説明

内燃機関の排気浄化装置、ミキサープレート、及びミキサーユニット、並びにミキサープレート用プレス成型装置

【課題】還元剤を排気ガス中に効率的に混合拡散させ、通過した還元剤の噴霧分布を定常化させて、還元触媒の入口面に対して流入させる排気浄化装置、ミキサープレート、ミキサーユニット及びミキサープレート用プレス成型装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の排気通路中に配置された還元触媒と、還元触媒の上流側で排気通路内に還元剤を噴射するための還元剤噴射部と、を備えた内燃機関の排気浄化装置であって、還元触媒の上流側、かつ、還元剤噴射部による噴射位置よりも下流側に、還元剤及び排気ガスを混合拡散させるための混合拡散手段11として、基板としてのプレート58に切り込みが加えられるとともに一部がプレートと繋がれた状態で形成された複数のフィン部55がプレート面から折り曲げられて構成され、複数のフィン部55が折り曲げられることにより形成された開口部56が排気ガスの通過路とされたミキサープレート54を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関から排出される排気ガス中の窒素酸化物を還元浄化するための排気浄化装置、及びそのような排気浄化装置に用いられるミキサープレート、ミキサーユニット、並びにミキサープレート用プレス成型装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、内燃機関から排出される排気ガス中に含まれる窒素酸化物(以下、NOXと称する。)を除去するために、液体還元剤の噴射装置と選択還元触媒とを備えた排気浄化装置が知られている。かかる排気浄化装置は、還元触媒の上流側で排気ガス中に尿素水溶液等の液体還元剤を噴霧し、混合した上で還元触媒に流入させ、還元触媒中で液体還元剤が加水分解して生成されるアンモニアと窒素酸化物とを還元反応させることによって窒素酸化物が浄化されるようになっている。
【0003】
排気通路中に還元剤を供給する装置としては、混合室内で圧縮空気を液体還元剤と混合して霧化した後に排気管中のノズルから供給する、いわゆるエアアシストタイプの装置や、排気管に取り付けられたインジェクタに液体還元剤を圧送し、噴射孔上流部のニードルバルブを開弁することによってインジェクタから排気通路内に還元剤の噴霧を行うインジェクションタイプの装置がある。このうち、インジェクタを用いて還元剤の噴霧を行うタイプでは、還元剤の粒子が拡散されにくく、還元触媒の入口面に流入する噴霧分布が偏りやすくなっている。
【0004】
噴霧された還元剤の分布が偏った状態で還元触媒の入口面に対して流入すると、還元剤の流入量が多い領域においては生成されるアンモニアのうち窒素酸化物の還元反応に用いられなかったアンモニアがそのまま大気中に放出され、還元剤の流入量が少ない領域においては排気ガス中の窒素酸化物が十分に還元されずにそのまま大気中に放出されるおそれが生じる。そのため、還元触媒に到達する液体還元剤の分布が均一になるように、排気通路中にミキサを配置することが行われている。
【0005】
例えば、図10に示すように、エンジン311の排気管316に設けられた選択還元型触媒324と、選択還元型触媒324より排ガス上流側の排気管316に設けられ選択還元型触媒324に向けて尿素系液体332を噴射可能な液体噴射ノズル329とを備え、液体噴射ノズル329から噴射された液体332を排ガスに混合可能に構成されたミキサ351が液体噴射ノズル329と選択還元型触媒324の間の排気管316に設けられ、ミキサ351が、軸線方向に排ガスを通過可能な筒部352aを有するミキサ本体352と、筒部352aの内部の排ガスの通過を遮るようにミキサ本体352に所定の間隔をあけて設けられ複数のガス孔がそれぞれ形成された複数枚の仕切板353とを備え、複数のガス孔は隣接する仕切板353に形成された複数のガス孔と筒部352aの軸線方向に重ならないように形成される排気浄化装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2003−232218号公報 (図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の排気浄化装置では複数の仕切板353のそれぞれのガス孔を、筒部352aの軸線方向に重ならないようにすることによって排気ガスを蛇行させ、混合性を高めるようにされているものの、ミキサ本体352を通過した還元剤混合排気ガスの分布を強制的に定常化させることについては特に考慮されていない。すなわち、特許文献1に記載の排気浄化装置は、ミキサ本体352の上流側で排気ガスの分布にばらつきがある場合には、ミキサ本体352を通過した排気ガスについても分布のばらつきをもったまま還元触媒に流入するおそれがある。そのため、還元触媒の全面を利用してNOXの還元を行うことができず、NOXの還元効率が低下するおそれがある。
【0008】
