説明

電気錠システム

【課題】ユニバーサルデザインを考慮に入れた電気錠システムを提供する。
【解決手段】非接触キー10に記憶された錠前の施解錠に必要な施解錠IDを、出力レベルが異なる2種類の交信範囲の電波のうち何れか一方の電波で読み取る情報取得部22を有し、取得した施解錠IDを正常認証したときのみ錠前を施解錠する電気錠システム1において、非接触キー10による錠前の施解錠時に、非接触キー10が何れかの交信範囲に収まるように情報取得部22の電波出力を切り替える読取切替部21を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、扉に内蔵された錠前を電気的に施解錠制御を行う電気錠システムに係り、特に施解錠時に利用者の誰もが使いやすいユニバーサルデザインが考慮された電気錠システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば商業ビルや公共施設、或いはマンション等の集合住宅や一般住宅の扉には、不審者の侵入を回避するため、ピッキング等の不正な施解錠行為を防止し、且つ、鍵の複製が非常に困難なため防犯性に富む電気錠システムが採用されている。この種の電気錠システムは、特定の施解錠操作(暗証番号入力、磁気カード操作、リモコンキー操作等)による施解錠情報に基づき、例えばモータやソレノイド等の駆動手段を駆動してデッドボルトを電気的に進退させ、錠前の施解錠を行っている。
【0003】
また、近年では、RFID(Radio Frequency IDentification)方式を用いた電気錠システムの開発も進んでいる。RFID方式の電気錠システムは、施解錠時に必要な各種データ(例えば特定の暗号による施解錠データや利用者に関する情報等)が記憶されたRFID用の非接触式キー(非接触式ICチップを搭載した携帯情報端末(携帯電話を含む)、非接触ICカード等)を用い、施解錠時に非接触キーに記憶されている各種データを読み取り、読み取った各種データを正常に認証した場合のみ現在の施解錠状態や扉の開閉状態に応じて電気的に錠前を施解錠するものである(例えば下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−30286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年では、年齢や性別、障害の有無等を問わず、あらゆる人にとって公平で使いやすく安全なデザインであるユニバーサルデザイン(Universal Design)を考慮に入れた施設や製品等が求められている。
【0006】
しかしながら、従来の電気錠システムは、例えば成人健常者である一般利用者と、車椅子利用者や体の不自由な高齢者等の特性利用者とが共有する施設に設けられた場合、一般利用者に合わせた位置に施解錠操作部(例えば、テンキーやリーダ/ライタ機能を有する情報取得装置)が設置されているため、車椅子利用者では施解錠操作しずらく、ユニバーサルデザインが考慮されていなかった。
【0007】
また、一般利用者又は特定利用者の利便性を考慮した高さにそれぞれ一般利用者用施解錠操作部、特定利用者用施解錠操作部として2箇所に設置することもできるが、製造コスト及びシステム導入コストが嵩み、さらに2つの施解錠操作部の駆動電力も必要となり省電力化が図れないという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、簡易的な構成でユニバーサルデザインの観点からユーザビリティの向上が図れる電気錠システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した目的を達成するために、請求項1記載の電気錠システムは、非接触キーに記憶された錠前の施解錠に必要な施解錠IDを、出力レベルが異なる2種類の交信範囲の電波のうち何れか一方の電波で読み取る情報取得部を有し、取得した施解錠IDを正常認証したときのみ錠前を施解錠する電気錠システムにおいて、
前記非接触キーによる前記錠前の施解錠時に、該非接触キーが前記何れかの交信範囲に収まるように前記情報取得部の電波出力を切り替える読取切替部を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の電気錠システムは、請求項1記載の電気錠システムにおいて、前記読取切替部を操作してから所定時間経過後又は前記非接触キーから前記施解錠IDの読取処理終了後は、前記情報取得部からの電波出力を停止することを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の電気錠システムは、請求項1又は2記載の電気錠システムにおいて、駆動電源として電池を用いた電源部を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の電気錠システムによれば、年齢や性別、障害の有無等を問わず、あらゆる人にとって公平で使いやすく安全なデザインであるユニバーサルデザインが考慮されユーザビリティの向上を図ることができる。また、一般利用者及び特定利用者の施解錠操作の意志があるときのみ非接触キーから施解錠IDの読取処理を行うため、省電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る電気錠システムの概念図である。
