定を行うためにウェハWを搬送し、位置合わせを行って載置する機構を有している。また、欠陥検出手段11は、例えばウェハWにレーザを照射するレーザ照射手段と、そのレーザ照射によって生じる散乱光を検出する散乱光検出手段と、検出結果を用いて欠陥に関するデータを処理するデータ処理手段等を有している。この欠陥検出手段11は、取得した検査データを記憶手段12に格納する。
【0025】
出力手段13は、記憶手段12に記憶された検査データを、例えばウェハW上の欠陥の存在位置を示したマップの形式で、表示装置や印刷装置等に出力する。また、出力手段13は、記憶手段12に記憶された検査データを、例えばその種類に応じて適当な形式にグラフ化する等の処理を施し、表示装置や印刷装置等に出力する。
【0026】
抽出手段14は、記憶手段12に記憶されたウェハWの検査データのうち、評価装置20にてSEMレビューを行うべき欠陥についての検査データを抽出し、抽出した検査データを通信手段15に出力する。
【0027】
通信手段15は、抽出手段14によって抽出された検査データを、評価装置20に送信する。この通信手段15は、有線又は無線の通信手段である。
なお、欠陥検出手段11、記憶手段12、出力手段13、抽出手段14及び通信手段15の各動作は、不図示の制御部により統括制御される。
【0028】
次に、評価装置20の内部構成例を説明する。
図3に示す通信手段21は、検査装置10から送信された検査データを受信する。この通信手段21は、検査装置10から受信した検査データを記憶手段22に格納する。なお、通信手段21は、有線又は無線の通信手段である。
【0029】
SEM測定手段23は、記憶手段22に記憶された検査データを用い、該当する欠陥をSEMによって測定し、その測定結果を示すSEMデータを生成する。具体的には、SEM測定手段23は、ウェハWの表面を電子ビームで走査し、表面から放出される2次電子を観測することにより、2次元画像情報(SEMデータ)を生成する。このSEM測定手段23は、生成したSEMデータを欠陥判定手段24に出力する。
【0030】
欠陥判定手段24は、SEM測定手段23によって生成されたSEMデータを用いて、欠陥の有無及び欠陥の種別を判定し、その判定結果を示す判定データを生成する。欠陥判定手段24は、例えば所定の欠陥として認められる典型的な形状等に基づくテンプレートを欠陥の種別毎に有し、このテンプレートとSEMデータとを比較して欠陥の種別を判定し、欠陥の種別毎に分類した判定データを生成する。このような分類は、一般に、SEM画像を用いた半導体ウェハの欠陥自動分類技術(Automatic Defect Classification:ADC)と呼ばれている。例えば検出された異物欠陥が配線パターン形成層の表層上(膜上)及び表層下(膜下)のいずれに付着しているかが自動で分類される。そして、欠陥判定手段24は、生成した判定データを記憶手段22に格納する。なお、この記憶手段22に記憶された判定データは、例えば欠陥の発生原因の追及や解析などに用いられる。これにより、欠陥の発生原因となる製造プロセスに対して適切な対策を施すことが可能になる。
【0031】
抽出手段25は、記憶手段22に記憶された判定データのうち、特定の欠陥情報についての出力指令が入力されたときに、該当する欠陥情報を記憶手段22から抽出し、その抽出した欠陥情報を出力手段26に出力する。
【0032】
出力手段26は、SEM測定手段23によって生成されたSEMデータに対し所定の処理を施し、表示装置や印刷装置等に出力する。また、出力手段26は、抽出手段25によって抽出された欠陥情報を、表示装置や印刷装置等に出力する。
【0033】
なお、通信手段21、記憶手段22、SEM測定手段23、欠陥判定手段24、抽出手段25及び出力手段26の各動作は、不図示の制御部により統括制御される。
次に、洗浄装置40の構成例を説明する。
【0034】
洗浄装置40は、複数のロードポート50と、搬送部41と、クーリングユニット43と、有機溶剤塗布ユニット44と、データ処理部45とを有している。
