説明

運動量管理システム、運動量管理サーバおよび運動量管理プログラム

【課題】1週間や数ヶ月あるいはこれ以上といったある程度長い期間を対象として理想とする運動量を達成させることのできる運動量管理システム、運動量管理サーバおよび運動量管理プログラムを得る。
【解決手段】運動量の管理を行おうとするユーザ111は携帯端末112と歩数計113を所持する。サービスセンタアプリケーションサーバ103はユーザ111の設定した基本プランに対して、歩数計113から歩数に関する情報を得ながら携帯端末112に対して過去に達成した運動量に対する過不足を演算して、ウォーキング等の運動のための次回の推奨プランを提示したり、休日における運動を兼ねた旅行等のプランを提示することで、運動量から見た比較的長い期間の健康管理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人の運動量を管理する運動量管理システム、運動量管理サーバおよび運動量管理プログラムに係わり、特に継続的な運動を視野に置いた運動量管理システム、運動量管理サーバおよび運動量管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
健康の維持や増進に多くの者が関心を持っており、また実践に勤めている。歩数計を使用してウォーキングの際の歩数の一日の目標を定めて健康を維持しようとする者も多い。ところで、歩数計を使用した場合、歩幅の広い人と狭い人で同じ歩数でも歩いた距離が異なってくる。したがって、歩幅補正手段を備えることで、正確な歩行距離を算出する工夫が行われている(たとえば特許文献1参照)。この第1の提案によれば、出発地から目標地まで移動したときの歩数計数手段の歩数計数値と地図上で計測した距離の2つの値から、そのユーザの歩幅を求めて、これに歩数を掛け合わせることによって正確な歩行距離を算出するようにしている。
【0003】
そこで、このように歩数計によって歩行距離が算出できる点を利用して、GPS(Global Positioning System)で測定ができないエリア内での位置情報を求めようとする第2の提案も行われている。
【0004】
また、歩数計をこのような距離の測定や位置情報の特定に利用するだけでなく、前記したような健康管理に利用する提案も行われている(特許文献3参照)。この第3の提案では、ユーザ自身の健康管理に必要な情報を参照してその者が健康管理のために採るべき経路を案内するものである。具体的には個人の日常の健康管理に必要な情報を管理情報記憶手段に記憶しておき、地図情報記憶手段、自己位置検出手段および管理情報記憶手段から得られる情報に基づいて、そのユーザのための推奨経路を探索するようにしている。そして、例えば、喘息気味のユーザであれば空気の悪い場所を通らない経路を選択したり、運動不足気味のユーザであれば所定距離以上の徒歩を要するコースを選択するようにすることで、健康管理を行っている。
【特許文献1】特開平10−038602号公報(第0015段落、図1)
【特許文献2】特開2001−227973号公報(第0019段落、図2)
【特許文献3】特開平10−148539号公報(第0009、第0025、第0026段落、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この第3の提案では1日にとるべき消費カロリの目標を定めて、これに応じた消費カロリとなるような推奨経路の検索を行っている。そして、日々の消費カロリが目標に達するようにすることで、ユーザの健康管理を行っている。ところが、仕事が忙しくて運動を行う時間がない日や、運動を行おうとしても悪天候でできない日がある。また、運動を行う時間があっても体調が不良でこれを断念せざるを得ない日もある。このように、運動の計画を行っても毎日これを順調に消化できるものではない。運動を1日単位に緻密にスケジュールしている場合には、一日でも予定を消化しないと、運動を継続する意味がなくなったような気がしたり、目標を達成できないような気がして継続意思の大きな障害となる場合が多い。
【0006】
また、体脂肪計付の体重計や心拍計を取り付けた腕時計のような健康管理用器具が数多く売り出されており、その中には日々の測定データをコンピュータに送って、1週間や数ヶ月単位でデータを収集して健康管理を行うようにしたものも登場している。このような健康管理用器具では、たとえば東海道を模擬的に歩いて制覇するといったようなプログラムを備えており、ユーザに比較的長期の運動を薦めて体重や体脂肪の減少を図るといったものが多い。ところが、このようなプログラムでは最終目標となる距離は定まっていても、目標達成のための期間は定まっていない。したがって、健康に対して大きく寄与しないような少量ずつ運動を行うユーザもいれば、1日当たりの歩く量を過度に設定して体の過度の負担を招くユーザもいる。
【0007】
この結果として、従来のいずれの場合でも歩数計や体重計を購入する時点で運動に対する意欲はあるものの、個人個人の方向性が定まらず、運動を適正な量行いながら長期的に継続することができない場合が多かった。
【0008】
そこで本発明の目的は、1週間や数ヶ月あるいはこれ以上といったある程度長い期間を対象として理想とする運動量を達成させることのできる運動量管理システム、運動量管理サーバおよび運動量管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では、(イ)個人の運動量を測定する運動量測定手段と、(ロ)前記した個人のある期間における運動量の目標値を設定する運動量目標値設定手段と、(ハ)運動量測定手段が測定した前記した期間よりも短い区間で運動量を逐次受信し、運動量目標値設定手段によって設定された目標値を期間の終了時に達成できるためのそれぞれの受信時点における運動量の過不足を演算する過不足演算手段と、(ニ)この過不足演算手段の演算結果を表示する運動量過不足表示手段とを運動量管理システムに具備させる。
【0010】
すなわち本発明では、管理の対象となる個人のある期間における運動量の目標値を設定し、運動量測定手段が測定した前記した期間よりも短い区間で運動量を逐次受信して、目標値を期間の終了時に達成できるためのそれぞれの受信時点における運動量の過不足を演算する。そして、この過不足演算手段の演算結果を運動量過不足表示手段に表示することで、運動が不足したときにはこれを補うように運動を行えるようにして、あるいは平日に仕事で忙しいような場合には、休日にその分の運動を行えるようにして、ある程度長い期間を対象として理想とする運動量を達成させるようにしている。
【0011】
また、本発明では、(イ)個人の運動量を測定する運動量測定手段と、(ロ)前記した個人のある期間における運動量の目標値を設定する運動量目標値設定手段と、(ハ)運動量測定手段が測定した前記した期間よりも短い区間の運動量を逐次受信し、運動量目標値設定手段によって設定された目標値を期間の終了時に達成できるためのそれぞれの受信時点における運動量の過不足を演算する過不足演算手段と、(ニ)この過不足演算手段の演算結果を基にして次の区間あるいはこれ以降の運動計画を作成する運動計画作成手段と、(ホ)この運動計画作成手段の作成した運動計画を前記した個人の見うる装置に表示する運動計画表示手段とを運動量管理システムに具備させる。
【0012】
すなわち本発明では、管理の対象となる個人のある期間における運動量の目標値を設定し、運動量測定手段が測定した前記した期間よりも短い区間で運動量を逐次受信して、目標値を期間の終了時に達成できるためのそれぞれの受信時点における運動量の過不足を演算する。そして、この過不足演算手段の演算結果を基にして次の区間あるいはこれ以降の運動計画を作成してその個人の見うる装置に表示することにして、運動が足りなかったような場合には運動のためのプランをその都度変更できるようにしている。また、たとえば平日に仕事で忙しいような場合には、休日にその分の運動を行えるプランを提示して、ある程度長い期間を対象として理想とする運動量を達成させるようにしている。
【0013】
また、本発明では、(イ)個人のある期間における運動量の目標値を取得する運動量目標値取得手段と、(ロ)前記した個人の運動量を運動量の測定を行う運動量測定手段が測定した前記した期間よりも短い区間で逐次受信する運動量受信手段と、(ハ)運動量目標値取得手段によって取得された目標値を期間の終了時に達成できるための運動量受信手段が運動量をそれぞれ受信した時点における運動量の過不足を演算する過不足演算手段と、(ニ)この過不足演算手段の演算結果を基にして次の区間あるいはこれ以降の運動計画を作成する運動計画作成手段と、(ホ)この運動計画作成手段の作成した運動計画を前記した個人の見うる装置に送信してこれに表示させる運動計画表示用送信手段とを運動量管理サーバに具備させる。
【0014】
すなわち本発明では、個人の運動の管理を行う運動量管理サーバを設け、これに個人のある期間における運動量の目標値を取得させると共に、その個人の運動量を運動量測定手段が測定した前記した期間よりも短い区間で逐次受信するようにし、運動量目標値取得手段によって取得された目標値を期間の終了時に達成できるようにするために運動量をそれぞれ受信した時点における運動量の過不足を演算して、この演算結果を基にして次の区間あるいはこれ以降の運動計画を作成するようにしている。そして、作成した運動計画を前記した個人の見うる装置に送信することで、運動が足りなかったような場合には運動のためのプランをその都度変更できるようにしている。また、たとえば平日に仕事で忙しいような場合には、休日にその分の運動を行えるプランを提示して、ある程度長い期間を対象として理想とする運動量を達成させるようにしている。
【0015】
また、本発明の運動量管理プログラムは、(イ)個人の運動量を測定する運動量測定手段と前記した個人の所持する通信端末との間で通信を行う運動量管理のための管理サーバのコンピュータに、(ロ)前記した個人のある期間における運動量の目標値を通信端末から取得する運動量目標値取得処理と、(ハ)運動量測定手段が測定した前記した期間よりも短い区間で運動量を逐次受信する運動量受信処理と、(ニ)運動量目標値取得処理によって取得された目標値を期間の終了時に達成できるための運動量受信処理が行われたそれぞれの時点での運動量の過不足を演算する過不足演算処理と、(ホ)この過不足演算処理の演算結果を通信端末に送信して表示させる運動量過不足表示用送信処理とを実行させることを特徴とする。
