説明

受信装置及び受信方法

【課題】本発明は、入力される信号の増幅度の最適化を図るとともに安定した受信処理を行うことを可能とした受信装置及び受信方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明における受信装置1は、入力される信号を増幅するRF増幅AGC部3と、RF増幅AGC部3によって増幅される信号から所望の周波数の信号を選択して受信する共振部4と、共振部4によって選択される信号をデジタル変調方式に基づいて復調するデジタル復調部10と、デジタル復調部10によって復調された信号のエラーを訂正するエラー訂正部11と、エラー訂正部11と、共振部4が選択する信号の周波数を制御する共振制御部22と、を備える。共振制御部22は、エラー訂正部11におけるエラー状況によって受信状況の良否を判定し、エラー状況が改善するように共振周波数を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電波を受信する受信装置、例えば、地上デジタルテレビジョン放送や地上デジタル音声放送などに代表される放送電波を受信する受信装置及びその受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル圧縮符号化技術や高速通信技術の発展に伴い、衛星及び地上波による放送通信におけるデジタル化や、携帯電話などの移動体通信におけるデジタル化が実現されている。特に、放送通信のデジタル化が実現されたことにより、デジタル化された放送信号を受信するための受信装置が様々な場所に設けられている。
【0003】
このような受信装置は、受信した電波の状況に応じて受信処理する信号の増幅度を制御する自動利得制御(AGC:Auto Gain Control)部を備えている。特に、受信電波が微弱である場合には、AGC部が増幅度を大きくするように制御することによって信号が増幅され、それによって正常な受信処理が可能となる。
【0004】
また、このようなAGC部を備えた受信装置として、例えば電界強度の大きな電波が入力される場合に、その電波を妨害電波とみなして、AGC部の前段で入力信号の電界強度が低減されるように、受信する電波の周波数を変更する受信装置が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−64258号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、アンテナに入力された信号をAGC部において増幅し、増幅された信号から所望の周波数の信号を選択して受信するような受信装置においては、目的信号が微弱である場合にAGC部において増幅度が大きな値に設定され、目的信号近傍に存在する強度の大きい妨害電波を増幅特性が飽和する範囲内で増幅してしまう問題が発生する。この場合、目的信号が正確に増幅されないこととなり、増幅後の信号を正常に受信処理することが困難となる。
【0006】
このような問題を鑑みて、本発明は、入力される信号の増幅度の最適化を図るとともに安定した受信処理を行うことを可能とした受信装置及び受信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明における受信装置は、入力される信号を増幅する第1増幅部と、当該第1増幅部によって増幅された信号から所望の周波数の信号を選択して受信する共振部と、を備える受信装置において、前記共振部が選択する信号の周波数を制御する共振制御部と、信号を復調する復調部と、当該復調部によって復調される信号のエラーを訂正するエラー訂正部と、当該エラー訂正部が処理する信号のエラー状況に基づいて受信状況の良否を判定する復調判定部と、を備え、前記復調判定部によって受信状況が不良であると判定される場合に、前記共振制御部が、前記共振部により選択される信号の周波数をエラー状況が改善される値に設定することを特徴とする。
【0008】
また、上記構成の受信装置において、前記エラー状況が所定の値を超える状態が所定の時間以上継続する場合に、前記復調判定部が、受信状況が不良であると判定することとしても構わない。
【0009】
このように構成することによって、エラー状況が継続的に不良である状態となった場合に、受信状況が不良であると判定することとなる。そのため、瞬間的にエラー状況が不良になる場合にまで共振部の制御が行われることを防ぐことができる。したがって、より受信処理を安定して行うことが可能となる。また、消費電力を低減することができる。
【0010】
また、上記構成の受信装置において、前記共振部によって選択される信号の周波数を変換する周波数変換部と、第1制御信号の電圧値に基づいて受信状況の良否を判定する制御信号判定部と、をさらに備え、前記第1増幅部における増幅度が第1制御信号の電圧値により決定され、第1制御信号の電圧値が前記周波数変換部から出力される信号の強度に基づいて決定されるとともに、前記復調判定部及び前記制御信号判定部によって受信状況が不良であると判定される場合に、前記共振制御部が、前記共振部により選択される信号の周波数を、エラー状況が改善される値に設定することとしても構わない。
【0011】
このように構成することによって、エラー状況だけでなく、増幅部の増幅度からも受信状況の良否を判定することが可能となる。そのため、より厳密に受信状況の判定を行うことが可能となる。また、受信装置の前段で受信状況の良否を判定し、受信する信号の強度を良好なものに調整できるため、後段での受信処理を安定化させることが可能となる。
【0012】
また、上記構成の受信装置において、前記制御信号判定部が、前記第1制御信号の電圧値が所定の値を超える状態が所定の時間以上継続する場合に、受信状況が不良であると判定することとしても構わない。
【0013】
このように構成することによって、瞬間的に信号強度に異常が発生する場合にまで受信状況が不良であると判定して、共振部が選択する信号の周波数の制御が行われることを防ぐことができる。したがって、より受信処理を安定して行うことが可能となる。また、消費電力を低減することができる。
【0014】
また、上記構成の受信装置において、前記第1制御信号の電圧値が、前記周波数変換部から出力される信号の強度が大きいほど小さい値になるとともに、前記制御信号判定部が、前記第1制御信号の電圧値が所定の値より大きい状態が継続する場合に、受信状況が不良であると判定することとしても構わない。
【0015】
このように構成することによって、信号の電界強度が継続的に小さい場合に共振部の制御が行われることとなる。そのため、目的信号の強度が小さいために第1増幅部の増幅度が大きく設定されるとともに、強度の大きい妨害電波が入力されて第1増幅部の増幅特性が飽和する中で目的信号が増幅されることを抑制することができる。したがって、目的信号が適切な増幅度で増幅される。そのため、第1増幅部の後段での受信処理に支障をきたすことを抑制することができる。
【0016】
また、上記構成の受信装置において、前記共振部によって選択される信号の周波数を変換する周波数変換部と、前記周波数変換部から出力される信号を、第2制御信号の電圧値により決定される増幅度で増幅する第2増幅部と、第2制御信号の電圧値に基づいて受信状況の良否を判定する制御信号判定部と、をさらに備え、第2制御信号が、前記復調部によって復調される信号の強度に基づいて決定されるとともに、前記復調判定部及び前記制御信号判定部によって受信状況が不良であると判定される場合に、前記共振制御部が、前記共振部により選択される信号の周波数を、エラー状況が改善される値に設定することとしても構わない。
【0017】
