説明

録画再生装置

【課題】録画再生装置において、ユーザによる操作を必要とすることなく、テレビジョン番組を録画しているときに空き領域の残量が不足した場合に、自動的に、ユーザが意図的に残しているテレビジョン番組を残しつつ、テレビジョン番組を継続して録画することができるようにする。
【解決手段】録画再生装置は、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組をハードディスク20に録画しているときに、ハードディスク20の空き領域の残量が不足すると(#2でYES)、ハードディスク20に録画されているテレビジョン番組のうち、1クール分以上録画されている同じシリーズの番組を保護対象番組とし、保護対象番組以外の番組を非保護対象番組として検索する(#5)。そして、非保護対象番組が存在する場合には(#6でYES)、非保護対象番組のうち、録画日時の最も古い番組の録画されている領域を空き領域として、録画を継続する(#7)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビジョン放送局から放送されるテレビジョン番組を録画し、録画したテレビジョン番組を再生する録画再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、録画再生装置において、テレビジョン番組を内蔵の記録媒体であるハードディスクに録画するハードディスクレコーダと呼ばれる装置がある。この種のハードディスクレコーダは、ハードディスクの空き領域の残量が不足すると、それ以上、テレビジョン番組を録画できなくなってしまう。このため、過去に録画されたテレビジョン番組(ハードディスクに録画されて残っているテレビジョン番組)を消去できるようになっている。過去に録画されたテレビジョン番組の消去は、ユーザの操作によって行われる。
【0003】
一方、前もって、ユーザの操作によって、テレビジョン番組毎に、又は、テレビジョン番組のジャンル別やタイトル別、キーワード別に、テレビジョン番組を自動上書き可能領域と自動上書き禁止領域のいずれに録画するかを設定しておくことにより、その設定に基いて、テレビジョン番組を自動上書き可能領域と自動上書き禁止領域のいずれかに録画し、自動上書き可能領域に新たなテレビジョン番組を録画するための空き領域が無い場合に、自動上書き可能領域に録画されているテレビジョン番組を上書き消去するようにした録画再生装置が知られている(例えば特許文献1参照)。また、前もって、ユーザの操作によって、録画されているテレビジョン番組の中から自動削除させないテレビジョン番組を設定しておくことにより、テレビジョン番組を録画しているときにハードディスクの空き領域の残量が不足した場合に、自動的に、録画されているテレビジョン番組の中から自動削除させないテレビジョン番組として設定されていないテレビジョン番組を削除して、その領域に、テレビジョン番組を継続して録画するようにしたハードディスクレコーダが知られている(例えば特許文献2参照)。また、記録媒体に映像音声信号を記録するときに、その記録領域に映像音声信号と共に消去可能時刻情報を記録しておくことにより、記録媒体の記録領域に新たな映像音声信号を記録するための空き領域が存在しない場合に、記録領域に記録されている消去可能時刻情報に基いて、消去可能時刻の過ぎた記録領域を検出し、その記録領域に、新たな映像音声信号及び消去可能時刻情報を記録するようにした録画再生装置が知られている(例えば特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−353166号公報
【特許文献2】特開2004−208204号公報
【特許文献3】特開平10−228751号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した従来の録画再生装置では、テレビジョン番組を録画しているときにハードディスクの空き領域の残量が不足した場合には、その時点で録画を中止するようになっている。従って、テレビジョン番組を録画しているときにハードディスクの空き領域の残量が不足した場合には、テレビジョン番組が途中で録画できなくなってしまい、テレビジョン番組の録画に失敗してしまう。
【0006】
そこで、テレビジョン番組を録画しているときにハードディスクの空き領域の残量が不足した場合に、自動的に、過去に録画されたテレビジョン番組を消去して、その領域に、そのとき録画しているテレビジョン番組を継続して録画することが考えられる。この場合、過去に録画されたテレビジョン番組のうち、ユーザが意図的に残しているテレビジョン番組については、消去せずに、残しておく必要がある。また、このとき、ユーザの操作によって、ユーザが意図的に残しているテレビジョン番組を決定するのでは、操作性が悪い。なお、上述した特許文献1乃至特許文献3に開示の内容を適用したとしても、上記の問題を解決することはできない。