説明

デジタルカメラ

【課題】撮影者の意図に最も適った構図の被写体画像を取得すること。
【解決手段】ディスプレイ31に、構図枠設定部21が設定した構図枠を被写体画像に重ね合わせて表示し、比較判定部23は、その構図枠と被写体画像中の主要被写体像とを比較して両者の相対的な位置関係及び相対的な大きさの関係を判定する。構図枠と主要被写体像との相対的な位置関係が所定範囲にあると判定された時に、ズーム制御部24は、撮影レンズ11のズームレンズが所定のズーム量のズーミング動作を行うように制御し、撮影制御部25は、そのズーミング動作中に複数回の撮影を行い、構図が少しずつ異なる複数枚の被写体画像を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラに係り、特に、構図枠を設定して撮影する機能を有するデジタルカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被写体の輪郭を表わす図形をモニタ上に表示し、当該図形内に主要被写体の像が入った時に自動的に撮影を行う撮像装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−236011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の撮像装置では、主要被写体像が図形内に入ると自動的に撮影動作が行われるが、その主要被写体像と図形とが完全に合致するのは稀であり、主要被写体の画像が撮影者の意図した大きさよりも大き過ぎたり、又は小さ過ぎたりというように構図に不満が生じるといった問題が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)請求項1の発明によるデジタルカメラは、被写体像を形成するズーム光学系と、前記被写体像を撮像して被写体画像データを生成する撮像手段と、前記撮像手段の撮影タイミングを制御する撮影制御手段と、外部操作によって前記表示手段の表示画面上に構図枠を設定する構図枠設定手段と、前記被写体画像データに基づき被写体画像を表示するともに、この表示された被写体画像に重ね合わせて前記構図枠を表示する表示手段と、前記構図枠設定手段が設定した構図枠と前記被写体画像中の主要被写体像とを比較して前記構図枠と前記主要被写体像との相対的な位置関係及び相対的な大きさの関係を判定する比較判定手段と、前記被写体画像を拡大し又は縮小するように前記ズーム光学系の前記ズーミング動作を制御するズーム制御手段と、を備え、前記比較判定手段により前記構図枠と前記主要被写体像との相対的な位置関係が所定範囲にあると判定された時に、前記ズーム制御手段は、前記比較判定手段により判定された前記相対的な大きさの関係に基づき前記ズーム手段が前記ズーミング動作を行うように制御し、前記撮影制御手段は、前記ズーミング動作中に複数回の撮影を行うように前記撮像手段の撮影タイミングを制御することを特徴とする。
(2)請求項4の発明によるデジタルカメラは、被写体を撮影して被写体画像データを生成する撮像手段と、前記撮像手段の撮影を制御する撮影制御手段と、前記被写体画像データに基づく被写体画像を表示する表示手段と、外部操作によって前記表示手段の表示画面上の複数箇所に構図枠を設定する構図枠設定手段と、前記構図枠設定手段によって設定された前記複数の構図枠を前記表示手段によって表示された前記被写体画像に重ね合わせて表示する表示制御手段と、前記表示手段によって表示された前記構図枠に、前記被写体画像中の主要被写体像が位置的に対応したか否かを判定する比較判定手段と、を備え、前記撮影制御手段は、前記構図枠に前記主要被写体像が位置的に対応したことを前記比較判定手段が順次判定する毎に、前記撮像手段が撮影動作を行うように前記撮像手段を制御することを特徴とする。
(3)請求項9の発明によるデジタルカメラは、被写体を撮影して被写体画像データを生成する撮像手段と、前記撮像手段の撮影を制御する撮影制御手段と、前記被写体画像データに基づく被写体画像を表示する表示手段と、前記表示手段の表示画面上の複数箇所に表示された複数の主要被写体像に対してそれぞれ構図枠を設定する構図枠設定手段と、前記構図枠設定手段によって設定された前記複数の構図枠にそれぞれ存在する主要被写体に対して順次焦点調節を行う自動焦点調節手段と、合成画像作成手段と、を備え、前記撮影制御手段は、前記自動焦点調節手段が前記複数の構図枠の前記複数の主要被写体に対して順次焦点調節を行う毎に、前記撮像手段が撮影動作を行うように前記撮像手段を制御し、前記合成画像作成手段は、前記焦点調節の対象となって前記撮像手段による一連の撮影動作によって得られた複数の主要被写体像の部分画像データを用いて合成画像を作成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明のデジタルカメラによれば、構図枠と主要被写体像との相対的な位置関係が所定範囲に入っているときにズーミング動作を行いながら複数回の撮影を行うので、その中から撮影者の意図に最も適った構図の画像を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】構図枠の作成例を示すディスプレイの表示画面である。
