説明

車両用前照灯

【課題】課題は、駆動ユニットをフレーム部材に位置精度良く固定保持すること。
【解決手段】この発明は、フレーム部材8にソレノイド7を一方向Dに取り付けて固定保持するスクリュー12を備える。ソレノイド7には、取付部24と、取付方向Dに対してそれぞれ交差しかつ相互に直交する第1当接面20および第2当接面25と、がそれぞれ設けられている。フレーム部材8には、取付受部24と、第1当接面20が当接して取付方向Dに対して交差する方向Eの位置決めをする第1当接受面30と、第2当接面25が当接して取付方向Dに対して交差する方向であって第1当接面20および第1当接受面30による位置決め方向Eに対して直交する方向Fの位置決めをする第2当接受面31と、がそれぞれ設けられている。この結果、この発明は、ソレノイド7をフレーム部材8に位置精度良く固定保持することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プロジェクタタイプのヘッドランプなどであって、複数の配光パターン、たとえば、すれ違い用配光パターンと走行用配光パターンとが得られる車両用前照灯に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のプロジェクタタイプの車両用前照灯は、従来からある(たとえば、特許文献1参照)。以下、従来の車両用前照灯について説明する。従来の車両用前照灯は、光源と、その光源からの光を反射させるリフレクタと、そのリフレクタからの反射光を車両の前方に投影する投影レンズと、リフレクタから投影レンズに向かう反射光を複数の配光パターンが得られる複数のビームに切り替えるシェードと、そのシェードの姿勢(位置)を複数のビームが得られる複数の姿勢に切り替えるばね部材および駆動ユニットと、フレーム部材と、を備える。
【0003】
以下、従来の車両用前照灯の作用について説明する。従来の車両用前照灯は、光源を点灯すると、光源からの光がリフレクタの反射面でシェードおよび投影レンズ側に反射し、その反射光が投影レンズから車両の前方に投影される。ここで、ばね部材のばね作用と駆動ユニットの駆動作用とにより、シェードの姿勢が複数の姿勢に切り替わって、リフレクタから投影レンズに向かう反射光が複数のビームに切り替わって、複数の配光パターンが得られる。このために、この種の車両用前照灯においては、シェードの姿勢をスムーズに切り替えるために、駆動ユニットをフレーム部材に位置精度良く固定保持する必要がある。
【0004】
【特許文献1】特開2005−93182号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明が解決しようとする課題は、駆動ユニットをフレーム部材に位置精度良く固定保持することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明(請求項1にかかる発明)は、フレーム部材に駆動ユニットを一方向に取り付けて固定保持する取付部材を備え、駆動ユニットには、取付部材でフレーム部材に取り付けられる取付部と、取付部材の取付方向に対してそれぞれ交差しかつ相互に直交する第1当接面および第2当接面と、がそれぞれ設けられていて、フレーム部材には、取付部材で駆動ユニットの取付部が取り付けられる取付受部と、駆動ユニットの第1当接面が当接して駆動ユニットの取付部材の取付方向に対して交差する方向の位置決めをする第1当接受面と、駆動ユニットの第2当接面が当接して駆動ユニットの取付部材の取付方向に対して交差する方向であって第1当接面および第1当接受面による位置決め方向に対して直交する方向の位置決めをする第2当接受面と、がそれぞれ設けられている、ことを特徴とする。
【0007】
また、この発明(請求項2にかかる発明)は、ばね部材および駆動ユニットによって切り替えられるシェードの姿勢が斜め上後方の姿勢と斜め下前方の姿勢とであり、第1当接面および第1当接受面による位置決め方向がシェードの斜め上後方の姿勢とシェードの斜め下前方の姿勢との間の切替方向と一致し、第2当接面および第2当接受面による位置決め方向がシェードの斜め上後方の姿勢とシェードの斜め下前方の姿勢との間の切替方向に対して直交する方向と一致する、ことを特徴とする。
【0008】
さらに、この発明(請求項3にかかる発明)は、取付部材により駆動ユニットがフレーム部材に固定保持されている状態が、第1当接面が第1当接受面に当接しかつ第2当接面が第2当接受面に当接し、取付部と取付受部との間に隙間が空いている状態である、ことを特徴とする。
【0009】
さらにまた、この発明(請求項4にかかる発明)は、ばね部材が、第1当接面および第1当接受面による位置決め方向であって駆動ユニットとフレーム部材との間に挟み込まれて固定される固定部と、駆動ユニットに当接して第2当接面および第2当接受面による位置決め方向に位置決めされる位置決め部と、を有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
