説明

電動作業機

【課題】
操作性がよく、荷重バランスが良い電動刈払機を提供する。
【解決手段】
後端へ電動のモータ部2を有し、操作棹4内の動力伝達軸12を介して先端へ刈刃29を回転自在に設け、操作棹4の中央部にループ型ハンドル26を支え、ループ型ハンドル26とモータ部2間へ操作棹4を挟持するハンドル6を設け、電動のモータ部2を覆うモータハウジング1を設けると共に、電動のモータ部2に電力を供給するバッテリ3をモータハウジング1の後端に上方からスライドさせることで取付可能とし、バッテリ3の重心位置をモータ2の直後に配置したことにより達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動モータを用いた作業機、特に長竿を有する刈払機やヘッジトリマ等の手持ち作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、長尺状の操作棹の先端部に刈刃等の作業部を配置し、作業者が操作棹を保持して作業部により作業を行う作業機が知られており、作業機の駆動源としては、エンジンや電動のモータを用いたものが一般的である。現在でも、取り回しや作業時間の観点から、野外での作業ではエンジン式が一般的に用いられているが、市街地での騒音の低減を求める要望が高まっている。
【0003】
一方、電動モータを用いた作業機としては、電源コードからモータに給電を行うコード式が一般的であったが、近年、技術向上によりバッテリの寿命が長くなったことを背景として、特許文献1に示すようなバッテリ駆動式の作業機が開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平5−2620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなバッテリ駆動式の作業機においては、バッテリの着脱時に草や地面が邪魔となることがあり、また、電動モータとバッテリ等の重量物がハンドルに対してそれぞれ離間した位置にあるため、作業時の取り回しに負担となっていた。
【0006】
本発明の目的は、上記した従来技術の欠点をなくし、作業時の取り回しを向上させながら、バッテリの着脱を容易にした電動作業機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの特徴を説明すれば、次の通りである。
【0008】
本発明の一つの特徴によれば、電動モータを、着脱可能に構成されたバッテリからの電力供給によって動作するようにしたと共に、モータハウジングに、駆動軸の軸方向と略直交する方向に延びるガイド部を形成し、バッテリは、ガイド部に沿って、上方から挿入されることで取り付けられる。
【0009】
また、本発明の別の特徴によれば、バッテリは、モータハウジングに取り付けた状態でバッテリの重心が電動モータの駆動軸の略軸芯上に位置するようにした。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、電動モータを、着脱可能に構成されたバッテリからの電力供給によって動作するようにし、モータハウジングに、駆動軸の軸方向と略直交する方向に延びるガイド部を形成し、バッテリを、ガイド部に沿って、上方から挿入して取り付けるようにしたことで、バッテリ3の着脱時に草や地面が邪魔となることを抑制し、良好な取付作業を行うことができる。更に、電動モータとバッテリを何れもハンドル後端に配置することにより、作業時の取り回しを向上させることができる。
【0011】
請求項2の発明によれば、バッテリは、モータハウジングに取り付けた状態でバッテリの重心が電動モータの駆動軸の略軸芯上に位置するようにしたことで、電動モータの駆動軸を中心とした回転モーメントを減少させることができ、作業機の取り回しを向上させることができる。
【0012】
請求項3の発明によれば、モータハウジングには、バッテリをバッテリの挿入方向と反対方向から覆う突出部が設けられていることにより、バッテリに挿入方向と反対側の力が加わる事態を減少させ、作業性を向上させることができる。
【0013】
請求項4の発明によれば、電動モータの駆動軸には冷却風を発生させる冷却ファンが設けられ、モータハウジングは、冷却風を外気から導入するための吸気口を備えると共に、モータハウジングの下方には、導入した冷却風の大部分を排出する排気口が開口され、吸気口から導入された冷却風のうち大部分が、電動モータ及び冷却ファンを介して、モータハウジングの下方に設けられた排気口から排出される冷却風路を形成しているため、ハウジング内部を冷却して排出された空気が作業者に向かって吹き付けることを抑制し、快適に作業を行うことができる。
【0014】
請求項5の発明によれば、スイッチレバーの引き量に応じて電動モータの無負荷回転数を可変とする電子回路部品を設けるようにしたため、電動モータを作業に応じた所望の回転数に調節しながら作業を行うことが可能となり、良好な作業を行うことができる。
【0015】
