コンバイン
【課題】駐車ブレーキは、駐車ブレーキペタルと、駐車ブレーキレバーとの両者のいずれか一方の操作により、駐車ブレーキを掛けることができるが、枕地での穀稈を掻込み時に、駐車ブレーキを踏み込み、主変速レバーが前進位置へ操作されているときであると、この駐車ブレーキを離すと急発進して危険であった。これを防止しようとするものである。
【解決手段】走行用の動力伝達が遮断状態で、駐車ブレーキ装置3eがロック状態のときに、走行を操作する主変速レバー22を前進走行への操作すると、穀稈を刈取る刈取機5と、脱穀機6のフィードチェン9aとを回転駆動すると共に、駐車ブレーキ装置3eのロック解除は、主変速レバー22の中立位置への操作で可能となる構成である。
【解決手段】走行用の動力伝達が遮断状態で、駐車ブレーキ装置3eがロック状態のときに、走行を操作する主変速レバー22を前進走行への操作すると、穀稈を刈取る刈取機5と、脱穀機6のフィードチェン9aとを回転駆動すると共に、駐車ブレーキ装置3eのロック解除は、主変速レバー22の中立位置への操作で可能となる構成である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
主変速レバーの操作に連動して、穀稈を刈取る刈取機と、穀稈を脱穀する脱穀機のフィードチェンとの穀稈移送速度を変更する構成において、走行用の動力伝達が遮断状態で、駐車ブレーキ装置がロック状態のときに、主変速レバーを前進走行へ操作すると、穀稈を刈取る刈取機と、脱穀機のフィードチェンとを回転駆動すると共に、駐車ブレーキ装置のロック解除は、主変速レバーの中立位置への操作で可能とする技術であり、コンバインの走行装置として利用できる。
【背景技術】
【0002】
コンバインで立毛穀稈を収穫作業中に不具合が発生した時には、このコンバインを停止させる。又は、収穫作業が終了して、圃場から路上へ上げたときには、このコンバインを路上へ停止させる。
【0003】
上述のような時には、安全のために、特開2000−153755号公報で示すように、駐車ブレーキレバーを備えた前記コンバインであると、運転操作部にも駐車ブレーキペダルを設け、又、前記駐車ブレーキレバーの駐車ブレーキ作動位置での係止を解除させるための操作部材を運転操作部へ設け、この操作部材が操作されると、駐車ブレーキ作動位置に係止されている駐車ブレーキレバーが自動的に駐車ブレーキ非作動位置へ復帰作動される構成であるが、走行用のミッションケースの回転駆動が遮断状態であり、駐車ブレーキ装置がロックされた状態で主変速レバーの前進走行への操作により、刈取機と、脱穀機のフィードチェンとを回転駆動すると共に、駐車ブレーキ装置のロック解除は、主変速レバーの中立位置への操作で可能となる機構などは有しない構成である。
【特許文献1】特開2000−153755号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
駐車ブレーキは、駐車ブレーキペダルと、駐車ブレーキレバーとの両者のいずれか一方の操作により、駐車ブレーキを確実に掛けることはできるが、例えば、枕地での穀稈を掻込み時に、駐車ブレーキを踏み込み、主変速レバーが前進位置へ操作されているときであると、この駐車ブレーキを離すと急発進して危険であった。又、刈取機、及び脱穀機のフィードチェンが駆動したまま急発進すると、この刈取機と、フィードチェン、及び走行装置を一度に駆動する油圧式無段変速装置へ急激な負荷が掛かり、この油圧式無段変速装置、及び伝動系に不具合が発生することがあったが、この発明により、これの問題点を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述のような課題を解決するために、この発明は、次のような技術手段を講じる。
このために、この発明は、請求項1に記載の発明においては、走行車台(2)の前端部へ走行用のミッションケース(3)と、前方部に穀稈を刈取り移送する刈取機(5)と、上側面へ刈取り穀稈を脱穀する脱穀機(6)と、ミッションケース(3)へ油圧式無段変速装置(4)と、走行を「開始」−「停止」操作する操作装置(12b)へ主変速レバー(22)を設けると共に、該主変速レバー(22)の操作に連動して、刈取機(5)、及び脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更する構成において、駐車ブレーキ装置装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)からミッションケース(3)の左右両側の走行車軸(14)間の動力伝達が遮断され、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態で主変速レバー(22)を前進走行への操作により、刈取機(5)と、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)とが回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック解除は、主変速レバー(22)を中立位置への操作で可能とすべく設けたことを特徴とするコンバインとしたものである。
【0006】
コンバインで立毛穀稈を収穫作業する。このコンバインは、走行車台(2)の前端部へ走行用のミッションケース(3)と、前方部に穀稈を刈取り後方上部へ移送する刈取機(5)と、上側面に刈取り穀稈を引継ぎ挟持移送中に脱穀する脱穀機(6)と、ミッションケース(3)へ油圧式無段変速装置(4)と、コンバインの走行を「開始」−「停止」させるときに操作する操作装置(12b)へ主変速レバー(22)等を設けている。
【0007】
又、前記主変速レバー(22)の「始動」操作に連動して、刈取機(5)、及び脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更するように設けている。更に、駐車ブレーキ装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)からミッションケース(3)の左右両側へ突出させて設けている。各走行車軸(14)間の動力伝達が遮断された状態で、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態のときに、主変速レバー(22)を前進走行位置への操作により、刈取機(5)と、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)とが回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック状態の解除は、主変速レバー(22)を中立位置へ操作することにより、ロックの解除が行われる。
【0008】
請求項2に記載の発明においては、前記主変速レバー(22)の操作に連動して、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更する構成において、駐車ブレーキ装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)から、ミッションケース(3)の左右両側の走行車軸(14)間の動力伝動が遮断され、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態で主変速レバー(22)の前進走行への操作により、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)が回転駆動すると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック解除は、主変速レバー(22)の中立位置への操作で可能とすべく設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインとしたものである。
【0009】
コンバインで立毛穀稈を収穫作業する。このコンバインの走行を「開始」−「停止」させるときに操作する前記主変速レバー(22)の「開始」操作に連動して、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更するように設けている。更に、駐車ブレーキ装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)からミッションケース(3)の左右両側へ突出させて設けている。各走行車軸(14)間の動力伝動が遮断された状態で、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態のときに、主変速レバー(22)を前進走行位置への操作により、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)が回転駆動すると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック状態の解除は、主変速レバー(22)の中立位置へ操作することにより、ロックの解除が行われる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明においては、コンバインの走行を「開始」−「停止」操作する操作装置(12b)へ設けた主変速レバー(22)の操作に連動して、刈取機(5)、及び脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更する構成において、駐車ブレーキ装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)からミッションケース(3)の左右両側へ設けた走行車軸(14)間の動力伝達が遮断され、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態で、主変速レバー(22)の前進操作により、刈取機(5)と脱穀機(6)のフィードチェン(9a)とが回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック解除は、主変速レバー(22)を中立位置への操作で可能としたことにより、従来は、枕地での穀稈を掻込み時に、駐車ブレーキ装置(3c)を踏み込み、主変速レバー(22)が前進位置へ操作されているときであると、この駐車ブレーキ装置(3c)を離すと急発進して、危険であった。又、刈取機(5)、及び脱穀機(6)のフィードチェン(9a)が駆動したまま急発進すると、これら刈取機(5)とフィードチェン(9a)、及び走行装置のミッションケース(3)とを一度に駆動することにより、油圧式無段変速装置(4)へ急激な負荷が掛かり、この油圧式無段変速装置(4)、及び伝動系に不具合が発生することがあったが、これらを解消し、駐車ブレーキ装置(3e)が作動した状態で、主変速レバー(22)の操作で穀稈の移送ができて、安全である。又、解除は必ずこの主変速レバー(22)が中立にあることにより、刈取機(5)、及びフィードチェン(9a)が停止するので、移動時超低速から発進となり、油圧式無段変速装置(4)、及び伝動系に過負荷が発生せずに安全である。更に、上述の操作が、主変速レバー(22)の操作のみで行えることで操作性が向上する。
