説明

歩行型田植機

【課題】苗載せ台を走行機体側面視で上端側が下端側よりも走行機体後方側に位置する傾斜姿勢で設けた歩行型田植機において、苗載せ台の苗縦送り方向での広範囲において苗縦送り作用を発揮させることができながら、軽量かつ構造簡単に得ることができるとともに高い苗保持力を発揮させることができるようにする。
【解決手段】苗載せ台30の下端側に配置した苗縦送りベルト51と、この苗縦送りベルト51よりも苗縦送り方向上手側に配置した苗縦送り輪体52とを苗載せ台30に駆動自在に設けてある。苗載せ台30に載置されたマット状苗Aを苗縦送りベルト51と苗縦送り輪体52とによって苗取り出し口32に向けて縦送りする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、苗載せ台を走行機体側面視で上端側が下端側よりも走行機体後方側に位置する傾斜姿勢で設け、苗植え付け機構が備える苗植え付け爪の先端側が前記苗載せ台の下端側に位置する苗取り出し口と田面との間を上下に往復移動するように前記苗植え付け機構を駆動し、前記苗植え付け機構により、前記苗載せ台に載置されたマット状苗から植え付け用苗を切断して取り出して取り出した植え付け用苗を田面に植え付けるよう構成した歩行型田植機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、機体フレーム2の後部側に設けた苗載台5および植付杆6を備えた歩行型田植機が記載されている。苗載台5は、これの苗載部24の下手側に設けた苗縦送り装置25を備えている。苗縦送り装置25は、縦送りベルト27を備えて構成されている。縦送りベルト27が、苗載せ台5に載置されたマット苗を縦送りする。(各符号は、公報に記載されたものである。)
【0003】
特許文献2には、走行機体の後部に設けた苗植付け機構31および苗載せ台32を備えた歩行型田植機が記載されている。苗載せ台32は、苗載せ台横方向に並ぶ複数の苗載置部それぞれに苗載せ台横方向と苗載せ台縦方向とに並べて設けた苗縦送り輪体39を備えている。各苗縦送り輪体39は、回転支軸39aによって回転駆動され、苗載せ台32に載置されているマット状苗を苗取り出し口38aに向けて縦送りする。(各符号は、公報に記載されたものである。)
【0004】
【特許文献1】特開平9−107748号公報(段落〔0008〕、図1,5)
【特許文献2】特開2007−68422号公報(段落〔0028〕、〔0032〕、図1−3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
苗載せ台に載置されたマット状苗の縦送り機構を、苗載せ台の苗縦送り方向での広範囲にわたって送り作用するようにして設けると、苗縦送り方向での長さが長いマット状苗であっても、マット状苗の苗縦送り方向での広範囲にわたって縦送り力を付与することができ、マット状苗の縦送りに伴う伸びや床土崩れなどを発生しにくくしながら苗の縦送りをすることができる。また、複数枚のマット状苗を苗縦送り方向に並べて載置した場合であっても、先行のマット状苗にも後続のマット状苗にも縦送り力を付与することができ、先行のマット状苗と後続のマット状苗とのスキ間などを発生しにくくしながら苗の縦送りすることができる。
【0006】
特許文献1に記載された技術を適用することにより、苗載せ台の苗縦送り方向での広範囲において縦送り作用を発揮させようとした場合、縦送りベルトの苗縦送り方向での長さが長くなり、縦送りベルトの重量などの面から重くなりがちであった。
特許文献2に記載された技術を適用することにより、苗載せ台の苗縦送り方向での広範囲において縦送り作用を発揮させようとした場合、苗縦送り方向に並ぶ苗縦送り輪体が多くなり、伝動構造の面から構造が複雑になりがちであった。
【0007】
本発明の目的は、苗載せ台の苗縦送り方向での広範囲において苗縦送り作用を発揮させることができながら、軽量かつ構造簡単に得ることができ、かつ高い苗保持力を発揮させることができる歩行型田植機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本第1発明は、苗載せ台を走行機体側面視で上端側が下端側よりも走行機体後方側に位置する傾斜姿勢で設け、苗植え付け機構が備える苗植え付け爪の先端側が前記苗載せ台の下端側に位置する苗取り出し口と田面との間を上下に往復移動するように前記苗植え付け機構を駆動し、前記苗植え付け機構により、前記苗載せ台に載置されたマット状苗から植え付け用苗を切断して取り出して取り出した植え付け用苗を田面に植え付けるよう構成した歩行型田植機において、
