説明

太陽電池を最大電力点で動作させる方法及び充電装置

【課題】 本発明が解決しようとする課題は、限られた太陽電池面積でも効率よく2次電池を充電するとともに太陽電池の温度変化にも追随して制御回路の構成素子数が小少なく消費電流が少ない最大電力追尾方法と充電装置を実現することを課題とする。
【解決手段】 太陽電池などの再生可能なエネルギー源から2次電池充電方法に関するものであり、最大電力点から充電する充電制御方法に関するものである。
ら太陽電池の発電電力特性曲線の最大点が太陽電池パネル温度によって変化する最大電力点を太陽電池の出力電流を使って追尾する方法とそれを用いた充電装置によって上記課題を解決した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2次電池充電装置に関するものであり、特に太陽電池や燃料電池から携帯機器や電気自動車等の2次電池を最大電力点で充電する充電装置に関するものである。携帯機器や電気自動車等の太陽電池はその設置面積に制約があるので出力電力は余裕があるものとはいえない。そのため最大電力追尾機能を付加したことによって自己消費電力の増加は極力減らすことが最大の課題である。しかし従来方法では、自己消費電力の増大と温度と日照の変化を正確に追尾することができないことのために広く利用されるに至っていない。
【背景技術】
【0002】
太陽電池が発生するエネルギーは最大電力を出力する最大電力点を有することが知られている。この最大電力点は温度、照射光量で変動するが太陽電池から電力を取り出すときにこの最大動作点で動作させると最大の電力を得ることができる。
【0003】
太陽電池はCOを排出しないエネルギー源として広く利用が期待されているが、携帯機器(例えば携帯電話や携帯パソコン)にはその出力エネルギーを効率よく取り出す技術がコスト増加になりまた制御のために消費電流が増加するので携帯機器には広く利用されるにはいたっていない。
【0004】
ちなみに20億台の携帯電話と20億台のノートPCが稼動しているとすると1000万KWの電力が消費されている計算になり、これは火力発電所10機の発電量に相当する大きな量である。
本発明はあらゆる電子装置に使われる充電器にCOを発生しないエネルギーから充電することで地球のエネルギー節減に貢献しようとするものである。
太陽電池のエネルギーを効率よく取り出す制御技術を改良するために、これまで、様々な提案がなされている。しかしながら、これらの提案は、複雑な時間軸制御回路を必要とし、あるいは消費電流を増加させることにより携帯機器には広く利用されるにいたっていない。
【0005】
太陽電池から最大の発電電力を取り出す従来の方法は、大別して3種類が提唱されている。(1)山登り法;電流X電圧=電力と電力の山型曲線の最大値を探す方法、AD変換器で電流と電圧データを読み込んで電力を乗算で算出して、最大値を探索する。(2)電圧追随法:あらかじめ判明している最大電力点の電圧で太陽電池を動作させる方法。
制御プログラムもしくは制御回路により太陽電池の電圧と電流を変化させて発電電力を計測し増減により最大値に向かって近づけるよう制御する。アナログ的にもしくはデジタル的に電力を乗算で算出してその電力値が最大になるようにDCDC変換器の出力電圧と電流を制御する方法がとられていた。または太陽電池パネルの温度を計測して温度の関数として動作点を制御する方法が用いられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO2005/045547
【特許文献2】特開2002−272094
【特許文献3】特開平8−4445
【特許文献4】特開2007−201257
【特許文献5】特開平7−72941
【特許文献6】US2005/0099166
【特許文献7】US2007/0137688
【特許文献8】US4375662
【特許文献9】US322535
【特許文献10】US2009/0078300
【特許文献11】US4794272
