説明

扉開閉機構

【課題】従来の筐体は、側面に回転軸を設けた扉の側面を、筺体部の軸受を設けた軸受板で押さえていた。このため、扉が回転途中で止まらず、途中で止まらない。このため、時間がかかり、かつ開く時には扉と設置面間でまた閉じる時には扉と筺体間に手や指等を挟んでしまう等、使い難くかった。
【解決手段】本発明の電子機器を収納するための筺体扉開閉機構は、筐体部の両側面に軸若しくは軸穴を設けた一方向に長い弾性を有した軸受板を取り付け、軸穴若しくは軸設けた扉の側面または軸受穴径より大きい径で傾斜を持った軸側面に発生するすべり抵抗により、前記扉が回転途中の任意の位置で停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器を収納する筐体に関わり、特に筐体の扉開閉機構に関する。
【背景技術】
【0002】
図6〜図8によって、電子機器を収納するための従来の筐体の扉開閉機構を説明する。図6は、従来の筐体を開閉機構を通過する水平面上で切断して上側から見た断面図である。また、図7は、従来の筐体の扉が閉じた時の側面図である。図8は、従来の筐体の扉が開いた時の側面図である。なお、図中の筐体は、電子機器を収容していない状態である。
【0003】
図6〜図8において、601と601”は筐体の扉、602は筐体の筐体部、604は軸受板、601aは回転軸、613と613’は軸受板604と筺体部602とを固定する固定ビス、604aは軸受(すべり軸受け)である。ここで、扉601”は完全に開いた場合を示す。なお、本明細書では、以降、扉601側を前方向と称し、図6〜図8のような場合には、図の左側が前方向、右側が後方向と称する。また、図6のような上側から見た場合の図では、上が左側面方向、下が右側面方向を示す。また図7および図8のような側面図の場合には、上が上方向で下が下方向を示す。また、図8では、分かり易くするため、筺体部602の右側面部分および右側面の扉開閉機構(軸受板604、回転軸601a、軸受604a、および固定ビス613)を図示していない。
図7は、図6の右側面方向から筺体部602を見た側面図であり、図8は、図6の筺体部602の内側(電子機器を収納する部分)から左側面方向を見た側面図である。
【0004】
図6〜図8の従来の筐体では、扉601の側面に回転軸601aを設け、筺体部602の側面に軸受板604を設け、軸受板604に軸受604aを設けて、さらに、当該回転軸601aを軸受板604で押さえている。また、軸受板604を筺体部602に固定ビス613と613’で固定している。
そして、図6〜図8に示すように、扉601は、軸受板604の軸受604aで支えられた回転軸601aを中心に矢印方向に回転して、開閉される。
なお、従来の扉601が閉じている場合には、地震や振動等で勝手に回転して扉が開かないように、ラッチ機構が設けられており、ユーザは、扉を開くときにはラッチ機構を解除することによって回転動作が可能とり、扉を開くことができる。また、ユーザが扉を閉じた時には、自動的にラッチ機構が動作する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−147290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、従来の筐体は、側面に回転軸601aを設けた扉601の側面を、筺体部602の軸受604aを設けた軸受板604で押さえていた。このため、扉601が回転途中で止まらず、途中で止まらない。このため、時間がかかり、かつ開く時には扉と設置面間でまた閉じる時には扉と筺体間に手や指等を挟んでしまう等、使い難くかった。
例えば、ゲーム機や映像記録再生装置等の電子機器では、リムーバブルな記録媒体の交換を行う機会が多い。交換時には、当該電子機器を収納した筺体の扉を開閉する必要がある。交換場所は多くの場合、電子機器の上側にあるので、扉全体を開閉する必要がない。しかし、上述のように、扉が回転途中で止まらないので使い難くかった。
本発明の筐体の扉開閉機構は、上記のような問題に鑑み、使い易い筐体の扉開閉機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明の筐体の扉開閉機構は、前述の問題を解決するため、筐体の筐体部の両側面に軸若しくは軸穴を設けた一方向に長い弾性を有した軸受板を取り付け、軸穴若しくは軸設けた扉の側面または軸受穴径より大きい径で傾斜を持った軸側面のすべり抵抗により、前記扉が回転途中の任意の位置で停止することを特徴とする。
