説明

防護柵

【課題】防護柵に車両による衝撃が加わった際の、衝突荷重を吸収させると共に、防護柵用支柱のベース部の捲り上げについての対策が講じられた支柱を備えた防護柵を提供する。
【解決手段】前記後フランジ部5は、前記前フランジ部4の横ビーム取付板部45と相対向して上方に向けて立ち上がる支持板部51の下端を屈曲部52として、この屈曲部52から後方側に下り傾斜状で張り出された張出板部53が形成され、該張出板部53の下端がベース部3の上面31に取付けられているため、後フランジ部5は下端、すなわち張出板部53の下端で傾倒されず、前記屈曲部52を支点にして後方側に傾倒されることから、ベース部3の前側部分を捲り上げる方向の力が低減され、前側部分の捲り上げが抑制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に道路や橋梁の側縁の地覆部上に設けられた支柱に横ビームが取付けられた防護柵に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、支柱に横ビームが取付けられて形成された防護柵の支柱として、例えば、道路に面する前面フランジと、この前面フランジの後方に配置された前記前面フランジより細幅の後面フランジと、前面フランジと後面フランジとを繋ぐウェブとを備え、そして前面フランジは下端が溶接によりベース部(後記の特許文献1では台座と称している。)の前端面に取付けられ、また後面フランジはその下端が前記ベース部の上面に取付けられると共に、前記ベース部には後面フランジを挟んでその前後部にそれぞれ2個一対のボルト挿通孔が設けられ、該ボルト挿通孔にアンカーボルトを挿通して、道路に固定するようになされた防護柵用支柱を備えた防護柵が開示されている(特許文献1の図2、4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−138425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載された防護柵用支柱は、後面フランジの幅を前面フランジより細幅として、車両等の衝突によって、この支柱の前面フランジに後方向の衝突荷重が作用した場合に、該支柱を後方側に傾倒させることにより、該衝突荷重を吸収させ、もって衝突車両が受ける衝撃や損傷を緩和するようにしたものと思われる。
【0005】
しかしながら、上記支柱は、前面フランジの下端がベース部の前端面に取付けられているため、車両が衝突して前面フランジを後方側に傾倒させる荷重が加わった場合に、前面フランジからはベース部の前端部を捲り上げる方向の力が強く加わり、またベース部は2個一対のボルト挿通孔が後面フランジを挟んで前後部にそれぞれ形成され、このボルト挿通孔に挿通された計4個のアンカーボルトによって、道路に固定するようになされているが、車両が衝突して後面フランジを後方側に傾倒させる荷重が加わった場合に、この後面フランジを支点としてベース部の前側部分を捲り上げる方向の力が加わることから、このベース部の前側部分を捲り上げる方向の力に対しては、後面フランジと前面フランジとの間に設けられた前部のボルト挿通孔に挿通された2個のアンカーボルトが主に受けることとなり、この前部の2個のアンカーボルトに強い力が加わると思われる。
【0006】
したがって、上記防護柵用支柱においては、前面フランジによるベース部の前端部の捲り上げや、後面フランジを支点としてベース部の前側部分の捲り上げによる前部のアンカーボルトに加わる強い力に対して、対策を講じるための設計上の工夫が必要であると思われる。
【0007】
本発明は、前記の如き問題点を解消し、防護柵に車両による衝撃が加わった際の、衝突荷重を吸収させると共に、防護柵用支柱のベース部の捲り上げについての対策が講じられた支柱を備えた防護柵を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。
