説明

エンコーダ

【課題】エンコーダの回路構成を簡易なものにする。
【解決手段】変調に用いる信号f(t)を三角波とする。この場合、光センサでは、三角波に従って変調後の信号I(t)が繰り返し観測されるようになる。検出装置では、cos(kωt)(k=1、2、…)をリファレンス信号として用い、周波数成分の同期検波を実施する。この同期検波により、cos(ωt)、cos(2ωt)の係数成分が得られ、その係数成分に含まれるcos(x)、sin(x)が得られるようになる。このcos(x)、sin(x)は、変位xを表す信号であるので、これらの値から、ヘッド部に対するスケール、すなわち移動体のX軸方向の相対変位情報を取得することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンコーダに係り、さらに詳しくは、移動する物体の変位を検出する光電式のエンコーダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、周期的なパターンを有するスケールに対し、所定の周期信号に従って計測方向に振動するスポット光を照射し、スケール上の照射位置によって変動するそのスポット光の状態に相当する検出信号に基づいてスケールが固定された移動する物体(移動体)の変位情報を検出するエンコーダが用いられている(例えば、特許文献1参照)。検出信号は、スポット光の振動によって変調されており、移動体の変位情報を検出する際には、その信号を復調する必要がある。
【0003】
特許文献1に開示された変調型の光学式エンコーダでは、スポット光を振動させる所定の周期信号は、正弦波となっている。この正弦波により変調後の信号から、移動体の変位情報を検出するためには、変調信号の振幅と位相との両方を検出する検出回路が必要となり、その回路構成が複雑となる。
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,639,686号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、第1の観点からすると、所定方向に配列されたパターンを有するスケールと;前記スケールのパターンを検出し、少なくとも2つの周波数成分を含む周期関数に従って変動する変調信号で変調された検出信号を出力する検出ヘッドと;前記検出ヘッドから出力される検出信号の位相又は振幅に基づいて、前記スケールと前記検出ヘッドとの相対位置情報を検出する検出装置とを備えるエンコーダである。
【0006】
これによれば、少なくとも2つの周波数成分を含む周期関数に従って変動する変調信号により所定方向に関して変調されたスケールのパターンの検出信号を検出する。正弦波のような1つの周波数成分した含まないような信号でなく、少なくとも2つの周波数成分を含む信号を変調信号として用いるようにすれば、その検出信号の位相又は振幅のいずれか一方が、その変調前の信号の位相に従って変化するようになるので、そのどちらか一方に基づいて、ヘッドに対するスケールの相対変位情報を検出することができるようになる。この結果、検出信号の位相又は振幅の両方を検出する必要がなくなるので、検出回路の構成を簡単なものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の一実施形態について図1、図2に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係るエンコーダ100の主要部の概略的な構成が示されている。エンコーダ100は、X軸方向に移動可能な不図示の移動体に固定されたスケール20にレーザビームを照射して、その反射光に基づいて、移動する物体(移動体)の変位情報を検出する光学式エンコーダである。
【0008】
図1に示されるように、エンコーダ100は、ヘッド部16と、検出装置18と、スケール20とを備えている。ヘッド部16は、スケール20との相対変位を検出するための検出ヘッドであり、検出装置18は、ヘッド部16で検出された上記相対変位に関する情報が含まれる信号に基づいて、上記相対変位を検出する装置である。そして、スケール20は、上記相対変位を検出するための目盛としての役割を果たすスケールである。
【0009】
ヘッド部16は、レーザダイオード3と、コリメータレンズ4と、ビームスプリッタ6と、対物レンズ7と、焦点レンズ8と、光センサ9とを備えている。対物レンズ7は、駆動装置11に接続され、駆動装置11の駆動により、X軸方向に振動可能に構成されている。
