説明

デジタルカメラ

【課題】 表示手段の表示状態を適切に制御することによって、ユーザが確認したい画像を適切に表示することの可能なデジタルカメラを実現すること。
【解決手段】 接眼検知センサ42はユーザがEVF41を覗いているときに接眼状態を検知し、EVF41を覗いていないときに非接眼状態を検知する。全体制御部20は、撮影モード時においてユーザがEVF41を覗いている場合に、EVF41に対してライブビュー画像を表示させ、ユーザからの撮影指示を待機する。また全体制御部20はユーザがEVF41を覗かない状態となった場合に、LCD5に対して直前に撮影された撮影画像を表示させることで、ユーザが撮影画像の確認を行うことが可能な表示状態とする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像を表示可能な表示手段を備えたデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示器等の表示手段を備えたデジタルカメラでは、撮影によって得られた撮影画像を確認するための画像表示を行うことが可能である。
【0003】このようなデジタルカメラでは、撮影モード時に、アフタービュー機能として、撮影動作の直後に撮影画像を確認するための画像表示が自動的に一定時間行われるのが一般的である。
【0004】また、アフタービュー機能以外にも、撮影モード時においてユーザが撮影画像を確認するための所定のボタン操作を行った場合に、その直前に撮影された撮影画像を表示させるデジタルカメラも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アフタービュー機能を備えるデジタルカメラでは、アフタービュー機能をオン状態に設定している限り、撮影動作の直後に必ず撮影画像の確認表示(アフタービュー表示)が一定時間行われることになるため、ユーザが連続して撮影操作を繰り返したい場合にアフタービュー表示が障害となって次の撮影操作を行うことができなくなり、シャッタチャンスを逃す可能性がある。
【0006】また、ユーザが所定のボタン操作を行った場合に撮影画像を表示させるデジタルカメラでは、ユーザが意図的に撮影画像を表示させるための操作を行わない限り、撮影画像の確認表示が行われないため、ユーザが撮影に失敗したことに気付かず、撮り直しの機会を逃す可能性がある。
【0007】そこで、この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、表示手段の表示状態を適切に制御することにより、ユーザが確認したい画像を適切に表示することの可能なデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、撮影モード時に記録用となる撮影画像を撮影するための撮影動作を行うように構成されたデジタルカメラであって、画像を表示するための第1の表示手段と、前記撮影モード時にユーザが接眼して被写体像を確認するためのファインダと、前記ファインダに対するユーザの接眼状態及び非接眼状態を検知する接眼検知手段と、前記撮影モード時に、前記接眼検知手段が前記非接眼状態を検知した場合に、前記第1の表示手段に対し、直前に撮影された撮影画像を表示させる制御手段と、を備えて構成される。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記ファインダが、電子的に被写体像を表示する第2の表示手段を備えて構成され、前記第2の表示手段が、前記ファインダに対してユーザが接眼状態にある場合には、常にリアルタイムな被写体像を表示するように構成される。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のデジタルカメラにおいて、前記制御手段が、前記第1の表示手段に対して前記撮影画像を表示させてから所定時間が経過した場合に、前記第1の表示手段における表示内容を、リアルタイムな被写体像に切り替えることを特徴としている。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のデジタルカメラにおいて、次の撮影動作が行われるまでの間に、前記接眼検知手段が前記非接眼状態を所定回数検知した場合、その後に前記接眼検知手段が前記非接眼状態を検知しても、前記制御手段は、前記第1の表示手段に対して直前に撮影された撮影画像の表示を行わないように構成される。
【0012】請求項5に記載の発明は、デジタルカメラであって、画像を表示するための表示手段と、ユーザが接眼して被写体像を確認するためのファインダと、前記ファインダに対するユーザの接眼状態及び非接眼状態を検知する接眼検知手段と、前記接眼検知手段が前記非接眼状態を検知した場合に、前記表示手段に対し、撮影条件に関する情報を表示させる制御手段と、を備えて構成される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0014】図1及び図2は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1の外観構成を示す図であり、図1は正面図、図2は背面図に相当する。
【0015】デジタルカメラ1の正面側には被写体像を取り込むための撮影レンズ2が設けられる。またグリップ部1aの上部にシャッタボタン9が設けられる。シャッタボタン9はユーザが撮影動作を指示するための操作部であり、シャッタボタン9が全押し操作された場合に本撮影動作、すなわち被写体を撮影して記録用の撮影画像データを生成する撮影動作が行われる。
【0016】また、デジタルカメラ1の上部側には「再生モード」と「撮影モード」とでデジタルカメラ1の動作モードを切り替えるためのモード切替部3が設けられる。再生モードは、メモリカード90に記録された画像データを液晶表示部(以下、LCDという。)5等に再生表示するためのモードである。また撮影モードは、記録用となる撮影画像を撮影するための撮影動作を行うためのモードであり、上述したようにユーザがシャッタボタン9を操作することで被写体の撮影を行うことが可能になる。ただし、この実施の形態のデジタルカメラ1では、撮影モード時における動作モードとして、さらに「クイックビューモード」、「アフタービューモード」、「撮影条件表示切替モード」又は「通常撮影モード」を設定可能なように構成されており、「クイックビューモード」や「アフタービューモード」が設定されている場合には、撮影終了後に撮影画像の一時再生を行うことができるように構成されている。
【0017】デジタルカメラ1の背面側には、本撮影動作前のライブビュー表示、本撮影動作によって得られる記録画像の確認表示、又は撮影条件に関する情報表示等を行うためのLCD5(第1の表示手段)が設けられる。
【0018】また、LCD5の上部側にはファインダユニット4が設けられており、ファインダユニット4は、撮影モード時にユーザが接眼して被写体像を確認するためのファインダ41と、ファインダ41に対するユーザの接眼状態及び非接眼状態を検知する接眼検知センサ42とを備えて構成される。
