説明

子供の履物用のフィッティングシステム

靴が子供に適正にフィットしているかどうかを大人が視覚的に判断することができるようにすると共に、靴が小さすぎると判断された場合にその有効サイズ内で調整することができる、子供の履物製品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の背景]
履物は子供の足の成長に直接影響を及ぼす。履物が合わないと、大人になるまで残る可能性のある身体的問題を引き起こしかねない。市販されている子供の靴の多くは大人の靴の小型版であり、これはファッション産業では「テイクダウン」として知られている。これらの小さな靴は、子供の足に合うようにするためにフィッティング及びスタイリングを変えることができるが、最初から子供に合わせて特別に設計されていないため、子供のもつ特別なニーズに応えていない。例えば、成長中の子供には、各自の足に関わる3つの特性、及びかかる特性に起因する各自の履物に対する特別なニーズがある。
【0002】
第1の特性に関して、子供が快適に歩き、走り、且つ遊ぶことができるには靴の適正なフィットが必要不可欠である。足が大きくなり既に合わなくなった靴を履き続ける等、子供が靴を不適正な又は不十分なフィット状態のまま履いている場合、成長中の子供の足に苦痛を与える可能性がある。例えば3歳未満ような小さな子供は、自分の靴がきつくなってきた時を、あいにく告げることができないであろう。例えば6歳のような年長の子供でも、自分のお気に入りの一足のスニーカに苦痛を覚え始めたことを親に知らせないであろう。
【0003】
通常、大人は子供が靴を履く時にその部位に適当な余地があるかどうかを確かめるためにつま先を押圧することによってしか靴のフィットを判断することができない。しかしながら、このような判断は特につま先が堅い場合にはほとんど信頼性がない。したがって、子供の靴の適正なフィットを得ると共に維持する上での主要な問題は、足が靴内にある場合の足指の外縁の正確な位置を知ることが困難であることから生じる。
【0004】
当該技術分野では従来、例えば以下の従来技術文献に記載するように子供の履物に履物の上側部又は底部に透明範囲を設けて視覚的にサイズ調整することによってこのようなフィッティング問題に対応する試みが行われてきた。
【0005】
米国特許第4,931,773号は、靴底にフィッティング印(fitting indices)と共に少なくとも1つの透明範囲を設けて靴内の足の輪郭とフィッティング印とを比較することができるようにした靴を記載している。
【0006】
米国特許第5,084,988号、靴底の内側に設けられており、且つ靴底の少なくとも前方約1/3にわたって延びている透明範囲を有する靴を記載している。この透明範囲の前方部分は、測定される目盛りのための支持部として役立っている。
【0007】
国際公開第01/93712号(WO01/93712A1)は、靴底と、靴底内に設けられた少なくとも1つの実質的に透明な窓とを有する履物を記載している。
【0008】
米国特許出願公開第2003/0009907号は、靴の上側部分に付随して、靴内に挿入されている足を覗くことができる窓部分と、インソールライナに付随して、適正にフィットしていることを示す参照マークとを有する靴を記載している。
【0009】
米国特許出願公開第2004/0025373号は、靴の上側部分に付随して、靴内に挿入されている足を覗くことができる窓部分と、その窓部分を覆ったり露出したりするタブ部分とを有する靴を記載している。
【0010】
しかしながら、視覚的にサイズ調整するための上述した靴内の透明範囲はいずれも、特に上できのものではなく、満足のゆくものでもない。靴底すなわちアウトソール内に位置する透明範囲では、着用者が直立している場合は靴のフィットを判断することができず、その一方、靴のアッパー内に位置する透明範囲はアッパーの美観及び保護特性を損ねるのを避けられない。したがって、靴の美観及び保護特性を損なわずに靴の視覚的フィッティングを可能にする子供の履物に対するニーズが依然として存在する。
【0011】
第2の特性に関して、子供の足は早く成長するため、足の成長についていくように次第に大きなサイズの靴を頻繁に購入する必要がある。子供の靴を頻繁に購入することは、費用がかさむし、時間も消費する。靴の頻繁な購入を避けるために、多くの親は、大きめのサイズの靴を購入するか、又は足が大きくなって合わなくなった靴を子供に履き続けさせる。その結果、フィットが不適正なまま又は不十分なまま、子供は靴を履くことが多くなり、このことは、子供の運動機能に影響を及ぼすだけでなく、足に関連する医療問題も引き起こしかねない。
【0012】
例えば以下の従来技術文献に記載されているように、子供の運動靴に調整可能なサイズ調整システムを付け加えることによってこの問題を解決する試みがいくつか行われている。
【0013】
米国特許第6,442,874号は、靴のアッパーの後端にサイズ調整部材(sizing member)が取り付けられている運動靴を記載している。サイズ調整部材は予め形成された弱化分離線を有する。サイズ調整部材は、靴の内側又は外側に選択的に位置付けすることができ、予め形成された弱化分離線でサイズ調整部材を引きちぎる又は切り離すことによって靴から完全に取り外すことができる。
【0014】
米国特許第6,584,707号は、靴のアッパーの後端にサイズ調整システムが取り付けられている運動靴を記載している。サイズ調整システムは、取り外し可能に一緒に取り付けられる、第1のサイズ調整要素及び第2のサイズ調整要素を有する。これら第1の要素及び第2の要素の少なくとも一方は、靴のアッパーに取り外し可能に取り付けられる。このサイズ調整システムは着用者が3つの異なる有効長さで靴を履くことを可能にする。
