農作業機
【課題】 マーカモータ等のアクチュエータを手動操作により任意に作動することができ、作動体の調整、チェック等を容易に行うことができるようにした農作業機を提供する。
【解決手段】 切換レバー41、カム46、ロッド48及びダブルナット50で構成される作動体を作動するマーカモータ38(アクチュエータ)と、前記作動体の複数の所定位置を検出するマーカスイッチ40(検出手段)と、該検出手段に基づき前記アクチュエータを制御して前記所定位置に作動させる制御手段とを備え、前記作動体の調整等の際に、前記マーカモータ38の手動操作を可能とする手動モードを設け、手動操作により前記マーカモータ38を任意の位置に停止させて前記作動体の調整を行うようにした。
【解決手段】 切換レバー41、カム46、ロッド48及びダブルナット50で構成される作動体を作動するマーカモータ38(アクチュエータ)と、前記作動体の複数の所定位置を検出するマーカスイッチ40(検出手段)と、該検出手段に基づき前記アクチュエータを制御して前記所定位置に作動させる制御手段とを備え、前記作動体の調整等の際に、前記マーカモータ38の手動操作を可能とする手動モードを設け、手動操作により前記マーカモータ38を任意の位置に停止させて前記作動体の調整を行うようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線引き用のマーカを備えた農作業機に係り、詳しくは、前記マーカの作動体の位置調整を容易にした農作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、乗用田植え機等の農作業機は、植付装置の下部両側に一対のマーカを備え、植付作業時に走行機体の走行方向を維持して苗の植付条間を適正に保持するため、前記マーカの何れか一方を交互に振出して、圃上面に次行程の走行機体の走行目標となる線を引くことが行われている。
【0003】
このような農作業機として、植付装置が植付位置にあるとき、一方のマーカを作業位置に振出して圃場に線を引くと共に、他方のマーカは、植付装置に格納される非作業位置に移動させ、非作業位置に移動したマーカを機械的なロック部材により保持するようにしたものが公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2000−139111号公報(第4−5頁、図4、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、非作業位置にあるマーカを作業位置へ振出す際、マーカ作動体等の作動体を、マーカスイッチ等の検出手段で検出して、マーカモータ等のアクチュエータを例えば正逆方向に回転させて、作動体を左右位置及び中央位置に制御する農作業機にあっては、例えばマーカ作動体を、マーカのロックを解除する位置等、作動体の位置を調整する必要があるが、アクチュエータを任意に作動することができず、前記調整が面倒であった。
【0006】
前記の事情に鑑み、本発明は、マーカモータ等のアクチュエータを手動操作により任意に作動することができ、前記マーカ作動体の調整、チェック等を容易に行うことができるようにした農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、請求項1に係る本発明は、作動体(41、46、48、50)を作動するアクチュエータ(38)と、前記作動体の複数の所定位置を検出する検出手段(40)と、該検出手段(40)に基づき前記アクチュエータ(38)を制御して前記所定位置に作動させる制御手段と、を備える農作業機において、
所定状態で機能し、かつ手動操作により前記アクチュエータ(38)を任意に作動する手動モードを設けた、
ことを特徴とする農作業機にある。
【0008】
請求項2に係る本発明は、前記所定状態は、出力チェックモードにおける前記アクチュエータ(38)のチェック時である、
請求項1記載の農作業機にある。
【0009】
なお、前記した括弧内の符号等は、図面を参照するためのものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【発明の効果】
【0010】
マーカ作動体等の作動体を、マーカスイッチ等の検出手段で検出して、マーカモータ等のアクチュエータを例えば正逆方向に回転させて、作動体を左右位置及び中央位置に制御する農作業機にあっては、例えばマーカ作動体を、マーカのロックを解除する位置等、作動体の位置を調整する必要があるが、アクチュエータを任意に作動することができず、上記調整が面倒であったが、請求項1に係る本発明によると、アクチュエータを手動操作により任意に作動することができ、上記調整等を容易に行うことができる。
【0011】
請求項2に係る本発明によると、上記アクチュエータの手動モードを、出力チェックモードにおける該アクチュエータのチェック時に機能すると、一般ユーザが作業中に誤操作する恐れはなく、かつ点検・調整を行うサービスマンがアクチュエータのチェック中に容易に行うことができる。
【0012】
なお、上記作動体及びアクチュエータは、マーカ作動に関するものに限定されるものではなく、作業機のリフトカム及びその油圧アクチュエータ等の他のものにも適用し得ることは勿論である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
図1乃至図16は、本発明の実施の形態を示すもので、図1は、本発明にかかる農作業機の側面図、図2は、農作業機の操作パネルの平面図、図3は、マーカ操作機構の側面図、図4は、マーカ操作機構の平面図、図5は、マーカ切換部の側面図、図6は、マーカ切換部の平面図、図7は、マーカ切換部におけるロック状態を示す側面図、図8は、マーカ切換部におけるロック解除状態を示す側面図、図9は、ロータリスイッチを示し、(a)は平面図、(b)は、側面図、(c)は、作動範囲を示す拡大平面図、図10は、農作業機の制御装置のブロック線図、図11乃至図16は、制御部内で行われる処理手順を示すプログラムフローチャートである。
【0015】
図1に示すように、農作業機10は、前輪2及び後輪3に支持された走行機体5を有し、該走行機体5の後部に植付部を構成する作業装置21が接続されている。前記走行機体5の前輪2の前方にエンジン(図示せず)が搭載され、ボンネット6で覆われている。前記走行機体5の前後方向の中央部には、運転席7が配置され、該運転席7の後部には座席シート8が配置されている。前記運転席7の前部には、該座席シート8と対向するように、ステアリングコラム10が配置され、該ステアリングコラム10に、前記走行機体5の走行方向を操作するステアリングホイール11が配置されている。
【0016】
図2に示すように、前記ステアリングコラム10の側面には、前記作業装置21を、上昇位置、下降位置、植付位置等の各位置へ移動させるクイックアップレバー12と、該クイックアップレバー12を囲うように前記ステアリングコラム10の側面に配置され、前記クイックアップレバー12の上下方向の操作位置を検出する切換スイッチと、前記クイックアップレバー12の前後方向の操作位置を検出するモード切替スイッチ及び方向切換スイッチ等を備えたスイッチボックス13が配置されている。
【0017】
また、前記運転席7の前方には、前記ステアリングコラム10を囲むように、操作パネル15が配置され、該操作パネル15には、前記作業装置21に植付作業を支持する植付スイッチ16と、後述するマーカの自動切換えを支持するマーカ自動スイッチ17と、後述するフロートと圃場の接触圧により前記作業装置21を上下方向に移動させるための油圧バルブ(図示せず)の感度を設定する油圧感度切換ダイヤル18と、警報停止スイッチ20等が配置されている。
【0018】
図1に示すように、前記作業装置21は、前記油圧バルブを介して駆動される油圧アクチュエータ22により上下方向に揺動する昇降リンク機構23に接続される。該作業装置21は、載置したマット状の苗を下方に搬送すると共に、左右方向(図1では、紙面の前後方向)に移動する苗のせ台25と、該苗のせ台25の下方に配置された伝動ケース26と、該伝動ケース26に回転自在に支持され、前記マット状の苗から植付単位の苗を掻き取って圃場に植付ける複数の植付部27と、圃上面を滑走して圃上面と植付部27の間隔を維持する複数のフロート28等を備えている。
【0019】
前記伝動ケース26の前部(図1では紙面の左側)に、前記苗のせ台25の下方に位置する非作業位置と、前記後輪3の側方に位置する作業位置との間で揺動自在な風車型のマーカ30が配置されている。なお、前記マーカ30は、棒型のマーカであっても良い。
【0020】
図3、図4に示すように、前記マーカ30を操作するマーカ操作機構31は、前記走行機体5の座席シート8(図1参照)の下方に配置されたマーカ切換部32と、前記伝動ケースに配置されたマーカ振出し部33で構成され、該マーカ切換部32とマーカ振出し部33とは、インナーワイヤ35で接続され、該インナーワイヤ35を通して該マーカ切換部32の操作が該マーカ振出し部33に伝達されるようになっている。
【0021】
図5、図6に示すように、前記マーカ切換部32は、前記走行機体5に立設されたベース板36に支持されている。前記ベース板36に固定されたフレーム37の下面には、電動アクチュエータを構成するマーカモータ38とロータリスイッチで構成されるマーカスイッチ40が、それぞれ回転軸38aと回転軸40aを該フレーム37上に突出するように固定されている。
【0022】
前記マーカモータ38の回転軸38aには、断面が略L字状に形成された切換レバー41と、略L字状に曲げられた丸棒で形成された作動アーム42が固定されている。前記マーカスイッチ40の回転軸40aには、アーム43が固定され、該アーム43には、前記作動アーム42が回転及び摺動自在に嵌合するコの字状の溝43aが形成されている。
【0023】
従って、前記マーカモータ38の作動により前記作動アーム42が左右方向に回動すると、アーム43が作動アーム42と逆方向の右左方向に回動して、回転軸40aを回しマーカスイッチ40を作動させる。
【0024】
図9に示すように、前記マーカスイッチ40は、回転軸40aの回転方向の中間位置Nと、その左右に設定された回転位置D、Bの3点が検知できるように構成されている。なお、前記回転位置D、Bは、前記回転軸40aが中間位置からそれぞれ15度以上回転した場合、該回転軸40aの回転方向を検知するように設定されている。
【0025】
前記フレーム37の後部には、軸45が横設されている。一対のカム46は、前記軸45に搖動自在に支持され、それぞれ前記軸45に装着された捩じりばね47で、該軸45を中心として時計回り方向に付勢されている。また、前記切換レバー41と前記カム46との間は、それぞれ、一端が該カム46に形成された穴(図示せず)に揺動自在に嵌合し、ネジ部48aが形成された他端が該切換レバー46に形成された穴(図示せず)を摺動自在に貫通するロッド48と、該ロッド48のネジ部48aに螺合するダブルナット50を介して連結されている。
【0026】