このように構成することによって、エラー状況だけでなく、増幅部の増幅度からも受信状況の良否を判定することが可能となる。そのため、より厳密に受信状況の判定を行うことが可能となる。また、復調処理する信号の強度に基づいて受信状況の良否を判定し、信号の強度を良好に調整できるため、より確実に復調することが可能となり復調時のエラーを低減させることができる。
【0018】
また、上記構成の受信装置において、前記制御信号判定部が、前記第2制御信号の電圧値が所定の値を超える状態が所定の時間以上継続する場合に、受信状況が不良であると判定することとしても構わない。
【0019】
このように構成することによって、瞬間的に信号強度に異常が発生する場合にまで受信状況が不良であると判定して、共振部が選択する信号の周波数の制御が行われることを防ぐことができる。したがって、より受信処理を安定して行うことが可能となる。また、消費電力を低減することができる。
【0020】
また、上記構成の受信装置において、前記第2制御信号の電圧値が、前記復調部によって復調される信号の強度が大きいほど小さい値になるとともに、前記制御信号判定部が、前記第2制御信号の電圧値が所定の値より大きい状態が継続する場合に、受信状況が不良であると判定することとしても構わない。
【0021】
このように構成することによって、信号の電界強度が継続的に小さい場合に共振部の制御が行われることとなる。そのため、目的信号の強度が小さいために第1増幅部の増幅度が大きく設定されるとともに、強度の大きい妨害電波が入力されて第1増幅部の増幅特性が飽和する中で目的信号が増幅されることを抑制することができる。したがって、目的信号が適切な増幅度で増幅される。そのため、第1増幅部の後段での受信処理に支障をきたすことを抑制することができる。
【0022】
また、上記構成の受信装置において、前記共振部によって選択される信号の周波数を変換する周波数変換部と、前記周波数変換部から出力される信号を、第2制御信号の電圧値により決定される増幅度で増幅する第2増幅部と、第1制御信号及び第2制御信号の電圧値に基づいて受信状況の良否を判定する制御信号判定部と、をさらに備え、前記第1増幅部における増幅度が第1制御信号の電圧値により決定され、第1制御信号の電圧値が前記周波数変換部から出力される信号の強度に基づいて決定されるとともに、第2制御信号が、前記復調部によって復調される信号の強度に基づいて決定され、前記復調判定部及び前記制御信号判定部によって受信状況が不良であると判定される場合に、前記共振制御部が、前記共振部により選択される信号の周波数を、エラー状況が改善される値に設定することとしても構わない。
【0023】
このように構成することによって、第1制御信号及び第2制御信号の二つの制御信号の電圧値に基づいても、受信状況の良否の判定を行うことが可能となる。したがって、さらに厳密に受信状況の判定を行うことが可能となる。
【0024】
また、上記構成の受信装置において、前記制御信号判定部が、前記第1制御信号の電圧値が所定の値を超える状態が所定の時間以上継続し、かつ、前記第2制御信号の電圧値が所定の値を超える状態が所定の時間以上継続する場合に、受信状況が不良であると判定することとしても構わない。
【0025】
このように構成することによって、瞬間的に信号強度に異常が発生する場合にまで受信状況が不良であると判定して、共振部が選択する信号の周波数の制御が行われることを防ぐことができる。したがって、より受信処理を安定して行うことが可能となる。また、消費電力を低減することができる。
【0026】
また、上記構成の受信装置において、前記第1制御信号の電圧値が、前記周波数変換部から出力される信号の強度が大きいほど小さい値になり、前記第2制御信号の電圧値が、前記復調部によって復調される信号の強度が大きいほど小さい値となるとともに、前記制御信号判定部が、前記第1制御信号の電圧値が所定の値より大きい状態が所定の時間以上継続し、かつ、前記第2制御信号の電圧値が所定の値より大きい状態が所定の時間以上継続する場合に、受信状況が不良であると判定することとしても構わない。
【0027】
このように構成することによって、信号の電界強度が継続的に小さい場合に共振部の制御が行われることとなる。そのため、目的信号の強度が小さいために第1増幅部の増幅度が大きく設定されるとともに、強度の大きい妨害電波が入力されて第1増幅部の増幅特性が飽和する中で目的信号が増幅されることを抑制することができる。したがって、目的信号が適切な増幅度で増幅される。そのため、第1増幅部の後段での受信処理に支障をきたすことを抑制することができる。
【0028】
また、上記構成の受信装置において、エラー状況が、送信される信号中に含まれるエラー信号のビット単位における割合であるビットエラーレートであることとしても構わない。また、ビットエラーレートが2×10-4より大きくなる場合に、前記復調判定部が、受信状況が不良であると判定することとしても構わない。
【0029】
また、本発明における受信方法は、入力される信号を増幅する第1ステップと、当該第1ステップにおいて増幅された信号から所望の周波数の信号を選択して受信する第2ステップと、当該第2ステップによって選択された信号を復調する第3ステップと、当該第3ステップにおいて復調される信号のエラーを訂正するとともにエラー状況を取得する第4ステップと、当該第4ステップにおいて取得されるエラー状況に基づいて受信状況の良否を判定する第5ステップと、当該第5ステップにおいて受信状況が不良であると判定される場合に、前記第2ステップで選択する信号の周波数を、前記第4ステップにおいて取得されるエラー状況が改善される値に設定する第6ステップと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明によると、受信状況の良否の判定に、復調される信号のエラー訂正を行うエラー訂正部のエラー状況を用いる。そして、エラー状況が不良である場合に受信状況が不良であると判定するため、正確な受信状況の良否の確認をすることが可能となる。したがって、共振部の制御が確実に必要な場合にのみ共振部の制御を行うことで、安定した受信処理を行うことが可能となる。また、不必要に共振部の制御を行わないこととするため、消費電力を低減することができる。
【0031】
また、エラー状況が改善されるように共振部が選択する信号の周波数を設定するため、自動的にAGC部の増幅度が最適となる値に設定され、目的信号が適切に増幅されるようになる。したがって、良好な受信処理を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
<受信装置の構成>
まず、本発明の実施形態における受信装置の構成について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における受信装置の内部構成を示すブロック図である。なお、以下では、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplex)方式でデジタル変調された信号が伝送されるISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting for Terrestrial)方式の地上波デジタルテレビジョン放送の受信装置に本発明を適用する場合を例に挙げて説明するが、他の通信方式のものであっても構わない。
【0033】
