説明

磁気検出装置

【課題】歯状磁性体の位置及び移動方向を正確に検出できる磁気検出装置を得る。
【解決手段】移動方向判定手段13から得られる歯状磁性体の移動方向に基づき、第1信号について歯状磁性体の各歯における所定位置に対応する部分を磁性体位置として判定する磁性体位置判定手段14と、磁性体位置判定手段14から得られる磁性体位置と移動方向判定手段13から得られる歯状磁性体の移動方向の情報を含む移動状態信号を出力する移動状態出力手段15とを備え、移動状態信号は、3レベルの信号であり、レベルが変化する際のエッジ及びそのエッジにおける変化後レベルに、磁性体位置及び移動方向情報が対応している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯状磁性体の位置及び移動方向を検出する磁気検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の歯状磁性体の移動方向を検出する磁気検出装置は、特許文献1に示されるように、歯状磁性体の移動方向に並べて配置されたMR素子等の磁気抵抗効果素子体の抵抗変化を出力する第1及び第2抵抗変化出力回路を備え、第1及び第2抵抗変化出力回路の出力の相互の位相による信号出力と前記抵抗変化出力回路の出力によりパルスを発生するものであり、被検出対象の移動方向に応じて、パルスのハイレベルとローレベルの少なくともいずれかを異にするものである。
【0003】
例えば、図14は、特許文献1に記載された磁気検出装置の回路図、図15は図14の回路図の各部c〜jの波形c〜jを示す波形図であり、その(a)は歯状磁性体が正転した時、その(b)は逆転した時のものである。
【0004】
正転時(a)はMR素子101の方がMR素子104より歯状磁性体2が早く近づくため、MR素子101側ブリッジ回路102の信号cによる第1比較回路103の出力eの方が、MR素子104側ブリッジ回路105の信号dによる第2比較回路106の出力fより、位相(発生時期)が早くなる。そのため、立ち上がりエッジトリガタイプのDフリップフロップ108の出力gは常にハイレベルとなり、トランジスタ109はオン状態となる。出力トランジスタ107がオフの時は正転時、逆転時にかかわらず、出力hレベルは電源端子VCCの電圧で決定されるハイレベルとなるが、オン状態では出力トランジスタ107とトランジスタ109から供給される電流と抵抗110の積で決定されるローレベル1となる。
【0005】
これに対し、逆転時(b)はMR素子104の方がMR素子101より歯状磁性体2が早く近づくため、MR素子104側ブリッジ回路105の信号dによる第2比較回路106の出力fの方が、MR素子101側ブリッジ回路102の信号cによる第1比較回路103の出力eより、位相(発生時期)が早くなる。このため、Dフリップフロップ109の出力gは常にローレベルとなり、トランジスタ109はオフ状態となる。よって、出力hレベルは、出力トランジスタ107がオン状態の時は出力トランジスタ107が供給する電流と抵抗110の積で決定されるローレベル2となる。
【0006】
以上より、出力hレベルは3レベルをとり、この大小関係はハイレベル>ローレベル1>ローレベル2であり、正転時はハイレベルとローレベル1、逆転時はハイレベルとローレベル2の信号パルスとなるので、ローレベル1,2の値により、回転方向検知が可能となる。なお、図14で113は抵抗、111は第3比較回路、112は第4比較回路である。
【0007】
【特許文献1】特許第3588044号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、前記特許文献1に開示されている磁気検出装置では、歯状磁性体の検出を示す信号(立ち上がり及び立ち下がりエッジ)と回転方向を示す情報(正転及び逆転)の組み合わせについては特に述べられていないため、それぞれ2通りの情報であるから計4通り
の情報が必要となる。一方、出力hのレベルが3レベルの場合、出力hの情報量としては3通りしか無く情報量不足の為、歯状磁性体の検出信号もしくは回転方向を間違える懸念がある。例えば図16は、歯状磁性体2が正転から逆転に反転する際の波形図で、(i)
は、eがハイレベル,fがローレベルの状態、(ii)は、e,f共にローレベルの状態、図17は、逆転から正転に反転する際の波形図で、e,f共にハイレベルの状態で反転したものである。
【0009】
図16(i)内の出力hにおいて、正転から逆転に変化した直後のエッジ(h1)は、
すでに逆転しているにも関わらず、その前の正転中のエッジ(h2)、図16(ii)内の出力hにおける正転中のエッジ(h3)と区別することができず、回転方向を正転と誤検知してしまう。
【0010】
