説明

保護回路、及び、電子機器

【課題】負荷回路を駆動するDC/DCコンバータに電源供給を行うに際し、誤って交流電源が供給されるのを防止することが可能な保護回路を提供する。
【解決手段】電源電圧が印加される入力端子3aと、入力端子3aに印加された電源電圧を、負荷回路5を駆動させるDC/DCコンバータ4に印加するための出力端子3bと、入力端子3aと出力端子3bと間の、電気的な接続と遮断とを切り換える切換部31と、入力端子3aとコンデンサ部32を介して接続され、コンデンサ部32を通過する交流成分に基づいて、電源電圧が交流電源電圧であるか否かを検出する検出部33と、検出部33により検出された検出結果に基づいて、電源電圧が交流電源電圧であるとき、入力端子3aと出力端子3bとを電気的に遮断するように切換部31を制御する制御部34とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負荷回路を駆動するDC/DCコンバータを保護する保護回路、及び、この保護回路が組み込まれた電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子機器には、外部電源装置と入力端子を介して接続され、電源供給を受けるものがある。このような外部電源装置から電源供給を受けてDC/DCコンバータが動作する電子機器には、交流電源を受ける入力端子と、直流電源を受ける入力端子とが1つの端子として兼用されるものがある。
【0003】
このような交流及び直流兼用型の入力端子が設けられた電子機器においては、例えば入力端子とDC/DCコンバータとが電気的に接続されている場合、ユーザが誤って交流電源を供給する虞があるため、DC/DCコンバータ側に交流電圧を印加させないような回路を設ける必要があった。
【0004】
例えば、特許文献1には、交流電源に接続する電気機器の保護システムに係り、所定電圧を超える交流電源に接続された場合、交流電源電圧を電気機器に印加しないようにする電気機器の保護システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3098863号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に係る発明は、確かに交流電源が誤って入力されるのを防止することができるが、高電圧の直流電源電圧を誤って交流電源が入力されたと検出してしまうため、直流電源からの供給を受けてDC/DCコンバータが動作することができない場合があった。
【0007】
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたもので、負荷回路を駆動するDC/DCコンバータに電源供給を行うに際し、誤って交流電源が供給されるのを防止することが可能な保護回路、及び、この保護回路が組み込まれた電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するための手段として、本発明に係る保護回路は、電源電圧が印加される入力端子と、入力端子に印加された電源電圧を、負荷回路を駆動させるDC/DCコンバータに印加するための出力端子と、入力端子と出力端子と間の、電気的な接続と遮断とを切り換える切換部と、入力端子とコンデンサを介して接続され、コンデンサを通過する交流成分に基づいて、電源電圧が交流電圧であるか否かを検出する検出部と、検出部により検出された検出結果に基づいて、電源電圧が交流電圧であるとき、入力端子と出力端子とを電気的に遮断するように切換部を制御する制御部とを備え、DC/DCコンバータを保護する。
【0009】
また、本発明に係る電子機器は、負荷回路と、負荷回路を駆動するDC/DCコンバータと、電源電圧が印加される入力端子と、入力端子に印加された電源電圧を、DC/DCコンバータに印加するための出力端子と、入力端子と出力端子との間の、電気的な接続と遮断とを切り換える切換部と、入力端子とコンデンサを介して接続され、コンデンサを通過する交流成分に基づいて、電源電圧が交流電圧であるか否かを検出する検出部と、検出部により検出された検出結果に基づいて、電源電圧が交流電圧であるとき、入力端子と出力端子とを電気的に遮断するように切換部を制御する制御部とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、入力端子と接続されたコンデンサを通過する交流成分に基づいて、電源電圧が交流電源電圧であるか否かを検出して、電源電圧が交流電圧であるとき、入力端子と出力端子とを電気的に遮断するように切換部を制御する。このようにして、本発明は、負荷回路を駆動するDC/DCコンバータに電源供給を行うに際し、誤って交流電源が供給されるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明が適用された電子機器の構成を示す図である。
