説明

ステージの変位を測定するためのポロプリズムを備えたヘテロダイン・レーザ干渉計

【課題】干渉計においてステージの回転による基準ビームと測定ビームのずれを最小限に抑える。
【解決手段】第1の方向(Z)に沿った変位を測定するための干渉計システム100、100A、400は、(1)第1の方向に沿って移動するステージ108に取り付けられた測定ルーフ状光学部品104、404(例えばポロプリズム)と、(2)(a)測定ルーフ状光学部品に対向する第1の面105および(b)該第1の面の反対側の第2の面109を備えた偏光ビームスプリッタ103と、(3)測定ルーフ状光学部品と偏光ビームスプリッタの第1の面との間に配置された第1の波長板106、406と、(4)偏光ビームスプリッタの第1の面とは反対側に配置された方向転換光学部品110とを含む。システムを通る測定光路は、第1の方向および該第1の方向に対して垂直な第2の方向(YまたはX)によって画定される平面内に位置するセグメントのみで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はステージの変位を測定するための干渉計に関し、詳しくは、ステージの回転による測定ビームと基準ビームのずれを最小限に抑えた干渉計に関する。
【背景技術】
【0002】
標準的な平面鏡干渉計構成を使用すると、ステージの変位や回転を多軸測定することができる。ただし、この構成は、回転測定については欠点を有する。ステージが回転するのにつれて、検出器では、基準ビームの位置に対する測定ビームの位置の変位、すなわちウォーク・オフが発生する。基準ビームと測定ビームの重なりの大きさは、このウォーク・オフに応じて減少する。ウォーク・オフを低減する方法があれば、優れたダイナミックレンジが得られる。
【0003】
何らかの軸を中心としてステージを回転させると、基準ビームと測定ビームの間にウォーク・オフが発生するだけでなく、それらの間に角度(「ビーム・ポインティング」と呼ばれることもある)が生じることもある。測定ダイナミックレンジは、それら両方の影響によって制限される。ビーム・ポインティングを最小限に抑え、ダイナミックレンジを拡大するために、非常に様々な形態のコーナ・レフレクタやルーフ・レフレクタが実現されている。
【0004】
過去に、複光路「ルーフ」ミラー干渉計設計が実現されている。特許文献1は、複光路ルーフ・ミラー設計の例を開示している。特許文献1の設計は、測定ビームを垂直方向(Z方向)と水平方向(Y方向)の両方に分割してルーフミラー上の4つの異なる位置に当てているので、1つの軸を測定するために、ステージ上に広い空間を必要とする。これは、ウェーハ・リソグラフィにとって望ましくない特徴である。ステージサイズを大きくする必要があるので、測定要件によって制限を受けるステージは、大きく、そして重くなる。ステージが重くなると、ウェーハ処理能力も制限される可能性がある。一般に、変位測定に必要とされるステージ上の空間を最小限に抑えることは、ウェーハ処理能力の改善に役立つ。
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,208,424号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、ステージのサイズ要件を低減しつつ、基準ビームと測定ビームの間のウォーク・オフおよび角度を最小限に抑える干渉計設計が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態における第1の方向に沿った変位を測定するための干渉計システムは、(1)第1の方向に沿って移動可能なステージに取り付けられた測定ルーフ状光学部品(例えば、ポロプリズム)と、(2)(a)測定ルーフ状光学部品に対向する第1の面および(b)該第1の面の反対側の第2の面を有する偏光ビームスプリッタと、(3)前記測定ポロプリズムと前記偏光ビームスプリッタの第1の面との間に配置された第1の波長板と、(4)前記偏光ビームスプリッタの第1の面とは反対側に配置された方向転換光学部品とを含む。システム全体の測定光路は、第1の方向および該第1の方向に対して垂直な第2の方向によって画定される平面内に位置するセグメントのみで構成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
異なる図面に使用される同じ符号は、類似の要素または同じ要素であることを意味している。図面は一定の縮尺で描かれているわけではなく、単に例示を目的としたものである。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態による干渉計システム100を示す。システム100はZ軸方向に沿った変位を測定するような向きに描かれているが、システム100は任意の軸の方向に沿った変位を測定するような向きに配置することができる。
【0010】
レーザ光源101は、コヒーレントな平行光ビームを偏光ビームスプリッタ(PBS)103の左側の面102に差し向ける。この光ビームは、2つの直交する偏光周波数成分からなる。一方の周波数成分f(例えば、PBSの斜辺の面に対して当初はS偏光の測定ビーム)はシステムの測定光路に入射し、もう一方の周波数成分f(例えば、PBSの斜辺の面に対して当初はP偏光の基準ビーム)はシステムの基準光路に入射する。
【0011】