図1に示す受信装置1は、高周波(RF:Radio Frequency)のデジタル放送信号が入力されるアンテナ2と、アンテナ2から入力される信号を増幅するRF増幅AGC部3と、RF増幅AGC部3によって増幅された信号から所望の周波数の信号を選択して受信する共振部4と、共振部4によって選択される信号の周波数に基づいた周波数の局部発振信号を発生する局部発振部5と、局部発振部5が発生する局部発振信号と共振部4によって選択される信号とを混合して中間周波数(IF:Intermediate Frequency)信号を含む信号を出力する周波数混合部6と、周波数混合部6から出力される信号の高周波成分を遮断するローパスフィルタ7と、ローパスフィルタ7によって高周波成分が遮断された信号を増幅するIF増幅AGC部8と、IF増幅AGC部8によって増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部9と、A/D変換部9によってデジタル信号に変換された信号をデジタル変調方式に基づいて復調するとともにIF増幅AGC部8の増幅度を決定するIFAGC信号を出力するデジタル復調部10と、デジタル復調部10によって復調される信号のエラーを訂正するエラー訂正部11と、エラー訂正部11によってエラーが訂正された信号をMPEG圧縮方式に基づいて復号化するMPEGデコーダ12と、を備える。
【0034】
また、図1に示す受信装置1は、周波数混合部6からローパスフィルタ7に入力されるIF信号の強度を検出してRF増幅AGC部3の増幅度を決定するRFAGC信号を出力するRFレベル検出部13と、RFレベル検出部13から出力されるRFAGC信号を所定の信号強度と比較して比較信号を出力するRFレベル比較部14と、デジタル復調部10から出力されるIFAGC信号の強度と所定の信号強度とを比較して比較信号を出力するIFレベル比較部15と、RFレベル比較部14から出力される比較信号とIFレベル比較部15から出力される比較信号とが入力されるとともにこれらの信号の状態を監視するレベル継続時間測定部16と、レベル継続時間測定部16から出力される信号が入力されるレベル継続時間判定部17と、を備える。
【0035】
さらに、図1に示す受信装置1は、エラー訂正部11におけるエラー状況を示す信号が入力されるとともにエラー状況が所定の状況より悪いか否かを比較する復調劣化比較部18と、復調劣化比較部18から出力される復調比較信号が入力されるとともにこの信号の状態を監視する復調劣化時間測定部19と、エラー訂正部11から入力されるエラー状況を示す信号からエラー状況の変化を検出する復調状態比較部20と、復調劣化時間測定部19から出力される信号と復調状態比較部20から出力される信号とが入力される復調状態判定部21と、レベル継続時間判定部17の判定結果と復調状態判定部21の判定結果とが入力されるとともに共振部4を制御する制御信号を出力する共振制御部22と、を備える。
【0036】
<受信動作>
まず、このデジタル放送信号受信用の受信装置1の基本動作である受信動作について図1を用いて説明する。受信装置1では、まずOFDM伝送方式によるデジタル放送がアンテナ2より入力される。OFDM方式とは、1チャネルの帯域内に互いに直交する多数のサブキャリアを多重して伝送する方式である。
【0037】
まず、アンテナ2に入力されるRF信号は、RF増幅AGC部3によって増幅される。このときの増幅度は、RFレベル検出部13から出力されるRFAGC信号に基づいて決定され、RFAGC信号は周波数混合部6から出力されるIF信号の強度に基づいて決定される。そして、RF増幅AGC部3によって増幅される信号から、所望する周波数の信号を共振部4が選択して受信する。このとき、ユーザの指示などによって、共振制御部22が共振部4の共振周波数を制御する。なお、RF増幅AGC部3や共振部4の構成及び動作の詳細については後述する。
【0038】
共進部4によって選択されたRF信号は、周波数混合部6で局部発振信号と混合される。局部発振信号は局部発振部5によって生成され、局部発振信号の周波数は共振部4で選択する信号の周波数に基づいたものとなっている。そして、周波数混合部6においてRF信号と局部発振信号とが積算され、二つの信号の周波数の和の周波数を有する高周波の信号と差の周波数を有するIF信号とを含む信号が得られる。
【0039】
周波数混合部6から出力される信号は、ローパスフィルタ7によって高周波成分が遮断される。それにより、所定の周波数となるIF信号が得られる。そして、ローパスフィルタ7から出力されたIF信号が、IF増幅AGC部8によって増幅される。このときの増幅度は、デジタル復調部10から出力されるIFAGC信号に基づいて決定され、IFAGC信号はデジタル復調部10に入力される信号の強度に基づいて決定される。なお、IFAGC信号の詳細については、上述したRFAGC信号と併せて後述する。
【0040】
IF増幅AGC部8によって増幅されたIF信号は、A/D変換部9に入力されてアナログ信号からデジタル信号へと変換される。そして、デジタル復調部10において復調される。この復調処理は入力される信号の変調方式に応じたものとなっており、変調方式として例えば、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、DQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying)などがある。なお、復調する前に、高速フーリエ変換を行って周波数軸の信号に変換するとともに、等化処理を行って伝送による信号の歪を補正することとしても構わない。
【0041】
デジタル復調部10で復調されて得られるMEPG符号化信号には、ノイズなどに起因するエラーが含まれる場合があり、エラー訂正部11によってエラーが訂正される。そして、エラーが訂正されて得られたMEPG符号化信号は、MEPGデコーダ12に与えられてMPEG圧縮方式に基づいて復号化され、再生信号が受信装置1から出力される。そして、この出力される再生信号が更にディスプレイなどの表示装置(不図示)に与えられることで、映像が再生される。なお、再生信号には映像信号だけでなく、音声信号やデータ信号が含まれていても構わない。
【0042】
<AGC動作>
次に、本実施形態における受信装置のAGC動作について説明する。まず、図2を用いて、RFAGC信号、IFAGC信号についてそれぞれ説明する。図2は、受信装置に入力される信号の電界強度と、RFAGC信号及びIFAGC信号の電圧値の一例を示したグラフである。図2では、RFAGC信号の特性を一点鎖線、IFAGC信号の特性を二点鎖線で示している。
【0043】
図2に示すように、RFAGC信号の電圧値は、入力信号の電界強度が所定の値以下であれば一定の値をとり、所定の値以上であれば入力信号の電界強度の増大にしたがって低下する。一方、IFAGC信号の電圧値は、入力信号の電界強度が所定の値以上であれば一定の値をとり、所定の値以下であれば入力信号の電界強度の増大にしたがって低下する。
【0044】
即ち、入力信号の電界強度が所定の値以上であれば、RFAGC信号の電圧値を変動させることでRF増幅AGC部3の増幅度を変化させて対応する。一方、入力信号の電界強度が所定の値以下となる場合では、RF増幅AGC部3における増幅が困難になるため、IF増幅AGC部8の増幅度を可変させることで対応する。そのため、入力信号の電界強度が所定の値以下の場合は、RFAGC信号の電圧値が一定となり、IFAGC信号の電圧値が可変となっている。
【0045】
入力信号の電界強度がA(dBm)の場合について説明する。この場合、RFAGC信号の電圧値はVrとなる。また、IFAGC信号の電圧値はViとなる。したがって、RFAGC信号、IFAGC信号の電圧値は、入力信号の電界強度から一意に決定される。
【0046】
以上のように、RFAGC信号及びIFAGC信号の電圧値Vr、Viがそれぞれ決定されると、RF増幅AGC部3及びIF増幅AGC部8において、それぞれの信号の電圧値に基づいた増幅度が決定され、増幅される。
【0047】
