説明

撮像装置、プリントシステムおよびプログラム

【課題】指定の撮影倍率による所定の撮影で得られる撮影画像と同等の画像を簡易に取得できる撮像装置の技術を提供する。
【解決手段】撮像装置においては、例えばボタンB1を選択し135フィルムシステムでの撮影倍率を等倍(×1)に設定した後にシャッタボタン4が操作(半押し)される場合には、トリミング枠TFがライブビュー画像PIに重畳して表示画面DSに表示される。このトリミング枠TFは、指定の撮影倍率で135フィルムを用いた撮影が行われる場合の撮影範囲を示すものである。そして、本撮影後にトリミングTF内の画像をトリミングすれば、指定の撮影倍率による135フィルムの写真撮影で得られる撮影画像と同等の画像を簡易に取得できることとなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示が可能な表示手段を有する撮像装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電子カメラで取得された被写体画像については、被写体(実物)と同じ大きさ、または指定倍率による大きさでプリントする技術が例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
一方、歯科医療における歯列等の写真撮影では、被写体の大きさを推定できるように例えば135フィルムを用いた定倍率の撮影が行われている。これにより、フィルム画像から被写体の大きさを容易に把握できる。
【0004】
【特許文献1】特開2002−305675号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の歯科医療での撮影をデジタルカメラ(撮像装置)で行う場合には、135フィルムと大きさが相違する撮像素子を用いて被写体を撮影するため、指定の撮影倍率による135フィルムの写真撮影で得られる撮影画像と同等の画像を取得するのは難しい。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、指定の撮影倍率による所定の撮影で得られる撮影画像と同等の画像を簡易に取得できる撮像装置の技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、画像表示が可能な表示手段を有する撮像装置であって、(a)撮影光学系を介して被写体を撮像し、被写体画像を取得する撮像素子と、(b)撮影倍率を指定する指定手段と、(c)被写体に対する前記撮像装置での合焦後に、前記指定手段により指定された撮影倍率で当該被写体に対する所定の撮影が行われる場合の撮影範囲を求める演算手段と、(d)本撮影前の撮影準備状態において前記表示手段に前記撮像素子で取得される被写体画像を表示させるとともに、前記演算手段で求められた撮影範囲を示す表示を行わせる表示制御手段とを備える。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る撮像装置において、前記所定の撮影は、135フィルムを用いた撮影と同等の撮影倍率の撮影である。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る撮像装置において、(e)前記被写体を本撮影して得られた被写体画像から前記撮影範囲に対応した画像部分を抽出し所定の記録手段に記録させる記録制御手段をさらに備える。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る撮像装置において、(f)前記被写体を本撮影して得られた被写体画像と前記撮影範囲の情報とを所定の記録手段に記録させる記録制御手段をさらに備える。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項3または請求項4の発明に係る撮像装置において、前記記録制御手段は、前記撮影倍率の情報を前記所定の記録手段に記録させる手段を有する。
【0012】
また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明に係る撮像装置において、前記撮影光学系にはアタッチメントレンズが装着可能であり、前記演算手段は、(c-1)前記撮影光学系に装着されたアタッチメントレンズの情報を取得する手段と、(c-2)前記アタッチメントレンズの情報に基づき、前記撮影範囲を求める手段とを有する。
【0013】
また、請求項7の発明は、請求項6の発明に係る撮像装置において、前記アタッチメントレンズは、クローズアップレンズである。
【0014】
また、請求項8の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれかの発明に係る撮像装置において、(g)前記演算手段で求められた撮影範囲が前記撮像素子による被写体の撮像範囲からはみ出す場合には、警告または前記撮影光学系の焦点距離の変更を行う手段をさらに備える。
【0015】
また、請求項9の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかの発明に係る撮像装置と、プリント装置と有するプリントシステムであって、前記プリント装置は、プリント倍率を設定する設定手段と、前記撮像装置で取得した被写体画像のうち前記撮影範囲に対応した画像部分について前記プリント倍率によるプリントを行うプリント手段とを備える。
【0016】
また、請求項10の発明は、請求項9の発明に係るプリントシステムにおいて、前記設定手段は、複数のプリント倍率を設定する手段を有し、前記プリント手段は、1の用紙に前記複数のプリント倍率それぞれによる前記画像部分のプリントを行う手段を有する。