【0011】
請求項2に記載の発明においては、前記主変速レバー(22)の操作に連動して、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更する構成において、駐車ブレーキ装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)からミッションケース(3)の左右両側へ設けた走行車軸(14)間の動力伝動が遮断され、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態で、主変速レバー(22)の前進操作により、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)が回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック解除は、主変速レバー(22)の中立位置への操作で可能としたことにより、従来は、手扱ぎ時は、駐車ブレーキ装置(3c)を踏んだまま行い、主変速レバー(22)を前進位置にして、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)を駆動し、そのままで駐車ブレーキ装置(3c)を離すと急発進し、手扱ぎ作業の作業者が危険であったが、これらを解消し、駐車ブレーキ装置(3e)を作動した状態で、主変速レバー(22)の操作により、フィードチェン(9a)を駆動させて、穀稈の移送ができて安全である。又、解除は必ずこの主変速レバー(22)が中立にあることにより、フィードチェン(9a)が停止するので、手扱ぎ作業者が機体の急発進による危険にさらされることがない。更に、上述の操作が、主変速レバー(22)の操作のみで行えることで操作性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
コンバイン1の走行車台2の前端部に走行用のミッションケース3と、前方部に穀稈を刈取り後方上部へ移送する刈取機5と、上側面に穀稈を受けて脱穀する脱穀機6を設けている。又、ミッションケース3へ油圧式無段変速装置4と、更に、走行を「始動」−「停止」操作する操作装置12bへ主変速レバー22を設けた構成である。該主変速レバー22の操作に連動して、刈取機5と、脱穀機6のフィードチェン9aとの穀稈移送速度を変更する構成である。駐車ブレーキ装置3eを作動する油圧式無段変速装置4からミッションケース3の左右両側の走行車軸14間の動力伝達が遮断され、駐車ブレーキ装置3eがロックされた状態で主変速レバー22の前進走行への操作により、刈取機5と、脱穀機6のフィードチェン9aとが回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置3eのロック解除は、主変速レバー22の中立位置への操作で可能に設けた構成である。これらミッションケース3と、刈取機5と、脱穀機6のフィードチェン9aと、油圧式無段変速装置4と、主変速レバー22等を主に図示して説明する。
【0013】
前記コンバイン1の走行車台2の下側には、図6で示すように、土壌面を走行する左右一対の走行クローラ8aを張設した走行装置8を配設し、走行車台2の上側面に脱穀機6を載置した構成である。走行車台2の前方部の刈取機5で立毛穀稈を刈取りして、後方上部へ移送し、脱穀機6のフィードチェン9aと挟持杆9bとで引継いで挟持移送しながら脱穀する。脱穀済みで選別済みの穀粒は、脱穀機6の右横側に配設した穀粒貯留タンク9c内へ供給され、一時貯留される。
【0014】
前記走行車台2の前方部には、図6で示すように、立毛穀稈を分離するナローガイド10a、及び各分草体10bと、立毛穀稈を引起す各引起装置10cと、引起された穀稈を掻込みする穀稈掻込移送装置11の各掻込装置11aと、掻込された穀稈を刈取る刈刃装置10dと、刈取りされた穀稈を挟持移送して脱穀機6のフィードチェン9aと、挟持杆9bとへ受渡しする穀稈掻込移送装置11の根元・穂先移送装置11b・11c等からなる刈取機5を設けている。該刈取機5は、油圧駆動による伸縮シリンダ12により、土壌面に対して、昇降自在に移動する構成である。
【0015】
前記刈取機5の前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆13aの上端部に設ける支持パイプ杆13bをミッションケース3の上側面に設けた支持受台5bで回動自在に支持させている。伸縮シリンダ12を作動させると支持杆13aと共に、刈取機5が上下に回動する構成である。
【0016】
前記穀稈掻込移送装置11によって形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送される穀稈に接触作用することにより、脱穀機6へ穀稈の供給の有無を検出する穀稈センサ5aを設けた構成である。
【0017】
前記穀粒貯留タンク8d側の前部には、図6で示すように、コンバイン1を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う操作装置12bと操縦席12cとを設け、この操縦席12cの下側にエンジン12aを載置すると共に、後方部に穀粒貯留タンク9cを配設する。
【0018】
前記走行車台2の前端部に装架した走行用のミッションケース3内の伝動機構3aの伝動経路中には、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンションメータ方式の車速センサ3bを設けた構成である。
【0019】
前記ミッションケース3の後方上部には、このミッションケース3の伝動機構3aを無段変速して走行車速を無段変速する油圧式無段変速装置4を図7、及び図11で示すように、設けている。この油圧式無段変速装置4は油圧ポンプ4aとトラニオン軸4bとトラニオンアーム4cと油圧モータ4d等とよりなる構成である。
【0020】
又、前記ミッションケース3を装着する装着部3cは、図10で示すように、走行車台2前端部の前フレーム2aに左右方向に所定間隔で設けた取付板2b,2b間へ挿入し、この各取付板2bとミッションケース3の装着部3cの取付用孔3d部とを、ボルト、及びナット等で装着した構成である。
【0021】
図6で示すように、前記ミッションケース3へ左右両側へ突出させて、各ホイルパイプ14bへ内装軸支して設けた走行車軸14には、前駆動スプロケット14aを設けると共に、後端部の後軸15に後スプロケット15aを軸支して設け、これ前・後スプロケット14a,15a間に複数の転輪15bを軸支し、これに走行装置8の走行クローラ8aを張設した構成である。
【0022】
前記ミッションケース3の横側には、図5で示すように、このミッションケース3と油圧式無段変速装置4とを接続する伝動機構16aを内装した迂回伝動ケース16を設けている。又、このミッションケース3内には、駐車ブレーキ装置3eを軸支内装した構成である。
【0023】
前記操作装置12bに設けた主変速レバー22部と、ブレーキペタル17部は、図1〜図4で示すように、主変速レバー22は、操作装置12bの表面板12dへ設けた操作用孔12eへ挿入して設けている。この主変速レバー22をこの操作用孔12eの前後方向でクランク形状の長孔の前端部位置へ操作により、前進走行が開始され、長孔の後端部位置への操作により、後進走行が開始され、左右方向の長孔の右端部位置への操作で、中立位置である。左端部位置への操作で、駐車ブレーキが解除される。
【0024】
前記主変速レバー22の下端部に支持ボス22aを設けると共に、この支持ボス22aの上側に取付板22bを設けている。支持ボス22aは、コ字形状の支持板22cへ挿入し、支持ピン22dで左右方向へ主変速レバー22を回動自在に軸支して設けている。支持板22cの下側面に回動アーム22eを回動ピン22fで前後回動自在に軸支して設け、この回動アーム22eの一方側面に受板22hを設けている。
【0025】
前記油圧式無段変速装置4へ設けたトラニオン4cと、回動アーム22eとの間には、ロット4eを設けて接続した構成である。主変速レバー22の前後への回動操作により、油圧式無段変速装置4が作動される。又、この主変速レバー22の左右への回動操作より、中立位置、又は左端部への操作により、駐車ブレーキが解除される。
【0026】
前記ブレーキペタル17の下部先端部には、ブレーキペタル軸17aを回動自在に軸支して設けると共に、このブレーキペタル軸17aに爪部を有するブレーキアーム17bを、ブレーキペタル17の踏み込みにより、ブレーキペタル軸17aと同時に回動すべく設けている。ブレーキアーム17bの爪部と噛合する上側に爪部を有するロックアーム17cを支持ピン17dを回動中心として回動自在に設けている。ブレーキペタル17を踏み込み操作以外のときには、ブレーキアーム17bの爪部と、ロックアーム17cの爪部とは噛合状態になる。
【0027】
前記ブレーキアーム17bと、ミッションケース3に設けた左・右アーム18a,18bとの間には、ワイヤ18cを設けて接続した構成である。ブレーキペタル17の踏み込み操作により、ブレーキアーム17bが回動し、ワイヤ18cを介して、ミッションケース3の左・右アーム18a,18bが回動され、このミッションケース3内へ設けた駐車ブレーキ装置3e,3eが作動して、駐車ブレーキが掛かる構成である。
【0028】
前記ロックアーム17cと主変速レバー22の取付板22bとの間には、ワイヤ17eを受板22hを介して設けている。主変速レバー22を駐車ブレーキ解除位置へ操作することにより、この主変速レバー22へ設けたワイヤ17eを介して、ロックアーム17cが回動され、このロックアーム17cの爪部と、ブレーキアーム17bの爪部との噛合が外れ、このブレーキアーム17bが回動され、ワイヤ18cを介して、左・右アーム18a,18bが回動されて、駐車ブレーキ装置3e,3eが駐車ブレーキ解除になる構成である。
【0029】
前記主変速レバー22が駐車ブレーキ解除位置へ操作されたときに、この解除操作位置を検出する「ON」−「OFF」スイッチ方式の解除検出スイッチ19aと、この解除検出スイッチ19aの「ON」検出より、音声を発生するホーン19bを設けている。
【0030】
前記エンジン12aのエンジン軸12fには、図4で示すように、三段溝のエンジンプーリ12hを軸支し、コンバイン1の各部を回転駆動する構成である。このエンジンプーリ12hと脱穀機6用のカウンタ6aへ軸支したカウンタプーリ6bとには、ベルト6cを掛け渡して、エンジン12aの回転動力が入力され、脱穀機6のフィードチェン9a以外を回転駆動する構成である。
