説明

ソーラー芝刈り機

【課題】太陽電池を用いて、自動芝刈り機構における走行制御手段をコストの低いものとする。
【解決手段】減速装置4を取付けた走行モータ1を車台7に設けてなる走行機構に、刈刃と刈刃駆動モータ3と減速装置6からなる刈刃駆動機構を取り付け、磁気識別センサ11,12を当該車台前端部左右それぞれに設け、当該走行モータ端子の両端それぞれにリレーの接点を接続し、当該リレーのコイル端子と当該磁気識別センサの出力端子を接続し、当該走行モータと当該リレーを介して接続する当該磁気識別センサは当該車台左右反対位置に配置し、太陽電池を当該車台に取付け、当該リレーや当該磁気識別センサからなる走行制御機構と当該走行機構と当該刈刃駆動機構を当該太陽電池に接続し、当該走行機構と当該刈刃駆動機構並びに当該走行制御機構と当該太陽電池13を備える。当該車台を磁気を帯びたもので囲われた場所に配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、芝生の刈り込みを自動的に行うことを目的とし、簡単な構成であり、且つ、安価な部品を用いることで低コストを計り、さらに、太陽電池を電源とし省エネ効果や二酸化炭素を発生しないという利点のあるソーラー芝刈り機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
先ず、第1の背景技術としては、ある程度伸びた芝生を光センサを用いて検知し、走行制御情報は地磁気センサや超音波センサで検知し、その信号をマイクロコンピュータで制御し芝生の刈り込みを行うものであり、一般的な芝刈りの工程に則した芝刈り機であった(特許文献1参照)。
【0003】
次に、第2の背景技術は、太陽電池を動力源とし低速度で鋏型カッタを駆動し芝生の刈り込みを行うものである。走行制御はレーザーや赤外線、或いは、超音波などを利用したセンサの検出情報を基にマイクロコンピータで制御する方法や芝地に誘導線を埋設しておき、これに沿って走行させる手段を用いた芝刈り機であった(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】特開1997−135606号公報
【特許文献2】特開1995−177810号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記第1の背景技術は芝生刈り取り前と刈り取り後の高低差を光センサで検出し走行制御情報としているため、ある程度伸びた芝生を刈り取るときの方法としては有効であるが、太陽電池を使い比較的低いエネルギーを長時間利用する方法としては不向きである。また、発生材である長い刈り芝は外観上や芝生に対しての弊害があるため、刈ったまま放置することができないという問題があり、さらに、発生材である長い刈り芝を集積したときの体積は大きいものとなり搬出に不利であり、これは屋上緑化の維持管理を行う上で問題となる点である。
【0006】
次に、前記第2の背景技術は、走行制御手段として芝地に誘導線を埋設するなど比較的コストの高い方法を用いているため、小規模な芝生地での利用には適当でないという問題がある。
【0007】
本発明は、前記従来の技術を利用する場合の問題を解決する手段であり、太陽電池を使い継続して芝生を刈り込むことで芝刈りに係わる労力やコストの低減を計り、省エネや二酸化炭素を発生しないという利点を有しつつ芝生の維持を行うものであり、また、本発明は発生材である刈芝の体積を低く抑えるというメリットもあるソーラー芝刈り機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明の第1の解決手段としては、減速装置を取付けた走行モータを車台の右側と左側にそれぞれ設けてなる走行機構に、刈刃と刈刃駆動モータと減速装置からなる刈刃駆動機構を取り付け、磁気識別センサを当該車台前端部左右それぞれに設け、当該走行モータ端子の両端それぞれにリレーの接点を接続し、当該リレーのコイル端子と当該磁気識別センサの出力端子を接続し、当該走行モータと当該リレーを介して接続する当該磁気識別センサとは当該車台左右反対位置に設け、太陽電池を当該車台に取付け、当該リレーや当該磁気識別センサからなる走行制御機構と当該走行機構及び当該刈刃駆動機構を当該太陽電池に接続し、当該走行機構と当該刈刃駆動機構並びに当該走行制御機構と当該太陽電池を備える当該車台を磁気を帯びたもので囲われた場所に配置した構成である。
【0009】
