説明

幕板を備えた天板付家具

【課題】大型化を招くことなく、幕板構造を工夫して、接客等に適したカウンターを提供する。
【解決手段】第1の使用縁1a側及び第2の使用縁1b側に同時に着座して対面使用可能な天板1と、前記両使用縁1a、1bの間で下肢空間Sを奥行き方向に仕切る幕板4とを備え、前記幕板4を、上幕板部材41と下幕板部材42に分割して、相対的に上幕板部材41を第1の使用縁1aよりに配置し、下幕板部材42を第2の使用縁1bよりに配置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、役所等の公共機関において特に好適に利用可能な、幕板を備えた天板付家具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の天板付家具として、接客等を行うために天板の下肢空間を幕板で仕切り、対向する一対の使用縁にそれぞれ接客要員と来訪者が向き合って着座できるようにしたものが広く知られている。
【0003】
この種の天板付家具は、何れの使用縁に着座しても使い勝手が対等となるように、天板奥行き方向の中央部の下面に幕板を配置した対称的な構造をなしているのが一般的であり、幕板は左右の支持体に剛接されて当該支持体とともに脚構造体を構成し、天板下から床まで一枚もので構成されているのが通例である。
【0004】
これに対して、幕板を工夫し、他の机と組み合わせて使用する際にテーブルを多目的に利用できるようにしたものとして、例えば特許文献1に示すように、左右の支持体間の前後両端部及び中央部の何れか一箇所に幕板を位置変更可能に取り付けるようにしたもの等も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−139577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、役所などの公共機関で設置される受付用のカウンター等には様々な来訪者が訪れる。特に、近年の高齢化社会の到来に伴って、公共の場では福祉機能の充実が求められており、体の機能の衰えた者や車椅子を使う者などにも充分な配慮が必要である。そうしたことを考えると、受付用のカウンター等にアクセスする際には足の不自由な来訪者や車椅子利用者の便を考慮して天板の下に十分な下肢空間を確保しておくことは重要であり、上記特許文献1の構造を利用して幕板を接客要員側の使用縁に近づけて取り付けることも一つの対応として考えられる。
【0007】
しかしながら、このようにすると、来訪者側の下肢空間のうち幕板に近い上方空間はデッドスペースになり、接客要員側の下肢空間は一方的に狭められるだけで、カウンターに必要な配線類の格納や接客側で必要とされる書類その他の物品を収納するカウンター本来の機能が損なわれるおそれがある。
【0008】
これに対して、来訪者側の下肢空間を十分に広くとり、なお且つカウンター本来の機能や接客要員側の下肢空間も充分に確保できるように、天板に奥行き寸法の大きい大型のものを採用することも考えられるが、このようにすると接客要員と来訪者の間に必要以上の距離が開いて接客業務に支障を来たすほか、カウンターが必要以上に大型となってコスト増、スペースファクタの低下を招くこととなる。
【0009】
本発明は、このような課題に着目し、カウンターの大型化を招くことなく、幕板構造を工夫してこれらの課題を同時に解決し得る新たな機能の天板付家具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0011】
すなわち、本発明に係る幕板を備えた天板付家具は、第1の使用縁側及び第2の使用縁側に同時に着座して対面使用可能な天板と、前記両使用縁の間で下肢空間を奥行き方向に仕切る幕板とを備えてなるものにおいて、前記幕板を、上幕板部材と下幕板部材に分割して、相対的に上幕板部材を第1の使用縁よりに配置し、下幕板部材を第2の使用縁よりに配置したことを特徴とする。
【0012】
