説明

情報報知装置およびガス遮断装置

【課題】 異常事態の発生時に、人が居るか居ないかだけでなく、人が居る場合には、その人の動きも考慮して情報を報知し、好ましくは、情報の報知とともにガスを遮断する等の動作も実行可能とする情報報知装置を提供する。
【解決手段】 ガス遮断装置10は、COセンサ111等のガスセンサと、室内に人が居るか否か、並びに、人が居る場合には当該人が動いているか否かを検知する人感センサ112と、ガスセンサによりガス濃度が基準値を超えたときに、人感センサ112によって検知された結果から前記室内状態を判定する室内状態判定部と、制御部とを備えている。制御部は、室内状態判定部の判定結果から、室内状態に応じた情報を報知部に報知させたり、通信部に通信させたりする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報報知装置およびガス遮断装置に関し、特に、人感センサおよびガスセンサを備え、これらセンサの検知結果に応じて情報を報知する情報報知装置と、情報の報知とともに燃料用ガスを供給するガス配管を閉栓可能とするガス遮断装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば住宅またはオフィス等の室内においては、ガス漏れ警報器または火災報知器等の各種情報報知装置が設けられている。これら情報報知装置は、基本的には、ガス漏れまたは火災等の異常事態の発生を報知するものであるが、室内の人の安全性を向上させるべく、室外あるいは他の建築物に情報を通信したり、室内に設置されている外部機器を駆動させたりする機能を有するものも知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ガス漏れ等の異常を検出して異常発生の可能性有りと判定すると、撮像手段により周囲を撮像して画像を形成し、通信手段により他装置に伝送する構成の警報器が開示されている。また、特許文献2には、部屋またはエリア内の人の有無を人感センサで検知するとともに、当該エリア内の二酸化炭素の濃度値を計測して、換気扇をON/OFF制御する構成の空調システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−326360号公報
【特許文献2】特開2007−85698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の技術においては、人の居る室内で異常事態が発生したときに、警報を行ったり情報を通信したり換気扇を動作させたりする等の対応を実行するが、人の動きまで監視していないため、より好適な対応を実現できない。
【0006】
例えば、室内に人が居る状態で、人が動いているときと動いていないときとでは、当該人に対して取り得る対応は自ずと異なってくる。具体的には、異常事態がガス漏れであれば、室内で人が動いている場合には、室内外にガス漏れを報知する対応が挙げられるが、人が動いていないときには、漏れたガスに対して中毒を起こしている可能性が想定されるので、単にガス漏れを報知する対応に加えて、何らかの救助を報知する対応も行われることが好ましい。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、異常事態の発生時に、人が居るか居ないかだけでなく、人が居る場合には、その人の動きも考慮して情報を報知し、好ましくは、情報の報知とともにガスを遮断する等の動作も実行可能とする情報報知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る情報報知装置は、上記の課題を解決するために室内における検知対象のガスの濃度を検知するガスセンサと、前記室内に人が居るか否か、並びに、人が居る場合には当該人が動いているか否かを検知する人感センサと、前記ガスセンサにより前記ガスの濃度が基準値を超えたときに、前記人感センサによって検知された結果から前記室内状態を判定する室内状態判定部と、前記室内外に情報を報知する報知部と、制御部と、を備え、当該制御部は、前記室内状態判定部の判定結果から、前記室内状態に応じた情報を前記報知部に報知させるよう制御する構成である。
【0009】
前記構成においては、通信網を介して通信する通信部をさらに備え、前記制御部は、前記室内状態判定部の判定結果から、前記室内状態に応じた情報を前記通信部に通信させる制御する構成であってもよい。
【0010】
前記構成においては、前記室内状態判定部は、前記人感センサによって、前記室内に居る人が動いている状態から動かなくなったことを検知したときには、前記室内状態が要救助状態にあると判定し、前記制御部は、前記報知部または前記通信部に救助情報を報知または通信させるよう制御を行う構成であってもよい。
【0011】
前記構成においては、さらに、外部機器を駆動する外部駆動部を備えており、前記制御部は、前記室内状態判定部の判定結果から前記外部駆動部により前記外部機器を駆動させるよう制御する構成であってもよい。
【0012】
