説明

電力供給システムおよび車両

【課題】外部電源の停電時に車両からの電力を車両外部の負荷へ確実に供給可能な電力供給システムおよび車両を提供する。
【解決手段】電力供給システムは、車両10と、車両10からの電力を車両外部の負荷装置400に供給するための給電装置200,300とを備える。車両10は、発電部100,135と、発電部100,135からの電力を給電装置200,300へ供給するための給電部120と、外部電源500の停電時、発電部100,135からの電力を負荷装置400の駆動電力に変換するように、給電部120を制御するためのECU130とを含む。ECU130は、外部電源500の停電時、電圧および周波数の少なくとも一方が互いに異なる複数の仕様の電力を所定の順序に従って供給するように給電部120を制御し、かつ、負荷装置400が起動したときに負荷装置400に供給される電力の仕様を負荷仕様として検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電力供給システムおよび車両に関し、より特定的には、車両からの電力を車両外部の負荷へ供給するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電動機によって車両駆動力を発生可能に構成された、電気自動車、ハイブリッド自動車および燃料電池自動車等の車両では、当該電動機を駆動するための電力を蓄積する蓄電装置が搭載されている。このような車両では、発進時や加速時などに蓄電装置から電動機に電力を供給して車両駆動力を発生する一方で、降坂走行時や減速時などに電動機の回生制動により発生した電力を蓄電装置に供給する。
【0003】
このような車両において、商用系統電源などの車両外部の電源(以下、単に「外部電源」とも称する)と電気的に接続されて蓄電装置の充電(以下、単に「外部充電」とも称する)が可能な構成が提案されている。たとえば、家屋に設けられたコンセントと車両に設けられた充電口とを充電ケーブルで接続することにより、一般家庭の電源から蓄電装置の充電が可能な、いわゆるプラグイン・ハイブリッド車が知られている。これにより、ハイブリッド自動車の燃料消費効率を高めることができる。
【0004】
このような外部充電が可能な車両においては、スマートグリッドなどに見られるように、車両を電力供給源として考え、車両外部の負荷に対して車両から電力を供給する構想が検討されている。
【0005】
たとえば特開2010−154637号公報(特許文献1)は、電源を備えた車両と家屋とを電源ケーブルによって接続することにより、車両と家屋との間で双方向に電力供給が可能な電力供給システムを開示する。特許文献1においては、車両には、電力供給を制御するためのコントローラが設けられる。この車両のコントローラは、家屋に設けられたコントローラとの間で電源ケーブルを含む電力線にデータを重畳させて通信を行なう。車両のコントローラは、車両と家屋とが電源ケーブルによって接続されると、家屋のコントローラから送信される家屋における商用電源の電圧、車両用電源の充電状態などに基づいて、車両用電源から家屋に電力を供給するプラグアウト電力供給と、家屋用電源から車両に電力を供給するプラグイン電力供給とを切換える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−154637号公報
【特許文献2】特開2001−008380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の特許文献1のように、車両用電源から家屋に電力の供給が可能な構成においては、商用電源の停電が発生した場合には、車両を商用電源の非常用電源として用いて家屋に電力を供給することが考えられる。しかしながら、特許文献1では、商用電源の停電時には家屋のコントローラの動作が停止(シャットダウン)してしまうため、車両のコントローラに対して家屋における商用電源の電圧を送信することができない。このような事態となると、車両のコントローラは、家屋用電源の状態を知ることができないため、車両用電源から家屋に供給すべき電力の仕様(供給電力の周波数および電圧)を決定することができない。その結果、車両は、車両用電源の電力を家屋内の家電製品を駆動するのに適した電力に変換することができず、車両用電源から家屋に電力を供給することが困難となる。
【0008】
それゆえ、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、外部電源の停電時に車両からの電力を車両外部の負荷へ確実に供給可能な電力供給システムおよび車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明のある局面に従えば、電力供給システムは、車両と、車両からの電力を車両の外部の負荷に供給するための給電装置とを備える。負荷は、外部電源から電力の供給を受ける一方で、外部電源の停電時には車両からの電力を受けて駆動するように構成される。車両は、発電部と、発電部からの電力を給電装置へ供給するための給電部と、外部電源の停電時、発電部からの電力を負荷の駆動電力に変換するように、給電部を制御するための制御装置とを含む。制御装置は、外部電源の停電時、電圧および周波数の少なくとも一方が互いに異なる複数の仕様の電力を所定の順序に従って供給するように給電部を制御し、かつ、負荷が起動したときに負荷に供給される電力の仕様を負荷の駆動電力に関する仕様として検出する。制御装置は、検出した駆動電力に関する仕様に基づいて給電部を制御する。