【0019】図3は、ファインダユニット4の概略構成を示す図である。図3に示すように、ファインダユニット4のファインダ41には小型液晶表示器(第2の表示手段)41aと接眼レンズ41bとが設けられており、電子的に被写体像を表示することが可能なように構成される。このため、ファインダ41は、いわゆる電子ビューファインダ(以下EVFという。)41として構成される。なお、EVF41の画面サイズはLCD5の画面サイズよりも小さなものとなる。
【0020】また、接眼検知センサ42は、図3に示すように投光部42aと受光部42bとを備え、ファインダ41に対してユーザが接眼状態にあるときには、投光部42aからの光がユーザの顔等に反射して受光部42bに入射し、それによって接眼状態であることが検出される。また、ファインダ41に対してユーザが非接眼状態にあるときには、投光部42aからの光が受光部42bに入射しないため、それによって非接眼状態であることが検出される。
【0021】図2に戻り、デジタルカメラ1の背面側には、ユーザが操作するための操作部として、メニューボタン6と、撮影モード時における動作モードを「クイックビューモード」、「アフタービューモード」、「撮影条件表示切替モード」及び「通常撮影モード」のいずれかに設定するためのコントロールボタン7と、アフタービュー表示時に撮影画像の削除を指示するための削除ボタン8とが設けられる。
【0022】なお、撮影モード時における動作モードを設定する場合、ユーザがメニューボタン6を押下することによって、LCD5に撮影モード時における動作モードの選択画面が表示され、その選択画面を視認しつつ、ユーザがコントロールボタン7を操作することによって一の動作モードを設定可能なように構成されている。
【0023】またデジタルカメラ1の側面には、着脱自在な記録媒体であるメモリカード90の挿入装着部が設けられており、本撮影動作によって得られる撮影画像の画像データはこの挿入装着部にセットされるメモリカード90に記録される。
【0024】次に、デジタルカメラ1の内部構成について説明する。図4は、デジタルカメラ1の内部機能を示すブロック図である。
【0025】撮影レンズ2はレンズ駆動回路31によって駆動され、CCD撮像素子10に結像される像の合焦状態を変化させるように構成される。例えば、ユーザがシャッタボタン9を半押し状態に押下した場合、撮影レンズ2はレンズ駆動回路31によって駆動され、自動合焦動作を行う。また、撮影レンズ2に含まれる絞りの開口径もレンズ駆動回路31によって調整される。
【0026】CCD撮像素子10は被写体像を撮影して電子的な画像信号を生成する撮像手段として機能するものであり、多数(例えば2560×1920個)の画素を有し、撮影レンズ2によって結像された被写体像を、画素毎にR(赤),G(緑),B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。
【0027】タイミングジェネレータ32は、CCD撮像素子10の駆動を制御するための各種タイミングパルスを生成するものであり、全体制御部20から各種タイミングパルスを発生させるためのタイミングが指示される。
【0028】CCD撮像素子10から得られる画像信号は信号処理回路11に与えられ、信号処理回路11において画像信号(アナログ信号)に対して所定のアナログ信号処理が施される。信号処理回路11は例えば相関二重サンプリング回路(CDS)とオートゲインコントロール回路(AGC)とを有しており、相関二重サンプリング回路により画像信号のノイズ低減処理を行い、オートゲインコントロール回路でゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。
【0029】A/D変換器12は、画像信号を構成する各画素信号を12ビットのデジタル信号に変換するものである。A/D変換器12は、全体制御部20から入力されるA/D変換用のクロックに基づいて各画素信号(アナログ信号)を12ビットのデジタル信号に変換する。
【0030】WB(ホワイトバランス)回路13は、R,G,Bの各色成分のレベル変換を行うものである。なお、図示を省略するが、WB回路13は、全体制御部20で記憶されるレベル変換テーブルを用いてR,G,Bの各色成分のレベルを変換する。γ補正部14は、画素データの階調を補正するものである。
【0031】色補正部15は、γ補正部14から入力する画像データに対し、ユーザによって設定された色補正に関するパラメータに基づいた色補正を行うとともに、RGB色空間で表現されたカラー情報をYCrCb色空間で表現されたカラー情報に変換する。
【0032】画像メモリ16はCCD撮像素子10の撮影動作によって得られる画像データを一時的にバッファリングするためのメモリであり、少なくとも1フレーム分の画像データを記憶するだけの記憶容量を有している。
【0033】上記各部の動作は全体制御部20によって制御され、本撮影前のライブビュー表示時には、CCD撮像素子10でライブビュー画像取得のための露光動作が繰り返し行われ、それによって画像メモリ16に順次格納されるライブビュー画像は全体制御部20に与えられる。
【0034】また、シャッタボタン9が全押し操作された際の本撮影動作も全体制御部20によって制御される。具体的には、全体制御部20においてCCD撮像素子10の露光時間が決定され、その露光時間に基づいてCCD撮像素子10での露光動作が行われる。そしてCCD撮像素子10から得られる画像データ(画像記録用の画像データ)はWB回路13等の各種処理を経た後、画像メモリ16にバッファリングされる。そして全体制御部20が画像メモリ16から画像データを読み出し、所定の画像処理を施した後、メモリカード90に撮影画像の画像データを記録するように構成されている。
【0035】タイマ33は全体制御部20に対して計時動作のためのクロックを与えるように構成される。また、操作部50は上述したシャッタボタン9やコントロールボタン7等の操作部材を含むものであり、ユーザによる操作内容は全体制御部20に伝達される。
【0036】カードインタフェース(カードI/F)34はメモリカード90を装着するための挿入装着部に設けられ、全体制御部20とメモリカード90とのデータ通信を可能にするためのものである。
【0037】表示切替部35は、全体制御部20から与えられる表示用画像をLCD5及びEVF41のいずれか一方に出力する機能を有しており、接眼検知センサ42の検知結果に基づいて、表示用画像の出力先を切り替える。この実施の形態では、表示切替部35は、ユーザがEVF41に対して接眼状態となった場合、EVF41をオン状態、及びLCD5をオフ状態とし、ユーザがEVF41に対して非接眼状態となった場合、EVF41をオフ状態、及びLCD5をオン状態に切り替える。
【0038】全体制御部20はCPUが所定のプログラムを実行することによって実現されるものであり、図4に示すように、撮影モード時には、撮影制御部21及び表示制御部22として機能する。
