サービス提供システム
【課題】ユーザのCD購買意欲を促進するとともに、購入したCDをユーザがHDDコンポで再生する際に容易にアルバム情報を閲覧することができる。
【解決手段】店舗側パソコン1は、ユーザによってCDが購入されたことに基づいてCDのユニーク情報を生成し、そのユニーク情報をCDに設けられたICチップCaに記録する。また、このユニーク情報を、インターネット3を介して管理サーバ4に送信するとともに、HDDコンポ6に送信する。HDDコンポ6は、CDの楽曲が再生されるとき、ICチップCaに記録されたユニーク情報と、店舗側パソコン1から送信されたユニーク情報とを照合し、一致した場合、ユニーク情報をインターネット3を介して管理サーバ4に送信する。管理サーバ4は、店舗側パソコン1からのユニーク情報と、HDDコンポ6からのユニーク情報とを照合し、一致した場合、CDに関するアルバム情報をインターネット3を介してHDDコンポ6に送信する。HDDコンポ6は、管理サーバ4からのアルバム情報を表示部8に表示させる。
【解決手段】店舗側パソコン1は、ユーザによってCDが購入されたことに基づいてCDのユニーク情報を生成し、そのユニーク情報をCDに設けられたICチップCaに記録する。また、このユニーク情報を、インターネット3を介して管理サーバ4に送信するとともに、HDDコンポ6に送信する。HDDコンポ6は、CDの楽曲が再生されるとき、ICチップCaに記録されたユニーク情報と、店舗側パソコン1から送信されたユニーク情報とを照合し、一致した場合、ユニーク情報をインターネット3を介して管理サーバ4に送信する。管理サーバ4は、店舗側パソコン1からのユニーク情報と、HDDコンポ6からのユニーク情報とを照合し、一致した場合、CDに関するアルバム情報をインターネット3を介してHDDコンポ6に送信する。HDDコンポ6は、管理サーバ4からのアルバム情報を表示部8に表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、CD(compact disc)等の音楽記録媒体の購入促進を図るためのサービス提供システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、CD等の音楽記録媒体が普及している。この音楽記録媒体は、通常、CDショップ等の店舗で販売され、ユーザがその音楽記録媒体を購入し、自宅や車等にあるCD再生装置で再生することにより、ユーザはCDに含まれる楽曲を楽しむことができる。一般に、CDには楽曲のディジタルデータのみが記録され、歌詞、アルバムジャケット、ライナーノーツ等は冊子に印刷されてCDと共に提供されている。CDを再生装置に装着して楽曲を再生する場合、ユーザは、CDケースに収納されている歌詞カードやアルバムジャケット等を見ながら楽曲を楽しむことができる。
【0003】
CD再生装置としては、最近では内部に所定の容量のハードディスク装置を備えたものが提案されている(以下、この種のCD再生装置を「HDDコンポ」という)。このHDDコンポでは、CDに記録された楽曲のディジタルデータを一旦ハードディスク装置にリッピングし、そのハードディスク装置から所望の楽曲を再生させることができる。したがって、ユーザは、CDを購入してもそのCDに記録された楽曲のデータをハードディスク装置にリッピングした後は、専らハードディスク装置から楽曲を再生して楽しむことが多くなり、CDを直接再生することが少なくなる傾向がある。
【0004】
また、HDDコンポでは、CDに記録された楽曲のデータをリッピングすることによりその楽曲を容易に楽しむことができるので、ユーザは、レンタルショップや友人から所望のCDを借り受ける傾向になり、CDを購入することが少なくなる。この傾向は、CDメーカにとっては、CDの販売が減少するという不都合を生じ、好ましくない。
【0005】
上記したように、CDを再生する場合、歌詞等のアルバム情報は冊子にしてCDケースに収納されているため、楽曲の再生時にはアルバム情報を容易に閲覧できる。しかしながら、HDDコンポを用いてCDの楽曲の楽しむ場合は、上記のように、CDに記録された楽曲のデータをハードディスク装置にリッピングした後はCDを直接再生することが少なくなり、楽曲の再生時にCDケースが手元にないことが多いので、楽曲の再生は容易である反面、アルバム情報は容易に閲覧できないという不都合がある。
【0006】
そこで、上記のCDメーカにおける不都合とユーザの不都合を解消する方法として、CDを購入したユーザが当該CDの楽曲を再生する際に、CDメーカがネットワークを介してその楽曲の歌詞データやその楽曲を含むCDのアルバムジャケットやライナーノーツのデータを、CD購入の特典として配信する方法が考えられる。
【0007】
具体的には、CDの楽曲をHDDコンポで再生する際に、当該HDDコンポからそのCDを特定する識別情報をCDメーカのサーバに送信し、そのサーバからその識別情報に対応するアルバム情報のデータをHDDコンポに返送し、当該HDDコンポで再生する方法が考えられる。この方法により、ユーザに上記の特典を目的としてCDの購入意欲を喚起することができるので、上記のCDメーカにおける不都合を解消することができる。また、CDを購入したユーザは、当該CD再生時にアルバム情報を容易に閲覧することができるので、上記のユーザにおける不都合も解消することができる。
【0008】
しかしながら、上記の方法において、識別情報が単にCDを特定する情報であると、CD購入者やレンタルショップからCDを借り受けたユーザ等のCD購入者以外の人も上記の特典を享受できることになり、好ましくない。したがって、上記の方法を採用するには、識別情報によって真のCD購入者を識別し、そのCD購入者にだけCD購入の特典を付与する構成が必要になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、ユーザのCD購買意欲を促進するとともに、購入したCDをユーザがHDDコンポで再生する際に容易にアルバム情報を閲覧することができるサービス提供システムを提供することを、その課題とする。
【0010】
【特許文献1】特開2005−286703号公報
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0012】
本願発明の第1の側面によって提供されるサービス提供システムは、購入された可搬型の音楽記録媒体に記録された音楽情報を内蔵の第1の記憶装置に記憶し、その第1の記憶装置から読み出して再生することができる音楽再生装置と、前記音楽記録媒体の購入先に配置された情報端末装置と、販売される多数の音楽記録媒体ごとに各音楽記録媒体に関連した画像情報を記憶する第2の記憶装置を備えた管理用情報端末装置とがネットワーク回線によって相互に接続され、前記音楽再生装置からの要求に応じて前記管理用情報端末装置から前記画像情報を前記音楽再生装置に配信するサービス提供システムであって、前記情報端末装置は、前記音楽記録媒体に付された固有の情報を入力するための入力手段と、前記固有の情報に基づいて、購入された音楽記録媒体を特定する媒体特定情報とその音楽記録媒体の購入者を特定する購入者特定情報とを含む特定情報を生成する情報生成手段と、前記特定情報を前記音楽再生装置と前記管理用情報端末装置とに送信する情報送信制御手段と、前記媒体特定情報を前記音楽記録媒体に設けられたチップ型の記録素子に記録する情報記録手段とを有し、前記音楽再生装置は、前記画像情報を表示可能な表示手段と、前記情報端末装置から送信される特定情報を受信し、その特定情報を前記第1の記憶装置に記憶する第1の情報受信制御手段と、前記記録素子に記録された媒体特定情報を読み取る情報読取手段と、前記媒体特定情報が読み取られた音楽記録媒体から音楽情報を読み出し、前記第1の記憶装置に記憶する情報記憶制御手段と、前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報と、前記情報読取手段で読み取られた媒体特定情報を含む特定情報とを対応付けたテーブルを生成し、前記第1の記憶装置に記憶するテーブル生成手段と、前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報を再生するときに、前記テーブルから当該音楽情報に対応する特定情報を読み出し、その特定情報とともに前記画像情報の要求を前記管理用情報端末装置に送信する画像情報要求手段と、前記要求の応答として前記管理用情報端末装置から送信される画像情報を受信し、その画像情報を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を有し、前記管理用情報端末装置は、前記情報端末装置から送信される前記特定情報を受信し、その特定情報を前記第2の記憶装置に記憶する第2の情報受信制御手段と、前記音楽再生装置から画像情報の要求があると、その要求に含まれる特定情報と前記第2の記憶装置に記憶された特定情報とを照合する照合手段と、前記要求に含まれる特定情報と前記第2の記憶装置に記憶された特定情報とが一致している場合にのみ、その特定情報の媒体特定情報に対応する画像情報を前記第2の記憶装置から読み出し、前記音楽再生装置に送信する画像情報送信制御手段と、を有することを特徴としている(請求項1)。
【0013】
本願発明の第2の側面によって提供されるサービス提供システムは、購入された可搬型の音楽記録媒体に記録された音楽情報を内蔵の第1の記憶装置に記憶し、その第1の記憶装置から読み出して再生することができる音楽再生装置と、前記音楽記録媒体の購入先に配置された第1の情報端末装置と、販売される多数の音楽記録媒体ごとに各音楽記録媒体に関連した画像情報を記憶する第2の記憶装置を備えた管理用情報端末装置と、前記音楽再生装置が接続された地域特定ネットワーク回線と、前記地域特定ネットワーク回線に接続され、当該地域特定ネットワーク回線における通信を管理する可搬型の第2の情報端末装置と、前記地域特定ネットワーク回線、前記第1の情報端末装置および前記管理用情報端末装置が接続された広域ネットワーク回線とを含み、前記音楽再生装置からの要求に応じて前記管理用情報端末装置から当該音楽再生装置に前記画像情報を前記広域ネットワーク回線および前記地域特定ネットワーク回線を介して配信するサービス提供システムであって、前記第1の情報端末装置は、前記音楽記録媒体に付された固有の情報を入力するための入力手段と、前記固有の情報に基づいて、購入された音楽記録媒体を特定する媒体特定情報とその音楽記録媒体の購入者を特定する購入者特定情報とを含む特定情報を生成する情報生成手段と、前記特定情報を前記第2の情報端末装置と前記管理用情報端末装置とに送信する第1の情報送信制御手段と、前記媒体特定情報を前記音楽記録媒体に設けられたチップ型の記録素子に記録する情報記録手段とを有し、前記第2の情報端末装置は、当該第2の情報端末装置が接続されている地域特定ネットワーク回線に自動的に割り当てられる当該地域特定ネットワーク回線を特定する回線特定情報を前記管理用情報端末装置に送信する第2の情報送信制御手段と、前記第1の情報端末装置から送信される特定情報を前記音楽再生装置に転送する特定情報転送手段とを有し、前記音楽再生装置は、前記画像情報を表示可能な表示手段と、前記第2の情報端末装置から転送される特定情報を受信し、その特定情報を前記第1の記憶装置に記憶する第1の情報受信制御手段と、前記記録素子に記録された媒体特定情報を読み取る情報読取手段と、前記媒体特定情報が読み取られた音楽記録媒体から音楽情報を読み出し、前記第1の記憶装置に記憶する音楽情報記憶制御手段と、前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報と、前記情報読取手段で読み取られた媒体特定情報を含む前記特定情報と、前記音楽再生装置が地域特定ネットワーク回線に自動的に割り当てられる当該地域特定ネットワーク回線を特定する回線特定情報とを対応付けた第1のテーブルを生成し、前記第1の記憶装置に記憶する第1のテーブル生成手段と、前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報を再生するときに、前記第1のテーブルから当該音楽情報に対応する特定情報および回線特定情報を読み出し、それらの情報とともに前記画像情報の要求を前記管理用情報端末装置に送信する画像情報要求手段と、前記要求の応答として前記管理用情報端末装置から送信される画像情報を受信し、その画像情報を前記表示手段に表示させる表示制御手段とを有し、前記管理用情報端末装置は、前記第1の情報端末装置から送信される特定情報と前記第2の情報端末装置から送信される回線特定情報とを受信し、両情報を対応付けた第2のテーブルを生成して前記第2の記憶装置に記憶する第2の情報受信制御手段と、前記音楽再生装置から画像情報の要求があると、その要求に含まれる特定情報および回線特定情報と前記第2の記憶装置に記憶された前記第2のテーブルとを照合する照合手段と、前記要求に含まれる特定情報および回線特定情報が前記第2のテーブルに含まれている場合にのみ、その特定情報の媒体特定情報に対応する画像情報を前記第2の記憶装置から読み出し、その回線特定情報を有する地域特定ネットワーク回線に接続された音楽再生装置に送信する画像情報送信制御手段とを有すること特徴としている(請求項2)。
【0014】
本願発明の第2の側面によって提供されるサービス提供システムにおいて、前記回線特定情報は、自動的に変更されるアドレス情報と固定された回線通称名とで構成され、前記第2の情報端末装置は、当該第2の情報端末装置が接続されている地域特定ネットワーク回線のアドレス情報が変更されると、変更後のアドレス情報を検出する検出手段を備え、前記第2の情報送信制御手段は、変更後のアドレス情報が検出される毎に、そのアドレス情報を前記管理用情報端末装置に送信し、前記管理用情報端末装置は、前記第2の情報端末装置からの変更後のアドレス情報を受信する毎に、前記第2の記憶装置に記憶されている第2のテーブルの内容を受信したアドレス情報で更新させるテーブル更新手段を備えるとよい(請求項3)。
【0015】
また、上記のサービス提供システムにおいて、前記広域ネットワーク回線には前記地域特定ネットワーク回線とは異なる他の地域特定ネットワーク回線が接続されているとともに、当該他の地域特定ネットワーク回線には前記音楽再生装置と同一の機能を有する他の音楽再生装置が接続されており、前記第2の情報端末装置は、前記地域特定ネットワーク回線から前記他の地域特定ネットワーク回線に接続先が変更されたとき、前記地域特定ネットワーク回線の回線通称名を前記他の音楽再生装置に送信する回線通称名送信制御手段を備え、前記他の音楽再生装置は、前記第2の情報端末装置の前記他の地域特定ネットワーク回線への接続状態を監視する監視手段と、前記第2の情報端末装置からの回線通称名を受信すると、その回線通称名を一時的な回線通称名として当該他の音楽再生装置に内蔵された第3の記憶装置に登録し、その後に前記第2の情報端末装置が未接続状態になると、前記第3の記憶装置から前記一時的な回線通称名を削除する回線通称名登録制御手段と、前記第2の情報端末装置が前記他の地域特定ネットワーク回線に接続されている状態で前記画像情報を要求する場合は、その要求に含まれる回線通称名を前記一時的な回線通称名に変更する要求内容変更手段とを備えるとよい(請求項4)。
【0016】
また、上記のサービス提供システムにおいて、前記第1の情報端末装置は、前記入力手段から入力される前記音楽記録媒体の購入者の指定する特定回線通称名を前記管理用情報端末装置に送信する第3の情報送信制御手段をさらに備え、前記管理用情報端末は、前記第1の情報端末装置からの特定回線通称名を受信し、前記第2の記憶装置に記憶する第3の情報送信制御手段と、前記音楽再生装置または前記他の音楽再生装置から画像情報の要求があると、その要求に含まれる回線通称名が前記第2の記憶装置に記憶されている特定回線通称名と一致するか否かを判別する判別手段と、前記要求に含まれる回線通称名が前記特定回線通称名と一致している場合、要求のあった音楽再生装置に当該音楽再生情報が接続されている特定地域ネットワーク回線のアドレス情報の送信を要求するアドレス情報要求手段と、前記要求の応答として前記音楽再生情報から送信されるアドレス情報を受信すると、前記第2の記憶装置に記憶されている第2のテーブルの内容を受信したアドレス情報で更新させる第2のテーブル更新手段とをさらに備え、前記音楽再生装置又は前記他の音楽再生装置は、前記管理用端末装置からのアドレス情報の送信要求を受信すると、当該音楽再生装置が接続されている地域特定ネットワーク回線のアドレス情報を前記管理用端末装置に送信する第4の情報送信制御手段をさらに備えるとよい(請求項5)。
【0017】
本願発明のサービス提供システムにおいて、前記媒体特定情報は、前記音楽記録媒体の演奏者、アルバム名、製造者、製造番号の中の少なくとも1つと、購入先名と購入時刻の一方または両方とを組み合わせた情報であるとよい(請求項6)。
【0018】
本願発明のサービス提供システムにおいて、前記画像情報は、前記音楽記録媒体に記録された楽曲の歌詞のデータ、当該音楽記録媒体に添付されるライナーノーツ又はアルバムジャケットのデータの少なくとも1つを含む情報であるとよい(請求項7)。
【発明の効果】
【0019】
第1の側面によって提供されるサービス提供システムによれば、ユーザが可搬型の音楽記録媒体(例えば、音楽CD)を購入すると、音楽記録媒体の購入先の情報端末装置でその音楽記録媒体を特定する媒体特定情報(例えば、演奏者、アルバム名、製造者、製造番号の中の少なくとも1つと、購入先名、購入時刻のいずれか一方または両方とを含む情報)とその音楽記録媒体の購入者を特定する購入者特定情報とを含む特定情報が生成され、その特定情報が管理用情報端末装置とユーザの所有する音楽再生装置とに送信される。また、特定情報が音楽記録媒体に設けられたチップ型の記録素子に記録される。
【0020】
ユーザが、購入した音楽記録媒体に記録された音楽情報を音楽再生装置に内蔵された第1の記憶装置(例えば、ハードディスク装置)にリッピングする際、その音楽情報と当該音楽記録媒体の記録素子に記録された特定情報とが対応付けられたテーブルが作成されて第1の記憶装置に記憶される。その後、ユーザが第1の記憶装置にリッピングされた音楽情報を再生すると、その音楽情報に対応する特定情報が管理用情報端末装置に送信される。
【0021】
管理用情報端末装置では、その特定情報が情報端末装置から送信された特定情報と照合され、一致する特定情報があれば、音楽再生装置から送信された特定情報に対応する音楽記録媒体に関連する画像情報(例えば、歌詞のデータや音楽記録媒体に添付されているアルバムジャケットやライナーノーツ等の情報)が当該音楽再生装置に返送される。そして、音楽再生装置では、返送された画像情報が表示手段に表示される。
【0022】
これにより、音楽記録媒体を購入したユーザがその音楽記録媒体の記録された音楽情報を再生して楽しむときに、手元に音楽記録媒体が無い場合でも、例えば、その楽曲の歌詞や音楽記録媒体に添付されたアルバムジャケットやライナーノーツ等を音楽再生装置の表示部で容易に確認することができる。
【0023】
また、音楽記録媒体を購入すると、その音楽記録媒体を再生するときに画像情報を取得できるという特典が得られるので、ユーザの音楽記録媒体を購入しようとする意欲が向上し、音楽記録媒体の販売促進を図ることができる。
【0024】
第2の側面によって提供されるサービス提供システムによれば、音楽記録媒体の購入先の第1の情報端末装置から当該音楽記録媒体の特定情報が地域特定ネットワーク回線に接続されている第2の情報端末装置に送信され、この第2の情報端末装置から地域特定ネットワーク回線に接続されている音楽再生装置に転送される。また、第2の情報端末装置から当該第2の情報端末装置の接続されている地域特定ネットワーク回線を特定する回線特定情報が管理用情報端末装置に送信され、管理用情報端末装置では、その回線特定情報と第1の情報端末装置から送信される特定情報とを対応付けた第2のテーブルが作成される。
【0025】
ユーザが音楽再生装置内の第1の記憶装置にリッピングされた音楽情報を再生すると、その音楽情報に対応する特定情報および当該音楽再生装置が接続された地域特定ネットワーク回線の回線特定情報とともに、画像情報の要求が管理用情報端末装置に送信される。
【0026】
管理用情報端末装置では、その特定情情報および回線特定情報が第2のテーブルと照合され、一致する特定情報および回線特定情報があれば、音楽再生装置から送信された特定情報に対応する音楽記録媒体に関連する画像情報が当該音楽再生装置に返送される。
【0027】
したがって、第2の側面によって提供されるサービス提供システムにおいても、第1の側面によって提供されるサービス提供システムと同様の効果を奏することができる。さらに、音楽記録媒体の購入者が第2の情報端末装置の接続先を自宅に構築した地域特定ネットワーク回線から、例えば、友人宅に構築されている他の地域特定ネットワーク回線に変更した場合、第2の情報端末装置は、他の地域特定ネットワーク回線の回線特定情報を管理用情報端末装置に送信して当該管理用情報端末装置に登録された第2のテーブルの内容を変更させるので、音楽記録媒体の購入者は他の地域特定ネットワーク回線に接続された音楽再生装置(友人の所有する装置)でも、すなわち、自宅以外の場所でも、購入した音楽記録媒体の音楽情報をリッピングして再生する際に、管理用情報端末装置から画像情報提供のサービスを受けることができる。
【0028】
また、音楽記録媒体の購入者が第2の情報端末装置の接続先を他の地域特定ネットワーク回線から自宅の地域特定ネットワーク回線に戻した場合は、第2の情報端末装置は、自宅の地域特定ネットワーク回線の回線特定情報を管理用情報端末装置に送信して当該管理用情報端末装置に登録された第2のテーブルの内容を元に戻すように変更させるので、友人宅では他の地域特定ネットワーク回線に第2の情報端末装置が接続されていない状態では、音楽再生装置でリッピングした音楽情報を再生しても管理用情報端末装置から画像情報提供のサービスを受けることはできない。
【0029】
したがって、第2の側面によって提供されるサービス提供システムにおいては、地域特定ネットワーク回線に接続されている音楽再生装置は、音楽記録媒体の購入者が第2の情報端末装置を当該地域特定ネットワーク回線に接続しているときにのみ、管理用情報端末装置から画像情報提供のサービスを受けることができ、音楽記録媒体の購入者以外の者はそのサービスを受けることができないので、サービス享受における音楽記録媒体の購入者と非購入者との間の不公平を抑制することができる。
【0030】
また、第1の情報端末装置から管理用情報端末装置に、音楽記録媒体の購入者の指定する特定回線通称名(例えば、音楽記録媒体の購入者の自宅に構築した地域特定ネットワーク回線の回線通称名)を登録する構成では、その特定回線通称名を有する地域特定ネットワーク回線に第2の情報端末装置が接続されていない場合であっても、当該地域特定ネットワーク回線に接続されている音楽再生装置から管理用情報端末装置に送信される回線通称名が当該管理用情報端末装置に登録された特定回線通称名に一致するので、音楽再生装置からアドレス情報を管理用情報端末装置に送信することによって当該管理用情報端末装置に登録されている第2のテーブルの内容を更新することができる。
【0031】
したがって、音楽再生装置は、管理用情報端末装置に登録されている第2のテーブルの内容を当該音楽再生装置が接続されている地域特定ネットワーク回線の回線特定情報を含む内容に更新することによって、管理用情報端末装置から画像情報提供のサービスを受けることができるので、音楽記録媒体の購入者が自己の所有する音楽再生装置で上記のサービスを受ける際の作業性を向上させることができる。
【0032】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0034】
図1は、本願発明に係るサービス提供システムの一例を示す構成図である。
【0035】
このサービス提供システムは、例えばCD(Compact Disk)を販売するCDショップ等に備えられたパーソナルコンピュータ1(以下、単に「パソコン」という。)およびIDライタ2と、パソコン1にインターネット3等のネットワークを介して接続され、CDメーカ側に備えられ、データベース4aを有する管理サーバ4と、インターネット3にルータ5を介して接続されたHDDコンポ6とによって構成されている。
【0036】
このサービス提供システムは、CDを購入したユーザに対してのみ当該CDに関するアルバム情報を管理サーバ4から提供するシステムである。ここで、アルバム情報とは、例えばCDに含まれるトラック(曲)の歌詞のデータ、アルバムジャケットの画像イメージのデータ、トラックの再生時間のデータ等を含む情報をいい、購入したCDのCDケースに収容されている冊子等に印刷されているものと同等の内容のものである。すなわち、CDには、楽曲のディジタルデータのみが記録され、上記アルバム情報は記録されていない。