【0017】
また、請求項11の発明は、請求項9または請求項10の発明に係るプリントシステムにおいて、前記プリント手段は、前記画像部分のプリントとともに前記被写体の大きさに関する指標のプリントを行う手段を有する。
【0018】
また、請求項12の発明は、プリント装置に内蔵されたコンピュータにおいて実行されることにより、当該プリント装置を請求項9ないし請求項11のいずれかの発明に係るプリント装置として機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0019】
請求項1ないし請求項12の発明によれば、被写体に対する撮像装置での合焦後に、指定された撮影倍率で当該被写体に対する所定の撮影が行われる場合の撮影範囲を求め、本撮影前の撮影準備状態において表示手段に撮像素子で取得される被写体画像を表示させるとともに、求められた撮影範囲を示す表示を行わせる。これにより、被写体画像から撮影範囲内の画像部分を抽出すると、指定の撮影倍率による所定の撮影で得られる撮影画像と同等の画像を簡易に取得できる。
【0020】
特に、請求項2の発明においては、所定の撮影が135フィルムを用いた撮影であるため、歯科医療現場で一般的に行われてきた写真撮影により得られる撮影画像と同等の画像を簡易に取得できる。
【0021】
また、請求項3の発明においては、被写体を本撮影して得られた被写体画像から撮影範囲に対応した画像部分を抽出し所定の記録手段に記録させるため、記録画像のデータサイズを削減できる。
【0022】
また、請求項4の発明においては、被写体を本撮影して得られた被写体画像と撮影範囲の情報とを所定の記録手段に記録させるため、記録後に撮影範囲に対応した画像を生成できるとともに、被写体画像全体の確認も可能となる。
【0023】
また、請求項5の発明においては、撮影倍率の情報を所定の記録手段に記録させるため、画像再生時等において撮影倍率を認識できる。
【0024】
また、請求項6の発明においては、撮影光学系に装着されたアタッチメントレンズの情報を取得し、このアタッチメントレンズの情報に基づき撮影範囲を求めるため、アタッチメントレンズが装着される場合でも、精度良く撮影範囲を求めることができる。
【0025】
また、請求項7の発明においては、アタッチメントレンズがクローズアップレンズであるため、近接撮影を容易に行える。
【0026】
また、請求項8の発明においては、演算手段で求められた撮影範囲が撮像素子による被写体の撮像範囲からはみ出す場合には、警告または撮影光学系の焦点距離の変更を行うため、撮影範囲に対応した画像の取得を確実に行える。
【0027】
また、請求項9の発明においては、撮像装置で取得した被写体画像のうち撮影範囲に対応した画像部分について、設定されたプリント倍率によるプリントを行うため、所望のプリント倍率で撮影範囲内の画像をプリントできる。
【0028】
また、請求項10の発明においては、1の用紙に複数のプリント倍率それぞれによる画像部分のプリントを行うため、利便性が向上する。
【0029】
また、請求項11の発明においては、画像部分のプリントとともに前記被写体の大きさに関する指標のプリントを行うため、被写体の大きさを容易に把握できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
<プリントシステムの要部構成>
図1は、本発明の実施形態に係るプリントシステム1の外観構成を示す概略図である。
【0031】
プリントシステム1は、例えばデジタルカメラとして構成される撮像装置2と、パーソナルコンピュータ(以下では「PC」とも略記する)5とを備えている。以下では、撮像装置2およびPC5の要部構成について順に説明する。
【0032】
図2は、撮像装置2の要部構成を示す斜視図である。図2に示すように、撮像装置2のカメラ本体2bは、その前面側に撮影レンズ3が配置され、上面側にシャッタボタン4と、外部フラッシュを接続するためのフラッシュ接続部80とが配置されている。
【0033】
撮影レンズ3は一般的な被写体を撮影するための撮影光学系として機能し、その撮影可能範囲は、撮影レンズ前方に数十cm程度である最近接位置から無限遠方までの範囲となっている。撮影レンズ3の内部には焦点調節を行うためのフォーカシングレンズ31(図3)と、ズームレンズ32(図3)と絞り板とが設けられており、フォーカシングレンズ31を光軸Lに沿って移動させることにより最近接位置から無限遠方までの任意の位置にある被写体を良好に合焦状態に導くことができる。また、ズームレンズ32を光軸Lに沿って移動させることにより、撮影レンズ3の焦点距離が変化して撮影倍率を調整できる。
【0034】
撮影レンズ3にはフォーカスリング3aが設けられており、該フォーカスリング3aを撮影者が手動操作で回動させることにより、撮影レンズ3内のフォーカシングレンズ31を光軸Lに沿って移動させることができ、フォーカス状態の手動設定が可能となる(マニュアルフォーカス機能)。また撮像装置2は、オートフォーカス機能も備えており、例えば撮影者がシャッタボタン4を半押し状態にしたときに、オートフォーカス制御が開始されて、自動合焦つまり自動的に被写体像が合焦状態に導かれる。なお、オートフォーカス(AF)モードとマニュアルフォーカス(MF)モードとは、操作部24(図3)に対する操作によって切替え可能となっている。
【0035】
