説明

撮像装置及びその制御方法及びプログラム及び記憶媒体

【課題】被写体の状況を画像認識することによって自動撮影する場合に、1枚も撮影が行われないような状況を回避できるようにする。
【解決手段】被写体像を光電変換して画像信号を生成する画像入力部105と、画像入力部により生成された画像を記憶する記憶部111と、画像入力部により生成された画像中の被写体の状況を判別する状況判別部103と、状況判別処理部により判別された被写体の状況が予め定められた自動撮影条件を満足した場合に、自動的に画像入力部で生成された画像を記憶部に記憶する動作である自動撮影動作を開始させるための自動撮影指示部102と、自動撮影指示部により自動撮影動作が指示されてから一定の時間が経過しても被写体の状況が自動撮影条件を満足しない場合に、自動的に画像入力部で生成された画像を記憶部に記憶させる撮影制御部と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体の状況を画像認識することによって自動撮影する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、被写体の状況を画像認識することによって自動撮影する技術が知られている。具体的には、被写体の状況を画像認識することによって正面向き、所定の動作、姿勢、ポーズ、表情の場合に自動的に撮影するものがある(特許文献1参照)。
【0003】
また、被写体が所定時間静止した場合に撮影を行う、あるいは、所定時間静止した場合に撮影開始合図を行い、その後所定時間静止していた場合に撮影を行う技術がある(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2001−51338号公報
【特許文献2】特開2003−107574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、人物などの特定の被写体を検出した後、特定の被写体の状態を認識するためにその特定の被写体の画像データからより詳細な情報を抽出する場合、様々な要因の影響により認識処理が正確に行われないことがある。
【0005】
例えば、撮影対象者の顔のサイズが小さく、表情や状態を認識するための情報が少ない場合や、照明による影の影響やサングラスなどの装飾物の影響がある場合などである。また、撮影対象者が複数人の場合では、同様の認識処理を複数回行うため、ある撮影対象者で認識処理に失敗し、自動撮影が行われないことがある。
【0006】
このように、様々な要因の影響により画像認識が正確に行われないと、実際には自動撮影の条件を満たしているにも拘わらず、撮影画像が1枚も得られない場合があるという問題があった。あるいは、自動撮影が行われるまでに相当な時間を要する場合があるという問題があった。
【0007】
したがって、本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、被写体の状況を画像認識することによって自動撮影する場合に、1枚も撮影が行われないような状況を回避できるようにすることである。あるいは、自動撮影が行われるまでに相当な時間を要するような状況を回避できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わる撮像装置は、被写体像を光電変換して画像信号を生成する画像入力手段と、前記画像入力手段により生成された画像を記憶する記憶手段と、前記画像入力手段により生成された画像中の被写体の状況を判別する状況判別手段と、前記状況判別手段により判別された被写体の状況が予め定められた自動撮影条件を満足した場合に、自動的に前記画像入力手段で生成された画像を前記記憶手段に記憶する動作である自動撮影動作を開始させるための自動撮影指示手段と、前記自動撮影指示手段により自動撮影動作が指示されてから一定の時間が経過しても被写体の状況が前記自動撮影条件を満足しない場合に、自動的に前記画像入力手段で生成された画像を前記記憶手段に記憶させる撮影制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係わる撮像装置の制御方法は、被写体像を光電変換して画像信号を生成する画像入力手段と、前記画像入力手段により生成された画像を記憶する記憶手段と、を備える撮像装置を制御する方法であって、前記画像入力手段により生成された画像中の被写体の状況を判別する状況判別工程と、前記状況判別工程において判別された被写体の状況が予め定められた自動撮影条件を満足した場合に、自動的に前記画像入力手段で生成された画像を前記記憶手段に記憶する動作である自動撮影動作を開始させるための自動撮影指示工程と、前記自動撮影指示工程により自動撮影動作が指示されてから一定の時間が経過しても被写体の状況が前記自動撮影条件を満足しない場合に、自動的に前記画像入力手段で生成された画像を前記記憶手段に記憶させる撮影制御工程と、を具備することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係わるプログラムは、上記の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係わる記憶媒体は、上記のプログラムを記憶したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、被写体の状況を画像認識することによって自動撮影する場合に、1枚も撮影が行われないような状況、あるいは、自動撮影が行われるまでに相当な時間を要するような状況を回避することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる撮像装置の構成を示すブロック図である。制御部100は撮像装置全体の制御を行っており、表示部101、操作部102、状況判別処理部103、状況判別処理メモリ104、映像入力部105、合図部106、自動撮影モード開始検知部107等を適切なタイミングで動作させるように制御する。また、制御部100は、タイマー108、焦点制御部109、露出制御部110、外部メモリ111、メモリ112等も制御する。