前記苗載せ台の下端側に配置した苗縦送りベルトと、この苗縦送りベルトよりも苗縦送り方向上手側に配置した苗縦送り輪体とを前記苗載せ台に駆動自在に設け、前記苗載せ台に載置されたマット状苗を前記苗縦送りベルトと前記苗縦送り輪体とによって前記苗取り出し口に向けて縦送りするよう構成してある。
【0009】
本第1発明の構成によると、苗載せ台の下端側では苗縦送りベルトによる苗の縦送りが行われ、苗載せ台の苗縦送りベルトよりも苗縦送り方向上手側では苗縦送り輪体による苗の縦送りが行われるものだから、苗載せ台の苗縦送りベルトが位置する下端側部位から苗縦送り輪体が位置する上端側部位に至る広範囲において縦送り作用を発揮させることができる。しかも、その広範囲にわたる苗縦送りベルトを採用するに比して苗縦送り方向での長さが短い苗縦送りベルトを採用すれば済み、かつこの広範囲にわたって並ぶ苗縦送り輪体を採用するに比して少数の苗縦送り輪体を採用すれば済む。
さらに、本第1発明の構成によると、マット状苗が苗載せ台の下端側において苗縦送りベルトによって受け止め支持されるから、マット状苗の苗載せ台下端側での苗縦送り方向下手側へのずれ動きが発生しにくく、マット状苗の苗取り出し口へのずれ込みを回避しやすい。
【0010】
したがって、マット状苗の苗縦送り方向での長さが長い場合や、苗載せ台に複数枚のマット状苗を並べて載置した場合でも、苗載せ台の苗縦送り方向での広範囲において得られる苗縦送り作用により、マット状苗の伸びや床土崩れ、先行苗と後続苗とのスキ間などを発生しにくくしながら苗縦送りを行わせて、かつマット状苗の苗縦送りベルトによる支持によって苗取り出し口への苗のずれ込みを回避しやすくて、植え付け苗の損傷や量変化が少ない苗植え付けを行なうことができる。
【0011】
本第2発明は、マット状苗の前記苗載せ台からの浮き上がりを抑制するようマット状苗の表面側に支持作用する苗ステーを設け、
前記苗ステーの苗縦送り方向での作用範囲を、前記苗縦送りベルトから前記苗縦送り輪体に至るよう設定してある。
【0012】
本第2発明の構成によると、本第1発明の構成による作用効果を備えるに加え、次の作用効果を備える。
【0013】
本第2発明の構成によると、マット状苗の苗縦送りベルトおよび苗縦送り輪体からの浮き上がりを苗ステーによって抑制しながら苗縦送りベルトおよび苗縦送り輪体をマット状苗に作用させて、苗縦送りベルトおよび苗縦送り輪体による縦送りを精度よく行わせることができる。
【0014】
したがって、苗縦送りベルトおよび苗縦送り輪体による精度よい苗縦送りによって苗取り出し口への苗供給を適切に行なわせ、この面からも植え付け苗の量変化が少ない苗植え付けを行なうことができる。
【0015】
本第3発明は、前記苗縦送りベルトを手動操作する操作具を設けてある。
【0016】
本第3発明の構成によると、本第1又は第2発明の構成による作用効果を備えるに加え、次の作用効果を備える。
【0017】
本第3発明の構成によると、操作具によって苗縦送りベルトを人為的に操作し、マット状苗を苗縦送りベルトに載せて縦送りすることができる。
【0018】
したがって、苗載せ台に供給しようとするマット状苗の苗載せ台上での動きが苗縦送りベルトのために悪いとか、マット状苗を苗取り出し口まで送り込むのに手が届きにくいなどの場合でも、苗縦送りベルトの人為操作によって所定位置に楽に供給することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る歩行型田植機の全体側面図である。図2は、本発明の実施例に係る歩行型田植機の平面図である。これらの図に示すように、本発明の実施例に係る歩行型田植機は、左右一対の駆動自在な走行車輪1,1と、機体後部に設けた操縦ハンドル2とを有した走行機体を備え、この走行機体の下部に走行機体横方向に並べて設けた3つの接地フロート3を備え、前記走行機体の後部に走行機体横方向に並べて設けた6つの苗植え付け機構4を有した苗植え付け部5を備え、前記走行車輪1の上方に設けた予備苗載せ台6を備えている。
【0020】
この歩行型田植機は、6条の苗植え付け作業を行う。
つまり、前記走行機体は、走行機体の前部に位置するミッションケース11を備えて構成された機体フレーム10を有している。この機体フレーム10は、前記ミッションケース11を備える他、このミッションケース11の後部から走行機体後方向きに延出した伝動ケース12と、この伝動ケース12の後端部に連結された植え付けミッションケース13と、この植え付けミッションケース13から走行機体後方向きに延出した後部フレーム14と、前記ミッションケース11から走行機体前方向きに延出したエンジンフレーム15とを備えて構成してある。
