説明

透水性ブロック

【課題】歩道など又河川に用いる舗装用ブロックにおいて、ヒートアイランド現象を抑え、すなわち夏場照返し温度をおさえ冬あたたかく、そして下層土盤より雑草が生えにくく、有害物質の溶出をふせぎ、バクテリアなどの繁殖が良くなる透水性ブロックを提供する。
【解決手段】透水性ブロックの原料として産業廃棄物である焼却灰と建設汚泥と土を利用し、焼却灰とセメント固化剤、又は焼却灰、土汚泥(無機性)とセメント固化剤を混合して固化することで、該固化物は有害物質の溶出を防ぐ作用が認められ、固化段階でポーラス形状を作っていくので、該固化物は活性炭状になり透水性、保水性を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヒートアイランド現象を抑える。すなわち夏場照返し温度をおさえ冬あたたかい、そして下層土盤より雑草が生えにくく、有害物質の溶出しにくい為バクテリアなどの繁殖が良くなるブロックで、ビル屋上や公園パーキングの歩道など又河川に用いる舗装用ブロックに 関するものである。
【背景技術】
【0002】
焼却灰を用いた処理する技術は種々あるが、例えば特開2004-124504号広報にはアスファルトの保水性注入剤として使用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-124504
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は焼却灰を埋め立て等に多く投棄処分されていた焼却灰をリサイクル製品つまり焼却灰、砕石ダスト建設汚泥など無機性を利用したエコリサイクルを実現し、自然環境を損なわず人に優しい環境作りを目的とする加工(ブロック等)使用する事にある。
【0005】
焼却灰は管理最終処分場の埋立や海洋投棄にその多くを依存し、リサイクル率はおよそ6%程度の低い水準に留まっていた。
【0006】
本発明の目的は焼却灰と土汚泥(無機性)を利用しヒートアイランド現象を防止する固形化(ブロック等)する事にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、産業廃棄物である焼却灰と建設汚泥と土を利用し地球環境に良い透水性ブロックを作成する。
【0008】
焼却灰とセメント固化剤又は焼却灰、土汚泥(無機性)とセメント固化剤を混合し固化を促進するために使用するが、固化上の効果により有害物質の溶出を防ぐ作用が認められ、固化段階でポーラス形状を作っていくので固化物の形状が活性炭状になり固化後優れた透水性、保水性を発揮する。
【発明の効果】
【0009】
近年のヒートアイランド現象による異常気温上昇を抑える効果があり、歩道などの下層土盤より雑草が生えにくく水中においてポーラス形状で多孔質になりバクテリア繁殖しやすく水質の浄化が出来る。
【発明を実施するための形態】
【0010】
A使用材料
・ 焼却灰
本発明で用いる焼却灰は一般的に産業廃棄物に分類され無機性である
・ 土、建設汚泥
土は特に砕石工場により排出される土分の無機性を用いる。これらの排出される土分は建設産業廃棄物に分類される。
【0011】
建設汚泥とは産業廃棄物の無機性の汚泥に分類されたものであり杭工事他トンネル工事など土木工事で発生する水分を多量に含んだ土砂等又土砂等も利用する事が出来大きさは通常20mm以下サイス゛を利用する。
【0012】
・ セメント
本発明で用いるセメントは普通セメント高炉セメント等等あるが、高炉セメントを用いるのが好ましい。
【0013】
・ 固化薬剤
本発明に使用する固化薬剤はメチルセルロール、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、オキシカルボン酸、リグニン酸誘導体、弾性ポリマー等等の中より用い固化を促進するために使用するが、固化上の効果により有害物質の溶出を防ぐ作用を認められ固化段階で、ポーラス形状を作っていくので固化物の形状が活性炭状になり固化後優れた透水性、保水性を発揮し凝固させる過程における水和反応による中和作用効果が得られ安全性については、環境庁告示第46号をクリアさせる薬剤を用いる。
【0014】
以下図面により本発明の実施例について説明する。図に元づいて説明する。
図-1は製造方法を示す図であり製造方法について説明すると、焼却ホッパー(1)よりベルトコンベヤ(A−1)へ焼却灰を投入し焼却灰を投入されたベルトコンベヤ(A−1)に再度セメントサイロ(2)セメントを投入し、焼却灰とセメントをベルトコンベヤ(A−1)で混合機(4)へ投入し完全に混合された混合機(4)へ水と固化薬剤を混合された物をタンク(3)より混合機(4)へ投入する。焼却灰、セメント、水、固化薬剤を完全に混練したものをベルトコンベヤ(A−2)で二次製品製造機械(5)でブロック等を製造する。ここでは押出式製造機を使用する他に型入式、プレス式等が有る。製造された製品をベルトコンベヤ(A−3)で乾燥機械(6)にてよく乾燥した製品(8,9)をベルトコンベヤ(A−4)で製品ヤードで梱包出荷する。そして焼却灰とセメントを混合する時に土(無機性の物)を投入する事で製品(8,9)のポーラス形状が良くなり硬度(セメント投入量にもよる)が良くなる。又、投入原料が焼却灰をのぞき、土と固化薬剤とセメントを混練する事も有りえる。そして海などに使用するテトラポット等の時は六角クロム等の溶出が少なくポーラス形状でバクテリアの繁殖がしやすく水質の浄化作用を助けやすくなり汚濁物が少なくなる。そして透水性ブロック使用する場所により顔料などを添加することによりいろんな色にする事が出来る。