前記構成においては、前記ガスセンサがCOセンサである構成であってもよい。
【0013】
本発明に係るガス遮断装置は、前記構成の情報報知装置を備え、前記室内状態判定部の判定結果から、燃料用ガスを供給するガス配管を開閉する弁機構の動作を制御するよう構成されていればよい。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明に係る情報報知装置およびガス遮断装置は、異常事態の発生時に、人が居るか居ないかだけでなく、人が居る場合には、その人の動きも考慮して情報を報知し、好ましくは、情報の報知とともに通信または外部機器の駆動も実行することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態に係る情報報知装置を含むガス遮断装置の一例を示す模式図である。
【図2】図1に示す情報通信システムに用いられるガス遮断装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示すガス遮断装置における制御の一例を示すフローチャートである。
【図4】図3に示すフローチャートの続きを示すフローチャートである。
【図5】図1に示すガス遮断装置の他の例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0017】
本実施の形態に係る情報報知装置は、図1および図2に示すように、ガス遮断装置に一体的に設けられている構成である。したがって、以下の説明では、ガス遮断装置について具体的に説明する。
【0018】
[ガス遮断装置の構成]
図1に示すように、本実施の形態に係るガス遮断装置10は、COセンサ111および人感センサ112を備えるセンサ部11、図1には示さない本体部、弁機構13、換気扇14を備えている。ガス遮断装置10は、COセンサ111により、対象室40aの室内におけるCOの濃度を検知し、COの濃度が基準値を超えたときに、対象室40aに人41が居るか否かを人感センサ112で検知し、対象室40aに人41が居るときには、当該人41の動きを人感センサ112で検知し、人41の動きの検知結果から室内状態を判定し、当該室内状態に応じた情報を報知するよう構成されている。
【0019】
対象室40aのガス遮断装置10は、COセンサ111および人感センサ112で検知し本体部により室内状態を判定して情報を報知するとともに、当該情報を、電話回線またはインターネット等の通信網15を介して、消防署30等の外部施設に通信可能に構成されている。また、前記情報は、隣室40bのガス遮断装置10にも送信され、隣室40bの室内の人42にも報知可能に構成されている。
【0020】
図2に示すように、ガス遮断装置10のセンサ部11は、前記のとおり、COセンサ111および人感センサ112を備えている。COセンサ111は、室内におけるCOの濃度を検知するガスセンサである。ガス遮断装置10の用途、構成によっては、他のガスの濃度を検知するものであってもよい。人感センサ112は、室内に人が居るか否か、並びに、人が居る場合には当該人が動いているか否かを検知する。COセンサ111と人感センサ112は別々に独立して構成され、COセンサ111と人感センサ112とを連動するように構成されてもよいし、COセンサ111と人感センサ112とが一体化してもよい。
【0021】
本体部12は、本実施の形態では、弁機構13と一体化されており、入力部121、室内状態判定部122、制御部123、報知部124、通信部125、および外部駆動部126を備えている。センサ部11の検知結果は、入力部121を介して室内状態判定部122に入力される。室内状態判定部122は、COセンサ111によりCO濃度が基準値を超えたときに、人感センサ112によって検知された結果から対象室40a(図1参照)の室内状態を判定する。制御部123は、室内状態判定部122の判定結果から、室内状態に応じた情報を報知部124に報知させるとともに、通信網15を介して通信部125に通信させる。
【0022】
報知部124は室内で情報を報知するとともに室外にも情報を報知可能に構成されている。本実施の形態では、報知部124は、COセンサ111に報知情報を出力可能となっており、COセンサ111は、図1に示すように、通信網15を介して、隣室40bのガス遮断装置10の報知部124に情報を報知させる。また、報知部124は、集中管理盤16にも報知情報を出力可能となっている。集中管理盤16は、例えば、ホームオートメーションのコントロール装置等であり、報知情報を受けて、人に異常状態または異常状態を解除する作業や操作を指示するよう制御する。
【0023】
外部駆動部126は、ガス遮断装置10外部の機器を駆動可能とする駆動回路等であり、本実施の形態では、制御部123の制御により、室内状態判定部122の判定結果から外部機器である換気扇14を駆動させる。なお、換気扇14以外の外部機器を備えていてもよい。例えば、室内の空気を屋外に放出できればよいので、換気扇14以外にも自動ドアまたは自動開閉できる窓を開閉させるようにしてもよい。ドアまたは窓が自動開閉できないのであれば、報知部124にドアまたは窓の開閉を報知させればよい。