【0015】
しかしながら、上記のサイズ調整部材及びサイズ調整システムは十分に満足のゆくものではない。上記のサイズ調整部材又はサイズ調整システムは、予め形成された分離線を破断することによって靴から分離されると、着用者が当該サイズ調整部材又はサイズ調整システムがなければ靴がやはり大きすぎると、後になって感じたときに靴に再び取り付けることができない。靴からサイズ調整部材又はサイズ調整システムが恒久的に分離されることを回避すると共に、必要であればサイズ調整部材を再び使用することができるようにしつつ、サイズ調整部材又はサイズ調整システムがなくても靴を履けるようにするために、着用者はサイズ調整部材又はサイズ調整システムを靴の外側の所定位置に残したままにする必要があるが、このことは、美観的に望ましくないだけでなく着用者の活動の妨げになりかねない。したがって、靴の有効サイズを都合良くかつ可逆的に調整することを可能にして履物の有効寿命を延ばす、子供の履物のニーズが依然として存在する。
【0016】
第3の特性に関して、子供の履物は通常、軟質であり、子供の足に不快感及び束縛を与えないように柔軟性がある。しかしながら、靴のこのような軟質で柔軟性のある材料は、子供が出かけることが多い公園、キャンプ場、及び他の野外場に一般によく見られる小石及び岩石等の硬い物体が原因となる怪我から子供を適正に保護しない。このような硬い物体は、踏むとかなりの痛みをもたらし、さらに悪いことに、子供の足に怪我をもたらしかねない。
【0017】
例えば、以下の従来技術文献に記載するように、釘及び他の鋭利な物体が突き刺さるのに耐えることができるインソールが従来技術において開発されている。
【0018】
米国特許第2,808,663号は、合成樹脂が含浸された複数のスタック繊維層と、小範囲のインナーソールにわたるすべての積層内に延びてこれらの積層をスタック関係に保持する合成樹脂結合剤とを有する積層保護ソールを記載している。
【0019】
米国特許第5,996,255号は、ブーツ及び他の靴用の穿刺耐性インソールを記載している。穿刺耐性インソールは、高い引張強度の合成繊維又は高分子繊維から形成された、目を詰んで織られた穿刺耐性布の複数の層を含む。
【0020】
米国特許第6,151,803号は、ポリマー繊維等、実質的に可撓性があり、実質的に穿刺耐性がある材料から構成される穿刺耐性インソールを記載している。インソールの外周は、上方に湾曲しており、当該インソールの可撓性を高めるためにほぼV字状の複数のノッチを有する。
【0021】
しかしながら、上記のインソールは全て大人の靴用に設計されており、さらに具体的には、製造現場、建設現場、及び解体現場での労働者用の安全靴等、大人のヘビーデューティな靴用に設計されている。これらの従来技術の保護インソールは通常、剛性があり、重量があり、構造が複雑であり、したがって、子供には適さないであろう。というのも、子供は通常、軽度な活動に関わり、また、快適性を与えかつ運動しやすいように、彼らの靴には高い可撓性及び柔軟性が要求されるからである。
【0022】
したがって、子供の足の快適性を低減せずに、又は子供の活動の妨げにならずに硬い物体による怪我からの保護を行う子供の履物のニーズが存在する。
【0023】
要するに、子供用に特別に設計され、かつ従来技術における上記の不都合点のいずれも有することのない、子供の履物に対する上記の特別なニーズを全て満たす履物製品が依然として必要とされている。本発明は、子供用に特別に設計されている履物製品を提供する。より具体的には、本発明に係る靴は、子供に適正にフィットしているかどうかを大人が視覚的に判断することができるようにするだけでなく、靴が小さすぎると判断された場合にその有効サイズを調整することもでき、それにより、靴の有効寿命を延ばすことができる。さらに、本発明による靴は、硬い物体による怪我からの保護を行う保護プレートを有してもよい。
【発明の開示】
【0024】
[発明の概要]
本発明の一目的は、靴が子供に適正にフィットしているかどうかを大人が視覚的に判断することができるようにすると共に、靴が小さすぎると判断された場合にその有効サイズを調整することができるフィッティングシステムを有する靴を提供することである。
【0025】
本発明の別の目的は、靴の運動特性及び保護特性を妨げずに靴のフィッティングに視覚的に役立つように、靴のアッパー内に適切な寸法をもち、かつ適切な位置にある覗き窓が設けられた靴を提供することである。
【0026】
本発明の一目的はまた、靴の有効サイズを可逆的に調整するために、靴に取り外し可能で且つ再取り付け可能な、靴用サイズ調整部材を提供することである。
【0027】
本発明の別の目的は、硬い物体が原因となる痛み及び怪我から着用者の足を保護するために、好ましくは靴から取り外し可能な靴用保護プレートを提供することである。
【0028】
本発明の一態様によると、インソール及びアウトソールを含むソールと、ソールに固定されると共に、着用者の足を受け入れる開口を画定するアッパー又はシェルであって、当該アッパーはバンプ及び踵部を有する、アッパー又はシェルと、フィッティングシステムであって、(1)バンプの所定の場所に設けられる実質的に透明な窓であって、それにより、履物製品内に適正にフィットする足を有する着用者が当該履物製品を履いている場合に、当該窓から着用者の足指の一部を見ることができる、実質的に透明な窓、及び(2)アッパーに取り付けられるサイズ調整部材であって、履物製品の第1の有効サイズを形成するように踵部に当接して開口内に配置され、履物製品の第2の有効サイズを形成するように取り外し可能である、サイズ調整部材を有する、フィッティングシステムとを備える、履物製品が提供される。
【0029】