【0031】
前記エンジン12aのエンジンプーリ12hと、油圧式無段変速装置4へ装着したプーリ4fとには、ベルト4hを掛け渡して、エンジン12aの回転動力が入力され、油圧式無段変速装置4が回転駆動される構成である。
【0032】
前記油圧式無段変速装置4を経て迂回伝動ケース16の出力軸16bへ軸支したプーリ16cと、脱穀機6のフィードチェン9aの右側へ設けた伝動機構20aを内装したチェン用ケース20のチェン入力軸20bへ軸支したプーリ20cとには、ベルト20dを掛け渡して設けると共に、このベルト20dにテンションクラッチ装置20eを設け、エンジン12aの回転動力を「入」−「切」して、フィードチェン9aを回転駆動、又は停止制御すると共に、油圧式無段変速装置4により、このフィードチェン9aの回転速度を、図5で示すように、走行車速に応じて、無段変速回転駆動する構成である。
【0033】
前記ミッションケース3と迂回伝動ケース16とに渡って設けた出力軸16dへ軸支して設けた出力プーリ16eと、刈取機5の支持パイプ杆13bへ軸支して設けた刈取入力プーリ13cとには、ベルト13dを掛け渡して設け、エンジン12aの回転動力を入力して、刈取機5を回転駆動すると共に、油圧式無段変速装置4により、この刈取機5の回転速度を、図5で示すように、走行車速に応じて、無段変速回転駆動する構成である。
【0034】
図1、及び図4で示すように、前記コンバイン1の走行を「開始」−「停止」操作する主変速レバー22の操作に連動して、刈取機5、及び脱穀機6のフィードチェン9aの穀稈移送速度を変更する構成において、ミッションケース3内へ設けた駐車ブレーキ装置3eを作動させる油圧式無段変速装置4から、このミッションケース3の左右両側へ突出するホイルパイプ14bへ個別に軸支内装した各走行車軸14間の動力伝達が遮断されていて、各駐車ブレーキ装置3eがロックされた状態の時に、主変速レバー22を操作装置12bの表面板12dに設けた操作用孔12eの前進走行位置への操作によって、刈取機5と脱穀機6のフィードチェン9aとが回転駆動されると共に、このときの駐車ブレーキ装置3eのロック状態の解除は、主変速レバー22を中立位置へ操作により、ロック解除を行うことができる構成である。
【0035】
前記コンバイン1の走行を「開始」−「停止」操作する操作装置12bへ設けた主変速レバー22の操作に連動して、刈取機5、及び脱穀機6のフィードチェン9aの穀稈移送速度を変更する構成において、駐車ブレーキ装置3eを作動する油圧式無段変速装置4から、ミッションケース3の左右両側へ設けた走行車軸14間の動力伝達が遮断され、駐車ブレーキ装置3eがロックされた状態で、主変速レバー22の前進位置への操作により、刈取機5と脱穀機6のフィードチェン9aとが回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置3eのロック解除は、主変速レバー22の中立位置への操作で可能としたことにより、従来は、枕地での穀稈を掻込み時に、ブレーキペタル17を踏み込み、主変速レバー22が前進位置へ操作されているときであると、このブレーキペタル17を離すと急発進して、危険であった。又、刈取機5、及びフィードチェン9aが駆動したまま急発進すると、これら刈取機5とフィードチェン9a、及び走行装置8のミッションケース3とを一度に駆動することにより、油圧式無段変速装置4へ急激な過負荷が掛かり、この油圧式無段変速装置4、及び伝動系に不具合が発生することがあったが、これらを解消し、駐車ブレーキ装置3eが作動した状態で、主変速レバー22の操作で穀稈の移送ができて、安全である。又、ロック解除は必ずこの主変速レバー22が中立位置にあることにより、刈取機5、及びフィードチェン9aが停止するので、移動時に超低速から発進となり、油圧式無段変速装置4、及び伝動系に過負荷が発生せず、安全である。更に、上述の操作が、主変速レバー22の操作のみで行えることにより、操作性が向上する。
【0036】
図1、及び図4で示すように、前記主変速レバー22の操作に連動して、脱穀機6のフィードチェン9aの穀稈移送速度を変更する構成において、ミッションケース3内へ設けた駐車ブレーキ装置3eを作動する油圧式無段変速装置4から、ミッションケース3の左右両側へ設けた走行車軸14間の動力伝動が遮断され、駐車ブレーキ装置3eがロックされた状態で、主変速レバー22の前進位置への操作により、フィードチェン9aが回転駆動すると共に、駐車ブレーキ装置3eのロック解除は、主変速レバー22の中立位置への操作で可能とした構成である。
【0037】
これにより、従来は、手扱ぎ時は、ブレーキペタル17を踏んだままで行い、主変速レバー22を前進位置にして、フィードチェン9aを駆動し、そのままでブレーキペタル17を離すと急発進し、手扱ぎ作業者が危険であったが、これらを解消し、駐車ブレーキ装置3eを作動した状態で、主変速レバー22の操作により、フィードチェン9aを駆動させて、穀稈の移送ができて安全である。又、解除は必ずこの主変速レバー22が中立であることにより、フィードチェン9aが停止するので、手扱ぎ作業者が機体の急発進による危険にさらされることがない。更に、上述の操作が、主変速レバー22の操作のみで行えることにより、操作性が向上する。
【0038】
図1、及び図4で示すように、前記主変速レバー22の操作に連動して、脱穀機6のフィードチェン9aの穀稈移送速度を変更する構成において、ミッションケース3内へ設けた駐車ブレーキ装置3eを作動する油圧式無段変速装置4から、ミッションケース3の左右両側へ設けた走行車軸14間の動力伝動が遮断され、駐車ブレーキ装置3eがロックされた状態で、主変速レバー22の前進位置への操作により、フィードチェン9aが回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置3eのロック解除は、主変速レバー22の中立位置への操作で可能な構成である。駐車ブレーキ装置3eを解除したときには、ブレーキペタル17の一部がストッパ21へ当接し、このストッパ21から解除音が発生する構成である。又、このストッパ21からの解除音は、機械音、又は電気的音にする構成である。
【0039】
これにより、前記駐車ブレーキ装置3eを解除したときには、ストッパ21から解除音が発生することにより、手扱ぎ作業者に機体の発信をあらかじめ予知させることができて、急発進からの危険にさらされることを防止できる。又、解除音の機械音は当接の干渉音とし、電気音は機体に装備されたブザーを利用する。これらいずれでも簡単に解除音とすることができる。
【0040】
図5で示すように、前記油圧式無段変速装置4を経由し、ミッションケース3の走行車軸14と、刈取機5と、脱穀機6のフィードチェン9a等とを回転駆動し、前進走行時は、刈取機5、及びフィードチェン9aの回転速度を走行車速に同調させる構成である。又、後進走行時は、これら刈取機5、及びフィードチェン9aを回転駆動しない構成において、図7で示すように、後進高圧回路23に中立用のオリフィス23aを設けた構成である。
【0041】
これにより、前記油圧式無段変速装置4は、前進走行時は、この油圧式無段変速装置4でミッションケース3と、刈取機5と、フィードチェン9aとを回転駆動し、これによって、油圧式無段変速装置4の前進高圧回路24の回路圧が高くなる。一方後進走行時は、刈取機5と、フィードチェン9aとは、回転駆動されないことにより、後進高圧回路23は、前進時に比較して回路圧が低くなる。この後進高圧回路23へ中立用のオリフィス23aを設けたことで、安価で前進走行時と比較して、このオリフィス23aからの油漏れが少なく、効率のよい伝動機構が構成できる。
【0042】
図1、及び図8で示すように、前記主変速レバー22の操作で、ミッションケース3内の駐車ブレーキ装置3eを解除する構成において、支持板22cに主変速レバー22の支点部である支持ピン22dを設けている。又、回動ピン22fを軸支する回動アーム22eを設けている。この回動アーム22eと油圧式無段変速装置4に設けたトラニオンアーム4cとを連結するロット4eを設けている。ミッションケース3の上部にプレート25と、ミッションケース3との間には、連結杆25aを設けて連結した構成である。この連結杆25aとロット4eとは、所定の間隔で略平行状態に設けた構成である。
【0043】
これにより、前記ロット4eと連結杆25aとは、略平行状態に設けたことにより、主変速レバー22を操作時に発生するたわみを効果的に防止することができる。更に、この主変速レバー22で駐車ブレーキを解除するときのねじも、効果的に防止することができる。
【0044】
図1、及び図8で示す構成において、図9、及び図10で示すように、支持板22cに対して、走行車台2と上部のプレート25との間に設けた連結杆26と、ミッションケース3とプレート25との間に設けた連結杆25aとは、左右両側の略対称位置へ位置させて設けた構成である。
【0045】
これにより、前記主変速レバー22の支点部の左右方向の両側へ補強を入れたことにより、この主変速レバー22のクラッチフレームの左右のねじれを防止することができる。
図8、及び図11で示すように、前記走行車台2とプレート25との間へ設けた連結杆26は、下端部へ下支持板26aを設け、この下支持板26aを走行車台2の補強フレーム2cへボルト、及びナット等により、装着すると共に、上端部へ上支持板26bを設け、この上支持板26bを主変速レバー22の回動支点である回動ピン22fを複数個のナットで装着し、その外側へ挿入してナットにより、装着した構成である。
【0046】
これにより、前記主変速レバー22の回動ピン22fへ接続させたことにより、主変速レバー22の操作時の支点部のずれをなくすることができ、中立性能の向上を図ることができる。回動ピン22fへ直接装着により、コスト低減になる。又、取付部の剛性アップにより、駐車ブレーキ解除時のフィーリングが向上する。
【0047】
前記操縦席12cの前部の操作装置12bを装着したパネル部27bには、図12〜図14で示すように、略コ字形のハンドル27を設けている。このハンドル27の右側上部は、略半円形状に右外側へ突出させた突出部27aを設けている。操縦席12cへ着座して運転操作する作業者の右膝がハンドル27へ当接を防止した構成である。
【0048】
これにより、運転作業者の右膝が前記ハンドル27より内側へ入ることにより、このハンドル27へ当接することがなく、又邪魔になることがない。
図13、及び図14で示すように、コンバイン1の右外側端部は、エンジン12aの右外側へ設けたエンジンカバー12jから走行車台2のステップ8b、操作装置12を支持するパネル部27b、刈取機5の引起装置10cへと、平面視順次所定角度(θ1)で前方内側へ傾斜状態に設けた構成である。
