説明

回転位置検出装置

【課題】 回転センサを含む第1のユニットと該回転センサの励磁源を含む第2のユニットとを、励磁源からの励磁信号を伝送する第1の伝送ラインおよび回転信号からの検出信号を伝送する第2の伝送ラインで相互に接続した回転位置検出装置において、第1のユニットおける所定の情報の生成と、該情報の第2のユニット側への伝送とを上記各伝送ラインを利用して実現する。
【解決手段】 第1のユニット(10)は、第2のユニット(20)から供給される励磁信号に基づいてこの励磁信号とは周波数の異なる情報信号を生成する情報信号生成手段(12、R1〜R4)と、情報信号と検出信号とを合成して、その合成信号を第2の伝送ライン(30c,30d)に出力する信号合成手段(C2)と、を備え、第2のユニット(20)は、第2の伝送ライン(30c,30d)を介して送られてくる合成信号を検出信号と情報信号とに分離する信号分離手段(24,25)と、分離された検出信号に基づいて回転位置情報を得るとともに、分離された情報信号に基づいて所定の情報を認識する信号処理手段(26)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定周波数の励磁信号で励磁される回転センサを含む第1のユニットと、前記励磁信号を生成する励磁信号源を含む第2のユニットと、前記励磁信号を前記第2のユニットから前記第1のユニットに伝送する第1の伝送ラインと、前記励磁信号の周波数成分を含む前記回転センサの検出信号を前記第1のユニットから前記第2のユニットに伝送する第2の伝送ラインとを備える回転位置検出装置に関し、特に、前記第1のユニットにおいて所定の情報を形成して、この情報を前記第2の伝送ラインを介して前記第2のユニットに伝送する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
回転センサの1つであるレゾルバには、回転巻線を有するものと、該回転巻線を全く有していない可変レラクタンス式のものがある。これらの形式のレゾルバは、例えば、モータ制御システムにおけるモータの角度位置や速度の検出手段として従来から広く使用されている。(例えば、特許文献1の従来の技術の項参照)。
【0003】
上記モータ制御システムでは、通常、上記レゾルバを組み込んだモータがモータ制御装置から離隔した位置に設けられる。したがって、上記レゾルバに対しては、上記モータ制御装置側から電源ラインを介して励磁信号が供給され、また、レゾルバの検出信号は別の信号ラインを介して上記制御回路側に送られることになる。
【特許文献1】特開平11−51692号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、モータ制御システムでは、レゾルバ側(モータ側)からモータ制御装置側に制御情報を提供することによって、モータ制御の幅を拡大することが可能になる。例えば、モータの型番の情報をレゾルバ側から制御装置側に提供できれば、該制御装置側でその型番のモータに合わせた電流を流す制御を自動的に実行することが可能になる。また、モータに取り付けられたギヤのギヤ比の情報を制御装置側に提供できれば、該制御装置側でギヤ軸上の回転量を自動的に制御することが可能になる。
【0005】
しかし、上記制御情報の提供のために、レゾルバ側(モータ側)とモータ制御装置側との間に新たな電源ラインや信号ラインを設けることは望ましくない。なぜなら、電源ラインや信号ラインの新設は、システムのコストを上昇させ、しかも、その新設のための作業や新設ラインの配置スペースの確保を必要とするからである。
【0006】
そこで、本発明の目的は、回転センサを含む第1のユニットと該回転センサの励磁源を含む第2のユニットとを、励磁源からの励磁信号を伝送する第1の伝送ラインおよび回転信号からの検出信号を伝送する第2の伝送ラインで相互に接続した回転位置検出装置において、第1のユニットおける所定の情報の生成と、該情報の第2のユニット側への伝送とを上記各伝送ラインを利用して実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するため、所定周波数の励磁信号で励磁される回転センサを含む第1のユニットと、前記励磁信号を生成する励磁信号源を含む第2のユニットと、前記励磁信号を前記第2のユニットから前記第1のユニットに伝送する第1の伝送ラインと、前記励磁信号の周波数成分を含む前記回転センサの検出信号を前記第1のユニットから前記第2のユニットに伝送する第2の伝送ラインとを備える回転位置検出装置であって、前記第1のユニットは、前記励磁信号に基づいて該励磁信号とは周波数の異なる情報信号を生成する情報信号生成手段と、該情報信号と前記検出信号とを合成して、その合成信号を前記第2の伝送ラインに出力する信号合成手段と、を備え、前記第2のユニットは、前記第2の伝送ラインを介して送られてくる前記合成信号を前記検出信号と前記情報信号とに分離する信号分離手段と、分離された前記検出信号に基づいて回転位置情報を得るとともに、分離された前記情報信号に基づいて所定の情報を認識する信号処理手段と、を備えている。
【0008】
実施の形態において、前記回転センサの検出信号は、モータの回転位置に対応する信号であり、前記所定の情報は前記モータに関係する情報である。
【0009】
前記回転センサには、例えば、レゾルバ(可変レラクタンスレゾルバ、1相入力、2相出力構成の回転トランス式レゾルバ、2相入力、1相出力構成の回転トランス式レゾルバ等)や、回転に伴う磁界の強度および方向の変化を磁気抵抗素子の抵抗値の変化として検出するセンサが使用される。
【0010】
実施の形態において、前記情報信号生成手段は、前記励磁信号を整流して第1の直流電圧に変換する手段と、該第1の直流電圧を所定の値をもつ第2の直流電圧に変更する電圧調整手段とを備え、該第2の直流電圧を前記情報信号として出力するように構成される。
【0011】
前記電圧調整手段は、前記第1の直流電圧を分圧して前記第2の直流電圧に変更する抵抗素子を備えることができる。
前記電圧調整手段は、前記抵抗素子による分圧比を変化させるスイッチ手段を更に含んでも良い。また、前記抵抗素子に、温度の変化に対して抵抗値が変化する抵抗素子が含まれても良い。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、回転センサを含む第1のユニットと該回転センサの励磁源を含む第2のユニットとを、励磁源からの励磁信号を伝送する第1の伝送ラインおよび回転信号からの検出信号を伝送する第2の伝送ラインで相互に接続した回転位置検出装置において、第1のユニットおける所定の情報の生成と、該情報の第2のユニット側への伝送とを上記各伝送ラインを利用して実現することができる。
つまり、例えば、モータ等の回転機器に関する制御情報を新たな電源供給用のラインを設けることなく第1のユニット側で生成し、かつ、この情報を新たな信号伝送ラインを設けることなく第2のユニット側に伝送することができる。
したがって、第1のユニットから第2のユニットへの新規情報の提供を、両ユニット間の接続ラインを複雑化することなく経済的に実現することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る位置検出装置の実施形態を示す回路図である。この位置検出装置において、検出ユニット10と信号処理ユニット20は、互いに離隔して配置され、かつ、電源ライン30a,30bおよび信号ライン30c,30dを含むケーブル30を介して相互に接続されている。
検出ユニット10は、図示していないモータに組み込まれた回転センサとしての可変レラクタンスレゾルバ11および整流回路12を有する。レゾルバ11は、巻線L1,L2,L3およびL4からなるブリッジ回路を備え、このブリッジ回路の一方の入力点(巻線L1,L3の接続点)および他方の入力点(巻線L2,L4の接続点)を、それぞれ上記ケーブル30の電源ライン30aおよび30bに接続してある。整流回路12は、ダイオードブリッジ回路からなり、その一方および他方の交流入力点をそれぞれ上記電源ライン30aおよび30bに接続してある。
【0014】
整流回路12の各出力間には、平滑コンデンサC3、直列接続された分圧用抵抗器R1,R2および同様の分圧用抵抗器R3,R4が並列に接続されている。分圧用抵抗器R1,R2の分圧点は、上記ケーブル30の信号ライン30cに接続されるとともに、カップリングコンデンサC1を介して上記レゾルバ11の一方の出力点(巻線L1,L2の接続点)に接続され、また、分圧用抵抗器R3,R4の分圧点は、上記ケーブル30の信号ライン30dに接続されるとともに、カップリングコンデンサC2を介して上記レゾルバ11の他方の出力点(巻線L3,L4の接続点)に接続されている。