【図2】保護回路に係る構成を示す図である。
【図3】保護回路に係る構成の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。
【0013】
本発明が適用された電子機器は、負荷回路を駆動するDC/DCコンバータを保護する保護回路が組み込まれた機器である。
【0014】
このような保護回路は、例えば図1に示すような直流電源で駆動する電子機器1に組み込まれて使用される。なお、説明は以下の順序で行う。
1.全体構成
2.保護回路
3.回路設計
【0015】
<1.全体構成>
電子機器1は、図1に示すようなビデオカメラなどの電子機器であって、外部電源装置2と入力端子3aを介して接続される保護回路3と、DC/DCコンバータ4と、負荷回路5とを備える。
【0016】
保護回路3は、外部電源装置2から電源電圧が印加され、直流電源電圧が印加されたときのみ、外部電源装置2とDC/DCコンバータ4とを電気的に接続する処理を行うものである。すなわち、保護回路3は、DC/DCコンバータ4に交流電源電圧が印加されるのを防止するための保護回路として機能する。
【0017】
DC/DCコンバータ4は、保護回路3を介して、外部電源装置2から直流電源電圧を受けて変圧処理を行い、変圧した直流電圧を負荷回路5に印加する。
【0018】
負荷回路5は、DC/DCコンバータ4から印加された直流電圧により駆動する。
【0019】
<2.保護回路>
以上のような構成からなる電子機器1では、負荷回路5を駆動するDC/DCコンバータ4に電源供給を行うに際し、誤って交流電源電圧が印加されるのを防止するため、保護回路3が、図2に示すような構成を有している。
【0020】
図2は、入力端子3aに誤って交流電源を給電する外部電源装置2が接続された保護回路3の回路構成を示す図である。
【0021】
すなわち、保護回路3は、図2に示すように、外部電源装置2と接続される入力端子3aと、DC/DCコンバータ4と接続される出力端子3bとを備える。また、保護回路3は、入力端子3aと出力端子3bとの電気的な接続を行う切換部31と、入力端子3aと直列接続されたコンデンサ部32とを備える。また、保護回路3は、外部電源装置2から印加される電源電圧が交流電源であるか否かを検出する検出部33と、検出部33による検出結果により切換部31の動作を制御する制御部34と、切換部31に接続された遅延用コンデンサ35とを備える。
【0022】
切換部31は、入力端子3aと出力端子3bとの、電気的な接続と遮断とを切り換えるため、互いに逆方向に直列接続された2つのMOS−FET型のスイッチング素子Q1、Q2からなる。
【0023】
スイッチング素子Q1、Q2は、それぞれ制御端子であるゲートが抵抗素子R3、R4と接続され、ドレイン−ソース間が互いに逆方向になるように直列接続され、入力端子3aに直流電源電圧が印加されたとき、何れか一方の極性の直流電圧のみを出力端子3bに印加する。このようにして、スイッチング素子Q1、Q2を接続することで、切換部31は、DC/DCコンバータ4に対して直流電源電圧が逆方向に印加されるのを防止する。また、スイッチング素子Q1、Q2には、ゲート電圧がある閾値以上印加されないようにするため、ツェナーダイオードD1が当該スイッチング素子の制御電流が流れる経路に並列して接続されている。
【0024】
なお、切換部31は、DC/DCコンバータ4側に交流電源電圧の供給を遮断する観点においては、入力端子3aを介して電源電圧が制御端子に印加されると、入力端子3aと出力端子3bとを電気的に接続するスイッチング素子が少なくとも1つからなればよい。特に、本実施の形態において、切換部31は、スイッチング素子Q1、Q2を有することで、直流電源電圧が逆方向に印加されるのを防止する機能と兼用して、具体的には後述のように交流電源電圧の供給を遮断することができる。すなわち、切換部31は、スイッチング素子Q1、Q2を有することで、回路規模の増大を抑えつつ交流電源電圧の供給を遮断することができる。