なお、RFAGC信号、IFAGC信号の特性は図2に示す例の場合のみに限られない。例えば、直線状に変化せず、曲線状に変化しても構わない。また、所定の電界強度以上、以下で特性が変化しないものとしても構わない。ただし、入力信号の電界強度から一意に決定されるものとする。また、本例では、入力信号の電界強度が大きいほどRFAGC信号、IFAGC信号の電圧値が小さくなる、所謂リバースタイプとしたが、入力信号の電界強度が大きいほど、RFAGC信号、IFAGC信号の電圧値が大きくなる、所謂フォワードタイプとしても構わない。
【0048】
<共振部>
次に、共振部4について説明する。図3は、本実施形態における受信装置の共振部の構成の一例について示した回路図である。図3に示すように、本例における共振部4は、アンテナ2を介して信号が入力される入力端子T1と、共振部4によって選択された信号をRF増幅AGC部3に出力する出力端子T2と、共振部4を制御する共振制御部22から制御信号が入力される制御端子T3と、を備える。また、入力端子T1と出力端子T2とを接続する信号線S1と、信号線S1に一端が接続されるとともに他端が接地されるコイルL1と、信号線S1に一端が接続されるとともに他端が接地されるコンデンサC1と、信号線S1に一端が接続されるコンデンサC2と、コンデンサC2の他端にカソード側が接続されるとともにアノード側が接地されるバリキャップダイオードCvcと、コンデンサC2とバリキャップダイオードCvcとの接続ノードに一端が接続されるとともに他端が制御端子T3に接続される抵抗R1と、を備える。
【0049】
共振部4をこのようなLC共振回路を備えた回路構成とすると、この共振回路の共振周波数frは、以下の式Iのように表される。なお、以下の式Iにおいて、L1はコイルL1のインダクタンス、CxはコンデンデンサC1及びC2の容量C1及びC2とバリキャップダイオードCvcの可変容量Cvcとを合成した合成容量である。
fr=1/((2π)×(L1×Cx1/2) …I
【0050】
また、合成容量Cxは以下の式IIのように表すことができる。
x=C2×Cvc/(C2+Cvc)+C1 …II
【0051】
このとき、バリキャップダイオードCvcの可変容量Cvcは、制御端子T3に入力される信号の電圧値によって決定される。より具体的には、抵抗R1を介してコンデンサC2とバリキャップダイオードCvcとの接続ノードに印加される電圧値VRによって決定される。
【0052】
ここで、バリキャップダイオードの特性について図4を用いて説明する。図4は、バリキャップダイオードの特性曲線を示すグラフである。図4では、横軸をバリキャップダイオードCvcに印加する逆バイアス電圧VR、縦軸をバリキャップダイオードCvcの容量Cvcとしている。図4に示すように、逆バイアス電圧VRが大きくなるほど、バリキャップダイオードCvcの容量Cvcは小さくなる。そして、例えば、VR1の電圧値の逆バイアスを与えた場合には容量がCvc1、となるように、印加する電圧値によって容量が一意に決定される。
【0053】
また、抵抗R1の抵抗値は、バリキャップダイオードCvcのインピーダンスと比較して高く設定されており、RF信号が入力される共振部4と、共振制御部22とを分離する効果を得ることができる。
【0054】
以上のように、共振制御部22から印加される制御信号の電圧値によって、任意の共振周波数frが設定され、共振部4において所望の周波数の信号が選択される。なお、本例は一例に過ぎず、所望の周波数の信号を選択して受信できるものであればどのような構成の共振部4を用いても構わない。
【0055】
<共振部制御>
また、以下に本実施形態における受信装置の共振部制御について図面を用いて説明する。本実施形態における受信装置1では、受信電波に妨害電波が含まれるなどして受信状況が良好ではないような場合に、共振制御部22が共振部4の共振周波数を制御することによって妨害電波などの影響を抑制し、受信処理を良好に行えるように制御する。この制御方法について、図1及び図5を用いて説明する。図5は、本実施形態における受信装置の共振部制御動作について示したフローチャートである。
【0056】
図5に示すように、受信装置1の動作が開始されると、まず、共振制御部22が、ユーザなどによって指示された周波数の信号を選択するように共振部4を制御する(STEP1)。以下、このとき選択指示される周波数をf0として説明する。また、共振部4は、この周波数f0を中心周波数として周波数方向に所定の幅を有した周波数帯を選択して受信する。
【0057】
次に、制御動作を終了する指示が出ているか否かが確認される(STEP2)。制御動作を終了させる指示が出ている場合は(STEP2、YES)、制御動作を終了する。一方、終了指示が出ていない場合は(STEP2、NO)、次のステップに移行して制御動作を継続する。
【0058】
受信装置1が動作している場合、上述したようなAGC動作が行われる。このとき、RFレベル検出部13やデジタル復調部10から、RFAGC信号やIFAGC信号が出力される。RFレベル比較部14は、所定の閾値電圧Vr−refよりもRFAGC信号の電圧値Vrが高いか否かを確認して比較信号を出力する。また、IFレベル比較部15は、所定の閾値電圧Vi−refよりもIFAGC信号の電圧値Viが高いか否かを確認して比較信号を出力する(STEP3)。ここで、RFAGC信号やIFAGC信号は、入力される電波の電界強度が小さいほど大きな電圧値となるリバースタイプを採用していることとする。
【0059】
RFAGC信号の電圧値Vr、IFAGC信号の電圧値Viの少なくとも一方が、それぞれ所定の閾値電圧Vr−ref、Vi−ref以下である場合(STEP3、NO)、強度の小さい目的信号が入力されていないと推定される。この場合、アンテナ2から入力される強度の大きな妨害電波がRF増幅AGC部3において異常に増幅される可能性が低く、RF増幅AGC部3に備えられるアンプが飽和したり、周波数混合部6において飽和したりする可能性が低いため、良好な受信状況であると判断する。そのため、STEP2に戻り終了指示の有無の確認を行う。
【0060】
一方、RFAGC信号の電圧値Vr及びIFAGC信号の電圧値Viの両方が、それぞれ所定の閾値電圧Vr−ref、Vi−refより高い場合(STEP3、YES)、強度の小さい目的信号が入力されていることが確認される。この場合、高強度の妨害電波が入力されることによって、RF増幅AGC部3に備えられるアンプが飽和したり、周波数混合部6において飽和したりする可能性がある。そのため、受信状況が不良であると判断し、さらなる確認動作を行う。
【0061】
STEP3で強度の小さい目的信号が入力されていることが確認されると、次に、強度の小さい目的信号が入力される時間が計測される。即ち、RFAGC信号の電圧値Vr及びIFAGC信号の電圧値Viの両方が、それぞれ所定の閾値電圧Vr−ref、Vi−refより高くなる状態が継続する時間Taが、所定の時間Ta−refより長くなるか否かが確認される(STEP4)。
【0062】
このSTEP3及びSTEP4における判定は、RFレベル比較部14から出力される比較信号と、IFレベル比較部15から出力される比較信号とに基づいて、レベル継続時間測定部16が、RFAGC信号の電圧値Vr及びIFAGC信号の電圧値Viの両方が所定の閾値電圧Vr−ref、Vi−refより高くなる場合が継続する時間Taを測定するとともに、レベル継続時間判定部17が、レベル継続時間測定部16が出力する継続時間Taの測定結果を示す信号に基づいて判定する。
【0063】
STEP4において、継続時間Taが所定の時間Ta−ref以下であると判定される場合(STEP4、NO)、瞬間的に強度の小さい目的信号が入力されることによって受信状況が一時的に不良となったと推定される。そのため、長期的な受信状況は良好であり受信処理を継続することができると判断して、STEP2に戻り終了指示の有無の確認を行う。
【0064】
