電子機器
【課題】一例として、より部品点数を少なくすることが可能なテレビジョン受像機および電子機器を得る。
【解決手段】実施形態にかかるテレビジョン受像機は、筐体と、蓋とを備えた。筐体には、表示装置およびコネクタの少なくとも一部が収容され、係部とコネクタが露出した開口部とが設けられた。蓋は、第一部分と、第二部分と、第三部分と、を有した。第一部分は、開口部を覆う。第二部分は、筐体内に位置され係部と係わって筐体外側への移動が抑制される。第三部分は、覆部と第二係部との間に亘りコネクタと筐体との間の隙間を筐体内側の位置と筐体外側の位置との間で移動する。
【解決手段】実施形態にかかるテレビジョン受像機は、筐体と、蓋とを備えた。筐体には、表示装置およびコネクタの少なくとも一部が収容され、係部とコネクタが露出した開口部とが設けられた。蓋は、第一部分と、第二部分と、第三部分と、を有した。第一部分は、開口部を覆う。第二部分は、筐体内に位置され係部と係わって筐体外側への移動が抑制される。第三部分は、覆部と第二係部との間に亘りコネクタと筐体との間の隙間を筐体内側の位置と筐体外側の位置との間で移動する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、テレビジョン受像機および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コネクタのカバーが設けられた電子機器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−159895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の電子機器では、より部品点数の少ない構成が望まれていた。
【0005】
そこで、本発明の実施形態は、一例として、より部品点数を少なくすることが可能なテレビジョン受像機および電子機器を得ることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態にかかるテレビジョン受像機は、筐体と、蓋とを備えた。筐体には、表示装置およびコネクタの少なくとも一部が収容され、係部とコネクタが露出した開口部とが設けられた。蓋は、第一部分と、第二部分と、第三部分と、を有した。第一部分は、開口部を覆う。第二部分は、筐体内に位置され係部と係わって筐体外側への移動が抑制される。第三部分は、覆部と第二係部との間に亘りコネクタと筐体との間の隙間を筐体内側の位置と筐体外側の位置との間で移動する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例が示された正面図である。
【図2】図2は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例が示された側面図である。
【図3】図3は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例の一部の斜視図であって、蓋が閉められた状態が示された図である。
【図4】図4は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例の一部の斜視図であって、蓋が開けられた状態が示された図である。
【図5】図5は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例の内部構成の一部が示された平面図である。
【図6】図6は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例の内部構成の一部が示された斜視図である。
【図7】図7は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例の筐体の一部が示された斜視図である。
【図8】図8は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例の内部構成の一部が示された断面図である。
【図9】図9は、図8の状態から蓋が開けられた状態の一例が示された図である。
【図10】図10は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された正面図である。
【図11】図11は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された背面図である。
【図12】図12は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された側面図である。
【図13】図13は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された側面図であって、図12とは別の方向から見た図である。
【図14】図14は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された側面図であって、図12,13とは別の方向から見た図である。
【図15】図15は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された側面図であって、図12〜14とは別の方向から見た図である。
【図16】図16は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された分解斜視図である。
【図17】図17は、第2実施形態にかかる電子機器の内部構成の一例が示された平面図である。
【図18】図18は、図10のXVIII−XVIII断面図である。
【図19】図19は、第2実施形態にかかる電子機器の一例の一部の斜視図であって、蓋が閉められた状態が示された図である。
【図20】図20は、第2実施形態にかかる電子機器の一例の一部の斜視図であって、蓋が開けられた状態が示された図である。
【図21】図21は、第2実施形態にかかる電子機器の一例の内部構成の一部が示された断面図である。
【図22】図22は、図21の状態から蓋が開けられた状態の一例が示された図である。
【図23】図23は、第1変形例にかかる電子機器の一例の一部が模式的に示された平面図であって、蓋が閉じられた状態が示された図である。
【図24】図24は、第1変形例にかかる電子機器の一例の一部が模式的に示された平面図であって、蓋が開けられた状態が示された図である。
【図25】図25は、図23のXXV−XXV断面図である。
【図26】図26は、第2変形例にかかる電子機器の一例の一部が模式的に示された平面図であって、蓋が閉じられた状態が示された図である。
【図27】図27は、図26のXXVII−XXVII断面図である。
【図28】図28は、第3変形例にかかる電子機器の一例の一部が模式的に示された断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の例示的な複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、同様の構成要素には共通の符号が付されるとともに、重複する説明が省略される。また、各図では、便宜上、方向(X方向、Y方向、Z方向)が示されている。X方向は、テレビジョン受像機の表示画面に対する正面視での長手方向、Y方向は、表示画面に対する正面視での短手方向、Z方向は表示画面に対する正面視での前後方向(奥行方向、筐体の厚さ方向)である。X方向、Y方向、およびZ方向は、相互に直交している。
【0009】
また、以下の実施形態では、電子機器がテレビジョン受像機、あるいはタブレット型もしくはスレート型のパーソナルコンピュータとして構成された場合が例示されるが、本実施形態にかかる電子機器は、これらには限定されない。本実施形態にかかる電子機器は、例えば、ノート型、デスクトップ型のパーソナルコンピュータや、スマートフォン、スマートテレビ、スマートブック、携帯電話機、PDA(personal digital assistant)、映像表示装置、テレビ電話機等の種々の電子機器として構成することができる。
【0010】
<第1実施形態>
本実施形態にかかる電子機器の一例であるテレビジョン受像機1Aは、図1,2に示されるように、支持部(支部、台、スタンド)2と、筐体3Aと、を備える。支持部2Aは、机や、棚、台等の載置部(図示されず)上に載置され、筐体3Aを支持する。支持部2Aは、筐体3Aを固定的に支持してもよいし、移動可能(回動可能、スライド可能)に支持してもよい。筐体3Aの支持部2Aに対する回動形態としては、例えばチルトや、スイベル、ピボット等がある。
【0011】
筐体3Aは、図1に示されるように、正面視では矩形状(本実施形態では一例として長方形状)に構成されている。また、筐体3Aは、図2に示されるように、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。筐体3Aは、前面(正面、面、第一面、第一面部)3aとこの反対側の後面(背面、面、第二面、第二面部)3bと、を有する。前面3aと後面3bとは略並行している。また、筐体3Aは、図1に示されるように、正面視では、四つの端部(辺部、縁部)3c〜3fと、四つの角部(尖部、曲部、端部)3g〜3jと、を有する。また、端部3c,3eは、長辺部の一例である。端部3d,3fは、短辺部の一例である。
【0012】
また、筐体3Aは、前面3aを有する壁部(第一壁部、第一部分、プレート、フレーム、前壁部、表壁部、天壁部)3kと、後面3bを有する壁部(第二壁部、第二部分、プレート、後壁部、裏壁部、底壁部)3mと、を有する。壁部3k,3mは、矩形状(本実施形態では一例として長方形状)である。また、筐体3Aは、壁部3kと壁部3mとの間に亘った側面(面、周面、第三面)3pを有する四つの壁部(第三壁部、第三部分、プレート、側壁部、端壁部、立壁部、亘部)3nを有する。そして、壁部3kには、一例としては矩形状の開口部3rが設けられている。
【0013】
さらに、筐体3Aは、複数の部品(分割体、部材)が組み合わせられて構成されることができる。筐体3Aは、一例としては、少なくとも壁部3kを含む第一部材(第一部分、前側部材、カバー)3Frと、少なくとも壁部3mを含む第二部材(第二部分、後側部材、ベース、ボトム)3Rrとを有する。壁部3nは、第一部材3Frおよび第二部材3Rrのうち少なくともいずれか一方(例えば、第二部材3Rr)に含まれることができる。また、筐体3Aは、第一部材3Frおよび第二部材3Rrとは別に、これらの間に位置した第三部材3Md(第三部分、中間部材、隔部材、障壁部材、壁部材、介在部材、インナプレート、ミドルプレート、ミドルフレーム、図4参照)を有する。その場合、壁部3nは、第三部材3Mdに含まれることもできる。筐体3Aは、金属材料や、合成樹脂材料等で構成されることができる。
【0014】
筐体3A内には、表示装置(表示部、ディスプレイ、パネル)4が収容されている。表示装置4の、前面3a側に位置した表示画面4aは、開口部3rを介して筐体3Aの前方(外方)に露出しており、使用者は、前方側から開口部3rを介して表示画面4aを視認することができる。表示装置4は、正面視では矩形状(本実施形態では一例として長方形状)に構成されている。また、表示装置4は、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。表示装置4は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD,liquid crystal display)や有機ELディスプレイ(OELD,organic electro-luminescent display)等である。
【0015】
表示装置4の前側(表側、壁部3k側)には、透明な比較的薄い矩形状の入力操作パネル(一例としてはタッチパネル、タッチセンサ、操作面)5が設けられている。入力操作パネル5は、表示画面4aを覆っている。操作者(ユーザ等)は、例えば手指やスタイラス等によって、入力操作パネル5に対して、触れる、押す、擦る、あるいは入力操作パネル5の近傍で動かす等の操作を行うことで、入力処理を実行することができる。また、表示装置4の表示画面4aから出た光は、入力操作パネル5を通過して壁部3kの開口部3rから筐体3Aの前方(外方)へ出る。入力操作パネル5は、入力部の一例である。
【0016】
筐体3A内には、表示装置4の後側(裏側、背後側、壁部3m側、表示画面4aとは反対側)に、複数の基板6,7(回路基板)が収容されている。基板6,7は、相異なる位置に配置され、いずれも、表示装置4と並行して設けられている。また、基板6,7は、壁部3k,3m,3n等と離間した状態で、すなわち、壁部3k,3m,3n等との間に空間が形成された状態で、設けられている。基板6,7は、表示装置4に沿って並べて配置され、筐体3Aの厚さ方向には重なり合わないのが好適である。また、基板6,7は、例えばねじ等の固定具によって、筐体3Aに固定されている。
【0017】
図1に示される基板(第一基板、第一回路基板、制御基板、メイン基板)6には、CPU(central processing unit)等の複数の電子部品(部品、素子、図示されず)が実装されている。電子部品には、発熱体が含まれる。また、発熱量の大きな電子部品(発熱体)には、冷却機構(放熱部、受熱部、図示されず)を設けることができる。基板6および電子部品によって、制御回路(図示されず)の少なくとも一部が構成されている。制御回路は、例えば、映像信号処理回路や、チューナ部、HDMI(high-definition multimedia interface)信号処理部、AV(audio video)入力端子、リモコン信号受信部、制御部、セレクタ、オンスクリーンディスプレイインタフェース、記憶部(例えば、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、HDD(hard disk drive)等)、音声信号処理回路等を、含むことができる。制御回路は、表示装置4の表示画面4aでの映像(動画や静止画等)の出力や、スピーカ(図示されず)での音声の出力、LED(light emitting diode、図示されず)での発光等を制御する。表示装置4や、スピーカ、LED等は、出力部の一例である。