【0037】
サービス提供システムは、ユーザがCDを購入した場合、購入したことの情報が管理サーバ4に伝達され、購入したCDをユーザが自宅のHDDコンポ6でリッピングされたCDの楽曲を再生すると、管理サーバ4から当該CDに関するアルバム情報が送信され、HDDコンポ6の表示部(後述)の表示画面に表示されるものである。以下、HDDコンポ6の表示部の表示画面にCDのアルバム情報を表示するサービスのことを、「情報表示サービス」ということにする。
【0038】
パソコン1は、図示しないが、CPU、メモリおよびハードディスク装置等を有している。パソコン1は、ユーザが購入したCDに対して固有のユニークIDおよびパスワード(以下、これらを総称するときは「ユニーク情報」という。)を生成し、生成したユニーク情報をインターネット3を介して上記管理サーバ4やHDDコンポ6に送信するためのものである。
【0039】
ここで、ユニークIDとは、購入したCDに対して唯一設定されるIDであり、例えば複数桁を有する英数字からなる。ユニークIDは、当該CDのアーティスト、アルバム名、CDメーカ名およびCDの製作番号等を特定するアルバム番号(予めCDメーカ側で設定されているもの)と、CDが購入されたことを表す購入認証番号とによって構成される。購入認証番号は、例えば店舗(CDショップ)を特定するための店舗番号、CD購入時の時刻等によって定まる数値である。なお、ユニークIDは、アルバム番号のみで構成されてもよい。
【0040】
CDショップの従業員等が例えばCDケース等に二次元バーコード等で記載されているアルバム番号を、パソコン1に接続されたバーコードリーダー(図略)で読み取るとともに、従業員等がパソコン1に購入認証番号を手入力すると、パソコン1では、購入認証番号とアルバム番号とが合成されユニークIDが生成される。なお、購入認証番号は、パソコン1に内蔵されているリアルタイムクロックと、従業員等が予め入力した店舗番号とによって、パソコン1独自で生成されてもよい。
【0041】
パスワードは、このサービス提供システムにおいてCDを購入したユーザを認証するものであり、例えば複数桁の英数字からなる。パスワードは、パソコン1において、ユニークIDが生成されるとき、それに基づいて作成される。なお、パスワードは、ユーザが任意な値を設定するようにしてもよい。
【0042】
パソコン1には、IDライタ2が接続されている。IDライタ2は、ユーザがCDショップ等で購入したCDに対して、上記ユニークIDを書き込むためのものである。すなわち、CDには、図2に示すように、ユニーク情報が書き込まれるICチップCaが予め装着されている。ICチップCaは、CDのラベル表示面(印字面)の一部に、CD製造時等に装着されるものである。
【0043】
IDライタ2は、パソコン1で生成されたユニークIDのデータがパソコン1から送信されると、上記ICチップCaにユニークIDを書き込む。ICチップCaは、一度だけのデータ書き込みが可能であって数度のデータ読み出しが可能なタイプのものである。すなわち、IDライタ2によって、アルバム番号および購入認証番号を含むユニークIDがCDのICチップCaに一旦書き込まれると、ICチップCaへのユニークIDの再度の書き込みは不可となる一方、ICチップCaに書き込まれたユニークIDは、読出機能を有する専用の装置(後述)によって何度でも読み出すことができるようになっている。
【0044】
管理サーバ4は、多数のCD(CDメーカが販売しているCD)の上記したアルバム情報をデータベース4aに保有して管理するとともに、パソコン1やHDDコンポ6から送信されるユニーク情報に基づいて、HDDコンポ6に対して購入されたCDのアルバム情報を提供するものである。より具体的には、管理サーバ4は、ユーザがCDを購入したときにパソコン1から送信されるユニーク情報と、ユーザがハードディスク装置16に記憶された、リッピング後のCDのトラック(曲)を再生するときにHDDコンポ6から送信されるユニーク情報とを照合し、ユニーク情報が一致すれば、そのユニーク情報に該当するCDのアルバム情報をHDDコンポ6に送信する。
【0045】
このように、管理サーバ4において、ユニーク情報が一致することを検出することにより、HDDコンポ6からユニーク情報が送信されることによるアルバム情報の要求が、実際にCDを購入したユーザからの要求であることを証明することになるので、当該CDを購入したユーザに対して、アルバム情報を適切に提供することができる。
【0046】
管理サーバ4は、アルバム情報の一つとして、CDのトラック(曲)ごとに、例えば図3に示す画像イメージのデータと、図4に示す歌詞データテーブルのデータとをデータベース4aに記憶している。画像イメージは、歌詞のデータとそのバックに表される背景画像のデータとが一体的に合成されたものである。画像イメージ内における歌詞のデータは、例えば曲の数フレーズ分が一行で表されている。なお、図3の画像イメージには、歌詞のデータ範囲を規定するためのxy座標が設定されている。
【0047】
歌詞データテーブルは、歌詞の一行分における、再生時間と、画像イメージ中の歌詞のデータ範囲を示す座標位置と、一行分の歌詞のデータの高さとを表すものである。例えば、図4の歌詞データテーブルによると、一行目の歌詞のデータは、画像イメージ上のxy座標位置(5,5)〜(12,5)の範囲にあり、歌詞のデータの高さ(座標)は、「7ドット」であることを示しており、その一行目の歌詞のデータを再生するには、例えば17秒有することを示している。
【0048】
管理サーバ4では、HDDコンポ6にアルバム情報を送信するとき、アルバム情報の一つとして画像イメージと歌詞データテーブルとを送信する。HDDコンポ6では、図3に示す画像イメージのうち、後述するように、一部が抜粋されて、HDDコンポ6の表示部(後述)の表示画面に、切り出された画像イメージが表示される。
【0049】
HDDコンポ6は、CDを再生するための装置であり、図示しないがスピーカが接続されている。HDDコンポ6は、図5に示すように、略直方体形状に形成された本体6aを有しており、本体6aの前面には、電源スイッチ7、各種の動作状態やトラック再生中にその歌詞等を表示するための表示部8、音量の大小を調整するための音量ツマミ9および各種の動作状態を設定するための各種スイッチ10、CDを挿入するためのCD挿入口11、USB端子12等が設けられている。また、本体6aの前面には、表示部8に表示される表示イメージを切り換えるためのイメージ切換スイッチ13(使用形態は後述)が設けられている。
【0050】
CD挿入口11の本体6a内部には、図示しないICチップ読取部26(後述)が設けられている。ICチップ読取部26は、CDに装着されたICチップCaに書き込まれているユニーク情報を読み取るための装置である。ICチップ読取部26では、ユーザがICチップCaが装着されたCDをCD挿入口11から挿入すると、ICチップCaに書き込まれたデータが読み取られるようになっている。なお、ICチップ読取部26は、本体6a前面に設けられていてもよい。
【0051】
図6は、HDDコンポ6の内部構成を示す図である。HDDコンポ6は、図6に示すように、HDDコンポ6の動作を統括するCPU14、各種のデータを格納するメモリ15およびハードディスク装置16、ビデオI/F17、操作入力I/F18、DAC(ディジタル−アナログ変換器)19、音声入力I/F20、読取部I/F21、ネットワークI/F22、およびUSBI/F23等を備えており、それぞれバスライン24で接続されている。
【0052】
ビデオI/F17には、例えば液晶表示画面を有する表示部8が接続され、操作入力I/F18には、電源スイッチ9、各種スイッチ10およびイメージ切換スイッチ13等が接続されている。DAC19には、外部に配置されるスピーカ24が接続され、音声入力I/F20には、CDを再生するためのCD再生部25が接続されている。読取部I/F21には、ICチップ読取部26が接続され、ネットワークI/F22には、外部に配されたルータ5が接続されている。USBI/F23には、USB端子12に外部機器27が接続された場合、その外部機器27が接続される。
【0053】
HDDコンポ6は、CDショップのパソコン1から送信されるユニーク情報を上記ハードディスク装置16に記憶する。HDDコンポ6は、購入したCDがリッピングされるときにCDのICチップCaに書き込まれたユニークIDおよび例えばユーザが入力するパスワードと、パソコン1から送信されたユニーク情報とを照合し、一致した場合に、ユニーク情報が図7に示すトラックテーブルの形でハードディスク装置16に記憶される。すなわち、トラックテーブルには、各トラックのトラック番号、タイトル名(曲名)、各トラックの再生時間、およびアルバム名等が格納され、各トラックに対してユニークIDおよびパスワードがそれぞれ格納される。
【0054】
なお、図7に示すトラックテーブルでは、タイトルごとに同一のユニークIDおよびパスワードが記憶されるが、これは、1トラックのみ再生されることがあり、その場合にユニーク情報を参照することができるようにしたものである。
【0055】
HDDコンポ6は、リッピングされたトラックが再生されるとき、管理サーバ4に対して当該ユニーク情報を送信してアルバム情報の提供を要求する。そして、管理サーバ4からアルバム情報が送信されると、トラックの再生に合わせてアルバム情報を表示部8の表示画面に表示する。このように、トラックが再生されるときに、そのトラックに関係するアルバム情報が同時に表示されることになり、ユーザは、再生されるトラックに関係するアルバム情報を即座に把握することができる。特に、アルバム情報が歌詞のデータである場合、トラックが再生されると同時に歌詞のデータが表示されるので、ユーザは楽曲に合わせて口ずさんだりカラオケの練習をしたりして楽曲を楽しむことができる。
【0056】
次に、本サービス提供システムにおいて、CDが購入される際の各機器の制御動作について、図8を参照して説明する。なお、ユーザの行動やCDの状態等は、厳密にはシステムを構成する機器の制御動作ではないが、図8には、説明の便宜上それらも含めて記載されている。
【0057】
まず、ユーザがCDショップに行き、所望のCDを購入する(S1)。CDショップでは、パソコン1を用いてユニークIDおよびそのユニークIDに対応するパスワードが生成される(S2)。より具体的には、CDショップの従業員等がバーコードリーダー(図略)等を用い、CDケース等に印刷されているアルバム番号が読み取られ、従業員等が店舗情報や購入時刻等をパソコン1に手入力することにより購入認証番号が生成され、これらアルバム番号および購入認証番号に基づいてユニークIDが生成される。また、ユニークIDに基づいてパスワードが生成される。
【0058】
次いで、購入されたCDは、従業員等によってIDライタ2にセットされる(S3)。そして、パソコン1からIDライタ2にユニークIDが転送されると(S4)、パソコン1によって転送されたユニークIDが、IDライタ2によってCDのICチップCa(図2参照)に記憶される(S5)。
【0059】
次いで、ユニーク情報は、パソコン1における従業員等の操作に基づいて、インターネット3を介して管理サーバ4へ送信される(S6)。管理サーバ4では、パソコン1から送信されたユニーク情報が受信され、それらはデータベース4aに記憶される(S7)。これにより、管理サーバ4では、パソコン1から送信されたユニーク情報に基づいて、ユニークIDが記憶されたCDがどの店舗でいつ購入されたかを認識できるようになる。
【0060】
また、ユニーク情報は、パソコン1における従業員等の操作に基づいて、インターネット3を介してCD購入者の自宅等に設置されたHDDコンポ6に送信される(S8)。HDDコンポ6では、パソコン1から送信されたユニーク情報が受信され、ハードディスク装置16に記憶される(S9)。ユニーク情報がパソコン1からHDDコンポ6に送信されるときの方法は、例えばDNS(Domain Name System)や電子メール等による方法が用いられる。
【0061】
このように、ユーザがCDショップで購入したCDのユニーク情報は、CDメーカの管理サーバ4と、CDを購入したユーザの自宅等のHDDコンポ6とで記憶されることになる。
【0062】
なお、ユニーク情報を、パソコン1からHDDコンポ6に伝達する方法としては、例えばユーザ(CD購入者)が携帯電話等を所有しておれば、それを用いて伝達するようにしてもよい。すなわち、図9に示すように、CDショップにおいてユーザが所有する携帯電話等にパソコン1からユニーク情報を転送し(S10)、携帯電話等でそれらを記憶する(S11)。ユーザは、その携帯電話等を自宅等に持ち帰り、それをHDDコンポ6に専用ケーブル(図略)を用いて例えばUSB端子12(図5参照)に接続する。これにより、携帯電話等からHDDコンポ6にユニーク情報が転送され(S12)、それがHDDコンポ6に記憶される(S13)。
【0063】
すなわち、ユニーク情報を、パソコン1からHDDコンポ6に伝達する方法としては、インターネット3を経由してもよいし、ユーザが所有する携帯電話等を用いてもよい。あるいは、携帯電話に代えてポータブルデバイスとしての例えばUSBメモリ等を用いてもよい。
【0064】
次に、HDDコンポ6でのトラック再生時における、HDDコンポ6および管理サーバ4の制御動作を図10に示すシーケンス図を参照して説明する。なお、このシーケンス図に示すCDは、ユーザがCDショップにおいて購入し、ICチップCaにユニークIDが書き込まれたものであるとする。また、HDDコンポ6には、ユニーク情報が既に記憶されているものとする。
【0065】
まず、HDDコンポ6は、ユーザによって購入されたCDがCD挿入口11に挿入されたか否かを判別する(S21)。HDDコンポ6では、当該CDが挿入されたとき(S21:YES)、CDのICチップCaに書き込まれているユニークIDが読み取られる(S22)。この読み取りには、CD挿入口11の本体6a内部に設けられているICチップ読取部26が用いられる。なお、例えばHDDコンポ6の本体6aの前面にICチップ読取部が設けられている場合には、ユーザがそのICチップ読取部にCDを翳すことによってユニークIDが読み取られる。
【0066】
HDDコンポ6では、ICチップ読取部26によってユニークIDが読み取られると、読み取られたユニークIDがハードディスク装置16内に記憶されているユニーク情報(図8のステップS8,S9においてCDショップのパソコン1から送信され、記憶されたもの)と一致するか否かの照合が行われる(S23)。
【0067】
読み取られたユニークIDがハードディスク装置16に記憶されているユニークIDと一致する場合には(S24:YES)、トラックごとにCDのリッピングが行われ(S25)、図7のトラックテーブルに示すように、トラックごとにユニーク情報(ユニークIDとパスワード)が記憶される(S26)。すなわち、ステップS24において、ユニークIDが一致することを判別するのは、トラックテーブルを作成するか否かを決定するためである。
【0068】
一方、読み取られたユニークIDがハードディスク装置16に記憶されているユニークIDと一致しない場合には(S24:NO)、CDのリッピングが行われ(S27)、ユーザによってトラックの再生要求があると、通常の当該トラックの再生が行われる(S28)。この場合、そのCDはユーザが購入したものではないことがわかるので、CDのリッピングのみを行い、後述するようなアルバム情報の要求を行うことはない。
【0069】
次いで、全てのトラックのリッピングが終了したか否かが判別され(S29)、全てのトラックのリッピングが終了した場合(S29:YES)、HDDコンポ6が再生待機状態となり、HDDコンポ6では、ユーザによってトラックの再生要求がされたか否かの判別が行われる(S30)。なお、この判別は、割り込み的に行われるものであり、トラックの再生要求がされなければ、ステップS30の処理が行われ続けるというものではない。
【0070】
HDDコンポ6では、トラックの再生要求がされたと判別された場合(S30:YES)、トラックテーブル(図7参照)に記憶され、再生要求がされたトラックのユニーク情報が読み出される。そして、読み出されたユニーク情報と、再生要求がされたトラックのトラック番号とが、インターネット3を介して管理サーバ4に送信される(S31)。
【0071】
管理サーバ4では、HDDコンポ6から送信されたユニークIDに基づいて、HDDコンポ6側で再生要求のあったトラックを含むCDが特定される(S32)。管理サーバ4のデータベース4aには、上述したように、販売される全てのCDのアルバム情報等の各種情報が記憶されており、HDDコンポ6から送信されたユニークIDによって、再生要求のあったトラックを含むCD、すなわち、ユーザによって購入されたCDが特定されるようになっている。
【0072】
さらに、管理サーバ4では、HDDコンポ6から送信されるトラック番号によって、該当するトラックの画像イメージを含むイメージファイルが特定される(S33)。このイメージファイルに含まれる画像イメージは、歌詞のデータと背景画像のデータとを含むものである。
【0073】
管理サーバ4では、CDとトラックのイメージファイルとが特定されると、アルバム情報がHDDコンポ6に送信される(S34)。アルバム情報としては、まず、画像イメージ(図3参照)と歌詞データテーブル(図4参照)とが、HDDコンポ6に送信される。この場合、CDの全てのトラックの画像イメージが送信されてもよいし、再生しようとしているトラックの画像イメージのみが送信されてもよい。また、歌詞のデータには、トラックが例えば外国の歌である場合、その対訳のデータが含まれてもよい。
【0074】
その後、管理サーバ4では、CDのアルバム情報であるアルバムジャケットの画像データ、ライナーノーツ等の文字データ等がHDDコンポ6に順次送信される。なお、これらのデータの送信される順番は画像イメージの後であれば特に限定されない。また、送信の順番や送信の有無はユーザによって設定されるようにしてもよい。また、アルバムジャケットの画像データやライナーノーツ等の文字データ等は、トラックごとに異なるものではない場合、一度HDDコンポ6に送信すれば、その後は送信しないようにしてもよい。
【0075】
画像イメージがアルバムジャケットやライナーノーツ等より優先されて管理サーバ4からHDDコンポ6に送信されるのは、画像イメージに含まれる歌詞データがトラックの再生と同時に表示されると、アルバムジャケット等に比べ、ユーザが楽曲をより楽しむことができるからである。
【0076】
HDDコンポ6では、トラックが再生されるとともに、管理サーバ4から送信された画像イメージの一部が抜粋されて、図11に示すように、表示部8に表示される(S35)。この場合、HDDコンポ6では、文字の大きさが小さすぎるとユーザが見づらいため、表示部8の表示画面の大きさに対する文字の大きさが考慮されて表示される。例えば、図11によると、表示部8の上半分にトラック名(8a参照)と、当該トラックの再生時間(8b参照)および再生経過時間(8c参照)と、それらを表すゲージ(8d参照)とが表示され、表示部8の下半分に歌詞のデータを含む画像イメージの一部が表示される。なお、歌詞データは、トラックの再生が進行するにしたがって次の画像イメージがスクロールされながら順次表示される。
【0077】
次いで、HDDコンポ6では、歌詞のデータの表示中に、イメージ切替スイッチ13(図5または図11参照)がオン操作されたか否かの判別が行われる(S36)。イメージ切替スイッチ13がオン操作されたと判別された場合(S36:YES)、歌詞カードのデータに代えて、歌詞カード以外のアルバム情報が表示される(S37)。例えばアルバムジャケットの画像データ、ライナーノーツの文字データ等が順次切り替えられて表示される。なお、イメージ切替スイッチ13がオン動作された場合、歌詞カード以外のアルバム情報の一覧がサムネイル表示され、ユーザがそれらの一つを選択できるようにし、選択されたアルバム情報が表示されるようにしてもよい。
【0078】
HDDコンポ6では、全てのトラックの再生が終了したか否かの判別が行われ(S38)、全てのトラックの再生が終了していない場合(S38:NO)、ステップS31に戻り、次のトラックの再生が行われる。次のトラックの再生時には、そのトラックに対応する歌詞のデータが管理サーバ4から送られ、表示部8に表示される。
【0079】
全てのトラックの再生が終了した場合(S38:YES)、トラックに関する歌詞データを含む画像イメージが破棄される(S39)。これは、ハードディスク装置16の容量を考慮した処理である。なお、ハードディスク装置16の容量に余裕があるのであれば、画像イメージを破棄しないでハードディスク装置16に残しておき、次回の再生時に利用されてもよい。
【0080】
本実施形態によれば、ユーザがCDを購入すると、購入したCDに基づいてユニーク情報が生成され、生成されたユニーク情報が管理サーバ4およびHDDコンポ6に送信される。HDDコンポ6では、購入CDに記憶されたユニークIDとパソコン1から送信されたユニークIDが照合され、ユニーク情報が管理サーバ4に送信される。管理サーバ4では、パソコン1から送信されたユニーク情報とHDDコンポ6から送信されたユニーク情報とが照合され、一致すれば、当該CDのアルバム情報が管理サーバ4から送信され、トラックの再生と同時にHDDコンポ6に歌詞等の画像イメージが表示される。これにより、ユーザは、情報表示サービスを享受することができる。
【0081】
このように、ユーザがCDを購入したときのみに生成されるユニーク情報が各機器で照合されることにより、ユーザは情報表示サービスを享受することができるので、情報表示サービスを享受したいと思うユーザは、CDを積極的に購入しようとする。したがって、CDの販売の促進化を図ることができる。
【0082】
また、例えばユーザがCDを購入し、それを他人に貸与した場合、他人のHDDコンポには、CDショップからユニーク情報が送信されないので、他人のHDDコンポで、購入したCDに記憶されるユニークIDを読み取ったとしても、ユニークIDが照合されることがないので、CDの購入者ではない他人は情報表示サービスを享受することができない。
【0083】
また、他人は、パスワードを知らなかったり、偽のパスワードを使用したりした場合、または購入したCD自体がない場合には、HDDコンポにおいてユニーク情報が一致することがないので、情報表示サービスを享受することができない。したがって、CDを購入したユーザとの差別化を図ることができる。
【0084】
ところで、上記した実施形態では、HDDコンポ6が直接、インターネット3に接続され、CDショップのパソコン1からインターネット3を介してHDDコンポ6にユニーク情報を送信する構成について説明したが、現在では、一般家庭内にローカルエリアネットワーク(LAN)が構成され、HDDコンポ6がLANを介してインターネット3に接続される構成となっている場合がある。
【0085】
このような場合には、一般に、図12に示すように、自宅側にもローカルエリアネットワーク32(以下、単に「LAN32」という。)内の通信を管理するパソコン31が設けられ(以下、このパソコン31を「自宅側パソコン31」といい、CDショップ側のパソコン1を「店舗側パソコン1」という。)、CDショップの店舗側パソコン1から送信されるユニーク情報を自宅側パソコン31で受信し、その自宅側パソコン31からLAN32に接続されているHDDコンポ6にユニーク情報を転送する構成が採用される。
【0086】
すなわち、図12に示す構成では、自宅側の構成としてインターネット3にルータ5に接続されたLAN32と、そのLAN32に接続された自宅側パソコン31と、例えば、2台のHDDコンポ(第1HDDコンポ6Aおよび第2HDDコンポ6B)とによって構成されている。なお、図12では、HDDコンポの数を2台としているが、HDDコンポの数は1台でも3台以上でもよい。
【0087】
自宅側パソコン31は、図示しないが、制御動作を統合するCPU、各種データを記憶するメモリおよびハードディスク装置等を有しており、自宅側パソコン31並びに第1および第2HDDコンポ6A,6Bは、例えばDLNA(Digital Living Network Alliance)によって相互に通信が可能とされている。なお、自宅側パソコン31は、例えばCDドライブを備え、CDドライブを用いてCDを再生させることができるものでもよい。
【0088】
上記構成によると、店舗側パソコン1では、ユニーク情報を生成した後、生成されたユニーク情報がインターネット3、ルータ5およびLAN32を介して自宅側パソコン31に送信される(すなわち、図8のステップS8,S9に示したユニーク情報の送信先が、HDDコンポに代えて自宅側パソコンになる。)。この場合、例えばDNS(Domain Name System)を用いてユニーク情報を自宅側パソコン31に送信するようにしてもよく、電子メール等にユニーク情報を添付して送信するようにしてもよい。
【0089】
