ローディング装置
【課題】単純な構成で、ワークを所望の向きで受け渡し可能なローディング装置を提供する。
【解決手段】本発明のローディング装置は、ワークWを受け取り、受け取ったワークWを所定の位置に載置するローディング装置であって、受け取ったワークWを支持した状態で、ワークWを略水平に直線移動させる水平移動手段4と、水平移動手段4を回転可能に支持する回転手段3とを有する。とくに、水平移動手段4は、回転手段3によって略水平な状態に支持されたベース部43と、ベース部43に対して略平行に設けられベース部43に対してスライドするように移動するワーク支持部41とを含む。
【解決手段】本発明のローディング装置は、ワークWを受け取り、受け取ったワークWを所定の位置に載置するローディング装置であって、受け取ったワークWを支持した状態で、ワークWを略水平に直線移動させる水平移動手段4と、水平移動手段4を回転可能に支持する回転手段3とを有する。とくに、水平移動手段4は、回転手段3によって略水平な状態に支持されたベース部43と、ベース部43に対して略平行に設けられベース部43に対してスライドするように移動するワーク支持部41とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークを受け取り、受け取ったワークを所定の位置に載置するローディング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ワークを受け取り、受け取ったワークを所定の位置に載置するローディング装置が知られている。たとえば、特許文献1には、基板搬送移載装置が開示されている。このなかで、搬送台車から平板状のワークを基板移載ロボットが受け取り、受け取った平板状のワークを基板カセットに収納することが説明されている。基板移載ロボットは、ローダ部と、搬送部と、昇降部とを有し、搬送部が昇降部上で回転可能に支持されている。そして、搬送部を水平な状態で回転させることでローダ部上のワークを前工程(受け取り位置)から後工程(所定の載置位置)まで水平移動させている。
【特許文献1】特開平11−130255号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の技術では、搬送部を、回転させることによってローダ部上のワークを水平移動させて、後工程に渡しているため、ワークの向きは回転に伴って変わる。したがって、ローディング装置に渡したときのワークの向きと同じ向きでローディング装置からワークを受け取ることができない、という問題がある。
【0004】
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、単純な構成で、ワークを所望の向きで受け渡し可能なローディング装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のローディング装置は、ワークを受け取り、前記受け取ったワークを所定の位置に載置するローディング装置であって、前記受け取ったワークを支持した状態で、前記ワークを略水平に直線移動させる水平移動手段と、該水平移動手段を回転可能に支持する回転手段とを有し、前記水平移動手段は、前記回転手段によって略水平な状態に支持されたベース部と、該ベース部に対して略平行に設けられ前記ベース部に対してスライドするように移動するワーク支持部とを含むことを特徴としている。
【0006】
この発明によれば、受け取ったワークを上部に乗せた状態で、前記ワークを略水平に直線移動させる水平移動手段と、水平移動手段を回転可能に支持する回転手段とを有する。さらに、水平移動手段は、回転手段によって略水平な状態に支持されたベース部と、ベース部に対して略平行に設けられベース部に対してスライドするように移動するワーク支持部とを含む。つまり、回転手段によって、水平移動手段上のワークを水平な状態で所定の角度回転させて、ワークを受け取り位置から所定の載置位置まで移動させることが可能である。さらに、水平移動手段のワーク支持部をベース部に対してスライドするように移動させることによって、水平移動手段上のワークを直線移動させてワークを受け取り位置から所定の載置位置まで移動させることも可能である。前者の場合には、ワークの向きを所定の向きに変えた状態で所定の載置位置に載置することができ、後者の場合には、ワークの向きを変えずに所定の載置位置に載置することができる。したがって、ワークを所望の向きで受け渡しできる。しかも、極めて単純な構成で、ワークの向きを反転させる受け渡しと、ワークの向きを変えない受け渡しとを両立できる。
【0007】
また、前記水平移動手段が、前記ワーク支持部が前記ベース部に対して一端側外方に突出する状態から他端側外方に突出する状態にまでわたって移動可能に構成され、前記回転手段が、180°以上の範囲で回転可能に構成されていることが好ましい。
【0008】
この発明によれば、ワーク支持部がベース部に対して一端側外方に突出する状態から他端側外方に突出する状態にまでわたって移動可能に構成されているので、ワーク支持部によって支持されたワークを、所定の距離だけベース部の外方に突出させた位置に移動させることができる。また、回転手段が、180°以上の範囲で回転可能であるので、ワークの向きを反転させることもできる。加えて、回転手段によって水平移動手段を回転させるときには、ワーク支持部をベース部の外方に突出させない状態で、つまりワーク支持部を縮めた状態で回転させれば、狭いスペースでもワークの向きの変更を容易に行なうことができる。
【0009】
また、前記受け取ったワークを一時的に保管する棚を有し、該棚が、平面視で、前記回転手段の回転の中心位置を中心とした円に沿うように配置されていることが好ましい。
【0010】
この発明によれば、棚が、平面視で、回転手段の回転の中心位置を中心とした円に沿うように配置されているので、ワークの保管スペースを複数確保することができ、複数のワークを棚に保管しておくことができる。また、このような棚の配置であっても、回転手段と水平移動手段とを用いることによって、ワークの向きを所望の状態にして、ワークを棚に保管することができる。
【0011】
また、前記棚に、載置されたワークに対して処理を施すために、前記ワークを前記棚の外部に搬出可能な補助搬入出口が形成されていることが好ましい。
【0012】
この発明によれば、棚に、ワークを前記棚の外部に搬出可能な補助搬入出口が形成されているので、補助搬入出口からワークを取り出し、一時的に棚に保管されたワークに対して、検査や刻印などの処理を施すことができる。
【0013】
また、前記水平移動手段および前記回転手段をともに昇降させる昇降手段が設けられ、前記棚は上下複数段設けられていることが好ましい。
【0014】
この発明によれば、水平移動手段および回転手段をともに昇降させる昇降手段が設けられているので、ワークを受け取る位置の高さとワークを渡す位置の高さとが異なる場合にも水平移動手段の高さを調整することで対応が可能になる。また、棚が上下複数段設けられているので、ワークを多数保管しておくことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、単純な構成で、ワークを所望の向きで受け渡しすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下で、本実施の形態のローディング装置について、図面を用いて詳細に説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1のローディング装置の本体部分を説明するための側面図である。図2は、図1のローディング装置の本体部分に設けられた水平移動装置4が水平移動した状態を説明するための側面図である。図3は、図2のローディング装置の本体部分に設けられた水平移動装置4および回転装置3が昇降装置1によって上方に移動した状態を説明するための側面図である。図4は、実施の形態1のローディング装置の本体部分を説明するための平面図であり、水平移動装置4が回転装置3の回転中心Oを中心として回転する状態を示している。
【0018】