【0015】
表示部101は、図2のように自動撮影条件設定を行うための画面を表示するインターフェイス200として用いられる。また、この表示部101は、映像入力部105から得られる画像や自動撮影画像なども表示する。
【0016】
操作部102は、図2に示されるような十字ボタン206を含み、ユーザはこの十字ボタン206などを操作して、設定項目201〜203を設定し、表情やその度合いなど自動撮影するための条件の設定を行う。また、設定された条件を満たした自動撮影が自動撮影モード開始が検知されてから所定時間行われない場合の動作設定項目204や所定時間の設定項目205を設定する。更に、自動撮影前もしくは自動撮影終了後などに合図を出すかどうかの設定項目207などの設定も行う。
【0017】
なお、本実施形態においては、映像入力部105は常時画像を取り込んでおり、映像入力部105で常時取り込まれている画像の内からメモリ112に記憶するために取り出された画像を処理画像と呼ぶ。また、映像入力部105に入射する光を遮光するシャッターの開閉動作による通常の撮影動作により映像入力部105で撮影された画像を撮影画像と呼ぶ。自動撮影とは、上記処理画像もしくは上記撮影画像をメモリ112又は外部メモリ111に保持する処理を言う。また、以下では、自動撮影のための条件を満たさないものの、その自動撮影を行う条件に最も近い画像を近接画像と呼ぶ。
【0018】
状況判別処理部103は、状況判別処理メモリ104に保持されているデジタル画像から人物や顔の有無を検出した後、更に、表情、動作、姿勢、ポーズなどの状況判別処理を行う。
【0019】
状況判別処理メモリ104は、映像入力部105から得られた状況判別処理に使用する解像度変換されたデジタル画像を保持する。
【0020】
映像入力部105は、レンズとCMOSセンサ(Complimentary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge-Coupled Devices)などの撮像素子と、A/D変換器、画像処理回路などから構成される。そして、映像入力部105では、レンズにより結像された被写体象を撮像素子で光電変換し、画像信号を生成する。
【0021】
合図部106は、所定時間経過後の自動撮影を行う直前などや、もしくは近接画像を保持した直後などに撮影者またはユーザーに合図を送るインターフェイスであり、ライトやストロボ点灯、もしくはスピーカー等を使用してユーザーに合図を送る。
【0022】
自動撮影モード開始検知部107は、操作部102に含まれるシャッターボタンが押されたことによる自動撮影モードの開始を検知するインターフェイスである。
【0023】
タイマー108は、自動撮影モード開始検知部107で自動撮影開始を検知した場合に動作を開始する。また、操作部102で設定された自動撮影のための条件をタイマー動作開始から所定時間満たさず、自動撮影が行われない場合、タイマー動作開始から所定時間経過後に撮影の指示がタイマー108から制御部100に送られる。もしくは、近接画像を外部メモリ111に保持するための信号がタイマー108から制御部100に送られる。
【0024】
図3は、タイマー108の動作を示すフローチャートである。
【0025】
ステップS300では、シャッターボタンが押されて自動撮影モードの開始が指示されたことを自動撮影モード開始検知部107が検知すると、タイマー動作を開始する。
【0026】
ステップS301で状況判別処理部103での状況判別結果が自動撮影を行うために設定された条件を満たす場合、例えば笑顔表情度SumScore1が所定閾値Th1以上である場合には、ステップS304に進む。そして、タイマー108は制御部100からタイマー停止信号を受け停止する。
【0027】
一方、状況判別処理部103での判別結果が自動撮影を行うために設定された条件を満たさない場合、例えば笑顔表情度SumScore1が所定閾値Th1以下であるならば、ステップS302に進む。そして、操作部102で設定された自動撮影時間sTime(図2では例えば10秒に設定されている)が経過しているかどうかを判定する。タイマー動作開始から所定時間sTime以上経過しているならば、ステップS303でタイマー108から制御部100に自動撮影を指示する信号、又は近接画像を外部メモリ111に保持させるための信号が発信される。
【0028】
その後、ステップS304でタイマー108が制御部100からのタイマー停止信号を受け動作を停止する。
【0029】
なお、本実施形態では、タイマー動作開始からの経過時間をpTimeとする。また、自動撮影の条件を満たさず自動撮影がタイマー動作開始から所定時間行われない場合に、タイマー動作開始から所定時間経過後に自動撮影する、又は近接画像を外部メモリ111に保持するために設定された時間をsTimeとする。
【0030】
焦点制御部109は、レンズ群のフォーカシング、ズーミングを制御する。
【0031】
露出制御部110は、絞りなどの光量調節やシャッター速度を制御する。
【0032】
外部メモリ111は、フラッシュメモリなどであり、本実施形態の自動撮影装置に挿入され、メモリインターフェイスを介すことによって自動撮影画像、もしくは近接画像を保持する。
【0033】
メモリ112は、制御部100のためのプログラムやデータ、映像入力部105で得られた画像を保持する。
【0034】
次に、自動撮影装置の主要部分の一連の動作について説明する。
【0035】
図4は、自動撮影装置の主要部分の一連の動作を示すフローチャートである。
【0036】
