説明

制御装置およびそれを用いたロボットシステム

【課題】本発明は、作業者がセキュリティレベルで許可された動作指令のみを有効にする、制御装置およびロボットシステムを提供する。
【解決手段】教示装置3を用いて被制御体を制御する制御装置であって、前記教示装置3と作業者が備えた携帯装置8間が人体通信を用いて行われるとともに、前記通信には、個人認証およびセキュリティレベルを備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セキュリティレベルと個人認証をもとに制御する制御装置とそれを用いたロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の産業用ロボットシステムについて、図を用いて説明する。図8は、従来の産業用ロボットシステムの構成を示す。
図8において、1はロボット、4は作業台で、ロボット1の動作領域を囲む安全防護柵5により囲われており、安全防護柵5の出入り口には安全扉6が装備されており、作業者は、この安全扉6から出入りする。
前記ロボット1の動作を制御するのが、ロボットコントローラ2であり、ロボット1と接続されている。ロボット1の手首部先端には、作業ツール7が取り付けられている。
またロボットコントローラ2には、ロボットの位置、動作、手順などを教示する教示装置3が接続されている。
ロボット1は、あらかじめ教示装置3において、作業者10により、教示モードで位置、動作、手順などの作業プログラムが作成される。その後、再生モードで再生動作起動することにより、ロボット1は、作業プログラムに記述された所定の作業を行う。
通常、再生モードでロボット1を動作させる場合、作業者10は安全防護柵6の外に退出し、ロボット1を再生動作させる。この時、作業者10は、緊急停止、モニタなどを、教示装置3から入力することが出来る。
しかし、教示装置3は、誰でも操作できるものであるため、作業者10が、誤った教示装置3の操作で、教示作業で設定した位置や、各種パラメータを変更してしまう可能性や、ロボット1の作業プログラムを変更、消去する可能性があった。
そのため、特許文献1のように、ロボット制御装置にセキュリティ機能を持たせ、作業者にロボット制御装置の入力部から認証情報を入力させる、または認証記憶億媒体を接続させ、セキュリティレベルが一致しないと、ロボット制御装置が動作しないような方法が提案されている。
ところで、近年、特許文献2に示すような「人体通信」の実用化が行われている。この人体通信のひとつの方式として「電界方式」がある。この電界方式は、人間の体面から数cmの厚みを持つ静電気帯に電気信号を流し、送信機、受信機間でデータ通信を行うものである。この静電気帯は、数cmの厚みを持つため、人間が衣服を装着していたり、靴を履いていたりしても、通信可能である。特許文献2では、受信機が人間に直接触れることなく、音声データを受信することができることを示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−236668号公報(第3―7、図2)
【特許文献2】特開2006−303736号公報(第6−7頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1が開示する手段は、まず作業者が認証作業を行った後、ロボットの教示作業を行い、教示作業終了後に、認証終了作業を行うことを前提としている。そのため、正常に認証作業が行われ、教示作業中に、作業者が教示装置の場所から離れたり、教示作業終了後の認証終了作業を忘れたりすると、つまりロボットが教示可能な状態のまま教示装置が放置されると、誰でも教示装置から動作指令を入力することができるといった問題があった。特に熟練度の低い作業者が誤った動作指令を入力し、ロボットを不安定にする可能があるという問題点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、作業者がセキュリティレベルで許可された動作指令のみを有効にする、制御装置およびロボットシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、教示装置を用いて被制御体を制御する制御装置であって、前記教示装置と作業者が備えた携帯装置間が人体通信を用いて行われるとともに、前記通信には、個人認証およびセキュリティレベルを備えたものである。
また、請求項2に記載の発明は、前記携帯装置が、前記作業者に付与された個人認証が格納されているものである。
また、請求項3に記載の発明は、前記教示装置は、前記携帯装置より人体通信を通じて個人認証を読み出すものである。
また、請求項4に記載の発明は、前記教示装置は、表示部と、入力部と、ロボット通信部と、制御部と、記憶部と、人体通信部と、を備えたものである。
また、請求項5に記載の発明は、前記セキュリティレベルは、個人認証をもとに定められるものである。
また、請求項6に記載の発明は、前記制御部は、人体通信部を介して個人認証と前記記憶部に記憶されているセキュリティレベルを照合して動作指令を決定するものである。