実施の形態1のローディング装置の本体部分は、図1〜図4に示されるように、昇降装置(昇降手段)1と、昇降装置1に連結された支持台2と、支持台2上に固定された回転装置(回転手段)3と、回転装置3によって回転可能に支持された水平移動装置(水平移動手段)4と、水平移動装置4の上部に固定されたワーク受け5とを備えている。
【0019】
昇降装置1は、回転装置3、水平移動装置4およびワーク受け5を、支持台2を介して昇降させるためのものである(図2および図3参照)。昇降装置1は、図1に示されるように、平面視で略コの字状を呈した基台10と、基台10上に直立した状態で固定された2本の支柱12と、2本の支柱12の上部を跨ぐように設けられたモータ11と、モータ11に連結され、2本の支柱12の間に2本の支柱12に平行に設けられたボールねじ15(図4参照)と、ボールねじ15にボールナット(図示しない)を介して連結された昇降子16(図4参照)とを含む。また、昇降装置1には、支柱12の側部に、ケーブルなどを束ねた状態で保護するためのケーブルベア(登録商標)14が設けられている。また、各支柱12には、レール12aが長手方向に沿って設けられている。レール12aは、支持台2を上昇または下降させる際に、支持台2が傾いたりするのを防いで支持台2を垂直方向に誘導するためのものである。
【0020】
モータ11が駆動すると、モータ11に連結されたボールねじ15が回転を始める。ボールナットは、ボールねじ15の回転方向に応じて上方または下方へ移動する。そして、ボールナットとともに昇降子16が上方または下方へ移動する。
【0021】
支持台2は、昇降装置1の昇降子16に連結されるとともに、レール12aに沿って摺動する連結部21と、回転装置3を直接支持するアーム22とを含む。連結部21は、枠状の枠部21bと、枠部21bに固定され、各レール12aに摺動可能に係合している摺動部21aと、枠部21bに固定され、昇降子16に連結された固定部21c(図4参照)とを含む。アーム22は、枠部21bの下部に、その一方の端が固定された状態で、略水平に延びた一対の部材である。
【0022】
回転装置3は、支持台2の一対のアーム22を跨ぐようにアーム22上に固定されている。回転装置3は、上記アーム22に固定された台板上に回転自在に支持された円盤状の回転部30と、この回転部30を駆動するモータ31とを備え、回転部30に設けたギアとモータ31の出力軸に設けたピニオンとが歯合することにより、モータ31の回転が回転部30に伝達されるようになっている。図4中のOは、回転部30の回転中心である。回転部30には、水平移動装置4が固定される。
【0023】
水平移動装置4は、ワーク支持部41と、中段部42と、ベース部43と、第1の動力伝達機構44と、第2の動力伝達機構45と、第3の動力伝達機構46と、モータMとを含む。図1および図2に示されるように、ワーク支持部41および中段部42は、ベース部43に沿って水平にスライドし、ワーク支持部41の上部に載置されたワークを直線的に移動させる。この水平移動装置4の構造については、後に詳細に説明する。
【0024】
ワーク受け5は、受け取ったワークを直接支持するとともに、ワークがワーク支持部41上で水平方向にずれ動くのを防ぐためのものである。ワーク受け5は、水平移動装置4のワーク支持部41の上面に固定されている。
【0025】
図5は、ローディング装置の棚6を説明するための平面図である。
【0026】
棚6は、図5に示されるように、第1棚部61と、第2棚部62と、第3棚部63と、第4棚部64と、第5棚部65とを備えている。これらの棚部61〜65は、平面視で、ローディング装置の本体部分が棚6の内部の所定の位置に配置された状態で、回転装置3の回転中心Oの位置を中心とした円に沿うように配置されている。具体的には、第1棚部61と第2棚部62とが回転中心Oを挟んで対向するように配置されている。また、第3棚63は、図5の第1棚部61の位置から回転中心Oを中心として反時計回りに略90度回転した位置(すなわち、第5棚部65の位置から回転中心Oを中心として時計回りに略90度回転した位置)に配置される。そして、第2棚部62は、第1棚部61と第3棚部63との間に配置され、第4棚部64は、第3棚部63と第5棚部65との間に配置される。これによって、水平移動装置4を回転装置3上で所定の角度だけ水平に回転させて、それぞれの棚に向けて水平移動装置4のワーク支持部41を伸ばせば棚の奥までワーク支持部41上のワークを到達させることができる。
【0027】
また、第1棚部61〜第5棚部65にはそれぞれ、上部と下部の2段の棚板が設けられている。すなわち、棚6内には最大で10個のワークを一時的に保管することができる。したがって、前工程と後工程との間でワークを所定の数だけ貯留しておくことが可能なので、後工程の製造進捗状況に遅れが生じても、前工程の製造を即座に停止させたりするのを回避することができる。
【0028】
また、棚6には、第1棚部61の側部の搬入口inと、第5棚部の側部の搬出口outと、第3棚部63の後部の補助搬入出口subとが形成されている。このうち、搬入口inは、前工程からローディング装置内にワークを搬入するための開口であり、また、搬出口outは、ローディング装置内に一時的に保管されたワークを搬出するための開口である。いずれの開口にも、扉66および扉67が設けられており、扉66および扉67を全開状態にしてワークがローディング装置内に搬入され、または、ワークがローディング装置内から搬出される。
【0029】
また、補助搬入出口subは、第3棚部63に載置されたワークに対して刻印や品質検査などの処理を施すために形成された開口である。本実施の形態では、複数のワークが棚6内に一時的に保管されている。したがって、ワークが前工程から後工程へ移るまでの間の時間を他の処理に利用することが可能になる。そこで、棚6内に入荷されたワークを必ず1度は第3棚部63に載置するように構成する。そして、補助搬入出口subから第3棚部63に載置されたワークを一端棚6の外部に出して、刻印や品質検査などの処理を施す。補助搬入出口subには、シャッター63aなどの扉を設けておき、補助搬入出口subを使用しないときにはシャッター63aを閉めた状態で棚6を使用し、補助搬入出口subからワークの出し入れを行なうときにシャッター63aを開放する。
【0030】
ここで、水平移動装置4についてさらに詳しく説明する。
【0031】
図6は、水平移動装置4を説明するための図であり、(a)はワーク支持部41が伸びた状態の平面図を示し、(b)はワーク支持部41が伸びた状態の側面図を示す。図7は、図6の状態の水平移動装置4のI−I位置における端面図である。図8は、図6の状態の水平移動装置4のII−II位置における端面図である。図9は、図6の状態の水平移動装置4のIII−III位置における端面図である。図10は、水平移動装置4のI−I位置における端面図であり、ワーク支持部41および中段部42が縮んだ状態を示す。図11は、水平移動装置4のII−II位置における端面図であり、ワーク支持部41および中段部42が縮んだ状態を示す。図12は、水平移動装置4のIII−III位置における端面図であり、ワーク支持部41および中段部42が縮んだ状態を示す。図13は、水平移動装置4のワーク支持部41および中段部42が縮んだ状態のIV−IV位置における端面図を示す。図14は、水平移動装置4のワーク支持部41および中段部42が縮んだ状態のV−V位置における端面図を示す。図15は、水平移動装置4のワーク支持部41および中段部42が縮んだ状態のVI−VI位置における端面図を示す。
【0032】
水平移動装置4のベース部43は、図13、図14および図15に示されるように、横断面が上方に開口した略コの字状を呈し、略水平な姿勢で支持された水平部43aと、水平部43aの平面視中央部に凹みを形成するように設けられた基部43bとを有する。水平部43aは、中段部42が移動する際に、その側部で中段部42を所定の方向に誘導するための部分であり、水平部43aには、水平に回転する車輪Cと、垂直に回転する車輪Cとが、その内側側部に沿って複数個所に設けられている。基部43bは、第1の動力伝達機構44を所定の位置に収容するための部分である。ベース部43の基部43bは、回転装置3の回転部30に固定されている。そして、回転装置3が駆動すると、水平移動装置4は回転装置3の回転部30と一体となって回転する。また、ベース部43の水平部43aの上面には、一方の端部に留め具47bが固定され、他方の端部に留め具47dが固定されている。