本実施形態では、自動撮影のための条件を満たした場合に撮影合図を行った後に撮影を行う。また、自動撮影のための条件をタイマー動作開始から所定時間満たさず自動撮影が行われない場合、タイマー動作開始から所定時間経過後に撮影合図を行い、その後に撮影を行って、外部メモリ111に保持する。なお、外部メモリ111に保持する以外にもメモリ112などに保持するようにしても良い。
【0037】
まず、ステップS401では、撮影対象者もしくはユーザーが、図2に示すような表示部101(インターフェイス200)と操作部102に含まれる十字ボタン206を用いて、図5に示したような夫々の設定を行う。
【0038】
ステップS450では、表情選択部(図2の201〜203)で、自動撮影のための条件を選択する。例えば、度合いの大きい笑顔表情(笑顔閾値Th1以上)を選択する。
【0039】
ステップS451では、装置動作設定部(図2の204)で、度合いの大きい笑顔表情(笑顔閾値Th1以上)などの自動撮影の条件が検出されずタイマー動作開始から一定時間(sTime)自動撮影が行われない場合、どのような動作を行うかを選択する。例えば、撮影、処理画像保持、近接画像保持の中から動作を選択する。図2では、撮影が選択されている。
【0040】
なお、笑顔閾値Th1などは、あらかじめ表示部101(インターフェイス200)と操作部102に含まれる十字ボタン206を用いて設定されている。また、笑顔閾値Th1などは撮影者の好みによって変更可能である。
【0041】
ステップS452では、時間設定部(図2の205)で、度合いが大きい笑顔表情(笑顔閾値Th1以上)など自動撮影の条件が検出されない場合に、自動撮影を行うもしくは近接画像を保持するためのタイマーの設定時間(sTime)の設定を行う。図2では、10秒に設定されている。
【0042】
ステップS453では、合図設定部(図2の207)で「合図あり」を選択することによって、タイマー動作開始から例えば10秒後に撮影合図を出し、タイマー動作開始から10+Δt秒後に撮影を行うように設定する。なお、タイマー動作開始から10−Δt秒後に撮影合図を出し、タイマー動作開始から10秒後に撮影を行っても構わない。
【0043】
ステップS402では、シャッターボタンを押すなどにより自動撮影開始指示を行う。この時、タイマー108も動作を開始する。
【0044】
ステップS403では、映像入力部105によりデジタル画像を取り込み、状況判別処理メモリ104に保持する。
【0045】
ステップS404では、状況判別処理部103を用いて状況判別処理メモリ104に保持されている解像度変換されたデジタル画像における顔の有無及び顔の位置の検出処理を行う。顔検出方法は、あらかじめ大量の正解画像とする顔画像と不正解画像とする非顔画像を用意しておきConvolutional Neural Network(文献1参照) などで学習し、目や口や顔の位置を検出する方法を用いる。なお、図6のように矩形分割フィルタ500とIntegral Imageという手法を使用したP.Viola and M.Jonesによる顔検出(文献2参照)などを使用する方法でも良い。
【0046】
(文献1)
「Yann LeCun and Yoshua Bengio“Convolutinal Networks for Images,Speech,and Time Series” The Handbook of Brain Theory and Neural Networks,pp255-258 1995」
(文献2)
「”Rapid object detection using a Boosted Cascade of Simple Features” ,Proc.of IEEE Conf.CVPR,1,pp.511-518,2001」
ステップS405では、AF(Automatic Focus)動作及びAE(Automatic Exposure)動作のための露出値の算出が行われる。このとき、ステップS404で検出された人物の顔の位置にフォーカスを合わせたり、検出された人物の顔に露出を合わせるようにしてもよい。
【0047】
ステップS406では、状況判別処理部103を用いて、ステップS404で検出された顔の表情認識を行う。なお、状況判別処理部103での表情認識処理は、図8に示されるような手順で行われる。
【0048】
サイズ・回転正規化ステップS700では、図4のステップS404で検出された図7の左右目の位置600,601からベクトルを算出し、この算出されたベクトルが図7のx軸と平行になるようにアフィン変換を用いて画像を回転させる。その後、左右の目の位置600,601の距離が決められた値となるように顔サイズを正規化する。
【0049】
エッジ検出ステップS701では、Sobelフィルタなどのエッジ検出フィルタを用いてエッジ検出を行う。
【0050】
特徴ベクトル群算出領域設定ステップS702では、図7のように顔検出処理ステップS404で検出された目の位置600,601、口位置603、顔位置602を用いて、表情認識に使用するための各領域を設定する。
【0051】
特徴ベクトル群算出ステップS703では、領域毎に特徴ベクトル(I=1,2,3…)を算出する。
【0052】
更に、特徴ベクトル群と表情テンプレートベクトル群との一致度算出ステップS704では、あらかじめ用意しておいた各表情の特徴ベクトル群の夫々の特徴ベクトルと、入力画像から算出される特徴ベクトル群の夫々の特徴ベクトルとの一致度を計算する。そして、各特徴ベクトル毎の得点を算出し、ここで算出した各得点 を加算した結果を式(1)のように各表情の総合得点SumScoreN(N=1,2,3…)とする。そして、最も総合得点SumScoreN(N=1,2,3…)の高い表情を表情として判定する方法を用いる。
【0053】
【数1】

【0054】
…(1)
i:特徴ベクトル数
N:表情数
Scorei:i番目の特徴ベクトルから算出された得点