【0010】
好ましくは、制御装置は、一の仕様の電力を供給するごとに負荷が起動したか否かを判定し、負荷が起動したと判定されたときに負荷に供給される電力の仕様を、負荷の駆動電力に関する仕様として検出する。
【0011】
好ましくは、所定の順序は、電圧が低い仕様の電力から順に負荷に供給されるように設定される。
【0012】
この発明の別の局面に従えば、車両の外部の負荷に電力を供給するための車両であって、発電部と、発電部からの電力を負荷へ供給するための給電部と、外部電源の停電時、発電部からの電力を負荷の駆動電力に変換するように、給電部を制御するための制御装置とを備える。制御装置は、外部電源の停電時、電圧および周波数の少なくとも一方が異なる複数の仕様の電力を所定の順序に従って供給するように給電部を制御し、かつ、負荷が起動したときに負荷に供給されている電力の仕様を負荷の駆動電力に関する仕様として検出する。制御装置は、検出した駆動電力に関する仕様に基づいて給電部を制御する。
【0013】
好ましくは、制御装置は、一の仕様の電力を供給するごとに負荷が起動したか否かを判定し、負荷が起動したと判定されたときに負荷に供給される電力の仕様を、負荷の駆動電力に関する仕様として検出する。
【0014】
好ましくは、所定の順序は、電力が低い仕様の電力から順に負荷に供給されるように設定される。
【0015】
好ましくは、発電部は、再充電可能な蓄電装置を含む。給電部は、蓄電装置から放電される電力を負荷の駆動電力に変換する。
【0016】
好ましくは、車両は、駆動力源としての内燃機関をさらに含む。発電部は、再充電可能な蓄電装置と、内燃機関の出力を用いて発電するように構成された発電機とを含む。給電部は、蓄電装置から放電される電力および発電機によって発電された電力の少なくとも一方を負荷の駆動電力に変換する。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、外部電源の停電時、車両からの電力を車両外部の負荷へ確実に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態に従う電力供給システムの概略構成図である。
【図2】図1における車両の構成を説明する図である。
【図3】外部電源が停電している場合の電力供給システムを示す図である。
【図4】本発明の実施の形態による電力供給システムの非常用発電モードでの動作を説明する図である。
【図5】車両の記憶部に格納されている送電パターンの一例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態による電力供給システムにおける車両の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態に従う電力供給システムの概略構成図である。
図1を参照して、電力供給システムは、車両10と、充電スタンド200と、HEMS(Home Energy Management System)300と、負荷装置400と、車両10の外部の電源(以下、「外部電源」とも称する)500と、配電盤510とを備える。
【0021】
本発明の実施の形態に従う車両10は、外部電源500によって車載蓄電装置を充電可能な、いわゆる、プラグインタイプの電動車両である。なお、電動車両の構成は、車載蓄電装置からの電力によって走行可能であれば、その構成は特に限定されるものではない。車両10には、たとえばハイブリッド自動車、電気自動車および燃料電池自動車などが含まれる。
【0022】
車両10は、蓄電装置100と、動力出力装置135と、車両10の全体動作を制御するためのECU(Electronic Control Unit)130と、通信部140と、記憶部145(図2参照)とを含む。
【0023】
蓄電装置100は、再充電可能に構成された電力貯蔵要素であり、代表的には、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの二次電池が適用される。あるいは、電気二重層キャパシタなどの電池以外の電力貯蔵要素によって、蓄電装置100を構成してもよい。図1には、車両10のうちの蓄電装置100の充放電制御に関連するシステム構成が記載されている。蓄電装置100には、蓄電装置100の電圧および電流を検出するための電池センサ(図示せず)が設けられる。
【0024】
監視ユニット105(図2参照)は、蓄電装置100に設けられた電池センサの出力に基づいて、蓄電装置100の状態値を検出する。すなわち、状態値は、蓄電装置100の電圧および/または電流を含む。上述のように、蓄電装置100として代表的に二次電池が用いられるため、蓄電装置100の電圧および電流について、以下では電池電圧および電池電流とも称する。また、電池電圧および電池電流を包括的に「電池データ」とも総称する。
【0025】
動力出力装置135は、蓄電装置100に蓄えられた電力を用いて車両10の駆動力を発生する。具体的には、動力出力装置135は、ECU130からの駆動指令に基づいて車両10の駆動力を発生し、その発生した駆動力を車両10の駆動輪(図示せず)へ出力する。なお、駆動指令は、車両10の走行中において、要求された車両駆動力あるいは車両制動力に基づいて生成される制御指令である。具体的には、ECU130は、車両10の車両状態やドライバ操作(アクセルペダルの踏込み量、シフトレバーのポジション、ブレーキペダルの踏込み量など)に応じて、車両10全体で必要な車両駆動力および車両制動力を算出する。そして、ECU130は、要求された車両駆動力または車両制動力を実現するように、動力出力装置135の駆動指令を生成する。