【0039】撮影制御部21はレンズ駆動回路31を制御して自動合焦制御を行ったり、タイミングジェネレータ32を制御してCCD撮像素子10の露光動作を制御する。
【0040】撮影制御部21には、シャッタスピード(露光時間)、撮影レンズ2のFナンバ、撮影シーン設定等に関する情報(撮影条件情報)211が格納されており、ユーザがシャッタボタン9の全押し操作を行った場合、撮影条件情報211に基づいて各部が制御され、本撮影動作の制御が行われる。これにより、デジタルカメラ1では、記録用となる撮影画像の撮影動作が行われる。
【0041】また、撮影制御部21は、本撮影動作前のライブビュー表示時には、ライブビュー画像を取得するために、各部の制御動作を行うようにも構成される。
【0042】表示制御部22は、LCD5及びEVF41に表示するための表示用画像を生成するものであり、撮影条件表示画像生成部23、ライブビュー画像生成部24、クイックビュー処理部25、アフタービュー処理部26として機能する。
【0043】撮影モード時における動作モードとして、「クイックビューモード」が設定されている場合には、表示制御部22においてライブビュー画像生成部24とクイックビュー処理部25とが機能する。また、「アフタービューモード」が設定されている場合には、表示制御部22においてライブビュー画像生成部24とアフタービュー処理部26とが機能し、「撮影条件表示切替モード」が設定されている場合には、撮影条件表示画像生成部23とライブビュー画像生成部24とが機能する。さらに、「通常撮影モード」が設定されている場合には、ライブビュー画像生成部24が機能する。
【0044】まず、クイックビューモードが設定されている場合について説明する。
【0045】クイックビューモードとは、撮影モード時において、メモリカード90に記録された撮影画像を再生表示するモードである。クイックビューモード時には、ユーザはファインダユニット4のEVF41に接眼状態で被写体像を確認しつつ、撮影操作を行うことになる。
【0046】ライブビュー画像生成部24は接眼検知センサ42においてユーザの接眼状態が検知される場合に機能するのに対し、クイックビュー処理部25は接眼検知センサ42においてユーザの非接眼状態が検知される場合に機能する。
【0047】ライブビュー画像生成部24は、本撮影動作が開始される前に、CCD撮像素子10から得られるライブビュー画像をEVF41の表示サイズに適合させた画像サイズに変換し、表示切替部35に対して出力する。そして表示切替部35はEVF41に適合した画像サイズの画像データをEVF41に対して出力し、EVF41においてライブビュー画像の表示を行わせる。これにより、ユーザはEVF41を視認しつつ撮影操作を行うことが可能になる。
【0048】なお、ライブビュー画像生成部24はEVF41に表示させるためのライブビュー画像の例えば四隅等に、現在設定されている撮影条件に関する情報を併せて表示させるようにしてもよい。そのようなライブビュー表示を行えば、ライブビュー画像と同時に、撮影条件を確認することも可能になる。
【0049】クイックビュー処理部25は、ユーザがEVF41から目を離したとき等に機能し、メモリカード90から直前に撮影された撮影画像を読み出し、その撮影画像をLCD5の表示サイズに適合させた画像サイズに変換し、表示切替部35に対して出力する。そして表示切替部35はLCD5に適合した画像サイズの撮影画像をLCD5に対して出力し、LCD5において撮影画像の確認表示を行わせる。これにより、ユーザは特別なボタン操作等を行うことなく、撮影画像の確認を行うことが可能になる。
【0050】このようにクイックビューモード時には、ユーザはEVF41を覗くことで被写体像の確認を行いつつ撮影操作を行い、撮影終了後にはLCD5を視認するために、デジタルカメラ1から顔を少し離すだけで、撮影動作によって得られた撮影画像の確認を行うことが可能になる。つまり、ユーザが操作ボタン等を意図的に操作する必要がなく、ユーザが確認したい画像を自然な操作で適切に表示することができるのである。
【0051】そしてユーザがLCD5に表示される撮影画像を視認した後、次の撮影操作に移る場合には、再びEVF41を覗くようにすれば、EVF41にはリアルタイムな被写体像が表示され、次の撮影操作を迅速に開始することが可能になる。
【0052】また、ユーザが連続した撮影操作を行いたい場合には、撮影操作終了後もEVF41を覗き続ければ、撮影画像の確認表示が行われることなく、ライブビュー表示が継続されるため、シャッタチャンスを逃す可能性を低減させることができる。
【0053】次に、アフタービューモードが設定されている場合について説明する。
【0054】アフタービューモードとは、撮影モード時において、メモリカード90に記録された撮影画像を一定時間再生表示するモードである。アフタービューモード時には、ユーザはEVF41又はLCD5に表示される被写体像(ライブビュー画像)を確認しつつ、撮影操作を行うことになる。
【0055】アフタービュー処理部26は接眼検知センサ42においてユーザの非接眼状態が検知された場合に、一定時間又はユーザが所定の操作を行うまでの間、機能する。これに対し、ライブビュー画像生成部24はアフタービュー処理部26が機能停止した場合に機能する。
【0056】ライブビュー画像生成部24は、本撮影動作が開始される前にCCD撮像素子10から得られるライブビュー画像を取得し、接眼検知センサ42がユーザの接眼状態を検知している場合にはEVF41の表示サイズに適合させた画像サイズに変換して表示切替部35に出力するのに対し、接眼検知センサ42がユーザの非接眼状態を検知している場合にはLCD5の表示サイズに適合させた画像サイズに変換して表示切替部35に出力する。そして表示切替部35はユーザがEVF41に対して接眼状態である場合にはEVF41に適合した画像サイズの画像データをEVF41に対して出力するのに対し、ユーザがEVF41に対して非接眼状態である場合にはLCD5に適合した画像サイズの画像データをLCD5に対して出力する。
【0057】このため、アフタービューモードにおいてライブビュー表示を行う場合、ユーザがLCD5を視認しているときには、LCD5にライブビュー画像が表示され、ユーザがEVF41を視認しているときには、EVF41にライブビュー画像が表示される。
【0058】なお、ライブビュー画像生成部24はLCD5又はEVF41に表示させるためのライブビュー画像の例えば四隅等に、現在設定されている撮影条件に関する情報を併せて表示させるようにしてもよい。
【0059】アフタービュー処理部26は、本撮影動作終了後に、ユーザがEVF41から目を離したとき等に機能し、画像メモリ16から直前に撮影された撮影画像を読み出し、その撮影画像をLCD5の表示サイズに適合させた画像サイズに変換し、表示切替部35に対して出力する。そして表示切替部35はLCD5に適合した画像サイズの撮影画像をLCD5に対して出力し、LCD5において撮影画像の確認表示を行わせる。
