説明

組合せ信号用プローブ

レーザダイオードのような種類のデバイスを試験するために、ウエハ上の接触パッドに対して、直流電流と変調信号とを同時に与える。プローブ、プローブシステム及びプローブ方法を用いて、インピーダンス整合抵抗を経て被試験デバイスに変調信号を伝達し、インピーダンス整合抵抗を回避する信号経路を経て被試験デバイスに直流電流を伝達することにより、信号の歪み及び電力浪費が減少する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被試験デバイスに直流電流及び変調信号を同時に与えて試験することにより、集積回路及び他のマイクロ電子機器の電気特性を測定するプローブ測定システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
集積回路及び他の形態のマイクロ電子機器の特性を測定するために開発されたプローブアセンブリには、多くの類型がある。アセンブリのひとつの代表例では回路カードを用い、このカードの上には信号ライン及びアースラインとして機能する細長い導電性トレースが形成されている。このカードは中心部に孔穴が形成され、この孔穴に隣接するそれぞれのトレースの終端部には、針状のプローブティップが取付けられており、試験を施すマイクロ電子デバイスの非常に密集した接触パッドと選択的に接続するアセンブリにより、下方向に集中する針状のティップのアレイが放射状に延在するように与えられている。この類型のプローブアセンブリは、例えばHarmonによる米国特許第3,445,770号に開示されている。しかしながら、この類型のプローブアセンブリは、ギガヘルツ範囲のマイクロ波周波数を含む比較的高周波数での使用には不向きである。なぜなら、そのような高周波数では、針状のティップが誘導素子として機能してしまい、また、ある程度抵抗効果のある広帯域の特性を生じさせ、容量効果によってこのインダクタンスを適切に相殺する素子が近接して存在しないからである。従って、ここで述べた類型のプローブアセンブリは、信号反射レベルが高いことと、針状のプローブティップで生じる相当なインダクタンスの損失とのため、マイクロ波周波数での使用には不向きである。
【0003】
アセンブリの入力ターミナルとプローブティップとの間にインピーダンス制御を施した低損失経路を設けることができるプローブアセンブリのひとつの類型が、Godshalk等により米国特許第5,506,515号に説明されている。このプローブはティップアセンブリを有し、これはテフロン(登録商標)誘電体を有する半剛体の同軸ケーブルと自由端とを含んでいる。ケーブルの自由端には、内側のフィンガ及び一対の外側のフィンガが設置されている。フィンガは、同一平面上の伝達ラインを成すために、それぞれが弾性を有する導電材料で作製されている。前記フィンガの突出部はケーブルの終端部を越えて延在し、多数の接触サイクルを続けても一様で安定した特性を有する空気誘電体伝達経路を形成している。フィンガは、非平面のウエハ接触パッドをプローブするための適切な手段を与えられており、また接触パッドの領域では視認性が向上している。典型的なマイクロ波プローブ及びケーブルの特性インピーダンスは約50オームであり、典型的なマイクロ波被試験デバイス(DUT)のインピーダンスと密接に整合がとれているので、広帯域信号は最小の損失でプローブを通過できる。
【0004】
しかしながら、レーザダイオードのような、ある種のデバイスを試験する際には、典型的なマイクロ波プローブを使用するのは問題がある。レーザダイオードの試験には、変調光出力を発生させるために、デバイスの接触パッドに対して変調信号及び直流電流を同時に与えなくてはならない。試験に際して変調信号となるのは、典型的には掃引周波数正弦曲線(AC)又は広帯域パルス波である。直流信号及び変調信号は合成され、その組合せ信号は、DUTの接触パッドに対して選択的に係合するプローブの接触ティップまで伝えられる。例えばアクティブレーザダイオードの動作抵抗のように、変調信号側からするとインピーダンスとなるものは、典型的には約5オームである。その結果、典型的なマイクロ波プローブ及びケーブルには相当なインピーダンス不整合が生じ、この不整合のインピーダンスのため、試験器具が測定した変調信号には歪みが生じてしまう。ある器具、例えばベクトルネットワーク分析器(VNA)を用いて測定することで歪みは補正されるが、この歪みは他の器具を用いて行なう測定にはかなりの影響を与え得る。さらに、ある周波数においては変調信号を減衰させる規模の歪みが生じ、たとえVNAを用いて測定を行ったとしても、測定のダイナミックレンジ及び精度の損失を招来し得る。
【発明の開示】
【0005】