【0025】
コンデンサ部32は、一端が入力端子3aと接続され、他端が後述する検出部33の整流回路331に接続されている。
【0026】
検出部33は、入力端子3aとコンデンサ部32を介して接続され、コンデンサ部32に流れる電流成分に基づいて、電源電圧が交流電源電圧であるか否かを検出するため、次のような構成を有する。すなわち、検出部33は、コンデンサ部32に流れる電流を整流する整流回路331と、整流回路331により整流された電圧を平滑化する平滑化用コンデンサ332とを有する。検出部33において、整流回路331は、一端が、コンデンサ部32と接続され、他端が、抵抗素子R1を介して、平滑化用コンデンサ332、抵抗素子R2、Raとそれぞれ接続されている。
【0027】
以上のような構成からなる検出部33は、抵抗素子R1、R2、Raにより分圧されて、平滑化用コンデンサ332により平滑化された抵抗素子R2に印加される電圧値が所定の閾値を越えたとき電源電圧が交流電圧であることを検出する。
【0028】
制御部34は、検出部33に対して絶縁した検出信号により、入力端子3aと出力端子3bとを電気的に遮断するように切換部31を制御する。例えば、制御部34は、検出部33により検出された電気信号を光信号に変換し、光信号で受光素子を導通させることにより検出信号を出力するフォトカプラが、スイッチング素子Q1、Q2の制御電流が流れる経路と接続されたものである。ここで、制御部34は、抵抗素子R2に印加される電圧値が所定の閾値を越えたとき、この電圧値に対応する光信号で受光素子を導通させることにより、切換部31のスイッチング素子Q1、Q2を電気的に遮断し続けるように制御する。
【0029】
遅延用コンデンサ35は、スイッチング素子の制御電流が流れる経路に並列接続され、入力端子3aに電源電圧が印加された時から所定時間、スイッチング素子Q1、Q2が入力端子3aと出力端子3bとを電気的に接続するのを遅延させる。特に、遅延用コンデンサ35は、検出部33による検出処理の時間に、短くても入力端子3aに印加される交流電圧の半波長の時間を加えた遅延時間、スイッチング素子Q1、Q2の動作を遅延させることで、いかなる位相で入力端子3aに交流電源電圧が印加されても確実に出力端子3b側に印加させないようにすることができる。
【0030】
<3.回路設計>
以上のような構成からなる保護回路3では、各部品のパラメータを次のようにして設定することで、確実に交流電源電圧を出力端子3b側に印加させないようにすることができる。
【0031】
抵抗素子R2は、例えば、制御部34のフォトカプラに電流が1[mA]流れたときに受光素子が導通する場合、下記の(1)式の関係から、下記の(2)式のように設定される。
【0032】
Vfon−Vf=1[mA]×R2 ・・・(1)
R2=(Vfon−Vf)/(1[mA]) ・・・(2)
ここで、Vfonは、フォトカプラの受光素子が導通する光信号に対応する電圧値であり、Vfは、検出部33からフォトカプラに印加される電圧値である。
【0033】
抵抗素子R2が上記のようにして設定されると、抵抗素子R1は、下記の(3)式の関係から、下記の(4)式のように設定される。
【0034】
Vfon=(R2/(R1+R2))×Vac ・・・(3)
R1=(Vac/Vfon−1)×R2 ・・・(4)
ここで、Vacは、入力端子3aに印加される交流電源電圧である。
【0035】
次に、コンデンサ部32の容量C1と、検出部33の平滑化用コンデンサ332の容量C2とは、下記の(5)、(6)式の条件を満たすように設定する。
【0036】
C1<C2 ・・・(5)
C2≧100×C1 ・・・(6)
【0037】
このようにして設定することで、保護回路3では、入力端子3aに直流電圧が印加されても、平滑化用コンデンサ332の電圧上昇率を低くすることができ、制御部34のフォトカプラが導通する電圧に上昇させないようにすることができる。また、保護回路3では、コンデンサ部32から検出部33に流れる経路の合成容量をC1に近似させることができ、結果として、平滑化用コンデンサ332の時定数の影響を受けることなく、検出特性を設計することができる。
【0038】