そこで、本発明の発明者は鋭意努力し、排気浄化装置に備えられる混合拡散手段として、プレート部材からフィン部を切り出して折り曲げ、折り曲げ箇所を排気ガスの通過路として構成したミキサープレートを用いることによりこのような問題が解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。 すなわち、本発明は、還元剤を排気ガス中に効率的に混合拡散させるとともに、通過した還元剤の噴霧分布を定常化させて、還元触媒の入口面に対して流入させることができる排気浄化装置を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、そのような排気浄化装置に用いられるミキサープレート及びミキサーユニット、並びに、そのようなミキサープレートを効率的に製造可能なミキサープレート用プレス成型装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、内燃機関の排気通路中に配置された還元触媒と、還元触媒の上流側で排気通路内に還元剤を噴射するための還元剤噴射部と、を備えた内燃機関の排気浄化装置であって、還元触媒の上流側、かつ、還元剤噴射部による噴射位置よりも下流側に、還元剤及び排気ガスを混合拡散させるための混合拡散手段として、平板からなる基板としてのプレートに切り込みが加えられるとともに一部がプレートと繋がれた状態で形成された複数のフィン部がプレート面から折り曲げられて構成され、複数のフィン部が折り曲げられることにより形成された開口部が排気ガスの通過路とされたミキサープレートを備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
【0010】
また、本発明の内燃機関の排気浄化装置を構成するにあたり、複数のフィン部の折り曲げ方向が少なくとも二方向以上とされることが好ましい。
【0011】
また、本発明の内燃機関の排気浄化装置を構成するにあたり、ミキサープレートの上流側の面に、複数の通路に区分されたパイプ通路部を備えることが好ましい。
【0012】
また、本発明の内燃機関の排気浄化装置を構成するにあたり、ミキサープレートのそれぞれの開口部は、パイプ通路部を構成する複数の通路と連通することが好ましい。
【0013】
また、本発明の内燃機関の排気浄化装置を構成するにあたり、ミキサープレート又はパイプ通路部のうちの少なくとも一つを加熱するための加熱装置を備えることが好ましい。
【0014】
また、本発明の別の態様は、排気ガス中のNOXを還元剤を用いて還元浄化する内燃機関の排気浄化装置に用いられ、排気通路中に供給される還元剤及び排気ガスを混合拡散させるためのミキサープレートであって、平板からなる基板としてのプレートに切り込みが加えられるとともに一部がプレートと繋がれた状態で形成された複数のフィン部がプレート面から折り曲げられて構成され、複数のフィン部が折り曲げられることにより形成された開口部が排気ガスの通過路とされることを特徴とするミキサープレートである。
【0015】
また、本発明のさらに別の態様は、排気ガス中のNOXを還元剤を用いて還元浄化する内燃機関の排気浄化装置に用いられ、排気通路中に供給される還元剤及び排気ガスを混合拡散させるためのミキサーユニッ
トであって、平板からなる基板としてのプレートに切り込みが加えられるとともに一部がプレートと繋がれた状態で形成された複数のフィン部がプレート面から折り曲げられて構成され、複数のフィン部が折り曲げられることにより形成された開口部が排気ガスの通過路とされたミキサープレートと、複数の通路に区分けされ、ミキサープレートの上流側の面に取り付けられたパイプ通路部と、を備えることを特徴とするミキサーユニットである。
【0016】
また、本発明のさらに別の態様は、内燃機関の排気浄化装置に用いられ、平板からなる基板としてのプレートに切り込みが加えられるとともに一部がプレートと繋がれた状態で形成された複数のフィン部がプレート面から折り曲げられて構成され、複数のフィン部が折り曲げられることにより形成された開口部が排気ガスの通過路とされたミキサープレートを成型するためのミキサープレート用プレス成型装置であって、互いの間にプレート部材を挟みこんでプレスを行う上部治具及び下部治具を備え、上部治具及び下部治具は、それぞれ、プレス方向に対して傾斜したプレス面を有する複数のプレス治具本体と、複数のプレス治具本体が固定された固定治具と、を備え、上部治具及び下部治具の複数のプレス治具本体は、それぞれ対をなすように配置され、対をなす上部治具及び下部治具のプレス治具本体のプレス面は、プレス方向に対して同一方向に傾斜したプレス面を有しており、上部治具及び下部治具の複数のプレス治具本体は着脱可能に構成されることを特徴とするミキサープレート用プレス成型装置である。
【発明の効果】
【0017】
本発明の内燃機関の排気浄化装置によれば、プレートから切り出され折り曲げられたフィン部を備え、フィン部の折り曲げ箇所が排気ガスの通過路とされたミキサープレートを備えることにより、還元剤が噴霧された排気ガスに乱流や方向流を発生させることができる。したがって、還元剤を排気ガス中に混合拡散させるとともに、ミキサープレートの上流側で排気ガス及び還元剤の分布にばらつきがある場合であっても、還元触媒の入口面に対して均一に分散させて流入させることができる。その結果、還元触媒の全面を利用してNOXを還元させることができ、効率的にNOXの低減を図ることができる。