【0021】
前記走行機体は、前記エンジンフレーム15に支持されたエンジン20と、前記ミッションケース11の両横側部から走行機体後方向きに延出した車輪駆動ケース21とを備え、前記エンジン20の出力を前記ミッションケース11と前記車輪駆動ケース21とを介して前記走行車輪1の車軸1aに伝達して前記左右一対の走行車輪1,1を駆動し、この左右一対の走行車輪1,1によって走行する。
【0022】
前記左右一対の車輪駆動ケース21,21は、前記ミッションケース11に昇降軸芯Pまわりに上下揺動自在に支持されている。前記左右一対の車輪駆動ケース21,21は、各車輪駆動ケース21の基部から走行機体上方向きに延出した操作アーム22を備えている。左右一対の車輪駆動ケース21,21は、左側の車輪駆動ケース21の前記操作アーム22に連動部材23を介して左側端部が連結され、右側の車輪駆動ケース21の前記操作アーム22に連動部材23を介して右側端部が連結された連動リンク24を介し、前記エンジン20の下方に設けた昇降シリンダ25に連動されている。
【0023】
走行機体は、前記昇降シリンダ25が伸縮操作されることにより、左右一対の車輪駆動ケース21,21が昇降シリンダ25によって上下に揺動操作されて左右一対の走行車輪1,1が機体フレーム10に対して昇降することにより、3つの接地フロート3が田面に下降接地し、かつ苗植え付け部5の6つの苗植え付け機構4が田面の近くに下降した下降作業状態と、3つの接地フロート3および6つの苗植え付け機構4が田面から高く上昇した上昇非作業状態とに切り換わる。
【0024】
図3は、苗植え付け部5の側面図である。この図と図2とに示すように、前記苗植え付け部5は、前記6つの苗植え付け機構4と前記植え付けミッションケース13とを備える他、前記後部フレーム14に前記操縦ハンドル2の走行機体前方側近くに配置して設けた1つの苗載せ台30とを備えている。
【0025】
前記苗載せ台30は、上端側が下端側よりも走行機体後方側に位置する傾斜姿勢で支持されている。この苗載せ台30は、これの表面側に走行機体横方向に並べて設けた6つの苗載置部30aを備えている。
【0026】
前記苗植え付け部5は、走行機体を前記下降作業状態にして走行させると、各苗植え付け機構4により、苗載せ台30の前記苗載置部30aに載置されたマット状苗Aから一株分の植え付け用苗を取り出し、取り出した植え付け用苗を前記接地フロート3の田面の滑動によって整地された田面に植え付けていく。
【0027】
次に、前記苗植え付け部5について詳述する。
苗植え付け部5は、前記苗載せ台30の下端側に配置して前記後部フレーム14に取り付けロッド31aを介して支持させた摺動ガイドレール31と、この摺動ガイドレール31に6つの切り欠きを走行機体横方向に並べて設けて形成した6つの苗取り出し口32とを備えている。
【0028】
図2,3,4に示すように、前記6つの苗植え付け機構4のうちの走行機体横方向での中央部に位置する2つの苗植え付け機構4,4は、前記植え付けミッションケース13のうちのセンタケース13aの下部の横側部に駆動自在に支持されている。前記6つの苗植え付け機構4のうちの走行機体横方向での外側に位置する2つの苗植え付け機構4,4は、前記植え付けミッションケース13のうちの前記センタケース13aに伝動筒部13bで連結しているサイドケース13cの下部の横側部に駆動自在に支持されている。
【0029】
図3,4に示すように、前記各苗植え付け機構4は、前記センタケース13aまたは前記サイドケース13cに駆動回転アーム33と揺動アーム34とを介して連結された植え付けアーム4aと、この植え付けアーム4aの先端部に設けた苗植え付け爪4bとを備えて構成してある。各苗植え付け機構4は、植え付けアーム4aが前記駆動回転アーム33と揺動アーム34とによって走行機体上下方向に揺動駆動されることにより、苗植え付け爪4bの先端側が前記6つの苗取り出し口32のうちの対応する苗取り出し口32と他面との間を回転軌跡Tを描きながら往復移動するように駆動される。
【0030】
これにより、各苗植え付け機構4は、苗植え付け爪4bが苗取り出し口32を通過する際、苗載せ台30の前記6つの苗載置部30aのうちの対応する苗載置部30aに載置されたマット状苗Aの下端部から一株分の植え付け用苗を苗植え付け爪4bによって切断して取り出し、取り出した植え付け用苗を苗植え付け爪4bによって田面に下降搬送して植え付けるという苗植え運動を行なう。
【0031】
苗植え付け部5は、前記植え付けミッションケース13における前記センタケース13aの上部に貫設された走行機体横向きの横送り軸41を有した苗横送り機構40を備えている。
