説明

車輌用前照灯

【課題】 耐振動性の向上を図る。
【解決手段】 ランプハウジング2に固定されたフレーム16と、第1の連結部13と第2の連結部14を有しフレーム16に第1の連結部を支点として任意の方向へ回動自在に支持された灯具ユニット7と、フレームに対して水平方向へ回動することにより第1の連結部を支点として灯具ユニットを水平方向へ回動させるローター22と、灯具ユニットの第2の連結部が連結されローターに対して前後方向へ移動されることにより第1の連結部を支点として灯具ユニットを略上下方向へ傾動させるスライダー26と、ローターを水平方向へ回動させる回転操作部31と、スライダーを前後方向へ移動させる駆動操作部32とを設け、灯具ユニットの第1の連結部と第2の連結部が略上下に離隔して位置するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車輌用前照灯に関する。詳しくは、灯具ユニットを他の部材に対して第1の連結部と第2の連結部の二つの連結部によって連結して耐振動性の向上を図る技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
車輌用前照灯には、例えば、カバーとランプハウジングによって構成された灯具外筐の内部に、光源を有する灯具ユニットが配置されたものがある。
【0003】
車輌用前照灯の灯具ユニットは、光軸調整機構(エイミング調整機構)によって照射方向の初期位置調整(エイミング調整)が可能とされている(例えば、特許文献1参照)。このような車輌用前照灯にあっては、灯具ユニットを灯具外筐に対して左右方向(水平方向)へ回動させる所謂左右エイミング調整と、灯具ユニットを灯具外筐に対して略上下方向へ傾動させる所謂上下エイミング調整とを行うことができる。
【0004】
特許文献1に記載された車輌用前照灯にあっては、灯具ユニットが前後に貫通された枠状のフレームに支持され、該フレームがネジ部を有する二つの調整軸と一つの支点軸(特許文献1にあっては、レベリング軸)を介してランプハウジングに支持されている。支点軸及び二つの調整軸は各後端部がランプハウジングに連結され、支点軸の前端部がフレームの下端部に連結され、二つの調整軸の各前端部がフレームの上端部に左右に離隔して連結されている。
【0005】
車輌用前照灯において、調整軸が回転されてフレームにネジ部が捩じ込まれ又は捩じ戻されると、支点軸を支点としてフレームと灯具ユニットが一体となって水平方向へ回動又は略上下方向へ傾動され、左右エイミング調整又は上下エイミング調整が行われる。
【0006】
【特許文献1】特開2004−227933号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1に記載された車輌用前照灯において、エイミング調整時には灯具ユニットがランプハウジングに対して円弧状の軌跡で移動(回動)する必要があるが、作用点、即ち、調整軸のフレームとの連結点の軌跡が直線状となってしまう。従って、エイミング時において、灯具ユニットに作用点の軌跡に対して直交する方向への負荷が生じてしまうため、この負荷を吸収するための設計上の余裕(遊び)を形成する必要がある。
【0008】
ところが、灯具ユニットが上記した余裕を有する構造にされていると、車輌の走行時等に発生する振動によって、灯具ユニットが余裕の分だけ動き易くなり、灯具ユニットに位置ずれや振動が発生し易くなってしまう。
【0009】
また、特許文献1に記載された車輌用前照灯にあっては、灯具ユニットがフレームに連結された支点軸及び二つの調整軸の三つの連結点を介してランプハウジングに回動自在に支持されているため、三つの連結点が灯具ユニットの重心から離隔した位置に存在し、振動を受ける位置が灯具ユニットの重心から離れた位置になってしまう。
【0010】
さらに、特許文献1に記載された車輌用前照灯にあっては、灯具ユニットを支持するフレームが支点軸及び二つの調整軸を介してランプハウジングに支持される構造とされている。従って、灯具ユニットとフレームの合計した荷重が支点軸及び二つの調整軸に付与されるため、調整軸等における耐振動性の低下を来たしてしまう。
【0011】
そこで、本発明車輌用前照灯は、上記した問題点を克服し、耐振動性の向上を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
車輌用前照灯は、上記した課題を解決するために、灯室内においてランプハウジングに固定されたフレームと、第1の連結部と第2の連結部を有し前記フレームに前記第1の連結部を支点として任意の方向へ回動自在に支持された灯具ユニットと、前記フレームに水平方向へ回動自在に支持されると共に水平方向へ回動することにより前記第1の連結部を支点として前記灯具ユニットを水平方向へ回動させるローターと、前記ローターに前後方向へ移動自在に支持されると共に前記灯具ユニットの第2の連結部が連結され前後方向へ移動されることにより前記第1の連結部を支点として前記灯具ユニットを略上下方向へ傾動させるスライダーと、前記フレームに対して回転可能とされると共に回転されることにより前記ローターを水平方向へ回動させる回転操作部と、前記フレームに対して回転可能とされると共に回転されることにより前記スライダーを前後方向へ移動させる駆動操作部とを設け、前記灯具ユニットの前記第1の連結部と前記第2の連結部が略上下に離隔して位置するようにしたものである。
【0013】
従って、車輌用前照灯にあっては、灯具ユニットが第1の連結部と第2の連結部を介してランプハウジングに固定されたフレームに支持される。
【発明の効果】
【0014】
本発明車輌用前照灯は、灯室内においてランプハウジングに固定されたフレームと、第1の連結部と第2の連結部を有し前記フレームに前記第1の連結部を支点として任意の方向へ回動自在に支持された灯具ユニットと、前記フレームに水平方向へ回動自在に支持されると共に水平方向へ回動することにより前記第1の連結部を支点として前記灯具ユニットを水平方向へ回動させるローターと、前記ローターに前後方向へ移動自在に支持されると共に前記灯具ユニットの第2の連結部が連結され前後方向へ移動されることにより前記第1の連結部を支点として前記灯具ユニットを略上下方向へ傾動させるスライダーと、前記フレームに対して回転可能とされると共に回転されることにより前記ローターを水平方向へ回動させる回転操作部と、前記フレームに対して回転可能とされると共に回転されることにより前記スライダーを前後方向へ移動させる駆動操作部とを備え、前記灯具ユニットの前記第1の連結部と前記第2の連結部が略上下に離隔して位置するようにしたことを特徴とする。
【0015】
従って、他の部材に対する灯具ユニットの連結点が略上下に位置する第1の連結部と第2の連結部の二点とされ、灯具ユニットが第1の連結部と第2の連結部を結ぶ軸を支点として水平方向へ回動されると共に第1の連結部を支点として略上下方向へ傾動されるため、車輌の走行時等に発生する振動による影響を受け難く、耐振動性の向上を図ることができる。
【0016】
請求項2に記載した発明にあっては、前記第1の連結部と前記第2の連結部の間に前記灯具ユニットの重心が位置するようにしたので、灯具ユニットの他の部材に対する連結点となる第1の連結部と第2の連結部が灯具ユニットの重心を含む鉛直面内に位置され、耐振動性の一層の向上を図ることができる。
【0017】
請求項3に記載した発明にあっては、前記回転操作部と前記駆動操作部を前記第2の連結部を基準として左右方向における何れか一方の側に配置したので、回転操作部と駆動操作部を車輌に設けられる他の部材と干渉しない位置に配置してスペースの有効活用を図ることができる。
【0018】