インピーダンス整合を向上させ、また変調信号の歪みを低減させるために、マイクロ波プローブの接触ティップと直列にインピーダンス整合抵抗を設置することができる。レーザダイオードの試験に際しては、典型的な直列インピーダンス整合抵抗は45オームの抵抗値を有し、この抵抗値は典型的なレーザダイオードの5オームの動作抵抗と直列にすることで、プローブ及びケーブル(約50オーム)と満足なインピーダンス整合を与え、試験信号の歪みをかなり低減する。他の類型のデバイスを試験するに際しては、インピーダンスを整合させるため、プローブに他の値の抵抗を組み込むこともできる。しかしながら、変調信号及び直流電流は同一の半導体に重ね合わされるので、両方の信号が直列のインピーダンス整合抵抗を通過しなければならず、このため、前記抵抗値と前記電流の二乗との積に等しい電力が浪費される。さらに高い電流レベルを要するDUTに対しては、抵抗により浪費される電力は相当なものとなる。一方で、高周波信号を伝えるためには、抵抗のサイズは小さくなければならず、また寄生直列インダクタンス及び並列キャパシタンスを最小限に抑えるためには、抵抗と接触ティップとの距離は短くなければならない。プローブ及びケーブルのインピーダンスを整合するのに充分な抵抗値と、電圧降下及び抵抗により浪費される電力を最小限に抑えるため最小化した抵抗値と、という競合する要求のため、直列インピーダンス整合抵抗を有するプローブの性能については妥協せざるを得ない。
【0006】
それゆえ、直流電流及び変調信号が同時にDUTに与えられる際、変調信号の歪みを最小限に抑えるために、プローブ及びケーブルのインピーダンスを整合するのに充分な抵抗と共に、電圧降下及び電力浪費を最小限に抑えるために最小の抵抗を有するプローブシステム及び方法が望まれる。
【0007】
ある種のデバイスをオンウエハで試験するには、被試験デバイス(DUT)に対応するウエハ上の導電性接触パッドに対して、直流電流と変調信号を同時に与えることが必要である。例えばウエハ上でレーザダイオードを試験するためには、そのダイオードの接触パッドに、直流電流及び変調信号を同時に与える。直流電流は光を発生させるための電力を供給し、変調信号はレーザ強度を変化させて変調光出力を生みだす。試験に際して変調信号となるのは、典型的には掃引周波数正弦曲線(AC)又は広帯域パルス波である。レーザダイオードを試験する際には、稼動しているダイオードの典型的には約5オームの動作抵抗は、変調信号側からするとインピーダンスになる。一方、典型的なマイクロ波プローブ及びケーブルは、約50オームのインピーダンスを有している。相当なインピーダンス不整合が生じる結果、変調信号には歪みが生じる。試験器具の中には、ベクトルネットワーク分析器(VNA)のように、ある信号の歪みを補正してくれるものもあるが、他の器具を用いて歪みの補正をすることはできない。さらに、たとえVNAを用いて測定を行ったとしても、特定の周波数においては、歪みが前記信号の減衰を引き起こし、測定のダイナミックレンジ及び精度に悪影響を及ぼすことがある。
【0008】
インピーダンス整合を改善して変調信号の歪みを低減するために、プローブのティップに抵抗を内蔵することができる。例えば、稼動している典型的なレーザダイオードの動作抵抗5オームと直列で45オームの抵抗値を有するインピーダンス整合抵抗は、典型的なマイクロ波プローブ及びケーブルのインピーダンスと充分な整合をし、信号の歪みを相当に低減する。しかしながら、変調信号及び直流電流は同一の半導体に重ね合わされるので、両方の信号が直列インピーダンス整合抵抗を通過しなければならず、その結果、電圧降下及び前記抵抗値と前記直流電流の二乗との積にほぼ等しい電力の浪費が生じる。高電流レベルを要するデバイスに対しては、抵抗により浪費される電力は相当なものとなる。しかしながら、プローブの寄生直列インダクタンス及び並列キャパシタンスを最小限に抑えるためには、前記抵抗のサイズも最小限に抑えて、電力を浪費する能力を制限しなくてはならない。インピーダンス整合抵抗に課される競合する要求を満たそうとすれば、プローブの性能は妥協せざるを得ない。抵抗を低減させることで、抵抗が浪費する電力量は減少するが、インピーダンス不整合及び信号の歪みが増加する。その一方で、前記抵抗のサイズを増大させると、抵抗が電力を浪費する能力が増大するが、抵抗のインダクタンス及びキャパシタンスも増加し、その結果、変調信号の歪みも増加する。信号の経路を分離することにより、変調信号は、整合したインピーダンスを有する単一経路により伝達され、また直流電流は、損失及び電力の浪費を最小限に抑えるために抵抗を最小にした単一経路により伝達されれば、直流電流と変調信号との組合せをDUTに与えるプローブの性能は向上し得る、と本願発明者は結論した。
【0009】
以下、図面につき詳細な説明を加えるが、本発明において複数の類似する部分は、対応する参照番号により示してある。図1につき詳細に説明すると、直流電流及び変調信号を同時に与えなくてはならないDUT22(例えばレーザダイオード)を試験するオンウエハ・プローブシステム20は、直流電源24と、変調信号を与えるVNA又はビットレート・エラーテスタ等の高速試験器具26とを含んでいる。直流電源24はバイアス・ティ30のDCポート28に接続されている。バイアス・ティ30は、直流電流及び変調信号を重ね合わせるのに用いたり、又は組合せ信号からその信号の高周波成分に影響を与えることなく直流電流成分を抽出したりするためのデバイスである。バイアス・ティ30のDC/RF組合せポート32は、組合せ信号プローブ40の第1の入力ポート42に接続されている。バイアス・ティ30の変調信号又は無線周波数(RF)ポート34は、終端抵抗36に接続され、バイアス・ティと組合せ信号プローブとを接続する導体に与えられる変調信号にインピーダンス整合の取れた終端を与える。組合せ信号プローブ40の第1の入力ポート42は、DUT22(レーザダイオード)の信号接触パッド46に選択的に係合するよう設置された信号接触ティップ44に導電接続されている。