このように構成すると、第1の使用縁側においては上から下に向かって下肢空間が広がり、第2の使用縁側においては下から上に向かって下肢空間が広がることになる。このため、床近くの下肢空間に奥行きが要求される着座サイドを第1の使用縁側に設定し、天板近くの下肢空間に奥行きが要求される着座サイドを第2の使用縁側に設定すれば、天板の大型化を招くことなく、両着座サイドの使い勝手を有効に向上させることが可能となる。
【0013】
両着座サイドにおける下肢空間の拡張機能をより明確にするためには、天板に近い下肢空間は上幕板部材によって第1の使用縁側よりも第2の使用縁側が広くなるように仕切られ、また、床に近い下肢空間は下幕板部材によって第2の使用縁側よりも第1の使用縁側が広くなるように仕切られていることが望ましい。
【0014】
このように幕板を上下分割して奥行き方向に位置をずらしたことを利用し、更に目的・用途に応じた微調整を可能とするためには、上幕板部材又は下幕板部材の何れか一方を左右の支持体の間に剛接し、他方を左右の支持体の間に高さ調節可能に取り付けていることが好適である。
【0015】
幕板を上下に分割しても幕板の機能低下を防止するためには、上幕板部材の下端部と下幕板部材の上端部とが、高さ位置が一致またはオーバーラップしていることが好ましい。
【0016】
幕板を上下に分割して奥行き方向に位置をずらしたことを利用し、空気の循環等に資するためには、上幕板部材と下幕板部材を水平方向に離間させて、両幕板部材間に、第1の使用縁側の下肢空間と第2の使用縁側の下肢空間とを連通させる隙間を形成していることが好ましい。
【0017】
第2の使用縁側における機能をより充実させるためには、第2の使用縁側に拡張された天板近くの下肢空間を利用して、配線その他の部材を収容するための収容部材を配置していることが望ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、以上説明した構成であるから、例えば接客カウンター等として使用した際に、来訪者側の下肢空間のうち幕板に近い上方空間の一部は接客要員側の収納空間等としての利用が可能になり、接客要員側の下肢空間のうち床に近い下方空間の一部は来訪者側の足の蹴り込み空間等としての利用が可能になるため、天板を大型化することなく、幕板の構造を工夫するだけで、双方の着座サイドの空間調整を通じてその使い勝手を同時に高めた、新規有用な天板付家具として利用に供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係るカウンターの斜視図。
【図2】同カウンターの側面図。
【図3】同カウンターの分解斜視図。
【図4】同カウンターの組立構造を示す要部拡大斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0021】
この実施形態の天板付家具であるカウンターTは、図1に示すように、接客等を行うために天板1の下肢空間Sを幕板4によって奥行き方向に仕切り、図中矢印A、Bで示す方向から来訪者と接客要員が対面して着座可能としたものである。
【0022】
具体的に説明すると、天板1は、図3に示すように左右の支持体3、3にブラケット10を介して取り付けられ、左右の支持体3,3の間には、幕板4を構成する上幕板部材41と下幕板部材42が架設されている。
【0023】
支持体3は、図1〜図3に示すように、支柱31と、この支柱31の上半部に取り付けられる上幕板取付ブラケット32と、支柱31の下半部に取り付けられる一対の下幕板取付ブラケット33とを具備している。
【0024】
上幕板取付ブラケット32は、図4等に示すように、左右の支持体3の対面方向を厚み方向とする面板32aの一端側に形成した折り曲げ片32bを前記支柱31の奥行き方向の一方に存する立面31aに取り付けられるもので、他端側に形成した折り曲げ片32cを上幕板取付部として設定されている。前記面板32aには一部に切欠窓32dが形成してある。
【0025】
下幕板取付ブラケット33は、奥行き方向を厚み方向とする面板33aの一端側に形成した折り曲げ片33bを左右の支柱31の対面方向に存する立面31bに取り付けられるもので、前記面板33aを下幕板取付部として設定されている。この下幕板取付ブラケット33には、上下に延びる長孔状の取付孔33cが奥行き方向に貫通させてある。
【0026】