また、請求項7に記載の発明は、前記制御部は、人体通信部を介して個人認証と前記記憶部に記憶されているセキュリティレベルを照合して動作指令を決定され、前記動作指令が使用可能であれば、通信部を介してコントローラへ送信され、前記動作指令が使用可能でなければ、前記表示部に警告が表示されるものである。
また、請求項8に記載の発明は、前記携帯装置は、人体通信部と、制御部と、個人認証記憶媒体と、を備えたものである。
また、請求項9に記載の発明は、前記個人認証記憶媒体は、作業者の個人認証情報を格納しており、前記制御部から前記個人認証情報およびセキュリティレベルが読み出されるものである。
また、請求項10に記載の発明は、前記セキュリティレベルに応じて、動作指令の可否が判断されるものである。
また、請求項11に記載の発明は、前記セキュリティレベルは、前記教示装置の記憶部に格納されており、前記作業者に応じてセキュリティレベルが設定されているものである。
また、請求項12に記載の発明は、前記セキュリティレベルに応じた前記動作指令は、ジョグや、プログラム更新や、再起動や、モニタや、非常停止を備えたものである。
また、請求項13に記載の発明は、前記携帯装置を持たない前記作業者が前記教示装置を操作する場合、前記セキュリティレベルは、一番低いレベルでの操作しかできないものである。
また、請求項14に記載の発明は、前記個人認証がRFIDタグに格納されているものである。
また、請求項15に記載の発明は、前記教示装置にRFIDリーダを備えたものである。
また、請求項16に記載の発明は、教示装置を用いて被制御体を制御する制御方法であって、前記教示装置と作業者が備えた携帯装置間が人体通信を用いて行われるとともに、前記通信には、セキュリティレベルを備え、前記セキュリティレベルに応じた動作指令を送信するものである。
また、請求項17に記載の発明は、前記動作指令が前記教示装置の制御部に入力されると、前記携帯装置からの個人認証と前記セキュリティレベルの情報を読み出し、前記教示装置の記憶部に格納されているセキュリティ情報と比較し、動作指令を決定するものである。
また、請求項18に記載の発明は、前記制御部が、前記動作指令の可否を前記セキュリティレベルに応じて判断するものである。
また、請求項19に記載の発明は、前記動作指令が前記教示装置の制御部に入力され、前記携帯装置からの個人認証と前記セキュリティレベルの情報を読み出された際に、正常に前記個人認証および前記セキュリティレベルが呼び出されなかった場合、一番低いセキュリティレベルで動作するように制御するものである。
また、請求項20に記載の発明は、ロボットと、前記ロボットの動作を制御するロボットコントローラと、前記ロボットと前記ロボットコントローラとの接続手段と、作業者の操作に応じた動作指令を前記ロボットコントローラに伝える教示装置を備えるロボットシステムにおいて、作業者は個人認証とセキュリティレベルを格納した携帯装置を携帯し、前記教示装置との通信を人体通信するものである。
また、請求項21に記載の発明は、前記教示装置が、前記携帯装置から情報を読み出す通信手段と、情報を記憶する記憶部と、動作指令を決定する制御部と、を備えたものである。
また、請求項22に記載の発明は、前記教示装置が、前記セキュリティレベルに従い、ロボットコントローラへ動作指令を与えることで、ロボットに所定の動作を実行させるものである。
また、請求項23に記載の発明は、前記セキュリティレベルと、前記教示装置から入力された動作指令を比較し、比較結果が許可されている前記動作指令であれば、前記ロボットコントローラへ動作指令を送信し、比較結果が許可されていない動作指令であれば、前記ロボットコントローラへ動作指令を送信しないものである。
また、請求項24に記載の発明は、前記作業者の個人認証に応じて、セキュリティレベルが決定され、前記セキュリティレベルに応じた動作指令が決定されるものである。
また、請求項2に記載の発明は、前記携帯装置が、前記作業者に付与された個人認証が格納されているものである。
また、請求項25に記載の発明は、前記作業者の個人認証に応じて、セキュリティレベルが決定され、前記セキュリティレベルが複数段に分けられて、前記セキュリティレベルに応じた動作指令が分けられたものである。
また、請求項26に記載の発明は、前記作業者が、セキュリティレベルが一番低い場合には、前記ロボットが再生動作中の動作モニタおよび非常停止といった動作に関わる前記動作指令のみが許可されるものである。
また、請求項27に記載の発明は、前記作業者が、作業プログラムを作成するセキュリティレベルを有する場合、前記ロボットが再生動作中の動作モニタおよび非常停止といった動作に関わる前記動作指令に加えて、動作条件を設定する前記動作指令が許可されるものである。
また、請求項28に記載の発明は、前記作業者が、前記ロボットに直接接触することができるセキュリティレベルを有する場合、動作条件を設定する前記動作指令に加えて、安全防護柵内で前記ロボットを動作させる前記動作指令が許可されるものである。
また、請求項29に記載の発明は、前記作業者が、前記携帯装置を装着していない場合は、セキュリティレベルが一番低いと判断され、前記ロボットが再生動作中の動作モニタおよび非常停止といった動作に関わる前記動作指令のみが許可されるものである。
