説明

環境情報取得装置及び設備制御システム

【課題】低コストで製造でき、複数の波長領域の光強度を個別に検出し、その検出結果に基づいて制御対象空間の環境情報を取得する環境情報取得装置を提供する。
【解決手段】波長選択フィルタ112には、複数の波長領域にそれぞれ対応する複数のフィルタ部が設けられている。光検出部111は、波長選択フィルタ112のフィルタ部を透過した光を検出し、光強度検出部122は、光検出部111が検出した光の強度を検出する。波長選択フィルタ同期制御部121は、波長選択フィルタ112を駆動させると共に、光検出部111が何れかのフィルタ部を透過した光を検出しているか否かを判定し、検出していると判定した場合には、その旨を示す同期信号を出力する。環境情報生成部123は、波長選択フィルタ同期制御部121により同期信号が出力されると、光強度検出部122が検出した光の強度に基づいて、所定のエリアの環境に関する環境情報を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビルや工場等に設置された空調装置や照明装置等を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ビルや工場等に導入される設備制御システムにおいては、快適性の向上及び省エネルギー化の要請が益々高くなってきており、このための様々な技術の開発が進められている。例えば、照度センサにより照明エリア内の照度を計測し、その計測値に基づいて、当該照明エリア内が所定の照度となるように、照明装置の調光を制御する技術が知られている。
【0003】
これにより、例えば、外光が入射するような場所では、調光制御により照明装置の光度を絞ることによって、消費エネルギーを減少させることができる。また、焦電センサにより人の在否を検出して、人が居ない場所では、照明や空調を停止する技術もよく知られている。さらには、省エネルギーだけでなく、居住者の快適性の向上も目的として、空調や照明を制御する技術も知られている。
【0004】
このような省エネルギーや居住者の快適性を向上させることを目的とした設備制御システムでは、照度、温度、人の活動量等、室内空間の状況をより詳細に検出する機能が必要となる。これに対し、固体撮像素子(例えば、CCD)等による撮像で得られた画像から室内空間の状況を検出するシステム等が提案されている。
【0005】
例えば、特許文献1では、照度を検出するため、魚眼レンズと画像センサを備えた照度検知装置において、魚眼レンズを介して得られた広範囲の画像から、画像センサにより細かいエリアごとの輝度を検出する輝度検知手段と、検出された輝度を照度に変換することにより、細かいエリアごとの照度を推定する照度変換手段とを備え、細かいエリアごとに検知された照度に基づいて、対象とする空間全体の照度が均一に保たれるように照明装置の出力を全て自動で制御する技術が開示されている。
【0006】
また、特許文献2では、利便性の高い熱画像、可視画像検出装置を実現するため、赤外光学系と可視光学系とを有し、それぞれの回転軸を共通または並行に設置し、赤外光学系と可視光光学系とを同一方向に連動して回転させることで、熱画像及び可視光画像を検出する熱画像・可視画像検出装置が開示されている。
【0007】
また、特許文献3には、赤外画像センサからの温度画像に基づいて、人体の皮膚露出部、着衣部、布団に覆われた部分の面積割合を算出し、該算出結果に基づいて等価着衣量を導出する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−281054号公報
【特許文献2】特開平7−203283号公報
【特許文献3】特開平10−259942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したような可視光や赤外線等、複数の波長領域の光強度を個別に検出できると、照度、温度、人の活動量等を導出でき、これらを利用することで、空調や照明の制御の精度向上が期待できる。
【0010】
しかしながら、上記の特許文献2、3で示されるように、従来の方法では、例えば、可視光及び赤外線の光強度を個別に検出するためには、可視光及び赤外線それぞれの光学系及び撮像系を備える必要があり、高価なものになってしまうという課題があった。
【0011】
また、入射光をプリズムで分光し、分光した光の波長毎に撮像系を配することで、複数の波長領域の光強度を個別に検出する技術も存在するが、正確な分光を要するため構造が複雑であり、撮像系も複数必要となるので、上記同様、低価格で提供するのは困難である。
【0012】
したがって、設備制御システムの分野において、可視光や赤外線等、複数の波長領域の光強度を個別に検出できる低価格な装置の実現が求められている。
【0013】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、低コストで製造でき、複数の波長領域の光強度を個別に検出し、その検出結果に基づいて、制御対象空間の状況に関する情報(環境情報)を取得する環境情報取得装置及び該環境情報取得装置で取得された環境情報に基づいて設備機器を制御する設備制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、本発明に係る環境情報取得装置は、