【0018】
また、本発明の内燃機関の排気浄化装置において、複数のフィン部の折り曲げ方向が少なくとも二方向以上となっていることにより、ミキサープレートを通過する還元剤混合排気ガスの進行方向の偏りをなくして乱流や方向流を生じさせ、還元剤混合排気ガスを効率的に分散させることができる。
【0019】
また、本発明の内燃機関の排気浄化装置において、ミキサープレートの上流側に所定のパイプ通路部を備えることにより、噴霧された還元剤を確実に衝突させることができるとともに、パイプ通路部における還元剤の噴霧の分布を定常的に管理できるようになる。そのため、後段のミキサープレートのフィン部の折り曲げ方向を調節することによって、還元触媒の入口面に対して還元剤混合排気ガスを均一に分布させて流入させることができる。
【0020】
また、本発明の内燃機関の排気浄化装置において、ミキサープレートの開口部とパイプ通路部の複数の通路とが連通していることにより、定常的に管理される還元剤の噴霧の分布を維持しつつ、ミキサープレートの開口部を通過させてフィン部によって乱流及び方向流を与えることができる。
【0021】
また、本発明の内燃機関の排気浄化装置において、ミキサープレート又はパイプ通路部に加熱装置を備えることにより、付着する還元剤の結晶化が防止されるとともに、還元剤の蒸発を促進させて排気ガス中に拡散させやすくすることができる。
【0022】
また、本発明のミキサープレートによれば、所定の開口部及びフィン部を備えているために、開口部を通過する還元剤混合排気ガスに乱流や方向流を発生させて、還元剤を排気ガス中に混合拡散させることができるとともに、還元触媒の入口面に対して均一に分散させて流入させることができる。したがって、還元触媒の全面を利用してNOXを還元させることができるようになる。
【0023】
また、本発明のミキサーユニットによれば、ミキサープレートの上流側にパイプ通路部を備えているために、ミキサープレートを通過させる還元剤の噴霧の分布を定常的に管理することができるようになる。そのため、ミキサープレートのフィン部の折り曲げ方向を調節することによって、還元触媒の入口面に対して還元剤混合排気ガスを均一に分布させて流入させることができる。
【0024】
また、本発明のミキサープレート用プレス成型装置によれば、フィン部に対応するブロックごとに独立したプレス治具本体を備えているために、フィン部の折り曲げ方向が異なる複数種のミキサープレートであっても、それぞれ別個にプレス金型を準備することなく同一のプレス成型装置でプレス成型することができる。したがって、複数種のミキサープレートを生産したり、仕様変更があったりした場合であっても、生産コストの上昇を抑えて、安価にミキサープレートを製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明の内燃機関の排気浄化装置、ミキサープレート及びミキサーユニットに関する実施形態について具体的に説明する。ただし、かかる実施形態は本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。 なお、図面中、同一の符号が付されたものについては同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
【0026】
[第1の実施の形態]1.排気浄化装置 図1は、本発明の実施の形態にかかるミキサーユニットを備えた内燃機関の排気浄化装置(以下、単に「排気浄化装置」と称する)10の構成を示す断面図である。 本実施形態にかかる排気浄化装置10は、内燃機関5に接続された排気管25と、排気管25の途中に接続された還元触媒13と、還元触媒13の上流側で排気通路内に還元剤を噴射する還元剤噴射装置30とを備えている。また、還元触媒13の上流側及び下流側には、上流側酸化触媒19及び下流側酸化触媒17がそれぞれ配置されている。
【0027】
内燃機関5はディーゼルエンジンやガソリンエンジンが典型的であるが、現状において排気ガス中のPMやNOXの浄化度合いが課題とされるディーゼルエンジンを対象とすることが適している。
【0028】
また、還元剤噴射装置30は、還元剤の貯蔵タンク31と、貯蔵タンク31内の還元剤を圧送するポンプ33と、還元剤を排気通路内に噴射する還元剤噴射弁35とを備えている。ポンプ33は、例えば電動ポンプが用いられ、還元剤の供給経路37内の圧力が所定の圧力に維持されるように制御されている。また、還元剤噴射弁35は、例えば、DUTY制御により開弁のON−OFFを制御するON−OFF弁からなり、還元触媒13の上流側において、噴射孔が排気通路内を望むように排気管25に取り付けられている。 この還元剤噴射装置30によって噴射される還元剤の量は、内燃機関5の回転数や負荷状態、燃料噴射量等を基に推定される排出NOX量に応じて決定され、この噴射量に応じて還元剤噴射弁35のDUTY制御が行われるようになっている。
