説明

真空吸引装置

【課題】移送する基板の寸法及び形状に応じて、吸引範囲を自動的に調整することのできる真空吸引装置を提供する。
【解決手段】吸引フラッドベッド110は、基板に接触する接触面110a、及びこの接触面上に配置された少なくとも1つの吸引孔110bを具えている。基部120は、吸引フラットベッドに接続され、吸引孔に連通する真空室Vが、フラッドベッド及び基部によって規定される。可動トリガー130は吸引孔内に組み立てられ、可動トリガーは、接触面を超えて突出した接触部132、及び吸引孔と真空室との間の連通を塞ぐ閉塞部134を具え、基板Pが接触面に接触すると、基板が可動トリガーを押して、吸引孔内の可動トリガーの状態を、閉塞部が吸引孔と真空室との間の連通を塞ぐことができないように変化させる。空気抜き140は真空室に連通する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空吸引装置に関するものである。特に、本発明は、吸引範囲を自動的に調整することのできる真空吸引装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
真空吸収装置は一般に、基板(例えばウエハ、ガラス基板、回路基板、フィルム等)を移送するために適用される。移送する基板の寸法及び形状が変化すると、基板を安定的に吸引して移送することができることを保証するために、従来の真空吸引装置の吸引孔の位置を適切に調整すべきである。従来の真空吸引装置では、吸引孔の数及び位置を、移送する基板の寸法及び形状に応じて調整しなければならない。一般に、移送する基板の寸法及び形状が変化すると、製造業者は、従来の真空吸引装置の吸引フラットベッドを交換して、吸引フラットベッド内の吸引孔の数及び位置が移送する基板の寸法及び形状に対応するようにしなければならない。しかし、吸引フラットベッドの置き換えは、製造時間及びコストの負担を生じさせる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中華民国特許第266374号明細書
【特許文献2】中華民国特許出願公開第200716473号明細書
【特許文献3】中華民国特許第266374号明細書
【0004】
吸引フラットベッドを交換せずに、種々の寸法及び形状を有する基板を安定的に吸引して移送するために、特許文献1、特許文献2、特許文献3のような従来技術が、解決法を提供すべく提案されている。特許文献1及び特許文献2では、真空吸引装置が複数の吸引孔を有して、これらの吸引孔の基板に覆われていない部分をネジまたは他の閉塞要素によって封印して漏洩を回避している。吸引孔の基板に覆われていない部分がネジまたは他の閉塞要素によって封印されると、真空吸着装置は基板を安定的に吸引することができる。移送する基板の寸法及び形状が変化すると、これらの閉塞要素は、異なる吸引孔に対して手動操作で組み立てられる。閉塞要素の組立工程は多大な時間を浪費し、量産にとって不利である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、移送する基板の寸法に応じて吸引範囲を自動的に調整することのできる真空吸引装置に指向したものである。
【0006】
ここで具体化して大まかに説明するように、本発明は、吸引フラットベッド、基部、少なくとも1つの可動トリガー、及び空気抜きを具えた、基板を吸引するための真空吸引装置を提供する。吸引フラットベッドは、基板に接触する接触面、及びこの接触面上に配置された少なくとも1つの吸引孔を有する。基部は吸引フラットベッドに接続されて、吸引孔に連通する真空室が、吸引フラットベッド及び基部によって規定される。可動トリガーは吸引孔内に組み立てられ、可動トリガーは、接触面を超えて突出した接触部、及び吸引孔と真空室との間の連通を塞ぐ閉塞部を有し、基板が接触面に接触すると、基板が可動トリガーを押して、吸引孔内の可動トリガーの状態を、閉塞部が吸引孔と真空室との間の連通を塞ぐことができない状態に変化させる。上記空気抜きは真空室に連通する。
【0007】