【図2】同システムの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではなく、この形態に基づいて当業者等によりなされる実施可能な他の形態、実施例及び運用技術等はすべて本発明の範疇に含まれる。
【0015】
[装置構成]
まず、本発明に係る電気錠システムの構成について、図1、2を参照しながら説明する。図示のように、本例の電気錠システム1は、利用者が所有する非接触キー10と、扉近傍に設けられる電気錠装置20とで概略構成される。電気錠システム1は、図1に示すように、利用者として一般利用者(主に成人健常者が対象)と、特定利用者(例えば車椅子を使用する障害者、体が不自由な高齢者、子供等の、主に後述する情報取得部22に非接触キー10がかざせない利用者が対象)とを判別することで、両者が公平に、且つ安全に使いやすいようユニバーサルデザインに対応している。
【0016】
(非接触キー)
非接触キー10は、例えば電磁波や電波を用いて情報取得部22との間で非接触通信可能であり、各種情報のリード/ライトが可能な記憶領域を有するUHF帯(周波数950〜958MHz)で使用可能なパッシブ型ICタグを備えたICカードや携帯端末機器(携帯電話を含む)等で構成されている。この非接触キー10には、錠前の施解錠を許可する利用者を特定する固有の施解錠ID(利用者情報や特定の施解錠情報)が利用者単位で予め記憶され、施解錠操作時に情報取得部22の交信範囲内にあるときに施解錠IDが読み取られる。
【0017】
(電気錠装置)
電気錠装置20は、読取切替部21、情報取得部22、記憶部23、施解錠制御部24、施解錠機構25、電源部26を備えて構成されている。
【0018】
読取切替部21は、例えば押下ボタン、タッチパネル等の利用者の意志によって情報取得部22が非接触キー10から施解錠IDを読み取るための電波出力レベルを切り替えるための各種操作機器で構成され、施解錠操作時に操作される。読取切替部21は、図1(a)に示すように一般利用者が操作しやすい位置に設置された一般利用者用切替手段21aと、図1(b)に示すように車椅子利用者や子供等の情報取得部22に非接触キー10をかざすことが困難な特定利用者でも操作しやすい位置(少なくとも情報取得部22よりも下方)に設置された特定利用者用切替手段21bとで構成される。
【0019】
読取切替部21は、一般利用者用切替手段21aが操作されると、施解錠操作している利用者が一般利用者であるため、情報取得部22の電波出力レベルを一般利用者使用状態に切り替える一般利用者切替信号を施解錠制御部24に出力する。また、読取切替部21は、特定利用者用切替手段21bが操作されると、施解錠操作している利用者が特定利用者であるため、情報取得部22の電波出力レベルを特定利用者使用状態に切り替える特定利用者切替信号を施解錠制御部24に出力する。
【0020】
情報取得部22は、利用者が所持する非接触キー10との間で施解錠用情報を含む各種情報を読み書きするためのリーダ/ライタで構成され、一般的な電気錠システム1と同様、扉近傍における一般利用者が操作しやすい位置に設置されている。
【0021】
情報取得部22は、施解錠制御部24から通常読取制御信号を入力すると、一般利用者使用状態における出力レベルの電波(非接触キー10に対して施解錠IDを問い合わせる電波)の交信範囲内(最大読取距離が10cm程度)にある非接触キー10から施解錠IDを読み取り、読み取った施解錠IDを施解錠制御部24に出力している。また、情報取得部22は、施解錠制御部24から特定読取制御信号を入力すると、特定利用者使用状態における出力レベルの電波の交信範囲内(最大読取距離が2m程度)にある非接触キー10から施解錠IDを読み取り、読み取った施解錠IDを施解錠制御部24に出力している。
すなわち、一般利用者が使用する場合は通常の施解錠操作時と同様の出力レベルで電波を出力し、特定利用者が使用する場合は出力レベルを上げて交信範囲を広げ、情報取得部22に非接触キー10を近接させることなく施解錠操作を可能としている。
【0022】
さらに、情報取得部22は、例えば本システムを出入管理システムに導入するような場合、非接触キー10に対して施解錠回数のカウント値や施解錠日時等の情報の書き込みを行っている。また、情報取得部22は、施解錠制御部24から出力停止信号を入力すると、情報取得部22の電波出力を停止する。これにより、施解錠操作時のみ読取処理を行うため、省電力化を図ることができる。
【0023】
なお、上記構成例では情報取得部22がリーダ/ライタ機能を有しているが、本システムを導入する環境によって、情報取得部22が非接触キー10に記憶された施解錠IDの読み取りのみを行う場合は、単にリーダ機能のみを備えた構成とすることもできる。
【0024】
記憶部23は、例えば磁気的、光学的記憶媒体若しくはROM、RAM等の半導体メモリで構成され、施解錠時に非接触キー10から取得した施解錠IDの正当性を判別するために予め登録される認証用施解錠ID情報、読取切替部21の操作に応じた電波出力制御に関する情報の他、電気錠装置20を構成する各部の駆動制御情報を記憶している。また、記憶部23は、例えば本システムを出入管理システムに導入するような場合、利用者の操作履歴(操作日時や操作回数)を蓄積しておくこともできる。