【0010】
一方、プローブシステム20の器具26によって発生した変調信号は、直流ブロック50に伝達される。一般的に直流ブロック50は直列キャパシタンスを具え、これにより、器具26を組合せ信号プローブ40に接続する導体を経て直流電流が器具26に流入することは防止される。変調信号は、直流ブロック50から組合せ信号プローブ40の第2の入力ポート48に伝達され、この入力ポート48はインピーダンス整合抵抗52の第1のポート53に導電接続されている。インピーダンス整合抵抗52の第2のポート54は、プローブの信号接触ティップ44に導電接続されている。DUT22の第2の接触パッド56は、組合せ信号プローブ40のアース接触ティップ45を経て、58でアースしてある。信号接触ティップ44及びアース接触ティップ45は、それぞれがDUT22の信号接触パッド46及びアース接触パッド56と同時に選択的に係合するように設置されている。
【0011】
プローブシステム20において、変調信号は、DUTの動作抵抗と、第1の入力ポート42からバイアス・ティ30の方に向けて見たインピーダンスとを並列に組合せたもの、及びそれらと直列のインピーダンス整合抵抗52を含む終端となっている。終端抵抗34が、バイアス・ティ30と組合せ信号プローブ40との接続部のインピーダンスに整合した抵抗を有するならば、DUTにおけるインピーダンスは、バイアス・ティと組合せ信号プローブとの接続部のインピーダンスに等しい。典型的には、バイアス・ティ30と組合せ信号プローブ40との接続部は、約50オームのインピーダンスを有する同軸ケーブルを具えている。DUTのインピーダンスは、同軸ケーブル接続部を通過してバイアス・ティ30に向かう方向に見たインピーダンスよりも典型的には充分小さい(典型的にはレーザダイオードに対して5オーム)ので、インピーダンスを並列に組合せたものは、より小さい方のインピーダンスに支配され、変調信号経路は概ね整合終端され、変調信号の歪みを最小化する。一方、DUTに電力を与える直流電流の信号経路はインピーダンス整合抵抗を通過しないため、インピーダンス整合抵抗内の損失は最小化される。プローブシステム20により、変調信号は、インピーダンス整合抵抗52を含む第1の信号経路を経てDUT22への伝達が可能となり、また直流電流はインピーダンス整合抵抗を通過しない第2の信号経路を経てDUTへと伝達される。
【0012】
図2に関して、第2の実施例であるプローブシステム60においては、器具62がオフセット変調信号源である。直流電流及び変調信号の組合せは、第1のバイアス・ティ64の組合せ信号ポートに伝達される。第1のバイアス・ティ64において、直流電流及び変調信号の成分に分離される。変調信号は組合せ信号プローブ68の第1の入力ポート48に伝達され、このポートはインピーダンス整合抵抗70の第1のポートに導電接続されている。プローブ68のインピーダンス整合抵抗70の第2のポートは、DUT22の信号接触パッド46に選択的に係合するよう設置された変調信号接触ティップ72に接続されている。
【0013】
前記直流電流は、第1のバイアス・ティ64から第2のバイアス・ティ66に伝達される。第2のバイアス・ティ66の組合せ信号(DC/RF)ポートは、プローブの第2の入力ポート42に接続されている。この入力ポート42は直流信号プローブ76に導電接続され、このプローブ76は、変調信号プローブ72がDUT22の信号接触パッド46に係合している際に、該信号接触パッドに係合するように設置されている。第2のバイアス・ティ66と直流信号プローブ76とを接続する導体に与えられる変調信号に対してインピーダンス整合した終端は、第2のバイアス・ティ66のRFポートに接続されている終端抵抗74により提供される。第1の実施例のように、変調信号は、歪みを最小にするインピーダンス整合をした信号経路を経てDUT22の信号接触パッド46へと伝えられ、また直流電流は、インピーダンス整合抵抗を含まないことで電力の浪費が最小限となる信号経路を経て、同時に信号接触パッドへと伝えられる。
【0014】
図9に関して、さらに他の実施例であるプローブシステム80においては、直流電流は電源24により与えられ、インダクタ82で示すインダクタンスを含む信号経路を経て、組合せ信号プローブ68の直流信号接触ティップ76へと伝達される。変調信号は、器具26により発生され、直流ブロック50を経て組合せ信号プローブ68の第1の入力ポート48へと伝達され、この入力ポート48はインピーダンス整合抵抗70の第1のポートに導電接続されている。インピーダンス整合抵抗70の第2のポートは、変調信号接触ティップ72に導電接続され、このティップ72は、直流信号接触ティップ76がDUT22の信号接触パッド46に接触している際に、該信号接触パッドに係合するように設置されている。器具26に向かう直流電流の流入は直流ブロック50のキャパシタンスにより遮断される。変調信号の周波数においては、インダクタンス82により与えられるインピーダンスは、DUTのインピーダンスよりも充分大きく、変調信号が電源に向かって流れるのを充分に防止するが、一方で直流電流は、インピーダンス整合抵抗70を通過しない信号経路を経て、組合せ信号プローブ68へとほぼ妨げられずに流れることが可能となる。変調信号経路におけるインピーダンス整合により変調信号の歪みは最小に抑えられ、また直流電流がインピーダンス整合抵抗70を通過するのは回避されるので電力の損失も最小化される。