従って、前記捩じりばね47の弾性力によって前記ロッド48には常に張力が作用している。そして、前記マーカモータ37の作動により切換レバー41が左右方向に回動すると、一方の前記ダブルナット50を介して前記ロッド48が引っ張られ、該ロッド48に連結されたカム46を、図5で反時計方向に回動させ、他方の前記ロッド48は、ダブルナット50が切換レバー41から離間して張力が解放されるので、該ロッド48に連結されたカム46は、前記捩じりばね47の弾性力によって、図5で時計回り方向に付勢される。
【0027】
また、前記ロッド48のネジ部48aに螺合する前記ダブルナット50の位置を換えることにより、前記マーカモータ38の回転位置(切換レバー41の回動位置)に対する前記カム46の揺動開始タイミングを調整することができる。即ち、前記切換レバー41、ダブルナット50、ロッド48及びカム46で、作動体を構成する。
【0028】
前記フレーム37に所定の間隔で固定された一対のプレート51には、軸52が支持されている。前記軸52には、前記カム46と対応する一対のアームプレート53が上下方向に揺動自在に支持され、該アームプレート53には、それぞれ前記カム46に当接するピン55が支持されている。
【0029】
前記アームプレート51の下端部には、プレート56が固定されている。前記アームプレート53の一端には、それぞれ前記インナーワイヤ35のワイヤ35aの一端が揺動自在に連結され、前記プレート56には、前記各インナーワイヤ35のチューブ35bの一端が固定されている。なお、前記インナーワイヤ35のワイヤ35aの他端は、前記マーカ振出し部33に接続されており、該マーカ振出し部33で引張り力が付加されている。
【0030】
従って、前記マーカモータ38の作動により前記切換レバー41が回動して、前記カム46を図5に示す位置から反時計方向に揺動させると、前記ピン55が該カム46から外れ、前記ワイヤ35aに付加された引張り力により、前記アームプレート53が図5に示す位置から反時計方向に搖動して、前記マーカ30の振出を許容する。
【0031】
前記一対のプレート51には、軸57が支持されている。前記軸57には、前記アームプレート53に対応する一対の揺動板58が揺動自在に支持されている。前記揺動板58には、前記アームプレート53に固定されたローラ受60と対応するローラ61が回転自在に支持されている。
【0032】
前記一対の揺動板58の一端は、軸62でそれぞれ揺動自在に連結されると共に、一方の搖動板58には、操作ロッド63が揺動自在に連結されている。前記操作ロッド63の他端は、前記昇降リンク機構23に揺動自在に連結されている。
【0033】
従って、前記昇降リンク機構23が搖動して前記作業装置21を上昇させると、図7に示すように、該昇降リンク23の搖動によって前記操作ロッド63が押し上げられ、前記揺動板58を前記軸57を中心として反時計方向に揺動させる。すると、前記ローラ61が前記ローラ受60を押して前記アームプレート53を前記軸52を中心として時計方向に揺動させ、前記ワイヤ35aを引張り、前記左右一対のマーカ30を同時に非作業位置へ移動させる。
【0034】
また、前記昇降リンク機構23が搖動して前記作業装置21を下降させると、図8に示すように、該昇降リンク機構23の搖動によって前記操作ロッド63が引き下げられ、前記揺動板58を前記軸57を中心として時計方向に搖動させる。すると、前記ローラ61が前記ローラ受け60から外れ、前記アームプレート53は、前記ワイヤ35aに付加された引張り力によって前記カム46にピン55が当接する位置まで反時計方向に搖動して、前記マーカ30の振出しが可能な状態となる。即ち、前記カム46は、前記アームプレート53をロックするロック部材となる。
【0035】
このとき、前記カム46が反時計方向に搖動した状態であれば、前記ピン55が該カム46に当接することなく、前記アームプレート53は、前記マーカ30の振出し位置まで搖動することになる。
【0036】
図3、図4に示すように、前記マーカ振出し部33は、前記マーカ30を支持するマーカアーム65を有し、軸66に搖動可能に支持されたマーカ基部回動部材67と、該マーカ基部回動部材67を前記マーカの振出し方向に付勢するバネ68とから成り、該マーカ基部回動部材67に前記インナーワイヤ35のワイヤ35aが接続されている。なお、前記インナーワイヤ35のチューブ35bの一端は、ブラケット70に固定されている。
【0037】
従って、前記ワイヤ35aの一端を前記マーカ基部回動部材67へ振出すことにより、前記バネ68の抗張力によって前記マーカ30がその作業位置へ振出される。また、前記ワイヤ35aを前記マーカ切換部32側へ引っ張ることにより、前記バネ68を伸張させながら前記マーカ30をその非作業位置へ移動させることができる。また、前記ワイヤ35aには、常に前記バネ68の抗張力により前記マーカ30の振出し方向への引張り力が作用している。
【0038】
図10に示すように、前記農作業機1の制御装置71の制御部72は、マイコン(マイクロコンピュータ)で構成され、その入力側には、警報停止スイッチ20、マーカ自動スイッチ73、オートマーカ右スイッチ75、オートマーカ左スイッチ76、前記マーカスイッチ40のマーカスイッチ左接点77、マーカスイッチ中立接点78、マーカスイッチ右接点80、水平設定ボリューム81、クイックアップレバー上げスイッチ82、クイックアップレバー下げスイッチ83、リフト角ポテンショメータ85、リフタカムポテンショメータ86、植付スイッチ87等が接続されている他、農作業機1の運転操作に必要な各種ボリューム、センサ、スイッチ、ポテンショメータ、信号が接続されている。
【0039】
また、前記制御部72の出力側には、マーカ自動モニタ91、マーカモニタ右92、マーカモニタ左93、マーカモータ38、水平自動モータ96、リフタカムモータ97、植付モニタ100等が接続されている他、前記農作業機1の運転操作に必要な各種の表示部材やアクチュエータ(モータ)等が接続されている。
【0040】
前記構成の農作業機1の通常の作業状態におけるマーカの制御について図11乃至図16により説明する。
【0041】
図11に示すように、初期タイマをセットする(図11のステップS1、以下、単にステップS○○という)。各種接点、センサ等の出力を入力する(ステップS2)。操作モードを設定する(ステップS3)。
【0042】
初期タイマのカウントを判定する(ステップS4)。ステップS4で初期タイマが0の場合、前記マーカ自動スイッチ73、オートマーカ右スイッチ75、オートマーカ左スイッチ76、マーカスイッチ左接点77、マーカスイッチ中立接点78、マーカスイッチ右接点80の出力を入力する(ステップS5)。
【0043】
出力チェックの要否を設定したモードフラグを判定する(ステップS6)。前記ステップS6でモードフラグが出力チェックになっている場合、エンジンの回転を判定する(ステップS7)。前記ステップS7でエンジンが回転している場合、出力チェックを停止する処理を行う(ステップS8)。さらに、モードフラグに通常モードを設定する(ステップS9)。前記ステップS7でエンジンが停止している場合、出力チェック処理を行う(ステップS10)。
【0044】
前記ステップS6でモードフラグが出力チェックになっていない場合、入力チェックの要否を設定したモードフラグを判定する(ステップS11)。前記ステップS11でモードフラグが入力チェックになっていた場合、エンジンの回転を判定する(ステップS12)。前記ステップS12でエンジンが回転している場合、モードフラグに通常モードを設定する(ステップS13)。前記ステップS12でエンジンが停止している場合、入力チェック処理を行う(ステップS14)。前記ステップS11でモードフラグが入力モードでない場合、通常モード処理を行う(ステップS15)。
【0045】
前記ステップS3のモード設定は、図12に示すように、まず、エンジンが回転しているか否かを判定する(ステップS21)。前記ステップS21で、エンジンが停止している場合、モード確認タイマの残り時時間を判定する(ステップS22)。前記ステップS22で、モード確認タイマの残り時間が0の場合、モード確認タイマに所定の時間をセットする(ステップS23)。所定のスイッチのON、OFFを判定する(ステップS24)。所定のスイッチがONの場合、前回の所定のスイッチの判定結果を判定する(ステップS25)。前記ステップS24及びステップS25で、その判定結果が何れもONの場合、モードフラグに出力チェックをセットする(ステップS26)。
【0046】
前記ステップS24で所定のスイッチがOFFの場合、モードフラグに入力チェックをセットする(ステップS27)。また、前記ステップS21で、エンジンが回転中の場合、モードフラグに通常モードをセットする(ステップS28)。
【0047】
前記ステップS10(図11参照)の出力チェック処理は、図13に示すように、前記水平設定ボリューム81の設定位置が1か否かを判定する(ステップS31)。前記ステップS31で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が1の場合、水平自動モータ96の出力チェック処理を行う(ステップS32)。前記ステップS31で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が1以外の場合、前記水平設定ボリューム81の設定位置が2か否かを判定する(ステップS33)。前記ステップS33で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が2の場合、モニタ・ブザー出力チェック処理を行う(ステップS34)。
【0048】
前記ステップS33で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が2以外の場合、前記水平設定ボリューム81の設定位置が5か否かを判定する(ステップS35)。前記ステップS35で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が5の場合、リフタカムモータ97の出力チェック処理を行う(ステップS36)。前記ステップS35で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が5以外の場合、前記水平設定ボリューム81の設定位置が6か否かを判定する(ステップS37)。前記ステップS37で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が6の場合、感知ワイヤモータ98の出力チェック処理を行う(ステップS38)。
【0049】
前記ステップS33で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が6以外の場合、前記水平設定ボリューム81の設定位置が7か否かを判定する(ステップS39)。前記ステップS39で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が7の場合、マーカモータ91の出力チェック処理を行う(ステップS40)。
【0050】
前記ステップS40のマーカモータ38の出力チェック処理は、図14に示すように、前記警報停止スイッチ20が操作されているか否かを判定する(ステップS41)。前記ステップS41で、前記警報停止スイッチ20が操作されていない場合、前記クイックアップレバー上げスイッチ82及びクイックアップレバー下げスイッチ83の出力に基づいて、前記クイックアップレバー12による前記マーカ30の振出操作の有無を判定する(ステップS42)。
