説明

基板処理装置

【課題】反転受渡部の数を最小限にしつつ、搬送ロボットの待機時間を極力低減することができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】反転受渡部RVPASS2は、第3保持機構93および第4保持機構94を備える。第3保持機構93と第4保持機構94とは回転中心軸RXを挟んで上下対称位置に設けられており、回転中心軸RXの周りで180°回転して互いの位置が入れ替わる。搬入側の搬送ロボットは高さ位置H4にて第3保持機構93または第4保持機構94に基板を渡す。反転受渡部RVPASS2にて表裏反転された基板は、高さ位置H3にて第3保持機構93または第4保持機構94から搬出側の搬送ロボットによって受け取られる。搬入側の搬送ロボットは、先行する基板の反転処理が完了する前に、後続の基板の搬送を開始することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する)を連続して処理する基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、半導体や液晶ディスプレイなどの製品は、上記基板に対して洗浄、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、層間絶縁膜の形成、熱処理、ダイシングなどの一連の諸処理を施すことにより製造されている。一般に、これらの各種処理を実行する処理ユニットと処理ユニットに基板を搬送する搬送ロボットとを組み込んで1台の基板処理装置が構成されている。例えば、基板にレジスト塗布処理を行う塗布処理ユニット、基板に現像処理を行う現像処理ユニットおよびそれらの間で基板を搬送する搬送ロボットを組み込んだ装置がいわゆるコータ&デベロッパとして広く使用されている。
【0003】
このような基板処理装置の一例として、例えば特許文献1には、1台の搬送ロボットとその搬送対象となる複数の処理ユニットとをもって1つのセルを構成し、複数のセルを並設するとともに、セル間に基板受渡部を設けて隣接するセルの搬送ロボット間の基板の受け渡しを基板受渡部を介して実行するコータ&デベロッパが開示されている。
【0004】
特許文献1に開示の装置は、基板にレジスト塗布処理および現像処理を行うものであったが、これと同様に複数のセルを基板受渡部を介して接続するというセル構造を他の種の処理を行う装置、例えばブラシを使用して基板を洗浄する洗浄処理装置に適用することも考えられる。すなわち、未処理基板および処理済基板を集積するインデクサセルとブラシ洗浄ユニットを配置した洗浄処理セルとを基板受渡部を介して接続することにより洗浄処理装置を構成する。インデクサセルおよび洗浄処理セルのそれぞれには各セル専用の搬送ロボットを配設する。
【0005】
【特許文献1】特開2005−93653号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のようなセル構造を有する基板処理装置において、各セルでの処理ステップ数が多くなると搬送ロボットの搬送工程が多くなって搬送律速となる。これを改善するために、セル間の基板受渡部にて何らかの基板処理を実行し、セルでの処理ステップ数を減らすことが考えられる。すなわち、基板受渡部が、セル間の基板の受け渡しという本来の役割の他に基板処理部をも兼ねるのである。例えば、セルにブラシ洗浄ユニットを配置した洗浄処理装置においては、基板受渡部にて基板の表裏反転処理を行うことが考えられる。従前はセル内にて行っていた基板処理を基板受渡部にて行うことにより、セルでの処理ステップ数が減少して搬送ロボットの搬送負担も軽減される。
【0007】
しかしながら、基板受渡部が何らかの基板処理を行う場合、その基板処理が完了するまで搬送ロボットが次の基板を基板受渡部に搬入することができない、すなわち次の基板の搬送動作を開始することができないという新たな問題が生じる。これを解決するための最も簡便な手法は基板処理を行う受渡部の数を増やすことであるが、表裏反転処理を行う受渡部である反転受渡部はサイズが大きく、装置全体のレイアウトの都合上、安易にその段数を増やすことはできない。特に、基板受渡部にアクセスするいずれか一方の搬送ロボットの鉛直方向動作範囲が制限されている場合には、表裏反転処理を行う反転受渡部を多段積層構造とすることは極めて困難である。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、反転受渡部の数を最小限にしつつ、搬送ロボットの待機時間を極力低減することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、複数の基板を連続して処理する基板処理装置において、第1搬送ロボットを有して基板を送り出す送り側区画と、第2搬送ロボットを有して前記送り側区画から送り出された基板を受け取る受け側区画と、前記送り側区画と前記受け側区画との間に設けられ、前記第1搬送ロボットから渡された基板の表面と裏面とを反転させて前記第2搬送ロボットに受け取らせる反転受渡部と、を備え、前記反転受渡部は、基板を保持する第1保持手段と、基板を保持する第2保持手段と、前記第1保持手段および前記第2保持手段を水平方向に沿った回転中心軸の周りで回転させる回転駆動機構と、を備え、前記第1保持手段および前記第2保持手段は前記回転中心軸を挟んで対称位置に設けられ、前記回転駆動機構は、前記第1保持手段および前記第2保持手段を第1の位置と第2の位置との間で交互に入れ替えるように回転させ、前記第1搬送ロボットは、前記第1の位置にて前記第1保持手段または前記第2保持手段に基板を渡し、前記第2搬送ロボットは、反転後の基板を前記第2の位置にて前記第1保持手段または前記第2保持手段から受け取ることを特徴とする。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る基板処理装置において、前記第1搬送ロボットは、m本(mは1以上の整数)の搬送アームを備えてm枚の基板を同時に搬送し、前記第2搬送ロボットは、n本(nは1以上の整数)の搬送アームを備えてn枚の基板を同時に搬送し、前記第1保持手段および前記第2保持手段のそれぞれは、mまたはnのうち大きい方と同数の基板保持機構を備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の発明は、複数の基板を連続して処理する基板処理装置において、搬送ロボットおよび当該搬送ロボットによって基板が搬送される処理部を有する処理区画と、移載ロボットを有し、前記処理区画に未処理基板を渡すとともに前記処理区画から処理済基板を受け取るインデクサ区画と、前記インデクサ区画と前記処理区画との間に設けられ、前記移載ロボットから渡された未処理基板の表面と裏面とを反転させて前記搬送ロボットに受け取らせる第1反転受渡部と、前記インデクサ区画と前記処理区画との間に設けられ、前記搬送ロボットから渡された処理済基板の表面と裏面とを反転させて前記移載ロボットに受け取らせる第2反転受渡部と、を備え、前記第1反転受渡部は、基板を保持する第1保持手段と、基板を保持する第2保持手段と、前記第1保持手段および前記第2保持手段を水平方向に沿った第1回転中心軸の周りで回転させる第1回転駆動機構と、を備え、前記第2反転受渡部は、基板を保持する第3保持手段と、基板を保持する第4保持手段と、前記第3保持手段および前記第4保持手段を水平方向に沿った第2回転中心軸の周りで回転させる第2回転駆動機構と、を備え、前記第1保持手段および前記第2保持手段は前記第1回転中心軸を挟んで対称位置に設けられ、前記第3保持手段および前記第4保持手段は前記第2回転中心軸を挟んで対称位置に設けられ、前記第1回転駆動機構は、前記第1保持手段および前記第2保持手段を第1の位置と第2の位置との間で交互に入れ替えるように回転させ、前記第2回転駆動機構は、前記第3保持手段および前記第4保持手段を第3の位置と第4の位置との間で交互に入れ替えるように回転させ、前記移載ロボットは、前記第1の位置にて前記第1保持手段または前記第2保持手段に未処理基板を渡すとともに、前記第3の位置にて前記第3保持手段または前記第4保持手段から処理済基板を受け取り、前記搬送ロボットは、前記第2の位置にて前記第1保持手段または前記第2保持手段から未処理基板を受け取るとともに、前記第4の位置にて前記第3保持手段または前記第4保持手段に処理済基板を渡すことを特徴とする。