【0026】
また、動力出力装置135は、ECU130から発電指令を受けると、車両外部の負荷装置400へ供給するための電力を発生し、その発生した電力を給電部120へ出力する。なお、発電指令は、後述する非常用発電モードにおいて、負荷装置400へ供給する電力の発生を指示するための制御指令である。
【0027】
図2を参照して、車両10(図1)の構成についてさらに説明する。
図2を参照して、動力出力装置135は、電力変換ユニット(PCU:Power Control Unit)150と、モータジェネレータ160,165と、動力伝達ギヤ175と、エンジン170と、駆動輪180とを含む。
【0028】
PCU150は、蓄電装置100に接続される。蓄電装置100は、車両10の駆動力を発生させるための電力をPCU150に供給する。また、蓄電装置100は、モータジェネレータ160,165で発電された電力を蓄電する。具体的には、PCU150は、コンバータ152と、インバータ154,156と、コンデンサC1,C2とを含む。
【0029】
コンバータ152は、ECUからの制御信号PWCに基づいて、電力線PL1およびNL1と電力線PL2およびNL1の間で電圧変換を行なう。
【0030】
インバータ154,156は、電力線PL2およびNL1に対して並列に接続される。インバータ154,156は、ECU130からの制御信号PMI1,PMI2に基づいて、コンバータ152から供給される直流電力を交流電力に変換し、モータジェネレータ160,165をそれぞれ駆動する。
【0031】
コンデンサC1は、電力線PL1およびNL1の間に設けられ、電力線PL1およびNL1の間の電圧変動を減少させる。
【0032】
モータジェネレータ160,165は、交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。
【0033】
モータジェネレータ160,165の出力トルクは、減速機や動力分割機構によって構成される動力伝達ギヤ175を介して駆動輪180に伝達されて、車両10を走行させる。モータジェネレータ160,165は、車両10の回生制動時には、駆動輪180の回転力によって発電することができる。そして、その発電電力は、PCU150によって蓄電装置100の充電電力に変換される。
【0034】
また、モータジェネレータ160,165は、動力伝達ギヤ175を介してエンジン170とも結合される。そして、ECU130により、モータジェネレータ160,165およびエンジン170が協調的に動作されて必要な車両駆動力が発生される。さらに、モータジェネレータ160,165は、エンジン170の回転により発電が可能であり、この発電電力を用いて蓄電装置100を充電することができる。なお、本実施の形態においては、モータジェネレータ165を専ら駆動輪180を駆動するための電動機として用い、モータジェネレータ160を専らエンジン170により駆動される発電機として用いるものとする。
【0035】
なお、図2においては、モータジェネレータが2つ設けられる構成が例示されるが、モータジェネレータの数はこれに限定されず、モータジェネレータが1つの場合、あるいは2つより多くのモータジェネレータを設ける構成としてもよい。
【0036】
また、本実施の形態においては、車両10は、上述のように、ハイブリッド自動車を例として説明するが、車両10の構成が、エンジン170により駆動される発電機からの発電電力、および/または、蓄電装置100からの電力を用いて車両外部の負荷装置へ電力の供給が可能な車両であればその構成は限定されない。すなわち、車両10は、図2のようなエンジンおよび電動機により車両駆動力を発生するハイブリッド自動車のほかに、車両駆動力は発生しないがエンジンにより発電を行なう発電機が設けられる車両、エンジンを搭載しない電気自動車あるいは燃料電池自動車などを含む。
【0037】
車両10は、外部電源500からの電力によって蓄電装置100を充電するための構成として、車両10のボディーに設けられたインレット112と、充電部110と、充電リレー116とをさらに含む。なお、外部電源500は、代表的には単相交流の商用系統電源により構成される。ただし、商用系統電源に代えて、もしくは商用系統電源に加えて、住宅の屋根などに設置された太陽電池パネルによる発電電力によって外部電源の電力が供給されてもよい。
【0038】
インレット112には、充電ケーブル214の充電コネクタ212が接続される。そして、外部電源500からの電力が、充電ケーブル214を介して車両10に伝達される。
【0039】
充電部110は、外部電源500からの電力を受けて蓄電装置100を充電するための装置である。充電部110は、インレット112と蓄電装置100との間に設けられる。充電部110は、ECU130からの制御指令PWD1に従って、充電ケーブル214を介して、インレット112を経由して伝達された外部電源500からの交流電力を、蓄電装置100を充電するための直流電力に変換する。
【0040】
充電部110と蓄電装置100との間には、電力線PL3およびNL3に介挿接続された充電リレー116が設けられる。充電リレー116は、ECU130からのリレー制御信号SE1に応答して、オンオフされる。充電リレー116は、蓄電装置100の充電経路を遮断可能な開閉装置の代表例として用いられる。すなわち、任意の形式の開閉装置を充電リレー116に代えて適用することができる。