【図3】構図枠と被写体像の大きさの関係を模式的に示す表示画面であり、図3(a)は構図枠>被写体像、図3(b)は構図枠=被写体像、図3(c)は構図枠<被写体像の場合を示す。
【図4】第1の実施の形態に係るデジタルカメラの動作の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を模式的に示すブロック図である。
【図6】構図枠の配置を模式的に示す表示画面であり、図6(a)、図6(b)、図6(c)、図6(d)の順に構図枠が右方向へ移っていることを示す。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を模式的に示すブロック図である。
【図8】複数の構図枠の配置を模式的に示す表示画面であり、図8(a)〜図8(f)は撮影された被写体画像、図8(g)は合成画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
−第1の実施の形態−
以下、本発明の実施の形態によるデジタルカメラについて、図面を参照しながら説明する。
図1に示されるように、デジタルカメラ100は、撮影レンズ11、レンズ駆動部12、撮像素子13、バッファメモリ14、画像処理部15及び画像記録部16を備える。また、デジタルカメラ100は、CPU(Central Processing Unit)17、ROM(Read Only Memory)18、バス19、ディスプレイ31及び操作部材32を備える。画像処理部15、画像記録部16、CPU17、ROM18、ディスプレイ31及び操作部材32は、バス19を介して互いに接続されている。
【0009】
撮影レンズ11は、ズームレンズやフォーカスレンズを含む複数のレンズで構成され、被写体光L1を入射させて被写体像を撮像素子13上に結像する。図1では簡単のため、撮影レンズ11は1枚のレンズで示されている。レンズ駆動部12は、ズーミングや焦点調節のために撮影レンズ11の光軸に沿ってズームレンズやフォーカスレンズを駆動する。撮像素子13は、結像した被写体像を光電変換することにより被写体像に応じた画像信号を生成する。
【0010】
撮像素子13から出力される画像信号は、バッファメモリ14を介して画像処理部15に送られ、画像処理部15は、この画像信号に対して、補間、色温度補正、階調補正、二値化などの画像処理や、自動ゲイン補正、画像データの合成などの種々の画像処理を施して画像データを生成する。撮影開始前の段階では、撮像素子13からの画像信号は、バッファメモリ14、画像処理部15を介してディスプレイ31に送られ、スルー画像として表示される。撮影段階では、撮像素子13からの画像信号は、バッファメモリ14、画像処理部15を介して画像記録部16にて記録される。
【0011】
画像記録部16は、画像データとその画像に関する撮影条件、撮影日時などの属性情報とを関連付けて不揮発性の記憶媒体16aに記録する。これらの画像データに基づく再生画像はディスプレイ31の表示画面31aに表示される。
【0012】
CPU17は、構図枠設定部21、顔検出部22、比較判定部23、ズーム制御部24、撮影制御部25及び表示制御部26として機能する。また、CPU17は、レンズ駆動部12や撮像素子13などを制御する。
ROM18は、構図枠データ記憶部27及び顔データ記憶部28として機能する。
【0013】
構図枠設定部21は、撮影者が操作部材32を操作して入力した図形を構図枠として設定するものである。図2に示されるように、構図枠41は、被写体画像中の主要被写体の輪郭線に対応する図形であり、構図枠41は、スルー画像を表示しているディスプレイ31の表示画面31aに、そのスルー画像に重畳して表示される。
【0014】
表示画面31aには後述するタッチパネルが配設されている。撮影者はこのタッチパネル上で、十字形アイコン42aと三角形アイコン42bと四角形アイコン42cと円形アイコン42dとを含むツールパレット42から、所定のアイコン、図2の例では、円形アイコン42dを選んでコピーして構図枠41を設定することができる。これらの基本構図枠のデータは、構図枠データ記憶部27により記憶されている。
【0015】
また、構図枠設定部21は、ツールパレット42から所定のアイコン42a〜42dを選択する代わりに、タッチペン44を用いて任意の形状の構図枠を作画することもできる。この例として、図2の表示画面31aにはタッチペン44で作画された構図枠43も併せて示す。この構図枠43は、樹木の形状に対応しており、樹木を主要被写体とした場合に有効である。
【0016】
構図枠41が確定すると、表示画面31aにおける構図枠41の位置アドレスはバッファメモリ14に記憶される。この構図枠41の位置アドレスは、構図枠41の表示画面31a上での位置情報と構図枠の大きさ情報とを含むものである。
【0017】
顔検出部22は、主要被写体として人物の顔を検出するものであり、画像処理部15を介して入力された被写体のスルー画像データを顔データ記憶部28に予め記憶されている顔データと比較することにより、スルー画像中の被写体人物の顔を主要被写体として検出する。