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項3の発明に係る基板処理装置において、前記移載ロボットは、m本(mは1以上の整数)の搬送アームを備えてm枚の基板を同時に搬送し、前記搬送ロボットは、n本(nは1以上の整数)の搬送アームを備えてn枚の基板を同時に搬送し、前記第1保持手段、前記第2保持手段、前記第3保持手段および前記第4保持手段のそれぞれは、mまたはnのうち大きい方と同数の基板保持機構を備えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項3または請求項4の発明に係る基板処理装置において、前記インデクサ区画と前記処理区画との間に設けられ、前記移載ロボットから渡された未処理基板を載置して前記搬送ロボットに受け取らせる第1載置部と、前記インデクサ区画と前記処理区画との間に設けられ、前記搬送ロボットから渡された処理済基板を載置して前記移載ロボットに受け取らせる第2載置部と、をさらに備えることを特徴とする。
【0014】
また、請求項6の発明は、請求項3から請求項5のいずれかの発明に係る基板処理装置において、前記処理部は、基板の裏面を洗浄する裏面洗浄ユニットを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、第1保持手段および第2保持手段は回転中心軸を挟んで対称位置に設けられ、回転駆動機構は第1保持手段および第2保持手段を第1の位置と第2の位置との間で交互に入れ替えるように回転させ、送り側区画の第1搬送ロボットは第1の位置にて第1保持手段または第2保持手段に基板を渡し、受け側区画の第2搬送ロボットは反転後の基板を第2の位置にて第1保持手段または第2保持手段から受け取るため、第1搬送ロボットは、先行する基板の反転処理が完了する前に、後続の基板の搬送を開始することができ、反転受渡部の数を最小限にしつつ、搬送ロボットの待機時間を極力低減することができる。
【0016】
また、請求項3の発明によれば、第1保持手段および第2保持手段は第1回転中心軸を挟んで対称位置に設けられ、第3保持手段および第4保持手段は第2回転中心軸を挟んで対称位置に設けられ、第1回転駆動機構は第1保持手段および第2保持手段を第1の位置と第2の位置との間で交互に入れ替えるように回転させ、第2回転駆動機構は第3保持手段および第4保持手段を第3の位置と第4の位置との間で交互に入れ替えるように回転させ、移載ロボットは第1の位置にて第1保持手段または第2保持手段に未処理基板を渡すとともに、第3の位置にて第3保持手段または第4保持手段から処理済基板を受け取り、搬送ロボットは第2の位置にて第1保持手段または第2保持手段から未処理基板を受け取るとともに、第4の位置にて第3保持手段または第4保持手段に処理済基板を渡すため、移載ロボットおよび搬送ロボットは、先行する基板の反転処理が完了する前に、後続の基板の搬送を開始することができ、反転受渡部の数を最小限にしつつ、搬送ロボットの待機時間を極力低減することができる。
【0017】
特に、請求項5の発明によれば、移載ロボットから渡された未処理基板を載置して搬送ロボットに受け取らせる第1載置部と、搬送ロボットから渡された処理済基板を載置して移載ロボットに受け取らせる第2載置部と、を備えるため、反転処理を伴わない基板の受け渡しをも行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明に係る基板処理装置1の平面図である。また、図2は図1のA−A線から見た図であり、図3は図1のB−B線から見た図である。なお、図1から図3にはそれらの方向関係を明確にするためZ軸方向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交座標系を付している。基板処理装置1は、複数枚の半導体ウェハー等の基板Wに連続してスクラブ洗浄処理を行う洗浄装置であり、インデクサセルIDおよび洗浄処理セルSPの2つのセル(処理区画)を並設して構成されている。また、基板処理装置1は、インデクサセルIDおよび洗浄処理セルSPに設けられた各動作機構を制御して基板Wの洗浄処理を実行させる制御部5を備える。
【0020】
インデクサセルIDは、装置外から受け取った未処理基板を洗浄処理セルSPに渡すとともに、洗浄処理セルSPから受け取った処理済基板を装置外に搬出するためのセルである。インデクサセルIDは、キャリアCを載置する複数のキャリアステージ11(本実施形態では4個)と、各キャリアCから未処理の基板Wを取り出すとともに、各キャリアCに処理済みの基板Wを収納する移載ロボットIRとを備えている。
【0021】
各キャリアステージ11に対しては、未処理の基板Wを収納したキャリアCが装置外部からAGV(Automated Guided Vehicle)等によって搬入されて載置される。また、装置内でのスクラブ洗浄処理が終了した基板Wはキャリアステージ11に載置されたキャリアCに再度格納される。処理済みの基板Wを格納したキャリアCもAGV等によって装置外部に搬出される。すなわち、キャリアステージ11は、未処理の基板Wおよび処理済みの基板Wを集積する基板集積部として機能する。なお、キャリアCの形態としては、基板Wを密閉空間に収納するFOUP(front opening unified pod)の他に、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッドや収納基板Wを外気に曝すOC(open cassette)であっても良い。
【0022】
移載ロボットIRは、搬送アーム12、それを搭載するアームステージ13、および、可動台14を備えている。可動台14は、キャリアステージ11の並びと平行に(Y軸方向に沿って)延びるボールネジ15に螺合されるとともに、2本のガイドレール16,16に対して摺動自在に設けられている。よって、図示を省略する回転モータによってボールネジ15が回転すると、可動台14を含む移載ロボットIRの全体がY軸方向に沿って水平移動する。
【0023】