同様に、図17内の出力hにおける、逆転から正転に変化した直後のエッジ(h4)も、すでに正転しているにも関わらず、その前の逆転中のエッジ(h5)と区別することができず、回転方向を逆転と誤検知してしまう。
【0011】
また、前記誤検知を防止する為に、出力hレベルを4レベルとした場合には、情報量は4通りとなるため、誤検知は防止することができるが、出力hを使用するコントロールユニット3も4レベルに対応させる必要があるため、3レベルの時に比べ更に比較回路の追加が必要になる。また最高レベルと最低レベルの電位差を広げるとコントロールユニット3の構成を大幅に変更する必要があるため、従来の電位差と同一とすれば、レベルを増やすことによりレベル間の差が少なくなり、より高精度な回路が必要になるなど、コントロールユニット3の構成が複雑になり、また使用する部品も高価となりコストアップを招くという問題点があった。
【0012】
本発明は、前述のような問題点を解消するためになされたもので、出力レベルが3レベルの信号で歯状磁性体の位置及び移動方向を正確に検出できる磁気検出装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係わる磁気検出装置は、磁界変化により抵抗変化を生じる磁気抵抗効果素子体を有し、前記磁気抵抗効果素子体は、被検出対象である歯状磁性体に対向しその移動方向に並べて配置され、前記歯状磁性体が通過する毎にそれぞれ第1信号と第2信号を発生する第1信号発生手段及び第2信号発生手段と、前記第1信号及び前記第2信号の状態から前記歯状磁性体の移動方向を判定する移動方向判定手段とを備える磁気検出装置において、前記移動方向判定手段から得られる前記歯状磁性体の移動方向に基づき、前記第1信号について前記歯状磁性体の各歯における所定位置に対応する部分を磁性体位置として判定する磁性体位置判定手段と、前記磁性体位置判定手段から得られる前記磁性体位置と前記移動方向判定手段から得られる前記歯状磁性体の移動方向の情報を含む移動状態信号を出力する移動状態出力手段とを備え、前記移動状態信号は、3レベルの信号であり、レベルが変化する際のエッジ及びそのエッジにおける変化後レベルに、前記磁性体位置及び移動方向情報が対応しているものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明の磁気検出装置によれば、歯状磁性体の移動方向に基づき、歯状磁性体の各歯における所定位置に対応する部分を磁性体位置として判定するものであり、移動状態信号は、3レベルの信号であり、レベルが変化する際のエッジ及びそのエッジにおける変化後レベルに、磁性体位置及び移動方向情報が対応しているので、歯状磁性体の所定位置及び移動方向を正確に検出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1である磁気検出装置を示すシステム構成図、図2は実施の形態1の磁気検出装置の概念構成図、図3は第1信号発生手段11及び第2信号発生手段12の回路図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0016】
図1〜図3を用いて、実施の形態1による磁気検出装置の構成について説明する。図1において、1は第1信号発生手段11及び第2信号発生手段12を備えた磁気検出装置で、歯状磁性体2に備えられた複数の歯(凸部)の所定位置及び移動方向を検出するものである。第1信号発生手段11及び第2信号発生手段12は、それぞれ磁気抵抗効果素子(MR素子という)を内在している。第1信号発生手段11及び第2信号発生手段12は、歯状磁性体2に対向させ、その回転方向に並べて配置されており、特許文献1と同様の構成で、バイアス磁界を発生させる磁石4と、MR素子を備え、図3に示すように、MR素子101と抵抗で構成されたブリッジ回路102と比較回路103を備えている。なお、第1信号発生手段11と第2信号発生手段12のMR素子、ブリッジ回路及び比較回路を区別するため、第2信号発生手段12におけるMR素子は104、ブリッジ回路は105、比較回路は106とする。なお、バイアス磁界は歯状磁性体2を永久磁石化して発生させてもよい。
【0017】
各信号発生手段11,12には、歯状磁性体2の回転により、歯状磁性体2の各歯における凹部と凸部とが交互に接近するため、各信号発生手段11,12のMR素子101,104に印加される磁界が変化する。ブリッジ回路102,105は、望ましくは定電圧、定電流の電源(制御電源電圧)Vccに接続されており、磁界変化によるMR素子101,104の抵抗変化を電圧に変換すると共に、基準電圧115を生成し、比較回路103,106において、それらの電圧(114,115)を比較することで歯状磁性体2の各歯における凸部でローレベルとなる矩形波が得られる。このようにして得られた矩形波が、第1及び第2信号発生手段11,12における第1及び第2信号となる。