【0041】
ECU130は、外部電源500による蓄電装置100の充電時、充電部110を制御するための制御指令PWD1を生成し、その生成した制御指令PWD1を充電部110へ出力する。このとき、ECU130は、充電ケーブル214の電線部に設けられた、外部電源500からの電力の供給および遮断を切換えるための充電回路遮断装置(図示せず)から受けるパイロット信号に基づいて、外部電源500の種類を特定し、その特定された外部電源500の種類に応じて充電部110を制御する。
【0042】
また、車両10は、車両外部の負荷装置400(図1)へ電力を供給するための構成として、車両10のボディーに設けられたインレット122と、給電部120と、給電リレー126とをさらに含む。
【0043】
インレット122には、給電ケーブル224の給電コネクタ222が接続される。そして、蓄電装置100からの放電電力、および/または動力出力装置135(モータジェネレータ160)からの発電電力が、給電ケーブル224を介して負荷装置400に伝達される。すなわち、蓄電装置100および/または動力出力装置135(モータジェネレータ160)は、車両外部への供給電力を発生するための「発電部」を構成する。
【0044】
給電部120は、蓄電装置100からの放電電力および/または動力出力装置135からの発電電力を受けて車両外部の負荷装置400へ給電するための装置である。給電部120は、ECU130からの制御指令PWD2に従って、電力線PL3およびNL3を経由して伝達された蓄電装置100からの放電電力および/または動力出力装置135からの発電電力(いずれも直流電力)を、車両外部の負荷装置400を駆動するための交流電力に変換する。
【0045】
給電部120と蓄電装置100との間には、電力線PL3およびNL3に介挿接続された給電リレー126が設けられる。給電リレー126は、ECU130からのリレー制御信号SE2に応答して、オンオフされる。給電リレー126は、蓄電装置100および/または動力出力装置135からの放電経路を遮断可能な開閉装置の代表例として用いられる。すなわち、任意の形式の開閉装置を給電リレー126に代えて適用することができる。
【0046】
ECU130は、いずれも図1および図2には図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置および入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力や各機器への制御信号の出力を行なうとともに、車両10および各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアにより処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
【0047】
ECU130は、監視ユニット105からの電池データ(電池電圧および電池電流)に基づいて、蓄電装置100の充電状態(SOC:State of Charge)を演算する。SOCは、満充電容量に対する現在の残容量を百分率(0〜100%)で示したものである。なお、蓄電装置100のSOCの算出については、公知の任意の手法を適用できるので、詳細な説明は省略する。
【0048】
ECU130は、PCU150、充電部110、充電リレー116、給電部120および給電リレー126を制御するための制御指令を生成して出力する。
【0049】
ECU130は、通信部140を介して、車両外部の充電スタンド200およびHEMS300にそれぞれ設けられた通信部240,350との間で無線または有線により通信する。そして、ECU130は、充電スタンド200およびHEMS300の通信部240,350から送信された情報を記憶部145に格納する。
【0050】
なお、車両10、充電スタンド200およびHEMS300の間の通信には、電力線通信(PLC:Power Line Communication)を用いることができる。この場合、通信部140,240,350はPLCユニットにより構成され、電力線を介して情報を伝達する。
【0051】
以上のように、本発明の実施の形態に従う車両10は、車載蓄電装置100を外部電源500により充電可能であるとともに、車両10から車両外部の負荷装置400へ電力を供給可能に構成される。以下の説明では、外部電源500による蓄電装置100の充電を「外部充電」とも記し、車両外部への蓄電装置100からの放電電力および/または動力出力装置135(モータジェネレータ160)により発電された電力の供給を「外部給電」とも表記する。
【0052】
なお、本実施の形態においては、外部充電を行なうことは必須ではなく、エンジンからの駆動力のみで走行する車両の場合には、外部充電を行なう構成は設けられなくてもよい。
【0053】
また、図1および図2に示す構成に代えて、外部電源と車両とを非接触のまま電磁的に結合して電力を供給する構成、具体的には外部電源側に一次コイルを設けるとともに、車両側に二次コイルを設け、一次コイルと二次コイルとの間の相互インダクタンスを利用して電力供給を行なう構成としてもよい。
【0054】