【0016】
すなわち本発明では、運動量管理プログラムとして、運動量管理のための管理サーバのコンピュータに、個人のある期間における運動量の目標値を通信端末から取得する運動量目標値取得処理と、運動量測定手段が測定した前記した期間よりも短い区間で運動量を逐次受信する運動量受信処理と、運動量目標値取得処理によって取得された目標値を期間の終了時に達成できるための運動量受信処理が行われたそれぞれの時点での運動量の過不足を演算する過不足演算処理と、この過不足演算処理の演算結果を通信端末に送信して表示させる運動量過不足表示用送信処理とを実行させることで、個人がその運動量を測定する運動量測定手段と、管理サーバとの通信を行う通信端末を所持することで運動量の管理を行えるようにしている。すなわち、運動が不足したときにはこれを補うように運動を行えるようにして、あるいは平日に仕事で忙しいような場合には、休日にその分の運動を行えるようにして、ある程度長い期間を対象として理想とする運動量を達成させるようにしている。
【0017】
また、本発明の運動量管理プログラムは、(イ)個人の運動量を測定する運動量測定手段と前記した個人の所持する通信手段との間で通信を行う運動量管理のための管理サーバのコンピュータに、(ロ)前記した個人のある期間における運動量の目標値を通信手段から取得する運動量目標値取得処理と、(ハ)運動量測定手段が測定した前記した期間よりも短い区間で運動量を逐次受信する運動量受信処理と、(ニ)運動量目標値取得処理によって取得された目標値を期間の終了時に達成できるための運動量受信処理が行われたそれぞれの時点での運動量の過不足を演算する過不足演算処理と、(ホ)この過不足演算処理の演算結果を基にして次の区間あるいはこれ以降の運動計画を作成する運動計画作成処理と、(へ)この運動計画作成処理で作成した運動計画を通信手段に送信して表示させる運動計画表示用送信処理とを実行させることを特徴とする。
【0018】
すなわち本発明では、運動量管理プログラムとして、運動量管理のための管理サーバのコンピュータに、その個人のある期間における運動量の目標値を通信手段から取得する運動量目標値取得処理と、運動量測定手段が測定した前記した期間よりも短い区間で運動量を逐次受信する運動量受信処理と、運動量目標値取得処理によって取得された目標値を期間の終了時に達成できるための運動量受信処理が行われたそれぞれの時点での運動量の過不足を演算する過不足演算処理と、この過不足演算処理の演算結果を基にして次の区間あるいはこれ以降の運動計画を作成する運動計画作成処理と、この運動計画作成処理で作成した運動計画を通信手段に送信して表示させる運動計画表示用送信処理とを実行させることで、個人がその運動量を測定する運動量測定手段と、管理サーバとの通信を行う通信端末を所持することで運動量の管理を行えるようにしている。すなわち、運動が不足したときにはこれを補うように運動を行えるようにして、あるいは平日に仕事で忙しいような場合には、休日にその分の運動を行えるようにして、ある程度長い期間を対象として理想とする運動量を達成させるようにしている。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、個人が従来から勘で行っていた比較的長期における運動量の配分および減量等の健康管理のための運動計画を、その時々の運動量をチェックするだけでなく、その個人が行った過去の運動の実績から将来の運動の推奨プランや現時点までの運動の過不足を提示することにしたので、運動ができない事情が発生したときに無理に運動したり、無理なスケジュールを実行することによる運動計画の短期間での挫折や健康の悪化を防止することができる。しかも、その時々の運動量を消化するプランが具体的に提示されることで、必要な運動量を比較的容易に確保することができる。
【0020】
また、平日の運動量が不足したようなときには、単に休日の運動を強制するのではなく、運動を伴った旅行等のプランを提示し、レジャーの要素を加味した健康管理の提案が行われるので、運動量の管理を長期間無理なく継続することができる。特に通信端末を多くの個人が所持するようになっているので、運動量の管理を行う管理サーバとの通信できめ細かな運動量管理を実現できる本発明の意義は大きい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【実施例1】
【0022】
図1は、本発明の一実施例における運動量管理システムの構成を表わしたものである。この運動量管理システム100は、インターネット101と、モバイルネットワーク102からなる通信ネットワークを利用するようになっている。インターネット101には、本実施例で経路ナビゲーションサービスを提供するサービスセンタアプリケーションサーバ103と、この要請によって各種の情報を提供する幾つかのサーバが接続されている。本実施例で使用されるサーバとしては、地図に関する情報を提供する地図情報サーバ104と、交通機関、すなわち各種の乗物に関する情報を提供する乗物情報サーバ105と、天候に関する情報を提供する天候情報サーバ106がある。これ以外のサーバが運動量管理システム100を構成してもよい。また、地図情報サーバ104、乗物情報サーバ105および天候情報サーバ106等のサーバはこれらの一部または全部が統合されたサーバであってもよい。
【0023】
モバイルネットワーク102は、移動体と無線通信を行うネットワークである。本実施例では簡略化した例を示すために1つのモバイルネットワーク102がユーザ111の携帯端末112と歩数計113のそれぞれと接続される構成となっている。ここで、携帯端末112とは、携帯電話機、PHS(Personal Handy-phone System)あるいは通信カードを取り付けるか通信機能を内蔵したPDA(Personal Digital Assistant)や携帯型のパーソナルコンピュータといった携帯可能な通信端末をいう。本実施例の携帯端末112はDGPS(Differential Global Positioning System)機能を備えており、位置測定用人工衛星114を複数使用して現在位置の取得が可能になっている。
【0024】
図2は、本実施例で使用される携帯端末の構成の要部を表わしたものである。この携帯端末112は、本実施例では携帯電話機であり、CPU121を内蔵している。CPU121はデータバス等のバス122を介して装置内の各部と接続されている。このうち、ROM(リード・オンリ・メモリ)123は制御プログラムを格納するものであり、必要に応じてその内容が書き換えられるようになっている。RAM(ランダム・アクセス・メモリ)124は作業用メモリとしての役割を持っている。表示部125は、液晶あるいは有機ELディスプレイ(organic electroluminescence display)からなっている。通信制御部126は、図1に示したモバイルネットワーク102の図示しない基地局と無線通信を行うようになっている。DGPS通信部127は、図1に便宜的に1台のみ示した位置測定用人工衛星114や図示しない基準局からDGPS補正情報を受信して、携帯端末112の現在位置を算出するようになっている。
【0025】
地磁気センサ128は、地磁気を検出することで現在位置における方位を電子的に得るようになっており、電子コンパスを実現している。加速度センサ129は、2軸あるいは3軸の加速度を検出するものであり、ユーザ111の動作を検出することができる。脈拍センサ130は、図示しない発光ダイオードが発する赤外線の反射光を、同じく図示しないフォトディテクタで検出し、血流の変化を測定するようになっている。温度センサ131は、ユーザ111の体温や気温を測定するのに使用される。高度計132は、たとえば気圧の変化によって高度を測定するものである。この高度計132はユーザ111が歩行を行っているときの歩いた距離との関係で平坦地を歩行したか傾斜地を歩行したかを判別することができるだけでなく、高度の測定結果はDGPSによる位置測定の精度の向上のためにも使用することができる。操作部133は、ダイヤルキー等の各種キーおよびニューロポインタ(登録商標)等のポインティングデバイスから構成されており、ユーザ111が各種データを入力したり、必要な指示を入力することができるようになっている。
【0026】
図3は、本実施例で使用される歩数計の概要を表わしたものである。歩数計113は、同じくCPU141を備えており、バス142を介して各部と接続されている。ROM143はこの歩数計113の各種機能を実現するための制御プログラムを格納しており、RAM144は作業用メモリとして使用されている。加速度センサ145はユーザ111の動きに伴う歩数計113の上下方向あるいは水平方向の加速度の変化を検出して歩数の計数に利用される。表示部146は、歩数の計数結果等の所定のデータを表示する部分であり、携帯端末112で説明したように液晶あるいは有機ELディスプレイで構成されている。通信制御部147は、歩数の検出結果を予め設定した時刻あるいはユーザ111の指示によって、図1で示したモバイルネットワーク102を経由して、インターネット101上のサービスセンタアプリケーションサーバ103に送出するための通信を行う。操作パネル148は、歩数のクリアや歩幅の入力等のようにユーザ111の入力操作のために使用される。
【0027】
歩数計113は、次に説明する運動量管理システムの一部として活用できるが、ユーザ111はこれを本実施例のシステムと切り離して使用することも可能である。たとえば、1日の歩行のカロリを計算して、表示部146に表示することができる。なお、ユーザ111の所持する携帯端末112が図2に示したように加速度センサ129を備え、この結果、歩数計としての機能を実現できる場合には、歩数計113を必ずしも所持する必要はない。
【0028】
図1に示したサービスセンタアプリケーションサーバ103、地図情報サーバ104、乗物情報サーバ105および天候情報サーバ106は、それぞれ通信機能を持ったパーソナルコンピュータと実質的に同一の機能を備えている。したがって、これらのハードウェアの説明は省略する。
【0029】
サービスセンタアプリケーションサーバ103は、運動量管理システム100をユーザ111に提供する事業者が管理するものであり、次に示す各種データをインターネット101あるいはモバイルネットワーク102を介して取得するようになっている。