図2は測定光路だけを示している。測定光路は、測定ルーフ状光学部品104(例えば、ポロプリズム)へ向かう2つの光路を含む。ポロプリズム104は、90°の角度を成す2つの反射面を有し、光ビームを合計180°の角度で反射する45−90−45°反射プリズムである。測定ポロプリズム104は、Z軸方向に沿った移動を測定しようとするステージ108に取り付けられている。第1の測定光路では、測定ビームが偏光ビームスプリッタ(PBS)103で反射され、下面105を通過して半波長板106に達する。半波長板106は、測定ビームの偏光状態をS偏光からP偏光に回転させる。その後、測定ビームは、測定ポロプリズム104の一方の反射面まで伝搬する。測定ポロプリズム104の頂点は、紙面に対して出入りする方向、すなわち実質的にY軸方向に沿って延びている。測定ビームは、測定ポロプリズム104の2つの反射面で反射されてオフセット光路に出力され、入力ビームに対してY軸方向の傾きを加えることなくPBS103へと戻される。測定ビームは測定ポロプリズム104に入射する際に実質的にP偏光であるから、測定ポロプリズム104での反射により位相シフトが生じることはほとんどない。しかしながら、測定ポロプリズム104の入射面に適当なコーティングを施し、何らかの望ましくない位相シフトを低減させることも可能である。
【0012】
次に、測定ビームはPBS103を通過し、上面109を通過して方向転換光学部品110(例えば、コーナ・キューブ・レトロレフレクタ)に達する。次に、測定ビームは、コーナ・キューブ110の3つの反射面で反射され、平行ではあるがオフセットされた光路に出力され、PBS103へと戻される。従って、測定ビームは、コーナ・キューブ110によりX軸方向にオフセットされ、X軸方向を中心とするステージの回転により傾斜されたビームが再帰反射される。コーナ・キューブ110の反射面に適当なコーティングを施すことにより、何らかの望ましくない位相シフトを低減させることも可能である。測定ビームは、PBS103を再び通過し、下面105を通過して半波長板106に達する。システム100を通る第2の測定光路は、この半波長板106から始まる。
【0013】
第2の測定光路では、測定ビームの偏光状態が半波長板106によって回転され、P偏光からS偏光に戻される。次に、測定ビームは測定ポロプリズム104まで伝搬する。測定ビームは、測定ポロプリズム104によりオフセット光路へと再び反射され、入射ビームに対してY軸方向の傾きを加えることなくPBS103へと戻される。次に、測定ビームはPBS103で反射され、左面102を通過して検出器112に達する。
【0014】
図3は基準光路だけを示している。基準光路は、基準ルーフ状光学部品114(例えば、ポロプリズム)へ向かう2つの光路を含む。第1の基準光路では、基準ビームがPBS103を通過し、右面115を通過して半波長板116に達する。半波長板116は、基準ビームの偏光状態をP偏光からS偏光に回転させる。次に、基準ビームは、基準ポロプリズム114の一方の反射面まで伝搬する。
【0015】
基準ポロプリズム114の頂点は、紙面に対して出入りする方向、すなわち、ほぼY軸方向に沿って延びている。基準ビームは、基準ポロプリズム114の2つの反射面で反射されてオフセット光路に出力され、入射ビームに対してY軸方向の傾きを加えることなくPBS103へと戻される。基準ポロプリズム114は、干渉計の基準光路上のガラスを通る光路を測定光路上のガラスを通る光路に一致させ、熱の影響を最小限に抑えるのにも役立つ。基準ビームは基準ポロプリズム114に入射する際に実質的にS偏光であるから、基準ポロプリズム114での反射により位相シフトが生じることはほとんどない。しかしながら、基準ポロプリズム114の入射面に適当なコーティングを施し、何らかの望ましくない位相シフトを低減させることも可能である。一実施形態において、ポロプリズム114はレトロレフレクタで置き換えられる場合がある。この実施形態の場合、測定光路や基準光路は、図1のものと同じになるであろう。
【0016】
次に、基準ビームはPBS103で反射され、上面109を通過してコーナ・キューブ110に達する。基準ビームは、コーナ・キューブ110の3つの反射面で反射され、平行ではあるがオフセットされた光路に出力され、PBS103へと戻される。次に、基準ビームはPBS103で反射され、半波長板116に向かう。システムを通る第2の基準光路は、この半波長板から始まる。
【0017】
第2の基準光路では、基準ビームの偏光状態が半波長板116によって回転され、S偏光からP偏光に戻される。次に、基準ビームは測定ポロプリズム114まで伝搬する。基準ビームは、基準ポロプリズム114で再び反射されてオフセットに出力され、入射ビームに対してY軸方向の傾きを加えることなく、PBS103へと戻される。図1を参照すると、基準ビームは、PBS103によって測定ビームに再結合され、検出器112へと送られる。次に、検出器112は、その再結合ビームの位相変化を測定し、Z軸方向に沿ったステージ108の相対変位を判定する。
【0018】