可動台14上にアームステージ13が搭載されている。可動台14には、アームステージ13を鉛直方向(Z軸方向)に沿った軸心周りにて旋回駆動するモータおよび鉛直方向に沿って昇降移動させるモータ(いずれも図示省略)が内蔵されている。そして、このアームステージ13上に搬送アーム12が搭載されている。図1に示すように、搬送アーム12は、平面視でフォーク状に形成されている。搬送アーム12は、フォーク状部分で基板Wの下面を支持する。また、搬送アーム12は、アームステージ13に内蔵された駆動機構(図示省略)によって多関節機構が屈伸動作されることにより、水平方向(アームステージ13の旋回半径方向)に沿って進退移動可能に構成されている。
【0024】
このような構成により、搬送アーム12は、Y軸方向に沿った水平移動、昇降移動、水平面内での旋回動作および旋回半径方向に沿った進退移動を行うことが可能である。そして、移載ロボット12は、フォーク状部分で基板Wを支持する搬送アーム12をキャリアステージ11に載置されたキャリアCおよび後述の基板受渡部50にアクセスさせ、キャリアステージ11と基板受渡部50との間で基板Wを搬送する。
【0025】
インデクサセルIDに隣接して洗浄処理セルSPが設けられている。インデクサセルIDと洗浄処理セルSPとの間には雰囲気遮断用の隔壁19が設けられており、その隔壁19の一部を貫通して基板受渡部50が設けられている。すなわち、基板受渡部50はインデクサセルIDと洗浄処理セルSPとの接続部分に設けられているものであり、両セル間での基板Wの受け渡しのために介在している。
【0026】
本実施形態の基板受渡部50は、上から順に反転受渡部RVPASS1、2段の戻り載置部RPASS1,RPASS2、2段の送り載置部SPASS1,SPASS2、反転受渡部RVPASS2を鉛直方向に積層して構成されている。上側の反転受渡部RVPASS1および2段の戻り載置部RPASS1,RPASS2は、洗浄処理セルSPからインデクサセルIDに処理済みの基板Wを渡すために介在している。一方、下側の反転受渡部RVPASS2および2段の送り載置部SPASS1,SPASS2は、インデクサセルIDから洗浄処理セルSPに未処理の基板Wを渡すために介在している。基板受渡部50の詳細についてはさらに後述する。
【0027】
洗浄処理セルSPは、基板Wにスクラブ洗浄処理を行うセルであり、基板Wの表面のスクラブ洗浄処理を行う表面洗浄処理部SS1と,基板Wの裏面のスクラブ洗浄処理を行う裏面洗浄処理部SS2と、基板Wの表裏を反転させる反転部FR,RFと、表面洗浄処理部SS1,裏面洗浄処理部SS2および反転部FR,RFに対して基板Wの受け渡しを行う搬送ロボットTRとを備える。洗浄処理セルSPにおいては、搬送ロボットTRを挟んで表面洗浄処理部SS1と裏面洗浄処理部SS2とが対向して配置されている。具体的には、表面洗浄処理部SS1が装置背面側に、裏面洗浄処理部SS2が装置正面側に、それぞれ位置している。なお、基板Wの「表面」とは基板Wの主面のうちのパターンが形成される面であり、「裏面」とは表面の反対側の面である。また、基板Wの「上面」とは基板Wの主面のうち上側を向いている面であり、「下面」とは下側を向いている面である(表面であるか裏面であるかと関わりない)。
【0028】
図2に示すように、表面洗浄処理部SS1は、同様の構成を備えた4つの表面洗浄処理ユニットSSを積層配置して構成されている。表面洗浄処理ユニットSSは、表面が上側を向く基板Wを水平姿勢で保持して鉛直方向に沿った軸心周りで回転させるスピンチャック21、スピンチャック21上に保持された基板Wの表面に当接または近接してスクラブ洗浄を行う洗浄ブラシ22、基板Wの表面に洗浄液(例えば純水)を吐出するノズル23、スピンチャック21を回転駆動させるスピンモータ24およびスピンチャック21上に保持された基板Wの周囲を囲繞するカップ(図示省略)等を備えている。
【0029】
一方、裏面洗浄処理部SS2は、同様の構成を備えた4つの裏面洗浄処理ユニットSSRを積層配置して構成されている。裏面洗浄処理ユニットSSRは、裏面が上側を向く基板Wを水平姿勢で保持して鉛直方向に沿った軸心周りで回転させるスピンチャック31、スピンチャック31上に保持された基板Wの裏面に当接または近接してスクラブ洗浄を行う洗浄ブラシ32、基板Wの裏面に洗浄液(例えば純水)を吐出するノズル33、スピンチャック31を回転駆動させるスピンモータ34およびスピンチャック31上に保持された基板Wの周囲を囲繞するカップ(図示省略)等を備えている。なお、表面洗浄を行う表面洗浄処理ユニットSSのスピンチャック21は基板Wを裏面側から保持するため真空吸着方式のものであっても問題ないが、裏面洗浄を行う裏面洗浄処理ユニットSSRのスピンチャック31は基板Wの表面側から保持するため基板端縁部を機械的に把持する形式のものでなければならない。
【0030】
2つの反転部FR,RFは、搬送ロボットTRが配置された搬送路のインデクサセルIDとは反対側の端部((+X)側端部)に設置されている。反転部FRは、表面が上側を向いている基板Wを上下180°反転させて裏面を上側に向ける。逆に、反転部RFは、裏面が上側を向いている基板Wを上下180°反転させて表面を上側に向ける。
【0031】
搬送ロボットTRは、2本の搬送アーム42a,42bと、それらを搭載するアームステージ43と、基台44と、を備えている。基台44は、洗浄処理セルSPのフレームに固定設置されている。従って、搬送ロボットTRの全体は水平方向の移動を行わない。
【0032】
基台44上にアームステージ43が搭載されている。基台44には、アームステージ43を鉛直方向(Z軸方向)に沿った軸心周りにて旋回駆動するモータおよび鉛直方向に沿って昇降移動させるモータ(いずれも図示省略)が内蔵されている。そして、このアームステージ43上に2本の搬送アーム42a,42bが上下に所定のピッチを隔てて配設されている。図1に示すように、搬送アーム42a,42bは、ともに平面視でフォーク状に形成されている。搬送アーム42a,42bは、フォーク状部分でそれぞれ1枚の基板Wの下面を支持する。また、搬送アーム42a,42bは、アームステージ43に内蔵された駆動機構(図示省略)によって多関節機構が屈伸動作されることにより、それぞれ独立して水平方向(アームステージ43の旋回半径方向)に進退移動可能に構成されている。
【0033】
このような構成によって、搬送ロボットTRは、2本の搬送アーム42a,42bをそれぞれ個別に表面洗浄処理部SS1,裏面洗浄処理部SS2、反転部FR,RFおよび基板受渡部50に対してアクセスさせて、それらとの間で基板Wの授受を行うことができる。なお、搬送ロボットTRの昇降駆動機構として、プーリとタイミングベルトを使用したベルト送り機構などの他の機構を採用するようにしても良い。
【0034】
また、制御部5は、基板処理装置1に設けられた種々の動作機構を制御する。制御部5のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部5は、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備えている。
【0035】
続いて、基板受渡部50の詳細を説明する。上述のように、基板受渡部50は、2段の戻り載置部RPASS1,RPASS2、2段の送り載置部SPASS1,SPASS2および2段の反転受渡部RVPASS1,RVPASS2を備える。これらのうち反転受渡部RVPASS1,RVPASS2は、基板Wの表面と裏面とを180°反転させて受け渡すものであり、基板受け渡しの他に反転部の機能をも兼ね備えている。