【0018】
本実施形態では、一例として、図3に示されるように、筐体3Aの壁部3nには、開口部3uが設けられている。開口部3uは、例えば、壁部3n(側壁、縦壁、立壁)に、穴や、貫通孔、切欠として設けられることができる。本実施形態では、一例として、開口部3uは貫通孔である。なお、開口部3uは、壁部3nのみならず、壁部3k(前壁、表壁、上壁、天壁)や壁部3m(後壁、背壁、裏壁、下壁、底壁)に設けることもできる。開口部3uからは機能部品(部品、電子部品、電気部品、内蔵部品、収容部品)の一例として、コネクタ21が露出している。コネクタ21には、開口部3uを通した他のコネクタが着脱可能に機械的かつ電気的に接続される。開口部3uは蓋40(リッド、カバー、キャップ、覆部、塞部)で覆われている。なお、本実施形態では、一例として、蓋40がコネクタ21を覆う構成が例示されたが、本実施形態にかかる蓋40ならびに蓋40に関する構成は、蓋40がコネクタ21以外の機能部品および開口部3uを覆う場合にも、同様に適用することができる。コネクタ21は、第一部品(部品)の一例である。
【0019】
本実施形態では、一例として、図3,4に示されるように、蓋40は、少なくとも、図3に示された閉位置P1と、図4に示された開位置P2との間で移動することができる。本実施形態では、一例として、蓋40は、開位置P2でも、筐体3Aに係わっている。よって、蓋40が筐体3Aから外れて紛失するのが抑制されている。
【0020】
本実施形態では、一例として、図3〜6,8,9に示されるように、蓋40は、第一部分40aや、第二部分40b、第三部分40c等を有する。第一部分40aは、開口部3uおよびコネクタ21を覆う。第一部分40aは、開口部3uに対応した形状(本実施形態では、一例として矩形状)に構成されている。また、第一部分40aは、板状に構成されている。第一部分40aの面40d(表面、外面、天面)は、筐体3Aの側面3pと連なり、筐体3Aの外面の一部を形成する。また、第一部分40aの周縁部には爪40e(図7参照)が設けられている。この爪40eが壁部3nの開口部3uの縁に係わることで、蓋40が、閉じられた状態(図3参照)で筐体3Aに支持される。本実施形態では、一例として、蓋40は、少なくとも部分的に(本実施形態では、一例として全体的に)、可撓性(弾性、柔軟性)を有した材料(一例としては合成樹脂材料)で構成されており、爪40eあるいはその周辺部分の弾性変形を伴いながら、蓋40は筐体3Aに着脱されることができる。なお、筐体3A側に弾性変形部分が設けられ、蓋40が比較的硬質な材料で構成されることもできる。本実施形態では、第一部分40aが、実質的な蓋(リッド、カバー、キャップ、覆部、塞部)として機能する。
【0021】
本実施形態では、一例として、図5,6,8に示されるように、第三部分40cは、第一部分40aから筐体3A内側へ伸びている。第三部分40cは、第一部分40aと第二部分40bとの間で亘っている。第三部分40cは、第一部分40aの端部(辺部、縁部、周縁部)に接続されている。第三部分40cは、第一部分40aの面40d(図3参照)と交叉する方向(本実施形態では、一例として直交方向)に延びている。第三部分40cは、帯状(短冊状、片状、矩形状かつ板状)に形成されている。また、第三部分40cは、筐体3Aの壁部3mに沿う方向に長い扁平な(平べったい)形状(断面)を有している。よって、第三部分40cは、壁部3mに沿う方向には比較的曲がりにくい。
【0022】
本実施形態では、一例として、図8に示されるように、第三部分40cは、第三部分40cの他の部分より太い第四部分40fを有している。この第四部分40fは、第二部分40bに寄せて(近接して、隣接して)位置されている。また、第三部分40cは、第一部分40aと第四部分40fとの間に、第四部分40fより細い第五部分40gを有している。第三部分40cは、この第五部分40gで曲がりやすい。また、本実施形態では、一例として、第四部分40fは、筐体3Aの壁部3mから離れる方向に厚さが増大する突出部40f1を有している。本実施形態では、一例として、第三部分40cでは、筐体3Aの壁部3mとは反対側の面40c1に、第四部分40fと第五部分40gとの境界となる段差40hが設けられている。よって、本実施形態によれば、一例としては、筐体3Aの壁部3m側の面40c2は、第一部分40aから第二部分40bに亘って凹凸が少なく比較的平坦に形成されやすい。
【0023】
本実施形態では、一例として、図5,6,8,9に示されるように、蓋40は、第三部分40cの第一部分40aとは反対側に、第二部分40bを有している。すなわち、第三部分40cは、第一部分40aと第二部分40bとの間で亘っている。第二部分40bは、図5,6に示されるように、第三部分40cの端部(先端部)で、筐体3Aの壁部3mに沿った方向(第三部分40cの幅方向、図5の上下方向)の両側に張り出している。また、第二部分40bは、図8,9に示されるように、第三部分40cの端部(先端部)で、筐体3Aの壁部3mに近付く方向(第三部分40cの厚さ方向、図8の上下方向)の両側にも張り出している。
【0024】
本実施形態では、一例として、図5〜9に示されるように、筐体3Aの壁部3mには、突出部50a,50b(壁部、リブ)が設けられている。突出部50a,50bは、コネクタ21を支持する。突出部50a(支持部、載部、支部、位置決め部)は、突出部50bより低く、コネクタ21を壁部3mの面3m1と交叉する方向(本実施形態では、一例として直交方向)に支持する。また、突出部50b(支持部、支部、位置決め部、ガイド部)は、コネクタ21を面3m1に沿った方向に支持する。突出部50a,50bは、壁部3mから当該壁部3m(面3m1)と交叉する方向(本実施形態では、一例として直交方向)に延びている(突出している)。また、突出部50bは、壁部3nから当該壁部3n(3n1)と交叉する方向(本実施形態では、一例として直交方向、壁部3mに沿った方向)に延びている(突出している)。すなわち、突出部50bは、壁部3m,3nの双方に設けられている(接続されている、繋がっている、亘っている)。これら突出部50a,50bは、筐体3Aの剛性および強度の向上に寄与している。また、本実施形態では、一例として、二つの突出部50bが、開口部3uを挟んだ両側に、間隔をあけて設けられている。二つの突出部50bは、並行して(本実施形態では、一例として平行に)設けられている。コネクタ21は、二つの突出部50bに、これらに挟まれた状態で支持される。また、コネクタ21は、突出部50aの先端部50a1(突端部、端部、辺部、尖部、図6参照)と図示されない別の部品(部材)とに、これらに挟まれた状態で支持される。また、図7に示されるように、二つの突出部50bの壁部3nから離れた部分には、凹部50cが設けられている。凹部50cは、相互に近接する方向に壁部3mに沿って凹むとともに、壁部3mに近付く方向に凹む。凹部50cの底部も、突出部50aとともに、壁部3mと交叉する方向にコネクタ21を支持する。また、突出部50bの凹部50cよりも壁部3nからさらに離れた端部50dは、壁部3nと並行して(本実施形態では、一例として平行に)延びている。コネクタ21は、壁部3nおよび端部50dに、壁部3n(面3n1)と交叉する方向(本実施形態では、一例として直交方向)に支持されている。
【0025】
本実施形態では、一例として、図6,7に示されるように、突出部50aは、壁部3nから離れた位置で、壁部3nに沿った壁部51を有する。この壁部51は、蓋40が開位置P2(すなわち、筐体3A外側の位置)に位置した際に、第二部分40bと係わり、第二部分40b、すなわち蓋40が開位置P2以上に筐体3A側に移動するのを抑制する。すなわち、壁部51は、係部の一例である。第二部分40bは、主として、壁部3mに沿って張り出した部分と、壁部3m側に張り出した部分とで、壁部51と係わる。壁部51および第二部分40bは、係部の一例である。壁部51は、第二支持部の一例である。第三部分40cは、第一部分40aと第二部分40bとの間で延びる延部、接続部、亘部の一例である。
【0026】
また、突出部50aは、壁部3nと交叉する方向に延びた二つの壁部52を有する。二つの壁部52は、並行して(本実施形態では、一例として平行に)設けられている。本実施形態では、一例として、図6に示されるように、蓋40の第三部分40cは、二つの壁部52の間に挟まれる。よって、二つの壁部52は、第三部分40cがその幅方向(壁部3nに沿った方向)に移動するのを抑制し、長手方向に案内する。よって、二つの壁部52は、第三部分40cの支持部、ガイド部、レール部、位置決め部の一例である。
【0027】
また、突出部50aは、壁部51より壁部3nに近い位置に、壁部51と並行し壁部52と交叉する壁部53を有する。この壁部53は、蓋40が閉じられて閉位置P1に位置した状態で、第一部分40aを支持する。壁部51,52,53は相互に接続された状態で筐体3Aの壁部3m,3nから突出している。このような構成により、突出部50aは、開口部3uが設けられた部分で、筐体3Aを補強している。
【0028】
本実施形態では、一例として、図8,9に示されるように、上述した突出部50aとコネクタ21とによって、第三部分40cが移動する隙間gが設けられる。隙間gでは、第三部分40cの厚さ方向(筐体3Aの厚さ方向)の一方側に壁部3mが位置され、他方側にコネクタ21の面21bが位置される。また、隙間gでは、第三部分40cの幅方向(壁部3nに沿った方向)の両側に壁部52が位置される。すなわち、本実施形態では、一例として、蓋40の開閉に伴う第三部分40cの移動可能な範囲が、筐体3Aに設けた突出部50aとコネクタ21とによって決められる。よって、本実施形態によれば、一例としては、コネクタ21とは別に蓋40(第三部分40c)をガイドする(支持する、移動を抑制する)部品を設けた場合に比べて、蓋40(第三部分40c)をガイドする(支持する、移動を抑制する)構成を、比較的簡素な構成として得ることができる。
【0029】
本実施形態では、一例として、筐体3Aには、隙間gにおいて、壁部3mから突出した壁部51,54(突出部)が設けられている。壁部51には、図7からわかるように、二つの壁部52,52間で凹部51aが設けられている。隙間gでは、壁部51は、この凹部51aが位置された部分で、壁部3mより突出している。また、壁部54は、壁部51より筐体3A外側(壁部3n側、開口部3uの開口端側)で、壁部3mより突出している。これら壁部51,54は、蓋40の移動に伴って移動する第三部分40cの支持部(接触部)となる。よって、本実施形態によれば、一例としては、第三部分40cが壁部3mの面3m1に接触する場合に比べて、接触面積が減るため、蓋40が移動する際の抵抗を減らしやすい場合がある。また、開口部3uの開口端に近い壁部54は、開口部3uの開口端から遠い壁部51より低い。よって、本実施形態によれば、一例としては、筐体3A外側に向かうにつれて、第三部分40cひいては第一部分40aが、開口部3uの中心から離れた方向(図8,9では下方向)に移動することができる。よって、一例としては、第一部分40aがより大きく開きやすい。よって、一例としては、第一部分40aや第三部分40cと、コネクタ21に結合される(接続される、電気的に接続される)別のコネクタとが干渉するのが抑制されやすい。壁部51は、第三支持部(第三接触部、第三摺部)の一例である。壁部54は、第四支持部(第四接触部、第四摺部)の一例である。
【0030】
また、本実施形態では、一例として、図8,9に示されるように、第四部分40fの突出部40f1は、壁部51,54とは反対側に突出し(厚みが増大し、張り出し)、第三部分40cの面40c1に、第四部分40fと第五部分40gとの境界となる段差40hが設けられている。よって、本実施形態によれば、一例としては、第三部分40cの筐体3Aの壁部3m側の面40c2は、第一部分40aから第二部分40bに亘って凹凸が少なく比較的平坦に形成されやすい。
【0031】
また、本実施形態では、一例として、壁部52が壁部51に寄って(近接して、隣接して)位置されるとともに、第四部分40fが第二部分40bに寄って(近接して、隣接して)位置されている。よって、本実施形態によれば、一例としては、蓋40が開いて開位置P2に位置した際に、第四部分40fと壁部52とが対向する。よって、一例としては、壁部52は、蓋40をより確実に(より強固に)支持しやすくなる。よって、一例としては、蓋40が筐体3Aから外れにくくなる。
【0032】
以上のように、本実施形態では、蓋40の第三部分40cが、コネクタ21と壁部3mとの間の隙間に位置された。よって、本実施形態によれば、一例としては、コネクタ21を、第三部分40cの移動を抑制するあるいは第三部分40cを案内する部品として利用することができる。よって、一例としては、第三部分40cの移動を抑制するあるいは第三部分40cを案内する部品を別個に設けた場合に比べて、構成がより簡素化されやすい。
【0033】
また、本実施形態では、一例として、壁部52が、コネクタ21を支持するとともに、第三部分40cの移動を抑制するあるいは第三部分40cを案内する。よって、本実施形態によれば、一例としては、コネクタ21の支持と第三部分40cの移動の抑制あるいは第三部分40cの案内とを別個の部分で行う構成に比べて、構成がより簡素化されやすい。
【0034】
また、本実施形態では、一例として、壁部52が、壁部51に寄せて位置された。よって、一例としては、筐体3Aの剛性がより高まりやすい。また、一例として、第三部分40cが、第二部分40bに寄った第四部分40fを有した場合には、蓋40が筐体3Aからより外れにくい。
【0035】
また、本実施形態では、一例として、壁部51が、コネクタ21を支持するとともに、第二部分40bに係わる。よって、本実施形態によれば、一例としては、コネクタ21の支持と第二部分40bとの係わりとを別個の部分で行う構成に比べて、構成がより簡素化されやすい。
