説明

圧電アクチュエータ、レンズ鏡筒及びカメラ

【課題】駆動効率の高い圧電アクチュエータを提供すること。
【解決手段】圧電アクチュエータ1は、支持軸42の周方向に、組と組との間の第1間隔P1を等しくして複数組配置されたリフタ31,131及びスライダ32,132のそれぞれに対して設けられ、リフタ及びスライダを、軸方向一側へ、周方向一側へ、軸方向他側へ、及び周方向他側へ駆動させる駆動サイクルを繰り返させるリフト駆動体33,133及びスライド駆動体34,134と、スライダに載置され、1組のリフタ及びスライダにおける個々のリフタ及びスライダが、互いに異なるタイミングで駆動サイクルを繰り返して、周方向に回転される回転体20と、を備え、1組のリフタ及びスライダの個々のリフタ及びスライダ間の第2間隔P2は、第1間隔より狭くなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電アクチュエータ、この圧電アクチュエータを備えたレンズ鏡筒及びカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
軸線を中心とした周方向に、例えば6つ、等間隔にかつ放射状に配置された駆動ブロックを有する圧電アクチュエータが知られている(特許文献1)。この駆動ブロックは、駆動ブロックを軸線と平行な軸方向に駆動する第1圧電体、及び駆動ブロックを周方向に駆動する第2圧電体によって、軸方向一側へ駆動、周方向一側へ駆動、軸方向他側へ駆動、及び周方向他側に駆動させられる駆動サイクルを繰り返して移動する。このような圧電アクチュエータにおいて、駆動ブロックは、軸線を中心として放射状に、互いの間隔が均等になるように配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−237352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記構成の圧電アクチュエータにおいて、駆動効率をより高めることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするため、本発明の一実施形態を示す図面に対応する符号を付して説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0006】
請求項1に記載の発明は、軸線(42)を中心とした周方向に、組と組との間の第1間隔(P1)が等しくなるようにして複数組配置された駆動ブロック(31,32,131,132)と、前記駆動ブロック(31,32,131,132)のそれぞれに対して設けられ、該駆動ブロック(31,32,131,132)を前記軸線(42)と平行な軸方向に駆動する第1圧電体(33a,33b,133a,133b)、及び該駆動ブロック(31,32,131,132)を周方向に駆動する第2圧電体(34a,34b,134a,134b)と、を有し、該第1圧電体(33a,33b,133a,133b)及び該第2圧電体(34a,34b,134a,134b)によって、前記駆動ブロック(31,32,131,132)を、前記軸方向一側へ駆動、前記周方向一側へ駆動、前記軸方向他側へ駆動、及び前記周方向他側に駆動させる駆動サイクルを繰り返させる圧電部材(33,133,34,134)と、前記駆動ブロック(31,32,131,132)に載置され、前記1組の駆動ブロック(31,32,131,132)における個々の駆動ブロック(31,32,131,132)が、互いに異なるタイミングで前記駆動サイクルを繰り返すことによって、前記軸線(42)を中心とした周方向に回転される回転体(20)と、を備え、前記1組の駆動ブロック(31,32,131,132)における個々の駆動ブロック(31,32,131,132)間の第2間隔は、前記第1間隔(P1)より狭いこと、を特徴とする圧電アクチュエータ(1)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の圧電アクチュエータ(1)であって、前記1組の駆動ブロック(31,32,131,132)における個々の駆動ブロック(31,32,131,132)は、互いに平行に配置されている、ことを特徴とする圧電アクチュエータ(1)である。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の圧電アクチュエータ(1)であって、前記駆動ブロック(31,32,131,132)は、前記駆動ブロック(31,32,131,132)の周方向の移動方向に対して直交する向きを前記回転体(20)の回転円の径方向と一致させて放射状に配置されている、ことを特徴とする圧電アクチュエータ(1)である。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータ(1)であって、前記駆動ブロック(31,32,131,132)を少なくとも3組備えた、ことを特徴とする圧電アクチュエータ(1)である。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の振動アクチュエータを備えた、ことを特徴とするレンズ鏡筒(302)である。