シャッタボタン4は、半押し(S1オン)状態と全押し(S2オン)状態との2段階を区別して検知可能な押し込みスイッチであり、半押し状態のときに上記のAFモードが設定されている場合にはオートフォーカス動作が実行され、全押し状態のときには記録用画像を取得するための本撮影動作が開始される。なお、図3に示す電子ファインダ17や液晶ディスプレイ18に被写体画像を動画的態様で表示するライブビュー表示(プレビュー表示)は電源投入時から行われる。
【0036】
撮影レンズ3の前端部(対物側端部)は、アタッチメントレンズであるコンバージョンレンズが装着可能なように構成されており、本実施形態においてはクローズアップレンズ6が撮影レンズ3の前端部に装着される。クローズアップレンズ6は、近距離撮影を行うための光学レンズであり、撮像装置2の撮影可能範囲を、数cm程度から数m程度までの近距離領域(マクロ領域)に変換する光学系である。そのため、クローズアップレンズ6を撮影レンズ3に装着することにより、撮像装置2は上記の近距離領域内にある被写体については良好に合焦状態に導くことができるが、近距離領域外にある被写体についてはフォーカシングレンズ31を移動させても合焦状態を実現することができなくなる。換言すれば、クローズアップレンズ6を撮影レンズ3に装着することにより、撮像装置2の光学系は近距離撮影に適した構成となる。
【0037】
クローズアップレンズ6の前端部は、近距離撮影用のフラッシュ発光装置7を装着可能なように構成されている。フラッシュ発光装置7は、フラッシュを発光する発光部7aと、クローズアップレンズ6の前端部に装着されるリング部材7bと、該リング部材7bに接続されて発光部7aを支持するアーム7cとを備えて構成される。そして、複数の発光部7aは光軸Lに対して対称な位置に配置され、各発光部7aの光軸Lからの距離が等しくなるように構成されている。また、発光部7aとアーム7cとは、回動部材7dを介して連結されており、光軸Lに対する発光部7aの設置角度が任意に調整できる構造となっている。
【0038】
また、カメラ本体2bのフラッシュ接続部80には、フラッシュ発光装置7の発光制御を行うためのフラッシュ制御部8が装着される。このフラッシュ制御部8には、発光部7aに発光電力を供給するための電源などが内蔵されており、図1に示すようにフラッシュ制御部8と発光部7aとがケーブル9を介して電気的に接続されることにより、フラッシュ制御部8が発光部7aの発光制御を行えることとなる。
【0039】
そして図1に示すように、撮影レンズ3に対してクローズアップレンズ6が装着され、クローズアップレンズ6に対してフラッシュ発光装置7が装着されるとともに、フラッシュ制御部8がカメラ本体2bに取り付けられることにより、撮像装置2は近距離撮影においてフラッシュ撮影を行うことができるハードウェア構成となる。
【0040】
なお、撮像装置2においてフラッシュ撮影を行う場合の制御方法として、調光制御とフラッシュマティック制御とがあり、撮像装置2にクローズアップレンズ6が取り付けられていないときには調光制御が採用され、例えば撮影前に発光部7aのプリ発光を行ってその反射光を測定することにより、本撮影時におけるフラッシュの発光量が決定される。一方、撮像装置2にクローズアップレンズ6が取り付けられ、近距離領域にある被写体をフラッシュ撮影するときにはフラッシュマティック制御が採用され、例えば被写体までの距離に基づいてフラッシュの発光量が決定される。
【0041】
図3は、撮像装置2の機能構成を示すブロック図である。本図については、クローズアップレンズ6、フラッシュ発光装置7及びフラッシュ制御部8がカメラ本体2bに取り付けられた状態における撮像装置2の機能構成を示している。
【0042】
上述のように、撮影レンズ3には、開口径を調整可能な絞り板30と、撮像素子10に結像される被写体像のフォーカス状態を調整するためのフォーカシングレンズ31とズーミングを行うためのズームレンズ32とが設けられている。撮像素子10は、例えばアスペクト比4:3のCCDイメージセンサとして構成されており、クローズアップレンズ6及び撮影レンズ3を介して入射する光を受光して電気的な画像信号を生成する。
【0043】
撮像素子10で取得された被写体画像の電気信号は、CDS回路(相関二重サンプリング回路)11において所定の信号処理が施された後、AGC回路(オートゲインコントロール回路)12において画像信号に対するゲイン付与が行われて、信号レベルが調整される。AGC回路12において適用されるゲインは、撮像素子10の感度を調整するためのものであり、その値は撮影制御部20によって設定される。そしてAGC回路12で信号レベルの調整がなされた画像信号は、A/D変換器13においてアナログ信号からデジタル信号に変換された後、一時的に画像メモリ14に格納される。
【0044】
画像処理部15は、例えばマイクロコンピュータとして働くCPUおよびメモリを有し種々の画像処理を行えるように構成されており、画像処理された画像信号を、電子ファインダ17、液晶ディスプレイ18、メモリカード92または撮影制御部20に出力する。例えば撮像装置2の背面側には、撮影者が画像の確認をできるように電子ファインダ17や液晶ディスプレイ18が設けられているが、撮影して得られた画像をこれらの表示手段に表示するために、各表示手段での表示に適した画像処理が画像処理部15で実行される。また、撮影動作によって取得された画像信号を、記録媒体(記録手段)として働くメモリカード92に記録する際には、画像信号の圧縮処理等を行ったうえでメモリカード92に記録される。さらに、オートフォーカス時には、撮像素子10から得られた画像から所定のフォーカス領域に相当する部分画像を抽出して撮影制御部20に出力する。
【0045】