(1)ユーザ111が予め登録した歩数計113が送信した歩数情報(歩数のカウント値)
(2)モバイルネットワーク102に接続された携帯端末112または図示しないパーソナルコンピュータ等の情報処理装置からユーザ111が入力した基本データ等の各種のデータ。ここでユーザ111が入力した基本データとは、たとえば運動量管理システム100の適用を行おうとするユーザ111の住所、最寄のバス停、鉄道の最寄駅、勤務先の住所、勤務先の最寄のバス停あるいは最寄駅、1日の目標となる歩数、メールアドレス、通常の出社時刻、通常の退社時刻、帰宅後あるいは休日の散歩計画を一例として挙げることができる。ここで1日の目標とは、ある程度の長い期間に対する目標値を1日に割り算して平均化したものをいう。もちろん、平日における1日の目標と、休日における1日の目標が異なってもよいが、これはある期間に達成すべき運動量を歩数に換算し、1日当たりの値に直したものをウォーキング等の運動に割ける時間の割合を考慮して調整したものと考えることができる。
(3)携帯端末112から送られてくる位置情報
(4)携帯端末112から送られてくるユーザ111の帰宅情報
【0030】
一方、地図情報サーバ104は、地図についての詳細なデータベースを有しており、DGPSによる最良で1メール程度の精度の位置情報を基にした位置の問い合わせに対して、対応する地図情報の回答を行うようになっている。また、乗物情報サーバ105は、全国各地の鉄道、バス、ケーブルカー等の情報源にリンクして、これらの乗物の時刻表、料金、路線、指定席の有無等の問い合わせに対して回答を行うようになっている。天候情報サーバ106は、DGPS等による位置情報と日時の指定を行った問い合わせに対して天候、温度、湿度、日の出、日の入り、満潮の時刻および波の高さ等の気象情報を回答するようになっている。
【0031】
サービスセンタアプリケーションサーバ103は、このような地図情報サーバ104、乗物情報サーバ105あるいは天候情報サーバ106と通信を行いながら、ユーザ111に推奨する推奨プランを複数算出して、携帯端末112の表示部125に表示する。このとき、ユーザ111の所持する携帯端末112から送られてくる各種のセンサ情報も参考にされる。センサ情報とは、たとえばDGPS通信部127による位置情報、温度センサ131によるそのときの温度、高度計132による現在位置の高度といった情報である。
【0032】
ここで、推奨プランとは、基本プランを基にしてユーザにそれぞれの時点で提示されるプランである。推奨プランでは、たとえば地図上で出発点と終点を示したナビゲーションシステムの対象となるコースと、そのコースでユーザ111が歩行する区間での必要とする歩数、そのコースで出発点から終点に辿り着くまでの予想時間、そのコースの一部に交通機関を利用する場合の電車、バス等の乗り降りの時刻および料金を示した乗車情報、季節や天候を考慮した優先度、平均的な消費カロリ、想定される年齢層が示される。推奨プランには、該当するコースで出発点から終点に辿り着くまでに現われる代表的な景色の写真やウエブ上でのリンク先が添付されていてもよい。これらユーザ111の選択対象となる推奨プランは、推奨プラン概要情報として予め指定された送付先に対して、図2で示す通信制御部126によって電子メールで送信されるようになっている。
【0033】
ユーザ111は、操作部133を用いて携帯端末112に先に説明した基本データを入力すると共に、これらを必要に応じて修正する。そして、通信制御部126を使用してサービスセンタアプリケーションサーバ103に送信する。また、サービスセンタアプリケーションサーバ103からユーザ111の入力したデータに対する各種の対応情報が電子メールで携帯端末112に送られてきた場合には、これらを通信制御部126で受信して、表示部125に表示する。このうち、サービスセンタアプリケーションサーバ103から幾つかの推奨プランが送られてきた場合には、これを表示部125に具体的に表示して、ユーザ111の選択を促す。そしてユーザ111の選択した内容を再度、サービスセンタアプリケーションサーバ103に送信して、プランの具体化を進めるようになっている。
【0034】
地図情報サーバ104、乗物情報サーバ105および天候情報サーバ106は、それぞれサービスセンタアプリケーションサーバ103からのインターネット101を介して行われる問い合わせに対して、運動量管理システム100で必要とされ、あるいは有効活用される各種情報を回答(提供)する。この際に、事前に必要に応じて作成されたアプリケーションインターフェースプログラムがサービスセンタアプリケーションサーバ103、地図情報サーバ104、乗物情報サーバ105および天候情報サーバ106で動作する。ここで各種情報とは、地図情報、経路情報、乗り物時刻表情報、乗り換え案内、道路鉄道情報、天候情報、花粉情報、災害情報、健康情報、観光情報、旅行情報、宿泊情報、ニュース情報、占い情報等の情報をいう。
【0035】
ここには、本実施例で使用される地図情報サーバ104、乗物情報サーバ105および天候情報サーバ106といった限定的なサーバの本来のサービスを超えて将来、新しいサーバの追加によってサービスされる有益な情報が含まれていてもよいことは当然である。たとえば、地磁気センサ128の出力を用いた電子コンパス機能による進路のトレース機能の提供や、加速度センサ129の出力を用いた経路における微細なアップダウン情報の提供、DGPS通信部127の出力する位置情報からユーザの現在いる場所を含めた狭い範囲内でのピンポイント天候情報、経路が国境に近い山岳部等の危険地帯の場合における経路内治安情報、電車やホームにおける予想される利用時間における混雑度情報である。また、携帯端末112に脈拍センサ130の他にオプションとして各種の医療検査装置を取り付けた場合には、体温、脳波、心拍数、心電波形、各種の血中濃度等のユーザ111のリアルタイムな体調情報をサービスセンタアプリケーションサーバ103が受け取って、医療サーバともいうべきものに送り、ここから得られるデータを参考にして推奨プランを設定したり、あるいはユーザ111の選択したプランの実行時にこれを増強方向あるいは抑制方向に修正したり、場合によってはプランの実行そのものを停止させる指示も行われる。
【0036】
次に運動量管理システム100の実際の運用を説明する。
【0037】
図4は、ユーザが携帯端末を使用して運動量管理システムを利用する場合の携帯端末の処理の概要を表わしたものである。図1および図2と共に説明する。まず、サービスのエンドユーザ(最終利用者)としてのユーザ111は、携帯端末112をインターネット101上のサービスセンタアプリケーションサーバ103に接続して(ステップS201)、これとの間で所定の認証手続きを行う(ステップS202)。ユーザ111がまだこのシステムの会員でない場合には、事前に会員登録を行って認証のためのユーザID(Identification)およびパスワードを発行させる手続きを行っておく。この会員登録の際に、ユーザ112は先に示した個人の固有情報(ユーザ111の住所、最寄のバス停、鉄道の最寄駅、勤務先の住所、勤務先の最寄のバス停あるいは最寄駅、メールアドレス、通常の出社時刻、通常の退社時刻、帰宅後あるいは休日の散歩計画等の情報)をサービスセンタアプリケーションサーバ103に登録しておく。会員登録は、ユーザ111の携帯端末112で行うこともできるが、図1に示していない自宅あるいはオフィスに配置されたパーソナルコンピュータを使用して行うことも可能である。
【0038】
認証が成功したら携帯端末112にメニュー画面の情報がサービスセンタアプリケーションサーバ103から送られてきて表示部125に表示される(ステップS203)。ここで携帯端末112はユーザ111が新たなプランの作成の項目を選択するかプランの実施の項目を選択するかを監視している(ステップS204、S205)。ユーザ111が操作部133を操作して新たなプランの作成を指示した場合には(ステップS204:Y)、プラン作成モードが実行される(ステップS206)。これに対して、決定したプランを実施する場合あるいは実施中である場合には(ステップS205:Y)、プラン実施モードが実行される(ステップS207)。
【0039】
<サービス運用前の基本データの設定>
【0040】
図5は、図4で示したプラン作成モードの実行における携帯端末の処理の様子を表わしたものである。ユーザ111は、プラン作成モードで携帯端末112から今回実施するプランに関する基本データを入力する(ステップS221)。たとえば旅行中の健康管理であれば、旅行先の場所と1日の目標とする消費エネルギあるいは歩数計113を用いた歩数および実施期間を入力する。図3に示した歩数計113を使用せず、市販のその他の歩数計を使用する場合にはその旨を入力する。また、自宅とオフィスの間を往復する通勤日の健康管理であれば、その旨の場所の指定と1日の目標とする消費エネルギあるいは歩数計113を用いた歩数および実施期間を入力する。なお、会員登録の際に入力した個人の固有情報で今回変更するもの、あるいは変更可能なものがあれば、その内容も入力する。たとえば退社時刻が曜日によって異なったり、向こう数ヶ月間の残業の多少による退社時刻の予測が立てられれば、その内容をサービスセンタアプリケーションサーバ103の質問に答える形で携帯端末112から入力して送信する。この後、携帯端末112はサービスセンタアプリケーションサーバ103から基本プランが送られてくるのを待機する(ステップS222)。
【0041】
<基本プランの設定>
【0042】
図6は、サービスセンタアプリケーションサーバによる基本プランの設定処理の流れを表わしたものである。図1と共に説明する。サービスセンタアプリケーションサーバ103は、携帯端末112から基本データを受信すると(ステップS241:Y)、そのユーザの固有情報と今回、健康管理のために実施するプランの実施地域および実施期間に関する得られたデータを基にして、地図情報サーバ104、乗物情報サーバ105、天候情報サーバ106のうちの関係するサーバに関連情報を問い合わせる(ステップS242)。たとえば通勤日における健康管理であれば、そのユーザ111の自宅とオフィスの間の経路に関する情報および散歩計画の基となる経路に関する情報を地図情報サーバ104に問い合わせ、出社時刻、通常の退社時刻等における交通機関の情報を乗物情報サーバ105に問い合わせ、実施地域における実施期間での天候の長期予報と短期予報とを天候情報サーバ106に問い合わせる。