【0010】
スケール20は、不図示の移動体上に取り付けられている。スケール20上には、その移動体の移動方向(X軸方向)に周期性を有する反射型のグレーティング1が形成されている。このグレーティング1は例えば、凹凸面型の回折格子であり、その面形状は正弦波形状となっている。また、そのピッチ(周期)pは、全区間で同一である。pは、50μm以下、例えば2μm又は1.6μmである。
【0011】
レーザダイオード3から射出されたレーザビーム(波長は例えば、640nm)はコリメータレンズ4でコリメートされた後、ビームスプリッタ6を通過して、対物レンズ7によってスケール上のグレーティング1上に集光される。駆動装置11は、外部から入力された所定の周期信号に従って変動する電圧(その周波数は例えば1.5KHz)を発生させ、内部に備える圧電素子がその電圧に従って対物レンズ7をX軸方向に振動させている。この振動によりビーム偏向が実現され、レーザビームがスケール20上のグレーティング1上でX軸方向に振動する。
【0012】
グレーティング1上で反射したレーザビームは、対物レンズ7を通過して、ビームスプリッタ6で折り曲げられ、焦点レンズ8を経由して、光センサ9で受光される。光センサ9は、フォトダイオードなどから構成されている。光センサ9の受光結果に相当する電流信号は、不図示のI−Vコンバータにより電圧信号に変換される。その電圧信号は、不図示の検出装置18へ送られる。
【0013】
このように、エンコーダ100では、スケール20に向けてレーザビームを出力し、スケール20のグレーティング1で反射したレーザビーム(ビームプローブ)を光センサ9で受光し、その受光結果に相当する電流信号を出力している。エンコーダ100では、このビームプローブをX軸方向に所定の周期信号に従って振動させている。このため、光センサ9から出力される信号は、スケール18上の回折格子の空間角周波数ω’の信号成分と、所定の周期信号の周波数成分とを含んだ信号となっている。言い換えると、この出力信号は、スケール18上の回折格子の空間角周波数ω’の信号が、所定の周期信号で変調された変調信号となっている。
【0014】
図2に示されるように、本実施形態では、所定の周期信号f(t)を三角波としている。三角波f(t)は、次式で示されるようにフーリエ級数で表現することができる。
【0015】
【数1】

ここで、ωは、三角波に含まれる基本波成分の振動角周波数であり、tは時間である。上記式(1)からもわかるように、三角波は、少なくとも2つの周波数成分を含む周期信号である。
【0016】
所定の周期信号が、三角波である場合、光センサ9では、ビームプローブが当たるグレーティング1のパターンに相当するパターン信号が三角波によって変調されたような電流信号I(t)が観測されるようになる。光センサ9で観測される電流信号I(t)は、次式で示されるようにフーリエ級数展開することが可能である。
【0017】
【数2】

上記式(1)の右辺において、第1項は信号の直流(DC)成分であり、第2項は、変調周波数ωの基本波成分であり、第3項は、変調周波数ωの2次高調波成分であり、第4項は、変調周波数ωの3次高調波成分である。すなわち、三角波f(t)は、複数の周波数成分を含んでいる。
【0018】
図2には、すなわち、グレーティング1のパターンに基づくパターン信号と、変調に用いられる三角波f(t)と、光センサ9によって検出される検出信号I(t)との関係が示されている。
【0019】
検出装置18では、cos(kωt)(k=1、2、…)をリファレンス信号として用い、各周波数成分の同期検波を実施する。この同期検波により、cos(ωt)、cos(2ωt)の係数成分が得られ、その係数のうち、唯一の未知の成分であるcos(x)、sin(x)が得られるようになる。このcos(x)、sin(x)は、変位xを表す信号であるので、これらの値から、ヘッド部20に対するスケール18、すなわち移動体のX軸方向の相対変位情報を取得することができる。
【0020】
すなわち、周期信号f(t)が上記式(1)に示される三角波である場合には、その三角波f(t)をフーリエ級数展開することにより得られる周波数成分の位相に基づく同期検波を行って、その周波数成分の振幅を検出し、その振幅の大きさに基づいて、ヘッド部20に対するスケール18の相対変位を検出する。したがって、本実施形態では、検出装置18において変調後の信号I(t)の位相を検出する必要がなく、そのための回路を備える必要がなくなるので、検出装置18の回路構成を簡単なものとすることができる。