図7は、本発明の一実施形態による干渉計システム100Aを示す。この実施形態は、干渉計システム100の変形である。システム100Aは、基準ポロプリズム114を基準平面鏡114Aで置き換え、半波長板116をPBS103の右面115全体にわたって延びる四分の一波長板116Aで置き換えたものである。測定光路上のガラスを通る光路と基準光路上のガラスを通る光路のバランスをとるために、四分の一波長板116Aと基準平面鏡114Aの間に、ガラス・スラッグ122が配置されている。あるいは、ガラス・スラッグ122は、四分の一波長板116AとPBS103の間に配置することも可能である。さらに、四分の一波長板116Aまたはガラス・スラッグ122に反射コーティングを施し、それを基準平面鏡114Aの代わりとすることもできる。
【0019】
システム100Aの測定光路はシステム100の測定光路と同じであるから、同じ説明は繰り返さない。
【0020】
基準光路では、基準ビームがPBS103を通過し、四分の一波長板116Aおよびガラス・スラッグ122を通過して基準平面鏡114Aに達する。基準平面鏡114Aは、基準ビームを基準平面鏡114A自体に向けて反射させ、さらに四分の一波長板116Aを通してPBS103へと反射させる。その際、基準ビームは四分の一波長板116Aを2回通過するので、新たなS偏光の基準ビームはPBS103で反射され、コーナ・キューブ110に入射する。基準ビームはコーナ・キューブ110で反射され、平行ではあるがオフセットされた光路を通ってPBS103へと戻される。
【0021】
基準ビームはPBS103で再び反射され、四分の一波長板116Aおよびガラス・スラッグ122を通過して基準平面鏡114Aに達する。基準平面鏡114Aは、基準ビームを基準平面鏡114A自体に向けて反射させ、さらに四分の一波長板116Aを通してPBS103へと反射させる。新たなP偏光の基準ビームは、PBS103により測定ビームと再結合され、PBS103を通過して検出器112に達する。
【0022】
図4は、本発明の一実施形態による干渉計システム400を示す。システム400はZ軸方向に沿った変位を測定するような向きに描かれているが、システム400は任意の軸の方向に沿った変位を測定する向きに配置することができる。
【0023】
上述のように、レーザ光源101は、2つの直交する偏光周波数成分からなる光ビームをPBS103の左側の面102に差し向ける。この場合も、一方の周波数成分f(例えばPBSの斜辺の面に対して当初はS偏光の測定ビーム)はシステムの測定光路に入射し、もう一方の周波数成分f(例えばPBSの斜辺の面に対して当初はP偏光の基準ビーム)はシステムの基準光路に入射する。
【0024】
図5は測定光路だけを示している。測定光路は、測定ルーフ状光学部品404(例えば、ポロプリズム)へ向かう2つの光路を含む。測定ルーフ状光学部品404は、Z軸方向に沿った移動を測定しようとするステージ108に取り付けられている。第1の測定光路では、測定ビームがPBS103で反射され、下面105を通過して四分の一波長板406に達する。四分の一波長板406は、その直線偏光の光を円偏光の光に変換する。次に、測定ビームは、測定ポロプリズム404の頂点に入射する。測定ポロプリズム404の頂点は、実質的にY軸方向に沿って、紙面上を水平方向に延びている。測定ビームは測定ポロプリズム404で反射され、入射ビームに対してY軸方向の傾きを加えることなく、四分の一波長板406を通してPBS103へと戻される。
【0025】
測定ビームは測定ポロプリズム404に入射する際に円偏光であるから、測定ポロプリズム404での反射によって望ましくない位相シフトが生じ、測定ビームの偏光が、円偏光から楕円偏光に変化することがある。従って、測定ポロプリズム404を一枚のガラスから作成する場合、測定プロプリズム404の2つの反射面に適当なコーティング420(図4B)を施すことにより、望ましくない位相シフトを補正し、旋光性(handedness:偏光面の回転特性)を左から右へ、または右から左へシフトさせてもよい。S偏光とP偏光の間に180(モジュロ360)度の位相シフトを生じさせることによって、この目標が達成される。
【0026】
BK7測定ポロプリズム404の一実施形態において、コーティング420は、プリズム404の非コーティング・ガラス面415Aおよび415B上に形成されたQWOT(四分の一波長光学的厚さ)が1.7504の二酸化珪素(SiO)からなる第1の層と、第1の層上に形成されたQWOTが1.2771の二酸化チタン(TiO)からなる第2の層と、第2の層上に形成されたQWOTが1.6731のSiOからなる第3層と、第3の層上に形成されたQWOTが1.9918のTiOからなる第4層とを含む。QWOTは、4×n×tをλで割った値に等しい。ただし、nは屈折率、tは物理的厚さ、λは設計波長である。設計波長が633nmであるとき、TiOのおよびSiOの屈折率はそれぞれ、2.432および1.477である。コーティング420は、イオン・アシスト物理蒸着法(PVD)によって形成することが可能である。入射角が45度であるとき、各反射面のコーティング420により、S偏光とP偏光の間に90度の位相シフトが実現される。従って、光ビームは測定ポロプリズム404で反射された後、コーティング420によって戻りビームに全部で180度の位相シフトが生じ、円偏光の旋光性は、左から右、または右から左へシフトされる。
【0027】