本発明の好適例では、吸引孔の数が2つ以上であり、これらの吸引孔は上記接触面上に、例えば規則的またはランダムに配置されている。
【0008】
本発明の好適例では、基板が接触面に接触すると、上記可動トリガーが基板によって吸引孔内に完全に押し込められる。
【0009】
本発明の好適例では、上記吸引フラットベッドが、吸引孔内に配置された少なくとも1つの突起を具え、上記可動トリガーは、上記接触部と上記閉塞部との間に接続された接続部を具え、この接続部がこの突起上にもたれて、可動トリガーが、この突起を回転軸として用いることによって回転する。
【0010】
本発明の好適例では、上記吸引孔が、上記可動トリガーを収容するための収容空間、及びこの収容空間と上記真空室との間に連結された連通孔を有し、上記接触部が基板に接触する前は、上記閉塞部が収容空間の底部上にもたれて連通孔を完全に塞ぎ、基板が接触部を押した後は、閉塞部が持ち上げられ、連通孔が収容空間に連通する。
【0011】
本発明の好適例では、上記吸引フラットベッドが、吸引孔内に配置された突起を具え、上記可動トリガーが、上記接触部と上記閉塞部との間に接続された接続部を具え、この接続部が上記突起に枢着され、これにより、可動トリガーが突起を回転軸として用いることによって回転する。
【0012】
本発明の好適例では、上記吸引孔が、上記可動トリガーを収容するための収容空間、及びこの収容空間と上記真空室との間に連結された連通孔を有し、上記接触部が基板に接触する前は、上記閉塞部が収容空間の底部上にもたれて連通孔を完全に塞ぎ、基板が接触部を押した後は、閉塞部が持ち上げられ、連通孔が収容空間に連通する。
【0013】
本発明の好適例では、上記吸引フラットベッドが、上記接触面の反対側に内面を具え、上記接触部は上記閉塞部に直接接続されている。接触部が基板に接触する前は、閉塞部が吸引フラッドベッドの内面上にもたれて、上記吸引孔を完全に塞ぐ。基板が接触部を押した後は、閉塞部が押されて、吸引孔が真空室に連通する。
【0014】
本発明の好適例では、上記閉塞部が、上記吸引孔の外部に配置されている。
【0015】
本発明の好適例では、上記空気抜きが真空ポンプで構成される。
【0016】
本発明の好適例では、上記真空吸引装置が更に、上記吸引フラッドベッドと上記可動トリガーとの間に配置された弾性体を具え、この弾性体は、可動トリガーが元の状態に戻ることを手助けする。
【0017】
上記可動トリガーの接触部が、移送する基板によって押されると、上記吸引孔内の可動トリガーの状態を変化させることができるので、本発明の真空吸引装置は、その吸引範囲を自動的に調整することができる。
【0018】
本発明の上述した特徴、他の特徴、及び利点をより理解できるようにするために、いくつかの実施例を以下に図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
添付した図面は、本発明のさらに理解するために含めるものであり、本明細書に含まれ、その一部を構成する。これらの図面は、本発明の実施例を例示するものであり、記述と共に、本発明の原理を説明する働きをする。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1A】本発明の第1実施例による真空吸引装置を示す概略断面図である。
【図1B】本発明の第1実施例による真空吸引装置を示す概略断面図である。
【図1C】本発明の第1実施例による真空吸引装置を示す概略断面図である。
【図1D】本発明の第1実施例による真空吸引装置を示す概略断面図である。
【図2A】真空吸引装置の部分拡大図である。
【図2B】真空吸引装置の部分拡大図である。
【図3A】真空吸引装置の部分拡大図である。
【図3B】真空吸引装置の部分拡大図である。
【図4A】真空吸引装置の部分拡大図である。
【図4B】真空吸引装置の部分拡大図である。
【図5A】真空吸引装置の部分拡大図である。
【図5B】真空吸引装置の部分拡大図である。
【図6A】真空吸引装置の部分拡大図である。
【図6B】真空吸引装置の部分拡大図である。
【図7A】本発明の第2実施例による真空吸引装置を示す概略断面図である。
