説明

回転角度検出装置

【課題】本体を小型化することができる回転角度検出装置を提供する。
【解決手段】ステアリングホイールの回転角を検出する回転角度検出装置21において、
ステアリングホイールと共に回転しかつビット情報が書き換え可能な書き込み面16aを備えた磁気ディスク16と、ステアリングホイールの回転角情報であるビット情報を書き込み面16aに書き込み可能な複数の磁気ヘッドを備えた書き込み装置17と、書き込み面16aに書き込まれたビット情報をそれぞれ読み取り可能な複数の磁気ヘッドを備えた読み取り装置18とを備え、磁気ディスク16が回転する度に書き込み装置17を制御して書き込み面16aにビット情報を書き込み、かつ読み取り装置18が読み取っているビット情報に基づいてステアリングホイールの回転角を求める制御装置とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被回転検出部材の回転角を検出する回転角度検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車において、VSC(Vehicle Stability Control )システム(R)、ESP(Electronic Stability Program)システム(R)といった車両安定性制御システムや、電子制御サスペンションシステムなどを搭載する場合には、そのシステム制御のためにステアリングの操舵角を検出する必要がある。このため、従来、こうした車両においては、操舵角を検出するための回転角度検出装置をステアリングコラム内に組み込むことが行われている。
【0003】
回転角度検出装置としては、例えば特許文献1に示すような構成が知られている。この回転角度検出装置は、外周面にギア部を有する回転板と、前記ギア部に噛合した2つのギア体と、このギア体の中心部に固定された2つの永久磁石と、前記永久磁石に対して対向配設された2つの磁気抵抗素子とを備えている。前記回転板は、ステアリングシャフトに一体的に固定されている。従って、ステアリングシャフトが回転すると、ステアリングシャフトの回転に応じて回転板、及び永久磁石が固定されたギア体も回転する。前記磁気抵抗素子はステアリングシャフトが回転してもその位置が変化しない。このため、ステアリングシャフトが回転することにより永久磁石と磁気抵抗素子との相対位置が変化する。
【0004】
前記磁気抵抗素子は、永久磁石が発生する磁束を検出してギア体の回転角に応じて連続的に変化する角度検出用の検出信号をマイコン(マイクロコンピュータ)に出力する。マイコンは、前記磁気抵抗素子からの検出信号に基づいて、ステアリングシャフトの回転角度を検出するように構成されている。
【特許文献1】特開2002−213944号公報(図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記回転角度検出装置では、2つの磁気抵抗素子に対して2つの永久磁石と2つのギア体を配設している。そのため、部品点数が多く、生産性を悪くするばかりでなく、回転板やギア体等を格納するハウジングを大きくする必要があり、ステアリングシャフトまわりの狭いスペースの中での搭載性も悪いという問題がある。
【0006】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、本体を小型化することができる回転角度検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被回転検出部材の回転角を検出する回転角度検出装置において、前記被回転検出部材と共に回転しかつビット情報が書き換え可能な書き込み面を備えた回転体と、前記被回転検出部材の回転角情報であるビット情報を前記書き込み面に書き込み可能な複数の書き込み部を備えた書き込み手段と、前記書き込み面に書き込まれた前記ビット情報をそれぞれ読み取り可能な複数の読み取り部を備えた読み取り手段とを備え、前記回転体が回転する度に前記書き込み手段を制御して前記書き込み面に前記ビット情報を書き込み、かつ前記読み取り手段が読み取っている前記ビット情報に基づいて前記被回転検出部材の回転角を求める制御手段とを備えた。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記各書き込み部が前記書き込み面に書き込んだ前記ビット情報が、他の書き込み部によってビット情報が上書きされないように各書き込み部をそれぞれ配置した。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記制御手段は、前記回転体が回転するに当たり前記複数の読み取り部のうち少なくとも一つの読み取り部が読み取っている前記ビット情報のデータが変化したと同時に、前記書き込み手段を制御して前記書き込み面に書き込む前記ビット情報のデータを変更する。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の発明において、前記複数の書き込み部と前記複数の読み取り部とを、前記回転体の回転軸を基準として線対称となるように配置した。