請求項4に記載した発明にあっては、前記ローターに水平方向への回転力を伝達する第1の伝達部材と、前記スライダーに前後方向への移動力を伝達する第2の伝達部材とを設け、前記回転操作部と前記駆動操作部のそれぞれ少なくとも一部を同軸上で互いに回転可能に連結し、前記回転操作部が回転されたときに第1の伝達部材を介して前記ローターに前記回転力が伝達され、前記駆動操作部が回転されたときに第2の伝達部材を介して前記スライダーに前記移動力が伝達されるようにしているので、省スペース化を図ることができる。
【0019】
請求項5に記載した発明にあっては、水平方向に回動可能とされると共に略上下方向に傾動可能なランプユニットと、前記回転操作部が回転されたときに前記ローターと同期して水平方向へ回動されると共に前記ランプユニットを前記灯具ユニットと同期して水平方向へ回動させる回転手段と、前記駆動操作部が回転されたときに前記スライダーと同期して前後方向へ移動されると共に前記ランプユニットを前記灯具ユニットと同期して略上下方向へ傾動させるスライド手段とを設けている。
【0020】
従って、灯具ユニットとランプユニットの照射方向の向きの調整を同時に行うことができるため、調整作業を容易かつ短時間で行うことができ、作業性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、本発明車輌用前照灯を実施するための最良の形態について添付図面を参照して説明する。
【0022】
先ず、第1の実施の形態に係る車輌用前照灯1について説明する(図1乃至図6参照)。
【0023】
車輌用前照灯1、1は、それぞれ車体の前端部における左右両端部に取り付けられて配置されている。
【0024】
車輌用前照灯1は、図1に示すように、前方に開口された凹部を有するランプハウジング2と該ランプハウジング2の開口面を閉塞するカバー3とを備えている。ランプハウジング2とカバー3によって灯具外筐4が構成され、該灯具外筐4の内部空間は灯室5として形成されている。
【0025】
ランプハウジング2の後端部には前後に貫通された取付孔2aが形成されている。取付孔2aにはバックカバー6が取り付けられている。
【0026】
灯室5には灯具ユニット7が配置されている。灯具ユニット7はレンズホルダー8と該レンズホルダー8の前端部に取り付けられた投影レンズ9とレンズホルダー8の後面に取り付けられたリフレクター10と該リフレクター10の後端部に取り付けられた光源11とを有している。
【0027】
レンズホルダー8は前後方向に貫通された略円筒状に形成されている。
【0028】
投影レンズ9は前方側の表面が凸面に形成され後方側の表面が後方を向く平面に形成されている。投影レンズ9は後側焦点を含む焦点面上の像を反転して前方へ投影する機能を有する。
【0029】
リフレクター10は内面が反射面10aとして形成され、該反射面10aは前端部を除き、例えば、略楕円球面に形成されている。反射面10aは、光源11の後述する発光部に第1焦点が一致され投影レンズ9の後側焦点に第2焦点が一致されるように形成されている。
【0030】
光源11は、例えば、放電バルブであり、外管11aの内部に設けられた発光部11bから光を出射する。発光部11bから出射された光は前方へ向かうか又はリフレクター10の反射面10aで反射され、投影レンズ9の後側焦点を含む焦点面上に集光され、投影レンズ9によって前方へ照明光として投影される。
【0031】
灯具ユニット7の内部には、光源11から出射された光の一部を遮蔽するシェード12が配置されている。
【0032】
灯具ユニット7の上面には上方へ突出された第1の連結部13が設けられている(図2参照)。第1の連結部13は軸部13aと該軸部13aの上端に設けられた球状部13bとから成る。
【0033】
灯具ユニット7の下面には下方へ突出された第2の連結部14が設けられている。第2の連結部14は上端部を除く部分が水平断面形状で略小判状に形成され、左右両側部にそれぞれ左方又は右方を向く平面部14a、14aを有している。第2の連結部14の平面部14a、14aには、それぞれ側方へ突出された軸状部14b、14bが設けられている。
【0034】
第1の連結部13と第2の連結部14は略上下に位置し、第1の連結部13と第2の連結部14の間に灯具ユニット7の重心Gが位置されている(図1参照)。
【0035】
灯具ユニット7の第2の連結部14にはワッシャ15が取り付けられる(図2参照)。ワッシャ15は上側に位置する大径部15aと下側に位置する小径部15bとを有し、第2の連結部14の上端部に外嵌状に取り付けられる。ワッシャ15の大径部15aの下面は縦断面形状で見て下方へ凸の緩やかな円弧状に形成された円弧面15cとされている。
【0036】
灯室5にはフレーム16が配置され(図1参照)、該フレーム16はランプハウジング2に固定されている。
【0037】
フレーム16は、図2及び図3に示すように、上下方向を向く矩形の平板状に形成されたベース面部17と下方に開口されたコ字状に形成された支持枠部18とを有している。支持枠部18はベース面部17の上面の前後方向における略中央部に設けられている。
【0038】
ベース面部17の略中央部には上下に貫通された挿通孔17aが形成されている。ベース面部17の下面の後端部には左右に離隔してそれぞれ下方へ突出された軸受突部17b、17bが設けられている。ベース面部17の下面における左右両端部にはそれぞれ軸受部17c、17c、・・・が設けられている。軸受部17c、17c、・・・はそれぞれ左右に二つずつが前後に離隔して設けられている。
【0039】
支持枠部18の上端部の左右方向における中央部には上下に貫通され前方に開口された支持凹部18aが形成されている。
【0040】
灯具ユニット7は第1の連結部13の球状部13bがフレーム16の支持枠部18に形成された支持凹部18aに前方から挿入されてプレートスプリング90によって押さえられ、球状部13bを支点としてフレーム16に任意の方向へ回動可能に支持される。従って、灯具ユニット7は、例えば、球状部13bを支点として水平方向へ回動可能とされ、また、球状部13bを支点として略上下方向へ傾動可能とされる。
【0041】
フレーム16のベース面部17における上面にはスペーサー19が配置される。スペーサー19は円板部20と該円板部20の下面に設けられた円環部21とから成り、円板部20には支持孔20aが形成されている。支持孔20aは前後方向における長さが左右方向における幅より長くされ、前後に稍長い形状に形成されている。円環部21は支持孔20aの周囲の位置に設けられている。スペーサー19の上面は縦断面形状で見て下方へ凸の緩やかな円弧状に形成された円弧面19aとされている。
【0042】
支持孔20aの左右方向における幅は、ワッシャ15の小径部15bの外径より僅かに大きくされている。
【0043】
フレーム16のベース面部17にはローター22が回動自在に支持される。ローター22は、上下方向を向く矩形の被支持面部23と、該被支持面部23の左右両側面にそれぞれ設けられたギヤ部24、24と、被支持面部23の下面における左右両端部にそれぞれ設けられた軸支持部25、25とを有している。
【0044】
被支持面部23の略中央部には上下に貫通された突部挿通孔23aが形成されている。被支持面部23には突部挿通孔23aの上側開口縁に円環状に形成された被ガイド突部23bが設けられている。被ガイド突部23bは、外径がフレーム16の挿通孔17aより僅かに小さくされ、内径がスペーサー19の円環部21の外径より僅かに大きくされている。
【0045】
被支持面部23の左右両側部には、それぞれ互いに向き合う方向に開口された案内溝部23c、23cが形成されている。
【0046】
ギヤ部24、24はそれぞれ被支持部23から側方へ突出され、外周面が円弧状に形成されている。