【0036】
また、本実施形態では、一例として、第三部分40cが第二部分40bに寄って他の部分より太い第四部分40fを有した。よって、本実施形態によれば、一例としては、第二部分40bが壁部51により確実に(強固に)係わる。よって、一例としては、蓋40が筐体3Aからより外れにくい。
【0037】
また、本実施形態では、一例として、第三部分40cが第五部分40gを有した。よって、本実施形態によれば、一例としては、第三部分40cがより曲がりやすくなる。よって、一例としては、第一部材40aがより大きく開きやすくなる。
【0038】
また、本実施形態では、一例として、第四部分40fの突出部40f1が壁部51,54とは反対側に突出した。よって、本実施形態によれば、一例としては、第三部分40cがより円滑に移動しやすい。
【0039】
また、本実施形態では、一例として、壁部54が壁部51より低く突出した。よって、本実施形態によれば、一例としては、一例としては、第三部分40cがより曲がりやすくなる。よって、一例としては、第一部材40aがより大きく開きやすくなる。
<第2実施形態>
本実施形態にかかる電子機器1Bは、例えば、所謂スレート型、タブレット型、ソフトキーボードの機能を有した表示装置等の、パーソナルコンピュータ、テレビジョン受像機、スマートフォン、スマートブック、携帯電話機、PDA等である。
【0040】
電子機器1Bの筐体3Bは、図10,11に示されるように、正面視および背面視では矩形状(本実施形態では一例として長方形状)に構成されている。また、筐体3Bは、図12〜15に示されるように、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。筐体3Bは、前面(正面、面、第一面、第一面部)3aとこの反対側の後面(背面、面、第二面、第二面部)3bと、を有する。前面3aと後面3bとは略並行している。また、筐体3Bは、図10,11に示されるように、正面視では、四つの端部(辺部、縁部)3c〜3fと、四つの角部(尖部、曲部、端部)3g〜3jと、を有する。端部3c,3eは、長辺部の一例である。また、端部3d,3fは、短辺部の一例である。
【0041】
また、筐体3Bは、前面3aを有する壁部(第一壁部、第一部分、プレート、フレーム、前壁部、表壁部、天壁部)3kと、後面3bを有する壁部(第二壁部、第二部分、プレート、後壁部、裏壁部、底壁部)3mと、を有する。壁部3k,3mは、矩形状(本実施形態では一例として長方形状)である。また、筐体3Bは、壁部3kと壁部3mとの間に亘った側面(面、周面、第三面)3pを有する四つの壁部(第三壁部、第三部分、プレート、側壁部、端壁部、立壁部、亘部)3nを有する。壁部3kには、一例としては矩形状の開口部3rが設けられている。
【0042】
さらに、筐体3Bは、複数の部品(分割体)が組み合わせられて構成されることができる。筐体3Bは、一例としては、少なくとも壁部3kを含む第一部材(第一部分、前側部材、カバー)3Frと、少なくとも壁部3mを含む第二部材(第二部分、後側部材、ベース、ボトム)3Rrとを有する。壁部3nは、第一部材3Frおよび第二部材3Rrのうち少なくともいずれか一方(例えば、第二部材3Rr)に含まれる。また、本実施形態では、図16に示されるように、筐体3Bは、第一部材3Frおよび第二部材3Rrとは別に、これらの間に位置した第三部材3Md(第三部分、中間部材、隔部材、障壁部材、壁部材、介在部材、インナプレート、ミドルプレート、ミドルフレーム)を有する。壁部3nの一部は、第三部材3Mdに含まれることができる。筐体3Bは、金属材料や、合成樹脂材料等で構成されることができる。一例として、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdは、例えばマグネシウム合金等の金属材料で構成されることができ、第一部材3Frは、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdより剛性の低い合成樹脂材料で構成されることができる。なお、第一部材3Fr、第二部材3Rr、および第三部材3Mdには、リブ等の壁部(突出部、突出壁部)が設けられることができる。壁部により、筐体3Bの剛性が向上される。また、第三部材3Mdには、貫通孔等の開口部が設けられることができる。開口部により、筐体3Bをより軽量に構成することができる。
【0043】
また、本実施形態では、図13,15に示されるように、一例として、長手方向を横向きにした使用状態で下側または手前側(ユーザに近い側)となる第一部3Baの厚さが、当該使用状態で上側または奥側(ユーザから遠い側)となる第二部3Bbの厚さより薄い。このため、机等の載置面P上に載せて使用する状態では、筐体3Bの前面3aおよび表示画面4aの載置面Pからの高さが、手前側(下側)から奥側(上側)に向かうにつれて、高くなる。よって、本実施形態によれば、一例としては、電子機器1Bに対して図13の左側、図15の右側に位置したユーザにとって、表示画面4aが所謂チルトの状態となり、ユーザが表示画面4aを見やすいという利点がある。
【0044】
また、使用時に表示画面4aで出力される映像の向きは、筐体3B(電子機器1B)の姿勢に応じて変化させることができる。例えば、筐体3B内に設けられた制御回路(図示されず)は、筐体3Bに設けられたセンサ(例えば、ジャイロセンサや加速度センサ)等の検出結果に応じて、表示画面4aに出力される映像の向きや大きさ等を変更することができる。また、制御回路は、映像の姿勢を、いくつかに限定することができる。具体的には、例えば、制御回路は、筐体3Bの端部3cが端部3eより上側に位置したときに(第一姿勢)、表示画面4aに当該端部3c側が上の映像を表示し、端部3dが端部3fより上側に位置したときに(第二姿勢)、表示画面4aに当該端部3dが上の映像を表示することができる。そして、制御回路は、筐体3Bの姿勢が、従前の姿勢から第一姿勢および第二姿勢に変化した際には、表示画面4aの映像を姿勢に対応した映像に切り替えるが、従前の姿勢から第一姿勢および第二姿勢以外の姿勢(すなわち、この例では、端部3eが端部3cより上側に位置した姿勢、あるいは端部3fが端部3dより上側に位置した姿勢)に変化した際には、制御回路は、表示画面4aの映像を切り替えない。このような制御により、ユーザによる電子機器1Bの使用姿勢を、限定することができる。
【0045】
そして、筐体3Bには、部品16を出入可能に収容した部品収容部17が設けられている。部品収容部17の開口部17aは、本実施形態では、一例として、端部3dに開口している。この開口部17aは、いずれかの使用姿勢(上述の例では、第一姿勢または第二姿勢)で上側となり、かつ非使用姿勢では下側とならない端部3dに設けられている。このような構成によれば、使用姿勢では、開口部17aが上側に位置される。よって、一例としては、部品16が部品収容部17から重力の作用によって脱落するのを抑制しやすくなる。部品16は、具体的には、例えば、スタイラス、スタイラスペン、ペン等である。
【0046】
また、図10に示されるように、本実施形態では、バッテリ18と、表示装置4とが、筐体3Bの厚さ方向には重ならず、厚さ方向と直交する方向(前面3aまたは後面3bに沿う方向、X方向またはY方向、本実施形態では一例として、Y方向)に並んで配置されている。よって、一例としては、バッテリ18と表示装置4とが筐体3Bの厚さ方向に重なった場合に比べて、筐体3Bをより薄く構成することができる。また、一例としては、バッテリ18と表示装置4とが筐体3Bの厚さ方向に重なった場合に比べて、バッテリ18をより厚くしやすくなり、ひいては、バッテリ18の単位体積あたりの容量を高めやすくなる。また、図13,15に示されるように、本実施形態では、筐体3Bは、薄い第一部3Baと、厚い第二部3Bbとを有している。バッテリ18を収容するバッテリ収容部(バッテリ支持部)3sは、厚い第二部3Bbの端部3cに設けられている。よって、一例としては、バッテリ収容部3sが第一部3Baに設けられた場合に比べて、バッテリ18を厚くしやすくなり、ひいては、バッテリ18の単位体積あたりの蓄電容量を高めやすくなる。
【0047】
また、本実施形態では、バッテリ収容部3sが設けられた端部3cと反対側の端部3eが、ドッキングステーション(他の電子機器、図示されず)に支持される。よって、一例としては、作業者(ユーザ等)は、電子機器1Bがドッキングステーションに支持された状態で、バッテリ18を筐体3Bに着脱することができる。また、端部3eには、図14に示されるように、ドッキングステーションのコネクタ(図示されず)と接続されるコネクタ19が設けられている。よって、一例としては、バッテリ収容部3sおよびコネクタ19が、相互に干渉することなく、筐体3Bに設けられやすい。なお、端部3eには、端子3tも露出している。コネクタ19および端子3tは、端部3eの壁部3nに設けられた開口部3uを介して露出している。
【0048】
また、バッテリ収容部3sにおいて、バッテリ18によって隠される部分には、筐体3Bの第一部材3Fr、第二部材3Rr、および第三部材3Mdのうちいずれか二つ以上(二つまたは三つ)の結合部分が、設けられている。この結合部分では、例えば、結合具の一例としてのねじによって、第一部材3Frと第三部材3Mdまたは第二部材3Rrとが結合されている。筐体3Bを分解する場合、作業者(ユーザ等)は、まず、このねじを外して、第一部材3Frと第三部材3Mdまたは第二部材3Rrとをこの部分で少なくとも局所的に分離し、離間させる。その後、作業者は、例えば、この離間した部分に力を加えることで、第一部材3Frを弾性的に変形させながら、第一部材3Frと第三部材3Mdまたは第二部材3Rrとの弾性的な結合部(係合部、接続部、一例としては爪と孔の縁とによる係合部、図示されず)の結合を解除して、第一部材3Frを第三部材3Mdまたは第二部材3Rrから取り外す。第一部材3Frと第三部材3Mdまたは第二部材3Rrとの複数の結合部(係合部、接続部)が、第一部材3Frの外周に沿って設けられている。第二部材3Rrと第三部材3Mdとを結合する結合具としての複数のねじ(図示されず)は、第一部材3Frによって全て覆われている。よって、作業者は、第一部材3Frを第三部材3Mdまたは第二部材3Rrから取り外すことで、そのねじを取り外すことができ、第二部材3Rrと第三部材3Mdとを分離することができる。このような構成によれば、バッテリ18をバッテリ収容部3sから取り外したときに、筐体3Bの円滑な分解が可能となる。すなわち、バッテリ18がバッテリ収容部3sに装着された状態で筐体3Bが分解されるのを抑制することができる。
【0049】
また、本実施形態では、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdがバッテリ収容部3sまで進出し、端部3c(壁部3n、側面3p)の一部を構成している。よって、一例としては、筐体3Bの剛性をより高くすることができる。また、バッテリ収容部3sの剛性がより高くなるため、一例としては、バッテリ18の振動やずれ等をより一層抑制しやすくなる。
【0050】
また、図10〜15に示されるように、筐体3Bの前面3aや側面3pには、操作部20やコネクタ21が設けられている。操作部20は、押しボタンや、押しスイッチ、スライドスイッチ、ポインティングデバイス等であることができる。コネクタ21は、電源ケーブル用のコネクタや、USBコネクタ、イヤホンやマイクのコネクタ等である。操作部20やコネクタ21は、筐体3Bの壁部3k,3nに設けられた開口部3uを介して露出している。また、前面3aには、カメラ(カメラモジュール、撮像装置)31を設けることができる。
【0051】
また、図11,13に示されるように、筐体3Bの後面3bや側面3pには、電子部品12(図18等参照)の冷却等に用いる空気を導入したり排出したりする通気口22が設けられている。本実施形態では、一例として、後面3b(壁部3m)に、空気を導入する導入口22aが設けられ、側面3p(壁部3n、端部3d)に、空気を排出する排出口22bが設けられている。本実施形態では、導入口22aや排出口22bは、壁部3m,3nに設けられた複数の小孔22cが集まった部分として設けられている。なお、後面3bには突出部3vが設けられている。よって、図13,15に示されるような後面3bが載置面P上に載せられた状態でも、導入口22aは塞がれない。また、本実施形態では、筐体3Bの薄い第一部3Baと厚い第二部3Bbとの境界部分に、傾斜部3Bcが設けられている。そして、図11に示されるように、導入口22aのうちの一つ22a1が、傾斜部3Bcの後面3bに設けられている。図13,15に示されるように、傾斜部3Bcと載置面Pとの間の距離は、他の部分と載置面Pとの間の距離より大きくなるため、この傾斜部3Bcに設けられた導入口22a1については、空気の通流抵抗を減らしやすくなって、冷却効率をより高めやすくなる。また、本実施形態では、複数の導入口22aが設けられている。よって、一例としては、何らかの原因で一つの導入口22aが塞がれたような場合にあっても、他の導入口22aから空気流を筐体3B内に導入することができ、冷却性能が損なわれにくくなる。なお、筐体3B内は、冷却機構23(図17等参照)によって冷却してもよいし、自然冷却(対流冷却)によって冷却してもよい。
【0052】
図16に示されるように、本実施形態でも、筐体3B内に、本実施形態では、一例として、第一部材3Frと第三部材3Mdとの間に、表示装置(表示部、ディスプレイ、パネル)4が収容されている。表示装置4の、前面3a側に位置した表示画面4aは、開口部3rを介して筐体3Bの前方(外方)に露出しており、使用者は、前方側から開口部3rを介して表示画面4aを視認することができる。表示装置4は、正面視では矩形状(本実施形態では一例として長方形状)に構成されている。また、表示装置4は、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。表示装置4は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD,liquid crystal display)や有機ELディスプレイ(OELD,organic electro-luminescent display)等である。