請求項6の発明によれば、電子回路部品のうち少なくとも一部は、電動モータと、モータハウジングの底面とによって区画される空間に配置したため、内部の空間を有効に利用することができる。
【0016】
請求項7の発明によれば、電動モータの駆動軸には冷却風を発生させる冷却ファンが設けられ、モータハウジングに設けられた冷却風の吸込口の近傍には、電子回路部品の少なくとも一部若しくは電子回路部品が取り付けられるヒートシンクが配置されているため、モータハウジングに導入された冷却風を最初に当てることができるため、効率的な冷却効果を得ることができる。
【0017】
請求項8の発明によれば、電動モータへの電力供給を制御するスイッチ部がモータハウジング内に設けられ、操作者が電動作業機を保持して作業を行うための把持部が、操作桿の外周に、操作桿の延びる方向に沿って形成されていると共に、把持部には、スイッチ部を操作するためのスイッチレバーが設けられ、スイッチレバーの操作に連動して、スイッチ部が操作されるようにしたことにより、握り径を小さくすることができ、手の握り部に加わる荷重バランスが良く操作時が向上させることができる。
【0018】
請求項9の発明によれば、把持部近傍の前端側には、電動モータを制御する電子回路部品に電力が供給されていることを作業者に知らせる報知手段が設けられているため、作業機に電源が入っていることを一目で確認することができ、電源の入れ忘れや消し忘れを防止することができる。
【0019】
請求項10の発明によれば、モータハウジングの上面には、凹部が形成されていると共に、凹部にはバッテリから電動モータへの電源供給を可能とする電源スイッチと、バッテリの残量を表示する残量表示部が設けられていることにより電源スイッチの入切がし易く、更にバッテリの残容量を目視により確認し易いため、作業を効率的に行うことができる。
【0020】
請求項11の発明によれば、操作棹は中間部で着脱可能に構成されていることにより、持ち運びや収納において省スペース化を図ることが可能である。また、先端を別の作業形態を有する作業部に交換することにより駆動部側を共用しながら複数の作業を行うことができ、効率的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0022】
図1は本発明の実施形態に係る電動作業機(刈払機)の側面図、図2は図1の一部断面図である。
【0023】
図1に示すように、電動作業機は、操作棹4の先端に刈刃29、及び刈刃カバー31、後端にモータハウジング1に収容された電動モータ2を備えている。電動モータ2の出力は、電動モータ2の駆動軸36から操作棹4内に挿通させた動力伝達軸12及びギヤケース19内部に設けられた図示しないベベルギヤを介して刈刃29に供給される。操作者は操作棹4に取り付けられたループハンドル26と操作棹4の外周に沿って設けられたハンドル6把持して操作する。(以下、本明細書中においては、刈払機におけるモータハウジング1側を後側、刈刃側を前側とし、電動モータ2の軸芯aと直交する平面上で、上下方向を定義する。)
モータハウジング1は、筒状の収容部によって電動モータ2を内部で保持すると共に、電動モータ2を駆動させるためのバッテリ3を電動モータ2より後側に担持している。
【0024】
電動モータ2は、バッテリ3からの電源供給を受けると共にモータハウジング1内部に収容されたFET9、ダイオード10、コントローラ16及びスイッチ7等からなる電子回路部品によって無負荷回転数の調整を行うことが可能となっている。また、モータハウジング1の両側面にはブラシキャップ32が設けられており、操作者が工具によって取り外すことでブラシの交換を容易に行えるようになっている。
【0025】
また、モータハウジング1の上部には、周囲より一段低く形成された凹状の平坦部が設けられており、平坦部には電子回路部品に電力を供給可能とするための電源スイッチ14及び電池残量を表示するための電池残量表示部21が設けられている。
【0026】
ハンドル6は、モータハウジング1と一体に形成され、モータハウジング1の前端部から操作棹4に沿って延出すると共に、操作棹4を挟持する形で保持している。ハンドル6の前部には、操作者がハンドル6を把持した時に掌で握る位置にセフティレバー25(図2では省略)を設けると共に、握った状態で指で操作するための操作レバー5が設けられている。セフティレバー25は、通常時に操作レバー5の動作を規制するように働くと共に、ハンドル6に押し込まれた状態で、操作レバー5を回転可能な状態とする。
【0027】
ハンドル6の前部上面には、図示しないケーブルによって電源スイッチ14と接続され、電源スイッチ14の入切を点灯によって表示する発光部24が設けられている。
【0028】