【0032】
図4は、前記苗横送り機構40の正面図である。図5は、前記苗横送り機構40の縦断側面図である。これらの図に示すように、前記苗横送り機構40は、前記横送り軸41を備える他、前記センタケース13aの内部で前記横送り軸41に駒ホルダー42を介して装着された横送り駒43と、この横送り駒43の突起部43aが係入した螺旋溝44aを周面に有した螺旋軸44と、この螺旋軸44の駆動ギヤ45に伝動ギヤ46を介して連動している入力軸47とを備えて構成してある。
【0033】
図2,3に示すように、前記横送り軸41は、前記センタケース13aに摺動自在に支持されている。この横送り軸41の両端側は、苗載せ台30の対応する左側または右側の端部に連結体48を介して連結されている。
【0034】
前記苗横送り機構40は、前記中央の苗植え付け機構4の駆動軸33aと前記伝動筒部13bの伝動軸13dと連動させている伝動チェーン50を介して前記駆動軸33aの駆動力を前記入力軸47に入力し、この入力軸47の駆動力を伝動ギヤ46を介して駆動ギヤ45に伝達して螺旋軸44を回転駆動し、螺旋軸44によって横送り駒43と駒ホルダー42とを介して横送り軸41を走行機体横方向に往復摺動操作することによって苗載せ台30を前記摺動ガイドレール31に沿わせて走行機体横方向に往復移送する。
【0035】
つまり、苗載せ台30は、前記苗横送り機構40によって各苗植え付け機構4の苗植え運動に連動させて走行機体横方向に往復移送され、各苗植え付け機構4によるマット状苗Aの下端部からの植え付け用苗の取り出しがマット状苗Aの横方向での一端側から他端側に向けて順次に行なわれるように、各苗載置部30aのマット状苗Aを対応する苗植え付け機構4のための苗取り出し口32に対して走行機体横方向に往復移送する。
【0036】
図6に示すように、前記苗載せ台30の前記各苗載置部30aは、苗載置部30aに苗載せ台横方向に並べて設けた苗縦送り方向の突条の頂上面で成る苗載置面30bを備えている。各苗載置部30aの苗載置面30bは、苗載せ台下端側の苗縦送り範囲Sの部位では平坦面になり、この部位よりも苗縦送り方向上手側の部位では走行機体側面視で苗載せ台表面側に凸の湾曲面になっている。
【0037】
図2,3,6に示すように、前記苗載せ台30は、前記各苗載置部30aの下端側であって、苗載置面30bが前記した平坦面になっている部位に設けた苗縦送りベルト51と、前記各苗載置部30aの前記苗縦送りベルト51よりも苗縦送り方向上手側であって、苗載置面30bが前記した湾曲面になっている部位に走行機体横方向に並べて設けた4個の苗縦送り輪体52とを備えている。
【0038】
各苗載置部30aの前記苗縦送りベルト51と前記苗縦送り輪体52とは、苗縦方向が約60cmの大きさのマット状苗A(標準苗)を縦方向での一端が苗取り出し口32に臨むようにして苗載置部30aに載置された状態で、一枚のマット状苗Aの下端側が苗縦送りベルト51に載り、そのマット状苗Aの上端部が苗縦送り輪体52に載るように配置されている。
【0039】
図6,7に示すように、前記各苗載置部30aの前記苗縦送りベルト51は、苗載せ台横方向および苗縦送り方向に並ぶ突起を有した搬送面が苗縦送りベルト51の送り作用側で苗載置部30aに位置するベルト孔に臨むように配置されている。各苗載置部30aの苗縦送りベルト51は、苗載せ台30の裏面側に縦送りベルト駆動軸53を介して回転自在に設けた縦送り終端側輪体54と、苗載せ台30の裏面側に支軸55を介して回転自在に設けた縦送り始端側輪体56とに巻回されている。6つの苗載置部30aにおける前記縦送りベルト駆動軸53は、一体回転自在に連結されており、1本の縦送りベルト駆動軸になっている。
【0040】
前記各苗載置部30aの前記苗縦送り輪体52は、外周部が苗載置部30aの輪体孔から苗載置面側に突出するように配置されている。各苗載置部30aの前記4個の苗縦送り輪体52は、苗載せ台30の裏面側に設けた1本の回転支軸57に一体回転自在に支持されている。6つの苗載置部30aにおける前記回転支軸57は、一体回転自在に連結されており、1本の回転支軸になっている。
【0041】
図3に示すように、前記苗植え付け部5は、前記苗載せ台30の裏面側に前記各苗縦送りベルト51よりも苗縦送り方向上手側でかつ前記各苗縦送り輪体52よりも苗縦送り方向下手側に配置して回転自在に設けた走行機体横向きの伝動軸61を有した苗縦送り駆動機構60を備えている。
【0042】