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項に記載の発明において、前記複数の書き込み部と前記複数の読み取り部とを、前記回転体の回転軸を基準として互いに180度ずれた位置に配置した。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のうちいずれか1項に記載の発明において、前記複数の書き込み部は、前記回転体の回転軸を基準として径方向に沿うように配列し、前記複数の読み取り部は、前記回転体の前記回転軸を基準として径方向に沿うように配列した。
【0013】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば以下に示す作用を得る。読み取り手段は、回転する回転体の書き込み面に書き込まれたビット情報を読み取る。制御手段は、読み取り手段が読み取っているビット情報に基づいて被回転検出部材の回転角を求める。また、制御手段は、回転体が回転する度に書き込み手段を制御して書き込み面にビット情報を書き込むため、被回転検出部材の多回転を検出することが可能となる。このように本発明の回転角度検出装置は、ギア体を必要としない分、本体を小型化することが可能となる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて以下に示す作用を得る。各書き込み部が書き込み面に書き込んだビット情報が、他の書き込み部によってビット情報が上書きされないため、回転角度検出装置は被回転検出部材の回転角を好適に検出することが可能となる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて以下に示す作用を得る。制御手段は、複数の読み取り部のうち少なくとも一つの読み取り部が読み取っているビット情報のデータが変化したと同時に、書き込み手段を制御して書き込み面に書き込むビット情報のデータを変更する。そのため、複数の読み取り部のうち少なくとも一つの読み取り部が読み取っているビット情報のデータが変化したのと同時でなく、書き込み手段を制御して書き込み面に書き込むビット情報のデータを変更する制御手段に比して、本発明の制御手段は制御処理を簡素化することが可能となる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の発明の作用に加えて以下に示す作用を得る。複数の書き込み部と複数の読み取り部とが、回転体の回転軸を基準として線対称に配置されているため、複数の書き込み部が書き込んだビット情報を、複数の読み取り部がより一層正確に読み取ることが可能となる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項に記載の発明の作用に加えて以下に示す作用を得る。複数の書き込み部と複数の読み取り部とを、回転体の回転軸を基準として互いに180度ずれた位置に配置することにより、例えばそれらを互いに10度ずれた位置に配置した場合に比して、書き込み部は、書き込み時に読み取り部の影響を受けにくく、かつ読み取り部は、読み取り時に書き込み部の影響を受けにくい。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項5のうちいずれか1項に記載の発明の作用に加えて以下に示す作用を得る。複数の書き込み部の配列方向と、回転体が回転するに当たり書き込み面が進む方向(以下、進行方向という)とが互いに直交した状態となる。本発明は、複数の書き込み部の配列方向と書き込み面の進行方向とが互いに直交した状態となっているため、それらの方向が互いに直交しない状態に比して、書き込み面に好適にビット情報を密集させて書き込むことが可能となる。また、複数の読み取り部の配列方向と、書き込み面の進行方向とが互いに直交した状態となっているため、上記複数の書き込み部によって書き込み面に書き込まれたビット情報を好適に読み取ることが可能となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、本体を小型化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明をステアリング機構の回転角度検出装置に具体化した一実施形態を図1〜図11に従って説明する。
図1は、ステアリング機構11を示している。ステアリング機構11は、固定部材12と、固定部材12に対して一対のベアリング13を介して回転可能に支持されたステアリングシャフト14、ステアリングシャフト14の一端に固定されたステアリングホイール15を備えている。ステアリングホイール15は、被回転検出部材に相当する。ステアリングシャフト14の外周には、円盤状の磁気ディスク16が固定されている。磁気ディスク16は、回転体に相当する。磁気ディスク16は、例えばアルミニウムからなる円盤の表面に磁性材料を塗布して構成されている。ステアリングホイール15、ステアリングシャフト14、及び磁気ディスク16は一体に回転するようになっている。磁気ディスク16は、そのステアリングホイール15側の面が書き込み面16aとされている。固定部材12には、書き込み手段としての書き込み装置17及び読み取り手段としての読み取り装置18が固定されている。書き込み装置17及び読み取り装置18は、磁気ディスク16の書き込み面16aと対向するように配置されている。