次に、本発明の第2の解決手段としては、前記第1の解決手段における磁気識別センサを検出方向が異なるように車台前端部右側に複数取付け、同様に左側にも複数取付け、リレーのコイル端子と当該磁気識別センサの出力端子を接続し、走行モータと当該リレーを介して接続する当該磁気識別センサとは当該車台左右反対側に位置するように設けた構成である。
【0010】
次に、本発明の第3の解決手段としては、前記第1または前記第2の解決手段における磁気識別センサをセンサロッドを設けたスイッチに置き換え、外周に設けた磁気を帯びたものを当該センサロッドと当接する縁石等と置き換えるものであり、当該複数のセンサロッドの検出方向が異なるように複数の当該スイッチを角度を変えて車台前端部右側に取付け、同様に左側にも複数の当該スイッチを取付け、リレーのコイル端子と当該スイッチの接点を接続し、走行モータと当該リレーを介して接続する当該スイッチに取付けた当該センサロッドとは当該車台左右反対側に位置するように設けた構成である。
【0011】
次に、本発明の第4の解決手段としては、前記第1ないし前記第3の解決手段において、センサロッドと当接する縁石をL型に成形し、L型の下側突出部を芝刈り範囲内側であって、且つ、芝地と同じ高さになるように外周に設けた構成である。
【0012】
次に、本発明の第5の解決手段としては、前記第1ないし前記第4の解決手段においてセンサロッドを設けたスイッチと磁気識別センサを併設し、外周に磁気を帯びたものや当該センサロッドと当接する縁石等を設けた構成である。
【0013】
次に、本発明の第6の解決手段としては、前記第1ないし前記第5の解決手段においてリレーのコイル端子にトランジスタを接続し、当該トランジスタのベースにコンデンサの一端を接続した構成である。
【発明の効果】
【0014】
以上の説明にあるように、本発明は範囲内の芝生を自動的に刈り続けることができるため、芝生を維持するための労力を低減することができ、さらに、太陽電池の発生電力を動力源とする本構成は省エネ効果や二酸化炭素を発生しないという点においても有用である。
【0015】
また、本発明の自動的に継続して駆動する芝刈り機構は比較的伸びの短い状態での芝刈りをコンセプトとすることが可能であり、この場合の発生材である刈り芝は短いものであり、これを集積したときの体積は長い刈り芝と比べて大幅に小さいものであるため有利であり、さらに、刈り芝を放置する場合についても長い刈り芝と比べて外観上や芝生に対する弊害を低く抑えることができる。
【0016】
前記発生材である刈り芝の体積を小さくできる本構成の機能は、特に屋上緑化に用いられている芝生の管理の際に有利であり、搬出に関わる労力を低減することができる。
【0017】
さらに、本発明の磁気識別センサを用いる構成は、外周に配する磁気に磁気プレートを用いて構成することで芝刈り範囲の境を平らにすることができるため、バリアフリーの観点からも効果があり、前記背景技術記載の芝地に誘導線を埋設しておく手段と比較して工事コストの低減を計ることができる。
【0018】
次に、本発明の磁気識別センサとセンサロッドを取付けたマイクロスイッチを用いる構成は、芝刈り範囲の境を磁気や障害物で構成することができ、さらに、芝地に配置した庭石などの障害物にも対応することができる。
【0019】
加えて、本発明の太陽電池を用いる構成について説明すれば、芝生の生育は太陽光の強さと日照時間に比例し、太陽電池の発生電力も同様にこれに比例するため芝刈り機構の動力源として太陽電池を利用する構成は理にかなったものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、本発明の実施の形態を図1ないし図5及び図10を参照し説明すれば、先ず、図2に示すように走行モータa1をギヤケースa4に取付け、走行モータb2をギヤケースb5に取付け、刈刃駆動モータ3をギヤケースc6に取付け、走行モータa1とギヤケースa4を車台7右側に取付け、走行モータb2とギヤケースb5を車台7左側に取付け、刈刃駆動モータ3とギヤケースc6を車台7に取付け、ギヤケースa4の軸に車輪a27を取付け、ギヤケースb5の軸に車輪b28を取付け、ギヤケースc6の軸に刈刃10を取付けて固定し、センサ支持部a8に磁気識別センサa11を固着し、センサ支持部b9に磁気識別センサb12を固着し、車台7の前端部左側にセンサ支持部a8を取付け、車台7の前端部右側にセンサ支持部b9を取付け、次に、図1及び図3並びに図4に示すように太陽電池13と走行モータ制御回路14を車台7に取付け、太陽電池13と走行モータ制御回路14並びに刈刃駆動モータ3を接続し、次に、図10に示すように磁気識別センサa11の出力端子をリレーb24のコイルの一端にトランジスタを介して接続し、磁気識別センサb12の出力端子にリレーd26のコイルー端をトランジスタを介して接続し、リレーb24のコイルの他端をリレーa23のコイルと直列に接続し、リレーd26のコイルの他端をリレーc25のコイルと直列に接続し、リレーa23とリレーb24の接点を走行モータa1を介して直列に接続し、リレーc25とリレーd26の接点を走行モータb2を介して直列に接続し、次に、図5に示すように磁気プレート19を外周に設ける構成である(請求項1記載)。