一方、継続時間Taが所定の時間Ta−refよりも長い場合(STEP4、YES)、強度の小さい目的信号が継続的に入力されているため受信状況が不良であり、場合によっては受信処理を継続するのが困難となる可能性がある。そのため、さらなる確認動作を行う。
【0065】
このとき、パラメータであるnを0に設定する(STEP5)。このパラメータnは共振部4における制御回数を示すものである。パラメータnの詳細や共振部4の制御方法の詳細については後述する。
【0066】
STEP4において、受信状況が不良であることが確認されると、復調劣化比較部18が、エラー訂正部11から出力されるビットエラーレート(エラービット数/送信されたビット数)の値を確認することによって復調状態を確認する。このとき、復調劣化比較部18は、所定のビットエラーレートEr−refと、エラー訂正部11から入力されるビットエラーレートEr(n)と、を比較して、エラー訂正部11から入力されるビットエラーレートEr(n)が所定の値Er−refより大きいか否かを確認して比較信号を出力する(STEP6)。また、このときn=0である。
【0067】
入力されるビットエラーレートEr(n)が所定のビットエラーレートEr−ref以下である場合(STEP6、NO)、強度の小さい目的信号が入力されているが、視聴可能な程度に受信状況が良好であることが確認される。この場合、受信処理を継続できると判断するとともに、STEP2に戻り終了指示の有無の確認を行う。
【0068】
一方、入力されたビットエラーレートEr(n)が所定のビットエラーレートEr−refよりも大きい場合(STEP6、YES)、強度の小さい目的信号が入力されているとともに視聴が困難であることが確認される。このような場合、強度の大きい妨害電波が入力されるとともに、妨害電波が異常に増幅されている可能性がある。そして、RF増幅AGC部3に備えられるアンプが飽和し続けたり、周波数混合部6が飽和し続けたりして、受信処理を継続して行うことが困難となる可能性がある。そのため、さらなる確認動作を行う。
【0069】
STEP6で受信処理を行うことが困難であると確認されると、次に、受信処理が困難である状況が継続するか否かが確認される。即ち、計測されるビットエラーレートEr(n)が、所定のビットエラーレートEr−refより大きくなる場合が継続する時間Tcが、所定の時間Tc−refより長くなるか否かが確認される(STEP7)。
【0070】
このSTEP6及びSTEP7における判定は、復調劣化比較部18から出力される比較信号に基づいて、復調劣化時間測定部19が、測定したビットエラーレートEr(n)が所定のビットエラーレートEr−refより大きい状態が継続する時間Tcを測定するとともに、復調状態判定部20が、復調劣化時間測定部19が出力する継続時間の測定結果を示す信号に基づいて判定を行う。
【0071】
STEP7において、継続時間Tcが所定の時間Tc−ref以下であると判定される場合(STEP7、NO)、強度の小さい目的信号が入力されることによって受信状況がやや不良となり、瞬間的に受信処理が困難になったものであると推定される。そのため、受信処理を継続できると判断して、STEP2に戻り終了指示の有無の確認を行う。
【0072】
一方、継続時間Tcが所定の時間Tc−refよりも長い場合(STEP7、YES)、強度の小さい目的信号が継続的に入力されるとともに、受信状況が不良であり良好な受信処理を行うことが困難であると判断される。すると、良好な受信処理を行うために共振部4の制御を開始する。具体的には、共振部4の共振周波数frを増大させる制御を行う。
【0073】
STEP7において、良好な受信処理を行うことが困難であると判断されて共振部4の制御が開始されると、最初に、nが最大増大回数m1を超えているか否かが確認される(STEP8)。最大増大回数m1は、共振部4の共振周波数frを高周波数側へ増大制御することができる回数の最大値である。
【0074】
この最大増大回数m1について、図6を用いて説明する。図6は、本実施形態における受信装置の共振部の周波数特性を示すグラフである。図6では横軸を周波数、縦軸を利得としており、m1=2の場合を示している。図6に示すように、初期設定の共振周波数f0から、m1=2回、高周波数側へ増大することができる。また、1回の制御によって増大される周波数をfdとすると、1回増大後の共振周波数f1はf0+fd、2回増大後の共振周波数f2はf0+2fdとなる。
【0075】
そして、STEP8において、nが最大増大回数m1以上となる場合(STEP8、NO)、これ以上高周波数側へ共振周波数frを増大することができないため、増大制御を終了する。そして、STEP2に戻り終了指示の有無の確認を行う。
【0076】
一方、nが最大増大回数m1を超えていない場合(STEP8、YES)、共振部4の共振周波数frをfdだけ大きくする(STEP9)。このとき、図3に示した共振回路を用いる場合であれば、共振制御部22がコンデンサC2とバリキャップダイオードCvcの接続ノードに印加される電圧を大きくして、バリキャップダイオードCvcの容量Cvcを小さくすることで合成容量Cxを小さくし、共振周波数frを増大させる。
【0077】
また、STEP9において共振周波数frをfdだけ増大させる制御を行った後に、制御回数であるnを1増加させる(STEP10)。そして、周波数fdを増大後のビットエラーレートEr(n)と、増大前のビットエラーレートEr(n−1)と、を比較して、増大後のビットエラーレートEr(n)が増大前のビットエラーレートEr(n−1)より小さくなるか否かを確認する(STEP11)。
【0078】
STEP11は、エラー訂正部11から入力されるビットエラーレートに基づいて、復調状態比較部20が比較するとともに、復調状態比較部20が復調状態判定部21に比較信号を出力し、復調状態判定部21が判定することによって行われる。また、復調状態比較部20は、入力されるビットエラーレートを保持することが可能であり、後から入力されるビットエラーレートと、先に入力されて保持しているビットエラーレートと、を比較することができる構成であることとする。
【0079】
STEP11において、共振周波数frに対して周波数fdを増大した後のビットエラーレートEr(n)が、増大前のビットエラーレートEr(n−1)よりも小さくなる場合(STEP11、YES)、共振周波数frを増大させることでビットエラーレートが改善されることが確認される。
【0080】
このときの信号の状態の一例を、図7を用いて説明する。図7は、妨害電波と目的信号とを本実施形態における受信装置の共振部の周波数特性と重ねて示したグラフである。図7では、妨害電波Nの周波数が、目的信号Sの周波数よりも高くなる場合について示している。また、周波数特性n、n−1は破線で示しており、共振周波数frの増大前の特性曲線をn−1、増大後の特性曲線をnで示している。
【0081】
図7に示すように、共振周波数frの増大前の状態では、妨害電波Nが特性曲線n−1の外側に存在する。即ち、強度の大きい妨害電波Nの周波数が、共振部4によって選択されない状態となる。そのため、RF増幅AGC部3において、強度の小さい目的信号Sを増幅するための増幅度が設定されてしまい、強度の大きな妨害電波Nを異常に増幅することとなる。しかしながら、共振周波数frをfd増大させることによって得られる特性曲線nの内側には、目的信号S及び妨害電波Nが含まれるようになる。すると、RF増幅AGC部3において、強度の大きな妨害電波Nの大きさを考慮した増幅度が設定され、妨害電波Nを異常な程度にまで増幅することが抑制される。そのため、RF増幅AGC部3のアンプが飽和することや、周波数混合部6が飽和することが抑制される。したがって、目的信号Sが正確に増幅されて受信処理されるようになり、ビットエラーレートが改善される。