再び図1を参照して、充電スタンド200は、外部充電を行なうための、充電ケーブル214、充電コネクタ212およびリレー210を含む。また、充電スタンド200は、外部給電を行なうための、給電ケーブル224、給電コネクタ222およびリレー220を含む。充電スタンド200は、コントローラ230および通信部240をさらに含む。充電スタンド200は、給電線216,226により家屋600などの建物内に設置された配電盤510と電気的に接続される。
【0055】
充電ケーブル214の一端はリレー210に接続され、他端は充電コネクタ212に接続される。給電ケーブル224の一端はリレー220に接続され、他端は給電コネクタ222に接続される。充電ケーブル214および給電ケーブル224は充電スタンド200から分離可能であってもよい。あるいは、車両10に設けられた充電ケーブルおよび給電ケーブルを用いて充電スタンド200と車両10とを接続してもよい。
【0056】
また、図1においては、充電ケーブル214および充電コネクタ212と、給電ケーブル224および給電コネクタ222とを個別に設ける構成としているが、1つのケーブルおよび1つのコネクタを充電および給電を切替えて使用する構成としてもよい。この場合、車両10側においても、インレット112,122は、充電および給電を切替え可能な1つのインレットにまとめられる。
【0057】
外部充電時には、充電コネクタ212が車両10のインレット112に接続され、リレー210が閉じられた状態で、家屋600の配電盤510および給電線216を介して外部電源500から車両10に電力を供給する。これに対して、外部給電時には、給電コネクタ222が車両10のインレット122に接続され、リレー220が閉じられた状態で、車両10から給電線226を介して家屋600に電力を供給する。リレー210,220の開閉動作は、コントローラ230によって制御される。
【0058】
コントローラ230は、一例として、CPUなどから構成される。コントローラ230は、車両10のECU130との間で通信部240,140を介して無線もしくは有線により通信可能に構成される。また、コントローラ230は、HEMS300のCPU340との間で通信部240,350を介して無線もしくは有線により通信可能に構成される。
【0059】
コントローラ230は、リレー210および220の状態(開けられた状態か閉じられた状態か)を示す信号を、HEMS300のCPU340および車両10のECU130に送信する。すなわち、コントローラ230は、外部充電および外部給電のいずれが選択されたかを示す信号をCPU340およびECU130に送信する。
【0060】
HEMS300は、家屋600の内部または外部に設置される。HEMS300は、給電線226により配電盤510および充電スタンド200と電気的に接続される。HEMS300は、DC/ACコンバータ310と、AC/DCコンバータ320と、CPU340と、通信部350とを含む。
【0061】
AC/DCコンバータ320は、充電スタンド200から供給される交流電力を直流電力に変換する。DC/ACコンバータ310は、AC/DCコンバータ320により変換された直流電力を、交流電力に変換する。AC/DCコンバータ320およびDC/ACコンバータ310は、充電スタンド200の通信部240から送信される外部充電および外部給電のいずれが選択されたかを示す信号に基づいてCPU340が生成する制御信号により制御される。
【0062】
負荷装置400は、配電盤510を介して外部電源500から電力を受けて動作する任意の電気機器である。負荷装置400は、たとえば家屋600であってもよいし、個別の電化製品であってもよい。または、負荷装置400は、車両10以外の他の車両であってもよい。
【0063】
ここで、図1に示す電力供給システムにおいて、外部電源500が停電した場合には、負荷装置400への電力供給が遮断される。このような外部電源500の停電時には、外部電源500に代えて車両10を電力供給源とみなして、車両10から負荷装置400に電力を供給する。以下の説明では、車両10を外部電源500の非常用電源として用いて外部給電を行なうモードを「非常用発電モード」と称する。これに対して、外部電源500の正常時において外部給電および外部充電を行なうモードを「通常モード」と称する。
【0064】
非常用発電モードにおいては、給電側である車両10は、受電側である負荷装置400の仕様に合致した仕様の交流電力を発電する必要がある。この負荷装置400の仕様(以下、「負荷仕様」とも称する)は、負荷装置400の駆動電力に関する仕様であり、外部電源500の周波数および電圧を含む。一例として、外部電源500が商用系統電源である場合、通常、商用系統電源の周波数は50kHzまたは60kHzである。また、商用系統電源が生成する商用交流電圧は100Vまたは200Vである。
【0065】
通常モード時には、車両10のECU130は、通信部140,240,350を介してHEMS300および充電スタンド200との間で通信を行なうことにより、負荷仕様を取得することができる。そして、車両10は、取得した負荷仕様に応じた適切な交流電力を発生して負荷装置400に供給することができる。
【0066】
一方、外部電源500の停電発生後は、上記のような通信機能が正常に作動しなくなるため、車両10のECU130は、もはや負荷仕様を得ることができない。したがって、車両10は、負荷装置400に応じた適切な周波数および電圧の交流電力を発生して負荷装置400に供給することができない。このような外部電源500が停電した場合の問題点について、図3を用いて説明する。
【0067】
図3は、外部電源500が停電している場合の電力供給システムを示す図である。