【0033】
中段部42は、平面視で略長方形状を呈した平板状の平板部42aを含み、平板部42aの上下両面に鉤状に突出した突出部42bが形成されている。突出部42bは、ワーク支持部41およびベース部43に設けられた車輪Cの転動面を構成するための部分であり、平板部42aの長手側の両側部に沿うようにそれぞれ設けられている。また、中段部42の平板部42aには、後述の第2の動力伝達機構45の歯車45aを挿設するとともに、後述のベルト45bを中段部42の上側から下側へ通過させるための孔Aが形成されている。さらに、中段部42の平板部42aには、後述の第3の動力伝達機構46の歯車46aを挿設するとともに、ベルト46bを中段部42の上側から下側へ通過させるための孔Bが形成されている。孔Aと孔Bは、平面視で、中段部42の対角線上に形成されている。また、平板部42aの下面側であって孔Aと孔Bの間には、後述のラック44cが平板部42aの長手側の側部と平行な状態で固定される。
【0034】
ワーク支持部41は、平面視で略長方形状を呈し、横断面は下方へ向けて開口した略コの字状の部材である(図13〜図15参照)。ワーク支持部41は、中段部42の上部に被さるように設置される。ワーク支持部41の下面側には、一方の端部に留め具47aが、他方の端部に留め具47cが固定されている。留め具47aは、後述のベルト46bの一方の端部をワーク支持部41につなぎ留めるためのものである。また、留め具47cは、後述のベルト45bの一方の端部をワーク支持部41につなぎ留めるためのものである。また、ワーク支持部41には、水平に回転する車輪Cと、垂直に回転する車輪Cとがその内側側部に沿って複数個所に取り付けられている。ベース部43およびワーク支持部41に設けられたこれらの車輪Cは、ワーク支持部41を中段部42の突出部42bに沿って所定の方向に移動させるためのものである。すなわち、車輪Cは、ワーク支持部41が水平な状態のまま、中段部42上で傾く(回転する)のを防ぐ。ワーク支持部41の上面の所定の位置には、前述のワーク受け5が取り付けられる。
【0035】
第1の動力伝達機構44は、ベース部43に対して中段部42を水平移動させるためのものである。具体的には、図8、図11および図14に示されるように、第1の動力伝達機構44は、モータMに接続されたシャフトSHの端部に固定されたギア44aと、ギア44aの上部でギア44aと連動して回転する3つのピニオン44b1、44b2、44b3と、2つの小歯車44b4、44b5と、中段部42の下面に長手方向を移動方向に向けて固定されたラック44cとを含む。ギア44aは真上に隣接して設けられたピニオン44b1と噛み合い、ピニオン44b1は水平方向に隣接して設けられた小歯車44b5および小歯車44b4と噛み合い、小歯車44b5は小歯車44b5に水平方向に隣接して設けられたピニオン44b2と噛み合い、小歯車44b4は小歯車44b4に水平方向に隣接して設けられたピニオン44b3と噛み合う。ピニオン44b2、44b3は、ピニオン44b1から小歯車44b4および小歯車44b5を介して動力が伝達されるので、同一方向に回転する。そして、ピニオン44b1、44b2、44b3が、ラック44cと噛み合った状態で回転することで、ラック44cおよびラック44cに固定された中段部42は、ピニオン44b1、44b2、44b3の回転方向に移動する。
【0036】
また、第2の動力伝達機構45および第3の動力伝達機構46は、ワーク支持部41を中段部42の移動とともに移動させるためのものである。具体的には、第2の動力伝達機構45は、歯車45aと、ベルト45bとを含む。また、第3の動力伝達機構46は、歯車46aと、ベルト46bとを含む。第2の動力伝達機構45の歯車45aと第3の動力伝達機構46の歯車46aとは、平面視で中段部42の対角線上に位置するように配置されている。
【0037】
歯車45aは、図9、図12および図15に示されるように、中段部42に形成された孔A内で回転可能に支持されている。ベルト45bは、一方の端がワーク支持部41に設けられた留め具47cに固定され、中段部42に形成された孔Aを経て、他方の端がベース部43に設けられた留め具47dに固定されている。ベルト45bには、歯車45aと噛み合う凹凸が表面に形成されている。また、歯車46aは、図7、図10および図13に示されるように、中段部42に形成された孔B内で回転可能に支持されている。ベルト46bは、一方の端がワーク支持部41に設けられた留め具47aに固定され、中段部42に形成された孔Bを経て、他方の端がベース部43に設けられた留め具47bに固定されている。ベルト46bには、歯車46aと噛み合う凹凸が表面に形成されている。
【0038】
図7、図8および図9に示されるように、モータMの駆動力を受けてギア44aが回転すると、3つのピニオン44b1、44b2、44b3がギア44aの回転方向と反対方向に回転し始める。そして、ピニオン44b1、44b2、44b3の回転を受けてラック44cおよびラック44cに固定された中段部42は一体に、ピニオン44b1、44b2、44b3の回転方向へ進行する。
【0039】
たとえば、図7、図8および図9に示されるように、中段部42が図10、図11および図12に示される状態からスライド方向d1へ向けて進行すると、中段部42の進行方向d1側に設けられた歯車46aは、ベルト46bの表面に形成された凹凸と噛み合って回転しながらベルト46bの長手方向に沿って移動する。これにより、ワーク支持部41の一方の端部に設けられた留め具47aに繋ぎとめられたベルト46bは、ワーク支持部41をスライド方向d1へ引っ張り、ワーク支持部41はスライド方向S1に移動する。こうして、中段部42がベース部43に対してスライド方向d1へ移動するとともに、ワーク支持部41もまた中段部42に対してスライド方向d1へ移動し、ワーク支持部41はベース部43の一端側より外方に突出する。
【0040】
一方、中段部42がスライド方向d1とは反対方向のスライド方向d2へ向けて進行すると、中段部42の進行方向d2側に設けられた歯車45aは、ベルト45bの表面に形成された凹凸と噛み合って回転しながらベルト45bの長手方向に沿って移動する。これにより、ワーク支持部41の他方の端部に設けられた留め具47cに繋ぎとめられたベルト45bは、ワーク支持部41をスライド方向S2へ引っ張り、ワーク支持部41はスライド方向d2に移動する。こうして、中段部42がベース部43に対してスライド方向d2へ移動するとともに、ワーク支持部41もまた中段部42に対してスライド方向d2へ移動し、ワーク支持部41はベース部43の他端側より外方に突出する。
【0041】
このローディング装置の動作について以下で説明する。
【0042】
図16は、水平移動装置4がワークWを受け取った状態を示す平面図である。図17は、回転装置3によって水平移動装置4を水平な状態で回転させ、ワークWを所定の位置に載置する状態を示す平面図である。図18は、水平移動装置4のワーク支持部41および中段部42をスライドさせてワークWを所定の位置に載置する状態を示す平面図である。
【0043】
ローディング装置は、図5に示されるように、搬入口inに設けられた扉66および扉67を全開にした状態で、ワーク支持部41および中段部42を伸ばし、搬入口inからワーク支持部41上のワーク受け5上にワークWを受け取る。
【0044】
そして、モータMを駆動させて第1の動力伝達機構44、第2の動力伝達機構45および第3の動力伝達機構46により、ワーク支持部41および中段部42をベース部43に対してスライドさせて、水平移動手段4の全長を、一旦、図10〜図12に示される状態に縮ませる。
【0045】
つぎに、棚6内に搬入されたワークWを、第1棚部61〜第5棚部65の上段および下段のうち、所定の棚内にワークWを移動し、載置する。
【0046】
ここで、図5では、第1棚部61の方向にワーク支持部41が伸びているが、この状態から、ワークを第5棚部65に載置する場合には、2つの方法がある。
【0047】