【0015】
信号処理ユニット20は、励磁信号源としての励磁回路21を備えている。励磁回路21は、高周波発振器22および23を含み、これらの出力を上記ケーブル30の電源ライン30aおよび30bにそれぞれ接続してある。また、信号処理ユニット20は、上記ケーブル30の信号ライン30cおよび30dに入力が接続されたバンドパスフィルタ(あるいは、ハイパスフィルタ)24と、同じくケーブル30の信号ライン30cおよび30dに入力が接続されたローパスフィルタ25と、これらのフィルタ24,25の出力に接続された信号処理回路26とを備えている。
なお、この実施形態におけるレゾルバ11は、図示していないモータの回転位置を検出するセンサとして該モータに組み込まれている。
【0016】
以下、本発明に係る位置検出装置の作用について説明する。
上記励磁回路21中の発振器22および23は、それぞれVsinωtの電圧を発生する。この電圧は、例えば、振幅値Vが12ボルトに設定され、周波数が100KHzに設定される。
上記レゾルバ11および整流回路12には、電源ライン30a,30bを介して上記励磁回路21の出力V・sinωtが供給される。したがって、コンデンサC1およびC2が接続されたレゾルバ11の一方および他方の出力点からは、下記の信号電圧VaおよびVbがそれぞれ出力される。
Va=K1・V・sinωt・sinθ (1)
Vb=K1・V・sinωt・cosθ (2)
ここで、K1は定数である。
【0017】
一方、整流回路12の一方および他方の出力点からは、ダイオードの電圧降下を無視すると、−Vおよび+Vの電圧が出力される。それゆえ、分圧用抵抗器R1,R2による分圧電圧Va’および分圧用抵抗器R3,R4による分圧電圧Vb’は、それぞれ以下のように表される。
Va’=〔r2/(r1+r2)〕×2V−V (3)
Vb’=〔r3/(r3+r4)〕×2V−V (4)
ここで、r1〜r4はそれぞれ抵抗器R1〜R4の抵抗値である。
【0018】
上記レゾルバ11の出力電圧VaおよびVbは、それぞれコンデンサC1およびC2を介して分圧用抵抗器R1,R2の分圧点および分圧用抵抗器R2,R4の分圧点に入力される。抵抗器R1〜R4の抵抗値r1〜r4は、レゾルバ11の巻線L1〜L4のインピーダンスに比較して十分大きい値を有するように設定されている。したがって、分圧用抵抗器R1,R2の分圧点においては、上記信号電圧Vaと分圧電圧Va’とを合成した下記の合成信号電圧Va’’が形成され、また、分圧用抵抗器R3,R4の分圧点においては、上記信号電圧Vbと分圧電圧Vb’とを合成した下記の合成信号電圧Vb’’が形成される。
Va’’=K1・V・sinωt・sinθ+〔r2/(r1+r2)〕×2V−V (5)
Vb’’=K1・V・sinωt・cosθ+〔r3/(r3+r4)〕×2V−V (6)
【0019】
上記合成信号電圧Va’’,Vb’’は、上記ケーブル30の電源ライン30c,30dを介して上記バンドパスフィルタ24およびローパスフィルタ25に入力される。バンドパスフィルタ24は、合成信号電圧Va’’,Vb’’からそれぞれ直流信号成分(低周波信号成分)を除いた信号電圧、つまり、モータの回転位置に関係した下記の高周波信号電圧Va’’’,Vb’’’を出力する。
Va’’’=K2・V・sinωt・sinθ (7)
Vb’’’=K2・V・sinωt・cosθ (8)
ここで、K2は定数、θはモータの回転位置である。
一方、ローパスフィルタ25は、合成信号電圧Va’’から(3)式に示す直流信号成分Va’を抽出し、信号電圧Vb’’から(4)式に示す直流信号成分Vb’を抽出する。
【0020】
信号処理回路26は、上記高周波信号電圧Va’’’,Vb’’’を処理して、sinθおよびcosθを算出し、さらに、このsinθ、cosθに基づいてモータの回転位置θを算出する。
一方、信号処理回路26は、上記直流信号成分Va’,Vb’に基づいて、モータの制御情報を認識する。
すなわち、この実施形態では、分圧用抵抗器R1,R2による分圧電圧Va’をモータの制御に必要な第1の情報と対応付け、分圧用抵抗器R3,R4による分圧電圧Vb’を同じくモータの制御情報に必要な第2の情報と対応付けてある。そこで、信号処理回路26は、ローパスフィルタ25によって抽出される上記直流信号成分Va’,Vb’に基づいて上記第1、第2のモータ制御情報を認識する。