SumScore:各特徴ベクトルから算出された得点の総和
なお、表情認識方法は、顔から表情が出やすい部分のみを抽出した後ウェーブレット変換し、空間周波数の平均電力を所定の各帯域毎に算出し、あらかじめ格納されていた無表情の平均電力との差を算出することで表情の認識を行う方法(文献3参照)でも良い。
【0055】
(文献3)
特開平8-249447号公報
ステップS407では、上記で算出された総合得点SumScore1(笑顔度)が、あらかじめ設定された閾値Th1以上となるような、度合いの大きい笑顔表情である場合には、ステップS409で合図部106を用いて撮影対象者に対して撮影合図を送る。合図部106は、撮影合図用の光や音などを発する。
【0056】
その後、ステップS410で撮影が行われ、ステップS411において撮影画像が外部メモリ111に保持される。
【0057】
一方、ステップS407で総合得点SumScore1(笑顔度)があらかじめ設定された閾値Th1以下となるような、度合いの小さい笑顔表情、もしくは他の表情である場合には、ステップS408に進む。ステップS408では、タイマー108から信号が受信されたか否かを確認する。
【0058】
タイマー108から信号を受信した場合には、ステップS409で合図部106を用いて撮影対象者に対して撮影合図を送る。その後、ステップS410で撮影が行われ、撮影画像がステップS411で外部メモリ111に保持される。
【0059】
なお、ステップS408においてタイマー108から信号を受信しない場合にはステップS403に戻り、映像入力部105から逐次出力される次の画像の処理を行う。
【0060】
以上説明したように、上記の第1の実施形態では、自動撮影動作が起動されてからある時間が経過しても自動撮影の条件を満たさない場合には、自動撮影の起動後に一定の時間が経過した後に、撮影動作を自動的に行う(タイマー動作)。これにより、自動撮影動作中に1枚も撮影が行われないようなことを回避することができる。
【0061】
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態における自動撮影装置の主要部分の一連の動作を示すフローチャートである。なお、自動撮影装置の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0062】
本実施形態では、自動撮影の条件を満たした場合に処理画像を外部メモリ111に保持する。一方、自動撮影のための条件をタイマー動作開始からある時間満たさず自動撮影が行われない場合、タイマー動作開始から一定の時間経過後に処理画像を外部メモリ111に保持する。なお、外部メモリ111に保持する以外にもメモリ112などに保持するようにしても良い。
【0063】
まず、ステップS801では、図10のように撮影対象者もしくはユーザーが表示部101(インターフェイス200)と操作部102に含まれる十字ボタン206を用いて、図11に示したような夫々の設定を行う。
【0064】
ステップS850では、姿勢・ポーズ選択部(図10の201,202)で、例えば、撮影対象者が図12の900のようにピースポーズをとる場合を選択する。
【0065】
ステップS851では、装置動作設定部(図10の204)で、例えばピースポーズが検出されずタイマー動作開始から一定時間自動撮影が行われない場合、タイマー動作開始から一定時間後に処理画像を保持することを選択する。
【0066】
ステップS852では、時間設定部(図10の205)で、例えば人物のピースポーズが検出されず自動撮影がタイマー動作開始から一定時間行われない場合、タイマー動作開始から一定時間経過後に処理画像を保持するための自動撮影時間設定を行う。図10では、この時間を10秒に設定している。
【0067】
ステップS853では、合図設定部(図10の207)で、例えば合図はしないことを選択する。
【0068】
ステップS802、ステップS803では、第1の実施形態と同様な処理を行う。
【0069】
ステップS804ではステップS803で得られたデジタル画像中の人物の検出を行う。人物の検出方法は、例えば、特開平7−302328号公報に示されているように、更新された背景画像と入力画像との背景差分により人物を検出する方法を用いる。
【0070】
ステップS805では、AF(Automatic Focus)動作、及びAE(Automatic Exposure)動作のための露出値の算出が行われる。このとき、ステップS804で検出された人物の顔の位置にフォーカスを合わせたり、検出された人物の顔に露出を合わせるようにしてもよい。
【0071】
ステップS806では、ステップS804で検出された人物が図12の900のようにピースポーズであるかどうかを判定する。姿勢・ポーズの認識方法は、特開平7−57103号公報に開示されているような、被写体の特定部位の輪郭を抽出し、記憶されたパターンと比較することによってポーズや姿勢を認識する方法を用いる。
【0072】
なお、動作を認識する場合は、例えば特開平5−46583号公報に開示されているような方法を用いる。具体的には、画像からオプティカルフローの方向分布などの特徴量ベクトルを抽出し、各認識カテゴリに対応する確率的状態遷移モデルとして行動の時系列モデルを学習データによりトレーニングする。そして、それらのトレーニングモデルから認識対象行動の確率を計算することによって行動を認識する。
【0073】
ステップS807で、ステップS804で検出された人物がピースポーズと判定されないならば、ステップS809でタイマー108から信号を受信したか否かを確認する。そして、もし、信号を受信したならば、ステップS808で処理画像が外部メモリ111に保持される。一方、ステップS809でタイマー108から信号を受信していないと確認されれば、ステップS803へ戻り、映像入力部105から逐次出力される次の画像の処理を行う。