この発明(請求項1にかかる発明)の車両用前照灯は、前記の課題を解決するための手段により、取付部材でフレーム部材の取付受部に駆動ユニットの取付部を取り付けると、駆動ユニットの第1当接面、第2当接面がフレーム部材の第1当接受面、第2当接受面に当接して、駆動ユニットがフレーム部材に、取付部材の取付方向に対してそれぞれ交差しかつ相互に直交する(ほぼ直交するも含む)方向において位置決めされて、位置精度良く固定保持される。
【0011】
しかも、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用前照灯は、駆動ユニットに第1当接面および第2当接面を設け、一方、フレーム部材に第1当接受面および第2当接受面を設けるだけで、従前の構成部品で、駆動ユニットをフレーム部材に位置精度良く固定保持することができるので、製造コストを従前のままで済む。
【0012】
その上、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用前照灯は、駆動ユニットとフレーム部材との接続部分が、取付部と取付受部との取付部分以外に、第1当接面と第1当接受面との当接部分および第2当接面と第2当接受面との当接部分を増すことができるので、その分、駆動ユニットにおいて発生する熱を駆動ユニットからフレーム部材に効率よく伝達させてそのフレーム部材から外部に効率よく放散させることができる。
【0013】
また、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用前照灯は、前記の課題を解決するための手段により、駆動ユニットをフレーム部材に、シェードの斜め上後方の姿勢とシェードの斜め下前方の姿勢との間の切替方向と一致する方向、および、シェードの斜め上後方の姿勢とシェードの斜め下前方の姿勢との間の切替方向に対して直交する方向において位置決めして位置精度良く固定保持することができるものである。すなわち、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用前照灯は、駆動ユニットの取付部とフレーム部材の取付受部との加工精度が低く、駆動ユニットの取付部とフレーム部材の取付受部との取付位置が設計上の位置からずれている場合であっても、第1当接面と第1当接受面との当接面および第2当接面と第2当接受面との当接面(2つの当接面である2つのガイド面)により、駆動ユニットがフレーム部材に相互に直交する2つの方向において位置決めされて、位置精度良く固定保持される。このように、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用前照灯は、駆動ユニットの取付部とフレーム部材の取付受部との取付精度を確保することが比較的困難である駆動ユニットをシェードの切替方向すなわち斜め方向に固定保持する場合に最適である。
【0014】
さらに、この発明(請求項3にかかる発明)の車両用前照灯は、前記の課題を解決するための手段により、取付部材により駆動ユニットがフレーム部材に固定保持されている状態のとき、第1当接面が第1当接受面に当接しかつ第2当接面が第2当接受面に当接しているが、取付部と取付受部との間には隙間が空いている。この結果、この発明(請求項3にかかる発明)の車両用前照灯は、第1当接面を第1当接受面に、第2当接面を第2当接受面に、それぞれ確実に当接させることができるので、駆動ユニットをフレーム部材にさらに位置精度良く固定保持することができる。
【0015】
さらに、この発明(請求項4にかかる発明)の車両用前照灯は、前記の課題を解決するための手段により、ばね部材を駆動ユニットおよびフレーム部材に位置精度良く固定保持することができる。しかも、この発明(請求項4にかかる発明)の車両用前照灯は、ばね部材とシェードとが一体構造をなす場合においては、シェードをもばね部材と共に駆動ユニットおよびフレーム部材に位置精度良く固定保持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、この発明にかかる車両用前照灯の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。図面において、符号「VU−VD」は、スクリーンの上下の垂直線を示す。符号「HL−HR」は、スクリーンの左右の水平線を示す。なお、この明細書において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」は、この発明にかかる車両用前照灯が車両(自動車)に装備された際の車両の「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」である。