【0029】
用いられる還元剤としては、尿素水溶液が典型的である。例えば、この尿素水溶液を使用した場合には、排気通路中に噴射された尿素が排気ガス中の熱によって加水分解することによりアンモニア(NH3)が生成され、このNH3と排気ガス中のNOX(NOやNO2)が還元触媒中で反応することによりNOXが還元され、窒素(N2)と水(H2O)に分解されて排出される。 これ以外にも、未燃燃料(HC)等、NOXを還元させることができる材料を液体還元剤として使用することができる。
【0030】
本実施形態の排気浄化装置10に用いられる還元触媒13は、排気ガス中に含まれるNOXを選択的に還元浄化する、選択還元式の還元触媒である。この還元触媒13は、公知のもの、例えば、多孔質担体上に、活性成分としてのストロンチウム又はバリウム、及びマグネシウム等のアルカリ土類金属や、セリウムとランタン等の希土類金属、白金とロジウム等の貴金属等を含むものを用いることができる。
【0031】
また、この還元触媒13の上流側であって、かつ、還元剤噴射弁35の噴射位置の下流側では、後述するミキサーユニット11が排気管に挟み込まれるようにして取り付けられている。そして、上述の還元剤噴射弁35は、噴射された還元剤がミキサーユニット11に対して衝突するように噴射方向を定められて取り付けられている。
【0032】
また、還元触媒13の下流側には下流側酸化触媒17が配置され、仮に、還元剤としての尿素水溶液が加水分解されて生成されたアンモニアがスリップして、還元触媒13をそのまま通過した場合であっても、この下流側酸化触媒17によって酸化させ、比較的有害性の低いNO2にして放出させることができるようになっている。 また、還元触媒13の上流側には上流側酸化触媒19が配置され、排気ガス中に含まれるNOが酸化されてより還元剤と反応しやすいNO2が生成されるとともに、一酸化炭素(CO)が酸化されて二酸化炭素(CO2)が生成され、還元反応を生じさせやすい比率となるようにされている。そして、これらの酸化反応を生じる際に発生する酸化熱を後述するミキサーユニット11や還元触媒13に流入させることができ、ミキサーユニット11を加熱するとともに還元触媒13を昇温活性化させることができる。 これらの上流側酸化触媒19及び下流側酸化触媒17としては、公知のもの、例えば、アルミナに白金を担持させたものに所定量のセリウム等の希土類元素を添加したものを用いることができる。
【0033】
2.ミキサーユニット 次に、本実施形態の排気浄化装置10に備えられたミキサーユニット11について詳細に説明する。図2(a)はミキサーユニット11の構成例を示す斜視図であり、図2(b)はミキサーユニット11をミキサープレート54側から見た正面図であり、図2(c)はミキサーユニット11の側面図である。また、図3は図2のミキサーユニット11を構成部品ごとに分解して示した分解斜視図である。 このミキサーユニット11は、噴射された還元剤を微粒化しつつ排気ガスと混合し、拡散させるためのものであり、前面プレート51と、パイプ通路52と、ガイドフランジ53と、ミキサープレート54とを備えた構成となっている。
【0034】
ガイドフランジ53は、ステンレス製のパイプを切断し、追加工されて構成されたものであり、所定の厚みを有するとともに、内周部53aにパイプ通路52が配置固定されている。パイプ通路52は、引抜成形又は押出成形によって形成されたステンレスパイプ52aを複数個束ねて溶接するとともに、所望の長さに切断して構成されたものである。このパイプ通路52の長さはガイドフランジ53の厚みと実質的に一致するようにされている。
【0035】
また、内周部53aにパイプ通路52が配置固定されたガイドフランジ53を挟み込むように、前段の前面プレート51及び後段のミキサープレート54が溶接等によって固定されている。 前面プレート51は、ステンレス等のプレートを打ち抜き加工されたものであり、パイプ通路52を構成する複数のステンレスパイプ52aの開口部の外形に一致するように開口部51aが形成されている。これによって、ミキサーユニット11に流れ込む排気ガスは、パイプ通路52の複数のステンレスパイプ52aを確実に通過するようになっている。
【0036】
また、ミキサープレート54は、基板としてのプレート58に切り込みが加えられるとともに一部がプレート58と繋がれた状態で形成された複数のフィン部55がプレート面から折り曲げられて構成され、複数のフィン部55が折り曲げられることにより形成された開口部56が
排気ガスの通過路とされたものである。 このミキサープレート54は、ステンレス等のプレート58を打ち抜き加工やレーザー加工により不要な部分を切除して、底辺がプレート58に繋がれた台形状の複数のフィン部55を形成するとともに、このフィン部55を折り曲げることによって構成されている。図2の例では、複数のフィン部55は一列置きに図中上側及び下側に交互に折り曲げられている。そして、フィン部55が折り曲げられた方向が後段を向くようにして、ミキサープレート54がガイドフランジ53に固定されている。
【0037】