【図7B】本発明の第2実施例による真空吸引装置を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(実施例1)
図1A〜1Dは、本発明の第1実施例による真空吸引装置を示す概略断面図である。図1A及び1Bを参照すれば、この実施例の真空吸引装置100は、吸引フラッドベッド110、基部120、少なくとも1つの可動トリガー130(図には複数の可動トリガー130を示す)、及び空気抜き140を具えている。吸引フラッドベッド110は、基板Pに接触する接触面110a、及び接触面110a上に配置された少なくとも1つの吸引孔110b(図には複数の吸引孔110bを示す)を有する。基部120は、吸引フラッドベッド110に接続され、吸引孔110bに連通する真空室Vが、吸引フラッドベッド110及び基部120によって規定される。可動トリガー130の各々は、1つの吸引孔110b内に組み立てられ、各可動トリガー130は、接触面110aを超えて突出した接触部132、及び吸引孔110bの1つと真空室Vとの間の連通を塞ぐための閉塞部134を有する。基板Pが接触面110aに接触すると、基板Pは可動トリガー130を押して、吸引孔110bの一部分に配置された可動トリガー130の状態を、閉塞部134が吸引孔110bと真空室Vとの間の連通を塞ぐことができない状態に変化させる。これに加えて、空気抜き140が真空室Vに連通する。本実施例では、空気抜き140は例えば真空ポンプである。
【0022】
本実施例では、真空室Vは、大気圧以下の気圧を有する室として広義に解釈する。本発明では、真空室Vは絶対真空に限定されない。真空吸引装置100の動作中は、真空室Vの真空レベルは、移送する基板Pの重量により決まる。真空吸引装置100によって移送する基板Pの重量が大きい際は、より高い真空レベルを必要とする。真空吸引装置100によって移送する基板Pの重量が小さい際は、より低い真空レベルを必要とする。
【0023】
本実施例では、複数の(2つ以上の)吸引孔110bが、吸引フラッドベッド110の接触面110a上に、例えばランダムにあるいは規則的に配置されている。吸引孔110bの数及び位置の分布が製造業者の実際の要求に基づいて決まることは、当業者の知るところである。本発明における吸引孔110bの数及び分布は限定されない。
【0024】
図1A及び1Bに示すように、吸引孔110bの各々が、可動トリガー130を収容するための収容空間S、及び収容空間Sと真空室Vとの間に連結された連通孔Hを具えている。これに加えて、吸引フラッドベッド110は、1つの吸引孔110b内に配置された少なくとも1つの突起110cを具え、各可動トリガー130は、接触部132と閉塞部134との間に接続された接続部136を具えている。接続部136は突起110c上にもたれる。
【0025】
接触部132が基板Pに接触する前は、図1Aに示すように、閉塞部134は収容空間Sの底部上にもたれて連通孔Hを完全に塞ぐ。この時点では、真空室Vと収容空間Sとは連通孔Hを通して連通していない。換言すれば、吸引孔110bは基板Pを吸引することができない。なお、可動トリガー130の各部分(即ち、接触部132、閉塞部134、及び接続部136)の重量比率を適切に制御することによって、各可動トリガー130が収容空間Sの底部上に自然にもたれて、収容空間Sと連通孔Hとの間の連通を塞ぐことができる。例えば、閉塞部134の重量を、接触部132の重量より大きくすることができる。具体的には、突起110cが回転軸として機能する際に、閉塞部134から発生するトルクが、接触部132から発生するトルクより大きくなる。
【0026】