1つは、水平移動装置4を180度回転させてワークWを移動させる方法である。具体的には、一旦、ワーク支持部41上にワークWを載せた状態で、ワーク支持部41および中段部42をスライドさせて、水平移動装置4の全長を縮める(図11〜図12参照)。そして、水平移動手段4の全長を縮めた状態のまま、回転装置3によって水平移動装置4全体を約180度反時計回りに回転させて、ワーク支持部41の伸縮方向を第5棚部65が配置された方向へ向ける。この場合、ワークWの移動時に180度の回転を伴うので、ワークWは、向きを第1棚部61に搬入されたときの向きから180度反時計回りに回転した状態で、第5棚部65上に載置される(図16および図17参照)。
【0048】
また、第1棚部61の位置で受け取ったワークWを第5棚部65に載置する際のもう一つの方法として、本実施の形態ではつぎのようなことが可能である。
【0049】
まず、第1棚部61の方向にワーク支持部41が伸びた状態から、そのまま、ワーク支持部41および中段部42をベース部43に対してスライドさせて、ワーク支持部41を第5棚部65へ向けて突出するように伸ばす(ワーク支持部41をベース部43に対して一端側外方に突出する状態から他端側外方に突出する状態にまでわたって移動させる)。これにより、ワーク支持部41上に載置されたワークは、第1棚部61の位置から第5棚部65の位置へ直線的に移動する。この場合、ワークWの移動時に回転を伴わないので、ワークWは、向きを第1棚部61に搬入されたときの向きのままで、第5棚部65上に載置される(図16および図18参照)。
【0050】
さらに、本実施の形態では、第1棚部61の下段の位置で受け取ったワークを同じ第1棚部61の上段に、ワークWの向きを180度反転させた状態で載置することが容易に行なわれる。
【0051】
まず、第1棚部61の下段の位置に伸びたワーク支持部41を、一旦、ベース部43上に縮める(図11〜図12参照)。そして、昇降装置1で水平移動装置4および回転装置3を上昇させながら、回転装置3で水平移動装置4を180度回転させる。つぎに、所定の高さまで水平移動装置4を上昇させた後、第1棚部61の上段へ向けて突出するように、ワーク支持部41および中段部42をスライドさせ、ワーク支持部41上に支持されたワークWを第1棚部61の上段に載置する。この場合にも、水平移動装置4を180度回転させつつ、ワーク支持部41を、ベース部43に対して一端側外方に突出する状態から他端側外方に突出する状態にまでわたって移動させることで、ワークWの向きを180度反転させて第1棚部61へ保管することが可能となる。したがって、水平移動装置4に対してワークWを特定の向きで渡す必要もない。
【0052】
以上の実施の形態によれば、本実施の形態のローディング装置は、受け取ったワークWを上部に乗せた状態で、ワークWを略水平に直線移動させる水平移動装置4と、水平移動装置4を回転可能に支持する回転装置3とを有する。さらに、水平移動装置4は、回転装置3によって略水平な状態に支持されたベース部43と、ベース部43の上にベース部43に対して略平行に設けられベース部43に対してスライドするように移動するワーク支持部41とを含む。つまり、回転装置3によって、水平移動装置4上のワークWを水平に所定の角度回転させて、ワークWを受け取り位置から所定の載置位置まで移動させることが可能である。さらに、水平移動装置4のワーク支持部41をベース部43に対してスライドするように移動させることによって、水平移動装置4上のワークWを直線移動させてワークWを受け取り位置から所定の載置位置まで移動させることも可能である。前者の場合には、ワークWの向きを180度反転させた状態で所定の載置位置に載置することができ、後者の場合には、ワークWの向きを変えずに所定の載置位置に載置することができる。したがって、ワークWを所望の向きで受け渡しできる。しかも、極めて単純な構成で、ワークWの向きを反転させる受け渡しと、ワークWの向きを変えない受け渡しとを両立できる。
【0053】
なお、上記実施の形態では、水平面を有するベース部43上を、水平面を有するワーク支持部41が、スライドする形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、円筒状のベース部の外側を覆うように設けられた円筒状のワーク支持部が、ベース部に沿ってスライドするような形態であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】実施の形態1のローディング装置の本体部分を説明するための側面図である。
【図2】図1のローディング装置の本体部分に設けられた水平移動装置が水平移動した状態を説明するための側面図である。
【図3】図2のローディング装置の本体部分に設けられた水平移動装置および回転装置が昇降装置によって上方に移動した状態を説明するための側面図である。
【図4】実施の形態1のローディング装置の本体部分を説明するための平面図であり、水平移動装置が回転装置の回転中心を中心として回転する状態を示している。
【図5】ローディング装置の棚を説明するための平面図である。
【図6】水平移動装置を説明するための図であり、(a)はワーク支持部が伸びた状態の平面図を示し、(b)はワーク支持部が伸びた状態の側面図を示す。
【図7】図6の状態の水平移動装置のI−I位置における端面図である。
【図8】図6の状態の水平移動装置のII−II位置における端面図である。
【図9】図6の状態の水平移動装置のIII−III位置における端面図である。
【図10】水平移動装置のI−I位置における端面図であり、ワーク支持部および中段部が縮んだ状態を示す。
【図11】水平移動装置のII−II位置における端面図であり、ワーク支持部および中段部が縮んだ状態を示す。
【図12】水平移動装置のIII−III位置における端面図であり、ワーク支持部および中段部が縮んだ状態を示す。
【図13】水平移動装置のワーク支持部および中段部が縮んだ状態のIV−IV位置における端面図を示す。
【図14】水平移動装置のワーク支持部および中段部が縮んだ状態のV−V位置における端面図を示す。
【図15】水平移動装置のワーク支持部および中段部が縮んだ状態のVI−VI位置における端面図を示す。
【図16】水平移動装置がワークを受け取った状態を説明するための平面図である。
【図17】回転装置によって水平移動装置を水平な状態で回転させ、ワークを所定の位置に載置する状態を説明するための平面図である。
【図18】水平移動装置のワーク支持部および中段部をスライドさせてワークを所定の位置に載置する状態を説明するための平面図である。
【符号の説明】
【0055】
1 昇降装置(昇降手段)
3 回転装置(回転手段)
4 水平移動装置(水平移動手段)
41 ワーク支持部
43 ベース部
6 棚
sub 補助搬入出口
W ワーク
O 回転中心
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークを受け取り、受け取ったワークを所定の位置に載置するローディング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ワークを受け取り、受け取ったワークを所定の位置に載置するローディング装置が知られている。たとえば、特許文献1には、基板搬送移載装置が開示されている。このなかで、搬送台車から平板状のワークを基板移載ロボットが受け取り、受け取った平板状のワークを基板カセットに収納することが説明されている。基板移載ロボットは、ローダ部と、搬送部と、昇降部とを有し、搬送部が昇降部上で回転可能に支持されている。そして、搬送部を水平な状態で回転させることでローダ部上のワークを前工程(受け取り位置)から後工程(所定の載置位置)まで水平移動させている。
【特許文献1】特開平11−130255号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の技術では、搬送部を、回転させることによってローダ部上のワークを水平移動させて、後工程に渡しているため、ワークの向きは回転に伴って変わる。したがって、ローディング装置に渡したときのワークの向きと同じ向きでローディング装置からワークを受け取ることができない、という問題がある。
【0004】
