調整可能な特性を備えたソール構造を有するフットウェア製品
本発明は、フットウェア製品(100、200、300)の、特にソール構造(102、202、302)の特性を修正するためのシステムである。本フットウェアは、該ソール構造の踵部分に形成された空洞の上面と下面との間に伸びた、複数の別個の垂直方向に突き出た支柱エレメント(140、240、340)を含みうる。支柱エレメントの少なくとも1つは、インサートを収容するような形状の空隙(141、241)を含む。空隙(190、290、390)にはフットウェアの外部から到達可能であり、インサートを異なる物理的特性を有する代替用インサートと交換可能し、それによってフットウェアの特性を修正することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明はフットウェアの分野に関する。本発明は、より詳細には、ソール構造の特性を修正する可能なインサート(insert)を備えた、フットウェアのソール構造に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術の説明
運動用フットウェアの従来の製品は、特定の運動活動に用いることを特に目的として設計された甲部(upper)およびソール(sole)構造を有する。例えば、ランニングシューズは、足に通気性を与え、それによってフットウェアの全重量を減少させるとともに足の周囲の領域から汗を取り除く、軽量の甲部を実装している。ランニングシューズ用のソール構造は一般に、床反力の減衰およびエネルギー吸収の両方を含む高度のクッション性が得られるように設計されており、足に衝撃が加わった後の足の内向き回転を軽減するための動作制限部品を実装していることもある。バスケットボールシューズは一般に、足関節を捻挫から守る甲部、ならびに頻繁に行われる突進および急速な方向転換の際に安定性を付与するソールを実装している。さらに、サッカーシューズおよびフットボールシューズ用のソール構造は、天然芝競技場で高度の静止摩擦をもたらすスパイクを実装していることがある。
【0003】
種々のフットウェア形式間で差はあるものの、従来のフットウェア用のソール構造は一般に、インソール、ミッドソールおよびアウトソールと呼ばれる複数の層を含んでいる。インソールは、足に隣接して位置する薄くクッション性のある部材であり、フットウェアの快適性を高める。ミッドソールはソールの中央の層をなし、過度の回内といった有害な恐れのある足の動作を抑制すること;足を過剰な床反力から防御すること;およびこのような床反力を効率的な足指離床のために有益に利用することを含む、さまざまな目的を果たす。アウトソールはフットウェアの接地部品をなし、通常は、静止摩擦性を改良するための凹凸模様(texturing)を含む、耐久性があって耐摩耗性のある材料で作られている。
【0004】
よく用いられているタイプの従来のミッドソールの主な要素は、フットウェアの全体にわたって広がる、ポリウレタンまたはエチルビニルアセテートといった弾性のあるポリマー性発泡材料である。ミッドソールを設計する際に、フットウェア製造者は、ミッドソールがクッション性を付与する様式と安定性との均衡を保つようにする。一般に、ミッドソールが厚いほど、薄いミッドソールよりも高度のクッション性が得られると考えられるが、薄いミッドソールよりも安定性は低下すると考えられる。
【0005】
代替的な選択肢として、Kilgore et al.に対する米国特許第5,353,523号および第5,343,639号(参照として本明細書に組み入れられる)は、半硬質の上部プレートと下部プレートとの間に配置された発泡体支柱(foam column)を含むミッドソールを備えた、運動用フットウェア製品を開示している。一般に、発泡体支柱は、足の踵部分全体を支える。従来のフットウェア製品の踵部分は一般に発泡体材料のブロックを含み、Rudyに対する米国特許第4,183,156号および第4,219,945号に開示されているように、液体が充満した内袋(bladder)を実装している場合もある。これに対して、Kilgore特許に開示されたフットウェアの踵部分は、発泡体支柱および支柱の間を通り抜けて拡がる空隙(void)を含む。このため、従来の多くのミッドソール材料とは異なり、これらの発泡体支柱は一般に、発泡体材料の単位体積当たりの支持がより多く得られるように、より高い密度の発泡体を利用している。
【0006】
Kilgore特許に開示された発泡体支柱の動作特性は、主として、支柱の寸法形状および支柱用に選択した発泡体材料の特性を含む要因に依存する。特定の寸法および発泡体特性を有するように支柱を設計することにより、フットウェアのクッション性および安定性を、フットウェアの使用を意図している活動の具体的な要求に合致するように一般に調整することができる。例えば、ランニングシューズの場合には、寸法および発泡体特性を、より高度のクッション性が得られるように選択することができる。同様に、バスケットボールシューズの場合には、支柱の形状を、安定性の向上が得られるように選択することができる。
【0007】
上述の通り、クッション性および安定性は、個々の活動の具体的な要求に合致するように一般に調整することができる。一般に、寸法および発泡体特性は、着用者の具体的な体重、一般的に好ましい程度のクッション性、個々の活動、具体的な床面、およびある程度の動作制限に適応するように選択される。しかし、個々の対のフットウェアは、さまざまな程度のクッション性を好み、体重も広範囲にわたる個人によって購入され、着用される。さらに、フットウェアは、コンプライアンス特性が多岐にわたる床面上でのさまざまな活動のために用いられる。さらに、着用者が異なれば、異なる程度の回内制限または回外制限が必要になると考えられる。このため、あらかじめ定められた支柱寸法および発泡体特性では、個々の対のフットウェアを利用するすべての着用者の要求事項および嗜好に適応させるには不十分であると考えられる。
【発明の開示】
【0008】
発明の概要
本発明は、着用者の足を収容するための甲部および甲部と結びつけられたソール構造を備えたフットウェア製品である。ソール構造は、ソール構造内に形成された空洞(cavity)の内部に位置する、少なくとも1つの別個の垂直方向に突き出た支柱エレメントを含む。支柱エレメントは、フットウェアの外部から到達可能な空隙を含む。空隙は、空隙から脱着可能な第1のインサートを収容し、ソール構造は、フットウェアとは分離している複数の代替用インサートを含みうる。それぞれの代替用インサートは第1のインサートの物理的性質とは異なる物理的性質を有し、それぞれの代替用インサートは、ソール構造の特性を修正するために第1のインサートと交換可能である。第1のインサートおよび代替用インサートはそれぞれ、固定機構(securing mechanism)の第1の固定部分(securing portion)を含み、ソール構造は、固定機構の対応する固定部分を含む。第1の固定部分は、空隙内部で第1のインサートおよび代替用インサートのうち1つを固定するために、対応する固定部分と連結可能である。
【0009】
固定機構は、本発明の範囲において、さまざまな形状(configuration)を取りうる。例えば、固定機構の第1の固定部分が突起を含み、対応する固定部分が、ソール構造内に形成されたチャンネル(channel)、斜面(inclined plane)および受け口(receptacle)を含んでもよい。第1のインサートが空隙内に適切に配置されると、突起はチャンネルを通り、斜面を横切って上方に移動し、受け口の内部に収まる。または、空隙内部の第1のインサートおよび代替用インサートを固定するために別のタイプの固定機構を利用することもできる。
【0010】
支柱エレメントは、硬質材料または半硬質材料で形成された上部プレートと下部プレートとの間に配置することができる。下部プレートはアウトソールに隣接して位置し、下部プレートおよびアウトソールの両者はインサートを収容するための隙間(aperture)を形成する。対応する固定部分は下部プレート内に作ってもよい。しかし、または、対応する固定部分を下部プレート内に隙間と隣接させて作ってもよい。
【0011】
本発明を特徴づける新規性の本発明の利点および特徴は、添付した特許請求の範囲における詳細によって示されている。しかし、新規性の利点および特徴をさらによく理解するためには、本発明に関係したさまざまな態様および概念の説明および例示を行っている以下の記述事項および添付の図面を参照されたい。
【0012】
発明の詳細な説明
序論
図面および以下の考察を参照しながら、本発明によるフットウェア製品100、200および300を開示する。フットウェア100および200はランニングシューズとして描写および考察され、フットウェア300はバスケットボールシューズとして描写および考察される。しかし、フットウェア100、200および300に関して開示される概念は、例えば、ウォーキングシューズ、テニスシューズ、サッカーシューズ、フットボールシューズおよびクロストレーニング用シューズを含む、他の広範囲にわたる運動用フットウェアの形式に対しても適用される。さらに、本発明の概念は、作業用ブーツ、サンダル、ローファーおよび礼装用靴を含む、広範囲にわたる非運動用フットウェアに対しても適用される。したがって、本発明は、本明細書で開示した厳密な態様には限定されず、フットウェア全般に対して適用される。
【0013】
第1の態様
フットウェア100は図1〜5に示されており、これはソール構造102と結びつけられた甲部101を含む。甲部101は、例えば、互いに縫合または接着されて足を収容するための快適な構造を形成している発泡体材料、合成繊維材料および革の層を含む、従来的または非従来的な甲部でよい。ソール構造102は、一般に甲部101の内部の足底に対応する場所に位置し、それによってフットウェア100の快適性を高める薄いクッション性部材であるインソールを含んでもよい。ソール構造102はまた、フットウェア100の主なクッション層をなし、したがってフットウェア100が地面に対して圧縮された時に床反力を減衰させるとともにエネルギーを吸収するミッドソール110も含む。ミッドソール110の主な構成要素は、発泡体層120、上部プレート130、4つの支柱エレメント140a〜140d、中足部ウェッジ(midfoot wedge)150、リング160および下部プレート170である。さらに、ソール構造102は、アウトソール180および複数のインサート190a〜190dを含む。アウトソール180はフットウェア100の主な接地表面をなし、これはカーボンブラックゴム化合物などの耐摩耗性材料で作られていてもよく、静止摩擦を高めるための凹凸模様を含んでもよい。インサート190a〜190dはフットウェア100から脱着可能であり、アウトソール180を通ってミッドソール110中に延びている。より詳細には、インサート190a〜190dはそれぞれ支柱エレメント140a〜140dの内部に伸びるような形状を有する。
【0014】
足と地面との間でソール構造102が圧縮される走行動作または他の動作の際に、フットウェア100は個体に対してクッション性を付与する。すなわち、フットウェア100は、床反力を減衰させるとともに、さもなければ個体の下肢および足に伝達されるはずのエネルギーを吸収する。フットウェア100によって付与されるクッション性の程度は一般に、ソール構造102の全体的な剛性と関係する。一般に、剛性が高いほどそれに応じてクッション性は低くなり、剛性が低いほどそれに応じてクッション性は高くなる。したがって、剛性およびクッション性は一般に相反関係として相関している。
【0015】
従来のフットウェアでは、ソール構造の剛性はフットウェア製造者によってあらかじめ定められている。しかし、すべての個体が、フットウェア製造者によってあらかじめ定められた特定の程度の剛性を要求または嗜好するとは限らない。個体の質量が異なれば、異なる程度の剛性が得られるソール構造を好む可能性がある。しかし少なくとも、選択される剛性は、人が歩く、走る、跳躍する、または別の様式でソール構造102が圧縮される際に、上部プレート130が下部プレート170と接触するのを防ぐのに十分であるべきである。個体によっては、ある種の活動に対してはより低い剛性を示し、また別の活動に対してはより高い剛性を示すようなソール構造を好むことも考えられる。さらに、個体が、土、芝生または砂地といったコンプライアンス性表面ではより高い剛性を好み、コンクリートまたはアスファルトといった非コンプライアンス性表面ではより低い剛性を好むことも考えられる。さらに、過度の回内または過度の回外がある個体は、フットウェア製品の外側および内側が異なる程度の剛性を示すことを好むことも考えられる。
【0016】
ソール構造の剛性の程度があらかじめ定められている従来のフットウェア製品とは異なり、フットウェア100には、ソール構造102の剛性特性ならびに他の特性を修正することを可能にする調整機構が組み込まれている。ソール構造102における剛性の主な決定要因は、支柱エレメント140a〜140dとインサート190a〜190dとの組み合わせである。以上に考察したように、インサート190a〜190dはアウトソール180を通ってそれぞれ支柱エレメント140a〜140dの中に伸びている。以下にさらに詳細に考察するように、インサート190a〜190dの物理的性質を変更することによって、ソール構造102の剛性を改変することができる。ソール構造102の剛性に加えて、例えば、ソール構造102が足の動作を制限する様式などのような特性を修正することもできる。
【0017】
ここで、ソール構造102のさまざまな要素について詳細に考察する。以下の考察の一助となるように、フットウェア100を以下の3つの大まかな領域に分けることができる:爪先を含む、足の前方部分に概ね対応する前部領域103;土踏まず(arch)を含む、足の中央部分に概ね対応する中足部領域104;および踵に概ね対応する踵領域105。領域103〜105はフットウェア100の厳密な区域を定めることを意図したものではない。そうではなくて、領域103〜105は以下の考察の一助となるような大まかな区域を定めることを意図している。
【0018】
発泡体層120はフットウェア100の全長にわたって甲部101と直接結びつけられており、ソール構造102によって付与されるクッション性の一部分をもたらす。前部領域103では、発泡体層120は甲部101とアウトソール180との間に伸びている。しかし、踵領域105、および中足部領域104の一部分では、発泡体層120は甲部101と上部プレート130との間に伸びている。発泡体層120の上面は、足の形に順応する輪郭を有しうる。このため、発泡体層120は、例えば、中足部領域104の内側の突出したアーチ、足の側面に沿って拡がった突出した周辺区域、および踵を収容するための凹みを含みうる。発泡体層120の厚さは、フットウェア100の長軸方向に沿って異なってもよい。例えば、発泡体層120は踵領域105および中足部領域104で比較的一定な厚さであってよい。しかし、前部領域103では、発泡体層120の厚さはフットウェア100の前端に向かって薄くなりうる。発泡体層120のために適した材料には、従来のフットウェアのミッドソールによく組み込まれている、エチルビニルアセテートおよびポリウレタン発泡体などの発泡体材料が含まれる。
【0019】
上部プレート130は、踵領域105および中足部領域104において発泡体層120の下面と結びつけられている。上部プレート130の上面は踵を収容するための凹みを構成しうる。上部プレート130の下面は支柱エレメント140a〜140dと連結されており、上部プレート130の主な目的は、踵領域105において足を支えるとともに支柱エレメント140a〜140dに力を分散させるための半硬質構造を提供することである。上部プレート130のために適した材料には、ポリエステル、ナイロンまたはポリエーテルブロックコポリアミドといった、適度の曲げ弾性率を有する、軽量で耐久性のあるさまざまなポリマー材料が含まれる。また、上部プレート130が、グラスファイバーまたはカーボンファイバーといった、ポリマーとさまざまな繊維または粒子状物質との配合物である複合材料で形成されていてもよい。フットウェア100は、踵が爪先よりも高くなり、中足部領域104に高い踵区域から低い爪先区域への移行部が存在するような様式で、足を支えるように構成されている。したがって、上部プレート130は踵領域105では概ね水平であるが、中足部領域104では下向きに傾いて移行部をもたらす。