【0082】
また、共振部4の周波数特性の裾の部分が複数のチャネルに及ぶものである場合に、妨害電波Nが目的信号Sよりも2チャネル(例えば、12MHz)以上高周波数側に存在していると、よりビットエラーレートを改善することができる。
【0083】
STEP11においてビットエラーレートが改善されたことが確認されると、STEP8に戻り再度共振周波数frを増大できるか否かを判定する。そして、nが最大増大回数m1以上となる(STEP8、NO)か、または、共振周波数frを増大後のビットエラーレートEr(n)が、増大前のエラーレートEr(n−1)以上となる(STEP11、NO)まで、共振周波数frを増大させる(STEP8〜STEP11)。
【0084】
STEP11において、共振周波数frを増大後のビットエラーレートEr(n)が、増大前のビットエラーレートEr(n−1)以上となる場合(STEP11、NO)、大きく分けて以下の二通りの場合がある。一つは、一回目に共振周波数frを高周波数側に増大させたが、実際には低周波数側へと減少させたほうがビットエラーレートを改善することができる場合である。もう一つは、少なくとも2回増大制御を行った場合であり、n−1回目の増大制御によって最適な状態となったために、n回目の増大制御によってビットエラーレートが悪化する場合である。
【0085】
前者及び後者の場合の区別は、n=1であるか否かで行うことができる(STEP12)。具体的には、n=1であるとき(STEP12、YES)、共振周波数frの増大を行っていないn=0の場合のビットエラーレートの方が、共振周波数frを増大した場合におけるビットエラーレートよりも小さいという結果となる。そのため、n=1であれば低周波数側に共振周波数frを減少させたほうがビットエラーレートを改善することができる可能性がある。
【0086】
また、n=1でなければ(STEP12、NO)、n−1回目に行った増大制御によって最適な状態となったと推定されるため、n回目の増大制御をする前の状態、即ち、周波数をn−1回増大した状態の共振周波数frが最適値であることとなる。そのため、共振周波数frをfdだけ減少させて、共振周波数frをn−1回増大した状態にする(STEP13)。そして、STEP2に戻り終了指示の有無の確認を行う。
【0087】
STEP12においてn=1であったときは、共振周波数frを低周波数側へ減少させる制御を行う。この場合、まず減少させていない状態、即ち、共振周波数frがf0である状態に設定し直す(STEP14)。さらに、制御を行っていない状態にしたため、n=0に設定する(STEP15)。また、改めて制御前のビットエラーレートEr(n)を取得する(STEP16)。
【0088】
そして、nが低周波数側への最大減少回数m2を超えているか否かが確認される(STEP17)。最大減少回数m2は、共振部4の共振周波数frを低周波数側へ減少制御することができる回数の最大値を示している。
【0089】
この最大減少回数m2について、図8を用いて説明する。図8は、本実施形態における受信装置の共振部の周波数特性を示すグラフであり、高周波数側へ増大させる場合について示した図6に相当するものである。図8では図6と同様に横軸を周波数、縦軸を利得としており、m2=2の場合を示している。図8に示すように、初期設定の共振周波数f0から、m2=2回、低周波数側へ減少制御することができる。また、1回の減少制御によって減少させる周波数をfdとすると、1回減少後の共振周波数f3はf0−fd、2回減少後の共振周波数f4はf0−2fdとなる。なお、1回に減少させる周波数の大きさを高周波数側へ増大させる場合と同様のfdとしているが、異なるものとしても構わない。
【0090】
そして、STEP17において、nが最大減少回数m2以上となる場合(STEP17、NO)、これ以上低周波数側へ共振周波数frを減少することができないため、STEP2に戻り終了指示の有無の確認を行う。一方、nが最大減少回数m2を超えていない場合(STEP17、YES)、共振部4の共振周波数frをfdだけ小さくする(STEP18)。また、図3に示した共振回路を用いるとすると、共振制御部22がコンデンサC2とバリキャップダイオードCvcの接続ノードに印加される電圧を小さくしてバリキャップダイオードCvcの容量Cvcを大きくすることで合成容量Cxを大きくして、共振周波数frを減少させる。
【0091】
また、STEP18において共振周波数frをfdだけ減少させた後に、制御回数であるnを1増加させる(STEP19)。そして、共振周波数frを減少後のビットエラーレートEr(n)と、減少前のビットエラーレートEr(n−1)と、を比較して、減少後のビットエラーレートが減少前のビットエラーレートより小さくなるか否かを確認する(STEP20)。
【0092】
STEP20はSTEP11と同様であり、エラー訂正部11から入力されるビットエラーレートに基づいて、復調状態比較部20が比較するとともに、復調状態比較部20が復調状態判定部21に比較信号を出力し、復調状態判定部21が判定することによって行われる。
【0093】
STEP20において、共振周波数frに対して周波数fdを減少後のビットエラーレートEr(n)が、減少前のエラーレートEr(n−1)よりも小さくなる場合(STEP20、YES)、共振周波数frを減少させることでビットエラーレートが改善されることが確認される。
【0094】
このときの信号の状態の一例を、図9を用いて説明する。図9は、妨害電波と目的信号とを本実施形態における受信装置の共振部の周波数特性に重ねて示したグラフであり、高周波数側へシフトさせる場合について示した図7に相当するものである。図9では、妨害電波Nの周波数が、目的信号Sの周波数よりも低くなる場合について示している。また、周波数特性は破線で示しており、周波数fdの減少前の特性曲線をn−1、減少後の特性曲線をnで示している。
【0095】
図9に示すように、周波数を減少させる前の状態では、妨害電波Nが特性曲線n−1の外側に存在する。即ち、強度の大きい妨害電波Nの周波数が、共振部4によって選択されない状態となる。そのため、RF増幅AGC部3において、強度の小さい目的信号Sを増幅するための増幅度が設定されてしまい、強度の大きな妨害電波Nを異常に増幅することとなる。しかしながら、共振周波数frをfd減少させることによって得られる特性曲線nの内側には、目的信号S及び妨害電波Nが含まれるようになる。すると、RF増幅AGC部3において、強度の大きな妨害電波Nの大きさを考慮した増幅度が設定され、妨害電波Nを異常な程度にまで増幅することが抑制される。そのため、RF増幅AGC部3のアンプが飽和することや、周波数混合部6が飽和することが抑制される。したがって、目的信号Sが正確に増幅されて受信処理されるようになり、ビットエラーレートが改善される。
【0096】
また、共振部4の周波数特性の裾の部分が複数のチャネルに及ぶものである場合に、妨害電波Nが目的信号Sよりも2チャネル(例えば、12MHz)以上低周波数側に存在していると、よりビットエラーレートを改善することができる。
【0097】
STEP20においてビットエラーレートが改善されたことが確認されると、STEP17に戻り再度共振周波数frを減少できるか否かを判定する。そして、制御回数nが最大減少回数m2以上となる(STEP17、NO)か、または、共振周波数frを減少した後のビットエラーレートEr(n)が、減少前のビットエラーレートEr(n−1)以上となる(STEP20、NO)まで、上述した共振周波数frを減少させる動作を繰り返す(STEP17〜20)。
【0098】