【0021】
次に、この構成の機能について図1及び図4を参照し説明すれば、太陽電池13の発生電圧で走行モータa1と走行モータb2並びに刈刃駆動モータ3が駆動し、ギヤケースa4とギヤケースb5並びにギヤケースc6の軸を介して伝動し、車輪a27と車輪b28並びに刈刃10の回転力となり直進方向36へ走行しつつ芝生を刈ることができる。
【0022】
次に、走行制御機構の機能を図5及び図10を参照し説明すれば、先ず、走行機構の駆動により本発明の構成が図5に示すように位置したとき、外周に設けた磁気プレート19の磁気の作用で磁気識別センサa11の出力端子の電圧が低下しトランジスタのベース電流を供給しリレーa23とリレーb24のコイルに電流が流れ、リレーa23とリレーb24の接点が切り替わり、走行モータa1に流れる電流の方向が反対に切り替わるため、車輪a27の回転方向が反転し車台7が右回りに回転する。
【0023】
この車台7の回転はコンデンサの電圧のある間続き、ある程度車台7が回転し磁気プレート21の磁気の作用の無くなる位置まで磁気識別センサa11が離れるとコンデンサの電圧が下がりトランジスタのベース電流の供給が止まり、リレーa23とリレーb24のコイルの電流が止まり、リレーa23とリレーb24の接点が切り替わり、走行モータa1に流れる電流の方向が元に戻り、車輪a27の回転方向が元に戻るため車台7は直進することになる。
【0024】
この車台7の動きは磁気プレート19を設けた外周に到達するたびに繰り返し、このとき車台7が回転する際の車輪のスリップやセンサの検出位置のずれなどで、一周ごとに異なる軌跡を通過することになり範囲内をランダムに刈り進む動きとなる。この車台7のランダムな動きはわずかに伸びた芝生を刈り続けるという本発明のコンセプトに十分対応するものであり、2日〜3日で全域を通過するように範囲を設定するか、または、芝刈り機構を施工面積に適した大きさのものとすることで効果を発揮することができる。
【0025】
次に、図6に示す構成は前記図5に示す構成に磁気識別センサと出力端子に接続するトランジスタを増設するものであり第2実施の形態である。車台7前端部左側にセンサ支持部c29を設け、センサ支持部c29に磁気識別センサa11を取付け、磁気識別センサa11の検知方向と異なる角度になるように磁気識別センサc21を取付け、車台7前端部右側にセンサ支持部d30を設け、センサ支持部d30に磁気識別センサb12を取付け、磁気識別センサb12の検知方向と異なる角度になるように磁気識別センサd22を取付け、次に、図11に示すようにリレーb24のコイルと磁気識別センサa11の出力端子並びに磁気識別センサc21の出力端子をトランジスタを介して接続し、リレーd26のコイルと磁気識別センサb12の出力端子並びに磁気識別センサd22の出力端子をトランジスタを介して接続し、外周に磁気プレート19を設ける構成である(請求項2記載)。
【0026】
次に、前記構成の機能を説明すれば、この磁気識別センサの取付け角度を変えて複数設ける構成は磁気検知方向を増すことができるものであり、あらゆる角度で磁気識別センサが磁気プレート19に近づいても磁気を検出することができる。例えば、図6に示す位置では磁気識別センサa11の検知方向では磁気プレート19の磁気を検出できないが、取付け角度の異なる磁気識別センサc21により検出することができる。
【0027】
次に、図7及び図12に示す構成は前記図6に示す構成の磁気識別センサをセンサロッドを取付けたマイクロスイッチに置き換えるものであり第3実施の形態である。マイクロスイッチa15にセンサロッドa17を取付け、マイクロスイッチb16にセンサロッドb18を取付け、マイクロスイッチc31にセンサロッドc33を取付け、マイクロスイッチd32にセンサロッドd34を取付け、センサ支持部e35左側にマイクロスイッチa15とマイクロスイッチc31をそれぞれの検知方向が異なる角度になるように取付け、センサ支持部e35右側にマイクロスイッチb16とマイクロスイッチd32をそれぞれの検知方向が異なる角度になるように取付け、次に、図12に示すようにマイクロスイッチa15とマイクロスイッチc31の接点を定電流ダイオードとトランジスタを介してリレーb24のコイルと接続し、マイクロスイッチb16とマイクロスイッチd32の接点を定電流ダイオードとトランジスタを介してリレーd26のコイルと接続し、外周にセンサロッドと当接するように縁石20を敷設する構成である(請求項3記載)。