【0060】またアフタービュー処理部26にはカウンタ261が設けられ、カウンタ261は、アフタービュー処理部26が有効に機能し始めたタイミングからの経過時間をカウントする機能(タイマカウント機能)を備えている。
【0061】タイマカウント機能は、アフタービュー処理部26が有効に機能し始めてから所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断し、経過した場合にアフタービュー処理部26の機能を停止させる。タイマカウント機能は1回当たりのアフタービュー表示が長時間継続されることを抑制するために設けられ、このタイマカウント機能によって、所定時間内に撮影画像データの削除指示がなかった場合に限り、画像メモリ16内の撮影画像をメモリカード90に記録するようになっている。
【0062】一般にアフタービュー表示は数回程度行えば、既にユーザは撮影画像を確認したものと考えられるため、この実施例においては、一度アフタービュー表示されると、画像メモリ16の撮影画像をクリアするように構成され、接眼状態と非接眼状態との状態変化が繰り返される度に、アフタービュー表示が行われるという煩わしさがなく、次の撮影操作に速やかに移行することができるように実現されている。
【0063】このようにアフタービューモード時には、ユーザがEVF41を覗きながら撮影操作を行ったとすると、撮影終了後には、デジタルカメラ1から顔を少し離すだけで、撮影動作によって得られた撮影画像の確認を行うことが可能になる。つまり、ユーザが操作ボタン等を意図的に操作する必要がなく、ユーザが確認したい画像を自然な操作で適切に表示することができるのである。
【0064】また、LCD5の表示状態は、一定時間が経過すれば、撮影画像確認のためのアフタービュー表示から撮影待機状態であるライブビュー表示に移行するため、ユーザはEVF41を覗かずとも、LCD5を視認し続ければ、次の撮影操作に移ることも可能である。
【0065】また、ユーザが連続した撮影操作を行いたい場合には、EVF41を覗くことで撮影操作を行い、撮影操作終了後もEVF41を覗き続ければ、撮影画像の確認表示が行われることなく、ライブビュー表示が継続されるため、シャッタチャンスを逃す可能性を低減させることも可能である。
【0066】なお、LCD5に対して撮影画像確認のためのアフタービュー表示が行われている間に、ユーザが削除ボタン8の押下操作を行うと、アフタービュー処理部26は画像メモリ16からその撮影画像を削除してアフタービュー機能を停止させることになる。
【0067】次に、撮影条件表示切替モードが設定されている場合について説明する。
【0068】撮影条件表示切替モードとは、EVF41に対してライブビュー画像を表示させる表示形態と、LCD5に対して撮影条件に関する情報(撮影条件情報)のみを表示させる表示形態とを、接眼検知センサ42の検知結果に応じて切り替えるモードである。このため、撮影条件表示切替モード時には、ユーザはEVF41に表示される被写体像(ライブビュー画像)を確認しつつ、撮影操作を行うことになる。
【0069】ライブビュー画像生成部24は接眼検知センサ42においてユーザの接眼状態が検知される場合に機能するのに対し、撮影条件表示画像生成部23は接眼検知センサ42においてユーザの非接眼状態が検知される場合に機能する。
【0070】ライブビュー画像生成部24は、クイックビューモード時と同様に、本撮影動作が開始される前に、CCD撮像素子10から得られるライブビュー画像をEVF41の表示サイズに適合させた画像サイズに変換し、表示切替部35に対して出力する。そして表示切替部35はEVF41に適合した画像サイズの画像データをEVF41に対して出力し、EVF41においてライブビュー画像の表示を行わせる。
【0071】ただし、撮影条件表示切替モード時には、ライブビュー画像生成部24はEVF41に表示させるためのライブビュー画像のみを生成し、例えば現在設定されている撮影条件に関する情報をライブビュー画像と併せて表示させるようなことはしない。この理由は、EVF41を構成する小型液晶表示器41aの表示サイズが小さいことから、ライブビュー画像と併せて撮影条件に関する情報を表示することにより、被写体像の視認性が低下することを防止するためである。
【0072】撮影条件表示画像生成部23はユーザがEVF41から目を離したとき等に機能し、LCD5に対して現在の撮影条件に関する情報を表示させる機能を有する。撮影条件表示画像生成部23は、撮影制御部21に設定される現在の撮影条件情報211を取得する撮影条件取得部231と、撮影動作開始前にCCD撮像素子10から得られるライブビュー画像を取得して、そのライブビュー画像のヒストグラム分布を示したヒストグラム画像を生成するヒストグラム画像生成部232と、を備えて構成される。
【0073】そして撮影条件表示画像生成部23は、撮影条件取得部231が取得する、撮影制御部21において適用される現在の撮影条件情報211と、ヒストグラム画像生成部232が生成するヒストグラム画像とに基づいて撮影条件表示画像を生成する。撮影条件表示画像は、LCD5の表示サイズに適合させた画像サイズで生成され、表示切替部35に対して出力される。そして表示切替部35はLCD5に適合した画像サイズの撮影画像をLCD5に対して出力し、LCD5において撮影条件に関する情報のみを表示させる。
【0074】図5はLCD5に表示される撮影条件表示画像G1の一例を示す図である。図5に示すように、撮影条件表示切替モードでは、ユーザがLCD5を視認するだけで、LCD5の全画面に撮影条件表示画像G1が表示されるため、各撮影条件の設定状態を容易に確認することが可能である。また、撮影条件表示画像G1にはライブビュー画像から生成されるヒストグラム画像HGが含まれるため、ユーザは現時点で設定されている撮影条件で撮影を行った場合に適正露出の画像が得られるかどうかを容易に確認することが可能になる。
【0075】このように撮影条件表示切替モード時には、ユーザはEVF41を覗くことで被写体像の確認を行いつつ撮影操作を行うことができる。このとき、EVF41にはライブビュー画像のみが表示されるので、リアルタイムな被写体像を高い視認性で確認することが可能である。また、ユーザが撮影条件等の確認を行いたい場合には、LCD5を視認するために、デジタルカメラ1から顔を少し離すだけで、それらの確認を行うことが可能になる。つまり、ユーザが操作ボタン等を意図的に操作する必要がなく、ユーザが確認したい画像を自然な操作で適切に表示することができるのである。
【0076】また、ユーザが連続した撮影操作を行いたい場合には、撮影操作終了後もEVF41を覗き続ければ、撮影条件の表示が行われることなく、ライブビュー表示が継続されるため、シャッタチャンスを逃す可能性を低減させることができる。
【0077】次に、通常撮影モードが設定されている場合について説明する。
【0078】通常撮影モードでは、EVF41及びLCD5のいずれか一方に対してライブビュー表示を行うモードであり、通常撮影モード時には、ユーザはファインダユニット4のEVF41又はLCD5のいずれか一方に表示される被写体像を確認しつつ、撮影操作を行うことになる。