自宅側パソコン31では、店舗側パソコン1から送信されたユニーク情報がハードディスク装置(図略)に記憶される。そして、自宅側パソコン31では、LAN32上に接続されたHDDコンポ(図12では、第1HDDコンポ6Aおよび第2HDDコンポ6B)に対してユニーク情報が転送される。
【0090】
この場合、HDDコンポによっては、例えば表示部そのものがなく、CDのアルバム情報を表示させることはできないものも存在する。そのようなCDのアルバム情報を表示させることができないHDDコンポでは、情報表示サービスを享受できない。したがって、自宅側パソコン31では、そのような事情を考慮して以下に示すような処理を行い、情報表示サービスを享受できるHDDコンポのみにユニーク情報を転送するようにしている。
【0091】
図13は、自宅側パソコン31がLAN32上にある第1HDDコンポ6Aと第2HDDコンポ6Bとにユニーク情報を転送するときの制御動作を示すシーケンス図である。以下では、第1HDDコンポ6Aは情報表示サービスを享受できる一方、第2HDDコンポ6Bは情報表示サービスを享受できないものとして説明する。
【0092】
自宅側パソコン31は、店舗側パソコン1から購入したCDのユニーク情報を既に受信し、ハードディスク装置(図略)に記憶しているとする(S41)。自宅側パソコン31では、LAN32内に存在する機器であるHDDコンポが検出される(S42)。この検出には、例えばUPnP(Universal Plug and Play)といったネットワークプロトコルが用いられて行われる。
【0093】
自宅側パソコン31は、LAN32内に第1HDDコンポ6Aと第2HDDコンポ6Bとが存在していると検出した場合、各HDDコンポ6A,6Bに対して情報表示サービスを享受できるか否かをそれぞれ問い合わせる(S43)。
【0094】
第1HDDコンポ6Aでは、自宅側パソコン31からの問い合わせに対して情報表示サービスを享受できることの返答が行われる(S44)。一方、第2HDDコンポ6Bでは、自宅側パソコン31からの問い合わせに対して情報表示サービスを享受できないことの返答が行われる(S45)。この場合、自宅側パソコン31は、第2HDDコンポ6Bからの返答が所定時間経過してもない場合に、第2HDDコンポ6Bが情報表示サービスを享受できない機器であると認識するようにしてもよい。
【0095】
自宅側パソコン31は、上記返答結果に基づいて、第1HDDコンポ6Aのみが情報表示サービスを享受できるため、第1HDDコンポ6Aに対して、ハードディスク装置(図略)に記憶されているユニーク情報を読み出してそれを転送する(S46)。ユニーク情報が転送された第1HDDコンポ6Aは、ハードディスク装置16にユニーク情報を記憶する(S47)。この場合、ユニークIDとパスワードとは、関連付けて記憶される。
【0096】
これにより、第1HDDコンポ6Aは、情報表示サービスを享受できる準備が整うことになる。すなわち、購入されたCDがリッピングされ、再生されると、管理サーバ4から送信される画像イメージ等を表示部8に表示させることができる。一方、自宅側パソコン31は、自宅側パソコン31からの問い合わせに対して情報表示サービスを享受できないことの返答を行った第2HDDコンポ6Bに対しては、ユニーク情報を送信することはない。したがって、第2HDDコンポ6Bは、情報表示サービスを享受することはできない。
【0097】
上記のように、CD購入者の家庭内にLAN32が設けられ、そのLAN32に第1HDDコンポ6Aや第2HDDコンポ6B等が接続される構成でも、店舗側パソコン1から送信されるユニーク情報を自宅側パソコン31を経由して第1HDDコンポ6Aおよび第2HDDコンポ6Bが受信することができるので、図1に示す構成(第1の実施形態)と同様の効果を奏することができる。
【0098】
また、図12に示す構成では、自宅側パソコン31によって情報表示サービスを享受できるHDDコンポにだけユニーク情報が転送されるので、店舗側パソコン1からのユニーク情報が不必要にCD購入者の家庭内のHDDコンポに送信されることもない。
【0099】
ところで、上記したサービス提供システムでは、自宅側パソコン31がノートパソコンのような可搬型のパソコンの場合、図15に示すように、CD購入者が自宅側パソコン31を自宅のLAN32から外し、他のLAN33(例えば他人宅に構築されたLAN)に接続してそのLAN33に接続されているHDDコンポで購入したCDの楽曲を楽しむ場合が考えられる。なお、図15では、管理サーバ4等の記載を省略している。
【0100】
自宅側パソコン31は、新たにLANに接続されると、初期動作としてそのLANに接続されているHDDコンポを検出し、そのHDDコンポにユニーク情報を送信するので、LAN32からLAN33に接続が切り換えられると、図13に示したように、当該LAN33内に接続された第3HDDコンポ6C(情報表示サービスを享受可能とする。)を検出し、その第3HDDコンポ6Cに対してユニーク情報を転送する。そして、その第3HDDコンポ6Cで、購入したCDをリッピングすると、第3HDDコンポ6Cは、管理サーバ4にアルバム情報の要求を行うので、CD購入者は自宅側パソコン31を友人宅のLAN33に移動させることにより、友人宅においても第3HDDコンポ6Cを用いて情報表示サービスを享受することができる。
【0101】
しかしかながら、その後、CD購入者が自宅側パソコン31を自宅に持ち帰り、LAN32に戻した場合、友人宅には第3HDDコンポ6Cが情報表示サービスを享受できる状態で残ることになる。すなわち、CD購入者ではない友人又は第三者が第3HDDコンポ6Cを用いてCDの楽曲とともに情報表示サービスを享受できることになる。
【0102】
このことは、正規に購入したCDのユニーク情報を記憶した自宅側パソコン31を、他のLAN33やさらに他のLAN34(図5(c)参照)に接続していくと、他のLAN33や他のLAN34に接続された第3および第4HDDコンポ6C,6Dに、ユニーク情報が記憶されていくことになり、情報表示サービスを享受することのできるHDDコンポが際限なく増えることを意味する。
【0103】
CD製造者若しくはCD販売者は、ユーザのCDの購買意欲を向上させるために、CD購入の特典として情報表示サービスを提供するのであるから、上記のような構成によって、正規にCDを購入していない者が特典を享受できる環境が増大するのは、CD製造者若しくはCD販売者にとって好ましくなく、ユーザにとっても、特典享受において特典CDを購入した者と購入していない者とに不公平が生じることから好ましくない。
【0104】
そこで、以下に示すサービス提供システムでは、自宅側パソコン31にLAN上で接続されているHDDコンポのみに情報表示サービスを享受することのできるようにし、CD購入ユーザの優位性を維持するようにしている。すなわち、情報表示サービスを享受することのできるHDDコンポは、LAN上に自宅側パソコン31(CDを実際に購入したユーザの所有するパソコン)が接続されている場合に限られるようにしている。
【0105】
通常、LANが構築される場合、例えばISP(Internet Services Provider)によって当該LAN固有のグローバルIPアドレスが提供される。LANでは、提供される1つのグローバルIPアドレスに対応して1つのホスト名が設定される。ところが、グローバルIPアドレスは、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)等によって変更されることがある。
【0106】
以下に示すサービス提供システムでは、グローバルIPアドレスが変更されても固有のホスト名が維持される、例えばダイナミックDNS(Domain Name System)といったシステム(以下、「ホスト名保持システム」という。)を採用している。
【0107】
すなわち、ホスト名保持システムでは、図16に示すように、例えば管理サーバ4においてグローバルIPアドレスとホスト名とが対応してホスト名対応テーブルの形で記憶されている。図16(a)の例では、LAN32に対して、グローバルIPアドレス「11.○○.○○」とホスト名「abc」とが対応して記憶されている。
【0108】
ここで、グローバルIPアドレスに変更があると、ホスト名対応テーブルが更新され、変更されたグローバルIPアドレスとホスト名とが対応して記憶される。例えば、グローバルIPアドレスが「11.○○.○○」から「22.○○.○○」に変更されると(図16(b)参照)、変更されたグローバルIPアドレス「22.○○.○○」とホスト名「abc」とが対応して記憶される。なお、LAN上の機器から管理サーバ4にデータが送信されるとき、グローバルIPアドレスは、管理サーバ4で検出されるものとする。
【0109】
また、以下の説明では、ホスト名保持システムは、管理サーバ4側で準備し、LAN側にホスト名保持システムによるサービスを提供するものとする。また、ホスト名保持システムは、管理サーバ4が提供することに代えて、ISPによって提供されてもよい。
【0110】
図17は、ホスト名保持システムが採用されるときの自宅側パソコン31および管理サーバ4の初期設定動作を示すシーケンス図である。この場合、自宅側パソコン31は、LAN32に接続されており、未だユニーク情報を取得していない状態とする。
【0111】
まず、自宅側パソコン31では、自宅のLAN32に接続されると(S51)、LAN32上に他の機器が存在するか否かが検出される(S52)。例えば他の機器として第1HDDコンポ6Aが存在する場合(S52:YES)、既に第1HDDコンポ6Aでホスト名が登録済みであるか否かを第1HDDコンポ6Aに問い合わせる(S53)。
【0112】
ホスト名保持システムでは、上記したように、構築されたLANごとに一つのホスト名が決められており、ホスト名は、LAN内に接続されたいずれかの機器(本実施形態では自宅側パソコン31または第1HDDコンポ6A)もしくは全ての機器が登録するようになっている。
【0113】
第1HDDコンポ6Aでは、ホスト名が登録されている場合、自宅側パソコン31の問い合わせに対する返答として、ホスト名のデータが自宅側パソコン31に転送される。自宅側パソコン31では、転送されたホスト名のデータがハードディスク装置16に記憶され、これにより、ホスト名が取得される(S54)。
【0114】
一方、ステップS52において、LAN32上に他の機器が存在しない場合、自宅側パソコン31でホスト名が設定される(S55)。すなわち、ユーザが任意のホスト名を決定し、これを自宅側パソコン31に入力することにより、ホスト名が設定される。
【0115】
次いで、自宅側パソコン31は、管理サーバ4に対して設定されたホスト名を管理サーバ4において登録するよう要求する(S56)。この場合、自宅側パソコン31は、接続されているLAN32のグローバルIPアドレスをホスト名とともに通知する。なお、直接グローバルIPアドレスを通知せず、管理サーバ4において送信元のグローバルIPアドレスを検出することにより、グローバルIPアドレスを認識するようにしてもよい。
【0116】
管理サーバ4では、グローバルIPアドレスに基づいて、ホスト名の登録要求を通知してきた自宅側パソコン31が接続されたLAN32が認識される。そして、自宅側パソコン31からのホスト名登録要求に対して、要求されたホスト名と同じ名前のホスト名が別のグローバルIPアドレスとともに既に登録済みであるか否かが照合される(S57)。
【0117】
ステップS57において自宅側パソコン31から登録要求されてきたホスト名が既に登録されているホスト名と重複している場合(S57:NO)、管理サーバ4は、自宅側パソコン31に異なる名前のホスト名を設定するよう通知する(S58)。自宅側パソコン31では、その通知に応じて異なる名前のホスト名をユーザが再度設定し(S59)、これに基づいて再度登録要求が行われる(S56)。
【0118】
一方、ステップS57において自宅側パソコン31から登録要求されたホスト名が重複していない場合(S57:NO)、すなわち、新規のホスト名として登録可能な場合、管理サーバ4は、新規なホスト名をグローバルIPアドレスとともに登録する(S60)。例えば、図16に示したように、LAN32に対して、グローバルIPアドレス「11.○○.○○」とホスト名「abc」とが対応してホスト名対応テーブルの形で登録される。このように、管理サーバ4では、ホスト名が重複していないことが検出され、LANごとに固有のホスト名が登録される。
【0119】
次いで、管理サーバ4は、自宅側パソコン31に、グローバルIPアドレスに変更があった場合に管理サーバ4側にそのことを通知する処理を行うアプリケーションソフトウェア(以下、「変更通知ソフト」という。)を送信する(S61)。この変更通知ソフトは、例えば「Dice」といったフリーソフトウェアでよい。なお、この変更通知ソフトは、予め工場出荷時等に自宅側パソコン31に搭載されていてもよく、ユーザが所定のサイトからインターネット3を介してダウンロードしてもよい。
【0120】
ここで、例えばDHCP等によって自宅側パソコン31においてグローバルIPアドレスに変更が生じた場合(S62:YES)、自宅側パソコン31では、変更通知ソフトによって、グローバルIPアドレスに変更が生じたことが管理サーバ4に通知される(S63)。
【0121】
管理サーバ4では、自宅側パソコン31からグローバルIPアドレスに変更が生じたことの通知を受け取ると、図16に示したホスト名対応テーブルを更新する(S64)。すなわち、ホスト名は維持したままで、変更のあったグローバルIPアドレスを書き換える。例えば、LAN32のグローバルIPアドレスが「11.○○.○○」から「22.○○.○○」に変更になった場合、管理サーバ4では、グローバルIPアドレス「22.○○.○○」とホスト名「abc」とが関連付けて新たに記憶される(図16(b)参照)。
【0122】
このように、自宅側パソコン31では、変更通知ソフトが常駐されるので、LAN32においてグローバルIPアドレスの変更が生じると、それが管理サーバ4に通知され、管理サーバ4においてホスト名対応テーブルが更新される。
【0123】
なお、図17に示す自宅側パソコン31の制御動作は、LAN32上に存在する第1HDDコンポ6Aによって行われてもよい。
【0124】
次に、自宅側パソコン31での初期設定動作が終了した後、CDが購入される際の各機器の制御動作(図8に示すシーケンス図に対応)について、図18に示すシーケンス図を参照して説明する。
【0125】
ユーザがCDを購入する際の各機器の制御動作は、図8に示したシーケンス図による制御動作とほぼ同様である。主として異なる点について説明すると、CDショップの店舗側パソコン1では、ユニーク情報を管理サーバ4に送信するとき、ステップS6Aに示すように、自宅側パソコン31が接続されているLAN32のホスト名のデータを、ユニーク情報とともに送信する。この場合、自宅側パソコン31が接続されているLAN32のホスト名は、ユーザが事前に知っており、従業員等を通じて店舗側パソコン1に入力してもらう必要がある。
【0126】
管理サーバ4では、ステップS7Aにおいて、店舗側パソコン1から送信された、ユニーク情報とホスト名とを対応させて記憶する。例えば、管理サーバ4では、図18に示すように、ユニークID「Oxdfe13ad」と、パスワード「Offcfcf」と、ホスト名「abc」とが対応付けられてホスト名対応テーブルの形で記憶される。なお、図18に示すホスト名対応テーブルは、図16に示したホスト名対応テーブルに、さらにユニークIDとパスワードとが追加されたものである。
【0127】
なお、図18では、ステップS8Aにおいて店舗側パソコン1からユニーク情報を送信する送信先が自宅側パソコン31となっており(図8ではHDDコンポ)、自宅側パソコン31で店舗側パソコン1から送信されたユニーク情報が記憶される(S9A)。
【0128】
図19は、ホスト名保持システムが採用される場合の、トラック再生時における第1HDDコンポ6Aと管理サーバ4との制御動作を示すシーケンス図である。
【0129】
なお、この制御動作では、自宅側パソコン31は、第1HDDコンポ6Aとともに、LAN32上に接続されている状態とする。また、第1HDDコンポ6Aには、自宅側パソコン31から転送されたユニーク情報が記憶されているとし、LAN32のホスト名も登録されているとする。図19に示す制御動作は、図10のシーケンス図に示した制御動作を一部変形させたものであり、以下では、主として異なる点を説明する。
【0130】
ユーザが購入したCDを第1HDDコンポ6Aに挿入すると、第1HDDコンポ6Aでリッピングが行われるが、このCD挿入からリッピング動作に関する制御は、図10と同様である(図10のS21〜28参照)。
【0131】
CDのリッピング動作が完了し、図19のステップS71においてトラック再生の操作があると判別されれば(S71:YES)、第1HDDコンポ6Aでは、管理サーバ4に対して、ユニーク情報、トラック番号およびホスト名が送信される(S72)。
【0132】
管理サーバ4では、第1HDDコンポ6Aからユニーク情報、トラック番号およびホスト名が送信されると、送信元のグローバルIPアドレス(LAN32のグローバルIPアドレス)および送信されたホスト名の組み合わせが、予め管理サーバ4側で登録されているグローバルIPアドレスおよびホスト名の組み合わせ(図16参照)と一致しているか否かが照合される(S73)。
【0133】
この場合、第1HDDコンポ6Aは、LAN32に接続されることによりLAN32固有のホスト名を有しており、図17のステップS60に示したように、ホスト名は、グローバルIPアドレスととともに、管理サーバ4に登録されているため、エラーが生じることはない。
【0134】
ところが、後述するように、HDDコンポによっては、記憶されているグローバルIPアドレスおよびホスト名の組み合わせが、管理サーバ4に登録されているグローバルIPアドレスおよびホスト名の組み合わせと異なることがあり、このような場合には、管理サーバ4でエラーと判別し、当該HDDコンポには情報表示サービスを提供しない。
【0135】
ステップS73における照合の結果、グローバルIPアドレスおよびホスト名の組み合わせが管理サーバ4に登録されているものと一致する場合、ユニーク情報およびホスト名の組み合わせが、予め管理サーバ4で登録されているユニーク情報およびホスト名の組み合わせ(図18のホスト名対応テーブル参照)と一致しているかが照合される(S74)。この場合、管理サーバ4には、図18のステップS6A,S7Aおよびホスト名対応テーブルに示したように、ユニーク情報とホスト名とは関連付けて登録されているので、エラーが生じることはない。
【0136】
ところが、店舗側パソコン1から管理サーバ4に送信されたホスト名(図18のステップS6A参照)と異なるホスト名のLANに接続されたHDDコンポから、アルバム情報が管理サーバ4に要求されることがあるが、このような場合は、管理サーバ4でエラーと判別し、当該HDDコンポには情報表示サービスを提供しない。
【0137】
ステップS74における照合の結果、ユニーク情報およびホスト名の組み合わせが管理サーバ4に登録されているものと一致している場合、第1HDDコンポ6Aから送信されたユニークIDに基づいてCDが特定され(S75)、トラック番号によって、該当するトラックの画像イメージを含むイメージファイルが特定され(S76)、アルバム情報としてトラックの歌詞のデータと画像データとを含む画像イメージが第1HDDコンポ6Aに送信される(S77)。
【0138】
これにより、第1HDDコンポ6Aでは、トラックが再生されるとき、歌詞データを含む画像イメージも表示部8に同時に表示される(S78)。したがって、情報表示サービスを享受することができる。
【0139】
このように、ホスト名保持システムが用いられ、グローバルIPアドレスおよびホスト名の組み合わせが管理サーバ4に登録されているものと照合されることにより、トラック再生時の情報表示サービスの提供の可否が決定される。
【0140】
次に、図20に示すように、自宅側パソコン31が、LAN32に接続された状態(図20(a)参照)から例えば友人宅のLAN33に接続された状態(図20(b)参照)に移行した場合の、各機器の制御動作を、図21に示すシーケンス図を参照して説明する。なお、図20では、インターネット3等が省略されている。
【0141】
自宅側パソコン31は、図20(a)のLAN32に接続された状態で、第1HDDコンポ6Aにユニーク情報を転送しており、第1HDDコンポ6AにおいてCDを購入したユーザが情報表示サービスを享受できているとする。この場合、LAN32のグローバルIPアドレスは例えば「11.○○.○○」、ホスト名は「abc」とする。一方、LAN33に接続されている第3HDDコンポ6Cには、店舗側パソコン1からユニーク情報は送信されていないものとし、LAN33のグローバルIPアドレスは例えば「22.○○.○○」、ホスト名は「def」とする。
【0142】
自宅側パソコン31が、この図20(a)に示すLAN32に接続された状態から、図20(b)に示すLAN33に接続された状態に移行されたとすると、自宅側パソコン31では、LAN32から他のLAN33に接続が変更されたことから、グローバルIPアドレスが変更になったことが変更通知ソフトによって検出される(S81)。自宅側パソコン31では、グローバルIPアドレスが変更になったことが管理サーバ4に通知される(S82)。
【0143】
管理サーバ4では、自宅側パソコン31からの通知に基づいて、ホスト名対応テーブルが更新される(S83)。すなわち、グローバルIPアドレスのみが変更され、ホスト名は保持される。具体的には、本来、自宅側パソコン31のグローバルIPアドレスが「11.○○.○○」であったが、自宅側パソコン31がLAN33に接続されたことにより例えばLAN33のグローバルIPアドレス「22.○○.○○」に変更される。すなわち、管理サーバ4では、グローバルIPアドレスとして「22.○○.○○」が記憶され、ホスト名は、当初の「abc」がそのまま記憶される。
【0144】
次いで、自宅側パソコン31では、LAN33に接続されている他の機器を検出する(S84)。図20(b)の構成によると、LAN33のホスト名「def」が記憶されている第3HDDコンポ6Cが検出される。
【0145】
自宅側パソコン31では、ハードディスク装置16に記憶されているLAN32のホスト名「abc」が第3HDDコンポ6Cに記憶されているホスト名「def」と異なるので、第3HDDコンポ6Cに対してホスト名「abc」のデータを転送する(S85)。第3HDDコンポ6Cでは、既にホスト名「def」が設定されているため、このホスト名とは別に、一時的なテンポラリホスト名として「abc」が記憶される(S86)。すなわち、テンポラリホスト名は、自宅側パソコン31がLAN33に接続されている場合のみ、第3HDDコンポ6Cで用いられるものである。
【0146】
第3HDDコンポ6Cおよび自宅側パソコン31では、第3HDDコンポ6Cにおいてテンポラリホスト名が記憶されたことをトリガにして、定期的な通信が開始される(S87)。この定期通信は、自宅側パソコン31がLAN33に接続されているか否かを第3HDDコンポ6C側で確認するために行われるものである。
【0147】
すなわち、本来、第3HDDコンポ6Cでは、LAN33に接続されているために、ホスト名「def」を使用するはずであるが、自宅側パソコン31がLAN33に接続されたために一時的なテンポラリホスト名「abc」が使用される。そして、自宅側パソコン31がLAN33に接続されなくなると、本来のLAN33のホスト名「def」に戻す必要があるからでる。
【0148】
第3HDDコンポ6Cと自宅側パソコン31との間で定期通信が行われ、両者の通信が確立しているとき、第3HDDコンポ6Cにおいて、購入されたCDがリッピングされ(S88)、トラック再生の要求がなされると(S89:YES)、ユニーク情報、トラック番号、およびテンポラリホスト名が管理サーバ4に送信される(S90)。このように、第3HDDコンポ6Cでは、LAN33の構築時に登録されたホスト名ではなく、自宅側パソコン31から転送されたテンポラリホスト名が管理サーバ4に送信される。
【0149】
管理サーバ4では、第3HDDコンポ6Cから送信されたテンポラリホスト名およびグローバルIPアドレスの組み合わせが、ホスト名対応テーブルに登録されているグローバルIPアドレスおよびホスト名の組み合わせと一致しているか否かが照合される(S91)。
【0150】
この場合、管理サーバ4は、図21のステップS83において自宅側パソコン31からグローバルIPアドレスの変更通知を受信し、ホスト名対応テーブルが更新されているので、第3HDDコンポ6Cからテンポラリホスト名が送信されると、グローバルIPアドレスおよびホスト名の組み合わせは一致すると判別される。
【0151】