ミキサープレート54における複数のフィン部55の、プレートと繋げられる位置や折り曲げ方向については、生じさせる還元剤混合排気ガスの流れによって様々な選択が可能である。 例えば、図2に示すミキサープレート54では、複数のフィン部55が一列置きに交互に上下方向に折り曲げられており、通過する排気ガスに乱流を発生させることができるように構成されている。また、図4(a)は、複数のフィン部55のうちの外側に位置するフィン部55を一定の円周方向に向けて折り曲げたミキサープレート54Aであり、通過する還元剤混合排気ガスにスワール流を発生させることができるように構成されている。また、図4(b)は、図中上下左右方向への折り曲げを組み合わせて構成した複数のフィン部55を備え、通過する還元剤混合排気ガスに乱流を発生させることができるように構成されたミキサープレート54Bである。さらに、図4(c)は、複数のフィン部55が全体的にミキサープレート54Cの中央から外側方向に向くように折り曲げられるとともに、外側に位置するフィン部55を一定の円周方向に向けて折り曲げたミキサープレート54Cである。
【0038】
このように構成されるミキサーユニット11の各部材は、互いに一部が溶接されて固定されているとともに、ミキサーユニット11は排気管に挟み込まれるようにして取り付けられるために、気密性が確保されるとともに強度が確保されるようになっている。 なお、フィン部55の折り曲げ方向に関して、図2及び図3の例では、複数のフィン部55がガイドフランジ53側とは反対側に向けて折り曲げられているが、一部あるいはすべてのフィン部55をガイドフランジ53側に折り曲げて構成することもできる。
【0039】
次に、図2に示すミキサーユニット11中を還元剤が通過する際の様子について、図5を参照しつつ説明する。図5は、図2(b)のXX断面を矢印方向に見た断面図を示している。 上述したように、本実施形態の排気浄化装置では、還元剤噴射弁から噴射供給される還元剤は、排気通路の軸方向に対して斜め方向からミキサーユニット11に向けて噴射されるため、パイプ通路52を構成するステンレスパイプ52aの内面(図中ステンレスパイプ52aの下側の面)に衝突する。このステンレスパイプ52aは長さを持った通路となっているために、噴射された還元剤は確実に衝突するようになっている。そのため、パイプ通路52が排気ガスの熱によって高温になっているのであれば、蒸発作用によっても微粒化が促進されるようになる。
【0040】
また、パイプ通路52は複数の通路(ステンレスパイプ52a)に区分けされて構成されているため、ミキサーユニット11に向けられて噴射される還元剤が各通路内を通過するようになり、このパイプ通路52を通過する時点で、軸方向断面方向の還元剤の分布が定常化させられることになる。
【0041】
次いで、それぞれの通路(ステンレスパイプ52a)を通過した還元剤は、それぞれ連通するミキサープレート54の開口部56を通過して、フィン部55によって流れ方向が制御されてミキサーユニット11の下流側に導かれる。図5は、フィン部55が上方側を向くように折り曲げられている位置での断面図であるため、この断面上のパイプ通路52を通過する還元剤は、複数のフィン部55によって進行方向を上方側に向けられて通過する(図中の実線の矢印)。また、この断面以外の位置での複数のフィン部55は下方側を向くように折り曲げられているものもあり、そのような位置では、還元剤は進行方向を下方側に向けられて通過する(図中の点線の矢印。)したがって、このミキサーユニット11を通過する還元剤混合排気ガスは乱流となって、下流側の排気管中に拡散されるようになる。
【0042】
ミキサーユニット11を通過する還元剤混合排気ガスにいかなる流れが生じるようになるかは、フィン部55の折り曲げ方向によって制御することができ、図4(a)〜(c)に例示されるように、フィン部55の折り曲げ方向を適宜変更すれば、所望の流れを生じさせることができる。また、本実施形態のようにパイプ通路52を備えた構成であれば、パイプ通路52を通過する段階で還元剤の分布を一定化できるために、ミキサープレート54を通過し、所望の流れが生じる還元剤が比較的均一に分布して拡散されるようになる。
【0043】
このように、本実施形態のミキサーユニット11では、還元剤噴射弁35から噴射された還元剤がパイプ通路52によって分布を一定化された後、ミキサープレート54によってスワール流や乱流を生じさせられるために、排気通路の軸方向全面に比較的均一に拡散させることができる。その結果、還元触媒の入口面全面に対して均一に流入させることができるため、還元触媒全体を利用してNOXの還元を効率的に行うことができる。
【0044】
また、図1に示すように、本実施形態の排気浄化装置10では、還元剤噴射弁35の噴射方向が還元剤拡散手段11に向けられるように配置されており、噴射される還元剤は還元剤拡散手段11に向かって進行するようになっている。したがって、還元剤は還元剤拡散手段11に向けて直接的に吹き付けられ、還元剤の蒸発による霧化がより促進させられる。このとき、噴射される還元剤がミキサーユニット11に到達するときの噴射範囲が、ミキサーユニット11の外側にはみ出さないように配置されれば、還元剤の微粒化、拡散効果を最大限に得ることができるとともに、還元剤がミキサーユニット11以外の箇所に付着して結晶化するおそれを低減することができる。