【0043】
これらの関連情報が地図情報サーバ104、乗物情報サーバ105、天候情報サーバ106のうちの関係するサーバから受信されたら(ステップS243:Y)、これらの関連情報を基にして、たとえば経路、要する歩数、必要な時間からなる基本プランを複数算出する(ステップS244)。この際に、ユーザ111が指定した歩数を達成するために、たとえばバス通勤の場合であれば乗車するバス停を変更したり、電車の乗降駅を変更したり、散歩に割り当てる歩数との調整を行う。各種の組み合わせで、交通機関の経路案内の既存のアプリケーションソフトウェアのように複数の基本プランを作成する。作成された基本プランは該当するユーザ111の携帯端末112に送信される(ステップS245)。
【0044】
図5に戻って携帯端末側の処理の説明を続ける。ユーザ側の携帯端末112ではステップS222でサービスセンタアプリケーションサーバ103から基本プランを受信すると(Y)、これをその表示部125に表示する(ステップS223)。そして、複数の基本プランの中で実施すべきプランがあればこれをユーザ111が操作部133を使用して選択すると(ステップS224:Y)、その選択内容を示す番号を送信する(ステップS225)。このとき、ステップS223で表示された基本プランが最終的なものとなる。そこでこの内容を携帯端末112の不揮発メモリ領域に格納して保存する(ステップS226)。
【0045】
一方、ステップS223で表示部125に示された基本プランのいずれも最終プランとして選択の対象になり得ない場合には(ステップS224:N)、操作部133から修正が指示される(ステップS227:Y)。そこで、この場合にはユーザ111が希望する修正内容をそのとき表示部125に表示された内容を指定する形で編集が行われる(ステップS228)。このようにして作成された修正内容は携帯端末112からサービスセンタアプリケーションサーバ103に送信される(ステップS229)。
【0046】
なお、ユーザ111の意図する基本プランがサービスセンタアプリケーションサーバ103にうまく伝達されず、修正が理想的に行われない場合には、この図には示していないがサービスセンタアプリケーションサーバ103側のオペレータにユーザ111が修正希望内容を作成して電子メールで送信し、人手による修正処理も可能である。ただし、この場合には基本プランの作成に時間を要したり、制御プログラムを用いて自動的にプランが作成される場合よりも人件費が掛かる分だけ課金が多く発生する場合がある。
【0047】
再び図6に戻ってサービスセンタアプリケーションサーバ103側での基本プランの設定処理の様子を説明する。携帯端末112から修正内容が送られてきたら(ステップS246:Y)、地図情報サーバ104、乗物情報サーバ105、天候情報サーバ106のうちの修正内容に必要なデータを所持するサーバに修正のための関連情報の問い合わせが行われる(ステップS247)。たとえば、ある基本プランは大枠で賛成するが、その中の電車の一駅を歩いて歩数を伸ばすという箇所に対して、一駅先は急行が停車しない駅なのでバス停まで歩く距離を遠くした方がよいというユーザ111からの修正要求があったとする。この場合には、サービスセンタアプリケーションサーバ103がパスの路線図における各バス停の歩行距離を乗物情報サーバ105に問い合わせ、ここから目標とする歩数を満足させるバス停を探すことになる。
【0048】
要求した関連情報が地図情報サーバ104、乗物情報サーバ105、天候情報サーバ106のうちの該当する1または複数のサーバから得られたら(ステップS248)、サービスセンタアプリケーションサーバ103は基本プランを修正する(ステップS249)。このとき、修正の可能性が複数存在するときには、複数の基本プランが作成されて、これらのうちの1つをユーザ111に選択させる形にして、これらの基本プランを再び携帯端末112に送出する(ステップS245)。
【0049】
図5のステップS225で説明したようにユーザ111が最適の基本プランを見つけてこれを選択した場合には、選択した旨の受信が行われる(ステップS250:Y)。サービスセンタアプリケーションサーバ103はこの受信があると、ユーザ111が選択した番号の基本プランを決定内容として登録して(ステップS251)、この基本プランに参加する独立して制御を行うセンサに対してそれらの制御すべき内容を通知する(ステップS252)。歩数計113が独立してモバイルネットワーク102を経由して検出結果を通知するものとしてユーザ111がサービスセンタアプリケーションサーバ103に設定していたとする。この場合には歩数計113に対して期間と時間を指定して検出結果をサービスセンタアプリケーションサーバ103に通知する旨の制御内容が通知されることになる。このような歩数計113を使用せずに通信機能を備えない簡易な歩数計を使用する場合には、歩数計の検出結果はユーザ111がサービスセンタアプリケーションサーバ103の指示に従ってこれに送信することになる。ステップS252の処理が行われると、基本プランの設定処理が終了する(エンド)。なお、基本プランの修正が1回で終了しない場合には、ステップS246に示した修正内容の受信が所定の回数繰り返され、そのたびに修正された複数のプランの中の1つが最終的に選択されることになる。
【0050】
<基本プランによる1日目の実施>
【0051】
このようにして基本プランの設定が行われたら、ユーザ111は図5のステップS226で保存した基本プランに従って1日目は指示された経路による歩行を実施する。このとき、図1に示した歩数計113がユーザ111の歩行を記録する。図2に示した脈拍センサ130あるいはオプションで取り付けた各種のセンサもユーザ111の健康状態をチェックすることになる。
【0052】
図7は、本実施例のユーザの自宅と会社の間の経路の概要を表わしたものである。ユーザ111の自宅151の傍にはA1バス停が存在し、A10バス停との間にバス152が運行している。A10バス停の傍に電車のB1駅があり、ここからB10駅まで急行電車153が走っている。B10駅から徒歩で5分弱の距離のところに勤務先のC会社154がある。自宅151の傍には公園155があり、ウォーキングを行うことができる。C会社154とB10駅まではアーケード付の商店街156があり、昼休みには食事をしたりウィンドウショッピングを行うことができる。また、雨の時にも傘をささずに歩くことができる。
【0053】
図8は、このユーザの平日の基本プランを表わしたものである。図1に示したユーザ111は朝8時に図7に示した自宅151を出発し、8時5分発のバス152に乗車してA10バス停で降車して、傍のB1駅から急行電車153に乗る。そしてB10駅からC会社154まで歩いて行く。12時から13時までが昼休みであり、17時30分に業務が終了して、18時50分に自宅に帰る。着替えをして、19時から30分程度、公園155でウォーキングを行う。
【0054】
図9は、歩数計の処理の様子を表わしたものである。歩数計113はサービスセンタアプリケーションサーバ103から制御内容が送信されてくると(ステップS271:Y)、今まで格納されていた制御内容の該当する箇所を上書きして内容の更新を行うようになっている(ステップS272)。歩数計113のように独立してサービスセンタアプリケーションサーバ103との間の通信制御を行うセンサに対して送られる制御内容には、ステップS252(図6)で示した1つの基本プランに沿った通常のものと、状況の変化に対応して送ってくる臨時のものとがある。たとえば、心拍計が独立して通信制御されるセンサとして使用されている場合、通常は歩行等の運動期間が開始する前の心拍数がまずサービスセンタアプリケーションサーバ103に送信され、運動期間が終了した時点で運動中の平均値が次に送信される。ところが、運動前の心拍数が平常よりも高いような場合や、体温が平熱以上のような場合のように何らかの異常の発生が察知される場合には、心拍数の測定結果を送信時間間隔を狭めて繰り返し送信させるような臨時の制御内容がサービスセンタアプリケーションサーバ103から心拍計に送信され(ステップS271:Y)、次に新たな制御内容が送られてくるまでの間、そのセンサは更新された制御内容で制御を行うことになる。
【0055】
本実施例の歩数計113の場合、図6のステップS252で制御内容を受信したら、これを基にして測定を開始する日時が到来したかの監視(ステップS273)と、測定を終了する日時が到来したかの監視(ステップS274)を逐次行う。たとえばサービスセンタアプリケーションサーバ103から送られてきた制御内容が、以下のようなものであったとする。
【0056】
(1)期間 2005年10月1日から2006年1月31日まで。
(2)午前0時から正午の12時まで測定を行って第1回の送信を行う。
(3)正午の12時から帰宅した時刻の夕方18時50分までの測定を行って第2回目の送信を行う。
(4)公園でのウォーキングや家庭内の歩行の測定を行って、1日の終了する24時に第3回目の送信を行う。
【0057】
このような制御内容の場合、歩数計113は2005年10月1日の午前0時が到来すると測定開始日時になったので(ステップS273:Y)、測定値を“0”にリセットして歩数の測定を開始する(ステップS275)。もちろん、ユーザ111が歩数計113を身につけておらず就寝中の場合には、朝起きるまでカウントは行われない。この後、同年10月1日の正午になると、第1回目の測定終了日時となり(ステップS274:Y)、今まで測定した測定値が読み取られ、サービスセンタアプリケーションサーバ103に送信される(ステップS276)。この送信動作と平行して同年10月1日の正午に測定値の読み取りが終了したら、午前中の測定値がリセットされて午後の測定が開始される(ステップS273:Y、ステップS275)。そして、夕方18時50分になると、2回目の測定終了日時ということで(ステップS274:Y)、正午の12時から開始した測定値が読み取られ、サービスセンタアプリケーションサーバ103に送信される(ステップS276)。そして再び測定値がリセットされて1日の終了する24時までの測定が開始される(ステップS273:Y、ステップS275)。この後、1日の終了する24時に1日の最後の測定(3回目の測定)が終了して(ステップS274:Y)、そのときの測定値がサービスセンタアプリケーションサーバ103に送信される(ステップS276)。