【0053】
また、表示装置4の前側(表側、壁部3k側)には、透明な比較的薄い矩形状の入力操作パネル(一例としてはタッチパネル、タッチセンサ、操作面)5が設けられている。入力操作パネル5は、表示画面4aを覆っている。操作者(ユーザ等)は、例えば、手指や部品16(スタイラス)等で入力操作パネル5に対して、触れる、押す、擦る、あるいは手指やスタイラス等を入力操作パネル5の近傍で動かす等の操作を行うことで、入力処理を実行することができる。また、表示装置4の表示画面4aから出た光は、入力操作パネル5を通過して壁部3kの開口部3rから筐体3Bの前方(外方)へ出る。入力操作パネル5は、入力部の一例である。
【0054】
そして、図16,17等に示されるように、筐体3B内には、表示装置4の後側(裏側、背後側、壁部3m側、表示画面4aとは反対側)、本実施形態では、一例として、第二部材3Rrと第三部材3Mdとの間に、複数の基板6,7,25が収容されている。基板6,7,25は、相異なる位置に配置され、いずれも、表示装置4と並行して設けられている。また、基板6,7,25は、壁部3k,3m,3n等と離間した状態で、すなわち、壁部3k,3m,3n等との間に空間が形成された状態で、設けられている。基板6,7,25は、表示装置4に沿って並べて配置され、筐体3Bの厚さ方向には重なり合わないのが好適である。また、基板6,7,25は、ねじ等の固定具によって、筐体3Bに固定されている。
【0055】
基板(第一基板、第一回路基板、制御基板、メイン基板)6には、例えば、CPU(central processing unit)や、グラフィックコントローラ、電源回路部品、PCH(platform controller hub)、メモリスロットコネクタ、LCDコネクタ、I/O(input/output)コネクタ、電源コイル、素子、コネクタ等の複数の電子部品12(図18等参照、図18には一部のみ図示)を実装することができる。電子部品12には、発熱体が含まれる。発熱量の大きな電子部品(発熱体)12には、冷却機構23を設けることができる。冷却機構23は、ヒートシンク(受熱部、図示されず)、ヒートパイプ23a、放熱部23b、ファン24等を含んでいる。基板6および電子部品12によって、制御回路(図示されず)の少なくとも一部が構成されている。また、制御回路は、例えば、映像信号処理回路や、チューナ部、HDMI(high-definition multimedia interface)信号処理部、AV(audio video)入力端子、リモコン信号受信部、制御部、セレクタ、オンスクリーンディスプレイインタフェース、記憶部(例えば、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、HDD(hard disk drive)等)、音声信号処理回路等を、含むことができる。制御回路は、表示装置4の表示画面4aでの映像(動画や静止画等)の出力や、スピーカ(図示されず)での音声の出力、LED(light emitting diode、図示されず)での発光等を制御する。表示装置4や、スピーカ、LED等は、出力部の一例である。
【0056】
基板7およびモジュール8A,8Bは、上記第1実施形態と同様の構成を有している。本実施形態でも、基板7の第一面7aおよびモジュール8Aが表示装置4側に位置し、第二面7bおよびモジュール8Bが表示装置4の反対側に位置している。また、第一面7a、第二面7b、およびモジュール8A,8Bは、表示装置4に沿って配置されている。また、基板25には、電子部品12が設けられている。また、筐体3B内には、フレキシブルケーブル27が収容されている。フレキシブルケーブル27は、基板6,7,25や、表示装置4、コネクタ19等の間を、電気的に接続している。フレキシブルケーブル27は、対応するコネクタ14に電気的に接続されている。フレキシブルケーブル27は、例えば、フレキシブルプリント配線板や、フラットケーブル等である。
【0057】
また、図17に示されるように、筐体3B内には、複数のアンテナ26が収容されている。本実施形態では、一つの通信モジュール(例えば、モジュール8B)に接続された複数のアンテナ26が、相互に離間して配置されている。本実施形態では、一例として、一つのアンテナ26は、筐体3Bの端部3dおよび端部3eの近傍(角部3hの近傍)に配置され、もう一つのアンテナ26は、筐体3Bの端部3eおよび端部3fの近傍(角部3iの近傍)に配置されている。これにより、一例としては、アンテナ26の空間ダイバーシティを構成することができる。なお、アンテナ26とモジュール8Bとは、ケーブル28を介して電気的に接続されている。なお、一方のアンテナ26を送受信用とし、他方のアンテナ26を受信専用とするなど、複数のアンテナ26,26で機能を分けることもできるし、一方のアンテナ26を他方のアンテナ26の予備として利用することもできる。
【0058】
また、図11,17から明らかであるように、基板6,7および冷却機構23は、筐体3Bの厚い第二部3Bbに位置されている。よって、一例としては、基板6,7および冷却機構23が薄い第一部3Baに位置された場合に比べて、空間をより広く確保しやすくなり、冷却機構23のファン24によって流される空気流による冷却効果が得られやすい。また、本実施形態では、ファン24および放熱部23bは、規定された(制御された)使用状態で上側となる端部3cと端部3dとが接続される角部3gに設けられている。したがって、一例としては、電子機器1Bの使用姿勢によらず、ファン24および放熱部23bを筐体3B内の上側に配置することができる。よって、一例としては、熱が筐体3B内に留まりにくくなる。なお、ファン24および放熱部23bは、排出口22bに隣接して設けられている。
【0059】
基板7は、冷却機構23との間で基板6を挟む位置(第二部3Bbで基板7、基板6、および冷却機構23の順に並ぶ位置)に設けられる。このような構成により、外部から吸気された空気が基板6の位置に到達する前に基板7に当たる。よって、一例としては、基板7の放熱効率が向上する。また、モジュール8A,8Bが実装された基板7が、筐体3B内の部品の中では比較的重量が大きく筐体3Bの中央に位置した基板6に対し、他の重量物である冷却機構23と反対側に位置される。よって、一例としては、電子機器1Bの重量バランスがより良くなる。よって、一例としては、ユーザは、電子機器1Bを持ち運ぶ際に、より持ちやすい。
【0060】
また、図11,18に示されるように、本実施形態では、一例として、筐体3Bの壁部3mに、ファン24に近い導入口22a2と、基板6を挟んで導入口22a2の反対側に位置した導入口22a3と、導入口22a2,22a3より発熱体としての電子部品12に近い導入口22a1と、が設けられている。導入口22a2が設けられたことで、筐体3B内により効率良く空気流を流すことができる。また、導入口22a3から導入された空気流Sは、基板6の後側の第二面6bに沿ってファン24に向けて流れる空気流S2と、基板6のファン24の反対側に位置した端部6cの外側を通過して(回り込んで、迂回して)基板6の前側の第一面6aに沿ってファン24に向けて流れる空気流S1と、に分けられる。よって、基板6の第一面6aおよび第二面6bの両側に設けられた電子部品(発熱体)12を冷却することができる。
【0061】
そして、本実施形態にかかる電子機器1Bにも、上記第1実施形態と同様の開口部3uや、コネクタ21、蓋40、突出部50a,50b等が設けられている。すなわち、一例として、図19,20に示されるように、蓋40は、少なくとも、図19に示された閉位置P1と、図20に示された開位置P2との間で移動することができる。本実施形態では、一例として、蓋40は、開位置P2でも、筐体3Bに係わっている。よって、蓋40が筐体3Bから外れて紛失するのが抑制されている。
【0062】
また、本実施形態にかかる電子機器1Bにも、一例として、図21,22に示されるように、蓋40の第三部分40cが、コネクタ21と筐体3Bの壁部3m(壁部51,54)との間に位置され、上記第1実施形態と同様の構成が含まれている。よって、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0063】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例に過ぎない。本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、図23〜25に示される第1変形例のように、蓋40Cの第三部分40cは、コネクタ21と筐体3Cの壁部3mから突出した壁部55(に設けられた凹部55a)との間の隙間gに、位置されることができる。また、図24に示されるように、壁部3mに対する蓋40C(第一部分40a)の開く方向は、上記第1実施形態と異なることができる。一例としては、蓋40Cは、壁部3mに沿った方向に開くことができる。壁部55は、係部や、第一支持部、第二支持部等として機能することができる。本変形例によれば、第三部分40cを囲んで、第三部分40cの移動を抑制するあるいは案内する部品や部位が相違するものの、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0064】
また、例えば、図26,27に示される第2変形例のように、蓋40Dの第三部分40cは、二つのコネクタ21,21間、ならびに二つのコネクタ21,21と筐体3Dの壁部3mとの間の隙間gに、位置されることができる。本変形例によれば、第三部分40cを囲んで、第三部分40cの移動を抑制するあるいは案内する部品や部位が相違するものの、上記実施形態や変形例と同様の効果を得ることができる。
【0065】
また、例えば、図28に示される第3変形例のように、係部および第二部分に相当する部位あるいは部品が無い構成でも、同様の効果を得ることができる。すなわち、部品40E(モジュール、例えばバッテリ等)は、筐体3Eに設けられた開口部3uを着脱可能に覆う。部品40Eは、第一部分40aと、第三部分40cとを有する。また、開口部3uの開口端側あるいは奥側には別の部品21E(モジュール、例えばコネクタ等)が位置される。部品21Eは、開口部3u(の周面、周壁)の少なくとも一部を構成している。本変形例によれば、第三部分40cを囲んで、第三部分40cの移動を抑制するあるいは案内する部品や部位が相違するものの、上記実施形態や変形例と同様の効果を得ることができる。また、上記各実施形態の技術的特徴は、適宜に組み合わせて実施することができる。また、各構成要素のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
【符号の説明】
【0066】
1A…テレビジョン受像機(電子機器)、1B…電子機器、3A〜3E…筐体、3m…壁部、3u…開口部、4…表示装置、21…コネクタ、21E…部品、40,40C,40D…蓋(部品)、40E…部品、40a…第一部分、40b…第二部分、40c…第三部分、40f…第四部分、40f1…突出部、40g…第五部分、51…壁部(係部、第二支持部、第三支持部)、52…壁部(第一支持部)、54…壁部(第四支持部)、55…壁部(係部、第一支持部、第二支持部)、g…隙間。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、テレビジョン受像機および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コネクタのカバーが設けられた電子機器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−159895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の電子機器では、より部品点数の少ない構成が望まれていた。
【0005】
そこで、本発明の実施形態は、一例として、より部品点数を少なくすることが可能なテレビジョン受像機および電子機器を得ることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態にかかるテレビジョン受像機は、筐体と、蓋とを備えた。筐体には、表示装置およびコネクタの少なくとも一部が収容され、係部とコネクタが露出した開口部とが設けられた。蓋は、第一部分と、第二部分と、第三部分と、を有した。第一部分は、開口部を覆う。第二部分は、筐体内に位置され係部と係わって筐体外側への移動が抑制される。第三部分は、覆部と第二係部との間に亘りコネクタと筐体との間の隙間を筐体内側の位置と筐体外側の位置との間で移動する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例が示された正面図である。
【図2】図2は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例が示された側面図である。
【図3】図3は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例の一部の斜視図であって、蓋が閉められた状態が示された図である。
【図4】図4は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例の一部の斜視図であって、蓋が開けられた状態が示された図である。
【図5】図5は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例の内部構成の一部が示された平面図である。