【0045】
3.応用例 これまで説明した排気浄化装置は、パイプ通路とミキサープレートとを含む構成のミキサーユニットを混合拡散手段として備えていたが、これ以外にも種々の変形が可能である。 例えば、ミキサーユニットのうちのパイプ通路等を省略してミキサープレート54のみを備えた構成とすることができる。このように構成した場合には、噴射された還元剤がミキサープレート54の開口部56を通過する際に液膜破壊されて微粒化が促進されるとともに、フィン部55によって流れ方向を制御され、スワール流や乱流を生じさせることができる。したがって、還元剤が排気ガス中に拡散させられ、還元触媒の入口面全面に均一に分布して流入し、還元触媒の全体を利用してNOXの還元を行うことができる。このように構成する場合においても、噴射方向を直接ミキサープレート54側に向けて還元剤噴射弁を配置することが好ましい。
【0046】
また、図2に示すようなミキサーユニット11の下流側に、さらに一つあるいは複数のミキサープレート54を配置したり、ミキサープレート54を複数枚配置したりして構成することもできる。このように全体として複数のミキサープレート54を備える場合において、フィン部の折り曲げの構成が同一のミキサープレートをそれぞれ回転位置を異ならせて配置したり、あるいは、フィン部の折り曲げ構成が異なる複数のミキサープレート54を使用したりすることが好ましい。このような構成であれば、それぞれのミキサープレートを通過する還元剤の噴霧が蛇行させられ、還元剤の微粒化がさらに促進されるとともに、排気ガス中へ効率的に拡散させることができる。
【0047】
また、還元剤の微粒化を促進し、排気ガス中に拡散させやすくするために、パイプ通路やミキサープレートを加熱するための加熱装置を備えることもできる。例えば、電熱線やグロープラグをパイプ通路やミキサープレートに接するように取り付けることができる。
【0048】
[第2の実施の形態] 本発明にかかる第2の実施の形態は、第1の実施の形態で説明したミキサープレート54を製造するためのプレス成型装置80であって、複数のフィン部55の折り曲げ方向が異なるミキサープレート54を製造する場合であっても、それぞれ金型を準備することなくプレス成型することができるミキサープレート用プレス成型装置(以下、単に「プレス成型装置」と称する。)80である。
【0049】
図6は、本実施形態のプレス成型装置80を示す斜視図を示し、図7は、プレス成型装置80を分解して表した分解斜視図を示している。 これらの図に示すように、本実施形態のプレス成型装置80は、上部治具81と下部治具91とを備えている。これらの上部治具81及び下部治具91は、それぞれ固定治具82、92と複数のプレス治具本体83、93と長さ調整用リング84、94とを主たる要素として構成されている。
【0050】
このうち、下部治具91のプレス治具本体93は、ミキサープレートの各フィン部に対応して個々独立して備えられ、それぞれのプレス治具本体93の上端面がプレス方向に対して傾斜したプレス面93aとされ、下端面にはスナップリング95が係止される係止溝(図示せず)が設けられた突起部93bを備えている。プレス治具本体93のプレス面93aの傾斜角度は、形成するミキサープレートのフィン部の折り曲げ角度に合わせて調整されている。
【0051】
また、下部治具91の固定治具92には、ガイドピン挿入孔92aと、固定用ボルト挿入孔92bと、スプリング挿入孔92cと、プレス治具本体93が挿入される矩形の溝部92dとが設けられている。このうち、ガイドピン挿入孔92aには、上部治具81との位置決め用のガイドピン96が圧入固定されており、スプリング挿入孔92cには、プレス時に上部治具81からの加重を受けて変形するスプリング97が配設されている。また、固定用ボルト挿入孔92bには固定用ボルト98が挿入され、プレス機本体に対して固定されるようになっている。
【0052】
また、プレス治具本体93が挿入される矩形の溝部92dはプレス治具本体93に対応して複数設けられており、この溝部92dの底面にはプレス治具本体93の突起部93bが挿入される孔部(図示せず)が設けられている。そして、溝部92d内にプレス治具本体93を挿入するとプレス治具本体93の突起部93bが溝部92d内の孔部から突き出るようになっており、突起部93bに形成された係止溝にスナップリング95が係止されてプレス治具本体93が固定されるようになっている。
【0053】
また、長さ調整用リング94は、ガイドピン摺動孔94bが設けられ、ガイドピン96によって位置決めされるとともにスプリング97によって支持されている。また、長さ調整用リング94の中央の開口部94aからは、プレス治具本体93が突出するようになっている。
【0054】