他の実施形態では、測定ポロプリズム404の一方の反射面に0度の位相シフトを生じさせる第1のコーティングを形成し、測定ポロプリズム404の他方の反射面に180度の位相シフトを生じさせる第2のコーティングを形成する場合がある。従って、コーティングによって戻りビームに全部で180度の位相シフトが生じ、円偏光の旋光性は、左から右へ、または右から左へシフトされる。
【0028】
図5をもう一度参照すると、四分の一波長板406は、円偏光の光を直線偏光の光に変換する。次に、測定ビームはPBS103まで伝搬する。次に、測定ビームは、PBS103を通過し、上面109を通過してコーナ・キューブ110に達する。従って、測定ビームは、コーナ・キューブ110によってY軸方向にオフセットされ、X軸方向を中心とするステージの回転により傾斜したビームが再帰反射される。他の実施形態では、コーナ・キューブ110がポロプリズムで置き換えられる場合がある。測定ビームは、コーナ・キューブ110の3つの反射面で反射され、平行ではあるがオフセットされた光路に出力され、PBS103へと戻される。コーナ・キューブ110の反射面に適当なコーティングを施すことにより、何らかの望ましくない位相シフトを低減させることも可能である。測定ビームは、PBS103を再び通過し、下面105を通過して四分の一波長板406に向かう。システム400を通る第2の測定光路は、この四分の一波長板から始まる。
【0029】
第2の測定光路では、半波長板406により、直線偏光の光が円偏光の光に変換される。次に、測定ビームは、測定ポロプリズム404の頂点に入射する。測定ビームは、測定ポロプリズム404によって反射され、入射ビームに対してY軸方向の傾きを加えることなく四分の一波長板406へと戻される。次に、その円偏光の光は、四分の一波長板406によって直線偏光の光に変換される。次に、測定ビームは、PBS103まで伝搬する。次に、測定ビームはPBS103で反射され、左面102を通過して検出器112へと送られる。
【0030】
図6は基準光路だけを示している。基準光路は、基準ルーフ状光学部品414(例えば、ポロプリズム)へ向かう2つの光路を含む。第1の基準光路では、基準ビームがPBS103を通過し、右面115を通過して半波長板416に達する。この直線偏光の光は、半波長板416によって円偏光の光に変換される。次に、基準ビームは、基準ポロプリズム414の頂点に入射する。基準ポロプリズム414の頂点は、実質的にZ軸方向に沿って、紙面上を水平方向に延びている。基準ビームは、基準ポロプリズム414で反射され、入射ビームに対してZ軸方向の傾きを加えることなく四分の一波長板416へと戻される。
【0031】
基準ビームは、基準ポロプリズム414に入射する際に円偏光であるから、基準ポロプリズム414での反射によって望ましくない位相シフトが生じ、基準ビームの偏光状態が、円偏光から楕円偏光に変化する可能性がある。従って、基準ポロプリズム414を硬いガラスから作成する場合、ミラー416の反射面に上述のコーティング420と同様のコーティング422(図4B)を施すことにより、望ましくない位相シフトを補正し、円偏光が維持されるようにしてもよい。
【0032】
他の実施形態では、基準ポロプリズム414が基準平面鏡で置き換えられる場合がある。ただし、測定ポロプリズム404を硬いガラスから作成する場合、測定光路上のガラスを通る光路と基準光路上のガラスを通る光路のバランスをとるために、図7の構成と同様に基準光路上にガラス・スラッグを配置してもよい。
【0033】
図6をもう一度参照すると、四分の一波長板416は、円偏光の光を直線偏光の光に変換する。基準ビームはPBS103まで伝搬する。基準ビームは、PBS103で反射され、上面109を通過してコーナ・キューブ110に達する。次に、基準ビームは、コーナ・キューブ110の3つの反射面で反射され、平行ではあるがオフセットされた光路に出力され、PBS103へと戻される。基準ビームは、PBS103で再び反射され、右面115を通過して四分の一波長板416に向かう。システム400を通る第2の基準光路は、この四分の一波長板から始まる。
【0034】
第2の基準光路では、四分の一波長板416により、直線偏光の光が円偏光の光に変換される。次に、基準ビームは、基準ポロプリズム414の頂点に入射する。基準ビームは、基準ポロプリズム414によって反射され、入射ビームに対してZ軸方向の傾きを加えることなく、四分の一波長板416へと戻される。次に、その円偏光の光は、四分の一波長板416によって直線偏光の光に変換される。次に、基準ビームは、PBS103まで伝搬する。基準ビームはPBS103によって測定ビームと再結合され、検出器112に送られる。そして、検出器112は、再結合ビームのビート周波数の変化を測定することにより、Z軸方向に沿ったステージ108の相対変位を判定する。
【0035】
システム100および400の動作に関し、測定ポロプリズム104および404は、入力ビームに対してY軸方向の傾きを加えることなく(すなわち、ビーム・ポインティングを最小限に抑えながら)測定ビームを確実に入出力することにより、Y軸方向を中心としたステージ108の回転に適応する。ただし、ステージ108の回転軸118(図1)または418(図4)の位置によっては、測定ビームの入出力光路間の離隔距離が変化し、検出器112にウォーク・オフが生じることもある。この実施形態では、ステージの回転軸118および418を測定ポロプリズム104および404の内部に配置することにより、検出器112におけるウォーク・オフを最小限に抑えている。最適な回転軸は、ポロプリズムのルーフ軸に対して平行な向きとなる。そして、ポロプリズムの入射面から頂点までの高さを「h」とし、ポロプリズム材料の屈折率を「n」とすれば、この最適な回転軸は、ポロプリズム内部の、ポロプリズムの入射面からh/nの距離の位置となる。ステージは一般にどのような軸を中心として回転させることも可能であるが、最適な回転軸以外の軸を中心としてステージを回転させると、ビームのウォーク・オフが発生する。最適な回転軸に対して平行ではあるがオフセットされた回転軸は、システムのダイナミック・レンジの大きな制限にはならないものと予想される。