【図6】図6は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例の内部構成の一部が示された斜視図である。
【図7】図7は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例の筐体の一部が示された斜視図である。
【図8】図8は、第1実施形態にかかるテレビジョン受像機の一例の内部構成の一部が示された断面図である。
【図9】図9は、図8の状態から蓋が開けられた状態の一例が示された図である。
【図10】図10は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された正面図である。
【図11】図11は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された背面図である。
【図12】図12は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された側面図である。
【図13】図13は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された側面図であって、図12とは別の方向から見た図である。
【図14】図14は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された側面図であって、図12,13とは別の方向から見た図である。
【図15】図15は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された側面図であって、図12〜14とは別の方向から見た図である。
【図16】図16は、第2実施形態にかかる電子機器の一例が示された分解斜視図である。
【図17】図17は、第2実施形態にかかる電子機器の内部構成の一例が示された平面図である。
【図18】図18は、図10のXVIII−XVIII断面図である。
【図19】図19は、第2実施形態にかかる電子機器の一例の一部の斜視図であって、蓋が閉められた状態が示された図である。
【図20】図20は、第2実施形態にかかる電子機器の一例の一部の斜視図であって、蓋が開けられた状態が示された図である。
【図21】図21は、第2実施形態にかかる電子機器の一例の内部構成の一部が示された断面図である。
【図22】図22は、図21の状態から蓋が開けられた状態の一例が示された図である。
【図23】図23は、第1変形例にかかる電子機器の一例の一部が模式的に示された平面図であって、蓋が閉じられた状態が示された図である。
【図24】図24は、第1変形例にかかる電子機器の一例の一部が模式的に示された平面図であって、蓋が開けられた状態が示された図である。
【図25】図25は、図23のXXV−XXV断面図である。
【図26】図26は、第2変形例にかかる電子機器の一例の一部が模式的に示された平面図であって、蓋が閉じられた状態が示された図である。
【図27】図27は、図26のXXVII−XXVII断面図である。
【図28】図28は、第3変形例にかかる電子機器の一例の一部が模式的に示された断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の例示的な複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、同様の構成要素には共通の符号が付されるとともに、重複する説明が省略される。また、各図では、便宜上、方向(X方向、Y方向、Z方向)が示されている。X方向は、テレビジョン受像機の表示画面に対する正面視での長手方向、Y方向は、表示画面に対する正面視での短手方向、Z方向は表示画面に対する正面視での前後方向(奥行方向、筐体の厚さ方向)である。X方向、Y方向、およびZ方向は、相互に直交している。
【0009】
また、以下の実施形態では、電子機器がテレビジョン受像機、あるいはタブレット型もしくはスレート型のパーソナルコンピュータとして構成された場合が例示されるが、本実施形態にかかる電子機器は、これらには限定されない。本実施形態にかかる電子機器は、例えば、ノート型、デスクトップ型のパーソナルコンピュータや、スマートフォン、スマートテレビ、スマートブック、携帯電話機、PDA(personal digital assistant)、映像表示装置、テレビ電話機等の種々の電子機器として構成することができる。
【0010】
<第1実施形態>
本実施形態にかかる電子機器の一例であるテレビジョン受像機1Aは、図1,2に示されるように、支持部(支部、台、スタンド)2と、筐体3Aと、を備える。支持部2Aは、机や、棚、台等の載置部(図示されず)上に載置され、筐体3Aを支持する。支持部2Aは、筐体3Aを固定的に支持してもよいし、移動可能(回動可能、スライド可能)に支持してもよい。筐体3Aの支持部2Aに対する回動形態としては、例えばチルトや、スイベル、ピボット等がある。
【0011】
筐体3Aは、図1に示されるように、正面視では矩形状(本実施形態では一例として長方形状)に構成されている。また、筐体3Aは、図2に示されるように、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。筐体3Aは、前面(正面、面、第一面、第一面部)3aとこの反対側の後面(背面、面、第二面、第二面部)3bと、を有する。前面3aと後面3bとは略並行している。また、筐体3Aは、図1に示されるように、正面視では、四つの端部(辺部、縁部)3c〜3fと、四つの角部(尖部、曲部、端部)3g〜3jと、を有する。また、端部3c,3eは、長辺部の一例である。端部3d,3fは、短辺部の一例である。
【0012】
また、筐体3Aは、前面3aを有する壁部(第一壁部、第一部分、プレート、フレーム、前壁部、表壁部、天壁部)3kと、後面3bを有する壁部(第二壁部、第二部分、プレート、後壁部、裏壁部、底壁部)3mと、を有する。壁部3k,3mは、矩形状(本実施形態では一例として長方形状)である。また、筐体3Aは、壁部3kと壁部3mとの間に亘った側面(面、周面、第三面)3pを有する四つの壁部(第三壁部、第三部分、プレート、側壁部、端壁部、立壁部、亘部)3nを有する。そして、壁部3kには、一例としては矩形状の開口部3rが設けられている。
【0013】
さらに、筐体3Aは、複数の部品(分割体、部材)が組み合わせられて構成されることができる。筐体3Aは、一例としては、少なくとも壁部3kを含む第一部材(第一部分、前側部材、カバー)3Frと、少なくとも壁部3mを含む第二部材(第二部分、後側部材、ベース、ボトム)3Rrとを有する。壁部3nは、第一部材3Frおよび第二部材3Rrのうち少なくともいずれか一方(例えば、第二部材3Rr)に含まれることができる。また、筐体3Aは、第一部材3Frおよび第二部材3Rrとは別に、これらの間に位置した第三部材3Md(第三部分、中間部材、隔部材、障壁部材、壁部材、介在部材、インナプレート、ミドルプレート、ミドルフレーム、図4参照)を有する。その場合、壁部3nは、第三部材3Mdに含まれることもできる。筐体3Aは、金属材料や、合成樹脂材料等で構成されることができる。
【0014】
筐体3A内には、表示装置(表示部、ディスプレイ、パネル)4が収容されている。表示装置4の、前面3a側に位置した表示画面4aは、開口部3rを介して筐体3Aの前方(外方)に露出しており、使用者は、前方側から開口部3rを介して表示画面4aを視認することができる。表示装置4は、正面視では矩形状(本実施形態では一例として長方形状)に構成されている。また、表示装置4は、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。表示装置4は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD,liquid crystal display)や有機ELディスプレイ(OELD,organic electro-luminescent display)等である。
【0015】
表示装置4の前側(表側、壁部3k側)には、透明な比較的薄い矩形状の入力操作パネル(一例としてはタッチパネル、タッチセンサ、操作面)5が設けられている。入力操作パネル5は、表示画面4aを覆っている。操作者(ユーザ等)は、例えば手指やスタイラス等によって、入力操作パネル5に対して、触れる、押す、擦る、あるいは入力操作パネル5の近傍で動かす等の操作を行うことで、入力処理を実行することができる。また、表示装置4の表示画面4aから出た光は、入力操作パネル5を通過して壁部3kの開口部3rから筐体3Aの前方(外方)へ出る。入力操作パネル5は、入力部の一例である。
【0016】
筐体3A内には、表示装置4の後側(裏側、背後側、壁部3m側、表示画面4aとは反対側)に、複数の基板6,7(回路基板)が収容されている。基板6,7は、相異なる位置に配置され、いずれも、表示装置4と並行して設けられている。また、基板6,7は、壁部3k,3m,3n等と離間した状態で、すなわち、壁部3k,3m,3n等との間に空間が形成された状態で、設けられている。基板6,7は、表示装置4に沿って並べて配置され、筐体3Aの厚さ方向には重なり合わないのが好適である。また、基板6,7は、例えばねじ等の固定具によって、筐体3Aに固定されている。
【0017】
図1に示される基板(第一基板、第一回路基板、制御基板、メイン基板)6には、CPU(central processing unit)等の複数の電子部品(部品、素子、図示されず)が実装されている。電子部品には、発熱体が含まれる。また、発熱量の大きな電子部品(発熱体)には、冷却機構(放熱部、受熱部、図示されず)を設けることができる。基板6および電子部品によって、制御回路(図示されず)の少なくとも一部が構成されている。制御回路は、例えば、映像信号処理回路や、チューナ部、HDMI(high-definition multimedia interface)信号処理部、AV(audio video)入力端子、リモコン信号受信部、制御部、セレクタ、オンスクリーンディスプレイインタフェース、記憶部(例えば、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、HDD(hard disk drive)等)、音声信号処理回路等を、含むことができる。制御回路は、表示装置4の表示画面4aでの映像(動画や静止画等)の出力や、スピーカ(図示されず)での音声の出力、LED(light emitting diode、図示されず)での発光等を制御する。表示装置4や、スピーカ、LED等は、出力部の一例である。
【0018】
本実施形態では、一例として、図3に示されるように、筐体3Aの壁部3nには、開口部3uが設けられている。開口部3uは、例えば、壁部3n(側壁、縦壁、立壁)に、穴や、貫通孔、切欠として設けられることができる。本実施形態では、一例として、開口部3uは貫通孔である。なお、開口部3uは、壁部3nのみならず、壁部3k(前壁、表壁、上壁、天壁)や壁部3m(後壁、背壁、裏壁、下壁、底壁)に設けることもできる。開口部3uからは機能部品(部品、電子部品、電気部品、内蔵部品、収容部品)の一例として、コネクタ21が露出している。コネクタ21には、開口部3uを通した他のコネクタが着脱可能に機械的かつ電気的に接続される。開口部3uは蓋40(リッド、カバー、キャップ、覆部、塞部)で覆われている。なお、本実施形態では、一例として、蓋40がコネクタ21を覆う構成が例示されたが、本実施形態にかかる蓋40ならびに蓋40に関する構成は、蓋40がコネクタ21以外の機能部品および開口部3uを覆う場合にも、同様に適用することができる。コネクタ21は、第一部品(部品)の一例である。
【0019】
本実施形態では、一例として、図3,4に示されるように、蓋40は、少なくとも、図3に示された閉位置P1と、図4に示された開位置P2との間で移動することができる。本実施形態では、一例として、蓋40は、開位置P2でも、筐体3Aに係わっている。よって、蓋40が筐体3Aから外れて紛失するのが抑制されている。
【0020】
本実施形態では、一例として、図3〜6,8,9に示されるように、蓋40は、第一部分40aや、第二部分40b、第三部分40c等を有する。第一部分40aは、開口部3uおよびコネクタ21を覆う。第一部分40aは、開口部3uに対応した形状(本実施形態では、一例として矩形状)に構成されている。また、第一部分40aは、板状に構成されている。第一部分40aの面40d(表面、外面、天面)は、筐体3Aの側面3pと連なり、筐体3Aの外面の一部を形成する。また、第一部分40aの周縁部には爪40e(図7参照)が設けられている。この爪40eが壁部3nの開口部3uの縁に係わることで、蓋40が、閉じられた状態(図3参照)で筐体3Aに支持される。本実施形態では、一例として、蓋40は、少なくとも部分的に(本実施形態では、一例として全体的に)、可撓性(弾性、柔軟性)を有した材料(一例としては合成樹脂材料)で構成されており、爪40eあるいはその周辺部分の弾性変形を伴いながら、蓋40は筐体3Aに着脱されることができる。なお、筐体3A側に弾性変形部分が設けられ、蓋40が比較的硬質な材料で構成されることもできる。本実施形態では、第一部分40aが、実質的な蓋(リッド、カバー、キャップ、覆部、塞部)として機能する。
【0021】
本実施形態では、一例として、図5,6,8に示されるように、第三部分40cは、第一部分40aから筐体3A内側へ伸びている。第三部分40cは、第一部分40aと第二部分40bとの間で亘っている。第三部分40cは、第一部分40aの端部(辺部、縁部、周縁部)に接続されている。第三部分40cは、第一部分40aの面40d(図3参照)と交叉する方向(本実施形態では、一例として直交方向)に延びている。第三部分40cは、帯状(短冊状、片状、矩形状かつ板状)に形成されている。また、第三部分40cは、筐体3Aの壁部3mに沿う方向に長い扁平な(平べったい)形状(断面)を有している。よって、第三部分40cは、壁部3mに沿う方向には比較的曲がりにくい。
【0022】