【0021】
図2及び図3に示すように、回転角度検出装置21は、前記磁気ディスク16、前記書き込み装置17、前記読み取り装置18、及び制御手段としての制御装置22を備えている。制御装置22は、書き込み装置17及び読み取り装置18にそれぞれ電気的に接続されている。図7及び図8に示すように、書き込み装置17及び読み取り装置18は、ステアリングシャフト14及び磁気ディスク16に非接触となるように配置されている。
【0022】
図5及び図7に示すように、書き込み装置17は、本体部25と、本体部25に固定された14個の書き込み用の磁気ヘッド26〜2614を備えている。磁気ヘッド26〜2614は、書き込み部に相当する。本体部25は、その基端部が固定部材12に固定され、その先端部がステアリングシャフト14の外周付近まで延びるように形成されている。磁気ヘッド26〜2614は、本体部25の磁気ディスク16側の面に形成されている。磁気ヘッド26〜2614は、磁気ディスク16の書き込み面16aに近接するようにかつ非接触となるように配置されている。磁気ヘッド26〜2614は、本体部25の基端側から先端側へ向けて順に配列されている。磁気ヘッド26〜2614は、ステアリングシャフト14の回転軸Oを基準とした径方向に延びる線L1に沿って一直線に並ぶように配列されている。
【0023】
一方、図6及び図8に示すように、読み取り装置18は、本体部27と、本体部27に固定された14個の読み取り用の磁気ヘッド28〜2814を備えている。磁気ヘッド28〜2814は、読み取り部に相当する。本体部27は、その基端部が固定部材12に固定され、その先端部がステアリングシャフト14の外周付近まで延びるように形成されている。磁気ヘッド28〜2814は、本体部27の磁気ディスク16側の面に形成されている。磁気ヘッド28〜2814は、磁気ディスク16の書き込み面16aに近接するようにかつ非接触となるように配置されている。磁気ヘッド28〜2814は、本体部27の基端側から先端側へ向けて順に配列されている。磁気ヘッド28〜2814は、線L1に沿って一直線に並ぶように配列されている。
【0024】
磁気ヘッド26〜2614と磁気ヘッド28〜2814とが回転軸Oを基準として線対称に配置されている。さらには、磁気ヘッド26〜2614と磁気ヘッド28〜2814とが回転軸Oを基準として互いに180度ずれた位置に配置されている。
【0025】
ところで、図4に示すように、通常、車両では、ステアリングホイール15は、左に2回転分、右に2回転分だけ回転可能に構成されている。本実施形態の回転角度検出装置21は、このようなステアリングホイール15の回転角を0.1度毎に検出するように構成されている。
【0026】
即ち、回転角度検出装置21は、4回転するステアリングホイール15(1回転が360度)の回転角を0.1度毎に検出するように構成されている。
よって、検出回転角の総数は、
360度 ÷ 0.1度 × 4回転 = 14400
となる。
【0027】
この14400を2進数で表すためには、14桁必要となる。
13 = 8192
14 = 16384
13 < 14400 < 214
従って、本実施形態では、書き込み装置17は、14個の磁気ヘッド(26〜2614)を備え、読み取り装置18は、14個の磁気ヘッド(28〜2814)を備えている。
【0028】
制御装置22は、磁気ヘッド26〜2614を制御して磁気ディスク16の書き込み面16aにビット情報B(図9参照)を書き込む。ビット情報Bは、ステアリングホイール15の回転角情報である。
【0029】
ビット情報Bとは、磁気ディスク16の書き込み面16aの一部が磁気ヘッド26(26〜2614)によって磁化された情報であり、磁化された磁束の方向により「0」と「1」とを表している。
【0030】
制御装置22は、磁気ヘッド26〜26を制御して、ステアリングホイール15の回転回数を表すビット情報B(2桁の2進数)を書き込むように設定されている。制御装置22は、磁気ヘッド26〜2614を制御して、ステアリングホイール15の回転角を0.1度間隔で表すビット情報B(12桁2進数)を書き込むように設定されている。
【0031】
一方、制御装置22は、磁気ヘッド26〜26が書き込んだビット情報Bを、磁気ヘッド28〜28によってそれぞれ読み取り、そのビット情報Bに基づいてステアリングホイール15の回転回数を求める(図10参照)。制御装置22は、磁気ヘッド26〜2614が書き込んだビット情報Bを、磁気ヘッド28〜2814によってそれぞれ読み取り、そのビット情報Bに基づいてステアリングホイール15の回転角を0.1度間隔で求める(図11参照)。