すなわち、本発明に係る第一の防護柵は、道路側縁の地覆部に立設された支柱の間に横ビームが取付けられた防護柵であって、前記支柱は、支柱本体と平板状のベース部とを備え、前記支柱本体は、前後に相対する前フランジ部及び後フランジ部と、前後両フランジ部を連結する連結板部とからなる断面略H型となされ、前記前フランジ部は、その下端がベース部の上面に取付けられると共に、横ビームが取付けられる横ビーム取付板部が上方に向けて立ち上げられ、前記後フランジ部は、前記前フランジ部の横ビーム取付板部と相対向して上方に向けて立ち上がる支持板部が前フランジ部の幅より細幅で形成されると共に、下部において前記支持板部より後方側に張り出された張出板部の下端がベース部の上面に取付けられ、前記ベース部は、前後部にそれぞれ設けられたアンカーボルト挿通用孔にアンカーボルトが挿通されて地覆部に固定されると共に、前後部の前記アンカーボルト挿通用孔のいずれもが、ベース部の上面にそれぞれ取付けられた前フランジ部の下端と後フランジ部の張出板部の下端との間に設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
また本発明に係る第二の防護柵は、前記構成に加えて、前記前フランジ部は、ベース部の上面に下端が取付けられて前記上面から垂直に立ち上がる垂直立上部と、該垂直立上部の上端を第1の屈曲部として、この第1の屈曲部から斜め後方に向けて傾斜状に立ち上がる傾斜部と、該傾斜部の上端を第2の屈曲部として、この第2の屈曲部から上方に向けて立ち上がる横ビーム取付板部とを備え、前記後フランジ部は、前記前フランジ部の横ビーム取付板部と相対向して上方に向けて立ち上がる支持板部の下端を屈曲部として、この屈曲部から後方側に下り傾斜状で張り出された張出板部が形成され、該張出板部の下端がベース部の上面に取付けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る第一の防護柵によれば、支柱において、前フランジ部の横ビーム取付板部と相対向して形成された後フランジ部の支持板部が、前フランジ部の幅より細幅で形成しているので、車両等の衝突によって、前面フランジに後方向の衝突荷重が作用した場合に、支柱が後方側に傾倒され、この傾倒によって、衝突荷重が吸収されて、衝突車両が受ける衝撃や損傷が緩和される。
【0011】
また前フランジ部の下端はベース部の前端面に取付けられておらず、ベース部の上面に取付けられているので、車両が衝突して前面フランジを後方側に傾倒させる荷重が加わった場合においても、ベース部の前端部を捲り上げる方向の力が強く加わらず、ベース部の前端部の捲り上げが抑制される。
【0012】
さらに、ベース部の前後部にそれぞれ設けられたアンカーボルト挿通用孔のいずれもが、ベース部の上面にそれぞれ取付けられた前フランジ部の下端と後フランジ部の張出板部の下端との間に設けられているので、車両が衝突して後フランジ部を後方側に傾倒させる荷重が加わった場合において、この後フランジ部を支点としてベース部の前側部分を捲り上げる方向の力が加わっても、このベース部の前側部分を捲り上げる方向の力を、前後部のアンカーボルト挿通用孔に挿通された少なくとも4個のアンカーボルトが受けることとなるので、各アンカーボルトが受ける力が分散され、前部のアンカーボルトに極端な強い力が加わると言った不都合がなくなる。
【0013】
次に本発明に係る第二の防護柵によれば、前フランジ部に前記構成の第1の屈曲部と第2の屈曲部とが形成されているので、車両等の衝突によって、前フランジ部に後方向の衝突荷重が作用した場合に、第1の屈曲部及び第2の屈曲部の部分が後方側に引き伸ばされて、効果的に支柱が後方側に傾倒される。
【0014】
また後フランジ部は、前記構成の屈曲部が形成されると共に、この屈曲部から後方側に下り傾斜状で張り出された張出板部が形成されているので、後フランジ部は下端、すなわち張出板部の下端で傾倒されず、前記屈曲部を支点にして後方側に傾倒されることから、ベース部の前側部分を捲り上げる方向の力が低減され、前側部分の捲り上げが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る防護柵において実施の一形態を示す、(イ)は正面図、(ロ)は側面図である。
【図2】図1に示す実施形態における支柱の、(イ)は正面図、(ロ)は側面図、(ハ)は背面図、(ニ)は平面図である。