【0049】
これにより、中割り刈取り時、右側の未刈取り穀稈が、コンバイン1の右側部へ接触した場合に緩やかに穀稈を後方へ移動することができ、このために、穀粒のしごきが少なく、穀粒のロスを防止できる。又、格納時、右壁いっぱいに接近させても、ステップ側とその前部は壁との隙間が発生することにより、乗り降りが容易にできる。
【0050】
図15〜図18で示すように、前記ブレーキペタル17を踏み込み操作するか、又はレバー31を「入」操作することにより、ミッションケース3へ内装した駐車ブレーキ装置3eがロック状態に作動される。又、主変速レバー22の操作により、ロックが解除される安全シフトの機構において、ブレーキアーム17bを、図16〜図18で示すように、サイドカバー30と連結ロット28との間に設けている。又、ブレーキアーム17bの爪部とロックアーム17cの爪部とは、同じようにサイドカバー30と連結ロット28との間へ位置させて設けている。
【0051】
前記レバー31は左右両側のサイドカバー30間へ設けたレバー軸31aの一方側端部へ回動自在に自軸している。又、他方側端部には、アーム31bを設けた構成である。
前記ブレーキペタル17の下部の後端部をブレーキペタル軸17aで回動自在に軸支している。このブレーキペタル軸17aへブレーキアーム17bを設けている。このブレーキアーム17bの爪部と、回動自在に設けたロックアーム17cの爪部とが噛合状態で、駐車ブレーキ装置3eがロック状態である。又、噛合が外れた状態でロックが解除状態である。更に、ブレーキペタル軸17aにアーム29を設けている。
【0052】
前記アーム29とアーム31bとの間には、上部へ長孔28aと、下部へ丸孔28bとを設けた連結ロット28を設けて、この連結ロット28の上部の長孔28a部と、下部の丸孔28bとへ取付用ピン31cと29aとにより、装着した構成である。
【0053】
これにより、前記走行クローラ8aに付着した泥や、小石等がブレーキアーム17bへ当接することにより泥の付着や、変形を防止することができる。又、常に安定した駐車ブレーキ装置3eのロック、及びロック解除を行うことができる。更に、ブレーキアーム17bの爪部とロックアーム17cの爪部とは、サイドカバー30と連結ロット28との間にあり、安全である。
【0054】
図15〜図18で示す構成において、図15〜図17で示すように、連結ロット28とミッションケース3のブレーキ装置3e,3eの左・右アーム18a,18bとの間に駐車ブレーキ用ワイヤ32を設けて、接続した構成である。
【0055】
これにより、前記連結ロット28へ駐車ブレーキワイヤ32を設けたことにより、ブレーキペタル17の踏み込み操作、又はレバー31の「入」操作のいずれの操作でも、連結ロット28が押し上げられて、ブレーキが掛かることにより、操作が簡単である。
【0056】
図15〜図18で示す構成において、図16、及び図17で示すように、前記レバー31を「入」位置へ操作し、駐車ブレーキ装置3eが作動して、ロック状態になる。その後に連結ロット28へ設けたスプリング32bにより、元の位置であるストッパ32aへレバー31のアーム31bが当接状態になるまで回動移動制御され、自動復元される構成である。
【0057】
これにより、前記レバー31の戻りが安全であり、又、操作が簡単である。
図15〜図18で示す構成において、図16、及び図17で示すように、前記レバー31を「入」操作、又はブレーキペタル17の踏み込み操作したときには、連結ロット28は略縦方向へ動く構成である。縦方向へ動くことにより、駐車ブレーキ用ワイヤ32も縦方向へ配策することができる。更に、図19で示すように、ブレーキペタル17を踏み込み操作されているときには、連結ロット28へ設けているスプリング32bにより、常にレバー31を戻し側へ引き付けしていることにより、このレバー31はストッパ32aへ当たった位置で常に保持されているので、レバー31は元の位置へ復元される。ストッパ32aにより、レバー31戻り位置を規制し、このストッパ32aは、メインプレート33へ設けている。これによってブレーキペタル17を踏み込み操作しても、レバー31は動くことのない構成である。ブレーキペタル17が踏み込みされていないときには、図17で示すように、レバー31はストッパ32aへ当接状態で保持される。レバー31は、図16で示すように、「入」操作したときでも、このレバー31は、支点越えをしない構成としている。
【0058】
これにより、前記駐車ブレーキ用ワイヤ32の配策が容易である。又、ブレーキペタル17を踏み込み操作時には、レバー31が動かないことにより、安全である。このレバー31は支点越えをしないことにより、元の位置へ確実に復元される。このレバー31の作動が規制されたことにより、操縦席12cへの乗り降りが容易になった。
【0059】
図15〜図18で示す構成において、図18で示すように、レバー31は、操縦席12cの右側へ設けると共に、ブレーキアーム17bは、操縦席12cの左側へ位置させて設けている。又、このブレーキアーム17bの爪部と噛合する爪部を有するロックアーム17cは、サイドカバー30と連結ロット28との間に設けている。
【0060】
これにより、前記ブレーキアーム17bは、操縦席12cの左側へ設けたことにより、破損を防止できる。又、ロックアーム17cは、サイドカバー30と連結ロット28との間へ設けたことにより、更に各アーム17b,17cの爪部の破損を防止できる。
【0061】
図15〜図18で示す構成において、図16、及び図17で示すように、ロックアーム17cへ設けたワイヤ17dとスプリング20fとを支持する上受板33aと、ロックアーム17cの回動中心の支持ピン17dと、連結ロット28へ設けた駐車ブレーキ用ワイヤ32を支持する下受板33bとは、メインプレート33へ装着した構成である。
【0062】
これにより、前記上・下受板33a,33b、及び支持ピン17d等を強度のあるメインプレート33上へ設けたことにより、取付け部の強度アップができる。又、シンプルな構成となる。取付け、取外しが簡単である。
【0063】
図15〜図18で示す構成において、図16、及び図17で示すように、ブレーキペタル17と連結ロット28とをアーム29を介して接続する取付用ピン29aは、駐車ブレーキ装置3eのロックが解除状態にしたときには、メインプレート33の上側面部へ当接するような構成である。
【0064】
これにより、前記ブレーキペタル17の動きを確実に停止させることができる。又、メインプレート33は、強度があり、取付用ピン29aが当接しても変形することが少ない。別部品を取り付ける必要がなくシンプルな構成になる。
【0065】
前記穀粒貯留タンク9c内に貯留した穀粒を機外へ排出するこの穀粒貯留タンク9cの後側には、図6で示すように、縦移送螺旋34aを内装した排出支持筒34を略垂直姿勢で旋回自在に装着して設け、この排出支持筒34の上端部には、その全長がコンバイン1の前後町に亘る機外へ穀粒を排出する排出螺旋35aを伸縮自在に内装した排出オーガ35を伸縮自在、上下回動自在、及び左右旋回自在に前後方向に配設した構成である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】主変速レバー部とブレーキペタル部と、ミッションケース部との拡大側面斜視図
【図2】操作装置部の拡大平面図
【図3】主変速レバー部の拡大正面図
【図4】伝動機構の一部の平面図
【図5】走行車速とフィードチェン、及び刈取機との回転数制御図
【図6】コンバインの左側全体側面図
【図7】油圧式無段変速装置の拡大平断面図
【図8】ロットと連結杆との取り付け関係正面図
【図9】ミッションケース部の拡大平面図
【図10】ミッションケース部と主変速レバー部との拡大側面図
【図11】ミッションケース部と油圧式無段変速装置との拡大正面図
【図12】ハンドル部の正面図
【図13】ハンドル部の平面図
【図14】ハンドル部の側面図
【図15】他の実施例を示す図で、レバー部と連結ロット部との拡大全体側面図
【図16】他の実施例を示す図で、レバーの「入」時と連結ロット部との拡大側面図
【図17】他の実施例を示す図で、レバー「切」時と連結ロット部との拡大側面図
【図18】他の実施例を示す図で、レバー部と連結ロット部との拡大正面図
【図19】他の実施例を示す図で、ブレーキペタル踏込み時のレバー部と連結ロット部との拡大側面図
【符号の説明】
【0067】
2 走行車台
3 ミッションケース
3e 駐車ブレーキ装置
4 油圧式無段変速装置
5 刈取機
6 脱穀機
9a フィードチェン
14 走行車軸
22 主変速レバー
【技術分野】
【0001】
主変速レバーの操作に連動して、穀稈を刈取る刈取機と、穀稈を脱穀する脱穀機のフィードチェンとの穀稈移送速度を変更する構成において、走行用の動力伝達が遮断状態で、駐車ブレーキ装置がロック状態のときに、主変速レバーを前進走行へ操作すると、穀稈を刈取る刈取機と、脱穀機のフィードチェンとを回転駆動すると共に、駐車ブレーキ装置のロック解除は、主変速レバーの中立位置への操作で可能とする技術であり、コンバインの走行装置として利用できる。
【背景技術】
【0002】
コンバインで立毛穀稈を収穫作業中に不具合が発生した時には、このコンバインを停止させる。又は、収穫作業が終了して、圃場から路上へ上げたときには、このコンバインを路上へ停止させる。
【0003】
上述のような時には、安全のために、特開2000−153755号公報で示すように、駐車ブレーキレバーを備えた前記コンバインであると、運転操作部にも駐車ブレーキペダルを設け、又、前記駐車ブレーキレバーの駐車ブレーキ作動位置での係止を解除させるための操作部材を運転操作部へ設け、この操作部材が操作されると、駐車ブレーキ作動位置に係止されている駐車ブレーキレバーが自動的に駐車ブレーキ非作動位置へ復帰作動される構成であるが、走行用のミッションケースの回転駆動が遮断状態であり、駐車ブレーキ装置がロックされた状態で主変速レバーの前進走行への操作により、刈取機と、脱穀機のフィードチェンとを回転駆動すると共に、駐車ブレーキ装置のロック解除は、主変速レバーの中立位置への操作で可能となる機構などは有しない構成である。
【特許文献1】特開2000−153755号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