本発明の別の態様によると、履物製品であって、インソール及びアウトソールを含むソールと、ソールに固定されると共に、着用者の足を受け入れる開口を画定するアッパーであって、内側前部及び外側前部を有するバンプを有するアッパーと、バンプの内側前部の所定の場所に設けられる実質的に透明な窓であって、それにより、履物製品内に適正にフィットする足を有する着用者が履物製品を履いている場合に、窓から着用者の足指の一部を見ることができ、実質的に円形である、実質的に透明な窓とを備える、履物製品が提供される。
【0030】
本発明のさらなる態様によると、インソール及びアウトソールを含むソールと、ソールに固定されると共に、着用者の足を受け入れる開口を画定するアッパーであって、踵部を有するアッパーと、アッパーに取り付けられるサイズ調整部材であって、履物製品の第1の有効サイズを形成するように踵部に当接して開口内に配置され、履物製品の第2の有効サイズを形成するように取り外し可能であり、取り外されると、上記アッパーに再取り付け可能である、サイズ調整部材とを備える、履物製品が提供される。
【0031】
本発明のさらに別の態様によると、インソール及びアウトソールを含むソールと、着用者の足を受け入れ、ソールに固定されるアッパーと、インソールの下にあって、硬い物体による怪我からの保護を行う保護プレートであって、硬い物体に対してアウトソールよりも耐性がある材料から製作される保護プレートとを備える、履物製品が提供される。保護プレートは、本発明の上記態様のいずれとも組み合わせることができる。
【0032】
本発明のさらなる態様によると、履物製品の有効サイズを調整する時を判断すると共に履物製品の有効サイズを調整する方法であって、履物製品は、ソールと、ソールに固定されると共に、着用者の足を受け入れる開口を画定するアッパーであって、バンプ及び踵部を有するアッパーと、バンプの所定の場所に設けられる実質的に透明な窓及びサイズ調整部材を有するフィッティングシステムとを備え、その方法は、(1)開口内にサイズ調整部材を位置決めするステップと、(2)実質的に透明な窓から着用者の足指を覗くステップであって、それにより、履物製品に対する足指の場所を判断する、覗くステップと、(3)足指の先が実質的に透明な窓の所定位置を越えて延びている場合にサイズ調整部材を取り外すステップとを含む、方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
[発明の詳細な説明]
本発明は、フィッティングシステムを備える履物製品であって、当該フィッティングシステムは、(1)アッパーの所定の場所に設けられる実質的に透明な窓であって、それにより、履物製品内に適正にフィットする足を有する着用者が当該履物製品を履いている場合に当該窓から着用者の足指の一部を見ることができる、実質的に透明な窓と、(2)履物製品の第1の有効サイズを形成するようにアッパーの踵部に取り外し可能に取り付けられるサイズ調整部材であって、履物製品の第2の有効サイズを形成するように取り外し可能である、サイズ調整部材とを備える、履物製品を提供する。任意に、履物製品は、インソールの下に、履物製品は硬い物体による怪我からの保護を行う保護プレートであって、硬い物体に対してアウトソールよりも耐性がある材料から製作される保護プレートを備える。
【0034】
本発明は、添付図面と共に好適な実施形態の以下の説明からより良く理解されることができる。本明細書に挙げられている本発明の記載の実施形態は例示にすぎず限定的でないことが当業者には明らかであるはずである。この記載において開示される特徴は全て、他に明記しない限り、同一又は同様の目的を果たす代替的な特徴に代えることができる。したがって、本発明の変形の多くの他の実施形態は本発明の範囲及びその均等物内にあるものと意図される。
【0035】
図1及び図2は本発明の好適な一実施形態を示す。靴1はソール2及びアッパー3を有する。アッパーはバンプ4及び踵部6を有する。バンプは内側前部4’及び外側前部4’’を有する。靴には、実質的に透明な窓7がバンプ4の内側前部4’に設けられている。好ましくは、窓7はバンプ4の内側前部4’の所定の場所に設けられ、それにより、靴内に適正にフィットする足を有する着用者がその靴を履いている場合に窓から着用者の足指の一部を見ることができる。本明細書で用いられている「靴内に適正にフィットする足を有する着用者」という語は、靴のサイズがほぼ同じであるか、又は靴よりもせいぜい1.5サイズ、好ましくは1サイズ、より好ましくは0.5サイズ大きいか又は小さいサイズの足を有する者を意味する。好ましくは、窓は、着用者の足の親指の先に対応する場所に設けられることで、親指の一部を覗くことができる。しかしながら、窓はまた、第2指に対応する場所、又は少なくとも着用者の足指の一部を覗くことができる限り任意の他の足の指(1本又は複数本)に対応する場所に設けることができる。着用者が靴下を履いている場合は、足指を覆っている靴下を窓から覗くことができる。実質的に透明な窓7は縁取り8を有する。この縁取り8は装飾的であり、本発明の靴にとってはオプションである。アッパー3は、靴を固定するVelcro(登録商標)固定システム20を有する。
【0036】
本発明の靴は前部、内側、及び底部を有する。実質的に透明な窓は、前部から約10〜30mm、好ましくは約15〜25mm、より好ましくは約19〜21mm、最も好ましくは約20mm、内側から約2〜22mm、好ましくは約7〜17mm、より好ましくは約11〜13mm、最も好ましくは約12mm、底部から約15〜35mm、好ましくは約20〜30mm、より好ましくは約24〜26mm、及び最も好ましくは約25mmのところに設けられる。
【0037】