操作レバー5は、回転軸15を中心に回転し、一端に操作者が指で操作するための操作部を形成していると共に、他端に連結部材であるワイヤ8が接続されている。ワイヤ8は、モータハウジング1の内部に両端が固定された中空のチューブ28に挿通されると共に、ワイヤ端部18が、ボタン27と接続されたスイッチ側フック部17に連結されている。操作者は、セフティレバー25を握った状態で操作レバー5をハンドル6に押し込む方向に操作することで、操作レバー5の他端に接続されたワイヤ8が連動し、ワイヤ端部18とフック部17を介してボタン27を押し込むように動作し、これにより操作レバー5の引き量に応じた電動モータ2の無負荷回転数の制御を行うことが可能となっている。
【0029】
図4を用いて着脱可能に構成されたバッテリ3について説明する。バッテリ3は、バッテリ3側に設けられた端子38と、モータハウジング1設けられた端子と接続されることで、電源供給を可能とすることができる。モータハウジング1には、バッテリ3の挿入をガイドするためのガイド部33が、バッテリ3を挟み込む両端位置に上下方向に延びるように設けられており、バッテリ3をモータハウジング1の後端に上方から下方に挿入させ(挿入方向35)、ガイド部33に沿ってスライドさせることで、所定の位置でラッチ部23によって係止されるようになっている。また、操作者がバッテリ3側面の両側に設けられているラッチ部23を押圧すると、係止が解除され、バッテリ3を上方に引き抜くことで取り外すことができる。
【0030】
バッテリ3は、ラッチ部23により係止された状態で、バッテリ3の重心Gが電動モータ2の後端側、特に電動モータ2の軸心aの近傍に位置するように設けられている。
【0031】
モータハウジング1の後端には、モータハウジング1から一体的に延出された平板状の突出部22が形成されており、バッテリ3の下端側を覆っている。
【0032】
図3を用いて、電動モータ2及び先述の電子回路部品の冷却方法について説明する。電動モータ2から延出される駆動軸36には、冷却ファン20が固定され、電動モータ2の駆動によって回転すると共に、外部から空気を引き込み、内部を冷却後、排出を行う。突出部22は、電動モータ2の下方と合わせてモータハウジング1の底面部を形成しており、底面部には冷却空気30をモータハウジング1内に導入する吸気口11と、内部を冷却した冷却空気30が排出される排気口13が形成されている。尚、夫々の気孔は本明細書紙面の手前及び奥方向に延びる長穴によって形成されている。また、電子回路部品のうちFET9及びダイオード10はヒートシンク37に固定され、コントローラ16と共に、モータハウジング1の底面部と電動モータ2の間に区画された空間で、冷却空気30の導入される吸気口11の近傍に配置されている。
【0033】
冷却空気30は、モータハウジング1に導入後、各電子回路部品を冷却しながら後端方向に向かうと共に、電動モータ2のステータ・ロータ間を流れ、冷却ファン20を介して排気口13へと排出される。ここで、モータハウジング1により区画される空間のうち、冷却ファン20の配置された区画は、モータハウジング1によって側部及び上部をほぼ隙間無く覆う壁部が形成されており、冷却空気30は、下方に設けられた排気口13からのみ排出される。
【0034】
次に、以上のように構成された刈払機の動作を説明する。
【0035】
草刈作業時、ハンドル6と操作用ループハンドル26を握り、ハンドル6に設けられた操作レバー5を引くことにより、バッテリ3から電動モータ2に電力が供給されて電動モータ2が起動され、その回転は操作棹4先端の刈刃16を回転駆動し、草刈り等の作業を行うことが出来る。
【0036】
更に、操作棹4は、中間部に設けられたアタッチメント接続部34で着脱可能に構成されているため、収納することができる。また、図5に示すように、刈刃アタッチメント40の代わりにヘッジトリマアタッチメント41、ポールソーヘッジトリマアタッチメント42、カルチベータアタッチメント43、エッジャアタッチメント44等の作業用アタッチメントを使用すれば、電動モータ2及びバッテリ3を共有しながら、一台で植木の剪定や耕耘作業などの複数の作業が可能となり、効率的である。
【0037】
このような構成によれば、電動モータ2を、着脱可能に構成されたバッテリ3からの電力供給によって動作するようにし、モータハウジング1に、駆動軸36の軸方向と略直交する方向に延びるガイド部33を形成し、バッテリ3を、ガイド部33に沿って、上方から挿入して取り付けるようにしたことで、バッテリ3の着脱時に草や地面が邪魔となることを抑制し、良好な取付作業を行うことができる。更に、電動モータとバッテリを何れもハンドル後端に配置することにより、作業時の取り回しを向上させることができる。
【0038】
また、バッテリ3は、モータハウジング1に取り付けた状態でバッテリ3の重心が電動モータ2の駆動軸36の略軸芯上に位置するようにしたことで、電動モータ2の軸心aを中心とした回転モーメントが減少し、通常の作業時に余計な力を必要とせず、特に作業部29を傾斜させて作業を行う場合等の作業性を向上させることができる。更に、作業機を地面に置いた場合の安定性も向上する。
【0039】