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の山登り法だと、A/D変換器と乗算器が必要で制御のための回路が複雑で消費電流の増加は避けられず、携帯機器への応用は実現には大きな障害になっていた。また電流と電圧をA/D変換後のデータには量子化誤差が含まれるために精度の問題があるのでA/D変換器のビット数を少なくすると精度を下げてしまうので12ビット以上が用いられている。ここの点も動作電流を増加させる要因になっている。
また従来の山登り法は負荷電流を変化させて電力増減を判定するので時間軸が制御系に含まれ離散的に計測することが必要であり時間的に連続した制御は不可能であった。太陽電池は最大電力点の電圧が光量によって変化しない特性があり太陽電池の動作電圧を一定の電圧で動作させる電圧追随法も広く利用されている。しかしこの方法だと太陽電池パネルの温度変化には追随できないので大きく効率が低下する欠点があった。
本発明が解決しようとする課題は、限られた太陽電池面積でも効率よく2次電池を充電するとともに太陽電池の温度変化にも追随して制御回路の構成素子数が小少なく消費電流が少ない最大電力追尾方法と充電装置を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は太陽電池の短絡電流以下に最大電力点が存在する出力電流の性質に着目して太陽電池の短絡電流より低い電流に相当する直流信号と電流特性曲線を最大電力点で交差させて太陽電池の動作点をから効率よく電力を引き出す方法に関するものである。
【0009】
本発明の一形態によれば、
1)再生可能エネルギー源が接続される入力端子(Vb,Vg)と、
2)前記入力端子からのDC電圧を別のDC電圧に変換するDCDC変換器(U5)と、該DCDC変換器の基準電圧を供給する基準電圧調整器とを有し3)前記再生可能エネルギー源の出力電流を電圧に変換する、電流電圧変換器(U4)と該電流電圧変換器(U4)の出力電圧を減衰率K(Kは1以下)で減衰させる減衰器(U7)とを有し、前記再生可能エネルギー源の開放電圧の90%以下の電圧時の電流を短絡電流流Imaxとすると、K*Imaxで再生可能エネルギー源を動作させて再生可能エネルギー源の最大電力点を追尾することに特徴を有する最大電力追尾方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、限られた太陽電池面積でも効率よく2次電池を充電可能となるとともに、太陽電池の温度変化にも追随して制御回路の構成素子数が少なく消費電流が少ない最大電力追尾方法が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来の充電装置の一例を示すブロック図である。
【図2】太陽電池、温度変化時の特性曲線を示す。
【図3】太陽電池の日照変化、の特性曲線を示す。
【図4】本発明にかかわる減衰器補正機能のない減衰器を用いた最大電力追尾方法を説明する特性図を示す。
【図5】本発明にかかわる減衰器補正機能を有する減衰器を用いた最大電力追尾方法を説明する特性図を示す。
【図6】本発明にかかわる最大電力追尾方法を実現する充電装置の構成図を示す。
【図7】本発明にかかわる基準電圧調整器の回路図を示す。
【図8】本発明にかかわる電流電圧変換器の回路図を示す
【図9】本発明にかかわる減衰率補正器の回路図を示す
【図10】本発明にかかわる第1のピークホールド器の回路図を示す
【図11】昇圧DCDC変換器の回路例を示す。
【図12】降圧DCDC変換器の回路例を示す。
【図13】直列DCDC変換器の回路例を示す。
【図14】本発明にかかわるFBモード制御器の回路図を示す
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。図面を通じて、同様な要素には同様な参照符号が付されている。
【0013】
説明の便宜上、本発明の適用対象である従来の最大電力追尾(MPPT)方法と充電装置の具体例についてまず説明する。