駐車ブレーキは、駐車ブレーキペダルと、駐車ブレーキレバーとの両者のいずれか一方の操作により、駐車ブレーキを確実に掛けることはできるが、例えば、枕地での穀稈を掻込み時に、駐車ブレーキを踏み込み、主変速レバーが前進位置へ操作されているときであると、この駐車ブレーキを離すと急発進して危険であった。又、刈取機、及び脱穀機のフィードチェンが駆動したまま急発進すると、この刈取機と、フィードチェン、及び走行装置を一度に駆動する油圧式無段変速装置へ急激な負荷が掛かり、この油圧式無段変速装置、及び伝動系に不具合が発生することがあったが、この発明により、これの問題点を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述のような課題を解決するために、この発明は、次のような技術手段を講じる。
このために、この発明は、請求項1に記載の発明においては、走行車台(2)の前端部へ走行用のミッションケース(3)と、前方部に穀稈を刈取り移送する刈取機(5)と、上側面へ刈取り穀稈を脱穀する脱穀機(6)と、ミッションケース(3)へ油圧式無段変速装置(4)と、走行を「開始」−「停止」操作する操作装置(12b)へ主変速レバー(22)を設けると共に、該主変速レバー(22)の操作に連動して、刈取機(5)、及び脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更する構成において、駐車ブレーキ装置装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)からミッションケース(3)の左右両側の走行車軸(14)間の動力伝達が遮断され、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態で主変速レバー(22)を前進走行への操作により、刈取機(5)と、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)とが回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック解除は、主変速レバー(22)を中立位置への操作で可能とすべく設けたことを特徴とするコンバインとしたものである。
【0006】
コンバインで立毛穀稈を収穫作業する。このコンバインは、走行車台(2)の前端部へ走行用のミッションケース(3)と、前方部に穀稈を刈取り後方上部へ移送する刈取機(5)と、上側面に刈取り穀稈を引継ぎ挟持移送中に脱穀する脱穀機(6)と、ミッションケース(3)へ油圧式無段変速装置(4)と、コンバインの走行を「開始」−「停止」させるときに操作する操作装置(12b)へ主変速レバー(22)等を設けている。
【0007】
又、前記主変速レバー(22)の「始動」操作に連動して、刈取機(5)、及び脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更するように設けている。更に、駐車ブレーキ装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)からミッションケース(3)の左右両側へ突出させて設けている。各走行車軸(14)間の動力伝達が遮断された状態で、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態のときに、主変速レバー(22)を前進走行位置への操作により、刈取機(5)と、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)とが回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック状態の解除は、主変速レバー(22)を中立位置へ操作することにより、ロックの解除が行われる。
【0008】
請求項2に記載の発明においては、前記主変速レバー(22)の操作に連動して、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更する構成において、駐車ブレーキ装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)から、ミッションケース(3)の左右両側の走行車軸(14)間の動力伝動が遮断され、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態で主変速レバー(22)の前進走行への操作により、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)が回転駆動すると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック解除は、主変速レバー(22)の中立位置への操作で可能とすべく設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインとしたものである。
【0009】
コンバインで立毛穀稈を収穫作業する。このコンバインの走行を「開始」−「停止」させるときに操作する前記主変速レバー(22)の「開始」操作に連動して、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更するように設けている。更に、駐車ブレーキ装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)からミッションケース(3)の左右両側へ突出させて設けている。各走行車軸(14)間の動力伝動が遮断された状態で、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態のときに、主変速レバー(22)を前進走行位置への操作により、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)が回転駆動すると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック状態の解除は、主変速レバー(22)の中立位置へ操作することにより、ロックの解除が行われる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明においては、コンバインの走行を「開始」−「停止」操作する操作装置(12b)へ設けた主変速レバー(22)の操作に連動して、刈取機(5)、及び脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更する構成において、駐車ブレーキ装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)からミッションケース(3)の左右両側へ設けた走行車軸(14)間の動力伝達が遮断され、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態で、主変速レバー(22)の前進操作により、刈取機(5)と脱穀機(6)のフィードチェン(9a)とが回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック解除は、主変速レバー(22)を中立位置への操作で可能としたことにより、従来は、枕地での穀稈を掻込み時に、駐車ブレーキ装置(3c)を踏み込み、主変速レバー(22)が前進位置へ操作されているときであると、この駐車ブレーキ装置(3c)を離すと急発進して、危険であった。又、刈取機(5)、及び脱穀機(6)のフィードチェン(9a)が駆動したまま急発進すると、これら刈取機(5)とフィードチェン(9a)、及び走行装置のミッションケース(3)とを一度に駆動することにより、油圧式無段変速装置(4)へ急激な負荷が掛かり、この油圧式無段変速装置(4)、及び伝動系に不具合が発生することがあったが、これらを解消し、駐車ブレーキ装置(3e)が作動した状態で、主変速レバー(22)の操作で穀稈の移送ができて、安全である。又、解除は必ずこの主変速レバー(22)が中立にあることにより、刈取機(5)、及びフィードチェン(9a)が停止するので、移動時超低速から発進となり、油圧式無段変速装置(4)、及び伝動系に過負荷が発生せずに安全である。更に、上述の操作が、主変速レバー(22)の操作のみで行えることで操作性が向上する。
【0011】
請求項2に記載の発明においては、前記主変速レバー(22)の操作に連動して、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更する構成において、駐車ブレーキ装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)からミッションケース(3)の左右両側へ設けた走行車軸(14)間の動力伝動が遮断され、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態で、主変速レバー(22)の前進操作により、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)が回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック解除は、主変速レバー(22)の中立位置への操作で可能としたことにより、従来は、手扱ぎ時は、駐車ブレーキ装置(3c)を踏んだまま行い、主変速レバー(22)を前進位置にして、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)を駆動し、そのままで駐車ブレーキ装置(3c)を離すと急発進し、手扱ぎ作業の作業者が危険であったが、これらを解消し、駐車ブレーキ装置(3e)を作動した状態で、主変速レバー(22)の操作により、フィードチェン(9a)を駆動させて、穀稈の移送ができて安全である。又、解除は必ずこの主変速レバー(22)が中立にあることにより、フィードチェン(9a)が停止するので、手扱ぎ作業者が機体の急発進による危険にさらされることがない。更に、上述の操作が、主変速レバー(22)の操作のみで行えることで操作性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
コンバイン1の走行車台2の前端部に走行用のミッションケース3と、前方部に穀稈を刈取り後方上部へ移送する刈取機5と、上側面に穀稈を受けて脱穀する脱穀機6を設けている。又、ミッションケース3へ油圧式無段変速装置4と、更に、走行を「始動」−「停止」操作する操作装置12bへ主変速レバー22を設けた構成である。該主変速レバー22の操作に連動して、刈取機5と、脱穀機6のフィードチェン9aとの穀稈移送速度を変更する構成である。駐車ブレーキ装置3eを作動する油圧式無段変速装置4からミッションケース3の左右両側の走行車軸14間の動力伝達が遮断され、駐車ブレーキ装置3eがロックされた状態で主変速レバー22の前進走行への操作により、刈取機5と、脱穀機6のフィードチェン9aとが回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置3eのロック解除は、主変速レバー22の中立位置への操作で可能に設けた構成である。これらミッションケース3と、刈取機5と、脱穀機6のフィードチェン9aと、油圧式無段変速装置4と、主変速レバー22等を主に図示して説明する。