【0025】
施解錠制御部24は、例えばCPUやROM,RAM等を有するマイクロコンピュータで構成される。施解錠制御部24は、記憶部23に予め記憶された認証用施解錠IDとを照合してその正当性を判別し、正常に認証したときのみ、そのときの施解錠機構25の状態(錠前の施解錠状態や扉の開閉状態)に応じて施解錠機構25を駆動する駆動制御信号を施解錠機構25に出力している。
【0026】
また、施解錠制御部24は、読取切替部21から一般利用者切替信号を入力すると、一般利用者使用状態の交信範囲となるよう電波の出力レベルを切り替えてその交信範囲内にある非接触キー10から施解錠IDを読み取るための通常読取制御信号を、情報取得部22に出力している。さらに、施解錠制御部24は、読取切替部21から特定利用者切替信号を入力すると、特定利用者使用状態の交信範囲となるよう電波の出力レベルを切り替えてその交信範囲内にある非接触キー10から施解錠IDを読み取るための特定読取制御信号を、情報取得部22に出力している。
【0027】
また、施解錠制御部24は、通常読取制御信号若しくは特定読取制御信号を出力してから所定時間経過後(例えば30秒)、又は非接触キー10から施解錠IDの読取処理終了後(すなわち施解錠操作終了後)は、情報取得部22の電波出力を停止する読取停止信号を情報取得部22に出力している。
【0028】
施解錠機構25は、施解錠制御部24からの駆動制御信号で駆動される例えばモータやソレノイド等の駆動装置により電気的に錠前が施錠又は解錠される周知の構成である。具体的には、施解錠制御部24から駆動制御信号が駆動装置に入力されると、駆動装置が錠前を施錠又は解錠するべく駆動し、扉枠の係止穴に対してデッドボルトを突出(施錠時)又は引き込む(解錠時)ことにより錠前が施解錠される。
【0029】
電源部26は、商用電源(AC100V)を外部電源として電源の供給を受け、施解錠制御部24の制御により、各部に駆動電源を供給している。また、電源部26は、例えばボタン電池や乾電池等の電池が着脱交換可能な電源ユニットで構成し、扉の所定箇所若しくは扉近傍に設けても良い。さらに、電気錠装置20が屋外に設置される場合は、電池部の構成として太陽電池モジュールと二次電池(ニッカド電池やニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の繰り返し充電・放電が行える再利用可能な電池)とを組み合わせ、太陽の光エネルギーを電力変換して使用する構成も可能である。
【0030】
なお、電気錠装置20の構成例としては、下記(1)〜(7)の構成等があり、設置環境に応じてユニバーサルデザインを考慮した上で各構成要件を適宜組み合わせて構成し、所定箇所に設置することができる。
(1)一般利用者用切替手段21aと情報取得部22とをユニット化し、記憶部23と施解錠制御部24と電源部26をユニット化し、特定利用者用切替手段21b、施解錠機構25をそれぞれ別体に設けた構成。
(2)一般利用者用切替手段21aと情報取得部22とをユニット化し、記憶部23と施解錠制御部24をユニット化し、特定利用者用切替手段21b、施解錠機構25、電源部26をそれぞれ別体に設けた構成。
(3)一般利用者用切替手段21a、特定利用者用切替手段21bをそれぞれ別体とし、その他の構成要件(記憶部23、施解錠制御部24、施解錠機構25、電源部26)をユニット化した構成。
(4)一般利用者用切替手段21aと情報取得部22とをユニット化し、記憶部23と施解錠制御部24と施解錠機構25をユニット化し、特定利用者用切替手段21b、電源部26をそれぞれ別体に設けた構成。
(5)一般利用者用切替手段21aと情報取得部22とをユニット化し、その他の構成要件(情報取得部22、記憶部23、施解錠制御部24、施解錠機構25、電源部26)をユニット化したものを別体にした構成。
(6)一般利用者用切替手段21aと特定利用者用切替手段21bと情報取得部22とをそれぞれ別体とし、その他の構成要件(記憶部23、施解錠制御部24、施解錠機構25、電源部26))をユニット化した構成。
(7)上記構成要件(読取切替部21(一般利用者用切替手段21a、特定利用者用切替手段21b)、情報取得部22、記憶部23、施解錠制御部24、施解錠機構25、電源部26)の全てをユニット化した構成。
【0031】
[処理動作]
次に、上述した電気錠システム1における処理動作について説明する。ここでは、利用者として一般成人である一般利用者と、車椅子の使用する特定利用者とがそれぞれ施解錠操作する際の動作例である。
【0032】
(一般利用者使用時の動作)
まず、一般利用者は、扉近傍に近付き、施解錠するために一般利用者用切替手段21aを操作する。一般利用者用切替手段21aが操作されると、情報取得部22の交信範囲を一般利用者使用状態に切り替え、情報取得部22に近接された非接触キー10から施解錠IDを読み取る。
【0033】
