組電池及び車両
【課題】電池を冷却する冷却能力の向上及び冷媒の圧力損失の抑制を両立する。
【解決手段】ケースに発電要素を収容した単電池を一方向に並べた電池群と、前記ケースの外面のうち前記一方向に隣接する前記単電池と向きあうケース対向面に沿って配置されることにより、冷媒が流れる冷媒通路を形成する第1の突起部と、前記冷媒通路に配置される第2の突起部と、前記ケース対向面を含む面内における、前記第2の突起部の前記流れ方向に対する設置角度をαとしたときに、下記の(1)式を満足することを特徴とする組電池。
α<30°・・・・・・・・・(1)
【解決手段】ケースに発電要素を収容した単電池を一方向に並べた電池群と、前記ケースの外面のうち前記一方向に隣接する前記単電池と向きあうケース対向面に沿って配置されることにより、冷媒が流れる冷媒通路を形成する第1の突起部と、前記冷媒通路に配置される第2の突起部と、前記ケース対向面を含む面内における、前記第2の突起部の前記流れ方向に対する設置角度をαとしたときに、下記の(1)式を満足することを特徴とする組電池。
α<30°・・・・・・・・・(1)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の単電池を並べた組電池に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車、ハイブリッド自動車の駆動用又は補助電源として、複数の単電池を直列に接続した組電池が知られている。この種の組電池は、発熱温度が高くなると電池劣化が進行するため、ファンから供給される冷媒により空冷される。具体的には、隣接する単電池の間に冷媒が流れる冷媒通路を形成し、この冷媒通路に冷媒を流すことにより、組電池全体を冷却している。
【0003】
特許文献1は、電池を定位置に支持するためのプレート部材に複数のリブを形成し、これらのリブを電池に接触させることにより冷媒通路を形成し、冷媒通路の底面に冷却風の流れる方向に沿って凹凸を連続的に形成した組電池を開示する。
特許文献2及び3は、電池自体を冷媒の流れる方向に対して傾斜配置した電池の冷却構造を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−16285号公報
【特許文献2】特開2006−278328号公報
【特許文献3】特開2009−528652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記構成では、電池の冷却能力が不十分であった。また、冷媒通路に凹凸を形成した場合には、冷媒の圧力損失を考慮する必要がある。そこで、本願発明は、電池を冷却する冷却能力の向上及び冷媒の圧力損失の抑制を両立することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本願発明は、(1)ケースに発電要素を収容した単電池を一方向に並べた電池群と、前記ケースの外面のうち前記一方向に隣接する前記単電池と向きあうケース対向面に沿って配置されることにより、冷媒が流れる冷媒通路を形成する第1の突起部と、前記冷媒通路に配置される第2の突起部と、
前記ケース対向面を含む面内における、前記第2の突起部の前記流れ方向に対する設置角度をαとしたときに、下記の(1)式を満足することを特徴とする組電池。
α<30°・・・・・・・・・(1)
【0007】
(2)(1)の構成において、前記第2の突起部は、前記流れ方向の上流側から下流側に向かって高さが漸増する斜面部を有する。(2)の構成によれば、冷媒が斜面部に接触することにより、第2の突起部の下流側において縦渦を形成することができる。これにより、冷却効率を向上させることができる。
【0008】
(3)(2)の構成において、前記第2の突起部は、三角柱形状に形成することができる。(3)の構成によれば、(2)の効果を高めることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電池を冷却する冷却能力の向上及び圧力損失の抑制を両立できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】組電池の分解斜視図である。
【図2】組電池の断面図である。
【図3】第1の突起部及び第2の突起部の斜視図である。
【図4A】第2の突起部のZ矢視図である。
【図4B】第2の突起部のX矢視図である。
【図5】設置角度と平均熱伝達率との関係を示す相関図である。
【図6】設置角度と必要冷却性能との関係を示す相関図である。
【図7A】設置角度が0°であるときの冷媒の挙動を模式的に示す模式図である。
【図7B】設置角度が30°であるときの冷媒の挙動を模式的に示す模式図である。
【図8】単電池の両端面における熱伝達率と設置角度との関係を示す相関図である。
【図9】図8の実施例の設置角度と圧力損失との関係を示す相関図である。
【図10A】第1の突起部及び変形例の第2の突起部の斜視図である。