【実施例】
【0017】
以下、この実施例にかかる車両用前照灯の構成について説明する。図1、図2において、符号1は、この実施例にかかる車両用前照灯である。前記車両用前照灯1は、自動車(車両)の前部の左右にそれぞれ装備される、たとえば、プロジェクタタイプのヘッドランプである。また、前記車両用前照灯1は、図1、図2に示すように、光源2と、リフレクタ3と、投影レンズ(集光レンズ、凸レンズ)4と、シェード5と、ばね部材6と、駆動ユニット7と、フレーム部材8と、ストッパ9と、取付部材としてのスクリュー12と、ランプハウジング(図示せず)と、図示しないランプレンズ(たとえば、素通しのアウターレンズなど)と、を備えるものである。
【0018】
前記光源2および前記リフレクタ3および前記投影レンズ4および前記シェード5および前記ばね部材6および前記駆動ユニット7および前記フレーム部材8および前記ストッパ9および前記スクリュー12は、ランプユニットを構成する。前記ランプユニットは、前記ランプハウジングおよび前記ランプレンズにより区画されている灯室(図示せず)内に、たとえば光軸調整機構(図示せず)を介して配置されている。
【0019】
前記光源2は、この例では、放電灯を使用する。前記放電灯は、いわゆる、メタルハライドランプなどの高圧金属蒸気放電灯、高輝度放電灯(HID)などである。前記光源2は、前記リフレクタ3にソケット機構10を介して着脱可能に取り付けられている。前記光源2は、発光部11を有する。なお、前記光源2としては、前記放電灯以外に、ハロゲン電球、白熱電球でも良い。
【0020】
前記リフレクタ3は、前記光源2からの光(図示せず)を前記投影レンズ4側に反射させるものである。前記リフレクタ3は、この例では、熱伝導率および熱放射率が高い材質、たとえば、アルミダイカスト、あるいは、合成樹脂などからなる。前記リフレクタ3は、取付部材もしくは固定部材など(図示せず)により前記フレーム部材8に固定保持されている。前記リフレクタ3は、前側(前記車両用前照灯1の光の照射方向側)が開口し、かつ、後側が閉塞した中空の凹形状をなす。前記リフレクタ3の後側の閉塞部の中央には、前記光源2が挿入されるための円形の透孔13が設けられている。
【0021】
前記リフレクタ3の内凹面には、アルミ蒸着もしくは銀塗装などが施されていて、反射面14が形成されている。前記リフレクタ3の反射面14は、楕円もしくは楕円を基調とした反射面、たとえば、回転楕円面や楕円を基本とした自由曲面(NURBS曲面)などの反射面(図1、図2の垂直断面が楕円面をなし、かつ、図示しない水平断面が放物面ないし変形放物面をなす反射面)からなる。このために、前記リフレクタ3の前記反射面14は、第1焦点F1と、第2焦点(水平断面上の焦線)F2と、光軸Z−Zと、をそれぞれ有する。前記リフレクタ3の前記光軸Z−Zと、前記光源2の光軸(図示せず)とは、一致する(ほぼ一致するも含む)。
【0022】
前記リフレクタ3の前記反射面14の自由曲面(NURBS曲面)は、「Mathematical Elemennts for Computer Graphics」(Devid F. Rogers、J Alan Adams)に記載されているNURBSの自由曲面(Non-Uniform Rational B-Spline Surface)である。前記リフレクタ3の前記反射面14の前記第1焦点F1は、前記光源2の前記発光部11もしくはその近傍に位置する。前記リフレクタ3の前記反射面14の前記第2焦点F2は、前記シェード5もしくはその近傍(第1シェード部16と第2シェード部17との間)に位置する。
【0023】
前記投影レンズ4は、前記リフレクタ3の前記反射面14からの反射光(図示せず)を車両の前方に投影するものである。前記投影レンズ4は、非球面レンズの凸レンズである。前記投影レンズ4の前方側は、凸非球面をなし、一方、前記投影レンズ4の後方側は、平非球面をなす。前記投影レンズ4は、固定環状部材としてのリム15により前記フレーム部材8の前側に固定保持されている。前記投影レンズ4は、図示しないレンズ焦点(物空間側の焦点面であるメリジオナル像面)と、光軸(図示せず)と、を有する。前記投影レンズ4の焦点と前記反射面14の第2焦点F2とは、一致する(ほぼ一致するも含む)。前記投影レンズ4の光軸と、前記反射面14の光軸Z−Zとは、一致する(ほぼ一致するも含む)。なお、前記投影レンズ4の光軸と、前記反射面14の光軸Z−Zとは、左右にずれていても良い。
【0024】
前記シェード5は、前記リフレクタ3の前記反射面14から前記投影レンズ4に向かう反射光を、複数の配光パターン、たとえば、図6に示すすれ違い用配光パターンLPと、図7に示す走行用配光パターンHPとが得られる複数のビーム、すなわち、ロービーム(図示せず)と、ハイビーム(図示せず)とに切り替えるものである。前記シェード5は、製造コストが安価である板構造(この例では、平板の薄鋼板構造)からなる。