複数のロードポート50には、評価装置20にてSEMレビューされたウェハWが収納されるポッド(Front Opening Unified Pod:FOUP)60が載置される。このFOUP60は、図5(a)に示すように、その内側壁にウェハを保持するための棚61が一体的に形成されている。この棚61には、複数段のスロット61aが形成され、そのスロット61aにウェハWが保持される。FOUP60は、SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)規格に準拠したフロントオープンタイプのポッドであり、前面に設けられた蓋62を開けることで、スロット61aに保持されたウェハWを出し入れが可能になっている。この蓋62の前面には、図5(b)に示すように、円形状の被吸着部63aが一対形成されるとともに、長方形状の係止穴63bが一対形成されている。
【0035】
続いて、ロードポート50の構成例を説明する。
図6に示すように、ロードポート50は、略鉛直姿勢で配置される略矩形板状のフレーム52と、このフレーム52の前面側(図6において右側)に設けられた支持台53と、その支持台53に固定され上記FOUP60が載置される載置台54とを有している。また、フレーム52の背面側(図6において左側、すなわち搬送部41(図4参照)側)には、FOUP60の蓋62を開閉するためのFOUPオープナ55が設けられている。FOUPオープナ55は、駆動モータ56を備え、同駆動モータ56の駆動により、範囲Aにおいて上下方向に移動可能に構成されている。
【0036】
また、図7に示すように、FOUPオープナ55のFOUP60(図6参照)に対向する面(対向面)には、FOUP60の蓋62に吸着する円形状の吸着部57aがその対向面の対角となる位置に一対形成されている。また、FOUPオープナ55の対向面には、上下方向略中央の左右両側部に一対の係止レバー57bが形成されている。具体的には、これら吸着部57a及び係止レバー57bは、FOUP60(図5(b)参照)の蓋62に形成された被吸着部63a及び係止穴63bに対応した位置に形成されている。
【0037】
FOUP60の蓋62を開ける際には、FOUPオープナ55の吸着部57aがFOUP60の蓋62の被吸着部63aに吸着することで、FOUPオープナ55とFOUP60の蓋62とが位置合わせされる。なお、この吸着は、例えば真空吸着にて行われる。そして、FOUPオープナ55の係止レバー57bがFOUP60の蓋62の係止穴63bに挿入されてロックされた後に、FOUPオープナ55を下方向に移動させることで、蓋62がFOUP60から取り外される。
【0038】
また、図8に示すように、FOUPオープナ55の上部には、ウェハ検出センサ58及び上記測定装置51が設けられている。ウェハ検出センサ58は、レーザビームB1を照射する照射部58aと、該レーザビームB1を受光する受光部58bとを有している。これら照射部58a及び受光部58bは、FOUP60上面における長手方向の端部となる位置にそれぞれ設けられている。また、これら照射部58a及び受光部58bは、センサケース58c,58d内にそれぞれ収納されており、FOUPオープナ55がFOUP60の蓋62を吸着して下方向に移動する際に基端(内側の端部)を支点として略90度回動する。これにより、ウェハ検出センサ58は、照射部58aから照射されたレーザビームB1を受光部58bにて受光するために、その先端がウェハW側を向くように突出する。このウェハ検出センサ58は、例えば透過型センサである。
【0039】
すなわち、上記FOUP60のスロット61a上にウェハWが保持されている(ウェハWが有る)場合には、ウェハWによりレーザビームB1が遮られるため、レーザビームB1は受光部58bに照射されない。一方、FOUP60のスロット61a上にウェハWが無い場合には、レーザビームB1が遮られることなく受光部58bに照射される。そして、受光部58bにて、レーザビームB1の照射の有無を電気信号に変換することにより、ウェハWの有無を検出できるようになっている。また、このウェハ検出(ウェハマッピング)時にはFOUPオープナ55が下方に移動することにより、FOUP60における最上段のスロット61aから最下段のスロット61aについて、それらスロット61aにセットされているウェハWの有無が検出される。そして、ウェハ検出センサ58は、ウェハWの有無を示す検出データを上記データ処理部45(図4参照)に出力する。
【0040】