上幕板部材41は、前記上幕板取付ブラケット32の幕板取付部32cよりも若干長い上下寸法h1と、左右の幕板取付部32c、32c間の離間距離に略対応する幅寸法w1とを有するもので、この実施形態では木製の板材が使用してある。そして、左右の縁部近傍の立面41aを対応する上幕板取付ブラケット32の上幕板取付部32cにボルトv1を用いて剛接してある。
【0027】
下幕板部材42は、前記下幕板取付ブラケット33の幕板取付部33aの離間距離よりも若干長い上下寸法h2と、前記上幕板部材41の幅寸法w1に略対応する幅寸法w2とを有するもので、この実施形態ではスチール素材を使用して、面板42aの上下左右にそれぞれ上枠42b、下枠42c及び側枠42dを形成し、中央に横桟42eを設けている。そして、前記下幕板取付ブラケット33aの取付孔33cに貫通させたボルトv2を下幕板部材42の側枠42dにねじ込み、ボルトv2の頭部と側枠42dとの間に幕板取付部33aを挟み込んだ状態で、下幕板部材42を左右の支柱31,31の間に架設している。面板42aには多数のスリット孔が打ち抜いて形成してある。
【0028】
すなわち、幕板部材41,42は何れも、図1及び図2に示す一方の使用縁1a側から幕板取付部32c、33aに突き当てられ、他方の使用縁1b側からボルト締めされるものである。
【0029】
しかして、この状態においては、図2に示すように、下幕板取付部33aと上幕板取付部32cとは奥行き方向に位置がずれた状態となって、相対的に上幕板部材41は天板1の第1の使用縁1aよりに、下幕板部材42は天板1の第2の使用縁1bよりに配置されることになる。すなわち、第1の使用縁1a側においては上から下に向かって広がる下肢空間S1(S11,S12)が形成され、第2の使用縁1b側においては下から上に向かって広がる下肢空間S2(S21,S22)が形成されることになる。
【0030】
その際、第1の使用縁1a側の下肢空間S11、S12と第2の使用縁1b側の下肢空間S21,S22とで何れが広く、何れが狭くなるかは、支柱31に対する天板1の取付位置や、幕板取付部32c、33a間の偏位量等によって種々に設定可能であるが、本実施形態では、上幕板部材41によって仕切られる天板1に近い第1の使用縁1a側の下肢空間S11よりも第2の使用縁1b側の下肢空間S21の方が広く、また、下幕板部材42によって仕切られる床Fに近い第1の使用縁1a側の下肢空間S12の方が第2の使用縁側1bの下肢空間S22よりも広くなるように設定している。さらに、天板1の奥行き方向の中央位置Cを基準にした場合、前記中央位置Cに対して上幕板部材41は第1の使用縁1aよりに配置され、下幕板部材42は第2の使用縁1bよりに配置されており、天板1の奥行き方向中央位置Cに幕板部材が取り付けられる従来構造に比して、第1の使用縁1a側においては床Fに近い下肢空間S12が拡張され、第2の使用縁1b側においては天板1に近い下肢空間S21が拡張されたものとなっている。上幕板部材41と下幕板部材42との間には、両幕板部材41、42の位置ずれに伴って水平方向の隙間dが形成されている。
【0031】
また、上記取付構造によって下幕板部材42は、ボルトv2が貫通孔33cの間で遊動し得る範囲において取り付け高さが変更可能となる。本実施形態では、どの調節位置においても上幕板部材41の下端部41bの近傍と下幕板部材42の上端部42fの近傍との高さ位置が少なくとも一致するかまたはオーバーラップした関係にあるように設定している。
【0032】
さらに、本実施形態は、天板1に近い第2の使用縁1b側の下肢空間S21のうち両幕板部材41、42の位置ずれによって拡張されている拡張領域部分Δ1を利用して、配線その他の部材を収容するための収容部材5を配置している。この収容部材5は、図3等に示すように、底壁51の前縁にこぼれ止めの起立壁52を、また底壁51の後縁に立壁53を介して頂壁54を各々一連に折り曲げて形成したスチール製のもので、図2に示すように頂壁54を天板1の下面1cにねじ止めし、順次、数珠繋ぎに下段側の収容部材5の頂壁54を上段側の収容部材5の底壁51に連結し得るようにしており、内部空間を第2の使用縁1b側に開放させている。