【0058】
歩数計113による2日目以降の測定も同様である。ただし、本実施例では前日の測定結果を次の日以降の測定に反映させるようにしている。したがって、1日目については、この例で示したように合計3回の送信を歩数計113が行う必要は必ずしもなく、1日の終了する24時に1日の合計の測定値を送信するようにしてもよい。1日目について測定値の送信が3回行われたような場合、サービスセンタアプリケーションサーバ103はユーザ111に対応付けてこれらの測定値を受信すると、単純に加算して1日分の測定値とする。なお、サービスセンタアプリケーションサーバ103との通信機能を備えない簡易な歩数計を使用した場合、ユーザ111は携帯端末112に予め定めた時刻ごとに測定値を見てその結果を通知する。サービスセンタアプリケーションサーバ103からメールがそれぞれの時刻ごとに送信され、これに返答する形で測定値を知らせるようにしてもよい。
【0059】
なお、上記のようなスケジュールの場合、ユーザ111は平日と土曜日あるいは日曜日等の休日で異なった行動を採る。すなわち、平日は通勤を行うが、休日はこれを行わない。しかしながら、ユーザ111の選択した基本プランでは1日3回の測定を行う場合にそれぞれの測定期間および測定結果の報告はすべての日で同一の時刻でよいということで、制御内容に平日と休日の区別を行っていない。平日と休日でこれらに違いがある場合には、制御内容の指定を更に細かく行うことになる。また、平日であっても休暇を採って通勤を行わないような場合や、出張で通常と異なる勤務形態を採るような場合には、サービスセンタアプリケーションサーバ103に通知して制御内容を必要に応じて変えることが可能である。ただし、本実施例では前日までの測定結果を次の日以降に反映させていくので、歩数等の目標値をそれぞれの日で厳密に達成する必要はなく、多少の過不足を生じさせながら期間全体で帳尻を合わせるようにすることができる。
【0060】
また、図9では時刻を基にして歩数計の制御を行っているが、現実にはユーザ111の帰宅時刻等の各種設定時刻はスケジュールと一致しない場合が多い。そこで、サービスセンタアプリケーションサーバ103は携帯端末112のDGPS通信部127が測定した位置情報を必要に応じて取得し、ユーザが経路のどの位置に居るかを判別することで自宅151に到着したとかC会社154から退社したタイミングを正確に判別するようにしている。ただし、本実施例では煩雑になるため、時刻通りにユーザ111が行動しているものとして単純に説明を行う。
【0061】
<基本プランの修正による2日目以降の実施>
【0062】
さて、2日目以降ではサービスセンタアプリケーションサーバ103が今までのウォーキング等のプログラムによるユーザ111の運動量を把握しながら、基本プランを随時補正しする。そして、その時々の気象等の運動環境の変化も加味しながらその日、その時の推奨プランを作成してユーザ111に提示することになる。
【0063】
図10は、サービスセンタアプリケーションサーバによる2日目以降の処理の流れを表わしたものである。2日目以降では、ユーザ111が最初の行動を開始する数時間前にサービスセンタアプリケーションサーバ103がその日の推奨プランを作成する。本実施例では、図8の平日の基本プランによると朝8時にユーザ111が自宅を出発する。そこでこれよりも2時間早い午前6時になると(ステップS291:Y)、サービスセンタアプリケーションサーバ103は推奨プランを作成する際に必要とする各種のサーバにアクセスして、当日のための情報を取得する。本実施例の場合には乗物情報サーバ105と天候情報サーバ106にアクセスして当日の情報を取得し(ステップS292)、前日の歩数計113の測定値と当日の天候等の情報から、基本プランを修正した推奨プランを複数作成する(ステップS293)。
【0064】
たとえば、前日の歩数が目標値に大きく及ばなかったような場合には、自宅151から最寄のA1バス停まで歩いてバス152に乗っていたものを、少しだけ早く出発して次のA2バス停まで歩いてバス152に乗るような第1の推奨プランや、A1バス停から乗車することを変更しない代わりに、昼休みにC会社154からB10駅まで往復することを新たに追加する第2の推奨プラン等の複数の推奨プランを提示する。このようにして歩数の足りなかった分を補う修正を行う。
【0065】
もちろん、気象上の原因で推奨プランを作成あるいは修正することも可能である。たとえば当日は台風が近づいてきており、B1駅と図示しないB3駅の間が冠水してその区間の鉄道が不通となっていたような場合、自宅151から図示しないD1バス停まで歩いて行って、ここから他の図示しないバスルートを利用してB3駅の近くまでバスで行くといった推奨プランへの変更を行うことができる。
【0066】
このようなプラン変更の場合、自宅151からD1バス停までの距離がA1バス停までの距離よりも遠い場合には、その分だけ運動量が増加することになる。したがって、前日までの運動量が特に不足していないユーザの場合、次の推奨プランではたとえば公園155でのウォーキングの時間を短縮させるといったプランの修正を行うことになる。もちろん、ユーザ111は運動量の超過を次の休日に持ち越して、体の休息を図ることも可能である。
【0067】
なお、サービスセンタアプリケーションサーバ103は各種の推奨プランを作成するとき、午前と午後で気象条件が異なるような場合には、ユーザ111にこれを気象情報と共に提示して、ウォーキングの実現し易い環境あるいは運動を適正に行える環境を提案することができる。たとえば、ユーザ111が通常は自宅151からA2バス停まで歩いて、その分の歩数を稼いでいたとする。朝の天候が雨で夕方の天候が晴になるような場合には、朝は自宅151の傍のA1バス停からバス152に乗り、帰りは自宅151からA2バス停よりも遠いA3バス停で降りて自宅151に帰るというような推奨プランを提案することで、雨に濡れずに必要とする運動量を確保することができる。
【0068】
ステップS293で推奨プランを作成したら、サービスセンタアプリケーションサーバ103は当日用に作成したこれら複数の推奨プランを携帯端末112に電子メールで送信する(ステップS294)。そして、その後、ユーザの携帯端末112との間でプランの選択や修正のための処理を行う(ステップS295)。具体的には、ユーザ111が複数の推奨プランの中から1つを最終的なプランとして選択すれば、これが実施するプランとして確定する。また、ユーザ111が内容を指定して修正を要求してきた場合には、これを反映した1または複数の推奨プランが作成されてステップS294で再び携帯端末112に送信されることになる。ここで、推奨プランの修正を行うためにサービスセンタアプリケーションサーバ103は地図情報サーバ104、乗物情報サーバ105あるいは天候情報サーバ106に対して新たなデータを要求する場合があることは当然である。
【0069】
このようにして最終的に1つの推奨プランが選択されたら、サービスセンタアプリケーションサーバ103は当日の第1回目に実行される推奨プランをユーザの携帯端末112に送信することになる(ステップS296)。本実施例の場合には朝8時から正午の12時までの推奨プランがユーザ111の自宅151を出発する前の十分早い時刻に推奨プランが提示される。したがって、ユーザ111は指示された時刻に歩数計113を携行して自宅151を出発し、午前中のエクササイズを実行することになる。
【0070】
サービスセンタアプリケーションサーバ103は当日の2回目以降の推奨プラン開始前の所定の時刻の到来を監視している(ステップS297)。本実施例では2回目の推奨プランが開始される正午の12時がこの時刻となる。この時刻が到来すると(Y)、サービスセンタアプリケーションサーバ103は2回目の推奨プランを実施するのに必要な各種サーバの情報を取得する(ステップS298)。たとえば天候が変わっており、昼休み中に雨が降りそうなときには天候情報サーバ106にアクセスして最新の予測情報が取得される。特に追加的に必要とされる情報が存在しない場合には、地図情報サーバ104、乗物情報サーバ105あるいは天候情報サーバ106へのアクセスは省略することができる。サービスセンタアプリケーションサーバ103は以上の処理の後、1回目の推奨プランによる運動量の取得結果を加味して推奨プランを必要により修正する(ステップS299)。そして、その推奨プランをユーザの携帯端末112に送信する(ステップS300)。
【0071】
このように当日の2回目以降では推奨プランの大幅な修正は行われない。これは、ユーザ111がステップS295で当日のプランを詳細に煮詰めているので、煩雑な手続きを省略するためである。もちろん、ユーザによってはシステムの初期設定のときに、たとえば早朝の詳細な修正等の処理を就寝前の時間帯に移動させる等の各種変更が可能である。
【0072】
サービスセンタアプリケーションサーバ103は、この他、歩数計113あるいは携帯端末112に備えられたDGPS通信部127、地磁気センサ128、加速度センサ129、脈拍センサ130、温度センサ131および高度計132といった部品から得られるデータを受信すると(ステップS301)、これらを解析して緊急処理が必要であるかどうかを判別する(ステップS302)。そして、たとえば歩行中に脈拍センサ130が異常な数値変化を示しているというような場合には(Y)、予め定めた緊急処理を実行する(ステップS303)。たとえば、携帯端末112に対して脈拍が異常に高いことを記した定型文からなる電子メールを送信し、ウォーキングの速度を低下させる指示を行う。
【0073】
特に緊急性を要しないデータが受信された場合には(ステップS302:N)、次回の推奨プランの作成のためのデータとしてサービスセンタアプリケーションサーバ103の図示しない作業領域に一時的に格納する(ステップS304)。たとえば、歩数計113から送られてくる歩数情報は、この作業領域から所定のタイミングで読み出されて、次の推奨プランの作成のために使用される。
【0074】