【0036】
一実施形態において、測定ポロプリズム104および404はそれぞれ、互いに垂直な向きに配置された2つの反射面を有する中空ミラーで置き換えられる場合がある。この実施形態では、回転軸118および418をそれぞれミラー104および404の頂点に配置することにより、検出器112におけるウォーク・オフを最小限に抑えることができる。なお、上述の種々の実施形態で使用されている他のポロプリズムも、このタイプのミラーで置き換えることが可能である。
【0037】
システム100、100Aおよび400は、従来技術のものに比べて空間が節約されるという利点を提供する。測定ビームを測定ポロプリズム104または404の2箇所にしか当てていないなので、システム100、100Aおよび400の全体的サイズが小さくなる。詳しくは、システム100および100Aの場合、測定ビームおよび基準ビームが、X軸方向およびZ軸方向によって決まる1つの平面内を伝搬するだけなので、公称アライメント位置においてY軸方向へのビームの分離は発生しない。システム400の場合、測定ビームおよび基準ビームが、Y軸方向およびZ軸方向によって決まる1つの平面内を伝搬するだけなので、公称アライメント位置においてX軸方向へのビームの分離は発生しない。
【0038】
開示した種々の実施形態の特徴の他の様々な改変および組み合わせはすべて、本発明の範囲内である。図面には、「転向」構成、すなわち、干渉計の入射ビームを測定軸に対して実質的に垂直な向きに配置した構成を記載している。しかしながら、「非転向」構成、すなわち、干渉計の入射ビームの向きを測定方向に一致させるような部品配置が可能であることも明らかである。上で種々の実施形態に記載した波長板はいずれも、個別の波長板であってもよいし、光学部品上に形成された波長板コーティングであってもよい。特許請求の範囲に記載の発明には、非常に多数の実施形態が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態による、ビーム・ポインティングおよびウォーク・オフを最小限に抑える干渉計システムを示す図である。
【図2】本発明の一実施形態による、ビーム・ポインティングおよびウォーク・オフを最小限に抑える干渉計システムを示す図である。
【図3】本発明の一実施形態による、ビーム・ポインティングおよびウォーク・オフを最小限に抑える干渉計システムを示す図である。
【図4A】本発明の他の実施形態による、ビーム・ポインティングおよびウォーク・オフを最小限に抑える干渉計システムを示す図である。
【図4B】本発明の他の実施形態による、ビーム・ポインティングおよびウォーク・オフを最小限に抑える干渉計システムを示す図である。
【図5】本発明の他の実施形態による、ビーム・ポインティングおよびウォーク・オフを最小限に抑える干渉計システムを示す図である。
【図6】本発明の他の実施形態による、ビーム・ポインティングおよびウォーク・オフを最小限に抑える干渉計システムを示す図である。
【図7】本発明の一実施形態による、図1〜図3の干渉計システムの変形を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
100、100A、400 干渉計システム
103 偏光ビームスプリッタ(PBS)
104、404 測定ポロプリズム
106、116、416 半波長板
108 ステージ
110 方向転換光学部品
112 検出器
114、114A、414 基準ポロプリズム
116A、406 四分の一波長板
420、422 位相補正コーティング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1(Z)の方向に沿った変位を測定するためのシステム(100、100A、400)であって、
第1(Z)の方向に沿って移動可能なステージ(108)に取り付けられた測定ルーフ状光学部品(104、404)と、
前記測定ルーフ状光学部品に対向する第1の面(105)および該第1の面の反対側の第2の面(109)を有する偏光ビームスプリッタ(103)と、
前記測定ルーフ状光学部品と前記偏光ビームスプリッタの第1の面との間に配置され、前記偏光ビームスプリッタの第1の面の少なくとも一部を遮るように拡がって延びる第1の波長板(106、406)と、
前記偏光ビームスプリッタの第2の面に対向して配置された方向転換光学部品(110)と、
からなり、システムを通る測定光路が、前記第1の方向および該第1の方向に対して垂直な第2(XまたはY)の方向によって画定される平面内に実質的に位置するセグメントのみからなる、システム。
【請求項2】
前記測定ルーフ状光学部品(104)は、前記第1の方向および前記第2の方向に対して垂直な第3の方向に沿って延びる頂点を有するポロプリズムであり、