顔データ記憶部28は、例えば、眉、眼、鼻、唇の形状に関する特徴点のデータを記憶している。
顔検出には、例えば、特開2001−16573号公報に開示されている検出手法を用いることができる。この検出手法は、入力画像中から特徴点を抽出して被写体の顔領域、顔の大きさ等を検出するものである。特徴点としては、眉、眼、鼻、唇の各端点、および顔の輪郭点、例えば頭頂点や顎の下端点が挙げられる。
【0018】
顔検出部22によって検出された主要被写体像は、画像処理部14によりその輪郭線が確定すると、主要被写体の輪郭線の位置アドレスもバッファメモリ14に記憶される。
この主要被写体の輪郭線の位置アドレスも構図枠41の表示画面31a上での位置情報と構図枠の大きさ情報とを含むものである。
【0019】
比較判定部23は、表示画面31aにおける構図枠41の位置アドレスと主要被写体像の輪郭線の位置アドレスとを比較して両者の相対的な位置関係及び相対的な大きさの関係を判定し、主要被写体像が構図枠41内に入った時に、好ましくは、主要被写体像の中心が構図枠41の中心にほぼ一致した時に、判定信号を出力する。この判定信号は、主要被写体像の中心が構図枠41の中心に一致したことを示す相対的な位置情報と、主要被写体像の大きさと構図枠41の大きさとの相対的な大きさ関係を示す相対的な大きさ情報とを含む。
【0020】
ズーム制御部24は、比較判定部23の判定信号に応じて、撮影レンズ11のズームレンズを望遠側、或いは広角側に移動させるズーミング動作におけるズーム量、すなわち焦点距離の可変範囲を制御する。更に詳述すると、ズーム制御部24は、上記の判定信号が、主要被写体像の大きさが構図枠41の大きさよりも小さいことを示す場合には、ズームレンズを望遠側に駆動するズームアップ動作を、逆に、主要被写体像の大きさが構図枠41の大きさよりも大きいことを示す場合には、ズームレンズを広角側に駆動するズームダウン動作を、それぞれ行う。ズームアップ動作によって表示画面31a上の被写体像は拡大し、反対に、ズームダウン動作によって被写体像は縮小する。
【0021】
図3(a)は主要被写体像51aの大きさが構図枠41よりも小さい場合、図3(b)は主要被写体像51bの大きさが構図枠41とほぼ等しい場合、図3(c)は主要被写体像51cの大きさが構図枠41よりも大きい場合の画面表示を示している。表示画面31a上で構図枠41の大きさは一定であるので、ズームアップ動作によって、主要被写体像が図3(a)の状態から図3(b)を経て図3(c)の状態に拡大し、逆に、ズームダウン動作によって、主要被写体像が図3(c)の状態から図3(b)の状態を経て図3(a)の状態へ被写体像を縮小することができる。
【0022】
撮影制御部25は、比較判定部23の判定信号に応じて、ズーム制御部24によるズームレンズのズーミング動作中にフォーカスレンズや撮像素子13を駆動して連続的に複数回の自動撮影を行わせる。更に詳述すると、ズーム制御部24が比較判定部23の判定信号に応じてズーミング動作している最中に、撮影制御部25は、比較判定部23の判定信号が、主要被写体像の大きさと構図枠の大きさとが所定の関係になったことを示した時に、連続的な一連の撮影動作を実行させる。
【0023】
例えば、比較判定部23は、主要被写体像の大きさが構図枠の大きさの例えば90%又は110%となった時に判定信号を送出し、撮影制御部25は、約90%〜110%の間で、連続的な複数回の自動撮影を実行する。具体的には、撮影制御部25は、ズームアップ動作の際には、主要被写体像の大きさが構図枠の大きさの約90%になった時からその後に約110%になるまでの時間の間に、複数回の自動撮影動作を実行し、ズームダウン動作の際には、主要被写体像の大きさが構図枠の大きさの約110%になった時からその後に約90%になるまでの時間の間に、複数回の自動撮影動作を実行する。なお、この複数回の自動撮影は、上記の90%又は110%を示す判定信号に基づき、ズーム駆動速度に応じて所定の時間間隔ごとに自動撮影を繰り返すことによって達成される。
【0024】
表示制御部26は、ディスプレイ31による表示を制御する。すなわち、表示制御部26は、ディスプレイ31がスルー画像の表示や、画像記録部16のメモリ16aに保存された被写体画像の再生表示を制御する。また、表示制御部26は、撮影者が入力した構図枠41を所定の位置や大きさで、ディスプレイ31に表示させる。
【0025】
ディスプレイ31の表示画面31aは、液晶パネルのような視覚表示機能とタッチパッドのような位置入力機能とを組み合わせたタッチパネルを有する。従って、表示画面31aは、上述のような画像や文字の表示の他、指や電子ペンでタッチパネル上をタッチすることにより位置入力ができるので、図形を描画して、これを画像や文字に重ね合わせて表示することもできる。
【0026】
操作部材32は、上述のタッチパネル、不図示のシャッターレリーズボタン、不図示のメニューボタン、不図示の選択/決定ボタンなどを含み、撮影者が操作部材32を操作することにより、情報入力、シャッターレリーズ、モード切替え、メニュー選択/決定などの各操作に応じた操作信号がCPU17へ送出される。
