説明

強磁界技術によって配向された高硬度B4C及びその製造方法

【課題】超硬質多結晶炭化ホウ素材料を提供する。
【解決手段】本発明の多結晶BC材料は強磁界整列技術及び焼結によって作製することができる。このB4Cのc軸は印加された磁界に垂直に高度に配向されていた。c軸に垂直/平行な表面上で測定された硬度は夫々38.86±2.13GPa及び31.31±0.79GPaであった。これらの大きな値の硬度、弾性係数及び破壊靱性によりB4C材料の応用分野が拡大する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は強磁界整列技術によって超硬質炭化ホウ素を製造する方法に関する。炭化ホウ素粉末は強磁界中でスリップキャストされる。スリップキャストされた物体は冷間等方圧プレス(cold isostatic press)され、次いで放電プラズマ焼結技術によって焼結される。
【背景技術】
【0002】
約30GPaの硬度を持つことで長いこと知られている炭化ホウ素はダイヤモンド及び立方晶窒化ホウ素(cubic BN)に対してのみ劣っているが、より安価でかつ作製しやすい。1200℃よりも高温では、その硬度はダイヤモンドの硬度さえも超えると報告されている。その上、炭化ホウ素は高度の熱力学的安定性、低密度(2.52g/cm)、及び顕著な化学的不活性を示す(非特許文献1)。ホウ素に富んだ物質のうちで、炭化ホウ素は最も広範に使用されるようになった。ホウ化ホウ素は軽量装甲のような極端な条件に耐える研削材/遮蔽材に、また原子炉中の中性子吸収材として使用されてきた。
【0003】
炭化ホウ素単結晶については、これは結晶方向についての剛性(非特許文献2)、熱膨張係数(非特許文献3)、ゼーベック係数(非特許文献4)の顕著な異方性が報告されている。更に興味深いことに、Werheit他(非特許文献5)はc軸に垂直及び平行な表面上での1N負荷圧痕によるB4.3C単結晶のKnopp硬度はそれぞれ36.76GPa及び33.8GPaであることを見出した。
【0004】
残念なことに、多結晶炭化ホウ素については固有の結晶異方性はまだ研究されていない。本願発明者の知る限りでは、バルクの配向B4Cあるいはその製造方法についての発明は公開されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、超硬質結晶炭化ホウ素材料及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面によれば、頂部表面のLotgering係数が0.5よりも大きい、高度に配向した炭化ホウ素材料が与えられる。
B:C原子比が3.5から4.5の範囲であってよい。前記材料は実質的に微細孔のない焼結体であってよい。前記材料は実質的に微細孔のない焼結体であるとともに、相対密度が95%よりも大きく、炭化ホウ素粒子が約1μmから約20μmの平均粒子サイズを有し、頂部配向表面のVickers硬度が35GPaよりも大きく、破壊靱性が約3.5Mpam0.5であるという特性を有してよい。前記材料はアルミナ入り希土類アルミン酸塩、窒化アルミニウム入り希土類アルミン酸塩、並びにTi、Zr、Hf、Y、Si、Nb及びTaからなる群から選択された元素の粉末一炭化物(pulverulent monocarbide)からなる群から選択された焼結助剤を最大10重量%含んでよい。
本発明の他の側面によれば、a.炭化ホウ素スラリーを強磁界中でスリップキャストして成形体を形成する、b.前記成形体を乾燥して冷間等方圧プレスする、及びc.前記成形体を焼結する、各ステップを含む、超硬質炭化ホウ素材料の製造方法が与えられる。
前記成形体を焼結する前記ステップは1800℃より高い温度で放電プラズマ焼結によって行ってよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の超硬質炭化ホウ素材料は以前に報告された単結晶の炭化ホウ素と同等のあるいは更に高い硬度を示した。更には、本発明の超硬質炭化ホウ素材料は粉末を焼結することで作製できるので、従来技術の単結晶炭化ホウ素と比べて多様なサイズ及び形状の超硬質部材を簡単に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】(a)回転磁界中でのスリップキャストの概略図。(b)B4C六方晶系単位セルの構造を示す概略図。
【図2】回転磁界中でのスリップキャスト後の配向B4CサンプルのX線回折パターンのグラフ。(a)はTTS、(b)はTSSである。
【図3】焼結後の配向性B4Cサンプルの極点図。(a)はTTS、(b)はTSSである。
【図4】TTS(a)及びTSS(b)上のビッカース圧痕、並びにTTS(c)及びTSS(d)上で観察される焼結されたB4Cの微細構造のSEM像。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の発明者は、強磁界中でのスリップキャストを採用することによって、高度にc軸配向した多結晶炭化ホウ素を開発した(特許文献1)。スリップキャストされ、好ましくは放電プラズマ焼結によって焼結された材料は、約39GPaのVickers硬度、及び約3.5(MPa・m0.5)の破壊靱性を有する。本明細書の以下の節では本発明の実施例を詳細に説明する。しかし、この実施例は例示目的でのみ与えられるのであり、本発明の範囲は特許請求の範囲のみにより限定されることに注意しなければならない。