また、上部治具81のプレス治具本体83は、下部治具91のプレス治具本体93と同様に、ミキサープレートの各フィン部に対応して個々独立して備えられ、それぞれのプレス治具本体83の下端面がプレス方向に対して傾斜したプレス面83aとされ、上端面にはスナップリング85が係止される係止溝(図示せず)が設けられた突起部83bを備えている。ただし、上部治具81のプレス治具本体83のプレス面83aと、対応する下部治具91のプレス治具本体93のプレス面93aとは、プレス方向に対して同一方向に傾斜したプレス面83aとなっており、互いのプレス面でフィン部をプレスできるようになっている。
【0055】
また、上部治具81の固定治具82には、固定用ボルト挿入孔82aと、プレス治具本体が挿入される矩形の溝部(図示せず)とが設けられている。矩形の溝部については、下部治具91の固定治具92の溝部92dと同様に構成され、プレス治具本体83が挿入されるとプレス治具本体83の突起部83bが孔部82cを介して突き出る
ようになり、突起部83bに設けられた係止溝にスナップリング85が係止されて、プレス治具本体83が固定されている。
【0056】
また、長さ調整用リング84には、ガイドピン摺道孔84b及び固定用ボルト挿入孔84cが設けられている。ガイドピン摺道孔84bは、下部治具91に備えられたガイドピン96が摺動可能になっている。また、固定用ボルト挿入孔84cには、固定治具82の固定用ボルト挿入孔82aとともに固定用ボルト88が挿入され、プレス機本体に対して固定されるようになっている。また、長さ調整用リング84の中央の開口部84aには、各プレス治具本体83が挿通できる開口89aが設けられたプレート89が配設されており、プレス時には、プレス治具本体83が突出するようになっている。
【0057】
次に、上述したプレス成型装置を用いてミキサープレートのプレス成型を行う動作について説明する。 まず、ミキサープレートの基体としてのステンレス等からなるプレートを、レーザー加工や打ち抜き加工によって不要な部分を切除し、図8(a)に示すように、一部においてプレート58に繋がったフィン部55を形成するとともに、ガイドピン挿入孔58aを外周部に形成する。
【0058】
次いで、図8(b)に示すように、ミキサープレート54を、ガイドピン挿入孔58aとガイドピン96によって位置決めした上で、下部治具91上に載置する。このとき、それぞれのフィン部55におけるプレート58との接続部分は、下部治具91のプレス治具本体(図示せず)のプレス面(図示せず)のうちの最下端の位置(傾斜面の最下部)に対応するようになっている。
【0059】
次いで、図9(a)〜(b)に示すように、上部治具81を下降させて、ミキサープレート54のプレス成型を行う。上部治具81を上方から押圧すると、下部治具91のスプリング97が縮み、下部治具91のプレス治具本体(図示せず)が長さ調整用リング94の上面から突き出るとともに、上部治具81の長さ調整用リング84に配置されたプレートの各開口に入り込み、上部治具81のプレス治具本体(図示せず)と協働してミキサープレート54のフィン部55が折り曲げ加工される。
【0060】
このミキサープレート用プレス成型装置であれば、プレートを切り出し加工又はレーザー加工し形成するフィン部の配置方向を適宜変更するとともに、上部治具及び下部治具における一対のプレス治具本体のプレス面の傾斜方向を変えることにより、各フィン部の折り曲げ方向を自由に変えることができる。したがって、製造するミキサープレートの種類ごとに金型を用意する必要がなく、生産コストを低減することができる。 また、プレス治具本体のプレス面の傾斜角度を調節することによりミキサープレートのフィン部の折り曲げ角度が容易に調整できるため、フィン部の折り曲げ角度が異なるミキサープレートであっても柔軟に対応でき、様々な形状のミキサープレートを生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る排気浄化装置の構成を説明するための図である。
【図2】第1の実施の形態の排気浄化装置に備えられたミキサーユニットの構成を説明するための図である。
【図3】第1の実施の形態の排気浄化装置に備えられたミキサーユニットの構成を説明するための分解図である。
【図4】ミキサープレートのフィン部の折り曲げ方向の例を示す図である。
【図5】第1の実施の形態のミキサーユニットを通過する還元剤の流れを説明するための図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るプレス成型装置の構成を説明するための図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るプレス成型装置の構成を説明するための分解図である。
【図8】プレス成型装置を用いたプレス成型方法を説明するための図である(その1)。
【図9】プレス成型装置を用いたプレス成型方法を説明するための図である(その2)。
【図10】従来の排気浄化装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0062】