【0079】通常撮影モードにおいては、ライブビュー画像生成部24は、本撮影動作が開始される前にCCD撮像素子10から得られるライブビュー画像を取得し、接眼検知センサ42がユーザの接眼状態を検知している場合にはEVF41の表示サイズに適合させた画像サイズに変換して表示切替部35に出力するのに対し、接眼検知センサ42がユーザの非接眼状態を検知している場合にはLCD5の表示サイズに適合させた画像サイズに変換して表示切替部35に出力する。そして表示切替部35はユーザがEVF41に対して接眼状態である場合にはEVF41に適合した画像サイズの画像データをEVF41に対して出力するのに対し、ユーザがEVF41に対して非接眼状態である場合にはLCD5に適合した画像サイズの画像データをLCD5に対して出力する。
【0080】このため、通常撮影モードにおいてライブビュー表示を行う場合、ユーザがLCD5を視認しているときには、LCD5にライブビュー画像が表示され、ユーザがEVF41を視認しているときには、EVF41にライブビュー画像が表示される。
【0081】なお、ライブビュー画像生成部24はLCD5又はEVF41に表示させるためのライブビュー画像の例えば四隅等に、現在設定されている撮影条件に関する情報を併せて表示させるようにしてもよい。
【0082】このように通常撮影モード時には、ユーザはLCD5又はEVF41のいずれか一方を視認することで被写体像の確認を行いつつ撮影操作を行うことができるようになる。
【0083】次に、デジタルカメラ1が撮影モードにある場合の処理シーケンスについて説明する。図6乃至図11はデジタルカメラ1が撮影モードにある場合の処理シーケンスを示すフローチャートであり、特に図7はクイックビューモードが適用される場合のフローチャートを、図8及び図9はアフタービューモードが適用される場合のフローチャートを、図10は撮影条件表示切替モードが適用される場合のフローチャートを、図11は通常撮影モードが適用される場合のフローチャートを示している。
【0084】デジタルカメラ1において撮影モードが機能すると、全体制御部20はまず、撮影モード時の動作モードを判別する(ステップS10)。そしてクイックビューモードが設定されている場合にはステップS11に進み、アフタービューモードが設定されている場合にはステップS12に進む。また、撮影条件表示切替モードが設定されている場合にはステップS13に進み、通常撮影モードが設定されている場合にはステップS14に進む。
【0085】まず、クイックビューモードが設定されている場合(ステップS11)について説明する。
【0086】図7のフローチャートに示すように、クイックビューモード時には、まず接眼検知センサ42により、ユーザがEVF41に対して接眼状態にあるか、又は非接眼状態にあるかが判定される(ステップS20)。
【0087】そして接眼状態にある場合には、表示切替部35がEVF41をオン状態とし、LCD5をオフ状態とする(ステップS21)。
【0088】次に全体制御部20においてライブビュー画像生成部24が機能して、ライブビュー画像がEVF41に与えられ、EVF41においてライブビュー表示が行われる(ステップS22)。このライブビュー表示により、ユーザはEVF41に表示されるリアルタイムな被写体像を視認しつつ、撮影操作を行うことが可能になる。
【0089】そして全体制御部20は、シャッタボタン9が全押し操作され、ユーザから撮影指示が与えられたか否かを判断し(ステップS23)、撮影指示が与えられていない場合にはステップS20に戻り、再び接眼状態が判断されることになる。
【0090】また撮影指示が与えられた場合には、撮影制御部21の機能によって記録用の撮影画像を撮影するための撮影動作が行われ(ステップS24)、その撮影動作によって得られた撮影画像がメモリカード90に記録される(ステップS25)。そして再び、ライブビュー画像生成部24が機能して、ライブビュー画像がEVF41に与えられ、EVF41においてライブビュー表示が行われる(ステップS26)。その後、ステップS20に戻り、再び接眼状態が判断されることになる。
【0091】ステップS20の接眼検知判断により、非接眼状態であることが検知された場合には、表示切替部35がEVF41をオフ状態とし、LCD5をオン状態とする(ステップS27)。
【0092】次に全体制御部20においてクイックビュー処理部25が機能して、直前に撮影された撮影画像がメモリカード90から読み出され、LCD5に対して撮影画像を確認するための画像表示が行われる。その後、ステップS20に戻り、再び接眼状態が判断されることになる。
【0093】以上でクイックビューモードが設定されている場合の処理シーケンスが終了する。
【0094】次に、アフタービューモードが設定されている場合(ステップS12)について説明する。
【0095】図8のフローチャートに示すように、アフタービューモード時には、まず接眼検知センサ42により、ユーザがEVF41に対して接眼状態にあるか、又は非接眼状態にあるかが判定される(ステップS30)。
【0096】そして接眼状態にある場合には、表示切替部35がEVF41をオン状態とし、LCD5をオフ状態とする(ステップS31)。
【0097】全体制御部20においてライブビュー画像生成部24が機能して、ライブビュー画像がEVF41に与えられ、EVF41においてライブビュー表示が行われる(ステップS32)。このライブビュー表示により、ユーザはEVF41に表示されるリアルタイムな被写体像を視認しつつ、撮影操作を行うことが可能になる。
【0098】そして全体制御部20は、シャッタボタン9が全押し操作され、ユーザから撮影指示が与えられたか否かを判断し(ステップS33)、撮影指示が与えられていない場合にはステップS30に戻り、再び接眼状態が判断されることになる。
【0099】また撮影指示が与えられた場合には、撮影制御部21の機能によって記録用の撮影画像を撮影するための撮影動作が行われ(ステップS34)、次のステップS37では接眼状態が検出され、接眼状態にあるときにはステップS35に移行し、その撮影動作によって得られ、画像メモリ16に保持された撮影画像がメモリカード90に記録され、画像メモリ16をクリアする(ステップS35)。そして再び、ライブビュー画像生成部24が機能して、ライブビュー画像がEVF41に与えられ、EVF41においてライブビュー表示が行われる(ステップS36)。その後、ステップS20に戻り、再び接眼状態が判断されることになる。なお、ステップS37で非接眼状態にあるときには、ステップS40に移行する。
【0100】ステップS20の接眼検知判断により、非接眼状態であることが検知された場合には、表示切替部35がEVF41をオフ状態とし、LCD5をオン状態とする(ステップS40)。