【0051】
前記ステップS42で、前記マーカ30の振出操作がある場合、チェックモードにワンショットモードを設定する(ステップS43)。前記ステップS43で、ワンショットモードを設定した後、振出フラグを判定する(ステップS44)。前記ステップS44で、振出フラグが右振出であった場合、前記マーカモータ38を右方向へ駆動する(ステップS45)。同時に、マーカ右ONタイムの出力時間を設定する(ステップS46)。
【0052】
前記ステップS44で、振出フラグが左振出であった場合、前記マーカモータ38を左方向に駆動する(ステップS47)。同時に、マーカ左ONタイムの出力時間を設定する(ステップS48)。
【0053】
前記ステップS41で、前記警報停止スイッチ20が操作されていた場合、チェックモードに出力チェックモードを設定する(ステップS49)。前記ステップS49で、出力チェックモードを設定した後、前記マーカスイッチ左接点77のON、OFFを判定する(ステップS50)。前記ステップS50で、前記マーカスイッチ左接点77がOFFの場合、前記マーカスイッチ右接点80のON、OFFを判定する(ステップS51)。前記ステップS51で、前記マーカスイッチ右接点80がOFFの場合、順序フラグに右振出方向を設定する(ステップS52)。
【0054】
前記ステップS51で、前記マーカスイッチ右接点80がONであった場合、順序フラグに左振出方向を設定する(ステップS53)。同時に、チェック確認フラグをOFFに設定する(ステップS54)。前記ステップS50で、前記マーカスイッチ左接点77がONであった場合、順序フラグに右振出方向を設定する(ステップS55)。同時に、チェック確認フラグをOFFに設定する(ステップS56)。
【0055】
前記ステップS46で出力時間を設定した後、前記ステップS48で出力時間を設定した後、前記ステップS52で右振出方向を設定した後、前記ステップS54でチェック確認フラグをOFF設定した後、前記ステップS56でチェック確認フラグをOFF設定した後、チェックモードが出力チェックモードになっているか否かを判定する(ステップS57)。
【0056】
前記ステップS57で、チェックモードが出力チェックモード以外のモードであった場合、チェックモードがワンショットモードになっているか否かを判定する(ステップS58)。前記ステップS58で、チェックモードがワンショットモードであった場合、マーカ右ONタイムの残り時間を判定する(ステップS59)。前記ステップS59でマーカ右ONタイムの残り時間がある場合、前記マーカモータ38を右方向に駆動する(ステップS60)。
【0057】
前記ステップS59で、マーカ右ONタイムが0の場合、マーカ左オンタイムの残り時間を判定する(ステップS61)。前記ステップS61で、マーカ左ONタイムの残り時間がある場合、前記マーカモータ38を左方向に駆動する(ステップS62)。前記ステップS61で、マーカ左ONタイムが0の場合、チェックモードをOFFに設定する(ステップS63)。同時に、前記マーカモータ38を停止させる(ステップS64)。前記ステップS57で、チェックモードが出力チェックモードに設定されていた場合、図13に示す出力チェック処理を行う(ステップS65)。
【0058】
前記マーカ30の制御は、図15に示すように、まず、前記マーカ自動スイッチ73の出力に基づいて、マーカの操作モードを判定する(ステップS71)。前記ステップS71で、マーカ自動スイッチ73がONの場合、前記リフト角ポテンショメータ85の出力に基づいて前記作業装置21が下降しているか否かを判定する(ステップS72)。前記ステップS72で、前記作業装置21が下降している場合、マーカセットフラグのON、OFFを判定する(ステップS73)。
【0059】
前記ステップS73で、マーカセットフラグがONの場合、前記リフト角ポテンショメータ85の出力に基づいて、前記植付部27がマーカ収納高さ以上か否かを判定する(ステップS74)。前記ステップS74で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以下の場合、前記リフトカムポテンショメータ86の出力に基づいて、前記植付部27が植付位置にあるか否かを判定する(ステップS75)。前記ステップS75で、前記植付部27が植付位置にある場合、植付クラッチフラグをONに設定する(ステップS76)。
【0060】
前記ステップS76で、植付フラグをONに設定した後、前記ステップS74で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以上の場合、前記ステップS75で、前記植付部27が植付位置以外にある場合、前記植付モニタ100が表示されているか否かを判定する(ステップS77)。前記ステップS77で、前記植付モニタ100が表示されている場合、マーカセットフラグをオートマーカに設定する(ステップS78)。
【0061】
前記マーカスイッチ右接点77及びマーカスイッチ左接点80の出力を判定する(ステップS79)。前記ステップS79で、前記マーカスイッチ左接点77及びマーカスイッチ右接点80の出力がOFF以外の場合、前記マーカスイッチ左接点77及びマーカスイッチ右接点80の出力に基づいて、一対のマーカ30の何れ側が振り出されているかを判定する(ステップS80)。
【0062】
前記ステップS80で、前記マーカ30の左側が振出されている場合、マーカ1フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS81)。前記ステップS81で、マーカ1セットフラグがセットされていない場合、マーカスイッチ左接点77のON、OFFを判定する(ステップS82)。前記ステップS82で、マーカスイッチ左接点77がONしている場合、マーカ1セットフラグをON設定する(ステップS83)。
【0063】
前記ステップS83で、マーカ1セットフラグをON設定した後、前記ステップS81で、マーカ1フラグがセットされている場合、前記マーカスイッチ右接点80の出力に基づいて、前記右側のマーカ30が振出されているか否かを判定する(ステップS84)。前記ステップS84で、前記右側のマーカ30が振出されている場合、マーカ2セットフラグのON、OFFを判定する(ステップS85)。
【0064】
前記ステップS85で、マーカ2セットフラグがOFFの場合、前記リフト角ポテンショメータ85の出力に基づいて、前記植付部27がマーカ収納高さ以上か否かを判定する(ステップS86)。前記ステップS86で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以下の場合、マーカスイッチ右接点80のON、OFFを判定する(ステップS87)。前記ステップS87で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以下の場合、前記左側のマーカ30のONタイムを判定する(ステップS88)。
【0065】
前記ステップS88で、前記左側のマーカ30のONタイムが0の場合、前記マーカモータ38を右方向に駆動する(ステップS89)。同時に、右側のマーカ30のONタイムを設定する(ステップS90)。さらに、駆動方向フラグを右振出に設定する(ステップS91)。前記ステップS87で、前記マーカスイッチ右接点80がONの場合、マーカ2セットフラグをONに設定する(ステップS92)。
【0066】
前記ステップS92で、マーカ2セットフラグをON設定した後、前記ステップS72で、前記植付部27が上昇位置にある場合、前記ステップS77で、前記植付モニタ100が表示されていない場合、前記ステップS79で、前記マーカスイッチ左接点77及びマーカスイッチ右接点80の出力がOFFの場合、前記ステップS82で、マーカスイッチ左接点77がOFFの場合、前記ステップS84で、前記右側のマーカ30が振出されていない場合、前記ステップS85で、マーカ2セットフラグがONの場合、前記ステップS86で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以上の場合、前記マーカモータ38の駆動方向フラグをOFF設定する(ステップS93)。
【0067】
前記ステップS80で、前記マーカ30の右側が振出されている場合、マーカ1セットフラグを判定する(ステップS94)。前記ステップS94で、マーカ1セットフラグがOFFの場合、マーカスイッチ右接点80のON、OFFを判定する(ステップS95)。前記ステップS95で、マーカスイッチ右接点80がONの場合、マーカ1セットフラグをON設定する(ステップS96)。なお、前記ステップS95で、マーカスイッチ右接点80がOFFの場合、前記ステップS88へ移行する。
【0068】
前記ステップS96で、マーカ1セットフラグをON設定した後、前記ステップS94で、マーカ1セットフラグがONの場合、前記マーカスイッチ左接点77の出力に基づいて、前記左側のマーカ30が振出されているか否かを判定する(ステップS97)。前記ステップS97で、前記左側のマーカ30が振出されている場合、マーカ2セットフラグのON、OFFを判定する(ステップS98)。
【0069】
前記ステップS98で、マーカ2セットフラグがOFFの場合、前記リフト角ポテンショメータ85の出力に基づいて、前記植付部27がマーカ収納高さ以上か否かを判定する(ステップS99)。前記ステップS99で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以下の場合、マーカスイッチ左接点77のON、OFFを判定する(ステップS100)。前記ステップS100で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以下の場合、前記ステップS82で、マーカスイッチ左接点77がOFFの場合、前記右側のマーカ30のONタイムを判定する(ステップS101)。
【0070】
前記ステップS101で、前記右側のマーカ30のONタイムが0の場合、前記マーカモータ38を右方向に駆動する(ステップS102)。同時に、左側のマーカ30のONタイムを設定する(ステップS103)。さらに、駆動方向フラグを左振出に設定する(ステップS104)。前記ステップS100で、前記マーカスイッチ左接点77がONの場合、マーカ2セットフラグをONに設定する(ステップS105)。
【0071】
前記ステップS95で、マーカスイッチ右接点80がOFFの場合、前記ステップS88へ移行する。前記ステップS97で、前記左側のマーカ30が振出されていない場合、前記ステップS98で、マーカ2セットフラグがONの場合、前記ステップS99で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以上の場合、それぞれ前記ステップS93へ移行する。
【0072】