画像処理部15は、OSD(オン・スクリーン・ディスプレイ)部16を有しているが、このOSD部16では、各種の文字や記号、フレーム等を生成し、表示画像の任意位置に重ねることが可能である。このOSD部37により、ライブビュー画像PIに後述のトリミング枠を重畳させて電子ファインダ17や液晶ディスプレイ18に表示できることとなる。なお、電子ファインダ17および液晶ディスプレイ18の表示画面DSは、撮像素子10と同一のアスペクト比4:3を有しているものとする。
【0046】
撮影制御部20はマイクロコンピュータ等によって構成され、撮像装置2における撮影動作を統括的に制御するものであり、後述の撮影範囲を求める演算部21を有している。また、撮影制御部20は、撮像装置2に対してクローズアップレンズ6が装着されていないときには、近接位置から無限遠方までの任意の位置にある被写体を最適な状態で撮影できるように制御する。一方、クローズアップレンズ6が撮像装置2に装着されたときには、クローズアップレンズ6によって規定される近距離領域内に位置する被写体を最適な状態で撮影できるように制御する。
【0047】
また、撮影制御部20は、オートフォーカス時には、フォーカシングレンズ31を所定ピッチで移動させ、画像処理部15から逐次入力する部分画像のコントラストを算出して、そのコントラストが最大となる位置を合焦位置として特定する。そして最終的にフォーカシングレンズ31をその合焦位置に移動させることで、撮像素子10に結像される被写体像を合焦状態に導く。
【0048】
絞りドライバ25は、撮影レンズ3に設けられている絞り板30を駆動することにより、絞り板30の開口径を調整するものであり、撮影制御部20からの指令に基づいて絞り板30を駆動する。
【0049】
フォーカスモータ26は、オートフォーカス制御時に、撮影レンズ30に設けられているフォーカシングレンズ31を光軸Lに沿って所定ピッチで移動させるものであり、撮影制御部20から指令される移動方向及び移動量に基づいて、フォーカシングレンズ31の駆動を行う。ただし、上述のように、フォーカシングレンズ31は撮影者がフォーカスリング3aをマニュアル操作することによっても光軸Lに沿った方向に移動される。
【0050】
タイミングジェネレータ27は、撮影制御部20からの撮影指示に基づき、撮像素子10に対して露光開始及び終了のタイミング信号を送出するものである。
【0051】
装着検知部28は、撮影レンズ3に対してコンバージョンレンズが装着されたことを検知する部位であり、レンズの装着を検知すると、例えばコンバージョンレンズに内蔵されるROM(不図示)からレンズ固有の情報を読み出して装着レンズの種類等を特定する。そして、装着検知部28において取得された情報は撮影制御部20に送られる。
【0052】
距離検出部29は、フォーカシングレンズ31による被写体のフォーカス状態に基づいて、被写体までの距離情報を生成するものである。具体的には、オートフォーカス若しくはマニュアルフォーカスでフォーカシングレンズ31の位置が決定された場合、距離検出部29は、そのレンズ位置から、撮影レンズ3の撮影可能範囲において被写体がどの位置にあるかを判定し、距離情報を生成する。そして距離検出部29で得られた距離情報は撮影制御部20に出力される。
【0053】
操作部24は、撮像装置2に対して撮影者が各種操作入力を行うための操作部材であり、上記シャッタボタン4を含む各種の操作ボタンを有しており、操作部24を操作することによってズーミングや、撮影モード・再生モードの切替えなどを行える。
【0054】
メモリ22は撮影制御部20に用いられる制御データを格納する記憶手段であり、例えば、装着レンズLUT(ルックアップテーブル)23aや主点間距離LUT23b(後述)が記憶されている。装着レンズLUT23aは、撮影レンズ3に装着されるコンバージョンレンズに関する情報をテーブルデータとして記憶するものであり、本実施形態ではクローズアップレンズ6に関する情報が記憶される。
【0055】
図1に戻ってPC5の要部構成を説明する。
【0056】
PC5は、箱状の形状を有する処理部50と、操作部51と、表示部52と、処理部50とケーブルCBを介してデータ伝送可能に接続するプリンタとして構成される印刷部57とを備えている。
【0057】
処理部50の前面には、光ディスク91を挿入するドライブ501と、メモリカード92を挿入するドライブ502とが設けられている。
【0058】
操作部51は、マウス511とキーボード512とを有しており、ユーザからのPC5に対する操作入力を受付ける。
【0059】
表示部52は、例えばCRTモニタで構成され、表示手段として機能する。
【0060】
図4は、PC5の機能構成を示すブロック図である。
【0061】
PC5は、上記の操作部51および表示部52、印刷部57に接続する制御部54を備えている。また、PC5は、制御部54に伝送可能に接続する記憶部55と、入出力I/F56とを備えている。
【0062】
記憶部55は、例えばハードディスクとして構成されており、後述する印刷プログラムPGなどを格納する。
【0063】
入出力I/F56は、ドライブ501、502を介して、記録媒体である光ディスク91、撮像装置2に装着されていたメモリカード92に対するデータの入出力を行うためのインターフェースである。この入出力I/F56を介して、例えばメモリカード92に記録されている画像データ等を画像処理装置2が取得できることとなる。
【0064】
制御部54は、コンピュータとして働くCPU541およびメモリ542を有しており、PC5の動作を統括制御する部位である。この制御部54で記憶部55内の印刷プログラムPGが実行されることにより、後述するトリミング画像のプリントを印刷部(プリント手段)57で行わせることが可能となる。
【0065】