複数の波長領域にそれぞれ対応する複数の光透過フィルタが設けられた波長選択フィルタと、
前記光透過フィルタを透過した光を検出する光検出手段と、
該光検出手段が検出した光の強度を検出する光強度検出手段と、
前記波長選択フィルタを駆動させると共に、前記光検出手段が何れかの前記光透過フィルタを透過した光を検出しているか否かを判定し、検出していると判定した場合には、その旨を示す同期信号を出力する波長選択フィルタ同期制御手段と、
該波長選択フィルタ同期制御手段により前記同期信号が出力されると、前記光強度検出手段により検出された前記光の強度に基づいて、所定のエリアの環境に関する環境情報を生成する環境情報生成手段と、を備える、ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る設備制御システムは、
環境情報取得装置と、設備制御装置と、1又は複数の設備機器と、から構成され、
前記環境情報取得装置は、
複数の波長領域にそれぞれ対応する複数の光透過フィルタが設けられた波長選択フィルタと、
前記光透過フィルタを透過した光を検出する光検出手段と、
該光検出手段が検出した光の強度を検出する光強度検出手段と、
前記波長選択フィルタを駆動させると共に、前記光検出手段が何れかの前記光透過フィルタを透過した光を検出しているか否かを判定し、検出していると判定した場合には、その旨を示す同期信号を出力する波長選択フィルタ同期制御手段と、
該波長選択フィルタ同期制御手段により前記同期信号が出力されると、前記光強度検出手段により検出された前記光の強度に基づいて、所定のエリアの環境に関する環境情報を生成する環境情報生成手段と、
該環境情報生成手段により生成された前記環境情報を所定のネットワークを介して接続する前記設備制御装置に送信する通信手段と、を備え、
前記設備制御装置は、前記環境情報取得装置から送信された前記環境情報に基づいて、所定のネットワークを介して接続する前記設備機器の動作を制御する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、複数の波長領域の光強度を個別に検出し、その検出結果に基づいて、環境情報を取得する環境情報取得装置を低価格で提供できると共に、かかる環境情報取得装置を設備制御システムに適用することで、ユーザの快適性の向上及び省エネルギー化を目的とした設備機器制御の精度向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態1に係る設備制御システムの全体構成及び環境情報取得装置の内部構成を示す図である。
【図2】実施形態1の波長選択フィルタを説明するための図(その1)である。
【図3】実施形態1の波長選択フィルタを説明するための図(その2)である。
【図4】実施形態1における他の例の波長選択フィルタを説明するための図である。
【図5】環境情報取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】実施形態1における他の例の環境情報取得装置の内部構成を示す図である。
【図7】実施形態2において、光強度検出部が検出した入射光の強度を時系列で示す図である。
【図8】実施形態3の環境情報取得装置の構造を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態に係る設備制御システムについて図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る設備制御システム100の全体構成を示す図である。設備制御システム100は、オフィスビル等に導入され、例えば、間仕切等された所定のエリア毎に、そのエリアの状況に応じた照明や空調を行うためのシステムである。なお、以下の説明では、理解を容易にするため、特定のエリアを照明及び空調するために設置した照明装置103及び空調装置104を制御する例について説明する。
【0020】
設備制御システム100は、環境情報取得装置101と、設備制御装置102と、照明装置103と、空調装置104と、から構成され、これらは、例えば、イーサネット(登録商標)ケーブル等のLANケーブル105に接続されている。
【0021】
照明装置103は、LANケーブル105を介して設備制御装置102と所定の通信方式に従った通信を行うための所定の通信インタフェースと、蛍光灯やLED等の光源と、設備制御装置102からの制御信号に従って、光源を制御する制御装置(何れも図示せず)と、から構成される。照明装置103は、設備制御装置102の制御の下、消灯・点灯動作を行ったり、光度や色温度等を変更して、当該エリアの照明を行う。
【0022】
空調装置104は、例えば、天井に埋設される直方体状の本体部の下側(即ち、室内側)に略正方形状の前面パネルが取り付けられた構成を有し、前面パネルには、その周縁部に4つの吹出口が設けられている。本体部は、LANケーブル105を介して設備制御装置102と所定の通信方式に従った通信を行うための所定の通信インタフェースと、設備制御装置102からの制御信号に従って、空調を制御する制御装置(何れも図示せず)と、を備える。空調装置104は、設備制御装置102の制御の下、設定された温度に応じた空気を設定された風速で、各吹出口から吹き出すことで、当該エリアの空調を行う。また、空調装置104は、設備制御装置102の下、任意の吹出口から空気を吹き出すことができ、さらに、各吹出口毎に風向(例えば、水平方向、斜め下方向、下方向等)を変更することができる。