【0047】
軸支持部25、25は前後方向を向く板状に形成され、それぞれ被支持面部23から下方へ突出されている。
【0048】
ローター22は被ガイド突部23bがフレーム16のベース面部17に形成された挿通孔17aに下方から挿入され、ベース面部17の下面側においてフレーム16に回動自在に支持される。ローター22がフレーム16に支持された状態において、スペーサー19がローター22に支持される。スペーサー19は円環部21がベース面部17の挿通孔17aに上側から挿入されてローター22の突部挿通孔23aに挿入され、ローター22に支持される。従って、スペーサー19は回転可能な状態で円板部20がベース面部17の上面側に位置される。
【0049】
灯具ユニット7は、フレーム16の支持枠部18に支持された状態において、ワッシャ15が取り付けられた第2の連結部14がベース面部17に形成された挿通孔17aに上側から挿通される。このとき第2の連結部14は、スペーサー19の支持孔20aとローター22の突部挿通孔23aに順に上側から挿入される。第2の連結部14に取り付けられたワッシャ15は、小径部15bがスペーサー19の支持孔20aに挿入される。従って、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として略上下方向へ傾動されるときには、ワッシャ15の小径部15bがスペーサー19の支持孔20aに対して前後方向へ移動され、ワッシャ15の円弧面15cがスペーサー19の円弧面19aに摺動される。
【0050】
ローター22にはスライダー26が前後方向へ移動自在に支持される。スライダー26は、上下方向を向く矩形の被案内面部27と、該被案内面部27の左右両端寄りの位置に設けられた側面部28、28と、該側面部28、28の外面の前端部にそれぞれ設けられた螺合部29、29とを有している。
【0051】
被案内面部27の略中央部には上下に貫通された突部支持孔30が形成されている。突部支持孔30は前後に長い略小判状に形成された長穴部30aと該長穴部30aの前後方向における中央部からそれぞれ左右に突出するように形成された保持部30b、30bとから成る。
【0052】
側面部28、28はそれぞれ被案内面部27から下方へ突出され、前後に長い板状に形成されている。
【0053】
螺合部29、29は側面部28、28からそれぞれ外方へ突出され、前後に貫通された螺孔29a、29aを有している。
【0054】
スライダー26は被案内面部27の左右両端部がそれぞれ案内溝部23c、23cに挿入され、ローター22に前後方向へ移動自在に支持される。
【0055】
スライダー26がローター22に支持された状態において、ローター22の突部挿通孔23aに挿入された灯具ユニット7の第2の連結部14が突部支持孔30に上側から挿入される。第2の連結部14は軸状部14b、14bがそれぞれ保持部30b、30bに挿入される。従って、灯具ユニット7はスライダー26及び該スライダー26を支持するローター22に対して回転不能とされ、ローター22及びスライダー26と一体となって第1の連結部13を支点として水平方向へ回動される。また、スライダー26がローター22に対して前後方向へ移動されると、灯具ユニット7は第2の連結部14を支点として略上下方向へ傾動される。
【0056】
フレーム16には回転操作部31が回転自在に支持されている。回転操作部31は前後方向に延びる軸部31aと該軸部31aの前端部に設けられたウォーム31bと軸部31aの後端部に設けられた操作部31cとから成る。
【0057】
回転操作部31は軸部31aがフレーム16の、例えば、右側に位置する軸受突部17bと軸受部17c、17cに挿入されて支持され、フレーム16に軸部31aの軸回り方向へ回転自在に支持される。フレーム16に回転操作部31が支持された状態において、ウォーム31bがローター22の一方のギヤ部24に噛合される。
【0058】
回転操作部31の操作部31cが操作されてウォーム31bが回転されると、該ウォーム31bの回転方向に応じた方向へワッシャ15、スペーサー19、ローター22及びスライダー26が一体となって回動され、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として水平方向へ回動される。灯具ユニット7が回動されることにより、光源11から出射され投影レンズ9を介して照射される光の照射方向が変更され、左右方向における光軸調整である所謂左右エイミング調整が行われる。
【0059】
フレーム16、ローター22及びスライダー26には駆動操作部32が回転自在に支持されている。駆動操作部32は操作部材33と該操作部材33に連結された連結部材34と該連結部材34に連結された駆動部材35とによって構成されている。
【0060】
操作部材33は前後方向に延びる軸部33aと該軸部33aの後端部に設けられた操作部33bとから成る。
【0061】
連結部材34は前後方向に延びる軸部34aと該軸部34aの前端部に設けられた連結部34bと軸部34aの後端部に設けられた平ギヤ部34cとから成り、連結部34bは、例えば、上下方向が軸方向とされた六角柱状に形成されている。連結部材34の後端部には操作部材33の軸部33aにおける前端部が連結されて固定されている。
【0062】
駆動部材35は前後方向に延びる軸部36と該軸部36の後端部に設けられた受部37とから成り、該受部37に後方に開口された受け凹部37aが形成されている。軸部36の後端部を除いた部分は螺溝が形成された螺軸部36aとして設けられている。駆動部材35の受け凹部37aには連結部材34の連結部34bが嵌合されて連結されている。
【0063】
駆動部材35に連結部34bが連結された状態において、駆動部材35は連結部34bに対して水平方向へ変位可能とされている。
【0064】
駆動操作部32は、連結部材34の軸部34aがフレーム16の左側に位置する軸受突部17bに挿入されて支持され、駆動部材35の軸部36における後端部がローター22の軸支持部25に挿入されて支持され、駆動部材35の軸部36の螺軸部36aがスライダー26の一方の螺合部29の螺孔29aに螺合され、フレーム16、ローター22及びスライダー26に回転自在に支持される。
【0065】
駆動操作部32がフレーム16、ローター22及びスライダー26に支持された状態においては、連結部材34の平ギヤ部34cが軸受突部17bの直ぐ後側に位置され、駆動部材35の受部37が軸支持部25の直ぐ後側に位置される。
【0066】
駆動操作部32の操作部33bが操作されて駆動部材35が回転されると、該駆動部材35の回転方向に応じた方向へ螺合部29が送られてスライダー26がローター22に対して前後方向へ移動される。スライダー26が前後方向へ移動されると、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として略上下方向へ傾動される。灯具ユニット7が傾動されることにより、光源11から出射され投影レンズ9を介して照射される光の照射方向が変更され、上下方向における光軸調整である所謂上下エイミング調整が行われる。このとき、ワッシャ15の円弧面15cとスペーサー19の円弧面19aが摺動されるため、灯具ユニット7の移動軌跡が第1の連結部13の球状部13bを支点とした緩やかな円弧状の軌跡とされ、灯具ユニット7が円滑に移動(回動)される。
【0067】
以上に記載した通り、車輌用前照灯1にあっては、他の部材に対する灯具ユニット7の連結点が略上下に位置する第1の連結部13と第2の連結部14の二点とされ、光軸調整時(エイミング調整時)に灯具ユニット7が第1の連結部13と第2の連結部14を結ぶ軸を支点として水平方向へ回動されると共に第1の連結部13を支点として略上下方向へ傾動される。