【0008】
即ち、本発明の筺体の扉開閉機構は、前方向に回転して開閉する扉と筺体部とで構成された電子機器を収納する筺体の扉開閉機構において、前記筺体部は、当該両側面部に軸受若しくは回転軸をそれぞれ備える軸受板を有し、前記扉は、当該両側面部に前記軸受で支えられる回転軸若しくは前記回転軸を支える軸受を有し、前記回転軸の直径は、前記軸受の内径より大きく、かつ、前記軸受との接触部に傾斜を具備し、前記扉の開閉のために加えられる力が無くなると、前記接触部で発生するすべり抵抗によって、前記扉の回転が停止するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、他にコイルばね等を使用することなく、簡単な構造で、筐体に扉を取付けることが出来き、部品費の削減と、作業性を向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の電子機器筐体の扉開閉機構の一実施例を示す上面断面図である。
【図2】本発明の筐体の扉が閉じた時の状態を示す側面図である。
【図3】本発明の筐体の扉が途中まで開いた時の状態を示す側面図である。
【図4】本発明の筐体の扉が開いた時の状態を示す側面図である。
【図5】図1の扉開閉機構付近を部分的に拡大して示した図である。
【図6】従来の筐体を開閉機構を通過する水平面上で切断して上側から見た断面図である。
【図7】図6の筐体の扉が閉じた時の側面図である。
【図8】図6の筐体の扉が開いた時の側面図である。
【図9】本発明の電子機器筐体の扉開閉機構の一実施例を示す上面断面図である。
【図10】図9の扉開閉機構付近を部分的に拡大して示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の電子機器を収納するための筐体の扉開閉機構は、前記軸受板に回転軸若しくは軸受穴とを設けた軸受板であって、当該回転軸に対応する軸受穴若しくは当該軸受穴に対応する回転軸を設けた扉であって、当該軸受穴に接する回転軸の直径が軸受穴の内径より大きく、かつ回転軸の先端に傾斜を設けたことにより、軸受穴と傾斜部との間にすべり抵抗を発生させたものである。これにより、扉が回転途中の任意の位置で停止できるものである。また、簡単な構造であるので、扉を取付けが簡単で、部品コストの削減と作業性の向上および生産コストを低減することができる。
好ましくは、当該軸受穴を設けた軸受板は、筐体の前後方向に長く弾性を有するものである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、各図の説明において、従来の技術を説明した図6〜図8を含め、同一の機能を有する構成要素には同一の参照番号を付し、重複を避けるため、できるだけ説明を省略する。
【実施例1】
【0012】
図1〜図5によって、本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の筐体の扉開閉機構の一実施例を説明するための筐体であって、扉開閉機構を通過する水平面上で切断して上側から見た断面図である。また、図2は、図1の筐体の扉が閉じた時の状態を示す側面図である。図3は、図1の筐体の扉が途中まで開いた時の状態を示す側面図である。図4は、図1の筐体の扉が全開した時の状態を示す側面図である。なお、図中の電子機器を収納する筐体は、電子機器を収容していない状態を示す。
さらに、図5は、図1の扉開閉機構付近を部分的に拡大して示した図である。
【0013】
図1〜図5において、101と101’は筺体の扉、102は筐体の筺体部、102aは筺体部102の側面部から突き出た突起、103は軸受板、101aは回転軸、111と112は軸受板103を筺体部102の側面部に固定する固定ビス、104aは軸受(すべり軸受)である。ここで、扉101’は扉が回転途中で止まった場合を示す。なお、本明細書では、以降、扉101側を前方向と称し、図1〜図5のような場合には、図の左側を前方向、右側を後方向と称する。また、図1および図5のような上側から見た場合の図では、上を左側面方向、下を右側面方向と称する。また図2〜図4のような側面図の場合には、上を上方向で、下を下方向と称する。さらに、図1の上面図において、筺体部102に対して、右方向から左方向を内側と称し、同様に、左方向から右方向を内側と称して説明する。