本発明の好適な実施形態では、実質的に透明な窓は、約20mm未満、好ましくは約3〜10mm、より好ましくは約6〜8mm、最も好ましくは約7mmの直径を有する円形である。最も好適な実施形態では、この円形の窓の直径は靴の1サイズ分にほぼ等しい。実質的に円形の窓が好適であるが、窓は楕円形、正方形、三角形、又は窓から着用者の1つ又は複数の足指を覗くことができる限り任意の他の形状であってもよいことが可能であると共に意図される。
【0038】
実質的に透明な窓は、約0.3〜3mm、好ましくは約0.5〜2.5mm、より好ましくは約1〜2mm、最も好ましくは約1.5mmの厚さを有する。
【0039】
実質的に透明な又は半透明の窓は、可撓性、耐久性、及び柔軟性のある任意の実質的に透明な又は半透明の材料から製造されることができる。好ましくは、材料は、経時にわたって光学特性を著しく損失することなく摩耗及び損耗に対して耐性がある。窓に適した材料の例としては、プラスチック材料、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、熱可塑性ポリアクリロニトリル、及びポリウレタン等のビニルポリマー、並びに合成ゴム及び天然ゴムを含むゴムが挙げられるがこれらに限定されない。窓に好適な材料は加硫ゴムである。
【0040】
窓は、作製するには、加硫タイプのゴム、シリコーンを用いた鋳物、熱可塑性ポリウレタン(TPU)又はPVC等の任意の適した材料を用いて圧縮成形され得る。或いは、TPU、エチレンビニルアセテート(EVA)及びPVC等の押出し熱可塑性フィルムをダイカットして窓を製造することができる。
【0041】
図1、図2、及び図3に示すように、本発明の好適な実施形態は、サイズ調整部材9を有する。このサイズ調整部材9は、スナップ13によりアッパー3の上方延出部17に取り外し可能に取り付けられると共に、靴1の有効サイズを減らすように、踵部6に当接して靴の開口11内に配置される。好ましくは、サイズ調整部材は着用者の踵と係合して快適なフィットを与える。サイズ調整部材の上部は延出部(例えばループ延出部10)を有してもよい。この好適な実施形態では、図4に示すように、スナップ13の対応する雄型部13’及び雌型部13’’が、サイズ調整部材9のループ延出部10、及びアッパー3の踵部6の対応位置にそれぞれ設けられる。この延出部は、好適な実施形態ではループ延出部であるが、任意の構成、例えば、サイズ調整部材の上部に接続されるストラップとすることができる。
【0042】
本発明の好適な実施形態ではスナップが用いられているが、靴のアッパーへのサイズ調整部材の取り外し可能な取り付けを行うのであれば他の取付機構が用いられてもよい。好ましくは、靴の有効サイズを可逆的に調整するために、取付機構により、サイズ調整部材を靴に対し取り外しでき且つ再取り付けできる。この取付機構として適しているものには、フック/ループクロージャシステム、接着剤、並びにスナップ及びボタン等の他の機械的ロックシステムが挙げられるがこれらに限定されない。
【0043】
好ましくは、取付機構は、サイズ調整部材の延出部に及びアッパーの踵部の延出部の対応した位置に設けられる。しかしながら、かかる延出部は任意である。取付機構はサイズ調整部材の及びアッパーの対応場所のどこにでも設けることができる。
【0044】
靴は、サイズ調整部材を靴の開口内の所定位置に保持する安定化機構をさらに含み得る。図4は、安定化機構の一例を示す。この安定化機構は、Velcro(登録商標)の名で市販されているフック/ループシステムを含む。サイズ調整部材9は、アッパー3の踵部6に取り外し可能に取り付けるスナップ13をもつループ延出部10を有する。サイズ調整部材9はVelcro(登録商標)19の一部であるストリップの形態をした安定化機構を有し、アッパー3の踵部6は対応場所にVelcro(登録商標)19’のあわせ部分であるストリップを有する。好ましくは、フック/ループストリップはサイズ調整部材9の下部及びアッパー3の踵部6の下部に位置することで、サイズ調整部材9が靴に取り付けられていない場合にストリップが着用者に与えかねない不快感を回避するようにする。
【0045】
図5は安定化機構の別の例を示す。サイズ調整部材9はスナップ13を有するループ延出部10と、サイズ調整部材9の下部から延びる、インソール14と係合する剛性要素18とを有する。好ましくは、剛性要素は、サイズ調整部材9の下端に沿って縫合されたプラスチック要素である。靴が履かれると、インソール14が剛性要素18を押してサイズ調整部材9を安定させる。好ましくは、剛性要素は、サイズ調整部材の下端に沿って縫合されるプラスチック要素である。靴が履かれると、インソールが剛性要素に押し上がってサイズ調整部材を所定位置に固定する。
【0046】
別の代替的な実施形態では、安定化機構はインソールの下に配置する延出部である。具体的には、サイズ調整部材は、サイズ調整部材を安定化するようにインソールの下に配置される、サイズ調整部材の下部にほぼ垂直に接続される平坦要素を含む。
【0047】
上記のほかに、サイズ調整部材はまた、インソールと一体品として、又は、縫合等を用いて、インソールに結合させることによって安定させてもよく、また、サイズ調整部材とインソールとの間で、穿孔線のような、予め形成された弱化分離線を破断することによってインソールから分離可能であってもよい。さらに考えられ得る安定化機構は、接着剤及び他の機械的ロックシステムを含む。
【0048】
サイズ調整部材は、軟質であると共にアッパーの踵部のインナーの輪郭にほぼ対応するクッションを含む。サイズ調整部材には、圧縮性のあるコアが外皮内に含まれていてもよい。代替的に、サイズ調整部材は軟質で圧縮性のある多層材料を有してもよい。
【0049】