制御部54のメモリ542には、光ディスク91に記録されている印刷プログラムPGのデータを入出力I/F56を介してインストールできる。これにより、この格納したプログラムをプリント装置として機能するPC5の動作に反映できる。
【0066】
<トリミング枠の表示について>
撮像装置2では、指定の撮影倍率で135フィルムシステム対応の撮影が行われる場合の撮影範囲を示す矩形状のトリミング枠をライブビュー画像に重畳して表示できる構成となっているが、このトリミン枠の表示について以下で詳しく説明する。
【0067】
撮像装置2における本撮影前のライブビュー撮影時には、図5に示すように135フィルムを用いた撮影での撮影倍率を指定するためのユーザ・インターフェース(UI)として働くボタン群BGがライブビュー画像PIとともに電子ファインダ17や液晶ディスプレイ18の表示画面DSに表示される。
【0068】
ここで、操作部24の操作によってボタン群BGから例えばボタンB1を選択し135フィルムシステムでの撮影倍率βsを等倍(×1)に設定した後にシャッタボタン4が半押しされる場合には、図6に示すようにトリミング枠TFがライブビュー画像PIに重ね合わされて表示される。このトリミング枠TFは、135フィルムシステムにおいて撮影倍率を等倍として撮影する場合の撮影可能範囲を表しているが、135フィルムに写る被写体像を基準とした撮影倍率βcの算出について以下で説明する。
【0069】
図7は、135フィルムシステムでの撮影倍率を説明するための概念図である。
【0070】
135フィルムシステムでは、被写体からの光像がレンズを含む撮影光学系LNによって縦24mm×横36mmの135フィルムFMに結像されることで撮影が行われる。
【0071】
ここで、水平方向に36mmの横幅を有する被写体SB1を135フィルムFM一杯に結像させた場合には、135フィルムの横幅が被写体の横幅に対して等倍となるため、撮影倍率は等倍(「×1.0」)となる。一方、72mmの横幅を有する被写体SB2を135フィルムFM一杯に結像させた場合には、135フィルムの横幅が被写体の横幅に対して1/2倍となるため、撮影倍率は1/2となる。
【0072】
上記の135フィルムFMと撮像素子10とは、そのサイズやアスペクト比が異なるため、撮像装置1において135フィルムシステムにおける撮影倍率の撮影を行うのは難しい。特に、クローズアップレンズ6がカメラ本体2に装着される場合には、撮影レンズ3のみならずクローズアップレンズ6の倍率(焦点距離)を考慮する必要があるため、一層困難となる。
【0073】
そこで、撮像装置1においては、クローズアップレンズ6などのコンバージョンレンズがカメラ本体2に装着される場合でも、135フィルムシステムの撮影倍率に応じた撮影範囲を示すトリミング枠を表示できるようになっている。このトリミング枠の表示について、以下で詳しく説明する。
【0074】
まず、撮像装置1では、AFやMFによりピント合わせが行われると、距離検出部29で撮影距離Xc(mm)の情報を取得するとともに、撮影レンズ3内のズームレンズ32等の位置から求めた撮影レンズ3の焦点距離fc(mm)の情報を演算部21が取得する。一方、装着検出部28で検出した情報に基づき装着レンズLUT23aを参照して、装着されたクローズアップレンズ6の焦点距離f(mm)の情報を演算部21で取得しておく。
【0075】
次に、演算部21において、撮像素子10における光電変換領域の横幅aおよびデジタルズーム倍率DZを次の式(1)に代入して撮影対象の被写体の横幅tを算出する。
【0076】
【数1】

【0077】
ここで、mは撮像装置1の像倍率であるが、この像倍率mは撮影距離Xcを利用して次の式(2)により計算する。
【0078】
【数2】

【0079】
ここで、foは撮影レンズ3とクローズアップレンズ6との合焦点距離であり、Hは撮影レンズ3の主点とクローズアップレンズ6の主点との距離である。
【0080】
上記の合焦点距離foは、演算部21で取得した撮影レンズ3の焦点距離fcとクローズアップレンズ6の焦点距離fとに基づき次の式(3)により算出する。
【0081】
【数3】

【0082】
また、上式(2)、(3)の主点間距離Hについては、メモリ22に記憶される主点間距離LUT(図8)を用いて求められる。
【0083】
具体的には、装着されるクローズアップレンズ6の焦点距離fと撮影レンズ3の焦点距離fcとに基づき図8(a)に示すデータテーブルを参照してHn(n:整数)を求め、このHnと撮影距離Xcとに基づき図8(b)に示すデータテーブルを参照して主点間距離(mm)を算出する。例えば、fc=20mm、f=1000mm、Xc=300mmの条件では、主点間距離H=199mmが求まることとなる。なお、図8(b)のデータテーブルでは、撮影距離が100mm刻みとなっているが、これらの中間の撮影距離に該当する場合には、補間計算で主点間距離を算出するのが好ましい。
【0084】
そして、以上の式(1)〜(3)および主点間距離LUT(図8)を用いて得られた被写体の横幅tを次の式(4)に代入することで、横幅36mmの135フィルムに換算した撮影倍率βcが算出される。
【0085】
【数4】

【0086】
最後に、ボタン群BGで指定される撮影倍率βsと上式(4)によって算出された撮影倍率βcとの比率(βc/βs)と、図6に示す表示画面DSの横幅Wdとトリミング枠TFの横幅Wtとの比率(Wt/Ws)とを一致させるようにトリミング枠TFの横幅Wtを算出し、表示画面DSと相似なトリミング枠TFを表示画面DSの中央に表示する。
【0087】