続いて、管理サーバ4では、ユニークIDおよびテンポラリホスト名の組み合わせが登録されているものと一致するか否かが照合される(S92)。図18のステップS6Aに示したように、店舗側パソコン1から管理サーバ4に対して購入CDのユニーク情報が送信され、管理サーバ4で記憶されているので、ユニークIDおよびテンポラリホスト名の組み合わせは一致すると判別される。
【0152】
これにより、管理サーバ4では、ユニークIDに基づいてCDが特定され(S93)、トラックの歌詞データを含むイメージファイルが特定され(S94)、第3HDDコンポ6Cに対し、トラックのアルバム情報が送信される(S95)。第3HDDコンポ6Cでは、アルバム情報が送信されることにより、画像イメージが表示される(S96)。すなわち、管理サーバ4は、第3HDDコンポ6Cに対して情報表示サービスを提供する。
【0153】
図20(b)に示す状態では、自宅側パソコン31がLAN33に接続されているが、第3HDDコンポ6Cでは、テンポラリホスト名によってアルバム情報を要求することになるので、第3HDDコンポ6Cは、情報表示サービスを適切に享受することができる。なお、第3HDDコンポ6Cでは、画像イメージが表示された後は、アルバム情報は消去される。
【0154】
その後、第3HDDコンポ6Cでは、自宅側パソコン31との定期通信において自宅側パソコン31からの返答がないと判別された場合(S97:NO)、自宅側パソコン31がLAN33から外されて接続されなくなったと想定して、自宅側パソコン31から転送され記憶されていたテンポラリホスト名「abc」のデータが消去される(S98)。これにより、第3HDDコンポ6Cでは、テンポラリホスト名「abc」によってアルバム情報が提供されることがなくなる。
【0155】
このように、自宅側パソコン31がLAN32からLAN33に移動されると、自宅側パソコン31に記憶されていたホスト名が第3HDDコンポ6Cにテンポラリホスト名として記憶され、第3HDDコンポ6Cでは、このテンポラリホスト名に基づいて管理サーバ4から情報表示サービスが提供される。また、自宅側パソコン31がLAN33から外されると、第3HDDコンポ6Cには、管理サーバ4からの情報表示サービスの提供がされなくなる。すなわち、自宅側パソコン31がLAN33に接続されているときのみ、第3HDDコンポ6Cは、情報表示サービスを享受することができる。
【0156】
ここで、図20(b)に示すように、自宅側パソコン31が外されたLAN32には、第1HDDコンポ6Aが接続されており、この第1HDDコンポ6Aからアルバム情報を要求される場合を考える。
【0157】
この場合、第1HDDコンポ6Aでは、図22に示すように、トラックの再生要求が行われると(S101:YES)、管理サーバ4にユニーク情報、トラック番号、およびホスト名が送信される(S102)。
【0158】
管理サーバ4では、第1HDDコンポ6Aから送信されたホスト名およびグローバルIPアドレスの組み合わせが、ホスト名対応テーブルに登録されているものと一致しているか否かが照合される(S103)。
【0159】
ところが、この場合、管理サーバ4は、図21のステップS83において自宅側パソコン31からグローバルIPアドレスの変更通知を受信し、ホスト名対応テーブルを更新しているので、第1HDDコンポ6Aから送信されたホスト名およびグローバルIPアドレスの組み合わせと一致せず(S104)、第1HDDコンポ6Aに対してエラーを通知する(S105)。
【0160】
第1HDDコンポ6Aでは、管理サーバ4のエラー通知が受信されると、アルバム情報が提供されないことが認識でき、画像イメージが表示部8に表示されずに、トラックの再生のみが行われる(S106)。
【0161】
また、図20(c)に示すように、自宅側パソコン31をLAN33から再度LAN32に接続し直し、さらに第3HDDコンポ6Cからのアルバム情報の要求があった場合を考える。この場合、第3HDDコンポ6Cでは、テンポラリホスト名が消去されるので、本来のホスト名「def」に戻ることになる。そのため、店舗用パソコン1から管理サーバ4に送信されたホスト名「abc」とは異なることになる。
【0162】
したがって、自宅側パソコン31が接続されなくなったLAN33上に接続されている第3HDDコンポ6Cから、アルバム情報が要求されても、自宅側パソコン31が接続されていないときのLAN32上の第1HDDコンポ6Aと同様に、情報表示サービスが提供されることはない。そのため、自宅側パソコン31がLAN上で接続されていないHDDコンポは、情報表示サービスを享受できず、自宅側パソコン31が複数のLANに接続していくことにより、情報表示サービスを享受することのできるHDDコンポが際限なく増大するといった不都合を防止することができる。したがって、CD購入の特典として情報表示サービスを提供するCD製造者若しくはCD販売者にとって好ましいものとなり、CDを購入した者と購入していない者とに不公平が生じることがない。
【0163】
ここで、上記したように、自宅側パソコン31がLAN33(他人宅のLAN)に接続された状態において(図20(b)の状態参照)、以前自宅側パソコン31が接続されていたLAN32上の第1HDDコンポ6Aからアルバム情報の要求がされる場合がある。このような場合、第1HDDコンポ6Aは、もともとCDを購入したユーザの所有であるので、そのような第1HDDコンポ6Aからのアルバム情報の要求を無効にするのは、CDを購入したユーザにとって酷であり望ましくない。そのため、図20(b)に示した状態で、第1HDDコンポ6Aからアルバム情報の要求があった場合には、その要求を有効にするようにしてもよい。
【0164】
図23は、図20(b)に示した状態で、第1HDDコンポ6Aからアルバム情報の要求があった場合の、第1HDDコンポ6Aおよび管理サーバ4の制御動作を示すシーケンス図である。なお、第1HDDコンポ6Aは、ユニーク情報を店舗側パソコン1から受信しているものとする。
【0165】
ここで、管理サーバ4では、図18に示すステップS6Aの店舗側パソコン1からホスト名(ユーザが設定したもの)が送信されることから、このホスト名をオリジナルのホスト名(以下、「オリジナルホスト名」という。)として認識される。
【0166】
第1HDDコンポ6Aでは、図23に示すように、トラック再生の操作がされると(S111:YES)、管理サーバ4にユニーク情報、トラック番号、およびホスト名が送信される(S112)。管理サーバ4では、ホスト名およびグローバルIPアドレスの組み合わせが登録されているものと照合される(S113)。
【0167】
この場合、管理サーバ4では、第1HDDコンポ6Aから送信されたホスト名がオリジナルホスト名であるか否かが判別される(S114)。例えば第1HDDコンポ6Aが接続されているLAN32とは異なるLANに接続されている他のHDDコンポから送信されたホスト名は、オリジナルホスト名ではないので(S114:NO)、他のHDDコンポに対してエラー通知がされる(S115)。第1HDDコンポ6Aから送信されたホスト名はオリジナルホスト名であるので(S114:YES)、管理サーバ4では、第1HDDコンポ6Aに対してグローバルIPアドレスを強制的に送信させる命令が送信される(S116)。
【0168】
第1HDDコンポ6Aでは、LAN32のグローバルIPアドレスが管理サーバ4に対して送信される(S117)。これにより、管理サーバ4では、ホスト名対応テーブルが更新される(S118)。そして、ステップS119において、再度、ホスト名およびグローバルIPアドレスの組み合わせが登録されているものと照合され、この場合、組み合わせは一致するので、アルバム情報が第1HDDコンポ6Aに送信される(S120)。したがって、第1HDDコンポ6Aでは、画像イメージが表示されながらトラックが再生される(S121)。
【0169】
このように、もともとCDを購入したユーザが所有する第1HDDコンポ6Aからアルバム情報の要求がされる場合には、自宅側パソコン31がLAN33に接続されているときであっても、第1HDDコンポ6Aからのアルバム情報の要求を有効にしてもよい。
【0170】
さらに、自宅側パソコン31がLAN33に接続された状態において(図20(b)の状態参照)、上記したように、第1HDDコンポ6Aにアルバム情報の提供がされているときに、LAN33に接続されている第3HDDコンポ6Cからアルバム情報の要求がされる場合がある。すなわち、第1HDDコンポ6Aと第3HDDコンポ6Cとのアルバム情報の要求が前後して行われる場合が考えられる。
【0171】
このような場合には、オリジナルホスト名を有する第1HDDコンポ6Aが優先されるようにしてもよい。すなわち、第3HDDコンポ6Cでは、図24に示すように、トラック再生の操作がなされると(S131:YES)、管理サーバ4にユニーク情報、トラック番号、およびテンポラリホスト名が送信される(S132)。管理サーバ4では、直前に(例えば5,6分以内に)オリジナルホスト名を有するHDDコンポ(すなわち第1HDDコンポ6A)からのアルバム情報の要求がありアルバム情報を送信済みであるか否かが判別される(S133)。
【0172】
管理サーバ4では、直前にオリジナルホスト名を有するHDDコンポにアルバム情報が送信済みであると判別された場合(S133:YES)、テンポラリホスト名を有するHDDコンポ(第3HDDコンポ6C)からのアルバム情報の要求を所定時間禁止することが第3HDDコンポ6Cに通知される(S134)。この場合、第3HDDコンポ6Cの表示部8には、そのことが表示されてもよい。
【0173】
その後、所定時間(例えば5分)経過した場合(S135:YES)、管理サーバ4では、第3HDDコンポ6Cに対してグローバルIPアドレスを強制的に送信させる命令が送信される(S136)。
【0174】
第3HDDコンポ6Cでは、LAN33のグローバルIPアドレスが管理サーバ4に対して送信されるので(S137)、管理サーバ4では、ホスト名対応テーブルが更新される(S138)。そして、ステップS139において、ホスト名およびグローバルIPアドレスの組み合わせが登録されているものと照合され、この場合、組み合わせは一致するので、アルバム情報が第3HDDコンポ6Cに送信される(S140)。したがって、第3HDDコンポ6Cでは、画像イメージが表示されながらトラックが再生される(S141)。
【0175】
なお、ステップS134において、直前にオリジナルホスト名を有するHDDコンポにアルバム情報が送信済みでないと判別された場合(S133:NO)、ホスト名およびグローバルIPアドレスの組み合わせが登録されているものと照合された後、アルバム情報が第3HDDコンポ6Cに送信される(S139,S140)。
【0176】
このように、自宅側パソコン31がLAN33に接続された状態において、第1HDDコンポ6Aにアルバム情報の提供がされているときに、第3HDDコンポ6Cからアルバム情報の要求がされる場合には、第1HDDコンポ6Aへのアルバム情報の提供が優先されて行われるようにしてもよい。
【0177】
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。HDDコンポの構成は、図6に示す構成に限るものではない。
【図面の簡単な説明】
【0178】
【図1】本願発明に係るサービス提供システムの一例を示す構成図である。
【図2】CDの印字面の構成を示す図である。
【図3】画像イメージを示す図である。
【図4】歌詞データテーブルの一例を示す図である。
【図5】HDDコンポの前面図である。
【図6】HDDコンポの内部構成を示す図である。
【図7】トラックテーブルの一例を示す図である。
【図8】CDが購入される際の各機器の制御動作を示すシーケンス図である。
【図9】ユニーク情報が携帯電話を経由してHDDコンポに転送される場合の制御動作を示すシーケンス図である。
【図10】HDDコンポでのトラック再生時における各機器の制御動作を示すシーケンス図である。
【図11】歌詞データが表示されたときのHDDコンポの前面図である。
【図12】サービス提供システムの変形例を示す構成図である。
【図13】自宅側パソコンがLAN上にあるHDDコンポにユニーク情報を転送するときの制御動作を示すシーケンス図である。
【図14】他のLANが接続された場合のサービス提供システムを示す構成図である。
【図15】自宅側パソコンが他のLANに移動されることを説明するための図である。
【図16】ホスト名対応テーブルの一例を示す図である。
【図17】ホスト名保持システムが採用されるときの自宅側パソコンおよび管理サーバの初期設定動作を示すシーケンス図である。
【図18】CDが購入される際の各機器の制御動作を示すシーケンス図である。
【図19】トラック再生時における第1HDDコンポと管理サーバとの制御動作を示すシーケンス図である。
【図20】自宅側パソコンが他のLANに移動されることを説明するための図である。
【図21】自宅側パソコンが他のLANに接続された状態における各機器の制御動作を示すシーケンスである。
【図22】自宅側パソコンが他のLANに接続された状態における第1HDDコンポと管理サーバの制御動作を示すシーケンスである。
【図23】自宅側パソコンが他のLANに接続された状態において、第1HDDコンポによるアルバム情報の要求を有効にするときの、第1HDDコンポと管理サーバの制御動作を示すシーケンスである。
【図24】自宅側パソコンが他のLANに接続された状態において、第3HDDコンポによるアルバム情報の要求を有効にするときの、第3HDDコンポと管理サーバの制御動作を示すシーケンスである。
【符号の説明】
【0179】
1 店舗側パソコン(情報端末装置または第1の情報端末装置)
2 IDライタ(情報記録手段)
3 インターネット(広域ネットワーク回線)
4 管理サーバ(管理用情報端末装置)
4a データベース(第2の記憶装置)
5 ルーラ
6 HDDコンポ(音楽再生装置)
6A 第1HDDコンポ(音楽再生装置)
6B 第2HDDコンポ(音楽再生装置)
6C 第3HDDコンポ(音楽再生装置)
8 表示部(表示手段)
10 スイッチ
11 CD挿入口
13 イメージ切換スイッチ
14 CPU
16 ハードディスク装置(第1の記憶装置)
25 CD再生部
26 ICチップ読取部(情報読取手段)
31 自宅側パソコン(第2の情報端末装置)
32 LAN(地域特定ネットワーク回線)
33 LAN(他の地域特定ネットワーク回線)
Ca ICチップ(チップ型の記録素子)
【技術分野】
【0001】
本願発明は、CD(compact disc)等の音楽記録媒体の購入促進を図るためのサービス提供システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、CD等の音楽記録媒体が普及している。この音楽記録媒体は、通常、CDショップ等の店舗で販売され、ユーザがその音楽記録媒体を購入し、自宅や車等にあるCD再生装置で再生することにより、ユーザはCDに含まれる楽曲を楽しむことができる。一般に、CDには楽曲のディジタルデータのみが記録され、歌詞、アルバムジャケット、ライナーノーツ等は冊子に印刷されてCDと共に提供されている。CDを再生装置に装着して楽曲を再生する場合、ユーザは、CDケースに収納されている歌詞カードやアルバムジャケット等を見ながら楽曲を楽しむことができる。
【0003】
CD再生装置としては、最近では内部に所定の容量のハードディスク装置を備えたものが提案されている(以下、この種のCD再生装置を「HDDコンポ」という)。このHDDコンポでは、CDに記録された楽曲のディジタルデータを一旦ハードディスク装置にリッピングし、そのハードディスク装置から所望の楽曲を再生させることができる。したがって、ユーザは、CDを購入してもそのCDに記録された楽曲のデータをハードディスク装置にリッピングした後は、専らハードディスク装置から楽曲を再生して楽しむことが多くなり、CDを直接再生することが少なくなる傾向がある。
【0004】
また、HDDコンポでは、CDに記録された楽曲のデータをリッピングすることによりその楽曲を容易に楽しむことができるので、ユーザは、レンタルショップや友人から所望のCDを借り受ける傾向になり、CDを購入することが少なくなる。この傾向は、CDメーカにとっては、CDの販売が減少するという不都合を生じ、好ましくない。
【0005】
上記したように、CDを再生する場合、歌詞等のアルバム情報は冊子にしてCDケースに収納されているため、楽曲の再生時にはアルバム情報を容易に閲覧できる。しかしながら、HDDコンポを用いてCDの楽曲の楽しむ場合は、上記のように、CDに記録された楽曲のデータをハードディスク装置にリッピングした後はCDを直接再生することが少なくなり、楽曲の再生時にCDケースが手元にないことが多いので、楽曲の再生は容易である反面、アルバム情報は容易に閲覧できないという不都合がある。
【0006】
そこで、上記のCDメーカにおける不都合とユーザの不都合を解消する方法として、CDを購入したユーザが当該CDの楽曲を再生する際に、CDメーカがネットワークを介してその楽曲の歌詞データやその楽曲を含むCDのアルバムジャケットやライナーノーツのデータを、CD購入の特典として配信する方法が考えられる。
【0007】
具体的には、CDの楽曲をHDDコンポで再生する際に、当該HDDコンポからそのCDを特定する識別情報をCDメーカのサーバに送信し、そのサーバからその識別情報に対応するアルバム情報のデータをHDDコンポに返送し、当該HDDコンポで再生する方法が考えられる。この方法により、ユーザに上記の特典を目的としてCDの購入意欲を喚起することができるので、上記のCDメーカにおける不都合を解消することができる。また、CDを購入したユーザは、当該CD再生時にアルバム情報を容易に閲覧することができるので、上記のユーザにおける不都合も解消することができる。
【0008】
しかしながら、上記の方法において、識別情報が単にCDを特定する情報であると、CD購入者やレンタルショップからCDを借り受けたユーザ等のCD購入者以外の人も上記の特典を享受できることになり、好ましくない。したがって、上記の方法を採用するには、識別情報によって真のCD購入者を識別し、そのCD購入者にだけCD購入の特典を付与する構成が必要になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、ユーザのCD購買意欲を促進するとともに、購入したCDをユーザがHDDコンポで再生する際に容易にアルバム情報を閲覧することができるサービス提供システムを提供することを、その課題とする。
【0010】
【特許文献1】特開2005−286703号公報
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0012】
本願発明の第1の側面によって提供されるサービス提供システムは、購入された可搬型の音楽記録媒体に記録された音楽情報を内蔵の第1の記憶装置に記憶し、その第1の記憶装置から読み出して再生することができる音楽再生装置と、前記音楽記録媒体の購入先に配置された情報端末装置と、販売される多数の音楽記録媒体ごとに各音楽記録媒体に関連した画像情報を記憶する第2の記憶装置を備えた管理用情報端末装置とがネットワーク回線によって相互に接続され、前記音楽再生装置からの要求に応じて前記管理用情報端末装置から前記画像情報を前記音楽再生装置に配信するサービス提供システムであって、前記情報端末装置は、前記音楽記録媒体に付された固有の情報を入力するための入力手段と、前記固有の情報に基づいて、購入された音楽記録媒体を特定する媒体特定情報とその音楽記録媒体の購入者を特定する購入者特定情報とを含む特定情報を生成する情報生成手段と、前記特定情報を前記音楽再生装置と前記管理用情報端末装置とに送信する情報送信制御手段と、前記媒体特定情報を前記音楽記録媒体に設けられたチップ型の記録素子に記録する情報記録手段とを有し、前記音楽再生装置は、前記画像情報を表示可能な表示手段と、前記情報端末装置から送信される特定情報を受信し、その特定情報を前記第1の記憶装置に記憶する第1の情報受信制御手段と、前記記録素子に記録された媒体特定情報を読み取る情報読取手段と、前記媒体特定情報が読み取られた音楽記録媒体から音楽情報を読み出し、前記第1の記憶装置に記憶する情報記憶制御手段と、前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報と、前記情報読取手段で読み取られた媒体特定情報を含む特定情報とを対応付けたテーブルを生成し、前記第1の記憶装置に記憶するテーブル生成手段と、前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報を再生するときに、前記テーブルから当該音楽情報に対応する特定情報を読み出し、その特定情報とともに前記画像情報の要求を前記管理用情報端末装置に送信する画像情報要求手段と、前記要求の応答として前記管理用情報端末装置から送信される画像情報を受信し、その画像情報を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を有し、前記管理用情報端末装置は、前記情報端末装置から送信される前記特定情報を受信し、その特定情報を前記第2の記憶装置に記憶する第2の情報受信制御手段と、前記音楽再生装置から画像情報の要求があると、その要求に含まれる特定情報と前記第2の記憶装置に記憶された特定情報とを照合する照合手段と、前記要求に含まれる特定情報と前記第2の記憶装置に記憶された特定情報とが一致している場合にのみ、その特定情報の媒体特定情報に対応する画像情報を前記第2の記憶装置から読み出し、前記音楽再生装置に送信する画像情報送信制御手段と、を有することを特徴としている(請求項1)。
【0013】
本願発明の第2の側面によって提供されるサービス提供システムは、購入された可搬型の音楽記録媒体に記録された音楽情報を内蔵の第1の記憶装置に記憶し、その第1の記憶装置から読み出して再生することができる音楽再生装置と、前記音楽記録媒体の購入先に配置された第1の情報端末装置と、販売される多数の音楽記録媒体ごとに各音楽記録媒体に関連した画像情報を記憶する第2の記憶装置を備えた管理用情報端末装置と、前記音楽再生装置が接続された地域特定ネットワーク回線と、前記地域特定ネットワーク回線に接続され、当該地域特定ネットワーク回線における通信を管理する可搬型の第2の情報端末装置と、前記地域特定ネットワーク回線、前記第1の情報端末装置および前記管理用情報端末装置が接続された広域ネットワーク回線とを含み、前記音楽再生装置からの要求に応じて前記管理用情報端末装置から当該音楽再生装置に前記画像情報を前記広域ネットワーク回線および前記地域特定ネットワーク回線を介して配信するサービス提供システムであって、前記第1の情報端末装置は、前記音楽記録媒体に付された固有の情報を入力するための入力手段と、前記固有の情報に基づいて、購入された音楽記録媒体を特定する媒体特定情報とその音楽記録媒体の購入者を特定する購入者特定情報とを含む特定情報を生成する情報生成手段と、前記特定情報を前記第2の情報端末装置と前記管理用情報端末装置とに送信する第1の情報送信制御手段と、前記媒体特定情報を前記音楽記録媒体に設けられたチップ型の記録素子に記録する情報記録手段とを有し、前記第2の情報端末装置は、当該第2の情報端末装置が接続されている地域特定ネットワーク回線に自動的に割り当てられる当該地域特定ネットワーク回線を特定する回線特定情報を前記管理用情報端末装置に送信する第2の情報送信制御手段と、前記第1の情報端末装置から送信される特定情報を前記音楽再生装置に転送する特定情報転送手段とを有し、前記音楽再生装置は、前記画像情報を表示可能な表示手段と、前記第2の情報端末装置から転送される特定情報を受信し、その特定情報を前記第1の記憶装置に記憶する第1の情報受信制御手段と、前記記録素子に記録された媒体特定情報を読み取る情報読取手段と、前記媒体特定情報が読み取られた音楽記録媒体から音楽情報を読み出し、前記第1の記憶装置に記憶する音楽情報記憶制御手段と、前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報と、前記情報読取手段で読み取られた媒体特定情報を含む前記特定情報と、前記音楽再生装置が地域特定ネットワーク回線に自動的に割り当てられる当該地域特定ネットワーク回線を特定する回線特定情報とを対応付けた第1のテーブルを生成し、前記第1の記憶装置に記憶する第1のテーブル生成手段と、前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報を再生するときに、前記第1のテーブルから当該音楽情報に対応する特定情報および回線特定情報を読み出し、それらの情報とともに前記画像情報の要求を前記管理用情報端末装置に送信する画像情報要求手段と、前記要求の応答として前記管理用情報端末装置から送信される画像情報を受信し、その画像情報を前記表示手段に表示させる表示制御手段とを有し、前記管理用情報端末装置は、前記第1の情報端末装置から送信される特定情報と前記第2の情報端末装置から送信される回線特定情報とを受信し、両情報を対応付けた第2のテーブルを生成して前記第2の記憶装置に記憶する第2の情報受信制御手段と、前記音楽再生装置から画像情報の要求があると、その要求に含まれる特定情報および回線特定情報と前記第2の記憶装置に記憶された前記第2のテーブルとを照合する照合手段と、前記要求に含まれる特定情報および回線特定情報が前記第2のテーブルに含まれている場合にのみ、その特定情報の媒体特定情報に対応する画像情報を前記第2の記憶装置から読み出し、その回線特定情報を有する地域特定ネットワーク回線に接続された音楽再生装置に送信する画像情報送信制御手段とを有すること特徴としている(請求項2)。