【0015】
図3〜6に関して、本発明による好適な第1の実施例の組合せ信号ウエハプローブ100は、ウエハプローブステーションのプローブ支持部材102上に搭載されるように設計され、ウエハ104上で個別のレーザダイオード素子等のDUTをプローブするにあたり適切な位置をとることができる。このような適用例において、典型的には、DUTはプローブステーションの一部であるチャック106の上部表面に、真空圧下で支持されている。支持部材とチャックとの間で運動させるため、通常はマイクロメータ・ノブ・アセンブリのようなX−Y−Z位置決め機構を設け、プローブのティップアセンブリ110が、DUT上で測定を要する特定の部品に対応する接触パッドに押し付けて接触できるようにする。
【0016】
全体的な構造に関しては、ウエハプローブ100は主支持ブロック112を含み、このブロックは、説明した実施例では真ちゅう製であり、またプローブ支持部材102と接続するのに適した構造になっている。この接続を成すために、ブロックに形成された円形の開口部114が、プローブ支持部材から上方に突出している位置合わせピン(不図示)とスライド自在で密接に嵌合している。また、プローブ支持部材とネジで接合するように、一対の締め付けネジ116が、ブロック上に設けられた対応する一対の皿ネジ用穴118に挿入され、それぞれのネジは前記部材に形成されたそれぞれのネジ穴の内部にある。
【0017】
好適な第1の実施例の組合せ信号ウエハプローブ100は、図1で説明したように、第1の入力ポート120及び第2の入力ポート122を含んでおり、これらは、図示した好適な実施例においては、スパークプラグ型のKコネクタを具えている。このコネクタにより、ウエハプローブの入力ポート120及び122に通常の同軸ケーブルの外部接続を施すことが可能となる。第1の入力ポート120に同軸ケーブルを接続することで、プローブと測定器具26との間に、充分遮蔽した高周波伝達チャネルが確立される。同様に、プローブの第2の入力ポート122とバイアス・ティの(DC/RF)組合せポートとの間を同軸ケーブルで接続することにより、バイアス・ティ66と組合せ信号ウエハプローブ100との間にも遮蔽した高周波伝達チャネルが確立される。必要に応じて、2.4mmコネクタ又は1.85mmコネクタ又は1mmコネクタのような他の型のコネクタを用いることもできる。組合せ信号ウエハプローブ100は、入力ポート120及び122から接触ティップアセンブリ110まで、制御されたインピーダンス特性を有する低損失伝達経路を提供する。ウエハプローブのティップアセンブリ110は特別に頑丈な構造を有し、保守又は修理をすることなく、接触・分離のサイクルに500,000回以上耐久することができる。また同時に、前記ティップアセンブリは、ウエハ104上のDUTの非平面である接触パッド表面に対して、容易に適応することができる。
【0018】
図4に示す好適な実施例において、半剛体の同軸ケーブル124は、後方の終端部で、第1の入力ポート120のKコネクタに導電接続されている。また図7について、この同軸ケーブル124は、中心導体126と内部誘電体128と外部導体130とを有し、また望ましくは、位相安定低損失型のケーブルとする。同様に、図6に示すように、半剛体の同軸ケーブル150は、後方の終端部で、第2の入力ポート122のKコネクタに接続されている。
【0019】
ケーブル124及び150の後方終端部を適切なKコネクタに接続する準備のために、この後方終端部を剥離して中心導体を露出させる。この中心導体は、主支持ブロック112に形成した孔穴140及び152内部で、近接する外部導体を半田付けする間、一時的にダミーのコネクタ内部に留めておく。ブロック内部でこの孔穴の下方に形成した凹部142は、半田付け処理を容易にする。それからダミーのコネクタは除去され、コネクタと同軸ケーブル124及び150との間に電気接続を施すために、ブロック上で前記孔穴の上方に形成したネジ穴144に、Kコネクタをねじ込み式に設置する。機械的に強固な接続を確保するために、設置前に予めKコネクタのネジに、ネジ止め剤を付加しておくこともできる。
【0020】