以上のサービスセンタアプリケーションサーバ103の制御を基にして2日目のユーザの行動例を具体的に説明する。たとえばユーザ111が水平な土地を歩くと仮定して歩数計113で1日10000歩を達成することを目標としていたとする。なお、本実施例では図1に示した地図情報サーバ104によってユーザ111が歩行する道の傾斜の度合いの概要をサービスセンタアプリケーションサーバ103が判別しており、歩数に対する運動量の補正を行っているが、この詳細は省略し、水平な土地を歩くものと仮定して説明する。
【0075】
歩数計113から得られたユーザ111の初日の歩数情報が8000歩であったとする。この場合、1日目で2000歩が不足していたことになる。ユーザ111の歩幅が0.5であるとすると、これは水平な土地の1キロメールに相当する。サービスセンタアプリケーションサーバ103は、基本プランの自宅から最寄のA1バス停まで歩いてバス152に乗る経路と、A2バス停あるいはA3バス停まで歩いてバス152に乗る3系統の変更案を作成し、それぞれについて昼休みおよび自宅151に到着してからの商店街156あるいは公園155で行うウォーキングの時間の増加量によって2000歩の不足を実質的に補う推奨プランを作成する。1系統についてそれぞれ3通りの案があるとして、全部で9通りの推奨プランが初期的に作成される。サービスセンタアプリケーションサーバ103は、その日に雨が降るような場合には、アーケード付の商店街156のようにウォーキングに障害が生じないようなコースを増加分に積極的に割り当てたり、傘をさしながら長時間歩くコースを除外して、最終的に実現可能性の高い幾つかの推奨プランを決定する(図10ステップS293)。
【0076】
この推奨プランは、朝6時過ぎに携帯端末112に送信される。ユーザ111は、朝起きた時点で携帯端末112の電子メールをチェックして、送信されてきた複数の推奨プランを見て、その中で実行したいものがあればそれを選択する。また、修正が必要な場合にはその旨の通知を行う(ステップS295)。このようにして当日の1回目の推奨プランが確認のために携帯端末112に送られてくる。ここでユーザ111は、自宅151を早く出発してA2バス停まで歩く推奨プランを選択したものとする。
【0077】
図11は、ユーザが選択した2日目の推奨プランを表わしたものである。この推奨プランで基本プランから変更された項目には※161が付されており、また、訂正された箇所には太字処理を行ったり、その部分の色を変える等の強調表示が行われている。これは、ユーザ111が変更箇所を容易に確認できるようにするためである。この2日目の推奨プランでは「自宅出発」が朝8時から朝7時53分に変更されており、バス152(図7)に乗る場所もA1バス停から1つ先のA2バス停に変更されている。また、昼休みのウォーキングが新たに10分間新設され、自宅151に帰った後に行うウォーキングが30分から35分に変更されている。また、推奨プランの末尾のコメント欄162には、「2000歩の運動不足を解消しよう!」というメッセージが記入されており、ユーザ111への1日の目標が示されている。
【0078】
ユーザ111は食事をいつもより早くして、朝7時53分よりも更に早く7時45分に自宅151を出発したものとする。ユーザ111の歩行は歩数計113で計数され、また、歩行経路は図2に示した携帯端末のDGPS通信部127から適宜、サービスセンタアプリケーションサーバ103に送信される。この結果、ユーザ111が自宅151を出発した時刻がサービスセンタアプリケーションサーバ103に通知される。また、ユーザ111がA2バス停に到着する時点で、サービスセンタアプリケーションサーバ103は更に次のA3バス停のバス発車時刻と、A3バス停に到達するために必要な時間から現在の歩行スピードによる到達予想時刻を携帯端末112に送信する。ユーザ111は到達予想時刻がA3バス停のバス発車時刻よりも早ければ、A3バス停を目指して歩き続けることができる。なお、このようにユーザ111が現実にバスに乗ろうとしている状況で、サービスセンタアプリケーションサーバ103は乗物情報サーバ105と追加的に交信して、バスの実際の運行状況から各バス停のバス発車時刻をリアルタイムに書き換えることができる。
【0079】
このようにしてユーザ111がA3バス停からバスに乗車したとすると、これによりC会社154に行くまでの歩行は目標を超えて達成されたことになる。その後も会社内で仕事のための移動が歩数計113によって積算されていく。会社内でエレベータの利用を控え、階段を積極的に利用することでも歩数の計数の増加につながる。
【0080】
昼の12時になると、歩数計113が当日の1回目のカウント値としての歩数計113をサービスセンタアプリケーションサーバ103に送信する。サービスセンタアプリケーションサーバ103はたとえばこの情報と天候情報サーバ106から新たに得られた情報を基にして、当日の2回目の推奨プランの修正を行う(ステップS299)。
【0081】
図12は、当日2回目の推奨プランを表わしたものである。2回目の推奨プランでは、1回目の推奨プランの消化状況と、2回目以降の推奨プランが携帯端末112の表示部125(図2)に表示される。1回目でユーザ111はA3バス停まで余計に歩いてバス152に乗ったばかりでなく、B10駅に着いた後はC会社154まで回り道をしてウォーキングを5分間余計に行っている。これらのユーザ111の努力によって、昼休みに商店街156を10分間散策すれば、帰宅後に課せられていた5分超過の35分のウォーキングが通常の30分で済むことに推奨プランの修正が行われている。推奨プランの末尾のコメント欄162には、1回目に示された2000歩の超過目標が700歩に減少している。
【0082】
なお、コメント欄162に表示される過不足の歩数等の情報は、必ずしも当日の終了時に運動量の帳尻が合うようにする観点からの情報である必要はない。仕事が数日間集中して運動不足となったような場合、次の1日で不足した運動量を取り戻すように過度の運動を行うことは体を壊す要因となる。そこで、ユーザは1日の最大歩数あるいは最大運動量を定めてこれの許す範囲で不足した歩数を数日間掛けて埋め合わせたり、数日あるいは1週間程度で帳尻が合うように不足分を平均化して、それぞれの日に分けるようにしてもよい。また、病気の後のような場合には、数日間、運動量を通常時の基本プランと同一あるいはこれよりも低く設定して、その後に運動不足分を順次取り戻すように日々の推奨プランを割り当てることも可能である。
【0083】
ところで、ユーザ111は昼休みに近くの友人が食事を誘ったため、指示された10分間のウォーキング(辺りの散策)ができなかったとする。ただし、午後に仕事先の会社を訪問する仕事が発生し、往復で20分のウォーキングが新たに発生したとする。歩数計113および携帯端末のDGPS通信部127がこれらについても監視し、サービスセンタアプリケーションサーバ103に通知する。これらの結果、サービスセンタアプリケーションサーバ103はユーザ111の帰宅した夕方18時50分に2回目の測定結果を集計して、天候情報サーバ106等から新たに得られた各種の情報も加味しながら3回目の推奨プランを携帯端末112に送信する(図10ステップS300)。なお、帰宅時間は携帯端末のDGPS通信部127の通信結果によって最終的に判別されるので、サービスセンタアプリケーションサーバ103は帰宅後の推奨プランを帰宅の時間のずれに係らず正確に算出することができる。
【0084】
図13は、当日最後の3回目の推奨プランを表わしたものである。3回目の推奨プランでは、1回目および2回目の推奨プランの消化状況と、3回目の推奨プランが携帯端末112の表示部125(図2)に表示される。2回目が終了した時点で昨日の2000歩の不足が解消され、更に300歩が超過したので、帰宅後に行われる公園155(図7)でのウォーキングが30分から20分に短縮されている。コメント欄162には、現時点で300歩目標が超過したことと、運動量の過不足が当日の運動で解消すれば、明日は基本プランと一致した推奨プランの実施が可能であることが記されている。
【0085】
なお、この帰宅後に行われる当日3回目の推奨プランは、帰宅までに行われた歩行プランに対して、その不足分を補うリカバリプランとして位置づけることもできる。すなわち、この実施例でユーザ111は帰宅後の公園155でのウォーキングを基本プランに加えたが、帰宅の時点で目標とするウォーキング等による運動量に到達することを前提として、到達できなかったときにのみリカバリとして付加的なウォーキングを追加するようにしてもよい。
【0086】
<当日の運動達成状況と翌日の推奨プランの確認>
【0087】
図14は、ユーザがサービスセンタアプリケーションサーバに対して運動に関して各種の表示要求を行った場合の処理の流れを表わしたものである。ユーザ111は携帯端末112を健康管理に関する所定のモードに設定して、幾つかの表示要求を行うことができる。本実施例では、一日の運動を終了したときの当日の実績の表示要求と、1日の現時点における目標達成状況の表示要求と、翌日の推奨プランの表示要求の3つを行うことができる。
【0088】
ユーザ111は、1日の運動が終了した時点でその1日の実績の表示を要求することができる。サービスセンタアプリケーションサーバ103がこの要求を受信すると(ステップS311:Y)、当日の最終結果をすでに受信しているかどうかのチェックが行われる(ステップS312)。先に説明した例では、3回目の送信が1日の終了する深夜24時に行われるようになっている。これは、ユーザ111によっては遅く帰ってくる日もあるし、深夜に自宅のウォーキングマシンでウォーキングを行うこともある。そこで、その日の歩数計113の計数はできるだけ日にちが変わる直前で行うようにしているためである。
【0089】
しかしながら、ユーザ111によっては自宅151に帰って夕食を食べた後は公園155等の場所による運動を行わないことにしており、むしろその日の運動が終わったとして、1日の実績を検討したいと思う者もある。そこでサービスセンタアプリケーションサーバ103は当日の実績の表示要求を行った携帯端末が最終結果を受信しているかどうかを判別する(ステップS312)。そして、最終結果がまだサービスセンタアプリケーションサーバ103に送られていないことが判別した場合には(N)、携帯端末112に対してその日の最終結果の送信を要求する(ステップS313)。そして、最終結果が受信された時点で(ステップS314:Y)、当日の実績の報告を作成して(ステップS315)、これを該当する携帯端末112に送信する(ステップS316)。この場合、携帯端末112は規定の時間に行われる3回目の送信を行わない。実施例では1日の終了する深夜24時に第3回目の送信を行うことにしているが、これよりも前にその日の最終報告がサービスセンタアプリケーションサーバ103に行われたことになるので、重複した報告を避けることになる。ステップS312で既に当日の最終結果をサービスセンタアプリケーションサーバ103が受信している場合には(Y)、要求された時点で当日の実績報告を作成して(ステップS315)、携帯端末112に送信することになる(ステップS316)。