【0015】
図に元づいて説明する。図-2は焼却灰を使用した2次製品の一例である。上記目的を達成された透水性ブロックの一例である。
【0016】
図に元づいて説明する。図-3は透水性ブロック(8,9)の使用場所を示す図である。透水性ブロックはポーラス形状(多孔質)のため透水性、保水性に優れているため透水性ブロック(15)として屋上用(10)公園、高速道路のパーキングの歩道、一般道路の歩道用(11)河川ブロック(12)道路等の中央分離帯(13)傾斜土ののり面ブロック(14)等にしようする。特に河川用ブロック、海等にしようするテトラポット等に使用出来るのは固化薬剤が透水性ブロック(15)を作るとき固化を促進するために使用するが固化上の効果により有害物質の溶出を防ぐ作用と下層土盤(17)に示すようにグランドレベルより下層土盤に固化液浸透層が出来て透水性ブロックより雑草が生えにくい作用が認められている。このことにより透水性ブロック(15)と下層土盤(17)の接着剤の役目に使用する。これは透水性ブロック(15)と透水性コンクリート(16)が同じ材料(焼却灰、土、固化薬剤、セメント、水)を使用し透水性ブロック(15)の材料となるためである。透水性コンクリート(16)は透水性ブロックを製造前の、焼却灰、セメント、水、固化薬剤を混練した物を透水性コンクリートである。
【0017】
図に元づいて説明する。図-4は透水性ブロック使用断面図を示す図である。下層土盤(17)透水性コンクリート(16)を下層土盤(17)の上にいれる。この時透水性コンクリートより下層土盤(17)上に固化液浸透層(18)を形成し雑草が生えにくく下層土盤(17)と透水性コンクリート(16)との結合が一般コンクリートの場合よりも透水性コンクリート(16)と下層土盤(17)のが強くなる。
【0018】
図に元づいて説明する。図-5は透水性コンクリート使用断面を示す図である。歩道用ブロック(11)河川ブロック(12)、中央分離帯ブロック(13)傾斜土ののり面ブロック(14)に透水性ブロックより透水性コンクリート(16)を直接使用する方法が有り使用方法は下層土盤(17)の上の除草作業をし下層土盤(17)に生コンクリート施工方法のように枠組みし生コンクリート施工方法と同じ方法でやっていくと固化薬剤が下層土盤(17)に浸透するまで下層土盤(17)の上の部分に固化液浸透層(18)が出来て、一般コンクリートより下層土盤(17)との結合力が強くなりクラックが入っても剥離が極端に少なくなり雑草が生えにくい一因にもなります。
【0019】
図に元づいて説明する。透水性ブロックと透水性コンクリートのひび割れ等、又は外周に対しての修復は透水性コンクリートをキズにすり込む事により簡単に修復出来る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】焼却灰を使用した2次製品を作るフローシート
【図2】焼却灰を使用した2次製品の一例
【図3】2次製品の実施形態を示す図
【図4】透水性ブロック使用断面
【図5】透水性コンクリート使用断面
【図6】施工後の透水性ブロック又は、透水性コンクリートのひび割れの象状状態を示す図
【図7】ヒビ割れ等を修復された状態の透水性ブロック又は、透水性コンクリート
【符号の説明】
【0021】
1 焼却灰ホッパー
2 セメントサイロ
3 水と固化薬剤の混合タンク
4 混合機
5 二次製品製造機
6 乾燥機械
7 製品ヤード
8 長方形ブロック
9 多孔管ブロック
10 ビル屋上用ブロック
11 公園、パーキング等の歩道用ブロック
12 河川ブロック
13 道路等の中央分離帯ブロック
14 傾斜土の、のり面ブロック
15 透水性ブロック
16 透水性コンクリート
17 下層土盤断面
18 固化液浸透層
A−1 ベルトコンベヤ
A−2 ベルトコンベヤ
A−3 ベルトコンベヤ
A−4 ベルトコンベヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般工場ボイラー(燃料、重油、石炭等)の焼却灰、セメント、固化薬剤、からなる透水性ブロック。
【請求項2】
固化薬剤は硬化の段階でポーラス形状を作る請求項1記載の透水性ブロック。
【請求項3】
前記、焼却灰とセメントと固化薬剤のほかに、土、汚泥(無機性)を混入して作る事も出来る請求項1記載の透水性ブロック。
【請求項4】
下層土盤に透水性コンクリートを使用する請求項1記載の透水性ブロック。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−180529(P2010−180529A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−22168(P2009−22168)
【出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【出願人】(308000034)
【Fターム(参考)】