前記ステップS71で、マーカ自動スイッチ73がOFFの場合、マーカセットフラグを判定する(ステップS106)。前記ステップS106で、マーカセットフラグがOFFの場合、前記リフト角ポテンショメータ85の出力に基づいて、前記植付部27がマーカ収納高さ以上か否かを判定する(ステップS107)。一方、前記ステップS106で、マーカセットフラグがON(マーカ自動スイッチ73がON)の場合、前記ステップS79へ移行する。
【0073】
前記ステップS67で、前記植付部27がマーカ収納高さ以上の場合、前記リフト角ポテンショメータ85の出力に基づいて前記作業装置21が下降しているか否かを判定する(ステップS108)。前記ステップS108で、前記作業装置21が下降している場合、マーカセットフラグをOFFに設定する(ステップS109)。
【0074】
前記ステップS109で、マーカセットフラグをOFFに設定した後、前記ステップS73で、マーカセットフラグがOFFの場合、前記マーカスイッチ中立接点78がONであるか否かを判定する(ステップS110)。前記ステップS110で、前記マーカスイッチ中立接点78がOFFである場合、前記マーカスイッチ右接点80がONであるか否かを判定する(ステップS111)。前記ステップS111で、前記マーカスイッチ右接点80がOFFである場合、前記マーカスイッチ左接点77がONであるか否かを判定する(ステップS112)。
【0075】
前記ステップS112で、前記マーカスイッチ左接点77がOFFの場合、駆動方向フラグがOFFであるか否かを判定する(ステップS113)。前記ステップS113で、駆動方向フラグがOFF以外の場合、駆動周期タイマの残り時間が0であるか否かを判定する(ステップS114)。前記ステップS114で、駆動周期タイマが0である場合、駆動周期タイマをセットする(ステップS115)。同時に、駆動ONタイマをセットする(ステップS116)。
【0076】
前記ステップS116で駆動ONタイマをセットした後、前記ステップS114で駆動周期タイマの残り時間が0でない場合、駆動ONタイマの残り時間を判定する(ステップS117)。前記ステップS117で、駆動ONタイマの残り時間がある場合、駆動方向フラグが右振出か否かを判定する(ステップS118)。前記ステップS118で、駆動方向フラグが右振出以外の場合には、駆動方向フラグが左振出か否かを判定する(ステップS119)。
【0077】
前記ステップS110で、前記マーカスイッチ中立接点78がONの場合、マーカOFFセットフラグをONに設定する(ステップS120)。前記ステップS120で、マーカOFFセットフラグをONに設定した後、前記ステップS107で、前記植付部27がマーカ収納高さ以下の場合、前記ステップS108で、前記作業装置21が下降している場合、駆動周期タイマをクリアする(ステップS121)。同時に、駆動ONタイマをクリアする(ステップS122)。さらに、駆動方向周期をクリアする(ステップS123)。
【0078】
前記ステップS111で、前記マーカスイッチ右接点がONの場合、駆動方向フラグを左振出に設定する(ステップS124)。同時に、駆動周期タイマをセットする(ステップS125)。前記ステップS112で、前記マーカスイッチ左接点77がONの場合、駆動方向フラグを右振出に設定する(ステップS126)。同時に、駆動周期タイマをセットする(ステップS127)。
【0079】
前記ステップ127で、駆動周期タイマをセットした後、前記ステップS118で、駆動方向フラグが右振出の場合、前記マーカモータ38を右方向に駆動する(ステップS128)。同時に、マーカ右ONタイムをセットする(ステップS129)。前記ステップS125で、駆動周期タイマをセットした後、前記ステップS119で、駆動方向フラグが左振出の場合、前記マーカモータ38を左方向に駆動する(ステップS130)。同時に、マーカ左ONタイムをセットする(ステップS131)。
【0080】
マーカ切換操作のチェックは、図16に示すように、まず、前記植付スイッチ87のON、OFFを判定する(ステップS141)。前記ステップS141で、前記植付スイッチ87がONの場合、前記リフト角ポテンショメータ85の出力により前記植付け部27が下降しているか否かを判定する(ステップS142)。前記ステップS142で、前記植付部27が下降していない場合、両落ち操作タイマをセットする(ステップS143)。
【0081】
前記ステップS143で両落ちタイマをセットした後、前記植付部27が最上昇位置に停止しているか否かを判定する(ステップS144)。前記ステップS144で、前記植付部27が最上昇位置にある場合、前記マーカ自動スイッチ73の出力に基づいてマーカモードが自動に設定されているか否かを判定する(ステップS145)。なお、前記ステップS144で、前記植付部27が最上昇位置で停止していない場合、前記ステップS141へ移行する。前記ステップS145で、マーカモードが自動に設定されている場合、植付クラッチフラグのON、OFFを判定する(ステップS146)。
【0082】
前記ステップS146で、植付クラッチフラグがONの場合、前記マーカ30の振出のモードを判定する(ステップS147)。前記ステップS147で、前記左右一対のマーカ30の何れか一方の振出モードになっている場合、マーカモードの振出方向を反転する(ステップS148)。前記ステップS147で、振出モードになっていない場合、マーカの振出モードを右振出に設定する(ステップS149)。
【0083】
前記ステップS145でマーカモードが自動に設定されていない場合、前記ステップS146で植付クラッチフラグがOFFの場合、前記ステップS149でマーカモードを右振出に設定した場合、植付クラッチフラグをOFFに設定する(ステップS150)。
【0084】
前記ステップS150で、植付クラッチフラグをOFFに設定した後、前記左側のマーカ30の振出操作が行われているか否かを判定する(ステップS151)。前記ステップS151で、前記左側のマーカ30の左振出操作が行われている場合、マーカの操作モードを判定する(ステップS152)。前記ステップS152で、マーカの操作モードが左振出以外のモードになっている場合、マーカの操作モードを左振出モードに設定する(ステップS153)。同時に、マーカの自動操作モードをONに設定する(ステップS154)。
【0085】
前記ステップS151で、前記左側のマーカ30の左振出操作が行われていない場合、前記右側のマーカ30の振出操作が行われているか否かを判定する(ステップS155)。前記ステップS155で、前記右側のマーカ30の振出操作が行われている場合、マーカの操作モードを判定する(ステップS156)。前記ステップS156で、マーカの操作モードが右振出以外のモードになっている場合、マーカの操作モードを右振出モードに設定する(ステップS157)。同時に、マーカの自動操作モードをONに設定する(ステップS158)。
【0086】
前記ステップS152でマーカの操作モードが左振出モードになっている場合、前記ステップS154でマーカの自動操作モードをONに設定した後、前記ステップS155で前記右側のマーカ30の振出操作が行われていない場合、前記ステップS156でマーカの操作モードが右振出モードになっている場合、前記ステップS158でマーカの自動操作モードをONに設定した後、前記マーカ自動スイッチ73の操作の有無を判定する(ステップS159)。
【0087】
前記ステップS159で、前記マーカ自動スイッチ73が操作されていた場合、前記マーカ30の自動モードのON、OFFを判定する(ステップS160)。前記ステップS160で、マーカの自動モードがOFFになっていた場合、マーカの自動モードをONに設定する(ステップS161)。前記ステップS160で、マーカの自動モードがONになっていた場合、マーカの自動モードをOFFに設定する(ステップS162)。
【0088】
前記ステップS142で、前記ステップS142で、前記植付部27が下降している場合、両落ちタイマの残り時間を判定する(ステップS163)。前記ステップS163で、両落ちタイマの残り時間がある場合、前記左側のマーカ30の振出操作が行われているか否かを判定する(ステップS164)。前記ステップS164で、前記左側のマーカ30の左振出操作が行われている場合、マーカの操作モードを判定する(ステップS165)。前記ステップS165で、マーカの操作モードが左振出以外のモードになっている場合、マーカの操作モードを左振出モードに設定する(ステップS166)。
【0089】
前記ステップS164で、前記左側のマーカ30の左振出操作が行われていない場合、前記右側のマーカ30の振出操作が行われているか否かを判定する(ステップS167)。前記ステップS167で、前記右側のマーカ30の振出操作が行われている場合、マーカの操作モードを判定する(ステップS168)。前記ステップS168で、マーカの操作モードが右振出以外のモードになっている場合、マーカの操作モードを右振出モードに設定する(ステップS169)。
【0090】
農作業機1の通常の作業状態におけるマーカの振出制御は、前記のような手順で行われるが、マーカモータ38は、中立位置とその左右に設定された所定の位置の3点の間を往復駆動されるため、切換レバー41、ダブルナット50及びロッド48及びカム46で構成されるマーカ作動体の切換レバー41とカム46の間隔をダブルナット50の締付け位置で調節して、カム46の作動タイミングを調整することが困難である。
【0091】
本発明では、作動体の調整又はチェック時にマーカの制御モードをマーカ30の手動操作が可能な手動モードに設定して、手動操作によってマーカモータ38を任意の回転位置で停止させるようにすることで、マーカ作動体の切換レバー41とカム46の間隔の調節を容易にし、カム46によるアームプレート53のロック(マーカロック)を解除する位置の調整を容易にしている。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明にかかる農作業機の側面図である。
【図2】農作業機の操作パネルの平面図である。
【図3】マーカ操作機構の側面図である。
【図4】マーカ操作機構の平面図である。
【図5】マーカ切換部の側面図である。
【図6】マーカ切換部の平面図である。
【図7】マーカ切換部におけるロック状態を示す側面図である。
【図8】マーカ切換部におけるロック解除状態を示す側面図である。
【図9】ロータリスイッチを示し、(a)は平面図、(b)は、側面図、(c)は、作動範囲を示す拡大平面図である。
【図10】農作業機の制御装置のブロック線図である。
【図11】制御部内で行われる処理手順を示すプログラムフローチャートである。
【図12】制御部内で行われる処理手順を示すプログラムフローチャートである。
【図13】制御部内で行われる処理手順を示すプログラムフローチャートである。
【図14】制御部内で行われる処理手順を示すプログラムフローチャートである。
【図15】制御部内で行われる処理手順を示すプログラムフローチャートである。
【図16】制御部内で行われる処理手順を示すプログラムフローチャートである。
【符号の説明】
【0093】
38 アクチュエータ(マーカモータ)
40 検出手段(マーカスイッチ)
41 切換レバー
46 カム
48 ロッド
50 ダブルナット
【技術分野】
【0001】