【図10B】第1の突起部及び別の変形例の第2の突起部の斜視図である。
【図11】別の変形例の組電池の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1及び図2を参照して、本実施形態に係る組電池について説明する。図1は組電池の斜視図である。図2はスペーサ部材をX−Z面で切断した断面図である。X軸、Y軸及びZ軸は互いに直交する三軸であり、X軸方向は単電池の積層方向に対応しており、Y軸方向は冷媒が流れる方向に対応している。これらの図において、組電池1は、単電池11をX軸方向に積層した電池モジュール12Aと、単電池11をX軸方向に積層した電池モジュール12Bとを含む。電池モジュール12A及び12Bは、Y軸方向に並んでいる。
【0012】
単電池11は、角型の電池ケース11Dの内部に図示しない発電要素を収容したリチウムイオン電池である。発電要素は、電池ケース11Dの内部に巻かれた状態で収納されている。発電要素は、正極体と、負極体と、正極体と負極体との間に配置されたセパレータとで構成される。正極体は、集電体と、集電体の表面に形成された正極層とで構成される。正極層は、正極に応じた活物質や導電剤などを含む層のことである。正極層の活物質として、リチウム−遷移金属複合酸化物を用いることができる。負極体は、集電体と、集電体の表面に形成された負極層とで構成される。負極層は、負極に応じた活物質や導電剤などを含む層のことである。負極層の活物質として、カーボンを用いることができる。また、導電剤として、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、カーボンナノチューブを用いることができる。
【0013】
単電池11のZ軸方向一端面には、突状の正極端子11A及び負極端子11Bが設けられる。これらの正極端子11A及び負極端子11BはY軸方向に並んでいる。X軸方向に隣接する単電池11は、互いに正極端子11A及び負極端子11Bの位置が逆である。すなわち、一方の単電池11の正極端子11A及び他方の単電池11の負極端子11BはX軸方向において向き合っており、互いに図示しないバスバーにより接続されている。
【0014】
正極端子11A及び負極端子11Bの間には、ガス放出弁11Cが形成されている。ガス放出弁11Cは、薄肉に形成された破壊式の弁である。ガス放出弁11Cは、過充電などの際に発生したガスにより電池ケース11Dの内圧が高まると破壊される。これにより、単電池11の内圧上昇を抑制できる。
【0015】
X軸方向に隣接する単電池11の間には、スペーサ部材13が介在する。スペーサ部材13の詳細は、後述する。電池モジュール12AのX軸方向の両端部には、一対のエンドプレート19Aが位置する。これらのエンドプレート19Aは、図示しない拘束バンドにより連結されており、拘束バンドにより互いに接近する方向に加圧されている。
【0016】
エンドプレート19AのY軸方向の一端面には、足部190Aが形成されている。足部190Aは、電池モジュール12Bに対してY軸方向に張り出している。足部190Aは、不図示のロアケースに載置される。足部190Aには、貫通穴191Aが形成されている。この貫通穴191Aに不図示の締結ボルトを締結することにより、該ロアケース及び足部190Aを固定することができる。
【0017】
次に、図1及び図2を参照して、スペーサ部材13の構成について詳細に説明する。スペーサ部材13は、X軸方向に隣接する単電池11の間に配置される。スペーサ部材13は、スペーサ本体部130を含む。スペーサ本体部130は、平板状に形成されている。スペーサ本体部130は、樹脂からなる。スペーサ本体部130のY軸方向の一端面には、足部130Xが形成されている。足部130Xは、該ロアケースに載置されている。
【0018】
スペーサ本体部130のX軸方向の一端面には複数の第1の突起部131が形成されている。これらの第1の突起部131はそれぞれ、Y軸方向に延びており、Z軸方向に等間隔に配列されている。スペーサ本体部130のX軸方向の他端面には第1の突起部131が形成されていない。したがって、スペーサ部材13を挟んだ一方側に位置する単電池11は、スペーサ本体部130における第1の突起部131に接触し、他方側に位置する単電池11は、スペーサ本体部130の前記他端面に接触する。以下の説明において、第1の突起部131に接して、第2の突起部132に接しない単電池11の外面を、無突起側ケース外面11Dと称し、スペーサ本体部130に接する単電池11の外面を、突起側ケース外面11Eと称するものとする。
【0019】
第1の突起部131が単電池11の無突起側ケース外面11Dに接触することにより、スペーサ本体部130、第1の突起部131及び無突起側ケース外面11Dにより囲まれた冷媒通路が形成される。図示しない冷却ファンが作動すると、組電池1のY軸方向の一端面に位置する吸気チャンバを介して冷媒通路内に冷媒が流入する。冷媒通路に流入した冷媒は、単電池11を冷却しながら冷媒通路内をY軸方向に流れる。単電池11の冷却に用いられた冷媒は、組電池1のY軸方向の他端面に位置する排気チャンバを介して排出される。