【0032】
ここで、図11について説明する。
本実施形態では、図11に示すように、磁気ヘッド28〜2814にて読み取った信号は、一般的な2進数に基づく12ビットの符号パターンではなく、グレーコードに基づく12ビットの符号パターンと取り決めて回転角の処理を行っている。一般的な2進数に基づく12ビットの符号パターンとは、例えば、下4ビットの符号パターンで示すと、4ビットの符号パターンは、「0000」→「0001」→「0010」→「0011」→「0100」と変化する。この場合、例えば「0011」→「0100」と変化する際に、4ビットのうち3ビットが0→1又は1→0に換わる。このような0→1又は1→0への変換箇所が多いと、読み取り装置18の読み取り精度を高めることが難しい。
【0033】
そこで、本実施形態では、グレーコードに基づく12ビットの符号パターンを採用している。グレーコードに基づく12ビットの符号パターンとは、例えば、下4ビットの符号パターンで示すと、4ビットの符号パターンは、「0000」→「0001」→「0011」→「0010」と変化する。この場合、4ビットのうちいずれか1ビットのみが0→1又は1→0に換わるだけである。そのため、読み取り装置18の読み取り精度を高めることができる。
【0034】
同様に、図10に示すように、磁気ヘッド28〜28にて読み取った信号は、一般的な2進数に基づく2ビットの符号パターンではなく、グレーコードに基づく2ビットの符号パターンと取り決めて回転角の処理を行っている。
【0035】
ここで、書き込み装置17の磁気ヘッド26〜2614による書き込み面16aへの書き込みについて詳述する。
制御装置22は、書き込み面16aにおける磁気ヘッド28〜2814とそれぞれ対向している部分のビット情報Bを磁気ヘッド28〜2814によって随時読み取っている。また、制御装置22は、そのビット情報Bに基づいて求められた角度値に対して180度分だけの差がある値に相当するビット情報Bを、磁気ヘッド26〜2614を制御して、書き込み面16aにおける磁気ヘッド26〜2614と対向する部分に随時書き込んでいる。制御装置22は、磁気ディスク16が回転するに当たり読み取り装置18の磁気ヘッド28〜2814のうち少なくとも一つの磁気ヘッド(28〜2814)が読み取っているビット情報Bのデータが変化したと同時に、書き込み装置17の磁気ヘッド26〜2614を制御して書き込み面16aに書き込むビット情報Bのデータを変更する。
【0036】
図9に示すように、書き込み面16aには、磁気ヘッド26〜2614により0.1度間隔でビット情報Bが書き込まれる。また、制御装置22は、磁気ヘッド28〜2814のうち少なくとも一つの磁気ヘッド(28〜2814)が読み取っているビット情報Bのデータが変化した(0→1に換わる、又は1→0に換わる)ことに基づいて磁気ディスク16の回転を検出している。
【0037】
次に、回転角度検出装置21の作用について説明する。
なお、磁気ディスク16の書き込み面16aには、予め、全周に渡って各磁気ヘッド26〜2614(各磁気ヘッド28〜2814)と対応する位置(径方向における位置)に0.1度間隔でビット情報Bが書き込まれているものとする。書き込み面16aに書き込まれている各ビット情報Bのデータは、図10及び図11参照。
【0038】
制御装置22は、書き込み面16aにおける磁気ヘッド28〜2814とそれぞれ対向している部分におけるビット情報Bを磁気ヘッド28〜2814によって随時読み取っている。制御装置22は、そのビット情報Bに基づいて求められた角度値に対して180度分だけの差がある値に相当するビット情報Bを、磁気ヘッド26〜2614を制御して書き込み面16aにおける磁気ヘッド26〜2614と対向する部分に随時書き込んでいる。
【0039】
ステアリングホイール15が回転すると、ステアリングシャフト14及び磁気ディスク16も共に回転する。磁気ディスク16が回転することにより、磁気ヘッド28〜2814が読み取るビット情報Bのデータが変化する。制御装置22は、磁気ディスク16が回転するに当たり読み取り装置18の磁気ヘッド28〜2814のうち少なくとも一つの磁気ヘッド(28〜2814)が読み取っているビット情報Bのデータが変化したと同時に、書き込み装置17の磁気ヘッド26〜2614を制御して書き込み面16aに書き込むビット情報Bのデータを変更する。
【0040】
回転角度検出装置21は、このような制御を行うことにより、磁気ディスク16の書き込み面16aに対してビット情報Bを随時書き換え、ステアリングホイール15の多回転を好適に検出することが可能となる。そのため、磁気ディスク16の書き込み面16aには、ステアリングホイール15の1回転分のビット情報Bしか書き込むことができないにも拘わらず、そのビット情報Bを随時書き替えることにより、本実施形態ではステアリングホイール15の4回転分の回転角検出を行うことが可能となる。