【0027】
以上のように構成されたデジタルカメラの動作について図1〜図4を参照しながら説明する。
撮影者が操作部材32を操作して、構図枠自動撮影モードを設定すると、撮像素子13によって撮像された被写体のスルー画像がディスプレイ31の表示画面31aに表示される。撮影者は、図2に示したように、ディスプレイ31の表示画面31aでもあるタッチパネルを操作して、ツールパレット42から例えば、円形アイコン42dをドラッグして所定の大きさの構図枠41を表示画面31aの所定の位置に配置する。こうして、表示画面31aには、スルー画像に重畳して構図枠41が表示される。
【0028】
他方、顔検出部22は、スルー画像から被写体画像を顔データ記憶部28の顔データと比較することによって、主要被写体として、被写体人物の顔を検出する。
こうして検出された主要被写体像の輪郭線を以下のように特定する。即ち、輪郭線の抽出は、主要被写体画像中のGr/Gb画素出力に着目し、画素ごとの微分値を求め、二値化する公知の方法を用いる。二値化処理は、画像処理部15によって実行される。
【0029】
図4のフローチャートに示されるように、ステップS11では、主要被写体像中のGr/Gb画素ごとの微分値を算出する。ステップS12では、算出した全画素の微分値の平均値を算出し、これを閾値とする。ステップS13からS17までは二値化画像の作成ループである。すなわち、ステップS14では、Gr/Gb画素ごとに微分値と閾値とを比べ、微分値が閾値よりも大きい場合は、画素値が”High“と判定し(ステップS15)、微分値が閾値よりも小さい場合は、画素値が”Low“と判定する(ステップS16)。ステップS13からS17までの動作で、画素値が”High“と判定された画素の集団が主要被写体像の輪郭線として決定される。
【0030】
次に、比較判定部23は、表示画面31a上で、主要被写体像の輪郭線の位置アドレスと構図枠41の位置アドレスとを比較し、両者の相対的な位置関係を判定する。
撮影者が例えばフレーミング動作を行って主要被写体像の中心が構図枠41の中心にほぼ一致すると、又は、被写体人物が移動して主要被写体である顔の中心が構図枠41の中心にほぼ一致すると、図4のステップS18において、比較判定部23が主要被写体像の輪郭線の位置が構図枠41の位置にほぼ一致したと判定して、判定信号を送出する。
【0031】
ステップS19では、比較判定部23は、主要被写体像の輪郭線が囲む面積A1と構図枠が囲む面積A2とを比較し、例えば、面積比A1/A2が100%よりも小さいか否かを判定する。ステップS19において、肯定判定の場合には、ステップS20へ進んで面積比A1/A2が90%以上であるか否かを判定し、逆に否定判定の場合には、ステップS21に進んで面積比A1/A2が110%以下であるか否かを判定する。
【0032】
ステップS20において肯定判定である場合、即ち、面積比A1/A2が90%〜100%である場合には、ステップS22に進んで、ズーム制御部24がズームアップ動作を行いながら、撮影制御部25が所定の時間間隔で連続的に複数回の撮影動作を行う。この撮影動作は、ズームアップ動作によって面積比A1/A2が110%になると終了する。これと同時に、ズーム制御部24もズームアップ動作を終了する。
【0033】
ステップS20において否定判定の場合、即ち、面積比A1/A2が90%未満である場合には、ステップS23に進んでズーム制御部24がズームアップ動作を行う。このズームアップ動作によって、面積比A1/A2が90%に達すると、ステップS24において、比較判定部23がこれを判定し、ステップS25において、ズーム制御部24がズームアップ動作を継続しつつ、撮影制御部25が、面積比A1/A2が90%〜110%の間で、所定の時間間隔で連続的に複数回の撮影動作を行う。この一連の撮影動作が終了すると同時に、ズーム制御部24もズームアップ動作を終了する。
【0034】
ステップS21において肯定判定である場合、即ち面積比A1/A2が100%〜110%の間である場合には、ステップS26に進んで、ズーム制御部24がズームダウン動作を行いながら、撮影制御部25が所定の時間間隔で連続的に複数回の撮影動作を行う。この一連の撮影動作は、面積比A1/A2が90%になると終了する。この一連の撮影動作の終了と同時に、ズーム制御部24がズームダウン動作を終了する。
【0035】
ステップS21において否定判定の場合、即ち面積比A1/A2が110%超である場合には、ステップS27に進んでズーム制御部24がズームダウン動作を行う。このズームダウン動作によって、面積比A1/A2が110%に達すると、ステップS28において、比較判定部23がこれを判定し、ステップS29において、ズーム制御部24がズームダウン動作を継続しつつ、撮影制御部25が、面積比A1/A2が110%〜90%の間で、所定の時間間隔で連続的に複数回の撮影動作を行う。この撮影動作の終了と同時に、ズーム制御部24がズームダウン動作を終了する。
【0036】
以上に説明したステップS22、ステップS25、ステップS26、ステップS29のいずれかの終了によりデジタルカメラの動作が終了する。