【0033】
逆に、床Fに近い第1の使用縁1a側の下肢空間S12のうち両幕板部材41,42の位置ずれによって拡張されている拡張領域部分Δ2は、第1の使用縁1a側に開放されて足の蹴り込み空間として設定されている。
【0034】
なお、この実施形態の天板1は、第1の使用縁1aに樹脂製のエッジ部材11が取り付けられており、使用縁近傍の上面1dには溝12が、また下面1cには突条13が、それぞれ天板幅方向に延びていて、車椅子利用者が天板1にアクセスする際に指を掛けて引き寄せる等の利用に供することができるようにしている。
【0035】
このようにしてなる図1に示すカウンターTは、必要に応じて幅方向に複数台連接して据え付けられ、その際に前記上幕板取付ブラケット32の切欠窓32dは横配線の挿通口等として利用される。また、左右の支持体3,3には、必要に応じて図1に示すような全幅の端部パネル61や半幅の端部パネル62が前述した天板取付用のブラケット10等を介して取り付けられる。これらは接客スペースを幅方向に区画するものであり、これらのパネル61、62を嵩高くすればサイドパネル兼用としても利用できるものである。
【0036】
以上のように、本実施形態のカウンターTは、第1の使用縁1a側及び第2の使用縁1b側に同時に着座して対面使用可能な天板1と、前記両使用縁1a、1bの間で下肢空間Sを奥行き方向に仕切る幕板4とを備え、前記幕板4を、上幕板部材41と下幕板部材42に分割して、相対的に上幕板部材41を第1の使用縁1aよりに配置し、下幕板部材42を第2の使用縁1bよりに配置したものである。
【0037】
このように構成することで、第1の使用縁1a側においては上から下に向かって下肢空間Sが広がり、第2の使用縁1b側においては下から上に向かって下肢空間Sが広がることになる。このため、床F近くの下肢空間に奥行きが要求される着座サイドを当該下肢空間S12の広い第1の使用縁1a側に設定し、天板1近くの下肢空間に奥行きが要求される着座サイドを当該下肢空間S21の広い第2の使用縁1b側に設定すれば、天板1の大型化を招くことなく、両着座サイドの使い勝手を有効に向上させることが可能となる。
【0038】
特に、天板1に近い下肢空間S11、S21に関しては、上幕板部材41によって第1の使用縁1a側の下肢空間S11よりも第2の使用縁1b側の下肢空間S21が広くなるように仕切り、また、床Fに近い下肢空間S12、S22に関しては、下幕板部材42によって第2の使用縁1b側の下肢空間S22よりも第1の使用縁1a側の下肢空間S12が広くなるように仕切っているので、天板1の奥行き方向中央部Cに幕板部材が取り付けられる従来構造に比して、第1の使用縁1a側において床F近くに拡張された拡張領域部分Δ2を足の蹴り込み空間としてして利用しながら車椅子利用者等にとってアクセスし易い広い下肢空間S11、S12を充分に確保することができると同時に、おいては天板1近くに拡張された拡張領域部分Δ1はデッドスペースとすることなく第2の使用縁1b側に開放して配線や各種機器類、或いは各種書類の収納等のために利用することができる。このため、公共機関における接客用のカウンター等として特に有効に活用することが可能となる。
【0039】
また、この実施形態は、上幕板部材41を左右の支持体3,3の間に剛接し、下幕板部材42を左右の支持体3,3の間に高さ調節可能に取り付けている。すなわち、幕板4を上下分割して奥行き方向に位置をずらしたことを利用し、さらに上幕板部材41と左右の支持体3とで天板1を的確に支持する構造体を構成することによって、下幕板部材42への強度依存を無くして、当該下幕板部材42に可動性を付与しているので、目的・用途に応じた高さ位置にボルトv2を用いて簡単に設定することが可能になる。
【0040】
さらに、上幕板部材41の下端部41bと下幕板部材42の上端部42fとは、高さ位置を一致またはオーバーラップさせているので、少なくとも水平もしくはそれに近い角度から見れば上幕板部材41の下端部41bと下幕板部材42の上端部42fの間で幕板4の見掛け上の連続性が確保されるので、幕板4の本来の遮蔽機能を有効に担保することができる。
【0041】