【0025】
前記シェード5は、図1〜図5に示すように、垂直で長く後側(前記光源2側)に位置する第1シェード部16と、同じく垂直で短く前側(前記投影レンズ4側)に位置する第2シェード部17と、斜めの取付部18と、水平なストッパ部19と、から構成されている。前記第1シェード部16および前記第2シェード部17が、前記反射光を前記ロービームと前記ハイビームとに切り替えるものである。
【0026】
前記ばね部材6および前記駆動ユニット7は、前記シェード5の姿勢を、斜め上後方と斜め下前方の姿勢との間において、前記ロービームと前記ハイビームとが得られる複数の姿勢、すなわち、ロービーム姿勢とハイビーム姿勢とに切り替えるものである。前記ロービーム姿勢は、図1に示す斜め上後方の姿勢(位置)であり、前記ハイビーム姿勢は、図2に示す斜め下前方の姿勢(位置)である。
【0027】
前記ばね部材6は、SUS(ばね鋼板)などの弾性を有する薄板構造からなる。また、前記ばね部材6は、図5に示すように、ドーム構造をなす。前記シェード5と前記ばね部材6とは、一体構造をなす。すなわち、前記シェード5の前記取付部18と、前記ばね部材6の上水平部のほぼ中央部とが一体に固定されている。または、前記シェード5の前記取付部18と、前記ばね部材6の上水平部のほぼ中央部とにおいて、一体に構成(形成)されている。このように、前記シェード5と前記ばね部材6とは、それぞれ別個に製造してから一体に固定したもの、または、1つの部材からそれぞれ製造して一体としたものである。
【0028】
前記駆動ユニット7は、ソレノイドから構成されている。前記ソレノイド7は、図1〜図5に示すように、直方体形状の本体22と、前記本体22に対して進退する進退ロッド(プランジャ)23と、から構成されている。前記本体22中には、熱伝導率が高い材質たとえば金属からなるヨーク(図示せず)とコイル(図示せず)とが収納されている。
【0029】
前記フレーム部材8は、この例では、熱伝導率および熱放射率が高い材質、たとえば、アルミダイカスト、あるいは、合成樹脂などからなる。前記フレーム部材8には、前記ソレノイド7が前記スクリュー12により一方向(光軸Z−Zと平行な方向、水平方向)に取り付けられている。また、前記フレーム部材8には、前記ソレノイド7のほかに、前記リフレクタ3および前記シェード5と一体構造の前記ばね部材6および前記ストッパ9が固定保持されている。
【0030】
前記ストッパ9は、この例では、熱伝導率が高い材質たとえば金属板からなる。前記ストッパ9は、前記シェード5の姿勢を前記ロービーム姿勢に規制制動する。すなわち、前記ストッパ9は、図1に示すように、前記ソレノイド7が非駆動時(非通電時)において、前記ばね部材6のばね力によって前記シェード5の前記第2シェード部17および前記ストッパ部19が弾性当接して、前記シェード5をロービーム姿勢に規制制動するものである。
【0031】
前記ソレノイド7には、取付部24および第1当接面20および第2当接面25および当接部26がそれぞれ設けられている。前記取付部24は、前記ソレノイド7の前記ヨークの左右にそれぞれ一体に設けられている。前記取付部24には、挿通孔28が前記スクリュー12の取付方向Dに設けられている。
【0032】
前記第1当接面20は、前記ソレノイド7の前記本体22の底面に設けられている。前記第2当接面25は、前記ソレノイド7の前記本体22の4側面のうちの前面の上側に設けられている凸部の前面に設けられている。前記第1当接面20と前記第2当接面25とは、前記スクリュー12の取付方向Dに対してそれぞれ交差しかつ相互に直交する(ほぼ直交するも含む)方向EおよびFに設けられている。
【0033】
前記当接部26は、前記ソレノイド7の前記本体22の4側面のうちの前面の下側に凸部状に設けられている。
【0034】
前記フレーム部材8には、取付受部27および第1当接受面30および第2当接受面31がそれぞれ設けられている。前記取付受部27は、前記ソレノイド7の前記取付部24に対応して設けられている。前記取付受部27には、ねじ孔32が前記ソレノイド7の前記挿通孔28と対応して前記スクリュー12の取付方向Dに設けられている。
【0035】
前記第1当接受面30は、前記ソレノイド7の前記第1当接面20に対応して設けられている。前記第2当接受面31は、前記ソレノイド7の前記第2当接面25に対応して設けられている。前記第1当接受面30と前記第2当接受面31とは、前記スクリュー12の取付方向Dに対してそれぞれ交差しかつ相互に直交する(ほぼ直交するも含む)方向EおよびFに設けられている。
【0036】