【0068】
従って、車輌の走行時等に発生する振動による影響を受け難く、耐振動性の向上を図ることができる。
【0069】
また、灯具ユニット7が灯室5に固定されたフレーム16に支持された構成とされているため、回転操作部31及び駆動部材35に灯具ユニット7とフレーム16の合計した荷重がかかることがなく、耐振動性の向上を図ることができる。
【0070】
さらに、第1の連結部13と第2の連結部14の間に灯具ユニット7の重心Gが位置するようにされているため、灯具ユニット7の他の部材に対する連結点となる第1の連結部13と第2の連結部14が灯具ユニット7の重心Gを含む鉛直面内に位置され、耐振動性の一層の向上を図ることができる。
【0071】
次に、第2の実施の形態に係る車輌用前照灯1Aについて説明する(図7乃至図9参照)。
【0072】
尚、以下に示す車輌用前照灯1Aは、上記した車輌用前照灯1と比較して、ローター、スライダー、回転操作部及び駆動操作部がフレームの上面側に配置されていることのみが相違する。従って、車輌用前照灯1Aについては、車輌用前照灯1と比較して異なる部分についてのみ詳細に説明をし、その他の部分については車輌用前照灯1における同様の部分に付した符号と同じ符号を付して説明は省略するか、又は、必要に応じて簡単に説明する。
【0073】
車輌用前照灯1Aは灯室5にワッシャ15が取り付けられた灯具ユニット7、フレーム16A、スペーサー19A、ローター22、スライダー26、回転操作部31及び駆動操作部32が配置されている。
【0074】
フレーム16Aはランプハウジング2に固定されている。
【0075】
フレーム16Aはベース面部17と支持枠部18を有している。
【0076】
ベース面部17の上面の後端部には左右に離隔してそれぞれ上方へ突出された軸受突部17b、17bが設けられている。ベース面部17の上面における左右両端部にはそれぞれ軸受部17c、17c、・・・が設けられている。軸受部17c、17c、・・・はそれぞれ左右に二つずつが前後に離隔して設けられている。
【0077】
スペーサー19Aは上下方向を向く矩形の板状部38を有し、該板状部38には上下に貫通された支持孔38aが形成されている。支持孔38aはスペーサー19に形成された支持孔20aと同じ大きさ及び同じ形状に形成されている。スペーサー19Aの上面は縦断面形状で見て下方へ凸の緩やかな円弧状に形成された円弧面19aとして設けられている。
【0078】
フレーム16Aのベース面部17にはローター22が回動自在に支持される。ローター22は、第1の実施の形態とは上下が反転された向きとされ、被ガイド突部23bがフレーム16Aのベース面部17に形成された挿通孔17aに上方から挿入され、ベース面部17の上面側においてフレーム16Aに回動自在に支持される。
【0079】
ローター22にはスライダー26が前後方向へ移動自在に支持される。スライダー26は、第1の実施の形態とは上下が反転された向きとされ、被案内面部27の左右両端部がそれぞれ案内溝部23c、23cに挿入され、ローター22に前後方向へ移動自在に支持される。
【0080】
ローター22がフレーム16Aに支持された状態において、スペーサー19Aがローター22の上面に取り付けられる。
【0081】
スペーサー19Aがローター22の上面に取り付けられた状態において、灯具ユニット7の第2の連結部14が、スペーサー19Aの支持孔38a、ベース面部17の挿通孔17a及びスライダー26の突部支持孔30に上側から順に挿入される。このとき第2の連結部14に取り付けられたワッシャ15は、小径部15bがスペーサー19Aの支持孔38aに挿入される。従って、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として略上下方向へ傾動されるときには、ワッシャ15の小径部15bがスペーサー19Aの支持孔38aに対して前後方向へ移動され、ワッシャ15の円弧面15cがスペーサー19Aの円弧面19aに摺動される。
【0082】
フレーム16Aには回転操作部31が回転自在に支持されている。回転操作部31はウォーム31bがローター22の一方のギヤ部24に噛合されている。
【0083】
回転操作部31の操作部31cが操作されてウォーム31bが回転されると、該ウォーム31bの回転方向に応じた方向へ、ワッシャ15、スペーサー19A、ローター22及びスライダー26が一体となって回動され、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として水平方向へ回動されて左右エイミング調整が行われる。
【0084】
フレーム16A、ローター22及びスライダー26には駆動操作部32が回転自在に支持されている。駆動操作部32は駆動部材35の軸部36の螺軸部36aがスライダー26の螺合部29の螺孔29aに螺合されている。
【0085】
駆動操作部32の操作部33bが操作されて駆動部材35が回転されると、該駆動部材35の回転方向に応じた方向へ螺合部29が送られてスライダー26がローター22に対して前後方向へ移動され、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として略上下方向へ傾動されて上下エイミング調整が行われる。このとき、ワッシャ15の円弧面15cとスペーサー19Aの円弧面19aが摺動されるため、灯具ユニット7の移動軌跡が第1の連結部13の球状部13bを支点とした緩やかな円弧状の軌跡とされ、灯具ユニット7が円滑に移動(回動)される。
【0086】
次に、第3の実施の形態に係る車輌用前照灯1Bについて説明する(図10参照)。
【0087】
尚、以下に示す車輌用前照灯1Bは、上記した車輌用前照灯1と比較して、回転操作部と駆動操作部が第2の連結部を基準として左右方向における何れか一方の側に配置されていることのみが相違する。従って、車輌用前照灯1Bについては、車輌用前照灯1と比較して異なる部分についてのみ詳細に説明をし、その他の部分については車輌用前照灯1における同様の部分に付した符号と同じ符号を付して説明は省略するか、又は、必要に応じて簡単に説明する。
【0088】
車輌用前照灯1Bは灯室5にワッシャ15が取り付けられた灯具ユニット7、フレーム16、スペーサー19、ローター22、スライダー26、回転操作部31及び駆動操作部32が配置されている。
【0089】
フレーム16には回転操作部31が回転自在に支持されている。回転操作部31は軸部31aがフレーム16の、例えば、左側に位置する軸受突部17bと軸受部17c、17cに挿入されて支持され、フレーム16に軸部31aの軸回り方向へ回転自在に支持される。フレーム16に回転操作部31が支持された状態において、ウォーム31bがローター22の一方のギヤ部24に噛合される。
【0090】
回転操作部31の操作部31cが操作されてウォーム31bが回転されると、該ウォーム31bの回転方向に応じた方向へ、ワッシャ15、スペーサー19、ローター22及びスライダー26が一体となって回動され、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として水平方向へ回動されて左右エイミング調整が行われる。
【0091】
フレーム16、ローター22及びスライダー26には駆動操作部32が回転自在に支持されている。駆動操作部32は、連結部材34の軸部34aがフレーム16の左側に位置する軸受突部17bに挿入されて支持され、駆動部材35の軸部36における後端部がローター22の軸支持部25に挿入されて支持され、駆動部材35の軸部36の螺軸部36aがスライダー26の一方の螺合部29の螺孔29aに螺合され、フレーム16、ローター22及びスライダー26に回転自在に支持される。