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、単純な構成で、ワークを所望の向きで受け渡し可能なローディング装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のローディング装置は、ワークを受け取り、前記受け取ったワークを所定の位置に載置するローディング装置であって、前記受け取ったワークを支持した状態で、前記ワークを略水平に直線移動させる水平移動手段と、該水平移動手段を回転可能に支持する回転手段とを有し、前記水平移動手段は、前記回転手段によって略水平な状態に支持されたベース部と、該ベース部に対して略平行に設けられ前記ベース部に対してスライドするように移動するワーク支持部とを含むことを特徴としている。
【0006】
この発明によれば、受け取ったワークを上部に乗せた状態で、前記ワークを略水平に直線移動させる水平移動手段と、水平移動手段を回転可能に支持する回転手段とを有する。さらに、水平移動手段は、回転手段によって略水平な状態に支持されたベース部と、ベース部に対して略平行に設けられベース部に対してスライドするように移動するワーク支持部とを含む。つまり、回転手段によって、水平移動手段上のワークを水平な状態で所定の角度回転させて、ワークを受け取り位置から所定の載置位置まで移動させることが可能である。さらに、水平移動手段のワーク支持部をベース部に対してスライドするように移動させることによって、水平移動手段上のワークを直線移動させてワークを受け取り位置から所定の載置位置まで移動させることも可能である。前者の場合には、ワークの向きを所定の向きに変えた状態で所定の載置位置に載置することができ、後者の場合には、ワークの向きを変えずに所定の載置位置に載置することができる。したがって、ワークを所望の向きで受け渡しできる。しかも、極めて単純な構成で、ワークの向きを反転させる受け渡しと、ワークの向きを変えない受け渡しとを両立できる。
【0007】
また、前記水平移動手段が、前記ワーク支持部が前記ベース部に対して一端側外方に突出する状態から他端側外方に突出する状態にまでわたって移動可能に構成され、前記回転手段が、180°以上の範囲で回転可能に構成されていることが好ましい。
【0008】
この発明によれば、ワーク支持部がベース部に対して一端側外方に突出する状態から他端側外方に突出する状態にまでわたって移動可能に構成されているので、ワーク支持部によって支持されたワークを、所定の距離だけベース部の外方に突出させた位置に移動させることができる。また、回転手段が、180°以上の範囲で回転可能であるので、ワークの向きを反転させることもできる。加えて、回転手段によって水平移動手段を回転させるときには、ワーク支持部をベース部の外方に突出させない状態で、つまりワーク支持部を縮めた状態で回転させれば、狭いスペースでもワークの向きの変更を容易に行なうことができる。
【0009】
また、前記受け取ったワークを一時的に保管する棚を有し、該棚が、平面視で、前記回転手段の回転の中心位置を中心とした円に沿うように配置されていることが好ましい。
【0010】
この発明によれば、棚が、平面視で、回転手段の回転の中心位置を中心とした円に沿うように配置されているので、ワークの保管スペースを複数確保することができ、複数のワークを棚に保管しておくことができる。また、このような棚の配置であっても、回転手段と水平移動手段とを用いることによって、ワークの向きを所望の状態にして、ワークを棚に保管することができる。
【0011】
また、前記棚に、載置されたワークに対して処理を施すために、前記ワークを前記棚の外部に搬出可能な補助搬入出口が形成されていることが好ましい。
【0012】
この発明によれば、棚に、ワークを前記棚の外部に搬出可能な補助搬入出口が形成されているので、補助搬入出口からワークを取り出し、一時的に棚に保管されたワークに対して、検査や刻印などの処理を施すことができる。
【0013】
また、前記水平移動手段および前記回転手段をともに昇降させる昇降手段が設けられ、前記棚は上下複数段設けられていることが好ましい。
【0014】
この発明によれば、水平移動手段および回転手段をともに昇降させる昇降手段が設けられているので、ワークを受け取る位置の高さとワークを渡す位置の高さとが異なる場合にも水平移動手段の高さを調整することで対応が可能になる。また、棚が上下複数段設けられているので、ワークを多数保管しておくことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、単純な構成で、ワークを所望の向きで受け渡しすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下で、本実施の形態のローディング装置について、図面を用いて詳細に説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1のローディング装置の本体部分を説明するための側面図である。図2は、図1のローディング装置の本体部分に設けられた水平移動装置4が水平移動した状態を説明するための側面図である。図3は、図2のローディング装置の本体部分に設けられた水平移動装置4および回転装置3が昇降装置1によって上方に移動した状態を説明するための側面図である。図4は、実施の形態1のローディング装置の本体部分を説明するための平面図であり、水平移動装置4が回転装置3の回転中心Oを中心として回転する状態を示している。
【0018】
実施の形態1のローディング装置の本体部分は、図1〜図4に示されるように、昇降装置(昇降手段)1と、昇降装置1に連結された支持台2と、支持台2上に固定された回転装置(回転手段)3と、回転装置3によって回転可能に支持された水平移動装置(水平移動手段)4と、水平移動装置4の上部に固定されたワーク受け5とを備えている。
【0019】
昇降装置1は、回転装置3、水平移動装置4およびワーク受け5を、支持台2を介して昇降させるためのものである(図2および図3参照)。昇降装置1は、図1に示されるように、平面視で略コの字状を呈した基台10と、基台10上に直立した状態で固定された2本の支柱12と、2本の支柱12の上部を跨ぐように設けられたモータ11と、モータ11に連結され、2本の支柱12の間に2本の支柱12に平行に設けられたボールねじ15(図4参照)と、ボールねじ15にボールナット(図示しない)を介して連結された昇降子16(図4参照)とを含む。また、昇降装置1には、支柱12の側部に、ケーブルなどを束ねた状態で保護するためのケーブルベア(登録商標)14が設けられている。また、各支柱12には、レール12aが長手方向に沿って設けられている。レール12aは、支持台2を上昇または下降させる際に、支持台2が傾いたりするのを防いで支持台2を垂直方向に誘導するためのものである。
【0020】
モータ11が駆動すると、モータ11に連結されたボールねじ15が回転を始める。ボールナットは、ボールねじ15の回転方向に応じて上方または下方へ移動する。そして、ボールナットとともに昇降子16が上方または下方へ移動する。
【0021】
支持台2は、昇降装置1の昇降子16に連結されるとともに、レール12aに沿って摺動する連結部21と、回転装置3を直接支持するアーム22とを含む。連結部21は、枠状の枠部21bと、枠部21bに固定され、各レール12aに摺動可能に係合している摺動部21aと、枠部21bに固定され、昇降子16に連結された固定部21c(図4参照)とを含む。アーム22は、枠部21bの下部に、その一方の端が固定された状態で、略水平に延びた一対の部材である。
【0022】
回転装置3は、支持台2の一対のアーム22を跨ぐようにアーム22上に固定されている。回転装置3は、上記アーム22に固定された台板上に回転自在に支持された円盤状の回転部30と、この回転部30を駆動するモータ31とを備え、回転部30に設けたギアとモータ31の出力軸に設けたピニオンとが歯合することにより、モータ31の回転が回転部30に伝達されるようになっている。図4中のOは、回転部30の回転中心である。回転部30には、水平移動装置4が固定される。
【0023】