サイズ調整部材は、靴の使用位置に取り付けられると、靴の約0.5サイズ〜1.5サイズ、好ましくは靴の約0.5サイズ〜1サイズ、より好ましくは靴の約0.5サイズ、靴の有効サイズを減らすことができる厚さが望ましい。本明細書で用いている「靴のサイズ」という語は、アメリカ規格の子供用靴サイズシステムにおいて使用されている靴のサイズを指しており、当該技術分野において既知の他のサイズシステムの靴のサイズに換算することができる。
【0050】
任意に、本発明の靴には、インソールの下に、小石及び岩石等の硬い物体が原因となる痛み及び怪我からの保護を行う保護プレートが設けられる。この保護プレートは、インソールと実質的に同じに構成されると共に、硬い物体に対してアウトソールよりも耐性がある材料から作製される。
【0051】
図3に示すように、ソール2は、インソール14及びアウトソール15、並びにインソール14の下に配置されている保護プレート16を有する。好ましくは、保護プレートは靴から取り外し可能であると共に靴に再挿入可能である。保護プレートはインソールの端を持ち上げることによって靴から取り外すことができるため、インソールの下の保護プレートを取り外すことが可能である。代替的に、保護プレートはインソールを靴から完全に取り外した後で靴から取り外すことができる。任意に、インソールの底側に両面テープの層又は任意の他の従来の手段を設けて、保護プレートがインソールの下に配置される際に保護プレートを所定位置に保持するのに役立たせてもよい。代替的に、両面テープの層、又は保護プレートを所定位置に保持する他の従来の手段を、アウトソールの上面に設けてもよい。
【0052】
任意に、保護プレートは、通気し易くするように少なくとも部分的に穿孔してもよい。好適な一実施形態では、図6に示すように保護プレートの中央の内側領域の或る範囲は穿孔12を有する。穴の数及びサイズが保護プレートの保護特性を減じるほど多すぎたり、大きすぎない限り、保護プレートの表面全体にわたって穿孔を有することも可能である。好ましくは、インソールを保護プレートに対応させて穿孔することでより良好に通気する。
【0053】
保護プレートは、許容可能な保護を行うことができる任意の半剛性材料から製造することができる。保護プレートに適した材料の例としては、プラスチック材料、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、熱可塑性ポリアクリロニトリル、及びポリウレタン等のビニルポリマーが挙げられるがこれらに限定されない。保護プレートの好適な材料はTPUである。上述の材料の組み合わせから保護プレートを製造することも可能である。保護プレートは、単層又は共に結合される複数の層として構成されてもよい。
【0054】
保護プレートは、足の底面全体が硬い物体による怪我から保護されるようにインソールと実質的に同じに構成されることが好ましいが、足の選択した部位を保護する任意のサイズ及び形状に保護プレートを構成することも可能である。
【0055】
図7〜図9は本発明の例示的な一実施形態の使用を示す。
【0056】
図7は、靴が新しい場合での靴内の着用者の足の好適な位置を示す。靴の有効寿命のうち、この第1の段階にてサイズ調整部材9を用いるものとする。実質的に透明な窓7の真上から足を覗くと、足指の先を窓の後端に見ることができる。この第1の段階では、靴は、足が成長する余地のある、足に良好なフィットを呈している。
【0057】
図8は、靴の有効寿命のうち、第2の段階を示す。所定期間が経つと、足はたいてい靴に合わなくなる。実質的に透明な窓7から足を覗くと、足指の先が窓の前端に延びている。この第2の段階では、靴は小さくなりすぎ、足に対して不十分なフィットを呈している。この時点がサイズ調整部材9を取り外すべき時である。
【0058】
図9は、靴の有効寿命のうち、第3の段階を示す。サイズ調整部材9が取り外されると、靴は再び完全なフィットを呈する。したがって、本発明の靴はサイズ調整部材をなくせば靴の有効寿命が延ばせる。
【0059】
本発明の各種実施形態及び個々の特徴を説明し記載してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに様々な他の変更及び改変を行うことができることは当業者には自明であろう。また、当業者には明らかであろうように、上記の記載において教示された実施形態及び特徴の様々な組み合わせが可能であり、その組み合わせにより、本発明の好適な実施を得ることができる。したがって、かかる変更及び改変は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内にあることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明による覗き窓及び取り付けられているサイズ調整部材を有する靴を示す斜視図である。
【図2】靴を前方から見た図である。
【図3】図1の線A−Aに沿った断面図である。
【図4】本発明によるサイズ調整部材の第1の実施形態の斜視図である。
【図5】本発明によるサイズ調整部材の第2の実施形態の斜視図である。
【図6】本発明による保護プレートの上面図である。
【図7】足が成長する余地のある良好なフィットを靴が呈している場合の、サイズ調整部材が取り付けられている靴の有効寿命の第1の段階での、本発明の靴内の着用者の足を示す図である。
【図8】靴が小さくなった場合の、サイズ調整部材が取り付けられている靴の有効寿命の第2の段階での、本発明の靴内の着用者の足を示す図である。
【図9】靴が再び完全なフィットを呈するようにサイズ調整部材が取り外されている靴の有効寿命の第3の段階での、本発明の靴内の着用者の足を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
履物製品であって、
ソールと、