本実施形態では、一例として、図8に示されるように、第三部分40cは、第三部分40cの他の部分より太い第四部分40fを有している。この第四部分40fは、第二部分40bに寄せて(近接して、隣接して)位置されている。また、第三部分40cは、第一部分40aと第四部分40fとの間に、第四部分40fより細い第五部分40gを有している。第三部分40cは、この第五部分40gで曲がりやすい。また、本実施形態では、一例として、第四部分40fは、筐体3Aの壁部3mから離れる方向に厚さが増大する突出部40f1を有している。本実施形態では、一例として、第三部分40cでは、筐体3Aの壁部3mとは反対側の面40c1に、第四部分40fと第五部分40gとの境界となる段差40hが設けられている。よって、本実施形態によれば、一例としては、筐体3Aの壁部3m側の面40c2は、第一部分40aから第二部分40bに亘って凹凸が少なく比較的平坦に形成されやすい。
【0023】
本実施形態では、一例として、図5,6,8,9に示されるように、蓋40は、第三部分40cの第一部分40aとは反対側に、第二部分40bを有している。すなわち、第三部分40cは、第一部分40aと第二部分40bとの間で亘っている。第二部分40bは、図5,6に示されるように、第三部分40cの端部(先端部)で、筐体3Aの壁部3mに沿った方向(第三部分40cの幅方向、図5の上下方向)の両側に張り出している。また、第二部分40bは、図8,9に示されるように、第三部分40cの端部(先端部)で、筐体3Aの壁部3mに近付く方向(第三部分40cの厚さ方向、図8の上下方向)の両側にも張り出している。
【0024】
本実施形態では、一例として、図5〜9に示されるように、筐体3Aの壁部3mには、突出部50a,50b(壁部、リブ)が設けられている。突出部50a,50bは、コネクタ21を支持する。突出部50a(支持部、載部、支部、位置決め部)は、突出部50bより低く、コネクタ21を壁部3mの面3m1と交叉する方向(本実施形態では、一例として直交方向)に支持する。また、突出部50b(支持部、支部、位置決め部、ガイド部)は、コネクタ21を面3m1に沿った方向に支持する。突出部50a,50bは、壁部3mから当該壁部3m(面3m1)と交叉する方向(本実施形態では、一例として直交方向)に延びている(突出している)。また、突出部50bは、壁部3nから当該壁部3n(3n1)と交叉する方向(本実施形態では、一例として直交方向、壁部3mに沿った方向)に延びている(突出している)。すなわち、突出部50bは、壁部3m,3nの双方に設けられている(接続されている、繋がっている、亘っている)。これら突出部50a,50bは、筐体3Aの剛性および強度の向上に寄与している。また、本実施形態では、一例として、二つの突出部50bが、開口部3uを挟んだ両側に、間隔をあけて設けられている。二つの突出部50bは、並行して(本実施形態では、一例として平行に)設けられている。コネクタ21は、二つの突出部50bに、これらに挟まれた状態で支持される。また、コネクタ21は、突出部50aの先端部50a1(突端部、端部、辺部、尖部、図6参照)と図示されない別の部品(部材)とに、これらに挟まれた状態で支持される。また、図7に示されるように、二つの突出部50bの壁部3nから離れた部分には、凹部50cが設けられている。凹部50cは、相互に近接する方向に壁部3mに沿って凹むとともに、壁部3mに近付く方向に凹む。凹部50cの底部も、突出部50aとともに、壁部3mと交叉する方向にコネクタ21を支持する。また、突出部50bの凹部50cよりも壁部3nからさらに離れた端部50dは、壁部3nと並行して(本実施形態では、一例として平行に)延びている。コネクタ21は、壁部3nおよび端部50dに、壁部3n(面3n1)と交叉する方向(本実施形態では、一例として直交方向)に支持されている。
【0025】
本実施形態では、一例として、図6,7に示されるように、突出部50aは、壁部3nから離れた位置で、壁部3nに沿った壁部51を有する。この壁部51は、蓋40が開位置P2(すなわち、筐体3A外側の位置)に位置した際に、第二部分40bと係わり、第二部分40b、すなわち蓋40が開位置P2以上に筐体3A側に移動するのを抑制する。すなわち、壁部51は、係部の一例である。第二部分40bは、主として、壁部3mに沿って張り出した部分と、壁部3m側に張り出した部分とで、壁部51と係わる。壁部51および第二部分40bは、係部の一例である。壁部51は、第二支持部の一例である。第三部分40cは、第一部分40aと第二部分40bとの間で延びる延部、接続部、亘部の一例である。
【0026】
また、突出部50aは、壁部3nと交叉する方向に延びた二つの壁部52を有する。二つの壁部52は、並行して(本実施形態では、一例として平行に)設けられている。本実施形態では、一例として、図6に示されるように、蓋40の第三部分40cは、二つの壁部52の間に挟まれる。よって、二つの壁部52は、第三部分40cがその幅方向(壁部3nに沿った方向)に移動するのを抑制し、長手方向に案内する。よって、二つの壁部52は、第三部分40cの支持部、ガイド部、レール部、位置決め部の一例である。
【0027】
また、突出部50aは、壁部51より壁部3nに近い位置に、壁部51と並行し壁部52と交叉する壁部53を有する。この壁部53は、蓋40が閉じられて閉位置P1に位置した状態で、第一部分40aを支持する。壁部51,52,53は相互に接続された状態で筐体3Aの壁部3m,3nから突出している。このような構成により、突出部50aは、開口部3uが設けられた部分で、筐体3Aを補強している。
【0028】
本実施形態では、一例として、図8,9に示されるように、上述した突出部50aとコネクタ21とによって、第三部分40cが移動する隙間gが設けられる。隙間gでは、第三部分40cの厚さ方向(筐体3Aの厚さ方向)の一方側に壁部3mが位置され、他方側にコネクタ21の面21bが位置される。また、隙間gでは、第三部分40cの幅方向(壁部3nに沿った方向)の両側に壁部52が位置される。すなわち、本実施形態では、一例として、蓋40の開閉に伴う第三部分40cの移動可能な範囲が、筐体3Aに設けた突出部50aとコネクタ21とによって決められる。よって、本実施形態によれば、一例としては、コネクタ21とは別に蓋40(第三部分40c)をガイドする(支持する、移動を抑制する)部品を設けた場合に比べて、蓋40(第三部分40c)をガイドする(支持する、移動を抑制する)構成を、比較的簡素な構成として得ることができる。
【0029】
本実施形態では、一例として、筐体3Aには、隙間gにおいて、壁部3mから突出した壁部51,54(突出部)が設けられている。壁部51には、図7からわかるように、二つの壁部52,52間で凹部51aが設けられている。隙間gでは、壁部51は、この凹部51aが位置された部分で、壁部3mより突出している。また、壁部54は、壁部51より筐体3A外側(壁部3n側、開口部3uの開口端側)で、壁部3mより突出している。これら壁部51,54は、蓋40の移動に伴って移動する第三部分40cの支持部(接触部)となる。よって、本実施形態によれば、一例としては、第三部分40cが壁部3mの面3m1に接触する場合に比べて、接触面積が減るため、蓋40が移動する際の抵抗を減らしやすい場合がある。また、開口部3uの開口端に近い壁部54は、開口部3uの開口端から遠い壁部51より低い。よって、本実施形態によれば、一例としては、筐体3A外側に向かうにつれて、第三部分40cひいては第一部分40aが、開口部3uの中心から離れた方向(図8,9では下方向)に移動することができる。よって、一例としては、第一部分40aがより大きく開きやすい。よって、一例としては、第一部分40aや第三部分40cと、コネクタ21に結合される(接続される、電気的に接続される)別のコネクタとが干渉するのが抑制されやすい。壁部51は、第三支持部(第三接触部、第三摺部)の一例である。壁部54は、第四支持部(第四接触部、第四摺部)の一例である。
【0030】
また、本実施形態では、一例として、図8,9に示されるように、第四部分40fの突出部40f1は、壁部51,54とは反対側に突出し(厚みが増大し、張り出し)、第三部分40cの面40c1に、第四部分40fと第五部分40gとの境界となる段差40hが設けられている。よって、本実施形態によれば、一例としては、第三部分40cの筐体3Aの壁部3m側の面40c2は、第一部分40aから第二部分40bに亘って凹凸が少なく比較的平坦に形成されやすい。
【0031】
また、本実施形態では、一例として、壁部52が壁部51に寄って(近接して、隣接して)位置されるとともに、第四部分40fが第二部分40bに寄って(近接して、隣接して)位置されている。よって、本実施形態によれば、一例としては、蓋40が開いて開位置P2に位置した際に、第四部分40fと壁部52とが対向する。よって、一例としては、壁部52は、蓋40をより確実に(より強固に)支持しやすくなる。よって、一例としては、蓋40が筐体3Aから外れにくくなる。
【0032】
以上のように、本実施形態では、蓋40の第三部分40cが、コネクタ21と壁部3mとの間の隙間に位置された。よって、本実施形態によれば、一例としては、コネクタ21を、第三部分40cの移動を抑制するあるいは第三部分40cを案内する部品として利用することができる。よって、一例としては、第三部分40cの移動を抑制するあるいは第三部分40cを案内する部品を別個に設けた場合に比べて、構成がより簡素化されやすい。
【0033】
また、本実施形態では、一例として、壁部52が、コネクタ21を支持するとともに、第三部分40cの移動を抑制するあるいは第三部分40cを案内する。よって、本実施形態によれば、一例としては、コネクタ21の支持と第三部分40cの移動の抑制あるいは第三部分40cの案内とを別個の部分で行う構成に比べて、構成がより簡素化されやすい。
【0034】
また、本実施形態では、一例として、壁部52が、壁部51に寄せて位置された。よって、一例としては、筐体3Aの剛性がより高まりやすい。また、一例として、第三部分40cが、第二部分40bに寄った第四部分40fを有した場合には、蓋40が筐体3Aからより外れにくい。
【0035】
また、本実施形態では、一例として、壁部51が、コネクタ21を支持するとともに、第二部分40bに係わる。よって、本実施形態によれば、一例としては、コネクタ21の支持と第二部分40bとの係わりとを別個の部分で行う構成に比べて、構成がより簡素化されやすい。
【0036】
また、本実施形態では、一例として、第三部分40cが第二部分40bに寄って他の部分より太い第四部分40fを有した。よって、本実施形態によれば、一例としては、第二部分40bが壁部51により確実に(強固に)係わる。よって、一例としては、蓋40が筐体3Aからより外れにくい。
【0037】
また、本実施形態では、一例として、第三部分40cが第五部分40gを有した。よって、本実施形態によれば、一例としては、第三部分40cがより曲がりやすくなる。よって、一例としては、第一部材40aがより大きく開きやすくなる。
【0038】
また、本実施形態では、一例として、第四部分40fの突出部40f1が壁部51,54とは反対側に突出した。よって、本実施形態によれば、一例としては、第三部分40cがより円滑に移動しやすい。
【0039】
また、本実施形態では、一例として、壁部54が壁部51より低く突出した。よって、本実施形態によれば、一例としては、一例としては、第三部分40cがより曲がりやすくなる。よって、一例としては、第一部材40aがより大きく開きやすくなる。
<第2実施形態>
本実施形態にかかる電子機器1Bは、例えば、所謂スレート型、タブレット型、ソフトキーボードの機能を有した表示装置等の、パーソナルコンピュータ、テレビジョン受像機、スマートフォン、スマートブック、携帯電話機、PDA等である。
【0040】
電子機器1Bの筐体3Bは、図10,11に示されるように、正面視および背面視では矩形状(本実施形態では一例として長方形状)に構成されている。また、筐体3Bは、図12〜15に示されるように、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。筐体3Bは、前面(正面、面、第一面、第一面部)3aとこの反対側の後面(背面、面、第二面、第二面部)3bと、を有する。前面3aと後面3bとは略並行している。また、筐体3Bは、図10,11に示されるように、正面視では、四つの端部(辺部、縁部)3c〜3fと、四つの角部(尖部、曲部、端部)3g〜3jと、を有する。端部3c,3eは、長辺部の一例である。また、端部3d,3fは、短辺部の一例である。
【0041】
また、筐体3Bは、前面3aを有する壁部(第一壁部、第一部分、プレート、フレーム、前壁部、表壁部、天壁部)3kと、後面3bを有する壁部(第二壁部、第二部分、プレート、後壁部、裏壁部、底壁部)3mと、を有する。壁部3k,3mは、矩形状(本実施形態では一例として長方形状)である。また、筐体3Bは、壁部3kと壁部3mとの間に亘った側面(面、周面、第三面)3pを有する四つの壁部(第三壁部、第三部分、プレート、側壁部、端壁部、立壁部、亘部)3nを有する。壁部3kには、一例としては矩形状の開口部3rが設けられている。
【0042】