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ユーザによる操作を必要とすることなく、テレビジョン番組を録画しているときに空き領域の残量が不足した場合に、自動的に、ユーザが意図的に残しているテレビジョン番組を残しつつ、テレビジョン番組を継続して録画することができる録画再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、テレビジョン放送局から放送されるテレビジョン番組を録画し、録画したテレビジョン番組を再生する録画再生装置において、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組を本装置に内蔵の記録媒体に録画する番組録画手段と、記録媒体に録画されているテレビジョン番組のうち、1クール分以上録画されている同じシリーズの番組を保護対象番組とし、保護対象番組以外の番組を非保護対象番組として検索する非保護対象番組検索手段とを備え、番組録画手段は、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組を記録媒体に録画するときに、記録媒体の空き領域の残量が不足すると、非保護対象番組検索手段により検索された非保護対象番組の録画されている領域を空き領域として、この空き領域にテレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組を録画するものである。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の録画再生装置において、番組録画手段は、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組を記録媒体に録画するときに、記録媒体の空き領域の残量が不足すると、非保護対象番組検索手段により検索された非保護対象番組のうち、録画日時の最も古い番組の録画されている領域を空き領域として、この空き領域にテレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組を録画するものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、テレビジョン番組を録画しているときに、記録媒体の空き領域の残量が不足すると、非保護対象番組の録画されていた領域が空き領域とされて、その領域に、そのとき録画しているテレビジョン番組の続きが録画される。従って、テレビジョン番組を録画しているときに、記録媒体の空き領域の残量が不足したとしても、テレビジョン番組が途中で録画できなくなることがなく、テレビジョン番組を継続して録画することができる。
【0011】
しかも、記録媒体の空き領域の残量が不足したときに空き領域とされてテレビジョン番組が録画されるのは、非保護対象番組の録画されている領域である。すなわち、保護対象番組の録画されている領域は、空き領域とされてテレビジョン番組が録画されることがなく、保護対象番組は、消去されることなく、残される。保護対象番組は、1クール分以上録画されている同じシリーズの番組であり、1クール分以上録画されている同じシリーズの番組は、ユーザが意図的に残しているテレビジョン番組である可能性が高い。従って、ユーザによる操作を必要とすることなく、テレビジョン番組を録画しているときに空き領域の残量が不足した場合に、自動的に、ユーザが意図的に残しているテレビジョン番組を残しつつ、テレビジョン番組を継続して録画することができる。
【0012】
請求項2の発明によれば、テレビジョン番組を録画しているときに、記録媒体の空き領域の残量が不足すると、非保護対象番組のうち録画日時の最も古い番組の録画されている領域が空き領域とされて、その領域に、そのとき録画しているテレビジョン番組の続きが録画される。すなわち、非保護対象番組のうち録画日時の新しい番組の録画されている領域は、空き領域とされてテレビジョン番組が録画されることがなく、非保護対象番組のうち録画日時の新しい番組は、消去されることなく、残される。録画日時の新しい番組は、ユーザが意図的に残しているテレビジョン番組である可能性が高い。従って、テレビジョン番組を録画しているときに空き領域の残量が不足した場合に、より確実に、ユーザが意図的に残しているテレビジョン番組を残しつつ、テレビジョン番組を継続して録画することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係るハードディスクレコーダの概略構成を示す電気的ブロック構成図。
【図2】同ハードディスクレコーダのテレビジョン番組の録画の動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を具体化した実施形態による録画再生装置について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態による録画再生装置であるハードディスクレコーダの構成を示す。ハードディスクレコーダ1は、テレビジョン放送局から放送されるテレビジョン番組を録画、録音し、録画、録音したテレビジョン番組を再生する装置である。ハードディスクレコーダ1は、外部装置90に接続して使用するようになっており、再生したテレビジョン番組の映像、音声を外部装置90によって出力するようになっている。
【0015】
ハードディスクレコーダ1は、チューナ11と、HDD12と、出力切換部13と、リモコン14と、リモコン受信部15と、時計16と、ハードディスクレコーダ1の動作を制御する制御部(番組録画手段、非保護対象番組検索手段)17等を備える。
【0016】
チューナ11は、制御部17による制御のもと、受信周波数がテレビジョン信号の放送チャンネルに対応する放送周波数に設定されることにより、その放送チャンネル(その放送周波数)で放送されているテレビジョン信号をアンテナ1aを介して受信する。
【0017】