【0028】
次に、前記構成の機能を図8及び図12を参照し説明すれば、図8は走行機構の駆動により縁石20にセンサロッドa17が当接しマイクロスイッチa15の接点が接続した状態であり、このときリレーa23とリレーb24のコイルに電流が流れ、リレーa23とリレーb24の接点が切り替わり、走行モータa1に流れる電流の方向が反対に切り替わるため、車輪a27の回転方向が反転し車台7が右回りに回転し、転回することができるため前記図6に示す構成と同様に車台7はランダムに走行しつつ芝刈りを行うことができ、庭石などの障害物にも対応することができる構成である。
【0029】
次に、図9に示す構成は前記図8の正面図であり、また、縁石20の断面を示す図である。このように縁石20をL型に成形し外周に敷設し施工範囲の境とするものである(請求項4記載)。
【0030】
この構成により縁石20とセンサロッドが当接するためセンサとして機能することができ、また、刈刃10の届かない縁の部分は刈り残しの生じるところであるが、L型に成形した縁石20を用いて境を構築してあるため芝生37を刈り残しなく刈ることができる。
【0031】
なお、図12に示す定電流ダイオードとトランジスタはリレーのコイルに流れる電流を仕様に合わせた値に調整するものである。
【0032】
次に、図13及び図14に示す構成は前記図6及び前記図8に示す構成のセンサを組み合わせたものであり第5実施の形態である。センサ支持部e35左側にセンサロッドa17を設けたマイクロスイッチa15とセンサロッドc33を設けたマイクロスイッチc31をそれぞれの検知方向が異なる角度になるように取付け、さらにセンサ支持部e35左側に磁気識別センサa11と磁気識別センサc21をそれぞれの検知方向が異なる角度になるようにを取付け、センサ支持部e35右側にセンサロッドb18を設けたマイクロスイッチb16とセンサロッドd34を設けたマイクロスイッチd32をそれぞれの検知方向が異なる角度になるように取付け、さらにセンサ支持部e35右側に磁気識別センサb12と磁気識別センサd22をそれぞれの検知方向が異なる角度になるように取付け、次に、図14に示すように磁気識別センサa11と磁気識別センサc21の出力端子並びにマイクロスイッチa15とマイクロスイッチc31の接点並びにコンデンサa38の一端を定電流ダイオードとトランジスタを介してリレーb24のコイルと接続し、磁気識別センサb12と磁気識別センサd22の出力端子並びにマイクロスイッチb16とマイクロスイッチd32の接点並びにコンデンサb39の一端を定電流ダイオードとトランジスタを介してリレーd26のコイルと接続し、外周に縁石20や磁気プレート19を構築する構成である(請求項5及び6記載)。
【0033】
この構成により外周に縁石20や磁気プレート19のいずれかを設けることでセンサロッドや磁気識別センサで検出することができ、その信号をトランジスタやリレーを介して走行モータの回転を制御し車台7を転回し走行しつつ芝生を刈り続けることができる。
【0034】
なお、図14に示すコンデンサa38とコンデンサb39の機能は、センサの作用でトランジスタのベースに電流が流れるときその電気を蓄え、センサの機能が停止したときに放電し一定時間トランジスタのベース電流を供給する作用があり車台7の転回を大きくするものである。
【実施例】
【0035】
次に、本発明の第1の実施例について図1及び図5並びに図10を参照し説明すれば、先ず、図1及び図5に示す走行モータa1と走行モータb2はDC3Vのものを用いており、減速ギヤについてはギヤケースa4とギヤケースb5は共に減速比719:1であり、比較的低速走行を行うものである。これらを車台7に取付け走行機構としている。次に、刈刃駆動モータ3はDC3Vのものを用いており、ギヤケースc6の減速比は18:1であり比較的高速回転を行うものである。これらを車台7に取付け刈刃駆動機構としている。次に、磁気識別センサa11並びに磁気識別センサb12には感度の高いIC内蔵MRセンサを用いており、磁気識別センサa11の出力端子をリレーb24のコイルの一端にトランジスタを介して接続し、磁気識別センサb12の出力端子にリレーd26のコイル一端をトランジスタを介して接続し、リレーb24のコイルの他端をリレーa23のコイルと直列に接続し、リレーd26のコイルの他端をリレーc25のコイルと直列に接続し、リレーa23とリレーb24の接点を走行モータa1を介して直列に接続し、リレーc25とリレーd26の接点を走行モータb2を介して直列に接続し走行制御機構としている。次に、太陽電池13については、4V500mAのものを用いており、走行モータ制御回路14並びに刈刃駆動モータ3と接続している。次に、図5に示すように磁気プレート19を外周に設けた構成である。