【0041】
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)読み取り装置18は、回転する磁気ディスク16の書き込み面16aに書き込まれたビット情報Bを読み取る。制御装置22は、読み取り装置18が読み取っているビット情報Bに基づいてステアリングホイール15の回転角を求める。また、制御装置22は、磁気ディスク16が回転する度に書き込み装置17を制御して書き込み面16aにビット情報Bを書き込むため、ステアリングホイール15の多回転を検出することが可能となる。このように回転角度検出装置21は、ギア体を必要としない分、本体を小型化することができる。
【0042】
(2)本実施形態では、書き込み用の磁気ヘッド26〜2614を、ステアリングシャフト14の回転軸Oを基準とした径方向に延びる線L1に沿って一直線に並ぶように配列した。そのため、各磁気ヘッド26〜2614が書き込み面16aに書き込んだビット情報Bが、他の磁気ヘッド26〜2614によってビット情報Bが上書きされない。よって、回転角度検出装置21は、ステアリングホイール15の回転角を好適に検出することができる。
【0043】
(3)制御装置22は、磁気ディスク16が回転するに当たり読み取り装置18の磁気ヘッド28〜2814のうち少なくとも一つの磁気ヘッド(28〜2814)が読み取っているビット情報Bのデータが変化したと同時に、書き込み装置17の磁気ヘッド26〜2614を制御して書き込み面16aに書き込むビット情報Bのデータを変更する。そのため、磁気ヘッド28〜2814のうち少なくとも一つの磁気ヘッド(28〜2814)が読み取っているビット情報Bのデータが変化したと同時でなく、磁気ヘッド26〜2614を制御して書き込み面16aに書き込むビット情報Bのデータを変更する制御装置に比して、本実施形態の制御装置22は、制御処理を簡素化することができる。
【0044】
(4)磁気ヘッド26〜2614と磁気ヘッド28〜2814とを回転軸Oを基準として線対称に配置したため、磁気ヘッド26〜2614が書き込んだビット情報Bを、磁気ヘッド28〜2814がより一層正確に読み取ることができる。
【0045】
(5)本実施形態では、磁気ヘッド26〜2614と磁気ヘッド28〜2814とを回転軸Oを基準として互いに180度ずれた位置に配置した。このため、例えば磁気ヘッド26〜2614と磁気ヘッド28〜2814とを回転軸Oを基準として互いに10度ずれた位置に配置した場合に比して、本実施形態の回転角度検出装置21は、磁気ヘッド26〜2614と磁気ヘッド28〜2814とがそれぞれ発生する磁場の影響を互いに受けにくくすることができる。よって、回転角度検出装置21は、磁気ヘッド26〜2614によるビット情報Bの書き込み精度を好適に維持することができ、磁気ヘッド28〜2814によるビット情報Bの読み取り精度を好適に維持することができる。
【0046】
(6)磁気ヘッド26〜2614を、ステアリングシャフト14の回転軸Oを基準とした径方向に延びる線L1に沿って一直線に並ぶように配列した。磁気ディスク16における磁気ヘッド26〜2614と対向する部分では、磁気ディスク16が回転するに当たり書き込み面16aが進む方向(図5における進行方向S参照)は、磁気ヘッド26〜2614の配列方向(線L1の延びる方向)と直交する方向とした。このように、本実施形態では、磁気ヘッド26〜2614の配列方向と書き込み面16aの進行方向Sとが互いに直交した状態となっているため、それらの方向が互いに直交しない状態に比して、書き込み面16aに好適にビット情報Bを密集させて書き込むことができる。
【0047】
磁気ヘッド28〜2814を、線L1に沿って一直線に並ぶように配列した。磁気ディスク16における磁気ヘッド28〜2814と対向する部分では、磁気ディスク16が回転するに当たり書き込み面16aが進む方向(図6における進行方向S参照)は、磁気ヘッド28〜2814の配列方向(線L1の延びる方向)と直交する方向とした。磁気ヘッド28〜2814の配列方向と、書き込み面16aの進行方向Sとが互いに直交した状態となっているため、上記磁気ヘッド26〜2614によって書き込み面16aに書き込まれたビット情報Bを好適に読み取ることができる。
【0048】
(7)磁気ヘッド26〜2614は、書き込み面16aに対して非接触でビット情報Bを書き込むように構成した。磁気ヘッド28〜2814は、書き込み面16aに対して非接触でビット情報Bを読み取るように構成した。よって、磁気ヘッド26〜2614、磁気ヘッド28〜2814、及び書き込み面16aには、摩耗が生じることがなく、長期に渡りそれらを好適に機能させることができる。
【0049】
(8)本実施形態の回転角度検出装置21では、一般的な2進数に基づく符号パターンではなく、グレーコードに基づく符号パターンと取り決めて回転角の処理を行うようにした。従って、本実施形態の回転角度検出装置21は、一般的な2進数に基づく符号パターンを用いた場合に比して、読み取り装置18の読み取り精度を高めることができる。