【0018】
また、磁気検出装置1は、図2に示すように、第1信号発生手段11及び第2信号発生手段12の他に、移動方向判定手段13、磁性体位置判定手段14、及び移動状態出力手段15を備えており、コントロールユニット3に備えられた入力回路16に接続されている。移動方向判定手段13は、第1信号発生手段11からの第1信号(A)及び第2信号発生手段12からの第2信号(B)に基づき、歯状磁性体2の回転方向(C)を判定する。一方、磁性体位置判定手段14は、第1信号(A)及び回転方向(C)に基づき歯状磁性体2の各歯における所定位置(D)を判定する。最後に移動状態出力手段15において、回転方向(C)及び所定位置(D)から生成された磁性体位置及び移動方向情報が含まれた移動状態信号(E)が入力回路16に出力される。
【0019】
次に動作について説明する。図4は実施の形態1の移動方向判定手段13、磁性体位置判定手段14、移動状態出力手段15、及び入力回路16の回路図、図5は、図4の回路図の各部(A)〜(E)の波形(A)〜(E)を示す波形図であり、その(a)は歯状磁性体2が正転した時、その(b)は逆転した時のものである。
【0020】
まず、第1信号(A)と第2信号(B)について、位相及び歯状磁性体2の回転方向との関係を説明する。図5において正転時(a)は、歯状磁性体2の歯は◆側から近づくため、第1信号(A)の方が第2信号(B)より位相(発生時期)が早く、◆部に対応した位置で各信号はローレベルとなり立ち下がりエッジが発生する。また、歯状磁性体2の歯は◇側から離れていくため、◇部に対応した位置で各信号はハイレベルとなり立ち上がりエッジが発生する。
【0021】
一方、逆転時(b)は、歯状磁性体2の歯は◇側から近づくため、第2信号(B)の方が第1信号(A)より位相(発生時期)が早く、◇部に対応した位置で各信号はローレベルとなり立ち下がりエッジが発生する。また、歯状磁性体2の歯は◆側から離れていくため、◆部に対応した位置で各信号はハイレベルとなり立ち上がりエッジが発生する。これより、第1信号(A)の立ち上がり及び立ち下がりエッジでの第2信号(B)のレベルにより、歯状磁性体2の回転方向を判定することが可能であり、第1信号(A)の各エッジでの第2信号(B)レベルと歯状磁性体2の回転方向の関係を図6に示す。
【0022】
移動方向判定手段13では、図6の関係から第1信号(A)の立ち上がり及び立ち下がりエッジでの歯状磁性体2の回転方向(C)を判定する。図4において、21,23はNOT回路、22,24は立ち上がりエッジトリガタイプのDフリップフロップ、25,26はAND回路、27はOR回路である。いずれも周知の論理回路であり、NOT回路は入力を反転するもの、AND回路はすべての入力がハイレベルの時のみハイレベルを出力するもの、OR回路は、入力のいずれかがハイレベルの時にハイレベルを出力するものである。また、立ち上がりエッジトリガタイプのDフリップフロップはCL端子に立ち上がりエッジが入力された時のD端子レベルをQ端子に出力し、CL入力が立ち上がりエッジ以外のときはD端子レベルに関係なく、Q端子の出力は前の状態を保つものである。
【0023】
第1信号(A)の立ち上がりエッジを検出するために、第1信号(A)をDフリップフロップ22のCL端子に入力し、NOT回路21に入力後の第2信号(B)をD端子に入力する。これにより、正転時は図5より第1信号(A)が立ち上がりエッジの時、第2信号(B)はローレベルのため、NOT回路によりD端子はハイレベルとなり、Q端子の出力もハイレベルとなる。また、逆転時では第1信号(A)が立ち上がりエッジの時、第2信号(B)はハイレベルのため、NOT回路によりD端子はローレベルとなり、Q端子の出力もローレベルとなる。
【0024】
同様に、第1信号(A)の立ち下がりエッジを検出するために、NOT回路23入力後の第1信号(A)をDフリップフロップ24のCL端子に入力し、第2信号(B)をD端子に入力する。これにより、第1信号(A)の立ち下がりエッジ時にCL端子は立ち上がりエッジとなり、その時の第2信号(B)はハイレベルのため、D端子はハイレベルとなり、Q端子の出力もハイレベルとなる。また、逆転時では、第1信号(A)が立ち下がりエッジの時、第2信号(B)はローレベルのため、D端子はローレベルとなり、Q端子の出力もローレベルとなる。いずれのDフリップフロップ出力も、それぞれのエッジ入力後は、正転時はハイレベル、逆転時はローレベルとなる。
【0025】