なお、連続撮影の回数は、面積比が90%〜110%の間で、4回又は5回が適当である。一定時間間隔毎に、撮影動作を行うこともできるし、面積比A1/A2が所定の値になった時に、例えば、90%、95%、100%、105%、110%になった時に、撮影するようにしてもよい。
【0037】
上述の実施の形態では、図4のステップS22では、多くの場合に面積比A1/A2が90%と100%との中間の値をとり、ズーム制御部24がズームアップ動作を行うと共に、撮影制御部25が所定の時間間隔で連続的に撮影動作を行うことになる。従って、面積比90%の時の撮影を行うことができなくなる。同様に、ステップ26では、多くの場合に面積比110%の時の撮影を行うことができなくなる。
そこで、このようなことを防ぐために、ステップ22では、ズーム制御部24が最初に面積比A1/A2が90%になるまでズームダウン動作を行って、その後、ズームアップ動作を行うと共に、撮影制御部25が、面積比90%〜110%の間で連続撮影動作を行うようにしてもよい。
同様に、ステップS26では、ズーム制御部24が最初に面積比A1/A2が110%になるまでズームアップ動作を行って、その後、ズームダウン動作を行うと共に、撮影制御部25が、面積比110%〜90%の間で、連続撮影動作を行うようにしてもよい。
ステップS22及びステップS26の動作を上述のように行うことによって、ステップS22とS26における連続撮影回数をステップS25及びS29における連続撮影回数と同数かつ同一間隔とすることができる。
【0038】
なお、複数回の連続撮影が完了すると、撮影された一連の被写体画像データは、シャッタースピード、絞り値、焦点距離、撮影日時などの属性データが付加されて画像記録部16に記録される。
【0039】
第1の実施の形態のデジタルカメラ100は以下の作用効果を奏する。
(1)構図枠と主要被写体像との相対的な位置関係が近接していると判定された時に、所定のズーム量のズーミング動作を行い、そのズーミング動作中に複数回の撮影を行うので、撮影者の意図に最も適った構図の被写体画像を確実に取得できる。
(2)タッチパネルを用いて任意の構図枠を短時間で容易に入力できるので、撮影すべき被写体の状況に適した構図枠をその場で設定することができる。
【0040】
第1の実施の形態の変形例は以下の通りである。
(1)撮影制御部25は、主要被写体像の大きさが構図枠の大きさの約90%〜110%の間で、連続的な複数回の自動撮影を実行したが、この主要被写体像の大きさが構図枠の大きさとの相対的な大きさの関係は、約90%〜110%に限らず、約85%〜115%や約80%〜120%や約75%〜125%など、種々の範囲に設定してもよい。
(2)ズーミング動作は、構図枠の大きさと主要被写体像の輪郭線の大きさとが最も合致するズーム位置で停止するように設定してもよいし、最も合致する点を超えたズーム位置で停止するように設定してもよい。
(3)ズーミング動作中の撮影は、ズーミング動作を連続的に行いながら撮影してもよいし、撮影の瞬間だけズーミング動作を停止して撮影してもよい。
(4)主要被写体像の輪郭線が複雑な形状であり、このため、構図枠の形状とかなり異なっている場合がある。そのような場合には、主要被写体像の大きさと構図枠の大きさとの相対的な関係を判定する為に、比較判定部23は、構図枠の位置アドレスと主要被写体像の輪郭線の位置アドレスとの合致比率を検出してもよい。合致比率とは、構図枠上にN箇所の測定点を定め、主要被写体像の輪郭線が構図枠上の測定点にほぼ合致した数がn個であれば、n/Nで表わされる。主要被写体像の大きさが構図枠の大きさに近づくに従い、合致比率が大きくなるので、この合致比率を検出することによって、主要被写体像の大きさと構図枠の大きさとの割合を求めることができる。
【0041】
−第2の実施の形態−
図5は、本発明の第2の実施の形態によるデジタルカメラ200の構成を示すブロック図である。デジタルカメラ200も基本構成は第1の実施形態のデジタルカメラ100と同じであるので、対応する構成部品には同一符号を付し説明を省略する。
【0042】
第2の実施の形態は、撮影画面に複数の構図枠を配置して、被写体人物がそれらの構図枠に入る毎に自動的に連続撮影を行うもので、これによって、被写体背景に対して被写体人物の位置が異なった複数枚の画像を撮影することができる。
【0043】
構図枠設定部21は、ディスプレイ31に表示されたスルー画像に重畳して複数の構図枠を1個づつ、位置を変えて設定する。
移動方向指示部33は、カメラの前面(被写体側の面)に配設したLEDなどの発光表示素子から構成され、被写体人物に左右方向に移動すべき方向を指示する。このような移動方向指示部33は、例えばカメラの前面に右方向の矢印表示体と左方向の矢印表示体とをLED素子によって構成することができる。
また、移動方向指示部33は、上述のような視覚表示素子の代わりに、小型スピーカーやブザーのような音声発生器により音声によって移動方向を指示するものでもよい。
【0044】
次に、この実施の形態のデジタルカメラの動作を説明する。