請求項6に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の振動アクチュエータを備えた、ことを特徴とするカメラである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、駆動効率の高い圧電アクチュエータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】圧電アクチュエータを備えた本発明の実施形態のカメラの断面概略図である。
【図2】圧電アクチュエータの正面図である。
【図3】図2のG−G矢視断面図である。
【図4】図3のH−O−H矢視断面図である。
【図5】本発明の実施形態における圧電アクチュエータの模式拡大図である。
【図6】圧電アクチュエータの駆動説明図である。
【図7】図6に続く、圧電アクチュエータの駆動説明図である。
【図8】比較形態の圧電アクチュエータの断面図である。
【図9】駆動機構の他の配置例の図であり図3に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本実施形態の圧電アクチュエータ1を備えたカメラの断面概略図である。圧電アクチュエータ1は、ベース部材10に設けられた駆動機構30,130によって回転体20を回転させ、その回転力で、カメラ300のレンズ鏡筒303を作動させる。
【0010】
図2は、圧電アクチュエータ1の正面図である。圧電アクチュエータ1は、ベース部材10と、ベース部材10に対して回転可能な回転体20と、ベース部材10に設けられて回転体20をR方向に回転させる駆動機構30,130とを備えている。
【0011】
なお、以下の説明において、各部の動作方向及び移動方向を、図6に示すように、X−Y−Z座標によって示す。図中左右方向をX軸方向とし、右側をプラス側、左側をマイナス側とする。また、X軸と直交する図中上下方向をY軸方向とし、上側をプラス側、下側をマイナス側とする。さらに、X−Y平面と直交する方向をZ軸方向とする。なお、X軸は、圧電アクチュエータ1の支持軸42と平行な方向である。
【0012】
図3は図2のG−G矢視断面図であり、図4は図3のH−O−H矢視断面図である。図示するように回転体20は、ベアリング41を介して支持軸42によって回転自在に軸支され、ベース部材10と軸方向に重なるようにして設けられている。回転体20の外周面には、回転力を出力するための歯車43が形成されている。回転体20は、駆動機構30,130に支持されている。
【0013】
本実施形態の圧電アクチュエータ1は、図2及び図3(A)に示すように、互いに隣接した1対の駆動機構30,130を3組備えている。
なお、1対の駆動機構30,130は、同一構造になっている。このため、回転始端側(図2において左側)の駆動機構30を説明し、回転体20の回転方向Rの回転終端側(図2において右側)の駆動機構130の説明は、駆動機構30の符号に100番台の符号を付して、その説明を省略する。
【0014】
回転体20(図2,図4)は、円筒状の形状をしており、上部に歯車50(図2)が形成されている。回転体20は、不図示の付勢手段(回転体20の自重でも良い)によってベース部材10に向けて所定の力で付勢されている。ベース部材10は、中央に支持軸42が挿通固定されている。
【0015】
ベース部材10における回転体20と対向する端部には、駆動機構30,130を収容する保持凹部11,111が、ベース部材10の周方向(すなわち、回転体20の回転方向)に複数(6カ所)設けられている。保持凹部11,111は、互いに平行にかつ環状の円筒形状のベース部材10の中心線に平行にベース部材10の肉厚部分を通して形成されている。
【0016】
図5は、2つの駆動機構30,130を模式的に示した図である。
図示するように、保持凹部11は、正面の形状が略矩形であって、Z軸方向に貫通して形成されている。
駆動機構30は、駆動ブロックとしてのリフタ31及びスライダ32を備えている。また、リフタ31とベース部材10との間に配置されたリフト駆動体33と、リフタ31とスライダ32との間に配置されたスライド駆動体34等を備えている。