次に、Dフリップフロップ22,24の出力のうち第1信号(A)のエッジ入力に対応している信号を選択するために、Dフリップフロップ22のQ端子と第1信号(A)をAND回路25に、Dフリップフロップ24のQ端子とNOT回路23入力後の第1信号(A)をAND回路26に入力し、更にAND回路25及び26の出力を、OR回路27に入力する。これにより、第1信号(A)の立ち上がりエッジ後はハイレベルのため、AND回路25の出力はDフリップフロップ22のQ端子と等しくなり、一方、NOT回路23入力後の第1信号(A)はローレベルとなるため、AND回路26の出力は、ローレベルとなる。よって、OR回路27の出力はAND回路25と等しく、Dフリップフロップ22のQ端子と等しくなる。
【0026】
また、第1信号(A)の立ち下がりエッジ後はローレベルのため、AND回路25の出力はローレベルとなり、一方、NOT回路23入力後の第1信号(A)はハイレベルとなるため、AND回路26の出力は、Dフリップフロップ24のQ端子と等しくなる。よって、OR回路27の出力はAND回路26と等しく、Dフリップフロップ24のQ端子と等しくなる。以上より、第1信号(A)の各エッジに対応した信号を正しく選択すること
ができ、移動方向判定手段13は、歯状磁性体2の回転方向(C)として、図5にも示す通り、正転時はハイレベル、逆転時はローレベルを出力する。
【0027】
磁性体位置判定手段14では、回転方向(C)のレベルにより第1信号(A)を変換することで歯状磁性体2の各歯における所定位置(D)を生成する。図4において、31はXOR回路であり、周知の論理回路で2入力が異なる場合に、ハイレベルを出力するものである。第1信号(A)及び回転方向(C)をXOR回路に入力しており、正転時は、回転方向(C)はハイレベルのため、XOR回路の出力は第1信号(A)が反転したものとなる。
【0028】
一方、逆転時は、回転方向(C)はローレベルのため、XOR回路の出力は第1信号(A)と等しくなる。以上より、図5に示す通り、歯状磁性体2の各歯における所定位置(各歯の特定の一方の角部)を◆部とすると、磁性体位置判定手段14の出力(D)は回転方向に関わらず、所定位置◆では立ち上がりエッジとなる。
【0029】
移動状態出力手段15では、磁性体位置判定手段14の出力(所定位置)(D)に基づき移動状態信号(E)のエッジを生成すると共に、回転方向(C)によりエッジ後の移動状態信号(E)のレベルを決定する。図4において、41はNOT回路、42はトランジスタ、43,45は抵抗、44は出力トランジスタであり、NOT回路41入力後の回転方向(C)をトランジスタ42に入力し、所定位置(D)を出力トランジスタ44に入力する。
【0030】
これにより、図5における所定位置◆では、磁性体位置判定手段14の出力(所定位置)(D)は回転方向に関わらず立ち上がりエッジのため、出力トランジスタ44はオフからオンに変化する。一方、トランジスタ42については、正転時はNOT回路41入力後の回転方向(C)はローレベルのため、オフとなり、逆転時は逆にオンとなる。よって、移動状態信号(E)は、出力トランジスタ44がオフの時は、トランジスタ42の状態は影響しないため、回転方向に関わらず、コントロールユニット3に備えられた入力回路16内の電源Vccの電圧で決定される高レベルとなる。
【0031】
また、出力トランジスタ44がオンの時はトランジスタ42から供給される電流が影響し、トランジスタ42がオンの時は、トランジスタ42及び出力トランジスタ44から供給される電流の和と抵抗45の積で決定される中レベルとなり、トランジスタ42がオフの時は、出力トランジスタ44が供給する電流と抵抗45の積で決定される低レベルとなる。
【0032】
各レベルの電圧としては、例えば、制御電源電圧Vcc=5V、抵抗113を4kΩとした場合、トランジスタ42及び出力トランジスタ44のエミッタ−コレクタ間の内部抵抗を0と考えると、抵抗43を0.8kΩ、抵抗45を1kΩとすれば、高レベルは5V、中レベルは3V、低レベルは1V(つまり、基板電位又は接地電位近傍の電圧)となる。情報を電圧レベルの変化に対応させることにより、移動状態信号(E)を使用するコントロールユニット3の入力回路16は、構成を複雑にすることなく情報量を増加させることができる。
【0033】
以上より、図5に示す通り、所定位置である◆部では、回転方向に関わらず出力トランジスタ44はオフからオンに変化するため、移動状態信号(E)は立ち下がりエッジとなり、更に、立ち下がりエッジ後において、歯状磁性体2が正転時はトランジスタ42がオフのため、移動状態信号(E)は低レベルとなり、逆転時はトランジスタ42がオンのため中レベルとなる。
【0034】
図7は、歯状磁性体2が正転から逆転に、図8は、逆転から正転に反転する際の(A)〜(E)の波形を、反転時における第1信号(A)及び第2信号(B)の各レベルの状態別に示したもので、(i)は、(A),(B)共にハイレベル、(ii)は、(A)ハイレ