図8は、前記苗縦送り駆動機構60の後面図である。この図と図3,6,7とに示すように、前記苗縦送り駆動機構60は、前記伝動軸61を備える他、この伝動軸61の一端部に一体回転自在に設けた伝動スプロケット62と前記回転支軸57に一体回転自在に設けた縦送り輪体駆動スプロケット63とにわたって巻回された伝動チェーン64を備え、前記伝動スプロケット62の近くで前記伝動軸61に取り付け筒部65bで相対回転自在に支持された伝動アーム65を備え、前記伝動アーム65と前記縦送りベルト駆動軸53に設けた一方向回転クラッチ66の入力アーム66aとに連結された連動ロッド67を備え、前記伝動軸61の他端部に設けた一方向回転クラッチ68を備え、前記一方向回転クラッチ68の入力部材68aと前記伝動アーム65とを前記伝動軸61の軸芯まわりに一体回転するように連結している筒軸形の連結体65aを備え、前記一方向回転クラッチ68の前記入力部材68aと前記横送り軸41の一端部から延出した出力アーム41aとに連結された押し引き伝動体69を備えて構成してある。
【0043】
前記押し引き伝動体69は、苗載せ台30の横外側端部に位置する横壁部に設けた貫通孔を挿通している。前記伝動チェーン64は、チェーンケース(図示せず)に収容されている。
【0044】
図4,5に示すように、前記横送り軸41は、前記駒ホルダー42の両横側に配置した受動アーム41bを一体回転自在に備え、前記螺旋軸44は、これの両端部に一体回転自在に設けた出力体44bを備えている。苗載せ台30が左右の横移送ストロークエンドに到達すると、この横移送ストロークエンドに対応する側の前記受動アーム41bと前記出力体44bの端部とが当接して受動アーム41bが出力体44bによって回転駆動され、受動アーム41bの回転角が設定角になるに伴って出力体44bが受動アーム41bから外れて受動アーム41bを駆動しなくなる。これにより、前記横送り軸41は、苗載せ台30が左右の横移送ストロークエンドに到達すると、螺旋軸44の駆動力によって設定回転角を回転駆動され、この駆動力を出力アーム41aから出力する。
【0045】
図9は、前記苗縦送り駆動機構60の停止状態での側面図である。図9は、前記苗縦送り機構60の作動状態での側面図である。これらの図に示すように、前記苗縦送り駆動機構60は、苗載せ台30が左右の横移送ストロークエンドに到達すると、横送り軸41が駆動されて出力アーム41aから出力された駆動力を押し引き伝動体69を介して一方向回転クラッチ68の入力部材68aに伝達し、この入力部材68aと連結体65aを介して一体に揺動する伝動アーム65の駆動力を、連動ロッド67によって一方向回転クラッチ66に伝達して縦送りベルト駆動軸53を駆動し、この縦送りベルト駆動軸53によって各苗載置部30aの苗縦送りベルト51を苗縦送り方向に駆動する。
【0046】
前記苗縦送り駆動機構60は、横送り軸41の出力アーム41aから一方向回転クラッチ68に伝動されると、この伝動力によって伝動軸61が駆動され、この伝動軸61の駆動力を伝動チェーン64によって縦送り輪体駆動スプロケット63に伝達して回転支軸57を駆動し、この回転支軸57によって各苗載置部30aの苗縦送り輪体52を苗縦送り方向に回転駆動する。
【0047】
前記苗縦送り駆動機構60は、苗縦送りベルト51および苗縦送り輪体52の駆動ストロークが設定苗縦送り量に対応した駆動ストロークに達すると、前記出力体44bが受動アーム41bから外れて横送り軸41が停止することにより、一方向回転クラッチ68の入力部材68aを停止させ、一方向回転クラッチ66への伝動を絶って縦送りベルト駆動軸53を停止させて苗縦送りベルト51を停止させ、かつ伝動軸61への伝動を絶って回転支軸57を停止させて苗縦送り輪体52を停止させる。このとき、前記一方向回転クラッチ66の入力アーム66aをリターンバネ66b(図8参照)によって待機位置に戻し、前記各受動アーム41bをリターンバネ41c(図4参照)によって待機位置に戻す。
【0048】
つまり、苗載せ台30は、左右の横移送ストロークエンドに到達すると、各苗載置部30aの苗縦送りベルト51及び苗縦送り輪体52が前記苗縦送り駆動機構60によって設定駆動ストロークを駆動され、各苗載置部30aに載置されているマット状苗Aを苗縦送りベルト51と苗縦送り輪体52とによって苗取り出し口32に向けて、苗植え付け機構4による苗縦方向での取り量に対応した送り量を縦送りし、次の苗載せ台30の横移送に伴う苗植え付け機構4による植え付け用苗の取り出しを可能にする。
【0049】
図1,2に示すように、前記苗載せ台30は、これの表面側に設けた1つの苗ステー70を備えている。
【0050】