図4及び5に関して、ケーブル124の前方終端部146は自由端にしておき、この状態においてプローブの終端部110の移動支点として機能する。第1の入力ポート120のKコネクタに接続する前に、ケーブル124を、図4に示すような形態で、第1及び第2の中間部分に亘って湾曲させ、ケーブルがそれぞれ上方には90°また下方には23°の湾曲を形成するようにする。同軸ケーブル124の突出した終端部に亘って、セミフレキシブルなマイクロ波吸収材料のチューブ154がスライド式に挿入されている。このチューブの形成に使用する材料には鉄及びウレタンが含まれる。剛体の支持ブロック112の底部は、ブロック底部に亘ってクッション層を与えるために、マイクロ波吸収材料製の軟らかく曲げやすいシート156で覆われている。この目的に好適な材料の例としては、鉄を含有する充てんシリコンゴムがある。この好適なプローブのマイクロ波吸収部品の構成、すなわち剛体の支持ブロック112及び柔軟なシート156及びセミフレキシブルなチューブ154は、一体となって、半剛体ケーブル124の外部導体130及びプローブ構造体の他の外側部分に亘ってマイクロ波エネルギーが伝播するレベルをかなり低減する役割を果たす。
【0021】
図4に示すように、組合せ信号プローブ100は、プローブティップ110がDUTの接触パッド108と接触する位置に置かれる。プローブティップ110がプローブに対応する接触パッドに押し付けられ接触した後、プローブ100と被試験デバイスとの間の垂直方向の隙間は、図5に示すように一層減少し、それにより同軸ケーブル124は湾曲し、また接触ティップは、図示の通り対応する接触パッド108の表面に亘って掃拭する。
【0022】
図7に示すように、入力ポート120のKコネクタに接続するに先だって、ケーブル124及び150のそれぞれの前方終端部に近接する部分に、半円筒形の陥凹202を形成する。この陥凹は、ケーブルの中心に沿って長さ方向に切り込みを入れ、その長さ方向の切り込みの終端を横断する方向に切り込みを入れることで形成する。この手順に従って、外部導体130及び内部誘電体128及び中心導体126の半円筒形部分が除去され、これらの残りの部分が全体として、ケーブル前方終端部まで広がる平坦な棚部204及びケーブルの長さ方向に対して直交する方向に延在する背面206を形成する。
【0023】
図7及び8に関して、好適例のプローブの終端部において、ケーブル124の中心導体126には内側の導体フィンガ250が接続され、隣接する外部導体130には一対の外側の導体フィンガ252a及び252bが導電接続され、信号接地となる導体配置を形成している。好適例のプローブティップは一対の外側の導体フィンガを含んでいるが、プローブティップは、単一の外側のフィンガを用いても構成することができる。プローブ終端部146の底面を示す図8に関して、それぞれのフィンガは、ケーブル124の前方終端部256を越えて延在する突出部254を含んでいる。突出部254は、互いに横方向に間隔を空けて配置されており、ケーブル124の導体130及び126のそれぞれと被試験デバイスのそれぞれのパッドとの間に低損失の遷移を成すために、全体としてインピーダンスを制御した伝送線路を形成するようになっている。
【0024】
それぞれのフィンガ252a、252b及び250の間隔は、ある程度、デバイスの接触パッド及びケーブルの形態によって決まる。例えば、それぞれのフィンガの末端に関して、ピッチ、即ち近接するフィンガ間における中心線から中心線までの間隔270は、被試験デバイス上の接触パッドのピッチ270に合わせて決められる。被試験デバイス上にある2平方ミルの接触パッドが有する6ミルのピッチと合わせるために、対を成すフィンガの末端は6ミルのピッチで離間し得る。(パッドとパッドのピッチは、4ミル、5ミル、8ミル及び10ミルのような他の値で設定することもある。) 一方、ケーブル124の裏面204に面する部分においては、ケーブル124の中心導体126の露出面と、それと近接する外部導体130の露出面とのピッチに対応させて、近接するフィンガのピッチが決められる。
【0025】
前述の寸法の他に、フィンガ250、252a及び252bそれぞれの寸法及び相対的間隔を決めるのに用いる基準となる要因は、ケーブルのそれぞれの導体126及び130とDUTのそれぞれのパッドとの間に低損失伝送経路を望ましい状態に確立することである。
【0026】
中央のフィンガ250の終端272は信号接触ティップ44を具え、また外側のフィンガ252a及び252bの終端は、同軸ケーブル124の外部導体130を経てアースに接続されている。これら3つのフィンガは、エポキシ接着剤のような非導電性の接着材276によって、ケーブル124の終端付近でケーブルに付着されている。フィンガの接触ティップとは離れた方の終端部においては、中央のフィンガ250は中心導体126に取付けられ、また外部接触ティップ252a及び252bは同軸ケーブルの外部導体130に取付けられている。図8に関して、同軸ケーブル124の中心導体126と信号接触ティップ44との間に直列でインピーダンス整合抵抗52を内蔵するために、半田接続部278と中央のフィンガの非導電性接着材276がケーブルに付着する部分との間の位置で、中央のフィンガ252の本体部分にドリルで開口部280を施す。この開口部280は、中央のフィンガ250及びケーブル124の中心導体126を分断する寸法と深さにする。この開口部の中に、セラミック基盤に載せた抵抗282を挿入し、開口部280内で固定する。中央のフィンガ250の前方部分は、導電性接着材284により、中心導体126に半田付けした後方部分と接続されている。
【0027】