【0024】
弁機構13は、ガス遮断装置10の本体部12に一体化されており、燃料用ガスを供給するガス配管を開閉可能とする構成となっている。制御部123は、室内状態判定部122の判定結果から、弁機構13の動作を制御する。制御部123によってガス配管が閉栓されれば、ガス使用機器における燃料ガスの燃焼がストップするので、COの発生を止めることができる。
【0025】
このように、ガス遮断装置10は、COセンサ111および人感センサ112の検知結果を組み合わせて本体部12で判断することにより、人の動作の有無とCOセンサ111の動作状況に対応した指示情報あるいは通報等の動作を行う。それゆえ、例えば、救助に際して危険を伴うか否かの判断を行って隣室の救助者に適切な行動をさせることが可能であり、また、図1に示すように、消防署30に自動通報することで、迅速な対応をとらせることで救命を図ることもできる。
【0026】
[ガス遮断装置の動作]
次に、ガス遮断装置10の動作の一例について、図3および図4のフローチャートを参照して具体的に説明する。なお、図3および4では、丸で囲んだA〜Eによって各図の間でのフローがつながっていることを示している。
【0027】
本実施の形態では、室内状態判定部122は、人感センサ112によって、室内に居る人が動いている状態から動かなくなったことを検知したときには、室内状態が要救助状態にあると判定し、制御部123は、報知部124または通信部125およびその双方に救助情報を報知または通信させるよう制御を行う。
【0028】
具体的には、制御部123は、まずセンサ部11に所定の監視動作を行わせ(ステップS101)、COセンサ111が作動しているか否かを判定する(ステップS102)。作動していなければ(ステップS102でNO)、監視動作を継続し(ステップS101に戻り)、作動していれば(ステップS102でYES)、人感センサ112の検知結果を判定する(ステップS103)。
【0029】
人感センサ112により室内に人が居ると判定されれば(ステップS103でYES)、室内の人が動いているか否かを判定する(ステップS104)。人が動いていなければ(ステップS104でNO)、人が動き始めたか否かをさらに判定する(ステップS105)。人が動き始める気配がなければ(ステップS105でNO)、所定時間、例えば5秒が経過したか否かを判定する(ステップS106)。経過していなければ(ステップS106でNO)人の動きの検知を継続する。所定時間が経過すれば(ステップS106でYES)、人体にとって危険な状態であると判定し、隣室に非難等を指示するよう報知部124により報知させ(ステップS107)、弁機構13を駆動させてガス配管を閉栓するとともに、外部駆動部126によって換気扇14の動作を開始させ(ステップS108)、さらに通信部125により消防署30へ救援要請の通信をさせる(ステップS109)。
【0030】
一方、室内に居る人が動いていると判定されるか(ステップS104でYES)、動いていなかった人が動き始めたと判定されれば(ステップS105でYES)、報知部124に窓開け等を指示するよう報知させる(ステップS110)。次に、COセンサ111が作動中であるか判定し(ステップS111)、作動中であれば(ステップS111でYES)、人感センサ112で人が動いているか否かを判定する(ステップS112)。人が動いていれば(ステップS112でYES)、COセンサ111が作動中であるか否かの判定を繰り返すが、人が動いていなければ(ステップS112でNO)、隣室40bへ救助を要請するよう報知部124に報知させ(ステップS113)、さらに、弁機構13を駆動させてガス配管を閉栓するとともに、外部駆動部126によって換気扇14の動作を開始させ(ステップS108)、さらに通信部125により消防署30へ救助要請の通信をさせる(ステップS109)。
【0031】
そして、制御部123は、救援要請の通信の後に、警報解除の操作が行われたか否かを判定する(ステップS114)。行われていなければ(ステップS114でNO)、所定時間、例えば2分が経過したか否かを判定する(ステップS115)。所定時間が経過すれば(ステップS115でYES)、通信部125に対して消防署30へ続報を通知させ(ステップS116)、警報解除の操作が行われたか否かの判定(ステップS114)を繰り返す。また、所定時間が経過していなければ(ステップS115でNO)、続報の通知は行わずに、警報解除の操作が行われたか否かの判定を繰り返す。警報解除の操作が行われれば(ステップS114でYES)、消防署30への警報解除の通知を通信部125に行わせ(ステップS117)、一連の制御を終了する。
【0032】
ここで、室内で動いている人に窓開け等を指示した後(ステップS110)、COセンサ111が作動していないと判定されれば(ステップS111でNO)、再度、人感センサ112の検知結果から、人が動いているか否かを判定する(ステップS118)。人が動いていなければ(ステップS118でNO)、隣室40bへ救助を要請するよう報知部124に報知させる(ステップS113)。