以上のように撮像装置2では、135フィルムシステムの撮影倍率に対応したトリミング枠TFを表示画面DSに表示できるようになっているが、この撮像装置2の具体的な動作を以下で説明する。
【0088】
<撮像装置2の動作>
図9は、撮像装置1の基本的な動作を示すフローチャートである。
【0089】
まず、撮影者がボタン群BG(図5)から1のボタンを選択することで、135フィルムシステムの撮影倍率βsが設定される(ステップST1)。
【0090】
ステップST2では、シャッタボタン4が撮影者によって半押しされているかを判定する。ここで、半押しされている場合には、AF動作を開始してステップST3に進み、半押しされていない場合には、ステップST2を繰り返す。
【0091】
ステップST3では、ステップST1で指定された撮影倍率βsに対応したトリミング枠TFが表示画面DSに表示可能であるかを判定する。具体的には、上記の式(4)で算出された撮影倍率βcがステップST1で設定された撮影倍率βs以下となってトリミング枠TFが表示画面DS内に収まるかを判断する。ここで、トリミング枠TFが表示可能である場合には、ステップST5に進む。一方、表示画面DS、換言すれば撮像素子10による被写体の撮像範囲からトリミング枠TFがはみ出だして、トリミング枠TFの適切な表示が不可能である場合には、ステップST4に進む。
【0092】
ステップST4では、例えば図10に示す警告表示ALを表示画面DSで行われる。これにより、撮影者は現状のままでは所望の撮影が困難であることを認識できるため、撮影者が例えばズーム倍率や被写体までの撮影距離を変化させたり撮影倍率を変更することを行えば、適切な撮影を行えるようになる。なお、警告表示ALの代わりに撮像装置2から警告音を発するようにしても良い。
【0093】
ステップST5では、例えば図6に示すようにトリミング枠TFをライブビュー画像PIとともに表示画面DSに表示する。すなわち、被写体に対する撮像装置2での合焦(AF)後に、ステップST1で指定された撮影倍率で当該被写体に対する135フィルムを用いた写真撮影が行われる場合の撮影範囲を求め、本撮影前の撮影準備状態において表示画面DSに撮像素子10で取得されるライブビュー画像(被写体画像)を表示させるとともに、上記の撮影範囲を示す表示を行わせる。
【0094】
ステップST6では、シャッタボタン4が撮影者によって全押しされているかを判定する。ここで、全押しされている場合には、本撮影を行ってステップST7に進み、全押しされていない場合には、ステップST2に戻る。
【0095】
ステップST7では、アフタービュー表示を行う。すなわち、本撮影によって取得した撮影画像を表示画面DSに表示させる。これにより、撮影者は撮影が成功したか失敗したかを判断できる。
【0096】
ステップST8では、ステップST7でアフタービュー表示される撮影画像を保存するかを判定する。具体的には、操作部24を用いて撮影者が撮影画像を保存するための操作を行ったか否かを判断する。ここで、画像保存を行う場合には、ステップST9に進み、撮影が失敗して画像保存しない場合には、ステップST2に戻る。
【0097】
ステップST9では、撮影画像をメモリカード92に保存する。この場合、被写体を本撮影して得られた被写体画像(撮影画像)の全画像データが保存されるとともに、図11に示す情報がメモリカード92に保存される。すなわち、表示画面DSで表示されていたトリミング枠TFの位置情報(例えば撮影画像におけるピクセル位置の情報)つまり撮影範囲の情報や、指定された撮影倍率βsの情報、クローズアップレンズ6等のコンバージョンレンズの装着の有無などの情報が撮影画像とともに記録されることとなる。なお、撮像装置2では印刷部57の印刷倍率もプリ設定できるようになっているが、この設定された印刷倍率も記録される。
【0098】
以上の撮像装置2の動作により、指定の撮影倍率で135フィルムを用いたものと同様の撮影が行われる場合の撮影範囲を示すトリミング枠TFをライブビュー画像PIに重畳させて表示画面DSに表示するため、本撮影後に撮影画像からトリミング枠TF内の画像をトリミングすれば、指定の撮影倍率による135フィルムの写真撮影で得られる撮影画像と同等の画像を簡易に取得できる。
【0099】
撮像装置2による本撮影後には、撮影画像とトリミング枠TFの情報とが保存されているメモリカード92をPC5のドライブ502にセットし、PC5の記憶部55内の印刷プログラムPGを起動することで、135フィルムシステムの撮影倍率βsに対応した画像のプリントが可能であるが、このPC5の具体的な動作を以下で説明する。
【0100】
<PC5の動作>
図12は、PC5の基本的な動作を示すフローチャートである。本動作は、撮像装置2において例えば図13に示すトリミング枠TFを表示しつつ撮影された画像について、図14に示す全体画像Goとトリミング枠TF内のトリミング画像Gtとを同時にプリントするための動作である。
【0101】
まず、撮影画像と図11に示す情報とが保存されたメモリカード92をPC5のドライブ502にセットする。そして、記憶部55に格納される印刷プログラムPGを起動し、メモリカード92に記録される画像データと、その関連情報(図11)とを読込む(ステップST11〜ST12)。
【0102】
これにより、例えば図15に示すウィンドウ画面WNが表示部52に表示される。このウィンドウ画面WNには、撮影画像から撮影時のトリミング枠TF内の画像部分を抽出したトリミング画像TGが表示されるとともに、メモリカード92に記録される撮影画像の関連情報(図11)に基づく撮影倍率や印刷倍率などの情報Daが表示される。
【0103】