本発明は、線引き用のマーカを備えた農作業機に係り、詳しくは、前記マーカの作動体の位置調整を容易にした農作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、乗用田植え機等の農作業機は、植付装置の下部両側に一対のマーカを備え、植付作業時に走行機体の走行方向を維持して苗の植付条間を適正に保持するため、前記マーカの何れか一方を交互に振出して、圃上面に次行程の走行機体の走行目標となる線を引くことが行われている。
【0003】
このような農作業機として、植付装置が植付位置にあるとき、一方のマーカを作業位置に振出して圃場に線を引くと共に、他方のマーカは、植付装置に格納される非作業位置に移動させ、非作業位置に移動したマーカを機械的なロック部材により保持するようにしたものが公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2000−139111号公報(第4−5頁、図4、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、非作業位置にあるマーカを作業位置へ振出す際、マーカ作動体等の作動体を、マーカスイッチ等の検出手段で検出して、マーカモータ等のアクチュエータを例えば正逆方向に回転させて、作動体を左右位置及び中央位置に制御する農作業機にあっては、例えばマーカ作動体を、マーカのロックを解除する位置等、作動体の位置を調整する必要があるが、アクチュエータを任意に作動することができず、前記調整が面倒であった。
【0006】
前記の事情に鑑み、本発明は、マーカモータ等のアクチュエータを手動操作により任意に作動することができ、前記マーカ作動体の調整、チェック等を容易に行うことができるようにした農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、請求項1に係る本発明は、作動体(41、46、48、50)を作動するアクチュエータ(38)と、前記作動体の複数の所定位置を検出する検出手段(40)と、該検出手段(40)に基づき前記アクチュエータ(38)を制御して前記所定位置に作動させる制御手段と、を備える農作業機において、
所定状態で機能し、かつ手動操作により前記アクチュエータ(38)を任意に作動する手動モードを設けた、
ことを特徴とする農作業機にある。
【0008】
請求項2に係る本発明は、前記所定状態は、出力チェックモードにおける前記アクチュエータ(38)のチェック時である、
請求項1記載の農作業機にある。
【0009】
なお、前記した括弧内の符号等は、図面を参照するためのものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【発明の効果】
【0010】
マーカ作動体等の作動体を、マーカスイッチ等の検出手段で検出して、マーカモータ等のアクチュエータを例えば正逆方向に回転させて、作動体を左右位置及び中央位置に制御する農作業機にあっては、例えばマーカ作動体を、マーカのロックを解除する位置等、作動体の位置を調整する必要があるが、アクチュエータを任意に作動することができず、上記調整が面倒であったが、請求項1に係る本発明によると、アクチュエータを手動操作により任意に作動することができ、上記調整等を容易に行うことができる。
【0011】
請求項2に係る本発明によると、上記アクチュエータの手動モードを、出力チェックモードにおける該アクチュエータのチェック時に機能すると、一般ユーザが作業中に誤操作する恐れはなく、かつ点検・調整を行うサービスマンがアクチュエータのチェック中に容易に行うことができる。
【0012】
なお、上記作動体及びアクチュエータは、マーカ作動に関するものに限定されるものではなく、作業機のリフトカム及びその油圧アクチュエータ等の他のものにも適用し得ることは勿論である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
図1乃至図16は、本発明の実施の形態を示すもので、図1は、本発明にかかる農作業機の側面図、図2は、農作業機の操作パネルの平面図、図3は、マーカ操作機構の側面図、図4は、マーカ操作機構の平面図、図5は、マーカ切換部の側面図、図6は、マーカ切換部の平面図、図7は、マーカ切換部におけるロック状態を示す側面図、図8は、マーカ切換部におけるロック解除状態を示す側面図、図9は、ロータリスイッチを示し、(a)は平面図、(b)は、側面図、(c)は、作動範囲を示す拡大平面図、図10は、農作業機の制御装置のブロック線図、図11乃至図16は、制御部内で行われる処理手順を示すプログラムフローチャートである。
【0015】
図1に示すように、農作業機10は、前輪2及び後輪3に支持された走行機体5を有し、該走行機体5の後部に植付部を構成する作業装置21が接続されている。前記走行機体5の前輪2の前方にエンジン(図示せず)が搭載され、ボンネット6で覆われている。前記走行機体5の前後方向の中央部には、運転席7が配置され、該運転席7の後部には座席シート8が配置されている。前記運転席7の前部には、該座席シート8と対向するように、ステアリングコラム10が配置され、該ステアリングコラム10に、前記走行機体5の走行方向を操作するステアリングホイール11が配置されている。
【0016】
図2に示すように、前記ステアリングコラム10の側面には、前記作業装置21を、上昇位置、下降位置、植付位置等の各位置へ移動させるクイックアップレバー12と、該クイックアップレバー12を囲うように前記ステアリングコラム10の側面に配置され、前記クイックアップレバー12の上下方向の操作位置を検出する切換スイッチと、前記クイックアップレバー12の前後方向の操作位置を検出するモード切替スイッチ及び方向切換スイッチ等を備えたスイッチボックス13が配置されている。
【0017】
また、前記運転席7の前方には、前記ステアリングコラム10を囲むように、操作パネル15が配置され、該操作パネル15には、前記作業装置21に植付作業を支持する植付スイッチ16と、後述するマーカの自動切換えを支持するマーカ自動スイッチ17と、後述するフロートと圃場の接触圧により前記作業装置21を上下方向に移動させるための油圧バルブ(図示せず)の感度を設定する油圧感度切換ダイヤル18と、警報停止スイッチ20等が配置されている。
【0018】
図1に示すように、前記作業装置21は、前記油圧バルブを介して駆動される油圧アクチュエータ22により上下方向に揺動する昇降リンク機構23に接続される。該作業装置21は、載置したマット状の苗を下方に搬送すると共に、左右方向(図1では、紙面の前後方向)に移動する苗のせ台25と、該苗のせ台25の下方に配置された伝動ケース26と、該伝動ケース26に回転自在に支持され、前記マット状の苗から植付単位の苗を掻き取って圃場に植付ける複数の植付部27と、圃上面を滑走して圃上面と植付部27の間隔を維持する複数のフロート28等を備えている。
【0019】
前記伝動ケース26の前部(図1では紙面の左側)に、前記苗のせ台25の下方に位置する非作業位置と、前記後輪3の側方に位置する作業位置との間で揺動自在な風車型のマーカ30が配置されている。なお、前記マーカ30は、棒型のマーカであっても良い。
【0020】
図3、図4に示すように、前記マーカ30を操作するマーカ操作機構31は、前記走行機体5の座席シート8(図1参照)の下方に配置されたマーカ切換部32と、前記伝動ケースに配置されたマーカ振出し部33で構成され、該マーカ切換部32とマーカ振出し部33とは、インナーワイヤ35で接続され、該インナーワイヤ35を通して該マーカ切換部32の操作が該マーカ振出し部33に伝達されるようになっている。
【0021】
図5、図6に示すように、前記マーカ切換部32は、前記走行機体5に立設されたベース板36に支持されている。前記ベース板36に固定されたフレーム37の下面には、電動アクチュエータを構成するマーカモータ38とロータリスイッチで構成されるマーカスイッチ40が、それぞれ回転軸38aと回転軸40aを該フレーム37上に突出するように固定されている。
【0022】
前記マーカモータ38の回転軸38aには、断面が略L字状に形成された切換レバー41と、略L字状に曲げられた丸棒で形成された作動アーム42が固定されている。前記マーカスイッチ40の回転軸40aには、アーム43が固定され、該アーム43には、前記作動アーム42が回転及び摺動自在に嵌合するコの字状の溝43aが形成されている。
【0023】
従って、前記マーカモータ38の作動により前記作動アーム42が左右方向に回動すると、アーム43が作動アーム42と逆方向の右左方向に回動して、回転軸40aを回しマーカスイッチ40を作動させる。
【0024】
図9に示すように、前記マーカスイッチ40は、回転軸40aの回転方向の中間位置Nと、その左右に設定された回転位置D、Bの3点が検知できるように構成されている。なお、前記回転位置D、Bは、前記回転軸40aが中間位置からそれぞれ15度以上回転した場合、該回転軸40aの回転方向を検知するように設定されている。
【0025】
前記フレーム37の後部には、軸45が横設されている。一対のカム46は、前記軸45に搖動自在に支持され、それぞれ前記軸45に装着された捩じりばね47で、該軸45を中心として時計回り方向に付勢されている。また、前記切換レバー41と前記カム46との間は、それぞれ、一端が該カム46に形成された穴(図示せず)に揺動自在に嵌合し、ネジ部48aが形成された他端が該切換レバー46に形成された穴(図示せず)を摺動自在に貫通するロッド48と、該ロッド48のネジ部48aに螺合するダブルナット50を介して連結されている。
【0026】
従って、前記捩じりばね47の弾性力によって前記ロッド48には常に張力が作用している。そして、前記マーカモータ37の作動により切換レバー41が左右方向に回動すると、一方の前記ダブルナット50を介して前記ロッド48が引っ張られ、該ロッド48に連結されたカム46を、図5で反時計方向に回動させ、他方の前記ロッド48は、ダブルナット50が切換レバー41から離間して張力が解放されるので、該ロッド48に連結されたカム46は、前記捩じりばね47の弾性力によって、図5で時計回り方向に付勢される。
【0027】
また、前記ロッド48のネジ部48aに螺合する前記ダブルナット50の位置を換えることにより、前記マーカモータ38の回転位置(切換レバー41の回動位置)に対する前記カム46の揺動開始タイミングを調整することができる。即ち、前記切換レバー41、ダブルナット50、ロッド48及びカム46で、作動体を構成する。
【0028】
前記フレーム37に所定の間隔で固定された一対のプレート51には、軸52が支持されている。前記軸52には、前記カム46と対応する一対のアームプレート53が上下方向に揺動自在に支持され、該アームプレート53には、それぞれ前記カム46に当接するピン55が支持されている。
【0029】
前記アームプレート51の下端部には、プレート56が固定されている。前記アームプレート53の一端には、それぞれ前記インナーワイヤ35のワイヤ35aの一端が揺動自在に連結され、前記プレート56には、前記各インナーワイヤ35のチューブ35bの一端が固定されている。なお、前記インナーワイヤ35のワイヤ35aの他端は、前記マーカ振出し部33に接続されており、該マーカ振出し部33で引張り力が付加されている。