【0020】
次に、図1乃至図4を参照して、第2の突起部132について詳細に説明する。図3は、第1及び第2の突起部の斜視図である。図4は、第2の突起部のZ矢視図である。図4Bは、第2の突起部のX矢視図である。前記冷媒通路には、複数の第2の突起部132が位置する。これらの第2の突起部132は、Y軸方向に並んで形成されている。第2の突起部132のX軸方向の高さAは、第1の突起部131のX軸方向の高さHよりも小さい。第2の突起部132は、三角柱形状であり、スペーサ本体部130と一体的に形成されている。ただし、スペーサ本体部130と第2の突起部132とを別々に形成して、これらを接合したものであってもよい。
【0021】
第2の突起部132は傾斜部132Aを有する。傾斜部132Aは、冷媒が流れる方向の上流側から下流側に向かって漸次X軸方向の高さが大きくなるように形成されている。傾斜部132Aが設けられることにより、第2の突起部132の下流側において冷媒による縦渦が形成され、単電池11に対する冷却能力を高めることができる。
【0022】
無突起側ケース外面11Dを含む面内において、第2の突起部132は、冷媒が流れるY軸方向に対して設置角度αだけ傾斜した方向に配置される。すなわち、X軸方向視において、傾斜部132Aは、Y軸方向に対して設置角度αだけ傾斜した方向に延びる。
【0023】
第2の突起部132の設置角度αは、以下の(1)式を満足する。
α<30°・・・・・・(1)
(1)式を満足することにより、冷却ファンの必要性能の上昇を抑制しながら、熱伝達率を向上させることができる。なお、図2では、設置角度αが0°に設定されている。
【0024】
次に、実施例を示して本発明について具体的に説明する。図5は、単電池11を冷却する冷却能力を評価するための平均熱伝達率と第2の突起部132の設置角度との相関関係を示す。平均熱伝達率は、突起側ケース外面11Dから放熱される熱の熱伝達率と、無突起側ケース外面11Eから放熱される熱の熱伝達率との平均値を示す。第1の突起部131の高さhは2.3mmに設定し、第2の突起部132の高さAは2mmに設定した。冷媒の速度は、2m/sに設定した。
【0025】
同図を参照して、平均熱伝達率は、設置角度αが30°未満である場合に、高い値を示すことがわかった。また、平均熱伝達率は、設置角度αが30°以上である場合に、低下することがわかった。設置角度αが30°であるときの平均熱伝達率を基準とした場合、設置角度αを90°に変えることにより、平均熱伝達率は6%悪化した。したがって、設置角度αを30°未満に設定することにより、平均熱伝達率を高い水準に維持できることがわかった。
【0026】
図6は、単電池11を冷却するのに求められる必要冷却性能と第2の突起部の設置角度との相関関係を示す。必要冷却性能は、冷却するのに必要な風量と圧力損失とを乗じた値に基づき評価した。同図において、設置角度αが60°以下である場合には、設置角度αが大きくなる程、必要冷却性能が増大することがわかった。設置角度αが0°であるときの必要冷却性能を基準とした場合、設置角度αを30°に変えることにより、必要冷却性能が18%増大することがわかった。
【0027】
図5及び図6に示す結果から、設置角度αを30°未満に設定することにより、熱伝達率を高い水準に維持しながら、必要冷却性能の増大を抑制、つまり、冷却時のコストを削減できることがわかった。
【0028】
図7Aは、設置角度αが0°であるときの、冷媒通路を流れる冷媒の挙動を模式的に示す。図7Bは、設置角度αが30°であるときの、冷媒通路を流れる冷媒の挙動を模式的に示す。図7Aを参照して、設置角度αが0°である場合、冷媒通路を流れる冷媒は、第2の突起部132に接触することにより、無突起側ケース外面11Dに沿って縦渦を発生させる。これにより、無突起側ケース外面11Dに沿った領域において、温度境界層が発生しにくくなり、無突起側ケース外面11Dからの放熱が促進される。
【0029】
図7Bを参照して、設置角度αが30°であるとき、冷媒通路を流れる冷媒は、第2の突起部132に接触することにより、スペーサ本体部130に沿って縦渦を発生させる。これにより、スペーサ本体部130に沿った領域において、温度境界層が発生しにくくなり、突起側ケース外面11Eからの放熱が促進される。
【0030】
このように、設置角度αを30°未満の範囲で変化させることにより、無突起側ケース外面11D及び突起側ケース外面11E間の放熱割合を変化させることができる。例えば、無突起側ケース外面11Dからの放熱を多くする場合には、設置角度αを0°に近づけた値に設定すればよい。突起側ケース外面11Eからの放熱を多くする場合には、設置角度αを30°に近づけた値に設定すればよい。これにより、組電池の温度管理が容易になる。
【0031】