図1Bを参照すれば、真空吸引装置100が、重力と逆向きに基板Pに向かって移動して基板Pを吸引すると、接触面110aを超えて突出した接触部132は、基板Pによって押圧されて押し込まれる。同時に、基板Pの重量が閉塞部134の重量より大きいので、可動トリガー130は、突起110cを回転軸として用いることによって回転する。接触部132が基板Pによって押圧されると、閉塞部134が持ち上げられて、収容空間Sが連通孔Hを通して真空室Vと連通する。換言すれば、吸引孔110bは基板Pを吸引することができる。なお、基板Pが接触面110aに接触すると、基板Pと接触している可動トリガー130は、基板Pによって吸引孔110b内に完全に押し込まれる。このようにして、基板Pは吸引されて、接触面110a上に密着することができる。ここで、各収容空間Sは、回動した可動トリガー130の1つを完全に収容するよう設計されている。図1Aに示す収容空間Sの形状は単なる例示用である。本発明における収容空間Sの形状は限定されない。
【0027】
図1B〜図1Dを参照すれば、本実施例の真空吸引装置100は、種々の寸法及び形状を有する基板Pを吸引することができる。図1Bに示すように、基板Pの寸法が吸引フラッドベッド110の寸法とほぼ同一である際は、すべての吸引孔110bが基板Pによって覆われ、すべての可動トリガー130が吸引孔110b内に押し込まれる。この時、すべての吸引孔110bが基板Pを吸引するために使用される。図1C及び1Dに示すように、基板Pの寸法が吸引フラッドベッド110の寸法より小さい際は、吸引孔110bの一部のみが基板Pによって覆われ、可動トリガー130の一部のみが吸引孔110b内に押し込まれる。この時、基板Pによって覆われた部分の吸引孔110bのみが基板Pを吸引することができ、基板Pによって覆われていない他の吸引孔110bは基板Pを吸引することができない。図1C及び1Dに示すように、本実施例の真空吸引装置100は、その吸引範囲を自動的に調整することができる。基板Pを、吸引フラッドベッド110の任意の位置上で吸引することができる。これに加えて、真空吸引装置100によって移送される基板Pは不用意に落下しにくい。
【0028】
図1Aから1Dにおいて説明した真空吸引装置100は、単なる例示のためのものであり、本発明の真空吸引装置はこれらに限定されない。本発明の他の代案実施例を、図2A〜図6Bにおいて説明する。
【0029】
図2A〜図6Bは、真空吸引装置の部分拡大図である。図2A及び2Bを参照すれば、真空吸引装置100はさらに、吸引フラッドベッド110と各可動トリガー130との間に配置された弾性体150を具えることができ、弾性体150は、可動トリガー130が元の状態に戻ることを手助けする。本実施例では、弾性体150は例えばバネである。図2Aに示すように、可動トリガー130が基板Pによって押圧されない際は、弾性体150が可動トリガー130の接触部132を支持することができる。図2Bに示すように、可動トリガー130が基板Pによって押圧されると、弾性体150も押圧される。この時、押圧された弾性体150は復元力を与えることができ、可動トリガー130が基板Pによって覆われていない際に、弾性体150は、可動トリガー130が元の状態に戻ることを手助けすることができる。
【0030】
図3A及び3Bを参照すれば、弾性体150は、吸引フラッドベッド110と閉塞部134との間に配置することができる。図3Aに示すように、可動トリガー130が基板Pによって押されない際は、弾性体150は可動トリガー130の閉塞部134の上昇を防止することができる。図3Bに示すように、可動トリガー130が基板Pによって押圧されると、弾性体150も押圧される。この時、押圧された弾性体150が復元力を与えることができ、可動トリガー130が基板Pによって覆われていない際に、弾性体150は、可動トリガー130が元の状態に戻ることを手助けすることができる。
【0031】
図4A及び4Bを参照すれば、本実施例では、可動トリガー130の接続部136が突起110cに枢着されて、可動トリガー130が突起110cを回転軸として用いることによって回転する。例えば、可動トリガー130はヒンジAによって突起110cに枢着される。可動トリガー130の回転範囲は、ヒンジAによって効果的に制御することができる。図5A、5B、6A、6Bに示すように、真空吸引装置100は更に、各吸引フラッドベッド110と各可動トリガー130との間に配置された弾性体150’を具えることができ、弾性体150’は、可動トリガー130が元の状態に戻ることを手助けする。図5A、5B、6A及び6Bに示す弾性体150’は、図2A、2B、3A及び3Bに示す弾性体150と同様である。従って、弾性体150’の詳細な説明は省略する。