【0030】
従って、前記マーカモータ38の作動により前記切換レバー41が回動して、前記カム46を図5に示す位置から反時計方向に揺動させると、前記ピン55が該カム46から外れ、前記ワイヤ35aに付加された引張り力により、前記アームプレート53が図5に示す位置から反時計方向に搖動して、前記マーカ30の振出を許容する。
【0031】
前記一対のプレート51には、軸57が支持されている。前記軸57には、前記アームプレート53に対応する一対の揺動板58が揺動自在に支持されている。前記揺動板58には、前記アームプレート53に固定されたローラ受60と対応するローラ61が回転自在に支持されている。
【0032】
前記一対の揺動板58の一端は、軸62でそれぞれ揺動自在に連結されると共に、一方の搖動板58には、操作ロッド63が揺動自在に連結されている。前記操作ロッド63の他端は、前記昇降リンク機構23に揺動自在に連結されている。
【0033】
従って、前記昇降リンク機構23が搖動して前記作業装置21を上昇させると、図7に示すように、該昇降リンク23の搖動によって前記操作ロッド63が押し上げられ、前記揺動板58を前記軸57を中心として反時計方向に揺動させる。すると、前記ローラ61が前記ローラ受60を押して前記アームプレート53を前記軸52を中心として時計方向に揺動させ、前記ワイヤ35aを引張り、前記左右一対のマーカ30を同時に非作業位置へ移動させる。
【0034】
また、前記昇降リンク機構23が搖動して前記作業装置21を下降させると、図8に示すように、該昇降リンク機構23の搖動によって前記操作ロッド63が引き下げられ、前記揺動板58を前記軸57を中心として時計方向に搖動させる。すると、前記ローラ61が前記ローラ受け60から外れ、前記アームプレート53は、前記ワイヤ35aに付加された引張り力によって前記カム46にピン55が当接する位置まで反時計方向に搖動して、前記マーカ30の振出しが可能な状態となる。即ち、前記カム46は、前記アームプレート53をロックするロック部材となる。
【0035】
このとき、前記カム46が反時計方向に搖動した状態であれば、前記ピン55が該カム46に当接することなく、前記アームプレート53は、前記マーカ30の振出し位置まで搖動することになる。
【0036】
図3、図4に示すように、前記マーカ振出し部33は、前記マーカ30を支持するマーカアーム65を有し、軸66に搖動可能に支持されたマーカ基部回動部材67と、該マーカ基部回動部材67を前記マーカの振出し方向に付勢するバネ68とから成り、該マーカ基部回動部材67に前記インナーワイヤ35のワイヤ35aが接続されている。なお、前記インナーワイヤ35のチューブ35bの一端は、ブラケット70に固定されている。
【0037】
従って、前記ワイヤ35aの一端を前記マーカ基部回動部材67へ振出すことにより、前記バネ68の抗張力によって前記マーカ30がその作業位置へ振出される。また、前記ワイヤ35aを前記マーカ切換部32側へ引っ張ることにより、前記バネ68を伸張させながら前記マーカ30をその非作業位置へ移動させることができる。また、前記ワイヤ35aには、常に前記バネ68の抗張力により前記マーカ30の振出し方向への引張り力が作用している。
【0038】
図10に示すように、前記農作業機1の制御装置71の制御部72は、マイコン(マイクロコンピュータ)で構成され、その入力側には、警報停止スイッチ20、マーカ自動スイッチ73、オートマーカ右スイッチ75、オートマーカ左スイッチ76、前記マーカスイッチ40のマーカスイッチ左接点77、マーカスイッチ中立接点78、マーカスイッチ右接点80、水平設定ボリューム81、クイックアップレバー上げスイッチ82、クイックアップレバー下げスイッチ83、リフト角ポテンショメータ85、リフタカムポテンショメータ86、植付スイッチ87等が接続されている他、農作業機1の運転操作に必要な各種ボリューム、センサ、スイッチ、ポテンショメータ、信号が接続されている。
【0039】
また、前記制御部72の出力側には、マーカ自動モニタ91、マーカモニタ右92、マーカモニタ左93、マーカモータ38、水平自動モータ96、リフタカムモータ97、植付モニタ100等が接続されている他、前記農作業機1の運転操作に必要な各種の表示部材やアクチュエータ(モータ)等が接続されている。
【0040】
前記構成の農作業機1の通常の作業状態におけるマーカの制御について図11乃至図16により説明する。
【0041】
図11に示すように、初期タイマをセットする(図11のステップS1、以下、単にステップS○○という)。各種接点、センサ等の出力を入力する(ステップS2)。操作モードを設定する(ステップS3)。
【0042】
初期タイマのカウントを判定する(ステップS4)。ステップS4で初期タイマが0の場合、前記マーカ自動スイッチ73、オートマーカ右スイッチ75、オートマーカ左スイッチ76、マーカスイッチ左接点77、マーカスイッチ中立接点78、マーカスイッチ右接点80の出力を入力する(ステップS5)。
【0043】
出力チェックの要否を設定したモードフラグを判定する(ステップS6)。前記ステップS6でモードフラグが出力チェックになっている場合、エンジンの回転を判定する(ステップS7)。前記ステップS7でエンジンが回転している場合、出力チェックを停止する処理を行う(ステップS8)。さらに、モードフラグに通常モードを設定する(ステップS9)。前記ステップS7でエンジンが停止している場合、出力チェック処理を行う(ステップS10)。
【0044】
前記ステップS6でモードフラグが出力チェックになっていない場合、入力チェックの要否を設定したモードフラグを判定する(ステップS11)。前記ステップS11でモードフラグが入力チェックになっていた場合、エンジンの回転を判定する(ステップS12)。前記ステップS12でエンジンが回転している場合、モードフラグに通常モードを設定する(ステップS13)。前記ステップS12でエンジンが停止している場合、入力チェック処理を行う(ステップS14)。前記ステップS11でモードフラグが入力モードでない場合、通常モード処理を行う(ステップS15)。
【0045】
前記ステップS3のモード設定は、図12に示すように、まず、エンジンが回転しているか否かを判定する(ステップS21)。前記ステップS21で、エンジンが停止している場合、モード確認タイマの残り時時間を判定する(ステップS22)。前記ステップS22で、モード確認タイマの残り時間が0の場合、モード確認タイマに所定の時間をセットする(ステップS23)。所定のスイッチのON、OFFを判定する(ステップS24)。所定のスイッチがONの場合、前回の所定のスイッチの判定結果を判定する(ステップS25)。前記ステップS24及びステップS25で、その判定結果が何れもONの場合、モードフラグに出力チェックをセットする(ステップS26)。
【0046】
前記ステップS24で所定のスイッチがOFFの場合、モードフラグに入力チェックをセットする(ステップS27)。また、前記ステップS21で、エンジンが回転中の場合、モードフラグに通常モードをセットする(ステップS28)。
【0047】
前記ステップS10(図11参照)の出力チェック処理は、図13に示すように、前記水平設定ボリューム81の設定位置が1か否かを判定する(ステップS31)。前記ステップS31で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が1の場合、水平自動モータ96の出力チェック処理を行う(ステップS32)。前記ステップS31で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が1以外の場合、前記水平設定ボリューム81の設定位置が2か否かを判定する(ステップS33)。前記ステップS33で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が2の場合、モニタ・ブザー出力チェック処理を行う(ステップS34)。
【0048】
前記ステップS33で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が2以外の場合、前記水平設定ボリューム81の設定位置が5か否かを判定する(ステップS35)。前記ステップS35で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が5の場合、リフタカムモータ97の出力チェック処理を行う(ステップS36)。前記ステップS35で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が5以外の場合、前記水平設定ボリューム81の設定位置が6か否かを判定する(ステップS37)。前記ステップS37で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が6の場合、感知ワイヤモータ98の出力チェック処理を行う(ステップS38)。
【0049】
前記ステップS33で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が6以外の場合、前記水平設定ボリューム81の設定位置が7か否かを判定する(ステップS39)。前記ステップS39で、前記水平設定ボリューム81の設定位置が7の場合、マーカモータ91の出力チェック処理を行う(ステップS40)。
【0050】
前記ステップS40のマーカモータ38の出力チェック処理は、図14に示すように、前記警報停止スイッチ20が操作されているか否かを判定する(ステップS41)。前記ステップS41で、前記警報停止スイッチ20が操作されていない場合、前記クイックアップレバー上げスイッチ82及びクイックアップレバー下げスイッチ83の出力に基づいて、前記クイックアップレバー12による前記マーカ30の振出操作の有無を判定する(ステップS42)。
【0051】
前記ステップS42で、前記マーカ30の振出操作がある場合、チェックモードにワンショットモードを設定する(ステップS43)。前記ステップS43で、ワンショットモードを設定した後、振出フラグを判定する(ステップS44)。前記ステップS44で、振出フラグが右振出であった場合、前記マーカモータ38を右方向へ駆動する(ステップS45)。同時に、マーカ右ONタイムの出力時間を設定する(ステップS46)。
【0052】
前記ステップS44で、振出フラグが左振出であった場合、前記マーカモータ38を左方向に駆動する(ステップS47)。同時に、マーカ左ONタイムの出力時間を設定する(ステップS48)。
【0053】
前記ステップS41で、前記警報停止スイッチ20が操作されていた場合、チェックモードに出力チェックモードを設定する(ステップS49)。前記ステップS49で、出力チェックモードを設定した後、前記マーカスイッチ左接点77のON、OFFを判定する(ステップS50)。前記ステップS50で、前記マーカスイッチ左接点77がOFFの場合、前記マーカスイッチ右接点80のON、OFFを判定する(ステップS51)。前記ステップS51で、前記マーカスイッチ右接点80がOFFの場合、順序フラグに右振出方向を設定する(ステップS52)。
【0054】