【0014】
本願発明の第2の側面によって提供されるサービス提供システムにおいて、前記回線特定情報は、自動的に変更されるアドレス情報と固定された回線通称名とで構成され、前記第2の情報端末装置は、当該第2の情報端末装置が接続されている地域特定ネットワーク回線のアドレス情報が変更されると、変更後のアドレス情報を検出する検出手段を備え、前記第2の情報送信制御手段は、変更後のアドレス情報が検出される毎に、そのアドレス情報を前記管理用情報端末装置に送信し、前記管理用情報端末装置は、前記第2の情報端末装置からの変更後のアドレス情報を受信する毎に、前記第2の記憶装置に記憶されている第2のテーブルの内容を受信したアドレス情報で更新させるテーブル更新手段を備えるとよい(請求項3)。
【0015】
また、上記のサービス提供システムにおいて、前記広域ネットワーク回線には前記地域特定ネットワーク回線とは異なる他の地域特定ネットワーク回線が接続されているとともに、当該他の地域特定ネットワーク回線には前記音楽再生装置と同一の機能を有する他の音楽再生装置が接続されており、前記第2の情報端末装置は、前記地域特定ネットワーク回線から前記他の地域特定ネットワーク回線に接続先が変更されたとき、前記地域特定ネットワーク回線の回線通称名を前記他の音楽再生装置に送信する回線通称名送信制御手段を備え、前記他の音楽再生装置は、前記第2の情報端末装置の前記他の地域特定ネットワーク回線への接続状態を監視する監視手段と、前記第2の情報端末装置からの回線通称名を受信すると、その回線通称名を一時的な回線通称名として当該他の音楽再生装置に内蔵された第3の記憶装置に登録し、その後に前記第2の情報端末装置が未接続状態になると、前記第3の記憶装置から前記一時的な回線通称名を削除する回線通称名登録制御手段と、前記第2の情報端末装置が前記他の地域特定ネットワーク回線に接続されている状態で前記画像情報を要求する場合は、その要求に含まれる回線通称名を前記一時的な回線通称名に変更する要求内容変更手段とを備えるとよい(請求項4)。
【0016】
また、上記のサービス提供システムにおいて、前記第1の情報端末装置は、前記入力手段から入力される前記音楽記録媒体の購入者の指定する特定回線通称名を前記管理用情報端末装置に送信する第3の情報送信制御手段をさらに備え、前記管理用情報端末は、前記第1の情報端末装置からの特定回線通称名を受信し、前記第2の記憶装置に記憶する第3の情報送信制御手段と、前記音楽再生装置または前記他の音楽再生装置から画像情報の要求があると、その要求に含まれる回線通称名が前記第2の記憶装置に記憶されている特定回線通称名と一致するか否かを判別する判別手段と、前記要求に含まれる回線通称名が前記特定回線通称名と一致している場合、要求のあった音楽再生装置に当該音楽再生情報が接続されている特定地域ネットワーク回線のアドレス情報の送信を要求するアドレス情報要求手段と、前記要求の応答として前記音楽再生情報から送信されるアドレス情報を受信すると、前記第2の記憶装置に記憶されている第2のテーブルの内容を受信したアドレス情報で更新させる第2のテーブル更新手段とをさらに備え、前記音楽再生装置又は前記他の音楽再生装置は、前記管理用端末装置からのアドレス情報の送信要求を受信すると、当該音楽再生装置が接続されている地域特定ネットワーク回線のアドレス情報を前記管理用端末装置に送信する第4の情報送信制御手段をさらに備えるとよい(請求項5)。
【0017】
本願発明のサービス提供システムにおいて、前記媒体特定情報は、前記音楽記録媒体の演奏者、アルバム名、製造者、製造番号の中の少なくとも1つと、購入先名と購入時刻の一方または両方とを組み合わせた情報であるとよい(請求項6)。
【0018】
本願発明のサービス提供システムにおいて、前記画像情報は、前記音楽記録媒体に記録された楽曲の歌詞のデータ、当該音楽記録媒体に添付されるライナーノーツ又はアルバムジャケットのデータの少なくとも1つを含む情報であるとよい(請求項7)。
【発明の効果】
【0019】
第1の側面によって提供されるサービス提供システムによれば、ユーザが可搬型の音楽記録媒体(例えば、音楽CD)を購入すると、音楽記録媒体の購入先の情報端末装置でその音楽記録媒体を特定する媒体特定情報(例えば、演奏者、アルバム名、製造者、製造番号の中の少なくとも1つと、購入先名、購入時刻のいずれか一方または両方とを含む情報)とその音楽記録媒体の購入者を特定する購入者特定情報とを含む特定情報が生成され、その特定情報が管理用情報端末装置とユーザの所有する音楽再生装置とに送信される。また、特定情報が音楽記録媒体に設けられたチップ型の記録素子に記録される。
【0020】
ユーザが、購入した音楽記録媒体に記録された音楽情報を音楽再生装置に内蔵された第1の記憶装置(例えば、ハードディスク装置)にリッピングする際、その音楽情報と当該音楽記録媒体の記録素子に記録された特定情報とが対応付けられたテーブルが作成されて第1の記憶装置に記憶される。その後、ユーザが第1の記憶装置にリッピングされた音楽情報を再生すると、その音楽情報に対応する特定情報が管理用情報端末装置に送信される。
【0021】
管理用情報端末装置では、その特定情報が情報端末装置から送信された特定情報と照合され、一致する特定情報があれば、音楽再生装置から送信された特定情報に対応する音楽記録媒体に関連する画像情報(例えば、歌詞のデータや音楽記録媒体に添付されているアルバムジャケットやライナーノーツ等の情報)が当該音楽再生装置に返送される。そして、音楽再生装置では、返送された画像情報が表示手段に表示される。
【0022】
これにより、音楽記録媒体を購入したユーザがその音楽記録媒体の記録された音楽情報を再生して楽しむときに、手元に音楽記録媒体が無い場合でも、例えば、その楽曲の歌詞や音楽記録媒体に添付されたアルバムジャケットやライナーノーツ等を音楽再生装置の表示部で容易に確認することができる。
【0023】
また、音楽記録媒体を購入すると、その音楽記録媒体を再生するときに画像情報を取得できるという特典が得られるので、ユーザの音楽記録媒体を購入しようとする意欲が向上し、音楽記録媒体の販売促進を図ることができる。
【0024】
第2の側面によって提供されるサービス提供システムによれば、音楽記録媒体の購入先の第1の情報端末装置から当該音楽記録媒体の特定情報が地域特定ネットワーク回線に接続されている第2の情報端末装置に送信され、この第2の情報端末装置から地域特定ネットワーク回線に接続されている音楽再生装置に転送される。また、第2の情報端末装置から当該第2の情報端末装置の接続されている地域特定ネットワーク回線を特定する回線特定情報が管理用情報端末装置に送信され、管理用情報端末装置では、その回線特定情報と第1の情報端末装置から送信される特定情報とを対応付けた第2のテーブルが作成される。
【0025】
ユーザが音楽再生装置内の第1の記憶装置にリッピングされた音楽情報を再生すると、その音楽情報に対応する特定情報および当該音楽再生装置が接続された地域特定ネットワーク回線の回線特定情報とともに、画像情報の要求が管理用情報端末装置に送信される。
【0026】
管理用情報端末装置では、その特定情情報および回線特定情報が第2のテーブルと照合され、一致する特定情報および回線特定情報があれば、音楽再生装置から送信された特定情報に対応する音楽記録媒体に関連する画像情報が当該音楽再生装置に返送される。
【0027】
したがって、第2の側面によって提供されるサービス提供システムにおいても、第1の側面によって提供されるサービス提供システムと同様の効果を奏することができる。さらに、音楽記録媒体の購入者が第2の情報端末装置の接続先を自宅に構築した地域特定ネットワーク回線から、例えば、友人宅に構築されている他の地域特定ネットワーク回線に変更した場合、第2の情報端末装置は、他の地域特定ネットワーク回線の回線特定情報を管理用情報端末装置に送信して当該管理用情報端末装置に登録された第2のテーブルの内容を変更させるので、音楽記録媒体の購入者は他の地域特定ネットワーク回線に接続された音楽再生装置(友人の所有する装置)でも、すなわち、自宅以外の場所でも、購入した音楽記録媒体の音楽情報をリッピングして再生する際に、管理用情報端末装置から画像情報提供のサービスを受けることができる。
【0028】
また、音楽記録媒体の購入者が第2の情報端末装置の接続先を他の地域特定ネットワーク回線から自宅の地域特定ネットワーク回線に戻した場合は、第2の情報端末装置は、自宅の地域特定ネットワーク回線の回線特定情報を管理用情報端末装置に送信して当該管理用情報端末装置に登録された第2のテーブルの内容を元に戻すように変更させるので、友人宅では他の地域特定ネットワーク回線に第2の情報端末装置が接続されていない状態では、音楽再生装置でリッピングした音楽情報を再生しても管理用情報端末装置から画像情報提供のサービスを受けることはできない。
【0029】
したがって、第2の側面によって提供されるサービス提供システムにおいては、地域特定ネットワーク回線に接続されている音楽再生装置は、音楽記録媒体の購入者が第2の情報端末装置を当該地域特定ネットワーク回線に接続しているときにのみ、管理用情報端末装置から画像情報提供のサービスを受けることができ、音楽記録媒体の購入者以外の者はそのサービスを受けることができないので、サービス享受における音楽記録媒体の購入者と非購入者との間の不公平を抑制することができる。
【0030】
また、第1の情報端末装置から管理用情報端末装置に、音楽記録媒体の購入者の指定する特定回線通称名(例えば、音楽記録媒体の購入者の自宅に構築した地域特定ネットワーク回線の回線通称名)を登録する構成では、その特定回線通称名を有する地域特定ネットワーク回線に第2の情報端末装置が接続されていない場合であっても、当該地域特定ネットワーク回線に接続されている音楽再生装置から管理用情報端末装置に送信される回線通称名が当該管理用情報端末装置に登録された特定回線通称名に一致するので、音楽再生装置からアドレス情報を管理用情報端末装置に送信することによって当該管理用情報端末装置に登録されている第2のテーブルの内容を更新することができる。
【0031】
したがって、音楽再生装置は、管理用情報端末装置に登録されている第2のテーブルの内容を当該音楽再生装置が接続されている地域特定ネットワーク回線の回線特定情報を含む内容に更新することによって、管理用情報端末装置から画像情報提供のサービスを受けることができるので、音楽記録媒体の購入者が自己の所有する音楽再生装置で上記のサービスを受ける際の作業性を向上させることができる。
【0032】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0034】
図1は、本願発明に係るサービス提供システムの一例を示す構成図である。
【0035】
このサービス提供システムは、例えばCD(Compact Disk)を販売するCDショップ等に備えられたパーソナルコンピュータ1(以下、単に「パソコン」という。)およびIDライタ2と、パソコン1にインターネット3等のネットワークを介して接続され、CDメーカ側に備えられ、データベース4aを有する管理サーバ4と、インターネット3にルータ5を介して接続されたHDDコンポ6とによって構成されている。
【0036】
このサービス提供システムは、CDを購入したユーザに対してのみ当該CDに関するアルバム情報を管理サーバ4から提供するシステムである。ここで、アルバム情報とは、例えばCDに含まれるトラック(曲)の歌詞のデータ、アルバムジャケットの画像イメージのデータ、トラックの再生時間のデータ等を含む情報をいい、購入したCDのCDケースに収容されている冊子等に印刷されているものと同等の内容のものである。すなわち、CDには、楽曲のディジタルデータのみが記録され、上記アルバム情報は記録されていない。
【0037】
サービス提供システムは、ユーザがCDを購入した場合、購入したことの情報が管理サーバ4に伝達され、購入したCDをユーザが自宅のHDDコンポ6でリッピングされたCDの楽曲を再生すると、管理サーバ4から当該CDに関するアルバム情報が送信され、HDDコンポ6の表示部(後述)の表示画面に表示されるものである。以下、HDDコンポ6の表示部の表示画面にCDのアルバム情報を表示するサービスのことを、「情報表示サービス」ということにする。
【0038】
パソコン1は、図示しないが、CPU、メモリおよびハードディスク装置等を有している。パソコン1は、ユーザが購入したCDに対して固有のユニークIDおよびパスワード(以下、これらを総称するときは「ユニーク情報」という。)を生成し、生成したユニーク情報をインターネット3を介して上記管理サーバ4やHDDコンポ6に送信するためのものである。
【0039】
ここで、ユニークIDとは、購入したCDに対して唯一設定されるIDであり、例えば複数桁を有する英数字からなる。ユニークIDは、当該CDのアーティスト、アルバム名、CDメーカ名およびCDの製作番号等を特定するアルバム番号(予めCDメーカ側で設定されているもの)と、CDが購入されたことを表す購入認証番号とによって構成される。購入認証番号は、例えば店舗(CDショップ)を特定するための店舗番号、CD購入時の時刻等によって定まる数値である。なお、ユニークIDは、アルバム番号のみで構成されてもよい。
【0040】
CDショップの従業員等が例えばCDケース等に二次元バーコード等で記載されているアルバム番号を、パソコン1に接続されたバーコードリーダー(図略)で読み取るとともに、従業員等がパソコン1に購入認証番号を手入力すると、パソコン1では、購入認証番号とアルバム番号とが合成されユニークIDが生成される。なお、購入認証番号は、パソコン1に内蔵されているリアルタイムクロックと、従業員等が予め入力した店舗番号とによって、パソコン1独自で生成されてもよい。
【0041】
パスワードは、このサービス提供システムにおいてCDを購入したユーザを認証するものであり、例えば複数桁の英数字からなる。パスワードは、パソコン1において、ユニークIDが生成されるとき、それに基づいて作成される。なお、パスワードは、ユーザが任意な値を設定するようにしてもよい。
【0042】
パソコン1には、IDライタ2が接続されている。IDライタ2は、ユーザがCDショップ等で購入したCDに対して、上記ユニークIDを書き込むためのものである。すなわち、CDには、図2に示すように、ユニーク情報が書き込まれるICチップCaが予め装着されている。ICチップCaは、CDのラベル表示面(印字面)の一部に、CD製造時等に装着されるものである。
【0043】
IDライタ2は、パソコン1で生成されたユニークIDのデータがパソコン1から送信されると、上記ICチップCaにユニークIDを書き込む。ICチップCaは、一度だけのデータ書き込みが可能であって数度のデータ読み出しが可能なタイプのものである。すなわち、IDライタ2によって、アルバム番号および購入認証番号を含むユニークIDがCDのICチップCaに一旦書き込まれると、ICチップCaへのユニークIDの再度の書き込みは不可となる一方、ICチップCaに書き込まれたユニークIDは、読出機能を有する専用の装置(後述)によって何度でも読み出すことができるようになっている。
【0044】
管理サーバ4は、多数のCD(CDメーカが販売しているCD)の上記したアルバム情報をデータベース4aに保有して管理するとともに、パソコン1やHDDコンポ6から送信されるユニーク情報に基づいて、HDDコンポ6に対して購入されたCDのアルバム情報を提供するものである。より具体的には、管理サーバ4は、ユーザがCDを購入したときにパソコン1から送信されるユニーク情報と、ユーザがハードディスク装置16に記憶された、リッピング後のCDのトラック(曲)を再生するときにHDDコンポ6から送信されるユニーク情報とを照合し、ユニーク情報が一致すれば、そのユニーク情報に該当するCDのアルバム情報をHDDコンポ6に送信する。
【0045】
このように、管理サーバ4において、ユニーク情報が一致することを検出することにより、HDDコンポ6からユニーク情報が送信されることによるアルバム情報の要求が、実際にCDを購入したユーザからの要求であることを証明することになるので、当該CDを購入したユーザに対して、アルバム情報を適切に提供することができる。
【0046】
管理サーバ4は、アルバム情報の一つとして、CDのトラック(曲)ごとに、例えば図3に示す画像イメージのデータと、図4に示す歌詞データテーブルのデータとをデータベース4aに記憶している。画像イメージは、歌詞のデータとそのバックに表される背景画像のデータとが一体的に合成されたものである。画像イメージ内における歌詞のデータは、例えば曲の数フレーズ分が一行で表されている。なお、図3の画像イメージには、歌詞のデータ範囲を規定するためのxy座標が設定されている。
【0047】
歌詞データテーブルは、歌詞の一行分における、再生時間と、画像イメージ中の歌詞のデータ範囲を示す座標位置と、一行分の歌詞のデータの高さとを表すものである。例えば、図4の歌詞データテーブルによると、一行目の歌詞のデータは、画像イメージ上のxy座標位置(5,5)〜(12,5)の範囲にあり、歌詞のデータの高さ(座標)は、「7ドット」であることを示しており、その一行目の歌詞のデータを再生するには、例えば17秒有することを示している。
【0048】
管理サーバ4では、HDDコンポ6にアルバム情報を送信するとき、アルバム情報の一つとして画像イメージと歌詞データテーブルとを送信する。HDDコンポ6では、図3に示す画像イメージのうち、後述するように、一部が抜粋されて、HDDコンポ6の表示部(後述)の表示画面に、切り出された画像イメージが表示される。
【0049】
HDDコンポ6は、CDを再生するための装置であり、図示しないがスピーカが接続されている。HDDコンポ6は、図5に示すように、略直方体形状に形成された本体6aを有しており、本体6aの前面には、電源スイッチ7、各種の動作状態やトラック再生中にその歌詞等を表示するための表示部8、音量の大小を調整するための音量ツマミ9および各種の動作状態を設定するための各種スイッチ10、CDを挿入するためのCD挿入口11、USB端子12等が設けられている。また、本体6aの前面には、表示部8に表示される表示イメージを切り換えるためのイメージ切換スイッチ13(使用形態は後述)が設けられている。
【0050】
CD挿入口11の本体6a内部には、図示しないICチップ読取部26(後述)が設けられている。ICチップ読取部26は、CDに装着されたICチップCaに書き込まれているユニーク情報を読み取るための装置である。ICチップ読取部26では、ユーザがICチップCaが装着されたCDをCD挿入口11から挿入すると、ICチップCaに書き込まれたデータが読み取られるようになっている。なお、ICチップ読取部26は、本体6a前面に設けられていてもよい。
【0051】
図6は、HDDコンポ6の内部構成を示す図である。HDDコンポ6は、図6に示すように、HDDコンポ6の動作を統括するCPU14、各種のデータを格納するメモリ15およびハードディスク装置16、ビデオI/F17、操作入力I/F18、DAC(ディジタル−アナログ変換器)19、音声入力I/F20、読取部I/F21、ネットワークI/F22、およびUSBI/F23等を備えており、それぞれバスライン24で接続されている。
【0052】
ビデオI/F17には、例えば液晶表示画面を有する表示部8が接続され、操作入力I/F18には、電源スイッチ9、各種スイッチ10およびイメージ切換スイッチ13等が接続されている。DAC19には、外部に配置されるスピーカ24が接続され、音声入力I/F20には、CDを再生するためのCD再生部25が接続されている。読取部I/F21には、ICチップ読取部26が接続され、ネットワークI/F22には、外部に配されたルータ5が接続されている。USBI/F23には、USB端子12に外部機器27が接続された場合、その外部機器27が接続される。
【0053】
HDDコンポ6は、CDショップのパソコン1から送信されるユニーク情報を上記ハードディスク装置16に記憶する。HDDコンポ6は、購入したCDがリッピングされるときにCDのICチップCaに書き込まれたユニークIDおよび例えばユーザが入力するパスワードと、パソコン1から送信されたユニーク情報とを照合し、一致した場合に、ユニーク情報が図7に示すトラックテーブルの形でハードディスク装置16に記憶される。すなわち、トラックテーブルには、各トラックのトラック番号、タイトル名(曲名)、各トラックの再生時間、およびアルバム名等が格納され、各トラックに対してユニークIDおよびパスワードがそれぞれ格納される。
【0054】
なお、図7に示すトラックテーブルでは、タイトルごとに同一のユニークIDおよびパスワードが記憶されるが、これは、1トラックのみ再生されることがあり、その場合にユニーク情報を参照することができるようにしたものである。
【0055】
HDDコンポ6は、リッピングされたトラックが再生されるとき、管理サーバ4に対して当該ユニーク情報を送信してアルバム情報の提供を要求する。そして、管理サーバ4からアルバム情報が送信されると、トラックの再生に合わせてアルバム情報を表示部8の表示画面に表示する。このように、トラックが再生されるときに、そのトラックに関係するアルバム情報が同時に表示されることになり、ユーザは、再生されるトラックに関係するアルバム情報を即座に把握することができる。特に、アルバム情報が歌詞のデータである場合、トラックが再生されると同時に歌詞のデータが表示されるので、ユーザは楽曲に合わせて口ずさんだりカラオケの練習をしたりして楽曲を楽しむことができる。
【0056】
次に、本サービス提供システムにおいて、CDが購入される際の各機器の制御動作について、図8を参照して説明する。なお、ユーザの行動やCDの状態等は、厳密にはシステムを構成する機器の制御動作ではないが、図8には、説明の便宜上それらも含めて記載されている。
【0057】
まず、ユーザがCDショップに行き、所望のCDを購入する(S1)。CDショップでは、パソコン1を用いてユニークIDおよびそのユニークIDに対応するパスワードが生成される(S2)。より具体的には、CDショップの従業員等がバーコードリーダー(図略)等を用い、CDケース等に印刷されているアルバム番号が読み取られ、従業員等が店舗情報や購入時刻等をパソコン1に手入力することにより購入認証番号が生成され、これらアルバム番号および購入認証番号に基づいてユニークIDが生成される。また、ユニークIDに基づいてパスワードが生成される。
【0058】
次いで、購入されたCDは、従業員等によってIDライタ2にセットされる(S3)。そして、パソコン1からIDライタ2にユニークIDが転送されると(S4)、パソコン1によって転送されたユニークIDが、IDライタ2によってCDのICチップCa(図2参照)に記憶される(S5)。
【0059】
次いで、ユニーク情報は、パソコン1における従業員等の操作に基づいて、インターネット3を介して管理サーバ4へ送信される(S6)。管理サーバ4では、パソコン1から送信されたユニーク情報が受信され、それらはデータベース4aに記憶される(S7)。これにより、管理サーバ4では、パソコン1から送信されたユニーク情報に基づいて、ユニークIDが記憶されたCDがどの店舗でいつ購入されたかを認識できるようになる。
【0060】
また、ユニーク情報は、パソコン1における従業員等の操作に基づいて、インターネット3を介してCD購入者の自宅等に設置されたHDDコンポ6に送信される(S8)。HDDコンポ6では、パソコン1から送信されたユニーク情報が受信され、ハードディスク装置16に記憶される(S9)。ユニーク情報がパソコン1からHDDコンポ6に送信されるときの方法は、例えばDNS(Domain Name System)や電子メール等による方法が用いられる。
【0061】
このように、ユーザがCDショップで購入したCDのユニーク情報は、CDメーカの管理サーバ4と、CDを購入したユーザの自宅等のHDDコンポ6とで記憶されることになる。
【0062】