【0092】
回転操作部31と駆動操作部32はフレーム16の左端部側において左右に並ぶようにして配置されている。尚、回転操作部31と駆動操作部32はフレーム16の右端部側において左右に並ぶようにして配置されていてもよい。
【0093】
駆動操作部32の操作部33bが操作されて駆動部材35が回転されると、該駆動部材35の回転方向に応じた方向へ螺合部29が送られてスライダー26がローター22に対して前後方向へ移動され、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として略上下方向へ傾動されて上下エイミング調整が行われる。
【0094】
車輌用前照灯1Bにあっては、回転操作部31と駆動操作部32が第2の連結部14を基準として左右方向における何れか一方の側に配置されているため、回転操作部31と駆動操作部32を車輌に設けられる他の部材と干渉しない位置に配置してスペースの有効活用を図ることができる。
【0095】
次に、第4の実施の形態に係る車輌用前照灯1Cについて説明する(図11及び図12参照)。
【0096】
尚、以下に示す車輌用前照灯1Cは、上記した車輌用前照灯1と比較して、回転操作部と駆動操作部のそれぞれ少なくとも一部が同軸上で互いに回転可能に連結されていることのみが相違する。従って、車輌用前照灯1Cについては、車輌用前照灯1と比較して異なる部分についてのみ詳細に説明をし、その他の部分については車輌用前照灯1における同様の部分に付した符号と同じ符号を付して説明は省略するか、又は、必要に応じて簡単に説明する。
【0097】
車輌用前照灯1Cは灯室5にワッシャ15が取り付けられた灯具ユニット7、フレーム16、スペーサー19、ローター22、スライダー26、回転操作部31及び駆動操作部32Cが配置されている。
【0098】
フレーム16には回転操作部31が回転自在に支持されている。回転操作部31は軸部31aがフレーム16の、例えば、左側に位置する軸受突部17bと軸受部17c、17cに挿入されて支持され、フレーム16に軸部31aの軸回り方向へ回転自在に支持される。フレーム16に回転操作部31が支持された状態において、ウォーム31bがローター22の一方のギヤ部24に噛合される。
【0099】
ウォーム31bはローター22に水平方向への回転力を伝達する第1の伝達部材として機能する。
【0100】
フレーム16、ローター22及びスライダー26には駆動操作部32Cが回転自在に支持されている。駆動操作部32Cは操作部材33と該操作部材33に同軸上に固定された伝達ギヤ40と該伝達ギヤ40の回転力が伝達されて回転される連結部材34と該連結部材34に連結された駆動部材35とによって構成されている。
【0101】
操作部材33は前後方向に延びる軸部33aと該軸部33aの後端部に設けられた操作部33bとから成る。
【0102】
伝達ギヤ40は軸部40aと該軸部40aの後端に設けられたギヤ部40bとから成り、該ギヤ部40bが操作部材33の軸部33aにおける前端部に外嵌状に固定されている。
【0103】
連結部材34は前後方向に延びる軸部34aと該軸部34aの前端部に設けられた連結部34bと軸部34aの後端部に設けられた平ギヤ部34cとから成り、連結部34bは、例えば、上下方向が軸方向とされた六角柱状に形成されている。
【0104】
駆動部材35は前後方向に延びる軸部36と該軸部36の後端部に設けられた受部37とから成り、該受部37に後方に開口された受け凹部37aが形成されている。軸部36の後端部を除いた部分は螺溝が形成された螺軸部36aとして設けられている。駆動部材35の受け凹部37aには連結部材34の連結部34bが嵌合されて連結されている。
【0105】
駆動部材35に連結部34bが連結された状態において、駆動部材35は連結部34bに対して水平方向へ変位可能とされている。
【0106】
駆動操作部32Cの操作部材33及び伝達ギヤ40には回転操作部31の軸部31aが貫通され、操作部材33と回転操作部31と伝達ギヤ40が同軸上に配置されている。操作部材33と回転操作部31は互いに回転可能に支持され、回転操作部31は操作部材33と伝達ギヤ40に対して回転され、操作部材33と伝達ギヤ40は一体となって回転操作部31に対して回転される。
【0107】
駆動操作部32Cは、伝達ギヤ40と連結部材34がフレーム16の左側に位置する軸受突部17bに横並びの状態でそれぞれ挿入されて支持され、駆動部材35の軸部36における後端部がローター22の軸支持部25に挿入されて支持され、駆動部材35の軸部36の螺軸部36aがスライダー26の一方の螺合部29の螺孔29aに螺合され、フレーム16、ローター22及びスライダー26に回転自在に支持される。
【0108】
駆動操作部32Cがフレーム16、ローター22及びスライダー26に支持された状態においては、伝達ギヤ40と連結部材34の平ギヤ部34cが軸受突部17bの直ぐ後側に位置され、駆動部材35の受部37が軸支持部25の直ぐ後側に位置される。連結部材34は平ギヤ部34cが伝達ギヤ40のギヤ部40bと噛合される。
【0109】
回転操作部31の操作部31cが操作されて駆動操作部32Cの操作部材33及び伝達ギヤ40に対して回転されウォーム31bが回転されると、該ウォーム31bの回転方向に応じた方向へ、ワッシャ15、スペーサー19、ローター22及びスライダー26が一体となって回動され、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として水平方向へ回動されて左右エイミング調整が行われる。
【0110】
一方、駆動操作部32Cの操作部33bが操作されて操作部材33と伝達ギヤ40が一体となって回転操作部31に対して回転されると、伝達ギヤ40の回転力が平ギヤ部34cに伝達されて連結部材34と駆動部材35が回転される。駆動部材35が回転されると、該駆動部材35の回転方向に応じた方向へ螺合部29が送られてスライダー26がローター22に対して前後方向へ移動され、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として略上下方向へ傾動されて上下エイミング調整が行われる。
【0111】
従って、伝達ギヤ40は駆動操作部32Cが回転されたときにスライダー26に移動力を伝達する第2の伝達部材として機能する。
【0112】
上記のように、回転操作部31と駆動操作部32Cの一部を同軸上に配置することにより、省スペース化を図ることができる。
【0113】
次に、第5の実施の形態に係る車輌用前照灯1Dについて説明する(図13参照)。
【0114】
尚、以下に示す車輌用前照灯1Dは、上記した車輌用前照灯1と比較して、回転操作部と駆動操作部の各一部としてともにワイヤーが用いられていることのみが相違する。従って、車輌用前照灯1Dについては、車輌用前照灯1と比較して異なる部分についてのみ詳細に説明をし、その他の部分については車輌用前照灯1における同様の部分に付した符号と同じ符号を付して説明は省略するか、又は、必要に応じて簡単に説明する。
【0115】
車輌用前照灯1Dは灯室5にワッシャ15が取り付けられた灯具ユニット7、フレーム16、スペーサー19、ローター22、スライダー26、回転操作部31D及び駆動操作部32Dが配置されている。
【0116】
フレーム16には回転操作部31Dが回転自在に支持されている。回転操作部31Dはウォーム31bと該ウォーム31bに一端部が連結された第1のワイヤー41とを有している。第1のワイヤー41の他端部は調整者によって操作される図示しない操作部に連結されている。
【0117】
回転操作部31Dはウォーム31bがフレーム16の、例えば、左側に位置する軸受部17c、17c間において回転自在に支持され、ウォーム31bがローター22の一方のギヤ部24に噛合される。
