説明

乗用型作業車

【課題】 パワーステアリングユニットの取付けに工夫を凝らすことによって、ミッションケース上面回りの機器配置の煩雑さを緩和する。
【解決手段】 ミッションケース16に下側ハンドルポスト33を立設し、ハンドルポスト33にパワーステアリングユニット34を取り付ける。パワーステアリングユニット34をミッションケース16の上方でかつ離間させて設けるとともに、パワーステアリングユニット34の下端位置を、エンジン10の上端と同一高さ位置か又はエンジン10の上端より上方位置に設定してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーステアリングユニットを備えた乗用型作業車に関する。
【背景技術】
【0002】
パワーステアリングユニットはミッションケースの上面に取り付けてあった(特許文献1)。
そうすると、複数の機器が輻輳する状態で配置されることとなるミッションケースの上面がパワーステアリングユニットの存在によって更に複雑なものとなることがあった。
そこで、ミッションケースの上面において機器が輻輳する状態を緩和する為に、ミッションケースの上面に支持フレームを立設するとともに、その支持フレームにパワーステアリングユニットを取り付けるものがあった(特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−270627号公報(段落番号〔0038〕、図3〜図5)
【特許文献2】実公平7−6062号公報(公報第2頁左欄第23行〜第35行、図1、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記構成においては、確かにパワーステアリングユニットを、支持フレームを介してミッションケースの上方に配置してはいるが、十分離れた位置にはなく、パワーステアリングユニットがミッションケースの上面に近接して配置されている状態に変りはなく、他の機器との配置構成に苦慮する状態を緩和するに十分なものではなかった。
【0005】
本発明の目的は、パワーステアリングユニットの取付けに工夫を凝らすことによって、ミッションケース上面回りの機器配置の煩雑さを緩和する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(構成)
本発明の第1特徴は、ミッションケースに支持フレームを立設し、前記支持フレームにパワーステアリングユニットを取り付け、前記パワーステアリングユニットを前記ミッションケースの上方でかつ離間させて設けるとともに、前記パワーステアリングユニットの下端位置を、エンジンの上端と同一高さ位置か又は前記エンジンの上端より上方位置に設定してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0007】
(作用効果)
つまり、パワーステアリングユニットを支持フレームを介してミッションケースの上面に離間する状態で配置するだけでなく、設置高さをエンジンの上端と同一か又はより上方に位置する状態に配置したので、パワーステアリングユニットとミッションケースとの間に十分なスペースを確保することができ、ミッションケース上面での機器が輻輳する状態を緩和できた。
【0008】
(構成)
本発明の第2特徴は、ミッションケースの上方にステアリングホイールを配置するとともに、ミッションケースの下方に操向車輪を操向駆動するステアリング機構を備え、前記ステアリングホイールと前記ステアリング機構とを結ぶ直線上又は略直線上でミッションケースより上方にパワーステアリングユニットを配置し、前記ステアリングホイールと前記パワーステアリングユニットとの上方側間隔に比べて、前記ステアリング機構と前記パワーステアリングユニットとの下方側間隔が長くなる位置に、前記パワーステアリングユニットを配置してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0009】
(作用効果)
本発明の第2特徴によれば、パワーステアリングユニットの設置高さを下方側間隔が上方側間隔より長くなる位置に設定してあるので、ステアリングホイールに近い位置に配置することができ、比較的配置スペースが確保し易い部位にパワーステアリングを配置することができた。
【0010】
(構成)
本発明の第3特徴構成は、ミッションケースの上方に離間する状態でかつミッションケースの一部と平面視で重合する状態にパワーステアリングユニットを配置するとともに、前記ミッションケースと前記パワーステアリングユニットとの間で前記重合状態となっている空間内にエンジンの一部を入り込ませている点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0011】
(作用効果)