また、幕板4を上下に分割して奥行き方向に位置をずらした構成を利用して、上幕板部材41と下幕板部材42を水平方向に離間させて、両幕板部材41、42間に、第1の使用縁1a側の下肢空間S1と第2の使用縁1b側の下肢空間S2とを連通させる隙間dを形成し、両下肢空間S1,S2の間で通気性をもたせているので、例えば多数のカウンターを横連結しても、第1の使用縁1a側と第2の使用縁1b側とで前記隙間dを介して適切な空気の流通、循環が確保され、空調の便にも資するものとなる。また、この場合にも、第1の使用縁1a側から見た場合、少なくともほぼ水平ないし斜め上方からの目線に対しては上幕板部材41と下幕板部材42の見掛け上の連続性は担保されるため、幕板4の遮蔽機能は確実に担保され、相手方の下肢空間が露呈して接客カウンターとしての機能を損なうこともない。
【0042】
さらに、第2の使用縁1b側に拡張された天板1近くの下肢空間S21側に生じる拡張領域部分Δ1をデッドスペースとすることなく、当該拡張領域部分Δ1を利用して収容部材5を配置しているので、その収容空間を利用して、カウンターTに必要な配線類の格納や接客側で必要とされる書類その他の物品を収納する場所としての有効利用が可能となる。
【0043】
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0044】
例えば、剛性をより高めるために、上幕板部材の上端部で天板の下面を支持するように構成してもよい。また、下幕板部材を左右の支持体間に剛接すれば、上幕板部材を上下に可動とすることもできる。さらに、収容部材は拡張領域部分のみに配置する態様に限らず、第2の使用縁近傍から拡張領域部分に亘って収容部材である引き出し等を取り付けることも可能である。
【0045】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0046】
1…天板
1a…第1の使用縁
1b…第2の使用縁
3…支持体
4…幕板
5…収容部材
41…上幕板部材
41b…下端部
42…下幕板部材
42e…上端部
d…隙間
S…下肢空間
S11…天板に近い第1の使用縁側の下肢空間
S12…床に近い第1の使用縁側の下肢空間
S21…天板に近い第2の使用縁側の下肢空間
S22…床に近い第2の使用縁側の下肢空間
Δ1…拡張領域部分


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の使用縁側及び第2の使用縁側に同時に着座して対面使用可能な天板と、前記両使用縁の間で下肢空間を奥行き方向に仕切る幕板とを備えてなるものにおいて、
前記幕板を、上幕板部材と下幕板部材に分割して、相対的に上幕板部材を第1の使用縁よりに配置し、下幕板部材を第2の使用縁よりに配置したことを特徴とする幕板を備えた天板付家具。
【請求項2】
天板に近い下肢空間は上幕板部材によって第1の使用縁側よりも第2の使用縁側が広くなるように仕切られ、また、床に近い下肢空間は下幕板部材によって第2の使用縁側よりも第1の使用縁側が広くなるように仕切られている請求項1記載の天板付家具。
【請求項3】
上幕板部材又は下幕板部材の何れか一方を左右の支持体の間に剛接し、他方を左右の支持体の間に高さ調節可能に取り付けている請求項1又は2何れかに記載の幕板を備えた天板付家具。
【請求項4】
上幕板部材の下端部と下幕板部材の上端部とは、高さ位置が一致またはオーバーラップしている請求項1〜3何れかに記載の幕板を備えた天板付家具。
【請求項5】
上幕板部材と下幕板部材を水平方向に離間させて、両幕板部材間に、第1の使用縁側の下肢空間と第2の使用縁側の下肢空間とを連通させる隙間を形成している請求項4記載の幕板を備えた天板付家具。
【請求項6】
第2の使用縁側に拡張された天板近くの下肢空間を利用して、配線その他の部材を収容するための収容部材を配置している請求項1〜5何れかに記載の幕板を備えた天板付家具。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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