【0023】
設備制御装置102は、何れも図示しないが、例えば、制御装置(CPU、ROM、RAM等から構成される。)と、外部記憶装置(例えば、読み書き可能な不揮発性の半導体メモリやハードディスクドライブ等)と、入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、キーパッド、タッチパッドやタッチパネル等)と、表示デバイス(例えば、CRTや液晶モニタ等)と、環境情報取得装置101、照明装置103及び空調装置104のそれぞれと、LANケーブル105を介して、所定の通信方式に従った通信を行うための所定の通信インタフェースと、から構成される。設備制御装置102は、通信により取得した環境情報取得装置101からの情報(環境情報)に基づいて、照明装置103と、空調装置104の制御を行う。
【0024】
環境情報取得装置101は、通信部110と、光検出部111と、波長選択フィルタ112と、波長選択フィルタ駆動部113と、データ処理部115と、から構成される。通信部110は、所定の通信インタフェースを備え、LANケーブル105を介して設備制御装置102と所定の通信方式に従った通信を行う。光検出部111は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、フォトダイオード、フォトトランジスタ等から構成される。光検出部111は、一定周期毎に、検出結果、即ち、図示しないレンズにより結像させた光像に対応するデータ(例えば、電圧値等)をデータ処理部115に供給する。
【0025】
波長選択フィルタ112は、特定の波長領域の光のみを通過させるフィルタが複数配置されたものである。例えば、波長選択フィルタ112は、図2及び図3に示すように、外観が回転板状であり、その円周方向に複数の同形状のフィルタ部201が、等間隔で配置された構造を有していてもよい。この場合、波長選択フィルタ112を回転させることで、入射光が通過するフィルタ部201を切り替えることができる。
【0026】
あるいは、図4に示すように、外観が矩形状であり、その長手方向に沿って同形状のフィルタ部201が等間隔で配置された構造を有していてもよい。この場合、波長選択フィルタ112をその長手方向に移動させることで、入射光が通過するフィルタ部201を切り替えることができる。なお、図2〜図4において、特に図示していないが、レンズは、波長選択フィルタ112と光検出部111との間に配置してもよいし、波長選択フィルタ112の外界側手前に配置して、レンズを通過した光が波長選択フィルタ112に入射するようにしてもよい。
【0027】
波長選択フィルタ駆動部113は、モータやソレノイド等から構成され、これを駆動することで、接続する波長選択フィルタ112を回転させ、あるいは直線状に往復移動させる。
【0028】
なお、本実施形態では、波長選択フィルタ112の構造は、図2及び図3に示すようなものであり、波長選択フィルタ駆動部113は、ステッピングモータにより構成されているものとする。即ち、波長選択フィルタ112は、波長選択フィルタ駆動部113により回転させられることで、入射光を通過させるフィルタ部201を切り替える。また、波長選択フィルタ112には、同形状のフィルタ部201が4つ設けられ、各フィルタ部201は、可視光領域の光のみを透過する可視光フィルタ又は赤外線領域の光のみを透過する赤外線フィルタの何れかであり、これらは交互に等間隔で配置されているものとする。
【0029】
図1に戻り、データ処理部115は、波長選択フィルタ同期制御部121と、光強度検出部122と、環境情報生成部123と、を備える。
【0030】
波長選択フィルタ同期制御部121は、波長選択フィルタ駆動部113に駆動信号を送出して、波長選択フィルタ駆動部113を駆動制御することで、波長選択フィルタ112を回転させる。また、波長選択フィルタ同期制御部121は、何れかのフィルタ部201を透過した光が光検出部111に到達しているときに、その旨の信号(同期信号)を光強度検出部122に送出すると共に、当該フィルタ部201の種別(ここでは、可視光フィルタ又は赤外線フィルタの何れか)とを示す信号(種別信号)を環境情報生成部123に送出する。
【0031】
光強度検出部122は、波長選択フィルタ同期制御部121からの同期信号を受け取ると、光検出部111の検出結果に基づいて、入射光の強度を検出する。例えば、光検出部111から、入射光に対応する電圧値等の電気信号が供給される場合には、当該電圧値をA/D変換すること等により、入射光の強度を求めることができる。光強度検出部122は、検出した入射光の強度を環境情報生成部123に通知する。なお、光検出部111が複数の光検出素子により構成されている場合では、複数の光検出素子の検出結果を平均した強度を入射光の強度とする。
【0032】