また、モータハウジング1には、バッテリ3をバッテリ3の挿入方向と反対方向から覆う突出部22が設けられていることにより、バッテリに挿入方向と反対側の力が加わる事態を減少させ、作業性を向上させることができる。また、地面に置いてバッテリ3を取り付ける場合も、草や地面による影響や、バッテリ3が濡れることがないため、作業性の向上となる。
【0040】
また、電動モータ2の駆動軸36には冷却風30を発生させる冷却ファン20が設けられ、モータハウジング1は、冷却風30を外気から導入するための吸気口11を備えると共に、モータハウジング1の下方には、導入した冷却風30の大部分を排出する排気口13が開口され、吸気口11から導入された冷却風30のうち大部分が、電動モータ2及び冷却ファン20を介して、モータハウジング1の下方に設けられた排気口13から排出される冷却風路を形成しているため、ハウジング内部を冷却して排出された空気30が作業者に向かって吹き付けることを抑制し、快適に作業を行うことができる。尚、本実施形態において、下方とは、操作棹4にループハンドル26が設けられる方向の反対側であり、操作者がループハンドル26とハンドル6を両手で把持した状態で通常の刈払作業を行う場合、冷却風30は地面に向かって排出される。さらに、モータハウジング1の下方に排気口13や吸気口11を設けているため、急な雨などによってモータハウジング1の内部に水が浸入することを抑制できる。
【0041】
また、操作レバー5の引き量に応じて電動モータ2の無負荷回転数を可変とする電子回路部品を設けるようにしたため、電動モータ2を作業に応じた所望の回転数に調節しながら作業を行うことが可能となる。これにより、状況に応じた回転数で作業を行うことができ、状況に応じた騒音の低減が図れると共に、無用な電力の消耗を抑えることで、バッテリ3の駆動時間を向上させることが可能である。
【0042】
また、電子回路部品のうち少なくとも一部は、電動モータ2と、モータハウジング1の底面とによって区画される空間に配置したため、内部の空間を有効に利用することができる。
【0043】
また、電動モータ2の駆動軸36には冷却風30を発生させる冷却ファン20が設けられ、モータハウジング1に設けられた冷却風30の吸込口11の近傍には、電子回路部品の少なくとも一部若しくは電子回路部品が取り付けられるヒートシンク37が配置されているため、モータハウジング1に導入された冷却風30を最初に当てることができるため、効率的な冷却効果を得ることができる。このため、FET9やダイオード10などが取り付けられるヒートシンク37を小さくすることが可能である。
【0044】
また、電動モータ2への電力供給を制御するスイッチ部7がモータハウジング1内に設けられ、操作者が電動作業機を保持して作業を行うためのハンドル6が、操作桿の外周に、操作桿の延びる方向に沿って形成されていると共に、ハンドル6には、スイッチ部7を操作するための操作レバー5が設けられ、操作レバー5の操作に連動して、スイッチ部7が操作されるようにしたことにより、握り径を小さくすることができ、手の握り部に加わる荷重バランスが良く操作時が向上させることができる。
【0045】
また、ハンドル6近傍の前端側には、電動モータ2を制御する電子回路部品に電力が供給されていることを作業者に知らせる報知手段24が設けられているため、作業機に電源が入っていることを一目で確認することができ、電源の入れ忘れや消し忘れを防止することができる。
【0046】
また、モータハウジング1の上面には、凹部が形成されていると共に、凹部にはバッテリ3から電動モータ2への電源供給を可能とする電源スイッチ14と、バッテリ3の残量を表示する残量表示部21が設けられている。電源スイッチ14の入切がし易く、更にバッテリの残容量を目視により確認し易いため、作業を効率的に行うことができる。また、外部からの電源スイッチ14に外部から力が加わり、意図せず電源スイッチ14が入ってしまうことを抑制できる。
【0047】
以上、本発明を示す実施形態に基づき説明したが、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施形態に係る電動刈払機の側面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る図1のモータ部一部断面図。
【図3】本発明の実施形態に係る図2のモータ部拡大図。
【図4】本発明の実施形態に係る電池挿入方向説明図。
【図5】図1にて説明した刈払機アタッチメントに代わる別の作業用アタッチメント。
【符号の説明】
【0049】
1 モータハウジング
2 モータ
3 バッテリ
4 操作棹
5 操作レバー
6 ハンドル
7 スイッチ
8 ワイヤ
9 FET
10 ダイオード
11 吸気口
12 動力伝達軸
13 排気口
14 電源スイッチ
16 コントローラ
20 冷却ファン
29 刈刃
30 風の流れ
34 アタッチメント接続部
35 電池の挿入方向
40 作業用アタッチメント(刈払機)
41 作業用アタッチメント(ヘッジトリマ)
42 作業用アタッチメント(ポールソー)
43 作業用アタッチメント(カルチベータ)