【0036】
この構成において晴天の直射日光によるモータ走行a1と走行モータb2並びに刈刃駆動モータ3の駆動が可能であり、さらに、図5に示す状態における車台7の方向転換も可能である。
【0037】
次に、本発明の第2の実施例について説明すれば、前記第1の実施例の構成に磁気識別センサと出力端子に接続するトランジスタを増設するものであり図6に示すように車台7前端部左側に設けたセンサ支持部c29に磁気識別センサa11と磁気識別センサc21を検知方向が異なる角度になるように取付け、車台7前端部右側に設けたセンサ支持部d30に磁気識別センサb12と磁気識別センサd22を検知方向が異なる角度になるように取付け、図11に示すようにリレーb24のコイルと磁気識別センサa11の出力端子並びに磁気識別センサc21の出力端子をトランジスタを介して接続し、リレーd26のコイルと磁気識別センサb12の出力端子並びに磁気識別センサd22の出力端子をトランジスタを介して接続する構成である。
【0038】
この構成により、図6に示す状態においても車台7の方向転換が可能であり、自動連続運転を可能としている。
【0039】
次に、本発明の第3の実施例について説明すれば、図7に示すように前記第2の実施例の磁気識別センサをセンサロッドを取付けたマイクロスイッチに置き換えるものであり、センサ支持部e35左側にセンサロッドa17を備えたマイクロスイッチa15とセンサロッドc33を備えたマイクロスイッチc31をそれぞれの検知方向が異なる角度になるように取付け、センサ支持部e35右側にセンサロッドb18を備えたマイクロスイッチb16とセンサロッドd34を備えたマイクロスイッチd32をそれぞれの検知方向が異なる角度になるように取付け、次に、図12に示すようにマイクロスイッチa15とマイクロスイッチc31の接点を定電流ダイオードとトランジスタを介してリレーb24のコイルと接続し、マイクロスイッチb16とマイクロスイッチd32の接点を定電流ダイオードとトランジスタを介してリレーd26のコイルと接続し、外周に縁石20を構築する構成である。
【0040】
なお、センサロッドa17とセンサロッドb18並びにセンサロッドc33とセンサロッドd34は弾性を有する材質が適しているためピアノ線を用いて構成している。また、センサロッドa17とセンサロッドb18については確実に機能するように側部より外側に膨らむように成形してある。
【0041】
次に、本発明の第4の実施例については縁石20をL型に成形したものを外周に敷設し施工範囲の境とするものである。
【0042】
この構成により、センサロッドが縁石20と当接しマイクロスイッチが機能しリレーの接点を切り替え車台7の方向転換を可能としており、自動的に走行と芝刈りを行うことができ、縁の部分についても刈刃10の届く範囲に芝生37があるため刈り残しなく刈ることができる。
【0043】
次に、本発明の第5の実施例について説明すれば、図13及び図14に示すように前記第2及び前記第3の実施例に示す構成のセンサを組み合わせたものであり、外周に縁石20や磁気プレート19を構築する構成である。
【0044】
なお、本発明の第6の実施例である図14に示すコンデンサa38とコンデンサb39はともに容量330μFであり、コンデンサa38の一端を接地し他端を定電流ダイオードとトランジスタを介してリレーb24のコイルと接続し、コンデンサb39の一端を接地し他端を定電流ダイオードとトランジスタを介してリレーd26のコイルと接続した構成である。
【0045】
この構成により縁石20などの障害物や磁気プレート19などの磁気を帯びたものをセンサで検出し車台7の転回を行うことができ、コンデンサa38とコンデンサb39の作用により車輪27及び車輪28の反転時間を数秒間設けることができ、車台7の転回を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】 本発明の実施の形態を示す斜視図
【図2】 本発明の実施の形態の一部を示す、分解斜視図
【図3】 本発明の実施の形態を示す分解斜視図
【図4】 本発明の実施の形態を示す平面図
【図5】 本発明の実施の形態と、磁気プレートの一部を示す平面図
【図6】 本発明の第2実施の形態と、磁気プレートの一部を示す平面図