なお、ユニーク情報を、パソコン1からHDDコンポ6に伝達する方法としては、例えばユーザ(CD購入者)が携帯電話等を所有しておれば、それを用いて伝達するようにしてもよい。すなわち、図9に示すように、CDショップにおいてユーザが所有する携帯電話等にパソコン1からユニーク情報を転送し(S10)、携帯電話等でそれらを記憶する(S11)。ユーザは、その携帯電話等を自宅等に持ち帰り、それをHDDコンポ6に専用ケーブル(図略)を用いて例えばUSB端子12(図5参照)に接続する。これにより、携帯電話等からHDDコンポ6にユニーク情報が転送され(S12)、それがHDDコンポ6に記憶される(S13)。
【0063】
すなわち、ユニーク情報を、パソコン1からHDDコンポ6に伝達する方法としては、インターネット3を経由してもよいし、ユーザが所有する携帯電話等を用いてもよい。あるいは、携帯電話に代えてポータブルデバイスとしての例えばUSBメモリ等を用いてもよい。
【0064】
次に、HDDコンポ6でのトラック再生時における、HDDコンポ6および管理サーバ4の制御動作を図10に示すシーケンス図を参照して説明する。なお、このシーケンス図に示すCDは、ユーザがCDショップにおいて購入し、ICチップCaにユニークIDが書き込まれたものであるとする。また、HDDコンポ6には、ユニーク情報が既に記憶されているものとする。
【0065】
まず、HDDコンポ6は、ユーザによって購入されたCDがCD挿入口11に挿入されたか否かを判別する(S21)。HDDコンポ6では、当該CDが挿入されたとき(S21:YES)、CDのICチップCaに書き込まれているユニークIDが読み取られる(S22)。この読み取りには、CD挿入口11の本体6a内部に設けられているICチップ読取部26が用いられる。なお、例えばHDDコンポ6の本体6aの前面にICチップ読取部が設けられている場合には、ユーザがそのICチップ読取部にCDを翳すことによってユニークIDが読み取られる。
【0066】
HDDコンポ6では、ICチップ読取部26によってユニークIDが読み取られると、読み取られたユニークIDがハードディスク装置16内に記憶されているユニーク情報(図8のステップS8,S9においてCDショップのパソコン1から送信され、記憶されたもの)と一致するか否かの照合が行われる(S23)。
【0067】
読み取られたユニークIDがハードディスク装置16に記憶されているユニークIDと一致する場合には(S24:YES)、トラックごとにCDのリッピングが行われ(S25)、図7のトラックテーブルに示すように、トラックごとにユニーク情報(ユニークIDとパスワード)が記憶される(S26)。すなわち、ステップS24において、ユニークIDが一致することを判別するのは、トラックテーブルを作成するか否かを決定するためである。
【0068】
一方、読み取られたユニークIDがハードディスク装置16に記憶されているユニークIDと一致しない場合には(S24:NO)、CDのリッピングが行われ(S27)、ユーザによってトラックの再生要求があると、通常の当該トラックの再生が行われる(S28)。この場合、そのCDはユーザが購入したものではないことがわかるので、CDのリッピングのみを行い、後述するようなアルバム情報の要求を行うことはない。
【0069】
次いで、全てのトラックのリッピングが終了したか否かが判別され(S29)、全てのトラックのリッピングが終了した場合(S29:YES)、HDDコンポ6が再生待機状態となり、HDDコンポ6では、ユーザによってトラックの再生要求がされたか否かの判別が行われる(S30)。なお、この判別は、割り込み的に行われるものであり、トラックの再生要求がされなければ、ステップS30の処理が行われ続けるというものではない。
【0070】
HDDコンポ6では、トラックの再生要求がされたと判別された場合(S30:YES)、トラックテーブル(図7参照)に記憶され、再生要求がされたトラックのユニーク情報が読み出される。そして、読み出されたユニーク情報と、再生要求がされたトラックのトラック番号とが、インターネット3を介して管理サーバ4に送信される(S31)。
【0071】
管理サーバ4では、HDDコンポ6から送信されたユニークIDに基づいて、HDDコンポ6側で再生要求のあったトラックを含むCDが特定される(S32)。管理サーバ4のデータベース4aには、上述したように、販売される全てのCDのアルバム情報等の各種情報が記憶されており、HDDコンポ6から送信されたユニークIDによって、再生要求のあったトラックを含むCD、すなわち、ユーザによって購入されたCDが特定されるようになっている。
【0072】
さらに、管理サーバ4では、HDDコンポ6から送信されるトラック番号によって、該当するトラックの画像イメージを含むイメージファイルが特定される(S33)。このイメージファイルに含まれる画像イメージは、歌詞のデータと背景画像のデータとを含むものである。
【0073】
管理サーバ4では、CDとトラックのイメージファイルとが特定されると、アルバム情報がHDDコンポ6に送信される(S34)。アルバム情報としては、まず、画像イメージ(図3参照)と歌詞データテーブル(図4参照)とが、HDDコンポ6に送信される。この場合、CDの全てのトラックの画像イメージが送信されてもよいし、再生しようとしているトラックの画像イメージのみが送信されてもよい。また、歌詞のデータには、トラックが例えば外国の歌である場合、その対訳のデータが含まれてもよい。
【0074】
その後、管理サーバ4では、CDのアルバム情報であるアルバムジャケットの画像データ、ライナーノーツ等の文字データ等がHDDコンポ6に順次送信される。なお、これらのデータの送信される順番は画像イメージの後であれば特に限定されない。また、送信の順番や送信の有無はユーザによって設定されるようにしてもよい。また、アルバムジャケットの画像データやライナーノーツ等の文字データ等は、トラックごとに異なるものではない場合、一度HDDコンポ6に送信すれば、その後は送信しないようにしてもよい。
【0075】
画像イメージがアルバムジャケットやライナーノーツ等より優先されて管理サーバ4からHDDコンポ6に送信されるのは、画像イメージに含まれる歌詞データがトラックの再生と同時に表示されると、アルバムジャケット等に比べ、ユーザが楽曲をより楽しむことができるからである。
【0076】
HDDコンポ6では、トラックが再生されるとともに、管理サーバ4から送信された画像イメージの一部が抜粋されて、図11に示すように、表示部8に表示される(S35)。この場合、HDDコンポ6では、文字の大きさが小さすぎるとユーザが見づらいため、表示部8の表示画面の大きさに対する文字の大きさが考慮されて表示される。例えば、図11によると、表示部8の上半分にトラック名(8a参照)と、当該トラックの再生時間(8b参照)および再生経過時間(8c参照)と、それらを表すゲージ(8d参照)とが表示され、表示部8の下半分に歌詞のデータを含む画像イメージの一部が表示される。なお、歌詞データは、トラックの再生が進行するにしたがって次の画像イメージがスクロールされながら順次表示される。
【0077】
次いで、HDDコンポ6では、歌詞のデータの表示中に、イメージ切替スイッチ13(図5または図11参照)がオン操作されたか否かの判別が行われる(S36)。イメージ切替スイッチ13がオン操作されたと判別された場合(S36:YES)、歌詞カードのデータに代えて、歌詞カード以外のアルバム情報が表示される(S37)。例えばアルバムジャケットの画像データ、ライナーノーツの文字データ等が順次切り替えられて表示される。なお、イメージ切替スイッチ13がオン動作された場合、歌詞カード以外のアルバム情報の一覧がサムネイル表示され、ユーザがそれらの一つを選択できるようにし、選択されたアルバム情報が表示されるようにしてもよい。
【0078】
HDDコンポ6では、全てのトラックの再生が終了したか否かの判別が行われ(S38)、全てのトラックの再生が終了していない場合(S38:NO)、ステップS31に戻り、次のトラックの再生が行われる。次のトラックの再生時には、そのトラックに対応する歌詞のデータが管理サーバ4から送られ、表示部8に表示される。
【0079】
全てのトラックの再生が終了した場合(S38:YES)、トラックに関する歌詞データを含む画像イメージが破棄される(S39)。これは、ハードディスク装置16の容量を考慮した処理である。なお、ハードディスク装置16の容量に余裕があるのであれば、画像イメージを破棄しないでハードディスク装置16に残しておき、次回の再生時に利用されてもよい。
【0080】
本実施形態によれば、ユーザがCDを購入すると、購入したCDに基づいてユニーク情報が生成され、生成されたユニーク情報が管理サーバ4およびHDDコンポ6に送信される。HDDコンポ6では、購入CDに記憶されたユニークIDとパソコン1から送信されたユニークIDが照合され、ユニーク情報が管理サーバ4に送信される。管理サーバ4では、パソコン1から送信されたユニーク情報とHDDコンポ6から送信されたユニーク情報とが照合され、一致すれば、当該CDのアルバム情報が管理サーバ4から送信され、トラックの再生と同時にHDDコンポ6に歌詞等の画像イメージが表示される。これにより、ユーザは、情報表示サービスを享受することができる。
【0081】
このように、ユーザがCDを購入したときのみに生成されるユニーク情報が各機器で照合されることにより、ユーザは情報表示サービスを享受することができるので、情報表示サービスを享受したいと思うユーザは、CDを積極的に購入しようとする。したがって、CDの販売の促進化を図ることができる。
【0082】
また、例えばユーザがCDを購入し、それを他人に貸与した場合、他人のHDDコンポには、CDショップからユニーク情報が送信されないので、他人のHDDコンポで、購入したCDに記憶されるユニークIDを読み取ったとしても、ユニークIDが照合されることがないので、CDの購入者ではない他人は情報表示サービスを享受することができない。
【0083】
また、他人は、パスワードを知らなかったり、偽のパスワードを使用したりした場合、または購入したCD自体がない場合には、HDDコンポにおいてユニーク情報が一致することがないので、情報表示サービスを享受することができない。したがって、CDを購入したユーザとの差別化を図ることができる。
【0084】
ところで、上記した実施形態では、HDDコンポ6が直接、インターネット3に接続され、CDショップのパソコン1からインターネット3を介してHDDコンポ6にユニーク情報を送信する構成について説明したが、現在では、一般家庭内にローカルエリアネットワーク(LAN)が構成され、HDDコンポ6がLANを介してインターネット3に接続される構成となっている場合がある。
【0085】
このような場合には、一般に、図12に示すように、自宅側にもローカルエリアネットワーク32(以下、単に「LAN32」という。)内の通信を管理するパソコン31が設けられ(以下、このパソコン31を「自宅側パソコン31」といい、CDショップ側のパソコン1を「店舗側パソコン1」という。)、CDショップの店舗側パソコン1から送信されるユニーク情報を自宅側パソコン31で受信し、その自宅側パソコン31からLAN32に接続されているHDDコンポ6にユニーク情報を転送する構成が採用される。
【0086】
すなわち、図12に示す構成では、自宅側の構成としてインターネット3にルータ5に接続されたLAN32と、そのLAN32に接続された自宅側パソコン31と、例えば、2台のHDDコンポ(第1HDDコンポ6Aおよび第2HDDコンポ6B)とによって構成されている。なお、図12では、HDDコンポの数を2台としているが、HDDコンポの数は1台でも3台以上でもよい。
【0087】
自宅側パソコン31は、図示しないが、制御動作を統合するCPU、各種データを記憶するメモリおよびハードディスク装置等を有しており、自宅側パソコン31並びに第1および第2HDDコンポ6A,6Bは、例えばDLNA(Digital Living Network Alliance)によって相互に通信が可能とされている。なお、自宅側パソコン31は、例えばCDドライブを備え、CDドライブを用いてCDを再生させることができるものでもよい。
【0088】
上記構成によると、店舗側パソコン1では、ユニーク情報を生成した後、生成されたユニーク情報がインターネット3、ルータ5およびLAN32を介して自宅側パソコン31に送信される(すなわち、図8のステップS8,S9に示したユニーク情報の送信先が、HDDコンポに代えて自宅側パソコンになる。)。この場合、例えばDNS(Domain Name System)を用いてユニーク情報を自宅側パソコン31に送信するようにしてもよく、電子メール等にユニーク情報を添付して送信するようにしてもよい。
【0089】
自宅側パソコン31では、店舗側パソコン1から送信されたユニーク情報がハードディスク装置(図略)に記憶される。そして、自宅側パソコン31では、LAN32上に接続されたHDDコンポ(図12では、第1HDDコンポ6Aおよび第2HDDコンポ6B)に対してユニーク情報が転送される。
【0090】
この場合、HDDコンポによっては、例えば表示部そのものがなく、CDのアルバム情報を表示させることはできないものも存在する。そのようなCDのアルバム情報を表示させることができないHDDコンポでは、情報表示サービスを享受できない。したがって、自宅側パソコン31では、そのような事情を考慮して以下に示すような処理を行い、情報表示サービスを享受できるHDDコンポのみにユニーク情報を転送するようにしている。
【0091】
図13は、自宅側パソコン31がLAN32上にある第1HDDコンポ6Aと第2HDDコンポ6Bとにユニーク情報を転送するときの制御動作を示すシーケンス図である。以下では、第1HDDコンポ6Aは情報表示サービスを享受できる一方、第2HDDコンポ6Bは情報表示サービスを享受できないものとして説明する。
【0092】
自宅側パソコン31は、店舗側パソコン1から購入したCDのユニーク情報を既に受信し、ハードディスク装置(図略)に記憶しているとする(S41)。自宅側パソコン31では、LAN32内に存在する機器であるHDDコンポが検出される(S42)。この検出には、例えばUPnP(Universal Plug and Play)といったネットワークプロトコルが用いられて行われる。
【0093】
自宅側パソコン31は、LAN32内に第1HDDコンポ6Aと第2HDDコンポ6Bとが存在していると検出した場合、各HDDコンポ6A,6Bに対して情報表示サービスを享受できるか否かをそれぞれ問い合わせる(S43)。
【0094】
第1HDDコンポ6Aでは、自宅側パソコン31からの問い合わせに対して情報表示サービスを享受できることの返答が行われる(S44)。一方、第2HDDコンポ6Bでは、自宅側パソコン31からの問い合わせに対して情報表示サービスを享受できないことの返答が行われる(S45)。この場合、自宅側パソコン31は、第2HDDコンポ6Bからの返答が所定時間経過してもない場合に、第2HDDコンポ6Bが情報表示サービスを享受できない機器であると認識するようにしてもよい。
【0095】
自宅側パソコン31は、上記返答結果に基づいて、第1HDDコンポ6Aのみが情報表示サービスを享受できるため、第1HDDコンポ6Aに対して、ハードディスク装置(図略)に記憶されているユニーク情報を読み出してそれを転送する(S46)。ユニーク情報が転送された第1HDDコンポ6Aは、ハードディスク装置16にユニーク情報を記憶する(S47)。この場合、ユニークIDとパスワードとは、関連付けて記憶される。
【0096】
これにより、第1HDDコンポ6Aは、情報表示サービスを享受できる準備が整うことになる。すなわち、購入されたCDがリッピングされ、再生されると、管理サーバ4から送信される画像イメージ等を表示部8に表示させることができる。一方、自宅側パソコン31は、自宅側パソコン31からの問い合わせに対して情報表示サービスを享受できないことの返答を行った第2HDDコンポ6Bに対しては、ユニーク情報を送信することはない。したがって、第2HDDコンポ6Bは、情報表示サービスを享受することはできない。
【0097】
上記のように、CD購入者の家庭内にLAN32が設けられ、そのLAN32に第1HDDコンポ6Aや第2HDDコンポ6B等が接続される構成でも、店舗側パソコン1から送信されるユニーク情報を自宅側パソコン31を経由して第1HDDコンポ6Aおよび第2HDDコンポ6Bが受信することができるので、図1に示す構成(第1の実施形態)と同様の効果を奏することができる。
【0098】
また、図12に示す構成では、自宅側パソコン31によって情報表示サービスを享受できるHDDコンポにだけユニーク情報が転送されるので、店舗側パソコン1からのユニーク情報が不必要にCD購入者の家庭内のHDDコンポに送信されることもない。
【0099】
ところで、上記したサービス提供システムでは、自宅側パソコン31がノートパソコンのような可搬型のパソコンの場合、図15に示すように、CD購入者が自宅側パソコン31を自宅のLAN32から外し、他のLAN33(例えば他人宅に構築されたLAN)に接続してそのLAN33に接続されているHDDコンポで購入したCDの楽曲を楽しむ場合が考えられる。なお、図15では、管理サーバ4等の記載を省略している。
【0100】
自宅側パソコン31は、新たにLANに接続されると、初期動作としてそのLANに接続されているHDDコンポを検出し、そのHDDコンポにユニーク情報を送信するので、LAN32からLAN33に接続が切り換えられると、図13に示したように、当該LAN33内に接続された第3HDDコンポ6C(情報表示サービスを享受可能とする。)を検出し、その第3HDDコンポ6Cに対してユニーク情報を転送する。そして、その第3HDDコンポ6Cで、購入したCDをリッピングすると、第3HDDコンポ6Cは、管理サーバ4にアルバム情報の要求を行うので、CD購入者は自宅側パソコン31を友人宅のLAN33に移動させることにより、友人宅においても第3HDDコンポ6Cを用いて情報表示サービスを享受することができる。
【0101】
しかしかながら、その後、CD購入者が自宅側パソコン31を自宅に持ち帰り、LAN32に戻した場合、友人宅には第3HDDコンポ6Cが情報表示サービスを享受できる状態で残ることになる。すなわち、CD購入者ではない友人又は第三者が第3HDDコンポ6Cを用いてCDの楽曲とともに情報表示サービスを享受できることになる。
【0102】
このことは、正規に購入したCDのユニーク情報を記憶した自宅側パソコン31を、他のLAN33やさらに他のLAN34(図5(c)参照)に接続していくと、他のLAN33や他のLAN34に接続された第3および第4HDDコンポ6C,6Dに、ユニーク情報が記憶されていくことになり、情報表示サービスを享受することのできるHDDコンポが際限なく増えることを意味する。
【0103】
CD製造者若しくはCD販売者は、ユーザのCDの購買意欲を向上させるために、CD購入の特典として情報表示サービスを提供するのであるから、上記のような構成によって、正規にCDを購入していない者が特典を享受できる環境が増大するのは、CD製造者若しくはCD販売者にとって好ましくなく、ユーザにとっても、特典享受において特典CDを購入した者と購入していない者とに不公平が生じることから好ましくない。
【0104】
そこで、以下に示すサービス提供システムでは、自宅側パソコン31にLAN上で接続されているHDDコンポのみに情報表示サービスを享受することのできるようにし、CD購入ユーザの優位性を維持するようにしている。すなわち、情報表示サービスを享受することのできるHDDコンポは、LAN上に自宅側パソコン31(CDを実際に購入したユーザの所有するパソコン)が接続されている場合に限られるようにしている。
【0105】
通常、LANが構築される場合、例えばISP(Internet Services Provider)によって当該LAN固有のグローバルIPアドレスが提供される。LANでは、提供される1つのグローバルIPアドレスに対応して1つのホスト名が設定される。ところが、グローバルIPアドレスは、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)等によって変更されることがある。
【0106】
以下に示すサービス提供システムでは、グローバルIPアドレスが変更されても固有のホスト名が維持される、例えばダイナミックDNS(Domain Name System)といったシステム(以下、「ホスト名保持システム」という。)を採用している。
【0107】
すなわち、ホスト名保持システムでは、図16に示すように、例えば管理サーバ4においてグローバルIPアドレスとホスト名とが対応してホスト名対応テーブルの形で記憶されている。図16(a)の例では、LAN32に対して、グローバルIPアドレス「11.○○.○○」とホスト名「abc」とが対応して記憶されている。
【0108】
ここで、グローバルIPアドレスに変更があると、ホスト名対応テーブルが更新され、変更されたグローバルIPアドレスとホスト名とが対応して記憶される。例えば、グローバルIPアドレスが「11.○○.○○」から「22.○○.○○」に変更されると(図16(b)参照)、変更されたグローバルIPアドレス「22.○○.○○」とホスト名「abc」とが対応して記憶される。なお、LAN上の機器から管理サーバ4にデータが送信されるとき、グローバルIPアドレスは、管理サーバ4で検出されるものとする。
【0109】
また、以下の説明では、ホスト名保持システムは、管理サーバ4側で準備し、LAN側にホスト名保持システムによるサービスを提供するものとする。また、ホスト名保持システムは、管理サーバ4が提供することに代えて、ISPによって提供されてもよい。
【0110】
図17は、ホスト名保持システムが採用されるときの自宅側パソコン31および管理サーバ4の初期設定動作を示すシーケンス図である。この場合、自宅側パソコン31は、LAN32に接続されており、未だユニーク情報を取得していない状態とする。
【0111】
まず、自宅側パソコン31では、自宅のLAN32に接続されると(S51)、LAN32上に他の機器が存在するか否かが検出される(S52)。例えば他の機器として第1HDDコンポ6Aが存在する場合(S52:YES)、既に第1HDDコンポ6Aでホスト名が登録済みであるか否かを第1HDDコンポ6Aに問い合わせる(S53)。
【0112】
ホスト名保持システムでは、上記したように、構築されたLANごとに一つのホスト名が決められており、ホスト名は、LAN内に接続されたいずれかの機器(本実施形態では自宅側パソコン31または第1HDDコンポ6A)もしくは全ての機器が登録するようになっている。
【0113】
第1HDDコンポ6Aでは、ホスト名が登録されている場合、自宅側パソコン31の問い合わせに対する返答として、ホスト名のデータが自宅側パソコン31に転送される。自宅側パソコン31では、転送されたホスト名のデータがハードディスク装置16に記憶され、これにより、ホスト名が取得される(S54)。
【0114】
一方、ステップS52において、LAN32上に他の機器が存在しない場合、自宅側パソコン31でホスト名が設定される(S55)。すなわち、ユーザが任意のホスト名を決定し、これを自宅側パソコン31に入力することにより、ホスト名が設定される。
【0115】
次いで、自宅側パソコン31は、管理サーバ4に対して設定されたホスト名を管理サーバ4において登録するよう要求する(S56)。この場合、自宅側パソコン31は、接続されているLAN32のグローバルIPアドレスをホスト名とともに通知する。なお、直接グローバルIPアドレスを通知せず、管理サーバ4において送信元のグローバルIPアドレスを検出することにより、グローバルIPアドレスを認識するようにしてもよい。
【0116】
管理サーバ4では、グローバルIPアドレスに基づいて、ホスト名の登録要求を通知してきた自宅側パソコン31が接続されたLAN32が認識される。そして、自宅側パソコン31からのホスト名登録要求に対して、要求されたホスト名と同じ名前のホスト名が別のグローバルIPアドレスとともに既に登録済みであるか否かが照合される(S57)。
【0117】
ステップS57において自宅側パソコン31から登録要求されてきたホスト名が既に登録されているホスト名と重複している場合(S57:NO)、管理サーバ4は、自宅側パソコン31に異なる名前のホスト名を設定するよう通知する(S58)。自宅側パソコン31では、その通知に応じて異なる名前のホスト名をユーザが再度設定し(S59)、これに基づいて再度登録要求が行われる(S56)。
【0118】
一方、ステップS57において自宅側パソコン31から登録要求されたホスト名が重複していない場合(S57:NO)、すなわち、新規のホスト名として登録可能な場合、管理サーバ4は、新規なホスト名をグローバルIPアドレスとともに登録する(S60)。例えば、図16に示したように、LAN32に対して、グローバルIPアドレス「11.○○.○○」とホスト名「abc」とが対応してホスト名対応テーブルの形で登録される。このように、管理サーバ4では、ホスト名が重複していないことが検出され、LANごとに固有のホスト名が登録される。
【0119】