【0032】
(実施例2)
図7A〜7Bは、本発明の第2実施例による真空吸引装置を示す概略断面図である。図7A及び7Bを参照すれば、本実施例の真空吸引装置200は、吸引フラッドベッド210、基部220、少なくとも1つの可動トリガー230(図には複数の可動トリガー230を示す)、及び空気抜き240を具えている。吸引フラッドベッド210は、基板Pに接触する接触面210a、及び接触面210a上に配置された少なくとも1つの吸引孔210b(図には複数の吸引孔210bを示す)を有する。基部220は吸引フラッドベッド210に接続され、吸引孔210bに連通する真空室Vは、吸引フラッドベッド210及び基部220によって規定される。可動トリガー230の各々は、1つの吸引孔220b内に組み立てられ、可動トリガー230は、接触面210aを超えて突出した接触部232、及び吸引孔210bの1つと真空室Vとの間の連通を塞ぐための閉塞部234を有する。基板Pが接触面210aに接触すると、基板Pは可動トリガー230を押して、吸引孔210b内の可動トリガー230の状態を、閉塞部234が吸引孔210bと真空室Vとの間の連通を塞ぐことができない状態に変化させる。これに加えて、空気抜き240は真空室Vに連通する。本実施例では、空気抜き240は例えば真空ポンプである。
【0033】
図7A及び7Bを参照すれば、吸引フラットベッド210が、接触面210aの反対側に内面210cを具え、接触部232は閉塞部234に直接接続されている。接触部232が基板に接触する前は、閉塞部234が吸引フラッドベッド210の内面210c上にもたれて、吸引孔210bを完全に塞ぐ。この時、吸引孔210bは基板Pを吸引することができない。真空吸引装置200が重力の向きに基板Pに向かって移動して基板Pを吸引すると、基板Pに接触している可動トリガー230は基板Pによって押される。同時に、吸引孔210bは基板Pを吸引することができる。
【0034】
なお、本実施例の真空吸引装置200では、弾性体(即ちバネ、板バネ、等)を随意的に利用して、可動トリガー230が元の状態に戻ることを手助けすることができる。
【0035】
上述したように、可動トリガーの接触部が移送する基板によって押されると、吸引孔内の可動トリガーの状態が変化するので、本発明の真空吸引装置は、その吸引範囲を自動的に調整することができる。
【0036】
以上の実施例を参照して本発明を説明してきたが、本発明の範囲から逸脱することなしに、説明した実施例に変更を加えることができることは、当業者にとって明らかである。従って、本発明の範囲は、以上の詳細な説明ではなく請求項によって規定される。
【符号の説明】
【0037】
100 真空吸引装置
110 吸引フラッドベッド
110a 接触面
110b 吸引孔
110c 突起
120 基部
130 可動トリガー
132 接触部
134 閉塞部
136 接続部
140 空気抜き
200 真空吸引装置
210 吸引フラッドベッド
210a 接触面
210b 吸引孔
210c 内面
220 基部
230 可動トリガー
232 接触部
234 閉塞部
240 空気抜き
H 連通孔
P 基板
S 収容空間
V 真空室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を吸引する真空吸引装置において、
前記基板に接触する接触面、及びこの接触面上に配置された少なくとも1つの吸引孔を有する吸引フラッドベッドと;
前記吸引フラッドベッドに接続された基部であって、前記吸引フラッドベッド及び前記基部が、前記吸引孔に連通する真空室を規定する基部と;
前記吸引孔内に組み立てられた少なくとも1つの可動トリガーであって、前記接触面を超えて突出した接触部、及び前記吸引孔と前記真空室との間の連通を塞ぐための閉塞部を有する可動トリガーと;
前記真空室に連通する空気抜きとを具え、