前記ソールに固定されると共に、着用者の足を受け入れる開口を画定するアッパーであって、バンプ及び踵部を有するアッパーと、
フィッティングシステムであって、
前記バンプの所定の場所に設けられる実質的に透明な窓であって、それにより、前記履物製品内に適正にフィットする足を有する着用者が該履物製品を履いている場合に、該窓から該着用者の足指の一部を見ることができる、実質的に透明な窓、及び
前記アッパーに取り付けられるサイズ調整部材であって、前記履物製品の第1の有効サイズを形成するために前記踵部に当接して前記開口内に配置され、前記履物製品の第2の有効サイズを形成するために取り外し可能である、サイズ調整部材を有する、フィッティングシステムと
を備える、履物製品。
【請求項2】
前記バンプは内側前部及び外側前部を有し、
前記実質的に透明な窓は、前記バンプの該内側前部の所定位置に設けられ、それにより、前記履物製品内に適正にフィットする足を有する着用者が該履物製品を履いている場合に、該窓から前記着用者の足指の一部を見ることができる、請求項1に記載の履物製品。
【請求項3】
前記実質的に透明な窓は、前記バンプの或る場所に設けられ、それにより、該窓から前記着用者の親指の一部を見ることができる、請求項1に記載の履物製品。
【請求項4】
前記履物製品は前部、内側、及び底部を有し、
前記実質的に透明な窓は、該前部から約10〜30mm、該内側から約2〜22mm、及び該底部から約15〜35mmのところに設けられる、請求項1に記載の履物製品。
【請求項5】
前記履物製品は前部、内側、及び底部を有し、
前記実質的に透明な窓は、該前部から約15〜25mm、該内側から約7〜17mm、及び該底部から約20〜30mmのところに設けられる、請求項1に記載の履物製品。
【請求項6】
前記履物製品は前部、内側、及び底部を有し、
前記実質的に透明な窓は、該前部から約19〜21mm、該内側から約11〜13mm、及び該底部から約24〜26mmのところに設けられる、請求項1に記載の履物製品。
【請求項7】
前記履物製品は前部、内側、及び底部を有し、
前記実質的に透明な窓は、該前部から約20mm、該内側から約12mm、及び該底部から約25mmのところに設けられる、請求項1に記載の履物製品。
【請求項8】
前記実質的に透明な窓は実質的に円形である、請求項1に記載の履物製品。
【請求項9】
前記実質的に透明な窓は約20mm未満の直径を有する、請求項8に記載の履物製品。
【請求項10】
前記実質的に透明な窓は約3〜10mmの直径を有する、請求項8に記載の履物製品。
【請求項11】
前記実質的に透明な窓は約6〜8mmの直径を有する、請求項8に記載の履物製品。
【請求項12】
前記実質的に透明な窓は約0.3〜3mmの厚さを有する、請求項1に記載の履物製品。
【請求項13】
前記実質的に透明な窓は約0.5〜2.5mmの厚さを有する、請求項1に記載の履物製品。
【請求項14】
前記実質的に透明な窓は約1〜2mmの厚さを有する、請求項1に記載の履物製品。
【請求項15】
前記実質的に透明な窓は約1.5mmの厚さを有する、請求項1に記載の履物製品。
【請求項16】
前記実質的に透明な窓は圧縮成形ゴムから成る、請求項1に記載の履物製品。
【請求項17】
前記履物製品は前部、内側、及び底部を有し、
前記実質的に透明な窓は、約6〜8mmの直径を有する実質的に円形の窓であり、該円形の窓の中央は、前記前部から約19〜21mm、前記内側から約11〜13mm、及び前記底部から約24〜26mmのところに設けられ、前記着用者の足の親指及び/又は第2指の一部を覗くことができる、請求項1に記載の履物製品。
【請求項18】
前記サイズ調整部材は取付機構により前記アッパーに取り付けられ、前記取付機構は、前記サイズ調整部材が取り外されても該サイズ調整部材を前記アッパーに再取り付けすることを可能にする、請求項1に記載の履物製品。
【請求項19】
前記サイズ調整部材は、前記履物製品の有効サイズを靴の約0.5サイズ〜1.5サイズ減らす厚さを有する、請求項1に記載の履物製品。
【請求項20】
前記サイズ調整部材は、前記履物製品の有効サイズを靴の約0.5サイズ〜1サイズ減らす厚さを有する、請求項1に記載の履物製品。
【請求項21】
前記サイズ調整部材は、前記履物製品の有効サイズを靴の約0.5サイズ減らす厚さを有する、請求項1に記載の履物製品。
【請求項22】
前記取付機構はスナップである、請求項18に記載の履物製品。
【請求項23】
前記サイズ調整部材は上部及び下部、並びに、該サイズ調整部材の該上部から延びる延出部を有する、請求項1に記載の履物製品。
【請求項24】
前記延出部は前記サイズ調整部材の前記上部に接続されるループである、請求項23に記載の履物製品。
【請求項25】
前記取付機構は前記延出部内に設けられる、請求項22に記載の履物製品。
【請求項26】
前記サイズ調整部材を前記開口内の所定位置に保持する安定化機構をさらに備える、請求項1に記載の履物製品。
【請求項27】
前記安定化機構はフック/ループクロージャシステムである、請求項26に記載の履物製品。
【請求項28】
前記サイズ調整部材はフック/ループのうち一方のストリップを有し、
前記アッパーの前記踵部はフック/ループのうち他方のストリップを対応する場所に有する、請求項27に記載の履物製品。
【請求項29】
前記ストリップは、前記サイズ調整部材の前記下部及び前記アッパーの前記踵部の下部に位置する、請求項28に記載の履物製品。
【請求項30】
前記ソールはインソールを含み、
前記安定化機構は、該インソールと接触する、前記サイズ調整部材の前記下部から延びる剛性要素である、請求項26に記載の履物製品。
【請求項31】
前記剛性要素は、前記サイズ調整部材の下端に沿って取り付けられるプラスチック要素である、請求項30に記載の履物製品。
【請求項32】