ベル,(B)ローレベル、(iii)は、(A),(B)共にローレベル、(iv)は、(A
)ローレベル,(B)ハイレベル、で反転した時のものである。また、(A)上部の◆は、反転前後の歯状磁性体2の歯の所定位置を示すものである。
【0035】
図7(i),(ii)においては、いずれの(E)も、正転最後の◆部で低レベルへの立
ち下がりエッジ、逆転直後の◆部で中レベルへの立ち下がりエッジとなり、図8(iii)
,(iv)においては、いずれの(E)も、逆転最後の◆部で中レベルへの立ち下がりエッジ、正転直後の◆部で低レベルへの立ち下がりエッジとなり、回転方向が変化しない状態と同様、誤判定することなく歯状磁性体2の歯の所定位置及び回転方向を得ることが可能となる。
【0036】
一方、図7(iii),(iv)では、いずれの(E)も、正転最後の◆部で低レベルへの
立ち下がりエッジとなるが、低レベルの状態で逆転直後の◆部となるので、この場合のみ、逆転直後の◆部で低レベルから中レベルへの立ち上がりエッジとなる。また、図8(i
),(ii)では、いずれの(E)も、逆転最後の◆部で中レベルへの立ち下がりエッジとなるが、中レベルの状態で正転直後の◆部となるので、正転直後の◆部で中レベルから低レベルへの立ち下がりエッジとなる。これらの波形は、回転方向が変化しない状態での波形と異なるが、反転直後のみ出力される波形であり判別することが可能なため、これらの場合も歯状磁性体2の歯の所定位置及び回転方向を正しく得ることが可能となる。
【0037】
実施の形態2.
実施の形態2は、図9に示すように、実施の形態1における磁性体位置判定手段14,移動状態出力手段15を、磁性体位置判定及び移動状態出力手段50に置き換えたもので、移動方向判定手段13等その他の部分は、実施の形態1と同様である。
【0038】
図10,図11を用いて、動作について説明する。図10は、実施の形態2の磁性体位置判定及び移動状態出力手段50の回路図であり、実施の形態1の図4における磁性体位置判定手段14,移動状態出力手段15と置き換えるものである。図11は、図4及び図10の回路図の各部(A)〜(E)の波形(A)〜(E)を示す波形図であり、その(a)は歯状磁性体2が正転した時、その(b)は逆転した時のものである。
【0039】
第1信号(A)、第2信号(B)及び回転方向(C)については、実施の形態1と同様の動作であり、これらのうち、第1信号(A)及び回転方向(C)が磁性体位置判定及び移動状態出力手段50に入力される。磁性体位置判定及び移動状態出力手段50は、実施の形態1における磁性体位置判定手段14,移動状態出力手段15を一体化したもので、第1信号(A)及び回転方向(C)から内部で正転時位置(CD1)及び逆転時位置(CD2)を生成し、移動状態信号(E)を出力するものである。図10において、51,53はOR回路、52,54は出力トランジスタ、55,56は抵抗である。
【0040】
正転時位置(CD1)を生成する為に、OR回路51に第1信号(A)及びレベル反転後回転方向(C)を入力する。OR回路51の出力は、正転時はレベル反転後回転方向(C)はローレベルのため、第1信号(A)と等しくなり、逆転時ではレベル反転後回転方向(C)はハイレベルのため、常にハイレベルとなる。
【0041】
一方、逆転時位置(CD2)を生成する為に、OR回路53にレベル反転後第1信号(A)及び回転方向(C)を入力する。OR回路53の出力は、正転時は回転方向(C)はハイレベルのため、常にハイレベルとなり、逆転時では回転方向(C)はローレベルのた
め、レベル反転後の第1信号(A)と等しくなる。よって、図11に示す通り、正転時の所定位置◆で、正転時位置(CD1)は立ち下がりエッジとなり、逆転時位置(CD2)は常にハイレベルとなる。また、逆転時の所定位置◆では、逆転時位置(CD2)が立ち下がりエッジとなり、正転時位置(CD1)は常にハイレベルとなる。
【0042】
次に、得られた正転時位置(CD1)を、出力トランジスタ52に入力し、逆転時位置(CD2)を出力トランジスタ54に入力する。正転時は、出力トランジスタ54は常にオンとなるため、移動状態信号(E)は、出力トランジスタ52の動作によりレベルが変化し、出力トランジスタ52オン時は出力トランジスタ52及び出力トランジスタ54から供給される電流の和と抵抗56の積で決定される中レベルとなり、出力トランジスタ52オフ時は出力トランジスタ54が供給する電流と抵抗56の積で決定される低レベルとなる。
【0043】