【0017】
リフタ31は、直方体状であって、例えば、アルミニウム合金等の軽金属によって形成されて、保持凹部11に収容されている。リフタ31の上部は、ベース部材10の上部より所定量上方に突出している。圧電部材としてのリフト駆動体33は、リフタ31のX軸方向前後の外面31F,31Rと、保持凹部11におけるX軸方向前後の内壁面11F,11Rとの間に、それぞれ配置されている。すなわち、リフタ31のX軸プラス側の外面31Fと保持凹部11の内壁面11Fとの間にリフト駆動体33が配置され、リフタ31のX軸マイナス側の外面31Rと保持凹部11の内壁面11Rとの間にもリフト駆動体33が配置されている。
【0018】
リフト駆動体33は、Z軸方向に並列に配置された第1圧電素子としての1対の圧電素子33a,33bを備えている。各圧電素子33a,33bは、たとえばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)によって、所定の縦横比および厚さの薄い矩形の板状に形成され、圧電効果を有している。その振動モードは厚み滑り振動(変形振動)であって、長手方向(Y軸方向)の変形を利用するようになっている。
【0019】
そして、各圧電素子33a,33bは、リフタ31の外面31F,31Rに導電性の接着剤によって接着され、保持凹部11の内壁面11F,11Rには絶縁性の接着剤によって接着されて、厚み滑り振動方向をY軸方向(保持凹部11に対してリフタ31を移動させる方向)にして設けられている。
【0020】
スライダ32は、下面形状がリフタ31と同一形状のステンレス合金鋼等によって形成され、圧電素子部材としてのスライド駆動体34を介してリフタ31の上面に配設されている。スライダ32の上面は、回転体20の被駆動面21と対応する平坦な駆動面32Aとなっている。
【0021】
スライド駆動体34は、リフト駆動体33と同様に、Z軸方向に並列に配置された1対の圧電素子34a,34bを備えている。第2圧電素子としての圧電素子34a,34bは、リフト駆動体33の圧電素子33a,33bと同様に、所定の縦横比で所定厚さの薄い板状であって、振動方向をX軸方向(リフタ31に対してスライダ32を直角に移動させる方向)に設けられている。
【0022】
リフト駆動体33の圧電素子33a,33bと、スライド駆動体34の圧電素子34a,34bとには、不図示の制御装置によって制御される不図示の駆動回路からそれぞれ駆動電圧が印加されるようになっている。駆動電圧は、例えば、±1.0Vで変化するように設定され、この駆動電圧によってリフト駆動体33が厚み滑り振動してリフタ31を移動させると共に、スライド駆動体34が厚み滑り振動してスライダ32をX軸のマイナス方向へ移動させる。
【0023】
すなわち、リフト駆動体33は、電圧の印加による各圧電素子33a,33bの変形振動によって、リフタ31を保持凹部11に対してY軸方向に所定のストロークだけ移動する。また、スライド駆動体34は、電圧の印加による圧電素子34a,34bの変形振動によって、スライダ32をリフタ31に対して(すなわち、ベース部材10に対して)X軸方向に所定のストロークだけ移動させる。
【0024】
次に、圧電アクチュエータ1の動作を説明する。
圧電アクチュエータ1は、制御装置に制御された駆動装置から、リフト駆動体33およびスライド駆動体34にそれぞれ所定の位相で駆動電圧が印加され、駆動ブロックとしての駆動機構30(30F,30R)が作動して回転体20をX軸マイナス方向(R方向)に回転させるようになっている。
【0025】
図6(A)は、リフト駆動体33とスライド駆動体34とが非駆動状態にいる図である。
非駆動状態では、1対の駆動機構30,130の各スライダ32,132で回転体20を支持している。
【0026】
この非駆動状態から、図6(B)に示すように左側の駆動機構30のリフト駆動体33がY軸マイナス方向に変形をし、スライド駆動体34が後退(X軸マイナス)変形をする。このため、回転体20は、右側(回転体の回転終端側)の駆動機構130に支持されている。なお、圧電アクチュエータ1は、図3に示すように、駆動機構30,130を1対3組有しているため、各組の駆動機構130が回転体20を支持している。すなわち、3つの駆動機構130が回転体を支持している。
【0027】
次に、図6(C)に示すように左側の駆動機構30のリフト駆動体33がY軸プラス方向に変形して、リフタ31とスライダ32を同方向へ移動させる。左側の駆動機構30は、回転体20に駆動面32Aで接触する。