前記ステップS51で、前記マーカスイッチ右接点80がONであった場合、順序フラグに左振出方向を設定する(ステップS53)。同時に、チェック確認フラグをOFFに設定する(ステップS54)。前記ステップS50で、前記マーカスイッチ左接点77がONであった場合、順序フラグに右振出方向を設定する(ステップS55)。同時に、チェック確認フラグをOFFに設定する(ステップS56)。
【0055】
前記ステップS46で出力時間を設定した後、前記ステップS48で出力時間を設定した後、前記ステップS52で右振出方向を設定した後、前記ステップS54でチェック確認フラグをOFF設定した後、前記ステップS56でチェック確認フラグをOFF設定した後、チェックモードが出力チェックモードになっているか否かを判定する(ステップS57)。
【0056】
前記ステップS57で、チェックモードが出力チェックモード以外のモードであった場合、チェックモードがワンショットモードになっているか否かを判定する(ステップS58)。前記ステップS58で、チェックモードがワンショットモードであった場合、マーカ右ONタイムの残り時間を判定する(ステップS59)。前記ステップS59でマーカ右ONタイムの残り時間がある場合、前記マーカモータ38を右方向に駆動する(ステップS60)。
【0057】
前記ステップS59で、マーカ右ONタイムが0の場合、マーカ左オンタイムの残り時間を判定する(ステップS61)。前記ステップS61で、マーカ左ONタイムの残り時間がある場合、前記マーカモータ38を左方向に駆動する(ステップS62)。前記ステップS61で、マーカ左ONタイムが0の場合、チェックモードをOFFに設定する(ステップS63)。同時に、前記マーカモータ38を停止させる(ステップS64)。前記ステップS57で、チェックモードが出力チェックモードに設定されていた場合、図13に示す出力チェック処理を行う(ステップS65)。
【0058】
前記マーカ30の制御は、図15に示すように、まず、前記マーカ自動スイッチ73の出力に基づいて、マーカの操作モードを判定する(ステップS71)。前記ステップS71で、マーカ自動スイッチ73がONの場合、前記リフト角ポテンショメータ85の出力に基づいて前記作業装置21が下降しているか否かを判定する(ステップS72)。前記ステップS72で、前記作業装置21が下降している場合、マーカセットフラグのON、OFFを判定する(ステップS73)。
【0059】
前記ステップS73で、マーカセットフラグがONの場合、前記リフト角ポテンショメータ85の出力に基づいて、前記植付部27がマーカ収納高さ以上か否かを判定する(ステップS74)。前記ステップS74で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以下の場合、前記リフトカムポテンショメータ86の出力に基づいて、前記植付部27が植付位置にあるか否かを判定する(ステップS75)。前記ステップS75で、前記植付部27が植付位置にある場合、植付クラッチフラグをONに設定する(ステップS76)。
【0060】
前記ステップS76で、植付フラグをONに設定した後、前記ステップS74で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以上の場合、前記ステップS75で、前記植付部27が植付位置以外にある場合、前記植付モニタ100が表示されているか否かを判定する(ステップS77)。前記ステップS77で、前記植付モニタ100が表示されている場合、マーカセットフラグをオートマーカに設定する(ステップS78)。
【0061】
前記マーカスイッチ右接点77及びマーカスイッチ左接点80の出力を判定する(ステップS79)。前記ステップS79で、前記マーカスイッチ左接点77及びマーカスイッチ右接点80の出力がOFF以外の場合、前記マーカスイッチ左接点77及びマーカスイッチ右接点80の出力に基づいて、一対のマーカ30の何れ側が振り出されているかを判定する(ステップS80)。
【0062】
前記ステップS80で、前記マーカ30の左側が振出されている場合、マーカ1フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS81)。前記ステップS81で、マーカ1セットフラグがセットされていない場合、マーカスイッチ左接点77のON、OFFを判定する(ステップS82)。前記ステップS82で、マーカスイッチ左接点77がONしている場合、マーカ1セットフラグをON設定する(ステップS83)。
【0063】
前記ステップS83で、マーカ1セットフラグをON設定した後、前記ステップS81で、マーカ1フラグがセットされている場合、前記マーカスイッチ右接点80の出力に基づいて、前記右側のマーカ30が振出されているか否かを判定する(ステップS84)。前記ステップS84で、前記右側のマーカ30が振出されている場合、マーカ2セットフラグのON、OFFを判定する(ステップS85)。
【0064】
前記ステップS85で、マーカ2セットフラグがOFFの場合、前記リフト角ポテンショメータ85の出力に基づいて、前記植付部27がマーカ収納高さ以上か否かを判定する(ステップS86)。前記ステップS86で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以下の場合、マーカスイッチ右接点80のON、OFFを判定する(ステップS87)。前記ステップS87で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以下の場合、前記左側のマーカ30のONタイムを判定する(ステップS88)。
【0065】
前記ステップS88で、前記左側のマーカ30のONタイムが0の場合、前記マーカモータ38を右方向に駆動する(ステップS89)。同時に、右側のマーカ30のONタイムを設定する(ステップS90)。さらに、駆動方向フラグを右振出に設定する(ステップS91)。前記ステップS87で、前記マーカスイッチ右接点80がONの場合、マーカ2セットフラグをONに設定する(ステップS92)。
【0066】
前記ステップS92で、マーカ2セットフラグをON設定した後、前記ステップS72で、前記植付部27が上昇位置にある場合、前記ステップS77で、前記植付モニタ100が表示されていない場合、前記ステップS79で、前記マーカスイッチ左接点77及びマーカスイッチ右接点80の出力がOFFの場合、前記ステップS82で、マーカスイッチ左接点77がOFFの場合、前記ステップS84で、前記右側のマーカ30が振出されていない場合、前記ステップS85で、マーカ2セットフラグがONの場合、前記ステップS86で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以上の場合、前記マーカモータ38の駆動方向フラグをOFF設定する(ステップS93)。
【0067】
前記ステップS80で、前記マーカ30の右側が振出されている場合、マーカ1セットフラグを判定する(ステップS94)。前記ステップS94で、マーカ1セットフラグがOFFの場合、マーカスイッチ右接点80のON、OFFを判定する(ステップS95)。前記ステップS95で、マーカスイッチ右接点80がONの場合、マーカ1セットフラグをON設定する(ステップS96)。なお、前記ステップS95で、マーカスイッチ右接点80がOFFの場合、前記ステップS88へ移行する。
【0068】
前記ステップS96で、マーカ1セットフラグをON設定した後、前記ステップS94で、マーカ1セットフラグがONの場合、前記マーカスイッチ左接点77の出力に基づいて、前記左側のマーカ30が振出されているか否かを判定する(ステップS97)。前記ステップS97で、前記左側のマーカ30が振出されている場合、マーカ2セットフラグのON、OFFを判定する(ステップS98)。
【0069】
前記ステップS98で、マーカ2セットフラグがOFFの場合、前記リフト角ポテンショメータ85の出力に基づいて、前記植付部27がマーカ収納高さ以上か否かを判定する(ステップS99)。前記ステップS99で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以下の場合、マーカスイッチ左接点77のON、OFFを判定する(ステップS100)。前記ステップS100で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以下の場合、前記ステップS82で、マーカスイッチ左接点77がOFFの場合、前記右側のマーカ30のONタイムを判定する(ステップS101)。
【0070】
前記ステップS101で、前記右側のマーカ30のONタイムが0の場合、前記マーカモータ38を右方向に駆動する(ステップS102)。同時に、左側のマーカ30のONタイムを設定する(ステップS103)。さらに、駆動方向フラグを左振出に設定する(ステップS104)。前記ステップS100で、前記マーカスイッチ左接点77がONの場合、マーカ2セットフラグをONに設定する(ステップS105)。
【0071】
前記ステップS95で、マーカスイッチ右接点80がOFFの場合、前記ステップS88へ移行する。前記ステップS97で、前記左側のマーカ30が振出されていない場合、前記ステップS98で、マーカ2セットフラグがONの場合、前記ステップS99で、前記植付部27の高さがマーカ収納高さ以上の場合、それぞれ前記ステップS93へ移行する。
【0072】
前記ステップS71で、マーカ自動スイッチ73がOFFの場合、マーカセットフラグを判定する(ステップS106)。前記ステップS106で、マーカセットフラグがOFFの場合、前記リフト角ポテンショメータ85の出力に基づいて、前記植付部27がマーカ収納高さ以上か否かを判定する(ステップS107)。一方、前記ステップS106で、マーカセットフラグがON(マーカ自動スイッチ73がON)の場合、前記ステップS79へ移行する。
【0073】
前記ステップS67で、前記植付部27がマーカ収納高さ以上の場合、前記リフト角ポテンショメータ85の出力に基づいて前記作業装置21が下降しているか否かを判定する(ステップS108)。前記ステップS108で、前記作業装置21が下降している場合、マーカセットフラグをOFFに設定する(ステップS109)。
【0074】
前記ステップS109で、マーカセットフラグをOFFに設定した後、前記ステップS73で、マーカセットフラグがOFFの場合、前記マーカスイッチ中立接点78がONであるか否かを判定する(ステップS110)。前記ステップS110で、前記マーカスイッチ中立接点78がOFFである場合、前記マーカスイッチ右接点80がONであるか否かを判定する(ステップS111)。前記ステップS111で、前記マーカスイッチ右接点80がOFFである場合、前記マーカスイッチ左接点77がONであるか否かを判定する(ステップS112)。
【0075】
前記ステップS112で、前記マーカスイッチ左接点77がOFFの場合、駆動方向フラグがOFFであるか否かを判定する(ステップS113)。前記ステップS113で、駆動方向フラグがOFF以外の場合、駆動周期タイマの残り時間が0であるか否かを判定する(ステップS114)。前記ステップS114で、駆動周期タイマが0である場合、駆動周期タイマをセットする(ステップS115)。同時に、駆動ONタイマをセットする(ステップS116)。