水平移動装置4は、ワーク支持部41と、中段部42と、ベース部43と、第1の動力伝達機構44と、第2の動力伝達機構45と、第3の動力伝達機構46と、モータMとを含む。図1および図2に示されるように、ワーク支持部41および中段部42は、ベース部43に沿って水平にスライドし、ワーク支持部41の上部に載置されたワークを直線的に移動させる。この水平移動装置4の構造については、後に詳細に説明する。
【0024】
ワーク受け5は、受け取ったワークを直接支持するとともに、ワークがワーク支持部41上で水平方向にずれ動くのを防ぐためのものである。ワーク受け5は、水平移動装置4のワーク支持部41の上面に固定されている。
【0025】
図5は、ローディング装置の棚6を説明するための平面図である。
【0026】
棚6は、図5に示されるように、第1棚部61と、第2棚部62と、第3棚部63と、第4棚部64と、第5棚部65とを備えている。これらの棚部61〜65は、平面視で、ローディング装置の本体部分が棚6の内部の所定の位置に配置された状態で、回転装置3の回転中心Oの位置を中心とした円に沿うように配置されている。具体的には、第1棚部61と第2棚部62とが回転中心Oを挟んで対向するように配置されている。また、第3棚63は、図5の第1棚部61の位置から回転中心Oを中心として反時計回りに略90度回転した位置(すなわち、第5棚部65の位置から回転中心Oを中心として時計回りに略90度回転した位置)に配置される。そして、第2棚部62は、第1棚部61と第3棚部63との間に配置され、第4棚部64は、第3棚部63と第5棚部65との間に配置される。これによって、水平移動装置4を回転装置3上で所定の角度だけ水平に回転させて、それぞれの棚に向けて水平移動装置4のワーク支持部41を伸ばせば棚の奥までワーク支持部41上のワークを到達させることができる。
【0027】
また、第1棚部61〜第5棚部65にはそれぞれ、上部と下部の2段の棚板が設けられている。すなわち、棚6内には最大で10個のワークを一時的に保管することができる。したがって、前工程と後工程との間でワークを所定の数だけ貯留しておくことが可能なので、後工程の製造進捗状況に遅れが生じても、前工程の製造を即座に停止させたりするのを回避することができる。
【0028】
また、棚6には、第1棚部61の側部の搬入口inと、第5棚部の側部の搬出口outと、第3棚部63の後部の補助搬入出口subとが形成されている。このうち、搬入口inは、前工程からローディング装置内にワークを搬入するための開口であり、また、搬出口outは、ローディング装置内に一時的に保管されたワークを搬出するための開口である。いずれの開口にも、扉66および扉67が設けられており、扉66および扉67を全開状態にしてワークがローディング装置内に搬入され、または、ワークがローディング装置内から搬出される。
【0029】
また、補助搬入出口subは、第3棚部63に載置されたワークに対して刻印や品質検査などの処理を施すために形成された開口である。本実施の形態では、複数のワークが棚6内に一時的に保管されている。したがって、ワークが前工程から後工程へ移るまでの間の時間を他の処理に利用することが可能になる。そこで、棚6内に入荷されたワークを必ず1度は第3棚部63に載置するように構成する。そして、補助搬入出口subから第3棚部63に載置されたワークを一端棚6の外部に出して、刻印や品質検査などの処理を施す。補助搬入出口subには、シャッター63aなどの扉を設けておき、補助搬入出口subを使用しないときにはシャッター63aを閉めた状態で棚6を使用し、補助搬入出口subからワークの出し入れを行なうときにシャッター63aを開放する。
【0030】
ここで、水平移動装置4についてさらに詳しく説明する。
【0031】
図6は、水平移動装置4を説明するための図であり、(a)はワーク支持部41が伸びた状態の平面図を示し、(b)はワーク支持部41が伸びた状態の側面図を示す。図7は、図6の状態の水平移動装置4のI−I位置における端面図である。図8は、図6の状態の水平移動装置4のII−II位置における端面図である。図9は、図6の状態の水平移動装置4のIII−III位置における端面図である。図10は、水平移動装置4のI−I位置における端面図であり、ワーク支持部41および中段部42が縮んだ状態を示す。図11は、水平移動装置4のII−II位置における端面図であり、ワーク支持部41および中段部42が縮んだ状態を示す。図12は、水平移動装置4のIII−III位置における端面図であり、ワーク支持部41および中段部42が縮んだ状態を示す。図13は、水平移動装置4のワーク支持部41および中段部42が縮んだ状態のIV−IV位置における端面図を示す。図14は、水平移動装置4のワーク支持部41および中段部42が縮んだ状態のV−V位置における端面図を示す。図15は、水平移動装置4のワーク支持部41および中段部42が縮んだ状態のVI−VI位置における端面図を示す。
【0032】
水平移動装置4のベース部43は、図13、図14および図15に示されるように、横断面が上方に開口した略コの字状を呈し、略水平な姿勢で支持された水平部43aと、水平部43aの平面視中央部に凹みを形成するように設けられた基部43bとを有する。水平部43aは、中段部42が移動する際に、その側部で中段部42を所定の方向に誘導するための部分であり、水平部43aには、水平に回転する車輪Cと、垂直に回転する車輪Cとが、その内側側部に沿って複数個所に設けられている。基部43bは、第1の動力伝達機構44を所定の位置に収容するための部分である。ベース部43の基部43bは、回転装置3の回転部30に固定されている。そして、回転装置3が駆動すると、水平移動装置4は回転装置3の回転部30と一体となって回転する。また、ベース部43の水平部43aの上面には、一方の端部に留め具47bが固定され、他方の端部に留め具47dが固定されている。
【0033】
中段部42は、平面視で略長方形状を呈した平板状の平板部42aを含み、平板部42aの上下両面に鉤状に突出した突出部42bが形成されている。突出部42bは、ワーク支持部41およびベース部43に設けられた車輪Cの転動面を構成するための部分であり、平板部42aの長手側の両側部に沿うようにそれぞれ設けられている。また、中段部42の平板部42aには、後述の第2の動力伝達機構45の歯車45aを挿設するとともに、後述のベルト45bを中段部42の上側から下側へ通過させるための孔Aが形成されている。さらに、中段部42の平板部42aには、後述の第3の動力伝達機構46の歯車46aを挿設するとともに、ベルト46bを中段部42の上側から下側へ通過させるための孔Bが形成されている。孔Aと孔Bは、平面視で、中段部42の対角線上に形成されている。また、平板部42aの下面側であって孔Aと孔Bの間には、後述のラック44cが平板部42aの長手側の側部と平行な状態で固定される。
【0034】
ワーク支持部41は、平面視で略長方形状を呈し、横断面は下方へ向けて開口した略コの字状の部材である(図13〜図15参照)。ワーク支持部41は、中段部42の上部に被さるように設置される。ワーク支持部41の下面側には、一方の端部に留め具47aが、他方の端部に留め具47cが固定されている。留め具47aは、後述のベルト46bの一方の端部をワーク支持部41につなぎ留めるためのものである。また、留め具47cは、後述のベルト45bの一方の端部をワーク支持部41につなぎ留めるためのものである。また、ワーク支持部41には、水平に回転する車輪Cと、垂直に回転する車輪Cとがその内側側部に沿って複数個所に取り付けられている。ベース部43およびワーク支持部41に設けられたこれらの車輪Cは、ワーク支持部41を中段部42の突出部42bに沿って所定の方向に移動させるためのものである。すなわち、車輪Cは、ワーク支持部41が水平な状態のまま、中段部42上で傾く(回転する)のを防ぐ。ワーク支持部41の上面の所定の位置には、前述のワーク受け5が取り付けられる。
【0035】