【0074】
ステップS807で、ステップS804で検出された人物がピースポーズと判定されたならば、ステップS808で処理画像が外部メモリ111に保持される。
【0075】
(第3の実施形態)
図13は、本発明の第3の実施形態における自動撮影装置の主要部分の一連の動作を示すフローチャートである。なお、自動撮影装置の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0076】
本実施形態では、自動撮影の条件を満たした場合に処理画像を外部メモリ111に保持する。一方、自動撮影のための条件をタイマー動作開始から一定時間満たさず自動撮影が行われない場合、タイマー動作開始から一定の時間経過後に、この時間の間に得られた画像の中で自動撮影の条件に最も近い画像である近接画像を外部メモリ111に保持する。なお、外部メモリ111に保持する以外にもメモリ112などに保持するようにしても良い。
【0077】
まず、ステップS1001では、図14のように撮影対象者もしくはユーザーが表示部101(インターフェイス200)と操作部102に含まれる十字ボタン206を用いて、図5に示したような夫々の設定を行う。
【0078】
ステップS450では、表情選択部(図14の201〜203)で、自動撮影のための条件を選択する。例えば、度合いの大きい笑顔表情(笑顔閾値Th1以上)を選択する。
【0079】
ステップS451では、装置動作設定部(図14の204)で、度合いの大きい笑顔表情(笑顔閾値Th1以上)などの自動撮影の条件が検出されずタイマー動作開始から一定時間(sTime)自動撮影が行われない場合、次のような動作を選択する。即ち、タイマー動作開始から一定時間後に、その一定時間経過までに得られた画像の中で、度合いの大きい笑顔表情に最も近い画像(近接画像)を保持することを選択する。
【0080】
なお、笑顔閾値Th1などは、あらかじめ表示部101と操作部102を用いて設定されている。また、笑顔閾値Th1などは撮影者の好みによって変更可能である。
【0081】
ステップS452では、時間設定部(図14の205)で、度合いが大きい笑顔表情(笑顔閾値Th1以上)など自動撮影の条件が検出されない場合に、上記の近接画像を保持するためのタイマーの設定時間(sTime)の設定を行う。図14では、10秒を選択している。
【0082】
ステップS453では、合図設定部(図14の207)で、「合図あり」を選択することによって、タイマー動作開始から10秒後に近接画像の保持を行い、タイマー動作開始から10+Δt秒後に終了合図を出すように設定する。
【0083】
ステップS1002〜ステップS1003までは第1の実施形態と同様の処理を行う。
【0084】
ステップS1004では、第1の実施形態で記載したようにステップS1003で得られたデジタル画像から顔の有無、顔の位置の検出処理を行う。
【0085】
ステップS1005では、AF(Automatic Focus)動作、及びAE(Automatic Exposure)動作のための露出値の算出が行われる。このとき、ステップS1004で検出された人物の顔の位置にフォーカスを合わせたり、検出された人物の顔に露出を合わせるようにしてもよい。
【0086】
ステップS1006では、第1の実施形態で記載したようにステップS1004で検出された人物の顔の表情を認識する。
【0087】
ステップS1007で自動撮影の条件を満たさない、つまり度合いの大きい笑顔表情(SumScore1≧Th1)でないならば、ステップS1009でタイマー108から信号を受信したか否かが確認される。
【0088】
もし、ステップS1009で信号を受信していないならば、ステップS1010に進む。ステップS1010で、メモリ112などに保持されている笑顔画像の得点SumScore1”よりも現フレーム処理画像の笑顔表情得点SumScore1の方が高いならば、ステップS1011でメモリ112などに保持されている画像が更新される。つまり、図15のようにメモリ112などに保持されている画像1200よりも入力画像1201の方が笑顔の度合いが大きいならば、メモリ112などに保持されている画像は画像1201に更新される。なお、笑顔画像がメモリ112に何も保持されていない場合は、そのままメモリ112に保持される。また、メモリ112には笑顔の度合いを示す得点SumScore1と笑顔画像をペアとして保持させる。
【0089】
ステップS1010でメモリ112に保持されている笑顔画像の得点SumScore1”よりも得点SumScore1が低いならば、次の画像の処理を行うためにステップS1003へ戻る。
【0090】
ステップS1009でタイマー108から信号を受信したならば、ステップS1012でメモリ112に保持されている一時保持画像を外部メモリ111に保持する。その後、ステップS1013で合図部106を使用してストロボを発光させるなどにより終了合図を出す。
【0091】
ステップS1007で、度合いの大きい笑顔(SumScore1≧Th1)と判定されれば、ステップS1008で処理画像を外部メモリ111に保持した後、ステップS1013で合図部106を使用してストロボを発光させるなどにより終了合図を出す。
【0092】
(第4の実施形態)
図16は、本発明の第4の実施形態における自動撮影装置の主要部分の一連の動作を示すフローチャートである。なお、自動撮影装置の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0093】