一方、逆転時は、出力トランジスタ52は常にオンとなるため、移動状態信号(E)は、出力トランジスタ54の動作によりレベルが変化し、出力トランジスタ54オン時は出力トランジスタ52及び出力トランジスタ54から供給される電流の和と抵抗56の積で決定される中レベルとなり、出力トランジスタ54オフ時は出力トランジスタ52の状態は影響しないため、コントロールユニット3に備えられた入力回路16内の電源Vccの電圧で決定される高レベルとなる。
【0044】
各レベルの電圧としては、実施の形態1同様、例えば、制御電源電圧Vcc=5V、抵抗113を4kΩとした場合、出力トランジスタ52及び出力トランジスタ54のエミッタ−コレクタ間の内部抵抗を0と考えると、抵抗55を0.8kΩ、抵抗56を1kΩとすれば、高レベルは5V、中レベルは3V、低レベルは1V(基板電位又は接地電位近傍の電圧)となる。
【0045】
以上より図11に示す通り、移動状態信号(E)は、所定位置である◆部で、正転時は中レベルから低レベルへの立ち下がりエッジとなり、逆転時は中レベルから高レベルへの立ち上がりエッジとなる。
【0046】
図12は、歯状磁性体2が正転から逆転に、図13は、逆転から正転に反転する際の(A)〜(E)の波形を、反転時における第1信号(A)及び第2信号(B)の各レベルの状態別に示したもので、それらの(i)は、(A),(B)共にハイレベル、(ii)は、
(A)ハイレベル,(B)ローレベル、(iii)は、(A),(B)共にローレベル、(iv)は、(A)ローレベル,(B)ハイレベル、で反転した時のものである。また、(A
)上部の◆は、反転前後の歯状磁性体2の歯の所定位置を示すものである。
【0047】
図12(i),(ii)においては、いずれの(E)も、正転最後の◆部で低レベルへの
立ち下がりエッジ、逆転直後の◆部で高レベルへの立ち上がりエッジとなり、図13(iii),(iv)においては、いずれの(E)も、逆転最後の◆部で高レベルへの立ち上がり
エッジ、正転直後の◆部で低レベルへの立ち下がりエッジとなり、回転方向が変化しない状態と同様、誤判定することなく歯状磁性体2の歯の所定位置及び回転方向を得ることが可能となる。
【0048】
一方、図12(iii),(iv)では、いずれの(E)も、正転最後の◆部で低レベルへ
の立ち下がりエッジとなるが、低レベルの状態で逆転直後の◆部となるので、この場合、逆転直後の◆部で直接低レベルから高レベルへの立ち上がりエッジとなる。また、図13(i),(ii)では、いずれの(E)も、逆転最後の◆部で高レベルへの立ち上がりエッ
ジとなるが、高レベルの状態で正転直後の◆部となるので、正転直後の◆部で高レベルから低レベルへの立ち下がりエッジとなる。
【0049】
これらの波形は、回転方向が変化しない状態での波形と異なるが、実施の形態1同様、反転直後のみ出力される波形であり判別することが可能なため、これらの場合も歯状磁性体2の歯の所定位置及び回転方向を正しく得ることが可能となる。
【0050】
実施の形態1,2のいずれも、第1信号発生手段11及び第2信号発生手段12共に、1つのMR素子を備えたものであったが、複数備えたものでもよい。また、MR素子の代わりにGMR素子を用いてもよく、この場合、ブリッジ回路出力を大きくすることができ、歯状磁性体2と磁気検出装置との距離が離れている場合でも検出可能になり、装置の性能が向上する。
【0051】
以上のように実施の形態によれば、歯状磁性体の移動方向の判定が可能な磁気検出装置において、歯状磁性体の移動方向に基づき、歯状磁性体の各歯における所定位置に対応する部分を磁性体位置として判定すると共に、得られた磁性体位置と移動方向から移動状態信号を出力すると共に、移動状態信号は、3レベルの信号であり、レベルが変化する際のエッジ(立ち下がりエッジ又は立ち上がりエッジ)及びそのエッジにおける変化後レベルに、磁性体位置及び移動方向情報が対応しているので、3レベルの信号で歯状磁性体の所定位置及び移動方向を正確に検出することができる。
【0052】
また、移動状態信号において、3レベルは電圧によって表され、低レベル信号は基板電位又は接地電位(0V)近傍、高レベル信号は制御電源電圧(+側の電圧)、中レベル信号は高レベル信号と低レベル信号の電位差の1/2程度の電圧であるので、移動状態信号を使用するコントロールユニットの構成を複雑にすることなく情報量を増加させることができる。
【0053】
また、移動状態信号において、歯状磁性体の移動方向変化後の初回エッジのうち、磁性体位置及び移動方向情報に対応するエッジの一部は、歯状磁性体の移動方向が変化していないときの磁性体位置及び移動方向情報に対応するエッジとは異なるので、歯状磁性体の移動方向が変化する際の特別な処理を磁気検出装置に追加する必要が無く構成を簡素化できる。
【0054】