STEP20において、共振周波数frの減少後のビットエラーレートEr(n)が、減少前のビットエラーレートEr(n−1)以上となる場合は(STEP20、NO)、n回目の減少制御をする前の状態、即ち、共振周波数frをn−1回減少した状態の共振周波数frが最適値であることとなる。そのため、共振周波数frをfdだけ増大させて、共振周波数frをn−1回減少した状態にする(STEP21)。そして、STEP2に戻り終了指示の有無の確認を行う。
【0099】
以上のように共振周波数frを高周波数側に増大、または、低周波数側に減少させることによって、弱い目的信号が入力される場合にRF増幅AGC部3における増幅度が大きくなり、強い妨害電波を異常に増幅することによってRF増幅AGC部3のアンプや周波数混合部6が飽和することを防ぐことが可能となる。そのため、目的信号を正確に増幅することが可能となり、安定した受信処理を行うことができるようになる。
【0100】
また、ビットエラーレートに基づいて受信状況を判断するため、エラーが多く受信処理を行うことが困難な場合にのみ、受信状況が不良であると判断することとなる。したがって、厳密に受信状況を判断することが可能となる。さらに、このように受信状況が不良と判断される場合にのみ共振部4の制御を行うため、不必要に共振部4の制御を行うことを抑制することが可能となる。したがって、消費電力を低減することができる。
【0101】
また、エラー訂正部11における信号のビットエラーレートに基づいて共振周波数frの制御を行うために、確実に信号の状態が改善する方向に共振周波数frを制御することが可能となる。したがって、良好な受信処理を行うことができる。
【0102】
なお、上述した例では、STEP3及びSTEP4において、RFAGC信号及びIFAGC信号の電圧値を判定した後に、STEP6及びSTEP7においてビットエラーレートの判定を行うこととしているが、判定する順番はこの順番に限られない。即ち、ビットエラーレートの判定を行ったあとにRFAGC信号及びIFAGC信号の電圧値の判定を行うこととしても構わないし、同時に判定を行い二つの判定結果において受信状況の不良が示された場合にSTEP8に進み、以後共振周波数の制御を行うこととしても構わない。
【0103】
また、STEP3及びSTEP4において、RFAGC信号の電圧値Vrと、IFAGC信号の電圧値Vi、の両方が所定の閾値電圧Vr−ref、Vi−refよりも高く、その状態の継続時間Taが所定の時間Ta−refよりも長い場合に、受信状況が不良であると判定するとしたが、いずれか一方の電圧値にのみ基づいて判定を行うこととしても構わない。
【0104】
また、エラー訂正部11が、内符号の復号(ビタビ復号)の後に外符号の復号(リードソロモン復号)を行うものであり、内符号の復号後のビットエラーレートを出力するものとしても構わない。さらに、このようにエラー訂正11が動作する場合、Er−refの値として例えば2×10-4としても構わない。この値以下のビットエラーレートであれば、ビタビ復号後に行なうリードソロモン復号後の信号において、擬似的にエラーがないものと見なすことができる。したがって、ビットエラーレートが2×10-4以下である場合に受信状況が良好であると判断すると、より確実に受信状況が良好であるか否かを判定することができる。
【0105】
また、上述した例では、ビットエラーレートを用いて受信状況の良否の判定を行うこととしているが、復調エラーレートや、パケットエラー数などを判定基準として用いることとしても構わない。さらに、これらを組み合わせたものを用いて信号のエラー状況を検出し、受信状況の良否を判定することとしても構わない。
【0106】
また、上述した共振部4の制御は、受信装置1が受信動作を行うときに常に行われるとしても構わないし、ユーザの指示や所定の条件を満たすことによって行われることとしても構わない。また、ユーザなどの指示によって受信処理するチャネルが変更されるような場合はSTEP1まで戻り、その変更されたチャネルの周波数を選択して受信処理することとしても構わない。
【0107】
また、入力信号の電界強度が大きいほどRFAGC信号及びIFAGC信号の電圧値が小さくなるリバースタイプを用いた例について示したが、入力信号の電界強度が大きいほどRFAGC信号及びIFAGC信号の電圧値が大きくなるフォワードタイプを用いても構わない。また、フォワードタイプとした場合のRFAGC信号及びIFAGC信号の一例を、図10に示す。図10は、本実施形態における受信装置に入力される信号の電界強度と、RFAGC信号及びIFAGC信号の電圧値の一例を示したグラフであり、リバースタイプについて示した図2に相当するものである。図10では、RFAGC信号の特性を一点鎖線、IFAGC信号の特性を二点鎖線で示している。
【0108】
図10に示すように、RFAGC信号の電圧値は、入力信号の電界強度が所定の値以下であれば一定の値をとり、所定の値以上であれば入力信号の電界強度の増大にしたがって増大する。一方、IFAGC信号の電圧値は、入力信号の電界強度が所定の値以上であれば一定の値をとり、所定の値以上であれば入力信号の電界強度の増大にしたがって増大する。
【0109】
即ち、入力信号の電界強度が所定の値以上であれば、RFAGC信号の電圧値を変動させることでRF増幅AGC部3の増幅度を変化させて対応する。一方、入力信号の電界強度が所定の値以下となる場合では、RF増幅AGC部3における増幅が困難になるため、IF増幅AGC部8の増幅度を可変させることで対応する。そのため、入力信号の電界強度が所定の値以下の場合は、RFAGC信号の電圧値が一定となり、IFAGC信号の電圧値が可変となっている。このように増幅の制御を行うことについては、図2に示したリバースタイプと同様である。そして、入力信号の電界強度がA(dBm)の場合、RFAGC信号の電圧値はVrfとなる。また、IFAGC信号はVifとなる。したがって、RFAGC信号、IFAGC信号の電圧値は、入力信号の電界強度から一意に決定される。
【0110】
フォワードタイプを用いる場合、STEP3において、RFAGC信号およびIFAGC信号の電圧値Vrf、Vifが、所定の閾値電圧Vrf−ref、Vif−refよりも低いか否かを判定することとする。このとき、RFAGC信号及びIFAGC信号の電圧値Vrf、Vifが、所定の閾値電圧Vrf−ref、Vif−refよりも低い場合に、目的信号の強度が小さいものと判定し、STEP4においてその状態が継続する時間を測定することとする。また、STEP3以外(STEP1、STEP2、STEP4〜STEP21)については、上述した各STEPと同様のものとなる。
【0111】
また、上述した本実施形態における受信装置1において、RFレベル検出部13、RFレベル比較部14、IFレベル比較部15、レベル継続時間測定部16、レベル継続時間判定部17、復調劣化比較部18、復調劣化時間測定部19、復調状態比較部20、復調状態判定部21、共振制御部22、22aのそれぞれの動作を、マイコンなどの制御装置が行うこととしても構わない。さらに、このような制御装置によって実現される機能の全部または一部を、プログラムとして記述し、該プログラムをプログラム実行装置(例えばコンピュータ)上で実行することによって、その機能の全部または一部を実現するようにしても構わない。
【0112】
また、上述した場合に限らず、図1の受信装置1は、ハードウェア、或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現可能である。また、ソフトウェアを用いて受信装置1を構成する場合、ソフトウェアにて実現される部位についてのブロック図は、その部位の機能ブロック図を表すことになる。
【0113】