図6に示すように、組合せ信号プローブ100の第2の入力ポート122に接続した同軸ケーブル150は、第1の入力ポート120に接続した同軸ケーブル124の経路とほぼ並行する経路を、プローブを経てたどる。第2の入力ポート122から接続されている同軸ケーブル150は、同軸ケーブル124のプローブ終端部に隣接して終端する。同軸ケーブル150の中心導体302と、同軸ケーブル124から突出している中央のフィンガ250とにわたって、ジャンパ300を接続する。これにより、電源24から組合せ信号プローブ100の第2の入力ポート124を経て伝達される直流電流は、インピーダンス整合抵抗52を通過しない信号経路を介して、中央のフィンガ250の終端部272において、信号接触ティップ44まで直接流れる。
【0028】
図10に関して、第2の実施例の組合せ信号プローブ500は、一般に主支持ブロック112を具え、このブロックはプローブと入力ポート120及び122のKコネクタとを搭載し、これらの入力ポートとプローブのティップアセンブリ506とを接続する同軸ケーブル502及び504を支持している。ティップアセンブリ506は、直流電流508及び変調信号510のそれぞれの信号経路に対して個別の接触ティップアセンブリを具えている。図11に関して、変調信号用の接触ティップアセンブリ510は、DUT信号パッドとアース接触パッドにそれぞれ同時に係合するよう設計された、変調信号ティップ512と少なくともひとつのアース接触ティップ514とを具えている。インピーダンス整合抵抗516は、同軸ケーブル504の中心導体の部位において、変調信号接触ティップ512を変調信号経路に接続している。直流電流ティップアセンブリ508は、同軸ケーブル502の中心導体520に接続した接触ティップを具えており、このティップは直流電流の信号経路を提供する。変調信号接触ティップ510及びアース信号接触ティップ514がDUTの信号接触パッド及びアース接触パッドに係合する際に、直流電流接触ティップ508はDUTの信号接触パッドに接触するように配置されている。直流電流接触ティップ508は、最小の抵抗で直流電流を流すが変調信号の周波数では信号に対して高インピーダンスを示す誘導素子82を設けるために、針状の構造を有するようにし得る。
【0029】
前記組合せ信号プローブ、プローブシステム及びプローブ方法により、プローブ信号接触ティップにて直流電流及び変調信号が同時に組合されて伝達され、変調信号経路のインピーダンスが整合されて信号の歪みは減少し、一方で直流電流信号の経路では抵抗が最小化され、電圧降下及び電力浪費も最小化される。
【0030】
上述の詳細な説明は、本発明の完全な理解を与えるための多くの具体的な詳細を示すものである。しかしながら、当業者であれば、これら具体的な詳細が無くとも本発明を実施し得るであろう。本発明が不明瞭になるのを避けるため、他の例において周知の方法、手順、要素及び電気回路などの詳細な説明は行なっていない。
【0031】
本明細書において引用した全ての文献の内容は、この明細書中に含まれる。
【0032】
上述の明細書中で用いられた用語及び表現は、記述的に用いたものであり、限定的に用いたものではない。またそのような用語及び表現を用いることで、表示及び記述した特徴の又はその特徴の一部の均等物を除外する意図はなく、本発明の範囲は請求の範囲によってのみ定義され限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】第1の実施例の組合せ信号プローブシステムの略図である。
【図2】第2の実施例の組合せ信号プローブシステムの略図である。
【図3】第1の実施例の組合せ信号プローブの斜視図である。
【図4】図3の組合せ信号プローブで、プローブティップと被試験デバイスの接触パッドが接触した直後の様子をA−A線に沿って示した断面図である。
【図5】図4に対応して、プローブ本体がDUTに対して下方に移動した際に、プローブティップがプローブ本体に対して動く様子を示した部分図である。
【図6】図3の組合せ信号プローブをB−B線に沿って示した断面図である。
【図7】図3の組合せ信号プローブのプローブティップを拡大した斜視図である。
【図8】図7のプローブティップの底面図である。
【図9】第3の実施例の組合せ信号プローブシステムの略図である。
【図10】直流電流及び変調信号で分離した接触ティップを有する第2の実施例の組合せ信号プローブの斜視図である。
【図11】分離した接触ティップを有する図10のプローブにおけるプローブティップの底面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)被試験デバイスの信号接触パッドと選択的に係合するように配置された導電性信号接触ティップと、
(b)第1の信号入力ポートと、
(c)前記信号接触ティップに接続された第1のポートと、前記第1の信号入力ポートに接続された第2のポートとを有する抵抗と、
(d)前記信号接触ティップに導電接続された第2の信号入力ポートとを具えるプローブアセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載のプローブアセンブリであって、前記信号接触ティップが前記信号接触パッドと選択的に係合する際に、前記被試験デバイスのアース接触パッドと係合するように配置された導電性アース接触ティップを具えるプローブアセンブリ。