次に、図8を参照して、本発明の実施例についてより詳細に説明する。図8は、設置角度αに応じた、無突起側ケース外面11Dの熱伝達率及び突起側ケース外面11Eの熱伝達率を示す。設置角度αを0°、15°、30°、60°、90°の間で変化させて、無突起側ケース外面11Dの熱伝達率と、突起側ケース外面11Eの熱伝達率とをシミュレーションにより求めた。第1の突起部131の高さhは2.3mmに設定し、第2の突起部132の高さAは2mmに設定した。冷媒の速度は、2m/sに設定した。第2の突起部132の底面積(スペーサ本体部130に接する領域の面積)は、図6の実施例と異なる大きさに設定した。そのため、熱伝達率は、図6の実施例とは異なる値となっている。
【0032】
設置角度αが30°未満の場合、設置角度αが大きくなる程、無突起側ケース外面11Dの熱伝達率が減少し、突起側ケース外面11Eの熱伝達率が増大することがわかった。設置角度αが0°であるときの熱伝達率を基準とした場合、設置角度αを30°に変えることにより、熱伝達率が9.9%増加することがわかった。設置角度αが30°以上の場合、設置角度αが大きくなる程、突起側ケース外面11Eの熱伝達率が低下することがわかった。設置角度αが30°以上の場合、設置角度αを大きくしても、無突起側ケース外面11Dの熱伝達率は、殆ど変わらないことがわかった。
【0033】
図9は、単電池11を冷却する際の圧力損失と第2の突起部の設置角度との相関関係を示す。第2の突起部132は、図8の実施例と同様である。同図において、設置角度αが30°以下である場合には、設置角度αが大きくなる程、圧力損失が増大することがわかった。
【0034】
(変形例)
上記実施例から、第2の突起部132の設置角度が熱伝達率及び圧力損失に影響を及ぼすパラメータであることが確認されたから、第2の突起部132は、三角柱形状以外の他の形状であってもよい。図10Aは、第2の突起部の変形例を示す斜視図であり、図3に対応する。第2の突起部232は、曲面232Aを有する。第2の突起部232の設置角度αは、実施形態の(1)式に従う。図10Bは、第2の突起部の別の変形例を示す斜視図であり、図3に対応する。第2の突起部332は、四角柱形状である。第2の突起部332の設置角度αは、実施形態の(1)式に従う。
【0035】
図11を参照して組電池の変形例について説明する。組電池200は、複数の単電池201を含む。これらの単電池201は、Y軸方向に積層されており、直列に接続されている。単電池201は、絶縁性の樹脂から形成されたケースを有しており、このケースの内部には発電要素が収容されている。単電池201は、ニッケル水素電池であってもよい。単電池201のX軸方向の端面には、脚部201A及び端子電極201Bが形成されている。脚部201AはX−Y面に沿って延びる。端子電極201Bは、X軸方向に突出する。単電池201のY軸方向の一端面には、複数の第1の突起部201Cが形成されている。これらの第1の突起部201Cは、Z軸方向に所定の間隔を隔てて形成されている。Z軸方向に隣接する第1の突起部201Cの間には、第2の突起部201Dが形成されている。第2の突起部201Dは一つであってもよいし、X軸方向に複数個配列してもよい。第2の突起部201Dについては、実施形態で記載したように、様々な形状を採用することができる。第1の突起部201Cは、隣接する単電池201の外面に当接する。このように、単電池の間に配置されるスペーサ部材を省略した組電池に対しても本願発明は適用することができる。
【符号の説明】
【0036】
11 単電池 12 組電池 13 スペーサ部材
131 201C 第1の突起部
132 232 332 201D 第2の突起部
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の単電池を並べた組電池に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車、ハイブリッド自動車の駆動用又は補助電源として、複数の単電池を直列に接続した組電池が知られている。この種の組電池は、発熱温度が高くなると電池劣化が進行するため、ファンから供給される冷媒により空冷される。具体的には、隣接する単電池の間に冷媒が流れる冷媒通路を形成し、この冷媒通路に冷媒を流すことにより、組電池全体を冷却している。
【0003】
特許文献1は、電池を定位置に支持するためのプレート部材に複数のリブを形成し、これらのリブを電池に接触させることにより冷媒通路を形成し、冷媒通路の底面に冷却風の流れる方向に沿って凹凸を連続的に形成した組電池を開示する。
特許文献2及び3は、電池自体を冷媒の流れる方向に対して傾斜配置した電池の冷却構造を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−16285号公報
【特許文献2】特開2006−278328号公報