【0101】そして全体制御部20においてアフタービュー処理部26が機能する。アフタービュー処理部26は、画像メモリ16内に撮影画像が存在するか否かを判断する(ステップS41)。そして既にメモリカード90への記録が完了し、画像メモリ16がクリアされていた場合にはステップS43に進む。これに対し、画像メモリ16内の撮影画像が未だクリアされていない場合には、ステップS42に進む。
【0102】ステップS42では画像メモリ16内に存在する撮影画像を用いてLCD5に対するアフタービュー表示が行われる。図9はアフタービュー表示処理(ステップS42,S47)の詳細を示すフローチャートである。
【0103】まず、アフタービュー処理部26は、直前に撮影された撮影画像を画像メモリ16から読み出し、LCD5に対して撮影画像確認のための画像表示を行う。このとき、アフタービュー処理部26においてカウンタ261がアフタービュー表示を開始してからの経過時間のカウント動作を開始する。
【0104】そしてアフタービュー処理部26は、操作部50に対してユーザが削除ボタン8に対する操作を行ったか否かを判断し(ステップS51)、ユーザが削除ボタン8の押下操作を行った場合には、アフタービュー処理部26は画像メモリ16からアフタービュー表示の対象となっている撮影画像を削除し(ステップS57)、アフタービュー表示を終了させる。これにより、ユーザはアフタービュー表示によって撮影に失敗したことを認識した場合等に直ちにその撮影画像を削除することができる。
【0105】またアフタービュー表示時に、ユーザが削除操作を行わなかった場合、アフタービュー処理部26はアフタービュー表示を開始してから所定時間が経過したか否かを判断し(ステップS52)、所定時間が経過した場合にアフタービュー表示を終了させ、画像メモリ16内の撮影画像をメモリカード90に記録し(ステップS53)、記録後、画像メモリ16をクリアする(ステップS57)。
【0106】一方、ステップS52において所定時間が経過していない場合には、接眼状態を検知し(ステップS54)、非接眼状態が継続されている場合はステップS50に戻ってアフタービュー表示を継続する。これに対し、ステップS54において接眼状態が検知された場合には、画像メモリ16内の撮影画像をメモリカード90に記録し(ステップS55)、記録後、画像メモリ16をクリアする(ステップS56)。そしてステップS56の後、ステップS31(図8)に遷移する。
【0107】図8のフローチャートに戻り、ステップS42のアフタービュー表示処理が終了すると、次にライブビュー画像生成部24が機能し、LCD5でのライブビュー表示を開始する(ステップS43)。このライブビュー表示により、ユーザはLCD5に表示されるリアルタイムな被写体像を視認しつつ、撮影操作を行うことが可能になる。次いで、接眼状態を判別し(ステップS49)、接眼状態にある場合にはステップS31に遷移し、非接眼状態が継続される場合にはステップS44に遷移する。
【0108】そして全体制御部20は、シャッタボタン9が全押し操作され、ユーザから撮影指示が与えられたか否かを判断し(ステップS44)、撮影指示が与えられていない場合にはステップS30に戻り、再び接眼状態が判断されることになる。
【0109】ステップS44において撮影指示が与えられた場合には、撮影制御部21の機能によって記録用の撮影画像を撮影するための撮影動作が行われ(ステップS45)、その撮影動作によって得られた撮影画像が画像メモリ16に保持される。その撮影動作の直後、アフタービュー処理部26が機能し、上記と同様に、LCD5に対するアフタービュー表示が行われる(ステップS47,図9参照)。
【0110】そしてアフタービュー表示が終了すると、再びライブビュー画像生成部24が機能して、ライブビュー画像がLCD5に与えられ、LCD5においてライブビュー表示が行われる(ステップS48)。その後、ステップS30に戻り、再び接眼状態が判断されることになる。
【0111】以上でアフタービューモードが設定されている場合の処理シーケンスが終了する。
【0112】次に、撮影条件表示切替モードが設定されている場合(ステップS13)について説明する。
【0113】図10のフローチャートに示すように、撮影条件表示切替モード時には、まず接眼検知センサ42により、ユーザがEVF41に対して接眼状態にあるか、又は非接眼状態にあるかが判定される(ステップS60)。
【0114】そして接眼状態にある場合には、表示切替部35がEVF41をオン状態とし、LCD5をオフ状態とする(ステップS61)。
【0115】次に全体制御部20においてライブビュー画像生成部24が機能して、ライブビュー画像がEVF41に与えられ、EVF41においてライブビュー画像のみが表示される(ステップS62)。このライブビュー表示により、ユーザはEVF41に表示されるリアルタイムな被写体像を視認しつつ、撮影操作を行うことが可能になる。
【0116】そして全体制御部20は、シャッタボタン9が全押し操作され、ユーザから撮影指示が与えられたか否かを判断し(ステップS63)、撮影指示が与えられていない場合にはステップS60に戻り、再び接眼状態が判断されることになる。
【0117】また撮影指示が与えられた場合には、撮影制御部21の機能によって記録用の撮影画像を撮影するための撮影動作が行われ(ステップS64)、その撮影動作によって得られた撮影画像がメモリカード90に記録される(ステップS65)。そして再び、ライブビュー画像生成部24が機能して、ライブビュー画像がEVF41に与えられ、EVF41においてライブビュー画像のみが表示される(ステップS66)。その後、ステップS60に戻り、再び接眼状態が判断されることになる。
【0118】ステップS60の接眼検知判断により、非接眼状態であることが検知された場合には、表示切替部35がEVF41をオフ状態とし、LCD5をオン状態とする(ステップS67)。
【0119】そして全体制御部20において撮影条件表示画像生成部23が機能して、現在の撮影条件に関する情報のみがLCD5に表示される(ステップS68)。なお、このときライブビュー画像から求められるヒストグラム画像HGもLCD5に表示される。このような撮影条件の表示により、ユーザは現在の設定状態で撮影操作を行った場合に、適切な撮影画像を得ることができるか否かを容易に判断することができる。そしてステップS60に戻り、再び接眼状態が判断されることになる。
【0120】以上で撮影条件表示切替モードが設定されている場合の処理シーケンスが終了する。
【0121】次に、通常撮影モードが設定されている場合(ステップS14)について説明する。
【0122】図11のフローチャートに示すように、通常撮影モード時には、まず接眼検知センサ42により、ユーザがEVF41に対して接眼状態にあるか、又は非接眼状態にあるかが判定される(ステップS70)。
【0123】そして接眼状態にある場合には、表示切替部35がEVF41をオン状態とし、LCD5をオフ状態とする(ステップS71)。
【0124】次に全体制御部20においてライブビュー画像生成部24が機能して、ライブビュー画像がEVF41に与えられ、EVF41においてライブビュー表示が行われる(ステップS72)。このライブビュー表示により、ユーザはEVF41に表示されるリアルタイムな被写体像を視認しつつ、撮影操作を行うことが可能になる。