【0014】
図1〜図5において、扉101の両側面部に回転軸101aを設ける。また、筺体部102の両側面部の内側(電子機器を収納する部分)に、軸受板103を設け、軸受板103に軸受103a設けて、さらに、当該回転軸101aを内側から軸受板103で押さえている。また、軸受板103を筺体部102の側面部に固定ビス111と112で固定している。回転軸101aの中心軸若しくは軸受103aの中心軸と固定ビス111の中心軸を結ぶ直線は、筺体部102の側面部(前後方向)に平行で、上下方向および左右方向に垂直である。また、回転軸101aおよび軸受103aの中心軸は、左右方向に平行である。
そして、図1〜図5に示すように、扉101は、軸受板103の軸受103aで支えられた回転軸101aを回転中心として、矢印方向に回転して開閉がなされる。
なお、扉101の材質は、例えば、プラスチック等の合成樹脂、鉄、若しくはアルミニウム、回転軸101aの材質は、例えば、プラスチック等の合成樹脂、鉄、若しくはSUS、軸受板103の材質は、例えば、プラスチック等の合成樹脂、鉄、SUS、若しくはリン青銅である。
【0015】
図5によって、本発明の一実施例をさらに詳細に説明する。
図5において、軸受板103の軸受103aの穴径Hを、回転軸101aの直径Pより小さくする(H<P)。また、扉101の両側面の回転軸101aの突起部間の距離Tを、扉101の両側面部の軸受板103の外側間の距離Jより小さくし(T<J)、先端に面取り部Pを設ける。また、回転軸101aの片方の端部(軸受板103と接触する一端と反対側の端部)は、扉101に固定される。
上述の構成によって、この回転軸101aの面取り部Pは、回転軸101aの軸受103aに接触し、筺体部102の両側面から内側に加圧するように設けられる。この結果、軸受103aと回転軸101aの傾斜部との回転は、すべり抵抗を発生する。この発生したすべり抵抗により、扉101は、任意の位置で固定される。即ち、扉101は、手動で加えられる力によって回転し、扉の開閉動作がなされる。この扉101の回転動作時に、接触部分ですべり抵抗が発生する。このすべり抵抗によって、扉101に加えられる力(開閉動作するための回転力)が無くなると、扉101の回転を停止する。
回転軸101aは、例えば、扉101に設けられた圧力ピンである。
【0016】
上述のように、扉101に設けられた回転軸101aの直径Pが軸受板103の軸受103aの穴径Hより大きく、かつ、筺体部102の両側面の軸受板103間の距離Tが扉101の両側面の回転軸101aの内側での先端部間の距離Sより小さいため、軸受板103は、常に、接触部である傾斜部Pを介して、筺体部102の内側に力が加えられた状態である。そして、作用反作用の力が働き、軸受板103は、接触部である傾斜部Pを介して、軸受ピン101aを筺体部102の外側に押しつけている。この外側に押しつける力によって、扉101は、回転中心である回転軸101aの回転を抑えられる。このため、回転軸101aの回転によって開閉される扉の開閉動作が抑制され、所定以上の力を加えない限り、扉101の回転が停止される。
この結果、筺体の扉101を回転途中の任意の位置で停止することができる。
また、従来の扉では、地震や振動等で勝手に扉が開かないように、ラッチ機構が設けられていたが、本発明によれば、ラッチ機構を必要とせず、ユーザによって扉を開くときにラッチ機構の解除動作を必要としないので、迅速に扉を開くことができる。また、ラッチ機構がないため、製造コストを削減できる。
【0017】
また、例えば、図5において、軸受板103は板厚tが2[mm]、回転軸101aの直径Pが3.2〜3.3[mm]、回転軸101aの傾斜PがC0.2[mm]、軸受穴103aの直径Hが3.1[mm]、両側面の軸受板103間の距離Tは350[mm]、両側面の回転軸101a間の距離Sは354[mm]、軸受板103の変形量は片側2[mm]である。
【0018】
なお、固定ビス111と112とにより、軸受板103を筺体部102に固定している。このため、扉101の開閉に基づく軸受板103の回転は防止される。