(5)、(6)式の設定条件を満たすようにして、例えば、入力端子3aに周期T[s]の交流電源電圧が印加されてからnT[s]後に検出すると仮定した場合、下記の(7)、(8)式の関係から、C1、C2の合成容量Cgが下記の(9)式のように求まる。
【0039】
E=V(1−exp(−t/CR)) ・・・(7)
Vfon=Vc2(1−exp(−nT/CgRgg)) ・・・(8)
Cg=−nT(1/ln(1−Vfon/Vc2))/Rgg ・・・(9)
ここで、Vc2は、平滑化用コンデンサ332に印加される最終到達電圧値であり、Rggは、抵抗素子R3、R4の合成抵抗である。
【0040】
上記の(5)、(6)、(9)式から、C1及びC2は、それぞれ下記の(10)、(11)式のように設定される。
【0041】
C1≒Cg ・・・(10)
C2=100×C1 ・・・(11)
【0042】
次に、Rggは、例えば、入力端子3aに直流電源が印加される正常時ツェナーダイオードD1に1[mA]が流れたときに導通する場合、下記の(12)式の関係から、下記の(13)式のように設定される。
【0043】
Vin−Vz=1[mA]×Rgg ・・・(12)
Rgg=1[mA]/(Vin−Vz) ・・・(13)
ここで、Vinは、正常時に印加される直流電源の電圧値であり、Vzは、ツェナーダイオードD1に印加される電圧値である。
【0044】
次に、遅延用コンデンサ35の容量C3は、次のようにして設定する。ここで、スイッチング素子Q1、Q2に、ソース−ドレイン間を導通させるゲート電圧が印加される時間tは、検出部33による検出時間よりも十分に遅くする必要があるため、例えばt=1.5nT[s]とする。この場合、C3は、下記の(14)、(15)式の関係から、下記の(16)式のように設定される。
【0045】
E=V(1−exp(−t/CR)) ・・・(14)
Vqon=Vz(1−exp(−1.5nT/C3Rgg)) ・・・(15)
C3=−1.5nT(1/ln(1−Vqon/Vz))/Rgg ・・・(16)
ここで、Vqonは、スイッチング素子Q1、Q2において、ソース−ドレイン間を導通させるゲート電圧である。
【0046】
なお、上記では、スイッチング素子Q1、Q2に、ソース−ドレイン間を導通させるゲート電圧が印加される時間tを1.5nT[s]としたが、最低限(n+0.5)T[s]よりも長ければ、確実に確実に交流電源電圧を出力端子3b側に印加させないようにすることができる。これは、入力端子3aに印加される交流電源電圧の位相によって、初期状態のVzの値が変動するため、この変動分を少なくとも考慮すれば、確実に交流電源電圧を出力端子3b側に印加させないようにすることができるからである。
【0047】
以上のようにして、保護回路3は、入力端子3aと接続されたコンデンサ部32を通過する交流成分に基づいて、検出部33により電源電圧が交流電圧であるか否かを検出して、電源電圧が交流電圧であるとき、入力端子3aと出力端子3bとを電気的に遮断するように切換部31を制御する。このため、保護回路3は、負荷回路5を駆動するDC/DCコンバータ4に電源供給を行うに際し、誤って交流電源電圧が印加されるのを防止することができる。特に保護回路3は、電子機器1内部に補助電源がないような場合でも検出部33による検出処理により、DC/DCコンバータ4側に交流電源電圧が印加されるのを防止することができる。
【0048】
次に、図3を参照して、保護回路6の変形例について説明する。保護回路6は、当該保護回路6が組み込まれる電子機器内に補助電源装置62がある場合に適用されるものである。
【0049】
すなわち、保護回路6は、上記保護回路3と同様に、切換部31と、コンデンサ部32と、検出部33と、制御部34とを備える。さらに、保護回路6は、補助電源装置62と、補助電源装置62により駆動するCPU63とを備える。なお、保護回路6において、上記保護回路3と同様の構成については同符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0050】
CPU63は、例えば、補助電源装置62により駆動し、制御部34を介して絶縁された検出部33から、電源電圧が交流電圧であることの検出信号が通知されると、この検出結果に応じて切換部31を電気的に遮断するように制御する。保護回路6は、上記保護回路3と異なり、制御部34の動作状態に応じて直接切換部31の動作を制御する必要がないので、Vfon、Vfの設計条件が緩和され、設計の自由度を高めることができる。