図12は、前記苗ステー70の平面図である。この図に示すように、前記苗ステー70は、苗載せ台30の下端側に位置する走行機体横向きの1本の下連結バー71と、苗載せ台30の上端側に位置する走行機体横向きの1本の上連結バー72と、走行機体横方向に並べて前記下連結バー71と前記上連結バー72とに連結された12本の苗縦送り向きの長尺苗ステー本体73と、走行機体横方向に並べて前記下連結バー71に基端側が連結された6本の苗縦送り向きの短尺苗ステー本体74とを備えて構成してある。
【0051】
図9,12に示すように、前記下連結バー71の両端側は、前記左右一対の連結体48,48のうちの対応する側の前記連結体48に連結板75を介して連結され、前記下連結バー71の中間部は、苗載せ台30の仕切り壁部に設けたブラケット76に連結されている。前記上連結バー72の両端側および中間部は、苗載せ台30の横壁部または仕切り壁部に立設された支柱77に連結部材78を介して連結されている。
【0052】
前記12本の長尺苗ステー本体73は、各苗載置部30aに2本ずつ位置する配列で支持され、前記6本の短尺苗ステー本体74は、各苗載置部30aに1本ずつ前記2本の長尺苗ステー本体73の間に位置する配列で支持されている。したがって、各苗載置部30aには、2本の長尺苗ステー本体73と1本の短尺苗ステー本体74とが対応する。
【0053】
図6に示すように、前記各長尺苗ステー本体73は、前記下連結バー71に向かって立ち上がって連結した下側連結部73aと、前記上連結バー72に向かって立ち上がって連結した上側連結部73bと、前記下側連結部73aと前記上側連結部73bとの間に苗縦送り方向に沿って位置する作用部73cとを備えている。各長尺苗ステー本体73が前記作用部73cによってマット状苗Aに支持作用する苗縦送り方向での作用範囲73dが、前記苗縦送りベルト51の縦送り終端箇所から前記苗縦送り輪体52に至るように、前記作用部73cの下端を苗縦送りベルト51の縦送り終端箇所よりも苗縦送り方向下手側に位置させ、前記作用部73cの上端が苗縦送り輪体52よりも苗縦送り方向上手側に位置させてある。
【0054】
前記苗ステー70は、各苗載置部30aに載置されたマット状苗Aが苗載置面30bから浮き上がろうとすると、苗載置部30aに対応する2本の長尺苗ステー本体73の作用部30cと、苗載置部30aに対応する1本の短尺苗ステー本体74の作用部とによって、かつ苗ステー70全体の作用範囲としての長尺苗ステー本体73の作用範囲73dによってマット状苗Aの床土部の表面側に支持作用し、マット状苗Aの苗載置部30aにおける苗載置面30bからの浮き上がりを抑制して苗縦送りベルト51および苗縦送り輪体52をマット状苗Aに適切に送り作用させる。
【0055】
前記苗ステー70は、走行機体横方向に並べた3つの分割苗ステー70aによって構成してある。前記上連結バー72の中間部を前記支柱77に連結している前記連結部材78は、隣り合う一対の分割苗ステー70a,70aの上連結バーを連結する連結部材になっている。前記下連結バー71の中間部を支持している前記ブラケット76は、隣り合う一対の分割苗ステー70a,70aの下連結バーを連結する連結部材になっている。
【0056】
図9に示すように、前記上連結バー72を各支柱77に連結している前記連結部材78は、これを支柱77に締め付け固定する連結ボルト78aを緩めることによって支柱77に対して摺動調節できるように支持されている。
つまり、前記苗ステー70は、床土厚さが異なるマット状苗Aを使用する場合でも、各連結部材78の支柱77に対する摺動調節によって上連結バー72の支柱77に対する取り付け高さを変更調節し、前記下連結バー71の前記連結体48および前記ブラケット76に対する連結高さを変更調節することにより、長尺苗ステー本体73および短尺苗ステー本体74の作用部73cと苗載置面30bとの間隔が変化し、苗縦送りベルト51および苗縦送り輪体52がマット状苗Aに適切に送り作用するようにマット状苗Aの浮き上がり抑制を適切に行なう。前記下連結バー71の連結体48に対する連結高さの変更は、前記連結板75の連結体48に対する連結角度の変更によって行なう。
【0057】
図9に示すように、前記苗載せ台30は、前記一方向回転クラッチ68の前記入力部材68aに一体回転自在に設けた操作具79を備えている。
【0058】
前記操作具79を前記伝動軸61の軸芯まわりに前記リターンバネ66bに抗して揺動操作すると、この操作具79は、前記押し引き伝動体69を入力部材68aによって走行機体後方側に引き操作するとともに伝動軸61を回転操作し、苗縦送り駆動機構60を前記螺旋軸44によって駆動された場合と同様に作動させ、苗縦送りベルト51および苗縦送り輪体52を苗縦送り方向に回転操作する。