ステップST13では、印刷倍率を指定する。ここでは、例えばウィンドウ画面WN上の「印刷倍率」ボタンBmをクリックして表示されるダイアログで印刷倍率(プリント倍率)を設定する。なお、撮像装置1でプリ設定された印刷倍率(図11)でプリントする場合には、本動作は不要となる。
【0104】
ステップST14では、プリントする全体画像Go(図14)の画像サイズを調整する。具体的には、全体画像Goをプリントする印刷用紙SHの領域(縦・横方向の長さ)と印刷解像度(dpi)とを乗算することで得られる画像サイズ(縦・横方向のピクセル数)に適合させるように、間引き処理や補間処理を行って全体画像Goの画素数を変換する。なお、全体画像Goの撮影倍率は指定の撮影倍率βsより小さいため、被写体の大きさの正確な把握には適さないものの、トリミング画像Gt周辺の画像情報が得られることとなる。
【0105】
ステップST15では、プリントするトリミング画像Gt(図14)の画像サイズを調整する。具体的には、設定されている撮影倍率および印刷倍率に基づきトリミング画像をプリントする際の印刷用紙SHの範囲を求め、この範囲にトリミング画像GtがプリントできるようにステップST14と同様の処理で画素数の変換を行う。
【0106】
ステップST16では、ステップST14〜ST15で画像サイズが調整された全体画像Goとトリミング画像Gtとを印刷する。すなわち、図14に示すように撮像装置2で取得した全体画像(被写体画像)Goが印刷用紙SHにプリントされるとともに、全体画像Goのうち135フィルムシステムの撮影範囲に対応した画像部分(トリミング画像Gt)についてステップST13で指定されたプリント倍率によるプリントが行われる。なお、印刷用紙SHには、情報Da(図15)と同様の情報Dbもプリントされる。
【0107】
なお、図12のフローチャートに示す動作は、全体画像Goとトリミング画像Gtとの2つの画像をプリントするものであったが、トリミング画像Gtのみを印刷用紙SHにプリントするようにしても良い。
【0108】
以上のPC5の動作により、トリミング枠TF内のトリミング画像が指定のプリント倍率でプリントされるため、トリミング画像を所望の拡大率でプリントできる。さらに、1枚の用紙にトリミング画像Gtと全体画像Goとをプリントするため、トリミング画像Gtとともに、その周辺画像を視認できる。
【0109】
なお、PC5によるプリントでは、図14に示すように全体画像Goとトリミング画像Gtとの2種類の画像をプリントするのは必須でなく、例えば図16に示すように2種類の印刷倍率(情報Dcに示す「×2」、「×5」)を設定して各印刷倍率によるトリミング画像Gt1、Gt2のプリントを1枚の印刷用紙SHに行うようにしても良い。また、被写体の大きさの正確な把握を図るために、トリミング画像上に被写体の大きさの指標として働くメジャーMJ(図16)をプリントしても良い。
【0110】
<変形例>
◎上記の実施形態における撮像装置2においては、撮影画像の全体をメモリカード92に保存するのは必須でなく、トリミング枠TF内の画像部分のみ保存するようにしても良い。このように被写体を本撮影して得られた被写体画像(撮影画像)からトリミング枠TFで示される撮影範囲に対応した画像部分を抽出し、この画像部分のみを記録することで、メモリカード92に保存される画像ファイルのデータサイズを削減できる。
【0111】
また、撮像装置2は、図6に示すように指定の撮影倍率に対応したトリミング枠TFを表示画面DSに表示させるのは必須でなく、図17に示すように被写体の大きさを表すメジャーチップMTを表示画面DSに表示させるようにしても良い。そして、撮影画像にメジャーチップMTを写し込んでメモリカード92に保存し、メジャーチップMTが正しいサイズとなるように撮影画像をプリントすれば、プリントされた画像において被写体の大きさの把握が容易となる。なお、メジャーチップMTの色については、人間の歯列を撮影する場合には人間の口腔内にあまり存在しない色(例えば青色)にするのが好ましい。これにより、簡単な画像パターン認識アルゴリズムによってメジャーチップMTを識別できることとなる。
【0112】
◎上記の実施形態におけるプリントシステム1については、メモリカード92を媒体として撮像装置2からPC5に画像データ等を送るのは必須でなく、撮像装置2とPC5とを接続するケーブルを介して画像データ等を送信するようにしても良い。
【0113】
◎上記の実施形態においては、135フィルムシステムでの撮影範囲を示すためにトリミング枠を表示するのは必須ではなく、例えば撮影範囲の内部と外部とで色合いを異ならせるようにしても良い。
【0114】
◎上記の実施形態においては、135フィルムシステムに関する撮影倍率を指定するのは必須でなく、撮像装置2内の撮像素子10に関する撮影倍率を指定するようにしても良い。
【0115】
◎上記の実施形態においては、表示画面DSでトリミング枠TFの表示が不可能な場合に警告(図9のステップST4)を行うのは必須でなく、ズームレンズ32を所定量移動させることにより撮影レンズ3の焦点距離を自動的に変更してトリミング枠TFを表示画面DS内に収めるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明の実施形態に係るプリントシステム1の外観構成を示す概略図である。
【図2】撮像装置2の要部構成を示す斜視図である。
【図3】撮像装置2の機能構成を示すブロック図である。
【図4】パーソナルコンピュータ5の機能構成を示すブロック図である。
【図5】撮影倍率を指定するためのユーザ・インターフェースを説明するための図である。
【図6】トリミング枠TFを説明するための図である。
【図7】135フィルムシステムでの撮影倍率を説明するための概念図である。