図1は従来の充電装置の具体例を示す。従来例は入力電圧をそれよりも高いDCDC出力電圧に昇圧するDCDC変換器(U5)を利用している。
【0014】
図1において、従来例に係る充電装置は入力端子Vb、Vgを有する。
入力端子VbとVg間には、太陽電池からの電圧が印加される。図1の例では、入力端子Vgは共通端子ないしグランド端子として、出力端子の1つを兼ねている。すなわち、充電装置は充電出力端子Vcgとグランド端子Vgを備え、充電出力端子VcgとVg間に充電される2次電池U1と負荷LOADが接続される。なお、負荷LOADは、充電装置の一部ではなく、充電装置を電源として使用する電子装置(たとえば携帯電話)を表している。このようにして、出力端子Vcg、Vgからの電圧(出力電圧)が2次電池U1と負荷LOADに印加される。
【0015】
入力端子Vb、Vgおよび出力端子Vcg、Vgに加え、従来例1の充電装置は、太陽電池U2, DCDC変換器U5、太陽電池電圧A/D変換器 U7、太陽電池電流A/D変換器 U8、太陽電池温度A/D変換器 U9、最大電力追尾制御器U10、D/A変換器U3、から構成される。
【0016】
詳細には、最大電力追尾制御器U10はマイクロコンピュータなどが利用され、A/D変換器U7を介し太陽電池出力電圧の情報が入力され、A/D変換器U8を介し太陽電池出力電流の情報が入力されA/D変換器U9を介し、温度センサーU6で検出された太陽電池パネルの温度情報が入力される。最大電力追尾制御器U10はこれらの情報を元に太陽電池の出力電力が最大になる動作点を探してD/A変換器U3を通じてDCDC変換器U5の基準電圧(図示されない)を変更して出力電圧電流を調整する。
図2は、太陽電池の温度が変化した場合の特性曲線を示す。
図中、20、21と22とは太陽電池のV−I特性、24と25と26は21と22と23に対応した出力電力曲線を示す。20と23は温度が高い状態を示している。
図3は太陽電池の光量が変化した場合の特性曲線を示す。
39,34は晴天の太陽光での電力特性曲線と電流電圧特性曲線をそれぞれ示す30,35は曇りでの電力特性曲線線と電流電圧特性曲線をそれぞれ示す。図より光量が変化しても最大電力点の電圧は変化しないことが読み取れる。この性質を利用して太陽電池の動作電圧をこの電圧に固定することで最大電力点動作を実現するのが従来の電圧追随法である。これは特許文献10において提唱されていて、現在広く充電器に利用されているほう方法である。しかし太陽電池パネルの温度による最大電力点変化を追随することができない。太陽電池パネルと充電装置とは隔離されて設置されるのが通例であり充電装置側に温度検出機能を付加しても太陽電池パネルの温度検出として機能しない場合があり、問題が残る。
【0017】
図2からもわかるように、温度変化で発電電力の最大点が移動する。したがって最大値に動作点を合わせるためには電力を演算して最大値を探す処理が必要であった。
図2において日照が一定で温度だけ変化したときには最大電力点は短絡電流の同じ割合の電流点に存在する。本発明はこの特性を利用して温度変化及び日照変化によって変化する最大電力点を追尾する回路構成を実現している。
【0018】
電力最大値を探して動作点を制御するためにはデジタル的に処理する場合には、少なくとも3系統のAD変換器と1系統のDA変換器と乗算器が必要で、動作電流が増加することは避けられない。MPPT機能を付加して消費電流が増加して全体の効率が低下したのではその目的を達成することにならない。
本発明の第1の側面によれば、温度と照射光量で変化する太陽電池の最大電力を引き出す制御が提供される。これについて、図4−図11を参照して説明する。
第1の実施形態(図6)について説明する。図6は本発明の第1の実施形態に係る充電装置を示したもので、太陽電池から充電する場合、AC電源から充電する場合と大きな違いは、太陽電池は出力電力に制限があることである。太陽電池能力以上に電力を引き出そうとしても自然に制限されてしまうが電力最大点で動作させれば、どのような条件下でも能力の最大値を引き出すことができる。特に携帯機器では太陽電池面積が限られるために太陽電池出力電力も十分といえないので、最大電力点で動作させる重要性がある。