【0020】
支柱エレメント140a〜140dは、垂直方向に突き出た構成要素であり、インサート190a〜190dとの組み合わせにより、ソール構造102における剛性の主な決定要因となる。図1〜5に示されているように、フットウェア100は、以下のように配置された4つの支柱エレメント140a〜140dを含む:支柱エレメント140aはフットウェア100の後方-外側の隅に配置される;支柱エレメント140bはフットウェア100の後方-内側の隅に配置される;支柱エレメント140cは支柱エレメント140aの前方かつフットウェア100の外側に配置される;および支柱エレメント140dは支柱エレメント140bの前方かつフットウェア100の内側に配置される。または、フットウェア100が、より少数または多数の支柱エレメント140a〜140dを含み、支柱エレメント140a〜140dが、前部領域103および中足部領域104を含む、フットウェア100の他の部分に配置されてもよい。
【0021】
支柱エレメント140a〜140dは垂直方向に突き出た構造を有し、上部プレート130と下部プレート170との間に形成される空洞の内部に配置されている。このため、各支柱エレメント140a〜140dは、下部プレート170と上部プレート130との間を上向きに伸びて、踵区域105における上部プレート130の支えとなる。図示されているように、支柱エレメント140a〜140dは概ね円筒状の構造を有するが、例えば、円錐形、角錐形、立方形または球形を含む、本発明の範囲に含まれる他のさまざまな構造形態を有してもよい。支柱エレメント140a〜140dの外面は平滑でもよく、または起伏を含んでもよい。図面に示されているように、支柱エレメント140a〜140dはそれぞれ、支柱エレメント140a〜140dの外面に外接した突起を有する。代替的な態様において、支柱エレメント140a〜140dは、外面にある凹みの内部に設置された別個のリングを含んでもよく、またはリングを含まなくてもよい。したがって、支柱エレメント140a〜140dは、本発明の範囲に含まれる広範囲にわたる形状を有しうる。
【0022】
図面に示されているように、支柱エレメント140a〜140dはそれぞれ、支柱エレメント140a〜140dの長軸方向に沿って伸びた空隙141を含む。しかし、本発明の範囲において、すべての支柱エレメント140a〜140dが空隙141を含むことは必要ではない。ある種の用途においては、支柱エレメント140a〜140dのうち1つのみが空隙141を含んでもよい。一般に、空隙141は複数のインサート190a〜190dの1つを収容するような形状を有する。支柱エレメント140a〜140dは、一体型基部142によって連結されてもよい。基部142の存在にもかかわらず、支柱エレメント140a〜140dは、それぞれの個々の支柱エレメント140a〜140dが上向きに伸びている別個の形状を有する。
【0023】
インサート190a〜190dとの組み合わせにより、支柱エレメント140a〜140dはソール構造102における全体的な剛性を決定する。以上に考察したように、剛性はクッション性と関係がある。支柱エレメント140a〜140dはソール構造102によって付与されるクッション性のかなりの部分をもたらし、支柱エレメント140a〜140d用に選択される材料はこの目的を促進すべきである。支柱エレメント140a〜140dのために適した材料には、例えば、落下ボール反発試験でエネルギーを少なくとも35〜70%の範囲で返還する、ゴム、エチルビニルアセテートまたはポリウレタン発泡体がある。さらに、適した材料は、その本来の縦幅の50〜70%に500,000サイクルを超えて反復して圧縮された場合にも構造的完全性を保つような十分な耐久性を有しうる。さらに、比重が0.5〜0.7g/cm3で、硬度がアスカーC尺度で70〜76で、剛性が60%圧縮時に110〜130kN/mである微細発泡体を用いることもできる。または、Kilgore et al.に対する米国特許第5,353,523号および第5,343,639号(これらは参照として本明細書に組み入れられ、背景技術の説明の項で考察されている)に開示されたタイプの微細エラストマー発泡体を用いることもできる。
【0024】
上部プレート130と下部プレート170との間の区域に、支柱エレメント140a〜140dに加えて、支柱エレメント140a〜140dの前方に配置された中足部ウェッジ150を含めることもできる。中足部ウェッジ150の機能は、衝撃力を吸収するとともにフットウェア100の中足部領域104を支え、それによって上部プレート130の中足部領域104での崩壊を防止することである。中足部ウェッジ150の上面は(おそらくは接着剤によって)上部プレート130と付着している。同様に、中足部ウェッジ150の下面は下部プレート170と付着している。中足部ウェッジ150のために適した材料には、支柱エレメント140a〜140dに関して以上に述べた材料が含まれる。
【0025】
各々の支柱エレメント140a〜140dが、リング160の1つを取り囲むように伸びていてもよい。図4Aに示されているように、下部プレート170の一部分が、リング160と接触するように空隙141の中に伸びていてもよい。リング160の目的の1つは、インサート190a〜l90dの過剰な挿入を防ぐことである。または、下部プレート170を、同様の目的を果たすように成形することもできる。リング160のために適した材料には、上部プレート130に関して述べた材料が含まれる。
【0026】
下部プレート170は支柱エレメント140a〜140dおよびリング160の下方に位置しており、中足部領域104内に伸びてそれによって中足部ウェッジ150の下方に伸びてもよい。上部プレート130と同じように、下部プレート170は、支柱エレメント140a〜140dに力を分散させる半硬質構造を提供する。アウトソール180が地面に対して圧縮されると、上向きの力が下部プレート170に向けられる。下部プレート170が柔軟性の高い材料で形成されているならば、アウトソール180と地面との間の接触点のすぐ上方に位置する支柱エレメント140a〜140dのみが圧縮力を受けると考えられる。
【0027】
下部プレート170は、支柱エレメント140a〜140dの空隙141と並置された4つの隙間171を含む。以下にさらに詳細に考察するように、インサート190a〜190dは、アウトソール180および下部プレート170を通って突き出ることによって空隙141の中に伸びている。このため、隙間171はインサート190a〜190dに対して空隙141への到達性を与える。到達性を与えることに加えて、隙間171は、インサート190a〜190dの位置を空隙141内に固定する固定機構の一部分も含みうる。各々の隙間171に位置する固定機構の部分は、チャンネル172、斜面173および受け口174を含み、これらについては以下にさらに詳細に説明する。
【0028】
アウトソール180は、踵領域105および中足部領域104で下部プレート170の下面と結びつけられている。しかし、前部領域103では、アウトソール180は発泡体層120の下面と結びつけられている。アウトソール180はフットウェア100の主な接地表面をなし、これは静止摩擦を高めるための凹凸模様を含むカーボンブラックゴム化合物などの耐摩耗性材料で作られていてもよい。下部プレート170と同じように、アウトソール180は空隙141と並置された隙間181およびチャンネル172と並置された溝183を含み、それにより、インサート190a〜190dに対してアウトソール180を通じての空隙141への到達性を与える。また、アウトソール180は、隙間181の内部に配置されてインサート190a〜190dを摩耗から保護するキャップ182も含みうる。キャップ182はアウトソール180を形成するものと同じ材料で形成されてよく、キャップ182は例えば摩擦力によって保持されてもよい。さらに、キャップ182はインサート190a〜190dと永続的に固定されていてもよい。
【0029】
インサート190a〜190dは、隙間181および171を通って突き出て、それによってそれぞれ支柱エレメント140a〜140dの空隙141の中に伸びるような形状を有する。各インサート190a〜190dは一般に、例えば接着剤で連結されるか1つの単位として成形された第1の部分191および第2の部分192から形成される。第1の部分191はインサート190a〜190dの大部分をなし、インサート190a〜190dがフットウェア100と連結された場合には空隙141の内部に位置する。第1の部分191は、種々の程度の剛性、コンプライアンスおよび圧縮性を有するさまざまな材料から形成されうる。しかし、一般的には、第1の部分191を形成する材料は支柱エレメント140a〜140dを形成する材料と類似していると考えられるものの、異なる材料特性を有してもよい。第2の部分192は一般的には全体が空隙141の中に伸びているわけではなく、インサート190a〜190dがフットウェア100と連結された場合には主として隙間171および181の内部に位置する。第2の部分192のために適した材料は、第1の部分191を形成する材料よりも硬質かつ耐久性のある材料であってよく、これには上部プレート130および下部プレート170に関して述べた材料が含まれる。または、第2の部分192を形成する材料が、第1の部分191を形成する材料と同じであってもよい。また、第2の部分192は、インサート190a〜190dの位置を空隙141内に固定する固定機構の対応する部分を構成する1つまたは複数の突起193も含みうる。
【0030】
個人がインサート190a〜190dの1つを隙間171および181を通して空隙141内に挿入すると、第1の部分191は一般に支柱エレメント140a〜140dの表面の少なくとも一部分と接触し、それによって空隙141のかなりの部分を満たし、第2の部分192は隙間171および181の内部に配置されると考えられる。第2の部分192を隙間171および181の内部に正しく配置させるために、突起193は溝183およびチャンネル172を通って上向きに移動する。続いて、選択されたインサート190a〜190dの1つが回転することで、突起193が斜面173に沿って滑り、下部プレート170に形成された受け口174に嵌合する。このようにして、インサート190a〜190dがフットウェア100に対して正しく配置されると、突起193は受け口174の内部に確実に配置される。インサート190a〜190dは個人の指によって取り外しおよび挿入が可能であってもよいが、取り外しおよび挿入を補助するために取り外し装置を用意してもよい。図4Aに示されているように、第2の部分192は取り外し装置を収容しうる凹み194をなしており、この装置はインサート190a〜190dの取り外しおよび挿入を補助する任意の製品であってもよく、またはねじ回し、指の爪もしくは流通貨幣のような一般的な物体でもよい。キャップ182には、取り外し装置を凹み194に到達させるためのスロットも形成されている。
【0031】
インサート190a〜190dは、図4Aでは、支柱エレメント140a〜140dの上面よりも幾分上方に伸びたものとして示されている。このため、フットウェア100に挿入されると、インサート190a〜190dは幾分圧縮される。しかし、代替的な態様において、インサート190a〜190dは支柱エレメント140a〜140dの上面に一致する長さでもよく、または支柱エレメント140a〜140dの上面よりも下方までにしか伸びていなくてもよい。
【0032】
インサート190a〜190dを、第1の部分191の外面に外接した囲みを含むように構成することもできる。凹みは、インサート190a〜190dの特性を識別する目的に利用することができる。例えば、インサート190a〜190dの上部に隣接して位置するリングは比較的硬い材料を示し、インサートの下部に隣接して位置するリングは比較的柔らかい材料を示してもよい。インサート190a〜190dの表面に刻印された数字または異なる色などの他の表示は、材料特性を識別する代替的な手法である。
【0033】
本発明の操作に関して、図5を参照しながらさらに詳細に考察する。この考察を目的として、フットウェア100が当初、各空隙141a〜141dが同一なインサート190a〜190dをそれぞれ含むような形状を有することを仮定する。この形状において、形状および材料の点で実質的に同一である支柱エレメント140a〜140dは、同じく形状および材料の点で実質的に同一であるインサート190a〜190dを含むと考えられる。このため、踵領域105は、実質的に同一な剛性特性を有する、支柱エレメント140a〜140dとインサート190a〜190dとの組み合わせを4つ含むと考えられる。この形状は、過度の回内が起こらない個体には適していると思われるが、過度の回内が起こる個体は、ソール構造102の後方-外側の隅における剛性が踵領域105の他の部分よりも低いことを望むと考えられる。ソール構造102の剛性特性を改変するためには、その個体がインサート190aを代替用インサート190a'に交換するとよい。代替用インサート190a'の第1の部分191が、インサート190aの第1の部分191よりも剛性の低い材料で形成されていれば、代替用インサート190a'を空隙141aに挿入することによって後方-外側の隅におけるソール構造102の剛性が低下し、それによって個体に回内制限の手段が提供されると考えられる。このように、インサート190a〜190dを、異なる物理的性質を有する代替用インサート190a'-190d'に交換する行為により、ソール構造102の特性が改変される。
【0034】
物理的特性は種々のインサート190a〜190dの間で異なってよく、これは例えば、インサート190a〜190dを形成する材料、材料の特定の特性、インサート190a〜190dの形、およびインサート190a〜190dのサイズを含む、さまざまな要因と関係する。以上の例において、インサート190aが発泡ポリウレタンで形成され、代替用インサート190a'が微細発泡体で形成されてもよい。同様に、インサート190aおよび代替用インサート190a'が、同じ材料ではあるが密度の異なるものから形成されてもよい。異なる材料から形成されることに加えて、インサート190aおよび代替用インサート190a'が、例えば、異なる形、異なる周囲長または異なる長さを有してもよい。したがって、本発明は、種々のインサート190a〜190dと代替用インサート190a'-190d'の間で異なる可能性のある、広範囲にわたる物理的特性を包含する。
【0035】
回内制限が本発明の唯一の目的ではない。以上に考察したように、すべての個体が、フットウェア製造者によってあらかじめ定められた特定の程度の剛性を要求または嗜好するわけではない。質量の異なる個体は、異なる程度の剛性が得られるソール構造を好むと考えられる。したがって、個々人がすべてのインサート190a〜190dを異なる剛性を有する代替用インサート190a'〜190d'に交換し、それによってソール構造102の全体的な剛性を望ましい様式で変化させるとよい。同様に、芝生または砂などのコンプライアンス性表面の上を走る個体は、ソール構造102の剛性がより高いことを好むと思われる。したがって、個々人がインサート190a〜190dをより剛性の高い代替用インサート190a'〜190d'と交換し、それによってソール構造102の全体的な剛性を高めるとよい。個体がまた、ソール構造102の特性を変更することにより、フットウェア100が個々の活動に対して(例えば、ウォーキングに対比してランニングに)より適する形状となることを見いだす可能性もある。
【0036】
以上の考察は、1つのインサート190a〜190dを代替用インサート190a'-190d'と交換することによって達成されるソール構造102の剛性の改変に対象を絞っている。支柱エレメント140a〜140dの構造を、インサート190a〜190dを追加することなく、個体を支えるように設計することもできる。したがって、個々の支柱エレメント140a〜140dが少なくとも可能な程度の剛性を有する形状となるように、個々人が1つまたは複数のインサート190a〜190dをすべて除去するように選択することも可能である。