【図3】(イ)は図2(ロ)のA−A断面図、(ロ)は図2(ロ)のB−B断面図である。
【図4】図1に示す実施形態における支柱下部近傍の、(イ)は正面図、(ロ)は側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照し、具体的に説明する。
図面において、1は道路側縁の地覆部に立設された支柱、2は支柱1の間に架設された横ビームであり、本発明に係る防護柵Pは支柱1と横ビーム2とを備え、更に支柱1は、地覆部に固定されるベース部3と、ベース部3上面に取付けられる前後フランジ部4,5及びその間に配置される連結板部6とを備える支柱本体7とを備えている。
【0017】
支柱1は、図1に示すように、車両が車道から飛び出すのを防止するための防護柵Pにおいて、横ビーム2を支持するものであり、道路や橋梁の側縁に形成される地覆部に立設されている。
【0018】
横ビーム2は、支柱1の間に取付けられるものであり、車両が衝突した際の衝撃に必要な強度を考慮すると、強度的に安定しておりコストの安い鋼材を適宜加工したものが好適に用いられる。尚、耐食性を向上させるために、鋼材に亜鉛めっきや塗装を施してもよい。又、本実施形態では、横ビーム2の断面形状は、円形であるが方形状或いは矩形状でもよい。
【0019】
支柱1は、支柱本体7と該支柱本体7をその上面に立設するための台座となるベース部3とを備え、前記支柱本体7は、前後に相対する前フランジ部4及び後フランジ部5と、前後両フランジ部4、5を連結する連結板部6とからなる断面略H型となされ、その下端が地覆部に固定されるベース部3上面に取付けられている。
【0020】
前フランジ部4は、上下方向が長辺となり、左右方向が短辺となる下端から上端に至るほぼ等幅の正面視縦長の長方形板状体であり、上部に横ビーム取付板部45が設けられ、その横ビーム取付板部45に防護柵Pの横ビーム2が取付けできるように構成されている。
【0021】
かかる前フランジ部4の構成を詳細に説明すると、本実施形態では、ベース部3の上面31に下端が取付けられて該上面31から垂直に立ち上がる垂直立上部41と、該垂直立上部41の上端を第1の屈曲部42として、この第1の屈曲部42から斜め後方に向けて傾斜状に立ち上がる傾斜部43と、該傾斜部43の上端を第2の屈曲部44として、この第2の屈曲部44から上端に向けて垂直に立ち上がる横ビーム取付板部45とが形成され、そして前記横ビーム取付板部45に横ビーム2が取付けられている。したがって、第1の屈曲部42は第2の屈曲部44より前方側に位置している。また、垂直立上部41の下端がベース部3の上面31の前方側に溶接等による接合手段を介して取付けられている。
【0022】
前記横ビーム取付板部45は、前面に横ビーム2が取付け可能な取付部45aが設けられている。本実施形態では、取付部45aは、横ビーム取付板部45において後方側に凹んだ側面視凹円弧状に形成され、その凹円弧状の取付部45aに横ビーム2の背面側が当接されてボルト・ナットで固定されている。尚、取付部45aの他の実施形態としては、横ビーム取付板部45に別体の取付具を取付け、これを取付部45aとして横ビーム2を取付ける形態を挙げることができる。さらに、前フランジ部4の上端には、最上段の横ビーム2を固定するための凹状の受け部45bが形成されている。
【0023】
尚、前フランジ部4の形態は本実施形態に限られるものではない。垂直立上部41、傾斜部43、横ビーム取付板部45とが側面視において連続的な緩やかな曲面に接合されたものでもよく、或いは、側面視において略直線上に接合されたものでもよい。又、複数の部材を接合させてもよく、1個の板材を折り曲げ加工して形成したものを用いてもよい。
【0024】
次に、後フランジ部5は上下方向が長辺となり左右方向が短辺となる正面視縦長の長方形板状体であり、該後フランジ部5の横幅は、下端から上端に至る略等幅であって、かつ前記前フランジ部4の横幅よりも細幅で形成されていると共に、前記前フランジ部4の横ビーム取付板部45と相対向して上方に向けてほぼ上端まで立ち上がる支持板部51が形成され、その支持板部51の下端を屈曲部52として、該屈曲部52から後方側に下り傾斜状で張り出された張出板部53が延設され、該張出板部53の下端がベース部3の上面31に溶接等の適宜手段で取付けられている。