前記ソールはインソール及びアウトソールを含み、
前記履物製品はさらに、
前記インソールの下に、硬い物体による怪我からの保護を行う保護プレートであって、該硬い物体に対して前記アウトソールよりも耐性がある材料から作製される保護プレートを備える、請求項1に記載の履物製品。
【請求項33】
前記保護プレートは前記履物製品から取り外し可能である、請求項32に記載の履物製品。
【請求項34】
前記保護プレートはプラスチック材料から作製される、請求項32に記載の履物製品。
【請求項35】
前記プラスチック材料は熱可塑性ポリウレタン(TPU)である、請求項34に記載の履物製品。
【請求項36】
前記保護プレートは、通気し易くするように少なくとも部分的に穿孔される、請求項35に記載の履物製品。
【請求項37】
前記保護プレートは、前記インソールと実質的に同じに構成される、請求項32に記載の履物製品。
【請求項38】
履物製品であって、
ソールと、
前記ソールに固定されると共に、着用者の足を受け入れる開口を画定するアッパーであって、内側前部及び外側前部を有するバンプを有するアッパーと、
前記バンプの前記内側前部の所定の場所に設けられる実質的に透明な窓であって、それにより、前記履物製品内に適正にフィットする足を有する着用者が該履物製品を履いている場合に、該窓から該着用者の足指の一部を見ることができ、実質的に円形である、実質的に透明な窓と
を備える、履物製品。
【請求項39】
前記実質的に透明な窓は、前記バンプの或る場所に設けられ、それにより、該窓から前記着用者の親指の一部を見ることができる、請求項38に記載の履物製品。
【請求項40】
前記実質的に透明な窓は、前記バンプの或る場所に設けられ、それにより、該窓から前記着用者の第2指の一部を見ることができる、請求項38に記載の履物製品。
【請求項41】
前記履物製品は前部、内側、及び底部を有し、
前記実質的に透明な窓は、該前部から約10〜30mm、該内側から約2〜22mm、及び該底部から約15〜35mmのところに設けられる、請求項38に記載の履物製品。
【請求項42】
前記履物製品は前部、内側、及び底部を有し、
前記実質的に透明な窓は、該前部から約15〜25mm、該内側から約7〜17mm、及び該底部から約20〜30mmのところに設けられる、請求項38に記載の履物製品。
【請求項43】
前記履物製品は前部、内側、及び底部を有し、
前記実質的に透明な窓は、該前部から約19〜21mm、該内側から約11〜13mm、及び該底部から約24〜26mmのところに設けられる、請求項38に記載の履物製品。
【請求項44】
前記履物製品は前部、内側、及び底部を有し、
前記実質的に透明な窓は、該前部から約20mm、該内側から約12mm、及び該底部から約25mmのところに設けられる、請求項38に記載の履物製品。
【請求項45】
前記実質的に透明な窓は円形である、請求項38に記載の履物製品。
【請求項46】
前記実質的に透明な窓は約20mm未満の直径を有する、請求項38に記載の履物製品。
【請求項47】
前記実質的に透明な窓は約3〜10mmの直径を有する、請求項38に記載の履物製品。
【請求項48】
前記実質的に透明な窓は約6〜8mmの直径を有する、請求項38に記載の履物製品。
【請求項49】
前記実質的に透明な窓は約0.3〜3mmの厚さを有する、請求項38に記載の履物製品。
【請求項50】
前記実質的に透明な窓は約0.5〜2.5mmの厚さを有する、請求項38に記載の履物製品。
【請求項51】
前記実質的に透明な窓は約1〜2mmの厚さを有する、請求項38に記載の履物製品。
【請求項52】
前記実質的に透明な窓は約1.5mmの厚さを有する、請求項38に記載の履物製品。
【請求項53】
前記実質的に透明な窓は圧縮成形ゴムから成る、請求項38に記載の履物製品。
【請求項54】
前記履物製品は前部、内側、及び底部を有し、
前記実質的に透明な窓は、約6〜8mmの直径を有する実質的に円形の窓であり、
該円形の窓の中央は、前記前部から約19〜21mm、前記内側から約11〜13mm、及び前記底部から約24〜26mmのところに設けられ、前記着用者の足の親指及び/又は第2指の一部を覗くことができる、請求項38に記載の履物製品。
【請求項55】
前記ソールはインソール及びアウトソールを含み、前記履物製品はさらに、
前記インソールの下に、硬い物体による怪我からの保護を行う保護プレートであって、該硬い物体に対して前記アウトソールよりも耐性がある材料から作製される保護プレート
を備える、請求項38に記載の履物製品。
【請求項56】
前記保護プレートは前記履物製品から取り外し可能である、請求項55に記載の履物製品。
【請求項57】
前記保護プレートはプラスチック材料から作製される、請求項55に記載の履物製品。
【請求項58】
前記プラスチック材料は熱可塑性ポリウレタン(TPU)である、請求項57に記載の履物製品。
【請求項59】
前記保護プレートは、通気し易くするように少なくとも部分的に穿孔される、請求項55に記載の履物製品。
【請求項60】
前記保護プレートは、前記インソールとほぼ同じに構成される、請求項55に記載の履物製品。
【請求項61】
履物製品であって、
ソールと、
前記ソールに固定されると共に、着用者の足を受け入れる開口を画定するアッパーであって、踵部を有するアッパーと、
前記アッパーに取り付けられるサイズ調整部材であって、前記履物製品の第1の有効サイズを形成するように前記踵部に当接して前記開口内に配置され、前記履物製品の第2の有効サイズを形成するように取り外し可能であり、取り外されると、前記アッパーに再取り付け可能である、サイズ調整部材と
を備える、履物製品。
【請求項62】
前記サイズ調整部材は取付機構により前記アッパーに取り付けられ、