また、請求項30に記載の発明は、前記個人認証について、RFIDタグを用いて行うものである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1から30に記載の発明によると、教示装置が、通信手段を介して携帯装置のID情報とセキュリティレベルを読み出し、教示装置内のセキュリティ情報を基にチェックすることで、教示作業の熟練度が低い作業者による誤った動作指令がロボットコントローラに送信されることを防ぎ、ロボットの誤動作を防止することができる。
また教示装置が、常に携帯装置のID情報を読み出しているので、低いセキュリティレベルを持つ作業者、あるいは携帯装置を持たない作業者に対して、非常停止、モニタなど、再生モードで動作中のロボットに対する限定された動作指令しか入力できなくすることができ、ロボットの誤動作を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1実施例を示す教示装置と携帯装置の関係
【図2】本発明の第1実施例における教示装置のブロック図
【図3】本発明の第1実施例における携帯装置のブロック図
【図4】本発明の第1実施例におけるセキュリティ情報の例
【図5】本発明の第1実施例における制御部のフローチャート
【図6】本発明の第2実施例を示す教示装置と携帯装置の関係
【図7】本発明の第2実施例における教示装置のブロック図
【図8】従来の産業用ロボットシステムの構成図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
【実施例1】
【0009】
図1は、本発明の第1の実施例となる、教示装置と携帯装置の関係を示す図である。
本発明となるのは、教示装置3と携帯装置8である。携帯装置8は、作業者10に付与さID情報を格納している。教示装置3は、通信手段として人体通信を使用して、携帯装置8内のID情報を、教示装置3の人体通信部36を介して、教示装置3内部に読み出す。
図2は、本発明の第1実施例における教示装置3のブロック図である。図2において、教示装置3は、表示部31と、入力部32と、ロボット通信部33と、制御部34と、記憶部35と、人体通信部36で構成される。本発明となるのは、制御部34と、記憶部35と、人体通信部36である。
制御部34は、人体通信部36を介して、図1に記載の携帯装置8からID情報とセキュリティレベルを読み出し、記憶部35に記憶されているセキュリティ情報から、利用可能な動作指令を決定する。
入力部32から入力された動作指令が、制御部34で決定した使用可能な動作指令であれば、ロボット通信部33を介して、動作指令がロボットコントローラ2へ送信される。入力部32から入力された動作指令が、制御部34で決定した利用可能な動作指令でなければ、表示部31に警告が表示され、教示装置3で動作指令が破棄され、ロボットコントローラ2へは送信しない。
図3は、本発明の携帯装置8のブロック図である。図3において、携帯装置8は、人体通信部81、制御部82,ID記憶媒体83から構成される。ID記憶媒体83は、ID情報を格納しており、制御部82からID情報とセキュリティレベルが読み出される。読み出されたID情報とセキュリティレベルは、人体通信部81を介して、教示装置3へ送信される。
図4は、本発明のセキュリティ情報の例である。このセキュリティ情報は、あらかじめ教示装置3の記憶部35に格納されている。図4に示すセキュリティ情報の例では、セキュリティレベルを「セキュリティレベル1」、「セキュリティレベル2」、「セキュリティレベル3」に分類している。また動作指令は、「ジョグ」、「プログラム更新」、「再生起動」、「モニタ」、「非常停止」に分類している。
例えば、現場の監視員のような「セキュリティレベル1」を持つ作業者は、再生動作中のロボット1の「モニタ」、「非常停止」の動作指令しか許可されない。
また携帯装置8を持たない作業者も、「セキュリティレベル1」が設定され、再生動作中のロボット1の「モニタ」、「非常停止」の動作指令しか許可されない。
例えば、オフラインで作業プログラムを作成する開発者のような「セキュリティレベル2」を持つ作業者は、「セキュリティレベル1」に許された動作指令に加え、「プログラム更新」、「再生起動」が許可される。しかし、図8に記載の安全防護柵内での「ジョグ」操作は許可されない。
例えば、図8に記載の安全防護柵5の内部で、作業ツール7の位置合わせなどを行うような「セキュリティレベル3」を持つ作業者は、「セキュリティレベル2」に許された動作指令に加え、「ジョグ」操作が許可される。
図5は、本発明における、図2に記載の制御部34のフローチャートであり、入力された動作指令のセキュリティレベルを判定し、適切な動作指令をロボットコントローラ2に伝えるものである。
まず、作業者は、図2に記載の入力部32より動作指令を入力する。(S100)
動作指令が入力されると、制御部34が、携帯装置8からID情報とセキュリティレベルを読み出し(S101)、記憶部35に格納されているセキュリティ情報と比較し、使用可能な動作指令を決定する(S102)。
制御部34は、入力された動作指令をチェックし(S103)、使用可能な動作指令であればロボットコントローラ2へ送信する(S104)。もし、入力された動作指令が、使用可能な動作指令でなければ、表示装置31に警告を表示し(105)、入力された動作指令を破棄し(S106)、ロボットコントローラ2へ送信しない。