図3を参照して、HEMS300は、負荷仕様である外部電源500の周波数および電圧を発電パラメータに設定する。発電パラメータは、通信部350,240,140を介して車両10のECU130に送信されると、ECU130によって車両10における給電動作に用いられる。具体的には、ECU130は、蓄電装置100からの放電電力を、発電パラメータにより規定される交流電力に変換して車両外部へ供給する。また、ECU130は、動力出力装置135により発電された直流電力を、発電パラメータにより規定される交流電力に変換して車両外部へ供給する。
【0068】
しかしながら、外部電源500の停電が発生すると、図3に示すように、HEMS300および充電スタンド200への電力供給が遮断されるため、HEMS300の通信部350および充電スタンド200の通信部240の動作が停止する。したがって、HEMS300または充電スタンド200から車両10へ発電パラメータを送信することができなくなる。
【0069】
一方、車両10においては、外部電源500の停電が検知されると、ECU130は、通常モードをオフ状態とする一方で、非常用発電モードをオン状態とする。そして、非常用発電モードがオンされると、ECU130は、蓄電装置100および/または動力出力装置135からの直流電力を車両外部の負荷装置400を駆動するのに適した交流電力に変換するように、給電部120における電力変換動作を制御する。しかしながら、上記のように、ECU130は、交流電力の周波数および電圧を規定するための発電パラメータを得ることができないため、給電部120を制御することができない。
【0070】
このような問題点を解消するため、本実施の形態による電力供給システムでは、外部電源500の停電によって非常用発電モードがオンすると、ECU130は、最初に、電圧および周波数の少なくとも一方が互いに異なる複数の仕様の電力を所定の順序に従って負荷装置400に供給するように給電部120を制御する。このとき、ECU130は、一の電力の仕様ごとに、負荷装置400が起動したか否かを判定する。そして、ECU130は、負荷装置400が起動したと判定されたときに負荷装置400に供給される電力の仕様を、負荷仕様として検出する。ECU130は、その検出した負荷仕様を発電パラメータとして用いて給電動作を実行する。これにより、車両10は、取得した負荷仕様に応じた適切な交流電力を発生して負荷装置400に供給することができる。
【0071】
図4は、本発明の実施の形態による電力供給システムの非常用発電モードでの動作を説明する図である。
【0072】
図4を参照して、外部電源400の停電が発生したことにより非常用発電モードがオンすると、車両10は、複数の仕様の電力を所定の順序に従って発生して負荷装置400に供給する。この複数の電力の仕様および所定の順序は、送電パターンとして予め車両10内の記憶部145に格納されている。図5には、記憶部145に格納されている送電パターンの一例を示す。
【0073】
図5を参照して、送電パターンは、周波数および電圧の少なくとも一方が異なる複数(n個(nは自然数))の仕様から構成されている。このn個の仕様は、電圧の低い仕様の電力から順に負荷装置400に供給されるように順序付けられている。さらに、各電圧において、周波数が異なる電力が負荷装置400に供給されるように設定されている。
【0074】
たとえば外部電源500が商用系統電源である場合、n個の仕様の電圧は、100Vから200Vまで所定電圧(たとえば10V)ずつ増えるように設定される。そして、電圧ごとに、周波数50kHzの電力と周波数60kHzの電力とが含まれる。なお、図5では、周波数50kHzの電力が周波数60kHzの電力よりも順番が先となるように設定されているが、この順序は逆であってもよい。
【0075】
図5に示すように、電圧の低い仕様の電力から順に負荷装置400に供給することにより、負荷装置400にいきなり過大な電圧が入力されて、負荷装置400が損傷するのを防止することができる。また、負荷装置400に供給する電力の電圧を徐々に増加させることにより、電力の仕様を変えたときに負荷装置400への供給電圧が急変して、負荷装置400に大きな損傷を与えるのを防止することができる。
【0076】
図4に戻って、ECU130は、送電パターンに従って負荷装置400に電力が供給されるように、給電部120における電力変換動作を制御する。給電部120によって生成され、車両外部に出力された電力は、HEMS300を経由して負荷装置400に供給される。
【0077】
このとき車両外部では、負荷装置400に供給される電力の仕様が、負荷装置400の仕様(負荷仕様)と一致する場合には、負荷装置400に電源が投入されて負荷装置400が起動する。そして、負荷装置400が起動することによって、車両10と負荷装置400との間に通電経路が形成されて、この通電経路に電流が流れる。
【0078】
車両10においては、ECU130は、この通電経路が形成されたか否かを、給電部120とインレット122との間に配設された電力線に介挿された電流センサ190により検出する。具体的には、電流センサ190は、電力線を流れる電流IACを検出し、その検出値をECU130へ出力する。ECU130は、電流IACが零である場合、すなわち、通電経路が形成されていない場合には、負荷装置400が起動していないと判断する。
【0079】