測定装置51は、ウェハWの帯電量を測定する測定装置であり、例えば表面電位センサである。測定装置51は、FOUPオープナ55がFOUP60の蓋62を吸着して下方向に移動する際に、FOUP60のスロット61a上に保持されたウェハWの側面(厚み方向の面)と対向する位置に設けられている。この測定装置51は、FOUP60のスロット61a上に保持されたウェハW表面の電位(ここでは、ウェハWの側面の電位)を検出してウェハWの帯電量を測定する。すなわち、帯電したウェハWに測定装置51(電位センサ)を近づけると、静電誘導により、測定装置51に電界の強さに比例した電荷が誘起されるため、ウェハWの帯電量が大きいほど測定装置51で検出される電位が高くなる。ここで、SEMレビューでは、上述したようにウェハWの表面に電子ビームが走査されるため、このSEMレビューが行われたウェハWの帯電量は大きくなる。このため、ウェハWの電位を検出することでウェハWの帯電量を測定することができ、そのウェハWの帯電量からSEMレビューが行われたか否かを検出することができる。また、帯電量測定時にはFOUPオープナ55が下方に移動することにより、FOUP60における最上段のスロット61a上に保持されたウェハWから最下段のスロット61aに保持されたウェハWについて、それらウェハWの帯電量が測定される。そして、測定装置51は、ウェハWの測定結果を示す測定データを上記データ処理部45に出力する。なお、測定装置51による帯電量測定は、上述したウェハ検出センサ58によるウェハ検出と並行して行うことができる。
【0041】
図4に示すように、ロードポート50に載置されたFOUP60内のウェハWは、多関節のアーム部42aを備えた搬送ロボット42によって、搬出され、収納され、また搬送部41内を搬送されるようになっている。
【0042】
搬送ロボット42は、上下及び左右方向に移動可能に構成されている。この搬送ロボット42は、アーム部42aに設けられたハンド部42bにウェハWを載せることで、FOUP60とクーリングユニット43と有機溶剤塗布ユニット44との間でウェハWを移送する。
【0043】
具体的には、搬送ロボット42は、FOUP60から任意のウェハWを取り出し、そのウェハWをクーリングユニット43に搬送する。クーリングユニット43では、所定の温度(例えば23度)に温度調整されたクーリングプレート上にウェハWが載置され、そのウェハWが温度調整される。その後、搬送ロボット42は、温度調整されたウェハWを有機溶剤塗布ユニット44に搬送する。有機溶剤塗布ユニット44では、そのウェハW表面に有機溶剤が塗布され、ウェハW表面の有機汚染物が洗浄(除去)される(洗浄処理)。なお、有機溶剤としては、例えばシンナーを用いることができる。また、クーリングユニット43及び有機溶剤塗布ユニット44としては、レジスト膜等を剥離する際に使用される公知のクーリングユニット及び有機溶剤塗布ユニットを用いることができる。
【0044】
そして、搬送ロボット42は、上記洗浄処理後のウェハWを有機溶剤塗布ユニット44から取り出し、そのウェハWを元のFOUP60に収容する。
データ処理部45は、コントローラ46と、入力手段47と、出力手段48とを有している。なお、入力手段47は、例えばキーボード、タッチパネルやマウス等であり、出力手段48は、例えば液晶ディスプレイやエレクトロルミネッセンスパネル等の表示装置やプリンタ等の印刷装置である。
【0045】
コントローラ46は、洗浄装置40全体を制御する中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)46aと、通信手段46bと、記憶装置46cとを有している。
CPU46aは、入力手段47からの指令に基づいて、記憶装置46cに記憶されている処理プログラムを実行することにより、洗浄装置40におけるロードポート50、搬送ロボット42、クーリングユニット43及び有機溶剤塗布ユニット44等を統括的に制御する。CPU46aは、ウェハ検出センサ58から出力される検出データに基づいて、FOUP60のどのスロット61aにウェハWが保持されているか否かを判定する。また、CPU46aは、測定装置51から出力される測定データ(電圧値)と所定の閾値とを比較し、SEMレビューが実施されたウェハWがFOUP60のどのスロット61aに保持されているかを検出する。具体的には、CPU46aは、上記測定データが所定の閾値以上である場合に、対応するウェハWがSEMレビューの実施されたウェハWであると検出する。なお、上記閾値は、SEMレビューの実施の有無を検出可能なように設定された値である。また、上記閾値は、シミュレーション等によって予め設定されて記憶装置46cなどに記憶された値であってもよいし、入力手段47から入力されて記憶装置46cなどに記憶された値であってもよい。そして、CPU46aは、前工程でSEMレビューが実施されたウェハWのみに対して上記洗浄処理が施されるように、図示しない駆動回路を介してサーボモータを駆動し、搬送ロボット42のアーム部42aを駆動制御する。