【0090】
また、サービスセンタアプリケーションサーバ103に対してその時々の目標達成状況の要求があった場合には(ステップS317:Y)、現時点での歩数計113の歩数のカウント値の送信を歩数計113に要求する(ステップS318)。たとえば、リカバリ処理として先のユーザ111が公園155でウォーキングを行っている最中で、目標を達成したかを知りたい場合がある。このようなとき、サービスセンタアプリケーションサーバ103は歩数計113に現時点の計数した歩数の送信を要求し、結果を受信したら(ステップS319:Y)、その日の今までの歩数に加算して目標との差し引きを行い、目標達成状況報告を作成する(ステップS320)。そして、これを携帯端末112に送信して表示させることになる(ステップS316)。なお、ユーザ111が独自に通信機能を有する歩数計113を使用せず、簡易な歩数計を代わりに使用していた場合には、携帯端末112に対して現時点の計数した歩数の送信が要求されることになる。この場合、ユーザ111はその簡易な歩数計の数値を見て、これを携帯端末112からサービスセンタアプリケーションサーバ103に送信することになる。
【0091】
また、ユーザ111は就寝前の所定の時点に翌日の推奨プランを把握しておきたい場合がある。このような場合、サービスセンタアプリケーションサーバ103に対して翌日プラン要求が携帯端末112から送信されることになる。サービスセンタアプリケーションサーバ103は翌日プラン要求を受信すると(ステップS321:Y)、ステップS312で説明したようにその日の最終結果が受信されているかどうかを判別し(ステップS322)、まだ受信されていない場合には(N)、これを要求して(ステップS323)、取得する(ステップS324:Y)。そして、翌日の推奨プランを作成する(ステップS325)。翌日の推奨プランは、図10のステップS291で1回目のプランの開始2時間前(実施例では朝6時)に作成するようにしていたのを先倒しすることになる。これにより、たとえば早朝に発生した交通機関の障害や天候の急変に対応することはできないが、朝起きる時間や朝食の時間を就寝前に確定させることができる。
【0092】
もちろん、システムの設定によっては図10のステップS291〜S293の処理を再度行わせ、このとき就寝前に決定した推奨プランも含めて複数のプランを提示させて、ユーザ111に選択させるようにしてもよい。これにより、ユーザ111は前日に立てた推奨プランだけでなく、当日の状況に応じて新たに作成された推奨プランも含めて、当日実際に実施するプランを選択することができる。
【0093】
以上説明した実施例では説明を簡略化するために歩数計113を用いたウォーキング中心とした健康管理を説明した。本発明はこれに限らず、歩数計113の1カウント当たりのカロリ消費量をウォーキングの場合に換算することで、ジョギングを組み合わせた健康管理に適用することができる。この場合のウォーキングとジョギングの判別には、たとえば携帯端末112のDGPS通信部127の測定した位置情報の変化を用いたり、加速度センサ129の検出結果を用いることができる。また、ユーザ111が運動の種別を携帯端末112から入力することも可能である。
【0094】
ウォーキングやジョギング以外に同様にしてサイクリング、ローラスケーティング、テニスといった各種のスポーツを含めた健康管理を行うことができる。また、1週間のうちの何日かをスポーツジムに通っている者は、その施設を出た時点等の所望の時点で、予め作成したフォームにエロビクスを30分行ったとか、プールで1キロ泳いだとかのデータを携帯端末112からサービスセンタアプリケーションサーバ103に送信することで、これらの運動を加味したある期間における運動量の管理を行うことができる。
【0095】
また、実施例では平日におけるユーザの自宅と勤務地の間の往復および近所でのウォーキングについて説明したが、日曜日等の休日についても本発明を適用して比較的長期間にわたった健康管理を実現することができる。これを次に変形例として説明する。
【0096】
<本発明の変形例>
【0097】
図15は、本発明の変形例として、図5のステップS221で説明した基本データの入力における休日プランの入力画面の一例を表わしたものである。ここでは、ウォーキングに関するプランを表わしている。図1に示したユーザ111は携帯端末112あるいは図示しないパーソナルコンピュータを用いてサービスセンタアプリケーションサーバ103にアクセスし、この休日プランの入力画面171を表示することができる。
【0098】
休日プランの入力画面171には、その休日の1日当たりの目標とする歩数を入力欄172に入力する。平日にウォーキングを順調に行う想定の場合には、ここには通常の1日に課せられている歩数を入力すればよいが、平日は忙しく十分な運動を行えないことが想定される場合には、休日にこれらの運動不足を補う歩数を入力すればよい。
【0099】
ウォーキングコースは、ユーザ111の自宅151からあまり離れていない箇所で行う「付近の散策コース」と、電車やバス、マイカーあるいは飛行機といった交通機関を利用して多少の遠出をする「レジャーを兼ねたウォーキングコース」に分かれている。後者の場合には日数入力欄173に出発から帰るまでの日数を入力する。また、行き先の希望を特定するための選択肢174が設けられており、これらについてのラジオボタンが配置されている。更に、ウォーキングの参加者がユーザ本人だけか、グループで参加するかを入力することで、年齢に応じたコースの選定が行えるようになっている。更に、送信ボタン175の横には観光情報ボタン176が配置されており、ユーザ111はウォーキングに適した観光場所についての各地の情報を収集することができる。これによって観光場所が特定した場合には、行き先の希望を特定するための選択肢174の「観光地」の箇所の観光地入力欄177に具体的に観光地を入力すればよい。
【0100】
図16は、この変形例におけるサービスセンタアプリケーションサーバによる休日プランの処理の様子を表わしたものである。サービスセンタアプリケーションサーバ103は、図15に示した休日プランの受信があると(ステップS341:Y)、「付近の散策コース」が指定されている場合(ステップS342:Y)、予め作成しておいた全国の散策コース集からユーザ111の住んでいる地区のデータを抽出する(ステップS343)。そしてこれをコース案内としてユーザ111の携帯端末112あるいは特定のパーソナルコンピュータに送信する(ステップS344)。
【0101】
休日プランが「レジャーを兼ねたウォーキングコース」であった場合には(ステップS342:N)、送られてきたデータにおけるレジャーの日数、参加する者の年齢サイズ構成および希望地に合わせて全国のウォーキングに適した場所を複数検索する(ステップS345)。このとき、観光地が「おまかせ」として指定されていた場合には天候情報サーバ106に問い合わせて実施日に天候がよい観光地でスケジュールおよびウォーキングに適するものを複数選択する。観光場所が指定されている場合には、その中でウォーキングに適する場所を複数ピックアップする。そして、抽出した複数の場所を、たとえばサービスセンタアプリケーションサーバ103の運営会社に対して観光協会、旅行会社、ホテル業界等の紹介元から紹介料が多く徴収できるもの、あるいはその可能性が大きいものから順に所定数のコースを抽出して(ステップS346)、コース案内を送出する(ステップS344)。
【0102】
したがって、サービスセンタアプリケーションサーバ103の運営会社は、観光協会、旅行会社、鉄道、バス会社等の旅行関連会社とタイアップして、ユーザ111が満足するウォーキングのための各種のコースを作成し、「レジャーを兼ねたウォーキングコース」の内容を充実させることで、収益を増やすことができる。もちろん、運営会社はユーザ111からウォーキングコース案内の料金を会費等の形で徴収することもできるし、ウォーキング等の運動関連のグッズの販売や関連ホームページへのリンクによって手数料を得ることも可能である。
【0103】
本実施例のサービスセンタアプリケーションサーバ103は、ウォーキングに関連した休日に関する各種の予約業務も行っている。ユーザ111から予約を受信すると(ステップS347:Y)、ホテル、旅館等の宿泊施設や、電車、飛行機等の乗物の予約を行い、手数料を含めた課金を行う(ステップS348)。
【0104】
なお、図15に示した休日プランは、ユーザ111の基本データの作成の一環として提示することにしているが、これに限るものではない。サービスセンタアプリケーションサーバ103は、個々のユーザの運動の過不足をチェックして、たとえば平日に運動量が連続して不足している者がいれば、不足した歩数を補うためのウォーキングプランを休日用に作成して、これをプッシュ型メールで発信することも有効である。これにより、ユーザ111が仕事に追われて休日の予定を考えられない状況でも、休日の推奨プランを提示され、これに連動したホテルの宿泊予約や鉄道の予約を行えることで、運動量の不足を解消すると共に、気分転換や家庭サービスを図ることができる。
【0105】
また、ユーザ111が休日のウォーキングに乗り気でないことが、送信されてくるデータから推測されるような場合には、占いのメールを送信し、占いで示された方角を目的地とするウォーキングプランを紹介することもウォーキングの実践に(または健康増進に)有効である。これにより、潜在的な休日のウォーキング需要を開拓し、また観光地めぐり等の観光需要の掘り起こしを図ることができる。
【0106】