【0019】
図6において、本発明に係る充電装置は入力端子Vb、Vgを有する。
入力端子VbとVg間には、太陽電池からの電圧が印加される。図の例では、入力端子Vgは共通端子ないしグランド端子として、出力端子の1つを兼ねている。
すなわち、充電装置は出力端子VcgとVgを備え、充電出力端子VcgとVg間に充電される2次電池U1と負荷LOADが接続される。なお、負荷LOADは、充電装置の一部ではなく、充電装置を電源として使用する電子装置(たとえば携帯電話)を表している。このようにして、出力端子Vcg、Vgからの電圧(出力電圧)が2次電池U1と負荷LOADに印加される。
入力端子Vb、Vgおよび出力端子Vcg、Vgに加え、本発明の充電装置は、太陽電池U2,電流電圧変換器U4,DCDC変換器U5、第1ピークホールド器U17、減衰器U18、FBモード制御器U21、第2ピークホールド器U19、基準電圧調整器U20から構成される。U12はMPPT動作を開始するパルス信号を発生するスタート信号発生器をしめす。DCDC変換器のクロック信号を分周して長い周期のクロックを発生する。MPPT動作はこの信号に同期して行われる。図11、図12、図13はDCDC変換器を示す。図11は昇圧型DCDC変換器の回路例を示す。図11において比較器U110と積分器U111と鋸歯状波U112とでパルス幅変調器を構成する。鋸歯状波U112と積分器U111の出力を比較器U110を用いて比較してパルス幅変調されたパルス信号を発生してFET スイッチN1を開閉して出力 電圧VOを調整する。図12は降圧型DCDC変換器、図13は直列安定化DCDC変換器をそれぞれ示す。
図4は本発明における動作波形を示すが減衰器は補正が付加されていない。
43,44,45は太陽電池から出力される電流特性曲線を示す本実施例におけるDCDC変換器はクロックパルスに同期しているので電流波形はパルス波形であるが、ピークホールドされた電流波形はほぼ直流に変換されている。
図4中、43,44,45は−40度、30度、85度の電流曲線をそれぞれ示す。△印は最大電力点の位置と同じ位置を示す。40,41,42は−40度、30度、85度の電流電圧変換曲線をそれぞれ示す。49,50,51は−40度、30度、85度の減衰器を通ってピークホールドされた信号をそれぞれ示す。ピークホールドされた信号は寄生的な微小なリークで減少するがほぼ直流である。46,47,48は−40度、30度、85度の太陽電池の発電電力を示す曲線を示し□印で示す点が最大電力点を表す。曲線46上の□印は電流電圧編変換曲線46Pの○印と横軸電圧値が−40度ではほぼ一致しているが30度、85度ではそれぞれ−10%、−25%最大電力点から少ない電力の位置にずれているこのことは最大電力点の現れる位置が温度によって短絡電流の一定割合の減衰ではないことを示している。ただずれ具合は一定の法則が見られるので補正可能でもあることも示している。温度上昇で開放電圧が低下して最大電力点の現れる電流位置も低下している。
図5は図4に補正器が付加された時の動作波形を示す。図5中50,51,62は−40度、30度、85度の電力曲線をそれぞれ示す。□印の点が最大電力点を表す。曲線53,55,57は−40度、30度、85度の電流電変換電圧曲線をそれぞれ示す。曲線53k,55k,57kは図6において第1のピークホールド器(U7)によるピークホールド出力電圧信号(FBJ)に相当する。曲線54,56,58は−40度、30度、85度の減衰器(U8)を通って第2ピークホールド器(U9)によるピークホールドされた電圧信号(FBk)をそれぞれ示し、FBkに対応する。
曲線53,55,57はと。曲直線53k,55k,57kの交点は○印で示されそれぞれで電力曲線50,51,62の□印の頂点とその横軸の位置がおおむね一致している。電力曲線50の頂点の□印と曲線53と直線53kの交点の○印は横軸電圧値が一致しているので、曲線53(FBJ)と直線53k(FBk)の交点の電圧で動作させるように圧太陽電池を制御すれば最大電力点で動作させることができる。