環境情報生成部123は、例えば、CPUや主記憶装置等から構成され、波長選択フィルタ同期制御部121から送出された種別信号と、光強度検出部122から通知された入射光の強度と、に基づいて、当該制御対象エリアにおける実際の状況に関する様々な情報(環境情報)を生成する。環境情報には、例えば、照度に関する情報(照度情報)、温度に関する情報(温度情報)、人の在否等、人の活動状態に関する情報(活動情報)等が含まれる。環境情報生成部123は、通信部110を介して、生成した環境情報を所定のタイミングで設備制御装置102に送信する。例えば、環境情報生成部123は、環境情報の生成後、直ちに送信してもよいし、一定時間毎に送信してもよい。あるいは、設備制御装置102からの要求に応じて送信する仕様でもよい。
【0033】
以上のように構成される環境情報取得装置101は、例えば、当該制御対象エリアの中央近傍の天井等に設置される。
【0034】
図5は、環境情報取得装置101が実行する環境情報取得処理の手順を示すフローチャートである。環境情報取得処理は、ユーザによって環境情報取得装置101の電源がONされることで開始され、OFFされることで終了する。ここで、フィルタ部201の種別数(本実施形態では、2つ)についての情報と、配置態様(本実施形態では、交互に配置)についての情報等は、環境情報取得装置101が備える図示しないメモリ等に予め保存されているものとする。
【0035】
環境情報取得処理が開始されると、波長選択フィルタ同期制御部121は、波長選択フィルタ駆動部113に駆動信号を送出して、波長選択フィルタ駆動部113を一定量駆動し、波長選択フィルタ112を一定角度回転させる(ステップS101)。
【0036】
波長選択フィルタ同期制御部121は、入射光が、波長選択フィルタ112の何れかのフィルタ部201を透過して光検出部111に到達しているときに、上述した同期信号を光強度検出部122に一定時間送出すると共に、上述した種別信号を環境情報生成部123に一定時間送出する(ステップS102)。例えば、波長選択フィルタ同期制御部121は、波長選択フィルタ駆動部113の駆動量を制御することにより、入射光が波長選択フィルタ112の何れかのフィルタ部201を透過しているかどうかと、そのフィルタ部201の種別とを判別する。
【0037】
具体的には、本実施形態の如く、波長選択フィルタ駆動部113がステッピングモータにより構成され、該ステッピングモータを回転させて波長選択フィルタ112のフィルタ部201を切り替える場合では、波長選択フィルタ同期制御部121は、ステッピングモータを一定量駆動させる度に同期信号及び種別信号を一定時間、それぞれ光検出部111及び環境情報生成部123に送出する。そして、一定時間経過後、同期信号及び種別信号の送出を停止すると共に、再度、ステッピングモータを一定量駆動させる。以降、かかる制御を繰り返し行う。
【0038】
この一定量は、フィルタ部201が一つ切り替わる駆動量として予め定められたものである。また、駆動開始時において、入射光が光検出部111に到達できる位置に何れかのフィルタ部201が配置されるように波長選択フィルタ112の位置が予め調整されていると共に、当該フィルタ部201の種別(可視光フィルタ又は赤外線フィルタの何れかであるかに)ついての情報が、予め波長選択フィルタ同期制御部121に与えられているものとする。
【0039】
以上のようにして、波長選択フィルタ同期制御部121は、波長選択フィルタ駆動部113を一定量駆動する度に、何れかのフィルタ部201を透過した光が光検出部111に到達したことを検出でき、また、そのときのフィルタ部201の種別を判別することができる。
【0040】
同様に、波長選択フィルタ駆動部113がソレノイド等により構成され、図4に示すように、直線状に往復移動させることでフィルタ部201を切り替える場合においても、波長選択フィルタ同期制御部121は、上記同様の制御を行う。即ち、波長選択フィルタ駆動部113を一定量駆動する度に、同期信号及び種別信号を送出し、一定時間経過したら、同期信号を停止し、再び波長選択フィルタ駆動部113を一定量駆動する。
【0041】
光検出部111は、波長選択フィルタ同期制御部121からの同期信号を受けると、入射光の検出結果(例えば、電圧値等の電気信号)を光強度検出部122に供給する。光強度検出部122は、光検出部111から供給された検出結果に基づいて、入射光の強度を検出する(ステップS103)。環境情報生成部123は、光強度検出部122が検出した入射光の強度と、波長選択フィルタ同期制御部121からの種別信号と、に基づいて、環境情報を生成する(ステップS104)。
【0042】
例えば、環境情報生成部123は、波長選択フィルタ同期制御部121からの種別信号が可視光フィルタを示すものである場合、光強度検出部122が検出した入射光の強度から、当該照明対象エリアにおける照度を算出することで、照度情報を生成する。
【0043】
また、環境情報生成部123は、波長選択フィルタ同期制御部121からの種別信号が赤外線フィルタを示すものである場合、光強度検出部122が検出した入射光の強度から、当該空調対象エリアにおける空気温度を算出することで、温度情報を生成する。
【0044】