さらに、筐体3Bは、複数の部品(分割体)が組み合わせられて構成されることができる。筐体3Bは、一例としては、少なくとも壁部3kを含む第一部材(第一部分、前側部材、カバー)3Frと、少なくとも壁部3mを含む第二部材(第二部分、後側部材、ベース、ボトム)3Rrとを有する。壁部3nは、第一部材3Frおよび第二部材3Rrのうち少なくともいずれか一方(例えば、第二部材3Rr)に含まれる。また、本実施形態では、図16に示されるように、筐体3Bは、第一部材3Frおよび第二部材3Rrとは別に、これらの間に位置した第三部材3Md(第三部分、中間部材、隔部材、障壁部材、壁部材、介在部材、インナプレート、ミドルプレート、ミドルフレーム)を有する。壁部3nの一部は、第三部材3Mdに含まれることができる。筐体3Bは、金属材料や、合成樹脂材料等で構成されることができる。一例として、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdは、例えばマグネシウム合金等の金属材料で構成されることができ、第一部材3Frは、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdより剛性の低い合成樹脂材料で構成されることができる。なお、第一部材3Fr、第二部材3Rr、および第三部材3Mdには、リブ等の壁部(突出部、突出壁部)が設けられることができる。壁部により、筐体3Bの剛性が向上される。また、第三部材3Mdには、貫通孔等の開口部が設けられることができる。開口部により、筐体3Bをより軽量に構成することができる。
【0043】
また、本実施形態では、図13,15に示されるように、一例として、長手方向を横向きにした使用状態で下側または手前側(ユーザに近い側)となる第一部3Baの厚さが、当該使用状態で上側または奥側(ユーザから遠い側)となる第二部3Bbの厚さより薄い。このため、机等の載置面P上に載せて使用する状態では、筐体3Bの前面3aおよび表示画面4aの載置面Pからの高さが、手前側(下側)から奥側(上側)に向かうにつれて、高くなる。よって、本実施形態によれば、一例としては、電子機器1Bに対して図13の左側、図15の右側に位置したユーザにとって、表示画面4aが所謂チルトの状態となり、ユーザが表示画面4aを見やすいという利点がある。
【0044】
また、使用時に表示画面4aで出力される映像の向きは、筐体3B(電子機器1B)の姿勢に応じて変化させることができる。例えば、筐体3B内に設けられた制御回路(図示されず)は、筐体3Bに設けられたセンサ(例えば、ジャイロセンサや加速度センサ)等の検出結果に応じて、表示画面4aに出力される映像の向きや大きさ等を変更することができる。また、制御回路は、映像の姿勢を、いくつかに限定することができる。具体的には、例えば、制御回路は、筐体3Bの端部3cが端部3eより上側に位置したときに(第一姿勢)、表示画面4aに当該端部3c側が上の映像を表示し、端部3dが端部3fより上側に位置したときに(第二姿勢)、表示画面4aに当該端部3dが上の映像を表示することができる。そして、制御回路は、筐体3Bの姿勢が、従前の姿勢から第一姿勢および第二姿勢に変化した際には、表示画面4aの映像を姿勢に対応した映像に切り替えるが、従前の姿勢から第一姿勢および第二姿勢以外の姿勢(すなわち、この例では、端部3eが端部3cより上側に位置した姿勢、あるいは端部3fが端部3dより上側に位置した姿勢)に変化した際には、制御回路は、表示画面4aの映像を切り替えない。このような制御により、ユーザによる電子機器1Bの使用姿勢を、限定することができる。
【0045】
そして、筐体3Bには、部品16を出入可能に収容した部品収容部17が設けられている。部品収容部17の開口部17aは、本実施形態では、一例として、端部3dに開口している。この開口部17aは、いずれかの使用姿勢(上述の例では、第一姿勢または第二姿勢)で上側となり、かつ非使用姿勢では下側とならない端部3dに設けられている。このような構成によれば、使用姿勢では、開口部17aが上側に位置される。よって、一例としては、部品16が部品収容部17から重力の作用によって脱落するのを抑制しやすくなる。部品16は、具体的には、例えば、スタイラス、スタイラスペン、ペン等である。
【0046】
また、図10に示されるように、本実施形態では、バッテリ18と、表示装置4とが、筐体3Bの厚さ方向には重ならず、厚さ方向と直交する方向(前面3aまたは後面3bに沿う方向、X方向またはY方向、本実施形態では一例として、Y方向)に並んで配置されている。よって、一例としては、バッテリ18と表示装置4とが筐体3Bの厚さ方向に重なった場合に比べて、筐体3Bをより薄く構成することができる。また、一例としては、バッテリ18と表示装置4とが筐体3Bの厚さ方向に重なった場合に比べて、バッテリ18をより厚くしやすくなり、ひいては、バッテリ18の単位体積あたりの容量を高めやすくなる。また、図13,15に示されるように、本実施形態では、筐体3Bは、薄い第一部3Baと、厚い第二部3Bbとを有している。バッテリ18を収容するバッテリ収容部(バッテリ支持部)3sは、厚い第二部3Bbの端部3cに設けられている。よって、一例としては、バッテリ収容部3sが第一部3Baに設けられた場合に比べて、バッテリ18を厚くしやすくなり、ひいては、バッテリ18の単位体積あたりの蓄電容量を高めやすくなる。
【0047】
また、本実施形態では、バッテリ収容部3sが設けられた端部3cと反対側の端部3eが、ドッキングステーション(他の電子機器、図示されず)に支持される。よって、一例としては、作業者(ユーザ等)は、電子機器1Bがドッキングステーションに支持された状態で、バッテリ18を筐体3Bに着脱することができる。また、端部3eには、図14に示されるように、ドッキングステーションのコネクタ(図示されず)と接続されるコネクタ19が設けられている。よって、一例としては、バッテリ収容部3sおよびコネクタ19が、相互に干渉することなく、筐体3Bに設けられやすい。なお、端部3eには、端子3tも露出している。コネクタ19および端子3tは、端部3eの壁部3nに設けられた開口部3uを介して露出している。
【0048】
また、バッテリ収容部3sにおいて、バッテリ18によって隠される部分には、筐体3Bの第一部材3Fr、第二部材3Rr、および第三部材3Mdのうちいずれか二つ以上(二つまたは三つ)の結合部分が、設けられている。この結合部分では、例えば、結合具の一例としてのねじによって、第一部材3Frと第三部材3Mdまたは第二部材3Rrとが結合されている。筐体3Bを分解する場合、作業者(ユーザ等)は、まず、このねじを外して、第一部材3Frと第三部材3Mdまたは第二部材3Rrとをこの部分で少なくとも局所的に分離し、離間させる。その後、作業者は、例えば、この離間した部分に力を加えることで、第一部材3Frを弾性的に変形させながら、第一部材3Frと第三部材3Mdまたは第二部材3Rrとの弾性的な結合部(係合部、接続部、一例としては爪と孔の縁とによる係合部、図示されず)の結合を解除して、第一部材3Frを第三部材3Mdまたは第二部材3Rrから取り外す。第一部材3Frと第三部材3Mdまたは第二部材3Rrとの複数の結合部(係合部、接続部)が、第一部材3Frの外周に沿って設けられている。第二部材3Rrと第三部材3Mdとを結合する結合具としての複数のねじ(図示されず)は、第一部材3Frによって全て覆われている。よって、作業者は、第一部材3Frを第三部材3Mdまたは第二部材3Rrから取り外すことで、そのねじを取り外すことができ、第二部材3Rrと第三部材3Mdとを分離することができる。このような構成によれば、バッテリ18をバッテリ収容部3sから取り外したときに、筐体3Bの円滑な分解が可能となる。すなわち、バッテリ18がバッテリ収容部3sに装着された状態で筐体3Bが分解されるのを抑制することができる。
【0049】
また、本実施形態では、第二部材3Rrおよび第三部材3Mdがバッテリ収容部3sまで進出し、端部3c(壁部3n、側面3p)の一部を構成している。よって、一例としては、筐体3Bの剛性をより高くすることができる。また、バッテリ収容部3sの剛性がより高くなるため、一例としては、バッテリ18の振動やずれ等をより一層抑制しやすくなる。
【0050】
また、図10〜15に示されるように、筐体3Bの前面3aや側面3pには、操作部20やコネクタ21が設けられている。操作部20は、押しボタンや、押しスイッチ、スライドスイッチ、ポインティングデバイス等であることができる。コネクタ21は、電源ケーブル用のコネクタや、USBコネクタ、イヤホンやマイクのコネクタ等である。操作部20やコネクタ21は、筐体3Bの壁部3k,3nに設けられた開口部3uを介して露出している。また、前面3aには、カメラ(カメラモジュール、撮像装置)31を設けることができる。
【0051】
また、図11,13に示されるように、筐体3Bの後面3bや側面3pには、電子部品12(図18等参照)の冷却等に用いる空気を導入したり排出したりする通気口22が設けられている。本実施形態では、一例として、後面3b(壁部3m)に、空気を導入する導入口22aが設けられ、側面3p(壁部3n、端部3d)に、空気を排出する排出口22bが設けられている。本実施形態では、導入口22aや排出口22bは、壁部3m,3nに設けられた複数の小孔22cが集まった部分として設けられている。なお、後面3bには突出部3vが設けられている。よって、図13,15に示されるような後面3bが載置面P上に載せられた状態でも、導入口22aは塞がれない。また、本実施形態では、筐体3Bの薄い第一部3Baと厚い第二部3Bbとの境界部分に、傾斜部3Bcが設けられている。そして、図11に示されるように、導入口22aのうちの一つ22a1が、傾斜部3Bcの後面3bに設けられている。図13,15に示されるように、傾斜部3Bcと載置面Pとの間の距離は、他の部分と載置面Pとの間の距離より大きくなるため、この傾斜部3Bcに設けられた導入口22a1については、空気の通流抵抗を減らしやすくなって、冷却効率をより高めやすくなる。また、本実施形態では、複数の導入口22aが設けられている。よって、一例としては、何らかの原因で一つの導入口22aが塞がれたような場合にあっても、他の導入口22aから空気流を筐体3B内に導入することができ、冷却性能が損なわれにくくなる。なお、筐体3B内は、冷却機構23(図17等参照)によって冷却してもよいし、自然冷却(対流冷却)によって冷却してもよい。
【0052】
図16に示されるように、本実施形態でも、筐体3B内に、本実施形態では、一例として、第一部材3Frと第三部材3Mdとの間に、表示装置(表示部、ディスプレイ、パネル)4が収容されている。表示装置4の、前面3a側に位置した表示画面4aは、開口部3rを介して筐体3Bの前方(外方)に露出しており、使用者は、前方側から開口部3rを介して表示画面4aを視認することができる。表示装置4は、正面視では矩形状(本実施形態では一例として長方形状)に構成されている。また、表示装置4は、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。表示装置4は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD,liquid crystal display)や有機ELディスプレイ(OELD,organic electro-luminescent display)等である。
【0053】
また、表示装置4の前側(表側、壁部3k側)には、透明な比較的薄い矩形状の入力操作パネル(一例としてはタッチパネル、タッチセンサ、操作面)5が設けられている。入力操作パネル5は、表示画面4aを覆っている。操作者(ユーザ等)は、例えば、手指や部品16(スタイラス)等で入力操作パネル5に対して、触れる、押す、擦る、あるいは手指やスタイラス等を入力操作パネル5の近傍で動かす等の操作を行うことで、入力処理を実行することができる。また、表示装置4の表示画面4aから出た光は、入力操作パネル5を通過して壁部3kの開口部3rから筐体3Bの前方(外方)へ出る。入力操作パネル5は、入力部の一例である。
【0054】
そして、図16,17等に示されるように、筐体3B内には、表示装置4の後側(裏側、背後側、壁部3m側、表示画面4aとは反対側)、本実施形態では、一例として、第二部材3Rrと第三部材3Mdとの間に、複数の基板6,7,25が収容されている。基板6,7,25は、相異なる位置に配置され、いずれも、表示装置4と並行して設けられている。また、基板6,7,25は、壁部3k,3m,3n等と離間した状態で、すなわち、壁部3k,3m,3n等との間に空間が形成された状態で、設けられている。基板6,7,25は、表示装置4に沿って並べて配置され、筐体3Bの厚さ方向には重なり合わないのが好適である。また、基板6,7,25は、ねじ等の固定具によって、筐体3Bに固定されている。
【0055】
基板(第一基板、第一回路基板、制御基板、メイン基板)6には、例えば、CPU(central processing unit)や、グラフィックコントローラ、電源回路部品、PCH(platform controller hub)、メモリスロットコネクタ、LCDコネクタ、I/O(input/output)コネクタ、電源コイル、素子、コネクタ等の複数の電子部品12(図18等参照、図18には一部のみ図示)を実装することができる。電子部品12には、発熱体が含まれる。発熱量の大きな電子部品(発熱体)12には、冷却機構23を設けることができる。冷却機構23は、ヒートシンク(受熱部、図示されず)、ヒートパイプ23a、放熱部23b、ファン24等を含んでいる。基板6および電子部品12によって、制御回路(図示されず)の少なくとも一部が構成されている。また、制御回路は、例えば、映像信号処理回路や、チューナ部、HDMI(high-definition multimedia interface)信号処理部、AV(audio video)入力端子、リモコン信号受信部、制御部、セレクタ、オンスクリーンディスプレイインタフェース、記憶部(例えば、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、HDD(hard disk drive)等)、音声信号処理回路等を、含むことができる。制御回路は、表示装置4の表示画面4aでの映像(動画や静止画等)の出力や、スピーカ(図示されず)での音声の出力、LED(light emitting diode、図示されず)での発光等を制御する。表示装置4や、スピーカ、LED等は、出力部の一例である。
【0056】