テレビジョン信号には、映像信号(テレビジョン番組の映像を表わす信号)、音声信号(テレビジョン番組の音声を表わす信号)、番組情報信号(テレビジョン番組に関する番組情報を表わす信号)等が含まれている。テレビジョン番組に関する番組情報には、番組のタイトル(題名)、番組のジャンル、番組が複数回に亘って放送されるシリーズの番組であるか否かの情報、番組がシリーズの番組である場合に、第何回目の番組であるかの情報、及び番組の放送日時等の各種情報が含まれている。
【0018】
チューナ11は、制御部17による制御のもと、受信したテレビジョン信号を復調、復号処理して、受信したテレビジョン信号から、映像信号、音声信号、及び番組情報信号を生成する。
【0019】
HDD12は、記録媒体であるハードディスク20を内蔵しており、制御部17による制御のもと、チューナ11により生成された映像信号、音声信号、番組情報信号等を含む各種信号をハードディスク20に記録する。また、HDD12は、制御部17による制御のもと、ハードディスク20に記録されている映像信号、音声信号、番組情報信号等を含む各種信号を読出す。
【0020】
出力切換部13は、制御部17による制御のもと、映像信号及び音声信号の供給経路を切換える。すなわち、出力切換部13は、制御部17による制御のもと、チューナ11により生成された映像信号及び音声信号、及びHDD12によりハードディスク20から読出された映像信号及び音声信号、のうちのいずれかを選択的に出力する。出力切換部13から出力された映像信号及び音声信号は、外部装置90に供給される。
【0021】
外部装置90に映像信号及び音声信号が供給されることにより、その映像信号及び音声信号による映像及び音声が外部装置90によって出力(その映像信号による映像が外部装置90のディスプレイ91に表示されると共に、その音声信号による音声が外部装置90のスピーカ92から出力)される。
【0022】
リモコン14は、ハードディスクレコーダ1の各種動作を指示するためにユーザにより操作され、その操作内容を示す操作信号を送信する。リモコン受信部15は、リモコン14から送信される操作信号を受信して、リモコン14の操作内容を示すリモコン受信信号を出力する。時計16は、時間を計測して、現在日時を示す日時信号を出力する。
【0023】
制御部17は、リモコン受信部15から出力されるリモコン受信信号に基いて、ユーザによるリモコン14の操作内容を判断し、ユーザによるリモコン14の操作を受けて、ハードディスクレコーダ1の各種動作を制御する。制御部17は、ハードディスクレコーダ1の動作を制御するためのプログラムや各種データを記憶しており、それらプログラムや各種データに基いて、ハードディスクレコーダ1の各種動作を制御する。
【0024】
制御部17は、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組をハードディスク20に録画、録音する。すなわち、制御部17は、テレビジョン信号をチューナ11に受信させると共に、チューナ11により生成された映像信号及び音声信号をHDD12によりハードディスク20に記録させる。これにより、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組がハードディスク20に録画、録音される。このとき、制御部17は、ハードディスク20に録画、録音したテレビジョン番組を管理するために、チューナ11により生成された番組情報信号、及び録画、録音したテレビジョン番組の録画日時を示す録画日時信号(テレビジョン番組を録画、録音したときに時計16から出力されている日時信号)を、録画、録音したテレビジョン番組と対応付けて、HDD12によりハードディスク20に記録させる。
【0025】
また、制御部17は、ハードディスク20に録画、録音したテレビジョン番組を再生する。すなわち、制御部17は、ハードディスク20に記録されている映像信号及び音声信号をHDD12により読出させると共に、出力切換部13における映像信号及び音声信号の供給経路をHDD12により読出された映像信号及び音声信号を出力する状態にする。これにより、ハードディスク20に録画、録音されているテレビジョン番組の映像、音声が再生され、再生されたテレビジョン番組の映像、音声が外部装置90によって出力される。
【0026】
制御部17は、ユーザによるリモコン14の操作に基いて、これらテレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組をハードディスク20に録画、録音し、また、ハードディスク20に録画、録音したテレビジョン番組を再生する。また、制御部17は、ユーザによるリモコン14の操作に基いて、録画予約の設定(放送チャンネルや時間帯等の設定)を行い、この録画予約の設定に従って、自動的に、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組をハードディスク20に録画、録音する。
【0027】
また、制御部17は、ハードディスク20の記録容量を記憶しており、ハードディスク20の記録容量と、ハードディスク20に録画、録音したテレビジョン番組の容量とに基いて、ハードディスク20の空き領域の残量(記録残容量)を管理する。
【0028】
また、制御部17は、ハードディスク20に録画、録音されているテレビジョン番組のうち、1クール分以上録画、録音されている同じシリーズの番組を保護対象番組とし、保護対象番組以外の番組を非保護対象番組として検索する。ここで、1クールとは、3ヶ月である。そして、放送期間が2クール以上の同じシリーズの番組については、そのシリーズの番組が13回以上録画、録音されている場合に、それら13回以上録画、録音されている同じシリーズの番組を、1クール分以上録画、録音されている同じシリーズの番組とする。また、放送期間が1クールの番組については、そのシリーズの番組が10回以上録画、録音されている場合に、それら10回以上録画、録音されている同じシリーズの番組を、1クール分以上録画、録音されている同じシリーズの番組とする。制御部17は、ハードディスク20に記録されている番組情報信号に基いて、ハードディスク20に録画、録音されているテレビジョン番組の中から、非保護対象番組を検索する。