【0046】
なお、CPU46aは、必要に応じ、ウェハ検出センサ58から取得した検出データや、測定装置51から取得した測定データを、出力手段48に出力する。
通信手段46bは、ロードポート50や搬送ロボット42等との間でデータの授受を行う。例えば通信手段46bは、CPU46aの指令に基づいて、ロードポート50との間でFOUPオープナ55の開閉制御等を行うための制御信号の送受信を行う。また、通信手段46bは、ロードポート50のウェハ検出センサ58から出力される検出データや、測定装置51から出力される測定データを受信し、それらのデータをCPU46aに出力する。
【0047】
なお、SEM測定手段23は走査型電子顕微鏡の一例、コントローラ46は制御回路の一例、FOUPオープナ55は蓋開閉器の一例である。
次に、半導体装置の製造方法を図9〜図11に従って説明する。
【0048】
図9に示すように、まず、製造装置30aにて所定の製造処理(例えば、エッチング工程)がウェハWに対して施される(ステップS1:第1の製造工程)。次に、第1の製造工程後のウェハWが検査装置10に搬送され、そのウェハWの欠陥が検査される(ステップS2:検査工程)。続いて、検査装置10にて検出された欠陥が評価装置20にてSEMレビューされる(ステップS3:レビュー工程)。次いで、SEMレビューされたウェハWに対して有機溶剤が塗布されて、そのウェハWが洗浄される(ステップS4:洗浄工程)。そして、その洗浄工程後のウェハWが製造装置30bに搬送され、上記製造装置30aによる製造処理の次工程の製造処理(例えば、レジストパターン形成工程)がウェハWに対して実施される(第2の製造工程)。
【0049】
次に、上記ステップS4の洗浄工程について、さらに詳述する。
図10に示すように、まず、評価装置20から搬送されてきたFOUP60がロードポート50の載置台54に搭載される(ステップS11)。続いて、FOUP60を載せたロードポート50が洗浄装置40の前面に配置された後、図示しないスタートボタンが押されると、洗浄装置40のコントローラ46は、そのボタン操作に応答して通信手段46bからFOUP60の蓋62を開けるための制御信号をロードポート50に出力する。この制御信号によりロードポート50が制御され、FOUP60に収納されているウェハWの搬出処理が開始される。
【0050】
具体的には、FOUP60を載せた載置台54が前方に移動し、FOUPオープナ55がFOUP60側に移動してFOUP60とロードポート50とがドッキングする(ステップS12)。このとき、FOUPオープナ55の吸着部57aがFOUP60の蓋62の被吸着部63aに吸着することで、FOUPオープナ55とFOUP60の蓋62とが位置合わせされた後、FOUPオープナ55の係止レバー57bがFOUP60の蓋62の係止穴63bに挿入されてロックされる。そして、FOUPオープナ55が装置内部側(後方)に戻り、FOUP60の蓋62を引っ張ることでその蓋62がFOUP60から取り外される。その後、蓋62と共にFOUPオープナ55が下方に移動する。これにより、FOUP60の蓋62が開けられる。
【0051】
このFOUP60の蓋62を開ける際に、FOUP60内に収納されているウェハWの有無が検出されるとともに(マッピング処理)、ウェハWの帯電量が測定される(ステップS13:測定工程)。詳述すると、まず、FOUPオープナ55が測定開始位置に移動する。ここで、測定開始位置は、ウェハ検出センサ58の位置がFOUP60における最上段のスロット61aに収納されたウェハWを検出可能な位置であって、且つ測定装置51が最上段のスロット61aに収納されたウェハWの帯電量を測定可能な位置(詳しくは、FOUPオープナ55の下降中にそのウェハWの帯電量を測定可能な位置)である。そして、ウェハ検出センサ58における照射部58a及び受光部58bがウェハW側を向くように突出した後、ウェハ検出センサ58は、その照射部58aからレーザビームB1を出力する。ウェハ検出センサ58は、そのレーザビームB1を受光部58bにて受光することにより、FOUP60に収納されているウェハWの有無を検出する。このウェハ検出センサ58によるウェハ検出時には、FOUPオープナ55が下方向に移動することにより、最上段のスロット61aから最下段のスロット61aについて、それらスロット61aにセットされているウェハWの有無が検出される。コントローラ46は、ウェハ検出センサ58の検出データを取り込み、その検出データに基づいて、どのスロット61aにウェハWがセットされているかを示すマップデータを生成する。