前記ソレノイド7の前記取付部24および前記第1当接面20および前記第2当接面25と、前記フレーム部材8の前記取付受部27および前記第1当接受面30および前記第2当接受面31とは、図1、図2、図4に示すように、前記スクリュー12により前記ソレノイド7が前記フレーム部材8に固定保持されている状態のとき、前記第1当接面20が前記第1当接受面30に当接しかつ前記第2当接面25が前記第2当接受面31に当接しているが、前記取付部24と前記取付受部27との間に隙間Sが空いている寸法関係にある。
【0037】
前記ばね部材6には、固定部33および位置決め部34がそれぞれ設けられている。前記固定部33は、前記ばね部材6の下水平部(前記シェード5の前記取付部18と一体の上水平部と反対側の部位)に前記取付部18と平行に(ほぼ平行にも含む)斜め前後方向に設けられている。前記固定部33には、三角形の凸条21が前記取付部18と平行に斜め前後方向に設けられている。なお、前記凸条21は、前記ソレノイド7の前記本体22の底面側に、または、前記ばね部材6および前記本体22の双方に、設けても良い。
【0038】
前記位置決め部34は、前記固定部33の前端から前記固定部33に対して直交する(ほぼ直交するも含む)方向に斜め上下方向に一体に設けられている。
【0039】
前記ソレノイド7は、前記ばね部材6のドームの空間中に収納されている。前記シェード5と一体構造の前記ばね部材6の前記取付部18は、仮止め手段(図示せず)により前記ソレノイド7の前記進退ロッド23の先端に仮止めされている。また、前記シェード5と一体構造の前記ばね部材6の前記固定部33および前記凸条21は、前記ソレノイド7の前記第1当接面20に対向して位置する。さらに、前記シェード5と一体構造の前記ばね部材6の前記位置決め部34は、前記ソレノイド7の前記当接部26に対向して位置する。
【0040】
前記ソレノイド7および一体構造の前記ばね部材6および前記シェード5は、前記フレーム部材8に図3中の実線矢印方向、すなわち、前記スクリュー12の取付方向Dにセットされている。前記ソレノイド7の前記第1当接面20は、前記ばね部材6の前記固定部33および前記凸条21を介して前記フレーム部材8の前記第1当接受面30に対向する。前記ソレノイド7の前記第2当接面25は、前記フレーム部材8の前記第2当接受面31に対向する。
【0041】
前記ソレノイド7の前記取付部24は、前記スクリュー12により、前記フレーム部材8の前記取付受部27に一方向Dに取り付けられている。この結果、前記ソレノイド7および一体構造の前記ばね部材6および前記シェード5は、前記フレーム部材8に固定保持されている。
【0042】
このとき、前記ソレノイド7は、図1、図2、図4に示すように、前記本体22が前記進退ロッド23および前記シェード5に対して前記光源2と反対側に斜め下前方に位置するように、配置されている。すなわち、前記ソレノイド7は、斜め方向に配置されている。
【0043】
また、前記ソレノイド7の前記第1当接面20は、前記ばね部材6の前記固定部33および前記凸条21を介して前記フレーム部材8の前記第1当接受面30に、前記シェード5の斜め上後方の姿勢と前記シェードの斜め下前方の姿勢との間の切替方向B−Bと一致する(ほぼ一致するも含む)方向Eに当接する。
【0044】
さらに、前記ソレノイド7の前記第2当接面25は、前記フレーム部材8の前記第2当接受面31に、前記シェード5の斜め上後方の姿勢と前記シェードの斜め下前方の姿勢との間の切替方向B−Bと直交する(ほぼ直交するも含む)方向Fに直接当接する。
【0045】
さらにまた、前記ばね部材6の前記固定部33は、前記第1当接面20および前記第1当接受面30による位置決め方向Eであって前記ソレノイド7の前記第1当接面20と前記フレーム部材8の前記第1当接受面30との間に挟み込まれて固定される。一方、前記ばね部材6の前記位置決め部34は、前記ソレノイド7の前記当接部26に当接して前記第2当接面25および前記第2当接受面31による位置決め方向Fに位置決めされる。
【0046】
前記シェード5と一体構造の前記ばね部材6のばね力が作用する方向(ばね力の作用方向)A−Aと、前記シェード5の姿勢が斜め上後方(ロービーム姿勢)と斜め下前方(ハイビーム姿勢)との間において切り替わる方向(シェードの姿勢の切替方向)B−Bと、前記ソレノイド7の前記進退ロッド23が進退する方向(進退ロッドの進退方向)C−Cとは、一致する(ほぼ一致するも含む)。前記ばね部材6のばね力の作用方向A−Aおよび前記シェード5の姿勢の切替方向B−Bおよび前記ソレノイド7の前記進退ロッド23の進退方向C−Cは、垂直軸に対してこの例では約30°、あるいは、前記光軸Z−Zすなわち水平軸に対して約60°傾斜している。
【0047】
この実施例にかかる車両用前照灯1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0048】