前記測定光路において、測定ビーム(f)が、前記偏光ビームスプリッタ(103)から前記第1の波長板(106)を通って前記測定ポロプリズム(104)へと進み、前記測定ポロプリズムで反射され、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタに戻され、前記偏光ビームスプリッタを通過して前記方向転換光学部品(110)へと進み、前記方向転換光学部品で反射され、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタに戻され、前記偏光ビームスプリッタおよび前記第1の波長板を通過して前記測定ポロプリズムへと進み、前記測定ポロプリズムで反射され、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタに戻され、前記偏光ビームスプリッタから検出器へと進む、請求項1に記載のシステム(100、100A)。
【請求項3】
前記測定ルーフ状光学部品(404)は、前記第2の方向に延びる頂点を有するポロプリズムであり、
前記測定光路において、測定ビームが、前記偏光ビームスプリッタ(103)から前記第1の波長板(406)を通って前記測定ポロプリズム(404)の頂点へと進み、前記測定ポロプリズム(404)から実質的に該測定ポロプリズム自体へと反射され、さらに前記第1の波長板(406)へと反射され、前記第1の波長板(406)および前記偏光ビームスプリッタ(103)を通過して前記方向転換光学部品(110)へと進み、前記方向転換光学部品(110)で反射され、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に戻され、前記偏光ビームスプリッタ(103)および前記第1の波長板(406)を通過して前記測定ポロプリズム(404)の頂点へと進み、前記測定ポロプリズム(404)から実質的に該測定ポロプリズム自体へと反射され、さらに前記第1の波長板(406)へと反射され、前記第1の波長板(406)を通過して前記偏光ビームスプリッタ(103)へと進み、前記偏光ビームスプリッタ(103)から検出器(112)へと進む、請求項1に記載のシステム(400)。
【請求項4】
前記測定ポロプリズム(404)の非コーティング・ガラス反射面上に位相補正コーティング(420)をさらに含む、請求項3に記載のシステム(400)。
【請求項5】
前記位相補正コーティングは、
前記非コーティング・ガラス反射面上に配置された二酸化珪素からなる、四分の一波長光学厚さが1.7504の第1の層と、
前記第1の層上に配置された二酸化チタンからなる、四分の一波長光学厚さが1.2771の第2の層と、
前記第2の層上に配置された二酸化珪素からなる、四分の一波長光学厚さが1.6731の第3の層と、
前記第3の層上に配置された二酸化チタンからなる、四分の一波長光学厚さが1.9918の第4の層と、
からなり、前記厚さがいずれも633nmの設計波長における四分の一波長光学厚さである、請求項4に記載のシステム(400)。
【請求項6】
前記偏光ビームスプリッタ(103)は第3の面(115)をさらに有し、
前記システムは、
前記第3の面に対向して配置された基準光学部品(114、114A、414)と、
前記基準光学部品と前記偏光ビームスプリッタの前記第3の面との間の少なくとも一部に配置された第2の波長板(116、116A、416)と、
をさらに含み、
前記システムを通る基準光路は、前記第1(Z)の方向と前記第2(XまたはY)の方向によって画定される平面内に実質的に位置するセグメントのみからなる、請求項1に記載のシステム(100、100A、400)。
【請求項7】
前記基準光路において、基準ビーム(f)が、前記偏光ビームスプリッタ(103)から前記第2の波長板(116)を通過して前記基準光学部品(114)へと進み、前記基準光学部品(114)で反射され、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に戻され、前記偏光ビームスプリッタ(103)で反射され、前記方向転換光学部品(110)へと進み、前記方向転換光学部品(110)で反射され、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に戻され、前記偏光ビームスプリッタ(103)で反射され、前記第2の波長板(116)を通過して前記基準光学部品(114)へと進み、前記基準光学部品(114)で反射され、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に戻され、前記偏光ビームスプリッタ(103)から検出器(112)へと進む、請求項6に記載のシステム(100)。
【請求項8】
前記第1の波長板(106)および前記第2の波長板(116)は半波長板であり、
前記基準光学部品(114)は、ポロプリズムおよびリトロレフレクタからなるグループの中から選択される、請求項7に記載のシステム(100)。
【請求項9】