【0021】
そして、検出装置18は、相対変位xが所定値(グレーティングの1周期分)以上変動した場合に、カウンタ値がインクリメント又はデクリメントされるアップダウンカウンタの値と、相対変位xとの加算結果を、エンコーダ100の出力として出力する。
【0022】
以上詳細に述べたように、本実施形態によれば、少なくとも2つの周波数成分を含む周期関数に従って変動する変調元の信号である三角波f(t)でX軸方向に関して変調されたスケール20のパターンの検出信号I(t)を検出する。正弦波のような1つの周波数成分しか含まない信号ではなく、少なくとも2つの周波数成分を含む三角波f(t)を変調元の信号として用いるようにすれば、その変調元の信号I(t)に含まれる周波数成分の振幅が、その変調前のパターン信号の位相に従って変化するようになるので、その振幅のみに基づいて、ヘッド部16に対するスケール20の相対変位情報を検出することができるようになる。この結果、検出信号の位相及び振幅の両方を検出する必要がなくなるので、検出装置18の構成を簡単なものとすることができる。
【0023】
なお、本実施形態では、対物レンズ7を駆動装置11によって振動させることにより、ビームプローブを発振させたが、本発明はこれには限られない。例えば、図3に示されるように、レーザダイオード3から出力されたレーザビームの光路上に、回折角変更の要因となるアコースティック光学デバイスA/O又は屈折率変更の要因となる電子工学デバイスE/O等の光学デバイス5を挿入し、この光学デバイス5に三角波の電圧信号等を加え、回折角や屈折率をその三角波に従って変動させてグレーティング1上のビームプローブを発振させるようにしてもよい。また、レーザダイオード3から出力されたレーザビームの光路上に、回転振動可能なミラーを配置して、そのミラーを三角波に従って振動させることにより、ビームプローブを発振させるようにしてもよい。
【0024】
<矩形波>
また、所定の周期信号は、三角波には限られない。例えば、図4に示されるような、矩形波であってもよい。この場合には、図4に示されるように、光センサ9から出力される変調後の信号I(t)も矩形波となる。
【0025】
また、この場合、変調に用いられる矩形波f(t)の振幅は、本来のパターン信号の周期に対してπ/2となるように規定されている。この場合、変調後の信号I(t)(矩形波)の振幅は、位相がπ/2だけ異なる場所での変調前のパターン信号の信号レベルに従ったものとなる。より具体的には、変調された矩形波I(t)の振幅の大きさは、一方がcos(x)に相当するようになり、他方がsin(x)に相当するとみなすことができる。したがって、検出装置18では、この矩形波I(t)の振幅を検出し、その値(すなわちcos(x)、sin(x))に基づいて相対変位xを検出する。
【0026】
すなわち、所定の周期信号f(t)として矩形波を用いる場合には、変調後の信号I(t)も矩形波となり、その振幅が、ヘッド部16に対するスケール20の相対変位xを表す信号となる。そこで、検出装置18では、その変調後の信号I(t)の振幅のみを検出すればよいので、その位相を検出する回路を備える必要がなくなり、検出装置18の構成を簡単なものとすることができる。
【0027】
また、その変調に用いられる矩形波f(t)を、本来のパターン信号の1/4周期分とすれば、受光の結果得られる信号I(t)の振幅レベルが、そのままcos(x)、sin(x)となるので、検出装置18における、相対変位xの検出が最も容易となる。
【0028】
このように、所定の周期信号として、矩形波に代表されるような少なくとも2つの周波数成分を含む偶関数を採用することができる。所定の周期信号f(t)として偶関数を採用した場合には、変調後の信号I(t)の振幅の大きさが、変調前のパターン信号の位相に従って変化するようになるので、検出装置18では、その振幅のみを検出することにより、ヘッド部16に対するスケール20の相対変位xを求める。したがって、検出装置18では、変調後の信号I(t)の位相を検出するための回路を備える必要がなくなるため、検出装置18の構成を簡単なものとすることができる。
【0029】