【請求項3】
(a)被試験デバイスの信号接触パッドと選択的に係合するように配置された第1の導電性信号接触ティップと、
(b)第1の信号入力ポートと、
(c)前記第1の信号接触ティップに接続された第1のポートと、前記第1の信号入力ポートに接続された第2のポートとを有する抵抗と、
(d)前記第1の信号接触ティップが前記信号接触パッドと係合する際に、前記被試験デバイスの前記信号接触パッドと係合するように配置された第2の導電性信号接触ティップと、
(e)前記第2の信号接触ティップに導電接続された第2の信号入力ポートとを具えるプローブアセンブリ。
【請求項4】
請求項3に記載のプローブアセンブリであって、前記第1の信号接触ティップが前記信号接触パッドと係合する際に、前記被試験デバイスのアース接触パッドと係合するように配置された導電性アース接触ティップを具えるプローブアセンブリ。
【請求項5】
被試験デバイスの性能を測定するためのプローブ装置であって、
(a)変調信号成分と直流電流成分とを含む信号の信号源と、
(b)前記信号の前記信号源に接続され、前記信号の前記直流電流成分を伝達する直流電流ポートと、前記信号の前記変調信号成分を伝達する変調信号ポートとを含む第1のバイアス・ティと、
(c)前記変調信号成分を受信するために前記第1のバイアス・ティの前記変調信号ポートに導電接続された第1のポートと、第2のポートとを有するインピーダンス整合抵抗と、
(d)前記被試験デバイスの信号接触パッドと選択的に係合するように配置され、前記インピーダンス整合抵抗の前記第2のポートに導電接続された信号接触ティップと、
(e)前記信号の前記直流電流成分を受信するために前記第1のバイアス・ティの前記直流電流ポートに導電接続された直流電流ポートと、変調信号ポートと、前記信号接触ティップに導電接続された組合せ信号ポートとを含む第2のバイアス・ティと、
(f)前記第2のバイアス・ティの前記変調信号ポートに導電接続され、かつ前記変調信号成分の信号経路を終端させる終端抵抗とを具えるプローブ装置。
【請求項6】
請求項5に記載のプローブ装置であって、さらに
(a)前記信号接触ティップが前記信号接触パッドに係合する際に、前記被試験デバイスのアース接触パッドと係合するように設置されたアース接触ティップと、
(b)アースと、
(c)前記アース接触ティップと前記アースとの間の導電接続部とを具えるプローブ装置。
【請求項7】
請求項5に記載のプローブ装置であって、前記信号接触ティップが、
(a)前記インピーダンス整合抵抗の前記第2のポートに導電接続され、かつ前記被試験デバイスの信号接触パッドと選択的に係合するように配置された第1のティップと、
(b)前記第2のバイアス・ティの前記組合せ信号ポートに導電接続され、かつ前記第1のティップが前記信号接触パッドと係合する際に前記被試験デバイスの前記信号接触パッドと係合するように配置された第2のティップとを具えるプローブ装置。
【請求項8】
請求項7に記載のプローブ装置であって、さらに
(a)前記信号接触ティップが前記信号接触パッドに係合する際に、前記被試験デバイスのアース接触パッドと係合するように設置されたアース接触ティップと、
(b)アースと、
(c)前記アース接触ティップと前記アースとの間の導電接続部とを具えるプローブ装置。
【請求項9】
被試験デバイスの性能を測定するためのプローブ装置であって、
(a)直流電源と、
(b)変調信号の信号源と、
(c)前記直流電源と接続した直流電流ポートと、変調信号ポートと、直流電流成分及び変調信号成分を有する信号を伝達するための組合せ信号ポートとを含むバイアス・ティと、
(d)前記バイアス・ティの前記変調信号ポートに導電接続され、かつ前記組合せ信号ポートで受信した変調信号の信号経路を終端させる終端抵抗と、
(e)前記被試験デバイスの信号接触パッドと選択的に係合するように配置され、前記バイアス・ティの前記組合せ信号ポートに導電接続された信号接触ティップと、
(f)前記信号接触ティップに導電接続された第1のポートと、第2のポートとを有するインピーダンス整合抵抗と、
(g)前記変調信号の前記信号源から前記インピーダンス整合抵抗の前記第2のポートまで変調信号を導電接続し、かつ前記インピーダンス整合抵抗の前記第2のポートから出る直流電流を遮断する直流ブロックとを具えるプローブ装置。
【請求項10】
請求項9に記載のプローブ装置であって、さらに
(a)前記信号接触ティップが前記信号接触パッドに係合する際に、前記被試験デバイスのアース接触パッドと係合するように設置されたアース接触ティップと、
(b)アースと、
(c)前記アース接触ティップと前記アースとの間の導電接続部とを具えるプローブ装置。
【請求項11】
請求項9に記載のプローブ装置であって、前記信号接触ティップが、
(a)前記インピーダンス整合抵抗の前記第2のポートに導電接続され、かつ前記被試験デバイスの信号接触パッドと選択的に係合するように配置された第1のティップと、
(b)前記第2のバイアス・ティの前記組合せ信号ポートに導電接続され、かつ前記第1のティップが前記信号接触パッドと係合する際に前記被試験デバイスの前記信号接触パッドと係合するように配置された第2のティップとを具えるプローブ装置。
【請求項12】