前記基準光路において、基準ビーム(f)が、前記偏光ビームスプリッタ(103)から前記第2の波長板(116A、416)を通過して前記基準光学部品(114A、414)へと進み、前記基準光学部品(114A、414)から前記基準光学部品(114A、414)自体へと反射され、さらに前記偏光ビームスプリッタ(103)へと反射され、前記偏光ビームスプリッタ(103)で反射され、前記方向転換光学部品(110)へと進み、前記方向転換光学部品(110)で反射され、平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に戻され、前記偏光ビームスプリッタ(103)で反射され、前記第2の波長板(116A、416)を通過して前記基準光学部品(114A、414)へと進み、前記基準光学部品(114A、414)から前記基準光学部品(114A、414)自体へと反射され、さらに前記偏光ビームスプリッタ(103)へと反射され、前記偏光ビームスプリッタ(103)から検出器(112)へと進む、請求項6に記載のシステム(100A、400)。
【請求項10】
前記第1の波長板(106)は半波長板であり、前記第2の波長板(116A)は四分の一波長板であり、前記基準光学部品(114A)は平面鏡である、請求項9に記載のシステム(100A)
【請求項11】
前記第1の波長板(406)および前記第2の波長板(416)は四分の一波長板であり、前記基準光学部品(414)は前記第1の方向に実質的に沿って延びる頂点を有するポロプリズムである、請求項9に記載のシステム(400)。
【請求項12】
前記ポロプリズム(414)の非コーティング・ガラス反射面上に位相補正コーティング(422)をさらに含む、請求項11に記載のシステム(400)。
【請求項13】
第1の方向(Z方向)に沿った変位を測定するための方法(100、100A、400)であって、
偏光ビームスプリッタ(103)、第1の波長板(106、406)、測定ルーフ状光学部品(104、404)、および方向転換光学部品(110)を通る測定光路を設けるステップを含み、該測定光路のセグメントが、前記第1の方向と前記第1の方向に対して垂直な第2(XまたはY)の方向とによって実質的に画定される平面内にのみ配置される、方法。
【請求項14】
前記測定光路を設けるステップは、
前記偏光ビームスプリッタ(103)から前記第1の波長板(106)へ測定ビーム(f)を差し向けるステップと、
前記測定ビームを前記第1の波長板(106)を通して前記測定ルーフ状光学部品(104)に送るステップと、該測定ルーフ状光学部品(104)の頂点が前記第1および第2(ZおよびX)の方向に対して垂直な第3(Y)の方向に対して平行であることと、
前記測定ビームを前記測定光学部品(104)で反射させ、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に送るステップと、
前記測定ビームを前記偏光ビームスプリッタ(103)を通して前記方向転換光学部品(110)に送るステップと、
前記測定ビームを前記方向転換光学部品(110)で反射させ、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に送るステップと、
前記測定ビームを前記偏光ビームスプリッタ(103)および前記第1の波長板(106)を通して前記測定ルーフ状光学部品(104)に送るステップと、
前記測定ビームを前記測定ルーフ状光学部品(104)で反射させ、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に送るステップと、
前記偏光ビームスプリッタ(103)からの前記測定ビームを検出器(112)に導くステップと、
を含む、請求項13に記載の方法(100、100A)。
【請求項15】
前記測定光路を設けるステップは、
前記偏光ビームスプリッタ(103)で反射された測定ビーム(f)を前記第1の波長板(406)へ導くステップと、
前記測定ビームを前記第1の波長板(406)を通して前記測定用光学部品(404)の頂点に送るステップと、該測定用光学部品(404)の頂点が前記第2の方向(Y軸)に対して平行であることと、
前記測定ビームを前記測定ルーフ状光学部品(404)から実質的に前記測定ルーフ状光学部品(404)へと反射させ、さらに前記第1の波長板(406)へと反射させるステップと、
前記測定ビームを前記第1の波長板(406)および前記偏光ビームスプリッタ(103)を通して前記方向転換光学部品(110)に送るステップと、
前記測定ビームを前記方向転換光学部品(110)で反射させ、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に送るステップと、
前記測定ビームを前記偏光ビームスプリッタ(103)および前記第1の波長板(406)を通して前記測定ルーフ状光学部品(404)の頂点に送るステップと、
前記測定ビームを前記測定ルーフ状光学部品(404)から前記測定ルーフ状光学部品(404)へと反射させ、さらに、前記第1の波長板(406)へと反射させるステップと、
前記測定ビームを前記第1の波長板(406)を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に送るステップと、
前記測定ビームを前記偏光ビームスプリッタ(103)から検出器(112)へと導くステップと、
を含む、請求項13に記載の方法(400)。
【請求項16】
前記測定ルーフ状光学部品はポロプリズムであり、