【0013】
前記コンバイン1の走行車台2の下側には、図6で示すように、土壌面を走行する左右一対の走行クローラ8aを張設した走行装置8を配設し、走行車台2の上側面に脱穀機6を載置した構成である。走行車台2の前方部の刈取機5で立毛穀稈を刈取りして、後方上部へ移送し、脱穀機6のフィードチェン9aと挟持杆9bとで引継いで挟持移送しながら脱穀する。脱穀済みで選別済みの穀粒は、脱穀機6の右横側に配設した穀粒貯留タンク9c内へ供給され、一時貯留される。
【0014】
前記走行車台2の前方部には、図6で示すように、立毛穀稈を分離するナローガイド10a、及び各分草体10bと、立毛穀稈を引起す各引起装置10cと、引起された穀稈を掻込みする穀稈掻込移送装置11の各掻込装置11aと、掻込された穀稈を刈取る刈刃装置10dと、刈取りされた穀稈を挟持移送して脱穀機6のフィードチェン9aと、挟持杆9bとへ受渡しする穀稈掻込移送装置11の根元・穂先移送装置11b・11c等からなる刈取機5を設けている。該刈取機5は、油圧駆動による伸縮シリンダ12により、土壌面に対して、昇降自在に移動する構成である。
【0015】
前記刈取機5の前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆13aの上端部に設ける支持パイプ杆13bをミッションケース3の上側面に設けた支持受台5bで回動自在に支持させている。伸縮シリンダ12を作動させると支持杆13aと共に、刈取機5が上下に回動する構成である。
【0016】
前記穀稈掻込移送装置11によって形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送される穀稈に接触作用することにより、脱穀機6へ穀稈の供給の有無を検出する穀稈センサ5aを設けた構成である。
【0017】
前記穀粒貯留タンク8d側の前部には、図6で示すように、コンバイン1を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う操作装置12bと操縦席12cとを設け、この操縦席12cの下側にエンジン12aを載置すると共に、後方部に穀粒貯留タンク9cを配設する。
【0018】
前記走行車台2の前端部に装架した走行用のミッションケース3内の伝動機構3aの伝動経路中には、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンションメータ方式の車速センサ3bを設けた構成である。
【0019】
前記ミッションケース3の後方上部には、このミッションケース3の伝動機構3aを無段変速して走行車速を無段変速する油圧式無段変速装置4を図7、及び図11で示すように、設けている。この油圧式無段変速装置4は油圧ポンプ4aとトラニオン軸4bとトラニオンアーム4cと油圧モータ4d等とよりなる構成である。
【0020】
又、前記ミッションケース3を装着する装着部3cは、図10で示すように、走行車台2前端部の前フレーム2aに左右方向に所定間隔で設けた取付板2b,2b間へ挿入し、この各取付板2bとミッションケース3の装着部3cの取付用孔3d部とを、ボルト、及びナット等で装着した構成である。
【0021】
図6で示すように、前記ミッションケース3へ左右両側へ突出させて、各ホイルパイプ14bへ内装軸支して設けた走行車軸14には、前駆動スプロケット14aを設けると共に、後端部の後軸15に後スプロケット15aを軸支して設け、これ前・後スプロケット14a,15a間に複数の転輪15bを軸支し、これに走行装置8の走行クローラ8aを張設した構成である。
【0022】
前記ミッションケース3の横側には、図5で示すように、このミッションケース3と油圧式無段変速装置4とを接続する伝動機構16aを内装した迂回伝動ケース16を設けている。又、このミッションケース3内には、駐車ブレーキ装置3eを軸支内装した構成である。
【0023】
前記操作装置12bに設けた主変速レバー22部と、ブレーキペタル17部は、図1〜図4で示すように、主変速レバー22は、操作装置12bの表面板12dへ設けた操作用孔12eへ挿入して設けている。この主変速レバー22をこの操作用孔12eの前後方向でクランク形状の長孔の前端部位置へ操作により、前進走行が開始され、長孔の後端部位置への操作により、後進走行が開始され、左右方向の長孔の右端部位置への操作で、中立位置である。左端部位置への操作で、駐車ブレーキが解除される。
【0024】
前記主変速レバー22の下端部に支持ボス22aを設けると共に、この支持ボス22aの上側に取付板22bを設けている。支持ボス22aは、コ字形状の支持板22cへ挿入し、支持ピン22dで左右方向へ主変速レバー22を回動自在に軸支して設けている。支持板22cの下側面に回動アーム22eを回動ピン22fで前後回動自在に軸支して設け、この回動アーム22eの一方側面に受板22hを設けている。
【0025】
前記油圧式無段変速装置4へ設けたトラニオン4cと、回動アーム22eとの間には、ロット4eを設けて接続した構成である。主変速レバー22の前後への回動操作により、油圧式無段変速装置4が作動される。又、この主変速レバー22の左右への回動操作より、中立位置、又は左端部への操作により、駐車ブレーキが解除される。
【0026】
前記ブレーキペタル17の下部先端部には、ブレーキペタル軸17aを回動自在に軸支して設けると共に、このブレーキペタル軸17aに爪部を有するブレーキアーム17bを、ブレーキペタル17の踏み込みにより、ブレーキペタル軸17aと同時に回動すべく設けている。ブレーキアーム17bの爪部と噛合する上側に爪部を有するロックアーム17cを支持ピン17dを回動中心として回動自在に設けている。ブレーキペタル17を踏み込み操作以外のときには、ブレーキアーム17bの爪部と、ロックアーム17cの爪部とは噛合状態になる。
【0027】
前記ブレーキアーム17bと、ミッションケース3に設けた左・右アーム18a,18bとの間には、ワイヤ18cを設けて接続した構成である。ブレーキペタル17の踏み込み操作により、ブレーキアーム17bが回動し、ワイヤ18cを介して、ミッションケース3の左・右アーム18a,18bが回動され、このミッションケース3内へ設けた駐車ブレーキ装置3e,3eが作動して、駐車ブレーキが掛かる構成である。
【0028】
前記ロックアーム17cと主変速レバー22の取付板22bとの間には、ワイヤ17eを受板22hを介して設けている。主変速レバー22を駐車ブレーキ解除位置へ操作することにより、この主変速レバー22へ設けたワイヤ17eを介して、ロックアーム17cが回動され、このロックアーム17cの爪部と、ブレーキアーム17bの爪部との噛合が外れ、このブレーキアーム17bが回動され、ワイヤ18cを介して、左・右アーム18a,18bが回動されて、駐車ブレーキ装置3e,3eが駐車ブレーキ解除になる構成である。
【0029】
前記主変速レバー22が駐車ブレーキ解除位置へ操作されたときに、この解除操作位置を検出する「ON」−「OFF」スイッチ方式の解除検出スイッチ19aと、この解除検出スイッチ19aの「ON」検出より、音声を発生するホーン19bを設けている。
【0030】
前記エンジン12aのエンジン軸12fには、図4で示すように、三段溝のエンジンプーリ12hを軸支し、コンバイン1の各部を回転駆動する構成である。このエンジンプーリ12hと脱穀機6用のカウンタ6aへ軸支したカウンタプーリ6bとには、ベルト6cを掛け渡して、エンジン12aの回転動力が入力され、脱穀機6のフィードチェン9a以外を回転駆動する構成である。
【0031】
前記エンジン12aのエンジンプーリ12hと、油圧式無段変速装置4へ装着したプーリ4fとには、ベルト4hを掛け渡して、エンジン12aの回転動力が入力され、油圧式無段変速装置4が回転駆動される構成である。
【0032】
前記油圧式無段変速装置4を経て迂回伝動ケース16の出力軸16bへ軸支したプーリ16cと、脱穀機6のフィードチェン9aの右側へ設けた伝動機構20aを内装したチェン用ケース20のチェン入力軸20bへ軸支したプーリ20cとには、ベルト20dを掛け渡して設けると共に、このベルト20dにテンションクラッチ装置20eを設け、エンジン12aの回転動力を「入」−「切」して、フィードチェン9aを回転駆動、又は停止制御すると共に、油圧式無段変速装置4により、このフィードチェン9aの回転速度を、図5で示すように、走行車速に応じて、無段変速回転駆動する構成である。
【0033】
前記ミッションケース3と迂回伝動ケース16とに渡って設けた出力軸16dへ軸支して設けた出力プーリ16eと、刈取機5の支持パイプ杆13bへ軸支して設けた刈取入力プーリ13cとには、ベルト13dを掛け渡して設け、エンジン12aの回転動力を入力して、刈取機5を回転駆動すると共に、油圧式無段変速装置4により、この刈取機5の回転速度を、図5で示すように、走行車速に応じて、無段変速回転駆動する構成である。
【0034】
図1、及び図4で示すように、前記コンバイン1の走行を「開始」−「停止」操作する主変速レバー22の操作に連動して、刈取機5、及び脱穀機6のフィードチェン9aの穀稈移送速度を変更する構成において、ミッションケース3内へ設けた駐車ブレーキ装置3eを作動させる油圧式無段変速装置4から、このミッションケース3の左右両側へ突出するホイルパイプ14bへ個別に軸支内装した各走行車軸14間の動力伝達が遮断されていて、各駐車ブレーキ装置3eがロックされた状態の時に、主変速レバー22を操作装置12bの表面板12dに設けた操作用孔12eの前進走行位置への操作によって、刈取機5と脱穀機6のフィードチェン9aとが回転駆動されると共に、このときの駐車ブレーキ装置3eのロック状態の解除は、主変速レバー22を中立位置へ操作により、ロック解除を行うことができる構成である。
【0035】
前記コンバイン1の走行を「開始」−「停止」操作する操作装置12bへ設けた主変速レバー22の操作に連動して、刈取機5、及び脱穀機6のフィードチェン9aの穀稈移送速度を変更する構成において、駐車ブレーキ装置3eを作動する油圧式無段変速装置4から、ミッションケース3の左右両側へ設けた走行車軸14間の動力伝達が遮断され、駐車ブレーキ装置3eがロックされた状態で、主変速レバー22の前進位置への操作により、刈取機5と脱穀機6のフィードチェン9aとが回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置3eのロック解除は、主変速レバー22の中立位置への操作で可能としたことにより、従来は、枕地での穀稈を掻込み時に、ブレーキペタル17を踏み込み、主変速レバー22が前進位置へ操作されているときであると、このブレーキペタル17を離すと急発進して、危険であった。又、刈取機5、及びフィードチェン9aが駆動したまま急発進すると、これら刈取機5とフィードチェン9a、及び走行装置8のミッションケース3とを一度に駆動することにより、油圧式無段変速装置4へ急激な過負荷が掛かり、この油圧式無段変速装置4、及び伝動系に不具合が発生することがあったが、これらを解消し、駐車ブレーキ装置3eが作動した状態で、主変速レバー22の操作で穀稈の移送ができて、安全である。又、ロック解除は必ずこの主変速レバー22が中立位置にあることにより、刈取機5、及びフィードチェン9aが停止するので、移動時に超低速から発進となり、油圧式無段変速装置4、及び伝動系に過負荷が発生せず、安全である。更に、上述の操作が、主変速レバー22の操作のみで行えることにより、操作性が向上する。