本実施形態では、自動撮影の条件を満たした場合に処理画像を外部メモリ111に保持する。一方、自動撮影のための条件をタイマー動作開始から一定時間t’満たさず自動撮影が行われない場合、タイマー動作開始からt’+Δt1’の時間経過後に、合図部106を用いて音を出すなどの撮影合図を出す。そして、t’+Δt1’+Δt2’経過後に撮影を行って得られた撮影画像と、メモリ112に保持されている所定時間t’経過までに得られた画像の中で自動撮影の条件に最も近い一時保持画像とを比較する。そして、より自動撮影の条件に近い画像を外部メモリ111に保持する。なお、本実施形態では、撮影画像に対しても状況判別部103を用いて撮影対象者の状況判別処理を行う。
【0094】
まず、ステップS1501では、図17のように撮影対象者もしくはユーザーが表示部101(インターフェイス200)と操作部102に含まれる十字ボタン206を用いて、図5に示したような夫々の設定を行う。
【0095】
ステップS450では、表情選択部(図17の201〜203)で、自動撮影のための条件を選択する。例えば、度合いの大きい笑顔表情(笑顔閾値Th1以上)を選択する。
【0096】
ステップS451では、装置動作設定部(図17の204)で、度合いの大きい笑顔表情(笑顔閾値Th1以上)などの自動撮影の条件が検出されずタイマー動作開始から一定時間自動撮影が行われない場合、次のような動作を選択する。即ち、タイマー動作開始から一定時間後に、その一定時間経過までに得られた画像の中で、度合いの大きい笑顔表情に最も近い画像(近接画像)を保持することを選択する。それと共に、タイマー動作開始から一定時間経過後に自動的に撮影動作も行う。
【0097】
ステップS452では、時間設定部(図17の205)で、度合いが大きい笑顔表情(笑顔閾値Th1以上)など自動撮影の条件が検出されない場合に、上記の近接画像を保持するためのタイマーの設定時間(t’)の設定を行う。図17では、10秒に設定している。
【0098】
ステップS453で、合図設定部(図17の207)で、「合図あり」を選択することによって、タイマー動作開始からt’秒後に近接画像の保持を行い、タイマー動作開始からt’+Δt1’秒後に撮影合図を出すように設定する。
【0099】
これにより、度合いの大きい笑顔表情が時間t’の間認識できずに自動撮影が行われない場合、次のような処理が行われる。即ち、所定時間t’+Δt1’ +Δt2’経過後に撮影された撮影画像と、メモリ112に一時的に保持されている時間t’経過までに得られた処理画像の中で最も自動撮影条件に近い一時保持画像とを比較する。そして、より自動撮影条件に近い画像を外部メモリ111に保持するようにする。なお、外部メモリ111に保持する以外にもメモリ112などに保持するようにしても良い。
【0100】
なお、Δt1’とΔt2’に関しては、撮影者の好みに応じて変更可能である。
【0101】
ステップS1502〜ステップS1503までは第1の実施形態と同様な処理を行う。
【0102】
ステップS1504では、第1の実施形態で説明したようにステップS1503で得られたデジタル画像から顔の有無、顔の位置の検出処理を行う。
【0103】
ステップS1505では、AF(Automatic Focus)動作、及びAE(Automatic Exposure)動作のための露出値の算出が行われる。このとき、ステップS1504で検出された人物の顔の位置にフォーカスを合わせたり、検出された人物の顔に露出を合わせるようにしてもよい。
【0104】
ステップS1506では、第1の実施形態で説明したようにステップS1504で検出された人物の顔の表情を認識する。
【0105】
ステップS1507で自動撮影条件でない、つまりSumScore1≧Th1(度合いの大きい笑顔表情)でないならば、ステップS1509でタイマー108から信号を受信したか否かが確認される。
【0106】
もし、信号を受信していないならば、ステップS1514に進む。そして、メモリ112に保持されている笑顔画像の得点SumScore1”よりも現処理画像の笑顔表情の得点SumScore1が高いならば、ステップS1515でメモリ112に保持されている画像は現処理画像に更新される。なお、笑顔画像がメモリ112に何も保持されていない場合は、現処理画像をそのままメモリ112に保持させる。
【0107】
ステップS1514で現処理画像の笑顔表情の得点SumScore1がメモリ112に保持されている笑顔画像の得点SumScore1”よりも低いならば、更新せずに次の画像の処理を行うためにステップS1503へ戻る。
【0108】
ステップS1509でタイマー108から信号を受信したならば、ステップS1510で合図部106によりライトを点灯するなどして撮影合図を出し、ステップS1511で撮影が行われる。
【0109】
ステップS1512では、ステップS1511で撮影された撮影画像の笑顔表情の得点SumScore1’がメモリ112に保持されている画像の笑顔表情の得点SumScore1”よりも高いか否かが判定される。もし、撮影画像の得点の方がメモリ112に保持されている画像の得点よりも高いならば、ステップS1513でメモリ112に保持されている画像を撮影画像に更新する。その後、ステップS1508でフラッシュメモリなどの外部メモリ111に画像が保持される。
【0110】
一方、ステップS1507で度合いの大きい笑顔の画像と判定されたならば、ステップS1508で処理画像が外部メモリ111に保持される。
【0111】
(第5の実施形態)
図18は、本発明の第5の実施形態における自動撮影装置の主要部分の一連の動作を示すフローチャートである。なお、自動撮影装置の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0112】
本実施形態では、自動撮影の条件を満たした場合に処理画像を外部メモリ111に保持する。一方、自動撮影のための条件をタイマー動作開始から一定時間満たさず自動撮影が行われない場合、タイマー動作開始から一定の時間経過後に合図部106を用いて音を出すなどの撮影合図を出した後、撮影を行い、外部メモリ111に保持する。なお、外部メモリ111に保持する以外にもメモリ112などに保持するようにしても良い。