【0050】
なお、前記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・前記実施形態では、グレーコードに基づく符号パターンと取り決めて回転角の処理を行うようにしていたが、一般的な2進数に基づく符号パターンと取り決めて回転角の処理を行うようにしてもよい。
【0051】
・前記実施形態の回転角度検出装置21では、ステアリングシャフト14の外周には、円盤状の磁気ディスク16を固定していた。書き込み装置17は、磁気ディスク16の書き込み面16aにビット情報Bを書き込み、読み取り装置18は、磁気ディスク16の書き込み面16aに書き込まれたビット情報Bを読み取っていた。これに限らず、図12に示すように、ステアリングシャフト14の外周に前記書き込み面16aと同様の書き込み面30を備えるようにしてもよい。この場合、ステアリングシャフト14は回転体に相当する。そして、書き込み装置17にて、その書き込み面30にビット情報Bを書き込み、読み取り装置18にて、その書き込み面30に書き込まれたビット情報Bを読み取るように回転角度検出装置21を構成してもよい。この場合、書き込み装置17の磁気ヘッド26〜2614は、回転軸Oに沿って一直線に並ぶように配列する。同様に、読み取り装置18の磁気ヘッド28〜2814は、回転軸Oに沿って一直線に並ぶように配列する。
【0052】
・前記実施形態では、磁気ヘッド26〜2614及び磁気ヘッド28〜2814を、ステアリングシャフト14の回転軸Oを基準とした径方向に延びる線L1に沿って一直線に並ぶように配列していた。これに限らず、図13に示すように、磁気ヘッド26〜2614及び磁気ヘッド28〜2814を、線L2の沿って一直線に並ぶように配列してもよい。線L2は、線L1に平行な線である。この場合には、磁気ヘッド26〜2614と磁気ヘッド28〜2814を、回転軸Oを基準として線対称に配置する。このように構成しても、各磁気ヘッド26〜2614が書き込み面16aに書き込んだビット情報Bが、他の磁気ヘッド26〜2614によりビット情報Bが上書きされない。よって、ステアリングホイール15の回転角を好適に検出することができる。
【0053】
・前記実施形態では、磁気ヘッド26〜2614を、ステアリングシャフト14の回転軸Oを基準とした径方向に延びる線L1に沿って一直線に並ぶように配列していた。これに限らず、図14に示すように、磁気ヘッド26〜2614を、線L1に沿って千鳥状に配置してもよい。この場合には、磁気ヘッド26〜2614と磁気ヘッド28〜2814を、回転軸Oを基準として線対称に配置する。このように構成しても、各磁気ヘッド26〜2614が書き込み面16aに書き込んだビット情報Bが、他の磁気ヘッド26〜2614によりビット情報Bが上書きされない。よって、ステアリングホイール15の回転角を好適に検出することができる。
【0054】
・前記実施形態では、回転角度検出装置21は、一つの書き込み装置17と、一つの読み取り装置18とを備えていた。これに限らず、図15(a)に示すように、回転角度検出装置21は、一つの書き込み装置17と、二つの読み取り装置18とを備えるように構成してもよい。このように構成すると、制御装置22は、二つの読み取り装置18からのビット情報Bに基づいてステアリングホイール15の回転角を求めるため、ステアリングホイール15の回転角をより一層正確に求めることができる。また、回転角度検出装置21は、3以上の複数個の読み取り装置18を備えるように構成してもよい。
【0055】
・前記実施形態では、回転角度検出装置21は、一つの書き込み装置17と、一つの読み取り装置18とを備えていた。これに限らず、図15(b)に示すように、回転角度検出装置21は、二つの書き込み装置17と、一つの読み取り装置18とを備えるように構成してもよい。このように構成すると、たとえ、二つの書き込み装置17のうち一方の書き込み装置17が不具合を起こしても、書き込み面16aに書き込まれたビット情報Bの全てに不具合が起こることがない。また、回転角度検出装置21は、3以上の複数個の書き込み装置17を備えるように構成してもよい。
【0056】
・前記実施形態では、制御装置22は、磁気ヘッド26〜2614を制御して磁気ディスク16の書き込み面16aにビット情報Bを随時書き込んでいた。これに限らず、制御装置22は、所定の条件信号が入力されているときのみ磁気ヘッド26〜2614を制御して磁気ディスク16の書き込み面16aにビット情報Bを書き込み、磁気ヘッド26〜26においてのみ磁気ディスク16の書き込み面16aにビット情報Bを随時書き込むように制御してもよい。このように構成すると、制御装置22の制御を簡素化することができる。
【0057】