【0028】
そして、図6(D)に示すように、左側の駆動機構30のスライド駆動体34が前進(X軸プラス方向)変形する。これにより、左側の駆動機構30のスライダ32に支持された回転体20は矢印R方向に前進回転する。この間に右側の駆動機構130のリフタ131がリフト駆動体133のY軸マイナス方向への変形によって同方向へ移動し、スライダ132がスライド駆動体134によって、X軸マイナス方向へ移動する。
【0029】
その後、図6(E)に示すように、左側の駆動機構30のスライダ32が回転体20を所定量回転すると同時に、右側の駆動機構130のリフタ131がリフト駆動体133によってY軸プラス方向に移動して回転体20を支持する。
【0030】
そして、図6(F)に示すように、右側の駆動機構130のスライダ132が、スライド駆動体134のX軸プラスの方向への変形によって、回転体20を引き続いて矢印R方向へ回転させる。右側の駆動機構130がX軸プラス方向へ所定距離だけ回転体20を矢印R方向に回転させる間に、左側の駆動機構30のリフタ31がY軸マイナス方向に移動して回転体20から離れて、スライダ32がX軸マイナス方向へ移動する。
【0031】
図7(A)に示すように、リフタ31がY軸プラス方向に移動して、左側の駆動機構30に回転体20を支持される。この間、右側の駆動機構130のリフタ131がリフト駆動体133のY軸マイナス方向への変形によって同方向へ移動する。
【0032】
その後、図7(B)に示すように、左側の駆動機構30のスライダ32がX軸プラス方向へ移動して、回転体20を矢印R方向へ回転を継続させる。この間、右側の駆動機構130のスライダ132が、スライド駆動体134のX軸マイナス方向への変形によって、同方向へ移動する。
そして、図7(C)に示す動作をする。この動作は、図6(E)に示す動作と同様である。
【0033】
その後、圧電アクチュエータ1は、図6(F)、図7(A)、(B)、図6(E)の動作を繰り返して回転体20をR方向へ回転させる。
このようにして、圧電アクチュエータ1は、回転体20を連続して回転させていく。
【0034】
ところで、圧電アクチュエータ1は、図3(A)に示すように、駆動機構30,130が平行に配置されている。この場合、1対の駆動機構30,130における個々の駆動機構間の第2間隔(P2)は、1対の駆動機構の組みと組みとの間の第1間隔(P1)より狭く(P2<P1)設定されている。
【0035】
このようにすると、図3(B)に示すように、駆動機構30,130の送り振動振幅を、ブロックの捩じり振動からブロックの倒れ振動として取り出すことができるようになる。この結果、スライダ32は、スリップが小さくなり、振幅L2を大きくして、回転体を回転させることができる。よって、圧電アクチュエータ1の駆動効率を高めることができる。
【0036】
図8に比較形態を示す。図8(A)に示すように、比較形態のアクチュエータ801は、軸線CLを中心とした周方向に、例えば6つ、等間隔にかつ放射状に配置された駆動ブロック802を有している。この駆動ブロック802は、この駆動ブロック802を軸線と平行な軸方向に駆動する第1圧電体803、及び駆動ブロック802を周方向に駆動する第2圧電体804によって、軸方向一側へ駆動、周方向一側へ駆動、軸方向他側へ駆動、及び周方向他側に駆動させられる駆動サイクルを繰り返して移動するようになっている。そして、個々の駆動ブロック802が、この駆動サイクルを互いに異なるタイミングで繰り返すことによって、個々の駆動ブロックに共通に接触している不図示の回転体を回転させるようになっている。
【0037】
しかし、この圧電アクチュエータは、駆動ブロックが軸線CLを中心として等間隔に放射状に配置され、かつ間隔が広いため(図8(A))、第2圧電体804による駆動ブロック802の周方向への移動(振幅)が、軸線側の中心O(図8(B))を基準にして、駆動ブロックの外側を振るようにして行われる。すなわち、内側を中心として外側がねじれるような振動振幅になる。この結果、比較形態の圧電アクチェータは、駆動ブロック802の一方向への変位距離(L1)が短く、回転体の回転量が少なり、駆動効率が低くなる。
【0038】
これに対して、本実施形態によると、圧電アクチュエータ1は、駆動機構30,130の駆動動作を回転体20に効率良く伝えて、回転体20を効率良く回転させることができる。このため、圧電アクチュエータ1は、カメラ300のレンズ鏡筒302を速やかに移動させることができて、カメラ300の焦点調節を容易に行うことができる。
【0039】
以上、本実施形態によると、以下の効果を有する。