【0052】
一方、測定装置51は、FOUPオープナ55が下方に移動する際に、スロット61aにセットされているウェハWの側面と対向する位置に配置されることにより、そのウェハW表面の電位を検出してウェハWの帯電量を測定する。この測定装置51による帯電量測定時にも、FOUPオープナ55が下方向に移動することにより、最上段のスロット61aにセットされたウェハWから最下段のスロット61aにセットされたウェハWについて、それらウェハWの帯電量が測定される。なお、この帯電量測定は、上述したウェハ検出と並行して行われる。このような測定装置51による帯電量の測定結果の一例を図11に示した。なお、この図11において、横軸は、FOUP60のスロット番号を表し、縦軸は、対応するスロット番号のスロット61aにセットされているウェハWの帯電量を表わしている。
【0053】
そして、コントローラ46は、このような測定装置51の測定データを取り込み、その測定データ(帯電量)と所定の閾値とを比較する。ここで、測定された帯電量が閾値以上であるウェハWが、前工程でSEMレビューの実施されたウェハWであると判断され、洗浄装置40による洗浄処理の対象とされる。このため、コントローラ46は、測定された帯電量が閾値以上であるウェハWがセットされているスロット番号(図11の例では、スロット番号「3番」)を検出する(ステップS14:検出工程)。
【0054】
次に、コントローラ46は、上記マップデータ及び上記検出したスロット番号に基づいて、その検出したスロット番号のスロット61aにセットされているウェハWのみに対して洗浄処理を行うべく、搬送ロボット42を制御する(ステップS15)。すなわち、搬送ロボット42は、上記検出されたスロット番号(ここでは、3番)のスロット61aにセットされているウェハWをFOUP60から搬出し、そのウェハWをクーリングユニット43に搬送する。これにより、この搬送されたウェハWはクーリングユニットで温度調整される。その後、搬送ロボット42は、温度調整されたウェハWを有機溶剤塗布ユニット44に搬送する。これにより、有機溶剤塗布ユニット44において、ウェハW表面に有機溶剤が塗布されてウェハW表面に付着された有機汚染物が洗浄される(塗布工程)。そして、搬送ロボット42は、この洗浄処理後のウェハWを元のFOUP60に収容する。なお、上記ステップS4で上記閾値未満であるウェハWは、前工程でSEMレビューが行われておらず、有機汚染されていないと考えられるため、上記洗浄処理が不要である。
【0055】
上記洗浄処理が、上記ステップS4で検出された全てのウェハWに対して実行され、洗浄処理後のウェハWが元のFOUP60に収容されると(ステップS16でYES)、FOUPオープナ55によってFOUP60の蓋62が閉じられ、そのFOUP60がロードポート50から取り外される(ステップS17)。なお、この取り外されたFOUP60が製造装置30bに搬送される。
【0056】
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)SEMレビューが実施されたウェハWに対して、有機溶剤を塗布するようにした。これにより、SEMレビューによってウェハW表面に付着された有機汚染物を除去(洗浄)することができる。このため、このような有機汚染物に起因して発生する配線間短絡等の問題の発生を抑制することができる。
【0057】
(2)ウェハWの帯電量を測定し、その帯電量に基づいてSEMレビューの実施の有無を検出し、SEMレビューの実施されたウェハWのみに対して洗浄処理を実施するようにした。これにより、洗浄装置40内で自動的にSEMレビューの実施の有無を検出することができる。このため、洗浄処理の対象とするウェハWの選択間違いといった問題の発生を抑制することができる。さらに、SEMレビューの実施されたウェハWのみに対して洗浄処理が施されるため、評価装置20から搬送されたFOUP60内の全てのウェハWに対して洗浄処理を施す場合と比べて、洗浄処理における処理時間を短縮でき、且つ材料コストを低減することもできる。