なお、エンコーダとして、図1に示されるような構成を有するエンコーダ、すなわち、対物レンズ7を振動させる装置、すなわち、装置の一部を機械的に振動させるエンコーダを採用した場合に、その矩形波f(t)に対するその振動の遅れが大きくなってしまう場合には、エンコーダの構成として、図3に示される構成を採用することにより、所定の周期信号f(t)として、矩形波を好適に適用することができる。
【0030】
<のこぎり波>
また、図5に示されるように、変調に用いる周期信号f(t)を、のこぎり波とすることもできる。のこぎり波により、光センサ9によって検出される信号I(t)は、図5に示されるように、正弦波状となる。
【0031】
変調に用いられるのこぎり波f(t)の振幅は、本来のパターン信号の周期に対して2πに規定されている。この場合、変調後の信号I(t)は次式で示されるように、連続な正弦波となる。
【0032】
【数3】

ここで、ωは、変調後の信号I(t)の角周波数であり、tは時間である。この信号は、変位xに相当する位相情報を含んでいる。したがって、検出装置18では、この変調後の信号I(t)の位相を検出し、その位相に基づいて位置情報xを検出する。
【0033】
すなわち、変調に用いられる周期信号f(t)としてのこぎり波を用いる場合には、変調後の信号I(t)は、正弦波となり、その位相がヘッド部16に対するスケール20の相対変位xに関する情報を含む信号となる。そこで、検出装置18では、その変調後の信号I(t)の位相のみを検出すればよいので、変調後の信号I(t)の振幅を検出するための回路が不要となり、検出装置18の回路構成を簡単なものとすることができる。
【0034】
また、その変調に用いられるのこぎり波f(t)を、本来のパターン信号の1周期分とすれば、受光された信号の位相が、そのまま相対変位xに対応するようになるので、検出装置16における相対変位xの検出が最も容易となる。
【0035】
このように、変調に用いる周期信号f(t)として奇関数を採用することができる。この場合には、ヘッド部16に対するスケール20の相対変位xを検出するために、変調後の信号I(t)の位相のみを検出するだけでよい。
【0036】
なお、変調に用いる周期信号f(t)としてのこぎり波を用いる場合であっても、検出装置では、のこぎり波の位相情報をモニタして、図6に示されるように、例えば、0、π、2πの位置で光センサ9の受光信号I(t)の出力をモニタして振幅(信号レベル)のみを検出するようにしてもよい。すなわち、変調に用いる信号f(t)が奇関数であっても、それがステップ状に変化するような関数である場合には、変調後の信号I(t)の信号レベルのみを検出することによって、相対変位xを検出することが可能である。
【0037】
このように、三角波、矩形波に代表される偶関数の信号、のこぎり波に代表される奇関数の信号などを、変調用の信号f(t)として採用したが、本発明はこれに限らず、少なくとも2つの周波数成分を含む周期関数であれば、変調用の信号f(t)として用いることができる。
【0038】
また、本発明は、上記実施形態に係るエンコーダ100の光学系の構成には限定されない。例えば、光センサ9は、フォトダイオードである必要はなく、CCDや、フォト・マルチ・プライヤなどであってもよい。また、検出装置18は、ハードウエアで構成されていてもよく、ソフトウエアで構成されていてもよい。
【0039】
なお、上記実施形態に係るエンコーダは、スポット光を、スケール20のグレーティング1に照射するエンコーダ100であったが、本発明が適用可能なエンコーダは、上記実施形態に係るエンコーダには限られない。例えば、レーザダイオード3と、スケール20との間に、インデックス格子を配置するとともに、インデックス格子で発生した±1次回折格子のそれぞれをスケール20上に偏向する偏向部材を配置する、いわゆる回折光干渉方式のエンコーダに本発明を適用することも可能であるし、いわゆる影絵方式のエンコーダに適用することも可能である。要は、本発明は、エンコーダの変調方式には限定されず、また、変調方式のエンコーダであれば適用が可能である。
【0040】
また、上記実施形態のエンコーダは、移動体の直線変位を検出するリニアエンコーダであったが、本発明は、回転体の回転量を検出するロータリーエンコーダにも適用可能であることは勿論である。
【0041】