【0036】
図4は、反転受渡部RVPASS2の側面図である。また、図5は、反転受渡部RVPASS2の斜視図である。なお、以下においては反転受渡部RVPASS2について説明するが、反転受渡部RVPASS1の構成も反転受渡部RVPASS2と全く同じである。反転受渡部RVPASS2は、支持板81、固定板82、1対のリニアガイド83a,83b、1対の支持部材85a,85b、1対のシリンダ87a,87b、第1可動板86a、第2可動板86bおよびロータリアクチュエータ88を備える。
【0037】
支持板81は鉛直方向に沿って延びるように設けられている。支持板81の一方面の中央部には、水平方向に沿って延びるように固定板82が垂設されている。また、支持板81の上記一方面には、固定板82を挟んで1対のリニアガイド83a,83bが延設されている。リニアガイド83a,83bは、ともに鉛直方向に沿って延びるように設けられており、固定板82に関して互いに対称に設けられている。
【0038】
リニアガイド83aには、水平方向に沿って延びる支持部材85aが連結部材84aを介して摺動自在に取り付けられている。支持部材85aにはシリンダ87aが連結されており、このシリンダ87aによって支持部材85aがリニアガイド83aに案内されて鉛直方向に沿って昇降される。支持部材85aは、昇降移動する際にも常に水平方向に沿って延びる姿勢を維持している。また、支持部材85aには、固定板82の一方面に対向するように第1可動板86aが取り付けられている。
【0039】
同様に、リニアガイド83bには、水平方向に沿って延びる支持部材85bが連結部材84bを介して摺動自在に取り付けられている。支持部材85bにはシリンダ87bが連結されており、このシリンダ87bによって支持部材85bがリニアガイド83bに案内されて鉛直方向に沿って昇降される。支持部材85bは、昇降移動する際にも常に水平方向に沿って延びる姿勢を維持している。また、支持部材85bには、固定板82の他方面(上記一方面と反対側の面)に対向するように第2可動板86bが取り付けられている。
【0040】
ロータリアクチュエータ88は、水平方向(Y軸方向)に沿った回転中心軸RXの周りで支持板81を回転させる。支持板81が回転すると、それに連結された第1可動板86a、第2可動板86bおよび固定板82の全てが互いの位置関係を維持しながら回転中心軸RXを中心に回転する。
【0041】
図5に示すように、第1可動板86a、第2可動板86bおよび固定板82は平板状に形成されている。また、図4に示すように、第1可動板86aと対向する固定板82の一方面には複数の支持ピン89aが立設されており、第2可動板86bと対向する固定板82の他方面には複数の支持ピン89bが立設されている。さらに、固定板82と対向する第1可動板86aの面には複数の支持ピン89cが立設され、固定板82と対向する第2可動板86bの面には複数の支持ピン89dが立設されている。
【0042】
図6は、搬送ロボットTRの搬送アーム42aが反転受渡部RVPASS1,RVPASS2にアクセスする様子を示す図である。本実施形態においては、支持ピン89a,89b,89c,89dのそれぞれは基板Wの外周に沿うように6本配置されている。ここで、反転受渡部RVPASS1,RVPASS2は回転中心軸RXがY軸方向に沿うように設けられている。一方、図1に示されるように、移載ロボットIRおよび搬送ロボットTRは、それぞれ搬送アーム12および搬送アーム42a,42bをX軸方向に沿って基板受渡部50にアクセスさせる。すなわち、搬送アーム12および搬送アーム42a,42bは、回転中心軸RXと垂直な水平方向(図4の紙面に垂直な方向)から反転受渡部RVPASS1,RVPASS2に対して進退する。
【0043】
そして、図6に示すように、回転中心軸RXと垂直な水平方向から進退移動する搬送アーム42aと干渉しない位置に6本の支持ピン89aが立設されている。なお、図6では支持ピン89aの配置を示しているが、他の支持ピン89b,89c,89dも支持ピン89aと同様に設けられている。また、搬送ロボットTRの搬送アーム42bは、搬送アーム42aと同一の方向から反転受渡部RVPASS1,RVPASS2に対して進退するものであり、支持ピン89a,89b,89c,89dと干渉することが防がれる。さらに、移載ロボットIRの搬送アーム12も搬送アーム42a,42bとは若干異なる形状を有するものの、X軸方向から反転受渡部RVPASS1,RVPASS2に対して進退するものであり、支持ピン89a,89b,89c,89dと干渉しない。
【0044】
また、固定板82の上記一方面および他方面にはそれぞれ光学式の検知センサ80a,80bが設けられている。さらに、固定板82と対向する第1可動板86aの面には検知センサ80cが設けられ、固定板82と対向する第2可動板86bの面には検知センサ80dが設けられている。検知センサ80a,80b,80c,80dは、それぞれ複数の支持ピン89a,89b,89c,89dに基板Wが支持されているか否かを光学的に検知する。
【0045】
基板受渡部50の他の要素、すなわち2段の戻り載置部RPASS1,RPASS2および2段の送り載置部SPASS1,SPASS2はのそれぞれは、平板のプレート上に複数本(例えば3本)の固定支持ピンを立設して構成されている。この固定支持ピンは、基板受渡部50にアクセスする搬送アーム12および搬送アーム42a,42bと干渉しない位置に設けられている。従って、戻り載置部RPASS1,RPASS2および送り載置部SPASS1,SPASS2のそれぞれに対しては、インデクサセルIDの移載ロボットIRおよび洗浄処理セルSPの搬送ロボットTRのそれぞれがアクセスして基板Wの受け渡しを行うことが可能である。なお、戻り載置部RPASS1,RPASS2および送り載置部SPASS1,SPASS2のそれぞれにも、基板Wの有無を検出する光学式の検知センサが設けられている。
【0046】
次に、基板処理装置1の動作について説明する。基板処理装置1は、基板Wの表面洗浄処理を行う表面洗浄処理部SS1および裏面洗浄処理を行う裏面洗浄処理部SS2を備えているため、目的に応じた種々のパターンの洗浄処理を行うことができる。例えば、基板Wの表面のみを洗浄するようにしても良いし、逆に裏面のみを洗浄することも可能であるし、両面を洗浄することもできる。如何なる洗浄処理を実行するかは、基板Wの搬送手順(基板の搬送手順を「フロー」と称する)および処理条件を記述したレシピによって設定することができる。本実施形態においては、基板Wに裏面のみの洗浄を行う場合を例に挙げて基板処理装置1の動作を説明する。
【0047】
基板Wの裏面のみを洗浄する場合には、次の表1のようなフローがレシピに設定され、このフローに従って基板Wが搬送される。
【0048】
【表1】

【0049】
具体的には、まず、装置外部から未処理の基板WがキャリアCに収納された状態でAGV等によってインデクサセルIDのキャリアステージ11に搬入される。次に、インデクサセルIDの移載ロボットIRがキャリアCから未処理の基板Wを取り出して、基板受渡部50の反転受渡部RVPASS2に搬送する。未処理の基板Wを受け取った反転受渡部RVPASS2は当該基板Wを表裏反転させる。続いて、反転後の基板Wが洗浄処理セルSPの搬送ロボットTRによって受け取られる。反転受渡部RVPASS2を介した基板Wの受け渡し動作についてはさらに後述する。