【0029】
また、制御部17は、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組をハードディスク20に録画、録音しているときに、ハードディスク20の空き領域の残量(記録残容量)が不足すると、非保護対象番組の録画、録音されている領域を空き領域として、テレビジョン番組の録画、録音を継続する。すなわち、制御部17は、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組をハードディスク20に録画、録音しているときに、ハードディスク20の空き領域の残量(記録残容量)が不足すると、非保護対象番組の録画、録音されている領域を空き領域として、この空き領域に、上書きによって、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組を継続して(つまり、そのとき録画、録音しているテレビジョン番組の続きを)録画、録音する。上書きによってテレビジョン番組が録画、録音されることにより、その領域に録画、録音されていた非保護対象番組は、消去される。
【0030】
このとき、制御部17は、ハードディスク20に記録されているテレビジョン番組の録画日時を示す録画日時信号に基いて、非保護対象番組のうち、録画日時の最も古い番組の録画、録音されている領域を空き領域として、テレビジョン番組の録画、録音を継続する。すなわち、制御部17は、非保護対象番組のうち、録画日時の最も古い番組の録画、録音されている領域を空き領域として、この空き領域に、上書きによって、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組を継続して録画、録音する。非保護対象番組のうち、録画日時の最も古い番組は、上書きによってテレビジョン番組が録画、録音されることにより、消去される。
【0031】
図2は、上記ハードディスクレコーダ1のテレビジョン番組を録画する動作のフローチャートを示す。制御部17は、ユーザによりリモコン14の操作によってなされた録画開始の指示を受けて、又は、ユーザによりリモコン14の操作によってなされた録画予約の設定に従って、テレビジョン番組の録画、録音を開始する(#1)。
【0032】
テレビジョン番組の録画、録音を開始した後、すなわち、テレビジョン番組を録画、録音しているときに、ハードディスク20の空き領域の残量が不足していなければ(#2でNO)、制御部17は、テレビジョン番組の録画、録音を継続する(#3)。そして、テレビジョン番組の録画、録音を完了するまで(#4でNO)、制御部17は、上記#2以降の処理を繰り返す。制御部17は、ユーザによりリモコン14の操作によってなされた録画終了の指示を受けて、又は、ユーザによりリモコン14の操作によってなされた録画予約の設定に従って、テレビジョン番組の録画、録音を完了する。
【0033】
テレビジョン番組を録画、録音しているときに、ハードディスク20の空き領域の残量が不足すると(#2でYES)、制御部17は、過去にハードディスク20に録画、録音されているテレビジョン番組のうち、1クール分以上録画、録音されている同じシリーズの番組を保護対象番組とし、保護対象番組以外の番組を非保護対象番組として検索する(#5)。
【0034】
そして、非保護対象番組が存在する場合には(#6でYES)、制御部17は、非保護対象番組のうち、録画日時の最も古い番組の録画、録音されている領域を空き領域として、テレビジョン番組の録画、録音を継続する(#7)。そして、制御部17は、#2以降の処理を繰り返す。非保護対象番組が存在しない場合には(#6でNO)、制御部17は、その時点で、テレビジョン番組の録画、録音を中止する(#8)。
【0035】
このような構成のハードディスクレコーダ1によれば、テレビジョン番組を録画、録音しているときに、ハードディスク20の空き領域の残量が不足すると、非保護対象番組の録画、録音されていた領域が空き領域とされて、その領域に、そのとき録画、録音しているテレビジョン番組の続きが録画、録音される。従って、テレビジョン番組を録画、録音しているときに、ハードディスク20の空き領域の残量が不足したとしても、テレビジョン番組が途中で録画、録音できなくなることがなく、テレビジョン番組を継続して録画、録音することができる。
【0036】
しかも、ハードディスク20の空き領域の残量が不足したときに空き領域とされてテレビジョン番組が録画、録音されるのは、非保護対象番組の録画、録音されている領域である。すなわち、保護対象番組の録画、録音されている領域は、空き領域とされてテレビジョン番組が録画、録音されることがなく、保護対象番組は、消去されることなく、残される。保護対象番組は、1クール分以上録画、録音されている同じシリーズの番組であり、1クール分以上録画、録音されている同じシリーズの番組は、ユーザが意図的に残しているテレビジョン番組である可能性が高い。従って、ユーザによる操作を必要とすることなく、テレビジョン番組を録画、録音しているときに空き領域の残量が不足した場合に、自動的に、ユーザが意図的に残しているテレビジョン番組を残しつつ、テレビジョン番組を継続して録画、録音することができる。