【0058】
(3)測定装置51によるウェハWの帯電量の測定を、ウェハ検出センサ58によるウェハ検出と並行して行うようにした。これにより、洗浄処理の処理時間の増大を好適に抑制することができる。
【0059】
(他の実施形態)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記実施形態では、製造装置30bとは別に洗浄装置40を設けるようにした。これに限らず、例えば洗浄装置40を製造装置30b内に組み込むようにしてもよい。ここでは、上記洗浄装置40(具体的には、測定装置51を備えるロードポート50、クーリングユニット43及び有機溶剤塗布ユニット44)を組み込んだレジスト塗布・現像装置の一例について説明する。
【0060】
図14に示すように、レジスト塗布・現像装置80は、複数のロードポート50と、搬送部81と、処理システム82と、データ処理部86とを有している。なお、搬送部81は、洗浄装置40の搬送部41と略同様に構成することができるため、説明を省略する。
【0061】
処理システム82は、クーリングユニット43と、有機溶剤塗布ユニット44と、レジスト塗布ユニット83と、露光ユニット84と、現像ユニット85とを有している。これら各ユニット43,44,83,84,85の間では処理システム82内の搬送ロボット(図示略)によって矢印方向にウェハWを搬送することが可能になっている。
【0062】
詳述すると、ロードポート50の測定装置51によって測定された帯電量が閾値以上であるウェハWは、搬送ロボット42によってFOUP60から搬出された後、処理システム82内で以下のように搬送される。すなわち、このウェハWは、クーリングユニット43に搬送されて温度調整された後、有機溶剤塗布ユニット44に搬送されてその表面に有機溶剤が塗布される(洗浄処理)。続いて、洗浄処理後のウェハWは、温度調整処理、アドヒージョン処理やベーク処理等の所定の処理が施された後、レジスト塗布ユニット83に搬送され、フォトレジストが塗布される。次に、フォトレジストの塗布されたウェハWは、露光ユニット84に搬送され露光処理が施された後、ポストエクスポージャーベーク処理や温度調整処理等の所定の処理が施されてから、現像ユニット85に搬送される。これにより、ウェハWに現像処理が施され、フォトレジストがパターニングされる。そして、レジスト塗布・現像処理後のウェハWは、元のFOUP60に収容される。
【0063】
一方、ロードポート50の測定装置51によって測定された帯電量が閾値未満であるウェハWは、搬送ロボット42によってFOUP60から搬出された後、処理システム82内で以下のように搬送される。すなわち、このウェハWは、レジスト塗布ユニット83、露光ユニット84及び現像ユニット85の順に搬送され、レジスト塗布・現像処理後に元のFOUP60に収容される。つまり、この場合のウェハWは、クーリングユニット43及び有機溶剤塗布ユニット44には搬送されず、洗浄処理が行われない。
【0064】
データ処理部86は、コントローラ87と、入力手段88と、出力手段89とを有している。なお、入力手段88及び出力手段89は、洗浄装置40の入力手段47及び出力手段48と略同様に構成することができるため、説明を省略する。
【0065】
コントローラ87は、レジスト塗布・現像装置80全体を制御するCPU87aと、通信手段87bと、記憶装置87cとを有している。
CPU87aは、入力手段88からの指令に基づいて、記憶装置87cに記憶されている処理プログラムを実行することにより、レジスト塗布・現像装置80におけるロードポート50、搬送ロボット42、処理システム82内の各ユニット43,44,83,84,85及び搬送ロボット(図示略)等を統括的に制御する。CPU87aは、上記CPU46aと同様に、測定装置51から出力される測定データ(電圧値)と所定の閾値とを比較し、SEMレビューが実施されたウェハWがFOUP60のどのスロット61aに保持されているかを検出する。また、CPU87aは、前工程でSEMレビューが実施されたウェハWのみに対して上記洗浄処理が施されるように、図示しない駆動回路を介してサーボモータを駆動し、搬送ロボット42及び処理システム82内の搬送ロボットを駆動制御する。
【0066】