【0025】
尚、後フランジ部5の形態は本実施形態に限られるものではない。張出板部53と支持板部51とが側面視において連続的な緩やかな曲面に接合されたものでもよく、或いは、側面視において略直線上に接合されたものでもよい。又、複数の部材を接合させてもよく、1個の板材を折り曲げ加工して形成したものを用いてもよい。
【0026】
連結板部6は、上下方向が長辺となり前後方向が短辺となる板状体であって、前フランジ部4と後フランジ部5とを連結すべく前後フランジ部4、5の間に配置されており、連結板部6の前端面部61が前フランジ部4の背面の上下に亘って接続され、後端面部62が後フランジ部5の前面の上下に亘って接続されている。また、連結板部6の下端面部63は、前後端部が切欠かれ、その残余の中央部分がベース部3の上面31に取付けられている。そして、連結板部6を挟んで、ベース部3の左右のアンカーボルト挿通用孔34、35が配置されている。
【0027】
ベース部3は、平板状に構成されており、その上面31及び下面32は平面であり互いに平行となっている。そしてベース部3には、地覆部に支柱1を立設させるために、地覆部上面から上方に突設されたアンカーボルトBが挿通可能なアンカーボルト挿通用孔33、34が上下方向に貫通して設けられている。
【0028】
アンカーボルト挿通用孔33、34は、ベース部3の上面31に取付けられた前フランジ部4の下端である垂直立上部41の下端と後フランジ部5の下端である張出板部53の下端との間の前部と後部とにおいて、それぞれ、支柱本体7の連結板部6を挟んで、ベース部3の左右に離間して少なくとも2個ずつ形成されている。すなわち、ベース部3の上面31に取付けられた前フランジ部4の垂直立上部41の下端と後フランジ部5の張出板部53の下端との間において、垂直立上部41の後方側に前部のアンカーボルト挿通用孔33が左右に離間して2個形成され、張出板部53の前方側に後部のアンカーボルト挿通用孔34が左右に離間して2個形成されている。
【0029】
したがって、車両が衝突して後フランジ部5を後方側に傾倒させる荷重が加わった場合において、後フランジ部5を支点としてベース部3の前側部分を捲り上げる方向の力が加わっても、この力を、この前後部のアンカーボルト挿通用孔33、34に挿通された少なくとも4個のアンカーボルトBが受けることとなる。なお本実施形態では、アンカーボルト挿通用孔33、34は、前後方向に長軸となる長孔であるが、これに限定されず、左右方向に長軸となる長孔であってもよく、或いは、円孔であってもよい。
【0030】
また前記アンカーボルト挿通用孔33、34は、前フランジ部4の垂直立上部41の下端と後フランジ部5の張出板部53の下端との間において、少なくとも前後に2個ずつ計4個のアンカーボルトが挿通できるようになされていればよく、それ以上の数のアンカーボルト挿通用孔を形成していてもよい。また図4(ロ)に示す如く、地覆部に設置された4個のアンカーボルトBは、前側2個の方が後側2個よりも長くなされており、支柱1の前側から荷重を受けた際に、前側の長尺なアンカーボルトBにより、荷重を効果的に受け止めることができる。
【0031】
以上のような構成の支柱1は、前フランジ部4の前面を車道側に向けて、前記地覆部に埋設されたアンカーボルトBをベース部3のアンカーボルト挿通用孔33、34に挿通してナットNで締め付けることにより地覆部上に設置され、前フランジ部4の横ビーム取付板部45に横ビーム2を取付けることにより、防護柵Pが構成される。
【0032】
かかる防護柵Pによれば、支柱1の前側から荷重を受けた際に、アンカーボルトにかかる力が分散されるので、前フランジ部4及び後フランジ部5の傾倒時によるアンカーボルトBにかかる引抜き力を緩和することができる。
【0033】
尚、本実施形態では、前フランジ部4及び後フランジ部5の横幅が上下方向全域に亘って一定幅である場合について説明したが、これに限ったものではなく、いずれか一方、又は両方とも、例えば上側ほど幅狭となる場合など一定幅でなくてもよい。