前記取付機構は、前記サイズ調整部材が取り外されても該サイズ調整部材を前記アッパーに再取り付けすることを可能にする、請求項61に記載の履物製品。
【請求項63】
前記サイズ調整部材は、前記履物製品の有効サイズを靴の約0.5サイズ〜1.5サイズ減らす厚さを有する、請求項61に記載の履物製品。
【請求項64】
前記サイズ調整部材は、前記履物製品の有効サイズを靴の約0.5サイズ〜1サイズ減らす厚さを有する、請求項61に記載の履物製品。
【請求項65】
前記サイズ調整部材は、前記履物製品の有効サイズを靴の約0.5サイズ減らす厚さを有する、請求項61に記載の履物製品。
【請求項66】
前記取付機構はスナップである、請求項62に記載の履物製品。
【請求項67】
前記サイズ調整部材は上部及び下部、並びに、該サイズ調整部材の該上部から延びる延出部を有する、請求項61に記載の履物製品。
【請求項68】
前記延出部は前記サイズ調整部材の前記上部に接続されるループである、請求項67に記載の履物製品。
【請求項69】
前記取付機構は前記延出部内に設けられる、請求項66に記載の履物製品。
【請求項70】
前記サイズ調整部材を前記開口内の所定位置に保持する安定化機構をさらに備える、請求項61に記載の履物製品。
【請求項71】
前記安定化機構はフック/ループクロージャシステムである、請求項70に記載の履物製品。
【請求項72】
前記サイズ調整部材はフック/ループのうち一方のストリップを有し、前記アッパーの前記踵部はフック/ループのうち他方のストリップを対応する場所に有する、請求項71に記載の履物製品。
【請求項73】
前記ストリップは、前記サイズ調整部材の前記下部及び前記アッパーの前記踵部の下部に位置する、請求項72に記載の履物製品。
【請求項74】
前記ソールはインソールを含み、前記安定化機構は、該インソールと接触する、前記サイズ調整部材の前記下部から延びる剛性要素である、請求項70に記載の履物製品。
【請求項75】
前記剛性要素は、前記サイズ調整部材の下端に沿って取り付けられるプラスチック要素である、請求項74に記載の履物製品。
【請求項76】
前記ソールはインソール及びアウトソールを含み、
前記履物製品はさらに、
前記インソールの下に、硬い物体による怪我からの保護を行う保護プレートであって、該硬い物体に対して前記アウトソールよりも耐性がある材料から作製される保護プレート
を備える、請求項61に記載の履物製品。
【請求項77】
前記保護プレートは前記履物製品から取り外し可能である、請求項76に記載の履物製品。
【請求項78】
前記保護プレートはプラスチック材料から作製される、請求項76に記載の履物製品。
【請求項79】
前記プラスチック材料は熱可塑性ポリウレタン(TPU)である、請求項78に記載の履物製品。
【請求項80】
前記保護プレートは、通気し易くするように少なくとも部分的に穿孔される、請求項76に記載の履物製品。
【請求項81】
前記保護プレートは、前記インソールとほぼ同じに構成される、請求項76に記載の履物製品。
【請求項82】
履物製品であって、
インソール及びアウトソールを含むソールと、
着用者の足を受け入れる、前記ソールに固定されるアッパーと、
前記インソールの下に、硬い物体による怪我からの保護を行う保護プレートであって、該硬い物体に対して前記アウトソールよりも耐性がある材料から作製される保護プレートと
を備える、履物製品。
【請求項83】
前記保護プレートは前記履物製品から取り外し可能である、請求項82に記載の履物製品。
【請求項84】
前記保護プレートはプラスチック材料から作製される、請求項82に記載の履物製品。
【請求項85】
前記プラスチック材料は熱可塑性ポリウレタン(TPU)である、請求項84に記載の履物製品。
【請求項86】
前記保護プレートは、通気し易くするように少なくとも部分的に穿孔される、請求項82に記載の履物製品。
【請求項87】
前記保護プレートは、前記インソールとほぼ同じに構成される、請求項82に記載の履物製品。
【請求項88】
履物製品の有効サイズを調整する時を判断すると共に該履物製品の有効サイズを調整する方法であって、
前記履物製品は、
ソールと、
前記ソールに固定されると共に、着用者の足を受け入れる開口を画定するアッパーであって、バンプ及び踵部を有するアッパーと、
フィッティングシステムであって、
前記バンプの所定の場所に設けられる実質的に透明な窓及び
サイズ調整部材を有するフィッティングシステムと
を備え、
該方法は、
前記開口内に前記サイズ調整部材を位置決めするステップと、
前記実質的に透明な窓から前記着用者の足指を覗くステップであって、それにより、前記履物製品に対する前記足指の場所を判断する、覗くステップと、
前記足指の先が前記実質的に透明な窓の所定位置を越えて延びている場合に前記サイズ調整部材を取り外すステップと
を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−519647(P2008−519647A)
【公表日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−541167(P2007−541167)
【出願日】平成16年11月10日(2004.11.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/038639
【国際公開番号】WO2006/052260
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(500262119)ニュー バランス アスレティック シュー,インコーポレーテッド (7)
【住所又は居所原語表記】20 Guest Street, Boston, MA 02135, U.S.A.
【Fターム(参考)】