さらに、環境情報生成部123は、波長選択フィルタ同期制御部121からの種別信号が赤外線フィルタを示すものである場合、光強度検出部122が検出した入射光の強度が、人体の表面温度に相当する強度(例えば、予め所定の値を定めておく)以上になった場合に、人が存在すると判定し、その旨と、活動値(入射光の強度により、0:小、1:中、2:大等と設定する)とを含めた活動情報を生成する。あるいは、環境情報生成部123は、可視光フィルタや赤外線フィルタにおける光強度を時系列に取得し、光強度の変化量が所定量を超えた場合に人が存在すると判定してもよい。
【0045】
環境情報生成部123は、以上のように生成した環境情報(照度情報、温度情報、活動情報)を通信部110を介して、設備制御装置102に送信する(ステップS105)。以降、ステップS101からの処理が繰り返し実行される。
【0046】
設備制御装置102は、環境情報取得装置101から取得した照度情報、温度情報、活動情報等の環境情報に基づいて、照明装置103、空調装置104を制御する。例えば、設備制御装置102は、照度情報が示す照度が、所定の値より低い場合は、光度等を上げて、明るくするようにし、所定の値より高い場合は、光度等を下げて、暗くする等、照明装置103の調光制御を行う。
【0047】
また、設備制御装置102は、温度情報に基づいて、空調装置104を制御する。例えば、温度情報が示す温度が、所定の値より低い場合は、設定温度を上げ、所定の値より高い場合は、設定温度を下げる等の空調制御を行う。
【0048】
また、設備制御装置102は、照明装置103及び空調装置104の制御内容に、人の在否等の活動情報も加味することができる。例えば、設備制御装置102は、当該制御対象エリアに人が居ない場合は、照明や空調を弱める等して、設備機器のエネルギー消費量を抑えることができる。また、人が居る場合で、上述した活動値が“小”ならば、直接風があたらないように空調装置104の風向を制御したり、逆に活動値が“大”ならば直接風があたるよう制御することもできる。
【0049】
以上のように、本実施形態に係る設備制御システム100によれば、環境情報取得装置101は、波長選択フィルタ112に設けられた複数のフィルタ部201を切り替えながら、フィルタ部201の切り替えに同期して、光検出部111が検出した入射光の強度を取得する。したがって、一の光検出部111で複数の波長の光の強度を個別に取得することができ、環境情報取得装置101を安価で製造することができる。
【0050】
さらに、複数の波長の光の強度から、温度や照度、人の在否等の環境情報を生成し、かかる環境情報に基づいて、照明装置103や空調装置104等の設備機器を制御するようにしているため、当該制御対象エリアにおける実際の状況に応じた照明及び空調の制御を行うことができる。したがって、エネルギーの無用な消費を抑えると共に、当該エリア内に居る人の快適性を向上させることが可能となる。
【0051】
また、各波長領域で異なる光学系や光検出部を用いる場合、取得した波長領域毎の光強度の2次元分布について、それぞれの分布の位置を対応付けるための処理が必要であったが、本実施形態の環境情報取得装置101は、波長選択フィルタ112に設けられたフィルタ部201以外、同一の光学系及び光検出部を用いて、複数の波長領域の光強度を検出している。したがって、取得した複数の光強度の分布における位置の対応付けが極めて容易である。
【0052】
なお、本実施形態では、波長選択フィルタ112は、4つのフィルタ部201を有し、各フィルタ部201は、可視光領域の光のみを透過する可視光フィルタ又は赤外線領域の光のみを透過する赤外線フィルタの何れかであり、これらは交互に配置されていたが、フフィルタ部201の数やその種別に限定はない。例えば、人の視感度と同様の波長に対応したフィルタ部201を設けてもよい。このようにすると、人間の感覚により近い照度情報を得ることができる。
【0053】
また、異なる狭い波長領域に対応したフィルタ部201を複数設けるようにしてもよい。このようにすると、異なる狭い波長領域毎の入射光の強度を取得することができ、多様な環境情報を生成することが可能になる。
【0054】
また、図6に示すように、環境情報取得装置101が、さらにフィルタ位置検出部116を備え、波長選択フィルタ同期制御部121は、フィルタ位置検出部116の検出結果に基づいて、フィルタ部201の種別を特定し、同期信号及び種別信号を送出タイミングを決定するようにしてもよい。
【0055】
フィルタ位置検出部116は、例えば、ロータリエンコーダ、赤外線近接センサ、ホールセンサ、コンタクトスイッチ等で構成される。例えば、ロータリエンコーダ等で構成して、各フィルタ部201の絶対位置を常時検出することができるようにしてもよいし、ホールセンサ等により、波長選択フィルタ112の特定箇所が所定の位置にあることを検出して、その位置情報に基づいて、波長選択フィルタ同期制御部121が、指定した駆動量と実際の駆動量との誤差を修正するようにしてもよい。
【0056】
このように、特定のフィルタ部201の位置を検出し、この位置情報を用いることで、入射光が透過したフィルタ部201を正確に特定できると共に、同期信号の送出タイミングの精度がより向上する。
【0057】