【実施例】
【0010】
商業的に入手できる、ドイツ国H.C. Stark Companyによって製造されるHS級のBC粉末を水性のスラリーに分散して回転磁界中でスリップキャストした。この粉末のBET比表面積及び平均粒子サイズは、製造業者によれば、夫々15.79m/g及び1μmであった。水性分散物は体積で20%のB4C粉末を含んでいた。Williams及びHawn(非特許文献6)は、安定で低粘性の分散物はpH6で作成できることを見出した。蒸留水を分散媒として使用しポリエチレンイミン(PEI、日本国東京の和光純薬工業株式会社)を分散剤として選んだ。添加したPEIの量は出発粉末ベースに対する乾燥重量パーセント(wt%)で表現された。スラリーは、乾燥粉末を所定量のPEIが入った溶液にゆっくり添加し、次いで粉砕媒体(milling media)としてSiボールを使用してプラスチック瓶中で24時間ボールミリングを行って作製した。スラリーを脱ガスした後、図1に示すように、12Tの回転磁界中で、0.2μm膜フィルター上でガラスパイプ(直径20mm)を使用してスリップキャストを行った。多孔質アルミナモールドを磁界中で20rpmのスピードで回転させた。磁界の方向はスリップキャストの方向と垂直とした。非磁性B4C粒子に与えられた磁界はスラリーを配向させ、これにより焼結中に配向B4Cが形成される。スリップキャストが完了した後、形成体を磁界から取り出して空気中で48時間乾燥し、その後、392MPaで10分間冷間等方圧プレス(CIP)にかけた。
【0011】
アルキメデス法により最終的な密度を測定した。焼結された材料の特性及びXRDを、図2の差込図に示すような配向側部表面(textured side surface、TSS)及び配向頂部表面(textured top surface、TTS)上で調べた。
【0012】
配向度を、スリップキャストされたサンプル上でX線回折(XRD)アナライザー(JDX−3500、日本の日本電子株式会社)によりCuKα放射を使って測定した。Lotgering配向度fを使って、以下の式(1)によって定められる配向の程度を評価した。
【0013】
【数1】

【0014】
a及びb軸配向については、P及びPは以下の比に基づいて計算した。
【0015】
【数2】

【0016】
c軸配向については、P及びPは以下の比から求めた。
【0017】
【数3】

【0018】
ここで、Pは配向BCサンプルからのものであり、PはPDFカード(75−0424)からのものである。ΣI(hk0)及びΣI(00l)は(hk0)と(00l)面のピーク強度の合計であり、ΣI(hkl)は(hkl)面のピーク強度の合計である。配向頂部表面上でf(00l)を計算し、また配向側部表面上でf(hk0)を評価した。更に、図3に示されるように、X線回折計(RINT−2200,日本の株式会社リガク)により、40kV、40mAで動作させたCuKα放射を使って、焼結されたサンプルについてのサンプル極点図を取った。2つの不完全な極点図(15<α<90)((003)及び(021))が得られた。このサンプルを内径と外径がそれぞれ20、30mmのグラファイトダイ中に挿入した。このダイを20mm厚のグラファイトフェルトで包んで放射による熱損失を低減させた。ダイを60kN一軸プレスを備えたSPS(Spark Plasma Sintering、放電プラズマ焼結)装置(タイプSPS−1050,日本のSPSシンテックス株式会社)中に配置した後、焼結手順を真空中で60MPaの圧力の下で2100℃で5分間行った。
【0019】
焼結温度を2つの光学式高温計で測定した。ここで最初の高温計はダイ表面にフォーカスし、2番目の高温計はパンチ内側の上(つまりサンプルから3mm離間)にフォーカスした。この二重高温計構成によりパンチ・ダイアセンブリ内部の温度勾配を正確に測定できるようになった(非特許文献7)。保持(dwelling)中、パンチ内部の測定温度は2100℃であり、ダイ表面の温度は200±20℃低かった。焼結後、サンプルの密度をアルキメデス法により測定し、十分に稠密な炭化ホウ素の微細構造を電気化学的にエッチングして光学顕微鏡によって調査した。
【0020】