まず、光源2を点灯する。すると、この光源2の発光部11から光が放射される。この光は、リフレクタ3の反射面14でシェード5および投影レンズ4側に反射される。このとき、ソレノイド7が非駆動時、すなわち、非通電状態のときには、ばね部材6のばね力により、ソレノイド7の進退ロッド23が前進してかつシェード5が図1中の実線矢印方向に付勢されており、かつ、シェード5がストッパ9に弾性当接している。この結果、シェード5は、ロービーム姿勢に規制制動されている。これにより、シェード5は、図1に示すロービーム姿勢にある。
【0049】
シェード5が図1に示すロービーム姿勢にあるときには、リフレクタ3の反射面14からの反射光のうちの一部は、シェード5の第1シェード部16および第2シェード部17により遮蔽される。一方、残りの反射光は、投影レンズ4側に進み、投影レンズ4を経て、図6に示すすれ違い用配光パターンLPとして、自動車の前方に投影(放射、照射)される。
【0050】
ここで、ソレノイド7に通電すると、ソレノイド7が駆動して、ソレノイド7の進退ロッド23がばね部材6のばね力に抗して後退する。これに伴って、シェード5は、図2中の実線矢印方向に移動する。すなわち、シェード5は、図1に示す斜め上後方の位置すなわちロービーム姿勢から、図2に示す斜め下前方の位置すなわちハイビーム姿勢に切り替わる。
【0051】
すると、今まで、シェード5の第1シェード部16および第2シェード部17により遮蔽されていたリフレクタ3の反射面14からの反射光は、遮蔽されていなかった反射光と共に、投影レンズ4側に進み、投影レンズ4を経て、図7に示す走行用配光パターンHPとして、自動車の前方に投影(放射、照射)される。
【0052】
そして、ソレノイド7への通電を遮断すると、ソレノイド7が非駆動状態となるので、弾性変形していたばね部材6がばね力に弾性復帰する。この結果、シェード5は、図2に示すハイビーム姿勢から図1に示すロービーム姿勢に移動して切り替わる。これにより、図7に示す走行用配光パターンHPから図6に示すすれ違い用配光パターンLPに切り替わる。
【0053】
この実施例にかかる車両用前照灯1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0054】
この実施例にかかる車両用前照灯1は、スクリュー12でフレーム部材8の取付受部27にソレノイド7の取付部24を取り付けると、ソレノイド7の第1当接面20、第2当接面25がフレーム部材8の第1当接受面30、第2当接受面31に当接して、ソレノイド7がフレーム部材8に、スクリュー12の取付方向Dに対してそれぞれ交差しかつ相互に直交する方向E、Fにおいて位置決めされて、位置精度良く固定保持される。
【0055】
しかも、この実施例にかかる車両用前照灯1は、ソレノイド7に第1当接面20および第2当接面25を設け、一方、フレーム部材8に第1当接受面30および第2当接受面31を設けるだけで、従前の構成部品で、ソレノイド7をフレーム部材8に位置精度良く固定保持することができるので、製造コストを従前のままで済む。
【0056】
その上、この実施例にかかる車両用前照灯1は、ソレノイド7とフレーム部材8との接続部分が、取付部24と取付受部27との取付部分以外に、第1当接面20と第1当接受面30との当接部分および第2当接面25と第2当接受面31との当接部分を増すことができるので、その分、ソレノイド7において発生する熱をソレノイド7からフレーム部材8に効率よく伝達させてそのフレーム部材8から外部に効率よく放散させることができる。
【0057】
また、この実施例にかかる車両用前照灯1は、ソレノイド7をフレーム部材8に、シェード5の斜め上後方の姿勢とシェードの斜め下前方の姿勢との間の切替方向B−Bと一致する方向E、および、シェード5の斜め上後方の姿勢とシェードの斜め下前方の姿勢との間の切替方向B−Bに対して直交する方向Fにおいて位置決めして位置精度良く固定保持することができるものである。すなわち、この実施例にかかる車両用前照灯1は、ソレノイド7の取付部24とフレーム部材8の取付受部27との加工精度が低く、ソレノイド7の取付部24とフレーム部材8の取付受部27との取付位置が設計上の位置からずれている場合であっても、第1当接面20と第1当接受面30との当接面および第2当接面25と第2当接受面31との当接面(2つの当接面である2つのガイド面)により、ソレノイド7がフレーム部材8に相互に直交する2つの方向E、Fにおいて位置決めされて、位置精度良く固定保持される。このように、この実施例にかかる車両用前照灯1は、ソレノイド7の取付部24とフレーム部材8の取付受部27との取付精度を確保することが比較的困難であるソレノイド7をシェード5の切替方向B−Bすなわち斜め方向に固定保持する場合に最適である。
【0058】