【0036】
図1、及び図4で示すように、前記主変速レバー22の操作に連動して、脱穀機6のフィードチェン9aの穀稈移送速度を変更する構成において、ミッションケース3内へ設けた駐車ブレーキ装置3eを作動する油圧式無段変速装置4から、ミッションケース3の左右両側へ設けた走行車軸14間の動力伝動が遮断され、駐車ブレーキ装置3eがロックされた状態で、主変速レバー22の前進位置への操作により、フィードチェン9aが回転駆動すると共に、駐車ブレーキ装置3eのロック解除は、主変速レバー22の中立位置への操作で可能とした構成である。
【0037】
これにより、従来は、手扱ぎ時は、ブレーキペタル17を踏んだままで行い、主変速レバー22を前進位置にして、フィードチェン9aを駆動し、そのままでブレーキペタル17を離すと急発進し、手扱ぎ作業者が危険であったが、これらを解消し、駐車ブレーキ装置3eを作動した状態で、主変速レバー22の操作により、フィードチェン9aを駆動させて、穀稈の移送ができて安全である。又、解除は必ずこの主変速レバー22が中立であることにより、フィードチェン9aが停止するので、手扱ぎ作業者が機体の急発進による危険にさらされることがない。更に、上述の操作が、主変速レバー22の操作のみで行えることにより、操作性が向上する。
【0038】
図1、及び図4で示すように、前記主変速レバー22の操作に連動して、脱穀機6のフィードチェン9aの穀稈移送速度を変更する構成において、ミッションケース3内へ設けた駐車ブレーキ装置3eを作動する油圧式無段変速装置4から、ミッションケース3の左右両側へ設けた走行車軸14間の動力伝動が遮断され、駐車ブレーキ装置3eがロックされた状態で、主変速レバー22の前進位置への操作により、フィードチェン9aが回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置3eのロック解除は、主変速レバー22の中立位置への操作で可能な構成である。駐車ブレーキ装置3eを解除したときには、ブレーキペタル17の一部がストッパ21へ当接し、このストッパ21から解除音が発生する構成である。又、このストッパ21からの解除音は、機械音、又は電気的音にする構成である。
【0039】
これにより、前記駐車ブレーキ装置3eを解除したときには、ストッパ21から解除音が発生することにより、手扱ぎ作業者に機体の発信をあらかじめ予知させることができて、急発進からの危険にさらされることを防止できる。又、解除音の機械音は当接の干渉音とし、電気音は機体に装備されたブザーを利用する。これらいずれでも簡単に解除音とすることができる。
【0040】
図5で示すように、前記油圧式無段変速装置4を経由し、ミッションケース3の走行車軸14と、刈取機5と、脱穀機6のフィードチェン9a等とを回転駆動し、前進走行時は、刈取機5、及びフィードチェン9aの回転速度を走行車速に同調させる構成である。又、後進走行時は、これら刈取機5、及びフィードチェン9aを回転駆動しない構成において、図7で示すように、後進高圧回路23に中立用のオリフィス23aを設けた構成である。
【0041】
これにより、前記油圧式無段変速装置4は、前進走行時は、この油圧式無段変速装置4でミッションケース3と、刈取機5と、フィードチェン9aとを回転駆動し、これによって、油圧式無段変速装置4の前進高圧回路24の回路圧が高くなる。一方後進走行時は、刈取機5と、フィードチェン9aとは、回転駆動されないことにより、後進高圧回路23は、前進時に比較して回路圧が低くなる。この後進高圧回路23へ中立用のオリフィス23aを設けたことで、安価で前進走行時と比較して、このオリフィス23aからの油漏れが少なく、効率のよい伝動機構が構成できる。
【0042】
図1、及び図8で示すように、前記主変速レバー22の操作で、ミッションケース3内の駐車ブレーキ装置3eを解除する構成において、支持板22cに主変速レバー22の支点部である支持ピン22dを設けている。又、回動ピン22fを軸支する回動アーム22eを設けている。この回動アーム22eと油圧式無段変速装置4に設けたトラニオンアーム4cとを連結するロット4eを設けている。ミッションケース3の上部にプレート25と、ミッションケース3との間には、連結杆25aを設けて連結した構成である。この連結杆25aとロット4eとは、所定の間隔で略平行状態に設けた構成である。
【0043】
これにより、前記ロット4eと連結杆25aとは、略平行状態に設けたことにより、主変速レバー22を操作時に発生するたわみを効果的に防止することができる。更に、この主変速レバー22で駐車ブレーキを解除するときのねじも、効果的に防止することができる。
【0044】
図1、及び図8で示す構成において、図9、及び図10で示すように、支持板22cに対して、走行車台2と上部のプレート25との間に設けた連結杆26と、ミッションケース3とプレート25との間に設けた連結杆25aとは、左右両側の略対称位置へ位置させて設けた構成である。
【0045】
これにより、前記主変速レバー22の支点部の左右方向の両側へ補強を入れたことにより、この主変速レバー22のクラッチフレームの左右のねじれを防止することができる。
図8、及び図11で示すように、前記走行車台2とプレート25との間へ設けた連結杆26は、下端部へ下支持板26aを設け、この下支持板26aを走行車台2の補強フレーム2cへボルト、及びナット等により、装着すると共に、上端部へ上支持板26bを設け、この上支持板26bを主変速レバー22の回動支点である回動ピン22fを複数個のナットで装着し、その外側へ挿入してナットにより、装着した構成である。
【0046】
これにより、前記主変速レバー22の回動ピン22fへ接続させたことにより、主変速レバー22の操作時の支点部のずれをなくすることができ、中立性能の向上を図ることができる。回動ピン22fへ直接装着により、コスト低減になる。又、取付部の剛性アップにより、駐車ブレーキ解除時のフィーリングが向上する。
【0047】
前記操縦席12cの前部の操作装置12bを装着したパネル部27bには、図12〜図14で示すように、略コ字形のハンドル27を設けている。このハンドル27の右側上部は、略半円形状に右外側へ突出させた突出部27aを設けている。操縦席12cへ着座して運転操作する作業者の右膝がハンドル27へ当接を防止した構成である。
【0048】
これにより、運転作業者の右膝が前記ハンドル27より内側へ入ることにより、このハンドル27へ当接することがなく、又邪魔になることがない。
図13、及び図14で示すように、コンバイン1の右外側端部は、エンジン12aの右外側へ設けたエンジンカバー12jから走行車台2のステップ8b、操作装置12を支持するパネル部27b、刈取機5の引起装置10cへと、平面視順次所定角度(θ1)で前方内側へ傾斜状態に設けた構成である。
【0049】
これにより、中割り刈取り時、右側の未刈取り穀稈が、コンバイン1の右側部へ接触した場合に緩やかに穀稈を後方へ移動することができ、このために、穀粒のしごきが少なく、穀粒のロスを防止できる。又、格納時、右壁いっぱいに接近させても、ステップ側とその前部は壁との隙間が発生することにより、乗り降りが容易にできる。
【0050】
図15〜図18で示すように、前記ブレーキペタル17を踏み込み操作するか、又はレバー31を「入」操作することにより、ミッションケース3へ内装した駐車ブレーキ装置3eがロック状態に作動される。又、主変速レバー22の操作により、ロックが解除される安全シフトの機構において、ブレーキアーム17bを、図16〜図18で示すように、サイドカバー30と連結ロット28との間に設けている。又、ブレーキアーム17bの爪部とロックアーム17cの爪部とは、同じようにサイドカバー30と連結ロット28との間へ位置させて設けている。
【0051】
前記レバー31は左右両側のサイドカバー30間へ設けたレバー軸31aの一方側端部へ回動自在に自軸している。又、他方側端部には、アーム31bを設けた構成である。
前記ブレーキペタル17の下部の後端部をブレーキペタル軸17aで回動自在に軸支している。このブレーキペタル軸17aへブレーキアーム17bを設けている。このブレーキアーム17bの爪部と、回動自在に設けたロックアーム17cの爪部とが噛合状態で、駐車ブレーキ装置3eがロック状態である。又、噛合が外れた状態でロックが解除状態である。更に、ブレーキペタル軸17aにアーム29を設けている。
【0052】
前記アーム29とアーム31bとの間には、上部へ長孔28aと、下部へ丸孔28bとを設けた連結ロット28を設けて、この連結ロット28の上部の長孔28a部と、下部の丸孔28bとへ取付用ピン31cと29aとにより、装着した構成である。
【0053】
これにより、前記走行クローラ8aに付着した泥や、小石等がブレーキアーム17bへ当接することにより泥の付着や、変形を防止することができる。又、常に安定した駐車ブレーキ装置3eのロック、及びロック解除を行うことができる。更に、ブレーキアーム17bの爪部とロックアーム17cの爪部とは、サイドカバー30と連結ロット28との間にあり、安全である。
【0054】
図15〜図18で示す構成において、図15〜図17で示すように、連結ロット28とミッションケース3のブレーキ装置3e,3eの左・右アーム18a,18bとの間に駐車ブレーキ用ワイヤ32を設けて、接続した構成である。
【0055】
これにより、前記連結ロット28へ駐車ブレーキワイヤ32を設けたことにより、ブレーキペタル17の踏み込み操作、又はレバー31の「入」操作のいずれの操作でも、連結ロット28が押し上げられて、ブレーキが掛かることにより、操作が簡単である。
【0056】
図15〜図18で示す構成において、図16、及び図17で示すように、前記レバー31を「入」位置へ操作し、駐車ブレーキ装置3eが作動して、ロック状態になる。その後に連結ロット28へ設けたスプリング32bにより、元の位置であるストッパ32aへレバー31のアーム31bが当接状態になるまで回動移動制御され、自動復元される構成である。
【0057】