・前記実施形態では、制御装置22は、磁気ヘッド26〜26を制御して、ステアリングホイール15の回転回数を表すビット情報B(2桁の2進数)を書き込むように設定していた。また、制御装置22は、磁気ヘッド26〜2614を制御して、ステアリングホイール15の回転角を0.1度間隔で表すビット情報B(12桁2進数)を書き込むように設定していた。これに限らず、制御装置22は、磁気ヘッド26〜2614を制御して、ステアリングホイール15の回転角を、0.1度毎で区切った0.0度〜1439.9度の値を表すビット情報B(14桁の2進数)を書き込むように設定してもよい。
【0058】
・前記実施形態では、磁気ヘッド26〜2614は、書き込み面16aに対して非接触でビット情報Bを書き込むように構成していた。磁気ヘッド28〜2814は、書き込み面16aに対して非接触でビット情報Bを読み取るように構成していた。これに限らず、磁気ヘッド26〜2614は、書き込み面16aに対して接触しながらビット情報Bを書き込むように構成してもよい。また、磁気ヘッド28〜2814は、書き込み面16aに対して接触しながらビット情報Bを読み取るように構成してもよい。
【0059】
・前記実施形態では、磁気ヘッド26〜2614と磁気ヘッド28〜2814とを回転軸Oを基準として互いに180度ずれた位置に配置していたが、この配置角度を180度以外に変更してもよい。
【0060】
・前記実施形態では、制御装置22は、読み取り装置18の磁気ヘッド28〜2814のうち少なくとも一つの磁気ヘッド(28〜2814)が読み取っているビット情報Bのデータが変化したと同時に、書き込み装置17の磁気ヘッド26〜2614を制御して書き込み面16aに書き込むビット情報Bのデータを変更していた。しかしながら、同時でなくてもよい。
【0061】
・前記実施形態では、回転角度検出装置21は、14個の磁気ヘッド26〜2614と、14個の磁気ヘッド28〜2814とを備えていた。これに限らず、回転角度検出装置21は、ステアリングホイール15における検出する回転回数や回転角の細かさに応じて、磁気ヘッド26〜2614の数及び磁気ヘッド28〜2814の数を適宜設定してもよい。
【0062】
・前記実施形態の回転角度検出装置21では、磁気ディスク記憶装置の原理を用いて、ステアリングホイール15の回転角を検出するように構成していた。これに限らず、回転角度検出装置21は、光磁気ディスク記憶装置の原理や書き換え型光ディスクの原理を用いて、ステアリングホイール15の回転角を検出するように構成してもよい。光磁気ディスク記憶装置の原理を用いる場合には、回転角度検出装置は、複数の書き込み部を有する書き込み装置(書き込み手段)と、複数の読み取り部を有する読み取り装置(読み取り手段)と、光磁気ディスク(回転体)とを備えている。書き込み部は、光磁気ディスクの磁性体からなる書き込み面を加熱するレーザ照射装置と、書き込み面の一部(加熱されている部分)を磁化するコイルとを備えている。読み取り部は、レーザ発振器と、偏光ビームスプリッタと、レンズと、ホトダイオードとを備えている。書き換え型光ディスクの原理を用いる場合には、回転角度検出装置は、複数の書き込み部を有する書き込み装置(書き込み手段)と、複数の読み取り部を有する読み取り装置(読み取り手段)と、光ディスク(回転体)とを備えている。書き込み部は、光ディスクの書き込み面の一部を「結晶状態」及び「アモルファス状態」のうち何れか一方に変化させるレーザ照射装置を備えている。読み取り部は、レーザ発振器と、偏光ビームスプリッタと、レンズと、ホトダイオードとを備えている。
【0063】
・前記実施形態では、回転角度検出装置21は、ステアリングホイール15の回転角を検出していたが、タイヤの回転角などを検出してもよい。
次に、上記実施形態及びその態様の変更から把握できる技術的思想について以下に追記する。
【0064】
(イ)前記読み取り手段を複数設け、前記制御手段は、前記複数の読み取り手段が読み取った前記ビット情報に基づいて前記被回転検出部材の回転角を求めることを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちいずれか1項に記載の回転角度検出装置。このように構成すると、制御手段は、複数の読み取り手段からのビット情報に基づいて被回転検出部材の回転角を求めるため、被回転検出部材の回転角をより一層正確に求めることが可能となる。
【0065】
(ロ)前記書き込み手段を複数設け、前記制御手段は、前記複数の書き込み手段を制御して前記書き込み面に前記ビット情報を書き込むことを特徴とする請求項1乃至請求項6、技術的思想(イ)のうちいずれか1項に記載の回転角度検出装置。このように構成すると、たとえ、複数の書き込み手段のうち一つの書き込み手段が不具合を起こしても、書き込み面に書き込まれたビット情報の全てに不具合が起こることがない。
【0066】