【特許文献3】特開2009−528652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記構成では、電池の冷却能力が不十分であった。また、冷媒通路に凹凸を形成した場合には、冷媒の圧力損失を考慮する必要がある。そこで、本願発明は、電池を冷却する冷却能力の向上及び冷媒の圧力損失の抑制を両立することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本願発明は、(1)ケースに発電要素を収容した単電池を一方向に並べた電池群と、前記ケースの外面のうち前記一方向に隣接する前記単電池と向きあうケース対向面に沿って配置されることにより、冷媒が流れる冷媒通路を形成する第1の突起部と、前記冷媒通路に配置される第2の突起部と、
前記ケース対向面を含む面内における、前記第2の突起部の前記流れ方向に対する設置角度をαとしたときに、下記の(1)式を満足することを特徴とする組電池。
α<30°・・・・・・・・・(1)
【0007】
(2)(1)の構成において、前記第2の突起部は、前記流れ方向の上流側から下流側に向かって高さが漸増する斜面部を有する。(2)の構成によれば、冷媒が斜面部に接触することにより、第2の突起部の下流側において縦渦を形成することができる。これにより、冷却効率を向上させることができる。
【0008】
(3)(2)の構成において、前記第2の突起部は、三角柱形状に形成することができる。(3)の構成によれば、(2)の効果を高めることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電池を冷却する冷却能力の向上及び圧力損失の抑制を両立できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】組電池の分解斜視図である。
【図2】組電池の断面図である。
【図3】第1の突起部及び第2の突起部の斜視図である。
【図4A】第2の突起部のZ矢視図である。
【図4B】第2の突起部のX矢視図である。
【図5】設置角度と平均熱伝達率との関係を示す相関図である。
【図6】設置角度と必要冷却性能との関係を示す相関図である。
【図7A】設置角度が0°であるときの冷媒の挙動を模式的に示す模式図である。
【図7B】設置角度が30°であるときの冷媒の挙動を模式的に示す模式図である。
【図8】単電池の両端面における熱伝達率と設置角度との関係を示す相関図である。
【図9】図8の実施例の設置角度と圧力損失との関係を示す相関図である。
【図10A】第1の突起部及び変形例の第2の突起部の斜視図である。
【図10B】第1の突起部及び別の変形例の第2の突起部の斜視図である。
【図11】別の変形例の組電池の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1及び図2を参照して、本実施形態に係る組電池について説明する。図1は組電池の斜視図である。図2はスペーサ部材をX−Z面で切断した断面図である。X軸、Y軸及びZ軸は互いに直交する三軸であり、X軸方向は単電池の積層方向に対応しており、Y軸方向は冷媒が流れる方向に対応している。これらの図において、組電池1は、単電池11をX軸方向に積層した電池モジュール12Aと、単電池11をX軸方向に積層した電池モジュール12Bとを含む。電池モジュール12A及び12Bは、Y軸方向に並んでいる。
【0012】
単電池11は、角型の電池ケース11Dの内部に図示しない発電要素を収容したリチウムイオン電池である。発電要素は、電池ケース11Dの内部に巻かれた状態で収納されている。発電要素は、正極体と、負極体と、正極体と負極体との間に配置されたセパレータとで構成される。正極体は、集電体と、集電体の表面に形成された正極層とで構成される。正極層は、正極に応じた活物質や導電剤などを含む層のことである。正極層の活物質として、リチウム−遷移金属複合酸化物を用いることができる。負極体は、集電体と、集電体の表面に形成された負極層とで構成される。負極層は、負極に応じた活物質や導電剤などを含む層のことである。負極層の活物質として、カーボンを用いることができる。また、導電剤として、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、カーボンナノチューブを用いることができる。
【0013】
単電池11のZ軸方向一端面には、突状の正極端子11A及び負極端子11Bが設けられる。これらの正極端子11A及び負極端子11BはY軸方向に並んでいる。X軸方向に隣接する単電池11は、互いに正極端子11A及び負極端子11Bの位置が逆である。すなわち、一方の単電池11の正極端子11A及び他方の単電池11の負極端子11BはX軸方向において向き合っており、互いに図示しないバスバーにより接続されている。
【0014】
正極端子11A及び負極端子11Bの間には、ガス放出弁11Cが形成されている。ガス放出弁11Cは、薄肉に形成された破壊式の弁である。ガス放出弁11Cは、過充電などの際に発生したガスにより電池ケース11Dの内圧が高まると破壊される。これにより、単電池11の内圧上昇を抑制できる。