構図枠設定部21は、表示制御部26を介して、図6(a)に示すように被写体のスルー画像が表示されている表示画面31aの所定の位置に構図枠46aを設定し、表示制御部26は、被写体のスルー画像と構図枠46aとを重畳表示する。顔検出部22は、被写体人物の顔画像52、即ち主要被写体像52を検出し、比較判定部23は、構図枠46aの位置と顔検出部22によって検出された顔画像52の位置とを比較して、構図枠46aに対する被写体人物像52の位置ズレ方向を判定する。
【0045】
移動方向指示部33は、比較判定部23が判定した位置ズレ方向に基づき、被写体人物に右方向又は左方向に移動するように、視覚表示指示、又は音声指示する。図6(a)では、移動方向指示部33は、表示画面31a上で被写体人物が左方向に移動するように、指示する。
この指示に従って、被写体人物が表示画面31a上で左方向に移動して、顔画像52が構図枠46a内に重なる、即ち、顔画像52の中心が構図枠46aの中心にほぼ一致すると、比較判定部23がその一致を判定する。比較判定部23によって一致が判定されると、撮影制御部25は、自動的に撮影動作を開始し、この撮影画像データは、画像記録部16に記憶される。
【0046】
こうして第1回目の撮影が終了すると、構図枠設定部21は、表示制御部26を介して、図6(b)に示すように被写体のスルー画像が表示されている表示画面31aの所定の位置に2番目の構図枠46bを設定し、表示制御部26は、被写体のスルー画像と構図枠46bとを重畳表示する。
顔検出部22は、被写体人物の顔画像52を検出し、比較判定部23は、構図枠46bの位置と顔検出部22によって検出された顔画像52の位置とを比較して、構図枠46bに対する主要被写体像52の位置ズレ方向を判定する。移動方向指示部33は、比較判定部23が判定した位置ズレ方向に基づき、被写体人物に右方向に移動するように、視覚表示指示、又は音声指示する。
【0047】
この指示に従って、被写体人物が表示画面31a上で左方向に移動して、顔画像52の中心が構図枠46bの中心にほぼ一致すると、比較判定部23がその一致を判定する。比較判定部23によって一致が判定されると、撮影制御部25は、第2回目の撮影動作を自動的に開始し、この撮影画像データは、画像記録部16に記憶される。
以下全く同様に、撮影動作が終了すると、図6(c)及び(d)に示すように表示画面31aに第3の構図枠46c及び第4の構図枠46dを順次表示して、それぞれ、第3回目の撮影及び第4回目の撮影が自動的に行われる。
【0048】
なお、上述の実施の形態では、構図枠設定部21は、事前に定められた形状及び大きさの構図枠を、予め定められた表示画面31a上の位置に設定するものであった。しかしながら、表示される構図枠の形状及び大きさや、構図枠の個数、及び表示画面上の位置等は、撮影者が操作部材32を操作して、撮影前に適宜定めることができるようにしても良い。
【0049】
第2の実施の形態のデジタルカメラ200は以下の作用効果を奏する。
(1)表示画面31a上に構図枠46a〜46dを順次表示し、主要被写体像52が構図枠46a〜46dのそれぞれと所定の一致度となった時に撮影を行うので、撮影者の意図に最も適った構図の被写体画像を確実に取得できる。
(2)移動方向指示部33を設けて主要被写体の移動方向を指示するので、撮影者が意図する構図の撮影を効率良く行うことができる。これは、特に撮影者が自分自身を撮影する場合には便利である。
【0050】
第2の実施の形態の変形例は以下の通りである。
(1)上記の実施の形態では、構図枠46a〜46dは同一のものを使用しているが、主要被写体像52がカメラに対して近づいたり離れたりする場合や異なるポーズをとることもあり、これに対応するために、構図枠46a〜46dは、互いに大きさや形状が異なるものを用いることができる。
(2)主要被写体像の大きさが構図枠の大きさと大きく異なる場合には、第1の実施形態と同様に、撮影レンズ11をズーミングして、主要被写体像の大きさを構図枠の大きさに合わせるようにすることもできる。
(3)上述の実施の形態では、主要被写体は被写体人物の顔部分であったが、顔データ記憶部28に記憶されている顔データに加えて、例えば、犬データや猫データなどを記憶しておけば、犬や猫の主要被写体像が複数の構図枠に入る毎に、順次自動的に撮影を行うことができる。
【0051】
−第3の実施の形態−
図7に示されるように、本発明の第3の実施の形態によるデジタルカメラ300も基本構成は第1及び第2の実施形態のデジタルカメラ100、200と同じであるので、対応する構成部品には同一符号を付し説明を省略する。
【0052】
画像処理部15は合成画像作成部15aを有し、この合成画像作成部15aは、複数の撮影画像データからそれぞれ画像を抽出して、それらの抽出した複数の画像を一枚の画像に合成する。
自動焦点調節部29は、撮影画面の全面にわたって極めて多数の焦点検出エリアを有し、各焦点検出エリアについて撮影レンズ11の焦点調節を行うことができる。
【0053】