【0037】
第2の態様
本発明の第2の態様は、図6〜9にフットウェア200を参照しながら開示されている。フットウェア200の主な要素は、甲部201、および甲部201と結びつけられたソール構造202である。ソール構造202は、ミッドソール210、アウトソール280および複数のインサート290を含む。ミッドソール210はさらに、発泡体層220、上部プレート230、4つの支柱エレメント240、中足部ウェッジ250および下部プレート270を含む。ミッドソール210のデザインは、図面に示されているように、フットウェア100のリング160に対応するリングを含んでいないことに注意されたい。このように、本発明の異なる態様は、本発明の特性修正という目的を達成するために異なる要素を有しうる。
【0038】
支柱エレメント240は、一般的な円錐台の形態、および支柱エレメント140a〜140dにおける肉厚よりも著しく薄い肉厚を有する。インサート290が存在しなければ、支柱エレメント240は個体の体重を支えることができないと考えられる。これはフットウェア200の望ましくない特質であるように思われるが、この特性は個体に、ソール構造202の特性に対するより高度の制御をもたらす。フットウェア100を参照すれば、支柱エレメント140a〜140dは、個体を完全に支えるのに十分な厚さを有する。したがって、支柱エレメント140a〜140dは、ソール構造102の全体的な特性を決定する上で大きな役割を果たしている。しかし、フットウェア200では、支柱エレメント240が与える支えは著しく弱い。したがって、ソール構造202の特性の主な決定要因はインサート290である。このため、ある一定範囲の物理的性質を有するインサート290はソール構造202の全体的な特性に大きな影響を及ぼすと考えられるが、同じ範囲の物理的性質を有するインサート190a〜190dは、支柱エレメント140a〜140dの厚さが特性に及ぼす影響のために、ソール構造102の特性を同じ程度には変化させないと考えられる。したがって、支柱エレメント240は、ソール構造202の全体的な修正可能性に対してほとんどまたは全く影響を及ぼさないと考えられる。
【0039】
支柱エレメント240は、支柱エレメント140a〜140dに関して述べた材料から形成されてもよい。しかし、支柱エレメント240の肉厚が薄いため、少なくとも半透明の材料を用いると個体がインサート290を見ることが可能になる。このような材料には、例えば、熱可塑性ポリウレタン、ナイロンおよびゴムのある種の配合物が含まれる。これはフットウェア200に独特な美的特性を付与する能力があるだけでなく、具体的な物理的特性を識別するための表示がなされている可能性のあるインサート290を個人を見ることも可能になる。
【0040】
各インサート290は、異なる材料で形成された第1の部分291および第2の部分292を含む。第1の部分291は支柱エレメント240の空隙241内に伸びるが、第2の部分292は下部プレート270内の隙間271およびアウトソール280内の隙間281を通って突き出ている。第1の部分291は、さまざまな範囲の特性を提供する種々の材料または種々の寸法で形成されうる。第2の部分292は、インサート290を支柱エレメント240の内部で確実に保持するための固定機構のために適した半硬質材料で形成されうる。フットウェア100の固定機構とは対照的に、下部プレート270は突起272を含み、各インサート290は、固定インサート290を支柱エレメント240の内部に固定した時に突起272を導いて設置する動作をするチャンネル293、斜面294および受け口295を含む。したがって、この固定機構は、フットウェア100の固定機構と同様の様式で動作する。インサート290はまた、第2の部分292の下面に結びつけられた永続的に固定されたキャップ296も含む。
【0041】
フットウェア200を図面に開示し、ランニングシューズの構造に関連して考察してきた。しかし、さらに別の態様において、支柱エレメント240の一般的な構造および特性を有する支柱エレメントを、例えばバスケットボールシューズなどの他の形式のフットウェアに組み込むこともできる。バスケットボールシューズに組み込む場合には、支柱エレメント240は、フットウェア300に関する以下の考察において開示される上面と類似した傾斜付きの上面を有するように修正してもよい。
【0042】
第3の態様
フットウェア100およびフットウェア200は、ランニングシューズに関連して開示してきた本発明の2つの態様である。フットウェア300は図10〜13に示されており、本発明をバスケットボールシューズに関連して開示している。フットウェア300の主な要素は、甲部301、および甲部301と結びつけられたソール構造302である。ソール構造302は、ミッドソール310、アウトソール380および複数のインサート390を含む。ミッドソール310はさらに、着用者の踵の周囲に広がる上部プレート330、傾斜付きの上面を有する4つの支柱エレメント340、中足部ウェッジ350および下部プレート370を含む。これまでの態様とは対照的に、支柱エレメント340および中足部ウェッジ350は共通基部320と一体化されている。フットウェア300はまた、インサート390の下に配置されたキャップ382を含んでもよい。
【0043】
これまでの態様と同じように、インサート390は、ソール構造302の剛性を修正するために代替用インサート390と交換することができる。一般に、バスケットボールの試合に固有の可動範囲は、ランニングで用いる可動範囲よりもはるかに大きい。例えば、バスケットボールは一般に、急速な方向転換、突進および跳躍を必要とする。このため、バスケットボールに用いられるフットウェアは一般に、ランニング用のフットウェアよりも安定性が高い。ソール構造302の安定性を高めるためには、支柱エレメント340を内側-外側方向に比較的幅広い間隔で配置するとよい。さらに、インサート390の取り外しおよび交換により、剛性および安定性が個体の好みに応じて修正されるようにソール構造302の全体的な特性が修正される。
【0044】
図示されているように、フットウェア300は、フットウェア100に組み込まれた固定システムと類似した固定システムを含む。しかし、フットウェア100またはフットウェア200に関連して開示した固定システムはいずれも、フットウェア300に用いることができる。また、フットウェア300に、さまざまな代替的な固定システムの1つを組み入れてもよい。例えば、下部プレート370にねじ筋を入れ、インサート390に対応するねじ筋を含めてもよい。さらに、下部プレート370が、インサート390内の凹みと嵌合する突起を含んでもよい。以上に開示したように、固定システムの対応する部分は、種々の下部プレート170、270および370、ならびにインサート190a〜190d、290および390に配置される。代替的な態様において、固定システムを、例えば、種々の支柱エレメント140a〜140d、240および340に組み込むこともできる。利用しうるそのほかの固定システムには、例えば、止めねじ、バンドストラップまたはスナップリングが含まれる。
【0045】
本発明を、以上および添付の図面において、さまざまな態様を参照しながら開示してきた。しかし、本開示によって果たされる目的は、本発明に関係するさまざまな特徴および概念の例を提供するこであり、発明の範囲を限定することではない。当業者は、添付する特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲を逸脱することなく、上記の態様に対してさまざまな変更および修正を行いうることを認識していると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
上記の本発明の概要、ならびに以下の本発明の詳細な説明は、添付の図面とともに読まれると、より良く理解されるであろう。
【図1】本発明の第1の態様によるフットウェア製品の側面立面図である。
【図2】図1に示したフットウェアのソール構造の一部分の分解斜視図である。
【図3】図2に示した部分の平面図である。
【図4A】図3中の線4A-4Aによって定められた断面図である。
【図4B】図1中の線4B-4Bによって定められた断面図である。
【図5】複数の代替用インサートを備えたフットウェアの斜視図である。
【図6】本発明の第2の態様によるフットウェア製品の側面立面図である。
【図7】図6に示されたフットウェアのソール構造の一部分の分解斜視図である。
【図8】図7に示された部分の平面図である。
【図9】図8中の線9-9によって定められた断面図である。
【図10】本発明の第3の態様によるフットウェア製品の側面立面図である。
【図11】図10に示されたフットウェアのソール構造の一部分の分解斜視図である。
【図12】図11に示された部分の平面図である。
【図13】図12中の線13-13によって定められた断面図である。
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明はフットウェアの分野に関する。本発明は、より詳細には、ソール構造の特性を修正する可能なインサート(insert)を備えた、フットウェアのソール構造に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術の説明
運動用フットウェアの従来の製品は、特定の運動活動に用いることを特に目的として設計された甲部(upper)およびソール(sole)構造を有する。例えば、ランニングシューズは、足に通気性を与え、それによってフットウェアの全重量を減少させるとともに足の周囲の領域から汗を取り除く、軽量の甲部を実装している。ランニングシューズ用のソール構造は一般に、床反力の減衰およびエネルギー吸収の両方を含む高度のクッション性が得られるように設計されており、足に衝撃が加わった後の足の内向き回転を軽減するための動作制限部品を実装していることもある。バスケットボールシューズは一般に、足関節を捻挫から守る甲部、ならびに頻繁に行われる突進および急速な方向転換の際に安定性を付与するソールを実装している。さらに、サッカーシューズおよびフットボールシューズ用のソール構造は、天然芝競技場で高度の静止摩擦をもたらすスパイクを実装していることがある。
【0003】
種々のフットウェア形式間で差はあるものの、従来のフットウェア用のソール構造は一般に、インソール、ミッドソールおよびアウトソールと呼ばれる複数の層を含んでいる。インソールは、足に隣接して位置する薄くクッション性のある部材であり、フットウェアの快適性を高める。ミッドソールはソールの中央の層をなし、過度の回内といった有害な恐れのある足の動作を抑制すること;足を過剰な床反力から防御すること;およびこのような床反力を効率的な足指離床のために有益に利用することを含む、さまざまな目的を果たす。アウトソールはフットウェアの接地部品をなし、通常は、静止摩擦性を改良するための凹凸模様(texturing)を含む、耐久性があって耐摩耗性のある材料で作られている。
【0004】
よく用いられているタイプの従来のミッドソールの主な要素は、フットウェアの全体にわたって広がる、ポリウレタンまたはエチルビニルアセテートといった弾性のあるポリマー性発泡材料である。ミッドソールを設計する際に、フットウェア製造者は、ミッドソールがクッション性を付与する様式と安定性との均衡を保つようにする。一般に、ミッドソールが厚いほど、薄いミッドソールよりも高度のクッション性が得られると考えられるが、薄いミッドソールよりも安定性は低下すると考えられる。
【0005】
代替的な選択肢として、Kilgore et al.に対する米国特許第5,353,523号および第5,343,639号(参照として本明細書に組み入れられる)は、半硬質の上部プレートと下部プレートとの間に配置された発泡体支柱(foam column)を含むミッドソールを備えた、運動用フットウェア製品を開示している。一般に、発泡体支柱は、足の踵部分全体を支える。従来のフットウェア製品の踵部分は一般に発泡体材料のブロックを含み、Rudyに対する米国特許第4,183,156号および第4,219,945号に開示されているように、液体が充満した内袋(bladder)を実装している場合もある。これに対して、Kilgore特許に開示されたフットウェアの踵部分は、発泡体支柱および支柱の間を通り抜けて拡がる空隙(void)を含む。このため、従来の多くのミッドソール材料とは異なり、これらの発泡体支柱は一般に、発泡体材料の単位体積当たりの支持がより多く得られるように、より高い密度の発泡体を利用している。
【0006】
Kilgore特許に開示された発泡体支柱の動作特性は、主として、支柱の寸法形状および支柱用に選択した発泡体材料の特性を含む要因に依存する。特定の寸法および発泡体特性を有するように支柱を設計することにより、フットウェアのクッション性および安定性を、フットウェアの使用を意図している活動の具体的な要求に合致するように一般に調整することができる。例えば、ランニングシューズの場合には、寸法および発泡体特性を、より高度のクッション性が得られるように選択することができる。同様に、バスケットボールシューズの場合には、支柱の形状を、安定性の向上が得られるように選択することができる。
【0007】
上述の通り、クッション性および安定性は、個々の活動の具体的な要求に合致するように一般に調整することができる。一般に、寸法および発泡体特性は、着用者の具体的な体重、一般的に好ましい程度のクッション性、個々の活動、具体的な床面、およびある程度の動作制限に適応するように選択される。しかし、個々の対のフットウェアは、さまざまな程度のクッション性を好み、体重も広範囲にわたる個人によって購入され、着用される。さらに、フットウェアは、コンプライアンス特性が多岐にわたる床面上でのさまざまな活動のために用いられる。さらに、着用者が異なれば、異なる程度の回内制限または回外制限が必要になると考えられる。このため、あらかじめ定められた支柱寸法および発泡体特性では、個々の対のフットウェアを利用するすべての着用者の要求事項および嗜好に適応させるには不十分であると考えられる。
【発明の開示】
【0008】
発明の概要
本発明は、着用者の足を収容するための甲部および甲部と結びつけられたソール構造を備えたフットウェア製品である。ソール構造は、ソール構造内に形成された空洞(cavity)の内部に位置する、少なくとも1つの別個の垂直方向に突き出た支柱エレメントを含む。支柱エレメントは、フットウェアの外部から到達可能な空隙を含む。空隙は、空隙から脱着可能な第1のインサートを収容し、ソール構造は、フットウェアとは分離している複数の代替用インサートを含みうる。それぞれの代替用インサートは第1のインサートの物理的性質とは異なる物理的性質を有し、それぞれの代替用インサートは、ソール構造の特性を修正するために第1のインサートと交換可能である。第1のインサートおよび代替用インサートはそれぞれ、固定機構(securing mechanism)の第1の固定部分(securing portion)を含み、ソール構造は、固定機構の対応する固定部分を含む。第1の固定部分は、空隙内部で第1のインサートおよび代替用インサートのうち1つを固定するために、対応する固定部分と連結可能である。
【0009】
固定機構は、本発明の範囲において、さまざまな形状(configuration)を取りうる。例えば、固定機構の第1の固定部分が突起を含み、対応する固定部分が、ソール構造内に形成されたチャンネル(channel)、斜面(inclined plane)および受け口(receptacle)を含んでもよい。第1のインサートが空隙内に適切に配置されると、突起はチャンネルを通り、斜面を横切って上方に移動し、受け口の内部に収まる。または、空隙内部の第1のインサートおよび代替用インサートを固定するために別のタイプの固定機構を利用することもできる。
【0010】