【0033】
一方、人が動いてれば(ステップS118でYES)、救助が必要か否かを判定する(ステップS119)。必要であれば(ステップS119でYES)、通信部125により消防署30へ救助要請の通信をさせる(ステップS109)。救助が必要でなければ(ステップS119でNO)、所定時間、例えば30分が経過したか否かを判定する(ステップS120)。所定時間が経過していなければ、人感センサ112の検知結果から人が動いているか否かの判定を繰り返す(ステップS118)。所定時間が経過していれば(ステップS120)、CO濃度が高いことによる異常事態が終了したことになるので、一連の制御を終了する。
【0034】
なお、COセンサ111が作動して(ステップS101)、人感センサ112の検知結果により室内に人が居ないと判定されれば(ステップS103でNO)、隣室40bに窓開け等を指示する(ステップS121)よう報知部124に報知させ、一連の制御を終了する。
【0035】
このように本実施の形態における制御部123の制御を要約すると、(1)まず、人感センサ112により人の動きの監視している状態でCOセンサ111が作動し、人が動いていない状態が所定時間継続していれば、人が動く気配がないと判定して、換気扇14を動作させ速やかに消防署30に通報する。
【0036】
この(1)の制御の状況は、対象室40aの室内の人41に異常事態を報知したものの、COが高濃度で充満し、すでに動けない状態になっている状況であるので、対象室40aの室内は人体とって危険な状況になっている。それゆえ、例えば、他の人(例えば隣室40bの人42)が対象室40aに助けにいくと、助けに行った人もCO中毒となってしまうおそれがある。
【0037】
そこで、このような二次被害の可能性を低下させるために、報知部124によって「(家族・同居人は)避難してください」という指示を報知させる(表示、警告音、音声等)とともに、例えば「家の外から当該場所の窓ガラスを割ってください」等の指示を報知させる。これによって、対象室40aのCO濃度を下げ、対象室40a内の人41の症状が悪化することを回避できるとともに、救助に来た専門家である救急隊員が到着後に直ぐに救助活動ができるようにすることができる。
【0038】
また、(2)人感センサ112により人の動きの監視している状態でCOセンサ111が作動したとき、人が動いている状態であれば、まず警報を報知し、その後、COセンサ111が作動したまま人の動きが所定時間検知できなくなれば、換気扇14を動かしたり隣室40bまたは消防署30に通報したりする。
【0039】
この(2)の制御の状況は、対象室40aで人41が動ける状況であるので、COセンサ111が作動したときは、まず対象室40aの人41にガス機器の停止、窓を開けての換気をする等の指示を報知し、COの吸引を減らすように促す。これによりCO中毒の被害拡大を防止することができる。しかしながら、COセンサ111が作動したときは、人41は辛うじて動けたものの、その後CO濃度が上昇する(あるいは薄くても長時間COにさらされている)ことにより人41が動けなくなれば、対象室40aでは、短時間でCOが部屋中に充満しつつあると判定できる。
【0040】
それゆえ、室内は危険なレベルになりつつある段階と判断できるので、人命救助を最優先すべく、隣室40bの人42に人41の救助を促すことで、人41の症状の悪化を防止することができる。
【0041】
また、(3)人感センサ112により人の動きの監視している状態でCOセンサ111が作動したとき、人が動いている状態であれば、まず警報を報知し、その後、COセンサ111の作動が停止し、人が動いている状態であれば、消防署30への通報の有無を確認し、必要に応じて通報する。
【0042】
この(3)の制御の状況は、室内は危険なレベルでないか危険なレベルから脱したが、対象室40aの人が動いているのではなく、救助に入った人が動いている可能性がある状況である。すなわち、対象室40aの人41が動ける状態であれば、深刻な状況にはまだ至っていない可能性があり、警報を聞いた対象室40aの人41がガス機器の使用を停止したり窓を開けたりしていることが想定されるが、人41は動けないものの隣室40bから助けに入ってきた人42が動いている可能性もある。そこで、念のため消防署30には通報することが望ましことになり、通報の有無を確認できるようにする。
【0043】
例えば、COセンサ111の警報を止めるとき(天井に取り付けられているセンサから垂れ下がっている紐を引っ張る操作)の操作時間(紐を引っ張りぱなしにしている時間。例えば通報するときは3秒間引っ張り、通報をやめるときには5秒間引っ張るようにし、引っ張り始めてからの経過時間を音声で「1」、「2」・・・と通知してもよい)や操作回数(所定の時間内の紐を引っ張る回数)等により通報の有無を選択できるようにしてもよい。
【0044】
[変形例]