【0076】
前記ステップS116で駆動ONタイマをセットした後、前記ステップS114で駆動周期タイマの残り時間が0でない場合、駆動ONタイマの残り時間を判定する(ステップS117)。前記ステップS117で、駆動ONタイマの残り時間がある場合、駆動方向フラグが右振出か否かを判定する(ステップS118)。前記ステップS118で、駆動方向フラグが右振出以外の場合には、駆動方向フラグが左振出か否かを判定する(ステップS119)。
【0077】
前記ステップS110で、前記マーカスイッチ中立接点78がONの場合、マーカOFFセットフラグをONに設定する(ステップS120)。前記ステップS120で、マーカOFFセットフラグをONに設定した後、前記ステップS107で、前記植付部27がマーカ収納高さ以下の場合、前記ステップS108で、前記作業装置21が下降している場合、駆動周期タイマをクリアする(ステップS121)。同時に、駆動ONタイマをクリアする(ステップS122)。さらに、駆動方向周期をクリアする(ステップS123)。
【0078】
前記ステップS111で、前記マーカスイッチ右接点がONの場合、駆動方向フラグを左振出に設定する(ステップS124)。同時に、駆動周期タイマをセットする(ステップS125)。前記ステップS112で、前記マーカスイッチ左接点77がONの場合、駆動方向フラグを右振出に設定する(ステップS126)。同時に、駆動周期タイマをセットする(ステップS127)。
【0079】
前記ステップ127で、駆動周期タイマをセットした後、前記ステップS118で、駆動方向フラグが右振出の場合、前記マーカモータ38を右方向に駆動する(ステップS128)。同時に、マーカ右ONタイムをセットする(ステップS129)。前記ステップS125で、駆動周期タイマをセットした後、前記ステップS119で、駆動方向フラグが左振出の場合、前記マーカモータ38を左方向に駆動する(ステップS130)。同時に、マーカ左ONタイムをセットする(ステップS131)。
【0080】
マーカ切換操作のチェックは、図16に示すように、まず、前記植付スイッチ87のON、OFFを判定する(ステップS141)。前記ステップS141で、前記植付スイッチ87がONの場合、前記リフト角ポテンショメータ85の出力により前記植付け部27が下降しているか否かを判定する(ステップS142)。前記ステップS142で、前記植付部27が下降していない場合、両落ち操作タイマをセットする(ステップS143)。
【0081】
前記ステップS143で両落ちタイマをセットした後、前記植付部27が最上昇位置に停止しているか否かを判定する(ステップS144)。前記ステップS144で、前記植付部27が最上昇位置にある場合、前記マーカ自動スイッチ73の出力に基づいてマーカモードが自動に設定されているか否かを判定する(ステップS145)。なお、前記ステップS144で、前記植付部27が最上昇位置で停止していない場合、前記ステップS141へ移行する。前記ステップS145で、マーカモードが自動に設定されている場合、植付クラッチフラグのON、OFFを判定する(ステップS146)。
【0082】
前記ステップS146で、植付クラッチフラグがONの場合、前記マーカ30の振出のモードを判定する(ステップS147)。前記ステップS147で、前記左右一対のマーカ30の何れか一方の振出モードになっている場合、マーカモードの振出方向を反転する(ステップS148)。前記ステップS147で、振出モードになっていない場合、マーカの振出モードを右振出に設定する(ステップS149)。
【0083】
前記ステップS145でマーカモードが自動に設定されていない場合、前記ステップS146で植付クラッチフラグがOFFの場合、前記ステップS149でマーカモードを右振出に設定した場合、植付クラッチフラグをOFFに設定する(ステップS150)。
【0084】
前記ステップS150で、植付クラッチフラグをOFFに設定した後、前記左側のマーカ30の振出操作が行われているか否かを判定する(ステップS151)。前記ステップS151で、前記左側のマーカ30の左振出操作が行われている場合、マーカの操作モードを判定する(ステップS152)。前記ステップS152で、マーカの操作モードが左振出以外のモードになっている場合、マーカの操作モードを左振出モードに設定する(ステップS153)。同時に、マーカの自動操作モードをONに設定する(ステップS154)。
【0085】
前記ステップS151で、前記左側のマーカ30の左振出操作が行われていない場合、前記右側のマーカ30の振出操作が行われているか否かを判定する(ステップS155)。前記ステップS155で、前記右側のマーカ30の振出操作が行われている場合、マーカの操作モードを判定する(ステップS156)。前記ステップS156で、マーカの操作モードが右振出以外のモードになっている場合、マーカの操作モードを右振出モードに設定する(ステップS157)。同時に、マーカの自動操作モードをONに設定する(ステップS158)。
【0086】
前記ステップS152でマーカの操作モードが左振出モードになっている場合、前記ステップS154でマーカの自動操作モードをONに設定した後、前記ステップS155で前記右側のマーカ30の振出操作が行われていない場合、前記ステップS156でマーカの操作モードが右振出モードになっている場合、前記ステップS158でマーカの自動操作モードをONに設定した後、前記マーカ自動スイッチ73の操作の有無を判定する(ステップS159)。
【0087】
前記ステップS159で、前記マーカ自動スイッチ73が操作されていた場合、前記マーカ30の自動モードのON、OFFを判定する(ステップS160)。前記ステップS160で、マーカの自動モードがOFFになっていた場合、マーカの自動モードをONに設定する(ステップS161)。前記ステップS160で、マーカの自動モードがONになっていた場合、マーカの自動モードをOFFに設定する(ステップS162)。
【0088】
前記ステップS142で、前記ステップS142で、前記植付部27が下降している場合、両落ちタイマの残り時間を判定する(ステップS163)。前記ステップS163で、両落ちタイマの残り時間がある場合、前記左側のマーカ30の振出操作が行われているか否かを判定する(ステップS164)。前記ステップS164で、前記左側のマーカ30の左振出操作が行われている場合、マーカの操作モードを判定する(ステップS165)。前記ステップS165で、マーカの操作モードが左振出以外のモードになっている場合、マーカの操作モードを左振出モードに設定する(ステップS166)。
【0089】
前記ステップS164で、前記左側のマーカ30の左振出操作が行われていない場合、前記右側のマーカ30の振出操作が行われているか否かを判定する(ステップS167)。前記ステップS167で、前記右側のマーカ30の振出操作が行われている場合、マーカの操作モードを判定する(ステップS168)。前記ステップS168で、マーカの操作モードが右振出以外のモードになっている場合、マーカの操作モードを右振出モードに設定する(ステップS169)。
【0090】
農作業機1の通常の作業状態におけるマーカの振出制御は、前記のような手順で行われるが、マーカモータ38は、中立位置とその左右に設定された所定の位置の3点の間を往復駆動されるため、切換レバー41、ダブルナット50及びロッド48及びカム46で構成されるマーカ作動体の切換レバー41とカム46の間隔をダブルナット50の締付け位置で調節して、カム46の作動タイミングを調整することが困難である。
【0091】
本発明では、作動体の調整又はチェック時にマーカの制御モードをマーカ30の手動操作が可能な手動モードに設定して、手動操作によってマーカモータ38を任意の回転位置で停止させるようにすることで、マーカ作動体の切換レバー41とカム46の間隔の調節を容易にし、カム46によるアームプレート53のロック(マーカロック)を解除する位置の調整を容易にしている。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明にかかる農作業機の側面図である。
【図2】農作業機の操作パネルの平面図である。
【図3】マーカ操作機構の側面図である。
【図4】マーカ操作機構の平面図である。
【図5】マーカ切換部の側面図である。
【図6】マーカ切換部の平面図である。
【図7】マーカ切換部におけるロック状態を示す側面図である。
【図8】マーカ切換部におけるロック解除状態を示す側面図である。
【図9】ロータリスイッチを示し、(a)は平面図、(b)は、側面図、(c)は、作動範囲を示す拡大平面図である。
【図10】農作業機の制御装置のブロック線図である。
【図11】制御部内で行われる処理手順を示すプログラムフローチャートである。
【図12】制御部内で行われる処理手順を示すプログラムフローチャートである。
【図13】制御部内で行われる処理手順を示すプログラムフローチャートである。
【図14】制御部内で行われる処理手順を示すプログラムフローチャートである。
【図15】制御部内で行われる処理手順を示すプログラムフローチャートである。
【図16】制御部内で行われる処理手順を示すプログラムフローチャートである。
【符号の説明】
【0093】
38 アクチュエータ(マーカモータ)
40 検出手段(マーカスイッチ)
41 切換レバー
46 カム
48 ロッド
50 ダブルナット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作動体を作動するアクチュエータと、前記作動体の複数の所定位置を検出する検出手段と、該検出手段に基づき前記アクチュエータを制御して前記所定位置に作動させる制御手段と、を備える農作業機において、
所定状態で機能し、かつ手動操作により前記アクチュエータを任意に作動する手動モードを設けた、
ことを特徴とする農作業機。
【請求項2】
前記所定状態は、出力チェックモードにおける前記アクチュエータのチェック時である、
請求項1記載の農作業機。
【請求項1】
作動体を作動するアクチュエータと、前記作動体の複数の所定位置を検出する検出手段と、該検出手段に基づき前記アクチュエータを制御して前記所定位置に作動させる制御手段と、を備える農作業機において、
所定状態で機能し、かつ手動操作により前記アクチュエータを任意に作動する手動モードを設けた、
ことを特徴とする農作業機。
【請求項2】
前記所定状態は、出力チェックモードにおける前記アクチュエータのチェック時である、
請求項1記載の農作業機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2006−174798(P2006−174798A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−373807(P2004−373807)
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】
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