【0037】
また、非保護対象番組のうち録画日時の最も古い番組の録画、録音されている領域が空き領域とされて、その領域に、そのとき録画、録音しているテレビジョン番組の続きが録画、録音される。すなわち、非保護対象番組のうち録画日時の新しい番組の録画、録音されている領域は、空き領域とされてテレビジョン番組が録画、録音されることがなく、非保護対象番組のうち録画日時の新しい番組は、消去されることなく、残される。録画日時の新しい番組は、ユーザが意図的に残しているテレビジョン番組である可能性が高い。従って、テレビジョン番組を録画、録音しているときに空き領域の残量が不足した場合に、より確実に、ユーザが意図的に残しているテレビジョン番組を残しつつ、テレビジョン番組を継続して録画、録音することができる。
【0038】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、非保護対象番組の検索は、ハードディスクの空き領域の残量が不足する前(例えば、ユーザによる録画開始の指示を受けたときや、任意のテレビジョン番組をハードディスクに録画、録音し終えた都度)に行っておいてもよい。また、ハードディスクの空き領域の残量が不足した場合、非保護対象番組の録画、録音されている領域を空き領域として、この空き領域に録画、録音されている非保護対象番組を消去してから、その領域にテレビジョン番組を録画、録音するようにしてもよい。また、#8においてテレビジョン番組の録画、録音を中止した場合、録画、録音を途中で中止した旨を表示するようにしてもよい。
【0039】
また、テレビジョン番組をハードディスクに録画、録音しているときに限られず、テレビジョン番組をハードディスクに録画、録音するときに、ハードディスクの空き領域の残量が不足すると、非保護対象番組の録画、録音されている領域を空き領域として、この空き領域にテレビジョン番組を録画、録音するようにしてもよい。すなわち、テレビジョン番組をハードディスクに録画、録音するときに、事前に、ハードディスクの空き領域の残量が不足する否かを判断し、そして、ハードディスクの空き領域の残量が不足すると判断した場合、ハードディスクの空き領域にテレビジョン番組の一部を録画、録音し、ハードディスクの空き領域にテレビジョン番組の一部を録画、録音しているときに、ハードディスクの空き領域の残量が不足すると、非保護対象番組の録画、録音されている領域を空き領域として、この空き領域にテレビジョン番組の残りの一部(そのとき録画、録音しているテレビジョン番組の続きであって、ハードディスクの空き容領域に録画、録音できない続きの部分)を録画、録音するようにしてもよい。
【0040】
また、ハードディスクレコーダは、ディスプレイ及びスピーカを一体的に備えたタイプのものであってもよい。また、本発明は、ハードディスクレコーダに限られず、内蔵の記録媒体に録画、録音する録画再生装置であれば、どのような録画再生装置にも適用可能である。
【符号の説明】
【0041】
1 ハードディスクレコーダ(録画再生装置)
11 チューナ
12 HDD
13 出力切換部
14 リモコン
15 リモコン受信部
16 時計
17 制御部(番組録画手段、非保護対象番組検索手段)
20 ハードディスク(記録媒体)
90 外部装置
91 ディスプレイ
92 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビジョン放送局から放送されるテレビジョン番組を録画し、録画したテレビジョン番組を再生する録画再生装置において、
テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組を本装置に内蔵の記録媒体に録画する番組録画手段と、
前記記録媒体に録画されているテレビジョン番組のうち、1クール分以上録画されている同じシリーズの番組を保護対象番組とし、保護対象番組以外の番組を非保護対象番組として検索する非保護対象番組検索手段とを備え、
前記番組録画手段は、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組を前記記録媒体に録画するときに、前記記録媒体の空き領域の残量が不足すると、前記非保護対象番組検索手段により検索された非保護対象番組の録画されている領域を空き領域として、この空き領域にテレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組を録画する、ことを特徴とする録画再生装置。
【請求項2】
前記番組録画手段は、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組を前記記録媒体に録画するときに、前記記録媒体の空き領域の残量が不足すると、前記非保護対象番組検索手段により検索された非保護対象番組のうち、録画日時の最も古い番組の録画されている領域を空き領域として、この空き領域にテレビジョン放送局から放送されているテレビジョン番組を録画する、ことを特徴とする請求項1に記載の録画再生装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−16996(P2013−16996A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147649(P2011−147649)
【出願日】平成23年7月1日(2011.7.1)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】