前記基板が前記接触面に接触すると、前記基板が前記可動トリガーを押して、前記吸引孔内の前記可動トリガーの状態を、前記閉塞部が前記吸引孔と前記真空室との間の連通を塞ぐことができない状態に変化させ、
前記吸引フラッドベッドが、前記吸引孔内に配置された少なくとも1つの突起を具え、前記可動トリガーが、前記接触部と前記閉塞部との間に接続された接続部を具え、前記接続部が前記突起上にもたれて、前記可動トリガーが前記突起を回転軸として用いることによって回転することを特徴とする真空吸引装置。
【請求項2】
前記吸引孔の数が2つ以上であることを特徴とする請求項1に記載の真空吸引装置。
【請求項3】
前記吸引孔が、前記接触面上に規則的に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の真空吸引装置。
【請求項4】
前記吸込み孔が、前記接触面上にランダムに配置されていることを特徴とする請求項2に記載の真空吸引装置。
【請求項5】
前記基板が前記接触面に接触すると、前記可動トリガーが前記基板によって前記吸引孔内に押し込まれることを特徴とする請求項1に記載の真空吸引装置。
【請求項6】
前記吸引孔が、前記可動トリガーを収容するための収容空間、及び前記収容空間と前記真空室との間に連結された連通孔を具え、前記接触部が前記基板に接触する前に、前記閉塞部が前記収容空間の底部上にもたれて前記連通孔を完全に塞ぎ、前記基板が前記接触部を押した後に、前記閉塞部が持ち上げられて前記連通孔が前記収容空間に連通することを特徴とする請求項1に記載の真空吸引装置。
【請求項7】
前記接続部が前記突起に枢着されていることを特徴とする請求項1に記載の真空吸引装置。
【請求項8】
前記吸引孔が、前記可動トリガーを収容するための収容空間、及び前記収容空間と前記真空室との間に連結された連通孔を具え、前記接触部が前記基板に接触する前に、前記閉塞部が前記収容空間の底部上にもたれて前記連通孔を完全に塞ぎ、前記基板が前記接触部を押した後に、前記閉塞部が持ち上げられて前記連通孔が前記収容空間に連通することを特徴とする請求項7に記載の真空吸引装置。
【請求項9】
前記吸引フラッドベッドが、前記接触面の反対側に内面を具え、前記接触部が前記閉塞部に直接接続され、前記接触部が前記基板に接触する前に、前記閉塞部が前記吸引フラッドベッドの前記内面上にもたれて前記吸引孔を完全に塞ぎ、前記基板が前記接触部を押した後に、前記閉塞部が押されて前記吸引孔が前記真空室に連通することを特徴とする請求項1に記載の真空吸引装置。
【請求項10】
前記閉塞部が前記吸引孔の外部に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の真空吸引装置。
【請求項11】
前記空気抜きが真空ポンプで構成されることを特徴とする請求項1に記載の真空吸引装置。
【請求項12】
更に、前記吸引フラッドベッドと前記可動トリガーとの間に配置された弾性体を具え、前記弾性体は、前記可動トリガーが元の状態に戻ることを手助けすることを特徴とする請求項1に記載の真空吸引装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【公開番号】特開2011−238954(P2011−238954A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−154116(P2011−154116)
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【分割の表示】特願2009−126936(P2009−126936)の分割
【原出願日】平成21年5月26日(2009.5.26)
【出願人】(501358079)友達光電股▲ふん▼有限公司 (220)
【氏名又は名称原語表記】AU Optronics Corporation
【住所又は居所原語表記】No.1,Lt−Hsin Rd,II,Science−Based Industrial Park,Hsinchu,Taiwan,R.O.C.
【Fターム(参考)】