【0118】
調整者によって操作部が操作されて第1のワイヤー41が回転されると、該第1のワイヤー41の回転に伴ってウォーム31bが回転される。ウォーム31bが回転されると、該ウォーム31bの回転方向に応じた方向へ、ワッシャ15、スペーサー19、ローター22及びスライダー26が一体となって回転され、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として水平方向へ回動されて左右エイミング調整が行われる。
【0119】
駆動操作部32Dは駆動部材35と該駆動部材35に一端部が連結された第2のワイヤー42とを有している。第2のワイヤー42の他端部は調整者によって操作される操作部に連結されている。駆動部材35は軸部36における後端部がローター22の軸支持部25に挿入されて支持され、軸部36の螺軸部36aがスライダー26の一方の螺合部29の螺孔29aに螺合され、ローター22及びスライダー26に回転自在に支持される。
【0120】
調整者によって操作部が操作されて第2のワイヤー42が回転されると、該第2のワイヤー42の回転に伴って駆動部材35が回転される。駆動部材35が回転されると、該駆動部材35の回転方向に応じた方向へ螺合部29が送られてスライダー26がローター22に対して前後方向へ移動され、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として略上下方向へ傾動されて上下エイミング調整が行われる。
【0121】
車輌用前照灯1Dにあっては、エイミング調整を行うための回転操作部31Dと駆動操作部32Dの構成部品として第1のワイヤー41と第2のワイヤー42を用いているため、フレーム16やローター22に支持される部品点数を削減することができ、部品点数の削減による製造コストの低減及び省スペース化を図ることができる。特に、車輌の構造等により操作部31cや操作部材33の配置スペースを確保することが困難であるようなときには、第1のワイヤー41と第2のワイヤー42を用いることが有効である。
【0122】
また、第1のワイヤー41と第2のワイヤー42を用いることにより、エイミング調整を第1のワイヤー41と第2のワイヤー42の他端部に連結した操作部を操作することにより行うことが可能となり、遠隔操作によるエイミング調整を行うことができる。
【0123】
次に、第6の実施の形態に係る車輌用前照灯1Eについて説明する(図14乃至図16参照)。
【0124】
尚、以下に示す車輌用前照灯1Eは、上記した車輌用前照灯1と比較して、灯具ユニットに加えて光源を有するランプユニットが設けられていること及び灯具ユニットとランプユニットを同時にエイミング調整する機構が設けられていることのみが相違する。従って、車輌用前照灯1Eについては、車輌用前照灯1と比較して異なる部分についてのみ詳細に説明をし、その他の部分については車輌用前照灯1における同様の部分に付した符号と同じ符号を付して説明は省略するか、又は、必要に応じて簡単に説明する。
【0125】
車輌用前照灯1Eは灯室5にワッシャ15が取り付けられた灯具ユニット7、フレーム16E、スペーサー19、ローター22、スライダー26E、回転操作部31、第4の実施の形態において設けられた駆動操作部32C、連動部材43、スライド手段44、蓋部材45及び連結軸46が配置されている。
【0126】
フレーム16Eは上下方向を向く平板状に形成されたベース面部17と下方に開口されたコ字状に形成された支持枠部18とを有している。支持枠部18の上端部には側方へ突出された支持突部18bが設けられている。
【0127】
ローター22にはスライダー26Eが前後方向へ移動自在に支持される。スライダー26Eは、後端部に後方へ突出された突部27aを有している。スライダー26Eはローター22に支持された状態において突部27aがローター22から後方へ突出される。
【0128】
フレーム16Eには回転操作部31と駆動操作部32Cがそれぞれ回転自在に支持されている。回転操作部31、駆動操作部32C及び伝達ギヤ40は第4の実施の形態における構成及び配置と同様の構成及び配置とされている。
【0129】
連動部材43はベース面部17の軸受突部17bに回転自在に支持されている。連動部材43は前後に延びる軸部43aと該軸部43aの後端に設けられたギヤ部43bとから成り、軸部43aの前端部にネジ溝を有する螺合部が形成されている。連動部材43は軸部43aの後端部が軸受突部17bに支持され、ギヤ部43bが伝達ギヤ40に噛合されている。従って、駆動操作部32Cの操作部33bが操作されて伝達ギヤ40が操作部材33と一体となって回転されると、伝達ギヤ40に噛合された平ギヤ部34cとギヤ部43bをそれぞれ有する連結部材34と連動部材43が同期して同じ方向へ回転され、連結部材34が連結された駆動部材35と連動部材43が同期して同じ方向へ回転される。
【0130】
スライド手段44はフレーム16Eのベース面部17における左端部に前後方向へ移動自在に支持されている。スライド手段44には上方に開口された保持凹部が形成されている。スライド手段44には前後に貫通された図示しない螺溝が形成され、該螺溝に連動部材43の螺合部が噛合されている。従って、連動部材43が回転されると、該連動部材43の回転方向に応じた方向へ螺溝が送られてスライド手段44が前後方向へ移動される。
【0131】
蓋部材45はスライド手段44の上面に取り付けられている。蓋部材45はスライド手段44と一体となって前後方向へ移動される。
【0132】
フレーム16Eの支持突部18bとスライド手段44との間には連結軸46が回転可能に連結されている。連結軸46の上下両端部はそれぞれ球状に形成され、連結軸46の下端部は蓋部材45から下方へ突出されている。連結軸46は上下に離隔し側方へ突出された取付突部46a、46aを有し、支持突部18b及びスライド手段44に対して任意の方向へ回転可能とされている。連結軸46は水平方向へ回転される回転手段として機能する。
【0133】
連結軸46の取付突部46a、46aにはランプユニット47が取り付けられている。ランプユニット47は、例えば、遠距離の位置を照射するための所謂ハイビーム用のユニットであり、灯具ユニット7は、例えば、近距離の位置を照射するための所謂ロービーム用のユニットである。
【0134】
蓋部材45とスライダー26Eは第1のリンク48と第2のリンク49によって連結されている。第1のリンク48は一端部がスライダー26Eの突部27aに回動自在に支持され、第1のリンク48の他端部と第2のリンク49の一端部が互いに回動可能に連結され、第2のリンク49の他端部が回転手段として機能する連結軸46に取り付けられている。
【0135】
回転操作部31の操作部31cが操作されて駆動操作部32Cの操作部材33に対して回転されウォーム31bが回転されると、該ウォーム31bの回転方向に応じた方向へ、ワッシャ15、スペーサー19、ローター22及びスライダー26Eが一体となって回動され、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として水平方向へ回動されて左右エイミング調整が行われる。このときスライダー26Eの回動力が第1のリンク48及び第2のリンク49を介して連結軸46に伝達され、スライダー26Eに同期して連結軸46がスライド手段44に対して回動される。従って、連結軸46の回転に伴ってランプユニット47が水平方向へ回動されて灯具ユニット7と同時に左右エイミング調整が行われる。
【0136】