本発明の第3特徴によると、パワーステアリングユニットをミッションケースの上方に離れて配置する構成によって、そのパワーステアリングユニットとミッションケースとが平面視で重なり合う部分があっても、その重なり合う部分は空間となっている。
その空間部分に着目して、エンジンの一部を入り込ませることによって、エンジンをステアリングホイールに近づけて配置することができる。
これによって、エンジンボンネット部分の前後長を短くでき、ひいては、作業車全長を短くできて、旋回性能の改善を図ることができる。
【0012】
(構成)
本発明の第4特徴は、前記空間内に入り込ませた前記エンジンの一部が、傾斜させたシリンダヘッド部分である点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0013】
(作用効果)
本発明の第4特徴によると、シリンダヘッド部分が傾斜することによって突出することとなっているエンジン構造において、その突出するシリンダヘッド部分を前記した空間内に入り込ませることができるので、エンジン自体をステアリングホイールに近づけて配置することができる。
これによって、エンジンボンネット部分の前後長を短くでき、ひいては、作業車全長を短くできて、旋回性能の改善を図ることができる、る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1に示すように、前輪1及び後輪2で支持された機体に運転部3が備えられており、機体の後部にリンク機構4及び油圧シリンダ5を介して苗植付装置6が昇降駆動自在に支持されて、乗用型田植機が構成されている。
【0015】
図1及び図2に示すように、苗植付装置6は4条植型式に構成されており、2個の伝動ケース21、伝動ケース21の後部の右及び左の横側部に備えられた一対の植付アーム23、接地フロート24、及び苗が載置される苗のせ台25等を備えて構成されている。これにより、苗のせ台25が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、植付ケース22が回転駆動され、苗のせ台25の下部から植付アーム23が交互に苗を取り出して田面に植え付ける。
【0016】
図1及び3に示すように、フロア7の下側にミッションケース16が備えられ、ミッションケース16の前部の左横側部に静油圧式無段変速装置31が連結されており、ミッションケース16に連結された前フレーム19にエンジン10が支持されている。エンジン10の動力が伝動ベルト32を介して静油圧式無段変速装置31の入力プーリー31aに伝達され、静油圧式無段変速装置31の動力がミッションケース16に内装された副変速装置(図示せず)に伝達されて前輪1に伝達されており、副変速装置の動力がミッションケース16に内装された右及び左のサイドクラッチ(図示せず)を介して後輪2に伝達されている。
【0017】
図1,2,3に示すように、前輪1を操向操作するステアリングホイール11がボンネット9の上部に備えられており、ボンネット9の上部においてステアリングホイール11の右の横側部に、エンジン10のアクセル部を操作するアクセルレバー15が備えられ、ステアリングホイール11の左の横側部に、静油圧式無段変速装置31を操作する主変速レバー13と副変速レバー14とが備えられている。これら3個のレバー15、13、14は、後記するチャンネル状を呈する操作具用ブラケット17に取り付けてある。ここに、これら3個のレバー15,13、14を運転操作具と総称する。
【0018】
図1,2,3に示すように、前フレーム19の横軸芯P1周りに正面視逆U字状の操作アーム20が揺動自在に支持されており、操作アーム20が上方に起立した格納位置及び機体の前部から前方に出た作業位置に亘り揺動操作自在に構成されている。操作アーム20を機体の前部から前方に出た作業位置に操作すると、前輪1及びステアリングホイール11が直進位置で保持され、図1及び図3に示すように、操作アーム20を上方に起立した格納位置に操作すると、前輪1及びステアリングホイール11の保持が解除されるように構成されている。
【0019】
[パワステ仕様]
次に、パワステ装置を採用するステアリング操作構造について説明する。図5及び図6に示すように、ミッションケース16の上面に取付座16Aを形成するとともに、その取付座16Aに対して支持フレームとしての下側ハンドルポスト33の下端部に形成したコノ字状ブラケット部33Aを被ぶせて着脱自在に構成してある。コノ字状ブラケット部33Aから上向きに筒状部33Bを延出し、筒状部33Bの上端部にパワーステアリングユニット34の下端フランジ部34Aを嵌入保持する上端フランジ部33Cを形成してある。この下側ハンドルポスト33は鋳物製である。
【0020】
このように、パワーステアリングユニット34は下側ハンドルポスト33の上端フランジ部33Cに対して着脱自在に構成してある。