支柱エレメントは、硬質材料または半硬質材料で形成された上部プレートと下部プレートとの間に配置することができる。下部プレートはアウトソールに隣接して位置し、下部プレートおよびアウトソールの両者はインサートを収容するための隙間(aperture)を形成する。対応する固定部分は下部プレート内に作ってもよい。しかし、または、対応する固定部分を下部プレート内に隙間と隣接させて作ってもよい。
【0011】
本発明を特徴づける新規性の本発明の利点および特徴は、添付した特許請求の範囲における詳細によって示されている。しかし、新規性の利点および特徴をさらによく理解するためには、本発明に関係したさまざまな態様および概念の説明および例示を行っている以下の記述事項および添付の図面を参照されたい。
【0012】
発明の詳細な説明
序論
図面および以下の考察を参照しながら、本発明によるフットウェア製品100、200および300を開示する。フットウェア100および200はランニングシューズとして描写および考察され、フットウェア300はバスケットボールシューズとして描写および考察される。しかし、フットウェア100、200および300に関して開示される概念は、例えば、ウォーキングシューズ、テニスシューズ、サッカーシューズ、フットボールシューズおよびクロストレーニング用シューズを含む、他の広範囲にわたる運動用フットウェアの形式に対しても適用される。さらに、本発明の概念は、作業用ブーツ、サンダル、ローファーおよび礼装用靴を含む、広範囲にわたる非運動用フットウェアに対しても適用される。したがって、本発明は、本明細書で開示した厳密な態様には限定されず、フットウェア全般に対して適用される。
【0013】
第1の態様
フットウェア100は図1〜5に示されており、これはソール構造102と結びつけられた甲部101を含む。甲部101は、例えば、互いに縫合または接着されて足を収容するための快適な構造を形成している発泡体材料、合成繊維材料および革の層を含む、従来的または非従来的な甲部でよい。ソール構造102は、一般に甲部101の内部の足底に対応する場所に位置し、それによってフットウェア100の快適性を高める薄いクッション性部材であるインソールを含んでもよい。ソール構造102はまた、フットウェア100の主なクッション層をなし、したがってフットウェア100が地面に対して圧縮された時に床反力を減衰させるとともにエネルギーを吸収するミッドソール110も含む。ミッドソール110の主な構成要素は、発泡体層120、上部プレート130、4つの支柱エレメント140a〜140d、中足部ウェッジ(midfoot wedge)150、リング160および下部プレート170である。さらに、ソール構造102は、アウトソール180および複数のインサート190a〜190dを含む。アウトソール180はフットウェア100の主な接地表面をなし、これはカーボンブラックゴム化合物などの耐摩耗性材料で作られていてもよく、静止摩擦を高めるための凹凸模様を含んでもよい。インサート190a〜190dはフットウェア100から脱着可能であり、アウトソール180を通ってミッドソール110中に延びている。より詳細には、インサート190a〜190dはそれぞれ支柱エレメント140a〜140dの内部に伸びるような形状を有する。
【0014】
足と地面との間でソール構造102が圧縮される走行動作または他の動作の際に、フットウェア100は個体に対してクッション性を付与する。すなわち、フットウェア100は、床反力を減衰させるとともに、さもなければ個体の下肢および足に伝達されるはずのエネルギーを吸収する。フットウェア100によって付与されるクッション性の程度は一般に、ソール構造102の全体的な剛性と関係する。一般に、剛性が高いほどそれに応じてクッション性は低くなり、剛性が低いほどそれに応じてクッション性は高くなる。したがって、剛性およびクッション性は一般に相反関係として相関している。
【0015】
従来のフットウェアでは、ソール構造の剛性はフットウェア製造者によってあらかじめ定められている。しかし、すべての個体が、フットウェア製造者によってあらかじめ定められた特定の程度の剛性を要求または嗜好するとは限らない。個体の質量が異なれば、異なる程度の剛性が得られるソール構造を好む可能性がある。しかし少なくとも、選択される剛性は、人が歩く、走る、跳躍する、または別の様式でソール構造102が圧縮される際に、上部プレート130が下部プレート170と接触するのを防ぐのに十分であるべきである。個体によっては、ある種の活動に対してはより低い剛性を示し、また別の活動に対してはより高い剛性を示すようなソール構造を好むことも考えられる。さらに、個体が、土、芝生または砂地といったコンプライアンス性表面ではより高い剛性を好み、コンクリートまたはアスファルトといった非コンプライアンス性表面ではより低い剛性を好むことも考えられる。さらに、過度の回内または過度の回外がある個体は、フットウェア製品の外側および内側が異なる程度の剛性を示すことを好むことも考えられる。
【0016】
ソール構造の剛性の程度があらかじめ定められている従来のフットウェア製品とは異なり、フットウェア100には、ソール構造102の剛性特性ならびに他の特性を修正することを可能にする調整機構が組み込まれている。ソール構造102における剛性の主な決定要因は、支柱エレメント140a〜140dとインサート190a〜190dとの組み合わせである。以上に考察したように、インサート190a〜190dはアウトソール180を通ってそれぞれ支柱エレメント140a〜140dの中に伸びている。以下にさらに詳細に考察するように、インサート190a〜190dの物理的性質を変更することによって、ソール構造102の剛性を改変することができる。ソール構造102の剛性に加えて、例えば、ソール構造102が足の動作を制限する様式などのような特性を修正することもできる。
【0017】
ここで、ソール構造102のさまざまな要素について詳細に考察する。以下の考察の一助となるように、フットウェア100を以下の3つの大まかな領域に分けることができる:爪先を含む、足の前方部分に概ね対応する前部領域103;土踏まず(arch)を含む、足の中央部分に概ね対応する中足部領域104;および踵に概ね対応する踵領域105。領域103〜105はフットウェア100の厳密な区域を定めることを意図したものではない。そうではなくて、領域103〜105は以下の考察の一助となるような大まかな区域を定めることを意図している。
【0018】
発泡体層120はフットウェア100の全長にわたって甲部101と直接結びつけられており、ソール構造102によって付与されるクッション性の一部分をもたらす。前部領域103では、発泡体層120は甲部101とアウトソール180との間に伸びている。しかし、踵領域105、および中足部領域104の一部分では、発泡体層120は甲部101と上部プレート130との間に伸びている。発泡体層120の上面は、足の形に順応する輪郭を有しうる。このため、発泡体層120は、例えば、中足部領域104の内側の突出したアーチ、足の側面に沿って拡がった突出した周辺区域、および踵を収容するための凹みを含みうる。発泡体層120の厚さは、フットウェア100の長軸方向に沿って異なってもよい。例えば、発泡体層120は踵領域105および中足部領域104で比較的一定な厚さであってよい。しかし、前部領域103では、発泡体層120の厚さはフットウェア100の前端に向かって薄くなりうる。発泡体層120のために適した材料には、従来のフットウェアのミッドソールによく組み込まれている、エチルビニルアセテートおよびポリウレタン発泡体などの発泡体材料が含まれる。
【0019】
上部プレート130は、踵領域105および中足部領域104において発泡体層120の下面と結びつけられている。上部プレート130の上面は踵を収容するための凹みを構成しうる。上部プレート130の下面は支柱エレメント140a〜140dと連結されており、上部プレート130の主な目的は、踵領域105において足を支えるとともに支柱エレメント140a〜140dに力を分散させるための半硬質構造を提供することである。上部プレート130のために適した材料には、ポリエステル、ナイロンまたはポリエーテルブロックコポリアミドといった、適度の曲げ弾性率を有する、軽量で耐久性のあるさまざまなポリマー材料が含まれる。また、上部プレート130が、グラスファイバーまたはカーボンファイバーといった、ポリマーとさまざまな繊維または粒子状物質との配合物である複合材料で形成されていてもよい。フットウェア100は、踵が爪先よりも高くなり、中足部領域104に高い踵区域から低い爪先区域への移行部が存在するような様式で、足を支えるように構成されている。したがって、上部プレート130は踵領域105では概ね水平であるが、中足部領域104では下向きに傾いて移行部をもたらす。
【0020】
支柱エレメント140a〜140dは、垂直方向に突き出た構成要素であり、インサート190a〜190dとの組み合わせにより、ソール構造102における剛性の主な決定要因となる。図1〜5に示されているように、フットウェア100は、以下のように配置された4つの支柱エレメント140a〜140dを含む:支柱エレメント140aはフットウェア100の後方-外側の隅に配置される;支柱エレメント140bはフットウェア100の後方-内側の隅に配置される;支柱エレメント140cは支柱エレメント140aの前方かつフットウェア100の外側に配置される;および支柱エレメント140dは支柱エレメント140bの前方かつフットウェア100の内側に配置される。または、フットウェア100が、より少数または多数の支柱エレメント140a〜140dを含み、支柱エレメント140a〜140dが、前部領域103および中足部領域104を含む、フットウェア100の他の部分に配置されてもよい。
【0021】
支柱エレメント140a〜140dは垂直方向に突き出た構造を有し、上部プレート130と下部プレート170との間に形成される空洞の内部に配置されている。このため、各支柱エレメント140a〜140dは、下部プレート170と上部プレート130との間を上向きに伸びて、踵区域105における上部プレート130の支えとなる。図示されているように、支柱エレメント140a〜140dは概ね円筒状の構造を有するが、例えば、円錐形、角錐形、立方形または球形を含む、本発明の範囲に含まれる他のさまざまな構造形態を有してもよい。支柱エレメント140a〜140dの外面は平滑でもよく、または起伏を含んでもよい。図面に示されているように、支柱エレメント140a〜140dはそれぞれ、支柱エレメント140a〜140dの外面に外接した突起を有する。代替的な態様において、支柱エレメント140a〜140dは、外面にある凹みの内部に設置された別個のリングを含んでもよく、またはリングを含まなくてもよい。したがって、支柱エレメント140a〜140dは、本発明の範囲に含まれる広範囲にわたる形状を有しうる。
【0022】
図面に示されているように、支柱エレメント140a〜140dはそれぞれ、支柱エレメント140a〜140dの長軸方向に沿って伸びた空隙141を含む。しかし、本発明の範囲において、すべての支柱エレメント140a〜140dが空隙141を含むことは必要ではない。ある種の用途においては、支柱エレメント140a〜140dのうち1つのみが空隙141を含んでもよい。一般に、空隙141は複数のインサート190a〜190dの1つを収容するような形状を有する。支柱エレメント140a〜140dは、一体型基部142によって連結されてもよい。基部142の存在にもかかわらず、支柱エレメント140a〜140dは、それぞれの個々の支柱エレメント140a〜140dが上向きに伸びている別個の形状を有する。
【0023】
インサート190a〜190dとの組み合わせにより、支柱エレメント140a〜140dはソール構造102における全体的な剛性を決定する。以上に考察したように、剛性はクッション性と関係がある。支柱エレメント140a〜140dはソール構造102によって付与されるクッション性のかなりの部分をもたらし、支柱エレメント140a〜140d用に選択される材料はこの目的を促進すべきである。支柱エレメント140a〜140dのために適した材料には、例えば、落下ボール反発試験でエネルギーを少なくとも35〜70%の範囲で返還する、ゴム、エチルビニルアセテートまたはポリウレタン発泡体がある。さらに、適した材料は、その本来の縦幅の50〜70%に500,000サイクルを超えて反復して圧縮された場合にも構造的完全性を保つような十分な耐久性を有しうる。さらに、比重が0.5〜0.7g/cm3で、硬度がアスカーC尺度で70〜76で、剛性が60%圧縮時に110〜130kN/mである微細発泡体を用いることもできる。または、Kilgore et al.に対する米国特許第5,353,523号および第5,343,639号(これらは参照として本明細書に組み入れられ、背景技術の説明の項で考察されている)に開示されたタイプの微細エラストマー発泡体を用いることもできる。
【0024】
上部プレート130と下部プレート170との間の区域に、支柱エレメント140a〜140dに加えて、支柱エレメント140a〜140dの前方に配置された中足部ウェッジ150を含めることもできる。中足部ウェッジ150の機能は、衝撃力を吸収するとともにフットウェア100の中足部領域104を支え、それによって上部プレート130の中足部領域104での崩壊を防止することである。中足部ウェッジ150の上面は(おそらくは接着剤によって)上部プレート130と付着している。同様に、中足部ウェッジ150の下面は下部プレート170と付着している。中足部ウェッジ150のために適した材料には、支柱エレメント140a〜140dに関して以上に述べた材料が含まれる。
【0025】
各々の支柱エレメント140a〜140dが、リング160の1つを取り囲むように伸びていてもよい。図4Aに示されているように、下部プレート170の一部分が、リング160と接触するように空隙141の中に伸びていてもよい。リング160の目的の1つは、インサート190a〜l90dの過剰な挿入を防ぐことである。または、下部プレート170を、同様の目的を果たすように成形することもできる。リング160のために適した材料には、上部プレート130に関して述べた材料が含まれる。
【0026】
下部プレート170は支柱エレメント140a〜140dおよびリング160の下方に位置しており、中足部領域104内に伸びてそれによって中足部ウェッジ150の下方に伸びてもよい。上部プレート130と同じように、下部プレート170は、支柱エレメント140a〜140dに力を分散させる半硬質構造を提供する。アウトソール180が地面に対して圧縮されると、上向きの力が下部プレート170に向けられる。下部プレート170が柔軟性の高い材料で形成されているならば、アウトソール180と地面との間の接触点のすぐ上方に位置する支柱エレメント140a〜140dのみが圧縮力を受けると考えられる。
【0027】
下部プレート170は、支柱エレメント140a〜140dの空隙141と並置された4つの隙間171を含む。以下にさらに詳細に考察するように、インサート190a〜190dは、アウトソール180および下部プレート170を通って突き出ることによって空隙141の中に伸びている。このため、隙間171はインサート190a〜190dに対して空隙141への到達性を与える。到達性を与えることに加えて、隙間171は、インサート190a〜190dの位置を空隙141内に固定する固定機構の一部分も含みうる。各々の隙間171に位置する固定機構の部分は、チャンネル172、斜面173および受け口174を含み、これらについては以下にさらに詳細に説明する。
【0028】
アウトソール180は、踵領域105および中足部領域104で下部プレート170の下面と結びつけられている。しかし、前部領域103では、アウトソール180は発泡体層120の下面と結びつけられている。アウトソール180はフットウェア100の主な接地表面をなし、これは静止摩擦を高めるための凹凸模様を含むカーボンブラックゴム化合物などの耐摩耗性材料で作られていてもよい。下部プレート170と同じように、アウトソール180は空隙141と並置された隙間181およびチャンネル172と並置された溝183を含み、それにより、インサート190a〜190dに対してアウトソール180を通じての空隙141への到達性を与える。また、アウトソール180は、隙間181の内部に配置されてインサート190a〜190dを摩耗から保護するキャップ182も含みうる。キャップ182はアウトソール180を形成するものと同じ材料で形成されてよく、キャップ182は例えば摩擦力によって保持されてもよい。さらに、キャップ182はインサート190a〜190dと永続的に固定されていてもよい。