研磨されたサンプルの硬度は、サンプルのTSS表面及びTTS表面上で微小硬さ試験機(MVK−E、日本の株式会社アカシ)を使用して、9.8Nの負荷をかけ保持時間15秒で測定した。弾性特性は超音波機器(TDS3034B、米国Tektronix Inc.)によって評価した。サンプルの破壊靱性の評価は、圧痕微小破壊法(indentation microfracture (IM) method)によって行った。導電性は室温で四線式プローブを使用して測定した。直流精密電流源(Model6220、米国オハイオ州のKeithley)によって供給した印加定電流は50mAであった。サンプルの電流−電圧(IV)特性はディジタルナノ電圧計(Model2182、米国オハイオ州のKeithley)を使用して記録した。更に、室温での熱伝導率測定はキセノンフラッシュ装置(LFA447Nanoflash、ドイツ国NETZSCH)によって行った。φ10×2mmの寸法の円盤状標本を使用した。
【0021】
図2は回転磁界中でスリップキャストした後のTTS表面及びTSS表面のBCサンプルXRDパターンを示す。BCサンプルは強磁界中で十分に配向していることが観測された。TTS上では、配向頂部表面の主回折ピークは(003)面に属する(図2(a))。他方、配向側部表面上では最も強い回折ピークは(021)面である(図2(b))。Lotgering係数を計算して配向度を定量化した。配向頂部表面上で、f(00l)は0.90と計算され、配向側部表面上では、f(hk0)は0.11と決定された。
【0022】
Cサンプルの配向微小構造を検証するため、SPSによって焼結したサンプルについての極点図を測定した。図3は焼結されたBCの配向頂部表面及び配向側部表面の極点図を示す。(003)極点は配向頂部表面上の面内法線方向軸(normal direction、ND)に沿って分布し(図3(a))、(021)極点は主に面内法線方向から面内圧延方向(rolling direction、RD)に傾く(図3(b))。後者の意味するところは、BCの結晶構造中のc軸に沿った感受性はa軸及びb軸方向の感受性よりも低いということであり、これはc軸を強磁界方向に垂直としたBC粒子の回転を引き起こす。
【0023】
放電プラズマ焼結されたBC物理的性質(表1を参照)を実験的に測定した。サンプルを放電装置によって円盤状に切断した。その配向頂部表面及び配向側部表面は円形の表面に対応し、以下ではこれらをTTS及びTSSバルクサンプルと定義する。結晶学的方向の硬度、電気及び熱伝導性への影響を解析した。
【0024】
【表1】

【0025】
TTSはTSSよりも高い電気伝導率を示すが、同様な挙動はWerheit(非特許文献8、9)によって単結晶BCについて見出された。Werheitは、c軸に平行及び垂直な方向で測定した電気伝導率は夫々0.08÷0.1及び0.3÷0.5Ω−1cm−1であると報告した(非特許文献8、9)。表1に示すように、高度に配向したB4C多結晶のTTS及びTSS上で測定した電気伝導率は夫々0.54±0.01Ω−1cm−1及び0.81±0.03Ω−1cm−1であった。配向B4Cと単結晶の電気伝導率は同程度であり、従って、電気伝導率の異方性は主に結晶方位の効果に帰することができる。
【0026】
熱伝導率は電気伝導率と同様な挙動をたどる。実際、TSS熱伝導率(41.04±0.10W/m・K)はTTS熱伝導率(32.61±0.12W/m・K)よりもかなり高い。残念なことには、本願発明者の知る限り、結晶方位の関数としての単結晶炭化ホウ素の熱伝導率についてのデータはない。文献で広く公開されたBC4の熱伝導率は約30W/mKである(非特許文献10)。Suri他の報告(非特許文献11)によれば、TSS上とTTS上の熱輸送の違いは、熱伝導率はより柔軟な20面体連鎖(icosahedral chain)C−B−B内ではなく20面体間連鎖(inter-icosahedral chain)C−B−Cを通る振動エネルギーの移送によって支配されていると仮定すれば説明可能である。TTS B4Cの高い熱伝導率は、c軸方向を横切る方向のC−B結合の結合数がより多いことに起因すると考えることができるかもしれない(非特許文献11、12、13、14)。
【0027】
MCcLELLAN他(非特許文献2)はB5.6C単結晶の室温弾性定数を研究した。彼らは、単結晶弾性定数は弾性及び原子間ボンディングについてほとんどの固体よりも異方性が強いと報告した。本願研究と同様に、彼らは炭化ホウ素は弾性領域内での引っ張りあるいは圧縮負荷に対して、c軸方向、つまり[001]に沿って最も剛性が高いことを見出した。TTS弾性係数はc軸に平行な方向に沿って測定した圧縮度であるが、これはTSSよりも大きい。校舎は、i)図1(b)に示すようにc軸に沿った向きになっており、またii)B−B20面体内結合よりも剛性が高いという、C−B−C結合の性質に起因すると考えることができるかもしれない。
【0028】
[硬度]
強磁界中でのスリップキャストによって得られた結晶方位の効果によって与えられる物理的特性の顕著な異方性は硬度について確認される。本発明の研究では、TTS表面上で測定された硬度は38.86±2.13GPaもの大きさになる一方で、TSS表面上で測定された硬度は31.31±0.79GPaであった。図4はその瘢痕のSEM像を表している。Wickers硬度測定を7回よりも多く行った。
【0029】
図4(c)及び(d)はTSS及びTTS表面上に観察された微小構造を示す。これら2つの表面の間には顕著な相違は観察されず、また優越的な配向性の兆候はなかった。両表面上の平均粒子サイズはほぼ2μmであった。