【0059】
つまり、各苗載置部30aにマット状苗Aを供給する際、操作具79の揺動操作によって苗縦送りベルト51および苗縦送り輪体52を人為的に操作し、マット状苗Aを苗縦送りベルト51や苗縦送り輪体52によって苗取り出し口32まで届くよう縦送りすることができる。
【0060】
図3に示すように、前記苗植え付け部5は、苗載せ台30の裏面側に設けた調節レバー81を有した苗取り量調節機構80を備えている。
【0061】
図11に示すように、前記苗取り量調節機構80は、前記調節レバー81を備える他、この調節レバー81の回転支軸に兼用の走行機体横向きの調節軸82と、この調節軸82から一体回転自在に延出した苗載せ台昇降アーム83とを備えて構成してある。前記調節軸82は、前記後部フレーム14に回転自在に支持されている。
【0062】
図11(a)は、苗取り量調節機構80の取り量増大側への調節状態での側面図である。この図に示すように、苗取り量調節機構80は、調節レバー81を調節軸82の軸芯まわりにレバーガイド84(図1参照)のガイド溝に沿わせて上昇側に揺動操作し、所定の調節位置に移動した調節レバー81をレバーガイド84が備える係止用切欠きに入り込ませて係止させると、各苗植え付け機構4が取り出す植え付け用苗の苗縦送り方向での大きさを大にする。
つまり、苗載せ台昇降アーム83が調節軸82の軸芯まわりに下降揺動操作されて摺動ガイドレール31および苗載せ台30を後部フレーム14に対して下降調節し、苗植え付け機構4の前記回転軌跡Tの苗取り出し口32への苗縦送り方向での入り込み量が調節前よりも大になる。
【0063】
図11(b)は、苗取り量調節機構80の取り量減少側への調節状態での側面図である。この図に示すように、苗取り量調節機構80は、調節レバー81を調節軸82の軸芯まわりにレバーガイド84のガイド溝に沿わせて下降側に揺動操作し、所定の調節位置に移動した調節レバー81をレバーガイド84の係止用切欠きに入り込ませて係止させると、各苗植え付け機構4が取り出す植え付け用苗の苗縦送り方向での大きさを小にする。
つまり、苗載せ台昇降アーム83が調節軸82の軸芯まわりに上昇揺動操作されて摺動ガイドレール31および苗載せ台30を後部フレーム14に対して上昇調節し、苗植え付け機構4の前記回転軌跡Tの苗取り出し口32への苗縦送り方向での入り込み量が調節前よりも小になる。
【0064】
図11に示すように、前記苗縦送り駆動機構60は、前記調節軸82に一体回転自在に設けた縦送り調節アーム86と、前記縦送りベルト駆動軸53に支持された位置決めアーム87とを備え、前記苗取り量調節機構80による苗取り量調節が行なわれると、前記苗縦送りベルト51による苗縦送り量を、苗取り量調節機構60によって調節された苗取り量に対応した苗縦送り量になるように自動的に調節する。
【0065】
図13,14に示すように、前記位置決めアーム87は、取り付け筒部87で縦送りベルト駆動軸53に相対回転自在に支持されている。この位置決めアーム87は、前記入力アーム66aに設けた調節ボルト66cの先端部に当接して入力アーム66aを所定の待機位置に位置決めする。
【0066】
つまり、図11(a)に示すように、前記苗取り量調節機構80が苗取り量増大側に操作されると、前記縦送り調節アーム86が前記調節軸82の軸芯まわりに上昇揺動操作され、縦送り調節アーム86の遊端側に設けてある操作軸88が位置決めアーム87の下面側に押圧作用して位置決めアーム87を上昇側に揺動調節し、位置決めアーム87が前記調節ボルト66cに当接して入力アーム66aの待機位置を調節前より縦送り増大側に変更設定する。すると、入力アーム66aの待機位置変更の揺動が連動ロッド67、伝動アーム65、連結体65a、入力部材68a、押し引き伝動体69を介して出力アーム41aに伝わって横送り軸41が若干角度を回転し、受動アーム41bの待機位置が苗取り量調節前よりも苗取り量増大側に変化する。
【0067】
図11(b)に示すように、前記苗取り量調節機構80が苗取り量減少側に操作されると、前記縦送り調節アーム86が前記調節軸82の軸芯まわりに下降揺動操作され、縦送り調節アーム86の前記操作軸88が位置決めアーム87を下降側に揺動調節し、位置決めアーム87が前記調節ボルト66cに当接して入力アーム66aの待機位置を調節前より縦送り減少側に変更設定する。すると、入力アーム66aの待機位置変更の揺動が連動ロッド67、伝動アーム65、連結体65a、入力部材68a、押し引き伝動体69を介して出力アーム41aに伝わって横送り軸41が若干角度を回転し、受動アーム41bの待機位置が苗取り量調節前よりも苗取り量減少側に変化する。