【0029】
インサート190a〜190dは、隙間181および171を通って突き出て、それによってそれぞれ支柱エレメント140a〜140dの空隙141の中に伸びるような形状を有する。各インサート190a〜190dは一般に、例えば接着剤で連結されるか1つの単位として成形された第1の部分191および第2の部分192から形成される。第1の部分191はインサート190a〜190dの大部分をなし、インサート190a〜190dがフットウェア100と連結された場合には空隙141の内部に位置する。第1の部分191は、種々の程度の剛性、コンプライアンスおよび圧縮性を有するさまざまな材料から形成されうる。しかし、一般的には、第1の部分191を形成する材料は支柱エレメント140a〜140dを形成する材料と類似していると考えられるものの、異なる材料特性を有してもよい。第2の部分192は一般的には全体が空隙141の中に伸びているわけではなく、インサート190a〜190dがフットウェア100と連結された場合には主として隙間171および181の内部に位置する。第2の部分192のために適した材料は、第1の部分191を形成する材料よりも硬質かつ耐久性のある材料であってよく、これには上部プレート130および下部プレート170に関して述べた材料が含まれる。または、第2の部分192を形成する材料が、第1の部分191を形成する材料と同じであってもよい。また、第2の部分192は、インサート190a〜190dの位置を空隙141内に固定する固定機構の対応する部分を構成する1つまたは複数の突起193も含みうる。
【0030】
個人がインサート190a〜190dの1つを隙間171および181を通して空隙141内に挿入すると、第1の部分191は一般に支柱エレメント140a〜140dの表面の少なくとも一部分と接触し、それによって空隙141のかなりの部分を満たし、第2の部分192は隙間171および181の内部に配置されると考えられる。第2の部分192を隙間171および181の内部に正しく配置させるために、突起193は溝183およびチャンネル172を通って上向きに移動する。続いて、選択されたインサート190a〜190dの1つが回転することで、突起193が斜面173に沿って滑り、下部プレート170に形成された受け口174に嵌合する。このようにして、インサート190a〜190dがフットウェア100に対して正しく配置されると、突起193は受け口174の内部に確実に配置される。インサート190a〜190dは個人の指によって取り外しおよび挿入が可能であってもよいが、取り外しおよび挿入を補助するために取り外し装置を用意してもよい。図4Aに示されているように、第2の部分192は取り外し装置を収容しうる凹み194をなしており、この装置はインサート190a〜190dの取り外しおよび挿入を補助する任意の製品であってもよく、またはねじ回し、指の爪もしくは流通貨幣のような一般的な物体でもよい。キャップ182には、取り外し装置を凹み194に到達させるためのスロットも形成されている。
【0031】
インサート190a〜190dは、図4Aでは、支柱エレメント140a〜140dの上面よりも幾分上方に伸びたものとして示されている。このため、フットウェア100に挿入されると、インサート190a〜190dは幾分圧縮される。しかし、代替的な態様において、インサート190a〜190dは支柱エレメント140a〜140dの上面に一致する長さでもよく、または支柱エレメント140a〜140dの上面よりも下方までにしか伸びていなくてもよい。
【0032】
インサート190a〜190dを、第1の部分191の外面に外接した囲みを含むように構成することもできる。凹みは、インサート190a〜190dの特性を識別する目的に利用することができる。例えば、インサート190a〜190dの上部に隣接して位置するリングは比較的硬い材料を示し、インサートの下部に隣接して位置するリングは比較的柔らかい材料を示してもよい。インサート190a〜190dの表面に刻印された数字または異なる色などの他の表示は、材料特性を識別する代替的な手法である。
【0033】
本発明の操作に関して、図5を参照しながらさらに詳細に考察する。この考察を目的として、フットウェア100が当初、各空隙141a〜141dが同一なインサート190a〜190dをそれぞれ含むような形状を有することを仮定する。この形状において、形状および材料の点で実質的に同一である支柱エレメント140a〜140dは、同じく形状および材料の点で実質的に同一であるインサート190a〜190dを含むと考えられる。このため、踵領域105は、実質的に同一な剛性特性を有する、支柱エレメント140a〜140dとインサート190a〜190dとの組み合わせを4つ含むと考えられる。この形状は、過度の回内が起こらない個体には適していると思われるが、過度の回内が起こる個体は、ソール構造102の後方-外側の隅における剛性が踵領域105の他の部分よりも低いことを望むと考えられる。ソール構造102の剛性特性を改変するためには、その個体がインサート190aを代替用インサート190a'に交換するとよい。代替用インサート190a'の第1の部分191が、インサート190aの第1の部分191よりも剛性の低い材料で形成されていれば、代替用インサート190a'を空隙141aに挿入することによって後方-外側の隅におけるソール構造102の剛性が低下し、それによって個体に回内制限の手段が提供されると考えられる。このように、インサート190a〜190dを、異なる物理的性質を有する代替用インサート190a'-190d'に交換する行為により、ソール構造102の特性が改変される。
【0034】
物理的特性は種々のインサート190a〜190dの間で異なってよく、これは例えば、インサート190a〜190dを形成する材料、材料の特定の特性、インサート190a〜190dの形、およびインサート190a〜190dのサイズを含む、さまざまな要因と関係する。以上の例において、インサート190aが発泡ポリウレタンで形成され、代替用インサート190a'が微細発泡体で形成されてもよい。同様に、インサート190aおよび代替用インサート190a'が、同じ材料ではあるが密度の異なるものから形成されてもよい。異なる材料から形成されることに加えて、インサート190aおよび代替用インサート190a'が、例えば、異なる形、異なる周囲長または異なる長さを有してもよい。したがって、本発明は、種々のインサート190a〜190dと代替用インサート190a'-190d'の間で異なる可能性のある、広範囲にわたる物理的特性を包含する。
【0035】
回内制限が本発明の唯一の目的ではない。以上に考察したように、すべての個体が、フットウェア製造者によってあらかじめ定められた特定の程度の剛性を要求または嗜好するわけではない。質量の異なる個体は、異なる程度の剛性が得られるソール構造を好むと考えられる。したがって、個々人がすべてのインサート190a〜190dを異なる剛性を有する代替用インサート190a'〜190d'に交換し、それによってソール構造102の全体的な剛性を望ましい様式で変化させるとよい。同様に、芝生または砂などのコンプライアンス性表面の上を走る個体は、ソール構造102の剛性がより高いことを好むと思われる。したがって、個々人がインサート190a〜190dをより剛性の高い代替用インサート190a'〜190d'と交換し、それによってソール構造102の全体的な剛性を高めるとよい。個体がまた、ソール構造102の特性を変更することにより、フットウェア100が個々の活動に対して(例えば、ウォーキングに対比してランニングに)より適する形状となることを見いだす可能性もある。
【0036】
以上の考察は、1つのインサート190a〜190dを代替用インサート190a'-190d'と交換することによって達成されるソール構造102の剛性の改変に対象を絞っている。支柱エレメント140a〜140dの構造を、インサート190a〜190dを追加することなく、個体を支えるように設計することもできる。したがって、個々の支柱エレメント140a〜140dが少なくとも可能な程度の剛性を有する形状となるように、個々人が1つまたは複数のインサート190a〜190dをすべて除去するように選択することも可能である。
【0037】
第2の態様
本発明の第2の態様は、図6〜9にフットウェア200を参照しながら開示されている。フットウェア200の主な要素は、甲部201、および甲部201と結びつけられたソール構造202である。ソール構造202は、ミッドソール210、アウトソール280および複数のインサート290を含む。ミッドソール210はさらに、発泡体層220、上部プレート230、4つの支柱エレメント240、中足部ウェッジ250および下部プレート270を含む。ミッドソール210のデザインは、図面に示されているように、フットウェア100のリング160に対応するリングを含んでいないことに注意されたい。このように、本発明の異なる態様は、本発明の特性修正という目的を達成するために異なる要素を有しうる。
【0038】
支柱エレメント240は、一般的な円錐台の形態、および支柱エレメント140a〜140dにおける肉厚よりも著しく薄い肉厚を有する。インサート290が存在しなければ、支柱エレメント240は個体の体重を支えることができないと考えられる。これはフットウェア200の望ましくない特質であるように思われるが、この特性は個体に、ソール構造202の特性に対するより高度の制御をもたらす。フットウェア100を参照すれば、支柱エレメント140a〜140dは、個体を完全に支えるのに十分な厚さを有する。したがって、支柱エレメント140a〜140dは、ソール構造102の全体的な特性を決定する上で大きな役割を果たしている。しかし、フットウェア200では、支柱エレメント240が与える支えは著しく弱い。したがって、ソール構造202の特性の主な決定要因はインサート290である。このため、ある一定範囲の物理的性質を有するインサート290はソール構造202の全体的な特性に大きな影響を及ぼすと考えられるが、同じ範囲の物理的性質を有するインサート190a〜190dは、支柱エレメント140a〜140dの厚さが特性に及ぼす影響のために、ソール構造102の特性を同じ程度には変化させないと考えられる。したがって、支柱エレメント240は、ソール構造202の全体的な修正可能性に対してほとんどまたは全く影響を及ぼさないと考えられる。
【0039】
支柱エレメント240は、支柱エレメント140a〜140dに関して述べた材料から形成されてもよい。しかし、支柱エレメント240の肉厚が薄いため、少なくとも半透明の材料を用いると個体がインサート290を見ることが可能になる。このような材料には、例えば、熱可塑性ポリウレタン、ナイロンおよびゴムのある種の配合物が含まれる。これはフットウェア200に独特な美的特性を付与する能力があるだけでなく、具体的な物理的特性を識別するための表示がなされている可能性のあるインサート290を個人を見ることも可能になる。
【0040】
各インサート290は、異なる材料で形成された第1の部分291および第2の部分292を含む。第1の部分291は支柱エレメント240の空隙241内に伸びるが、第2の部分292は下部プレート270内の隙間271およびアウトソール280内の隙間281を通って突き出ている。第1の部分291は、さまざまな範囲の特性を提供する種々の材料または種々の寸法で形成されうる。第2の部分292は、インサート290を支柱エレメント240の内部で確実に保持するための固定機構のために適した半硬質材料で形成されうる。フットウェア100の固定機構とは対照的に、下部プレート270は突起272を含み、各インサート290は、固定インサート290を支柱エレメント240の内部に固定した時に突起272を導いて設置する動作をするチャンネル293、斜面294および受け口295を含む。したがって、この固定機構は、フットウェア100の固定機構と同様の様式で動作する。インサート290はまた、第2の部分292の下面に結びつけられた永続的に固定されたキャップ296も含む。
【0041】
フットウェア200を図面に開示し、ランニングシューズの構造に関連して考察してきた。しかし、さらに別の態様において、支柱エレメント240の一般的な構造および特性を有する支柱エレメントを、例えばバスケットボールシューズなどの他の形式のフットウェアに組み込むこともできる。バスケットボールシューズに組み込む場合には、支柱エレメント240は、フットウェア300に関する以下の考察において開示される上面と類似した傾斜付きの上面を有するように修正してもよい。
【0042】
第3の態様
フットウェア100およびフットウェア200は、ランニングシューズに関連して開示してきた本発明の2つの態様である。フットウェア300は図10〜13に示されており、本発明をバスケットボールシューズに関連して開示している。フットウェア300の主な要素は、甲部301、および甲部301と結びつけられたソール構造302である。ソール構造302は、ミッドソール310、アウトソール380および複数のインサート390を含む。ミッドソール310はさらに、着用者の踵の周囲に広がる上部プレート330、傾斜付きの上面を有する4つの支柱エレメント340、中足部ウェッジ350および下部プレート370を含む。これまでの態様とは対照的に、支柱エレメント340および中足部ウェッジ350は共通基部320と一体化されている。フットウェア300はまた、インサート390の下に配置されたキャップ382を含んでもよい。
【0043】
これまでの態様と同じように、インサート390は、ソール構造302の剛性を修正するために代替用インサート390と交換することができる。一般に、バスケットボールの試合に固有の可動範囲は、ランニングで用いる可動範囲よりもはるかに大きい。例えば、バスケットボールは一般に、急速な方向転換、突進および跳躍を必要とする。このため、バスケットボールに用いられるフットウェアは一般に、ランニング用のフットウェアよりも安定性が高い。ソール構造302の安定性を高めるためには、支柱エレメント340を内側-外側方向に比較的幅広い間隔で配置するとよい。さらに、インサート390の取り外しおよび交換により、剛性および安定性が個体の好みに応じて修正されるようにソール構造302の全体的な特性が修正される。
【0044】
図示されているように、フットウェア300は、フットウェア100に組み込まれた固定システムと類似した固定システムを含む。しかし、フットウェア100またはフットウェア200に関連して開示した固定システムはいずれも、フットウェア300に用いることができる。また、フットウェア300に、さまざまな代替的な固定システムの1つを組み入れてもよい。例えば、下部プレート370にねじ筋を入れ、インサート390に対応するねじ筋を含めてもよい。さらに、下部プレート370が、インサート390内の凹みと嵌合する突起を含んでもよい。以上に開示したように、固定システムの対応する部分は、種々の下部プレート170、270および370、ならびにインサート190a〜190d、290および390に配置される。代替的な態様において、固定システムを、例えば、種々の支柱エレメント140a〜140d、240および340に組み込むこともできる。利用しうるそのほかの固定システムには、例えば、止めねじ、バンドストラップまたはスナップリングが含まれる。
【0045】
本発明を、以上および添付の図面において、さまざまな態様を参照しながら開示してきた。しかし、本開示によって果たされる目的は、本発明に関係するさまざまな特徴および概念の例を提供するこであり、発明の範囲を限定することではない。当業者は、添付する特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲を逸脱することなく、上記の態様に対してさまざまな変更および修正を行いうることを認識していると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