(1)圧電アクチュエータ1は、1組の駆動機構30,130における個々の駆動機構30,130間の第2間隔(P2)を、軸線としての支持軸42を中心とした周方向に、組と組との間の第1間隔駆(P1)より狭くしてあるので、駆動機構30,130が回転体20を略直線的に受け渡すことができて、駆動効率を高めることができる。
【0040】
(2)圧電アクチュエータ1は、駆動機構を少なくとも3組備えているので、駆動機構が回転体20に安定した状態で接触することができて、回転体の駆動効率を高めることができる。
【0041】
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)1対の駆動機構30,130は、図9に示すように、駆動機構30,130の周方向の移動方向に対して直交する向きを回転体20の回転円の径方向と一致させて放射状に配置してもよい。
この場合においても、1対の駆動機構30,130における個々の駆動機構間の第2間隔(P2)は、1対の駆動機構の組みと組みとの間の第1間隔(P1)より狭く(P2<P1)設定されている。なお、1対の駆動機構30,130における個々の駆動機構間の第2間隔(P2)は、駆動機構30,130の放射方向長さの中央同士の間隔である。
図9に示す1対の駆動機構30,130も、接近して隣同士に配置されているため、回転体20を直線的に受け渡すことができる。この結果、圧電アクチュエータ1の駆動効率を高めることができる。
【0042】
(2)本実施形態では、駆動機構の組数は3組であるが、3組以上なら何組でもよい。
(3)1組の駆動機構の数は、2つであるが、2つ以上ならいくつでもよい。しかし、偶数が、制御し易いので好ましい。
【0043】
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
【符号の説明】
【0044】
P1:第1間隔、P2:第2間隔、1:圧電アクチュエータ、20:回転体、30,130:駆動機構、31,131:リフタ、32,132:スライダ、33,133:リフト駆動体、33a,33b:圧電素子、133a,133b:圧電素子、34,134:スライド駆動体、34a,34b:圧電素子、134a,134b:圧電素子、41:ベアリング、42:支持軸、300:カメラ、302:レンズ鏡筒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線を中心とした周方向に、組と組との間の第1間隔が等しくなるようにして複数組配置された駆動ブロックと、
前記駆動ブロックのそれぞれに対して設けられ、該駆動ブロックを前記軸線と平行な軸方向に駆動する第1圧電体、及び該駆動ブロックを周方向に駆動する第2圧電体と、を有し、該第1圧電体及び該第2圧電体によって、前記駆動ブロックを、前記軸方向一側へ駆動、前記周方向一側へ駆動、前記軸方向他側へ駆動、及び前記周方向他側に駆動させる駆動サイクルを繰り返させる圧電部材と、
前記駆動ブロックに載置され、前記1組の駆動ブロックにおける個々の駆動ブロックが、互いに異なるタイミングで前記駆動サイクルを繰り返すことによって、前記軸線を中心とした周方向に回転される回転体と、を備え、
前記1組の駆動ブロックにおける個々の駆動ブロック間の第2間隔は、前記第1間隔より狭いこと、
を特徴とする圧電アクチュエータ。
【請求項2】
請求項1に記載の圧電アクチュエータであって、
前記1組の駆動ブロックにおける個々の駆動ブロックは、互いに平行に配置されていること、
を特徴とする圧電アクチュエータ。
【請求項3】
請求項1に記載の圧電アクチュエータであって、
前記駆動ブロックは、前記駆動ブロックの周方向の移動方向に対して直交する向きを前記回転体の回転円の径方向と一致させて放射状に配置されていること、
を特徴とする圧電アクチュエータ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータであって、
前記駆動ブロックを少なくとも3組備えたこと、
を特徴とする圧電アクチュエータ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の振動アクチュエータを備えたこと、
を特徴とするレンズ鏡筒。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか1項に記載の振動アクチュエータを備えたこと、
を特徴とするカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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