次いで、管理サーバ4は、自宅側パソコン31に、グローバルIPアドレスに変更があった場合に管理サーバ4側にそのことを通知する処理を行うアプリケーションソフトウェア(以下、「変更通知ソフト」という。)を送信する(S61)。この変更通知ソフトは、例えば「Dice」といったフリーソフトウェアでよい。なお、この変更通知ソフトは、予め工場出荷時等に自宅側パソコン31に搭載されていてもよく、ユーザが所定のサイトからインターネット3を介してダウンロードしてもよい。
【0120】
ここで、例えばDHCP等によって自宅側パソコン31においてグローバルIPアドレスに変更が生じた場合(S62:YES)、自宅側パソコン31では、変更通知ソフトによって、グローバルIPアドレスに変更が生じたことが管理サーバ4に通知される(S63)。
【0121】
管理サーバ4では、自宅側パソコン31からグローバルIPアドレスに変更が生じたことの通知を受け取ると、図16に示したホスト名対応テーブルを更新する(S64)。すなわち、ホスト名は維持したままで、変更のあったグローバルIPアドレスを書き換える。例えば、LAN32のグローバルIPアドレスが「11.○○.○○」から「22.○○.○○」に変更になった場合、管理サーバ4では、グローバルIPアドレス「22.○○.○○」とホスト名「abc」とが関連付けて新たに記憶される(図16(b)参照)。
【0122】
このように、自宅側パソコン31では、変更通知ソフトが常駐されるので、LAN32においてグローバルIPアドレスの変更が生じると、それが管理サーバ4に通知され、管理サーバ4においてホスト名対応テーブルが更新される。
【0123】
なお、図17に示す自宅側パソコン31の制御動作は、LAN32上に存在する第1HDDコンポ6Aによって行われてもよい。
【0124】
次に、自宅側パソコン31での初期設定動作が終了した後、CDが購入される際の各機器の制御動作(図8に示すシーケンス図に対応)について、図18に示すシーケンス図を参照して説明する。
【0125】
ユーザがCDを購入する際の各機器の制御動作は、図8に示したシーケンス図による制御動作とほぼ同様である。主として異なる点について説明すると、CDショップの店舗側パソコン1では、ユニーク情報を管理サーバ4に送信するとき、ステップS6Aに示すように、自宅側パソコン31が接続されているLAN32のホスト名のデータを、ユニーク情報とともに送信する。この場合、自宅側パソコン31が接続されているLAN32のホスト名は、ユーザが事前に知っており、従業員等を通じて店舗側パソコン1に入力してもらう必要がある。
【0126】
管理サーバ4では、ステップS7Aにおいて、店舗側パソコン1から送信された、ユニーク情報とホスト名とを対応させて記憶する。例えば、管理サーバ4では、図18に示すように、ユニークID「Oxdfe13ad」と、パスワード「Offcfcf」と、ホスト名「abc」とが対応付けられてホスト名対応テーブルの形で記憶される。なお、図18に示すホスト名対応テーブルは、図16に示したホスト名対応テーブルに、さらにユニークIDとパスワードとが追加されたものである。
【0127】
なお、図18では、ステップS8Aにおいて店舗側パソコン1からユニーク情報を送信する送信先が自宅側パソコン31となっており(図8ではHDDコンポ)、自宅側パソコン31で店舗側パソコン1から送信されたユニーク情報が記憶される(S9A)。
【0128】
図19は、ホスト名保持システムが採用される場合の、トラック再生時における第1HDDコンポ6Aと管理サーバ4との制御動作を示すシーケンス図である。
【0129】
なお、この制御動作では、自宅側パソコン31は、第1HDDコンポ6Aとともに、LAN32上に接続されている状態とする。また、第1HDDコンポ6Aには、自宅側パソコン31から転送されたユニーク情報が記憶されているとし、LAN32のホスト名も登録されているとする。図19に示す制御動作は、図10のシーケンス図に示した制御動作を一部変形させたものであり、以下では、主として異なる点を説明する。
【0130】
ユーザが購入したCDを第1HDDコンポ6Aに挿入すると、第1HDDコンポ6Aでリッピングが行われるが、このCD挿入からリッピング動作に関する制御は、図10と同様である(図10のS21〜28参照)。
【0131】
CDのリッピング動作が完了し、図19のステップS71においてトラック再生の操作があると判別されれば(S71:YES)、第1HDDコンポ6Aでは、管理サーバ4に対して、ユニーク情報、トラック番号およびホスト名が送信される(S72)。
【0132】
管理サーバ4では、第1HDDコンポ6Aからユニーク情報、トラック番号およびホスト名が送信されると、送信元のグローバルIPアドレス(LAN32のグローバルIPアドレス)および送信されたホスト名の組み合わせが、予め管理サーバ4側で登録されているグローバルIPアドレスおよびホスト名の組み合わせ(図16参照)と一致しているか否かが照合される(S73)。
【0133】
この場合、第1HDDコンポ6Aは、LAN32に接続されることによりLAN32固有のホスト名を有しており、図17のステップS60に示したように、ホスト名は、グローバルIPアドレスととともに、管理サーバ4に登録されているため、エラーが生じることはない。
【0134】
ところが、後述するように、HDDコンポによっては、記憶されているグローバルIPアドレスおよびホスト名の組み合わせが、管理サーバ4に登録されているグローバルIPアドレスおよびホスト名の組み合わせと異なることがあり、このような場合には、管理サーバ4でエラーと判別し、当該HDDコンポには情報表示サービスを提供しない。
【0135】
ステップS73における照合の結果、グローバルIPアドレスおよびホスト名の組み合わせが管理サーバ4に登録されているものと一致する場合、ユニーク情報およびホスト名の組み合わせが、予め管理サーバ4で登録されているユニーク情報およびホスト名の組み合わせ(図18のホスト名対応テーブル参照)と一致しているかが照合される(S74)。この場合、管理サーバ4には、図18のステップS6A,S7Aおよびホスト名対応テーブルに示したように、ユニーク情報とホスト名とは関連付けて登録されているので、エラーが生じることはない。
【0136】
ところが、店舗側パソコン1から管理サーバ4に送信されたホスト名(図18のステップS6A参照)と異なるホスト名のLANに接続されたHDDコンポから、アルバム情報が管理サーバ4に要求されることがあるが、このような場合は、管理サーバ4でエラーと判別し、当該HDDコンポには情報表示サービスを提供しない。
【0137】
ステップS74における照合の結果、ユニーク情報およびホスト名の組み合わせが管理サーバ4に登録されているものと一致している場合、第1HDDコンポ6Aから送信されたユニークIDに基づいてCDが特定され(S75)、トラック番号によって、該当するトラックの画像イメージを含むイメージファイルが特定され(S76)、アルバム情報としてトラックの歌詞のデータと画像データとを含む画像イメージが第1HDDコンポ6Aに送信される(S77)。
【0138】
これにより、第1HDDコンポ6Aでは、トラックが再生されるとき、歌詞データを含む画像イメージも表示部8に同時に表示される(S78)。したがって、情報表示サービスを享受することができる。
【0139】
このように、ホスト名保持システムが用いられ、グローバルIPアドレスおよびホスト名の組み合わせが管理サーバ4に登録されているものと照合されることにより、トラック再生時の情報表示サービスの提供の可否が決定される。
【0140】
次に、図20に示すように、自宅側パソコン31が、LAN32に接続された状態(図20(a)参照)から例えば友人宅のLAN33に接続された状態(図20(b)参照)に移行した場合の、各機器の制御動作を、図21に示すシーケンス図を参照して説明する。なお、図20では、インターネット3等が省略されている。
【0141】
自宅側パソコン31は、図20(a)のLAN32に接続された状態で、第1HDDコンポ6Aにユニーク情報を転送しており、第1HDDコンポ6AにおいてCDを購入したユーザが情報表示サービスを享受できているとする。この場合、LAN32のグローバルIPアドレスは例えば「11.○○.○○」、ホスト名は「abc」とする。一方、LAN33に接続されている第3HDDコンポ6Cには、店舗側パソコン1からユニーク情報は送信されていないものとし、LAN33のグローバルIPアドレスは例えば「22.○○.○○」、ホスト名は「def」とする。
【0142】
自宅側パソコン31が、この図20(a)に示すLAN32に接続された状態から、図20(b)に示すLAN33に接続された状態に移行されたとすると、自宅側パソコン31では、LAN32から他のLAN33に接続が変更されたことから、グローバルIPアドレスが変更になったことが変更通知ソフトによって検出される(S81)。自宅側パソコン31では、グローバルIPアドレスが変更になったことが管理サーバ4に通知される(S82)。
【0143】
管理サーバ4では、自宅側パソコン31からの通知に基づいて、ホスト名対応テーブルが更新される(S83)。すなわち、グローバルIPアドレスのみが変更され、ホスト名は保持される。具体的には、本来、自宅側パソコン31のグローバルIPアドレスが「11.○○.○○」であったが、自宅側パソコン31がLAN33に接続されたことにより例えばLAN33のグローバルIPアドレス「22.○○.○○」に変更される。すなわち、管理サーバ4では、グローバルIPアドレスとして「22.○○.○○」が記憶され、ホスト名は、当初の「abc」がそのまま記憶される。
【0144】
次いで、自宅側パソコン31では、LAN33に接続されている他の機器を検出する(S84)。図20(b)の構成によると、LAN33のホスト名「def」が記憶されている第3HDDコンポ6Cが検出される。
【0145】
自宅側パソコン31では、ハードディスク装置16に記憶されているLAN32のホスト名「abc」が第3HDDコンポ6Cに記憶されているホスト名「def」と異なるので、第3HDDコンポ6Cに対してホスト名「abc」のデータを転送する(S85)。第3HDDコンポ6Cでは、既にホスト名「def」が設定されているため、このホスト名とは別に、一時的なテンポラリホスト名として「abc」が記憶される(S86)。すなわち、テンポラリホスト名は、自宅側パソコン31がLAN33に接続されている場合のみ、第3HDDコンポ6Cで用いられるものである。
【0146】
第3HDDコンポ6Cおよび自宅側パソコン31では、第3HDDコンポ6Cにおいてテンポラリホスト名が記憶されたことをトリガにして、定期的な通信が開始される(S87)。この定期通信は、自宅側パソコン31がLAN33に接続されているか否かを第3HDDコンポ6C側で確認するために行われるものである。
【0147】
すなわち、本来、第3HDDコンポ6Cでは、LAN33に接続されているために、ホスト名「def」を使用するはずであるが、自宅側パソコン31がLAN33に接続されたために一時的なテンポラリホスト名「abc」が使用される。そして、自宅側パソコン31がLAN33に接続されなくなると、本来のLAN33のホスト名「def」に戻す必要があるからでる。
【0148】
第3HDDコンポ6Cと自宅側パソコン31との間で定期通信が行われ、両者の通信が確立しているとき、第3HDDコンポ6Cにおいて、購入されたCDがリッピングされ(S88)、トラック再生の要求がなされると(S89:YES)、ユニーク情報、トラック番号、およびテンポラリホスト名が管理サーバ4に送信される(S90)。このように、第3HDDコンポ6Cでは、LAN33の構築時に登録されたホスト名ではなく、自宅側パソコン31から転送されたテンポラリホスト名が管理サーバ4に送信される。
【0149】
管理サーバ4では、第3HDDコンポ6Cから送信されたテンポラリホスト名およびグローバルIPアドレスの組み合わせが、ホスト名対応テーブルに登録されているグローバルIPアドレスおよびホスト名の組み合わせと一致しているか否かが照合される(S91)。
【0150】
この場合、管理サーバ4は、図21のステップS83において自宅側パソコン31からグローバルIPアドレスの変更通知を受信し、ホスト名対応テーブルが更新されているので、第3HDDコンポ6Cからテンポラリホスト名が送信されると、グローバルIPアドレスおよびホスト名の組み合わせは一致すると判別される。
【0151】
続いて、管理サーバ4では、ユニークIDおよびテンポラリホスト名の組み合わせが登録されているものと一致するか否かが照合される(S92)。図18のステップS6Aに示したように、店舗側パソコン1から管理サーバ4に対して購入CDのユニーク情報が送信され、管理サーバ4で記憶されているので、ユニークIDおよびテンポラリホスト名の組み合わせは一致すると判別される。
【0152】
これにより、管理サーバ4では、ユニークIDに基づいてCDが特定され(S93)、トラックの歌詞データを含むイメージファイルが特定され(S94)、第3HDDコンポ6Cに対し、トラックのアルバム情報が送信される(S95)。第3HDDコンポ6Cでは、アルバム情報が送信されることにより、画像イメージが表示される(S96)。すなわち、管理サーバ4は、第3HDDコンポ6Cに対して情報表示サービスを提供する。
【0153】
図20(b)に示す状態では、自宅側パソコン31がLAN33に接続されているが、第3HDDコンポ6Cでは、テンポラリホスト名によってアルバム情報を要求することになるので、第3HDDコンポ6Cは、情報表示サービスを適切に享受することができる。なお、第3HDDコンポ6Cでは、画像イメージが表示された後は、アルバム情報は消去される。
【0154】
その後、第3HDDコンポ6Cでは、自宅側パソコン31との定期通信において自宅側パソコン31からの返答がないと判別された場合(S97:NO)、自宅側パソコン31がLAN33から外されて接続されなくなったと想定して、自宅側パソコン31から転送され記憶されていたテンポラリホスト名「abc」のデータが消去される(S98)。これにより、第3HDDコンポ6Cでは、テンポラリホスト名「abc」によってアルバム情報が提供されることがなくなる。
【0155】
このように、自宅側パソコン31がLAN32からLAN33に移動されると、自宅側パソコン31に記憶されていたホスト名が第3HDDコンポ6Cにテンポラリホスト名として記憶され、第3HDDコンポ6Cでは、このテンポラリホスト名に基づいて管理サーバ4から情報表示サービスが提供される。また、自宅側パソコン31がLAN33から外されると、第3HDDコンポ6Cには、管理サーバ4からの情報表示サービスの提供がされなくなる。すなわち、自宅側パソコン31がLAN33に接続されているときのみ、第3HDDコンポ6Cは、情報表示サービスを享受することができる。
【0156】
ここで、図20(b)に示すように、自宅側パソコン31が外されたLAN32には、第1HDDコンポ6Aが接続されており、この第1HDDコンポ6Aからアルバム情報を要求される場合を考える。
【0157】
この場合、第1HDDコンポ6Aでは、図22に示すように、トラックの再生要求が行われると(S101:YES)、管理サーバ4にユニーク情報、トラック番号、およびホスト名が送信される(S102)。
【0158】
管理サーバ4では、第1HDDコンポ6Aから送信されたホスト名およびグローバルIPアドレスの組み合わせが、ホスト名対応テーブルに登録されているものと一致しているか否かが照合される(S103)。
【0159】
ところが、この場合、管理サーバ4は、図21のステップS83において自宅側パソコン31からグローバルIPアドレスの変更通知を受信し、ホスト名対応テーブルを更新しているので、第1HDDコンポ6Aから送信されたホスト名およびグローバルIPアドレスの組み合わせと一致せず(S104)、第1HDDコンポ6Aに対してエラーを通知する(S105)。
【0160】
第1HDDコンポ6Aでは、管理サーバ4のエラー通知が受信されると、アルバム情報が提供されないことが認識でき、画像イメージが表示部8に表示されずに、トラックの再生のみが行われる(S106)。
【0161】
また、図20(c)に示すように、自宅側パソコン31をLAN33から再度LAN32に接続し直し、さらに第3HDDコンポ6Cからのアルバム情報の要求があった場合を考える。この場合、第3HDDコンポ6Cでは、テンポラリホスト名が消去されるので、本来のホスト名「def」に戻ることになる。そのため、店舗用パソコン1から管理サーバ4に送信されたホスト名「abc」とは異なることになる。
【0162】
したがって、自宅側パソコン31が接続されなくなったLAN33上に接続されている第3HDDコンポ6Cから、アルバム情報が要求されても、自宅側パソコン31が接続されていないときのLAN32上の第1HDDコンポ6Aと同様に、情報表示サービスが提供されることはない。そのため、自宅側パソコン31がLAN上で接続されていないHDDコンポは、情報表示サービスを享受できず、自宅側パソコン31が複数のLANに接続していくことにより、情報表示サービスを享受することのできるHDDコンポが際限なく増大するといった不都合を防止することができる。したがって、CD購入の特典として情報表示サービスを提供するCD製造者若しくはCD販売者にとって好ましいものとなり、CDを購入した者と購入していない者とに不公平が生じることがない。
【0163】
ここで、上記したように、自宅側パソコン31がLAN33(他人宅のLAN)に接続された状態において(図20(b)の状態参照)、以前自宅側パソコン31が接続されていたLAN32上の第1HDDコンポ6Aからアルバム情報の要求がされる場合がある。このような場合、第1HDDコンポ6Aは、もともとCDを購入したユーザの所有であるので、そのような第1HDDコンポ6Aからのアルバム情報の要求を無効にするのは、CDを購入したユーザにとって酷であり望ましくない。そのため、図20(b)に示した状態で、第1HDDコンポ6Aからアルバム情報の要求があった場合には、その要求を有効にするようにしてもよい。
【0164】
図23は、図20(b)に示した状態で、第1HDDコンポ6Aからアルバム情報の要求があった場合の、第1HDDコンポ6Aおよび管理サーバ4の制御動作を示すシーケンス図である。なお、第1HDDコンポ6Aは、ユニーク情報を店舗側パソコン1から受信しているものとする。
【0165】
ここで、管理サーバ4では、図18に示すステップS6Aの店舗側パソコン1からホスト名(ユーザが設定したもの)が送信されることから、このホスト名をオリジナルのホスト名(以下、「オリジナルホスト名」という。)として認識される。
【0166】
第1HDDコンポ6Aでは、図23に示すように、トラック再生の操作がされると(S111:YES)、管理サーバ4にユニーク情報、トラック番号、およびホスト名が送信される(S112)。管理サーバ4では、ホスト名およびグローバルIPアドレスの組み合わせが登録されているものと照合される(S113)。
【0167】
この場合、管理サーバ4では、第1HDDコンポ6Aから送信されたホスト名がオリジナルホスト名であるか否かが判別される(S114)。例えば第1HDDコンポ6Aが接続されているLAN32とは異なるLANに接続されている他のHDDコンポから送信されたホスト名は、オリジナルホスト名ではないので(S114:NO)、他のHDDコンポに対してエラー通知がされる(S115)。第1HDDコンポ6Aから送信されたホスト名はオリジナルホスト名であるので(S114:YES)、管理サーバ4では、第1HDDコンポ6Aに対してグローバルIPアドレスを強制的に送信させる命令が送信される(S116)。
【0168】
第1HDDコンポ6Aでは、LAN32のグローバルIPアドレスが管理サーバ4に対して送信される(S117)。これにより、管理サーバ4では、ホスト名対応テーブルが更新される(S118)。そして、ステップS119において、再度、ホスト名およびグローバルIPアドレスの組み合わせが登録されているものと照合され、この場合、組み合わせは一致するので、アルバム情報が第1HDDコンポ6Aに送信される(S120)。したがって、第1HDDコンポ6Aでは、画像イメージが表示されながらトラックが再生される(S121)。
【0169】
このように、もともとCDを購入したユーザが所有する第1HDDコンポ6Aからアルバム情報の要求がされる場合には、自宅側パソコン31がLAN33に接続されているときであっても、第1HDDコンポ6Aからのアルバム情報の要求を有効にしてもよい。
【0170】
さらに、自宅側パソコン31がLAN33に接続された状態において(図20(b)の状態参照)、上記したように、第1HDDコンポ6Aにアルバム情報の提供がされているときに、LAN33に接続されている第3HDDコンポ6Cからアルバム情報の要求がされる場合がある。すなわち、第1HDDコンポ6Aと第3HDDコンポ6Cとのアルバム情報の要求が前後して行われる場合が考えられる。
【0171】
このような場合には、オリジナルホスト名を有する第1HDDコンポ6Aが優先されるようにしてもよい。すなわち、第3HDDコンポ6Cでは、図24に示すように、トラック再生の操作がなされると(S131:YES)、管理サーバ4にユニーク情報、トラック番号、およびテンポラリホスト名が送信される(S132)。管理サーバ4では、直前に(例えば5,6分以内に)オリジナルホスト名を有するHDDコンポ(すなわち第1HDDコンポ6A)からのアルバム情報の要求がありアルバム情報を送信済みであるか否かが判別される(S133)。
【0172】
管理サーバ4では、直前にオリジナルホスト名を有するHDDコンポにアルバム情報が送信済みであると判別された場合(S133:YES)、テンポラリホスト名を有するHDDコンポ(第3HDDコンポ6C)からのアルバム情報の要求を所定時間禁止することが第3HDDコンポ6Cに通知される(S134)。この場合、第3HDDコンポ6Cの表示部8には、そのことが表示されてもよい。
【0173】
その後、所定時間(例えば5分)経過した場合(S135:YES)、管理サーバ4では、第3HDDコンポ6Cに対してグローバルIPアドレスを強制的に送信させる命令が送信される(S136)。
【0174】
第3HDDコンポ6Cでは、LAN33のグローバルIPアドレスが管理サーバ4に対して送信されるので(S137)、管理サーバ4では、ホスト名対応テーブルが更新される(S138)。そして、ステップS139において、ホスト名およびグローバルIPアドレスの組み合わせが登録されているものと照合され、この場合、組み合わせは一致するので、アルバム情報が第3HDDコンポ6Cに送信される(S140)。したがって、第3HDDコンポ6Cでは、画像イメージが表示されながらトラックが再生される(S141)。
【0175】
なお、ステップS134において、直前にオリジナルホスト名を有するHDDコンポにアルバム情報が送信済みでないと判別された場合(S133:NO)、ホスト名およびグローバルIPアドレスの組み合わせが登録されているものと照合された後、アルバム情報が第3HDDコンポ6Cに送信される(S139,S140)。
【0176】
このように、自宅側パソコン31がLAN33に接続された状態において、第1HDDコンポ6Aにアルバム情報の提供がされているときに、第3HDDコンポ6Cからアルバム情報の要求がされる場合には、第1HDDコンポ6Aへのアルバム情報の提供が優先されて行われるようにしてもよい。
【0177】
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。HDDコンポの構成は、図6に示す構成に限るものではない。
【図面の簡単な説明】
【0178】
【図1】本願発明に係るサービス提供システムの一例を示す構成図である。
【図2】CDの印字面の構成を示す図である。
【図3】画像イメージを示す図である。
【図4】歌詞データテーブルの一例を示す図である。
【図5】HDDコンポの前面図である。
【図6】HDDコンポの内部構成を示す図である。
【図7】トラックテーブルの一例を示す図である。
【図8】CDが購入される際の各機器の制御動作を示すシーケンス図である。
【図9】ユニーク情報が携帯電話を経由してHDDコンポに転送される場合の制御動作を示すシーケンス図である。
【図10】HDDコンポでのトラック再生時における各機器の制御動作を示すシーケンス図である。
【図11】歌詞データが表示されたときのHDDコンポの前面図である。
【図12】サービス提供システムの変形例を示す構成図である。
【図13】自宅側パソコンがLAN上にあるHDDコンポにユニーク情報を転送するときの制御動作を示すシーケンス図である。
【図14】他のLANが接続された場合のサービス提供システムを示す構成図である。
【図15】自宅側パソコンが他のLANに移動されることを説明するための図である。
【図16】ホスト名対応テーブルの一例を示す図である。
【図17】ホスト名保持システムが採用されるときの自宅側パソコンおよび管理サーバの初期設定動作を示すシーケンス図である。