【0125】そして全体制御部20は、シャッタボタン9が全押し操作され、ユーザから撮影指示が与えられたか否かを判断し(ステップS73)、撮影指示が与えられていない場合にはステップS70に戻り、再び接眼状態が判断されることになる。
【0126】また撮影指示が与えられた場合には、撮影制御部21の機能によって記録用の撮影画像を撮影するための撮影動作が行われ(ステップS74)、その撮影動作によって得られた撮影画像がメモリカード90に記録される(ステップS75)。そして再び、ライブビュー画像生成部24が機能して、ライブビュー画像がEVF41に与えられ、EVF41においてライブビュー表示が行われる(ステップS76)。その後、ステップS70に戻り、再び接眼状態が判断されることになる。
【0127】ステップS70の接眼検知判断により、非接眼状態であることが検知された場合には、表示切替部35がEVF41をオフ状態とし、LCD5をオン状態とする(ステップS80)。
【0128】次に全体制御部20においてライブビュー画像生成部24が機能して、ライブビュー画像がLCD5に与えられ、LCD5においてライブビュー表示が行われる(ステップS81)。このライブビュー表示により、ユーザはLCD5に表示されるリアルタイムな被写体像を視認しつつ、撮影操作を行うことが可能になる。
【0129】そして全体制御部20は、シャッタボタン9が全押し操作され、ユーザから撮影指示が与えられたか否かを判断し(ステップS82)、撮影指示が与えられていない場合にはステップS70に戻り、再び接眼状態が判断されることになる。
【0130】また撮影指示が与えられた場合には、撮影制御部21の機能によって記録用の撮影画像を撮影するための撮影動作が行われ(ステップS83)、その撮影動作によって得られた撮影画像がメモリカード90に記録される(ステップS84)。そして再び、ライブビュー画像生成部24が機能して、ライブビュー画像がLCD5に与えられ、LCD5においてライブビュー表示が行われる(ステップS85)。その後、ステップS70に戻り、再び接眼状態が判断されることになる。
【0131】以上で通常撮影モードが設定されている場合の処理シーケンスが終了する。
【0132】このようにデジタルカメラ1において撮影モード時の動作モードとして、「クイックビューモード」又は「アフタービューモード」が設定されている場合に、ユーザがEVF41から目を離してLCD5を視認するだけで、撮影画像の確認を行うことが可能である。また、連続して撮影操作を行いたい場合には、撮影後にLCD5を視認することなく、EVF41を視認しつづけるだけで、即時にリアルタイムな被写体像を確認することが可能である。
【0133】このため、デジタルカメラ1を「クイックビューモード」又は「アフタービューモード」に設定してEVF41を視認しつつ撮影操作を繰り返す限り、アフタービュー表示が障害となることもなく、速やかに次の撮影操作に移ることができ、シャッタチャンスを逃す可能性が低減される。
【0134】また、撮影操作が終了し、ユーザがEVF41を覗かない状態となったときには、自動的に撮影画像確認のための画像表示がLCD5にて行われるので、ユーザは意図的な操作を行わずとも、撮影画像の状態を確認することができ、早期に撮影の失敗等に気付くことができる。
【0135】なお、この実施の形態では、撮影画像の確認のための画像表示はLCD5にて行い、EVF41ではそのような画像表示は行わないように構成されている。これは、画面サイズの大きなLCD5に撮影画像を表示させることで、撮影画像の確認を容易に行うことができるようにするためである。
【0136】また、画面サイズの小さなEVF41においてライブビュー表示を行う場合、ライブビュー画像とともに撮影条件を表示させると、撮影条件の表示によってライブビュー画像の視認性が低下する可能性がある。そのような場合に、デジタルカメラ1における撮影モード時の動作モードを、「撮影条件表示切替モード」に設定すれば、ユーザがEVF41を覗いた場合には、ライブビュー画像のみが表示され、リアルタイムな被写体像を良好に視認することができるとともに、LCD5を視認することで撮影条件の確認を行うことが可能である。
【0137】すなわち、上述したデジタルカメラ1は、EVF41及びLCD5の表示状態を適切に制御することによって、ユーザが確認したい画像を適切に表示することが可能なように構成されているのである。
【0138】また、上述したデジタルカメラ1では、接眼検知センサ42の検知結果に応じてEVF41及びLCD5のいずれか一方をオン状態としたときには、他方をオフ状態とするように構成されているため、使用されていない表示手段で電力が消費されることを抑制することができ、デジタルカメラ1の省電力化が図られている。
【0139】以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0140】例えば、上記説明においては、ファインダ41がEVFである場合を例示したが、ファインダ41は光学ファインダであっても構わない。この場合、表示切替部35は接眼検知センサ42の検知結果に応じてLCD5のオン・オフ状態を切り替えるだけとなる。
【0141】また、上記説明においては、メモリカード90から直前に撮影された撮影画像を読み出して撮影画像の表示を行う場合を例示したが、画像メモリ16とメモリカード90との間にバッファメモリが設けられている場合等には、そのバッファメモリを利用して撮影画像確認表示を行うようにしてもよい。
【0142】なお、上述した内容には、以下の発明概念が含まれる。
【0143】(1) 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記制御手段は、前記接眼検知手段が前記接眼状態を検知した場合に、前記第1の表示手段における表示機能を停止させることを特徴とするデジタルカメラ。
【0144】これにより、使用されない第1の表示手段で電力が消費されることを抑制することができ、デジタルカメラの省電力化が実現される。
【0145】(2) 請求項2に記載のデジタルカメラにおいて、前記制御手段は、前記接眼検知手段が前記非接眼状態を検知した場合に、前記第2の表示手段における表示機能を停止させることを特徴とするデジタルカメラ。
【0146】これにより、使用されない第2の表示手段で電力が消費されることを抑制することができ、デジタルカメラの省電力化が実現される。
【0147】(3) 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記接眼検知手段が前記非接眼状態を検知した場合に、前記第1の表示手段に対して、直前に撮影された撮影画像を表示させるための第1の表示動作と、リアルタイムな被写体像を表示させるための第2の表示動作とを選択可能なように構成され、前記制御手段は、前記第1の表示動作が選択されている場合において前記接眼検知手段が前記非接眼状態を検知した場合、前記第1の表示手段に対して、直前に撮影された撮影画像を表示させることを特徴とするデジタルカメラ。