ID情報、セキュリティレベル読み出し(S101)において、正常にID情報、セキュリティレベルが読み出せなかった場合は、非常停止、モニタが行える「セキュリティレベル1」に設定する(S102)。これは、携帯装置を持たない作業者でも、ロボット1をモニタし、異常が発生した場合、すぐに非常停止することができるようにするためである。
図6は、本発明の第2の実施例として、教示装置3と作業者10との通信手段として、RFIDを使用した、教示装置と携帯装置の関係を示す図である。
図6に記載のRFIDタグ9の内部にID情報が格納されており、教示装置3のRFIDリーダ37により読み出される。
図7は、本発明の第2の実施例における教示装置3のブロック図である。第1の実施例に記載の人体通信部36を、RFIDリーダ37に置き換えたものである。
第2の実施例においても、ID情報、セキュリティレベルの読み出し、使用可能な動作指令の決定、および入力された動作指令の比較、ロボットコントローラへの送信、あるいは警告の表示、動作指令の破棄の一連の処理は、図5に記載のフローチャートと同じである。
以上述べたように、第1の実施例、第2の実施例においても、教示装置3は、作業者が動作指令を入力した場合、携帯装置8またはRFIDタグ9に格納されたID情報とセキュリティレベルを読み出し、読み出したID情報とセキュリティレベルから、教示装置3で使用可能な動作指令を決定し、比較することで、セキュリティ情報に従った動作指令をロボットコントローラ2に送信することで、ロボット1の誤動作を防止することができる。
また、教示装置3が、常時、携帯装置8またはRFID9のID情報、セキュリティ情報を読み出し、ID情報、セキュリティレベルに基づく使用可能な動作指令を更新するため、異なった携帯装置8またはRFIDタグ9を持った作業者が、動作指令を入力しても、更新された使用可能な動作指令しかロボットコントローラ2に送信することが出来ず、ロボット1の誤動作を防止することができる。
【符号の説明】
【0010】
1 ロボット
2 ロボットコントローラ
3 教示装置
4 作業台
5 安全防護柵
6 安全扉
7 作業ツール
8 携帯装置
9 RFIDタグ
31 表示部
32 入力部
33 ロボット通信部
34 制御部
35 記憶部
36 人体通信部
37 RFIDリーダ
81 人体通信部
82 制御部
83 ID記憶媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
教示装置を用いて被制御体を制御する制御装置であって、
前記教示装置と作業者が備えた携帯装置間が人体通信を用いて行われるとともに、前記通信には、個人認証およびセキュリティレベルを備えたことを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記携帯装置には、前記作業者に付与された個人認証が格納されていることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項3】
前記教示装置は、前記携帯装置より人体通信を通じて個人認証を読み出すことを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項4】
前記教示装置は、表示部と、入力部と、ロボット通信部と、制御部と、記憶部と、人体通信部と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項5】
前記セキュリティレベルは、個人認証をもとに定められることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、人体通信部を介して個人認証と前記記憶部に記憶されているセキュリティレベルを照合して動作指令を決定することを特徴とする請求項4記載の制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、人体通信部を介して個人認証と前記記憶部に記憶されているセキュリティレベルを照合して動作指令を決定され、前記動作指令が使用可能であれば、通信部を介してコントローラへ送信され、前記動作指令が使用可能でなければ、前記表示部に警告が表示されることを特徴とする請求項4記載の制御装置。
【請求項8】
前記携帯装置は、人体通信部と、制御部と、個人認証記憶媒体と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項9】
前記個人認証記憶媒体は、作業者の個人認証情報を格納しており、前記制御部から前記個人認証情報およびセキュリティレベルが読み出されることを特徴とする請求項8記載の制御装置。
【請求項10】
前記セキュリティレベルに応じて、動作指令の可否が判断されることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項11】
前記セキュリティレベルは、前記教示装置の記憶部に格納されており、前記作業者に応じてセキュリティレベルが設定されていることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項12】
前記セキュリティレベルに応じた前記動作指令は、ジョグや、プログラム更新や、再起動や、モニタや、非常停止を備えたことを特徴とする請求項10記載の制御装置。