上記の本発明の概要、ならびに以下の本発明の詳細な説明は、添付の図面とともに読まれると、より良く理解されるであろう。
【図1】本発明の第1の態様によるフットウェア製品の側面立面図である。
【図2】図1に示したフットウェアのソール構造の一部分の分解斜視図である。
【図3】図2に示した部分の平面図である。
【図4A】図3中の線4A-4Aによって定められた断面図である。
【図4B】図1中の線4B-4Bによって定められた断面図である。
【図5】複数の代替用インサートを備えたフットウェアの斜視図である。
【図6】本発明の第2の態様によるフットウェア製品の側面立面図である。
【図7】図6に示されたフットウェアのソール構造の一部分の分解斜視図である。
【図8】図7に示された部分の平面図である。
【図9】図8中の線9-9によって定められた断面図である。
【図10】本発明の第3の態様によるフットウェア製品の側面立面図である。
【図11】図10に示されたフットウェアのソール構造の一部分の分解斜視図である。
【図12】図11に示された部分の平面図である。
【図13】図12中の線13-13によって定められた断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フットウェア製品(article of footwear)のソール(sole)構造の特性を修正するための方法であって、
少なくとも1つの別個の垂直方向に突き出た支柱エレメント(columnar element)を、実質的に垂直方向にある空隙(void)を該支柱エレメントの内部に位置して含むように製造する段階;
該支柱エレメントを、該ソール構造内部に形成された空洞(cavity)の上面と下面との間に位置させる段階;
該ソール構造と分離していて、該空隙により脱着可能式に収容される形状を有する、第1のインサート(insert)および第2のインサートを提供する段階;ならびに
該第1のインサートおよび該第2のインサートのそれぞれに固定機構(securing mechanism)の第1の固定部分(securing portion)を用意する段階、および該ソール構造に該固定機構の対応する第2の固定部分を用意する段階であって、該第1の固定部分が該空隙内部で該第1のインサートおよび該第2のインサートのうち1つを固定するために該第2の固定部分と連結可能であるような段階;
を含む方法。
【請求項2】
ソール構造の特性を修正するために、第1のインサートおよび第2のインサートのうち1つを空隙内部に挿入する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
ソール構造の特性を修正するために、第1のインサートおよび第2のインサートの両方を空隙から取り外す段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
ソール構造の特性を修正するために、第1のインサートを第2のインサートと交換する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項5】
製造する段階が、第1のインサートおよび第2のインサートに対する到達性が得られるように、ソール構造のアウトソールを貫く隙間(aperture)を形成することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項6】
提供する段階が、異なる物理的性質を有する第1のインサートおよび第2のインサートを形成することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項7】
提供する段階が、圧縮性の異なる材料から第1のインサートおよび第2のインサートを形成することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
半硬質プレート内に形成された隙間の中に第2の固定部分を配置する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項9】
配置する段階が、半硬質プレートを支柱エレメントとアウトソールとの間に位置させることを含む、請求項8記載の方法。
【請求項10】
フットウェア製品のソール構造の特性を修正するための方法であって、
少なくとも1つの別個の垂直方向に突き出た支柱エレメントを、実質的に垂直方向にある空隙を該支柱エレメントの内部に位置して含むように製造する段階;
該支柱エレメントを、該ソール構造内部に形成された空洞の上面と下面との間に位置させる段階;
該ソール構造と分離していて、該空隙により脱着可能式に収容される形状を有する第1のインサートおよび第2のインサートを提供する段階であって、該第1のインサートおよび該第2のインサートが異なる物理的性質を有するように形成されている段階;
該第1のインサートおよび該第2のインサートのそれぞれに固定機構の第1の固定部分を用意する段階、および該ソール構造に該固定機構の対応する第2の固定部分を用意する段階であって、該第1の固定部分が該空隙内部で該第1のインサートおよび該第2のインサートのうち1つを固定するために該第2の固定部分と連結可能であるような段階;ならびに
該第1のインサートが該空隙により収容される第1の形状、
該第2のインサートが該空隙により収容される第2の形状、および
該第1のインサートも該第2のインサートも該空隙によって収容されない第3の形状、
のうち1つを選択する段階;
を含む方法。
【請求項11】
製造する段階が、第1のインサートおよび第2のインサートに対する到達性が得られるように、ソール構造のアウトソールを貫く隙間(aperture)を形成することを含む、請求項10記載の方法。
【請求項12】
提供する段階が、異なる物理的性質が異なる圧縮性であるように選択することを含む、請求項10記載の方法。
【請求項13】
半硬質プレート内に形成された隙間の中に第2の固定部分を配置する段階をさらに含む、請求項10記載の方法。
【請求項14】
配置する段階が、半硬質プレートを支柱エレメントとアウトソールとの間に位置させることを含む、請求項13記載の方法。
【請求項15】
着用者の足を収容するための甲部および該甲部と結びつけられたソール構造を有するフットウェア製品であって、該ソール構造が、
該ソール構造内部に形成された空洞の上面と下面との間に配置された、別個の垂直方向に突き出た支柱エレメントであって、実質的に垂直方向にある空隙が内部に配置されている該支柱エレメント;ならびに
該空隙により収容されるような寸法の少なくとも1つのインサートであって、固定機構の第1の固定部分を含む該少なくとも1つのインサート、および該固定機構の対応する第2の固定部分を含む該ソール構造、この際、該第1の固定部分は該空隙内部で該少なくとも1つのインサートを固定するために該第2の固定部分と連結する;
を含む、フットウェア製品。
【請求項16】
少なくとも1つのインサートを空隙から取り外すことによってソール構造の特性が修正される、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項17】
少なくとも1つのインサートが第1のインサートおよび第2のインサートを含む、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項18】
第1のインサートが第1の材料で形成され、第2のインサートが第2の材料で形成され、かつ該第1の材料および該第2の材料が異なる物理的性質を有する、請求項17記載のフットウェア製品。
【請求項19】
第1のインサートを空隙から取り外して第2のインサートを該空隙に挿入することによってソール構造の特性が修正される、請求項17記載のフットウェア製品。
【請求項20】
支柱の肉厚(wall thickness)が、少なくとも1つのインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるように選択される、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項21】
支柱の肉厚が、少なくとも1つのインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるには不十分である、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項22】
支柱エレメントが少なくとも半透明な材料で形成される、請求項21記載のフットウェア製品。
【請求項23】
第1の固定部分および第2の固定部分のうち一方が突起であり、該第1の固定部分および該第2の固定部分のうちもう一方が、空隙内部で少なくとも1つのインサートを固定するために該突起を収容するような形状である受け口(receptacle)を含む、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項24】
少なくとも1つのインサートが、空隙からの少なくとも1つのインサートの取り外しを補助する取り外し装置(removal device)を収容するための凹み(indentation)を含む、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項25】
半硬質下部プレートが空洞の下方に配置される、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項26】
下部プレートが、空隙に対する到達性を得るために該空隙と並置された隙間を含む、請求項25記載のフットウェア製品。
【請求項27】
第2の固定部分が下部プレートの隙間の中に配置される、請求項26記載のフットウェア製品。
【請求項28】
アウトソールがソール構造の下方部分に配置され、該アウトソールが空隙に対する到達性を得るために該空隙と並置された隙間を含む、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項29】
アウトソールが、隙間により脱着可能式に収容されるキャップ(cap)を含む、請求項28記載のフットウェア製品。
【請求項30】
少なくとも1つのインサートおよび空隙が概ね円筒状の形状を有する、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項31】
着用者の足を収容するための甲部および該甲部と結びつけられたソール構造を有するフットウェア製品であって、該ソール構造が、
該ソール構造の踵部分に形成された空洞の上面と下面との間に伸びた、複数の別個の垂直方向に突き出た支柱エレメントであって、実質的に垂直方向にある空隙が内部に配置されている第1の支柱エレメントを含む該支柱エレメント;
第1の材料で形成され、該空隙の内部に配置された第1のインサートであって、固定機構の第1の固定部分を含む該第1のインサート、および該固定機構の対応する第2の固定部分を含む該ソール構造、この際、該第1の固定部分は該空隙内部で該第1のインサートを脱着可能式に固定するために該第2の固定部分と連結されている;ならびに
第2の材料で形成され、該空隙の外側に配置された第2のインサートであって、該第1のインサートを取り外した後に該空隙によって収容されるような寸法である該第2のインサート;
を含む、フットウェア製品。
【請求項32】
第1のインサートを空隙から取り外すことによってソール構造の特性が修正される、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項33】
第1のインサートを空隙から取り外して第2のインサートを該空隙に挿入することによってソール構造の特性が修正される、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項34】
第1のインサートを第2のインサートと交換することによってソール構造の特性が修正されるように、第1の材料および第2の材料が異なる物理的性質を有する、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項35】
第1の固定部分および第2の固定部分のうち一方が突起であり、該第1の固定部分および該第2の固定部分のうちもう一方が、空隙内部で第1のインサートを固定するために該突起を収容するような形状である受け口を含む、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項36】
第1のインサートが、空隙からの該第1のインサートの取り外しを補助する取り外し装置を収容するための凹みを含む、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項37】
空洞が半硬質上部プレートと半硬質下部プレートとの間に形成され、支柱エレメントが該上部プレートと該下部プレートとの間に配置される、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項38】
下部プレートが、空隙に対する到達性を得るために該空隙と並置された隙間を含む、請求項37記載のフットウェア製品。
【請求項39】
第2の固定部分が下部プレートの隙間に接して配置される、請求項38記載のフットウェア製品。
【請求項40】
アウトソールがソール構造の下方部分に接して配置され、該アウトソールが空隙に対する到達性を得るために該空隙と並置された隙間を含む、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項41】
アウトソールが、隙間により脱着可能式に収容されるキャップを含む、請求項40記載のフットウェア製品。
【請求項42】
支柱の肉厚が、第1のインサートおよび第2のインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるように選択される、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項43】
支柱の肉厚が、第1のインサートおよび第2のインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるには不十分である、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項44】
支柱エレメントが少なくとも半透明な材料で形成される、請求項43記載のフットウェア製品。
【請求項45】
着用者の足を収容するための甲部および該甲部と結びつけられたソール構造を有するフットウェア製品であって、該ソール構造が、
圧縮性材料で形成され、該ソール構造の内部の空洞の上面と下面との間に配置された、複数の別個の垂直方向に突き出た支柱エレメントであって、実質的に垂直方向にある空隙が内部に配置されている第1の支柱エレメントを含む該支柱エレメント;
該空隙の内部に配置された第1のインサートであって、該空隙内部で該第1のインサートを固定するために対応する固定部分と連結する第1の固定部分を含む該第1のインサート;および
該空隙の外側に配置された複数の第2のインサートであって、それぞれが該第1のインサートの物理的性質とは異なる物理的性質を有し、該ソール構造の特性を修正するために該第1のインサートと交換可能であり、かつ、それぞれが該固定機構の第2の部分を含み、該第2の部分が該空隙内部で該第2のインサートの1つを固定するために該対応する固定部分と連結可能であるような該第2のインサート;
を含む、フットウェア製品。
【請求項46】
第1の固定部分および対応する固定部分のうち一方が突起であり、該第1の固定部分および該対応する固定部分のうちもう一方が、空隙内部で第1のインサートを固定するために該突起を収容するような形状である受け口を含む、請求項45記載のフットウェア製品。
【請求項47】
空洞が半硬質上部プレートと半硬質下部プレートとの間に形成され、支柱エレメントが該上部プレートと該下部プレートとの間に配置される、請求項45記載のフットウェア製品。
【請求項48】
対応する固定部分が下部プレートの隙間に接して配置される、請求項47記載のフットウェア製品。