さらに、この実施例にかかる車両用前照灯1は、スクリュー12によりソレノイド7がフレーム部材8に固定保持されている状態のとき、第1当接面20が第1当接受面30に当接しかつ第2当接面25が第2当接受面31に当接しているが、取付部24と取付受部27との間には、図1、図2、図4に示すように、隙間Sが空いている。この結果、この実施例にかかる車両用前照灯1は、第1当接面20を第1当接受面30に、第2当接面25を第2当接受面31に、それぞれ確実に当接させることができるので、ソレノイド7をフレーム部材8にさらに位置精度良く固定保持することができる。
【0059】
さらに、この実施例にかかる車両用前照灯1は、ばね部材6の固定部33が第1当接面20および第1当接受面30による位置決め方向Eであってソレノイド7の第1当接面20とフレーム部材8の第1当接受面30との間に挟み込まれて固定されていて、一方、ばね部材6の位置決め部34がソレノイド7の当接部26に当接して第2当接面25および第2当接受面31による位置決め方向Fに位置決めされている。この結果、この実施例にかかる車両用前照灯1は、ばね部材6をソレノイド7およびフレーム部材8に位置精度良く固定保持することができる。すなわち、スクリュー12でソレノイド7の取付部24をフレーム部材8の取付受部27に取り付ける際に、ばね部材6の固定部33がソレノイド7の第1当接面20とフレーム部材8の第1当接受面30との間に挟み込まれて固定され、かつ、ばね部材6の位置決め部34がソレノイド7の当接部26に当接してソレノイド7側に導かれる。
【0060】
しかも、この実施例にかかる車両用前照灯1は、ばね部材6とシェード5とが一体構造をなすので、シェード5をもばね部材6と共にソレノイド7およびフレーム部材8に位置精度良く固定保持することができる。
【0061】
以下、前記の実施例以外の例について説明する。前記の実施例においては、図6に示すすれ違い用配光パターンLPと図7に示す走行用配光パターンHPとが得られるものである。ところが、この発明においては、すれ違い用配光パターンと高速道路用配光パターンとが得られるもの、あるいは、すれ違い用配光パターンと高速道路用配光パターンと走行用配光パターンとが得られるもの、あるいは、すれ違い用配光パターンとその他の1種類もしくは複種類の配光パターンとが得られるものであっても良い。しかも、シェード5が複数個であっても良いし、また、進退ロッド23が複数本であっても良い。
【0062】
また、前記の実施例においては、駆動ユニットとしてソレノイド7を使用するものである。ところが、この発明においては、駆動ユニットとしてソレノイド以外のものであっても良い。たとえば、モータなどである。このモータの場合、このモータの回転力を進退ロッドに伝達する回転力伝達機構(ギアやカムなど)が必要である。
【0063】
さらに、前記の実施利においては、ばね部材6のばね力の作用方向A−Aおよびシェード5の姿勢の切替方向B−Bおよびソレノイド7の進退ロッド23の進退方向C−Cが垂直軸あるいは水平軸に対して傾斜している。ところが、この発明においては、ばね部材のばね力の作用方向およびシェードの姿勢の切替方向およびソレノイドの進退ロッドの進退方向が垂直であっても良い。
【0064】
さらにまた、前記の実施例においては、ばね部材6としてドーム型(ドーム構造)のばねを使用する。ところが、この発明においては、ばね部材として、ドーム型のばね以外のばねを使用しても良い。たとえば、板ばねやコイルばねなどである。
【0065】
さらにまた、前記の実施例においては、取付部材としてスクリュー12を使用するものである。ところが、この発明においては、取付部材としてスクリュー以外のもの、たとえば、ボルトナット、ピン加締め付け、ピン嵌合、ピン圧着などでも良い。
【0066】
さらにまた、前記の実施例においては、スクリュー12でソレノイド7をフレーム部材8に取り付けて固定保持するものである。ところが、この発明においては、取付部材で駆動ユニットとリフレクタとをフレーム部材に一体に取り付けて固定保持しても良い。
【0067】
さらにまた、前記の実施例においては、ソレノイド7の第1当接面20がばね部材6の固定部33および凸条21を介してフレーム部材8の第1当接受面30に当接してシェード5の姿勢の切替方向B−Bと一致する方向Eの位置決めするものである。ところが、この発明においては、駆動ユニットの第1当接面がフレーム部材の第1当接受面に直接当接してシェードの姿勢の切替方向と一致する方向の位置決めをするものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】この発明にかかる車両用前照灯の実施例を示し、シェードがロービーム姿勢にあるときのランプユニットの縦断面図(垂直断面図)である。
【図2】同じく、シェードがハイビーム姿勢にあるときのランプユニットを示す縦断面図(垂直断面図)である。
【図3】同じく、ソレノイドおよびばね部材およびシェードをフレーム部材にセットする前の状態を示す主要部品の一部拡大縦断面図(垂直断面図)である。