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る設備制御システムについて、図7を参照して説明する。本実施形態の設備制御システムの構成は、実施形態1の設備制御システム100と同様であり、環境情報取得装置の構成についても、実施形態1の環境情報取得装置と同様である。本実施形態の環境情報取得装置は、波長選択フィルタ同期制御部121が、光強度検出部122で検出された入射光の強度の変化に基づいて、フィルタ部201の種別を特定し、同期信号及び種別信号の送出タイミングを決定する点に特徴を有する。
【0058】
以下、かかる特徴について詳細に説明する。環境情報取得装置101の電源がONされると、波長選択フィルタ同期制御部121は、波長選択フィルタ駆動部113を制御して、波長選択フィルタ112を連続して駆動(即ち、連続回転)させる。このように、波長選択フィルタ112が連続して回転することで、各フィルタ部201に対し、一定の周期で入射光が通過する。
【0059】
光強度検出部122は、フィルタ部201が切り替わる周期より早い周期で、周期的に、光検出部111により検出された入射光の強度を求める。例えば、波長選択フィルタ112に、それぞれ異なる波長領域に対応した3つのフィルタ部201(例えば、フィルタa、フィルタb、フィルタcとする。)が設けられ、フィルタ部201の切り替わる周期が、各波長領域に対応する入射光の変化より十分短いとした場合、入射光の強度の変化は、図7に示すようになると考えられる。
【0060】
図7において、t1、t4、t7は、フィルタaを透過した入射光の強度がピーク(P1)となる時刻を示し、t2、t5は、フィルタbを透過した入射光の強度がピーク(P3)となる時刻を示し、t3、t6は、フィルタcを透過した入射光の強度がピーク(P2)となる時刻を示している。
【0061】
波長選択フィルタ同期制御部121は、下記の方法により、入射光の強度の変化に基づいて、フィルタ部201の種別を特定し、同期信号及び種別信号の送出タイミングを決定することができる。
【0062】
(方法1:ピーク毎にデータ比較する方法)
この場合、前提として、フィルタ部201の種別についての情報は、環境情報取得装置101が備える図示しないメモリ等に予め保存されているものとする。また、このメモリ等には、予定される使用環境において計測した、フィルタ部201の種別毎の入射光の強度に関するデータが、フィルタ部201の種別と対応付けられて保存されているものとする。
【0063】
波長選択フィルタ同期制御部121は、入射光の強度のピーク(例えば、図7のt1〜t7におけるP1、P2、P3)を検出すると、同期信号を光強度検出部122に送出する。また、これに同期して、波長選択フィルタ同期制御部121は、各ピークにおける強度と、予めメモリ等に保存されている上記のデータとを比較し、その結果、最も近いデータに対応する種別に応じた種別信号を環境情報生成部123に送出する。
【0064】
(方法2:基準強度に基づいて基準時点を取得する方法)
この場合の前提として、メモリ等には、予め、基準強度に関するデータが、フィルタ部201の種別と対応付けられて保存されているものとする。基準強度とは、予定される使用環境において計測した、フィルタ部201の種別毎の入射光の強度の内、最も大きい、又は最も小さい強度である。また、メモリ等には、種別が切り替わる順番(例えば、フィルタa→フィルタb→フィルタc等)に関する情報(種別順番情報)も予め保存されているものとする。
【0065】
波長選択フィルタ同期制御部121は、光強度検出部122が検出した入射光の強度を監視する。そして、上記の基準強度と最も近い入射光の強度が得られた時点を検出すると、同期信号を光強度検出部122に送出し、基準強度に対応する種別に応じた種別信号を環境情報生成部123に送出する。波長選択フィルタ同期制御部121は、この検出時点を基準時点とし、以降、入射光の強度のピークを検出する度に同期信号を送出し、また、上述した種別順番情報に従って種別信号を送出する。
【0066】
図7を例にして説明すると、例えば、P1を基準強度とすると、t1、t4、t7が基準時点となり、これらの基準時点では、波長選択フィルタ同期制御部121は、同期信号と共に、P1に対応する種別信号を送出する。また、t2、t3、t5、t6におけるピーク検出時点では、波長選択フィルタ同期制御部121は、同期信号と共に、予め保存されている種別順番情報に従った種別信号を送出する。
【0067】
このように、上記の各方法を用いることで、波長選択フィルタ同期制御部121は、入射光の強度の変化に基づいて、フィルタ部201の種別を特定し、同期信号及び種別信号の送出タイミングを決定することができる。
【0068】
なお、波長選択フィルタ同期制御部121は、検出したピーク時刻(例えば、図7のt1〜t7)から、例えば、それぞれの差分を算出し、平均を求める等することで、ピークの間隔、即ち、フィルタ部201が切り替わる周期(Tf1)を求めるようにしてもよい。このようにすると、例えば、上記の方法2の場合、波長選択フィルタ同期制御部121は、基準時点から次の基準時点までTf1毎に同期信号及び種別信号を送出すればよく、ピークを検出する必要がなくなる。
【0069】