【0021】
例えば、上記第1の情報は、レゾルバ11と組み合わされるモータの型番についての情報であり、また、上記第2の情報は、上記モータに取り付けられたギヤのギヤ比についての情報である。信号処理回路26が認識した各情報は、上記信号処理ユニットが組み込まれた図示していないモータ制御装置の制御要素に提供される。これにより、上記制御要素は、上記型番によって規定される適正な電流がモータに流れるように、また、上記ギヤの軸上の回転量が適正になるようにモータを制御する。
【0022】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る回転位置検出装置によれば、モータの回転位置情報はもとより、この情報とは異なる他のモータ制御情報をも検出ユニット側10から信号処理ユニット20側に伝達することが可能になる。そして、この他のモータ制御情報の生成および伝送は、上記回転位置情報の生成および伝達のために設けられた既存の電源ライン30a,30bおよび信号ライン30c,30dを利用して実行される。つまり、上記他のモータ制御情報の生成および伝送は、新たな電源ラインや信号ラインを追加配設することなく実行される。
【0023】
ところで、本発明は、レゾルバ11とは異なる交流励磁回転センサを用いても実施することができる。すなわち、例えば、図2に示すような磁気抵抗素子R11〜R14を備える回転センサ40を用いても実施可能である。この回転センサ40は、MR(Magneto resistance)素子等からなる上記磁気抵抗素子R11〜R14で構成されたブリッジ回路を有し、このブリッジ回路を前記励磁回路21の出力で交流励磁している。磁気抵抗素子R41〜R44は、回転シャフトに取り付けられた図示していない磁石の回転変位による磁界の強度および方向の変化に応じて抵抗値が変化する。
【0024】
上記磁石の回転変位させた場合の磁気抵抗素子R11〜R14の抵抗値r11〜r14は以下のように表される。
r11=Rc−Rv・sinθ (9)
r12=Rc+Rv・sinθ (10)
r13=Rc−Rv・cosθ (11)
r14=Rc+Rv・cosθ (12)
ここで、Rcは抵抗一定成分、Rvは抵抗変化成分である。
上記ブリッジ回路の一方の出力点(素子R11,R12の接続点)の電圧Vmaおよび他方の出力点(素子R13,R14の接続点)の電圧Vmbは、下式によってそれぞれ与えられる。
Vma=(r12/(r11+r12))×2sinωt−sinωt (13)
Vmb=(r14/(r13+r14))×2sinωt−sinωt (14)
そして、式(9)〜(12)と式(13)、(14)とから、下式の関係が得られる。
Vma=Km・V・sinωt・sinθ (15)
Vma=Km・V・sinωt・cosθ (17)
ここで、Km=Rv/Rcである。
【0025】
上記式(13)、(14)と前記式(1)、(2)との対比から明らかなように、
前者と後者は対応した関係にある。したがって、上記回転センサ40を用いた場合でも、前記式(3)〜(8)に準じた関係が得られるので、前記レゾルバ11からなる回転センサを用いた場合と同様に、既存の電源ライン30a,30bおよび信号ライン30c,30dを利用した上記他のモータ制御情報の生成および伝送が可能となる。
【0026】
本発明は、上記実施形態に限定されず、以下のような変形例を含むものである。
(a)図1に示すレゾルバ11として、1相入力、2相出力構成の回転トランス式レゾルバや、2相入力、1相出力構成の回転トランス式レゾルバ等を適用してもよい。
(b)回転センサの励磁信号として発振器22,23から出力される正弦波信号を使用しているが、これに代えて、方形波信号を使用しても良い。そして、上記正弦波信号や方形波信号は、正負両極性のものに限定されず、片極性のものでも適用可能である。
(c)整流回路12は、ダイオードブリッジ構成に限定されず、少なくとも発振器22,23の一方の出力が整流可能なものであればよい。
(d)分圧用抵抗器R1,R2の一方および上記分圧用抵抗器R3,R4の一方は、信号処理ユニット20側に実装することも可能である。
(e) 整流回路12の出力を電源として作動するトランジスタ等の半導体スイッチもしくは機械的スイッチを分圧用抵抗器と組み合わせ、このスイッチをON・OFFして分圧比を変化させるように分圧回路を構成することが可能である。また、可変抵抗器を分圧用抵抗器として用いることも可能である。