【0015】
X軸方向に隣接する単電池11の間には、スペーサ部材13が介在する。スペーサ部材13の詳細は、後述する。電池モジュール12AのX軸方向の両端部には、一対のエンドプレート19Aが位置する。これらのエンドプレート19Aは、図示しない拘束バンドにより連結されており、拘束バンドにより互いに接近する方向に加圧されている。
【0016】
エンドプレート19AのY軸方向の一端面には、足部190Aが形成されている。足部190Aは、電池モジュール12Bに対してY軸方向に張り出している。足部190Aは、不図示のロアケースに載置される。足部190Aには、貫通穴191Aが形成されている。この貫通穴191Aに不図示の締結ボルトを締結することにより、該ロアケース及び足部190Aを固定することができる。
【0017】
次に、図1及び図2を参照して、スペーサ部材13の構成について詳細に説明する。スペーサ部材13は、X軸方向に隣接する単電池11の間に配置される。スペーサ部材13は、スペーサ本体部130を含む。スペーサ本体部130は、平板状に形成されている。スペーサ本体部130は、樹脂からなる。スペーサ本体部130のY軸方向の一端面には、足部130Xが形成されている。足部130Xは、該ロアケースに載置されている。
【0018】
スペーサ本体部130のX軸方向の一端面には複数の第1の突起部131が形成されている。これらの第1の突起部131はそれぞれ、Y軸方向に延びており、Z軸方向に等間隔に配列されている。スペーサ本体部130のX軸方向の他端面には第1の突起部131が形成されていない。したがって、スペーサ部材13を挟んだ一方側に位置する単電池11は、スペーサ本体部130における第1の突起部131に接触し、他方側に位置する単電池11は、スペーサ本体部130の前記他端面に接触する。以下の説明において、第1の突起部131に接して、第2の突起部132に接しない単電池11の外面を、無突起側ケース外面11Dと称し、スペーサ本体部130に接する単電池11の外面を、突起側ケース外面11Eと称するものとする。
【0019】
第1の突起部131が単電池11の無突起側ケース外面11Dに接触することにより、スペーサ本体部130、第1の突起部131及び無突起側ケース外面11Dにより囲まれた冷媒通路が形成される。図示しない冷却ファンが作動すると、組電池1のY軸方向の一端面に位置する吸気チャンバを介して冷媒通路内に冷媒が流入する。冷媒通路に流入した冷媒は、単電池11を冷却しながら冷媒通路内をY軸方向に流れる。単電池11の冷却に用いられた冷媒は、組電池1のY軸方向の他端面に位置する排気チャンバを介して排出される。
【0020】
次に、図1乃至図4を参照して、第2の突起部132について詳細に説明する。図3は、第1及び第2の突起部の斜視図である。図4は、第2の突起部のZ矢視図である。図4Bは、第2の突起部のX矢視図である。前記冷媒通路には、複数の第2の突起部132が位置する。これらの第2の突起部132は、Y軸方向に並んで形成されている。第2の突起部132のX軸方向の高さAは、第1の突起部131のX軸方向の高さHよりも小さい。第2の突起部132は、三角柱形状であり、スペーサ本体部130と一体的に形成されている。ただし、スペーサ本体部130と第2の突起部132とを別々に形成して、これらを接合したものであってもよい。
【0021】
第2の突起部132は傾斜部132Aを有する。傾斜部132Aは、冷媒が流れる方向の上流側から下流側に向かって漸次X軸方向の高さが大きくなるように形成されている。傾斜部132Aが設けられることにより、第2の突起部132の下流側において冷媒による縦渦が形成され、単電池11に対する冷却能力を高めることができる。
【0022】
無突起側ケース外面11Dを含む面内において、第2の突起部132は、冷媒が流れるY軸方向に対して設置角度αだけ傾斜した方向に配置される。すなわち、X軸方向視において、傾斜部132Aは、Y軸方向に対して設置角度αだけ傾斜した方向に延びる。
【0023】
第2の突起部132の設置角度αは、以下の(1)式を満足する。
α<30°・・・・・・(1)
(1)式を満足することにより、冷却ファンの必要性能の上昇を抑制しながら、熱伝達率を向上させることができる。なお、図2では、設置角度αが0°に設定されている。
【0024】
次に、実施例を示して本発明について具体的に説明する。図5は、単電池11を冷却する冷却能力を評価するための平均熱伝達率と第2の突起部132の設置角度との相関関係を示す。平均熱伝達率は、突起側ケース外面11Dから放熱される熱の熱伝達率と、無突起側ケース外面11Eから放熱される熱の熱伝達率との平均値を示す。第1の突起部131の高さhは2.3mmに設定し、第2の突起部132の高さAは2mmに設定した。冷媒の速度は、2m/sに設定した。
【0025】