また、上述の実施例では、扉に回転軸が設けられ、軸受板に軸受穴が設けられていた。しかし、軸受板に回転軸が設けられ、扉に軸受穴が設けられていても良く、また、右方向(若しくは左方向)では、扉に回転軸、軸受板に軸受穴が設けられ、左方向(若しくは右方向)では、軸受板に回転軸、扉に軸受穴が設けられていても良い。
【実施例2】
【0019】
図9および図10によって、本発明の一実施形態を説明する。図9は、本発明の筐体の扉開閉機構の一実施例を説明するための筐体であって、扉開閉機構を通過する水平面上で切断して上側から見た断面図である。また図10は、図9の扉開閉機構付近を部分的に拡大して示した図である。901は扉、902は筺体部、902aは筺体部902の側面部、903は軸受板、901aは回転軸、901cは扉901の内側(電子機器を収納する部分)前後方向でかつ軸受板903と平行に突き出た突起、111と112は軸受板903を筺体部902の側面部に固定する固定ビス、903aは軸受(すべり軸受)、905は突起901cと軸受板903の間の回転軸901aに取り付けられた座金である。また、実施例1と同様に、以降、扉901側を前方向と称し、図9および図10のような場合には、図の左側を前方向、右側を後方向と称し、上を左側面方向、下を右側面方向と称する。さらに、図9および図10において、筺体部902に対して、右方向から左方向を内側と称し、左方向から右方向を内側と称して説明する他、扉901に対して、前方向から右方向を内側と称する。
なお、座金905は、市販品の座金で弾性を有する。例えば、座金905は、スプリングワッシャ(バネ座金)である(スプリングワッシャの幅をWとする。)。
【0020】
図9および図10の実施例において、筺体部902の両側面部の内側(電子機器を収納する部分)に、軸受板903を設け、軸受板903に軸受903a設けている。また、扉901の前方向に面している部分(扉部)の内側であって、筺体部902の両側面部の軸受板903の内側に、軸受板903にほぼ平行に面するように、突起901cを設ける。そして、左右方向に平行に、突起901cには、回転軸901aが設けられる。
また、軸受板903を筺体部902の側面部に固定ビス111と112で固定している。回転軸901aの中心軸若しくは軸受903aの中心軸と固定ビス111の中心軸を結ぶ直線は、筺体部902の前後方向に平行で、上下方向および左右方向に直角である。また、回転軸901aおよび軸受903aの中心軸は、左右方向に平行である。
そして、図9および図10に示すように、扉901は、軸受板903の軸受903aで支えられた回転軸901aを回転中心として、矢印方向に回転して開閉がなされる。
なお、扉901の材質は、例えば、プラスチック等の合成樹脂、鉄、若しくはアルミニウムであり、回転軸901aの材質は、例えば、プラスチック等の合成樹脂、鉄、若しくはSUSである。まや、軸受板903の材質は、例えば、プラスチック等の合成樹脂、鉄、SUS、若しくはリン青銅であり、バネ座金の材質は、プラスチック等の合成樹脂、SUS、リン青銅である。
【0021】
図9および図10において、軸受板903の軸受903aの穴径H’を、回転軸901aの直径P’より大きくする(H’>P’)。また、扉901の両側面の突起901cの外側同士の距離T’を、筺体902の両側面部の軸受板903の内側間の距離J’より小さくし(T’<J’)する。また、回転軸901aの片方の端部(軸受板903と接触する一端と反対側の端部)は、扉901の突起901cに固定される。また、軸受板903と突起901cとの間隔を△とすると、スプリングワッシャの幅Wは、間隔△より大きく、圧縮された時の幅間隔△’より大きくする(△’≦W<△)。
上述の構成によって、この回転軸901aの座金905は、突起901cおよび軸受板903に接触し、扉901を突起901cを介して筺体部902の両側面から内側に加圧するように設けられる。この結果、軸受板903および突起901cは、回転軸901aの回転方向に対して、座金905すべり抵抗を発生する。この発生したすべり抵抗により、回転軸901aと固定された扉901は、任意の位置で固定される。即ち、扉901は、手動で加えられる力によって回転し、扉の開閉動作がなされる。この扉901の回転動作時に、接触部分ですべり抵抗が発生する。このすべり抵抗によって、扉101に加えられる力(開閉動作するための回転力)が無くなると、扉101の回転を停止する。
【0022】