【0050】
次に、搬送ロボットTRは、受け取った未処理の基板Wを裏面洗浄処理部SS2のいずれかの裏面洗浄処理ユニットSSRに搬送する。裏面洗浄処理ユニットSSRにおいては、裏面を上側に向けた基板Wをスピンチャック31によって保持して回転させつつ、ノズル33から洗浄液を基板Wの裏面に供給する。この状態で洗浄ブラシ32が基板Wの裏面に当接または近接して水平方向にスキャンすることにより、基板Wに裏面のスクラブ洗浄処理が実行される。なお、裏面洗浄処理部SS2の4つの裏面洗浄処理ユニットSSRは同様の構成を備えた並行処理ユニットであるため、搬送ロボットTRはいずれの裏面洗浄処理ユニットSSRに基板Wを搬送するようにしても良い。
【0051】
裏面洗浄処理が終了した基板Wは搬送ロボットTRによって裏面洗浄処理ユニットSSRから取り出されて基板受渡部50の反転受渡部RVPASS1に搬送される。処理済みの基板Wを受け取った反転受渡部RVPASS1は当該基板Wを表裏反転させる。続いて、反転後の処理済基板Wが移載ロボットIRによってキャリアCに格納される。
【0052】
上記の例において、仮に、送り載置部SPASS1,SPASS2および戻り載置部RPASS1,RPASS2を介して基板Wの受け渡しを行った場合、洗浄処理セルSPの反転部FR,RFによって基板Wの反転処理を行う必要がある。この場合、搬送ロボットTRの搬送工程が多くなり、基板処理装置1全体の処理速度が搬送ロボットTRによって律速されることとなる。
【0053】
そこで、本実施形態においては、反転受渡部RVPASS1,RVPASS2を介してインデクサセルIDの移載ロボットIRと洗浄処理セルSPの搬送ロボットTRとの間で基板Wの受け渡しを行っている。反転受渡部RVPASS1,RVPASS2は、単に両ロボット間の基板受け渡しを行うだけでなく、基板Wの反転処理をも行っている。従って、搬送ロボットTRの搬送工程は少なくすることができる。但し、反転受渡部RVPASS1,RVPASS2が先行する基板Wの反転処理動作を行っている間、移載ロボットIRおよび搬送ロボットTRが次の基板Wを搬送することができないと、移載ロボットIRおよび搬送ロボットTRの動作に待機時間が生じて却って基板処理装置1のスループットが低下することとなる。
【0054】
このため、反転受渡部RVPASS1,RVPASS2を介した基板Wの受け渡しは以下のように実行される。ここでは反転受渡部RVPASS2を介して移載ロボットIRから搬送ロボットTRに基板Wを受け渡す場合について説明する。図7から図12は、反転受渡部RVPASS2を介した基板Wの受け渡し動作を説明する図である。
【0055】
まず、図7に示すように、表面を上側に向けた未処理の基板Wを保持した移載ロボットIRの搬送アーム12が固定板82と第2可動板86bとの間に進入し、基板Wが複数の支持ピン89dの直上となる位置で停止する。続いて、搬送アーム12が下降することによって基板Wは複数の支持ピン89dによって支持される。未処理の基板Wを渡した搬送アーム12は後退して反転受渡部RVPASS2から退出する。
【0056】
次に、図8に示すように、シリンダ87aによって第1可動板86aが下降されるとともに、シリンダ87bによって第2可動板86bが上昇される。それにより、表面を上側に向けた基板Wが固定板82の支持ピン89bと第2可動板86bの支持ピン89dとによって保持される。
【0057】
この状態にて、図9に示すように、第1可動板86a、第2可動板86bおよび固定板82の全体がロータリアクチュエータ88によって回転中心軸RXの周りで180°回転される。その結果、支持ピン89bおよび支持ピン89dによって保持された基板Wの表面と裏面とが反転され、基板Wの裏面が上側に向けられる。
【0058】
次に、図10に示すように、シリンダ87aによって第1可動板86aが下降されるとともに、シリンダ87bによって第2可動板86bが上昇される。それにより、図11に示すように、固定板82から第1可動板86aおよび第2可動板86bが離間され、固定板82の複数の支持ピン89bによって裏面を上側に向けた基板Wが支持される。
【0059】
その後、搬送ロボットTRの搬送アーム42b(または搬送アーム42a)が基板Wの下方に進入して上昇することにより、搬送アーム42bによって基板Wが受け取られる。続いて、図12に示すように、未処理の基板Wを受け取った搬送アーム42bが後退して反転受渡部RVPASS2から退出する。また、後続の未処理基板Wを保持した移載ロボットIRの搬送アーム12が固定板82と第1可動板86aとの間に進入し、以降同様の手順が繰り返される。このようにして、反転受渡部RVPASS2を介した移載ロボットIRから搬送ロボットTRへの基板Wの受け渡しが順次実行される。
【0060】
以上、反転受渡部RVPASS2を介した未処理の基板Wの受け渡しについて説明したが、反転受渡部RVPASS1を介して搬送ロボットTRから移載ロボットIRに処理済みの基板Wを受け渡す場合も同様の動作が行われる。
【0061】
図13は、反転受渡部RVPASS1,RVPASS2を介した基板Wの受け渡しの概念を説明する図である。反転受渡部RVPASS1は、固定板82と第1可動板86aとで構成される第1保持機構91、および、固定板82と第2可動板86bとで構成される第2保持機構92を備える。第1保持機構91および第2保持機構92は、ロータリアクチュエータ88によって水平方向に沿った回転中心軸RXの周りで回転される。ここで、第1保持機構91と第2保持機構92とは回転中心軸RXを挟んで上下対称位置に設けられている。そして、第1保持機構91および第2保持機構92は回転中心軸RXに関しての対称位置関係を維持しながらロータリアクチュエータ88によって一体的に回転される。従って、ロータリアクチュエータ88が第1保持機構91および第2保持機構92を回転中心軸RXの周りで180°回転させると、第1保持機構91と第2保持機構92とは互いの位置が入れ替わることとなる。
【0062】
例えば、図13の如く反転受渡部RVPASS1の第1保持機構91および第2保持機構92がそれぞれ高さ位置H1,H2に位置していたとして、ロータリアクチュエータ88が第1保持機構91および第2保持機構92を180°回転させると、第1保持機構91が高さ位置H2に位置するとともに、第2保持機構92が高さ位置H1に位置する。ロータリアクチュエータ88がさらに第1保持機構91および第2保持機構92を180°回転させると、元通り、第1保持機構91が高さ位置H1に位置するとともに、第2保持機構92が高さ位置H2に位置することとなる。すなわち、反転受渡部RVPASS1では、ロータリアクチュエータ88が第1保持機構91および第2保持機構92を180°ずつ回転させることにより、第1保持機構91および第2保持機構92が高さ位置H1と高さ位置H2との間で交互に入れ替わるように回転するのである。
【0063】