【0113】
まず、ステップS1301では、図19のように撮影対象者もしくはユーザーが表示部101(インターフェイス200)と操作部102に含まれる十字ボタン206を用いて、図5に示したような夫々の設定を行う。
【0114】
ステップS450では、表情選択部(図19の201〜202)で、自動撮影のための条件を選択する。撮影対象者全員が目を開いていることを選択する。
【0115】
ステップS451では、装置動作設定部(図19の204)で、撮影対象者全員が目を開いていることが検出されずタイマー動作開始から一定時間(sTime)自動撮影が行われない場合、タイマー動作開始から一定時間後に撮影を行うことを選択する。
【0116】
ステップS452では、時間設定部(図19の205)で、撮影対象者全員が目を開いていることが検出されない場合に、自動撮影時間をt’秒と設定する。図19では、10秒に設定している。
【0117】
ステップS453では、合図設定部(図19の207)で、「合図あり」を選択することによって、タイマー動作開始からt’秒後に撮影合図を出し、タイマー動作開始からt’+Δt’秒後に撮影を行うようにする。
【0118】
ステップS1302〜ステップS1303では第1の実施形態と同様な処理を行う。
【0119】
ステップS1304では、第1の実施形態で説明したように人物の顔の検出処理が行われる。
【0120】
ステップS1305では、AF(Automatic Focus)動作、及びAE(Automatic Exposure)動作のための露出値の算出が行われる。このとき、ステップS1304で検出された人物の顔の位置にフォーカスを合わせたり、検出された人物の顔に露出を合わせるようにしてもよい。
【0121】
ステップS1306では、ステップS1304で検出された人物の顔に対して、図20のように人物1400〜1402の目瞑り認識処理が行われる。
【0122】
目瞑り認識処理は、例えば特開平8−266468号公報に開示されているような、デジタル画像を2値化し、瞳孔を含む虹彩部分の面積または瞼開閉方向の直径を算出し、その算出結果から目瞑り認識を行う技術を使用する。
【0123】
ステップS1307では、図20のように撮影対象者全員が目を開いていると判定されれば、ステップS1308で処理画像を外部メモリ111に保持する。
【0124】
ステップS1307で、撮影対象者全員が目を開いていないと判定されたならば、ステップS1309で制御部100がタイマー108から信号を受信したか否かを判断する。
【0125】
制御部100がタイマー108から信号を受信したならば、ステップS1310で合図部106によりストロボ発光などを用いて撮影合図を行った後、ステップS1311で撮影が行われる。そして、ステップS1308で撮影された撮影画像が外部メモリ111に保持される。
【0126】
ステップS1309でタイマー108から信号を受信していないと判断されれば、ステップS1303へ戻り、次の画像の処理を行う。
【0127】
(他の実施形態)
また、各実施形態の目的は、次のような方法によっても達成される。すなわち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、本発明には次のような場合も含まれる。すなわち、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
【0128】
さらに、次のような場合も本発明に含まれる。すなわち、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
【0129】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した手順に対応するプログラムコードが格納されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態における設定用のインターフェイスと十字ボタンを示す図である。
【図3】タイマーの動作フローチャートである。
【図4】第1の実施形態における全体動作フローチャートである。
【図5】第1の実施形態における自動撮影条件の設定の流れを示す図である。
【図6】顔検出処理用フィルタを示した図である。
【図7】表情認識処理時に行われる領域分割を示す図である。
【図8】表情判定処理時に行われる処理の流れを示す図である。
【図9】第2の実施形態における全体動作フローチャートである。
【図10】第2の実施形態における設定用のインターフェイスと十字ボタンを示す図である。
【図11】第2の実施形態における自動撮影条件の設定の流れを示す図である。
【図12】人物のピースポーズを示した図である。
【図13】第3の実施形態における全体動作フローチャートである。
【図14】第3の実施形態における設定用のインターフェイスと十字ボタンを示す図である。
【図15】笑顔度の低い顔と笑顔度の高い顔を示した図である。
【図16】第4の実施形態における全体動作フローチャートである。
【図17】第4の実施形態における設定用のインターフェイスと十字ボタンを示す図である。
【図18】第5の実施形態における全体動作フローチャートである。
【図19】第5の実施形態における設定用のインターフェイスと十字ボタンを示す図である。
【図20】複数の撮影対象者の顔を示した図である。
【符号の説明】
【0131】
100 制御部
101 表示部
102 操作部
103 状況判別処理部
104 状況判別処理メモリ
105 映像入力部
106 合図部
107 自動撮影モード開始検知部
108 タイマー
109 焦点制御部
110 露出制御部
111 外部メモリ
112 メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体像を光電変換して画像信号を生成する画像入力手段と、