また、波長選択フィルタ同期制御部121は、基準強度に相当するピークが繰り返し検出される時刻、例えば、P1が繰り返し検出される時刻t1、t4、t7を検出し、それぞれの差分を算出して、平均を求める等することで、基準時点の間隔(即ち、同一種別のフィルタ部201に再度切り替わるまでの周期(Tf2))を求めるようにしてもよい。そして、Tf2を求めた後は、波長選択フィルタ同期制御部121は、基準強度に基づいて基準時点を取得するのではなく、基準時点からTf2経過後を次の基準時点とすればよい。このようにすると、ノイズ等の影響により、基準強度に相当する入射光の強度が検出されなかった場合においても、同期信号及び種別信号を送出することが可能になる。
【0070】
また、Tf1とTf2の両者を使用する場合においては、何れか一方を先に求め、その結果から他方を求めるようにしてもよい。例えば、Tf1を先に求めた場合には、当該Tf1とフィルタ部201の種別数との積からTf2を算出してもよいし、Tf2を先に求めた場合には、当該Tf2をフィルタ部201の種別数で割ることで、Tf1を算出してもよい。
【0071】
波長選択フィルタ同期制御部121は、求めたTf1又はTf2を所定のタイミング(例えば、Tf1又はTf2経過毎や一定時間毎など)で更新してもよい。あるいは、起動直後や、ユーザからの指示に従って、所定時間、入射光の強度のピークを検出し、上述したようにしてTf1又はTf2を取得し、取得したTf1又はTf2をメモリ等に保存しておき、以降の処理で使用するようにしてもよい。
【0072】
このように、本実施形態によれば、波長選択フィルタ同期制御部121は、光強度検出部122から検出される入射光の強度の変化に基づいて、フィルタ部201の種別を特定し、同期信号及び種別信号を送出タイミングを決定するため、入射光が透過したフィルタ部201を正確に特定できると共に、同期信号の送出タイミングの精度がより向上する。
【0073】
また、フィルタ部201の位置を検出するための特別なハードウェア等を必要としないため、実施形態1の環境情報取得装置101(図1参照)と同様、安価で製造することができる。
【0074】
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3に係る設備制御システムについて、図8を参照して説明する。本実施形態の環境情報取得装置は、図8に示すように、例えば、羽根と歯車から構成される風受部301を備え、風受部301で風力を動力に変換し、該動力により、波長選択フィルタ112を駆動(回転)させる点に特徴を有する。
【0075】
本実施形態の環境情報取得装置は、例えば、空調装置104の吹出口の近傍等、必要な風力が得られる場所に設置される。
【0076】
本実施形態の環境情報取得装置では、上述した実施形態1の他の例(図6参照)におけるフィルタ位置検出部116を備え、フィルタ位置検出部116が検出した位置情報に基づいて、波長選択フィルタ同期制御部121は、フィルタ部201の種別を特定し、同期信号及び種別信号の送出タイミングを決定することができる。あるいは、実施形態2で説明したように、光強度検出部122から検出される入射光の強度の変化に基づいて、波長選択フィルタ同期制御部121は、フィルタ部201の種別を特定し、同期信号及び種別信号の送出タイミングを決定するようにしてもよい。
【0077】
このように、本実施形態の環境情報取得装置では、モータ等を使用する必要がないため、さらに製造コストを抑えることができる。また、環境情報取得装置の使用電力も低減できるため、維持コストも抑えることができる。
【0078】
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。
【0079】
例えば、上記実施形態では、設備制御装置102は、一の制御対象エリアに対応するそれぞれ1台ずつの照明装置103及び空調装置104を制御していたが、設備制御装置が、空間を複数の制御対象エリアに論理的に分割し、それぞれの制御対象エリアに対応する照明装置や空調装置を制御できることは勿論である。この場合、各制御対象エリア毎に環境情報取得装置を設置し、各制御対象エリアに対応する設備機器及び環境情報取得装置の情報を予め設備制御装置が保持しておくようにすればよい。
【0080】
また、制御対象エリアと設備機器は、一対一で対応するものではなく、例えば、複数の方向に送風可能な一台の空調装置を複数の制御対象エリアに対応させたりしてもよいし、一つの制御対象エリアに複数の設備機器を対応させてもよい。
【0081】
また、上記実施形態では、設備制御装置102は、LANケーブル105を介して、環境情報取得装置101、照明装置103及び空調装置104のそれぞれと通信を行うように構成されていたが、周知の無線方式にて通信を行っても勿論構わない。また、設備制御装置と環境情報取得装置間の通信におけるネットワークと、設備制御装置と設備機器間の通信におけるネットワークが異なっていてもよい。さらには、照明装置や空調装置等、設備機器の種別毎に異なるネットワークを構築してもよい。
【0082】
また、例えば、光検出部111を複数の光検出素子により構成し、さらに光学系として魚眼レンズ等の広角レンズを用いることで、広範囲な空間における各地点の光の強度を検出できるようにしてもよい。このようにすると、当該空間を複数のエリアに分割して、エリア毎に環境情報を生成し、対応するエリアの設備機器を制御することが可能になる。したがって、複数の環境情報取得装置を設置しなくても、複数の制御対象エリアの照明や空調を同時に行うことが可能となる。