同様に、反転受渡部RVPASS2は、固定板82と第1可動板86aとで構成される第3保持機構93、および、固定板82と第2可動板86bとで構成される第4保持機構94を備える。第3保持機構93および第4保持機構94は、ロータリアクチュエータ88によって水平方向に沿った回転中心軸RXの周りで回転される。ここで、第3保持機構93と第4保持機構94とは回転中心軸RXを挟んで上下対称位置に設けられている。そして、第3保持機構93および第4保持機構94は回転中心軸RXに関しての対称位置関係を維持しながらロータリアクチュエータ88によって一体的に回転される。従って、ロータリアクチュエータ88が第3保持機構93および第4保持機構94を回転中心軸RXの周りで180°回転させると、第3保持機構93と第4保持機構94とは互いの位置が入れ替わることとなる。
【0064】
例えば、反転受渡部RVPASS2の第3保持機構93および第4保持機構94がそれぞれ高さ位置H3,H4に位置していたとして、ロータリアクチュエータ88が第3保持機構93および第4保持機構94を180°回転させると、第3保持機構93が高さ位置H4に位置するとともに、第4保持機構94が高さ位置H3に位置する。ロータリアクチュエータ88がさらに第3保持機構93および第4保持機構94を180°回転させると、元通り、第3保持機構93が高さ位置H3に位置するとともに、第4保持機構94が高さ位置H4に位置することとなる。すなわち、反転受渡部RVPASS2では、ロータリアクチュエータ88が第3保持機構93および第4保持機構94を180°ずつ回転させることにより、第3保持機構93および第4保持機構94が高さ位置H3と高さ位置H4との間で交互に入れ替わるように回転するのである。
【0065】
かかる動作を行う反転受渡部RVPASS2に対して、インデクサセルIDの移載ロボットIRは未処理の基板Wを必ず高さ位置H4にて第3保持機構93または第4保持機構94に渡す。反転受渡部RVPASS2にて表裏反転された未処理の基板Wは、必ず高さ位置H3にて第3保持機構93または第4保持機構94から洗浄処理セルSPの搬送ロボットTRによって受け取られる。すなわち、第3保持機構93および第4保持機構94は、高さ位置H4に位置しているときには未処理の基板Wの搬入専用となり、高さ位置H3に位置しているときには未処理の基板Wの搬出専用となる。
【0066】
一方、反転受渡部RVPASS1に対して、洗浄処理セルSPの搬送ロボットTRは処理済みの基板Wを必ず高さ位置H1にて第1保持機構91または第2保持機構92に渡す。反転受渡部RVPASS1にて表裏反転された処理済みの基板Wは、必ず高さ位置H2にて第1保持機構91または第2保持機構92からインデクサセルIDの移載ロボットIRによって受け取られる。すなわち、第1保持機構91および第2保持機構92は、高さ位置H1に位置しているときには処理済みの基板Wの搬入専用となり、高さ位置H2に位置しているときには処理済みの基板Wの搬出専用となる。
【0067】
このようにして、インデクサセルIDと洗浄処理セルSPとの間に設けられた反転受渡部RVPASS2は、移載ロボットIRから渡された未処理の基板Wの表面と裏面とを反転させて搬送ロボットTRに受け取らせる。同様に、インデクサセルIDと洗浄処理セルSPとの間に設けられた反転受渡部RVPASS1は、搬送ロボットTRから渡された処理済みの基板Wの表面と裏面とを反転させて移載ロボットIRに受け取らせる。
【0068】
ここで、移載ロボットIRが反転受渡部RVPASS2に未処理の基板Wの搬入するための搬送制御に着目する。移載ロボットIRがキャリアCから取り出した1枚目の未処理基板Wを高さ位置H4にて反転受渡部RVPASS2の第4保持機構94に搬入し、第3保持機構93および第4保持機構94が180°回転した後、移載ロボットIRが2枚目の未処理基板Wを高さ位置H4にて第3保持機構93に搬入する。第4保持機構94が高さ位置H3に到達した時点で搬送ロボットTRは1枚目の未処理基板Wを搬出することができる。第4保持機構94から基板Wが搬出されたか否かは検知センサ80bによって検知することができる。第3保持機構93に2枚目の基板Wが搬入されるとともに、第4保持機構94から1枚目の基板Wが搬出されると、直ちに第3保持機構93および第4保持機構94が180°回転する。
【0069】
そして、第4保持機構94から1枚目の未処理基板Wが搬出されたことが検知されると、3枚目の未処理基板WをキャリアCから反転受渡部RVPASS2に搬送するように制御部5が移載ロボットIRを制御する。すなわち、先行する基板W(ここでは2枚目の未処理基板W)の反転処理が完了する前に、後続の基板W(3枚目の未処理基板W)の搬送を開始しているのである。その結果、移載ロボットIRの待機時間を最小限にすることができる。
【0070】
搬送ロボットTRが反転受渡部RVPASS1に処理済みの基板Wを搬入する場合についても同様の搬送制御が行われ、搬送ロボットTRの待機時間を最小限にすることができる。これにより、基板処理装置1全体としてのスループットを向上させることができる。
【0071】
もっとも、反転受渡部RVPASS1(または反転受渡部RVPASS2)に代えて基板Wの保持機構を1段のみ備えた反転部FR,RFと同様の反転受渡部を2つ(基板受渡部50全体としては4つ)備えることによっても、先行する基板Wの反転処理が完了する前に後続の基板Wの搬送を開始することは可能である。しかしながら、2つの反転受渡部を積層した高さは、本実施形態の反転受渡部RVPASS1(または反転受渡部RVPASS2)よりも高くならざるを得ない。例えば、φ300mmの基板Wを反転させる反転受渡部の高さは最低でも300mm以上であり、これを2つ積層した高さは600mm以上となる。これに対して、回転中心軸RXを挟んで保持機構を2段備える本実施形態の反転受渡部RVPASS1(または反転受渡部RVPASS2)の高さは600mm未満とすることが可能である。従って、基板受渡部50全体の高さを最小限に抑制することができる。
【0072】
洗浄処理セルSPの搬送ロボットTRは水平方向の移動を行わないため、鉛直方向の移動範囲を比較的容易に大きくすることが可能であるのに対して、インデクサセルIDの移載ロボットIRは水平方向に沿った移動をも行うため、鉛直方向の移動範囲を搬送ロボットTRと同程度にまで大きくすることは困難である。本実施形態のようにすれば、1つの反転受渡部RVPASS1(または反転受渡部RVPASS2)によって、保持機構を1段のみ備えた反転受渡部を2つ備えたのと同様の搬送制御を行うことができるため、反転受渡部の数を最小限にしつつ、移載ロボットIRおよび搬送ロボットTRの待機時間を最小限にすることができる。その結果、鉛直方向の移動範囲が制限された移載ロボットIRによるアクセスが可能な高さ範囲内に基板受渡部50を収めることができ、かつ、移載ロボットIRおよび搬送ロボットTRの待機時間を最小限にして基板処理装置1のスループットを向上させることができる。
【0073】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態においては、インデクサセルIDと洗浄処理セルSPとの間で基板Wを表裏反転させて受け渡しを行うための反転受渡部RVPASS1,RVPASS2を例に挙げて説明したが、搬送ロボットを有して基板Wを送り出す送り側セルと搬送ロボットを有して送り側セルから送り出された基板Wを受け取る受け側セルとの間に上記実施形態と同様の反転受渡部を設けるようにしても良い。送り側セルの搬送ロボットは、先行する基板Wの反転処理が完了する前に、後続の基板Wの搬送を開始することができ、搬送ロボットの待機時間を最小限にすることができる。また、基板受渡部に含まれる反転受渡部の数を最小限に抑制して、搬送ロボットの昇降移動範囲を小さくすることができる。