前記画像入力手段により生成された画像を記憶する記憶手段と、
前記画像入力手段により生成された画像中の被写体の状況を判別する状況判別手段と、
前記状況判別手段により判別された被写体の状況が予め定められた自動撮影条件を満足した場合に、自動的に前記画像入力手段で生成された画像を前記記憶手段に記憶する動作である自動撮影動作を開始させるための自動撮影指示手段と、
前記自動撮影指示手段により自動撮影動作が指示されてから一定の時間が経過しても被写体の状況が前記自動撮影条件を満足しない場合に、自動的に前記画像入力手段で生成された画像を前記記憶手段に記憶させる撮影制御手段と、
を具備することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記自動撮影動作は、前記画像入力手段に入射する光を遮光するシャッターの開閉動作により前記画像入力手段で光電変換された画像を前記記憶手段に記憶させる動作であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記自動撮影動作は、前記画像入力手段で逐次生成された画像の内の前記自動撮影条件を満足する画像を前記記憶手段に記憶させる動作であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮影制御手段は、前記自動撮影指示手段により自動撮影動作が指示されてから一定の時間が経過しても被写体の状況が前記自動撮影条件を満足しない場合に、前記自動撮影指示手段により自動撮影動作が指示されてから前記一定の時間の間に前記画像入力手段で生成された画像の内で、前記自動撮影条件に応じて選択された画像を前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮影制御手段は、前記自動撮影指示手段により自動撮影動作が指示されてから一定の時間が経過しても被写体の状況が前記自動撮影条件を満足しない場合に、前記画像入力手段に入射する光を遮光するシャッターの開閉動作により前記画像入力手段により撮影動作を行わせて撮影画像を生成させると共に、前記自動撮影指示手段により自動撮影動作が指示されてから前記一定の時間の間に前記画像入力手段で生成された画像の内で前記自動撮影条件に応じて選択された画像である近接画像を選択し、前記撮影画像と前記近接画像の内で前記自動撮影条件に応じて選択された画像を、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記画像入力手段で生成された画像を前記記憶手段に記憶する動作を行う前に、被写体又は撮影者に合図を送る開始合図発生手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記画像入力手段で生成された画像を前記記憶手段に記憶する動作を行った後に、被写体又は撮影者に合図を送る終了合図発生手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記自動撮影条件を設定するための操作手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項9】
少なくとも前記操作手段により前記自動撮影条件を設定するための画面を表示する表示手段をさらに具備することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記操作手段は、前記画像中の少なくとも一人の人物の表情、動作、姿勢、ポーズのいずれかの種類、及び度合いの少なくとも1つを設定することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記状況判別手段は、前記画像中の少なくとも一人の人物の状況を判別することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記状況判別手段は、前記人物の表情、動作、姿勢、ポーズの内の少なくとも1つの状況を判別することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
【請求項13】
前記状況判別手段は、前記記憶手段に記憶される画像の解像度とは異なる解像度の画像で前記人物の状況を判別することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
【請求項14】
被写体像を光電変換して画像信号を生成する画像入力手段と、前記画像入力手段により生成された画像を記憶する記憶手段と、を備える撮像装置を制御する方法であって、
前記画像入力手段により生成された画像中の被写体の状況を判別する状況判別工程と、
前記状況判別工程において判別された被写体の状況が予め定められた自動撮影条件を満足した場合に、自動的に前記画像入力手段で生成された画像を前記記憶手段に記憶する動作である自動撮影動作を開始させるための自動撮影指示工程と、
前記自動撮影指示工程により自動撮影動作が指示されてから一定の時間が経過しても被写体の状況が前記自動撮影条件を満足しない場合に、自動的に前記画像入力手段で生成された画像を前記記憶手段に記憶させる撮影制御工程と、
を具備することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項15】
請求項14に記載の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−131204(P2008−131204A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−312127(P2006−312127)
【出願日】平成18年11月17日(2006.11.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】