請求項11に記載のプローブ装置であって、さらに
(a)前記信号接触ティップが前記信号接触パッドに係合する際に、前記被試験デバイスのアース接触パッドと係合するように設置されたアース接触ティップと、
(b)アースと、
(c)前記アース接触ティップと前記アースとの間の導電接続部とを具えるプローブ装置。
【請求項13】
被試験デバイスの性能を測定するためのプローブ装置であって、
(a)直流電源と、
(b)変調周波数を有する変調信号の信号源と、
(c)前記変調信号の前記信号源に直流電流が流入するのを防止し、かつ前記変調信号の前記信号源からの変調信号を伝える直流ブロックと、
(d)前記変調信号を受信するために前記直流ブロックに導電接続した第1のポートと、第2のポートとを有するインピーダンス整合抵抗と、
(e)前記被試験デバイスの信号接触パッドと選択的に係合するように配置され、前記インピーダンス整合抵抗の前記第2のポートに導電接続された信号接触ティップと、
(f)前記直流電源と前記信号接触ティップとの間を接続し、前記変調周波数では、前記直流電源から流れる直流電流に対して最小のインピーダンスを有し、かつ前記被試験デバイスのインピーダンスよりも充分大きなインピーダンスを有する誘導接続部とを具えるプローブ装置。
【請求項14】
請求項13に記載のプローブ装置であって、さらに
(a)前記信号接触ティップが前記信号接触パッドに係合する際に、前記被試験デバイスのアース接触パッドと係合するように設置されたアース接触ティップと、
(b)アースと、
(c)前記アース接触ティップと前記アースとの間の導電接続部とを具えるプローブ装置。
【請求項15】
請求項13に記載のプローブ装置であって、前記信号接触ティップが、
(a)前記インピーダンス整合抵抗の前記第2のポートに導電接続され、かつ前記被試験デバイスの信号接触パッドと選択的に係合するように配置された第1のティップと、
(b)前記直流電源に導電接続され、かつ前記第1のティップが前記信号接触パッドと係合する際に前記被試験デバイスの前記信号接触パッドと係合するように配置された第2のティップとを具えるプローブ装置。
【請求項16】
請求項15に記載のプローブ装置であって、さらに
(a)前記信号接触ティップが前記信号接触パッドに係合する際に、前記被試験デバイスのアース接触パッドと係合するように設置されたアース接触ティップと、
(b)アースと、
(c)前記アース接触ティップと前記アースとの間の導電接続部とを具えるプローブ装置。
【請求項17】
被試験デバイスを試験する方法であって、
(a)前記被試験デバイスの信号接触パッドをプローブ試験装置の信号接触ティップに係合させるステップと、
(b)インピーダンス整合抵抗の第1のポートを前記信号接触ティップに接続するステップと、
(c)前記信号接触ティップに直流電流を流すステップと、
(d)前記インピーダンス整合抵抗の第2のポートに変調信号を伝えるステップとを含む、被試験デバイスを試験する方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、さらに
(a)前記信号接触ティップから前記変調信号の信号源に向かう前記直流電流の流れを遮断するステップと、
(b)電源から前記信号接触ティップまでインダクタを含む信号経路を経て前記直流電流を流すステップを含み、前記変調信号の変調周波数では、前記インダクタは前記直流電流に対して最小のインピーダンスを有し、かつ前記被試験デバイスよりも充分大きなインピーダンスを有する、被試験デバイスを試験する方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法であって、さらに
(a)前記信号接触ティップから前記変調信号の信号源に向かう前記直流電流の流れを遮断するステップと、
(b)前記信号接触ティップ上での組合せ信号を直流電流成分及び変調信号成分へと分離するステップと、
(c)前記変調信号成分の信号経路を終端するステップとを含む、被試験デバイスを試験する方法。
【請求項20】
請求項17に記載の方法であって、さらに
(a)直流電流成分及び変調信号成分を含む組合せ信号を発生させるステップと、
(b)前記組合せ信号の前記直流電流成分を前記変調信号成分から分離するステップと、
(c)前記変調信号成分の信号経路を終端するステップとを含む、被試験デバイスを試験する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2006−506618(P2006−506618A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−551600(P2004−551600)
【出願日】平成15年10月28日(2003.10.28)
【国際出願番号】PCT/US2003/034261
【国際公開番号】WO2004/044604
【国際公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(591065273)カスケード マイクロテック インコーポレイテッド (22)
【氏名又は名称原語表記】CASCADE MICROTECH,INCORPORATED
【Fターム(参考)】