また、移動状態信号において、磁性体位置は、レベルが変化する際の立ち下がりエッジ又は立ち上がりエッジのどちらか一方と対応しており、歯状磁性体の移動方向情報は、磁性体位置が対応しているエッジにおける変化後レベルに対応しているので、移動状態信号を使用するコントロールユニットでの磁性体位置及び歯状磁性体の移動方向の検出を容易にすることができる。
【0055】
さらに、移動状態信号において、磁性体位置は、高レベルから中レベル又は低レベルへ変化する際の立ち下がりエッジと対応し、歯状磁性体の移動方向情報は、磁性体位置が対応しているエッジにおける変化後レベルが低レベル時は正転、中レベル時は逆転に対応していると共に、歯状磁性体の移動方向が正転から逆転への変化後の初回エッジのうち、低レベルから中レベルへ変化する際の立ち上がりエッジは、磁性体位置及び移動方向情報については逆転に対応しており、歯状磁性体の移動方向が逆転から正転への変化後の初回エッジのうち、中レベルから低レベルへ変化する際の立ち下がりエッジは、磁性体位置及び移動方向情報については正転に対応しているので、歯状磁性体の移動方向が変化したときも歯状磁性体の所定位置及び移動方向を正確に検出することができる。
【0056】
また、移動状態信号において、磁性体位置は、中レベルから他のレベルへ変化する際のエッジに対応しており、歯状磁性体の移動方向情報は、磁性体位置が対応しているエッジにおける変化後レベルに対応しているので、移動状態信号を使用するコントロールユニッ
トでの磁性体位置及び歯状磁性体の移動方向の検出を容易にすることができる。
【0057】
さらに、移動状態信号において、磁性体位置は、中レベルから高レベル又は低レベルへ変化する際のエッジと対応し、歯状磁性体の移動方向情報は、磁性体位置が対応しているエッジにおける変化後レベルが低レベル時は正転、高レベル時は逆転に対応していると共に、歯状磁性体の移動方向が正転から逆転への変化後の初回エッジのうち、低レベルから高レベルへ変化する際の立ち上がりエッジは、磁性体位置及び移動方向情報については逆転に対応しており、歯状磁性体の移動方向が逆転から正転への変化後の初回エッジのうち、高レベルから低レベルへ変化する際の立ち下がりエッジは、磁性体位置及び移動方向情報については正転に対応しているので、歯状磁性体の移動方向が変化したときも歯状磁性体の所定位置及び移動方向を正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施の形態1である磁気検出装置を示すシステム構成図である。
【図2】実施の形態1である磁気検出装置を示す概念構成図である。
【図3】実施の形態1による信号発生手段を示す回路図である。
【図4】実施の形態1による移動方向判定手段,磁性体位置判定手段,移動状態出力手段,及び入力回路を示す回路図である。
【図5】実施の形態1である磁気検出装置の各部の波形図である。
【図6】実施の形態1による第1信号(A),第2信号(B)及び歯状磁性体の回転方向の関係を示す図である。
【図7】実施の形態1の磁気検出装置による歯状磁性体が逆転へ反転した時の波形図である。
【図8】実施の形態1の磁気検出装置による歯状磁性体が正転へ反転した時の波形図である。
【0059】
【図9】実施の形態2である磁気検出装置を示す概念構成図である。
【図10】実施の形態2による磁性体位置判定及び移動状態出力手段を示す回路図である。
【図11】実施の形態2である磁気検出装置の各部の波形図である。
【図12】実施の形態2の磁気検出装置による歯状磁性体が逆転へ反転した時の波形図である。
【図13】実施の形態2の磁気検出装置による歯状磁性体が正転へ反転した時の波形図である。
【図14】従来の磁気検出装置を示す回路図である。
【0060】
【図15】図14の回路図による各部の波形図である。
【図16】図14の回路図による歯状磁性体が逆転へ反転した時の波形図である。
【図17】図14の回路図による歯状磁性体が正転へ反転した時の波形図である。
【符号の説明】
【0061】
1 磁気検出装置 2 歯状磁性体
3 コントロールユニット 4 磁石
11 第1信号発生手段 12 第2信号発生手段
13移動方向判定手段 14 磁性体位置判定手段
15 移動状態出力手段 16 入力回路
21,23 NOT回路 22,24 Dフリップフロップ
25,26 AND回路 27 OR回路
31 XOR回路 41 NOT回路
【0062】
42 トランジスタ 43,45 抵抗
44 出力トランジスタ
50 磁性体位置判定手段及び移動状態出力手段
51,53 OR回路 52,54 出力トランジスタ
55,56 抵抗 101,104 MR素子
102,105 ブリッジ回路 103 第1比較回路
106 第2比較回路 107 出力トランジスタ
108 Dフリップフロップ 109 トランジスタ
110,113 抵抗 111 第3比較回路