上述した図9及び図10の実施例の結果、筺体の扉101を回転途中の任意の位置で停止することができる。
また、従来の扉では、地震や振動等で勝手に扉が開かないように、ラッチ機構が設けられていたが、本発明によれば、ラッチ機構を必要とせず、ユーザによって扉を開くときにラッチ機構の解除動作を必要としないので、迅速に扉を開くことができる。また、ラッチ機構がないため、製造コストを削減できる。
【0023】
また、例えば、図9および図10において、軸受板903は板厚tが2[mm]、回転軸901aの直径P’が3.2〜3.3[mm]、座金905の外形Wが5.9[mm]、座金905の厚みWが0.7[mm]、軸受穴903aの直径H’が3.3[mm]、両側面の軸受板103間の距離T’は350[mm]、扉901の両側面の突起901cの外側間の距離J’は354[mm]、軸受板103の変形量は片側0.8[mm]である。
【0024】
なお、実施例2では、バネ座金を使用したが、圧縮コイルばねを使用しても良い。
また、実施例1と同様に、固定ビス111と112とにより、軸受板903を筺体部902に固定している。このため、扉901の開閉に基づく軸受板903の回転は防止される。
さらに、上述の実施例では、扉に回転軸が設けられ、軸受板に軸受穴が設けられていた。しかし、軸受板に回転軸が設けられ、扉に軸受穴が設けられていても良く、また、右方向(若しくは左方向)では、扉に回転軸、軸受板に軸受穴が設けられ、左方向(若しくは右方向)では、軸受板に回転軸、扉に軸受穴が設けられていても良い。
【0025】
実施例1若しくは実施例2によれば、他にコイルばね等を使用することなく簡単な構造で、筐体に扉を取付けることができ、部品費の削減と、作業性の向上、及び生産コストの低減が実現できる。
なお、上記実施例1および実施例2において、発明に関わらない付属品は煩雑になるために、本実施例では説明を省略し、図示していない。例えば、他の機械的構成物や、例えば、電子機器の信号線や電源供給線を筺体外部の機器と接続するための配線用のダクト等を、本実施例では説明を省略し、図示していない。
【0026】
以上、本発明を実施例1および実施例2によって詳細に説明した。しかし、本発明は、上述の実施例に限定されるわけではなく、本発明が属する技術分野において、通常の知識を有する者であれば、本発明の思想と精神に基づいて、本発明を修正若しくは変更できる発明が含まれることは勿論である。
例えば、実施例1及び実施例2において、主に、筺体部の側面部から突き出た突起によって、筺体部の側面部と軸受板との間を所定の距離離して取り付けているが、話す距離がゼロであっても良いことは勿論である。
【符号の説明】
【0027】
101、101’:扉、 102:筺体部、 102a:突起、 103:軸受板、 101a:回転軸、 111、112:固定ビス、 104a:軸受(すべり軸受)、 601:扉、 601”:完全に開いた時の扉、 601a:回転軸、 602:筺体部、 604:軸受板、 604a:軸受、 613:固定ビス、 901:扉、 901a:回転軸、 901c:扉の内側の突起、 902:筺体部、 902a:筺体部902の側面部、 903:軸受板、 903a:軸受(すべり軸受)、 905:座金。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方向に回転して開閉する扉と筺体部とで構成された電子機器を収納する筺体の扉開閉機構において、前記筺体部は、当該両側面部に軸受若しくは回転軸をそれぞれ備える軸受板を有し、前記扉は、当該両側面部に前記軸受で支えられる回転軸若しくは前記回転軸を支える軸受を有し、
前記回転軸の直径は、前記軸受の内径より大きく、かつ、前記軸受との接触部に傾斜を具備し、
前記扉の開閉のために加えられる力が無くなると、前記接触部で発生するすべり抵抗によって、前記扉の回転が停止することを特徴とする扉開閉機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−89684(P2012−89684A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−235208(P2010−235208)
【出願日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】