(ハ)前記書き込み部は、前記書き込み面に対して非接触で前記ビット情報を書き込み、前記読み取り部は、前記書き込み面に対して非接触で前記ビット情報を読み取ることを特徴とする請求項1乃至請求項6、技術的思想(イ)、技術的思想(ロ)のうちいずれか1項に記載の回転角度検出装置。このように構成すると、書き込み部と書き込み面とが非接触で、かつ読み取り部と書き込み面とが非接触なため、書き込み部、読み取り部、及び書き込み面には、摩耗が生じることがなく、長期に渡りそれらを好適に機能させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本実施形態におけるステアリング機構の部分側断面図。
【図2】図1におけるA−A線矢視断面図。
【図3】回転角度検出装置の構成を示す概略説明図。
【図4】ステアリングホイールの回転角の検出範囲を示す説明図。
【図5】図2における書き込み装置の部分拡大図。
【図6】図2における読み取り装置の部分拡大図。
【図7】図1における書き込み装置の部分拡大図。
【図8】図1における読み取り装置の部分拡大図。
【図9】磁気ディスクの書き込み面に書き込まれるビット情報を示す説明図。
【図10】ステアリングホイールの回転回数(回転角)と磁気ヘッドが読み取ったビット情報との関係を示す表。
【図11】ステアリングホイールの回転角と磁気ヘッドが読み取ったビット情報との関係を示す表。
【図12】態様の変更における回転角度検出装置の構成を示す概略斜視図。
【図13】態様の変更における磁気ディスク、書き込み装置、読み取り装置の関係を示す概略説明図。
【図14】態様の変更における書き込み装置を示す概略説明図。
【図15】(a)は、態様の変更における回転角度検出装置の構成を示す概略斜視図。(b)は、態様の変更における回転角度検出装置の構成を示す概略斜視図。
【符号の説明】
【0068】
15…被回転検出部材としてのステアリングホイール、21…回転角度検出装置、16…回転体としての磁気ディスク、16a,30…書き込み面、17…書き込み手段としての書き込み装置、18…読み取り手段としての読み取り装置、22…制御手段としての制御装置、26〜2614…書き込み部としての磁気ヘッド、28〜2814…読み取り部としての磁気ヘッド、B…ビット情報、O…回転軸。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被回転検出部材の回転角を検出する回転角度検出装置において、
前記被回転検出部材と共に回転しかつビット情報が書き換え可能な書き込み面を備えた回転体と、
前記被回転検出部材の回転角情報であるビット情報を前記書き込み面に書き込み可能な複数の書き込み部を備えた書き込み手段と、
前記書き込み面に書き込まれた前記ビット情報をそれぞれ読み取り可能な複数の読み取り部を備えた読み取り手段とを備え、
前記回転体が回転する度に前記書き込み手段を制御して前記書き込み面に前記ビット情報を書き込み、かつ前記読み取り手段が読み取っている前記ビット情報に基づいて前記被回転検出部材の回転角を求める制御手段とを備えたことを特徴とする回転角度検出装置。
【請求項2】
前記各書き込み部が前記書き込み面に書き込んだ前記ビット情報が、他の書き込み部によってビット情報が上書きされないように各書き込み部をそれぞれ配置したことを特徴とする請求項1に記載の回転角度検出装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記回転体が回転するに当たり前記複数の読み取り部のうち少なくとも一つの読み取り部が読み取っている前記ビット情報のデータが変化したと同時に、前記書き込み手段を制御して前記書き込み面に書き込む前記ビット情報のデータを変更することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転角度検出装置。
【請求項4】
前記複数の書き込み部と前記複数の読み取り部とを、前記回転体の回転軸を基準として線対称となるように配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の回転角度検出装置。
【請求項5】
前記複数の書き込み部と前記複数の読み取り部とを、前記回転体の回転軸を基準として互いに180度ずれた位置に配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項に記載の回転角度検出装置。
【請求項6】
前記複数の書き込み部は、前記回転体の回転軸を基準として径方向に沿うように配列し、
前記複数の読み取り部は、前記回転体の前記回転軸を基準として径方向に沿うように配列したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちいずれか1項に記載の回転角度検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−125879(P2006−125879A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−311321(P2004−311321)
【出願日】平成16年10月26日(2004.10.26)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】