【0051】
また、電子機器1において、負荷回路5の一部に補助電源装置62により駆動するプロセッサがある場合には、このプロセッサをCPU63として機能させることにより、装置規模の増加を抑えつつ、DC/DCコンバータ4に電源供給を行うに際し、誤って交流電源電圧が印加されるのを防止することができる。
【符号の説明】
【0052】
1 電子機器、2 部電源装置、3、6 保護回路、3a 入力端子、3b 出力端子、4 DC/DCコンバータ、5 負荷回路、31 切換部、32 コンデンサ部、33 検出部、34 制御部、35 遅延用コンデンサ、62 補助電源装置、63 CPU、331 整流回路、332 平滑化用コンデンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源電圧が印加される入力端子と、
上記入力端子に印加された電源電圧を、負荷回路を駆動させるDC/DCコンバータに印加するための出力端子と、
上記入力端子と上記出力端子と間の、電気的な接続と遮断とを切り換える切換部と、
上記入力端子とコンデンサを介して接続され、該コンデンサを通過する交流成分に基づいて、上記電源電圧が交流電源電圧であるか否かを検出する検出部と、
上記検出部により検出された検出結果に基づいて、上記電源電圧が交流電源電圧であるとき、上記入力端子と上記出力端子とを電気的に遮断するように上記切換部を制御する制御部とを備え、上記DC/DCコンバータを保護する保護回路。
【請求項2】
上記切換部は、上記入力端子と接続され、上記入力端子を介して上記電源電圧が制御端子に印加されると、上記入力端子と上記出力端子とを電気的に接続するスイッチング素子からなり、
上記スイッチング素子の制御端子と接続され、上記入力端子に上記電源電圧が印加された時から所定時間、上記スイッチング素子が上記入力端子と上記出力端子とを電気的に接続するのを遅延させる遅延用コンデンサを更に備える請求項1記載の保護回路。
【請求項3】
上記遅延用コンデンサは、上記検出部による検出処理時間に、短くても上記入力端子に印加される交流電圧の半波長の時間を加えた遅延時間、上記入力端子に上記電源電圧が印加された時から上記スイッチング素子が上記入力端子と上記出力端子とを電気的に接続するのを遅延させる請求項2記載の保護回路。
【請求項4】
上記検出部は、上記コンデンサに流れる電流を整流して平滑化する平滑化回路を有し、上記平滑化回路により平滑化された電流成分に基づいて、上記電源電圧が交流電源電圧であるか否かを検出する請求項3記載の保護回路。
【請求項5】
上記切換部は、互いに逆方向に直列接続された2つのMOS−FET型スイッチング素子からなり、上記入力端子に直流電源電圧が印加されたとき、何れか一方の極性の直流電源電圧のみを上記出力端子に印加する請求項1記載の保護回路。
【請求項6】
上記制御部は、上記検出部に対して絶縁した検出信号により、上記入力端子と上記出力端子とを電気的に遮断するように上記切換部を制御する請求項1記載の保護回路。
【請求項7】
上記制御部は、上記検出部により検出された電気信号を光信号に変換し、上記光信号で受光素子を導通させることにより上記検出信号を出力するフォトカプラである請求項6記載の保護回路。
【請求項8】
負荷回路と、
上記負荷回路を駆動するDC/DCコンバータと、
電源電圧が印加される入力端子と、
上記入力端子に印加された電源電圧を、上記DC/DCコンバータに印加するための出力端子と、 上記入力端子と上記出力端子との間の、電気的な接続と遮断とを切り換える切換部と、 上記入力端子とコンデンサを介して接続され、該コンデンサを通過する交流成分に基づいて、上記電源電圧が交流電圧であるか否かを検出する検出部と、 上記検出部により検出された検出結果に基づいて、上記電源電圧が交流電源電圧であるとき、上記入力端子と上記出力端子とを電気的に遮断するように上記切換部を制御する制御部とを備える電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−226933(P2010−226933A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−74324(P2009−74324)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】