一方、駆動操作部32Cの操作部33bが操作されて回転操作部31に対して回転されると、上記したように、駆動部材35と連動部材43が同期して同じ方向へ回転され、スライダー26Eとスライド手段44、蓋部材45及び連結軸46とが同期して前後方向へ移動される。スライダー26Eの移動により灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として略上下方向へ傾動され、スライド手段44等の移動により連結軸46の上端部を支点としてランプユニット47が略上下方向へ傾動されて灯具ユニット7と同時に上下エイミング調整が行われる。
【0137】
車輌用前照灯1Eにあっては、上記したように、灯具ユニット7とランプユニット47のエイミング調整を同時に行うことができるため、調整作業を容易かつ短時間で行うことができ、作業性の向上を図ることができる。
【0138】
また、灯具ユニット7とランプユニット47の二つのユニットに対して各別のエイミング調整機構を必要としないため、車輌用前照灯1Eの小型化及び製造コストの低減を図ることができる。
【0139】
次に、第7の実施の形態に係る車輌用前照灯1Fについて説明する(図17参照)。
【0140】
尚、以下に示す車輌用前照灯1Fは、上記した車輌用前照灯1と比較して、スライダーの形状が異なること及びスライダーの内部にアクチュエーターが配置されていることのみが相違する。従って、車輌用前照灯1Fについては、車輌用前照灯1と比較して異なる部分についてのみ詳細に説明をし、その他の部分については車輌用前照灯1における同様の部分に付した符号と同じ符号を付して説明は省略するか、又は、必要に応じて簡単に説明する。
【0141】
車輌用前照灯1Fは灯室5にワッシャ15が取り付けられた灯具ユニット7、フレーム16、スペーサー19、ローター22、スライダー26F、回転操作部31、駆動操作部32及びアクチュエーター50が配置されている。
【0142】
スライダー26Fは上方に開口され内部に配置空間26bを有している。スライダー26Fには、スライダー26に形成された突部支持孔30は形成されていない。
【0143】
アクチュエーター50は、例えば、図示しない直流モーターを有し該直流モーターの駆動力によって動作される。アクチュエーター50は、車載物の重量によって変動される光軸の傾きを是正するための所謂レベリング調整を行うための駆動源として機能する。
【0144】
アクチュエーター50はスライダー26Fの配置空間26bに配置され、スライダー26Fに対して前後方向へ移動可能な保持部51を有している。保持部51にはスライダー26に形成された突部支持孔30と同様の突部支持孔51aが形成されている。
【0145】
アクチュエーター50の突部支持孔51aには、ローター22の突部挿通孔23aに挿入された灯具ユニット7の第2の連結部14が上側から挿入される。
【0146】
回転操作部31の操作部31cが操作されてウォーム31bが回転されると、該ウォーム31bの回転方向に応じた方向へ、ワッシャ15、スペーサー19、ローター22、スライダー26F及びアクチュエーター50が一体となって回動され、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として水平方向へ回動されて左右エイミング調整が行われる。
【0147】
駆動操作部32の操作部33bが操作されて駆動部材35が回転されると、該駆動部材35の回転方向に応じた方向へ螺合部29が送られてスライダー26F及びアクチュエーター50がローター22に対して一体となって前後方向へ移動され、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として略上下方向へ傾動されて上下エイミング調整が行われる。
【0148】
アクチュエーター50が動作されて保持部51が前後方向へ移動されると、該保持部51の移動に伴って灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として略上下方向へ傾動されてレベリング調整が行われる。
【0149】
上記のように、車輌用前照灯1Fにあっては、アクチュエーター50を設けることによりエイミング調整に加えてレベリング調整も行うことができるようにされているため、機能性の向上を図ることができる。
【0150】
また、アクチュエーター50をスライダー26Fの内部に配置しているため、アクチュエーター50を設けることによっても小型化を阻害することがない。
【0151】
上記したアクチュエーター50を用いてレベリングを行う機構において、例えば、車輌の進行方向に追従して光の照射方向を変更する所謂スイブル機能を付加することが可能である。スイブル機能は灯具ユニット7が水平方向へ回動されることにより発揮される。
【0152】
例えば、アクチュエーター50の保持部51を前後方向へ移動可能とすることに加え水平方向へ回動可能な構成とする。保持部51をこのように構成することにより、アクチュエーター50の動作時に、保持部51が前後方向へ移動されたときには上記したレベリング調整が行われ、保持部51が回動されたときには灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として水平方向へ回動されてスイブル機能が発揮される。
【0153】
このように、保持部51を回動可能とすることにより、エイミング調整及びレベリング調整を行うことができると共にスイブル機能を付加することができ、機能性の向上を図ることができる。
【0154】
また、前後方向へ移動可能かつ回動可能な保持部51を有するアクチュエーター50がスライダー26Fの内部に配置されるため、アクチュエーター50を設けることによっても小型化を阻害することがない。
【0155】
上記には、レベリング調整の駆動源として直流モーター等を用いたアクチュエーター50を例として示したが、図18に示すように、レベリング調整の駆動源としてプランジャーによって構成されたアクチュエーター50Aを用いることが可能である。
【0156】
アクチュエーター50Aは本体50aと該本体50aに対して前後方向へ移動される出力軸50bとを有している。
【0157】
アクチュエーター50Aを用いる場合には、例えば、スライダー26に第2スライダー52が前後方向へ移動可能とされた構成とし、アクチュエーター50Aをスライダー26の後端部に固定し、灯具ユニット7の第2の連結部14を第2スライダー52に連結する。
【0158】
このように構成することにより、左右エイミング調整時にはローター22とスライダー26と第2スライダー52とアクチュエーター50Aが一体となって水平方向へ回動されて灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として水平方向へ回動され、上下エイミング調整時にはスライダー26と第2スライダー52とアクチュエーター50Aが一体となって前後方向へ移動されて灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として略上下方向へ傾動される。
【0159】
また、レベリング調整時にはアクチュエーター50Aの出力軸50bの動作により第2スライダー52がスライダー26に対して前後方向へ移動され、灯具ユニット7が第1の連結部13を支点として略上下方向へ傾動される。
【0160】
尚、上記した第7の実施の形態においては、ローター22とアクチュエーター50が配置されたスライダー26F、又は、ローター22とアクチュエーター50Aが固定されたスライダー26をフレーム16のベース面部17の下側に配置した例を示したが、第2の実施の形態と同様に、ローター22とアクチュエーター50が配置されたスライダー26F、又は、ローター22とアクチュエーター50Aが固定されたスライダー26をベース面部17の上側に配置することも可能である。