第1の動力伝達機構44は、ベース部43に対して中段部42を水平移動させるためのものである。具体的には、図8、図11および図14に示されるように、第1の動力伝達機構44は、モータMに接続されたシャフトSHの端部に固定されたギア44aと、ギア44aの上部でギア44aと連動して回転する3つのピニオン44b1、44b2、44b3と、2つの小歯車44b4、44b5と、中段部42の下面に長手方向を移動方向に向けて固定されたラック44cとを含む。ギア44aは真上に隣接して設けられたピニオン44b1と噛み合い、ピニオン44b1は水平方向に隣接して設けられた小歯車44b5および小歯車44b4と噛み合い、小歯車44b5は小歯車44b5に水平方向に隣接して設けられたピニオン44b2と噛み合い、小歯車44b4は小歯車44b4に水平方向に隣接して設けられたピニオン44b3と噛み合う。ピニオン44b2、44b3は、ピニオン44b1から小歯車44b4および小歯車44b5を介して動力が伝達されるので、同一方向に回転する。そして、ピニオン44b1、44b2、44b3が、ラック44cと噛み合った状態で回転することで、ラック44cおよびラック44cに固定された中段部42は、ピニオン44b1、44b2、44b3の回転方向に移動する。
【0036】
また、第2の動力伝達機構45および第3の動力伝達機構46は、ワーク支持部41を中段部42の移動とともに移動させるためのものである。具体的には、第2の動力伝達機構45は、歯車45aと、ベルト45bとを含む。また、第3の動力伝達機構46は、歯車46aと、ベルト46bとを含む。第2の動力伝達機構45の歯車45aと第3の動力伝達機構46の歯車46aとは、平面視で中段部42の対角線上に位置するように配置されている。
【0037】
歯車45aは、図9、図12および図15に示されるように、中段部42に形成された孔A内で回転可能に支持されている。ベルト45bは、一方の端がワーク支持部41に設けられた留め具47cに固定され、中段部42に形成された孔Aを経て、他方の端がベース部43に設けられた留め具47dに固定されている。ベルト45bには、歯車45aと噛み合う凹凸が表面に形成されている。また、歯車46aは、図7、図10および図13に示されるように、中段部42に形成された孔B内で回転可能に支持されている。ベルト46bは、一方の端がワーク支持部41に設けられた留め具47aに固定され、中段部42に形成された孔Bを経て、他方の端がベース部43に設けられた留め具47bに固定されている。ベルト46bには、歯車46aと噛み合う凹凸が表面に形成されている。
【0038】
図7、図8および図9に示されるように、モータMの駆動力を受けてギア44aが回転すると、3つのピニオン44b1、44b2、44b3がギア44aの回転方向と反対方向に回転し始める。そして、ピニオン44b1、44b2、44b3の回転を受けてラック44cおよびラック44cに固定された中段部42は一体に、ピニオン44b1、44b2、44b3の回転方向へ進行する。
【0039】
たとえば、図7、図8および図9に示されるように、中段部42が図10、図11および図12に示される状態からスライド方向d1へ向けて進行すると、中段部42の進行方向d1側に設けられた歯車46aは、ベルト46bの表面に形成された凹凸と噛み合って回転しながらベルト46bの長手方向に沿って移動する。これにより、ワーク支持部41の一方の端部に設けられた留め具47aに繋ぎとめられたベルト46bは、ワーク支持部41をスライド方向d1へ引っ張り、ワーク支持部41はスライド方向S1に移動する。こうして、中段部42がベース部43に対してスライド方向d1へ移動するとともに、ワーク支持部41もまた中段部42に対してスライド方向d1へ移動し、ワーク支持部41はベース部43の一端側より外方に突出する。
【0040】
一方、中段部42がスライド方向d1とは反対方向のスライド方向d2へ向けて進行すると、中段部42の進行方向d2側に設けられた歯車45aは、ベルト45bの表面に形成された凹凸と噛み合って回転しながらベルト45bの長手方向に沿って移動する。これにより、ワーク支持部41の他方の端部に設けられた留め具47cに繋ぎとめられたベルト45bは、ワーク支持部41をスライド方向S2へ引っ張り、ワーク支持部41はスライド方向d2に移動する。こうして、中段部42がベース部43に対してスライド方向d2へ移動するとともに、ワーク支持部41もまた中段部42に対してスライド方向d2へ移動し、ワーク支持部41はベース部43の他端側より外方に突出する。
【0041】
このローディング装置の動作について以下で説明する。
【0042】
図16は、水平移動装置4がワークWを受け取った状態を示す平面図である。図17は、回転装置3によって水平移動装置4を水平な状態で回転させ、ワークWを所定の位置に載置する状態を示す平面図である。図18は、水平移動装置4のワーク支持部41および中段部42をスライドさせてワークWを所定の位置に載置する状態を示す平面図である。
【0043】
ローディング装置は、図5に示されるように、搬入口inに設けられた扉66および扉67を全開にした状態で、ワーク支持部41および中段部42を伸ばし、搬入口inからワーク支持部41上のワーク受け5上にワークWを受け取る。
【0044】
そして、モータMを駆動させて第1の動力伝達機構44、第2の動力伝達機構45および第3の動力伝達機構46により、ワーク支持部41および中段部42をベース部43に対してスライドさせて、水平移動手段4の全長を、一旦、図10〜図12に示される状態に縮ませる。
【0045】
つぎに、棚6内に搬入されたワークWを、第1棚部61〜第5棚部65の上段および下段のうち、所定の棚内にワークWを移動し、載置する。
【0046】
ここで、図5では、第1棚部61の方向にワーク支持部41が伸びているが、この状態から、ワークを第5棚部65に載置する場合には、2つの方法がある。
【0047】
1つは、水平移動装置4を180度回転させてワークWを移動させる方法である。具体的には、一旦、ワーク支持部41上にワークWを載せた状態で、ワーク支持部41および中段部42をスライドさせて、水平移動装置4の全長を縮める(図11〜図12参照)。そして、水平移動手段4の全長を縮めた状態のまま、回転装置3によって水平移動装置4全体を約180度反時計回りに回転させて、ワーク支持部41の伸縮方向を第5棚部65が配置された方向へ向ける。この場合、ワークWの移動時に180度の回転を伴うので、ワークWは、向きを第1棚部61に搬入されたときの向きから180度反時計回りに回転した状態で、第5棚部65上に載置される(図16および図17参照)。
【0048】
また、第1棚部61の位置で受け取ったワークWを第5棚部65に載置する際のもう一つの方法として、本実施の形態ではつぎのようなことが可能である。
【0049】
まず、第1棚部61の方向にワーク支持部41が伸びた状態から、そのまま、ワーク支持部41および中段部42をベース部43に対してスライドさせて、ワーク支持部41を第5棚部65へ向けて突出するように伸ばす(ワーク支持部41をベース部43に対して一端側外方に突出する状態から他端側外方に突出する状態にまでわたって移動させる)。これにより、ワーク支持部41上に載置されたワークは、第1棚部61の位置から第5棚部65の位置へ直線的に移動する。この場合、ワークWの移動時に回転を伴わないので、ワークWは、向きを第1棚部61に搬入されたときの向きのままで、第5棚部65上に載置される(図16および図18参照)。
【0050】
さらに、本実施の形態では、第1棚部61の下段の位置で受け取ったワークを同じ第1棚部61の上段に、ワークWの向きを180度反転させた状態で載置することが容易に行なわれる。
【0051】
まず、第1棚部61の下段の位置に伸びたワーク支持部41を、一旦、ベース部43上に縮める(図11〜図12参照)。そして、昇降装置1で水平移動装置4および回転装置3を上昇させながら、回転装置3で水平移動装置4を180度回転させる。つぎに、所定の高さまで水平移動装置4を上昇させた後、第1棚部61の上段へ向けて突出するように、ワーク支持部41および中段部42をスライドさせ、ワーク支持部41上に支持されたワークWを第1棚部61の上段に載置する。この場合にも、水平移動装置4を180度回転させつつ、ワーク支持部41を、ベース部43に対して一端側外方に突出する状態から他端側外方に突出する状態にまでわたって移動させることで、ワークWの向きを180度反転させて第1棚部61へ保管することが可能となる。したがって、水平移動装置4に対してワークWを特定の向きで渡す必要もない。