更に、ユーザ111の自宅151や勤務地を基点としてウォーキングのプランを立てるだけでなく、出張時の場所をサービスセンタアプリケーションサーバ103に指定して、ウォーキングの起点を全国に展開することも可能である。また、ウォーキングについても単に健康のためというだけでなく、レジャーとしての楽しみを加味したり、家族等の同伴者の観光という色彩を強めることで、休日のウォーキングの実践を容易にすることができる。更に、ウォーキングという特殊性を利用して、交通の便が悪い場所のホテルをウォーキングコースに入れることで周囲の景観と併せて経済的で魅力あるコースを誕生させることができる。また、このようなホテルからウォーキングプランを付加した広告を依頼されたり、宿泊の契約成立時にロイヤルティの支払いが行われることを条件に広告を掲載することで、新たなビジネスを展開することができる。
【0107】
なお、以上説明した実施例および変形例では通信ネットワークとしてインターネット101とモバイルネットワーク102を使用したが、通信ネットワークの種類はこれらに限定されるものではない。ユーザが自宅やスポーツジム等の屋内で運動を行うことに限定して運動量を管理するものであれば、有線による通信ネットワークのみで運動量管理システムを構成することも可能である。通信ネットワークには、CATV(CAble TeleVision)、無線LAN(Local Area Network)等の各種の通信ネットワークが混在してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明の一実施例における運動量管理システムの構成を表わしたシステム構成図である。
【図2】本実施例で使用される携帯端末の構成の要部を表わしたブロック図である。
【図3】本実施例で使用される歩数計の概要を表わしたブロック図である。
【図4】本実施例のユーザが携帯端末を使用して運動量管理システムを利用する場合の携帯端末の処理の概要を表わした流れ図である。
【図5】図4で示したプラン作成モードの実行における携帯端末の処理の様子を表わした流れ図である。
【図6】本実施例でサービスセンタアプリケーションサーバによる基本プランの設定処理を表わした流れ図である。
【図7】本実施例のユーザの自宅と会社の間の経路の概要を表わした説明図である。
【図8】本実施例でユーザの平日の基本プランを表わした携帯端末の表示部の平面図である。
【図9】本実施例の歩数計の処理の様子を表わした流れ図である。
【図10】本実施例でサービスセンタアプリケーションサーバによる2日目以降の処理を表わした流れ図である。
【図11】本実施例でユーザが選択した2日目の推奨プランを表わした携帯端末の表示部の平面図である。
【図12】本実施例で当日2回目の推奨プランを表わした携帯端末の表示部の平面図である。
【図13】本実施例で当日最後の3回目の推奨プランを表わした携帯端末の表示部の平面図である。
【図14】本実施例でユーザがサービスセンタアプリケーションサーバに対して運動に関して各種の表示要求を行った場合の処理の流れ図である。
【図15】本発明の変形例で休日プランの入力画面の一例を表わした平面図である。
【図16】この変形例でサービスセンタアプリケーションサーバによる休日プランの処理の様子を表わした流れ図である。
【符号の説明】
【0109】
100 運動量管理システム
101 インターネット
102 モバイルネットワーク
103 サービスセンタアプリケーションサーバ
104 地図情報サーバ
105 乗物情報サーバ
106 天候情報サーバ
111 ユーザ
112 携帯端末
113 歩数計
114 位置測定用人工衛星
121、141 CPU
123、143 ROM
124、144 RAM
125、146 表示部
129、145
130 脈拍センサ
131 温度センサ
132 高度計
133 操作部
151 自宅
152 バス
153 急行電車
154 C会社
155 公園
156 アーケード付の商店街

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人の運動量を測定する運動量測定手段と、
前記個人のある期間における運動量の目標値を設定する運動量目標値設定手段と、
前記運動量測定手段が測定した前記期間よりも短い区間で運動量を逐次受信し、前記運動量目標値設定手段によって設定された目標値を前記期間の終了時に達成できるためのそれぞれの受信時点における運動量の過不足を演算する過不足演算手段と、
この過不足演算手段の演算結果を表示する運動量過不足表示手段
とを具備することを特徴とする運動量管理システム。
【請求項2】
個人の運動量を測定する運動量測定手段と、
前記個人のある期間における運動量の目標値を設定する運動量目標値設定手段と、
前記運動量測定手段が測定した前記期間よりも短い区間で運動量を逐次受信し、前記運動量目標値設定手段によって設定された目標値を前記期間の終了時に達成できるためのそれぞれの受信時点における運動量の過不足を演算する過不足演算手段と、
この過不足演算手段の演算結果を基にして次の区間あるいはこれ以降の運動計画を作成する運動計画作成手段と、
この運動計画作成手段の作成した運動計画を前記個人の見うる装置に表示する運動計画表示手段
とを具備することを特徴とする運動量管理システム。
【請求項3】
前記運動計画作成手段は、運動量の過不足を解消する運動プランを組み込んだ旅行計画を作成する手段であることを特徴とする請求項2記載の運動量管理システム。
【請求項4】
前記運動計画作成手段は、前記個人の2点間の移動時に計画される運動量から、前記2点を結ぶ経路とその経路中での前記計画される運動量との関係で前記個人が運動を行う区間の組み合わせを複数通り設定する経路・運動区間設定手段と、この経路・運動区間設定手段によって設定された経路と運動を行う区間の組み合わせの中から前記個人の選択したものを運動計画として決定する運動計画決定手段とを具備することを特徴とする請求項2記載の運動量管理システム。
【請求項5】
前記経路・運動区間設定手段は、運動を行う場所の天候を確認する天候確認手段と、この天候確認手段によって確認された天候との関係で前記個人が運動を適正とする区間を選択する経路・区間選択手段を具備することを特徴とする請求項4記載の運動量管理システム。
【請求項6】
前記過不足演算手段が前記個人の平日における運動量の不足を演算したとき、前記運動計画作成手段はこの運動量の不足を補う休日の運動プランを提示することを特徴とする請求項3記載の運動量管理システム。
【請求項7】
前記運動量はウォーキングを行う際の歩数として測定されることを特徴とする請求項1〜請求項4、請求項6いずれかに記載の運動量管理システム。
【請求項8】
前記運動量測定手段は、加速度計を備えた携帯端末であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の運動量管理システム。
【請求項9】
前記運動計画作成手段は、過不足演算手段の演算結果が不足となっているとき、この不足を解消する次の区間あるいはこれ以降の運動計画を作成することを特徴とする請求項2記載の運動量管理システム。
【請求項10】
個人のある期間における運動量の目標値を取得する運動量目標値取得手段と、
前記個人の運動量を運動量の測定を行う運動量測定手段が測定した前記期間よりも短い区間で逐次受信する運動量受信手段と、
前記運動量目標値取得手段によって取得された目標値を前記期間の終了時に達成できるための前記運動量受信手段が運動量をそれぞれ受信した時点における運動量の過不足を演算する過不足演算手段と、
この過不足演算手段の演算結果を基にして次の区間あるいはこれ以降の運動計画を作成する運動計画作成手段と、
この運動計画作成手段の作成した運動計画を前記個人の見うる装置に送信してこれに表示させる運動計画表示用送信手段
とを具備することを特徴とする運動量管理サーバ。
【請求項11】
個人の運動量を測定する運動量測定手段と前記個人の所持する通信端末との間で通信を行う運動量管理のための管理サーバのコンピュータに、
前記個人のある期間における運動量の目標値を前記通信端末から取得する運動量目標値取得処理と、
前記運動量測定手段が測定した前記期間よりも短い区間で運動量を逐次受信する運動量受信処理と、
前記運動量目標値取得処理によって取得された目標値を前記期間の終了時に達成できるための前記運動量受信処理が行われたそれぞれの時点での運動量の過不足を演算する過不足演算処理と、
この過不足演算処理の演算結果を前記通信端末に送信して表示させる運動量過不足表示用送信処理
とを実行させることを特徴とする運動量管理プログラム。
【請求項12】
個人の運動量を測定する運動量測定手段と前記個人の所持する通信手段との間で通信を行う運動量管理のための管理サーバのコンピュータに、
前記個人のある期間における運動量の目標値を前記通信手段から取得する運動量目標値取得処理と、
前記運動量測定手段が測定した前記期間よりも短い区間で運動量を逐次受信する運動量受信処理と、
前記運動量目標値取得処理によって取得された目標値を前記期間の終了時に達成できるための前記運動量受信処理が行われたそれぞれの時点での運動量の過不足を演算する過不足演算処理と、
この過不足演算処理の演算結果を基にして次の区間あるいはこれ以降の運動計画を作成する運動計画作成処理と、
この運動計画作成処理で作成した運動計画を前記通信手段に送信して表示させる運動計画表示用送信処理
とを実行させることを特徴とする運動量管理プログラム。
【請求項13】
前記運動計画作成処理は、運動計画を基にして運動が行われる場所の地図情報を格納する地図情報サーバ、前記場所に関する交通機関の情報を格納する乗物サーバおよび前記場所に関する気候情報を格納する気候情報サーバからそれぞれ必要とする情報を取得して前記運動計画を作成することを特徴とする請求項12記載の運動量管理プログラム。
【請求項14】
前記過不足演算処理で前記個人の平日における運動量の不足を演算したとき、前記運動計画作成処理でこの運動量の不足を補う休日の運動プランを提示することを特徴とする請求項12または請求項13記載の運動量管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−115200(P2007−115200A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−308901(P2005−308901)
【出願日】平成17年10月24日(2005.10.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】