【0074】
このような、送り側セルと受け側セルとを備える構成としては、例えばレジスト塗布処理を行うセルや現像処理を行うセルを基板受渡部を介して並設するコータ&デベロッパを挙げることができる。特に、液浸露光装置に対応したコータ&デベロッパにおいては、基板の裏面を洗浄するために反転処理を行うこともあり、セル間の基板受渡部に上記実施形態と同様の反転受渡部を設ければ、搬送ロボットの待機時間を最小限にすることができる。
【0075】
また、上記実施形態においては、1つの反転受渡部に2つの保持機構を設けるようにしていたが、保持機構の数は2つに限定されるものではない。例えば、反転受渡部を介して受け渡しを行う少なくとも一方の搬送ロボットが2本の搬送アームを備えて2枚の基板Wを同時に搬送するときには、反転受渡部に4つの保持機構を備えるようにする。この場合、図14に示すように、4つの保持機構を2つずつに分けて回転中心軸RXを挟んで対称位置に設ける。すなわち、保持機構95,96からなる第1保持部101と保持機構97,98からなる第2保持部102とが回転中心軸RXを挟んで上下対称位置に設けられている。そして、第1保持部101および第2保持部102は回転中心軸RXに関しての対称位置関係を維持しながら一体的に回転される。従って、第1保持部101および第2保持部102が回転中心軸RXの周りで180°回転すると、保持機構95,96と保持機構97,98とは互いの位置が入れ替わる。
【0076】
図14の例では、保持機構95,96がそれぞれ高さ位置H5,H6に位置し、保持機構97,98が高さ位置H7,H8に位置していたとして、第1保持部101および第2保持部102が回転中心軸RXの周りで180°回転すると、保持機構95,96がそれぞれ高さ位置H8,H7に位置し、保持機構97,98がそれぞれ高さ位置H6,H5に位置する。第1保持部101および第2保持部102がさらに180°回転すると、保持機構95〜98は元の位置に戻る。
【0077】
このような4つの保持機構を備える反転受渡部に対して搬送ロボットが2枚の基板Wを同時に搬入するときには、高さ位置H7および高さ位置H8にて保持機構95,96または保持機構97,98に基板Wを同時に渡す。そして、表裏反転された2枚の基板Wを同時に搬出するときには、高さ位置H5および高さ位置H6にて保持機構95,96または保持機構97,98から同時に受け取られる。このようにしても、反転受渡部の数を最小限にしつつ、搬送ロボットの待機時間を極力低減することができる。
【0078】
反転受渡部はさらに多くの段数の保持機構を備えていても良い。すなわち、反転受渡部を介して基板Wの受け渡しを行う一方の搬送ロボット(例えば、移載ロボットIR)がm本(mは1以上の整数)の搬送アームを備えてm枚の基板を同時に搬送し、他方の搬送ロボット(例えば、搬送ロボットTR)がn本(nは1以上の整数)の搬送アームを備えてn枚の基板を同時に搬送する場合、回転中心軸RXを挟んで対称位置に設けられた第1保持部101および第2保持部102のそれぞれにmまたはnのうち大きい方と同数ずつの保持機構を備えるようにすれば良い。上記実施形態にて説明した例は、第1保持部101および第2保持部102のそれぞれに1つの保持機構を備えたm=n=1のケースである。このようにすれば、mまたはn枚の同時搬送に対応しつつ、搬送ロボットの待機時間を極力低減することができる。また、反転受渡部の数を最小限に抑制して搬送ロボットの昇降移動範囲を小さくすることができる。なお、反転受渡部の保持機構の段数を増加させる具体的な構成としては、図4と同じ多段構成をさらに複数段設けるようにすれば良い。
【0079】
また、上記実施形態の基板処理装置1において、基板Wの表面洗浄処理を行うフローを設定することもできる。この場合、どの工程で表面洗浄処理を行うかにもよるが、基板受渡部50において基板Wの反転処理を行わないこともある。基板受渡部50において基板Wの反転処理を行わない場合には、2段の戻り載置部RPASS1,RPASS2および/または2段の送り載置部SPASS1,SPASS2を介して移載ロボットIRと搬送ロボットTRとの間の基板Wの受け渡しを行えば良い。また、反転受渡部RVPASS1,RVPASS2にて表裏反転処理を行わずに、単に基板Wの受け渡しのみを行うようにしても良い。この場合、同じ高さ位置から反転受渡部RVPASS1,RVPASS2への基板Wの搬入と搬出とが行われる。もっとも、反転受渡部RVPASS1,RVPASS2での反転処理を行う場合と行わない場合とが混在すると制御が極めて複雑になるため、基板受渡部50での反転処理を行わない場合には、戻り載置部RPASS1,RPASS2および送り載置部SPASS1,SPASS2を設ける方が好ましい。
【0080】
また、上記実施形態の基板処理装置1において、2つの反転部FR,RFを反転受渡部RVPASS1,RVPASS2と同様の構成としても良い。洗浄処理セルSPの搬送ロボットTRの搬送アーム42a,42bを厳密に使い分ける場合がある。例えば、上側の搬送アーム42aを処理済みの基板Wの搬送専用とし、下側の搬送アーム42bを未処理の基板Wの搬送専用として、未処理基板Wのパーティクル等が洗浄後の基板Wに転写するのを防止する場合である。一方、搬送ロボットTRは、通常、2本の搬送アーム42a,42bを使用して未処理の基板Wと処理済みの基板Wとの入れ替えるような搬送動作(いわゆる、同時入れ替え動作)を行う。
【0081】
このような場合に、最終洗浄処理の後に反転処理を行うようなフローが設定されていると、本来未処理基板Wを搬送するための下側の搬送アーム42bにて最終洗浄処理が終了した基板Wを保持せざるを得ない状況が発生する。すなわち、反転部にて同時入れ替えを行うためには、まず下側の搬送アーム42bにて反転後の基板Wを受け取った後に、上側の搬送アーム42aにて最終洗浄後の基板Wを搬入することとなる。そこで、基板処理装置1において、2つの反転部FR,RFを反転受渡部RVPASS1,RVPASS2と同様の構成とすれば、上側の搬送アーム42aにて最終洗浄後の基板Wを反転部に渡した後、同じ上側の搬送アーム42aにて反転後の基板Wを受け取ることができるため、搬送アーム42a,42bの使い分けを厳守することができる。
【0082】
また、上記実施形態においては、インデクサセルIDと洗浄処理セルSPとを接続していたが、インデクサセルIDに表面洗浄専用のセルを接続し、さらに表面洗浄専用のセルに裏面洗浄専用のセルを接続するようにしても良い。この場合、インデクサセルIDと表面洗浄専用のセルとの間、および、表面洗浄専用のセルと裏面洗浄専用のセルとの間に本実施形態の反転受渡部を設けるようにしても良い。
【0083】
また、上記実施形態の基板受渡部50において、戻り載置部RPASS1,RPASS2および送り載置部SPASS1,SPASS2は必須のものではなく、基板処理装置1にて裏面洗浄処理しか行わない場合には反転受渡部RVPASS1,RVPASS2のみを設けるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明に係る基板処理装置の平面図である。