構図枠設定部21は、撮影画面上、即ち表示画面上で複数の構図枠を設定し、表示制御部26は、これらの複数の構図枠を同時に表示することができる。具体的には、撮影者が操作部材32を操作して、図2のツールパレット42から所望の図形アイコン42aから42dを選択して選択したアイコンを所定の位置までドラッグすると、構図枠設定部21は、その所定の位置に構図枠を設定し、表示制御部26が表示画面31aにその構図枠を表示する。この操作を繰り返すことによって、表示画面31aの複数の位置に構図枠を表示することができる。
なお、このような構図枠の表示操作は、ディスプレイ31のタッチパネルを操作することによっても行うことができる。
【0054】
以下に、デジタルカメラ300の動作を説明する。
被写体のスルー画像がディスプレイ31の表示画面31aに表示される。撮影者は、このスルー画像を観察しながら、スルー画像から複数の主要被写体像を選択し、操作部材32を操作することによって、その選択した複数の主要被写体像に構図枠を設定する。
具体的には、操作部材32を操作することによって、図2のツールパレット42から所望の図形アイコン42a〜42dを選択し、選択したアイコンを選択した主要被写体像の位置までドラッグする。この操作を繰り返すことによって、構図枠設定部21は、選択した複数の主要被写体像の全てにそれぞれに構図枠を設定し、表示制御部26が表示画面31aの複数の主要被写体像の各々に重畳して構図枠を表示する。
図8は、表示画面31aに表示された複数の構図枠47a〜47fを示している。これらの構図枠47a〜47fは、上述のように撮影者が選択した複数の主要被写体像に重畳して表示される。
【0055】
自動焦点調節部29は、構図枠47aのエリアについて焦点調節動作を行い、この焦点調節動作が完了すると、撮影制御部25が自動的に撮影動作を行う。これによって、構図枠47aに重畳する第1の主要被写体像に焦点調節された第1の画像データが得られ、それは画像記憶部16に記録される。なお、自動焦点調節部29が構図枠47aのエリアについて焦点調節している際には、その構図枠47aが他の構図枠47b〜47fとは区別されるように、他とは異なった色に着色される。図8(a)は、この構図枠47aの着色をハッチングを施して示している。
【0056】
第1の主要被写体について焦点調節された撮影が終了すると、自動焦点調節部29は、図8(b)に示すように、構図枠47bを着色し、この構図枠47bのエリアについて焦点調節動作を行い、この焦点調節動作が完了すると、撮影制御部25が自動的に撮影動作を行う。これによって、構図枠47bに重畳する第2の主要被写体像に焦点調節された第2の画像データが得られ、それは画像記憶部16に記録される。
【0057】
自動焦点調節部29と撮影制御部25は、上述の動作を繰り返して、図8(c)〜図8(f)に示したように、残りの構図枠47c〜47fについて自動焦点調節動作と自動撮影動作とを行い、残りの第3の主要被写体像〜第6の主要被写体像に焦点調節された第3〜第6の画像データを得て、これらの画像データは、画像記憶部16に記憶される。
【0058】
合成画像作成部15aは、画像記憶部16に記憶された第1の画像データから、構図枠47aの箇所、即ち第1の主要被写体の画像を切り取り、同様に、画像記憶部16に記憶された第2の画像データ、第3の画像データ、第4の画像データ、第5の画像データ、第6の画像データからそれぞれ、第2の主要被写体の画像、第3の主要被写体の画像、第4の主要被写体の画像、第5の主要被写体の画像、第6の主要被写体の画像を切り取る。
合成画像作成部15aは、このようにして切り出された第1〜第6の主要被写体画像を例えば第1の画像データの背景画像、即ち主要被写体像を除去した画像に貼り付ける。図8(g)は、こうして合成された6枚の主要被写体画像を示す。
このようにして得られた合成画像では、第1〜第6の主要被写体像の全てが鮮明に写されている。
本実施の形態によるデジタルカメラ300によれば、例えば集合写真のように複数の主要被写体が存在し、これらの複数の主要被写体について被写体距離が異なる場合にも、全ての主要被写体にピントが合った鮮明な画像を得ることができる。
本発明は、その特徴を損なわない限り、以上説明した実施の形態に何ら限定されるものではない。
【符号の説明】
【0059】
11:撮影レンズ 13:撮像素子
15:画像処理部 15a:合成画像作成部
16:画像記録部 17:CPU
21:構図枠設定部 22:顔検出部
23:比較判定部 24:ズーム制御部
25:撮影制御部 26:表示制御部
29:自動焦点調節部 31:ディスプレイ
31a:表示画面(タッチパネル) 32:操作部材
33:移動方向指示部 41,43:構図枠
46a〜46d:構図枠 47a〜47f:構図枠
51a〜51c、52:主要被写体像 100,200,300:デジタルカメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体像を形成するズーム光学系と、
前記被写体像を撮像して被写体画像データを生成する撮像手段と、
前記撮像手段の撮影タイミングを制御する撮影制御手段と、
外部操作によって前記表示手段の表示画面上に構図枠を設定する構図枠設定手段と、
前記被写体画像データに基づき被写体画像を表示するともに、この表示された被写体画像に重ね合わせて前記構図枠を表示する表示手段と、