【0034】
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記の実施形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲内である。例えば、前フランジ部4の垂直立上部41、横ビーム取付板部45及び後フランジ部5の支持板部53については、ベース部3と直角となされることには限定されず、前フランジ部4の垂直立上部41及び横ビーム取付板部45については、後フランジ部5側に傾斜して形成されていてもよく、また後フランジ部5の支持板部51についても、前フランジ部5側に傾斜して形成されていてもよい。
【0035】
そして図2に記載の、ベース部3の後端と後フランジ部5の張出板部53下端との距離Tが20mm以下であり、かつ後フランジ部5の屈曲部52の角度αが140°〜170°の範囲である時、後フランジ部5が張出板部53の下端で傾倒されず、屈曲部52を支点にして後方側に良好に傾倒される。なおベース部3の後端と後フランジ部5の張出板部53下端との距離Tについては、支柱の製造上、10mm以上とするのが好ましい。
【符号の説明】
【0036】
1 支柱
2 横ビーム
3 ベース部
31 上面
32 下面
33 アンカーボルト挿通用孔
34 アンカーボルト挿通用孔
4 前フランジ部
41 垂直立上部
42 第1の屈曲部
43 傾斜部
44 第2の屈曲部
45 横ビーム取付板部
5 後フランジ部
51 支持板部
52 屈曲部
53 張出板部
6 連結板部
7 支柱本体
B アンカーボルト
N ナット
P 防護柵

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路側縁の地覆部に立設された支柱の間に横ビームが取付けられた防護柵であって、前記支柱は、支柱本体と平板状のベース部とを備え、前記支柱本体は、前後に相対する前フランジ部及び後フランジ部と、前後両フランジ部を連結する連結板部とからなる断面略H型となされ、前記前フランジ部は、その下端がベース部の上面に取付けられると共に、横ビームが取付けられる横ビーム取付板部が上方に向けて立ち上げられ、前記後フランジ部は、前記前フランジ部の横ビーム取付板部と相対向して上方に向けて立ち上がる支持板部が前フランジ部の幅より細幅で形成されると共に、下部において前記支持板部より後方側に張り出された張出板部の下端がベース部の上面に取付けられ、前記ベース部は、前後部にそれぞれ設けられたアンカーボルト挿通用孔にアンカーボルトが挿通されて地覆部に固定されると共に、前後部の前記アンカーボルト挿通用孔のいずれもが、ベース部の上面にそれぞれ取付けられた前フランジ部の下端と後フランジ部の張出板部の下端との間に設けられていることを特徴とする防護柵。
【請求項2】
前記前フランジ部は、ベース部の上面に下端が取付けられて前記上面から垂直に立ち上がる垂直立上部と、該垂直立上部の上端を第1の屈曲部として、この第1の屈曲部から斜め後方に向けて傾斜状に立ち上がる傾斜部と、該傾斜部の上端を第2の屈曲部として、この第2の屈曲部から上方に向けて立ち上がる横ビーム取付板部とを備え、前記後フランジ部は、前記前フランジ部の横ビーム取付板部と相対向して上方に向けて立ち上がる支持板部の下端を屈曲部として、この屈曲部から後方側に下り傾斜状で張り出された張出板部が形成され、該張出板部の下端がベース部の上面に取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の防護柵。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−102490(P2012−102490A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−250366(P2010−250366)
【出願日】平成22年11月9日(2010.11.9)
【出願人】(000002462)積水樹脂株式会社 (781)
【Fターム(参考)】