【0030】
同様に、Werheit他(非特許文献5)はB4.38C単結晶についての硬度の顕著な異方性を報告した。実際、c軸に垂直及び平行な表面上で測定したKnoop硬度は夫々36.7GPa及び33.8GPaであった。TSSとTTSの両方向で測定した硬度はB4.38C単結晶について報告されたものよりもわずかに大きい。このような差が出る理由は主に組成、つまりB4.38C対本発明のB4C、に起因すると考えることができる。多結晶炭化ホウ素については、20%C(最小体積セル及び最大密度を有するB4C)でより大きな硬度が得られる(非特許文献1、15)。
【0031】
破壊靱性測定のためにVickers圧痕を使用した。圧痕はその下に半ペニークラック系(half-penny crack system)をもたらした。破壊靱性の計算のための公式は非特許文献20〜22に詳述されている。
【0032】
TSS及びTTS表面上のクラックの半径長は夫々39.57±1.35μm及び31.67±1.37μmであったが、これらは2,84±0,11MPa・m0.5及び3,65±0,26MPa・m0.5の破壊靱性に対応する。TSSに比べてTTSの破壊靱性が高いのは、せん断帯(図4(b))が形成されること及びC−B−Cボンディングに沿った除圧アモルファス化(depressurization amorphization)に起因すると考えることができるかもしれない(非特許文献19)。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本明細書で詳細に説明した高い値の硬度、弾性係数及び破壊靱性により、B4C材料の応用分野が拡大することであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0034】
【特許文献1】米国特許公開20020045531、Suzuki Toru Sakka Yoshio Oriented sintered ceramic product and manufacturing method thereof
【非特許文献】
【0035】
【非特許文献1】F. Thevenot: ‘Boron carbide - a comprehensive review’, J. Eur. Ceram. Soc., 1990, 6, 205-225.
【非特許文献2】K. J. MCCLELLAN, F. CHU, J. M. ROPER, I. SHINDO Room temperature single crystal elastic constants of boron carbide, JOURNAL OF MATERIALS SCIENCE 36 (2001) 3403 - 3407
【非特許文献3】Tsagareishvili, G. V., Thermal expansion of boron and boron carbide. J. Less Common Met., 117 (1986) 159-61
【非特許文献4】Electric Refractory Materials edited by Yukinobu Kumashiro page 627
【非特許文献5】H. Werheit, A. Leithe-Jasper, T. Tanaka, H.W. Rotter, and K.A. Schwetz Some properties of single-crystal boron carbide, Journal of Solid State Chemistry 177 (2004) 575-579
【非特許文献6】P. Douglas Williams, David D. Hawn, Aqueous Dispersion and Slip Casting of Boron Carbide Powder: Effect of pH and Oxygen Content, Journal of the American Ceramic Society Volume 74 Issue 7, Pages 1614 - 1618
【非特許文献7】Electric current activated/assisted sintering (ECAS): a review of patents 1906-2008 Salvatore Grasso et al 2009 Sci. Technol. Adv. Mater. 10 053001
【非特許文献8】H. Werheit, Boron compounds, in: O. Madelung (Ed.), Landolt- Bornstein, Numerical Data and Functional Relationships in Science and Technology, New Series Group III, Vol. 41D, Springer, Berlin, 2000, pp. 1-491.