パワーステアリングユニット34の上面からは上向きに上側ハンドルポスト35を立設するとともに、上側ハンドルポスト35の上方に延出させたハンドル軸の上端にステアリングホイール11を取り付けてある。
【0021】
次に、主変速レバー13、副変速レバー14、及び、アクセルレバー15の取り付け構造について説明する。図4〜図7に示すように、パワーステアリングユニット34の前面側と左右両側面側とを囲むにようにチャンネル状の操作具用ブラケット17が設けてあり、操作具用ブラケット17の取付構造は次ぎのようになっている。操作具用ブラケット17は、自身の上端をレバーガイド37に下から当て付けてレバーガイド37に溶接固定されるとともに、左右側板部17A、17Bの下端部を下側ハンドルポスト33の上端フランジ部33Cにボルト64,64止めされて、取付固定されている。
【0022】
図6及び図7に示すように、パワーステアリングユニット34の上端面にはステアリングシャフト52が立設されるとともに、そのステアリングシャフト52に上側ハンドルポスト35が被せてあり、ハンドルポスト35の下端に取付固定したフランジ状ブラケット35Aを前後に位置するボルト62でパワーステアリングユニット34の上端面に取付け、上側ハンドルポスト35をパワーステアリングユニット34に取付固定してある。前記フランジ状ブラケット35Aの前端部を上向きに折り曲げて立ち上げ、この立上げ部分を操作具用ブラケット17の前面板部17Cに後方から当接させて、ボルトナット63によって上側ハンドルポスト35と操作具用ブラケット17とを連結固定してある。
【0023】
操作具用ブラケット17の左側板部17Aの外側に、扇型板38をその左側板部17Aに沿って前後揺動自在に軸支するとともに、この扇型板38に一対の切り起し板部38A、38Aを設け、その一対の切り起し板部38A、38Aの挿通孔内に主変速レバー用ロッド13Aの屈曲下端棒状部を挿通させて、主変速レバー13を左右揺動自在に支持してある。主変速レバー13は、主変速レバー用ロッド13Aの軸芯を機体前後方向にしてその軸芯回りで左右に揺動自在でかつバネ13aによって一方に付勢されており、扇型板38と一体で横軸芯周りに前後揺動自在である。
【0024】
扇型板38の外周面には鋸歯状の係合部38Bが形成されるとともに、レバーガイド37に板バネを片持ち状に取付け、その板バネの先端に係合部38Bに係合するカムフォロア39が設けてあり、前記した係合部38Bとカムフォロア39とで主変速レバー13の変速位置を位置決めするデテント機構を構成してある。
【0025】
扇型板38から静油圧式無段変速装置31までの連係構造を説明すると、図4及び図5に示すように、扇型板38と前記した横軸芯X回りで一体揺動する駆動アーム40と、下側ハンドルポスト33の筒状部33Bに設けた横向き支持ボス33Dに横軸芯回りで揺動自在に支持されたベルクランク状の中継アーム41と、駆動アーム40と中継アーム41とを連係する連係ロッド42と、中継アーム41の他端側に連結される駆動ロッド43とを配置し、駆動ロッド43の先端部を静油圧式無段変速装置31のトラニオン軸に連結させている。ここに、横向き支持ボス33Dを、操作部材としての中継アーム41を支持する取り付け部と称する。
【0026】
次ぎに、副変速操作構造について説明する。図4及び図5に示すように、操作具用ブラケット17の左右側板部17A、17Bに亘ってパワーステアリングユニット34より前方側に位置する状態で回転駆動軸14Aを支持するとともに、操作具用ブラケット17の左右側板部17A、17Bより突出した回転駆動軸14Aの一端に副変速レバー14を取付固定してある。回転駆動軸14Aの他端に連動金具44を一体揺動自在に取り付け、この連動金具44にストローク吸収用バネ45を介して連係ロッド46を取付け、副変速装置(図示せず)を変速操作するように構成してある。
【0027】
前記した連動金具44の上方には支軸47を介して操作具用ブラケット17にアクセルレバー15が設けてあり、位置決め用のバネ摩擦保持機構48を介して操作可能に支持されている。
下側ハンドルポスト33の上端フランジ部33C近くで連動金具44に近接した状態でチャンネル状のブラケット49を横向きで操作具用ブラケット17に取付けるとともに、そのチャンネル状のブラケット49にチョークレバー50を支持させてある。チョークレバー50の下方にリコイルスタータ用の操作具51を設けてある。
以上のように、主変速レバー13、副変速レバー14、アクセルレバー15は操作具用ブラケット17に取付けてあり、操作具用ブラケット17とユニット化された構成となっている。
【0028】