【0083】
また、光検出部111が単一の光検出素子により構成され、光学系として通常のレンズが採用されている場合でも、例えば、環境情報取得装置をモータ等により駆動させる(例えば、首振り動作等)ことで、広範囲な空間における各地点の光の強度を検出することもできる。
【0084】
また、光検出部111は、カラーCCD、即ち、CCD上に例えばベイヤ配列の色フィルタが設けられた構成であっても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、オフィスや工場等、様々な人が作業等を行う空間の照明や空調を制御するシステムとして好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0086】
100 設備制御システム
101 環境情報取得装置
110 通信部
111 光検出部
112 波長選択フィルタ
201 フィルタ部
113 波長選択フィルタ駆動部
115 データ処理部
121 波長選択フィルタ同期制御部
122 光強度検出部
123 環境情報生成部
116 フィルタ位置検出部
102 設備制御装置
103 照明装置
104 空調装置
105 LANケーブル
301 風受部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の波長領域にそれぞれ対応する複数の光透過フィルタが設けられた波長選択フィルタと、
前記光透過フィルタを透過した光を検出する光検出手段と、
該光検出手段が検出した光の強度を検出する光強度検出手段と、
前記波長選択フィルタを駆動させると共に、前記光検出手段が何れかの前記光透過フィルタを透過した光を検出しているか否かを判定し、検出していると判定した場合には、その旨を示す同期信号を出力する波長選択フィルタ同期制御手段と、
該波長選択フィルタ同期制御手段により前記同期信号が出力されると、前記光強度検出手段により検出された前記光の強度に基づいて、所定のエリアの環境に関する環境情報を生成する環境情報生成手段と、を備える、
ことを特徴とする環境情報取得装置。
【請求項2】
前記波長選択フィルタに設けられる前記複数の光透過フィルタには、少なくとも、可視光領域の光のみを透過する光透過フィルタと、赤外線領域の光のみを透過する光透過フィルタと、が含まれる、
ことを特徴とする請求項1に記載の環境情報取得装置。
【請求項3】
前記波長選択フィルタ同期制御手段は、前記光検出手段が何れかの前記光透過フィルタを透過した光を検出していると判定した場合には、当該光透過フィルタの種別を示す種別信号をさらに出力し、
前記環境情報生成手段は、前記波長選択フィルタ同期制御手段により前記同期信号が出力されると、前記光強度検出手段により検出された前記光の強度と、前記波長選択フィルタ同期制御手段により出力された前記種別信号と、に基づいて、前記所定のエリアの環境に関する環境情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の環境情報取得装置。
【請求項4】
前記環境情報生成手段が生成する環境情報には、当該エリアにおける空気温度に関する情報、当該エリアにおける照度に関する情報の少なくとも何れか一方が含まれる、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の環境情報取得装置。
【請求項5】
前記環境情報生成手段が生成する環境情報には、当該エリアにおける人の在否に関する情報が含まれる、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の環境情報取得装置。
【請求項6】
環境情報取得装置と、設備制御装置と、1又は複数の設備機器と、から構成され、
前記環境情報取得装置は、
複数の波長領域にそれぞれ対応する複数の光透過フィルタが設けられた波長選択フィルタと、
前記光透過フィルタを透過した光を検出する光検出手段と、
該光検出手段が検出した光の強度を検出する光強度検出手段と、
前記波長選択フィルタを駆動させると共に、前記光検出手段が何れかの前記光透過フィルタを透過した光を検出しているか否かを判定し、検出していると判定した場合には、その旨を示す同期信号を出力する波長選択フィルタ同期制御手段と、
該波長選択フィルタ同期制御手段により前記同期信号が出力されると、前記光強度検出手段により検出された前記光の強度に基づいて、所定のエリアの環境に関する環境情報を生成する環境情報生成手段と、
該環境情報生成手段により生成された前記環境情報を所定のネットワークを介して接続する前記設備制御装置に送信する通信手段と、を備え、
前記設備制御装置は、前記環境情報取得装置から送信された前記環境情報に基づいて、所定のネットワークを介して接続する前記設備機器の動作を制御する、
ことを特徴とする設備制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−196951(P2011−196951A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−66959(P2010−66959)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】