【非特許文献9】H. Werheit, Boron compounds, in: O. Madelung (Ed.), Landolt- Bornstein, Numerical Data and Functional Relationships in Science and Technology, New Series, Group III, Vol. 17g, Springer, Berlin, 1984, pp. 1-62.
【非特許文献10】Handbook of refractory carbides and nitrides properties, characteristics, processing, and applications by Hugh O. Pierson. Published 1996 by Noyes Publications in Park Ridge, N.J . see Fig. 8.2 W/m K: 30 (see Fig. 8.2)
【非特許文献11】A. K. Suri, C. Subramanian, J. K. Sonber and T. S. R. Ch. Murthy Synthesis and consolidation of boron carbide: a review, International Materials Reviews 2010 VOL 55 NO 1
【非特許文献12】D. R. Tallant, T. L. Aselage, A. N. Campbell and D. Emin: Boron carbide structure by Raman spectroscopy’, Phys. Rev. B, 1989, 40B, (8), 5649-5656.
【非特許文献13】T. Matsui, Y. Arita, K. Naito and H. Imami: ‘High temperature heat capacities and electrical conductivities of boron carbides’, J. Nucl. Mater., 1991, 186, 7-12.
【非特許文献14】C. Wood, D. Emin and P. E. Gray: ‘Thermal conductivity of boron carbides’, Phys. Rev. B, 1985, 31B, (10), 6811.
【非特許文献15】135. Niihara, K., Nakahira, A. & Hirai, T., The effect of stoichiometry on mechanical properties of boron carbide J. Am. Ceram. Soc., 67 (1984) C13-C14.
【非特許文献16】Dipankar Ghosh, Ghatu Subhash, Tirumalai S. Sudarshan and Ramachandran Radhakrishnan, Xin-Lin Gao, Dynamic Indentation Response of Fine-Grained Boron Carbide, J. Am. Ceram. Soc., 90 [6] 1850-1857 (2007)
【非特許文献17】H. Lee and R. F. Speyer, ‘‘Hardness and Fracture Toughness of Pressureless-Sintered Boron Carbide (B4C),’’ J. Am. Ceram. Soc., 85 [5] 1291-3 (2002).
【非特許文献18】C. B. Ponton and R. D. Rawlings, ‘‘Vickers Indentation Fracture Toughness Test Part 1 Review of Literature and Formulation of Standardized Indentation Toughness Equations,’’ Mater. Sci. Tech., 5, 865-72 (1989).
【非特許文献19】X. Q. Yan, Z. Tang, L. Zhang, J. J. Guo, C. Q. Jin, Y. Zhang, T. Goto, J.W. McCauley, and M.W. Chen PHYSICAL REVIEW LETTERS 102, 075505 (2009)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
0.5よりも大きな頂部表面のLotgering係数を有する、高度に配向した炭化ホウ素材料。
【請求項2】
B:C原子比が3.5から4.5の範囲である、請求項2に記載の材料。
【請求項3】
前記材料は実質的に微細孔のない焼結体である、請求項2に記載の材料。
【請求項4】
前記材料は実質的に微細孔のない焼結体であり、
前記材料は、相対密度が95%よりも大きく、炭化ホウ素粒子が約1μmから約20μmの平均粒子サイズを有し、頂部配向表面のVickers硬度が35GPaよりも大きく、破壊靱性が約3.5Mpa m0.5であるという特性を有する、
請求項2に記載の材料。
【請求項5】
前記材料はアルミナ入り希土類アルミン酸塩、窒化アルミニウム入り希土類アルミン酸塩、並びにTi、Zr、Hf、Y、Si、Nb及びTaからなる群から選択された元素の粉末一炭化物(pulverulent monocarbide)からなる群から選択された焼結助剤を最大10重量%含む、請求項2に記載の材料。
【請求項6】
以下のステップ(a)から(c)を含む、超硬質炭化ホウ素材料の製造方法。
(a)炭化ホウ素スラリーを強磁界中でスリップキャストして成形体を形成する。
(b)前記成形体を乾燥して冷間等方圧プレスする。
(c)前記成形体を焼結する。
【請求項7】
前記成形体を焼結する前記ステップは1800℃より高い温度で放電プラズマ焼結によって行う、請求項6に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−62210(P2012−62210A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−206450(P2010−206450)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(301023238)独立行政法人物質・材料研究機構 (1,333)
【Fターム(参考)】