【図2】図1の基板処理装置をA−A線から見た図である。
【図3】図1の基板処理装置をB−B線から見た図である。
【図4】反転受渡部の側面図である。
【図5】反転受渡部の斜視図である。
【図6】搬送ロボットの搬送アームが反転受渡部にアクセスする様子を示す図である。
【図7】反転受渡部を介した基板の受け渡し動作を説明する図である。
【図8】反転受渡部を介した基板の受け渡し動作を説明する図である。
【図9】反転受渡部を介した基板の受け渡し動作を説明する図である。
【図10】反転受渡部を介した基板の受け渡し動作を説明する図である。
【図11】反転受渡部を介した基板の受け渡し動作を説明する図である。
【図12】反転受渡部を介した基板の受け渡し動作を説明する図である。
【図13】反転受渡部を介した基板Wの受け渡しの概念を説明する図である。
【図14】反転受渡部を介した基板Wの受け渡しの概念を説明する図である。
【符号の説明】
【0085】
1 基板処理装置
5 制御部
12,42a,42b 搬送アーム
50 基板受渡部
82 固定板
86a 第1可動板
86b 第2可動板
91 第1保持機構
92 第2保持機構
93 第3保持機構
94 第4保持機構
95,96,97,98 保持機構
101 第1保持部
102 第2保持部
ID インデクサセル
IR 移載ロボット
RPASS1,RPASS2 戻り載置部
RVPASS1,RVPASS2 反転受渡部
RX 回転中心軸
SP 洗浄処理セル
SPASS1,SPASS2 送り載置部
SS 表面洗浄処理ユニット
SS1 表面洗浄処理部
SS2 裏面洗浄処理部
SSR 裏面洗浄処理ユニット
TR 搬送ロボット
W 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の基板を連続して処理する基板処理装置であって、
第1搬送ロボットを有して基板を送り出す送り側区画と、
第2搬送ロボットを有して前記送り側区画から送り出された基板を受け取る受け側区画と、
前記送り側区画と前記受け側区画との間に設けられ、前記第1搬送ロボットから渡された基板の表面と裏面とを反転させて前記第2搬送ロボットに受け取らせる反転受渡部と、
を備え、
前記反転受渡部は、
基板を保持する第1保持手段と、
基板を保持する第2保持手段と、
前記第1保持手段および前記第2保持手段を水平方向に沿った回転中心軸の周りで回転させる回転駆動機構と、
を備え、
前記第1保持手段および前記第2保持手段は前記回転中心軸を挟んで対称位置に設けられ、
前記回転駆動機構は、前記第1保持手段および前記第2保持手段を第1の位置と第2の位置との間で交互に入れ替えるように回転させ、
前記第1搬送ロボットは、前記第1の位置にて前記第1保持手段または前記第2保持手段に基板を渡し、
前記第2搬送ロボットは、反転後の基板を前記第2の位置にて前記第1保持手段または前記第2保持手段から受け取ることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
請求項1記載の基板処理装置において、
前記第1搬送ロボットは、m本(mは1以上の整数)の搬送アームを備えてm枚の基板を同時に搬送し、
前記第2搬送ロボットは、n本(nは1以上の整数)の搬送アームを備えてn枚の基板を同時に搬送し、
前記第1保持手段および前記第2保持手段のそれぞれは、mまたはnのうち大きい方と同数の基板保持機構を備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項3】
複数の基板を連続して処理する基板処理装置であって、
搬送ロボットおよび当該搬送ロボットによって基板が搬送される処理部を有する処理区画と、
移載ロボットを有し、前記処理区画に未処理基板を渡すとともに前記処理区画から処理済基板を受け取るインデクサ区画と、
前記インデクサ区画と前記処理区画との間に設けられ、前記移載ロボットから渡された未処理基板の表面と裏面とを反転させて前記搬送ロボットに受け取らせる第1反転受渡部と、
前記インデクサ区画と前記処理区画との間に設けられ、前記搬送ロボットから渡された処理済基板の表面と裏面とを反転させて前記移載ロボットに受け取らせる第2反転受渡部と、
を備え、
前記第1反転受渡部は、
基板を保持する第1保持手段と、
基板を保持する第2保持手段と、
前記第1保持手段および前記第2保持手段を水平方向に沿った第1回転中心軸の周りで回転させる第1回転駆動機構と、
を備え、
前記第2反転受渡部は、
基板を保持する第3保持手段と、
基板を保持する第4保持手段と、
前記第3保持手段および前記第4保持手段を水平方向に沿った第2回転中心軸の周りで回転させる第2回転駆動機構と、
を備え、
前記第1保持手段および前記第2保持手段は前記第1回転中心軸を挟んで対称位置に設けられ、
前記第3保持手段および前記第4保持手段は前記第2回転中心軸を挟んで対称位置に設けられ、
前記第1回転駆動機構は、前記第1保持手段および前記第2保持手段を第1の位置と第2の位置との間で交互に入れ替えるように回転させ、
前記第2回転駆動機構は、前記第3保持手段および前記第4保持手段を第3の位置と第4の位置との間で交互に入れ替えるように回転させ、
前記移載ロボットは、前記第1の位置にて前記第1保持手段または前記第2保持手段に未処理基板を渡すとともに、前記第3の位置にて前記第3保持手段または前記第4保持手段から処理済基板を受け取り、
前記搬送ロボットは、前記第2の位置にて前記第1保持手段または前記第2保持手段から未処理基板を受け取るとともに、前記第4の位置にて前記第3保持手段または前記第4保持手段に処理済基板を渡すことを特徴とする基板処理装置。
【請求項4】
請求項3記載の基板処理装置において、
前記移載ロボットは、m本(mは1以上の整数)の搬送アームを備えてm枚の基板を同時に搬送し、
前記搬送ロボットは、n本(nは1以上の整数)の搬送アームを備えてn枚の基板を同時に搬送し、
前記第1保持手段、前記第2保持手段、前記第3保持手段および前記第4保持手段のそれぞれは、mまたはnのうち大きい方と同数の基板保持機構を備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の基板処理装置において、
前記インデクサ区画と前記処理区画との間に設けられ、前記移載ロボットから渡された未処理基板を載置して前記搬送ロボットに受け取らせる第1載置部と、
前記インデクサ区画と前記処理区画との間に設けられ、前記搬送ロボットから渡された処理済基板を載置して前記移載ロボットに受け取らせる第2載置部と、
をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項6】
請求項3から請求項5のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記処理部は、基板の裏面を洗浄する裏面洗浄ユニットを備えることを特徴とする基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−252888(P2009−252888A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−97113(P2008−97113)
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】