そして、読み取った施解錠IDの正当性を判別し、正当であると判別したときに、そのときの施解錠機構25の状態(錠前の施解錠状態や扉の開閉状態)に応じて施解錠機構25を駆動制御する。また、非接触キー10から施解錠IDの読取処理終了後は、情報取得部22の電波出力を停止する。
【0034】
(特定利用者使用時の動作)
まず、特定利用者は、扉近傍に近付き、施解錠するために特定利用者用切替手段21bを操作する。特定利用者用切替手段21bが操作されると、情報取得部22の交信範囲を特定利用者使用状態に切り替え、特定利用者が所有する非接触キー10から施解錠IDを読み取る。
【0035】
そして、読み取った施解錠IDの正当性を判別し、正当であると判別したときに、そのときの施解錠機構25の状態(錠前の施解錠状態や扉の開閉状態)に応じて施解錠機構25を駆動制御する。また、非接触キー10から施解錠IDの読取処理終了後は、情報取得部22の電波出力を停止する。
【0036】
以上説明したように、上述した電気錠システム1は、一般利用者が利用する場合、扉に近付き施解錠するために一般利用者用切替手段21aを操作し、情報取得部22の交信範囲を一般利用者使用状態に切り替えて、情報取得部22に近接した非接触キー10から施解錠IDを読み取らせる。また、特定利用者が利用する場合は、扉に近付き施解錠するために特定利用者用切替手段21bを操作し、情報取得部22の交信範囲を特定利用者使用状態に切り替えて、情報取得部22に特定利用者が所有する非接触キー10から施解錠IDを読み取らせる。そして、電気錠装置20は、読み取った施解錠IDの正当性を判別し、正当であると判別したときに施解錠機構25を駆動制御する。
【0037】
これにより、利用者が施解錠時に読取切替部21を操作することで、一般利用者は通常通りに施解錠操作が行え、且つ特定利用者は施解錠時に特定利用者キーを情報取得部22にかざすことなく施解錠操作を行うことができ、ユニバーサルデザインが考慮された電気錠システム1を提供することができる。
【0038】
また、情報取得部22は、施解錠操作時に読取切替部21が操作されたときにのみ読取処理を行い、通常読取制御信号若しくは特定読取制御信号を出力してから所定時間経過後、又は非接触キー10から施解錠IDの読取処理終了後は、情報取得部22の電波出力を停止する読取停止信号を情報取得部22に出力している。
【0039】
これにより、一般利用者及び特定利用者の施解錠操作の意志があるときのみ非接触キー10の読取処理を行うため、省電力化を図ることができる。特に、電源部26の構成が電池式の場合は、その効果が顕著である。
【0040】
ところで、上述した形態において、読取切替部21の構成として一般利用者用/特定利用者用の切替手段を備えた構成として説明したが、これに限定されることはない。例えば、通常時は情報取得部22が一般利用者使用状態として駆動し、特定利用者が使用する際に特定利用者使用状態に切り替えるよう特定利用者用切替手段21bのみを特定利用者が操作しやすい位置に設置する構成(すなわち、一般利用者用切替手段21aを省いた構成)でも良い。
【0041】
この場合、一般利用者が常時使用可能とするため、通常時は情報取得部22の交信範囲を一般利用者使用状態として常時読み取りを行い、特定利用者が特定利用者用切替手段21bを操作することで情報取得部22の交信範囲を特定利用者使用状態に切り替える構成である。また、特定利用者切替手段21b操作後にによる施解錠処理終了後又は所定時間経過後は、特定利用者使用状態における情報取得部22の電波出力を停止するとともに、再び一般利用者使用状態に戻す構成とする。これにより、装置構成部品と処理内容の簡略化を図ることができ、コスト削減につながる。
【符号の説明】
【0042】
1…電気錠システム
10…非接触キー
20…電気錠装置
21…読取切替部(21a…一般利用者用切替手段、21b…特定利用者用切替手段)
22…情報取得部
23…記憶部
24…施解錠制御部
25…施解錠機構
26…電源部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触キーに記憶された錠前の施解錠に必要な施解錠IDを、出力レベルが異なる2種類の交信範囲の電波のうち何れか一方の電波で読み取る情報取得部を有し、取得した施解錠IDを正常認証したときのみ錠前を施解錠する電気錠システムにおいて、
前記非接触キーによる前記錠前の施解錠時に、該非接触キーが前記何れかの交信範囲に収まるように前記情報取得部の電波出力を切り替える読取切替部を備えたことを特徴とする電気錠システム。
【請求項2】
前記読取切替部を操作してから所定時間経過後又は前記非接触キーから前記施解錠IDの読取処理終了後は、前記情報取得部からの電波出力を停止することを特徴とする請求項1記載の電気錠システム。
【請求項3】
駆動電源として電池を用いた電源部を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の電気錠システム。

【図1】
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【図2】
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