これにより、前記レバー31の戻りが安全であり、又、操作が簡単である。
図15〜図18で示す構成において、図16、及び図17で示すように、前記レバー31を「入」操作、又はブレーキペタル17の踏み込み操作したときには、連結ロット28は略縦方向へ動く構成である。縦方向へ動くことにより、駐車ブレーキ用ワイヤ32も縦方向へ配策することができる。更に、図19で示すように、ブレーキペタル17を踏み込み操作されているときには、連結ロット28へ設けているスプリング32bにより、常にレバー31を戻し側へ引き付けしていることにより、このレバー31はストッパ32aへ当たった位置で常に保持されているので、レバー31は元の位置へ復元される。ストッパ32aにより、レバー31戻り位置を規制し、このストッパ32aは、メインプレート33へ設けている。これによってブレーキペタル17を踏み込み操作しても、レバー31は動くことのない構成である。ブレーキペタル17が踏み込みされていないときには、図17で示すように、レバー31はストッパ32aへ当接状態で保持される。レバー31は、図16で示すように、「入」操作したときでも、このレバー31は、支点越えをしない構成としている。
【0058】
これにより、前記駐車ブレーキ用ワイヤ32の配策が容易である。又、ブレーキペタル17を踏み込み操作時には、レバー31が動かないことにより、安全である。このレバー31は支点越えをしないことにより、元の位置へ確実に復元される。このレバー31の作動が規制されたことにより、操縦席12cへの乗り降りが容易になった。
【0059】
図15〜図18で示す構成において、図18で示すように、レバー31は、操縦席12cの右側へ設けると共に、ブレーキアーム17bは、操縦席12cの左側へ位置させて設けている。又、このブレーキアーム17bの爪部と噛合する爪部を有するロックアーム17cは、サイドカバー30と連結ロット28との間に設けている。
【0060】
これにより、前記ブレーキアーム17bは、操縦席12cの左側へ設けたことにより、破損を防止できる。又、ロックアーム17cは、サイドカバー30と連結ロット28との間へ設けたことにより、更に各アーム17b,17cの爪部の破損を防止できる。
【0061】
図15〜図18で示す構成において、図16、及び図17で示すように、ロックアーム17cへ設けたワイヤ17dとスプリング20fとを支持する上受板33aと、ロックアーム17cの回動中心の支持ピン17dと、連結ロット28へ設けた駐車ブレーキ用ワイヤ32を支持する下受板33bとは、メインプレート33へ装着した構成である。
【0062】
これにより、前記上・下受板33a,33b、及び支持ピン17d等を強度のあるメインプレート33上へ設けたことにより、取付け部の強度アップができる。又、シンプルな構成となる。取付け、取外しが簡単である。
【0063】
図15〜図18で示す構成において、図16、及び図17で示すように、ブレーキペタル17と連結ロット28とをアーム29を介して接続する取付用ピン29aは、駐車ブレーキ装置3eのロックが解除状態にしたときには、メインプレート33の上側面部へ当接するような構成である。
【0064】
これにより、前記ブレーキペタル17の動きを確実に停止させることができる。又、メインプレート33は、強度があり、取付用ピン29aが当接しても変形することが少ない。別部品を取り付ける必要がなくシンプルな構成になる。
【0065】
前記穀粒貯留タンク9c内に貯留した穀粒を機外へ排出するこの穀粒貯留タンク9cの後側には、図6で示すように、縦移送螺旋34aを内装した排出支持筒34を略垂直姿勢で旋回自在に装着して設け、この排出支持筒34の上端部には、その全長がコンバイン1の前後町に亘る機外へ穀粒を排出する排出螺旋35aを伸縮自在に内装した排出オーガ35を伸縮自在、上下回動自在、及び左右旋回自在に前後方向に配設した構成である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】主変速レバー部とブレーキペタル部と、ミッションケース部との拡大側面斜視図
【図2】操作装置部の拡大平面図
【図3】主変速レバー部の拡大正面図
【図4】伝動機構の一部の平面図
【図5】走行車速とフィードチェン、及び刈取機との回転数制御図
【図6】コンバインの左側全体側面図
【図7】油圧式無段変速装置の拡大平断面図
【図8】ロットと連結杆との取り付け関係正面図
【図9】ミッションケース部の拡大平面図
【図10】ミッションケース部と主変速レバー部との拡大側面図
【図11】ミッションケース部と油圧式無段変速装置との拡大正面図
【図12】ハンドル部の正面図
【図13】ハンドル部の平面図
【図14】ハンドル部の側面図
【図15】他の実施例を示す図で、レバー部と連結ロット部との拡大全体側面図
【図16】他の実施例を示す図で、レバーの「入」時と連結ロット部との拡大側面図
【図17】他の実施例を示す図で、レバー「切」時と連結ロット部との拡大側面図
【図18】他の実施例を示す図で、レバー部と連結ロット部との拡大正面図
【図19】他の実施例を示す図で、ブレーキペタル踏込み時のレバー部と連結ロット部との拡大側面図
【符号の説明】
【0067】
2 走行車台
3 ミッションケース
3e 駐車ブレーキ装置
4 油圧式無段変速装置
5 刈取機
6 脱穀機
9a フィードチェン
14 走行車軸
22 主変速レバー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車台(2)の前端部へ走行用のミッションケース(3)と、前方部に穀稈を刈取り移送する刈取機(5)と、上側面へ刈取り穀稈を脱穀する脱穀機(6)と、ミッションケース(3)へ油圧式無段変速装置(4)と、走行を「開始」−「停止」操作する操作装置(12b)へ主変速レバー(22)を設けると共に、該主変速レバー(22)の操作に連動して、刈取機(5)、及び脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更する構成において、駐車ブレーキ装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)からミッションケース(3)の左右両側の走行車軸(14)間の動力伝達が遮断され、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態で主変速レバー(22)を前進走行への操作により、刈取機(5)と、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)とが回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック解除は、主変速レバー(22)を中立位置への操作で可能とすべく設けたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記主変速レバー(22)の操作に連動して、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更する構成において、駐車ブレーキ装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)から、ミッションケース(3)の左右両側の走行車軸(14)間の動力伝動が遮断され、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態で主変速レバー(22)の前進走行への操作により、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)が回転駆動すると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック解除は、主変速レバー(22)の中立位置への操作で可能とすべく設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項1】
走行車台(2)の前端部へ走行用のミッションケース(3)と、前方部に穀稈を刈取り移送する刈取機(5)と、上側面へ刈取り穀稈を脱穀する脱穀機(6)と、ミッションケース(3)へ油圧式無段変速装置(4)と、走行を「開始」−「停止」操作する操作装置(12b)へ主変速レバー(22)を設けると共に、該主変速レバー(22)の操作に連動して、刈取機(5)、及び脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更する構成において、駐車ブレーキ装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)からミッションケース(3)の左右両側の走行車軸(14)間の動力伝達が遮断され、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態で主変速レバー(22)を前進走行への操作により、刈取機(5)と、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)とが回転駆動されると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック解除は、主変速レバー(22)を中立位置への操作で可能とすべく設けたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記主変速レバー(22)の操作に連動して、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)の穀稈移送速度を変更する構成において、駐車ブレーキ装置(3e)を作動する油圧式無段変速装置(4)から、ミッションケース(3)の左右両側の走行車軸(14)間の動力伝動が遮断され、駐車ブレーキ装置(3e)がロックされた状態で主変速レバー(22)の前進走行への操作により、脱穀機(6)のフィードチェン(9a)が回転駆動すると共に、駐車ブレーキ装置(3e)のロック解除は、主変速レバー(22)の中立位置への操作で可能とすべく設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2007−29003(P2007−29003A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−217618(P2005−217618)
【出願日】平成17年7月27日(2005.7.27)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月27日(2005.7.27)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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