【請求項49】
第1の支柱の肉厚が、第1のインサートおよび第2のインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるように選択される、請求項45記載のフットウェア製品。
【請求項50】
第1の支柱の肉厚が、第1のインサートおよび第2のインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるには不十分である、
請求項45記載のフットウェア製品。
【請求項51】
第1の支柱エレメントが少なくとも半透明な材料で形成される、請求項50記載のフットウェア製品。
【請求項52】
アウトソールがソール構造の下方部分に配置され、該アウトソールが空隙に対する到達性を得るために該空隙と並置された隙間を含む、請求項45記載のフットウェア製品。
【請求項53】
着用者の足を収容するための甲部および該甲部と結びつけられたソール構造を有するフットウェア製品であって、該ソール構造が、
該フットウェアの踵部分の内部に位置する空洞を有するミッドソールであって、圧縮性材料で形成され、該空洞の内部に位置する、複数の別個の垂直方向に突き出た支柱エレメントを含み、該支柱エレメントが足の支持が得られるように該空洞の上面と下面との間に伸びており、該支柱エレメントが、実質的に垂直方向にある空隙が内部に配置されている第1の支柱エレメントを含むような該ミッドソール;
該ミッドソールの下面の少なくとも一部分と結びつけられたアウトソールであって、該空洞に対する到達性を得るための隙間を含む該アウトソール;
該ソール構造と分離している第1のインサートであって、該隙間を通って該空隙内に伸びるような寸法であり、該第1のインサートが固定機構の第1の固定部分を含みかつ該ソール構造が該固定機構の対応する固定部分を含み、該第1の固定部分が該空隙内部で該第1のインサートを固定するために該対応する固定部分と連結するような該第1のインサート;および
該ソール構造と分離している複数の第2のインサートであって、それぞれが該第1のインサートの物理的性質とは異なる物理的性質を有し、該隙間を通って該空隙内に伸びるような寸法であり、該ソール構造の特性を修正するために該第1のインサートと交換可能であり、かつ、該固定機構の第2の部分を含み、該第2の部分が該空隙内部で該第2のインサートの1つを固定するために該対応する固定部分と連結するような該第2のインサート;
を含む、フットウェア製品。
【請求項54】
第1の支柱エレメントが後方-外側の隅に位置し、該支柱エレメントが、
ソール構造の後方-内側の隅に位置する第2の支柱エレメント;
該第1の支柱エレメントの前方に位置する第3の支柱エレメント;および
該第2の支柱エレメントの前方に位置する第3の支柱エレメント;
をさらに含み、
該第2、該第3および該第4の支柱エレメントのそれぞれが第3のインサートを収容するための空隙を含み、該第3のインサートが該ソール構造の剛性を修正するために該第2のインサートと交換可能であるような、請求項53記載のフットウェア製品。
【請求項55】
空洞が半硬質上部プレートと半硬質下部プレートとの間に形成され、支柱エレメントが該上部プレートと該下部プレートとの間に配置される、請求項53記載のフットウェア製品。
【請求項56】
下部プレートが、空隙に対する到達性を得るための隙間を含む、請求項55記載のフットウェア製品。
【請求項57】
対応する固定部分が下部プレートの隙間に接して配置される、請求項56記載のフットウェア製品。
【請求項58】
空隙および第1のインサートがそれぞれ概ね円筒状の形状を有する、請求項53記載のフットウェア製品。
【請求項59】
着用者の足を収容するための甲部および該甲部と結びつけられたソール構造を有するフットウェア製品であって、該ソール構造が、
該ソール構造の内部に形成された空洞の上面と下面との間に配置され、実質的に垂直方向にある空隙が内部に配置されている、別個の垂直方向に突き出た支柱エレメント;
該ソール構造の下面を形成するように配置されたアウトソールであって、該空洞の下方に位置するアウトソール隙間を形成する該アウトソール;
半硬質材料で形成され、該支柱エレメントと該アウトソールとの間に配置されたプレートであって、該空隙の下方に位置するプレート隙間を形成する該プレート;および
該空隙によって収容される寸法の少なくとも1つのインサートであって、該少なくとも1つのインサートが固定機構の第1の固定部分を含みかつ該プレート隙間が該固定機構の対応する第2の固定部分を含み、該第1の固定部分が該空隙内部で該少なくとも1つのインサートを固定するために該第2の固定部分と連結するような、該少なくとも1つのインサート;
を含む、フットウェア製品。
【請求項60】
少なくとも1つのインサートを空隙から取り外すことによってソール構造の特性が修正される、請求項59記載のフットウェア製品。
【請求項61】
少なくとも1つのインサートが第1のインサートおよび第2のインサートを含む、請求項59記載のフットウェア製品。
【請求項62】
第1のインサートが第1の材料で形成され、第2のインサートが第2の材料で形成され、かつ該第1の材料および該第2の材料が異なる物理的性質を有する、請求項61記載のフットウェア製品。
【請求項63】
第1のインサートを空隙から取り外して第2のインサートを該空隙に挿入することによってソール構造の特性が修正される、請求項61記載のフットウェア製品。
【請求項64】
第1の固定部分および第2の固定部分のうち一方が突起であり、該第1の固定部分および該第2の固定部分のうちもう一方が、空隙内部で少なくとも1つのインサートを固定するために該突起を収容するような形状である受け口を含む、請求項59記載のフットウェア製品。
【請求項65】
少なくとも1つのインサートが、空隙からの該少なくとも1つのインサートの取り外しを補助する取り外し装置を収容するための凹みを含む、請求項59記載のフットウェア製品。
【請求項66】
少なくとも1つのインサートおよび空隙が概ね円筒状の形状を有する、請求項59記載のフットウェア製品。
【請求項67】
着用者の足を収容するための甲部および該甲部と結びつけられたソール構造を有するフットウェア製品であって、該ソール構造が、
圧縮性材料で形成され、該ソール構造の内部の空洞の上面と下面との間に配置された、複数の別個の垂直方向に突き出た支柱エレメントであって、実質的に垂直方向にある空隙が内部に配置されている第1の支柱エレメントを含む該支柱エレメント;
半硬質材料で形成され、該支柱エレメントの下方に配置されたプレートであって、該空隙に対する到達性を得るために該空隙と並置された隙間の範囲を定めている該プレート;
該空隙の内部に配置された第1のインサートであって、第空隙内部で該第1のインサートを固定するために対応する固定部分と連結する第1の固定部分を含む該第1のインサート;および
該空隙の外側に配置された複数の第2のインサートであって、それぞれが該第1のインサートの物理的性質とは異なる物理的性質を有し、該ソール構造の特性を修正するために該第1のインサートと交換可能であり、かつ、それぞれが該固定機構の第2の部分を含み、該第2の部分が該空隙内部で該第2のインサートの1つを固定するために該対応する固定部分と連結可能であるような該第2のインサート;
を含む、フットウェア製品。
【請求項68】
第1の固定部分および対応する固定部分のうち一方が突起であり、該第1の固定部分および該対応する固定部分のうちもう一方が、空隙内部で第1のインサートを固定するために該突起を収容するような形状である受け口を含む、請求項67記載のフットウェア製品。
【請求項69】
アウトソールがソール構造の下方部分に配置される、請求項67記載のフットウェア製品。
【請求項70】
第1の支柱の肉厚が、第1のインサートおよび第2のインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるように選択される、請求項67記載のフットウェア製品。
【請求項71】
第1の支柱の肉厚が、第1のインサートおよび第2のインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるには不十分である、請求項67記載のフットウェア製品。
【請求項72】
第1の支柱エレメントが少なくとも半透明な材料で形成される、請求項71記載のフットウェア製品。
【請求項1】
フットウェア製品(article of footwear)のソール(sole)構造の特性を修正するための方法であって、
少なくとも1つの別個の垂直方向に突き出た支柱エレメント(columnar element)を、実質的に垂直方向にある空隙(void)を該支柱エレメントの内部に位置して含むように製造する段階;
該支柱エレメントを、該ソール構造内部に形成された空洞(cavity)の上面と下面との間に位置させる段階;
該ソール構造と分離していて、該空隙により脱着可能式に収容される形状を有する、第1のインサート(insert)および第2のインサートを提供する段階;ならびに
該第1のインサートおよび該第2のインサートのそれぞれに固定機構(securing mechanism)の第1の固定部分(securing portion)を用意する段階、および該ソール構造に該固定機構の対応する第2の固定部分を用意する段階であって、該第1の固定部分が該空隙内部で該第1のインサートおよび該第2のインサートのうち1つを固定するために該第2の固定部分と連結可能であるような段階;
を含む方法。
【請求項2】
ソール構造の特性を修正するために、第1のインサートおよび第2のインサートのうち1つを空隙内部に挿入する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
ソール構造の特性を修正するために、第1のインサートおよび第2のインサートの両方を空隙から取り外す段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
ソール構造の特性を修正するために、第1のインサートを第2のインサートと交換する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項5】
製造する段階が、第1のインサートおよび第2のインサートに対する到達性が得られるように、ソール構造のアウトソールを貫く隙間(aperture)を形成することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項6】
提供する段階が、異なる物理的性質を有する第1のインサートおよび第2のインサートを形成することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項7】
提供する段階が、圧縮性の異なる材料から第1のインサートおよび第2のインサートを形成することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
半硬質プレート内に形成された隙間の中に第2の固定部分を配置する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項9】
配置する段階が、半硬質プレートを支柱エレメントとアウトソールとの間に位置させることを含む、請求項8記載の方法。
【請求項10】
フットウェア製品のソール構造の特性を修正するための方法であって、
少なくとも1つの別個の垂直方向に突き出た支柱エレメントを、実質的に垂直方向にある空隙を該支柱エレメントの内部に位置して含むように製造する段階;
該支柱エレメントを、該ソール構造内部に形成された空洞の上面と下面との間に位置させる段階;
該ソール構造と分離していて、該空隙により脱着可能式に収容される形状を有する第1のインサートおよび第2のインサートを提供する段階であって、該第1のインサートおよび該第2のインサートが異なる物理的性質を有するように形成されている段階;
該第1のインサートおよび該第2のインサートのそれぞれに固定機構の第1の固定部分を用意する段階、および該ソール構造に該固定機構の対応する第2の固定部分を用意する段階であって、該第1の固定部分が該空隙内部で該第1のインサートおよび該第2のインサートのうち1つを固定するために該第2の固定部分と連結可能であるような段階;ならびに
該第1のインサートが該空隙により収容される第1の形状、
該第2のインサートが該空隙により収容される第2の形状、および
該第1のインサートも該第2のインサートも該空隙によって収容されない第3の形状、
のうち1つを選択する段階;
を含む方法。
【請求項11】
製造する段階が、第1のインサートおよび第2のインサートに対する到達性が得られるように、ソール構造のアウトソールを貫く隙間(aperture)を形成することを含む、請求項10記載の方法。
【請求項12】
提供する段階が、異なる物理的性質が異なる圧縮性であるように選択することを含む、請求項10記載の方法。
【請求項13】
半硬質プレート内に形成された隙間の中に第2の固定部分を配置する段階をさらに含む、請求項10記載の方法。
【請求項14】
配置する段階が、半硬質プレートを支柱エレメントとアウトソールとの間に位置させることを含む、請求項13記載の方法。
【請求項15】
着用者の足を収容するための甲部および該甲部と結びつけられたソール構造を有するフットウェア製品であって、該ソール構造が、
該ソール構造内部に形成された空洞の上面と下面との間に配置された、別個の垂直方向に突き出た支柱エレメントであって、実質的に垂直方向にある空隙が内部に配置されている該支柱エレメント;ならびに
該空隙により収容されるような寸法の少なくとも1つのインサートであって、固定機構の第1の固定部分を含む該少なくとも1つのインサート、および該固定機構の対応する第2の固定部分を含む該ソール構造、この際、該第1の固定部分は該空隙内部で該少なくとも1つのインサートを固定するために該第2の固定部分と連結する;
を含む、フットウェア製品。
【請求項16】
少なくとも1つのインサートを空隙から取り外すことによってソール構造の特性が修正される、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項17】
少なくとも1つのインサートが第1のインサートおよび第2のインサートを含む、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項18】
第1のインサートが第1の材料で形成され、第2のインサートが第2の材料で形成され、かつ該第1の材料および該第2の材料が異なる物理的性質を有する、請求項17記載のフットウェア製品。
【請求項19】
第1のインサートを空隙から取り外して第2のインサートを該空隙に挿入することによってソール構造の特性が修正される、請求項17記載のフットウェア製品。
【請求項20】
支柱の肉厚(wall thickness)が、少なくとも1つのインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるように選択される、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項21】
支柱の肉厚が、少なくとも1つのインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるには不十分である、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項22】
支柱エレメントが少なくとも半透明な材料で形成される、請求項21記載のフットウェア製品。
【請求項23】
第1の固定部分および第2の固定部分のうち一方が突起であり、該第1の固定部分および該第2の固定部分のうちもう一方が、空隙内部で少なくとも1つのインサートを固定するために該突起を収容するような形状である受け口(receptacle)を含む、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項24】
少なくとも1つのインサートが、空隙からの少なくとも1つのインサートの取り外しを補助する取り外し装置(removal device)を収容するための凹み(indentation)を含む、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項25】