【0148】これにより、撮影操作時の自由度が増し、ユーザが好みの表示動作を選択することができるとともに、第1の表示手段の表示状態を適切に制御することが可能となり、ユーザが確認したい画像を適切に表示することが可能になる。
【0149】(4) 請求項5に記載のデジタルカメラにおいて、前記撮影条件に関する情報には、画像のヒストグラムが含まれることを特徴とするデジタルカメラ。
【0150】これにより、ユーザは現時点で撮影を行った場合に適正露出の画像が得られるかどうかを容易に確認することが可能になる。
【0151】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、撮影モード時に、接眼検知手段が非接眼状態を検知した場合に、第1の表示手段に対して直前に撮影された撮影画像を表示させるため、第1の表示手段の表示状態を適切に制御することができ、ユーザが意図的な操作を行うことなく、ユーザの確認したい撮影画像を適切に表示することが可能になる。
【0152】請求項2に記載の発明によれば、ファインダに含まれる第2の表示手段が、ファインダに対してユーザが接眼状態にある場合には、常にリアルタイムな被写体像を表示するように構成されるため、撮影動作直後でも次の撮影動作に速やかに移行することができ、シャッタチャンスを逃す可能性を低減することができる。
【0153】請求項3に記載の発明によれば、第1の表示手段に対して撮影画像を表示させてから所定時間が経過した場合に、第1の表示手段における表示内容を、リアルタイムな被写体像に切り替えるため、ユーザは第1の表示手段を視認しつつ撮影操作を行うことが可能になる。そして所定時間経過後、速やかに次の撮影操作に移行することが可能になる。
【0154】請求項4に記載の発明によれば、次の撮影動作が行われるまでの間に、接眼検知手段が非接眼状態を所定回数検知した場合、その後に接眼検知手段が非接眼状態を検知しても、第1の表示手段に対して直前に撮影された撮影画像の表示を行わないように構成されるため、必要以上に撮影画像が表示されることを低減し、速やかに次の撮影操作に移行することが可能になる。
【0155】請求項5に記載の発明によれば、接眼検知手段がファインダに対するユーザの非接眼状態を検知した場合に、表示手段に対し、撮影条件に関する情報を表示させるため、ユーザが意図的な操作を行うことなく、ユーザが確認したい撮影情報に関する画像を適切に表示することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラの外観構成を示す正面図である。
【図2】デジタルカメラの外観構成を示す背面図である。
【図3】ファインダユニットの概略構成を示す図である。
【図4】デジタルカメラの内部機能を示すブロック図である。
【図5】撮影条件表示画像の一例を示す図である。
【図6】デジタルカメラが撮影モードにある場合の処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図7】クイックビューモード時の処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図8】アフタービューモード時の処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図9】アフタービュー表示処理の詳細を示すフローチャートである。
【図10】撮影条件表示切替モード時の処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図11】通常撮影モード時の処理シーケンスを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
9 シャッタボタン
8 削除ボタン
4 ファインダユニット
5 液晶表示部(LCD)(第1の表示手段)
20 全体制御部(制御手段)
21 撮影制御部
22 表示制御部
23 撮影条件表示画像生成部
24 ライブビュー画像生成部
25 クイックビュー処理部
26 アフタービュー処理部
35 表示切替部
41 ファインダ(EVF)
41a 小型液晶表示器(第2の表示手段)
42 接眼検知センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 撮影モード時に記録用となる撮影画像を撮影するための撮影動作を行うように構成されたデジタルカメラであって、画像を表示するための第1の表示手段と、前記撮影モード時にユーザが接眼して被写体像を確認するためのファインダと、前記ファインダに対するユーザの接眼状態及び非接眼状態を検知する接眼検知手段と、前記撮影モード時に、前記接眼検知手段が前記非接眼状態を検知した場合に、前記第1の表示手段に対し、直前に撮影された撮影画像を表示させる制御手段と、を備えるデジタルカメラ。
【請求項2】 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記ファインダは、電子的に被写体像を表示する第2の表示手段を備えて構成され、前記第2の表示手段は、前記ファインダに対してユーザが接眼状態にある場合には、常にリアルタイムな被写体像を表示するように構成されるデジタルカメラ。
【請求項3】 請求項1又は2に記載のデジタルカメラにおいて、前記制御手段は、前記第1の表示手段に対して前記撮影画像を表示させてから所定時間が経過した場合に、前記第1の表示手段における表示内容を、リアルタイムな被写体像に切り替えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のデジタルカメラにおいて、次の撮影動作が行われるまでの間に、前記接眼検知手段が前記非接眼状態を所定回数検知した場合、その後に前記接眼検知手段が前記非接眼状態を検知しても、前記制御手段は、前記第1の表示手段に対して直前に撮影された撮影画像の表示を行わないように構成されるデジタルカメラ。
【請求項5】 デジタルカメラであって、画像を表示するための表示手段と、ユーザが接眼して被写体像を確認するためのファインダと、前記ファインダに対するユーザの接眼状態及び非接眼状態を検知する接眼検知手段と、前記接眼検知手段が前記非接眼状態を検知した場合に、前記表示手段に対し、撮影条件に関する情報を表示させる制御手段と、を備えるデジタルカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2003−309745(P2003−309745A)
【公開日】平成15年10月31日(2003.10.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−112031(P2002−112031)
【出願日】平成14年4月15日(2002.4.15)
【出願人】(000006079)ミノルタ株式会社 (155)
【Fターム(参考)】