一方、電流IACが零でない場合、すなわち、通電経路が形成されている場合には、ECU130は、負荷装置400が起動したと判断する。ECU130は、負荷装置400が起動したと判断されたときに負荷装置400に供給されている電力の仕様(周波数および電圧)を負荷仕様(発電パラメータ)として検出する。
【0080】
図6は、本発明の実施の形態による電力供給システムにおける車両の動作を説明するフローチャートである。
【0081】
図6を参照して、ステップS01により外部電源500の停電が発生すると、HEMS300の通信部350および充電スタンド200の通信部240の動作が停止する。これにより、HEMS300および充電スタンド200と車両10との間における通信が遮断される。
【0082】
車両10においては、ステップS02により、ECU130は、給電コネクタ222がインレット122に接続されることによって充電スタンド200と車両10とが接続されたことによって、非常用発電モードがオンされたか否かを判定する。非常用発電モードがオンされていない場合(ステップS02のNO判定時)には、処理はステップS02に戻される。そして、非常用発電モードがオンされると(ステップS02のYES判定時)、ECU130は、記憶部145に格納されている送電パターン(図5)を読み出す。そして、ECU130は、読み出した送電パターンに従って給電部120を制御することにより、車両10から負荷装置400に供給するための交流電力を発生する。
【0083】
具体的には、最初に、ECU130は、ステップS03により、蓄電装置100の放電電力および/または動力出力装置135の発電電力を、第1番目の仕様により規定される交流電力に変換するように、給電部120を制御する。そして、ECU130は、ステップS04により、電流センサ190により検出された電流IACに基づいて、車両10と負荷装置400との間に通電経路が形成されたか否かを判定する。電流IACが零の場合(ステップS04のYES判定時)、ECU130は、車両10と負荷装置400との間に通電経路が形成されていない、すなわち、負荷装置400が起動していないと判定する。この場合、ECU130は、第1番目の仕様が負荷仕様に一致していないと判断する。そして、ステップS05に進み、ECU130は、送電パターンにおける第2番目の仕様に基づいて給電部120を制御する。
【0084】
これに対して、電流IACが零でない場合(ステップS04のNO判定時)、ECU130は、車両10と負荷装置400との間に通電経路が形成された、すなわち、負荷装置400が起動したと判定する。この場合、ECU130は、第1番目の仕様が負荷仕様に一致していると判断する。そして、ECU130は、ステップS10により、この第1番目の仕様を発電パラメータに設定する。ECU130は、その設定した発電パラメータ(負荷仕様)に基づいて給電部120の電力変換動作を制御することにより、車両10から負荷装置400に供給するための交流電力を発生する。
【0085】
ステップS05により車両10から第2番目の仕様により規定される交流電力を発生すると、ECU130は、ステップS06により、電流センサ190からの電流IACに基づいて、車両10と負荷装置400との間に通電経路が形成されたか否かを判定する。電流IACが零の場合(ステップS05のYES判定時)、ECU130は、負荷装置400が起動していないと判定する。この場合、ECU130は、第2番目の仕様が負荷仕様に一致していないと判断し、送電パターンにおける第3番目の仕様に基づいて給電部120を制御する。
【0086】
これに対して、電流IACが零でない場合(ステップS06のNO判定時)、ECU130は、負荷装置400が起動したと判定する。この場合、ECU130は、第2番目の仕様が負荷仕様に一致していると判断し、ステップS10に進み、この第2番目の仕様を発電パラメータに設定する。
【0087】
ECU130は、上記の手順に従って、送電パターンに定められる複数(n個)の仕様の電力を上から順に発生して負荷装置400に供給するとともに、一の仕様の電力を発生するごとに負荷装置400が起動したか否かを判定する。
【0088】
そして、ステップS07によって第n番目の仕様に基づいて給電部120を制御したときに、負荷装置400が起動していないと判断された場合(ステップS08のYES判定時)には、ECU130は、ダイアグとして、車両10から負荷仕様に応じた適切な電力を供給することができない(給電不能)旨をユーザに報知する。
【0089】
本実施の形態においては、蓄電装置100および動力出力装置135(モータジェネレータ160)が「発電部」に相当し、給電部120が「給電部」に相当し、ECU130が「制御装置」に相当する。また、HEMS300および充電スタンド200が「給電装置」に相当する。
【0090】
以上説明したように、本発明の実施の形態による電力供給システムによれば、外部電源の停電時には、車両から電圧および周波数の少なくとも一方が互いに異なる複数の仕様の電力を所定の順序に従って負荷装置に供給するとともに、一の電力の仕様ごとに負荷装置が起動したか否かを判定することにより、負荷装置の駆動電力に関する仕様(負荷仕様)を取得することができる。これにより、負荷仕様に応じた適切な電力を車両から供給することが可能となる。この結果、外部電源の停電時における非常用発電を確実に実行し、負荷装置を安定的に駆動できる。
【0091】