【図8】主点間距離LUTを示す図である。
【図9】撮像装置1の基本的な動作を示すフローチャートである。
【図10】警告表示ALを説明するための図である。
【図11】撮影画像とともに保存される情報を示す図である。
【図12】パーソナルコンピュータ5の基本的な動作を示すフローチャートである。
【図13】撮影時に表示されていたトリミング枠TFを説明するための図である。
【図14】トリミング画像Gtのプリントの一例を示す図である。
【図15】印刷プログラムPGの起動によって表示されるウィンドウ画面WNを示す図である。
【図16】トリミング画像Gtのプリントの一例を示す図である。
【図17】表示画面DSに表示されるメジャーチップMTを説明するための図である。
【符号の説明】
【0117】
1 プリントシステム
2 撮像装置
4 シャッタボタン
5 パーソナルコンピュータ(PC)
17 電子ファインダ
18 液晶ディスプレイ
54 制御部
57 印刷部
92 メモリカード
AL 警告表示
DS 表示画面
Go 全体画像
Gt、Gt1、Gt2、TG トリミング画像
PI ライブビュー画像
PG 印刷プログラム
SH 印刷用紙
TF トリミング枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像表示が可能な表示手段を有する撮像装置であって、
(a)撮影光学系を介して被写体を撮像し、被写体画像を取得する撮像素子と、
(b)撮影倍率を指定する指定手段と、
(c)被写体に対する前記撮像装置での合焦後に、前記指定手段により指定された撮影倍率で当該被写体に対する所定の撮影が行われる場合の撮影範囲を求める演算手段と、
(d)本撮影前の撮影準備状態において前記表示手段に前記撮像素子で取得される被写体画像を表示させるとともに、前記演算手段で求められた撮影範囲を示す表示を行わせる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記所定の撮影は、135フィルムを用いた撮影と同等の撮影倍率の撮影であることを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の撮像装置において、
(e)前記被写体を本撮影して得られた被写体画像から前記撮影範囲に対応した画像部分を抽出し所定の記録手段に記録させる記録制御手段、
をさらに備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の撮像装置において、
(f)前記被写体を本撮影して得られた被写体画像と前記撮影範囲の情報とを所定の記録手段に記録させる記録制御手段、
をさらに備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の撮像装置において、
前記記録制御手段は、
前記撮影倍率の情報を前記所定の記録手段に記録させる手段、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の撮像装置において、
前記撮影光学系にはアタッチメントレンズが装着可能であり、
前記演算手段は、
(c-1)前記撮影光学系に装着されたアタッチメントレンズの情報を取得する手段と、
(c-2)前記アタッチメントレンズの情報に基づき、前記撮影範囲を求める手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
請求項6に記載の撮像装置において、
前記アタッチメントレンズは、クローズアップレンズであることを特徴とする撮像装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の撮像装置において、
(g)前記演算手段で求められた撮影範囲が前記撮像素子による被写体の撮像範囲からはみ出す場合には、警告または前記撮影光学系の焦点距離の変更を行う手段、
をさらに備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の撮像装置と、プリント装置と有するプリントシステムであって、
前記プリント装置は、
プリント倍率を設定する設定手段と、
前記撮像装置で取得した被写体画像のうち前記撮影範囲に対応した画像部分について前記プリント倍率によるプリントを行うプリント手段と、
を備えることを特徴とするプリントシステム。
【請求項10】
請求項9に記載のプリントシステムにおいて、
前記設定手段は、
複数のプリント倍率を設定する手段、
を有し、
前記プリント手段は、
1の用紙に前記複数のプリント倍率それぞれによる前記画像部分のプリントを行う手段、
を有することを特徴とするプリントシステム。
【請求項11】
請求項9または請求項10に記載のプリントシステムにおいて、
前記プリント手段は、
前記画像部分のプリントとともに前記被写体の大きさに関する指標のプリントを行う手段、
を有することを特徴とするプリントシステム。
【請求項12】
プリント装置に内蔵されたコンピュータにおいて実行されることにより、当該プリント装置を請求項9ないし請求項11のいずれかに記載のプリント装置として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−324867(P2006−324867A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−145291(P2005−145291)
【出願日】平成17年5月18日(2005.5.18)
【出願人】(303050159)コニカミノルタフォトイメージング株式会社 (1,066)
【Fターム(参考)】