電力曲線52の頂点の□印と曲線57と直線67kの交点の○印は横軸電圧値が一致している。電力曲線51の頂点の□印と曲線55と直線55kの交点の○印は横軸電圧値が一致せず。51の頂点から本来の最大電力値から2%低い点で交差していて補正前の−10%から改善がされていて補正をかけた効果が認められる。図9に補正器の回路例を示す。実施例では抵抗器R90に並列に接続されているが抵抗器R91との組み合わせも容易に実現できる。
前記信号FBJとFBkは基準電圧調整器U20に供給される。
ちなみに電力曲線50を例に説明を加える。太陽電池の動作点が電力曲線50の四角印で示される頂点の左側にあるときはFBj>FBkであり、太陽電池の発電能力以上の電力が引かれている状態である。
最大電力電力点にもどすために基準電圧を低下させて負荷電力を低下させるよう働かせる。動作点は曲線53-=FBJと直線53kFBK)の交点に接近する。その交点に近づくと基準電圧変化は停止しての状態を維持する基準電圧調整器の回路を示す図7においてFETスイッチQ1Q2ともにオフ状態になり動作点を頂点付近で保持される。太陽電池の動作点が電力曲線50の四角印で示される頂点の右側にあるときはFBj<FBkであり、発電能力以下で電力を引いている状態であるので、負荷電力を増加させる余裕があることを示している。
図7においてFETスイッチQ1がオン状態になり基準電圧VREFを上昇させて負荷電力を増やし曲線53と54直線54の交点すなわち最大電力点に近付で保持する。
図14にFBモード制御器の回路例を示す。U140は比較器を示し、出力電圧が所定電圧以上の時は出力電圧の分圧電圧をDCDC変換器に供給して定電圧で2次電池を充電する、リチューム電池等の2次電池は過大電圧で破壊する恐れがあるので出力電圧に上限を設けるのは充電器にとって重要である。出力電圧が所定電圧以下の時は太陽電池の出力電圧の分圧電圧の反転積分電圧をDCDC変換器に供給して最大電力点で動作させる制御をおこなう。
反転積分器は図14中U141とC1040とR144とR143とで構成され、差動増幅器U141に基準電圧として供給されているので反転積分器の出力には太陽電池の出力電圧変化が反転した電圧が出力されるので反転積分器の経由させるこことにより制御の方向が逆になる。
ちなみに参考文献1によれば自己消費5mAが開示されている。本発明では全体の充電装置全体で差動増幅器5個、比較器4個で構成できる。DCDC変換器のパルス周波数を100kHzとすると自己消費電流は100uAもあれば十分と推定している。つまり本発明の回路構成では自己消費が1/50にできる可能性がある。
従来の電圧追随方法でなく山登り方法でもなく新しい最大電力追随方法を実現する回路は少ない自己消費電流で実現可能である。
【0020】
本発明の1形態によれば、太陽電池の出力電流と出力電圧にはもともと温度と光量の情報が含まれていて、減衰器とピークホールド器と基準電圧調整器とでDCDC変換器に直流的な制御信号を供給して温度と光量に応じて最大電力点を追尾する充電装置を実現することが可能になる。
【0021】
太陽電池以外の再生可能エネルギー源についても電力を引くとその発電量が低下する特性を有することが知られていていわゆる右肩下がり特性を持つことが公知情報として頒布されている。したがって本発明の方法は太陽電池に限らず、その他の再生可能エネルギー源にも同様に適用することは容易に推察がつくものである。
しかも直流帰還を掛かけることができるのでDCDC変換機の種類を選ばずに図11の昇圧DCDC変換器はもとより、図12の降圧DCDC変換器、図13の直列レギュレータにも適用可能である。しかもMPPT部単独で集積化できるのですでに膨大な種類の市販のDCDC変換器にMMPPT制御機能を付加できるので。特別な新規開発を行う必要がなく資源を無駄に使用することがない側面も有している。
【符号の説明】
【0022】
Vb,Vg 入力端子
Vcg 出力端子
U1 2次電池