(f)例えば、分圧用抵抗器R1,R2の一方を、温度の変化に対して抵抗値が変化する抵抗素子(サーミスタ等)に置換することができる。この構成によれば、モータの温度情報を上記他のモータ制御情報として信号処理ユニット20に提供することができる。この場合、前記信号処理回路26は、温度情報に基づいてモータの温度の正常、異常を判断し、その判断結果を上記モータ制御装置の制御要素に出力する。そこで、制御要素は、モータの温度が異常である場合に、アラームの出力処置やモータの停止処置などを実行する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明に係る位置検出装置の一実施形態を示す回路図である。
【図2】本発明に係る位置検出装置の他の実施形態を示す回路図である。
【符号の説明】
【0028】
10 検出ユニット
11 レゾルバ
12 整流回路
R1〜R4 抵抗器
R11〜R14 磁気抵抗素子
C1,C2 カップリングコンデンサ
20 信号処理ユニット
21 励磁回路
22,23 発振器
24 バンドパスフィルタ
25 ローパスフィルタ
26 信号処理回路
30 ケーブル
30a,30b 電源ライン
30c,30d 信号ライン
40 回転センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定周波数の励磁信号で励磁される回転センサを含む第1のユニットと、 前記励磁信号を生成する励磁信号源を含む第2のユニットと、前記励磁信号を前記第2のユニットから前記第1のユニットに伝送する第1の伝送ラインと、前記励磁信号の周波数成分を含む前記回転センサの検出信号を前記第1のユニットから前記第2のユニットに伝送する第2の伝送ラインとを備える回転位置検出装置であって、
前記第1のユニットは、前記励磁信号に基づいて該励磁信号とは周波数の異なる情報信号を生成する情報信号生成手段と、該情報信号と前記検出信号とを合成して、その合成信号を前記第2の伝送ラインに出力する信号合成手段と、を備え、
前記第2のユニットは、前記第2の伝送ラインを介して送られてくる前記合成信号を前記検出信号と前記情報信号とに分離する信号分離手段と、分離された前記検出信号に基づいて回転位置情報を得るとともに、分離された前記情報信号に基づいて所定の情報を認識する信号処理手段と、を備えることを特徴とする回転位置検出装置。
【請求項2】
前記回転センサの検出信号は、モータの回転位置に対応する信号であり、前記所定の情報は前記モータに関係する情報であることを特徴とする請求項1に記載の回転位置検出装置。
【請求項3】
前記回転センサは、レゾルバであることを特徴とする請求項1に記載の回転位置検出装置。
【請求項4】
前記回転センサは、回転に伴う磁界の強度および方向の変化を磁気抵抗素子の抵抗値の変化として検出するセンサであることを特徴とする請求項1に記載の回転位置検出装置。
【請求項5】
前記情報信号生成手段は、前記励磁信号を整流して第1の直流電圧に変換する手段と、該第1の直流電圧を所定の値をもつ第2の直流電圧に変更する電圧調整手段とを備え、該第2の直流電圧を前記情報信号として出力するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転位置検出装置。
【請求項6】
前記電圧調整手段は、前記第1の直流電圧を分圧して前記第2の直流電圧に変更する抵抗素子を備えることを特徴とする請求項5に記載の回転位置検出装置。
【請求項7】
前記電圧調整手段は、前記抵抗素子による分圧比を変化させるスイッチ手段を更に含むことを特徴とする請求項6に記載の回転位置検出装置。
【請求項8】
前記抵抗素子に、温度の変化に対して抵抗値が変化する抵抗素子が含まれることを特徴とする請求項6に記載の回転位置検出装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−241602(P2007−241602A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−62282(P2006−62282)
【出願日】平成18年3月8日(2006.3.8)
【出願人】(000103792)オリエンタルモーター株式会社 (150)
【Fターム(参考)】