本実施の形態では、弁機構13と情報報知装置とが一体化した構成のガス遮断装置10を開示しているが、本発明はこれに限定されず、情報報知機能のみで情報報知装置として構成されてもよいし、ガスセンサおよび人感センサを備えるセンサ装置、情報報知装置およびガス遮断装置によりガス遮断システムが構成されてもよい。
【0045】
また、本実施の形態では、ガス遮断装置10の本体部12において、COセンサ111および人感センサ112の検知結果を判断し、本体部12で情報を報知する構成となっているが、本発明はこれに限定されず、COセンサ111または人感センサ112のいずれか一方で検知結果を取得して判断する構成であってもよいし、COセンサ111と人感センサ112とが判断した結果を本体部12で受けて情報を報知する構成となっていてもよい。
【0046】
また、消防署30へ通報する情報は特に限定されず、COセンサ111がまだ異常を検出した状態が継続しているか、動かなくなった人の人数、対象室40aの場所、隣室40b他の部屋に人が残っているかいないか等が挙げられる。これら情報は、1回のみ通報されてもよいが、救急隊員が到着するまでの間の状況変化等を定期的に通報することで、救急隊員が到着と同時に適切な救助作業が行えるようにしてもよい。
【0047】
また、図1に示すガス遮断装置10は、各部屋(対象室40aおよび隣室40b)に1台ずつ設けられ、各ガス遮断装置10は、センサ部11、本体部12、弁機構13、換気扇14をそれぞれ1つずつ備える構成となっているが、本発明はこれに限定されず、例えば、図5に示すように、1つの建物20(例えば一戸建て住宅)に、1つの本体部20と、各部屋に設けられる複数のセンサ部11および複数の換気扇14と、建物20に1つ設けられる弁機構13を備える構成であってもよい。このように、本発明では、ガス遮断装置10が情報報知装置を備えていれば、その具体的な構成は限定されず、種々の条件に応じて、好適な構成を採用することができる。
【0048】
なお、本発明は前記実施の形態の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態や複数の変形例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、ガス漏れ警報器または火災報知器等の分野に好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0050】
10 ガス遮断装置(情報報知装置)
13 弁機構
14 換気扇(外部機器)
111 COセンサ(ガスセンサ)
112 人感センサ
122 室内状態判定部
123 制御部
124 報知部
125 通信部
126 外部駆動部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内における検知対象のガスの濃度を検知するガスセンサと、
前記室内に人が居るか否か、並びに、人が居る場合には当該人が動いているか否かを検知する人感センサと、
前記ガスセンサにより前記ガスの濃度が基準値を超えたときに、前記人感センサによって検知された結果から前記室内状態を判定する室内状態判定部と、
前記室内外に情報を報知する報知部と、
制御部と、を備え、
当該制御部は、前記室内状態判定部の判定結果から、前記室内状態に応じた情報を前記報知部に報知させるよう制御することを特徴とする、情報報知装置。
【請求項2】
通信網を介して通信する通信部をさらに備え、
前記制御部は、前記室内状態判定部の判定結果から、前記室内状態に応じた情報を前記通信部に通信させる制御することを特徴とする、請求項1に記載の情報報知装置。
【請求項3】
前記室内状態判定部は、前記人感センサによって、前記室内に居る人が動いている状態から動かなくなったことを検知したときには、前記室内状態が要救助状態にあると判定し、
前記制御部は、前記報知部または前記通信部に救助情報を報知または通信させるよう制御を行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の情報報知装置。
【請求項4】
さらに、外部機器を駆動する外部駆動部を備えており、
前記制御部は、前記室内状態判定部の判定結果から前記外部駆動部により前記外部機器を駆動させるよう制御することを特徴とする、請求項1に記載の情報報知装置。
【請求項5】
前記ガスセンサがCOセンサであることを特徴とする、請求項1に記載の情報報知装置。
【請求項6】
請求項1ないし5に記載の情報報知装置を備え、
前記室内状態判定部の判定結果から、燃料用ガスを供給するガス配管を開閉する弁機構の動作を制御するよう構成されていることを特徴とする、ガス遮断装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−128469(P2012−128469A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−276587(P2010−276587)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】