同図を参照して、平均熱伝達率は、設置角度αが30°未満である場合に、高い値を示すことがわかった。また、平均熱伝達率は、設置角度αが30°以上である場合に、低下することがわかった。設置角度αが30°であるときの平均熱伝達率を基準とした場合、設置角度αを90°に変えることにより、平均熱伝達率は6%悪化した。したがって、設置角度αを30°未満に設定することにより、平均熱伝達率を高い水準に維持できることがわかった。
【0026】
図6は、単電池11を冷却するのに求められる必要冷却性能と第2の突起部の設置角度との相関関係を示す。必要冷却性能は、冷却するのに必要な風量と圧力損失とを乗じた値に基づき評価した。同図において、設置角度αが60°以下である場合には、設置角度αが大きくなる程、必要冷却性能が増大することがわかった。設置角度αが0°であるときの必要冷却性能を基準とした場合、設置角度αを30°に変えることにより、必要冷却性能が18%増大することがわかった。
【0027】
図5及び図6に示す結果から、設置角度αを30°未満に設定することにより、熱伝達率を高い水準に維持しながら、必要冷却性能の増大を抑制、つまり、冷却時のコストを削減できることがわかった。
【0028】
図7Aは、設置角度αが0°であるときの、冷媒通路を流れる冷媒の挙動を模式的に示す。図7Bは、設置角度αが30°であるときの、冷媒通路を流れる冷媒の挙動を模式的に示す。図7Aを参照して、設置角度αが0°である場合、冷媒通路を流れる冷媒は、第2の突起部132に接触することにより、無突起側ケース外面11Dに沿って縦渦を発生させる。これにより、無突起側ケース外面11Dに沿った領域において、温度境界層が発生しにくくなり、無突起側ケース外面11Dからの放熱が促進される。
【0029】
図7Bを参照して、設置角度αが30°であるとき、冷媒通路を流れる冷媒は、第2の突起部132に接触することにより、スペーサ本体部130に沿って縦渦を発生させる。これにより、スペーサ本体部130に沿った領域において、温度境界層が発生しにくくなり、突起側ケース外面11Eからの放熱が促進される。
【0030】
このように、設置角度αを30°未満の範囲で変化させることにより、無突起側ケース外面11D及び突起側ケース外面11E間の放熱割合を変化させることができる。例えば、無突起側ケース外面11Dからの放熱を多くする場合には、設置角度αを0°に近づけた値に設定すればよい。突起側ケース外面11Eからの放熱を多くする場合には、設置角度αを30°に近づけた値に設定すればよい。これにより、組電池の温度管理が容易になる。
【0031】
次に、図8を参照して、本発明の実施例についてより詳細に説明する。図8は、設置角度αに応じた、無突起側ケース外面11Dの熱伝達率及び突起側ケース外面11Eの熱伝達率を示す。設置角度αを0°、15°、30°、60°、90°の間で変化させて、無突起側ケース外面11Dの熱伝達率と、突起側ケース外面11Eの熱伝達率とをシミュレーションにより求めた。第1の突起部131の高さhは2.3mmに設定し、第2の突起部132の高さAは2mmに設定した。冷媒の速度は、2m/sに設定した。第2の突起部132の底面積(スペーサ本体部130に接する領域の面積)は、図6の実施例と異なる大きさに設定した。そのため、熱伝達率は、図6の実施例とは異なる値となっている。
【0032】
設置角度αが30°未満の場合、設置角度αが大きくなる程、無突起側ケース外面11Dの熱伝達率が減少し、突起側ケース外面11Eの熱伝達率が増大することがわかった。設置角度αが0°であるときの熱伝達率を基準とした場合、設置角度αを30°に変えることにより、熱伝達率が9.9%増加することがわかった。設置角度αが30°以上の場合、設置角度αが大きくなる程、突起側ケース外面11Eの熱伝達率が低下することがわかった。設置角度αが30°以上の場合、設置角度αを大きくしても、無突起側ケース外面11Dの熱伝達率は、殆ど変わらないことがわかった。
【0033】
図9は、単電池11を冷却する際の圧力損失と第2の突起部の設置角度との相関関係を示す。第2の突起部132は、図8の実施例と同様である。同図において、設置角度αが30°以下である場合には、設置角度αが大きくなる程、圧力損失が増大することがわかった。
【0034】
(変形例)
上記実施例から、第2の突起部132の設置角度が熱伝達率及び圧力損失に影響を及ぼすパラメータであることが確認されたから、第2の突起部132は、三角柱形状以外の他の形状であってもよい。図10Aは、第2の突起部の変形例を示す斜視図であり、図3に対応する。第2の突起部232は、曲面232Aを有する。第2の突起部232の設置角度αは、実施形態の(1)式に従う。図10Bは、第2の突起部の別の変形例を示す斜視図であり、図3に対応する。第2の突起部332は、四角柱形状である。第2の突起部332の設置角度αは、実施形態の(1)式に従う。
【0035】