次に、パワーステアリングユニット34から漏れ出るオイルの処理について説明する。図5及び図8に示すように、パワーステアリングユニット34の下面から駆動部34Bを下側ハンドルポスト33内に延出するとともに、ステアリングシャフト52と連係させてある。下側ハンドルポスト33内には駆動部34Bを収納する空間aが形成されており、その空間aの下端部にオイルシール53が装着されており、前記空間aを、ステアリングシャフト52からのオイルの漏れ出しを阻止する貯留空間として構成してある。
【0029】
図5に示すように、下側ハンドルポスト33から横向きに取出ボス33Eを延出するとともに、その取出ボス33Eの下方にミッションケース16に対する息抜き作用を行わせるブレザー機構としてのブレザータンク54を配置する。前記取出ボス33Eとブレザータンク54との間に連通パイプ55を配置し、パワーステアリングユニット34から漏れ出るドレン油をブレザータンク54に誘導するように構成してある。このようにブレザータンク54を活用することによって、ドレン油を回収する専用の容器を必要としないものとなった。
【0030】
エンジン10回りの配置構造について説明する。図3及び図4に示すように、操作具用ブラケット17の前面より前方に向けて支持ブラケット56を延出するとともに、その支持ブラケット56に燃料タンク57の後端部を支持させてある。燃料タンク57の下方にはエンジン10が配置してあり、エンジン10は4点配置された振動防止ゴム機構58を介して支持されている。
【0031】
左後方側に配置された振動防止ゴム機構58は、振動防止ゴム58Aを取り付けエンジン10のシリンダヘッド10Aから延出されたエンジン側ブラケット72の下方で前記振動防止ゴム58Aを受け止める受金具58Bを下側ハンドルポスト33のコノ字状ブラケット部33Aから延出してある取付ボス71にボルト71Aを介して支持させてある。これによって、下側ハンドルポスト33を振動防止ゴム機構58の支持部として利用できることとなった。
【0032】
エンジン10はシリンダを後傾させたもので、シリンダヘッド10A部分が下側ハンドルポスト33に近接する状態に配置されており、その配置状態は、ミッションケース31とその上方に配置されたパワーステアリングユニット34との平面視で重合する部分で下側ハンドルポスト33の前方側の空間b内にシリンダヘッド10Aを入り込ませている。これによって、エンジン10を運転座席8近くに配置でき、エンジンボンネット内の配置構成をコンパクトなものにできる。
【0033】
図5及び図6に示すように、パワーステアリングユニット34より上方に向けてステアリングシャフト52が延出されており、その延出端にステアリングホイール11が装着されている。パワーステアリングユニット34より下向きに延出したステアリングシャフト52は、ミッションケース31を貫通して下方に突出し、その下端部に図示してはいないが、走行車輪を操向駆動するステアリング機構としてのピットマンアーム59に減速動力を伝達する減速ギヤ機構を取り付けている。
【0034】
上記したような構成において、上下のステアリングシャフト52に沿った方向でステアリングホイール11を取り付けたステアリングシャフト52の上端とパワーステアリングユニット34との上方側間隔L1に比べて減速ギヤ機構を取り付けたステアリングシャフト52の下端とパワーステアリングユニット34との下方側間隔L2が長くなっている。
このような構成によって、比較的スペースに余裕のあるエンジンボンネット9内の上部空間にパワーステアリングユニット34を配置できるとともに、エンジンボンネット9内の中間部に十分な空間を確保して、機器配置の自由度を大きくできる。
【0035】
[マニアルステアリング仕様]
次に、パワーステアリングユニット34を使用しないマニアル仕様の機種について説明する。ここでは、パワステ仕様のものとの相違点だけを主として説明する。図9及び図10に示すように、操作具用ブラケット17と同様の機能を有するものとして、左右両側板部60A、60Bと底板部60Cとを一体にチャンネル状に形成したブラケット60を採用し、この操作具用ブラケット60をエンジンボンネット9のレバーガイド37に取り付け固定してある。
【0036】
操作具用ブラケット60の左右両側板部60A、60Bとに亘って支軸61を架設し、その支軸61の左右両側板部60A、60Bより外側に突出した両端部に扇型板38とアクセルレバー15とを遊転支持してある。
扇型板38において切り起し部38a,38aを一対立設し、この切り起し部38a、38aに主変速レバー13の屈曲基端部を差込み支持させてある。この構成はパワステ仕様の場合と同様である。また、扇型板38に直接連係ロッド42を連結してある。連係ロッド42から中継アーム41を介して静油圧式無段変速装置31のトラニオン軸に連係するのは、パワステ仕様の場合と同様である。
【0037】