【図7】 本発明の第3実施の形態を示す平面図
【図8】 本発明の第3実施の形態と、縁石の一部を示す平面図
【図9】 本発明の第3及び第4実施の形態の、一部を断面にした正面図
【図10】 本発明の実施の形態のモータ制御回路を示す回路図
【図11】 本発明の第2実施の形態のモータ制御回路を示す回路図
【図12】 本発明の第3実施の形態のモータ制御回路を示す回路図
【図13】 本発明の第5実施の形態を示す平面図
【図14】 本発明の第5及び第6実施の形態のモータ制御回路を示す回路図
【符号の説明】
【0047】
1 走行モータa
2 走行モータb
3 刈刃駆動モータ
4 ギヤケースa
5 ギヤケースb
6 ギヤケースc
7 車台
8 センサ取付部a
9 センサ取付部b
10 刈刃
11 磁気識別センサa
12 磁気識別センサb
13 太陽電池
14 モータ制御回路
15 マイクロスイッチa
16 マイクロスイッチb
17 センサロッドa
18 センサロッドb
19 磁気プレート
20 縁石
21 磁気識別センサc
22 磁気識別センサd
23 リレーa
24 リレーb
25 リレーc
26 リレーd
27 車輪a
28 車輪b
29 センサ取付部c
30 センサ取付部d
31 マイクロスイッチc
32 マイクロスイッチd
33 センサロッドc
34 センサロッドd
35 センサ取付部e
36 直進方向
37 芝生
38 コンデンサa
39 コンデンサb

【特許請求の範囲】
【請求項1】
減速装置を取付けた走行モータを車台の右側と左側にそれぞれ設けてなる走行機構に、刈刃と刈刃駆動モータと減速装置からなる刈刃駆動機構を取り付け、磁気識別センサを当該車台前端部左右それぞれに設け、当該走行モータ端子の両端それぞれにリレーの接点を接続し、当該リレーのコイル端子と当該磁気識別センサの出力端子を接続し、当該走行モータと当該リレーを介して接続する当該磁気識別センサとは当該車台左右反対位置に設け、太陽電池を当該車台に取付け、当該リレーや当該磁気識別センサからなる走行制御機構と当該走行機構及び当該刈刃駆動機構を当該太陽電池に接続し、当該走行機構と当該刈刃駆動機構並びに当該走行制御機構と当該太陽電池を備える当該車台を磁気を帯びたもので囲われた場所に配置したソーラー芝刈り機。
【請求項2】
請求項1における磁気識別センサを検出方向が異なるように車台前端部右側に複数取付け、同様に左側にも複数取付け、リレーのコイル端子と当該磁気識別センサの出力端子を接続し、走行モータと当該リレーを介して接続する当該磁気識別センサとは当該車台左右反対側に位置するように設けたソーラー芝刈り機。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、磁気識別センサをセンサロッドを設けたスイッチに置き換え、外周に設けた磁気を帯びたものを当該センサロッドと当接する縁石等と置き換えるものであり、当該複数のセンサロッドの検出方向が異なるように複数の当該スイッチを角度を変えて車台前端部右側に取付け、同様に左側にも複数の当該スイッチを取付け、リレーのコイル端子と当該スイッチの接点を接続し、走行モータと当該リレーを介して接続する当該スイッチに取付けた当該センサロッドとは当該車台左右反対側に位置するように設けたソーラー芝刈り機。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3において、センサロッドと当接する縁石をL型に成形し、L型の下側突出部を芝刈り範囲内側であって、且つ、芝地と同じ高さになるように外周に設けたソーラー芝刈り機。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4において、センサロッドを設けたスイッチと磁気識別センサを併設し、外周に磁気を帯びたものや当該センサロッドと当接する縁石等を設けたソーラー芝刈り機。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5において、リレーのコイル端子にトランジスタを接続し、当該トランジスタのベースにコンデンサの一端を接続したソーラー芝刈り機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−105025(P2007−105025A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−325349(P2005−325349)
【出願日】平成17年10月12日(2005.10.12)
【出願人】(502450848)
【Fターム(参考)】