前記構図枠設定手段が設定した構図枠と前記被写体画像中の主要被写体像とを比較して前記構図枠と前記主要被写体像との相対的な位置関係及び相対的な大きさの関係を判定する比較判定手段と、
前記被写体画像を拡大し又は縮小するように前記ズーム光学系の前記ズーミング動作を制御するズーム制御手段と、を備え、
前記比較判定手段により前記構図枠と前記主要被写体像との相対的な位置関係が所定範囲にあると判定された時に、前記ズーム制御手段は、前記比較判定手段により判定された前記相対的な大きさの関係に基づき前記ズーム手段が前記ズーミング動作を行うように制御し、前記撮影制御手段は、前記ズーミング動作中に複数回の撮影を行うように前記撮像手段の撮影タイミングを制御することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】
請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記ズーム制御手段は、前記比較判定手段により前記主要被写体像が前記構図枠よりも小さいと判定された場合は、前記主要被写体像を拡大する方向に前記ズーム光学系のズーミング動作を制御し、前記主要被写体像が前記構図枠よりも大きいと判定された場合は、前記主要被写体像を縮小する方向に前記ズーム光学系のズーミング動作を制御することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項3】
請求項2に記載のデジタルカメラにおいて、
前記ズーム制御手段は、前記ズーム光学系のズーミング動作の途中で、前記構図枠の大きさと前記主要被写体像の大きさとが一致するように前記ズーミング動作を制御することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項4】
被写体を撮影して被写体画像データを生成する撮像手段と、
前記撮像手段の撮影を制御する撮影制御手段と、
前記被写体画像データに基づく被写体画像を表示する表示手段と、
外部操作によって前記表示手段の表示画面上の複数箇所に構図枠を設定する構図枠設定手段と、
前記構図枠設定手段によって設定された前記複数の構図枠を前記表示手段によって表示された前記被写体画像に重ね合わせて表示する表示制御手段と、
前記表示手段によって表示された前記構図枠に、前記被写体画像中の主要被写体像が位置的に対応したか否かを判定する比較判定手段と、を備え、
前記撮影制御手段は、前記構図枠に前記主要被写体像が位置的に対応したことを前記比較判定手段が順次判定する毎に、前記撮像手段が撮影動作を行うように前記撮像手段を制御することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項5】
請求項4に記載のデジタルカメラにおいて、
前記複数の構図枠は、形状及び大きさが同一であることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項6】
請求項4に記載のデジタルカメラにおいて、
前記被写体画像中の主要被写体像が前記複数の構図枠の1つに位置的に対応するように、前記主要被写体に対して移動すべき方向を指示する移動方向指示手段を更に備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項7】
請求項6に記載のデジタルカメラにおいて、
前記移動方向指示手段は、カメラ前面に設けられたマーク表示部材であることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項8】
請求項6に記載のデジタルカメラにおいて、
前記移動方向指示手段は、音声発生器であることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項9】
被写体を撮影して被写体画像データを生成する撮像手段と、
前記撮像手段の撮影を制御する撮影制御手段と、
前記被写体画像データに基づく被写体画像を表示する表示手段と、
前記表示手段の表示画面上の複数箇所に表示された複数の主要被写体像に対してそれぞれ構図枠を設定する構図枠設定手段と、
前記構図枠設定手段によって設定された前記複数の構図枠にそれぞれ存在する主要被写体に対して順次焦点調節を行う自動焦点調節手段と、
合成画像作成手段と、を備え、
前記撮影制御手段は、前記自動焦点調節手段が前記複数の構図枠の前記複数の主要被写体に対して順次焦点調節を行う毎に、前記撮像手段が撮影動作を行うように前記撮像手段を制御し、
前記合成画像作成手段は、前記焦点調節の対象となって前記撮像手段による一連の撮影動作によって得られた複数の主要被写体像の部分画像データを用いて合成画像を作成することを特徴とするデジタルカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−252954(P2011−252954A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−124805(P2010−124805)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】