なお、上記実施形態に係るエンコーダ100に代表される本発明のエンコーダは、精密機器の分野において特に好適に用いられる。例えば、露光装置における、マスクやウエハや液晶基板などを載置するステージの位置情報、あるいは、露光装置内の光学系の位置情報の検出などにも用いられる。また、露光装置の他、マイクロデバイスの製造に係る精密機器における位置決め制御技術に適用が可能である。また、搬送ロボットなどのマニュピレータの姿勢制御にも適用が可能である。
【0042】
また、上記実施形態では、スケール20上に形成されたパターンは、X軸方向に周期的に配列された正弦波状の回折格子であったが、X軸方向と交差する方向に延び、かつ、X軸方向に沿って周期的に配列される周期パターンであればよい。さらに、スケール20のトラック上に形成されるパターンは、グレーティング1のような、単純な周期パターンのものには限られず、ランダムパターン(例えばM系列のパターン)であってもよい。
【0043】
また、上記実施形態では、内部に、移動体の変位をカウントアップするアップダウンカウンタを備え、そのカウンタ値を移動体の変位情報として出力するエンコーダについて説明したが、cos(4πx/p)、sin(4πx/p)及び原点検出信号を、そのまま外部に出力するエンコーダであってもよい。
【0044】
なお、照明光の波長や、グレーティング1のピッチなどは、求められる分解能に応じて適宜変更することができる。
【0045】
このように、本発明は、上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上説明したように、本発明のエンコーダは、移動する物体の位置情報を検出するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態に係るエンコーダの概略構成図である。
【図2】変調の様子を示す図(その1)である。
【図3】本発明の他の実施形態に係るエンコーダの概略構成図である。
【図4】変調の様子を示す図(その2)である。
【図5】変調の様子を示す図(その3)である。
【図6】変調の様子を示す図(その4)である。
【符号の説明】
【0048】
1…グレーティング、3…レーザダイオード、4…コリメータレンズ、5…光学デバイス、6…ビームスプリッタ、7…対物レンズ、8…焦点レンズ、9…光センサ、11…駆動装置、16…ヘッド部、18…検出装置、20…スケール、100…エンコーダ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定方向に配列されたパターンを有するスケールと;
前記スケールのパターンを検出し、少なくとも2つの周波数成分を含む周期関数に従って変動する変調信号で変調された検出信号を出力する検出ヘッドと;
前記検出ヘッドから出力される検出信号の位相又は振幅に基づいて、前記スケールと前記検出ヘッドとの相対位置情報を検出する検出装置とを備えるエンコーダ。
【請求項2】
前記周期関数は、偶関数であり、
前記検出装置は、前記検出信号の振幅に基づいて、前記相対位置情報を検出することを特徴とする請求項1に記載のエンコーダ。
【請求項3】
前記周期関数は、矩形波であり、
前記パターンは、所定方向と交差する方向に延び、かつ、前記所定方向に周期的に配列され、
前記周期関数の振幅は、前記パターンの1/4周期に等しいことを特徴とする請求項2に記載のエンコーダ。
【請求項4】
前記周期関数は、奇関数であり、
前記検出装置は、前記検出信号の位相又は振幅に基づいて、前記相対位置情報を検出することを特徴とする請求項1に記載のエンコーダ。
【請求項5】
前記周期関数は、のこぎり波であり、
前記パターンは、所定方向と交差する方向に延び、かつ、前記所定方向に周期的に配列され、
前記周期関数の振幅は、前記パターンの1周期に等しいことを特徴とする請求項4に記載のエンコーダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−170938(P2007−170938A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−367405(P2005−367405)
【出願日】平成17年12月21日(2005.12.21)
【出願人】(593152661)株式会社仙台ニコン (63)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】