5:内燃機関、10:排気浄化装置、11:ミキサーユニット、13:還元触媒、17:下流側酸化触媒、19:上流側酸化触媒、51:前面プレート、52:パイプ通路、52a:ステンレスパイプ、53:ガイドフランジ、54:ミキサープレート、55:フィン部、56:通過路、58:プレート、80:プレス成型装置、81:上部治具、82・92:固定治具、83・93:プレス治具本体、84・94:長さ調整用リング、85・95:スナップリング、88・98:固定用ボルト、89:プレート、91:下部治具、96:ガイドピン、97:スプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の排気通路中に配置された還元触媒と、前記還元触媒の上流側で前記排気通路内に還元剤を噴射するための還元剤噴射部と、を備えた内燃機関の排気浄化装置において、 前記還元触媒の上流側、かつ、前記還元剤噴射部による噴射位置よりも下流側に、前記還元剤及び前記排気ガスを混合拡散させるための混合拡散手段として、 平板からなる基板としてのプレートに切り込みが加えられるとともに一部が前記プレートと繋がれた状態で形成された複数のフィン部がプレート面から折り曲げられて構成され、前記複数のフィン部が折り曲げられることにより形成された開口部が前記排気ガスの通過路とされたミキサープレートを備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
【請求項2】
前記複数のフィン部の折り曲げ方向が少なくとも二方向以上とされることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項3】
前記ミキサープレートの上流側の面に、複数の通路に区分されたパイプ通路部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項4】
前記ミキサープレートのそれぞれの開口部は、前記パイプ通路部を構成する複数の通路と連通することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項5】
前記ミキサープレート又は前記パイプ通路部のうちの少なくとも一つを加熱するための加熱装置を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項6】
排気ガス中のNOXを還元剤を用いて還元浄化する内燃機関の排気浄化装置に用いられ、排気通路中に供給される還元剤及び前記排気ガスを混合拡散させるためのミキサープレートであって、 平板からなる基板としてのプレートに切り込みが加えられるとともに一部が前記プレートと繋がれた状態で形成された複数のフィン部がプレート面から折り曲げられて構成され、前記複数のフィン部が折り曲げられることにより形成された開口部が前記排気ガスの通過路とされることを特徴とするミキサープレート。
【請求項7】
排気ガス中のNOXを還元剤を用いて還元浄化する内燃機関の排気浄化装置に用いられ、排気通路中に供給される還元剤及び前記排気ガスを混合拡散させるためのミキサーユニットであって、 平板からなる基板としてのプレートに切り込みが加えられるとともに一部が前記プレートと繋がれた状態で形成された複数のフィン部がプレート面から折り曲げられて構成され、前記複数のフィン部が折り曲げられることにより形成された開口部が前記排気ガスの通過路とされたミキサープレートと、 複数の通路に区分けされ、前記ミキサープレートの上流側の面に取り付けられたパイプ通路部と、 を備えることを特徴とするミキサーユニット。
【請求項8】
内燃機関の排気浄化装置に用いられ、平板からなる基板としてのプレートに切り込みが加えられるとともに一部が前記プレートと繋がれた状態で形成された複数のフィン部がプレート面から折り曲げられて構成され、前記複数のフィン部が折り曲げられることにより形成された開口部が前記排気ガスの通過路とされたミキサープレートを成型するためのミキサープレート用プレス成型装置であって、 互いの間にプレート部材を挟みこんでプレスを行う上部治具及び下部治具を備え、 前記上部治具及び前記下部治具は、それぞれ、プレス方向に対して傾斜したプレス面を有する複数のプレス治具本体と、前記複数のプレス治具本体が固定された固定治具と、を備え、 前記上部治具及び前記下部治具の複数のプレス治具本体は、それぞれ対をなすように配置され、前記対をなす前記上部治具及び前記下部治具のプレス治具本体のプレス面は、前記プレス方向に対して同一方向に傾斜したプレス面を有しており、 前記上部治具及び前記下部治具の複数のプレス治具本体は着脱可能に構成されることを特徴とするミキサープレート用プレス成型装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−252498(P2011−252498A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−161463(P2011−161463)
【出願日】平成23年7月24日(2011.7.24)
【分割の表示】特願2007−190441(P2007−190441)の分割
【原出願日】平成19年7月23日(2007.7.23)
【出願人】(000003333)ボッシュ株式会社 (510)
【Fターム(参考)】