半硬質下部プレートが空洞の下方に配置される、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項26】
下部プレートが、空隙に対する到達性を得るために該空隙と並置された隙間を含む、請求項25記載のフットウェア製品。
【請求項27】
第2の固定部分が下部プレートの隙間の中に配置される、請求項26記載のフットウェア製品。
【請求項28】
アウトソールがソール構造の下方部分に配置され、該アウトソールが空隙に対する到達性を得るために該空隙と並置された隙間を含む、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項29】
アウトソールが、隙間により脱着可能式に収容されるキャップ(cap)を含む、請求項28記載のフットウェア製品。
【請求項30】
少なくとも1つのインサートおよび空隙が概ね円筒状の形状を有する、請求項15記載のフットウェア製品。
【請求項31】
着用者の足を収容するための甲部および該甲部と結びつけられたソール構造を有するフットウェア製品であって、該ソール構造が、
該ソール構造の踵部分に形成された空洞の上面と下面との間に伸びた、複数の別個の垂直方向に突き出た支柱エレメントであって、実質的に垂直方向にある空隙が内部に配置されている第1の支柱エレメントを含む該支柱エレメント;
第1の材料で形成され、該空隙の内部に配置された第1のインサートであって、固定機構の第1の固定部分を含む該第1のインサート、および該固定機構の対応する第2の固定部分を含む該ソール構造、この際、該第1の固定部分は該空隙内部で該第1のインサートを脱着可能式に固定するために該第2の固定部分と連結されている;ならびに
第2の材料で形成され、該空隙の外側に配置された第2のインサートであって、該第1のインサートを取り外した後に該空隙によって収容されるような寸法である該第2のインサート;
を含む、フットウェア製品。
【請求項32】
第1のインサートを空隙から取り外すことによってソール構造の特性が修正される、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項33】
第1のインサートを空隙から取り外して第2のインサートを該空隙に挿入することによってソール構造の特性が修正される、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項34】
第1のインサートを第2のインサートと交換することによってソール構造の特性が修正されるように、第1の材料および第2の材料が異なる物理的性質を有する、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項35】
第1の固定部分および第2の固定部分のうち一方が突起であり、該第1の固定部分および該第2の固定部分のうちもう一方が、空隙内部で第1のインサートを固定するために該突起を収容するような形状である受け口を含む、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項36】
第1のインサートが、空隙からの該第1のインサートの取り外しを補助する取り外し装置を収容するための凹みを含む、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項37】
空洞が半硬質上部プレートと半硬質下部プレートとの間に形成され、支柱エレメントが該上部プレートと該下部プレートとの間に配置される、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項38】
下部プレートが、空隙に対する到達性を得るために該空隙と並置された隙間を含む、請求項37記載のフットウェア製品。
【請求項39】
第2の固定部分が下部プレートの隙間に接して配置される、請求項38記載のフットウェア製品。
【請求項40】
アウトソールがソール構造の下方部分に接して配置され、該アウトソールが空隙に対する到達性を得るために該空隙と並置された隙間を含む、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項41】
アウトソールが、隙間により脱着可能式に収容されるキャップを含む、請求項40記載のフットウェア製品。
【請求項42】
支柱の肉厚が、第1のインサートおよび第2のインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるように選択される、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項43】
支柱の肉厚が、第1のインサートおよび第2のインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるには不十分である、請求項31記載のフットウェア製品。
【請求項44】
支柱エレメントが少なくとも半透明な材料で形成される、請求項43記載のフットウェア製品。
【請求項45】
着用者の足を収容するための甲部および該甲部と結びつけられたソール構造を有するフットウェア製品であって、該ソール構造が、
圧縮性材料で形成され、該ソール構造の内部の空洞の上面と下面との間に配置された、複数の別個の垂直方向に突き出た支柱エレメントであって、実質的に垂直方向にある空隙が内部に配置されている第1の支柱エレメントを含む該支柱エレメント;
該空隙の内部に配置された第1のインサートであって、該空隙内部で該第1のインサートを固定するために対応する固定部分と連結する第1の固定部分を含む該第1のインサート;および
該空隙の外側に配置された複数の第2のインサートであって、それぞれが該第1のインサートの物理的性質とは異なる物理的性質を有し、該ソール構造の特性を修正するために該第1のインサートと交換可能であり、かつ、それぞれが該固定機構の第2の部分を含み、該第2の部分が該空隙内部で該第2のインサートの1つを固定するために該対応する固定部分と連結可能であるような該第2のインサート;
を含む、フットウェア製品。
【請求項46】
第1の固定部分および対応する固定部分のうち一方が突起であり、該第1の固定部分および該対応する固定部分のうちもう一方が、空隙内部で第1のインサートを固定するために該突起を収容するような形状である受け口を含む、請求項45記載のフットウェア製品。
【請求項47】
空洞が半硬質上部プレートと半硬質下部プレートとの間に形成され、支柱エレメントが該上部プレートと該下部プレートとの間に配置される、請求項45記載のフットウェア製品。
【請求項48】
対応する固定部分が下部プレートの隙間に接して配置される、請求項47記載のフットウェア製品。
【請求項49】
第1の支柱の肉厚が、第1のインサートおよび第2のインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるように選択される、請求項45記載のフットウェア製品。
【請求項50】
第1の支柱の肉厚が、第1のインサートおよび第2のインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるには不十分である、
請求項45記載のフットウェア製品。
【請求項51】
第1の支柱エレメントが少なくとも半透明な材料で形成される、請求項50記載のフットウェア製品。
【請求項52】
アウトソールがソール構造の下方部分に配置され、該アウトソールが空隙に対する到達性を得るために該空隙と並置された隙間を含む、請求項45記載のフットウェア製品。
【請求項53】
着用者の足を収容するための甲部および該甲部と結びつけられたソール構造を有するフットウェア製品であって、該ソール構造が、
該フットウェアの踵部分の内部に位置する空洞を有するミッドソールであって、圧縮性材料で形成され、該空洞の内部に位置する、複数の別個の垂直方向に突き出た支柱エレメントを含み、該支柱エレメントが足の支持が得られるように該空洞の上面と下面との間に伸びており、該支柱エレメントが、実質的に垂直方向にある空隙が内部に配置されている第1の支柱エレメントを含むような該ミッドソール;
該ミッドソールの下面の少なくとも一部分と結びつけられたアウトソールであって、該空洞に対する到達性を得るための隙間を含む該アウトソール;
該ソール構造と分離している第1のインサートであって、該隙間を通って該空隙内に伸びるような寸法であり、該第1のインサートが固定機構の第1の固定部分を含みかつ該ソール構造が該固定機構の対応する固定部分を含み、該第1の固定部分が該空隙内部で該第1のインサートを固定するために該対応する固定部分と連結するような該第1のインサート;および
該ソール構造と分離している複数の第2のインサートであって、それぞれが該第1のインサートの物理的性質とは異なる物理的性質を有し、該隙間を通って該空隙内に伸びるような寸法であり、該ソール構造の特性を修正するために該第1のインサートと交換可能であり、かつ、該固定機構の第2の部分を含み、該第2の部分が該空隙内部で該第2のインサートの1つを固定するために該対応する固定部分と連結するような該第2のインサート;
を含む、フットウェア製品。
【請求項54】
第1の支柱エレメントが後方-外側の隅に位置し、該支柱エレメントが、
ソール構造の後方-内側の隅に位置する第2の支柱エレメント;
該第1の支柱エレメントの前方に位置する第3の支柱エレメント;および
該第2の支柱エレメントの前方に位置する第3の支柱エレメント;
をさらに含み、
該第2、該第3および該第4の支柱エレメントのそれぞれが第3のインサートを収容するための空隙を含み、該第3のインサートが該ソール構造の剛性を修正するために該第2のインサートと交換可能であるような、請求項53記載のフットウェア製品。
【請求項55】
空洞が半硬質上部プレートと半硬質下部プレートとの間に形成され、支柱エレメントが該上部プレートと該下部プレートとの間に配置される、請求項53記載のフットウェア製品。
【請求項56】
下部プレートが、空隙に対する到達性を得るための隙間を含む、請求項55記載のフットウェア製品。
【請求項57】
対応する固定部分が下部プレートの隙間に接して配置される、請求項56記載のフットウェア製品。
【請求項58】
空隙および第1のインサートがそれぞれ概ね円筒状の形状を有する、請求項53記載のフットウェア製品。
【請求項59】
着用者の足を収容するための甲部および該甲部と結びつけられたソール構造を有するフットウェア製品であって、該ソール構造が、
該ソール構造の内部に形成された空洞の上面と下面との間に配置され、実質的に垂直方向にある空隙が内部に配置されている、別個の垂直方向に突き出た支柱エレメント;
該ソール構造の下面を形成するように配置されたアウトソールであって、該空洞の下方に位置するアウトソール隙間を形成する該アウトソール;
半硬質材料で形成され、該支柱エレメントと該アウトソールとの間に配置されたプレートであって、該空隙の下方に位置するプレート隙間を形成する該プレート;および
該空隙によって収容される寸法の少なくとも1つのインサートであって、該少なくとも1つのインサートが固定機構の第1の固定部分を含みかつ該プレート隙間が該固定機構の対応する第2の固定部分を含み、該第1の固定部分が該空隙内部で該少なくとも1つのインサートを固定するために該第2の固定部分と連結するような、該少なくとも1つのインサート;
を含む、フットウェア製品。
【請求項60】
少なくとも1つのインサートを空隙から取り外すことによってソール構造の特性が修正される、請求項59記載のフットウェア製品。
【請求項61】
少なくとも1つのインサートが第1のインサートおよび第2のインサートを含む、請求項59記載のフットウェア製品。
【請求項62】
第1のインサートが第1の材料で形成され、第2のインサートが第2の材料で形成され、かつ該第1の材料および該第2の材料が異なる物理的性質を有する、請求項61記載のフットウェア製品。
【請求項63】
第1のインサートを空隙から取り外して第2のインサートを該空隙に挿入することによってソール構造の特性が修正される、請求項61記載のフットウェア製品。
【請求項64】
第1の固定部分および第2の固定部分のうち一方が突起であり、該第1の固定部分および該第2の固定部分のうちもう一方が、空隙内部で少なくとも1つのインサートを固定するために該突起を収容するような形状である受け口を含む、請求項59記載のフットウェア製品。
【請求項65】
少なくとも1つのインサートが、空隙からの該少なくとも1つのインサートの取り外しを補助する取り外し装置を収容するための凹みを含む、請求項59記載のフットウェア製品。
【請求項66】
少なくとも1つのインサートおよび空隙が概ね円筒状の形状を有する、請求項59記載のフットウェア製品。
【請求項67】
着用者の足を収容するための甲部および該甲部と結びつけられたソール構造を有するフットウェア製品であって、該ソール構造が、
圧縮性材料で形成され、該ソール構造の内部の空洞の上面と下面との間に配置された、複数の別個の垂直方向に突き出た支柱エレメントであって、実質的に垂直方向にある空隙が内部に配置されている第1の支柱エレメントを含む該支柱エレメント;
半硬質材料で形成され、該支柱エレメントの下方に配置されたプレートであって、該空隙に対する到達性を得るために該空隙と並置された隙間の範囲を定めている該プレート;
該空隙の内部に配置された第1のインサートであって、第空隙内部で該第1のインサートを固定するために対応する固定部分と連結する第1の固定部分を含む該第1のインサート;および
該空隙の外側に配置された複数の第2のインサートであって、それぞれが該第1のインサートの物理的性質とは異なる物理的性質を有し、該ソール構造の特性を修正するために該第1のインサートと交換可能であり、かつ、それぞれが該固定機構の第2の部分を含み、該第2の部分が該空隙内部で該第2のインサートの1つを固定するために該対応する固定部分と連結可能であるような該第2のインサート;
を含む、フットウェア製品。
【請求項68】
第1の固定部分および対応する固定部分のうち一方が突起であり、該第1の固定部分および該対応する固定部分のうちもう一方が、空隙内部で第1のインサートを固定するために該突起を収容するような形状である受け口を含む、請求項67記載のフットウェア製品。
【請求項69】
アウトソールがソール構造の下方部分に配置される、請求項67記載のフットウェア製品。
【請求項70】
第1の支柱の肉厚が、第1のインサートおよび第2のインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるように選択される、請求項67記載のフットウェア製品。
【請求項71】
第1の支柱の肉厚が、第1のインサートおよび第2のインサートを空隙から取り外した時に個体を支えるには不十分である、請求項67記載のフットウェア製品。
【請求項72】
第1の支柱エレメントが少なくとも半透明な材料で形成される、請求項71記載のフットウェア製品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2006−515776(P2006−515776A)
【公表日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−500767(P2006−500767)
【出願日】平成16年1月7日(2004.1.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/000008
【国際公開番号】WO2004/062412
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年1月7日(2004.1.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/000008
【国際公開番号】WO2004/062412
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】
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