U2 太陽電池
U3 D/A変換器
U4 電流電圧変換器
U5 DCDC変換器
U6 温度検出器
U7,U8,U9 A/D変換器
U17 第1のピークホールド器
U19 第2のピークホールド器
U18 減衰器
U10 最大電力追尾制御器
U20 基準電圧調整器
U21 FBモード制御器
N12 温度センサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1)再生可能エネルギー源が接続される入力端子(Vb,Vg)と、
2)(前記入力端子からのDC電圧を別のDC電圧に変換するDCDC変換器(U5)と、
3)該DCDC変換器のコイルL1にエネルギーを充電する電流を電圧に変換する電流電圧変換器(U4)と該電流電圧変換器(U4)の出力電圧のピーク電圧を保持する第1と第2のピーク電圧保持器(U17,U19)とを有し
前記DCDC変換器の基準電圧を供給する基準電圧調整器(U20)とを有し、基準電圧調整器U20と前記電流電圧変換器(U4)の出力電圧を減衰率Kで減衰させる減衰器(U18)と、前記電流電圧変換器(U4)の出力と前記減衰器(U18の出力電圧とを比較し基準電圧VREFを調整すると基準電圧調整器U20とを有し、前記DCDC変換器のコイルL1にエネルギーを充電する電流をピーク流流Imaxとすると、K*Imaxで再生可能エネルギー源を動作させて再生可能エネルギー源の最大電力点を追尾することに特徴を有する最大電力追尾方法
【請求項2】
請求項1における第1と第2のピーク電圧保持器(U17,U19)は保持時の異なる放電定数自定数を有し第1のピーク保持器の放電自定数が第2のピーク保持器の放電自定数よりも10倍以上大きいことに特徴を有する充電装置。
【請求項3】
請求項1における充電装置であって、太陽電池の動作電圧が最大電力点の電圧よりも低い電圧の時は前記基準電圧調整器U20の出力電圧が下降し、太陽電池の動作電圧が最大電力点の電圧よりも高い電圧の時は前記基準電圧調整器U20の出力電圧が上昇し、太陽電池の動作電圧が最大電力点の電圧が所定の電圧以下の時は前記基準電圧調整器U20の出力電圧が保持されることに特徴を有する充電装置。
【請求項4】
請求項2における充電装置であって、前記DCDC変換器(U5)の出力電圧が所定の電圧以下の時は該DCDC変換器(U5)が再生可能なエネルギー源(U2)の出力電圧によって制御され前記再生可能なエネルギー源(U2)の出力電圧出力電圧が上昇した時は前記DCDC変換器(U5)の出力電圧が上昇するよう制御することに特徴を有する充電装置。
【請求項5】
請求項4における充電装置であって、前記減衰器(U18)は第1の抵抗器と直列に第2抵抗器が接続され第1の抵抗器と第2の抵抗器は同一の製造工程によって形成され同一の温度係数を有し減衰率が温度係数を持たず温度で一定の減衰率を有することに特徴を有する充電装置。
【請求項6】
請求項4における充電装置であって、前記減衰器(U18)は第2の抵抗器と並列に第2の減衰率補正器が接続され電流電圧変換器(U5)の出出力電圧によって前記減衰器の減衰率が変化することに特徴を有する充電装置。
【請求項7】
請求項4における充電装置であって、前記減衰器(U18)は第1の抵抗器と直列に第2の減抵抗器が接続され第第2の抵抗器は可変抵抗器であって減衰率が可変であるに特徴を有する充電装置。
【請求項8】
請求項4における充電装置であって、前記減衰器(U18)は第2の抵抗器と並列に第2の減衰率補正器が接続され電流電圧変換器(U4)の出力電圧によって前記減衰器の減衰率が変化することに特徴を有する充電装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−93869(P2012−93869A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−239295(P2010−239295)
【出願日】平成22年10月26日(2010.10.26)
【出願人】(710010191)
【Fターム(参考)】