【0052】
以上の実施の形態によれば、本実施の形態のローディング装置は、受け取ったワークWを上部に乗せた状態で、ワークWを略水平に直線移動させる水平移動装置4と、水平移動装置4を回転可能に支持する回転装置3とを有する。さらに、水平移動装置4は、回転装置3によって略水平な状態に支持されたベース部43と、ベース部43の上にベース部43に対して略平行に設けられベース部43に対してスライドするように移動するワーク支持部41とを含む。つまり、回転装置3によって、水平移動装置4上のワークWを水平に所定の角度回転させて、ワークWを受け取り位置から所定の載置位置まで移動させることが可能である。さらに、水平移動装置4のワーク支持部41をベース部43に対してスライドするように移動させることによって、水平移動装置4上のワークWを直線移動させてワークWを受け取り位置から所定の載置位置まで移動させることも可能である。前者の場合には、ワークWの向きを180度反転させた状態で所定の載置位置に載置することができ、後者の場合には、ワークWの向きを変えずに所定の載置位置に載置することができる。したがって、ワークWを所望の向きで受け渡しできる。しかも、極めて単純な構成で、ワークWの向きを反転させる受け渡しと、ワークWの向きを変えない受け渡しとを両立できる。
【0053】
なお、上記実施の形態では、水平面を有するベース部43上を、水平面を有するワーク支持部41が、スライドする形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、円筒状のベース部の外側を覆うように設けられた円筒状のワーク支持部が、ベース部に沿ってスライドするような形態であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】実施の形態1のローディング装置の本体部分を説明するための側面図である。
【図2】図1のローディング装置の本体部分に設けられた水平移動装置が水平移動した状態を説明するための側面図である。
【図3】図2のローディング装置の本体部分に設けられた水平移動装置および回転装置が昇降装置によって上方に移動した状態を説明するための側面図である。
【図4】実施の形態1のローディング装置の本体部分を説明するための平面図であり、水平移動装置が回転装置の回転中心を中心として回転する状態を示している。
【図5】ローディング装置の棚を説明するための平面図である。
【図6】水平移動装置を説明するための図であり、(a)はワーク支持部が伸びた状態の平面図を示し、(b)はワーク支持部が伸びた状態の側面図を示す。
【図7】図6の状態の水平移動装置のI−I位置における端面図である。
【図8】図6の状態の水平移動装置のII−II位置における端面図である。
【図9】図6の状態の水平移動装置のIII−III位置における端面図である。
【図10】水平移動装置のI−I位置における端面図であり、ワーク支持部および中段部が縮んだ状態を示す。
【図11】水平移動装置のII−II位置における端面図であり、ワーク支持部および中段部が縮んだ状態を示す。
【図12】水平移動装置のIII−III位置における端面図であり、ワーク支持部および中段部が縮んだ状態を示す。
【図13】水平移動装置のワーク支持部および中段部が縮んだ状態のIV−IV位置における端面図を示す。
【図14】水平移動装置のワーク支持部および中段部が縮んだ状態のV−V位置における端面図を示す。
【図15】水平移動装置のワーク支持部および中段部が縮んだ状態のVI−VI位置における端面図を示す。
【図16】水平移動装置がワークを受け取った状態を説明するための平面図である。
【図17】回転装置によって水平移動装置を水平な状態で回転させ、ワークを所定の位置に載置する状態を説明するための平面図である。
【図18】水平移動装置のワーク支持部および中段部をスライドさせてワークを所定の位置に載置する状態を説明するための平面図である。
【符号の説明】
【0055】
1 昇降装置(昇降手段)
3 回転装置(回転手段)
4 水平移動装置(水平移動手段)
41 ワーク支持部
43 ベース部
6 棚
sub 補助搬入出口
W ワーク
O 回転中心
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを受け取り、前記受け取ったワークを所定の位置に載置するローディング装置であって、
前記受け取ったワークを支持した状態で、前記ワークを略水平に直線移動させる水平移動手段と、
該水平移動手段を回転可能に支持する回転手段とを有し、
前記水平移動手段は、前記回転手段によって略水平な状態に支持されたベース部と、該ベース部に対して略平行に設けられ前記ベース部に対してスライドするように移動するワーク支持部とを含むことを特徴としているローディング装置。
【請求項2】
前記水平移動手段が、前記ワーク支持部が前記ベース部に対して一端側外方に突出する状態から他端側外方に突出する状態にまでわたって移動可能に構成され、
前記回転手段が、180°以上の範囲で回転可能に構成されている請求項1に記載のローディング装置。
【請求項3】
前記受け取ったワークを一時的に保管する棚を有し、
該棚が、平面視で、前記回転手段の回転の中心位置を中心とした円に沿うように配置されている請求項1または2に記載のローディング装置。
【請求項4】
前記棚に、載置されたワークに対して処理を施すために、前記ワークを前記棚の外部に搬出可能な補助搬入出口が形成されている請求項3記載のローディング装置。
【請求項5】
前記水平移動手段および前記回転手段をともに昇降させる昇降手段が設けられ、
前記棚は上下複数段設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載のローディング装置。
【請求項1】
ワークを受け取り、前記受け取ったワークを所定の位置に載置するローディング装置であって、
前記受け取ったワークを支持した状態で、前記ワークを略水平に直線移動させる水平移動手段と、
該水平移動手段を回転可能に支持する回転手段とを有し、
前記水平移動手段は、前記回転手段によって略水平な状態に支持されたベース部と、該ベース部に対して略平行に設けられ前記ベース部に対してスライドするように移動するワーク支持部とを含むことを特徴としているローディング装置。
【請求項2】
前記水平移動手段が、前記ワーク支持部が前記ベース部に対して一端側外方に突出する状態から他端側外方に突出する状態にまでわたって移動可能に構成され、
前記回転手段が、180°以上の範囲で回転可能に構成されている請求項1に記載のローディング装置。
【請求項3】
前記受け取ったワークを一時的に保管する棚を有し、
該棚が、平面視で、前記回転手段の回転の中心位置を中心とした円に沿うように配置されている請求項1または2に記載のローディング装置。
【請求項4】
前記棚に、載置されたワークに対して処理を施すために、前記ワークを前記棚の外部に搬出可能な補助搬入出口が形成されている請求項3記載のローディング装置。
【請求項5】
前記水平移動手段および前記回転手段をともに昇降させる昇降手段が設けられ、
前記棚は上下複数段設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載のローディング装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−92926(P2010−92926A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−258714(P2008−258714)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(301020891)マツダエース株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(301020891)マツダエース株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
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