基板7およびモジュール8A,8Bは、上記第1実施形態と同様の構成を有している。本実施形態でも、基板7の第一面7aおよびモジュール8Aが表示装置4側に位置し、第二面7bおよびモジュール8Bが表示装置4の反対側に位置している。また、第一面7a、第二面7b、およびモジュール8A,8Bは、表示装置4に沿って配置されている。また、基板25には、電子部品12が設けられている。また、筐体3B内には、フレキシブルケーブル27が収容されている。フレキシブルケーブル27は、基板6,7,25や、表示装置4、コネクタ19等の間を、電気的に接続している。フレキシブルケーブル27は、対応するコネクタ14に電気的に接続されている。フレキシブルケーブル27は、例えば、フレキシブルプリント配線板や、フラットケーブル等である。
【0057】
また、図17に示されるように、筐体3B内には、複数のアンテナ26が収容されている。本実施形態では、一つの通信モジュール(例えば、モジュール8B)に接続された複数のアンテナ26が、相互に離間して配置されている。本実施形態では、一例として、一つのアンテナ26は、筐体3Bの端部3dおよび端部3eの近傍(角部3hの近傍)に配置され、もう一つのアンテナ26は、筐体3Bの端部3eおよび端部3fの近傍(角部3iの近傍)に配置されている。これにより、一例としては、アンテナ26の空間ダイバーシティを構成することができる。なお、アンテナ26とモジュール8Bとは、ケーブル28を介して電気的に接続されている。なお、一方のアンテナ26を送受信用とし、他方のアンテナ26を受信専用とするなど、複数のアンテナ26,26で機能を分けることもできるし、一方のアンテナ26を他方のアンテナ26の予備として利用することもできる。
【0058】
また、図11,17から明らかであるように、基板6,7および冷却機構23は、筐体3Bの厚い第二部3Bbに位置されている。よって、一例としては、基板6,7および冷却機構23が薄い第一部3Baに位置された場合に比べて、空間をより広く確保しやすくなり、冷却機構23のファン24によって流される空気流による冷却効果が得られやすい。また、本実施形態では、ファン24および放熱部23bは、規定された(制御された)使用状態で上側となる端部3cと端部3dとが接続される角部3gに設けられている。したがって、一例としては、電子機器1Bの使用姿勢によらず、ファン24および放熱部23bを筐体3B内の上側に配置することができる。よって、一例としては、熱が筐体3B内に留まりにくくなる。なお、ファン24および放熱部23bは、排出口22bに隣接して設けられている。
【0059】
基板7は、冷却機構23との間で基板6を挟む位置(第二部3Bbで基板7、基板6、および冷却機構23の順に並ぶ位置)に設けられる。このような構成により、外部から吸気された空気が基板6の位置に到達する前に基板7に当たる。よって、一例としては、基板7の放熱効率が向上する。また、モジュール8A,8Bが実装された基板7が、筐体3B内の部品の中では比較的重量が大きく筐体3Bの中央に位置した基板6に対し、他の重量物である冷却機構23と反対側に位置される。よって、一例としては、電子機器1Bの重量バランスがより良くなる。よって、一例としては、ユーザは、電子機器1Bを持ち運ぶ際に、より持ちやすい。
【0060】
また、図11,18に示されるように、本実施形態では、一例として、筐体3Bの壁部3mに、ファン24に近い導入口22a2と、基板6を挟んで導入口22a2の反対側に位置した導入口22a3と、導入口22a2,22a3より発熱体としての電子部品12に近い導入口22a1と、が設けられている。導入口22a2が設けられたことで、筐体3B内により効率良く空気流を流すことができる。また、導入口22a3から導入された空気流Sは、基板6の後側の第二面6bに沿ってファン24に向けて流れる空気流S2と、基板6のファン24の反対側に位置した端部6cの外側を通過して(回り込んで、迂回して)基板6の前側の第一面6aに沿ってファン24に向けて流れる空気流S1と、に分けられる。よって、基板6の第一面6aおよび第二面6bの両側に設けられた電子部品(発熱体)12を冷却することができる。
【0061】
そして、本実施形態にかかる電子機器1Bにも、上記第1実施形態と同様の開口部3uや、コネクタ21、蓋40、突出部50a,50b等が設けられている。すなわち、一例として、図19,20に示されるように、蓋40は、少なくとも、図19に示された閉位置P1と、図20に示された開位置P2との間で移動することができる。本実施形態では、一例として、蓋40は、開位置P2でも、筐体3Bに係わっている。よって、蓋40が筐体3Bから外れて紛失するのが抑制されている。
【0062】
また、本実施形態にかかる電子機器1Bにも、一例として、図21,22に示されるように、蓋40の第三部分40cが、コネクタ21と筐体3Bの壁部3m(壁部51,54)との間に位置され、上記第1実施形態と同様の構成が含まれている。よって、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0063】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例に過ぎない。本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、図23〜25に示される第1変形例のように、蓋40Cの第三部分40cは、コネクタ21と筐体3Cの壁部3mから突出した壁部55(に設けられた凹部55a)との間の隙間gに、位置されることができる。また、図24に示されるように、壁部3mに対する蓋40C(第一部分40a)の開く方向は、上記第1実施形態と異なることができる。一例としては、蓋40Cは、壁部3mに沿った方向に開くことができる。壁部55は、係部や、第一支持部、第二支持部等として機能することができる。本変形例によれば、第三部分40cを囲んで、第三部分40cの移動を抑制するあるいは案内する部品や部位が相違するものの、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0064】
また、例えば、図26,27に示される第2変形例のように、蓋40Dの第三部分40cは、二つのコネクタ21,21間、ならびに二つのコネクタ21,21と筐体3Dの壁部3mとの間の隙間gに、位置されることができる。本変形例によれば、第三部分40cを囲んで、第三部分40cの移動を抑制するあるいは案内する部品や部位が相違するものの、上記実施形態や変形例と同様の効果を得ることができる。
【0065】
また、例えば、図28に示される第3変形例のように、係部および第二部分に相当する部位あるいは部品が無い構成でも、同様の効果を得ることができる。すなわち、部品40E(モジュール、例えばバッテリ等)は、筐体3Eに設けられた開口部3uを着脱可能に覆う。部品40Eは、第一部分40aと、第三部分40cとを有する。また、開口部3uの開口端側あるいは奥側には別の部品21E(モジュール、例えばコネクタ等)が位置される。部品21Eは、開口部3u(の周面、周壁)の少なくとも一部を構成している。本変形例によれば、第三部分40cを囲んで、第三部分40cの移動を抑制するあるいは案内する部品や部位が相違するものの、上記実施形態や変形例と同様の効果を得ることができる。また、上記各実施形態の技術的特徴は、適宜に組み合わせて実施することができる。また、各構成要素のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
【符号の説明】
【0066】
1A…テレビジョン受像機(電子機器)、1B…電子機器、3A〜3E…筐体、3m…壁部、3u…開口部、4…表示装置、21…コネクタ、21E…部品、40,40C,40D…蓋(部品)、40E…部品、40a…第一部分、40b…第二部分、40c…第三部分、40f…第四部分、40f1…突出部、40g…第五部分、51…壁部(係部、第二支持部、第三支持部)、52…壁部(第一支持部)、54…壁部(第四支持部)、55…壁部(係部、第一支持部、第二支持部)、g…隙間。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置およびコネクタの少なくとも一部が収容され、係部と前記コネクタが露出した開口部とが設けられた筐体と、
前記開口部を覆う第一部分と、前記筐体内に位置され前記係部と係わって前記筐体外側への移動が抑制される第二部分と、前記第一部分と前記第二部分との間に亘り前記コネクタと前記筐体との間の隙間を前記筐体内側の位置と前記筐体外側の位置との間で移動する第三部分と、を有した蓋と、
を備えたテレビジョン受像機。
【請求項2】
前記筐体に設けられ、前記コネクタを支持し、前記筐体内側の位置と前記筐体外側の位置との間の移動方向と交叉する方向へ前記第三部分が移動するのを抑制する第一支持部、を備えた、請求項1に記載のテレビジョン受像機。
【請求項3】
前記第一支持部が、前記係部に寄せて位置された、請求項2に記載のテレビジョン受像機。
【請求項4】
前記筐体に設けられ、前記コネクタを支持し、前記係部を有した第二支持部、を備えた、請求項1〜3のうちいずれか一つに記載のテレビジョン受像機。
【請求項5】
前記第三部分は、前記第二部分に寄って位置され前記第三部分の他の部分より太い第四部分を有した、請求項1〜4のうちいずれか一つに記載のテレビジョン受像機。
【請求項6】
前記第三部分は、前記第四部分より細い第五部分を有した、請求項5に記載のテレビジョン受像機。
【請求項7】
前記筐体の壁部から突出し、前記第三部分を支持した第三支持部を備え、
前記第四部分が前記第三支持部とは反対側に突出した突出部を有した、請求項5または6に記載のテレビジョン受像機。
【請求項8】
前記壁部から、前記第三支持部より前記開口部の開口端に近い位置で、前記第三支持部より低く突出して前記第三部分を支持した第四支持部を備えた、請求項7に記載のテレビジョン受像機。
【請求項9】
表示装置および部品の少なくとも一部が収容され、係部と前記部品が露出した開口部とが設けられた筐体と、
前記開口部を覆う第一部分と、前記筐体内に位置され前記係部と係わって前記筐体外側への移動が抑制される第二部分と、前記第一部分と前記第二部分との間に亘り前記部品と前記筐体との間の隙間に位置された第三部分と、を有した蓋と、
を備えた電子機器。
【請求項10】
第一部品と、
前記第一部品が露出した開口部が設けられ、前記第一部品の少なくとも一部が収容された筐体と、
前記開口部を覆い前記第一部品より前記筐体外側に位置した部分と、この部分より筐体内側ならびに前記第一部品と前記筐体との間に位置し前記第一部品と前記筐体との間で移動可能な部分と、を有した第二部品と、
を備えた電子機器。
【請求項1】
表示装置およびコネクタの少なくとも一部が収容され、係部と前記コネクタが露出した開口部とが設けられた筐体と、
前記開口部を覆う第一部分と、前記筐体内に位置され前記係部と係わって前記筐体外側への移動が抑制される第二部分と、前記第一部分と前記第二部分との間に亘り前記コネクタと前記筐体との間の隙間を前記筐体内側の位置と前記筐体外側の位置との間で移動する第三部分と、を有した蓋と、
を備えたテレビジョン受像機。
【請求項2】
前記筐体に設けられ、前記コネクタを支持し、前記筐体内側の位置と前記筐体外側の位置との間の移動方向と交叉する方向へ前記第三部分が移動するのを抑制する第一支持部、を備えた、請求項1に記載のテレビジョン受像機。
【請求項3】
前記第一支持部が、前記係部に寄せて位置された、請求項2に記載のテレビジョン受像機。
【請求項4】
前記筐体に設けられ、前記コネクタを支持し、前記係部を有した第二支持部、を備えた、請求項1〜3のうちいずれか一つに記載のテレビジョン受像機。
【請求項5】
前記第三部分は、前記第二部分に寄って位置され前記第三部分の他の部分より太い第四部分を有した、請求項1〜4のうちいずれか一つに記載のテレビジョン受像機。
【請求項6】
前記第三部分は、前記第四部分より細い第五部分を有した、請求項5に記載のテレビジョン受像機。
【請求項7】
前記筐体の壁部から突出し、前記第三部分を支持した第三支持部を備え、
前記第四部分が前記第三支持部とは反対側に突出した突出部を有した、請求項5または6に記載のテレビジョン受像機。
【請求項8】
前記壁部から、前記第三支持部より前記開口部の開口端に近い位置で、前記第三支持部より低く突出して前記第三部分を支持した第四支持部を備えた、請求項7に記載のテレビジョン受像機。
【請求項9】
表示装置および部品の少なくとも一部が収容され、係部と前記部品が露出した開口部とが設けられた筐体と、
前記開口部を覆う第一部分と、前記筐体内に位置され前記係部と係わって前記筐体外側への移動が抑制される第二部分と、前記第一部分と前記第二部分との間に亘り前記部品と前記筐体との間の隙間に位置された第三部分と、を有した蓋と、
を備えた電子機器。
【請求項10】
第一部品と、
前記第一部品が露出した開口部が設けられ、前記第一部品の少なくとも一部が収容された筐体と、
前記開口部を覆い前記第一部品より前記筐体外側に位置した部分と、この部分より筐体内側ならびに前記第一部品と前記筐体との間に位置し前記第一部品と前記筐体との間で移動可能な部分と、を有した第二部品と、
を備えた電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
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【図18】
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【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公開番号】特開2013−80995(P2013−80995A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−218502(P2011−218502)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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