【0161】
また、アクチュエーター50又はアクチュエーター50Aが設けられた第7の実施の形態の構成において、第4の実施の形態と同様に、回転操作部31と駆動操作部32の一部を同軸に配置する構成とすることも可能である。
【0162】
さらに、アクチュエーター50又はアクチュエーター50Aが設けられた第7の実施の形態の構成において、第6の実施の形態と同様に、灯具ユニット7とランプユニット47を同時にエイミング調整できる構成とすることも可能である。
【0163】
以上に記載した第2の実施の形態乃至第7の実施の形態に係る車輌用前照灯1A乃至車輌用前照灯1Fにおいても、第1の実施の形態に係る車輌用前照灯1と同様に、他の部材に対する灯具ユニット7の連結点が略上下に位置する第1の連結部13と第2の連結部14の二点とされ、光軸調整時(エイミング調整時)に灯具ユニット7が第1の連結部13と第2の連結部14を結ぶ軸を支点として水平方向へ回動されると共に第1の連結部13を支点として略上下方向へ傾動される。
【0164】
従って、車輌用前照灯1A乃至車輌用前照灯1Fにおいても、車輌の走行時等に発生する振動による影響を受け難く、耐振動性の向上を図ることができる。
【0165】
また、車輌用前照灯1A乃至車輌用前照灯1Fにおいても、車輌用前照灯1と同様に、灯具ユニット7が灯室5に固定されたフレーム16、16A、16Eに支持された構成とされているため、回転操作部31、31D及び駆動部材35に灯具ユニット7とフレーム16、16A、16Eの合計した荷重がかかることがなく、耐振動性の向上を図ることができる。
【0166】
さらに、車輌用前照灯1A乃至車輌用前照灯1Fにおいても、第1の連結部13と第2の連結部14の間に灯具ユニット7の重心Gが位置するようにされているため、灯具ユニット7の他の部材に対する連結点となる第1の連結部13と第2の連結部14が灯具ユニット7の重心Gを含む鉛直面内に位置され、耐振動性の一層の向上を図ることができる。
【0167】
上記した発明を実施するための最良の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】図2乃至図6と共に本発明車輌用前照灯の第1の実施の形態を示すものであり、本図は、概略縦断面図である。
【図2】内部構成を示す分解斜視図である。
【図3】内部構成を示す斜視図である。
【図4】内部構成を示す正面図である。
【図5】内部構成を示す底面図である。
【図6】灯具ユニットの第2の連結部と他の部材との連結状態等を示す拡大断面図である。
【図7】図8及び図9と共に本発明車輌用前照灯の第2の実施の形態を示すものであり、本図は、正面図である。
【図8】内部構成を示す底面図である。
【図9】灯具ユニットの第2の連結部と他の部材との連結状態等を示す拡大断面図である。
【図10】本発明車輌用前照灯の第3の実施の形態を示す底面図である。
【図11】図12と共に本発明車輌用前照灯の第4の実施の形態を示すものであり、本図は、底面図である。
【図12】回転操作部と駆動操作部の連結状態を示す拡大断面図である。
【図13】本発明車輌用前照灯の第5の実施の形態を示すものであり、本図は、底面図である。
【図14】図15及び図16と共に本発明車輌用前照灯の第6の実施の形態を示すものであり、本図は、正面図である。
【図15】内部構成を一部を省略して示す平面図である。
【図16】内部構成を示す底面図である。
【図17】図18と共に本発明車輌用前照灯の第7の実施の形態を示すものであり、本図は、灯具ユニットの第2の連結部と他の部材との連結状態等を示す拡大断面図である。
【図18】別のアクチュエーターを用いた例を示す底面図である。
【符号の説明】
【0169】
1…車輌用前照灯、2…ランプハウジング、5…灯室、7…灯具ユニット、13…第1の連結部、14…第2の連結部、16…フレーム、22…ローター、26…スライダー、31…回転操作部、31b…ウォーム(第1の伝達部材)、32…駆動操作部、1A…車輌用前照灯、16A…フレーム、1B…車輌用前照灯、1C…車輌用前照灯、32C…駆動操作部、40…伝達ギヤ(第2の伝達部材)、1D…車輌用前照灯、31D…回転操作部、32D…駆動操作部、1E…車輌用前照灯、16E…フレーム、26E…スライダー、44…スライド手段、46…連結軸、47…ランプユニット、1F…車輌用前照灯、26F…スライダー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
灯室内においてランプハウジングに固定されたフレームと、
第1の連結部と第2の連結部を有し前記フレームに前記第1の連結部を支点として任意の方向へ回動自在に支持された灯具ユニットと、
前記フレームに水平方向へ回動自在に支持されると共に水平方向へ回動することにより前記第1の連結部を支点として前記灯具ユニットを水平方向へ回動させるローターと、
前記ローターに前後方向へ移動自在に支持されると共に前記灯具ユニットの第2の連結部が連結され前後方向へ移動されることにより前記第1の連結部を支点として前記灯具ユニットを略上下方向へ傾動させるスライダーと、
前記フレームに対して回転可能とされると共に回転されることにより前記ローターを水平方向へ回動させる回転操作部と、
前記フレームに対して回転可能とされると共に回転されることにより前記スライダーを前後方向へ移動させる駆動操作部とを備え、
前記灯具ユニットの前記第1の連結部と前記第2の連結部が略上下に離隔して位置するようにした
ことを特徴とする車輌用前照灯。
【請求項2】
前記第1の連結部と前記第2の連結部の間に前記灯具ユニットの重心が位置するようにした
ことを特徴とする請求項1に記載の車輌用前照灯。
【請求項3】
前記回転操作部と前記駆動操作部を前記第2の連結部を基準として左右方向における何れか一方の側に配置した
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車輌用前照灯。
【請求項4】
前記ローターに水平方向への回転力を伝達する第1の伝達部材と、
前記スライダーに前後方向への移動力を伝達する第2の伝達部材とを設け、
前記回転操作部と前記駆動操作部のそれぞれ少なくとも一部を同軸上で互いに回転可能に連結し、
前記回転操作部が回転されたときに第1の伝達部材を介して前記ローターに前記回転力が伝達され、
前記駆動操作部が回転されたときに第2の伝達部材を介して前記スライダーに前記移動力が伝達されるようにした
ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の車輌用前照灯。
【請求項5】
水平方向に回動可能とされると共に略上下方向に傾動可能なランプユニットと、
前記回転操作部が回転されたときに前記ローターと同期して水平方向へ回動されると共に前記ランプユニットを前記灯具ユニットと同期して水平方向へ回動させる回転手段と、
前記駆動操作部が回転されたときに前記スライダーと同期して前後方向へ移動されると共に前記ランプユニットを前記灯具ユニットと同期して略上下方向へ傾動させるスライド手段とを設けた
ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の車輌用前照灯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−67554(P2010−67554A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−234724(P2008−234724)
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(000001133)株式会社小糸製作所 (1,575)
【Fターム(参考)】