以上、本発明における受信装置の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実行することができる。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本発明は、電波を受信する受信装置、例えば、地上デジタルテレビジョン放送や地上デジタル音声放送などに代表される放送電波を受信する受信装置やその受信方法に関するものであり、特に、車載の受信装置のように、多数の妨害電波が存在する中から目的信号を取得する必要がある受信装置に適用すると好適である。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】は、第1実施形態における受信装置の内部構成を示すブロック図である。
【図2】は、第1実施形態における受信装置に入力される信号の電界強度と、RFAGC信号及びIFAGC信号の電圧値の一例を示したグラフである。
【図3】は、第1実施形態における受信装置の共振部の構成の一例について示した回路図である。
【図4】は、バリキャップダイオードの特性曲線を示すグラフである。
【図5】は、第1実施形態における受信装置の共振部制御動作について示したフローチャートである。
【図6】は、第1実施形態における受信装置の共振部の周波数特性を示すグラフである。
【図7】は、妨害電波と目的信号とを第1実施形態における受信装置の共振部の周波数特性と重ねて示したグラフである。
【図8】は、第1実施形態における受信装置の共振部の周波数特性を示すグラフである。
【図9】は、妨害電波と目的信号とを第1実施形態における受信装置の共振部の周波数特性と重ねて示したグラフである。
【図10】は、第1実施形態における受信装置に入力される信号の電界強度と、RFAGC信号及びIFAGC信号の電圧値の一例を示したグラフである。
【符号の説明】
【0116】
1 受信装置
2 アンテナ
3 RF増幅AGC部
4 共振部
5 局部発振部
6 周波数混合部
7 ローパスフィルタ
8 IF増幅AGC部
9 A/D変換部
10 デジタル復調部
11 エラー訂正部
12 MPEGデコーダ
13 RFレベル検出部
14 RFレベル比較部
15 IFレベル比較部
16 レベル継続時間測定部
17 レベル継続時間判定部
18 復調劣化比較部
19 復調劣化時間測定部
20 復調状態比較部
21 復調状態判定部
22 共振制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力される信号を増幅する第1増幅部と、当該第1増幅部によって増幅された信号から所望の周波数の信号を選択して受信する共振部と、を備える受信装置において、
前記共振部が選択する信号の周波数を制御する共振制御部と、
信号を復調する復調部と、
当該復調部によって復調される信号のエラーを訂正するエラー訂正部と、
当該エラー訂正部が処理する信号のエラー状況に基づいて受信状況の良否を判定する復調判定部と、を備え、
前記復調判定部によって受信状況が不良であると判定される場合に、前記共振制御部が、前記共振部により選択される信号の周波数を、エラー状況が改善される値に設定することを特徴とする受信装置。
【請求項2】
前記エラー状況が所定の値を超える状態が所定の時間以上継続する場合に、前記復調判定部が、受信状況が不良であると判定することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
前記共振部によって選択される信号の周波数を変換する周波数変換部と、
第1制御信号の電圧値に基づいて受信状況の良否を判定する制御信号判定部と、をさらに備え、
前記第1増幅部における増幅度が第1制御信号の電圧値により決定され、第1制御信号の電圧値が前記周波数変換部から出力される信号の強度に基づいて決定されるとともに、前記復調判定部及び前記制御信号判定部によって受信状況が不良であると判定される場合に、前記共振制御部が、前記共振部が選択する信号の周波数を、エラー状況が改善される値に設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の受信装置。
【請求項4】
前記共振部によって選択される信号の周波数を変換する周波数変換部と、
前記周波数変換部から出力される信号を、第2制御信号の電圧値により決定される増幅度で増幅する第2増幅部と、
第2制御信号の電圧値に基づいて受信状況の良否を判定する制御信号判定部と、をさらに備え、
第2制御信号が、前記復調部によって復調される信号の強度に基づいて決定されるとともに、前記復調判定部及び前記制御信号判定部によって受信状況が不良であると判定される場合に、前記共振制御部が、前記共振部により選択される信号の周波数を、エラー状況が改善される値に設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の受信装置。
【請求項5】
前記共振部によって選択される信号の周波数を変換する周波数変換部と、
前記周波数変換部から出力される信号を、第2制御信号の電圧値により決定される増幅度で増幅する第2増幅部と、
第1制御信号及び第2制御信号の電圧値に基づいて受信状況の良否を判定する制御信号判定部と、をさらに備え、
前記第1増幅部における増幅度が第1制御信号の電圧値により決定され、第1制御信号の電圧値が前記周波数変換部から出力される信号の強度に基づいて決定されるとともに、第2制御信号が、前記復調部によって復調される信号の強度に基づいて決定され、
前記復調判定部及び前記制御信号判定部によって受信状況が不良であると判定される場合に、前記共振制御部が、前記共振部により選択される信号の周波数を、エラー状況が改善される値に設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の受信装置。
【請求項6】
前記制御信号判定部が、前記第1制御信号の電圧値が所定の値を超える状態が所定の時間以上継続し、かつ、前記第2制御信号の電圧値が所定の値を超える状態が所定の時間以上継続する場合に、受信状況が不良であると判定することを特徴とする請求項5に記載の受信装置。
【請求項7】
前記第1制御信号の電圧値が、前記周波数変換部から出力される信号の強度が大きいほど小さい値になり、前記第2制御信号の電圧値が、前記復調部によって復調される信号の強度が大きいほど小さい値となるとともに、
前記制御信号判定部が、前記第1制御信号の電圧値が所定の値より大きい状態が所定の時間以上継続し、かつ、前記第2制御信号の電圧値が所定の値より大きい状態が所定の時間以上継続する場合に、受信状況が不良であると判定することを特徴とする請求項6に記載の受信装置。
【請求項8】
入力される信号を増幅する第1ステップと、
当該第1ステップにおいて増幅された信号から所望の周波数の信号を選択して受信する第2ステップと、
当該第2ステップにおいて選択された信号を復調する第3ステップと、
当該第3ステップにおいて復調される信号のエラーを訂正するとともにエラー状況を取得する第4ステップと、
当該第4ステップにおいて取得されるエラー状況に基づいて受信状況の良否を判定する第5ステップと、
当該第5ステップにおいて受信状況が不良であると判定される場合に、前記第2ステップで選択する信号の周波数を、前記第4ステップにおいて取得されるエラー状況が改善される値に設定する第6ステップと、
を備えることを特徴とする受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−100255(P2009−100255A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−269793(P2007−269793)
【出願日】平成19年10月17日(2007.10.17)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】