44 作業用アタッチメント(エッジャ)
G バッテリの重心位置
a 電動モータの軸心

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状の操作桿の内部に回転可能に支承された動力伝達軸と、
前記動力伝達軸の一端に接続され電動モータと、
前記電動モータを収容するモータハウジングと、
前記動力伝達軸の他端に接続される作業部と、を備え、
前記電動モータは電力供給を受けて駆動軸が回転し、前記駆動軸の回転によって前記動力伝達軸を介して前記作業部を動作させる電動作業機において、
前記電動モータは、着脱可能に構成されたバッテリからの電力供給によって動作すると共に、
前記モータハウジングには、前記駆動軸の軸方向と略直交する方向に延びるガイド部が形成され、
前記バッテリは、前記ガイド部に沿って、上方から挿入されることで取り付けられることを特徴とする電動作業機。
【請求項2】
前記バッテリは、前記モータハウジングに取り付けた状態で前記バッテリの重心が前記電動モータの前記駆動軸の略軸芯上に位置することを特徴とする請求項1に記載の電動作業機。
【請求項3】
前記モータハウジングには、前記バッテリを前記バッテリの挿入方向と反対方向から覆う突出部が設けられていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の電動作業機。
【請求項4】
前記電動モータの前記駆動軸には冷却風を発生させる冷却ファンが設けられ、
前記モータハウジングは、前記冷却風を外気から導入するための吸気口を備えると共に、
前記モータハウジングの下方には、前記導入した冷却風の大部分を排出する排気口が開口され、
前記吸気口から導入された冷却風の大部分が、前記電動モータ及び前記冷却ファンを介して、前記モータハウジングの下方に設けられた排気口から排出される冷却風路を形成していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち何れか一項に記載の電動作業機。
【請求項5】
前記操作棹に設けられた把持部には、作業者が操作可能な操作レバーが設けられると共に、操作レバーの引き量に応じて前記電動モータの無負荷回転数を可変とする電子回路部品を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうち何れか一項に記載の電動作業機。
【請求項6】
前記電子回路部品のうち少なくとも一部は、前記電動モータと、前記モータハウジングの底面とによって区画される空間に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の電動作業機。
【請求項7】
前記電動モータの前記駆動軸には冷却風を発生させる冷却ファンが設けられ、
前記モータハウジングに設けられた前記冷却風の吸込口の近傍には、前記電子回路部品の少なくとも一部若しくは前記電子回路部品が取り付けられるヒートシンクが配置されていることを特徴とする請求項5若しくは請求項6に記載の電動作業機。
【請求項8】
前記電動モータへの電力供給を制御するスイッチ部が前記モータハウジング内に設けられ、
作業者が前記電動作業機を保持して作業を行うための把持部が、前記操作桿の外周に、前記操作桿の延びる方向に沿って形成されていると共に、
前記把持部には、前記スイッチ部を操作するための操作レバーが設けられ、
前記操作レバーの操作に連動して、前記スイッチ部が操作されるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のうち何れか一項に記載の電動作業機。
【請求項9】
前記把持部近傍の前端側には、前記電動モータを制御する電子回路部品に電力が供給されていることを作業者に知らせる報知手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のうち何れか一項に記載の電動作業機。
【請求項10】
前記モータハウジングの上面には、凹部が形成されていると共に、前記凹部には前記バッテリから前記電動モータへの電源供給を可能とする電源スイッチと、前記バッテリの残量を表示する残量表示部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のうち何れか一項に記載の電動作業機。
【請求項11】
前記操作棹は中間部で着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のうち何れか一項に記載の電動作業機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−200673(P2010−200673A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−49740(P2009−49740)
【出願日】平成21年3月3日(2009.3.3)
【出願人】(000005094)日立工機株式会社 (1,861)
【Fターム(参考)】