また、本発明の実施の形態による電力供給システムによれば、外部給電時に用いられる負荷仕様は、車両から負荷装置に電力を供給したときの車両内の電流センサの検出値に基づいて取得されるため、外部電源の停電時において充電スタンドおよびHEMSと車両との間で通信不能な状態となった場合においても、車両は負荷仕様を取得することができる。また、電力供給システムに充電スタンドおよびHEMSと車両との間での通信機能が備えられていない場合であっても、車両は負荷仕様を取得することができる。
【0092】
なお、図1および図2においては、充電部110および給電部120を個別の装置として説明したが、充電および給電の双方向の電力変換が可能な1つの電力変換部を設ける構成としてもよい。
【0093】
また、図1においては、充電スタンド200およびHEMS300の各々に通信部を設ける構成を例示したが、充電スタンド200およびHEMS300のいずれか一方に車両10と通信するための通信部を設ける構成としてもよい。
【0094】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0095】
10 車両、100 蓄電装置、105 監視ユニット、110 充電部、112,122 インレット、116 充電リレー、120 給電部、126 給電リレー、135 動力出力装置、140,240,350 通信部、145 記憶部、152 コンバータ、154,156 インバータ、160,165 モータジェネレータ、170 エンジン、175 動力伝達ギヤ、180 駆動輪、190 電流センサ、200 充電スタンド、210,220 リレー、212 充電コネクタ、214 充電ケーブル、216,226 給電線、222 給電コネクタ、224 給電ケーブル、230 コントローラ、300 HEMS、310 AC/DCコンバータ、320 DC/ACコンバータ、340 CPU、400 負荷装置、410 開閉器、500 外部電源、510 配電盤、600 家屋。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両と、
前記車両からの電力を前記車両の外部の負荷に供給するための給電装置とを備え、
前記負荷は、外部電源から電力の供給を受ける一方で、前記外部電源の停電時には前記車両からの電力を受けて駆動するように構成され、
前記車両は、
発電部と、
前記発電部からの電力を前記給電装置へ供給するための給電部と、
前記外部電源の停電時、前記発電部からの電力を前記負荷の駆動電力に変換するように、前記給電部を制御するための制御装置とを含み、
前記制御装置は、前記外部電源の停電時、電圧および周波数の少なくとも一方が互いに異なる複数の仕様の電力を所定の順序に従って供給するように前記給電部を制御し、かつ、前記負荷が起動したときに前記負荷に供給される電力の仕様を前記負荷の駆動電力に関する仕様として検出するとともに、前記検出した駆動電力に関する仕様に基づいて前記給電部を制御する、電力供給システム。
【請求項2】
前記制御装置は、一の仕様の電力を供給するごとに前記負荷が起動したか否かを判定し、前記負荷が起動したと判定されたときに前記負荷に供給される電力の仕様を、前記負荷の駆動電力に関する仕様として検出する、請求項1に記載の電力供給システム。
【請求項3】
前記所定の順序は、電圧が低い仕様の電力から順に前記負荷に供給されるように設定される、請求項1または2に記載の電力供給システム。
【請求項4】
車両の外部の負荷に電力を供給するための車両であって、
発電部と、
前記発電部からの電力を前記負荷へ供給するための給電部と、
外部電源の停電時、前記発電部からの電力を前記負荷の駆動電力に変換するように、前記給電部を制御するための制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記外部電源の停電時、電圧および周波数の少なくとも一方が異なる複数の仕様の電力を所定の順序に従って供給するように前記給電部を制御し、かつ、前記負荷が起動したときに前記負荷に供給されている電力の仕様を前記負荷の駆動電力に関する仕様として検出するとともに、前記検出した駆動電力に関する仕様に基づいて前記給電部を制御する、車両。
【請求項5】
前記制御装置は、一の仕様の電力を供給するごとに前記負荷が起動したか否かを判定し、前記負荷が起動したと判定されたときに前記負荷に供給される電力の仕様を、前記負荷の駆動電力に関する仕様として検出する、請求項4に記載の車両。
【請求項6】
前記所定の順序は、電力が低い仕様の電力から順に前記負荷に供給されるように設定される、請求項4または5に記載の車両。
【請求項7】
前記発電部は、再充電可能な蓄電装置を含み、
前記給電部は、前記蓄電装置から放電される電力を前記負荷の駆動電力に変換する、請求項4から6のいずれか1項に記載の車両。
【請求項8】
前記車両は、駆動力源としての内燃機関をさらに含み、
前記発電部は、
再充電可能な蓄電装置と、
前記内燃機関の出力を用いて発電するように構成された発電機とを含み、
前記給電部は、前記蓄電装置から放電される電力および前記発電機によって発電された電力の少なくとも一方を前記負荷の駆動電力に変換する、請求項4から6のいずれか1項に記載の車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−94026(P2013−94026A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−236059(P2011−236059)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】