【図18】CDが購入される際の各機器の制御動作を示すシーケンス図である。
【図19】トラック再生時における第1HDDコンポと管理サーバとの制御動作を示すシーケンス図である。
【図20】自宅側パソコンが他のLANに移動されることを説明するための図である。
【図21】自宅側パソコンが他のLANに接続された状態における各機器の制御動作を示すシーケンスである。
【図22】自宅側パソコンが他のLANに接続された状態における第1HDDコンポと管理サーバの制御動作を示すシーケンスである。
【図23】自宅側パソコンが他のLANに接続された状態において、第1HDDコンポによるアルバム情報の要求を有効にするときの、第1HDDコンポと管理サーバの制御動作を示すシーケンスである。
【図24】自宅側パソコンが他のLANに接続された状態において、第3HDDコンポによるアルバム情報の要求を有効にするときの、第3HDDコンポと管理サーバの制御動作を示すシーケンスである。
【符号の説明】
【0179】
1 店舗側パソコン(情報端末装置または第1の情報端末装置)
2 IDライタ(情報記録手段)
3 インターネット(広域ネットワーク回線)
4 管理サーバ(管理用情報端末装置)
4a データベース(第2の記憶装置)
5 ルーラ
6 HDDコンポ(音楽再生装置)
6A 第1HDDコンポ(音楽再生装置)
6B 第2HDDコンポ(音楽再生装置)
6C 第3HDDコンポ(音楽再生装置)
8 表示部(表示手段)
10 スイッチ
11 CD挿入口
13 イメージ切換スイッチ
14 CPU
16 ハードディスク装置(第1の記憶装置)
25 CD再生部
26 ICチップ読取部(情報読取手段)
31 自宅側パソコン(第2の情報端末装置)
32 LAN(地域特定ネットワーク回線)
33 LAN(他の地域特定ネットワーク回線)
Ca ICチップ(チップ型の記録素子)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入された可搬型の音楽記録媒体に記録された音楽情報を内蔵の第1の記憶装置に記憶し、その第1の記憶装置から読み出して再生することができる音楽再生装置と、前記音楽記録媒体の購入先に配置された情報端末装置と、販売される多数の音楽記録媒体ごとに各音楽記録媒体に関連した画像情報を記憶する第2の記憶装置を備えた管理用情報端末装置とがネットワーク回線によって相互に接続され、前記音楽再生装置からの要求に応じて前記管理用情報端末装置から前記画像情報を前記音楽再生装置に配信するサービス提供システムであって、
前記情報端末装置は、
前記音楽記録媒体に付された固有の情報を入力するための入力手段と、
前記固有の情報に基づいて、購入された音楽記録媒体を特定する媒体特定情報とその音楽記録媒体の購入者を特定する購入者特定情報とを含む特定情報を生成する情報生成手段と、
前記特定情報を前記音楽再生装置と前記管理用情報端末装置とに送信する情報送信制御手段と、
前記媒体特定情報を前記音楽記録媒体に設けられたチップ型の記録素子に記録する情報記録手段と、を有し、
前記音楽再生装置は、
前記画像情報を表示可能な表示手段と、
前記情報端末装置から送信される特定情報を受信し、その特定情報を前記第1の記憶装置に記憶する第1の情報受信制御手段と、
前記記録素子に記録された媒体特定情報を読み取る情報読取手段と、
前記媒体特定情報が読み取られた音楽記録媒体から音楽情報を読み出し、前記第1の記憶装置に記憶する情報記憶制御手段と、
前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報と、前記情報読取手段で読み取られた媒体特定情報を含む特定情報とを対応付けたテーブルを生成し、前記第1の記憶装置に記憶するテーブル生成手段と、
前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報を再生するときに、前記テーブルから当該音楽情報に対応する特定情報を読み出し、その特定情報とともに前記画像情報の要求を前記管理用情報端末装置に送信する画像情報要求手段と、
前記要求の応答として前記管理用情報端末装置から送信される画像情報を受信し、その画像情報を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を有し、
前記管理用情報端末装置は、
前記情報端末装置から送信される前記特定情報を受信し、その特定情報を前記第2の記憶装置に記憶する第2の情報受信制御手段と、
前記音楽再生装置から画像情報の要求があると、その要求に含まれる特定情報と前記第2の記憶装置に記憶された特定情報とを照合する照合手段と、
前記要求に含まれる特定情報と前記第2の記憶装置に記憶された特定情報とが一致している場合にのみ、その特定情報の媒体特定情報に対応する画像情報を前記第2の記憶装置から読み出し、前記音楽再生装置に送信する画像情報送信制御手段と、を有する
ことを特徴とする、サービス提供システム。
【請求項2】
購入された可搬型の音楽記録媒体に記録された音楽情報を内蔵の第1の記憶装置に記憶し、その第1の記憶装置から読み出して再生することができる音楽再生装置と、
前記音楽記録媒体の購入先に配置された第1の情報端末装置と、
販売される多数の音楽記録媒体ごとに各音楽記録媒体に関連した画像情報を記憶する第2の記憶装置を備えた管理用情報端末装置と、
前記音楽再生装置が接続された地域特定ネットワーク回線と、
前記地域特定ネットワーク回線に接続され、当該地域特定ネットワーク回線における通信を管理する可搬型の第2の情報端末装置と、
前記地域特定ネットワーク回線、前記第1の情報端末装置および前記管理用情報端末装置が接続された広域ネットワーク回線と、を含み、
前記音楽再生装置からの要求に応じて前記管理用情報端末装置から当該音楽再生装置に前記画像情報を前記広域ネットワーク回線および前記地域特定ネットワーク回線を介して配信するサービス提供システムであって、
前記第1の情報端末装置は、
前記音楽記録媒体に付された固有の情報を入力するための入力手段と、
前記固有の情報に基づいて、購入された音楽記録媒体を特定する媒体特定情報とその音楽記録媒体の購入者を特定する購入者特定情報とを含む特定情報を生成する情報生成手段と、
前記特定情報を前記第2の情報端末装置と前記管理用情報端末装置とに送信する第1の情報送信制御手段と、
前記媒体特定情報を前記音楽記録媒体に設けられたチップ型の記録素子に記録する情報記録手段と、を有し、
前記第2の情報端末装置は、
当該第2の情報端末装置が接続されている地域特定ネットワーク回線に自動的に割り当てられる当該地域特定ネットワーク回線を特定する回線特定情報を前記管理用情報端末装置に送信する第2の情報送信制御手段と、
前記第1の情報端末装置から送信される特定情報を前記音楽再生装置に転送する特定情報転送手段と、を有し、
前記音楽再生装置は、
前記画像情報を表示可能な表示手段と、
前記第2の情報端末装置から転送される特定情報を受信し、その特定情報を前記第1の記憶装置に記憶する第1の情報受信制御手段と、
前記記録素子に記録された媒体特定情報を読み取る情報読取手段と、
前記媒体特定情報が読み取られた音楽記録媒体から音楽情報を読み出し、前記第1の記憶装置に記憶する音楽情報記憶制御手段と、
前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報と、前記情報読取手段で読み取られた媒体特定情報を含む前記特定情報と、前記音楽再生装置が地域特定ネットワーク回線に自動的に割り当てられる当該地域特定ネットワーク回線を特定する回線特定情報とを対応付けた第1のテーブルを生成し、前記第1の記憶装置に記憶する第1のテーブル生成手段と、
前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報を再生するときに、前記第1のテーブルから当該音楽情報に対応する特定情報および回線特定情報を読み出し、それらの情報とともに前記画像情報の要求を前記管理用情報端末装置に送信する画像情報要求手段と、
前記要求の応答として前記管理用情報端末装置から送信される画像情報を受信し、その画像情報を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を有し、
前記管理用情報端末装置は、
前記第1の情報端末装置から送信される特定情報と前記第2の情報端末装置から送信される回線特定情報とを受信し、両情報を対応付けた第2のテーブルを生成して前記第2の記憶装置に記憶する第2の情報受信制御手段と、
前記音楽再生装置から画像情報の要求があると、その要求に含まれる特定情報および回線特定情報と前記第2の記憶装置に記憶された前記第2のテーブルとを照合する照合手段と、
前記要求に含まれる特定情報および回線特定情報が前記第2のテーブルに含まれている場合にのみ、その特定情報の媒体特定情報に対応する画像情報を前記第2の記憶装置から読み出し、その回線特定情報を有する地域特定ネットワーク回線に接続された音楽再生装置に送信する画像情報送信制御手段と、を有する
ことを特徴とする、サービス提供システム。
【請求項3】
前記回線特定情報は、自動的に変更されるアドレス情報と固定された回線通称名とで構成され、
前記第2の情報端末装置は、
当該第2の情報端末装置が接続されている地域特定ネットワーク回線のアドレス情報が変更されると、変更後のアドレス情報を検出する検出手段を備え、
前記第2の情報送信制御手段は、変更後のアドレス情報が検出される毎に、そのアドレス情報を前記管理用情報端末装置に送信し、
前記管理用情報端末装置は、
前記第2の情報端末装置からの変更後のアドレス情報を受信する毎に、前記第2の記憶装置に記憶されている第2のテーブルの内容を受信したアドレス情報で更新させるテーブル更新手段を備える、
ことを特徴とする、請求項2に記載のサービス提供システム。
【請求項4】
前記広域ネットワーク回線には前記地域特定ネットワーク回線とは異なる他の地域特定ネットワーク回線が接続されているとともに、当該他の地域特定ネットワーク回線には前記音楽再生装置と同一の機能を有する他の音楽再生装置が接続されており、
前記第2の情報端末装置は、
前記地域特定ネットワーク回線から前記他の地域特定ネットワーク回線に接続先が変更されたとき、前記地域特定ネットワーク回線の回線通称名を前記他の音楽再生装置に送信する回線通称名送信制御手段を備え、
前記他の音楽再生装置は、
前記第2の情報端末装置の前記他の地域特定ネットワーク回線への接続状態を監視する監視手段と、
前記第2の情報端末装置からの回線通称名を受信すると、その回線通称名を一時的な回線通称名として当該他の音楽再生装置に内蔵された第3の記憶装置に登録し、その後に前記第2の情報端末装置が未接続状態になると、前記第3の記憶装置から前記一時的な回線通称名を削除する回線通称名登録制御手段と、
前記第2の情報端末装置が前記他の地域特定ネットワーク回線に接続されている状態で前記画像情報を要求する場合は、その要求に含まれる回線通称名を前記一時的な回線通称名に変更する要求内容変更手段と、を備える、
ことを特徴とする、請求項3に記載のサービス提供システム。
【請求項5】
前記第1の情報端末装置は、
前記入力手段から入力される前記音楽記録媒体の購入者の指定する特定回線通称名を前記管理用情報端末装置に送信する第3の情報送信制御手段をさらに備え、
前記管理用情報端末は、
前記第1の情報端末装置からの特定回線通称名を受信し、前記第2の記憶装置に記憶する第3の情報送信制御手段と、
前記音楽再生装置または前記他の音楽再生装置から画像情報の要求があると、その要求に含まれる回線通称名が前記第2の記憶装置に記憶されている特定回線通称名と一致するか否かを判別する判別手段と、
前記要求に含まれる回線通称名が前記特定回線通称名と一致している場合、要求のあった音楽再生装置に当該音楽再生情報が接続されている特定地域ネットワーク回線のアドレス情報の送信を要求するアドレス情報要求手段と、
前記要求の応答として前記音楽再生情報から送信されるアドレス情報を受信すると、前記第2の記憶装置に記憶されている第2のテーブルの内容を受信したアドレス情報で更新させる第2のテーブル更新手段とをさらに備え、
前記音楽再生装置又は前記他の音楽再生装置は、
前記管理用端末装置からのアドレス情報の送信要求を受信すると、当該音楽再生装置が接続されている地域特定ネットワーク回線のアドレス情報を前記管理用端末装置に送信する第4の情報送信制御手段をさらに備える、
ことを特徴とする、請求項4に記載のサービス提供システム。
【請求項6】
前記媒体特定情報は、前記音楽記録媒体の演奏者、アルバム名、製造者、製造番号の中の少なくとも1つと、購入先名と購入時刻の一方または両方とを組み合わせた情報であることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載のサービス提供システム。
【請求項7】
前記画像情報は、前記音楽記録媒体に記録された楽曲の歌詞のデータ、当該音楽記録媒体に添付されるライナーノーツ又はアルバムジャケットのデータの少なくとも1つを含む情報であることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載のサービス提供システム。
【請求項1】
購入された可搬型の音楽記録媒体に記録された音楽情報を内蔵の第1の記憶装置に記憶し、その第1の記憶装置から読み出して再生することができる音楽再生装置と、前記音楽記録媒体の購入先に配置された情報端末装置と、販売される多数の音楽記録媒体ごとに各音楽記録媒体に関連した画像情報を記憶する第2の記憶装置を備えた管理用情報端末装置とがネットワーク回線によって相互に接続され、前記音楽再生装置からの要求に応じて前記管理用情報端末装置から前記画像情報を前記音楽再生装置に配信するサービス提供システムであって、
前記情報端末装置は、
前記音楽記録媒体に付された固有の情報を入力するための入力手段と、
前記固有の情報に基づいて、購入された音楽記録媒体を特定する媒体特定情報とその音楽記録媒体の購入者を特定する購入者特定情報とを含む特定情報を生成する情報生成手段と、
前記特定情報を前記音楽再生装置と前記管理用情報端末装置とに送信する情報送信制御手段と、
前記媒体特定情報を前記音楽記録媒体に設けられたチップ型の記録素子に記録する情報記録手段と、を有し、
前記音楽再生装置は、
前記画像情報を表示可能な表示手段と、
前記情報端末装置から送信される特定情報を受信し、その特定情報を前記第1の記憶装置に記憶する第1の情報受信制御手段と、
前記記録素子に記録された媒体特定情報を読み取る情報読取手段と、
前記媒体特定情報が読み取られた音楽記録媒体から音楽情報を読み出し、前記第1の記憶装置に記憶する情報記憶制御手段と、
前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報と、前記情報読取手段で読み取られた媒体特定情報を含む特定情報とを対応付けたテーブルを生成し、前記第1の記憶装置に記憶するテーブル生成手段と、
前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報を再生するときに、前記テーブルから当該音楽情報に対応する特定情報を読み出し、その特定情報とともに前記画像情報の要求を前記管理用情報端末装置に送信する画像情報要求手段と、
前記要求の応答として前記管理用情報端末装置から送信される画像情報を受信し、その画像情報を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を有し、
前記管理用情報端末装置は、
前記情報端末装置から送信される前記特定情報を受信し、その特定情報を前記第2の記憶装置に記憶する第2の情報受信制御手段と、
前記音楽再生装置から画像情報の要求があると、その要求に含まれる特定情報と前記第2の記憶装置に記憶された特定情報とを照合する照合手段と、
前記要求に含まれる特定情報と前記第2の記憶装置に記憶された特定情報とが一致している場合にのみ、その特定情報の媒体特定情報に対応する画像情報を前記第2の記憶装置から読み出し、前記音楽再生装置に送信する画像情報送信制御手段と、を有する
ことを特徴とする、サービス提供システム。
【請求項2】
購入された可搬型の音楽記録媒体に記録された音楽情報を内蔵の第1の記憶装置に記憶し、その第1の記憶装置から読み出して再生することができる音楽再生装置と、
前記音楽記録媒体の購入先に配置された第1の情報端末装置と、
販売される多数の音楽記録媒体ごとに各音楽記録媒体に関連した画像情報を記憶する第2の記憶装置を備えた管理用情報端末装置と、
前記音楽再生装置が接続された地域特定ネットワーク回線と、
前記地域特定ネットワーク回線に接続され、当該地域特定ネットワーク回線における通信を管理する可搬型の第2の情報端末装置と、
前記地域特定ネットワーク回線、前記第1の情報端末装置および前記管理用情報端末装置が接続された広域ネットワーク回線と、を含み、
前記音楽再生装置からの要求に応じて前記管理用情報端末装置から当該音楽再生装置に前記画像情報を前記広域ネットワーク回線および前記地域特定ネットワーク回線を介して配信するサービス提供システムであって、
前記第1の情報端末装置は、
前記音楽記録媒体に付された固有の情報を入力するための入力手段と、
前記固有の情報に基づいて、購入された音楽記録媒体を特定する媒体特定情報とその音楽記録媒体の購入者を特定する購入者特定情報とを含む特定情報を生成する情報生成手段と、
前記特定情報を前記第2の情報端末装置と前記管理用情報端末装置とに送信する第1の情報送信制御手段と、
前記媒体特定情報を前記音楽記録媒体に設けられたチップ型の記録素子に記録する情報記録手段と、を有し、
前記第2の情報端末装置は、
当該第2の情報端末装置が接続されている地域特定ネットワーク回線に自動的に割り当てられる当該地域特定ネットワーク回線を特定する回線特定情報を前記管理用情報端末装置に送信する第2の情報送信制御手段と、
前記第1の情報端末装置から送信される特定情報を前記音楽再生装置に転送する特定情報転送手段と、を有し、
前記音楽再生装置は、
前記画像情報を表示可能な表示手段と、
前記第2の情報端末装置から転送される特定情報を受信し、その特定情報を前記第1の記憶装置に記憶する第1の情報受信制御手段と、
前記記録素子に記録された媒体特定情報を読み取る情報読取手段と、
前記媒体特定情報が読み取られた音楽記録媒体から音楽情報を読み出し、前記第1の記憶装置に記憶する音楽情報記憶制御手段と、
前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報と、前記情報読取手段で読み取られた媒体特定情報を含む前記特定情報と、前記音楽再生装置が地域特定ネットワーク回線に自動的に割り当てられる当該地域特定ネットワーク回線を特定する回線特定情報とを対応付けた第1のテーブルを生成し、前記第1の記憶装置に記憶する第1のテーブル生成手段と、
前記第1の記憶装置に記憶された音楽情報を再生するときに、前記第1のテーブルから当該音楽情報に対応する特定情報および回線特定情報を読み出し、それらの情報とともに前記画像情報の要求を前記管理用情報端末装置に送信する画像情報要求手段と、
前記要求の応答として前記管理用情報端末装置から送信される画像情報を受信し、その画像情報を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を有し、
前記管理用情報端末装置は、
前記第1の情報端末装置から送信される特定情報と前記第2の情報端末装置から送信される回線特定情報とを受信し、両情報を対応付けた第2のテーブルを生成して前記第2の記憶装置に記憶する第2の情報受信制御手段と、
前記音楽再生装置から画像情報の要求があると、その要求に含まれる特定情報および回線特定情報と前記第2の記憶装置に記憶された前記第2のテーブルとを照合する照合手段と、
前記要求に含まれる特定情報および回線特定情報が前記第2のテーブルに含まれている場合にのみ、その特定情報の媒体特定情報に対応する画像情報を前記第2の記憶装置から読み出し、その回線特定情報を有する地域特定ネットワーク回線に接続された音楽再生装置に送信する画像情報送信制御手段と、を有する
ことを特徴とする、サービス提供システム。
【請求項3】
前記回線特定情報は、自動的に変更されるアドレス情報と固定された回線通称名とで構成され、
前記第2の情報端末装置は、
当該第2の情報端末装置が接続されている地域特定ネットワーク回線のアドレス情報が変更されると、変更後のアドレス情報を検出する検出手段を備え、
前記第2の情報送信制御手段は、変更後のアドレス情報が検出される毎に、そのアドレス情報を前記管理用情報端末装置に送信し、
前記管理用情報端末装置は、
前記第2の情報端末装置からの変更後のアドレス情報を受信する毎に、前記第2の記憶装置に記憶されている第2のテーブルの内容を受信したアドレス情報で更新させるテーブル更新手段を備える、
ことを特徴とする、請求項2に記載のサービス提供システム。
【請求項4】
前記広域ネットワーク回線には前記地域特定ネットワーク回線とは異なる他の地域特定ネットワーク回線が接続されているとともに、当該他の地域特定ネットワーク回線には前記音楽再生装置と同一の機能を有する他の音楽再生装置が接続されており、
前記第2の情報端末装置は、
前記地域特定ネットワーク回線から前記他の地域特定ネットワーク回線に接続先が変更されたとき、前記地域特定ネットワーク回線の回線通称名を前記他の音楽再生装置に送信する回線通称名送信制御手段を備え、
前記他の音楽再生装置は、
前記第2の情報端末装置の前記他の地域特定ネットワーク回線への接続状態を監視する監視手段と、
前記第2の情報端末装置からの回線通称名を受信すると、その回線通称名を一時的な回線通称名として当該他の音楽再生装置に内蔵された第3の記憶装置に登録し、その後に前記第2の情報端末装置が未接続状態になると、前記第3の記憶装置から前記一時的な回線通称名を削除する回線通称名登録制御手段と、
前記第2の情報端末装置が前記他の地域特定ネットワーク回線に接続されている状態で前記画像情報を要求する場合は、その要求に含まれる回線通称名を前記一時的な回線通称名に変更する要求内容変更手段と、を備える、
ことを特徴とする、請求項3に記載のサービス提供システム。
【請求項5】
前記第1の情報端末装置は、
前記入力手段から入力される前記音楽記録媒体の購入者の指定する特定回線通称名を前記管理用情報端末装置に送信する第3の情報送信制御手段をさらに備え、
前記管理用情報端末は、
前記第1の情報端末装置からの特定回線通称名を受信し、前記第2の記憶装置に記憶する第3の情報送信制御手段と、
前記音楽再生装置または前記他の音楽再生装置から画像情報の要求があると、その要求に含まれる回線通称名が前記第2の記憶装置に記憶されている特定回線通称名と一致するか否かを判別する判別手段と、
前記要求に含まれる回線通称名が前記特定回線通称名と一致している場合、要求のあった音楽再生装置に当該音楽再生情報が接続されている特定地域ネットワーク回線のアドレス情報の送信を要求するアドレス情報要求手段と、
前記要求の応答として前記音楽再生情報から送信されるアドレス情報を受信すると、前記第2の記憶装置に記憶されている第2のテーブルの内容を受信したアドレス情報で更新させる第2のテーブル更新手段とをさらに備え、
前記音楽再生装置又は前記他の音楽再生装置は、
前記管理用端末装置からのアドレス情報の送信要求を受信すると、当該音楽再生装置が接続されている地域特定ネットワーク回線のアドレス情報を前記管理用端末装置に送信する第4の情報送信制御手段をさらに備える、
ことを特徴とする、請求項4に記載のサービス提供システム。
【請求項6】
前記媒体特定情報は、前記音楽記録媒体の演奏者、アルバム名、製造者、製造番号の中の少なくとも1つと、購入先名と購入時刻の一方または両方とを組み合わせた情報であることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載のサービス提供システム。
【請求項7】
前記画像情報は、前記音楽記録媒体に記録された楽曲の歌詞のデータ、当該音楽記録媒体に添付されるライナーノーツ又はアルバムジャケットのデータの少なくとも1つを含む情報であることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載のサービス提供システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2010−97672(P2010−97672A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−269665(P2008−269665)
【出願日】平成20年10月20日(2008.10.20)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月20日(2008.10.20)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]