支軸61の下方で左右両側板部60A、60Bに亘って回転駆動軸65を架設するとともに、その回転駆動軸65の左右両側板部60A、60Bより外側に突出した両端部にパワステ仕様の場合と同様に、副変速レバー14と連動金具44とを一体作動可能に取り付けてある。
操作具用ブラケット60の右側板部60Bの下端にパワステ仕様の場合と同様に、チョークレバー50をブラケット49とともに取り付けてある。チョークレバー50の下方にリコイルスタータ用の操作具51を設けてある。
【0038】
パワステ仕様ではパワーステアリングユニット34を挟んで上側ハンドルポスト35と下側ハンドルポスト33とで構成したが、マニアル仕様では、上下ハンドルポストを一連一体に形成したハンドルポスト70を導入している。このハンドルポスト70の下端部には、パワステ仕様の場合と同様にコノ字状ブラケット70Aが形成されており、コノ字状ブラケット70Aがミッションケース16の取付座16Aに装着されている。したがって、この部位でのハンドルポスト70のミッションケース16に対する取付構造は同一のものになっている。
【0039】
〔別実施形態〕
(1) ハンドルポスト33をパワーステアリングユニット34の支持フレームに兼用しているが、専用の支持フレームを設けてよい。
(2) 上方側間隔L1としては、パワーステアリングユニット34からステアリングホイル11までの間隔を採用することができ、下方側間隔L2としては、パワーステアリングユニット34からピットマンアーム59までの間隔を採用してもよい。
(3) 間隔L2の対象となるステアリング機構としては、ピットマンアーム59だけでなく、タイロッド等も含めたものとして考える。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】乗用型田植機の全体平面図
【図3】パワステ仕様のエンジンボンネット内の機器構成を示す側面図
【図4】図3における要部拡大図
【図5】図4における背面図
【図6】パワーステアリングユニットとハンドルポスト、及び、ステアリング機構の位置関係を示す側面図
【図7】操作具用ブラケットの取り付け構造を示す分解側面図
【図8】ハンドルポスト内にパワーステアリングユニットから漏れ出る油を貯留する空間を示す縦断側面図
【図9】マニアル仕様におけるハンドルポスト等を示す側面図
【図10】図9における背面図
【符号の説明】
【0041】
1 操向車輪
10 エンジン
10A シリンダヘッド
11 ステアリングホイール
16 ミッションケース
33 支持フレーム
34 パワーステアリングユニット
59 ステアリング機構
b 空間
L1,L2 間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミッションケースに支持フレームを立設し、前記支持フレームにパワーステアリングユニットを取り付け、前記パワーステアリングユニットを前記ミッションケースの上方でかつ離間させて設けるとともに、前記パワーステアリングユニットの下端位置を、エンジンの上端と同一高さ位置か又は前記エンジンの上端より上方位置に設定してある乗用型作業車。
【請求項2】
ミッションケースの上方にステアリングホイールを配置するとともに、ミッションケースの下方に操向車輪を操向駆動するステアリング機構を備え、前記ステアリングホイールと前記ステアリング機構とを結ぶ直線上又は略直線上でミッションケースより上方にパワーステアリングユニットを配置し、前記ステアリングホイールと前記パワーステアリングユニットとの上方側間隔に比べて、前記ステアリング機構と前記パワーステアリングユニットとの下方側間隔が長くなる位置に、前記パワーステアリングユニットを配置してある乗用型作業車。
【請求項3】
ミッションケースの上方に離間する状態でかつミッションケースの一部と平面視で重合する状態にパワーステアリングユニットを配置するとともに、前記ミッションケースと前記パワーステアリングユニットとの間で前記重合状態となっている空間内にエンジンの一部を入り込ませている乗用型作業車。
【請求項4】
前記空間内に入り込ませた前記エンジンの一部が、傾斜させたシリンダヘッド部分である請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の乗用型作業車。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2007−38725(P2007−38725A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−222726(P2005−222726)
【出願日】平成17年8月1日(2005.8.1)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】