112 第4比較回路 115基準電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁界変化により抵抗変化を生じる磁気抵抗効果素子体を有し、前記磁気抵抗効果素子体は、被検出対象である歯状磁性体に対向しその移動方向に並べて配置され、前記歯状磁性体が通過する毎にそれぞれ第1信号と第2信号を発生する第1信号発生手段及び第2信号発生手段と、前記第1信号及び前記第2信号の状態から前記歯状磁性体の移動方向を判定する移動方向判定手段とを備える磁気検出装置において、
前記移動方向判定手段から得られる前記歯状磁性体の移動方向に基づき、前記第1信号について前記歯状磁性体の各歯における所定位置に対応する部分を磁性体位置として判定する磁性体位置判定手段と、
前記磁性体位置判定手段から得られる前記磁性体位置と前記移動方向判定手段から得られる前記歯状磁性体の移動方向の情報を含む移動状態信号を出力する移動状態出力手段とを備え、
前記移動状態信号は、3レベルの信号であり、レベルが変化する際のエッジ及びそのエッジにおける変化後レベルに、前記磁性体位置及び移動方向情報が対応していることを特徴とする磁気検出装置。
【請求項2】
前記移動状態信号において、前記3レベルは電圧によって表され、低レベル信号は接地電位近傍、高レベル信号は制御電源電圧、中レベル信号は高レベル信号と低レベル信号の電位差の1/2程度の電圧であることを特徴とする請求項1記載の磁気検出装置。
【請求項3】
前記移動状態信号において、前記歯状磁性体の移動方向変化後の初回エッジのうち、前記磁性体位置及び移動方向情報に対応するエッジの一部は、前記歯状磁性体の移動方向が変化していないときの前記磁性体位置及び移動方向情報に対応するエッジとは異なることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の磁気検出装置。
【請求項4】
前記移動状態信号において、前記磁性体位置は、レベルが変化する際の立ち下がりエッジ又は立ち上がりエッジのどちらか一方と対応しており、前記歯状磁性体の移動方向情報は、前記磁性体位置が対応している前記エッジにおける変化後レベルに対応していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の磁気検出装置。
【請求項5】
前記移動状態信号において、前記磁性体位置は、高レベルから中レベル又は低レベルへ変化する際の立ち下がりエッジと対応し、前記歯状磁性体の移動方向情報は、前記磁性体位置が対応している前記エッジにおける変化後レベルが低レベル時は正転、中レベル時は逆転に対応していると共に、前記歯状磁性体の移動方向が正転から逆転への変化後の初回エッジのうち、低レベルから中レベルへ変化する際の立ち上がりエッジは、前記磁性体位置及び移動方向情報については逆転に対応しており、前記歯状磁性体の移動方向が逆転から正転への変化後の初回エッジのうち、中レベルから低レベルへ変化する際の立ち下がりエッジは、前記磁性体位置及び移動方向情報については正転に対応していることを特徴とする請求項4記載の磁気検出装置。
【請求項6】
前記移動状態信号において、前記磁性体位置は、中レベルから他のレベルへ変化する際のエッジに対応しており、前記歯状磁性体の移動方向情報は、前記磁性体位置が対応している前記エッジにおける変化後レベルに対応していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の磁気検出装置。
【請求項7】
前記移動状態信号において、前記磁性体位置は、中レベルから高レベル又は低レベルへ変化する際のエッジと対応し、前記歯状磁性体の移動方向情報は、前記磁性体位置が対応している前記エッジにおける変化後レベルが低レベル時は正転、高レベル時は逆転に対応していると共に、前記歯状磁性体の移動方向が正転から逆転への変化後の初回エッジのう
ち、低レベルから高レベルへ変化する際の立ち上がりエッジは、前記磁性体位置及び移動方向情報については逆転に対応しており、前記歯状磁性体の移動方向が逆転から正転への変化後の初回エッジのうち、高レベルから低レベルへ変化する際の立ち下がりエッジは、前記磁性体位置及び移動方向情報については正転に対応していることを特徴とする請求項6記載の磁気検出装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2009−31146(P2009−31146A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−196059(P2007−196059)
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】