図11を参照して組電池の変形例について説明する。組電池200は、複数の単電池201を含む。これらの単電池201は、Y軸方向に積層されており、直列に接続されている。単電池201は、絶縁性の樹脂から形成されたケースを有しており、このケースの内部には発電要素が収容されている。単電池201は、ニッケル水素電池であってもよい。単電池201のX軸方向の端面には、脚部201A及び端子電極201Bが形成されている。脚部201AはX−Y面に沿って延びる。端子電極201Bは、X軸方向に突出する。単電池201のY軸方向の一端面には、複数の第1の突起部201Cが形成されている。これらの第1の突起部201Cは、Z軸方向に所定の間隔を隔てて形成されている。Z軸方向に隣接する第1の突起部201Cの間には、第2の突起部201Dが形成されている。第2の突起部201Dは一つであってもよいし、X軸方向に複数個配列してもよい。第2の突起部201Dについては、実施形態で記載したように、様々な形状を採用することができる。第1の突起部201Cは、隣接する単電池201の外面に当接する。このように、単電池の間に配置されるスペーサ部材を省略した組電池に対しても本願発明は適用することができる。
【符号の説明】
【0036】
11 単電池 12 組電池 13 スペーサ部材
131 201C 第1の突起部
132 232 332 201D 第2の突起部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースに発電要素を収容した単電池を一方向に並べた電池群と、
前記ケースの外面のうち前記一方向に隣接する前記単電池と向きあうケース対向面に沿って配置されることにより、冷媒が流れる冷媒通路を形成する第1の突起部と、
前記冷媒通路に配置される第2の突起部と、
前記ケース対向面を含む面内における、前記第2の突起部の前記流れ方向に対する設置角度をαとしたときに、下記の(1)式を満足することを特徴とする組電池。
α<30°・・・・・・・・・(1)
【請求項2】
前記第2の突起部は、前記流れ方向の上流側から下流側に向かって高さが漸増する斜面部を有する請求項1に記載の組電池。
【請求項3】
前記第2の突起部は、三角柱形状であることを特徴とする請求項2に記載の組電池。
【請求項4】
前記一方向に隣接する前記単電池の間に介在するスペーサ部材を有し、
前記第1及び第2の突起部を前記スペーサ部材に形成したことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の組電池。
【請求項5】
前記単電池はリチウムイオン電池であることを特徴とする請求項4に記載の組電池。
【請求項6】
前記第1及び第2の突起部を前記ケースの外面に形成したことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の組電池。
【請求項7】
前記単電池はニッケル水素電池であることを特徴とする請求項6に記載の組電池。
【請求項8】
請求項1乃至7のうちいずれか一つに記載の組電池を搭載した車両。
【請求項1】
ケースに発電要素を収容した単電池を一方向に並べた電池群と、
前記ケースの外面のうち前記一方向に隣接する前記単電池と向きあうケース対向面に沿って配置されることにより、冷媒が流れる冷媒通路を形成する第1の突起部と、
前記冷媒通路に配置される第2の突起部と、
前記ケース対向面を含む面内における、前記第2の突起部の前記流れ方向に対する設置角度をαとしたときに、下記の(1)式を満足することを特徴とする組電池。
α<30°・・・・・・・・・(1)
【請求項2】
前記第2の突起部は、前記流れ方向の上流側から下流側に向かって高さが漸増する斜面部を有する請求項1に記載の組電池。
【請求項3】
前記第2の突起部は、三角柱形状であることを特徴とする請求項2に記載の組電池。
【請求項4】
前記一方向に隣接する前記単電池の間に介在するスペーサ部材を有し、
前記第1及び第2の突起部を前記スペーサ部材に形成したことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の組電池。
【請求項5】
前記単電池はリチウムイオン電池であることを特徴とする請求項4に記載の組電池。
【請求項6】
前記第1及び第2の突起部を前記ケースの外面に形成したことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の組電池。
【請求項7】
前記単電池はニッケル水素電池であることを特徴とする請求項6に記載の組電池。
【請求項8】
請求項1乃至7のうちいずれか一つに記載の組電池を搭載した車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【公開番号】特開2011−253736(P2011−253736A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−127349(P2010−127349)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
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