前記測定ビームを前記測定ルーフ状光学部品(406)で反射させるステップは、前記測定ビームの位相シフトを補正し、前記測定ビームの偏光状態の旋光性を変化させるステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記偏光ビームスプリッタ(103)、前記第2の波長板(116、116A、416)、基準光学部品(114、114A、414)、および、前記方向転換光学部品(110)を通る基準光路を設けるステップをさらに含み、
前記基準光路のセグメントは、前記第1の方向および前記第2の方向によって実質的に画定される平面内にのみ配置される、請求項13に記載の方法(100、100A、400)。
【請求項18】
前記基準光路を設けるステップは、
基準ビーム(f)を前記偏光ビームスプリッタ(103)から第2の波長板(116)を通して前記基準光学部品(114)へと導くステップと、
前記基準ビームを前記基準光学部品(114)で反射させ、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に送るステップと、
前記基準ビームを前記偏光ビームスプリッタ(103)で反射させ、前記方向転換光学部品(110)に送るステップと、
前記基準ビームを前記方向転換光学部品(110)で反射させ、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に送るステップと、
前記基準ビームを前記偏光ビームスプリッタ(103)で反射させ、前記第2の波長板(116)を通して前記基準光学部品(114)に送るステップと、
前記基準ビームを前記基準光学部品(114)で反射させ、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に送るステップと、
前記基準ビームを前記偏光ビームスプリッタ(103)から検出器(112)へと導くステップと、
を含む、請求項17に記載の方法(100)。
【請求項19】
前記第1の波長板(106)および前記第2の波長板(116)は半波長板であり、
前記基準光学部品(114)は、ポロプリズムおよびリトロレフレクタからなるグループの中から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記基準光路を設けるステップは、
基準ビーム(f)を前記偏光ビームスプリッタ(103)から第2の波長板(116A、416)を通して前記基準光学部品(114A、414)へと導くステップと、
前記基準ビームを前記基準ルーフ光学部品から該基準ルーフ光学部品へと反射させ、さらに前記第2の波長板(116A、416)へと反射させるステップと、
前記基準ビームを前記第2の波長板(116A、416)を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に送るステップと、
前記基準ビームを前記偏光ビームスプリッタ(103)で反射させ、前記方向転換光学部品(110)に送るステップと、
前記基準ビームを前記方向転換光学部品(110)で反射させ、実質的に平行ではあるがオフセットされた光路を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に送るステップと、
前記基準ビームを前記偏光ビームスプリッタ(103)で反射させ、前記第2の波長板(116A、416)に送るステップと、
前記基準ビームを前記第2の波長板を通して前記基準光学部品(114A、414)に送るステップと、
前記基準ビームを前記基準光学部品(114A、414)から該基準光学部品(114A、414)へと反射させ、さらに前記第2の波長板(116A、416)へと反射させるステップと、
前記基準ビームを前記第2の波長板(116A、416)を通して前記偏光ビームスプリッタ(103)に送るステップと、
前記基準ビームを前記偏光ビームスプリッタ(103)から検出器(112)へと導くステップと、
を含む、請求項17に記載の方法(100A、400)。
【請求項21】
前記第1の波長板(106)は半波長板であり、前記第2の波長板(116A)は四分の一波長板であり、前記基準光学部品(114A)は平面鏡である、請求項20に記載の方法(100A)。
【請求項22】
前記第1の波長板(406)および前記第2の波長板(416)は四分の一波長板であり、前記基準光学部品(414)は前記第1の方向に延びる頂点を有するポロプリズムである、請求項20に記載の方法(400)。
【請求項23】
前記ポロプリズム(414)の非コーティング・ガラス反射面上に位相補正コーティング(422)をさらに含む、請求項22に記載の方法(400)。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−38844(P2006−38844A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−198818(P2005−198818)
【出願日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(399117121)アジレント・テクノロジーズ・インク (710)
【氏名又は名称原語表記】AGILENT TECHNOLOGIES, INC.
【住所又は居所原語表記】395 Page Mill Road Palo Alto,California U.S.A.
【Fターム(参考)】