【図4】同じく、ソレノイドおよびばね部材およびシェードをフレーム部材に固定保持した状態を示す主要部品の一部拡大縦断面図(垂直断面図)である。
【図5】同じく、ソレノイドおよびばね部材およびシェードおよびフレーム部材の一部を示す正面図である。
【図6】同じく、すれ違い用配光パターンを示す説明図である。
【図7】同じく、走行用配光パターンを示す説明図である。
【符号の説明】
【0069】
1 車両用前照灯
2 光源
3 リフレクタ
4 投影レンズ
5 シェード
6 ばね部材
7 ソレノイド(駆動ユニット)
8 フレーム部材
9 ストッパ
10 ソケット機構
11 発光部
12 スクリュー(取付部材)
13 透孔
14 反射面
15 リム
16 第1シェード部
17 第2シェード部
18 シェードの取付部
19 ストッパ部
20 第1当接面
21 凸条
22 本体
23 進退ロッド、
24 取付部
25 第2当接面
26 当接部
27 取付受部
28 挿通孔
30 第1当接受面
31 第2当接受面
32 ねじ孔
33 固定部
34 位置決め部
LP すれ違い用配光パターン
HP 走行用配光パターン
HL−HR 左右の水平線
VU−VD 上下の垂直線
Z−Z 反射面の光軸
F1 反射面の第1焦点
F2 反射面の第2焦点
A−A ばね部材のばね作用方向
B−B シェードの姿勢の切替方向
C−C ソレノイドの進退ロッドの進退方向
S 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の配光パターンが得られるプロジェクタタイプの車両用前照灯において、
光源と、
前記光源からの光を反射させるリフレクタと、
前記リフレクタからの反射光を車両の前方に投影する投影レンズと、
前記リフレクタから前記投影レンズに向かう反射光を前記複数の配光パターンが得られる複数のビームに切り替えるシェードと、
前記シェードの姿勢を前記複数のビームが得られる複数の姿勢に切り替えるばね部材および駆動ユニットと、
フレーム部材と、
前記フレーム部材に前記駆動ユニットを一方向に取り付けて固定保持する取付部材と、
を備え、
前記駆動ユニットには、前記取付部材で前記フレーム部材に取り付けられる取付部と、前記取付部材の取付方向に対してそれぞれ交差しかつ相互に直交する第1当接面および第2当接面と、がそれぞれ設けられていて、
前記フレーム部材には、前記取付部材で前記駆動ユニットの前記取付部が取り付けられる取付受部と、前記駆動ユニットの前記第1当接面が当接して前記駆動ユニットの前記取付部材の取付方向に対して交差する方向の位置決めをする第1当接受面と、前記駆動ユニットの前記第2当接面が当接して前記駆動ユニットの前記取付部材の取付方向に対して交差する方向であって前記第1当接面および前記第1当接受面による位置決め方向に対して直交する方向の位置決めをする第2当接受面と、がそれぞれ設けられている、
ことを特徴とする車両用前照灯。
【請求項2】
前記ばね部材および前記駆動ユニットによって切り替えられる前記シェードの姿勢は、斜め上後方の姿勢と斜め下前方の姿勢とであり、
前記第1当接面および前記第1当接受面による位置決め方向は、前記シェードの斜め上後方の姿勢と前記シェードの斜め下前方の姿勢との間の切替方向と一致し、
前記第2当接面および前記第2当接受面による位置決め方向は、前記シェードの斜め上後方の姿勢と前記シェードの斜め下前方の姿勢との間の切替方向に対して直交する方向と一致する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
【請求項3】
前記取付部材により前記駆動ユニットが前記フレーム部材に固定保持されている状態は、前記第1当接面が前記第1当接受面に当接しかつ前記第2当接面が前記第2当接受面に当接し、前記取付部と前記取付受部との間に隙間が空いている状態である、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用前照灯。
【請求項4】
前記ばね部材は、前記第1当接面および前記第1当接受面による位置決め方向であって前記駆動ユニットと前記フレーム部材との間に挟み込まれて固定される固定部と、前記駆動ユニットに当接して前記第2当接面および前記第2当接受面による位置決め方向に位置決めされる位置決め部と、を有する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用前照灯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−276956(P2008−276956A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−115546(P2007−115546)
【出願日】平成19年4月25日(2007.4.25)
【出願人】(000000136)市光工業株式会社 (774)
【Fターム(参考)】