【請求項13】
前記携帯装置を持たない前記作業者が前記教示装置を操作する場合、前記セキュリティレベルは、一番低いレベルでの操作しかできないことを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項14】
前記個人認証がRFIDタグに格納されていることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項15】
前記教示装置にRFIDリーダを備えたことを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項16】
教示装置を用いて被制御体を制御する制御方法であって、
前記教示装置と作業者が備えた携帯装置間が人体通信を用いて行われるとともに、前記通信には、セキュリティレベルを備え、前記セキュリティレベルに応じた動作指令を送信することを特徴とする制御方法。
【請求項17】
前記動作指令が前記教示装置の制御部に入力されると、前記携帯装置からの個人認証と前記セキュリティレベルの情報を読み出し、前記教示装置の記憶部に格納されているセキュリティ情報と比較し、動作指令を決定することを特徴とする制御方法。
【請求項18】
前記制御部は、前記動作指令の可否を前記セキュリティレベルに応じて判断することを特徴とする請求項17記載の制御方法。
【請求項19】
前記動作指令が前記教示装置の制御部に入力され、前記携帯装置からの個人認証と前記セキュリティレベルの情報を読み出された際に、正常に前記個人認証および前記セキュリティレベルが呼び出されなかった場合、一番低いセキュリティレベルで動作するように制御することを特徴とする請求項17記載の制御方法。
【請求項20】
ロボットと、前記ロボットの動作を制御するロボットコントローラと、前記ロボットと前記ロボットコントローラとの接続手段と、作業者の操作に応じた動作指令を前記ロボットコントローラに伝える教示装置を備えるロボットシステムにおいて、
作業者は個人認証とセキュリティレベルを格納した携帯装置を携帯し、前記教示装置との通信を人体通信することを特徴とするロボットシステム。
【請求項21】
前記教示装置は、前記携帯装置から情報を読み出す通信手段と、情報を記憶する記憶部と、動作指令を決定する制御部と、を備えたことを特徴とする請求項20記載のロボットシステム。
【請求項22】
前記教示装置が、前記セキュリティレベルに従い、ロボットコントローラへ動作指令を与えることで、ロボットに所定の動作を実行させることを特徴とする請求項20記載のロボットシステム。
【請求項23】
前記セキュリティレベルと、前記教示装置から入力された動作指令を比較し、比較結果が許可されている前記動作指令であれば、前記ロボットコントローラへ動作指令を送信し、比較結果が許可されていない動作指令であれば、前記ロボットコントローラへ動作指令を送信しないことを特徴とした請求項20記載のロボットシステム。
【請求項24】
前記作業者の個人認証に応じて、セキュリティレベルが決定され、前記セキュリティレベルに応じた動作指令が決定されることを特徴とする請求項20記載のロボットシステム。
【請求項25】
前記作業者の個人認証に応じて、セキュリティレベルが決定され、前記セキュリティレベルが複数段に分けられて、前記セキュリティレベルに応じた動作指令が分けられたことを特徴とする請求項20記載のロボットシステム。
【請求項26】
前記作業者が、セキュリティレベルが一番低い場合には、前記ロボットが再生動作中の動作モニタおよび非常停止といった動作に関わる前記動作指令のみが許可されることを特徴とする請求項20記載のロボットシステム。
【請求項27】
前記作業者が、作業プログラムを作成するセキュリティレベルを有する場合、前記ロボットが再生動作中の動作モニタおよび非常停止といった動作に関わる前記動作指令に加えて、動作条件を設定する前記動作指令が許可されることを特徴とする請求項20記載のロボットシステム。
【請求項28】
前記作業者が、前記ロボットに直接接触することができるセキュリティレベルを有する場合、動作条件を設定する前記動作指令に加えて、安全防護柵内で前記ロボットを動作させる前記動作指令が許可されることを特徴とする請求項20記載のロボットシステム。
【請求項29】
前記作業者が、前記携帯装置を装着していない場合は、セキュリティレベルが一番低いと判断され、前記ロボットが再生動作中の動作モニタおよび非常停止といった動作に関わる前記動作指令のみが許可されることを特徴とする請求項20記載のロボットシステム。
【請求項30】
前記個人認証について、RFIDタグを用いて行うことを特徴とする請求項20記載のロボットシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−198465(P2010−198465A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−44285(P2009−44285)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(000006622)株式会社安川電機 (2,482)
【Fターム(参考)】