・上記実施形態では、ウェハWの帯電量を測定する測定装置51を、ロードポート50のFOUPオープナ55に設けるようにした。これに限らず、例えば搬送ロボット42のアーム部42a(ハンド部42b)に設けるようにしてもよい。具体的には、搬送ロボット42のハンド部42bをFOUP60内に移動させた際に、スロット61aに保持されているウェハWの表面に対向するハンド部42bの位置に上記測定装置51を設けるようにしてもよい。
【0067】
・上記実施形態では、測定装置51の一例として表面電位センサを挙げたが、ウェハWの帯電量を測定することのできる測定装置であれば、特に限定されない。
・上記実施形態では、測定装置51による帯電量測定を、ウェハ検出センサ58によるウェハ検出(マッピング)と並行して行うようにした。これに限らず、例えば測定装置51による帯電量測定を行った後、FOUPオープナ55を測定開始位置に戻し、ウェハ検出センサ58によるウェハ検出を行うようにしてもよい。また、逆にウェハ検出センサ58によるウェハ検出を行った後、FOUPオープナ55を測定開始位置に戻し、測定装置51による帯電量測定を行うようにしてもよい。
【0068】
・上記実施形態における測定装置51を省略するようにしてもよい。この場合には、評価装置20でSEMレビューされたウェハWが収納されたFOUP60内のウェハW全てについて洗浄処理を施すようにしてもよい。このような構成であっても、上記実施形態の(1)と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0069】
10 検査装置
20 評価装置
23 SEM測定手段
30a 製造装置
30b 製造装置
40 洗浄装置
42 搬送ロボット
44 有機溶剤塗布ユニット
46 コントローラ
50 ロードポート
51 測定装置
55 FOUPオープナ
58 ウェハ検出センサ
60 FOUP
62 蓋
W ウェハ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の製造工程後のウェハの欠陥を検査する検査工程と、
前記検査工程にて検出された欠陥を走査型電子顕微鏡で観察するレビュー工程と、
前記レビュー工程後のウェハに有機溶剤を塗布して前記ウェハを洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程後のウェハに対して、前記第1の製造工程の次工程の製造処理を実施する第2の製造工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記洗浄工程は、
前記ウェハの帯電量を測定する測定工程と、
前記測定した帯電量が所定の閾値以上であるウェハを検出する検出工程と、
前記検出されたウェハのみに対して前記有機溶剤を塗布する塗布工程と
を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記測定工程は、ポッドに収納されている前記ウェハを検出する工程と並行して行われることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
ウェハの帯電量を測定する測定装置と、
前記ウェハの表面に有機溶媒を塗布する有機溶剤塗布ユニットと、
前記測定した帯電量が所定の閾値以上であるウェハを前記有機溶剤塗布ユニットに搬送するように搬送ロボットを制御する制御回路と
を有することを特徴とする洗浄装置。
【請求項5】
前記ウェハを収納するフロントオープンタイプのポッドが載置され、該ポッドから前記ウェハを取り出すために前記ポッドの蓋を開閉する蓋開閉器を備えるロードポートを有し、
前記測定装置は、前記蓋開閉器に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の洗浄装置。
【請求項6】
前記測定装置は、前記蓋開閉器によって前記ポッドの蓋が開けられる際に、前記ポッドに収容された前記ウェハの側面と対向する位置に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−199348(P2012−199348A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−61905(P2011−61905)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】