【0068】
したがって、前記苗縦送り駆動機構60は、前記苗取り量調節機構80によって各苗植え付け機構4によるマット状苗縦方向での苗取り量を増大側に変更調節されると、苗縦送りベルト51の駆動ストロークを自ずと増大側に変更し、苗縦送りベルト51による苗縦送り量を苗取り量調節後の苗取り量に対応するように増大させる。
前記苗縦送り駆動機構60は、前記苗取り量調節機構80によって各苗植え付け機構4によるマット状苗縦方向での苗取り量を減少側に変更調節されると、苗縦送りベルト51の駆動ストロークを自ずと減少側に変更し、苗縦送りベルト51による苗縦送り量を苗取り量調節後の苗取り量に対応するように減少させる
【0069】
〔別実施例〕
上記した実施例に替え、前記苗縦送りベルト51と前記苗縦送り輪体52とを、苗縦方向が約60cmの大きさのマット状苗Aの複数枚が苗縦送り方向に並べて苗載置部3aに載置された状態において先行のマット状苗が苗縦送りベルト51に載り、後続のマット状苗が苗縦送り輪体52に載るように配置した構成を採用して実施してもよい。この場合も、本発明の目的を達成することができる。
【0070】
上記した実施例の如く苗縦送りベルト51の縦送り方向での全体と苗縦送り輪体52とにわたる作用範囲を備えた苗ステーに替え、苗縦送りベルト51の縦送り方向上手側の一部と苗縦送り輪体52とにわたる作用範囲を備えた苗ステーや、苗縦送り方向に位置ずれした状態で備えた、長尺苗ステー本体と短尺苗ステー本体との両部材によって苗ステーの苗縦送り方向での所定の作用範囲を形成する構成を備えた苗ステーを採用してもよい。これらの場合も、本発明の目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】歩行型田植機の全体側面図
【図2】歩行型田植機の平面図
【図3】苗植え付け部の側面図
【図4】苗横送り機構の正面図
【図5】苗横送り機構の縦断側面図
【図6】苗載せ台の縦断側面図
【図7】苗載せ台の裏面図
【図8】苗縦送り駆動機構の後面図
【図9】苗縦送り駆動機構の停止状態での側面図
【図10】苗縦送り駆動機構の作動状態での側面図
【図11】(a)は、苗取り量調節機構の取り量増大側への調節状態での側面図、(b)は、苗取り量調節機構の取り量減少側への調節状態での側面図
【図12】苗ステーの平面図
【図13】位置決めアームおよび入力部材の断面図
【図14】図13のXIV−XIV断面矢視図
【符号の説明】
【0072】
4 苗植え付け機構
4b 苗植え付け爪
30 苗載せ台
32 苗取り出し口
51 苗縦送りベルト
52 苗縦送り輪体
70 苗ステー
70 苗ステーの作用範囲
79 操作具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
苗載せ台を走行機体側面視で上端側が下端側よりも走行機体後方側に位置する傾斜姿勢で設け、苗植え付け機構が備える苗植え付け爪の先端側が前記苗載せ台の下端側に位置する苗取り出し口と田面との間を上下に往復移動するように前記苗植え付け機構を駆動し、前記苗植え付け機構により、前記苗載せ台に載置されたマット状苗から植え付け用苗を切断して取り出して取り出した植え付け用苗を田面に植え付けるよう構成した歩行型田植機であって、
前記苗載せ台の下端側に配置した苗縦送りベルトと、この苗縦送りベルトよりも苗縦送り方向上手側に配置した苗縦送り輪体とを前記苗載せ台に駆動自在に設け、前記苗載せ台に載置されたマット状苗を前記苗縦送りベルトと前記苗縦送り輪体とによって前記苗取り出し口に向けて縦送りするよう構成してある歩行型田植機。
【請求項2】
マット状苗の前記苗載せ台からの浮き上がりを抑制するようマット状苗の表面側に支持作用する苗ステーを設け、
前記苗ステーの苗縦送り方向での作用範囲を、前記苗縦送りベルトから前記苗縦送り輪体に至るよう設定してある請求項1記載の歩行型田植機。
【請求項3】
前記苗縦送りベルトを手動操作する操作具を設けてある請求項1又は2記載の歩行型田植機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2010−94040(P2010−94040A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−265251(P2008−265251)
【出願日】平成20年10月14日(2008.10.14)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】